画像形成装置およびその調整方法
【課題】 ロータリー現像ユニットを備える画像形成装置において、現像カートリッジの配置に応じた適切な調整動作シーケンスを提供する。
【解決手段】 ロータリー現像ユニット4を回転させて、現像器4aを現像位置に位置決めし、パッチ画像を形成して装置の動作条件を調整する。ロータリー現像ユニット4を180度回転させて現像器4cを現像位置に位置決めし、現像器4cについても同様に装置の動作条件を調整する。その後、ロータリー現像ユニット4を90度回転させて、現像器4cをメモリアクセス可能なアクセス位置に位置決めし、メモリの更新を行ってホームポジションに戻る。現像器4aのメモリ更新は、後に行う作像動作の後に行う。
【解決手段】 ロータリー現像ユニット4を回転させて、現像器4aを現像位置に位置決めし、パッチ画像を形成して装置の動作条件を調整する。ロータリー現像ユニット4を180度回転させて現像器4cを現像位置に位置決めし、現像器4cについても同様に装置の動作条件を調整する。その後、ロータリー現像ユニット4を90度回転させて、現像器4cをメモリアクセス可能なアクセス位置に位置決めし、メモリの更新を行ってホームポジションに戻る。現像器4aのメモリ更新は、後に行う作像動作の後に行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、記憶手段を有する現像カートリッジを装着可能に構成され、所定の方向に回転自在のロータリー現像ユニットを備える画像形成装置、および該装置において装置の動作条件を調整する調整方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の現像カートリッジを装着可能なロータリー現像ユニットを備えた画像形成装置においては、装着可能な全てのカートリッジが所定位置に装着された状態を前提として動作シーケンスが制定されていた。しかしながら、近年では、より幅広いユーザの要求に応えるため、一部の現像カートリッジが装着されない状態や、本来の配置とは異なる配置で現像カートリッジが装着された状態でも画像形成を行うことができる装置が提案されてきている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の画像形成装置では、4つのトナー色に対応した4つの現像ユニット(現像カートリッジ)のうち、モノクロ色に対応した現像ユニットが装着されているときには、他のユニットの有無に関わらずモノクロ印刷を実行可能としている。また、特許文献2に記載の画像形成装置では、本来異なるトナー色の現像カートリッジを装着すべき現像ロータリーに同色の現像カートリッジを装着した状態で、モノクロ画像形成が可能となっている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−50495号公報(図6)
【特許文献2】特開2002−351190号公報(段落0042)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種の画像形成装置においては、各現像カートリッジの使用状況を適切に管理するため、現像カートリッジに当該カートリッジの使用状況を示す情報を記憶するための記憶手段(メモリなど)が設けられる場合がある。このような装置における動作シーケンスは、各現像カートリッジが使用された後、記憶手段に記憶された情報が更新されるように構成されている。ところが、上記したように、現像カートリッジの配置が変則的なものである場合には、このような動作シーケンスが最適なものでない場合が生じうる。
【0006】
特に、各現像カートリッジに対応して随時行われる装置の動作条件の調整動作においては、その所要時間が画像形成のスループットに影響を与えるため、スループット向上のためには、その時の現像カートリッジの配置に応じた最適な動作シーケンスが実行されることが望ましい。しかしながら、このような動作シーケンスについては、従来、詳細な検討がなされていなかった。
【0007】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ロータリー現像ユニットを備える画像形成装置において、現像カートリッジの配置に応じた適切な調整動作シーケンスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明にかかる画像形成装置は、上記目的を達成するため、当該現像カートリッジの使用状況に関する情報を記憶する記憶手段を備える現像カートリッジを3個以上装着可能に構成され、所定の方向に回転自在のロータリー現像ユニットと、前記ロータリー現像ユニットに装着された現像カートリッジのうち、所定の現像位置に位置決めされた現像カートリッジを用いてトナー像を形成する作像動作と、所定のアクセス位置に位置決めされた現像カートリッジに設けられた前記記憶手段にアクセスしてその記憶内容を更新する更新動作とを実行する制御手段とを備え、前記現像位置および前記アクセス位置は、前記ロータリー現像ユニットに装着された一の現像カートリッジが前記現像位置に位置決めされたときに、他の一の現像カートリッジが前記アクセス位置に位置決めされるように配置される一方、前記制御手段は、パッチ画像としてのトナー像を形成する作像動作を実行し、該パッチ画像の濃度検出結果に基づいて前記作像動作を実行するときの動作条件を調整する調整動作をさらに実行するように構成され、しかも、前記ロータリー現像ユニットに装着された2個の現像カートリッジについて調整動作を行う場合であって、該2個の現像カートリッジが、該2個の現像カートリッジのうち次の作像動作において最初に使用される第1現像カートリッジとは異なる第2現像カートリッジを前記現像位置に位置決めしたときに前記第1現像カートリッジが前記アクセス位置以外の位置に位置決めされるような位置関係にあるときには、前記第2現像カートリッジについては前記調整動作を行った後に前記更新動作を実行する一方、前記第1現像カートリッジについては前記更新動作の実行を伴わない前記調整動作を実行することを特徴としている。
【0009】
また、この発明にかかる画像形成装置の調整方法では、当該現像カートリッジの使用状況に関する情報を記憶する記憶手段を備える現像カートリッジを3個以上装着可能に構成され、所定の方向に回転自在のロータリー現像ユニットを備え、前記ロータリー現像ユニットに装着された現像カートリッジのうち、所定の現像位置に位置決めされた現像カートリッジを用いてトナー像を形成する作像動作と、所定のアクセス位置に位置決めされた現像カートリッジに設けられた前記記憶手段にアクセスしてその記憶内容を更新する更新動作とを実行可能な画像形成装置における、パッチ画像としてのトナー像を形成する作像動作を実行し、該パッチ画像の濃度検出結果に基づいて前記作像動作を実行するときの動作条件を調整する調整方法において、上記目的を達成するため、前記ロータリー現像ユニットに装着された2個の現像カートリッジについて調整動作を行う場合であって、該2個の現像カートリッジが、該2個の現像カートリッジのうち次の作像動作において最初に使用される第1現像カートリッジとは異なる第2現像カートリッジを前記現像位置に位置決めしたときに前記第1現像カートリッジが前記アクセス位置以外の位置に位置決めされるような位置関係にあるときには、前記第2現像カートリッジについては前記動作条件の調整を行った後に前記更新動作を実行する一方、前記第1現像カートリッジについては前記更新動作の実行を伴わずに前記動作条件の調整を行うことを特徴としている。
【0010】
これらの発明による動作シーケンスは、調整動作の対象となる2個の現像カートリッジが特定の位置関係にあるときに最適なものである。その理由は以下の通りである。調整動作の所要時間を短縮するためには、調整動作の実行中にロータリー現像ユニットが位置決め停止される回数をできるだけ少なくすることが望ましい。そこで、一の現像カートリッジが現像位置に位置決めされたときに、他の一の現像カートリッジがアクセス位置に位置決めされるように、現像位置およびアクセス位置を定めている。こうすることで、一の現像カートリッジによる作像動作と、他の一の現像カートリッジに設けられた記憶手段への更新動作とを併行して行うことができる。しかしながら、現像カートリッジの位置関係によっては、作像動作と更新動作とを併行して行うことができない場合がある。すなわち、調整動作を実行済みの現像カートリッジをアクセス位置に位置決めしたときに、次に調整動作を実行すべき現像カートリッジが現像位置に配置されない場合である。このような場合には、先の現像カートリッジへの更新動作と、次の現像カートリッジの調整動作とを同時に行うことができない。したがって、先の現像カートリッジのアクセス位置への位置決め動作と、次の現像カートリッジの現像位置への位置決め動作とは個別に行わざるを得ず、ロータリー現像ユニットの停止回数が多くなってしまう。
【0011】
そこで、この発明では、先の現像カートリッジについては、調整動作の実行後に更新動作を実行しないようにすることで、ロータリー現像ユニットの停止回数を削減している。これにより、ロータリー現像ユニットの停止回数の増加に伴う処理時間の増加を抑制し、スループット向上を図ることが可能となる。また、更新動作を行わない現像カートリッジを、以後の作像動作において最初に使用される現像カートリッジ(第1現像カートリッジ)とすれば、その作像動作後に第1現像カートリッジへの更新動作を行うことができるので、当該カートリッジの管理に問題は生じない。
【0012】
特に、第1現像カートリッジについての調整動作、第2現像カートリッジについての調整動作および第2現像カートリッジについての更新動作をこの順序で実行するのが効果的である。すなわち、ロータリー現像ユニットの回転方向および現像カートリッジの配置に基づいて定められる各カートリッジの使用順序は、調整動作を実行する際にも適用されるのが合理的である。こうすることで、ロータリー現像ユニットの回転動作シーケンスが最適なものとなり、所要時間の短縮を図ることができる。これに対し、調整動作の実行順序を入れ替えると、ロータリー現像ユニットの回転移動により時間がかかってしまうこととなる。
【0013】
また、前記ロータリー現像ユニットに装着された一の現像カートリッジが前記現像位置に位置決めされたときに、前記ロータリー現像ユニットの回転方向における下流側で該一のロータリー現像ユニットに隣接する位置に装着された現像カートリッジが前記アクセス位置に来るように、前記現像位置および前記アクセス位置が定められるのが望ましい。こうすることで、現像位置にある1つの現像カートリッジについて作像動作が終了し次の現像カートリッジを現像位置に移動させたときに、先の現像カートリッジがアクセス位置に位置決めされることとなる。これにより、1つの現像カートリッジについて作像動作を実行しながら、直前に作像動作を行った現像カートリッジについて記憶手段の記憶内容の更新を行うことができる。また、1つの現像カートリッジについて見れば、現像位置で作像動作を行った後、最小の移動量でアクセス位置へ移動することができるようになる。
【0014】
さらに、前記調整動作の実行後に前記第1現像カートリッジによる前記作像動作を行う際には、該作像動作に続いて前記第1現像カートリッジの前記更新動作を実行するのが望ましい。こうすることで、調整動作および作像動作に伴う第1現像カートリッジの使用状況の変化に関する情報が更新され、当該カートリッジの寿命管理を適切に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1はこの発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図である。また、図2は図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。この装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色のトナー(現像剤)を重ね合わせてフルカラー画像を形成したり、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する画像形成装置である。この画像形成装置1では、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号がメインコントローラ11に与えられると、このメインコントローラ11からの指令に応じて、本発明の「制御手段」として機能するエンジンコントローラ10がエンジン部EG各部を制御して所定の作像動作を実行し、シートSに画像信号に対応する画像を形成する。
【0016】
このエンジン部EGでは、感光体22が図1の矢印方向D1に回転自在に設けられている。また、この感光体22の周りにその回転方向D1に沿って、帯電ユニット23、ロータリー現像ユニット4およびクリーニング部25がそれぞれ配置されている。帯電ユニット23は所定の帯電バイアスを印加されており、感光体22の外周面を所定の表面電位に均一に帯電させる。クリーニング部25は一次転写後に感光体22の表面に残留付着したトナーを除去し、内部に設けられた廃トナータンクに回収する。これらの感光体22、帯電ユニット23およびクリーニング部25は一体的に感光体カートリッジ2を構成しており、この感光体カートリッジ2は一体として装置本体に対し着脱自在となっている。
【0017】
そして、この帯電ユニット23によって帯電された感光体22の外周面に向けて露光ユニット6から光ビームLが照射される。この露光ユニット6は、外部装置から与えられた画像信号に応じて光ビームLを感光体22上に露光して画像信号に対応する静電潜像を形成する。
【0018】
こうして形成された静電潜像は現像ユニット4によってトナー現像される。すなわち、この実施形態では、現像ユニット4は、図1紙面に直交する回転軸中心に回転自在に設けられた支持フレーム40、支持フレーム40に対して着脱自在のカートリッジとして構成されてそれぞれの色のトナーを内蔵するイエロー用の現像器4Y、シアン用の現像器4C、マゼンタ用の現像器4M、およびブラック用の現像器4Kを備えている。この現像ユニット4は、エンジンコントローラ10により制御されている。そして、このエンジンコントローラ10からの制御指令に基づいて、現像ユニット4が回転駆動されるとともにこれらの現像器4Y、4C、4M、4Kが選択的に感光体22と当接してまたは所定のギャップを隔てて対向する所定の現像位置に位置決めされると、当該現像器に設けられて選択された色の帯電トナーを担持するとともに所定の現像バイアスを印加された金属製の現像ローラ44から感光体22の表面にトナーを付与する。これによって、感光体22上の静電潜像が選択トナー色で顕像化される。
【0019】
各現像器4Y、4C、4M、4Kには、当該現像器に関する情報を記憶するための不揮発性メモリ91〜94と、各メモリと電気的に接続された無線通信用アンテナ49Y,49C,49Mおよび49Kとが設けられている。また、装置本体側においてロータリー現像ユニット4の外周部近傍には、トランスミッタ105を介してCPU101と接続された無線通信用アンテナ109が設けられている。そして、各現像器に設けられたアンテナ49Y、49C、49M、49Kのうち必要に応じて選択された1つが本体側に設けられたアンテナ109とが近接配置されるようにロータリー現像ユニット4が位置決めされると、エンジンコントローラ10のCPU101とメモリ91〜94との間で無線通信が行われる。こうすることで、各現像器に関する情報がCPU101に伝達されるとともに、各メモリ91〜94内の情報が更新記憶される。メモリ更新動作については後に詳述する。
【0020】
上記のようにして現像ユニット4で現像されたトナー像は、一次転写領域TR1で転写ユニット7の中間転写ベルト71上に一次転写される。転写ユニット7は、複数のローラ72〜75に掛け渡された中間転写ベルト71と、ローラ73を回転駆動することで中間転写ベルト71を所定の回転方向D2に回転させる駆動部(図示省略)とを備えている。そして、カラー画像をシートSに転写する場合には、感光体22上に形成される各色のトナー像を中間転写ベルト71上に重ね合わせてカラー画像を形成するとともに、カセット8から1枚ずつ取り出され搬送経路Fに沿って二次転写領域TR2まで搬送されてくるシートS上にカラー画像を二次転写する。
【0021】
このとき、中間転写ベルト71上の画像をシートS上の所定位置に正しく転写するため、二次転写領域TR2にシートSを送り込むタイミングが管理されている。具体的には、搬送経路F上において二次転写領域TR2の手前側にゲートローラ81が設けられており、中間転写ベルト71の周回移動のタイミングに合わせてゲートローラ81が回転することにより、シートSが所定のタイミングで二次転写領域TR2に送り込まれる。
【0022】
また、こうしてカラー画像が形成されたシートSは定着ユニット9、排出前ローラ82および排出ローラ83を経由して装置本体の上面部に設けられた排出トレイ部89に搬送される。また、シートSの両面に画像を形成する場合には、上記のようにして片面に画像を形成されたシートSの後端部が排出前ローラ82後方の反転位置PRまで搬送されてきた時点で排出ローラ83の回転方向を反転し、これによりシートSは反転搬送経路FRに沿って矢印D3方向に搬送される。そして、ゲートローラ81の手前で再び搬送経路Fに乗せられるが、このとき、二次転写領域TR2において中間転写ベルト71と当接し画像を転写されるシートSの面は、先に画像が転写された面とは反対の面である。このようにして、シートSの両面に画像を形成することができる。
【0023】
また、この装置は、図2に示すように、メインコントローラ11のCPU111により制御される表示部12を備えている。この表示部12は、例えば液晶ディスプレイにより構成され、CPU111からの制御指令に応じて、ユーザへの操作案内や画像形成動作の進行状況、さらに装置の異常発生やいずれかのユニットの交換時期などを知らせるための所定のメッセージを表示する。
【0024】
なお、図2において、符号113はホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース112を介して与えられた画像を記憶するためにメインコントローラ11に設けられた画像メモリである。また、符号106はCPU101が実行する演算プログラムやエンジン部EGを制御するための制御データなどを記憶するためのROM、また符号107はCPU101における演算結果やその他のデータを一時的に記憶するRAMである。
【0025】
また、ローラ75の近傍には、クリーナ76が配置されている。このクリーナ76は図示を省略する電磁クラッチによってローラ75に対して近接・離間移動可能となっている。そして、ローラ75側に移動した状態でクリーナ76のブレードがローラ75に掛け渡された中間転写ベルト71の表面に当接し、二次転写後に中間転写ベルト71の外周面に残留付着しているトナーを除去する。
【0026】
さらに、ローラ75の近傍には、濃度センサ60が配置されている。この濃度センサ60は、中間転写ベルト71の表面に対向して設けられており、必要に応じ、中間転写ベルト71の外周面に形成されるトナー像の画像濃度を測定する。そして、その測定結果に基づき、この装置では、画像品質に影響を与える装置各部の動作条件、例えば各現像器に与える現像バイアスや、露光ビームLの強度、さらには装置の階調補正特性などの調整を行っている。
【0027】
この濃度センサ60は、例えば反射型フォトセンサを用いて、中間転写ベルト71上の所定面積の領域の濃淡に対応した信号を出力するように構成されている。そして、CPU101は、中間転写ベルト71を周回移動させながらこの濃度センサ60からの出力信号を定期的にサンプリングすることで、中間転写ベルト71上のトナー像各部の画像濃度を検出することができる。
【0028】
上記のように構成された画像形成装置は、フルカラー画像を形成可能な装置であるが、ユーザの希望により、モノクロ画像のみを形成するモノクロ専用機としても機能する。すなわち、この装置では、Y,M,CおよびKのトナー色それぞれに対応した4つの現像器に代えて、1つの現像器だけ、または同一トナー色の2つ以上の現像器をロータリー現像ユニット4に装着した状態で、当該トナー色による画像形成動作が可能である。そこで、以下では、ロータリー現像ユニット4に装着される各現像器のトナー色を特に区別せず、4つの現像器をその使用順序にしたがってそれぞれ符号4a,4b,4cおよび4dと表すこととする。なお、各現像器は、ロータリー現像ユニット4の回転方向に沿って順番に使用され、必要に応じて、現在使用している現像器の1つ上流側に位置する現像器に順次切り換え使用するものとする。こうすることにより、作像動作における現像器の切り換えは、ロータリー現像ユニット4をその回転方向に90度回転させるだけで行うことができる。ただし、どの現像器を最初に使用するかについては予め定めておくものとする。ここでは、現像器4aを最初に使用するものとしているが、これに限定されるものではない。
【0029】
図3はロータリー現像ユニットの停止位置を示す図である。このロータリー現像ユニット4は、図3に示すように、(a)ホームポジションおよび(b)作像ポジションに位置決め停止することができる。なお、図3(b)は、作像ポジションの一例を示すものであり、実際には、4個の現像器それぞれに対応して互いに90度ずつ角度を異ならせた4つの作像ポジションが存在する。このうち、ホームポジションは、装置に画像信号が与えられていないときのロータリー現像ユニット4の待機位置である。このホームポジションでは、図3(a)に示すように、各現像器に設けられた現像ローラ44a,44b,44cおよび44dはいずれも感光体22から離間した状態にある。
【0030】
また、ロータリー現像ユニット4が作像ポジションに停止した状態では、各現像器のうち1つの現像器(図3(b)の例では現像器4a)に設けられた現像ローラ44aが感光体22と対向配置される。この状態では、感光体22表面に形成された静電潜像を、現像器4aに貯留されたトナーにより顕像化することができる(作像動作)。すなわち、図3(b)における現像器4aの位置が、本発明にいう「現像位置」に相当する。
【0031】
一方、ロータリー現像ユニット4の回転方向において現像器4aよりも1つ下流側の位置にある現像器4dでは、当該現像器4dに設けられたアンテナ49dが本体側アンテナ109と対向配置されることとなる。このため、当該現像器4dに設けられたメモリに対するCPU101からの無線通信によるアクセスが可能となる。そして、この状態で、メモリに記憶された当該現像器の使用状況に関する情報が更新される(更新動作)。すなわち、図3(b)における現像器4dの位置が、本発明にいう「アクセス位置」に相当する。
【0032】
このように、ロータリー現像ユニット4に装着された一の現像器が現像位置に位置決めされた状態で、他の一の現像器がアクセス位置に位置決めされるように、現像位置およびアクセス位置を配することによって、一方で作像動作を実行しながら、同時に他方でメモリの更新動作を実行することができ、処理時間の短縮を図ることができる。
【0033】
図4はフルカラー作像動作の動作シーケンスを示す図である。より具体的には、作像動作におけるロータリー現像ユニット4の回転移動および停止位置を示す模式図である。フルカラー作像動作において、ロータリー現像ユニット4は、まずホームポジションから135度回転される。この状態で、現像位置に位置決めされた現像器4aによる作像動作が実行される。次いで、ロータリー現像ユニット4は90度回転される。この状態で、現像器4aがアクセス位置に、現像器4bが現像位置にそれぞれ位置決めされる。そして、現像器4aの更新動作と、現像器4bの作像動作とを併行して行う。同様に、ロータリー現像ユニット4を90度ずつ回転させながら、現像器4bの更新動作と現像器4cの作像動作、現像器4cの更新動作と現像器4dの作像動作をそれぞれ併行して行う。さらにロータリー現像ユニット4を90度回転させて現像器4dをアクセス位置に位置決めして更新動作を行った後、再びホームポジションに戻る。
【0034】
このように、現像位置およびアクセス位置が90度ずれた位置に設けられているため、全ての現像器を使用するフルカラー作像動作においては、先に作像動作を行った現像器について更新動作を実行しつつ、同時にこれより1つ上流側に装着された現像器について作像動作を実行することができ、処理全体に要する時間の短縮が図られている。
【0035】
このような動作シーケンスは、各現像器に対応して装置の動作条件を調整する調整動作を実行する場合にも適用することができる。すなわち、1つの現像器について調整動作が終了すると、ロータリー現像ユニット4を90度回転させる。そして、アクセス位置に位置決めされた当該現像器の更新動作を行うとともに、新たに現像位置に位置決めされた次の現像器の調整動作を行う。これにより、調整動作全体にかかる時間を短縮することができる。なお、ここでいう調整動作は、パッチ画像としてのトナー像を形成し、その濃度検出結果に基づいて装置各部の動作条件(現像バイアス、露光パワーなど)を調整する動作である。このとき、各現像器は、パッチ画像の形成によりトナー残量が減少するなどその使用状況が変動するので、調整動作の終了後には、通常の作像動作後と同様にメモリの更新を行っておくことが望ましい。なお、このような調整動作については多くの公知技術が提案されており、本実施形態においてもそれらの公知技術を適用することができるので、ここでは説明を省略する。
【0036】
ところで、調整動作を行う対象となる現像器が4つのうちの一部である場合には、このような動作シーケンスが効果的に機能するとは言えない場合がある。ここでは、4つの現像器のうち2個について調整動作を行う場合を例として、このような動作に好適な動作シーケンスの原理について検討する。
【0037】
図5は対角配置された2個の現像器に対する調整動作シーケンスの第1の例を示す図である。ここでは、4個の現像器のうち4aおよび4cの2個について調整動作を行う場合を考える。なお、他の2個の現像器が装着されているか否かは問わない。このケースでは、一方の現像器を現像位置に、他方をアクセス位置に同時に位置決めすることができないので、調整動作と更新動作とを併行して行うことができない。
【0038】
この配置で、上記と同様の手順で調整動作を行うと次のようなシーケンスとなる。まず現像器4aを現像位置に移動させるため、ロータリー現像ユニット4を135度回転させる。この状態で、現像器4aの調整動作を実行する。調整動作が終了すると、ロータリー現像ユニット4をさらに90度回転させて現像器4aをアクセス位置へ移動させ、メモリの情報を更新する。同様に、さらにロータリー現像ユニット4を90度ずつ回転させて、現像器4cについても調整動作および更新動作を順次行う。その後、ロータリー現像ユニット4を315度回転させてホームポジションに戻す。この一連の動作において、ロータリー現像ユニット4は、ホームポジションでの停止を除いて4回の停止をし、その総回転量は720度である。
【0039】
図6は対角配置された2個の現像器に対する調整動作シーケンスの第2の例を示す図である。このシーケンスには、本発明にかかる技術思想が適用されている。このシーケンスでは、現像器4aの調整動作を行った後、ロータリー現像ユニット4を90度ではなく180度回転させる。すなわち、現像器4aの更新動作が省略されている。こうすることで、ロータリー現像ユニット4の総回転量720度は上記例と同じであるが、その停止回数は3回となり上記例よりも1回少なくなる。そのため、このシーケンス全体に要する処理時間は上記例のシーケンスよりも短縮される。
【0040】
このように、本発明を適用した調整動作シーケンスにおいては、現像器4aについての更新動作を省略して処理時間を短縮している。これは、現像器4aが作像動作において最初に使用されることが規定された現像器であり、メモリに記憶されたその使用状況については次の作像動作後に更新することができるからである。すなわち、調整動作後に実行される作像動作の実行後に現像器4aについての更新動作を行い、このときに、調整動作によって変化した分も含めて、現像器の使用状況に関する情報の更新を行う。こうすることで、現像器4aの寿命管理を適切に行うことができる。
【0041】
次に、調整動作を行うべき2個の現像器が隣接配置されている場合について考える。このような配置としては、作像動作において先に使用される方の現像器がもう1つの現像器より上流側隣接位置にある場合と、下流側隣接位置にある場合とが考えられる。
【0042】
図7は隣接配置された2個の現像器に対する調整動作シーケンスの第1の例を示す図である。ここでは、現像器4aおよび4bについて調整動作を行う場合を考える。この場合、作像動作において先に使用される現像器4aが、ロータリー現像ユニット4の回転方向において現像器4bよりも下流側に位置している。この場合には、図7に示すように、現像器4aの調整動作の実行後に更新動作を行う際に、併せて現像器4bの調整動作を行うことができるので、ロータリー現像ユニット4の停止回数は3回で済み、調整動作に要する時間は比較的短い。
【0043】
図8は隣接配置された2個の現像器に対する調整動作シーケンスの第2の例を示す図である。この配置では、作像動作において先に使用される現像器4aが、ロータリー現像ユニット4の回転方向において現像器4dよりも上流側に位置している。このような配置の場合には、図8に示すように、両現像器それぞれについて調整動作、更新動作を実行しようとすると、ロータリー現像ユニット4の停止回数が4回となってしまう。
【0044】
図9は隣接配置された2個の現像器に対する調整動作シーケンスの第3の例を示す図である。このシーケンスは、本発明にかかる技術思想を適用したものであり、現像器4aについての更新動作が省略されている。こうすることにより、ロータリー現像ユニット4の停止回数は3回となり、図8の場合よりも調整動作に要する時間を短くすることができる。
【0045】
以上のように、ロータリー現像ユニット4に装着可能な4個の現像器のうち、2個の現像器について調整動作を行う場合であって、両現像器が、作像動作において後に使用される現像器が現像位置に位置決めされた時、先に使用される現像器がアクセス位置に位置するような位置関係にあるときには、先の現像器の更新動作と、後の現像器の調整動作とを併行して行うことができる。これに対して、作像動作において後に使用される現像器が現像位置に位置決めされた時、先に使用される現像器がアクセス位置にない場合には、調整動作と更新動作とを同時に行うことができない。そこで、この実施形態では、先に使用される現像器については更新動作を伴わない調整動作を実行する。こうすることで、ロータリー現像ユニット4の停止回数を減らし処理時間を短縮することができる。
【0046】
また、調整動作を実行する順番については、ロータリー現像ユニット4の回転方向に沿って定めているので、現像器の切り換えを行う際のロータリー現像ユニット4の回転量を少なくすることができる。
【0047】
また、この実施形態では、ロータリー現像ユニット4の回転方向において現像位置の90度下流側にアクセス位置を設けているので、1つの現像器を現像位置に配置して作像動作または調整動作を行っている間に、その直前に作像動作または調整動作に使用した現像器についての更新動作を実行することができる。
【0048】
なお、本実施形態の装置とは異なる構成であるが、アクセス位置が現像位置に対し180度回転した位置にある場合についてもここで検討しておく。
【0049】
図10は対角配置された2個の現像器に対する調整動作シーケンスの第3の例を示す図である。このような配置では、先に使用される現像器4aをアクセス位置に、後に使用される現像器4cを現像位置に、同時に位置決めすることが可能である。したがって、ロータリー現像ユニット4の3回の停止で、2つの現像器4a、4cいずれについても調整動作、更新動作を行うことができる。
【0050】
図11は隣接配置された2個の現像器に対する調整動作シーケンスの第4の例を示す図である。前述したように、現像器4aおよび4bについて調整動作を行う場合、現像位置とアクセス位置との間の開きが90度であれば、ロータリー現像ユニット4の3回の停止で、2つの現像器4a、4cいずれについても調整動作、更新動作を行うことが可能である。しかし、現像位置とアクセス位置との間の開きが180度の場合には4回の停止が必要となる。そこで、このような位置関係であるときには、図11に示すように、現像器4aについての更新動作を省略することで、ロータリー現像ユニット4の停止回数を3回に抑えることができる。
【0051】
図12はこの実施形態における調整動作シーケンスを示すフローチャートである。ここでは、対角位置に装着された2つの現像器4aおよび4cについて調整動作を行う場合を例として説明する。また、この調整動作においては、装置の動作条件のうち、現像バイアスと露光パワーとを調整するものとする。
【0052】
実際の調整動作は、CPU101がROM106に予め記憶されたプログラムを実行することにより次のようにして行われる。まず、ロータリー現像ユニット4を回転させて、現像器4c、4aを順次現像位置に位置決めし、それぞれの現像器に設けられた現像ローラ44c、44aの周回動作を行う(ステップS1、S2)。この周回動作は、現像位置に位置決めされた現像器の現像ローラを何周か回転させる動作であり、これにより現像ローラ表面にフレッシュなトナーが供給され新たなトナー層が形成される。なお、現像器4cについての周回動作を先に行うのは、ロータリー現像ユニット4を大きく回転させて、予め現像器内のトナーを攪拌するためである。
【0053】
次いで、現像器4aおよび4cについて、順次現像バイアスの調整を行い(ステップS3、S4)、さらにそれぞれについて露光パワーの調整を行う(ステップS5、S6)。ここでは、1つの現像器についての現像バイアスおよび露光パワーの調整を続けて行わず、その間に現像器の切り換えを行うようにしている。これは、露光パワーの調整を行う際に、現像バイアス調整動作によって最適化された現像バイアスを適用するためである。すなわち、現像バイアスの調整動作において、形成されたパッチ画像の濃度を検出し、その検出結果から現像バイアスの最適値を算出するのにはある程度の時間が必要である。このため、現像バイアスの調整後すぐに露光パワーの調整をすることはできないから、この間に次の現像器によるパッチ画像形成を行うことで、全体の所要時間を短縮することができる。
【0054】
こうして2つの現像器について調整動作を行った後で、現像器4cをアクセス位置に移動させて更新動作を実行し(ステップS7)、その後ロータリー現像ユニット4をホームポジションに戻す(ステップS8)。そして、前述したように、現像器4aについての更新動作は、当該現像器4aによる作像動作の後に実行する。なお、現像器の使用状況に関しメモリに記憶させるべき情報としては、例えば、当該現像器を使用して形成したトナードットの個数、トナー使用量または現像ローラの回転量などを用いることができる。
【0055】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記においては、現像器4aを含む2個の現像器について調整動作を行う場合について説明したが、現像器4aを含まない2個の現像器について調整動作を行うときも同様に考えることができる。
【0056】
また、例えば、上記実施形態では、各現像器に設けられたメモリとCPU101との間で無線通信を行うことによりメモリの記憶内容の読み書きを行っているが、装置本体と現像器との間をコネクタにより接続し、有線通信によって読み書きを行うように構成してもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびブラック(K)の4つのトナー色を使用しているが、トナー色の数および種類についてはこれに限定されるものではない。また、同一トナー色の現像器を複数個備えた装置に対しても本発明を適用することができる。さらに、本発明は、上記実施形態のようなプリンタに限定されず、複写機やファクシミリ装置など他の画像形成装置に対しても適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】この発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図。
【図2】図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図。
【図3】ロータリー現像ユニットの停止位置を示す図。
【図4】フルカラー作像動作の動作シーケンスを示す図。
【図5】対角配置された現像器に対する調整動作シーケンスの第1の例を示す図。
【図6】対角配置された現像器に対する調整動作シーケンスの第2の例を示す図。
【図7】隣接配置された現像器に対する調整動作シーケンスの第1の例を示す図。
【図8】隣接配置された現像器に対する調整動作シーケンスの第2の例を示す図。
【図9】隣接配置された現像器に対する調整動作シーケンスの第3の例を示す図。
【図10】対角配置された現像器に対する調整動作シーケンスの第3の例を示す図。
【図11】隣接配置された現像器に対する調整動作シーケンスの第4の例を示す図。
【図12】この実施形態における調整動作シーケンスを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0059】
4…ロータリー現像ユニット、 4a〜4d,4C,4K,4M,4Y…現像器(現像カートリッジ)、 11…エンジンコントローラ(制御手段)
【技術分野】
【0001】
この発明は、記憶手段を有する現像カートリッジを装着可能に構成され、所定の方向に回転自在のロータリー現像ユニットを備える画像形成装置、および該装置において装置の動作条件を調整する調整方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の現像カートリッジを装着可能なロータリー現像ユニットを備えた画像形成装置においては、装着可能な全てのカートリッジが所定位置に装着された状態を前提として動作シーケンスが制定されていた。しかしながら、近年では、より幅広いユーザの要求に応えるため、一部の現像カートリッジが装着されない状態や、本来の配置とは異なる配置で現像カートリッジが装着された状態でも画像形成を行うことができる装置が提案されてきている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の画像形成装置では、4つのトナー色に対応した4つの現像ユニット(現像カートリッジ)のうち、モノクロ色に対応した現像ユニットが装着されているときには、他のユニットの有無に関わらずモノクロ印刷を実行可能としている。また、特許文献2に記載の画像形成装置では、本来異なるトナー色の現像カートリッジを装着すべき現像ロータリーに同色の現像カートリッジを装着した状態で、モノクロ画像形成が可能となっている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−50495号公報(図6)
【特許文献2】特開2002−351190号公報(段落0042)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種の画像形成装置においては、各現像カートリッジの使用状況を適切に管理するため、現像カートリッジに当該カートリッジの使用状況を示す情報を記憶するための記憶手段(メモリなど)が設けられる場合がある。このような装置における動作シーケンスは、各現像カートリッジが使用された後、記憶手段に記憶された情報が更新されるように構成されている。ところが、上記したように、現像カートリッジの配置が変則的なものである場合には、このような動作シーケンスが最適なものでない場合が生じうる。
【0006】
特に、各現像カートリッジに対応して随時行われる装置の動作条件の調整動作においては、その所要時間が画像形成のスループットに影響を与えるため、スループット向上のためには、その時の現像カートリッジの配置に応じた最適な動作シーケンスが実行されることが望ましい。しかしながら、このような動作シーケンスについては、従来、詳細な検討がなされていなかった。
【0007】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ロータリー現像ユニットを備える画像形成装置において、現像カートリッジの配置に応じた適切な調整動作シーケンスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明にかかる画像形成装置は、上記目的を達成するため、当該現像カートリッジの使用状況に関する情報を記憶する記憶手段を備える現像カートリッジを3個以上装着可能に構成され、所定の方向に回転自在のロータリー現像ユニットと、前記ロータリー現像ユニットに装着された現像カートリッジのうち、所定の現像位置に位置決めされた現像カートリッジを用いてトナー像を形成する作像動作と、所定のアクセス位置に位置決めされた現像カートリッジに設けられた前記記憶手段にアクセスしてその記憶内容を更新する更新動作とを実行する制御手段とを備え、前記現像位置および前記アクセス位置は、前記ロータリー現像ユニットに装着された一の現像カートリッジが前記現像位置に位置決めされたときに、他の一の現像カートリッジが前記アクセス位置に位置決めされるように配置される一方、前記制御手段は、パッチ画像としてのトナー像を形成する作像動作を実行し、該パッチ画像の濃度検出結果に基づいて前記作像動作を実行するときの動作条件を調整する調整動作をさらに実行するように構成され、しかも、前記ロータリー現像ユニットに装着された2個の現像カートリッジについて調整動作を行う場合であって、該2個の現像カートリッジが、該2個の現像カートリッジのうち次の作像動作において最初に使用される第1現像カートリッジとは異なる第2現像カートリッジを前記現像位置に位置決めしたときに前記第1現像カートリッジが前記アクセス位置以外の位置に位置決めされるような位置関係にあるときには、前記第2現像カートリッジについては前記調整動作を行った後に前記更新動作を実行する一方、前記第1現像カートリッジについては前記更新動作の実行を伴わない前記調整動作を実行することを特徴としている。
【0009】
また、この発明にかかる画像形成装置の調整方法では、当該現像カートリッジの使用状況に関する情報を記憶する記憶手段を備える現像カートリッジを3個以上装着可能に構成され、所定の方向に回転自在のロータリー現像ユニットを備え、前記ロータリー現像ユニットに装着された現像カートリッジのうち、所定の現像位置に位置決めされた現像カートリッジを用いてトナー像を形成する作像動作と、所定のアクセス位置に位置決めされた現像カートリッジに設けられた前記記憶手段にアクセスしてその記憶内容を更新する更新動作とを実行可能な画像形成装置における、パッチ画像としてのトナー像を形成する作像動作を実行し、該パッチ画像の濃度検出結果に基づいて前記作像動作を実行するときの動作条件を調整する調整方法において、上記目的を達成するため、前記ロータリー現像ユニットに装着された2個の現像カートリッジについて調整動作を行う場合であって、該2個の現像カートリッジが、該2個の現像カートリッジのうち次の作像動作において最初に使用される第1現像カートリッジとは異なる第2現像カートリッジを前記現像位置に位置決めしたときに前記第1現像カートリッジが前記アクセス位置以外の位置に位置決めされるような位置関係にあるときには、前記第2現像カートリッジについては前記動作条件の調整を行った後に前記更新動作を実行する一方、前記第1現像カートリッジについては前記更新動作の実行を伴わずに前記動作条件の調整を行うことを特徴としている。
【0010】
これらの発明による動作シーケンスは、調整動作の対象となる2個の現像カートリッジが特定の位置関係にあるときに最適なものである。その理由は以下の通りである。調整動作の所要時間を短縮するためには、調整動作の実行中にロータリー現像ユニットが位置決め停止される回数をできるだけ少なくすることが望ましい。そこで、一の現像カートリッジが現像位置に位置決めされたときに、他の一の現像カートリッジがアクセス位置に位置決めされるように、現像位置およびアクセス位置を定めている。こうすることで、一の現像カートリッジによる作像動作と、他の一の現像カートリッジに設けられた記憶手段への更新動作とを併行して行うことができる。しかしながら、現像カートリッジの位置関係によっては、作像動作と更新動作とを併行して行うことができない場合がある。すなわち、調整動作を実行済みの現像カートリッジをアクセス位置に位置決めしたときに、次に調整動作を実行すべき現像カートリッジが現像位置に配置されない場合である。このような場合には、先の現像カートリッジへの更新動作と、次の現像カートリッジの調整動作とを同時に行うことができない。したがって、先の現像カートリッジのアクセス位置への位置決め動作と、次の現像カートリッジの現像位置への位置決め動作とは個別に行わざるを得ず、ロータリー現像ユニットの停止回数が多くなってしまう。
【0011】
そこで、この発明では、先の現像カートリッジについては、調整動作の実行後に更新動作を実行しないようにすることで、ロータリー現像ユニットの停止回数を削減している。これにより、ロータリー現像ユニットの停止回数の増加に伴う処理時間の増加を抑制し、スループット向上を図ることが可能となる。また、更新動作を行わない現像カートリッジを、以後の作像動作において最初に使用される現像カートリッジ(第1現像カートリッジ)とすれば、その作像動作後に第1現像カートリッジへの更新動作を行うことができるので、当該カートリッジの管理に問題は生じない。
【0012】
特に、第1現像カートリッジについての調整動作、第2現像カートリッジについての調整動作および第2現像カートリッジについての更新動作をこの順序で実行するのが効果的である。すなわち、ロータリー現像ユニットの回転方向および現像カートリッジの配置に基づいて定められる各カートリッジの使用順序は、調整動作を実行する際にも適用されるのが合理的である。こうすることで、ロータリー現像ユニットの回転動作シーケンスが最適なものとなり、所要時間の短縮を図ることができる。これに対し、調整動作の実行順序を入れ替えると、ロータリー現像ユニットの回転移動により時間がかかってしまうこととなる。
【0013】
また、前記ロータリー現像ユニットに装着された一の現像カートリッジが前記現像位置に位置決めされたときに、前記ロータリー現像ユニットの回転方向における下流側で該一のロータリー現像ユニットに隣接する位置に装着された現像カートリッジが前記アクセス位置に来るように、前記現像位置および前記アクセス位置が定められるのが望ましい。こうすることで、現像位置にある1つの現像カートリッジについて作像動作が終了し次の現像カートリッジを現像位置に移動させたときに、先の現像カートリッジがアクセス位置に位置決めされることとなる。これにより、1つの現像カートリッジについて作像動作を実行しながら、直前に作像動作を行った現像カートリッジについて記憶手段の記憶内容の更新を行うことができる。また、1つの現像カートリッジについて見れば、現像位置で作像動作を行った後、最小の移動量でアクセス位置へ移動することができるようになる。
【0014】
さらに、前記調整動作の実行後に前記第1現像カートリッジによる前記作像動作を行う際には、該作像動作に続いて前記第1現像カートリッジの前記更新動作を実行するのが望ましい。こうすることで、調整動作および作像動作に伴う第1現像カートリッジの使用状況の変化に関する情報が更新され、当該カートリッジの寿命管理を適切に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1はこの発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図である。また、図2は図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。この装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色のトナー(現像剤)を重ね合わせてフルカラー画像を形成したり、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する画像形成装置である。この画像形成装置1では、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号がメインコントローラ11に与えられると、このメインコントローラ11からの指令に応じて、本発明の「制御手段」として機能するエンジンコントローラ10がエンジン部EG各部を制御して所定の作像動作を実行し、シートSに画像信号に対応する画像を形成する。
【0016】
このエンジン部EGでは、感光体22が図1の矢印方向D1に回転自在に設けられている。また、この感光体22の周りにその回転方向D1に沿って、帯電ユニット23、ロータリー現像ユニット4およびクリーニング部25がそれぞれ配置されている。帯電ユニット23は所定の帯電バイアスを印加されており、感光体22の外周面を所定の表面電位に均一に帯電させる。クリーニング部25は一次転写後に感光体22の表面に残留付着したトナーを除去し、内部に設けられた廃トナータンクに回収する。これらの感光体22、帯電ユニット23およびクリーニング部25は一体的に感光体カートリッジ2を構成しており、この感光体カートリッジ2は一体として装置本体に対し着脱自在となっている。
【0017】
そして、この帯電ユニット23によって帯電された感光体22の外周面に向けて露光ユニット6から光ビームLが照射される。この露光ユニット6は、外部装置から与えられた画像信号に応じて光ビームLを感光体22上に露光して画像信号に対応する静電潜像を形成する。
【0018】
こうして形成された静電潜像は現像ユニット4によってトナー現像される。すなわち、この実施形態では、現像ユニット4は、図1紙面に直交する回転軸中心に回転自在に設けられた支持フレーム40、支持フレーム40に対して着脱自在のカートリッジとして構成されてそれぞれの色のトナーを内蔵するイエロー用の現像器4Y、シアン用の現像器4C、マゼンタ用の現像器4M、およびブラック用の現像器4Kを備えている。この現像ユニット4は、エンジンコントローラ10により制御されている。そして、このエンジンコントローラ10からの制御指令に基づいて、現像ユニット4が回転駆動されるとともにこれらの現像器4Y、4C、4M、4Kが選択的に感光体22と当接してまたは所定のギャップを隔てて対向する所定の現像位置に位置決めされると、当該現像器に設けられて選択された色の帯電トナーを担持するとともに所定の現像バイアスを印加された金属製の現像ローラ44から感光体22の表面にトナーを付与する。これによって、感光体22上の静電潜像が選択トナー色で顕像化される。
【0019】
各現像器4Y、4C、4M、4Kには、当該現像器に関する情報を記憶するための不揮発性メモリ91〜94と、各メモリと電気的に接続された無線通信用アンテナ49Y,49C,49Mおよび49Kとが設けられている。また、装置本体側においてロータリー現像ユニット4の外周部近傍には、トランスミッタ105を介してCPU101と接続された無線通信用アンテナ109が設けられている。そして、各現像器に設けられたアンテナ49Y、49C、49M、49Kのうち必要に応じて選択された1つが本体側に設けられたアンテナ109とが近接配置されるようにロータリー現像ユニット4が位置決めされると、エンジンコントローラ10のCPU101とメモリ91〜94との間で無線通信が行われる。こうすることで、各現像器に関する情報がCPU101に伝達されるとともに、各メモリ91〜94内の情報が更新記憶される。メモリ更新動作については後に詳述する。
【0020】
上記のようにして現像ユニット4で現像されたトナー像は、一次転写領域TR1で転写ユニット7の中間転写ベルト71上に一次転写される。転写ユニット7は、複数のローラ72〜75に掛け渡された中間転写ベルト71と、ローラ73を回転駆動することで中間転写ベルト71を所定の回転方向D2に回転させる駆動部(図示省略)とを備えている。そして、カラー画像をシートSに転写する場合には、感光体22上に形成される各色のトナー像を中間転写ベルト71上に重ね合わせてカラー画像を形成するとともに、カセット8から1枚ずつ取り出され搬送経路Fに沿って二次転写領域TR2まで搬送されてくるシートS上にカラー画像を二次転写する。
【0021】
このとき、中間転写ベルト71上の画像をシートS上の所定位置に正しく転写するため、二次転写領域TR2にシートSを送り込むタイミングが管理されている。具体的には、搬送経路F上において二次転写領域TR2の手前側にゲートローラ81が設けられており、中間転写ベルト71の周回移動のタイミングに合わせてゲートローラ81が回転することにより、シートSが所定のタイミングで二次転写領域TR2に送り込まれる。
【0022】
また、こうしてカラー画像が形成されたシートSは定着ユニット9、排出前ローラ82および排出ローラ83を経由して装置本体の上面部に設けられた排出トレイ部89に搬送される。また、シートSの両面に画像を形成する場合には、上記のようにして片面に画像を形成されたシートSの後端部が排出前ローラ82後方の反転位置PRまで搬送されてきた時点で排出ローラ83の回転方向を反転し、これによりシートSは反転搬送経路FRに沿って矢印D3方向に搬送される。そして、ゲートローラ81の手前で再び搬送経路Fに乗せられるが、このとき、二次転写領域TR2において中間転写ベルト71と当接し画像を転写されるシートSの面は、先に画像が転写された面とは反対の面である。このようにして、シートSの両面に画像を形成することができる。
【0023】
また、この装置は、図2に示すように、メインコントローラ11のCPU111により制御される表示部12を備えている。この表示部12は、例えば液晶ディスプレイにより構成され、CPU111からの制御指令に応じて、ユーザへの操作案内や画像形成動作の進行状況、さらに装置の異常発生やいずれかのユニットの交換時期などを知らせるための所定のメッセージを表示する。
【0024】
なお、図2において、符号113はホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース112を介して与えられた画像を記憶するためにメインコントローラ11に設けられた画像メモリである。また、符号106はCPU101が実行する演算プログラムやエンジン部EGを制御するための制御データなどを記憶するためのROM、また符号107はCPU101における演算結果やその他のデータを一時的に記憶するRAMである。
【0025】
また、ローラ75の近傍には、クリーナ76が配置されている。このクリーナ76は図示を省略する電磁クラッチによってローラ75に対して近接・離間移動可能となっている。そして、ローラ75側に移動した状態でクリーナ76のブレードがローラ75に掛け渡された中間転写ベルト71の表面に当接し、二次転写後に中間転写ベルト71の外周面に残留付着しているトナーを除去する。
【0026】
さらに、ローラ75の近傍には、濃度センサ60が配置されている。この濃度センサ60は、中間転写ベルト71の表面に対向して設けられており、必要に応じ、中間転写ベルト71の外周面に形成されるトナー像の画像濃度を測定する。そして、その測定結果に基づき、この装置では、画像品質に影響を与える装置各部の動作条件、例えば各現像器に与える現像バイアスや、露光ビームLの強度、さらには装置の階調補正特性などの調整を行っている。
【0027】
この濃度センサ60は、例えば反射型フォトセンサを用いて、中間転写ベルト71上の所定面積の領域の濃淡に対応した信号を出力するように構成されている。そして、CPU101は、中間転写ベルト71を周回移動させながらこの濃度センサ60からの出力信号を定期的にサンプリングすることで、中間転写ベルト71上のトナー像各部の画像濃度を検出することができる。
【0028】
上記のように構成された画像形成装置は、フルカラー画像を形成可能な装置であるが、ユーザの希望により、モノクロ画像のみを形成するモノクロ専用機としても機能する。すなわち、この装置では、Y,M,CおよびKのトナー色それぞれに対応した4つの現像器に代えて、1つの現像器だけ、または同一トナー色の2つ以上の現像器をロータリー現像ユニット4に装着した状態で、当該トナー色による画像形成動作が可能である。そこで、以下では、ロータリー現像ユニット4に装着される各現像器のトナー色を特に区別せず、4つの現像器をその使用順序にしたがってそれぞれ符号4a,4b,4cおよび4dと表すこととする。なお、各現像器は、ロータリー現像ユニット4の回転方向に沿って順番に使用され、必要に応じて、現在使用している現像器の1つ上流側に位置する現像器に順次切り換え使用するものとする。こうすることにより、作像動作における現像器の切り換えは、ロータリー現像ユニット4をその回転方向に90度回転させるだけで行うことができる。ただし、どの現像器を最初に使用するかについては予め定めておくものとする。ここでは、現像器4aを最初に使用するものとしているが、これに限定されるものではない。
【0029】
図3はロータリー現像ユニットの停止位置を示す図である。このロータリー現像ユニット4は、図3に示すように、(a)ホームポジションおよび(b)作像ポジションに位置決め停止することができる。なお、図3(b)は、作像ポジションの一例を示すものであり、実際には、4個の現像器それぞれに対応して互いに90度ずつ角度を異ならせた4つの作像ポジションが存在する。このうち、ホームポジションは、装置に画像信号が与えられていないときのロータリー現像ユニット4の待機位置である。このホームポジションでは、図3(a)に示すように、各現像器に設けられた現像ローラ44a,44b,44cおよび44dはいずれも感光体22から離間した状態にある。
【0030】
また、ロータリー現像ユニット4が作像ポジションに停止した状態では、各現像器のうち1つの現像器(図3(b)の例では現像器4a)に設けられた現像ローラ44aが感光体22と対向配置される。この状態では、感光体22表面に形成された静電潜像を、現像器4aに貯留されたトナーにより顕像化することができる(作像動作)。すなわち、図3(b)における現像器4aの位置が、本発明にいう「現像位置」に相当する。
【0031】
一方、ロータリー現像ユニット4の回転方向において現像器4aよりも1つ下流側の位置にある現像器4dでは、当該現像器4dに設けられたアンテナ49dが本体側アンテナ109と対向配置されることとなる。このため、当該現像器4dに設けられたメモリに対するCPU101からの無線通信によるアクセスが可能となる。そして、この状態で、メモリに記憶された当該現像器の使用状況に関する情報が更新される(更新動作)。すなわち、図3(b)における現像器4dの位置が、本発明にいう「アクセス位置」に相当する。
【0032】
このように、ロータリー現像ユニット4に装着された一の現像器が現像位置に位置決めされた状態で、他の一の現像器がアクセス位置に位置決めされるように、現像位置およびアクセス位置を配することによって、一方で作像動作を実行しながら、同時に他方でメモリの更新動作を実行することができ、処理時間の短縮を図ることができる。
【0033】
図4はフルカラー作像動作の動作シーケンスを示す図である。より具体的には、作像動作におけるロータリー現像ユニット4の回転移動および停止位置を示す模式図である。フルカラー作像動作において、ロータリー現像ユニット4は、まずホームポジションから135度回転される。この状態で、現像位置に位置決めされた現像器4aによる作像動作が実行される。次いで、ロータリー現像ユニット4は90度回転される。この状態で、現像器4aがアクセス位置に、現像器4bが現像位置にそれぞれ位置決めされる。そして、現像器4aの更新動作と、現像器4bの作像動作とを併行して行う。同様に、ロータリー現像ユニット4を90度ずつ回転させながら、現像器4bの更新動作と現像器4cの作像動作、現像器4cの更新動作と現像器4dの作像動作をそれぞれ併行して行う。さらにロータリー現像ユニット4を90度回転させて現像器4dをアクセス位置に位置決めして更新動作を行った後、再びホームポジションに戻る。
【0034】
このように、現像位置およびアクセス位置が90度ずれた位置に設けられているため、全ての現像器を使用するフルカラー作像動作においては、先に作像動作を行った現像器について更新動作を実行しつつ、同時にこれより1つ上流側に装着された現像器について作像動作を実行することができ、処理全体に要する時間の短縮が図られている。
【0035】
このような動作シーケンスは、各現像器に対応して装置の動作条件を調整する調整動作を実行する場合にも適用することができる。すなわち、1つの現像器について調整動作が終了すると、ロータリー現像ユニット4を90度回転させる。そして、アクセス位置に位置決めされた当該現像器の更新動作を行うとともに、新たに現像位置に位置決めされた次の現像器の調整動作を行う。これにより、調整動作全体にかかる時間を短縮することができる。なお、ここでいう調整動作は、パッチ画像としてのトナー像を形成し、その濃度検出結果に基づいて装置各部の動作条件(現像バイアス、露光パワーなど)を調整する動作である。このとき、各現像器は、パッチ画像の形成によりトナー残量が減少するなどその使用状況が変動するので、調整動作の終了後には、通常の作像動作後と同様にメモリの更新を行っておくことが望ましい。なお、このような調整動作については多くの公知技術が提案されており、本実施形態においてもそれらの公知技術を適用することができるので、ここでは説明を省略する。
【0036】
ところで、調整動作を行う対象となる現像器が4つのうちの一部である場合には、このような動作シーケンスが効果的に機能するとは言えない場合がある。ここでは、4つの現像器のうち2個について調整動作を行う場合を例として、このような動作に好適な動作シーケンスの原理について検討する。
【0037】
図5は対角配置された2個の現像器に対する調整動作シーケンスの第1の例を示す図である。ここでは、4個の現像器のうち4aおよび4cの2個について調整動作を行う場合を考える。なお、他の2個の現像器が装着されているか否かは問わない。このケースでは、一方の現像器を現像位置に、他方をアクセス位置に同時に位置決めすることができないので、調整動作と更新動作とを併行して行うことができない。
【0038】
この配置で、上記と同様の手順で調整動作を行うと次のようなシーケンスとなる。まず現像器4aを現像位置に移動させるため、ロータリー現像ユニット4を135度回転させる。この状態で、現像器4aの調整動作を実行する。調整動作が終了すると、ロータリー現像ユニット4をさらに90度回転させて現像器4aをアクセス位置へ移動させ、メモリの情報を更新する。同様に、さらにロータリー現像ユニット4を90度ずつ回転させて、現像器4cについても調整動作および更新動作を順次行う。その後、ロータリー現像ユニット4を315度回転させてホームポジションに戻す。この一連の動作において、ロータリー現像ユニット4は、ホームポジションでの停止を除いて4回の停止をし、その総回転量は720度である。
【0039】
図6は対角配置された2個の現像器に対する調整動作シーケンスの第2の例を示す図である。このシーケンスには、本発明にかかる技術思想が適用されている。このシーケンスでは、現像器4aの調整動作を行った後、ロータリー現像ユニット4を90度ではなく180度回転させる。すなわち、現像器4aの更新動作が省略されている。こうすることで、ロータリー現像ユニット4の総回転量720度は上記例と同じであるが、その停止回数は3回となり上記例よりも1回少なくなる。そのため、このシーケンス全体に要する処理時間は上記例のシーケンスよりも短縮される。
【0040】
このように、本発明を適用した調整動作シーケンスにおいては、現像器4aについての更新動作を省略して処理時間を短縮している。これは、現像器4aが作像動作において最初に使用されることが規定された現像器であり、メモリに記憶されたその使用状況については次の作像動作後に更新することができるからである。すなわち、調整動作後に実行される作像動作の実行後に現像器4aについての更新動作を行い、このときに、調整動作によって変化した分も含めて、現像器の使用状況に関する情報の更新を行う。こうすることで、現像器4aの寿命管理を適切に行うことができる。
【0041】
次に、調整動作を行うべき2個の現像器が隣接配置されている場合について考える。このような配置としては、作像動作において先に使用される方の現像器がもう1つの現像器より上流側隣接位置にある場合と、下流側隣接位置にある場合とが考えられる。
【0042】
図7は隣接配置された2個の現像器に対する調整動作シーケンスの第1の例を示す図である。ここでは、現像器4aおよび4bについて調整動作を行う場合を考える。この場合、作像動作において先に使用される現像器4aが、ロータリー現像ユニット4の回転方向において現像器4bよりも下流側に位置している。この場合には、図7に示すように、現像器4aの調整動作の実行後に更新動作を行う際に、併せて現像器4bの調整動作を行うことができるので、ロータリー現像ユニット4の停止回数は3回で済み、調整動作に要する時間は比較的短い。
【0043】
図8は隣接配置された2個の現像器に対する調整動作シーケンスの第2の例を示す図である。この配置では、作像動作において先に使用される現像器4aが、ロータリー現像ユニット4の回転方向において現像器4dよりも上流側に位置している。このような配置の場合には、図8に示すように、両現像器それぞれについて調整動作、更新動作を実行しようとすると、ロータリー現像ユニット4の停止回数が4回となってしまう。
【0044】
図9は隣接配置された2個の現像器に対する調整動作シーケンスの第3の例を示す図である。このシーケンスは、本発明にかかる技術思想を適用したものであり、現像器4aについての更新動作が省略されている。こうすることにより、ロータリー現像ユニット4の停止回数は3回となり、図8の場合よりも調整動作に要する時間を短くすることができる。
【0045】
以上のように、ロータリー現像ユニット4に装着可能な4個の現像器のうち、2個の現像器について調整動作を行う場合であって、両現像器が、作像動作において後に使用される現像器が現像位置に位置決めされた時、先に使用される現像器がアクセス位置に位置するような位置関係にあるときには、先の現像器の更新動作と、後の現像器の調整動作とを併行して行うことができる。これに対して、作像動作において後に使用される現像器が現像位置に位置決めされた時、先に使用される現像器がアクセス位置にない場合には、調整動作と更新動作とを同時に行うことができない。そこで、この実施形態では、先に使用される現像器については更新動作を伴わない調整動作を実行する。こうすることで、ロータリー現像ユニット4の停止回数を減らし処理時間を短縮することができる。
【0046】
また、調整動作を実行する順番については、ロータリー現像ユニット4の回転方向に沿って定めているので、現像器の切り換えを行う際のロータリー現像ユニット4の回転量を少なくすることができる。
【0047】
また、この実施形態では、ロータリー現像ユニット4の回転方向において現像位置の90度下流側にアクセス位置を設けているので、1つの現像器を現像位置に配置して作像動作または調整動作を行っている間に、その直前に作像動作または調整動作に使用した現像器についての更新動作を実行することができる。
【0048】
なお、本実施形態の装置とは異なる構成であるが、アクセス位置が現像位置に対し180度回転した位置にある場合についてもここで検討しておく。
【0049】
図10は対角配置された2個の現像器に対する調整動作シーケンスの第3の例を示す図である。このような配置では、先に使用される現像器4aをアクセス位置に、後に使用される現像器4cを現像位置に、同時に位置決めすることが可能である。したがって、ロータリー現像ユニット4の3回の停止で、2つの現像器4a、4cいずれについても調整動作、更新動作を行うことができる。
【0050】
図11は隣接配置された2個の現像器に対する調整動作シーケンスの第4の例を示す図である。前述したように、現像器4aおよび4bについて調整動作を行う場合、現像位置とアクセス位置との間の開きが90度であれば、ロータリー現像ユニット4の3回の停止で、2つの現像器4a、4cいずれについても調整動作、更新動作を行うことが可能である。しかし、現像位置とアクセス位置との間の開きが180度の場合には4回の停止が必要となる。そこで、このような位置関係であるときには、図11に示すように、現像器4aについての更新動作を省略することで、ロータリー現像ユニット4の停止回数を3回に抑えることができる。
【0051】
図12はこの実施形態における調整動作シーケンスを示すフローチャートである。ここでは、対角位置に装着された2つの現像器4aおよび4cについて調整動作を行う場合を例として説明する。また、この調整動作においては、装置の動作条件のうち、現像バイアスと露光パワーとを調整するものとする。
【0052】
実際の調整動作は、CPU101がROM106に予め記憶されたプログラムを実行することにより次のようにして行われる。まず、ロータリー現像ユニット4を回転させて、現像器4c、4aを順次現像位置に位置決めし、それぞれの現像器に設けられた現像ローラ44c、44aの周回動作を行う(ステップS1、S2)。この周回動作は、現像位置に位置決めされた現像器の現像ローラを何周か回転させる動作であり、これにより現像ローラ表面にフレッシュなトナーが供給され新たなトナー層が形成される。なお、現像器4cについての周回動作を先に行うのは、ロータリー現像ユニット4を大きく回転させて、予め現像器内のトナーを攪拌するためである。
【0053】
次いで、現像器4aおよび4cについて、順次現像バイアスの調整を行い(ステップS3、S4)、さらにそれぞれについて露光パワーの調整を行う(ステップS5、S6)。ここでは、1つの現像器についての現像バイアスおよび露光パワーの調整を続けて行わず、その間に現像器の切り換えを行うようにしている。これは、露光パワーの調整を行う際に、現像バイアス調整動作によって最適化された現像バイアスを適用するためである。すなわち、現像バイアスの調整動作において、形成されたパッチ画像の濃度を検出し、その検出結果から現像バイアスの最適値を算出するのにはある程度の時間が必要である。このため、現像バイアスの調整後すぐに露光パワーの調整をすることはできないから、この間に次の現像器によるパッチ画像形成を行うことで、全体の所要時間を短縮することができる。
【0054】
こうして2つの現像器について調整動作を行った後で、現像器4cをアクセス位置に移動させて更新動作を実行し(ステップS7)、その後ロータリー現像ユニット4をホームポジションに戻す(ステップS8)。そして、前述したように、現像器4aについての更新動作は、当該現像器4aによる作像動作の後に実行する。なお、現像器の使用状況に関しメモリに記憶させるべき情報としては、例えば、当該現像器を使用して形成したトナードットの個数、トナー使用量または現像ローラの回転量などを用いることができる。
【0055】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記においては、現像器4aを含む2個の現像器について調整動作を行う場合について説明したが、現像器4aを含まない2個の現像器について調整動作を行うときも同様に考えることができる。
【0056】
また、例えば、上記実施形態では、各現像器に設けられたメモリとCPU101との間で無線通信を行うことによりメモリの記憶内容の読み書きを行っているが、装置本体と現像器との間をコネクタにより接続し、有線通信によって読み書きを行うように構成してもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびブラック(K)の4つのトナー色を使用しているが、トナー色の数および種類についてはこれに限定されるものではない。また、同一トナー色の現像器を複数個備えた装置に対しても本発明を適用することができる。さらに、本発明は、上記実施形態のようなプリンタに限定されず、複写機やファクシミリ装置など他の画像形成装置に対しても適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】この発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図。
【図2】図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図。
【図3】ロータリー現像ユニットの停止位置を示す図。
【図4】フルカラー作像動作の動作シーケンスを示す図。
【図5】対角配置された現像器に対する調整動作シーケンスの第1の例を示す図。
【図6】対角配置された現像器に対する調整動作シーケンスの第2の例を示す図。
【図7】隣接配置された現像器に対する調整動作シーケンスの第1の例を示す図。
【図8】隣接配置された現像器に対する調整動作シーケンスの第2の例を示す図。
【図9】隣接配置された現像器に対する調整動作シーケンスの第3の例を示す図。
【図10】対角配置された現像器に対する調整動作シーケンスの第3の例を示す図。
【図11】隣接配置された現像器に対する調整動作シーケンスの第4の例を示す図。
【図12】この実施形態における調整動作シーケンスを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0059】
4…ロータリー現像ユニット、 4a〜4d,4C,4K,4M,4Y…現像器(現像カートリッジ)、 11…エンジンコントローラ(制御手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
当該現像カートリッジの使用状況に関する情報を記憶する記憶手段を備える現像カートリッジを3個以上装着可能に構成され、所定の方向に回転自在のロータリー現像ユニットと、
前記ロータリー現像ユニットに装着された現像カートリッジのうち、所定の現像位置に位置決めされた現像カートリッジを用いてトナー像を形成する作像動作と、所定のアクセス位置に位置決めされた現像カートリッジに設けられた前記記憶手段にアクセスしてその記憶内容を更新する更新動作とを実行する制御手段と
を備え、
前記現像位置および前記アクセス位置は、前記ロータリー現像ユニットに装着された一の現像カートリッジが前記現像位置に位置決めされたときに、他の一の現像カートリッジが前記アクセス位置に位置決めされるような位置関係に配置される一方、
前記制御手段は、
パッチ画像としてのトナー像を形成する作像動作を実行し、該パッチ画像の濃度検出結果に基づいて前記作像動作を実行するときの動作条件を調整する調整動作をさらに実行するように構成され、
前記ロータリー現像ユニットに装着された2個の現像カートリッジについて調整動作を行う場合であって、該2個の現像カートリッジが、該2個の現像カートリッジのうち次の作像動作において最初に使用される第1現像カートリッジとは異なる第2現像カートリッジを前記現像位置に位置決めしたときに前記第1現像カートリッジが前記アクセス位置以外の位置に位置決めされるような位置関係にあるときには、
前記第2現像カートリッジについては前記調整動作を行った後に前記更新動作を実行する一方、前記第1現像カートリッジについては前記更新動作の実行を伴わない前記調整動作を実行する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第1現像カートリッジについての前記調整動作、前記第2現像カートリッジについての前記調整動作および前記第2現像カートリッジについての前記更新動作をこの順序で実行する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ロータリー現像ユニットに装着された一の現像カートリッジが前記現像位置に位置決めされたときに、前記ロータリー現像ユニットの回転方向における下流側で該一のロータリー現像ユニットに隣接する位置に装着された現像カートリッジが前記アクセス位置に来るように、前記現像位置および前記アクセス位置が定められている請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記調整動作の実行後に前記第1現像カートリッジによる前記作像動作を行う際には、該作像動作に続いて前記第1現像カートリッジの前記更新動作を実行する請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
当該現像カートリッジの使用状況に関する情報を記憶する記憶手段を備える現像カートリッジを3個以上装着可能に構成され、所定の方向に回転自在のロータリー現像ユニットを備え、前記ロータリー現像ユニットに装着された現像カートリッジのうち、所定の現像位置に位置決めされた現像カートリッジを用いてトナー像を形成する作像動作と、所定のアクセス位置に位置決めされた現像カートリッジに設けられた前記記憶手段にアクセスしてその記憶内容を更新する更新動作とを実行可能な画像形成装置における、パッチ画像としてのトナー像を形成する作像動作を実行し、該パッチ画像の濃度検出結果に基づいて前記作像動作を実行するときの動作条件を調整する調整方法において、
前記ロータリー現像ユニットに装着された2個の現像カートリッジについて調整動作を行う場合であって、該2個の現像カートリッジが、該2個の現像カートリッジのうち次の作像動作において最初に使用される第1現像カートリッジとは異なる第2現像カートリッジを前記現像位置に位置決めしたときに前記第1現像カートリッジが前記アクセス位置以外の位置に位置決めされるような位置関係にあるときには、
前記第2現像カートリッジについては前記動作条件の調整を行った後に前記更新動作を実行する一方、前記第1現像カートリッジについては前記更新動作の実行を伴わずに前記動作条件の調整を行う
ことを特徴とする画像形成装置の調整方法。
【請求項1】
当該現像カートリッジの使用状況に関する情報を記憶する記憶手段を備える現像カートリッジを3個以上装着可能に構成され、所定の方向に回転自在のロータリー現像ユニットと、
前記ロータリー現像ユニットに装着された現像カートリッジのうち、所定の現像位置に位置決めされた現像カートリッジを用いてトナー像を形成する作像動作と、所定のアクセス位置に位置決めされた現像カートリッジに設けられた前記記憶手段にアクセスしてその記憶内容を更新する更新動作とを実行する制御手段と
を備え、
前記現像位置および前記アクセス位置は、前記ロータリー現像ユニットに装着された一の現像カートリッジが前記現像位置に位置決めされたときに、他の一の現像カートリッジが前記アクセス位置に位置決めされるような位置関係に配置される一方、
前記制御手段は、
パッチ画像としてのトナー像を形成する作像動作を実行し、該パッチ画像の濃度検出結果に基づいて前記作像動作を実行するときの動作条件を調整する調整動作をさらに実行するように構成され、
前記ロータリー現像ユニットに装着された2個の現像カートリッジについて調整動作を行う場合であって、該2個の現像カートリッジが、該2個の現像カートリッジのうち次の作像動作において最初に使用される第1現像カートリッジとは異なる第2現像カートリッジを前記現像位置に位置決めしたときに前記第1現像カートリッジが前記アクセス位置以外の位置に位置決めされるような位置関係にあるときには、
前記第2現像カートリッジについては前記調整動作を行った後に前記更新動作を実行する一方、前記第1現像カートリッジについては前記更新動作の実行を伴わない前記調整動作を実行する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第1現像カートリッジについての前記調整動作、前記第2現像カートリッジについての前記調整動作および前記第2現像カートリッジについての前記更新動作をこの順序で実行する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ロータリー現像ユニットに装着された一の現像カートリッジが前記現像位置に位置決めされたときに、前記ロータリー現像ユニットの回転方向における下流側で該一のロータリー現像ユニットに隣接する位置に装着された現像カートリッジが前記アクセス位置に来るように、前記現像位置および前記アクセス位置が定められている請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記調整動作の実行後に前記第1現像カートリッジによる前記作像動作を行う際には、該作像動作に続いて前記第1現像カートリッジの前記更新動作を実行する請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
当該現像カートリッジの使用状況に関する情報を記憶する記憶手段を備える現像カートリッジを3個以上装着可能に構成され、所定の方向に回転自在のロータリー現像ユニットを備え、前記ロータリー現像ユニットに装着された現像カートリッジのうち、所定の現像位置に位置決めされた現像カートリッジを用いてトナー像を形成する作像動作と、所定のアクセス位置に位置決めされた現像カートリッジに設けられた前記記憶手段にアクセスしてその記憶内容を更新する更新動作とを実行可能な画像形成装置における、パッチ画像としてのトナー像を形成する作像動作を実行し、該パッチ画像の濃度検出結果に基づいて前記作像動作を実行するときの動作条件を調整する調整方法において、
前記ロータリー現像ユニットに装着された2個の現像カートリッジについて調整動作を行う場合であって、該2個の現像カートリッジが、該2個の現像カートリッジのうち次の作像動作において最初に使用される第1現像カートリッジとは異なる第2現像カートリッジを前記現像位置に位置決めしたときに前記第1現像カートリッジが前記アクセス位置以外の位置に位置決めされるような位置関係にあるときには、
前記第2現像カートリッジについては前記動作条件の調整を行った後に前記更新動作を実行する一方、前記第1現像カートリッジについては前記更新動作の実行を伴わずに前記動作条件の調整を行う
ことを特徴とする画像形成装置の調整方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−72181(P2006−72181A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−258071(P2004−258071)
【出願日】平成16年9月6日(2004.9.6)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月6日(2004.9.6)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]