説明

画像形成装置、画面表示方法、プログラム

【課題】解像度やサイズが異なる操作パネルに1つの画面デザインを適用しても、操作回数が変わらない画像形成装置等を提供すること。
【解決手段】操作パネル14と、ハードキー10と、を有する画像形成装置100であって、操作パネル14のサイズ情報を取得して、ソフトキー61の物理的な大きさを検出し、該大きさがしきい値未満のソフトキーをキーと関連付けるキー関連付け手段52と、ソフトキーとキー9の関連付け情報を記憶する記憶手段26と、キーに関連付けられたソフトキーを、該キーとの関連付けがあることを明示して操作パネルに表示する表示内容制御手段51と、を有し、キー関連付け手段52は、キーが押下された際、ソフトキーとキーの関連付け情報を記憶手段から取得して、押下されたキーに関連付けられたソフトキーを特定して表示内容制御手段に通知する、ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置等に関し、特に、ソフトキーの押下を受け付けて動作する画像形成装置、画面表示方法及びプログラム、に関する。
【背景技術】
【0002】
原稿を読み取るスキャナ、スキャナで読み取った原稿の画像データを印刷する複写機、外部から入力された画像データを印刷するプリンタ、スキャナで読み取った原稿の画像データや外部から入力された画像データを主に電話回線を使用して送信するファクシミリ装置、又は、これらの機能の1つ以上を兼ね備えたいわゆるMFP(Multi Function Peripheral)と称される複合機が、オフィス等でユーザに利用されている。MFPには、ユーザに対して機器の状態を表示したり、操作や設定を受け付けるための操作パネルが搭載されている。
【0003】
操作パネルの解像度は、例えばUVGA〜SVGAであり、サイズも多様である。操作パネルに表示する各種の画面を開発する際、一般的に設計者は、操作パネルのサイズや解像度に合わせて画面デザインを決定するなど、操作パネルのサイズや解像度に合わせて開発を行う。この場合、対応する画面のサイズや解像度の種類が増加すると、その種類の多さに比例して開発工数が増加してしまう。
【0004】
開発工数を低減するため、画面のサイズが一定のまま解像度を大きくした場合、小さい解像度の画面デザインをそのまま大きい解像度の画面デザインにすることが考えられる。しかし、小さい解像度の画面デザインをそのまま大きい解像度の画面デザインに適用すると、画面が小さくなり、操作性が低下し、ユーザによる操作ミスも発生しやすくなる。
【0005】
そこで画面デザインの変更なしに異なる解像度に対応する技術が考えられている。例えば、画面をスクロールさせるスクロール手段をMFPに設け、一度に表示するエリアを限定することで、画面デザインをかえることなく、種々の解像度の操作パネルに画面を表示することが可能になる。ユーザは、選択したいボタンが表示されてない場合は、スクロール手段にて表示エリアを切り替えて選択ボタンを表示したのちにボタンを押下する。
【0006】
また、パネルが指でタッチされた際に、指の接触部の周辺を拡大表示し、ユーザが再度、操作パネルを操作する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。ユーザが一度パネルにタッチすれば、選択ボタンが拡大再配置して表示されるので、開発した画面サイズは1つでも種々の解像度の操作パネルに対応可能となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、選択したいボタンが表示されるまでユーザが画面をスクロールさせる技術では、スクールさせるという操作が発生してしまい利便性が低下する。また、特許文献1記載の技術では、1つの操作のため、ユーザが少なくとも2回、操作パネルを操作する必要があり、利便性が低下してしまう。つまり、開発工数を低減するため、複数の解像度に1つの画面デザインを適用させると、ユーザの操作回数が増大してしまうという問題がある。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑み、解像度やサイズが異なる操作パネルに1つの画面デザインを適用しても、操作回数が変わらない画像形成装置、画面表示方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題に鑑み、本発明は、ソフトキーを表示すると共にソフトキーの押下を受け付ける操作パネルと、固定された1つ以上のキーの押下を受け付けるハードキーと、を有する画像形成装置であって、操作パネルのサイズ情報を取得して、ソフトキーの物理的な大きさを検出し、該大きさがしきい値未満のソフトキーをキーと関連付けるキー関連付け手段と、ソフトキーとキーの関連付け情報を記憶する記憶手段と、キーに関連付けられたソフトキーを、該キーとの関連付けがあることを明示して操作パネルに表示する表示内容制御手段と、を有し、キー関連付け手段は、キーが押下された際、ソフトキーとキーの関連付け情報を記憶手段から取得して、押下されたキーに関連付けられたソフトキーを特定して前記表示内容制御手段に通知する、ことを特徴とする。
【0010】
ソフトキーとキーの関連付け情報を記憶しておき、キーが押下された際、押下されたキーに関連付けられたソフトキーを特定して表示内容制御手段に通知するので、ソフトキーが小さくなってもユーザは操作回数を変えることなく操作ができる。
【発明の効果】
【0011】
解像度やサイズが異なる操作パネルに1つの画面デザインを適用しても、操作回数が変わらない画像形成装置、画面表示方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】画像形成装置のハードウェア構成図の一例である。
【図2】画像形成装置の機能ブロック図の一例である。
【図3】ハードキー一覧テーブルの一例を示す図である。
【図4】ソフトキーの配置情報の一例を示す図である。
【図5】しきいサイズ情報の一例を示す図である。
【図6】ソフトキーとハードキーの関連付け情報の一例を示す図である。
【図7】操作パネルに表示されたソフトキーの一例を示す図である。
【図8】キー操作制御部がハードキーをソフトキーに割り当てる手順を示すフローチャート図の一例である。
【図9】キー操作制御部がユーザが押下したハードキーからソフトキーを特定する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図10】操作パネルに表示された登録画面の一例を示す図である。
【図11】しきいサイズDBの一例を示す図である。
【図12】キー割り当て画面の一例を示す図である。
【図13】ユーザ毎に登録された、ソフトキーとハードキーの関連付け情報の一例を示す図である。
【図14】表示内容制御部が、ユーザ毎のしきいサイズ及びソフトキーとハードキーの関連付け情報を登録する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図15】表示内容制御部がユーザ毎にしきいサイズとキー割り当てIDを取得する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図16】ログイン画面の一例を示す図である。
【図17】表示内容制御部がユーザが割り当てたハードキーを関連付けてソフトキーを表示する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図18】キー操作制御部がハードキーにソフトキーを割り当てる手順を説明するフローチャート図の一例である。
【図19】関連付けテーブルの一例を示す図である(実施例1の場合)。
【図20】関連付けテーブルの一例を示す図である(実施例2の場合)。
【図21】表示内容制御部がユーザが押下したハードキーからソフトキーを特定する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図22】表示内容制御部が1つのソフトキーを反転表示した操作パネルの一例を示す図である。
【図23】キー操作制御部がユーザが押下したハードキーからソフトキーを特定する手順を示すフローチャート図の一例である。
【図24】表示内容制御部が3つのソフトキーを反転表示した操作パネルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態について実施例を挙げて図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0014】
本実施例の画像形成装置100の概略を説明する。画像形成装置100は、サイズ又は解像度の異なる操作パネルで共通の画面デザインの画面を表示する。この画面がユーザインターフェースの一例となる。そして、画像形成装置100は、ソフトキーの大きさが所定値より小さい場合、ソフトキーとハードキーを関連付け、ユーザがハードキーを操作することで操作パネルに表示されたソフトキーを操作した場合と同じ操作を受け付ける。ユーザがハードキーを操作すると、画像形成装置100はソフトキーを操作されたのと同じ動作を行うので、1つの画面デザインを異なるサイズ又は解像度の操作パネルに適用しても、操作回数を一定とすることができる。
【0015】
ここで、操作パネルのサイズと解像度について説明する。操作パネルのサイズとは物理的な大きさを意味し、例えば縦横の長さ(例えば「mm」単位)、又は、対角線の長さを(例えば「インチ」単位)で示される。一方、解像度とは、物理的な単位長さ当たりの画素数(ドット数)を意味し、例えば「dpi」を単位に示される。同じ解像度で異なるサイズの操作パネルに、所定の画面デザイン(縦横のドット数が固定されている)を適用すると、サイズの小さい操作パネルほど画面が小さくなる。逆に、同じサイズで異なる解像度の操作パネルに、所定の画面デザインを適用すると、解像度の大きい操作パネルほど画面が小さくなる。なお、解像度の大小は、画素数dpiが大きいほど、解像度が大きいと表現することとする。
【0016】
したがって、いずれの態様でも(操作パネルのサイズが小さくなっても、解像度が大きくなっても)、所定の画面デザインが小さく表示されることがあり得る。この場合、画面デザインに含まれるソフトキーも小さくなる。本実施例では、ユーザによる操作パネルのソフトキーの押しやすさを考慮する考案であるため、いずれの態様でも1つのソフトキーが小さくなった場合に適用することができる。以下では、操作パネルのサイズが小さくなったのか、解像度が大きくなったのかを区別せずに説明する。
【0017】
〔画像形成装置100のハードウェア構成〕
図1は、画像形成装置100のハードウェア構成図の一例を示す。画像形成装置100は、例えば、プリンタ、ファクシミリ、複写機、スキャナ、又は、これらのうち複数の機能を備えたMFP(Multifunction Peripheral)である。本実施例では、画像形成装置100はMFPであるとして説明する。なお、本実施形態の画面の操作方法は、タッチパネルとハードキーがある機器(デジタルカメラ、携帯電話、PDF、音楽再生機等)であれば適用できる。
【0018】
画像形成装置100は、コントローラ15、スキャナエンジン11,プリントエンジン12、PSU(Power Supply Unit)13、及び、操作パネル14を有する。コントローラ15は、バスで相互に接続された、CPU24、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)25、スキャナ処理部21、プリント処理部22、タイマ23、HDD26、メモリ27、ネットワークI/F28、FAX I/F29を有する。
【0019】
操作パネル14は、LCD(Liquid Crystal Display)をタッチパネルと一体に有する。また、操作パネル14に隣接してテンキー10が配置されている。操作パネル14は、各種の画面を表示するためと、ユーザの各種の操作を受け付ける。また、テンキー10は、「1〜9、0、*。#」のハードキー9を有する。テンキー10の他に、画像形成装置100はスタートボタン、リセットボタン、アプリ切り替えボタン等を有することが多い。
【0020】
スキャナエンジン11は、原稿を光学的に読み取る読み取り部である。スキャナエンジン11は、例えば、コンタクトガラス、光源、レンズ系、撮像素子、を有する。スキャナエンジン11は、スキャナ処理部21に接続されている。スキャナ処理部21は、撮像素子にたまった電荷をA/D変換して所定の階調のデジタルデータを生成する。
【0021】
プリントエンジン12は、用紙に画像を印刷する。プリントエンジン12は、感光体ドラム、帯電装置、現像部、レーザ照射部、定着部、用紙搬送部等を有する。プリントエンジン12はプリント処理部22と接続されている。プリント処理部22は、スキャナ処理部21が生成した画像データをラスターデータに変換したり、PC120から送信された印刷データをラスターデータに変換して、プリントエンジン12に送出する。こうすることで、プリントエンジン12が用紙に画像を印刷する。
【0022】
CPU24は、画像形成装置100の全体を統括的に制御する。ASIC25は、スキャナ処理やプリント処理において必要な各種の画像処理を提供する画像処理用途向けのICである。メモリ27は、CPU24が実行する各種アプリケーションや当該アプリケーションの実行の際に用いられる種々のデータを記憶する。また、HDD26は、画像データ、プログラム31、フォントデータ、各種のファイル等を記憶するための不揮発メモリである。HDD26の一部又は全てにSSD(Solid State Drive)を実装してもよい。CPU24は、HDD26に記憶されたプログラム31を実行することで、後述する各機能を提供する。また、プログラム31は記憶媒体30に記憶された状態で配布され、装着部で記憶媒体30から読み出されてHDD26にインストールされてもよいし、サーバからネットワークI/F28を介してHDD26にインストールされてもよい。
【0023】
なお、ネットワークI/F28はLANに接続されている。ネットワークI/F28は例えばNIC(Network Interface Card)であり、所定のプロトコルにより、画像形成装置100とWebサーバ110及びPC120との通信を実現する。また、FAX I/F29は電話回線に接続されている。FAX I/F29は電話回線からのファクシミリデータを復調して画像データを生成し、FAXアプリ44が起動している際はスキャナエンジン11で読み取った画像データをファクシミリ用に処理して変調して電話回線に出力する。
【0024】
また、PSU13は、コントローラ15,操作パネル14,スキャナエンジン11及びプリントエンジン12への電力の供給を制御する。
【0025】
〔機能ブロック〕
図2は、画像形成装置100の機能ブロック図の一例を示す。なお、図2において図1と同一部には同一の符号を付しその説明は省略する。画像形成装置100は、操作パネル14に表示する画面を制御する表示内容制御部51、ユーザからの入力を受け付ける12個のハードキー9を備えるテンキー10、ソフトキー61とハードキー9の関連付けをおこなうキー操作制御部52、及び、ファイル等を記憶するHDD26を有する。
【0026】
表示内容制御部51とキー操作制御部52は、CPU24がプログラム31を実行してハードウェアと協働することで実現される。なお、HDD26は表示内容制御部51とキー操作制御部52から直接アクセス可能なように画像形成装置100が有する場合もあるし、LANなどのネットワークを介して間接的に画像形成装置100がアクセス可能でもよい。また、HDD26は、ROMやSDD(Solid State Drive)など主に不揮発メモリの記憶手段であればよい。すなわち、HDD26はストレージの典型例に過ぎない。
【0027】
また、表示内容制御部51及びキー操作制御部52は、操作パネル14の解像度の情報を予め取得しているか、操作パネル14から取得することができる。また、表示内容制御部51及びキー操作制御部52は、操作パネル14のディスプレイ領域の物理的な大きさ(上記の操作パネルのサイズに相当する)を予め取得しているか、又は、操作パネル14から取得することができる。本実施例では,操作パネル14のディスプレイ領域の物理的な大きさを「縦80mm,横120mm」とする。
【0028】
HDD26には、ソフトキー61へ関連付け可能なハードキー9を一覧にしたハードキー一覧テーブル53が記憶されている。
図3は、ハードキー一覧テーブル53の一例を示す図である。図3の「関連付け可能キー」はソフトキー61へ関連付け可能なハードキー9を意味し、図3では3つの関連付け可能キーがあることが分かる。図3では、ハードキー「1」〜「3」がソフトキー9と関連付け可能であることになる。ハードキー一覧テーブル53は、ユーザや管理者が予め画像形成装置100に登録している。
【0029】
また、HDD26には、操作パネル14に表示すべきソフトキーの配置情報54が記憶されている。
図4は、ソフトキーの配置情報54の一例を示す図である。このソフトキーの配置情報54には、あるソフトキーを画面上のどの位置にどのくらいの大きさで配置するかが、操作パネル14の大きさに対する相対的な大きさによって示されている。ボタン1〜6(以下、区別しない場合「ボタンn」という)は、それぞれが1つのソフトキーに対応する。「ボタンn」という場合は特定のソフトキー61を意味する。
【0030】
例えば、「ボタン2:x0.5-0.7,y:0.2-0.4」は、「ボタン2」が、画面の左上から画面の横の長さ(x方向)の0.5倍,画面の縦の長さ(y方向)の0.2倍の位置を左上端とし、その横方向の大きさは画面の横の長さの0.2倍(0.7−0.5)、縦方向の大きさは画面の縦の長さの0.2倍(0.4−0.2)である、ことを意味する。このように、ソフトキーの配置情報54により、各ソフトキー61の大きさと配置が決定される。
【0031】
例えば、表示内容制御部51は、CPUに代表されるシステム側から操作パネル14に表示すべき画面の指示を受けると、画面に含まれるソフトキーをボタン1〜nに関連付ける。こうすることで、表示内容制御部51は、画面毎に、ソフトキー61の大きさと配置を決定できる。
【0032】
また、HDD26は、ソフトキー61をハードキー9に割り当てるか否かを判定するためのしきいサイズ情報55を記憶している。図5は、しきいサイズ情報55の一例を示す。本実施例のしきいサイズ情報55は、ソフトキー61の縦横いずれかの長さが「15mm未満」であるという情報を有する。なお、「15mm」を「しきいサイズ」と称する。キー操作制御部52は、ソフトキー61の縦横いずれかの長さが「15mm未満」の場合、ソフトキー61をハードキー9に割り当てる。
【0033】
表示内容制御部51は、操作パネル14へのソフトキー61の表示に先立ち、HDD26からしきいサイズ情報55を、操作パネル14からディスプレイ領域の物理的な大きさを、それぞれ取得する。そして、表示内容制御部51は、HDD26からソフトキーの配置情報54を取得して、その中から「ボタンn」の配置情報を1つ選択し、操作パネル14に表示するソフトキー61の大きさを計算する。
【0034】
表示内容制御部51は、ソフトキー61の一辺の大きさが、しきいサイズ以上であれば、ソフトキー61をそのまま操作パネル14に表示する。一方、ソフトキー61の一辺の大きさがしきいサイズ未満の場合、ハードキー9の割り当てをキー操作制御部52に依頼する。
【0035】
操作パネル14のディスプレイ領域の物理的な大きさが「縦80mm,横120mm」であるので、ソフトキーの配置情報54が「ボタン2:x0.5-0.7,y:0.2-0.4」の場合、「ボタン2」の横方向の大きさは、「120mm×0.2=24mm」、縦方向の大きさは「80mm×0.2=16mm」である。したがって、しきいサイズと比較する限り、「ボタン2」はハードキー9と関連付けられない。図4によれば「ボタン1〜4」は、縦横の長さが共通なので、「ボタン1〜4」はいずれもハードキー9と関連付けられない。
【0036】
これに対し、「ボタン5」は、ソフトキーの配置情報54が「ボタン5:x0.8-0.95,y:0.2-0.3」であるので、「ボタン5」の横方向の大きさは、「120mm×0.15=18mm」、縦方向の大きさは「80mm×0.1=8mm」である。しきいサイズと比較すると、「ボタン5」は縦方向の大きさがしきいサイズ(15mm)未満なのでハードキー9と関連付けられる。「ボタン6」も同様である。
【0037】
したがって、表示内容制御部51はキー操作制御部52に「ボタン5,6」をハードキー9に割り当てるよう要求する。キー操作制御部52は、HDD26から関連付け可能なハードキー9の一覧テーブルを取得し、まだ1つもソフトキー61が関連付けられていないハードキー9を1つ選択する。そして、キー操作制御部52は、選択したハードキー9にソフトキー「ボタン5,6」を関連付け、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56を生成する。キー操作制御部52はソフトキーとハードキーの関連付け情報56をHDD26に記憶する。
【0038】
図6は、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56の一例を示す図である。関連付け可能なハードキーの一覧53によれば、関連付け可能なハードキーは「1」〜「3」である。このため、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56には、ハードキー「1」にソフトキー「ボタン5」、ハードキー「2」にはソフトキー「ボタン6」が関連付けられている。
【0039】
キー操作制御部52は、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56を生成しHDD26に記憶した後、表示内容制御部51にソフトキーとハードキーの関連付け情報56を通知する。これにより、表示内容制御部51は、関連付けられたハードキー9の名称と共に、ソフトキー61を操作パネル14に表示することができる。ハードキー9の名称とは、ハードキー9のキートップに印刷された数値や記号「1」〜「9」「*」「0」「#」を言う。したがって、操作パネル14には、「1」〜「9」「*」「0」「#」がソフトキー61の内部に、又は、一部若しくは近くに表示される。
【0040】
図7は、操作パネル14に表示されたソフトキー61の一例を示す図である。ボタンの配置情報一覧54に登録された「ボタン1〜6」の6つのソフトキー61が、ソフトキーの配置情報54に定められた位置と配置で表示されている。ソフトキー61に表示された「ボタン1」〜「ボタン6」はソフトキー61の名称である。実際には、「ボタン1」〜「ボタン6」でなく、「自動用紙選択」「A4」「B4」「A3」「手差し」等の文字が表示される。
【0041】
「ボタン5」「ボタン6」のソフトキー61は、大きさがしきいサイズより小さいのでハードキー9に関連付けられている。表示内容制御部51は、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56から、関連付けられたハードキー9を特定して、「ボタン5」の前に「1」を、「ボタン6」の前に「2」を、それぞれ表示する。「1」はハードキー「1」と関連付けられていることを、「2」はハードキー「2」と関連付けられていることを、それぞれ示す。
【0042】
図7のような画面から、ユーザが「ボタン1〜4」のいずれかのソフトキー61を押下した際、操作パネル14が押下位置(操作位置)を表示内容制御部51に通知する。表示内容制御部51は、押下位置とソフトキーの配置情報54から、押下されたソフトキー61を特定する。そして、表示内容制御部51は、特定したソフトキー61を例えばシステム側に通知するので、画像形成装置100は押下されたソフトキー61に対応した適切な処理をおこなう。
【0043】
一方、ユーザがハードキー9を押下した場合、テンキー10が押下されたハードキー9をキー操作制御部52に通知する。キー操作制御部52はHDD26からソフトキーとハードキーの関連付け情報56を取得して、押下されたハードキー9に関連付けられたソフトキー61があるか否かを確認する。ハードキー9に関連付けられたソフトキー61がある場合、キー操作制御部52は、押下されたハードキー9と関連付けられたソフトキー61を特定する。キー操作制御部52は、特定したソフトキー61を表示内容制御部51に通知する。表示内容制御部51は、通知されたソフトキー61を例えばシステム側に通知するので、画像形成装置100は押下されたとみなされたソフトキー61に対応した適切な処理をおこなう。
【0044】
このように、本実施例の画像形成装置100は、ソフトキー61の大きさがしきいサイズより小さい場合、ハードキー9と関連付けると共に、関連付けられたハードキー9をソフトキー61と共に表示する。ユーザは1回ハードキー9を押下するだけで、ソフトキー61を押下した場合と同じ操作を画像形成装置100に設定できる。したがって、解像度やサイズが異なる操作パネル14に1つの画面デザインを適用しても、ユーザは、操作回数を変えることなく操作することができる。
【0045】
〔動作手順〕
図8に基づき、表示内容制御部51とキー操作制御部52がハードキー9をソフトキー61に割り当てる手順を説明する。図8は、キー操作制御部52がハードキー9をソフトキー61に割り当てる手順を示すフローチャート図の一例である。図8の手順は、操作パネル14に表示される画面が切り替わる度に実行される。
【0046】
まず、表示内容制御部51は、HDD26からしきいサイズ情報55を取得する(S10)。しきいサイズを「S」で表す。
【0047】
表示内容制御部51は、操作パネル14から操作パネル14のディスプレイ領域の物理的な大きさを取得する(S20)。ディスプレイ領域の横方向(x方向)の長さをDx、縦方向(y方向)の長さをDyで表す。
【0048】
表示内容制御部51は、HDD26からソフトキーの配置情報54を取得する(S30)。また、表示内容制御部51は、ソフトキーの配置情報54から着目する「ボタンn」の配置情報を1つ選択する(S40)。
【0049】
表示内容制御部51は、「ボタンn」の配置情報に従い1つずつ操作パネル14に割り当てる。このため、表示内容制御部51は、「Dx×x方向の表示割合<S」か否か、又は、「Dy×y方向の表示割合<S」か否か、を判定する(S50)。なお、x方向の表示割合とは、例えばボタン1なら「0.4−0.2」であり、y方向の表示割合とは、例えばボタン1なら「0.4−0.2」である。
【0050】
ステップS50の判定がNoの場合、「ボタンn」に対応するソフトキー61の大きさがしきいサイズよりも大きいので、表示内容制御部51はハードキー9と関連付けることなくソフトキー61を操作パネル14に表示する(S60)。
【0051】
ついで、表示内容制御部51は当該画面に表示される全ての「ボタンn」の配置情報をソフトキーの配置情報54から取得したか否かを判定する(S70)。全ての「ボタンn」の配置情報をソフトキーの配置情報54から取得した場合(S70のYes)、図8の処理は終了する。
【0052】
全ての「ボタンn」の配置情報をソフトキーの配置情報54から取得していない場合(S70のNo)、ステップS40からの処理を繰り返す。
【0053】
ステップS50において、「Dx×x方向の表示割合<S」でない、又は、「Dy×y方向の表示割合<S」でない場合(S50のYes)、表示内容制御部51は着目している「ボタンn」をハードキー9に関連付けるようキー操作制御部52に要求する(S80)。
【0054】
キー操作制御部52は、HDD26から関連付け可能なハードキー一覧テーブル53を取得する(S90)。
【0055】
次に、キー操作制御部52は、HDD26からソフトキーとハードキーの関連付け情報56を取得する(S100)。そして、キー操作制御部52は、関連付け可能なハードキー一覧テーブル53のハードキー9のうち、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56にまだ関連付けされていないハードキー9があるか否かを判定する(S110)。
【0056】
ソフトキーとハードキーの関連付け情報56にまだ関連付けされていないハードキー9がない場合(S110のNo)、関連付け可能なハードキー一覧テーブル53のハードキー9が全て、いずれかの「ボタンn」と関連付けられているので、これ以上はソフトキー61をハードキー9に関連付けできないことになる。このため、キー操作制御部52は表示内容制御部51に、ソフトキー61を表示するよう要求する。これにより、表示内容制御部51は、ステップS50の条件を満たしていても(ソフトキー61の大きさがしきいサイズ未満でも)、ハードキー9に関連付けることなくソフトキー61を表示する。
【0057】
ソフトキーとハードキーの関連付け情報56にまだ関連付けされていないハードキー9がある場合(S110のYes)、キー操作制御部52は「ボタンn」をハードキー9に関連付けることができる。このため、キー操作制御部52は、関連付け可能なハードキー一覧テーブル53のハードキー9のうち、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56にまだ関連付けされていないハードキー9を決定し、着目している「ボタンn」と関連付ける(S120)。なお、関連付けされていないハードキー9は、例えば、関連付け可能なハードキー一覧テーブル53への登録順(図3では上から順番)に決定する。
【0058】
ついで、キー操作制御部52は、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56を更新する(S130)。従って、HDD26のソフトキーとハードキーの関連付け情報56が上書き保存される。
【0059】
キー操作制御部52は、表示内容制御部51に更新後のソフトキーとハードキーの関連付け情報56を通知する(S140)。
【0060】
表示内容制御部51は、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56から、着目している「ボタンn」のソフトキー61に関連付けられたハードキー9の名称を読み出し、該名称と「ボタンn」という名前のソフトキー61を操作パネル14に表示する(S150)。表示内容制御部51は、ステップS70以降の処理を繰り返す。
【0061】
以上の処理により図7に示したように、表示内容制御部51は、操作パネル14にソフトキー61をハードキー9と関連付けて表示することができる。「関連付けて表示する」とは、ソフトキー61とハードキー9の関連付けが明示されていることをいう。ソフトキー9の枠の外にハードキーの名称(「1」等)が表示されていてもよい。
【0062】
続いて、図9に基づき、キー操作制御部52が、ユーザが押下したハードキー9からソフトキー61を特定する手順を説明する。図9は、キー操作制御部52がユーザが押下したハードキー9からソフトキー61を特定する手順を示すフローチャート図の一例である。図9の手順は、ユーザがハードキー9を押下すると実行される。
【0063】
まず、ユーザがハードキー9を押下すると、テンキー10がハードキー9の押下を検知してそれを受け付ける(S210)。テンキー10は押下されたハードキー9をキー操作制御部52に通知する(S220)。
【0064】
キー操作制御部52は、HDD26からソフトキーとハードキーの関連付け情報56を取得する(S230)。そして、キー操作制御部52は、ユーザが押下したハードキー9が、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56に存在するか否かを判定する(S240)。
【0065】
ユーザが押下したハードキー9が、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56に存在しない場合(S240のNo)、ユーザはソフトキー61に関連付けて画面に表示されていないハードキー9を押下したことになるので、キー操作制御部52は何もしない。
【0066】
ユーザが押下したハードキー9が、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56に存在する場合(S240のYes)、ユーザはソフトキー61に関連付けて画面に表示されているハードキー9を押下したことになるので、キー操作制御部52は、ユーザが押下したハードキー9に関連付けられているソフトキー「ボタンn」を特定して表示内容制御部51に通知する(S250)。
【0067】
ついで、表示内容制御部51は、通知された「ボタンn」のソフトキー61を例えばシステム側に通知するので、画像形成装置100は押下されたとみなされたソフトキー61に対応した適切な処理をおこなう(S260)。
【0068】
本実施例の画像形成装置100は、解像度が異なる操作パネル14に1つの画面デザインを適用してソフトキー61のサイズが小さくなっても、ユーザは、操作回数を変えることなく操作することができる。
【実施例2】
【0069】
ソフトキー61の大きさと押しにくさの関係はユーザの指の太さ等に応じて個人差があると考えられる。したがって、しきいサイズ情報55を各ユーザが設定できれば画像形成装置100の利便性が向上すると考えられる。また、実施例1では、キー操作制御部52がソフトキー61を関連付けるハードキー9を自動的に決定したが、ソフトキー61とハードキー9の関連付けをユーザが設定できれば、ユーザは好きな(押しやすい、関連付けをイメージしやすい)ハードキー9にソフトキー61を関連付けることができ画像形成装置100の利便性が向上する。本実施例では、ユーザがソフトキー61とハードキー9の関連付けをカスタマイズ可能な画像形成装置100について説明する。
【0070】
図10は、操作パネル14に表示された登録画面201の一例を示す図である。登録画面201は、ユーザが所定の操作パネル14に所定の操作(例えば、初期設定操作)を入力すると表示される。登録画面201は表示内容制御部51が表示する。登録画面201は、ユーザ名入力欄202、パスワード入力欄203、閾値入力欄204、及び、キー割り当てボタン205を有する。
【0071】
ユーザ名入力欄202は、ユーザIDや氏名などユーザの識別情報を入力する欄である。表示内容制御部51は、ソフトキーボードを操作パネル14に表示したり、ユーザ名の一覧を表示して、ユーザの入力や選択を受け付けることでユーザ名を受け付ける。パスワード入力欄203は、ユーザのパスワードを入力するための欄である。表示内容制御部51は、ソフトキーボードを操作パネル14に表示して、ユーザが押下したアルファベット及び数字から成るパスワードの入力を受け付ける。なお、ユーザ名やパスワードは、ユーザが携帯するICカードから画像形成装置100が読み取ってもよい。
【0072】
閾値入力欄204は、ユーザが所望のしきいサイズ情報55を入力する欄である。ユーザがテンキー10から数値を入力するか、又は、表示内容制御部51が表示した一覧からユーザが選択すると、表示内容制御部51がしきいサイズ情報55を受け付ける。表示内容制御部51は、ユーザ名に対応付けてしきいサイズ情報55をHDD26に登録する。
【0073】
例えば、登録画面201にてユーザが、ユーザー名入力欄202に「tabito」、パスワード入力欄203に「*」、閾値入力欄204に「15」を、それぞれ入力した場合、表示内容制御部51は、これらを関連付けてHDD26に記憶する。
図11は、しきいサイズDB62の一例を示す図である。図11は、ユーザID、ユーザ名、パスワード、しきいサイズ、割り当てIDが登録されている。ユーザIDは、表示内容制御部51が一意に付与する識別子である。また、割り当てIDについては後述する。
【0074】
図10に戻り、キー割り当てボタン205は、ソフトキー61に関連付けるハードキー9をユーザが選択するキー割り当て画面301を表示するためのボタンである。表示内容制御部51は、ユーザがキー割り当てボタン205を押下するとこれを受け付けて、キー割り当て画面301を操作パネル14に表示する。
【0075】
図12は、キー割り当て画面301の一例を示す図である。なお、図12には説明のためにテンキー10も表示した。表示内容制御部51は、HDD26からソフトキーの配置情報54を取得して、操作パネル14に表示する。ソフトキーの配置情報54は1つだけである必要はなく、いくつかあるソフトキー61の配置パターンについて、ユーザはハードキー9と関連付けることができる。
【0076】
図12のようなキー割り当て画面301において、ユーザはハードキー9を関連付けたいソフトキー61を押下する。表示内容制御部51は、ユーザが押下したソフトキー61を検出して、そのソフトキー61を反転表示する。図12では「ボタン2」のソフトキー61が反転表示されている。いずれかソフトキー61が反転表示された状態で、ユーザがハードキー9を押下すると、キー操作制御部52が押下されたハードキー9を表示内容制御部51に通知する。表示内容制御部51は、反転表示しているソフトキー61に通知されたハードキー9を関連付ける。図12ではハードキー「2」が押下されたので、表示内容制御部51は、「ボタン2」のソフトキー61にハードキー「2」を関連付ける。
【0077】
表示内容制御部51は、ハードキー9を割り当てたユーザに対して割り当てIDを発行する。図11の割り当てIDは、ユーザ毎に一意の識別子である。そして、表示内容制御部51は、割り当てIDに対応付けて、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56を登録する。
【0078】
図13は、ユーザ毎に登録された、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56の一例を示す図である。割り当てIDに対応付けて、ハードキー(KEY_n:n=1、2,3、4,5,6…)とソフトキー「ボタンn」が登録されている。割り当てID「1」はユーザ名「ishikura」さんのソフトキーとハードキーの関連付け情報56であることを、割り当てID「2」はユーザ名「akira」さんのソフトキーとハードキーの関連付け情報56であることを、それぞれ示す。
【0079】
ユーザ名「ishikura」さんには、ソフトキー「ボタン1」にハードキー「KEY_1」が、ソフトキー「ボタン2」にハードキー「KEY_2」が、ソフトキー「ボタン3」にハードキー「KEY_3」が、ソフトキー「ボタン4」にハードキー「KEY_4」が、ソフトキー「ボタン5」にハードキー「KEY_5」が、ソフトキー「ボタン6」にハードキー「KEY_6」が、それぞれ関連付けられている。
【0080】
表示内容制御部51は、例えば、ユーザがハードキー9を押下したタイミング又は不図示の「完了」ボタンを押下したタイミングで、ユーザ毎に登録された、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56をHDD26に記憶する。なお、一度、登録したソフトキーとハードキーーの関連付け情報56は、すでにソフトキー「ボタンn」がハードキー「KEY_n」に関連付けられた状態で、別の関連付け情報を上書きすることで更新される。また、キー割り当て画面301に「初期化」ボタンを設け、初期化してから新たにソフトキーとハードキーの関連付け情報56を登録してもよい。
【0081】
図12に戻り、キー割り当てが終了するとユーザが不図示の「戻る」ボタンを押下して登録画面201に戻る。以降はユーザの所望の操作で「Copy」等を実行できる。
【0082】
〔登録時の動作手順〕
図14は、表示内容制御部51が、ユーザ毎のしきいサイズ及びソフトキーとハードキーの関連付け情報56を登録する手順を示すフローチャート図の一例を示す。
【0083】
表示内容制御部51は、初期設定等の画面からユーザの操作を受け付け登録画面201を表示する(S310)。
【0084】
表示内容制御部51は、ユーザ名とパスワードの入力が完了したか否かを判定する(S320)。この判定は、しきい値入力欄204への入力が検出された場合、又は、キー割り当てボタン205が押下されたタイミングで行ってもよいし、ユーザ名とパスワードの入力が完了したら行ってもよい。表示内容制御部51は、しきい値入力欄204への入力が検出されたり、又は、キー割り当てボタン205が押下されても、ユーザ名とパスワードが入力されるまで(S320のNo)、ステップ320の判定を繰り返す。
【0085】
ユーザ名とパスワードが入力された場合(S320のYes)、表示内容制御部51の処理はしきいサイズの入力とキー割り当ての2つに分かれる。2つの処理はいずれか一方のみが実行されるようになっている。これは、しきいサイズでハードキーに割り当てるか否かを表示内容制御部51が判定する場合はユーザが意識的にソフトキー61をハードキー9に割り当てる必要性が少なく、ユーザが意識的にソフトキー61をハードキー9に割り当てる場合は、しきいサイズでハードキーに割り当てるか否かを表示内容制御部51が判定する必要性が少ないからである。
【0086】
表示内容制御部51は、しきいサイズが入力済みか否かを判定する(S330)。しきいサイズが入力されている場合(S330のYes)、表示内容制御部51はユーザ名、パスワード及びしきいサイズを、操作パネル14から文字コード等の形式で受け付け、ユーザIDに対応付けてしきいサイズDB62に登録する(S340)。
【0087】
しきいサイズが入力されていない場合(S330のNo)、表示内容制御部51はキー割り当てボタン205が押下されか否かを判定する(S350)。ここで、キー割り当てボタン205も押下されない場合(S350のNo)、表示内容制御部51は、しきいサイズの入力とキー割り当てボタン205の押下を判定を繰り返す。
【0088】
キー割り当てボタン205が押下された場合(S350のYes)、表示内容制御部51は、キー割り当て画面301を操作パネル14に表示する(S360)。そして、表示内容制御部51は、ソフトキー61にハードキー9が割り当てられたか否かを判定する(S370)。この判定は、1対のソフトキー61とハードキー9が押下されたことを表示内容制御部51が検出したか否かにより行う。ソフトキー61がハードキー9に割り当てられない場合(S370のNo)、表示内容制御部51はソフトキー61がハードキー9に割り当てられるまで待機する。
【0089】
ソフトキー61がハードキー9に割り当てられた場合(S370のYes)、表示内容制御部51は、ソフトキー61とハードキー9の1つ以上の組をRAM等にいったん記憶しておき、ユーザに対し一意のキー割り当てIDを付与する(S380)。そして、表示内容制御部51は、キー割り当てIDをユーザIDに対応付けてしきいサイズDB62に登録する。
【0090】
表示内容制御部51は、ユーザ毎のソフトキーとハードキーの関連付け情報56に、割り当てIDに対応付けて、RAM等から読み出したハードキー(KEY_n)とソフトキー(ボタンn)の組を登録する(S390)。
【0091】
以上の処理により、図11のしきいサイズDB62と図13のユーザ毎のソフトキーとハードキーの関連付け情報56を生成することができる。
【0092】
なお、図14のフローチャート図は、割り当てIDとしきいサイズが排他的に登録されるようになっている。このため図11でも割り当てIDが登録されていればしきいサイズが登録されておらず、しきいサイズが登録されていれば割り当てIDが登録されていない。しかしながら、割り当てIDとしきいサイズは必ず排他的でなくてもよく、ユーザが割り当てIDとしきいサイズの両方を登録可能としてもよい。
【0093】
〔ログイン時の動作手順〕
続いて、ユーザが図11のしきいサイズDB62と図13のユーザ毎のソフトキーとハードキーの関連付け情報56を利用して、表示内容制御部51が操作パネル14の表示準備をする手順を説明する。
図15は、表示内容制御部51がユーザ毎にしきいサイズとキー割り当てIDを取得する手順を示すフローチャート図の一例を示す。図15の手順はユーザが画像形成装置100にログインする操作を入力するとスタートする。
【0094】
ユーザが画像形成装置100にログインを試みると、表示内容制御部51はログイン画面401を表示する(S410)。
図16は、ログイン画面401の一例を示す図である。ログイン画面401は、ユーザ名入力欄402、パスワード入力欄403及び「OK」ボタン404を有する。ユーザは、ユーザ名入力欄402にユーザ名を、パスワード入力欄403にパスワードをそれぞれ入力し、「OK」ボタン404を押下する。ユーザが入力するユーザ名とパスワードは、図10の登録画面201で入力したものと同じである。表示内容制御部51は、操作パネル14からユーザ名とパスワードを文字コード等の形式で取得する。
【0095】
図15に戻り、表示内容制御部51は、取得したユーザ名とパスワードが、しきいサイズDB62に登録されたユーザ名とパスワードと一致するか否かに基づき、ログインが成功したか否かを判定する(S420)。ログインが成功しない場合(S420のNo)、表示内容制御部51は再度、ログイン画面401を表示する。表示内容制御部51は、ユーザ名又はパスワードが誤っている旨のエラーメッセージを表示してもよい。
【0096】
ログインが成功した場合(S420のYes)、表示内容制御部51は、しきいサイズDB62においてユーザ名とパスワードが一致したユーザIDにしきいサイズが登録されているか否かを判定する(S430)。
【0097】
しきいサイズが登録されている場合(S430のYes)、表示内容制御部51は、HDD26に記憶されたしきいサイズDB62からしきいサイズを取得する(S440)。
【0098】
しきいサイズが登録されていない場合(S430のNo)、表示内容制御部51はしきいサイズDB62においてユーザ名とパスワードが一致したユーザIDに割り当てIDが登録されているか否かを判定する(S450)。
【0099】
割り当てIDが登録されていない場合(S450のNo)、このログインしたユーザはソフトキー61をハードキー9に割り当てていないので、図15の処理は終了する。
【0100】
割り当てIDが登録されている場合(S450のYes)、このログインしたユーザはソフトキー61をハードキー9に割り当てているので、表示内容制御部51は、HDD26に記憶されたしきいサイズDB62から割り当てIDを取得する(S460)。
【0101】
そして、表示内容制御部51は、図13のユーザ毎のソフトキーとハードキーの関連付け情報56から、割り当てIDに対応付けて登録されたソフトキーとハードキーの関連付け情報56を全て取得する(S470)。
【0102】
以上の処理により、表示内容制御部51は、ユーザ毎に登録されたしきいサイズとソフトキーとハードキーの関連付け情報56を取得できたので、画面毎に、ソフトキー61に関連付けられたハードキー9を表示することができる。
【0103】
〔動作手順〕
図17に基づき、表示内容制御部51がソフトキー61を操作パネル14に表示する手順を説明する。図17は、キー操作制御部51が自動的にハードキー9をソフトキー61に関連付けるか、又は、表示内容制御部51がユーザが割り当てたハードキーを関連付けてソフトキー61を表示する手順を示すフローチャート図の一例である。図17の手順は図8とほぼ同様であるが、しきいサイズDB62に、しきいサイズ又は割り当てIDのいずれが登録されているかにより処理が異なる。
【0104】
まず、表示内容制御部51はしきいサイズDB62から、しきいサイズ又は割り当てIDを取得する処理を実行する(S1)。このステップS1の処理は、図15の手順に示したとおりである。
【0105】
そして、表示内容制御部51はしきいサイズDB62にこのユーザの割り当てIDが登録されているか否かを判定する(S2)。このユーザの割り当てIDが登録されていない場合(S2のNo)、ユーザが設定したしきいサイズがしきいサイズDB62に登録されているか、又は、実施例1のようにデフォルトのしきいサイズが登録されている。したがって、以降の処理は、実施例1と同様になる。
【0106】
一方、このユーザの割り当てIDが登録されている場合(S2のYes)、このユーザはソフトキー61をハードキー9に関連付けているので、キー操作制御部がソフトキー61をハードキー9に関連付ける必要はない。
【0107】
したがって、表示内容制御部51は、図15のステップS470で取得したソフトキーとハードキーの関連付け情報56をHDD26から取得し、表示内容制御部51に通知する(S140)。
【0108】
表示内容制御部51は、HDD26から取得したハードキー9の名称と共に、ソフトキー61を操作パネル14に表示する(S150)。表示内容制御部51は、ステップS70以降の処理を繰り返す。
【0109】
以上の処理により図7に示したように、表示内容制御部51は、ユーザが指定したしきいサイズに従って、かつ、ユーザによるソフトキーとハードキー9の関連付けに従い、ハードキー9が関連付けられたソフトキー61を表示することができる。
【実施例3】
【0110】
実施例1,2では1つのハードキー9に1つのソフトキー61のみ関連付けられていることを前提に説明したが、1つのハードキー9に複数のソフトキー61を関連付けることも可能である。ハードキー9は12個程度しかないので、1つのハードキー9に複数のソフトキー61を関連付けることで、ハードキー9の数に限りがあっても、全てのソフトキー61とハードキー9を関連付けることができる。
【0111】
複数のソフトキー61が関連付けられたハードキー9をユーザが押下した場合、キー操作制御部52が1つのソフトキー61を特定できる必要があるため、本実施例では、ハードキー9が押下されている間、周期的に、選択対象のソフトキー61を切り替えることとする。以下、この周期を「長押し時間」と称する。本実施例では、HDD26に長押し時間「5秒」と記憶されているものとするが、これは一例に過ぎず、1秒〜10秒程度の間でユーザが設定しておくことができる。
【0112】
本実施例は、実施例1と2のいずれにも適用できる。まず、実施例1の場合の、1つのハードキー9に複数のソフトキー61に関連付ける手順を説明する。
図18は、キー操作制御部52がハードキー9に複数のソフトキー61を割り当てる手順を説明するフローチャート図の一例である。図18において図8と同一部の説明は省略する。
【0113】
図18では、ステップS100までの手順は図8と同様である。キー操作制御部52は、HDD26からソフトキーとハードキーの関連付け情報56を取得する(S100)。ソフトキーとハードキーの関連付け情報56には、ハードキー9にソフトキー「ボタンn」が関連付けられている。本実施例では、キー操作制御部52は、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56において、関連付けられたソフトキー「ボタンn」の数が最も少ないハードキー9を1つ選択し、着目しているソフトキー「ボタンn」を該ハードキー9に関連付ける(S115)。したがって、画面に含まれる全てのソフトキー61がいずれかのハードキー9に関連付けられる。関連付けられたソフトキー「ボタンn」の数が最も少ないハードキー9を1つ選択するので、ハードキー9に均等にソフトキー「ボタンn」を割り当てることができる。
【0114】
このように、すでに全ての関連付け可能なハードキー9にソフトキー「ボタンn」が関連付けられている場合は、関連付け可能な1つのハードキー9に対して、複数のソフトキー「ボタンn」を割り当てることができる。キー操作制御部52は、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56を更新する(S130)。以降の処理は、図8と同様である。
【0115】
図19は、本実施例のソフトキーとハードキーの関連付け情報56の一例を示す図である(実施例1の場合)。図示するように、ハードキー「1」にはソフトキー「ボタン1」「ボタン4」が関連付けられ、ハードキー「2」にはソフトキー「ボタン2」が関連付けられ、ハードキー「3」にはソフトキー「ボタン3」が関連付けられている。すなわち、ハードキー「1」を複数のソフトキー61と関連付けることができた。
【0116】
また、実施例2の場合、図12のキー割り当て画面301において、次のようにユーザが操作することで、1つのハードキー9に複数のソフトキー「ボタンn」を関連付けることができる。ユーザはソフトキー「ボタン1」を反転表示させた状態で、ハードキー「1」を押下する。ついで、ユーザはソフトキー「ボタン4」を反転表示させた状態で、ハードキー「1」を押下する。このような操作により表示内容制御部51は1つのハードキー「1」に複数のソフトキー「ボタン1,4」を関連付けることができる。
【0117】
図20は、本実施例のソフトキーとハードキーの関連付け情報56の一例を示す図である(実施例2の場合)。割り当てID「2」のユーザの場合、KEY_1のハードキー「1」に「ボタン1」、「ボタン4」が、KEY_2のハードキー「2」に「ボタン2」、「ボタン5」が、KEY_3のハードキー「3」に「ボタン3」、「ボタン6」が、割り当てられている
〔ユーザが押下したハードキー9からソフトキー61を特定する動作手順〕
図21に基づき、キー操作制御部52が、ユーザが押下したハードキー9からソフトキー61を特定する手順を説明する。図21は、キー操作制御部52がユーザが押下したハードキー9からソフトキー61を特定する手順を示すフローチャート図の一例である。図21の手順は、ユーザがハードキー9を押下すると実行される。
【0118】
まず、キー操作制御部52は、ユーザによるハードキー9の押下に先立ち、HDD26から長押し時間を取得する(S510)。取得するタイミングは、例えば画像形成装置100が起動したタイミング等、どのようなタイミングでもよい。
【0119】
ついで、キー操作制御部52は、ユーザによるハードキー9の押下を検知する(S520)。本実施例では、ユーザはハードキー9を短時間だけ押下する場合と長押しする場合がある。図21では、ユーザがハードキー9を長押ししているとした。キー操作制御部52は、ユーザがハードキー9の押下を開始した時を起点に、タイマーを用いて押下している時間を計測する。
【0120】
キー操作制御部52は、HDD26からソフトキーとハードキーの関連付け情報56を取得する(S530)。キー操作制御部52は、ユーザが押下したハードキー9に関連付けられた「ボタンn」を、ソフトキーとハードキーの関連付け情報56から1つ選択する(S540)。本実施例では、ハードキー9に複数の「ボタンn」が関連付けられている可能性があるので、キー操作制御部52は例えば、選択順がもっとも早い「ボタンn」や、「ボタンn」の番号の最も若い「ボタンn」を選択する。
【0121】
そして、キー操作制御部52は、表示内容制御部51に対して選択した「ボタンn」を反転表示するよう指示する(S550)。この指示を受けて表示内容制御部51は、操作パネル14上のそのソフトキー61を反転表示する。
【0122】
図22(a)は表示内容制御部51が1つのソフトキー61を反転表示した操作パネル14の一例を示す図である。図22(a)では、ソフトキー「ボタン2」に、ハードキー「2」が関連付けられて表示されている。したがって、ユーザはハードキー「2」を押下したことが分かる。
【0123】
本実施例では、ユーザがそのままハードキー9を押下しつづけて、長押し時間が経過したか否かをキー操作制御部52が監視している。長押し時間が経過すると、キー操作制御部52は、同じハードキー9に関連付けられた別の「ボタンn」をソフトキーとハードキーの関連付け情報56から1つ選択する。そして、キー操作制御部52はその「ボタンn」を再び表示内容制御部51に対して反転表示するよう指示する。この指示を受けて表示内容制御部51は、先に反転表示していたソフトキー61を通常表示に戻し、新たに指示された「ボタンn」に対応するソフトキー61を反転表示する(S560)。キー操作制御部52は、タイマーを用いてゼロから長押し時間の計測を再開する。
【0124】
図22(b)は、表示内容制御部51が別のソフトキー61を反転表示した操作パネル14の一例を示す図である。図22(b)では、ソフトキー「ボタン5」に、ハードキー「2」が関連付けられて表示されている。したがって、ユーザは長押し時間を超えてハードキー「2」を押下し続けたことが分かる。
【0125】
なお、図22(a)(b)では、しきいサイズを例えば30mmにして、6つのボタンすべてがしきいサイズに満たないようにした。1つのハードキー9に対して複数のソフトキー61が割り当てられているので、ハードキー「2」を長押しした直後は、ハードキー「2」においてユーザが最初に選択したソフトキー「ボタン2」が反転表示される。長押し時間が経過した後は、ハードキー「2」において次にユーザが選択したソフトキー「ボタン5」が反転表示される。
【0126】
キー操作制御部52は、ユーザがハードキー9を押下している間、ユーザがハードキー9を解放したか否かを判定する(S570)。ユーザがハードキー9を解放しない場合、キー操作制御部52は、反転表示されるソフトキー61が切り替わる度に初期化される経過時間と、長押し時間の比較を繰り返す。長押し時間が経過した場合(S570のNo)、キー操作制御部52は、ステップS540からの処理を繰り返す。
【0127】
ユーザがハードキー9を解放した場合(S570のYes)、キー操作制御部52は、最後に反転表示を指示した「ボタンn」を表示制御部に通知する(S580)。ユーザはこの「ボタンn」で特定されるソフトキー61を選択したことになる。なお、押下直後にユーザがハードキー「2」を解放すると,ボタン2を短時間だけ押した場合と同様に動作する。
【0128】
ついで、表示内容制御部51は、通知された「ボタンn」に対応するソフトキー61を例えばシステム側に通知するので、画像形成装置100は押下されたとみなされたソフトキー61に対応した適切な処理をおこなう(S580)。
【0129】
本実施例の画像形成装置100は、1つのハードキー9に複数のソフトキー61を関連付けることで、ハードキー9の数に限りがあっても、全てのソフトキー61とハードキー9を関連付けることができる。
【実施例4】
【0130】
実施例3ではユーザがハードキー9を押下している間、キー操作制御部52が表示内容制御部51に反転表示するソフトキー61を切り替えるよう指示したが、本実施例では、ユーザがハードキー9を押下していなくても、キー操作制御部52が反転表示するソフトキー61を自動的に切り替える画像形成装置100について説明する。
【0131】
なお、1つのハードキー9に複数のソフトキー61を関連付ける方法は実施例3と同様なので説明は省略する。
【0132】
〔ユーザが押下したハードキー9からソフトキー61を特定する動作手順〕
図23に基づき、表示内容制御部51が、ユーザが押下したハードキー9からソフトキー61を特定する手順を説明する。図23は、キー操作制御部52がユーザが押下したハードキー9からソフトキー61を特定する手順を示すフローチャート図の一例である。図23の手順は、画面が表示されると実行される。
【0133】
まず、キー操作制御部52は、ユーザのハードキー9の押下に先立ち、HDD26から切り替え周期時間を取得する(S610)。取得するタイミングは、例えば画像形成装置100が起動したタイミング等、どのようなタイミングでもよい。また、切り替え周期時間は一例として「5秒」とする。
【0134】
ついで、キー操作制御部52は、HDD26からソフトキーとハードキーの関連付け情報56を読み出す(S620)。このように、本実施例ではユーザがハードキー9を押下しなくても、キー操作制御部52は内部的に処理を開始する。
【0135】
ついで、キー操作制御部52は、ソフトキー「ボタンn」が関連付けられた全てのハードキー9から、関連付けられた「ボタンn」をハードキー毎に1つずつ選択する(S630)。選択順は、実施例3と同様に、ユーザが関連付けを選択した順番である。
【0136】
例えば、図20の割り当てID「2」のユーザを例にすると、KEY_1のハードキー9に「ボタン1」、「ボタン4」の複数のソフトキー61が、KEY_2のハードキー9に「ボタン2」、「ボタン5」の複数のソフトキー61が、KEY_3のハードキー9に「ボタン3」、「ボタン6」の複数のソフトキー61が、割り当てられている。キー操作制御部52は、KEY_1のハードキー9から「ボタン1」を、KEY_2のハードキー9から「ボタン2」を、KEY_3のハードキー9から「ボタン3」を、それぞれ関連付けられたソフトキー「ボタンn」として特定する。
【0137】
キー操作制御部52は、選択した3つの「ボタンn」を表示内容制御部51に反転表示するよう指示する(S640)。この指示を受けて表示内容制御部51は、操作パネル14の3つのソフトキー61を反転表示する。
図24(a)は表示内容制御部51が3つのソフトキー61を反転表示した操作パネル14の一例を示す図である。図24(a)では、ソフトキー「ボタン1」、「ボタン2」「ボタン3」が反転表示される。また、ソフトキー「ボタン1」にはハードキー「1」が、ソフトキー「ボタン2」にはハードキー「2」が、ソフトキー「ボタン3」にはハードキー「3」が、それぞれ関連付けられて表示されている。なお、図24(a)では、しきいサイズを例えば30mmにして、6つのボタンすべてがしきいサイズに満たないようにした
そして、本実施例のキー操作制御部52は、切り替え周期が経過する毎に、反転表示させるソフトキー61を切り替える。すなわち、キー操作制御部52は、切り替え周期が経過すると、ソフトキー61が関連付けられた全てのハードキー9から、ハードキー毎に関連付けられ、かつ、直前に選択されていない「ボタンn」を1つずつ選択する。図20の割り当てID「2」のユーザを例にすると、キー操作制御部52は、KEY_1のハードキー9から「ボタン4」を、KEY_2のハードキー9から「ボタン5」を、KEY_3のハードキー9から「ボタン6」を、それぞれ「ボタンn」として選択する。
【0138】
なお、例えば、KEY_3のハードキー9には「ボタン3」しか関連付けられていない場合、周期時間が経過した際、キー操作制御部52は、ソフトキー「ボタン3」を選択してもよいし(選択したままとする)、KEY_3のハードキー9に関連付けられたソフトキー「ボタンn」を選択しなくてもよい。
【0139】
キー操作制御部52は、新たに選択した3つの「ボタンn」を表示内容制御部51に反転表示するよう指示する(S650)。この指示を受けて表示内容制御部51は、先に反転表示していたソフトキー群(「ボタン1」〜「ボタン3」)を通常表示に戻し、新たに指示されたソフトキー群(「ボタン4」〜「ボタン6」)を反転表示する。このように、キー操作制御部52は、周期的に反転表示するソフトキー群を切り替える。
【0140】
図24(b)は表示内容制御部51が反転表示する3つのソフトキー61を切り替えた操作パネル14の一例を示す図である。図24(b)では、ソフトキー「ボタン4」、「ボタン5」「ボタン6」が反転表示されている。
【0141】
キー操作制御部52は、以上の処理を繰り返しながら、ハードキー9が押下されたか否かを判定する(S660)。ハードキー9が押下されない場合(S660のNo)、キー操作制御部52は切り替え周期の経過によりステップS630からの処理を繰り返す。
【0142】
ハードキー9が押下された場合(S660のYes)、キー操作制御部52は、そのハードキー9に関連付けられて反転表示されているソフトキー61が押下されたとみなして,ソフトキー61を表示内容制御部51に通知する(S670)。
【0143】
例えば、図24(a)の状態でユーザがハードキー「2」を押下すると、表示内容制御部51は「ボタン2」が押されたものとして動作する。一方、図24(b)の状態でユーザがハードキー「2」を押下すると、表示内容制御部51は「ボタン5」が押されたものとして動作する。
【0144】
ついで、表示内容制御部51は、通知されたソフトキー61を例えばシステム側に通知するので、画像形成装置100は押下されたとみなされたソフトキー61に対応した適切な処理をおこなう(S680)。
【0145】
本実施例の画像形成装置100は、1つのハードキー9に複数のソフトキー61を関連付けた場合、ユーザがハードキー9を押下し続けなくても、ユーザがハードキー9から全てのソフトキー61を選択することができる。
【0146】
以上説明したように、本実施例の画像形成装置100は、解像度やサイズが異なる操作パネル14に1つの画面デザインを適用してソフトキー61のサイズが小さくなっても、ユーザがハードキーからソフトキー61を選択できるので、操作回数を変えることなく操作することができる。したがって、画面デザインの変更なしに異なる解像度やサイズに対応でき、ユーザの利便性が低下することもない。
【符号の説明】
【0147】
9 ハードキー
10 テンキー
14 操作パネル
51 表示内容制御部
52 キー操作制御部
53 ハードキー一覧テーブル
54 ソフトキーの配置情報
55 しきいサイズ
56 ソフトキーハードキーの関連付け情報
61 ソフトキー
62 しきいサイズDB
100 画像形成装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0148】
【特許文献1】特開2008−07727号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソフトキーを表示すると共にソフトキーの押下を受け付ける操作パネルと、固定された1つ以上のキーの押下を受け付けるハードキーと、を有する画像形成装置であって、
前記操作パネルのサイズ情報を取得して、ソフトキーの物理的な大きさを検出し、該大きさがしきい値未満のソフトキーをキーと関連付けるキー関連付け手段と、
ソフトキーとキーの関連付け情報を記憶する記憶手段と、
キーに関連付けられたソフトキーを、該キーとの関連付けがあることを明示して前記操作パネルに表示する表示内容制御手段と、を有し、
前記キー関連付け手段は、キーが押下された際、前記ソフトキーとキーの関連付け情報を前記記憶手段から取得して、押下されたキーに関連付けられたソフトキーを特定して前記表示内容制御手段に通知する、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記キー関連付け手段は、1つのキーに複数のソフトキーを関連付け、
キーが押下されている時間が所定時間経過する毎に、前記表示内容制御手段に通知するソフトキーを、1つのキーに関連付けられた複数のソフトキーのいずれか1つに切り替え、
前記表示内容制御手段は、前記キー関連付け手段から通知されたソフトキーを目視可能に表示する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記キー関連付け手段は、ハードキーの1つのキーに複数のソフトキーを関連付け、
所定時間経過する毎に、1つのキーに複数のソフトキーが関連付けられた全ての各キーからいずれか1つのソフトキーを特定して、前記表示内容制御手段に通知し、
前記表示内容制御手段は、前記キー関連付け手段から通知された全てのソフトキーを目視可能に表示する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記表示内容制御手段は、操作パネルに表示した前記しきい値を受け付ける画面から、前記しきい値を受け付け、ユーザIDに対応付けて記憶手段に記憶しておき、
前記キー関連付け手段は、ログインしたユーザのユーザIDに基づき前記しきい値を読み出しソフトキーの物理的な大きさと比較して、ユーザ毎に、キーと関連付けるソフトキーを可変とする、
ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記表示内容制御手段は、操作パネルに表示したソフトキーをキーに関連付ける画面から、キーに関連付けられたソフトキーを受け付け、ユーザIDに対応付けて記憶手段にソフトキーとキーの関連付け情報を記憶する、
ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記表示内容制御手段は、操作パネルに表示したログイン画面からユーザIDを受け付け、
前記キー関連付け手段は、受け付けられたユーザIDに基づき記憶手段から前記ソフトキーとキーの関連付け情報を読み出し、
ユーザ毎に、キーと関連付けるソフトキーを可変にする、
ことを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
【請求項7】
ソフトキーを表示すると共にソフトキーの押下を受け付ける操作パネルと、固定された1つ以上のキーの押下を受け付けるハードキーと、を有する画像形成装置の画面表示方法であって、
キー関連付け手段が、前記操作パネルのサイズ情報を取得して、ソフトキーの物理的な大きさを検出し、該大きさがしきい値未満のソフトキーをキーと関連付け、記憶手段にソフトキーとキーの関連付け情報を記憶するステップと、
表示内容制御手段が、キーに関連付けられたソフトキーを、該キーとの関連付けがあることを明示して前記操作パネルに表示するステップと、
前記キー関連付け手段が、キーが押下された際、前記ソフトキーとキーの関連付け情報を前記記憶手段から取得して、押下されたキーに関連付けられたソフトキーを特定して前記表示内容制御手段に通知するステップと、
を有することを特徴とする画面表示方法。
【請求項8】
ソフトキーを表示すると共にソフトキーの押下を受け付ける操作パネルと、固定された1つ以上のキーの押下を受け付けるハードキーと、を有する画像形成装置に、
前記操作パネルのサイズ情報を取得して、ソフトキーの物理的な大きさを検出し、該大きさがしきい値未満のソフトキーをキーと関連付け、記憶手段にソフトキーとキーの関連付け情報を記憶するステップと、
キーに関連付けられたソフトキーを、該キーとの関連付けがあることを明示して前記操作パネルに表示するステップと、
キーが押下された際、前記ソフトキーとキーの関連付け情報を前記記憶手段から取得して、押下されたキーに関連付けられたソフトキーを特定して前記表示内容制御手段に通知するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2011−51164(P2011−51164A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−200619(P2009−200619)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】