説明

画像形成装置およびプロセスカートリッジ

【課題】現像カートリッジおよび感光体カートリッジにそれぞれ専用のセンサを設けることなく、高い精度で現像カートリッジおよび感光体カートリッジの有無を判定する。
【解決手段】現像剤収容部内を通った光を検出する第1センサと、現像カートリッジを本体に装着したときに現像カートリッジに当接することで検出状態が第1の状態から第2の状態へ切り替わる第2センサとの出力を用いる。第2センサが一時的に第1の状態になった後、第2の状態となった場合には、現像カートリッジが新品であると判定し、第2センサが第1の状態であるとともに第1センサが所定時間内で検出光を受光した場合には、感光体カートリッジおよび現像カートリッジの双方が装着されていないと判定し、第2センサが第1の状態であるとともに第1センサが所定時間連続して検出光を受光しない場合には、感光体カートリッジが装着され現像カートリッジが装着されていないと判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および画像形成装置に装着されるプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
レーザプリンタなどの電子写真方式の画像形成装置では、形成すべき画像に応じて露光されることで静電画像が形成される感光体と、この感光体に現像剤(トナー)を供給する現像カートリッジが設けられている。感光体は、消耗品であるが、その寿命は現像カートリッジでトナーが消費される期間とは一致しないことから、現像カートリッジとは別のカートリッジ(感光体カートリッジ)の形態として交換できるように構成されていることがある。
【0003】
感光体カートリッジや現像カートリッジの損耗状態は、画像形成を行った回数をカウントすることにより行われる。そのため、感光体カートリッジおよび現像カートリッジのそれぞれの装着状態を確実に検知する必要がある。
【0004】
従来、トナーカートリッジ(現像カートリッジ)およびドラムカートリッジ(感光体カートリッジ)を検知する技術としては、特許文献1に記載のものがある。この発明では、トナーエンプティを検知するための光学的センサを用いてトナーの有無と、トナーカートリッジの有無と、ドラムカートリッジの有無を判断している。具体的には、トナーカートリッジには、トナー収容室を挟んで光センサが設けられ、トナー収容室の壁には、光センサの光路に対応する位置に窓部が設けられている。そして、窓部は、ワイパーにより、周期的に清掃されることによって、光の通過が確保されるとともに、ワイパーの通過により光が一時的に遮断される。また、この窓部に対面するドラムカートリッジの壁には、窓部の正面に貫通孔が形成されるとともに、トナーカートリッジの装着に応じて開く遮断部材(シャッタ)がこの貫通孔の部分に設けられている。
【0005】
このような構成により、光学的センサでの光の検知状態によって、前記した各判断を行っている。すなわち、光を検知する期間の割合に基づき、トナーの量を検知し、光を検知しなければ、トナーカートリッジが装着されていないと判断し、光を検知し続ければドラムカートリッジが装着されていないと判断している。
【0006】
【特許文献1】特開2007−079121号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記した従来技術においては、ワイパーで遮断される周期を参照して判断を行うため、トナーの残量が多い場合には、トナーによって光が遮られているのか、遮断部材によって光が遮られているのかの判定が難しく、誤判断してしまう場合があった。すなわち、現像カートリッジが装着されていないのか、現像カートリッジは装着されているがトナーの残量が多いのかの判別が難しいという問題があった。
この点、現像カートリッジの有無と感光体カートリッジの有無を個別に検知するセンサを設ければ判定は容易であるが、個別のセンサを設けると、コスト高になるという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、現像カートリッジおよび感光体カートリッジにそれぞれ専用のセンサを設けることなく、高い精度で現像カートリッジおよび感光体カートリッジの有無を判定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、感光体を有する感光体カートリッジと、前記感光体カートリッジに装着され、前記感光体へ現像剤を供給する現像カートリッジと、前記感光体カートリッジが装着される本体と、を備える画像形成装置であって、前記現像カートリッジは、現像剤収容部と、当該現像剤収容部に設けられた透光部とを有し、前記本体は、前記透光部を通った光を検出する第1センサと、前記現像カートリッジを前記本体に装着したときに前記現像カートリッジに当接することで検出状態が第1の状態から第2の状態へ切り替わる第2センサと、前記現像カートリッジに係合して前記現像カートリッジ内の部材を駆動する現像カートリッジ駆動部材と、前記第1センサの出力および前記第2センサの出力に基づいて、前記現像剤収容部内の現像剤の有無、前記感光体カートリッジの装着の有無および前記現像カートリッジの装着の有無を判定する制御部とを備え、前記現像カートリッジは、前記第2センサと当接する部分であって前記現像カートリッジ駆動部材の駆動により動く新品検知部材をさらに備え、当該新品検知部材は、前記現像カートリッジ駆動部材の駆動により、前記第2センサに当接する新品状態、前記第2センサから離間する新品検知状態、前記第2センサに再度当接する新品検知終了状態、の順に不可逆的に遷移して停止するように構成され、前記感光体カートリッジは、前記透光部に対向するシャッタを備え、当該シャッタは、前記現像カートリッジの前記感光体カートリッジへの装着に伴い前記透光部を開放し、脱離に伴い前記透光部を遮蔽するように構成され、前記制御部は、前記第2センサが一時的に第1の状態になった後、第2の状態となった場合には、前記現像カートリッジが新品であると判定し、前記第2センサが第1の状態であるとともに前記第1センサが所定時間内で検出光を受光した場合には、前記感光体カートリッジおよび前記現像カートリッジの双方が装着されていないと判定し、前記第2センサが第1の状態であるとともに前記第1センサが所定時間連続して検出光を受光しない場合には、前記感光体カートリッジが装着され前記現像カートリッジが装着されていないと判定することを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、現像カートリッジの新品を検知するための第2センサを利用することで、現像カートリッジの有無を確実に検知することが可能である。すなわち、新品検知部材は、前記現像カートリッジ駆動部材の駆動により、第2センサに当接する新品状態、第2センサから離間する新品検知状態、第2センサに再度当接する新品検知終了状態、の順に不可逆的に遷移して停止するように構成されており、現像カートリッジが新品であれば、第2センサは、一時的に第1状態になった後、第2状態になるとともに、最終的に、第2状態で停止する。そのため、新品状態であることに加えて現像カートリッジの有無をも判定できる。そして、現像カートリッジの有無が確実に判定できる結果、第2センサが第1の状態であるとともに第1センサが所定時間内で検出光を受光した場合には感光体カートリッジおよび前記現像カートリッジの双方が装着されていないと判定することができる。また、第2センサが第1の状態であるとともに第1センサが所定時間連続して検出光を受光しない場合には、感光体カートリッジが装着され現像カートリッジが装着されていないことが判定できる。
【0011】
また、本発明においては、前記した課題を解決したプロセスカートリッジを提供する。すなわち、本発明のプロセスカートリッジは、画像形成装置の本体に装着され、感光体を有する感光体カートリッジと、当該感光体カートリッジに装着され前記感光体へ現像剤を供給する現像カートリッジとを備えるプロセスカートリッジであって、前記現像カートリッジは、現像剤収容部と、当該現像剤収容部に設けられた透光部とを有し、前記本体には、前記透光部を通った光を検出する第1センサと、前記現像カートリッジを前記本体に装着したときに前記現像カートリッジに当接することで検出状態が第1の状態から第2の状態へ切り替わる第2センサと、前記現像カートリッジに係合して前記現像カートリッジ内の部材を駆動する現像カートリッジ駆動部材とが備えられ、前記現像カートリッジは、前記第2センサと当接する部分であって前記現像カートリッジ駆動部材の駆動により動く新品検知部材をさらに備え、当該新品検知部材は、前記現像カートリッジ駆動部材の駆動により、前記第2センサに当接する新品状態、前記第2センサから離間する新品検知状態、前記第2センサに再度当接する新品検知終了状態、の順に不可逆的に遷移して停止するように構成され、前記感光体カートリッジは、前記透光部に対向するシャッタを備え、当該シャッタは、前記現像カートリッジの前記感光体カートリッジへの装着に伴い前記透光部を開放し、脱離に伴い前記透光部を遮蔽するように構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、新品検知のためのセンサを現像カートリッジの有無の判定に併用できるようにしたことで、現像カートリッジおよび感光体カートリッジにそれぞれ専用のセンサを設けることなく、高い精度で現像カートリッジおよび感光体カートリッジの有無を判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
<カラープリンタの全体構成>
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は、画像形成装置の一例としてのカラープリンタの全体構成を示す断面図であり、図2は、プロセスカートリッジの拡大断面図であり、図3は、現像カートリッジと感光体カートリッジの斜視図である。
【0014】
以下の説明において、方向は、カラープリンタ使用時のユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1において、紙面に向かって左側を「前側」、紙面に向かって右側を「後側」とし、紙面に向かって奥側を「左側」、紙面に向かって手前側を「右側」とする。また、紙面に向かって上下方向を「上下方向」とする。
【0015】
図1に示すように、カラープリンタ1は、本体の一例としての本体筐体10内に、用紙Pを供給する給紙部20と、給紙された用紙Pに画像を形成する画像形成部30と、画像が形成された用紙Pを排出する排紙部90とを備えている。
【0016】
本体筐体10の上部には開閉自在なアッパーカバー12が、後側に設けられたヒンジ(図示せず)を支点として上下に回動自在に設けられている。アッパーカバー12の上面は、本体筐体10から排出された用紙Pを蓄積する排紙トレイ13となっており、下面にはLEDユニット40を保持する複数の保持部材14が設けられている。
【0017】
給紙部20は、本体筐体10内の下部に設けられ、本体筐体10に着脱自在に装着される給紙トレイ21と、この給紙トレイ21から用紙Pを画像形成部30へ搬送する用紙供給機構22を主に備えている。用紙供給機構22は、給紙トレイ21の手前側に設けられ、給紙ローラ23、分離ローラ24および分離パッド25を主に備えている。
【0018】
このように構成される給紙部20では、給紙トレイ21内の用紙Pが、一枚ずつ分離されて上方へ送られ、紙粉取りローラ26とピンチローラ27の間を通過する過程で紙粉が除去された後、搬送経路28を通って後ろ向きに方向転換され、画像形成部30に供給される。
【0019】
画像形成部30は、4つのLEDユニット40と、4つのプロセスカートリッジ50(図1では3つを図示)と、転写ユニット70と、定着ユニット80とから主に構成されている。
【0020】
プロセスカートリッジ50は、アッパーカバー12と給紙部20との間で前後方向に並んで配置され、図2に示すように、感光体カートリッジ51と、感光体カートリッジ51に対して着脱自在に装着される現像カートリッジ61とを備えている。プロセスカートリッジ50は、感光体ドラム53を支持している。なお、各プロセスカートリッジ50は、現像カートリッジ61の現像剤収容部66に収容されるトナーの色が相違するのみであり、構成は同一である。
【0021】
感光体カートリッジ51は、ドラムフレーム52と、このドラムフレーム52に回転可能に支持される感光体の一例としての感光体ドラム53と、ドラムフレーム52に支持された帯電器54とを主に備えている。
【0022】
ドラムフレーム52は、現像カートリッジ61が装着されることで、外部から感光体ドラム53を臨める露光穴55が形成されるようになっている。この露光穴55には、図2に示したように感光体ドラム53の上方の面にLEDユニット40が対向して挿入される。
【0023】
現像カートリッジ61は、現像フレーム62と、現像フレーム62に回転可能に支持される現像ローラ63および供給ローラ64と、層厚規制ブレード65とを備え、トナーを収容する現像剤収容部66を有している。現像剤収容部66には、左右の側壁(図2では、左側のみ図示)に光を通す透光部の一例としての検知窓67が設けられている。また、現像剤収容部66内には、収容されたトナーを攪拌するアジテータ66Aが設けられている。アジテータ66Aは、後述する現像カートリッジ駆動部材141による駆動力の入力により回転させられる。
【0024】
図3に示すように、検知窓67が設けられた現像フレーム62の側壁に対向するドラムフレーム52の両側壁には、検知窓67に対向して開口57が設けられている。そして、2つの開口57のうち、右側のものの内側には、開口57を開閉するシャッタ58が設けられている。すなわち、シャッタ58は、検知窓67に対向している。そして、本体筐体10(図3では省略)には、右側の開口57に対向して発光器59aが設けられ、左側の開口57に対向して第1センサの一例としてのトナーエンプティセンサ59bが設けられている。トナーエンプティセンサ59bは、発光器59aで出射され、開口57および検知窓67を通過した光を受光することで、トナーの量を検知する受光センサである。
【0025】
前記したシャッタ58は、現像カートリッジ61を感光体カートリッジ51に装着するのに伴い開口57を開放し、脱離に伴い開口57を遮蔽するように構成されている。
このシャッタ58を開閉させる構成は、特開2007−079121号公報と同様の構成を採用することができる。具体的にこの構成を、図4を参照して説明する。図4は、シャッタの斜視図(a)とシャッタの動きを説明する側面図(b)〜(d)である。図4(a)に示すように、シャッタ58は、左右方向両側に突出する回転軸58Aを有し、回転軸58Aによりドラムフレーム52に回動可能に軸支されている。回転軸58Aは、左右方向の内側が、半割になった形状となっている。図4(b)に示すように、シャッタ58は、トーションバネ59により、常時、図4(b)における時計回りに付勢されており、現像カートリッジ61が感光体カートリッジ51に装着されていないときには、ストッパ59Aに当接することで、開口57を遮蔽する位置に配置されている。
【0026】
現像カートリッジ61を感光体カートリッジ51に装着していくと、現像カートリッジ61の側壁から左右方向外側に突出したシャッタ開閉突起68(図3参照)が、前記した半割の面58Bの後半分に当接し、シャッタ58を回動させる(図4(b)〜(c))。そして、現像カートリッジ61を感光体カートリッジ51に完全に装着すると、図4(d)に示すように、シャッタ58が、遮蔽位置から反時計回りに90度回転して停止し、開口57を全開にするようになっている。なお、開口57は、図4(b)〜(d)においてシャッタ58の手前側にあるが、開閉状態がわかるように、図4(d)では実線で示してある。
【0027】
転写ユニット70は、図1に示すように、給紙部20と各プロセスカートリッジ50との間に設けられ、駆動ローラ71、従動ローラ72、搬送ベルト73および転写ローラ74を主に備えている。
【0028】
駆動ローラ71および従動ローラ72は、前後方向に離間して平行に配置され、その間にエンドレスベルトからなる搬送ベルト73が張設されている。搬送ベルト73は、その外側の面が各感光体ドラム53に接している。また、搬送ベルト73の内側には、各感光体ドラム53との間で搬送ベルト73を挟持する転写ローラ74が、各感光体ドラム53に対向して4つ配置されている。この転写ローラ74には、転写時に定電流制御によって転写バイアスが印加される。
【0029】
定着ユニット80は、各プロセスカートリッジ50および転写ユニット70の後側に配置され、加熱ローラ81と、加熱ローラ81と対向配置され加熱ローラ81を押圧する加圧ローラ82とを備えている。
【0030】
このように構成される画像形成部30では、まず、各感光体ドラム53の表面が、帯電器54により一様に帯電された後、各LEDユニット40から照射される光により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、各感光体ドラム53上に画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0031】
また、現像剤収容部66内のトナーが、供給ローラ64の回転により現像ローラ63に供給され、現像ローラ63の回転により現像ローラ63と層厚規制ブレード65との間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ63上に担持される。
【0032】
現像ローラ63上に担持されたトナーは、現像ローラ63が感光体ドラム53に対向して接触するときに、感光体ドラム53上に形成された静電潜像に供給される。これにより、感光体ドラム53上でトナーが選択的に担持されて静電潜像が可視像化され、反転現像によりトナー像が形成される。
【0033】
そして、搬送ベルト73上に供給された用紙Pが各感光体ドラム53と搬送ベルト73の内側に配置される各転写ローラ74との間を通過することで、各感光体ドラム53上に形成されたトナー像が用紙P上に転写される。用紙Pが加熱ローラ81と加圧ローラ82との間を通過すると、用紙P上に転写されたトナー像が熱定着される。
【0034】
排紙部90は、定着ユニット80の出口から上方に向かって延び、手前側に反転するように形成された排紙側搬送経路91と、用紙Pを搬送する複数対の搬送ローラ92を主に備えている。トナー像が転写され、熱定着された用紙Pは、搬送ローラ92によって排紙側搬送経路91を搬送され、本体筐体10の外部に排出されて排紙トレイ13に蓄積される。
【0035】
<新品検知センサの構成>
上記のようなカラープリンタ1において、本実施形態では、現像カートリッジ61で画像形成した回数をカウントするので、そのカウントのリセットをするか否かの判断のため、現像カートリッジ61が新品か否かを検知するセンサが設けられている。
このため、図1に示すように、本体筐体10の側壁には、第2センサの一例としての新品検知センサ100が設けられている。
【0036】
図5は、新品検知センサが現像カートリッジと当接していない状態(a)と、当接している状態(b)を示す斜視図であり、図6は、プロセスカートリッジを左側から見た斜視図(a)と、新品検知部材である新品検知用歯車および伝達歯車の側面図(b)である。
新品検知センサ100は、図5(a)に示すように、検知部材101と、光センサ110を備えてなる。検知部材101は、軸102周りに回動可能なように本体筐体10に支持されている。検知部材101は、当接アーム103と遮蔽アーム104が軸102から延びている。光センサ110は、発光部111と受光部112を備え、発光部111から発した光を受光部112で受光するように構成されている。
【0037】
検知部材101は、常時、図示しないバネによって図5(a)に示す方向に付勢されており、現像カートリッジ61が入っていない状態、すなわち、検知部材101に外部から力が加わっていない状態では、遮蔽アーム104が光センサ110の発光部111と受光部112の間に入り込んでおり、発光部111が発する光を遮蔽している。そして、検知部材101の当接アーム103に現像カートリッジ61が当接すると、図5(b)に示すように検知部材101が軸102周りに回動して、遮蔽アーム104が発光部111と対面しない位置へ退避し、受光部112が光を受光するようになっている。
【0038】
本実施形態においては、便宜上、受光部112が発光部111の光を受光している場合を「ON」(第2の状態)であるとし、受光していない場合を「OFF」(第1の状態)であるとする。
【0039】
次に、現像カートリッジ61の、新品検知センサ100を動作させる部分の構成について説明する。図6(a)に示すように、現像カートリッジ61の左側面には、ギヤカバー69が設けられている。ギヤカバー69の中には、第1歯車の一例としての新品検知用歯車120と、第2歯車の一例としての伝達歯車130とが設けられている。つまり、新品検知用歯車120と伝達歯車130は新品検知部材の一例である。
【0040】
新品検知用歯車120は、外周にギヤ歯が設けられたギヤ部121と、ギヤ歯が無い欠歯部122とが設けられている。
伝達歯車130は、その外周が新品検知用歯車120の外周と対面している。そして、外周には、ギヤ歯131が設けられている。
新品検知用歯車120は、側面に、第1突起123と第2突起124の2つの突起が設けられている。第1突起123と第2突起124とは、新品検知用歯車120の回転中心を中心として所定角度離れて配置されている。
【0041】
ギヤカバー69には、プロセスカートリッジ50の装着側(感光体ドラム53側)に開いた開口69Aが設けられている。開口69Aからは、新品検知用歯車120が露出しており、現像カートリッジ61が新品の場合には、新品検知用歯車120は、現像カートリッジ61を左側から側面視した図6(b)のような姿勢、すなわち第1突起123がプロセスカートリッジ50の装着方向を向いた姿勢で配置されている。このとき新品検知用歯車120のギヤ部121は、伝達歯車130のギヤ歯131と係合しており、伝達歯車130の回転駆動力が新品検知用歯車120へ伝わるようになっている。
【0042】
現像カートリッジ61は、左側の側面に、外部からの駆動力を受け入れるカップリング145が設けられており、カップリング145には、本体筐体10から現像カートリッジ61内の部材を駆動する現像カートリッジ駆動部材141が挿入されるようになっている。現像カートリッジ駆動部材141は、モータ142(図8参照)により回転されるようになっている。そして、現像カートリッジ駆動部材141の回転により、カップリング145を介して入力された駆動力は、歯車列によって伝達歯車130に伝えられるようになっている。
【0043】
このような新品検知用歯車120の構成による新品検知センサ100の動作について図7を参照して説明する。図7は、新品検知センサの動作を示す図であり、(a)はプロセスカートリッジを本体筐体に装着する前、(b)は装着時、(c)は現像カートリッジに所定時間駆動力を入力した後、(d)は現像カートリッジにさらに駆動力を入力した後の状態を示す。
【0044】
図7(a)に示すように、プロセスカートリッジ50(全体は図示省略)を本体筐体に装着する前は、検知部材101と現像カートリッジ61とは接触しておらず、新品検知センサ100は、OFFの状態である。そして、図7(b)に示すように、プロセスカートリッジ50が本体筐体10に装着されると、新品検知用歯車120の第1突起123が当接アーム103に当接して検知部材101が回動する。検知部材101が回動すると、光センサ110の受光部112が発光部111の光を受光して、新品検知センサ100の状態が「ON」となる。このときの新品検知用歯車120および伝達歯車130の状態を「新品状態」という。
【0045】
現像カートリッジ駆動部材141により、現像カートリッジ61に駆動力が入力されて、伝達歯車130が図7における反時計回りに所定角度回転すると、図7(c)に示すようにギヤ歯131が新品検知用歯車120のギヤ部121と係合して新品検知用歯車120が回転し、第1突起123と第2突起124の間に当接アーム103が位置し、当接アーム103が現像カートリッジ61から一時的に離れる。そして、新品検知センサ100の状態が「OFF」となる。このときの新品検知用歯車120および伝達歯車130の状態を「新品検知状態」という。
【0046】
現像カートリッジ駆動部材141により、現像カートリッジ61に駆動力がさらに入力されて、伝達歯車130が図7における反時計回りにさらに所定角度回転すると、図7(d)に示すようにギヤ歯131が新品検知用歯車120のギヤ部121との係合から外れる向きまで新品検知用歯車120が回転し、ギヤ歯131が新品検知用歯車120の欠歯部122に対面する。新品検知用歯車120のこの姿勢において、第2突起124が当接アーム103の位置に一致し、これにより当接アーム103が回動して、光センサ110が再び「ON」になる。このときの新品検知用歯車120および伝達歯車130の状態を「新品検知終了状態」という。この新品検知終了状態になった後は、伝達歯車130と新品検知用歯車120の係合が外れているので、伝達歯車130を回転させても、新品検知用歯車120の姿勢は変化せず停止したままである。すなわち、上記の新品検知部材(新品検知用歯車120および伝達歯車130)の姿勢の遷移は不可逆的なものである。
【0047】
<制御部の構成>
次に、トナーエンプティセンサ59bおよび新品検知センサ100の出力に基づき、現像剤収容部66内のトナーの有無、感光体カートリッジ51の装着の有無および現像カートリッジ61の装着の有無を判定する制御部200について説明する。参照する図において、図8は、制御部のブロック図であり、図9は、制御部での判定処理のフローチャートであり、図10は、制御部での判定の条件と結果の対応表である。
【0048】
図8に示すように、制御部200は、判定部210と、カウンタ220と、現像カートリッジ駆動部230と、記憶部290とを備える。
判定部210は、トナーエンプティセンサ59bおよび新品検知センサ100の出力が入力され、現像剤収容部66内のトナーの有無、感光体カートリッジ51の装着の有無および現像カートリッジ61の装着の有無を判定し、その結果をカウンタ220および現像カートリッジ駆動部230に出力する。
【0049】
判定部210がトナーの有無を判定する処理は、従来の特開2007−079121号公報や他の文献に記載されているのと同様、トナーエンプティセンサ59bが検知した光の、測定単位期間内に占める割合Rによって決定される。割合Rによる決定処理は、従来と同じであるので、本実施形態の以下の説明では、発明の理解のため、単純にトナーエンプティセンサ59bがONか、OFFかだけでトナーの有無を判定することとする。なお、後述するように、トナーエンプティセンサ59bのON、OFFは、新品検知センサ100の状態との組み合わせで感光体カートリッジ51の装着の有無の判定にも用いられる。
判定部210の処理の方法については、図10を参照して後述する。
【0050】
カウンタ220は、判定部210が感光体カートリッジ51および現像カートリッジ61が装着されていると判定したことを条件に、感光体カートリッジ51および現像カートリッジ61のそれぞれについて画像形成した回数をカウントして記憶部290に記憶する。そして、そのカウントが記憶部290に予め記憶されている所定値を超えた場合に警告を発する指示を出力する。例えば、図示しない操作パネルなどに感光体カートリッジ51の交換を促すメッセージを表示するように指示を出力する。
また、カウンタ220は、判定部210が、現像カートリッジ61の新品を判定した場合には、現像カートリッジ61のカウントを0にリセットする。
【0051】
現像カートリッジ駆動部230は、判定部210の指示によりまたは図示しない画像形成制御部の指示に応じてモータ142を回転させる信号を出力する。モータ142の回転は、現像カートリッジ駆動部材141を回転させ、現像カートリッジ61を駆動する。
【0052】
判定部210による判定処理について説明すると、図10の第1欄に示すように、新品検知センサ100がONになった後、一時的にOFFとなり、再度ONとなった場合、現像カートリッジ61が装着されており、かつ、装着された現像カートリッジ61が新品であると判定する。この判定は、現像カートリッジ駆動部材141を所定時間駆動させた後に行う。そのため、判定部210は、アッパーカバー12が開けられた後、閉じられた場合には、現像カートリッジ61が新品に交換された可能性があるので、現像カートリッジ駆動部230に、所定時間、現像カートリッジ61を駆動する指示を出力する。
【0053】
そして、第2欄および第3欄に示すように、新品検知センサ100が所定時間続けてONである場合には、現像カートリッジ61が装着されていると判定する。
さらに、現像カートリッジ61が装着されている場合には、第1欄から第3欄に示すように現像カートリッジ61と感光体カートリッジ51の双方が装着されていると判定する。感光体カートリッジ51が装着されていなければ、現像カートリッジ61は装着できないからである。
【0054】
上記のように現像カートリッジ61が装着されていると判定される場合、トナーエンプティセンサ59bの出力は、トナーの有無の判定に用いられる。すなわち、第1欄から第3欄に示すように、判定部210は、トナーエンプティセンサ59bがONであればトナーは無く、OFFであれば、トナーが有るという判定をする。
【0055】
一方、新品検知センサ100の出力がOFFである場合、検知部材101に何も当接していないということなので、第4欄、第5欄のように現像カートリッジ61が装着されていないと判定する。
そして、この場合に、所定時間内で連続してトナーエンプティセンサ59bがOFFであれば、シャッタ58が閉じている、つまりシャッタ58が存在するということなので、第4欄に示すように感光体カートリッジ51が有ると判定する。一方、所定時間内でトナーエンプティセンサ59bがONとなれば、シャッタ58に光が遮られていない、つまりシャッタ58が存在しないということなので、第5欄に示すように感光体カートリッジ51が無いと判定する。
なお、第4欄、第5欄のように現像カートリッジ61が装着されていないと判定する場合には、新品検知センサ100の出力結果を所定時間入力し続けることなく、トナーエンプティセンサ59bの出力に基づく感光体カートリッジ51の判定を開始して良い。
【0056】
<動作>
以上のように構成されたカラープリンタ1の動作について説明する。
ユーザが、カラープリンタ1のメンテナンスなどをする場合には、適宜、アッパーカバー12を開けて、プロセスカートリッジ50を取り出し、現像カートリッジ61や感光体カートリッジ51の交換などをする。このとき、公知のプリンタと同様、アッパーカバー12を閉じたことなどを検出して、各カートリッジの交換の有無などを判定する初期動作を行う。
【0057】
現像カートリッジ61を新品に交換していない場合、新品検知部材である新品検知用歯車120と伝達歯車130は、図7(d)の姿勢にあり、装着後、新品検知センサ100をずっとONにしたままにする。一方、現像カートリッジ61を新品に交換した場合は、新品検知用歯車120と伝達歯車130は、図7(a)の姿勢で装着されるので、現像カートリッジ駆動部230により現像カートリッジ駆動部材141が所定時間駆動されると、図7(b)〜(d)のように新品検知用歯車120と伝達歯車130が回転して、新品検知センサ100がON、OFF、ONと変化する。
【0058】
そして、トナーエンプティセンサ59bは、感光体カートリッジ51が装着されていない場合には、シャッタ58が存在しないため発光器59aの光を受光し続けONとなる。感光体カートリッジ51が装着され、現像カートリッジ61が装着されない場合には、シャッタ58により発光器59aの光が遮断されるので、トナーエンプティセンサ59bはOFFになる。また、感光体カートリッジ51および現像カートリッジ61の双方が装着されている場合には、アジテータ66Aの回転と、トナーの量に応じて、発光器59aの光を受光する。なお、前記したように、ここでは、発明の理解のため単純化して、トナーが無い場合には、トナーエンプティセンサ59bはONとなり、トナーが有る場合には、トナーエンプティセンサ59bがOFFとなることとする。
【0059】
そして、制御部200の判定部210は、上記の新品検知センサ100とトナーエンプティセンサ59bの出力に応じて、図9のフローチャートにしたがって判定の処理をする。なお、図9においては、判定の処理を太枠で示してある。
図9に示すように、判定部210は、まず、新品検知センサ100がONか否か判断する(S10)。そして、新品検知センサ100がOFFを出力してきた場合(S10,No)、検知部材101に何も当接していないということなので、現像カートリッジ61が無いと判定する(S20)。そして、トナーエンプティセンサ59bがONか否か判定し(S21)、ONであった場合には(S21,Yes)、シャッタ58が無いということなので、感光体カートリッジ51も無いと判定する(S22)。一方、トナーエンプティセンサ59bがOFFであった場合には(S21,No)、シャッタ58で光が遮蔽されているということなので、感光体カートリッジ51が有ると判定する(S23)。
【0060】
一方、新品検知センサ100がONであった場合(S10,Yes)、検知部材101に現像カートリッジ61が当接しているということであり、また、現像カートリッジ61があれば、感光体カートリッジ51は装着されているはずなので、現像カートリッジ61および感光体カートリッジ51の双方があると判定する(S30)、そして、現像カートリッジ駆動部材141をモータ142で動かすことで現像カートリッジ61を駆動し、その駆動状態で所定時間待機する。この待機中のセンサの検知状態は記憶部290に記憶される(S31)。
【0061】
所定時間待機後、判定部210は、新品検知センサ100が一時的にOFFになったか否かを判断する(S32)。新品検知センサ100が一時的にOFFになった場合(S32,Yes)、現像カートリッジ61は新品であると判定され(S33)、現像カートリッジ61の寿命を示すカウンタを0にリセットする(S34)。一方、新品検知センサ100が一時的にOFFにならなかった場合、つまり、所定時間ONであり続けた場合(S32,No)、現像カートリッジ61は新品でない(「旧品」と称する。)と判定する(S35)。
【0062】
次に、トナーエンプティセンサ59bがONか否か判断し(S36)、ONであった場合(S36,Yes)、トナーは無いと判定し(S37)、OFFであった場合(S36,No)、トナーは有ると判定する(S38)。
【0063】
以上のようにして、本実施形態のカラープリンタ1によれば、現像カートリッジ61および感光体カートリッジ51の専用のセンサが無くても、現像カートリッジ61および感光体カートリッジ51の有無を高い精度で判定することができる。そして、トナーが無いこと、現像カートリッジ61が装着されていないことおよび感光体カートリッジ51が装着されていないことを判定した場合には、制御部200は、それぞれに対応した警告メッセージを操作パネルなどに表示させる。一方、現像カートリッジ61および感光体カートリッジ51が装着され、トナーがある場合には、画像形成をする度に、カウンタ220により、現像カートリッジ61および感光体カートリッジ51のそれぞれの画像形成回数をカウントアップする。
【0064】
制御部200は、新品検知センサ100がONである場合には現像カートリッジ61および感光体カートリッジ51の双方が装着されていると判定することで、センサの検出結果を有効に利用して現像カートリッジ61および感光体カートリッジ51の装着の有無を判定することができる。
【0065】
また、制御部200は、現像カートリッジ駆動部材141を所定時間駆動させた後に、新品検知センサ100の出力に基づき現像カートリッジ61が新品か否かを判定することで、新品検知センサ100が一時的にOFFとなったか否かを判断できる。その一方、制御部200は、新品検知センサ100がOFFの場合には所定時間待つことなく、トナーエンプティセンサ59bの出力に基づいて感光体カートリッジ51の装着の有無を判定するので、現像カートリッジ61が装着されていない場合には、現像カートリッジ61および感光体カートリッジ51の装着の有無を迅速に判定することができる。
【0066】
以上のような、現像カートリッジ61および感光体カートリッジ51の装着の有無の判定は、本実施形態のようなカラーのプリンタやコピー機などの画像形成装置において特に重要である。カラーの画像形成装置においては、黒以外の現像剤が空になった場合には、黒以外のシアン、マゼンタ、イエローの現像器の現像ローラ63を感光体ドラム53から離すことでモノクロ印刷を行うことがある。本実施形態の制御部200は、感光体カートリッジ51および現像カートリッジ61が装着されていると判定したことを条件に、感光体カートリッジ51および現像カートリッジ61のそれぞれについて画像形成した回数をカウントして記憶部290に記憶する。そして、当該カウントが所定値を超えた場合に警告を発する指示を出力する。つまり、本発明を適用したカラーの画像形成装置では、例えばシアン色に対応する感光体カートリッジ51が装着されていなければ、シアン色の感光体カートリッジ51の画像形成回数をカウントアップしない。そして、感光体カートリッジ51が装着されている場合には、感光体ドラム53は、画像形成に伴い回転するので、画像形成回数をカウントアップする。なお、このモノクロ印刷をするとき、シアンの現像カートリッジ61が装着されていても、現像カートリッジ61の現像ローラ63は、感光体ドラム53から離間しているので、現像カートリッジ61の画像形成回数をカウントアップする必要はない。従来の画像形成装置では、感光体カートリッジ51が装着されているか否かは確実に判定できなかったため、装着されていない感光体カートリッジ51についても画像形成回数をカウントアップし、その結果、感光体カートリッジ51の実際の寿命よりも早い時期にユーザに警告をするおそれがあったが、本実施形態の画像形成装置によれば、このような不合理を無くすことができる。
【0067】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、カラー印刷の画像形成装置の場合に本発明を適用する場合について説明したが、本発明は、モノクロ印刷の画像形成装置に適用することも可能である。また、露光部材は、LEDユニット40に限らず、従来周知のレーザ露光装置を用いる場合にも同様に本発明を適用することができる。
【0068】
前記実施形態では、現像カートリッジ61が新品時に新品検知センサ100を不可逆的にON、OFF、ONと遷移させる構成として、欠歯部122とギヤ部121が設けられた新品検知用歯車120を用いる場合を例示したが、新品検知部材は、この構成に限られない。また、新品検知センサ100の状態を、現像カートリッジ61が装着されている状態を「ON」と称したが、これはあくまで便宜上のもので「OFF」と称しても構わないことは当然である。第1のセンサであるトナーエンプティセンサ59bについても同様、実施形態におけるON、OFFは便宜上の呼び方に過ぎない。
【0069】
前記実施形態では、透光部の一例として現像カートリッジ61に検知窓67がある場合を例示したが、現像カートリッジ61の現像フレーム62全体を透明に構成してもよい。
【0070】
前記実施形態では、判定部210が、現像カートリッジ61および感光体カートリッジ51の装着の有無およびトナーの有無を判定するタイミングとして、アッパーカバー12が閉じられた場合を例示したが、判定のタイミングは、この場合に限らず、画像形成をする度に判定を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】画像形成装置の一例としてのカラープリンタの全体構成を示す断面図である。
【図2】プロセスカートリッジの拡大断面図である。
【図3】現像カートリッジと感光体カートリッジの斜視図である。
【図4】シャッタの斜視図(a)とシャッタの動きを説明する側面図(b)〜(d)である。
【図5】新品検知センサが現像カートリッジと当接していない状態(a)と、当接している状態(b)を示す斜視図である。
【図6】プロセスカートリッジを左側から見た斜視図(a)と、新品検知部材としての新品検知用歯車および伝達歯車の側面図(b)である。である。
【図7】新品検知センサの動作を示す図である。
【図8】制御部のブロック図である。
【図9】制御部での判定処理のフローチャートである。
【図10】制御部での判定の条件と結果の対応表である。
【符号の説明】
【0072】
1 カラープリンタ
10 本体筐体
50 プロセスカートリッジ
51 感光体カートリッジ
52 ドラムフレーム
53 感光体ドラム
57 開口
58 シャッタ
59a 発光器
59b トナーエンプティセンサ
61 現像カートリッジ
62 現像フレーム
66 現像剤収容部
66A アジテータ
67 検知窓
100 新品検知センサ
101 検知部材
110 光センサ
111 発光部
112 受光部
120 新品検知用歯車
121 ギヤ部
122 欠歯部
123 第1突起
124 第2突起
130 伝達歯車
131 ギヤ歯
141 現像カートリッジ駆動部材
142 モータ
200 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体を有する感光体カートリッジと、
前記感光体カートリッジに装着され、前記感光体へ現像剤を供給する現像カートリッジと、
前記感光体カートリッジが装着される本体と、を備える画像形成装置であって、
前記現像カートリッジは、現像剤収容部と、当該現像剤収容部に設けられた透光部とを有し、
前記本体は、前記透光部を通った光を検出する第1センサと、前記現像カートリッジを前記本体に装着したときに前記現像カートリッジに当接することで検出状態が第1の状態から第2の状態へ切り替わる第2センサと、前記現像カートリッジに係合して前記現像カートリッジ内の部材を駆動する現像カートリッジ駆動部材と、前記第1センサの出力および前記第2センサの出力に基づいて、前記現像剤収容部内の現像剤の有無、前記感光体カートリッジの装着の有無および前記現像カートリッジの装着の有無を判定する制御部とを備え、
前記現像カートリッジは、前記第2センサと当接する部分であって前記現像カートリッジ駆動部材の駆動により動く新品検知部材をさらに備え、当該新品検知部材は、前記現像カートリッジ駆動部材の駆動により、前記第2センサに当接する新品状態、前記第2センサから離間する新品検知状態、前記第2センサに再度当接する新品検知終了状態、の順に不可逆的に遷移して停止するように構成され、
前記感光体カートリッジは、前記透光部に対向するシャッタを備え、当該シャッタは、前記現像カートリッジの前記感光体カートリッジへの装着に伴い前記透光部を開放し、脱離に伴い前記透光部を遮蔽するように構成され、
前記制御部は、前記第2センサが一時的に第1の状態になった後、第2の状態となった場合には、前記現像カートリッジが新品であると判定し、前記第2センサが第1の状態であるとともに前記第1センサが所定時間内で検出光を受光した場合には、前記感光体カートリッジおよび前記現像カートリッジの双方が装着されていないと判定し、前記第2センサが第1の状態であるとともに前記第1センサが所定時間連続して検出光を受光しない場合には、前記感光体カートリッジが装着され前記現像カートリッジが装着されていないと判定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記新品検知部材は、ギヤ歯が無い欠歯部とギヤ歯が設けられたギヤ部とを周囲に有する第1歯車と、当該第1歯車のギヤ部に係合可能な第2歯車とを備え、
前記第1歯車は、前記新品状態において前記第2センサに当接する第1突起と前記新品検知終了状態において前記第2センサに当接する第2突起とを有し、
当該第2歯車は、前記現像カートリッジ駆動部材の駆動により回転するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第2センサが第2の状態である場合には前記現像カートリッジおよび前記感光体カートリッジの双方が装着されていると判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記現像カートリッジ駆動部材を所定時間駆動させた後に、前記第2センサの出力に基づき前記現像カートリッジが新品か否かを判定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、第2センサが第2の状態の場合には、前記現像カートリッジ駆動部材を所定時間駆動させた後に、前記第2センサの出力に基づき前記現像カートリッジが新品か否かを判定し、前記第2センサが第1の状態の場合には所定時間待つことなく、第1センサの出力に基づいて前記感光体カートリッジの装着の有無を判定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
現像カートリッジおよび感光体カートリッジの組からなるプロセスカートリッジを複数備えるとともに前記各プロセスカートリッジに対応して前記第1センサおよび前記第2センサを備え、前記制御部は、各プロセスカートリッジについて、現像カートリッジの有無、感光体カートリッジの有無および現像カートリッジが新品か否かを判定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記感光体カートリッジおよび前記現像カートリッジが装着されていると判定したことを条件に、画像形成した回数をカウントして記憶し、当該カウントが所定値を超えた場合に警告を発する指示を出力することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
画像形成装置の本体に装着され、感光体を有する感光体カートリッジと、当該感光体カートリッジに装着され前記感光体へ現像剤を供給する現像カートリッジとを備えるプロセスカートリッジであって、
前記現像カートリッジは、現像剤収容部と、当該現像剤収容部に設けられた透光部とを有し、
前記本体には、前記透光部を通った光を検出する第1センサと、前記現像カートリッジを前記本体に装着したときに前記現像カートリッジに当接することで検出状態が第1の状態から第2の状態へ切り替わる第2センサと、前記現像カートリッジに係合して前記現像カートリッジ内の部材を駆動する現像カートリッジ駆動部材とが備えられ、
前記現像カートリッジは、前記第2センサと当接する部分であって前記現像カートリッジ駆動部材の駆動により動く新品検知部材をさらに備え、当該新品検知部材は、前記現像カートリッジ駆動部材の駆動により、前記第2センサに当接する新品状態、前記第2センサから離間する新品検知状態、前記第2センサに再度当接する新品検知終了状態、の順に不可逆的に遷移して停止するように構成され、
前記感光体カートリッジは、前記透光部に対向するシャッタを備え、当該シャッタは、前記現像カートリッジの前記感光体カートリッジへの装着に伴い前記透光部を開放し、脱離に伴い前記透光部を遮蔽するように構成されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−265401(P2009−265401A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−115709(P2008−115709)
【出願日】平成20年4月25日(2008.4.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】