説明

画像形成装置および画像形成システム

【課題】セキュリティを確保しつつ、セキュリティ画像に設定されたパスワードを知らないユーザでも当該セキュリティ画像を活用することが可能な技術を提供する。
【解決手段】画像形成システムは、アクセス制御手段と格納手段と抽出手段と取得手段とを備える。格納手段は共有メンバ情報CM1と照合用画像SI1bとを関連づけて記憶する。抽出手段は照合用画像SI1bを含む少なくとも1つの画像のそれぞれとセキュリティ画像との同一性の判定結果に基づいて照合用画像SI1bを抽出する。取得手段は共有メンバ情報CM1を取得する。特に、アクセス制御手段は、共有メンバ情報に基づいて画像形成システムに対するログインユーザが共有メンバであると判定されることを条件として、当該ログインユーザによるパスワードを要さずにセキュリティ画像へのアクセスを当該ログインユーザに許可する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置およびそれに関連する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置において、画像データに対する動作をパスワードを用いて制御する技術が存在する。
【0003】
例えば、特許文献1においては、予め設定されたパスワードが入力されないときには、当該パスワードが埋め込まれた画像データ(セキュリティ画像とも称する)へのアクセス動作(印刷出力動作等)が禁止される技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−354141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような技術においては、セキュリティ画像へのアクセスを許可するユーザに対しては、当該パスワードが予め通知される。そして、当該ユーザは、通知されたパスワードを入力することによって、当該セキュリティ画像に対するアクセスが許容される。
【0006】
しかしながら、このようにパスワードのみを用いてセキュリティ画像に対するアクセス制御を行う場合には、当該セキュリティ画像に設定されたパスワードを知らないユーザは、セキュリティ画像に全くアクセスすることができない。そのため、柔軟な対応が困難であり、状況によっては当該セキュリティ画像を十分に活用できないことがある。
【0007】
そこで、この発明の課題は、セキュリティを確保しつつ、セキュリティ画像に設定されたパスワードを知らないユーザでも当該セキュリティ画像を活用することが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、画像形成システムであって、アクセス制御用のパスワードが埋め込まれたセキュリティ画像へのアクセスの可否を決定するアクセス制御手段と、前記セキュリティ画像の共有対象ユーザである共有メンバの情報である共有メンバ情報と前記セキュリティ画像に関する照合用の画像である照合用画像とを関連づけて記憶する格納手段と、前記照合用画像を含む少なくとも1つの画像のそれぞれと前記セキュリティ画像との同一性の判定結果に基づいて前記少なくとも1つの画像の中から前記照合用画像を抽出する抽出手段と、前記照合用画像に関連づけられている前記共有メンバ情報を取得する取得手段と、を備え、前記アクセス制御手段は、前記共有メンバ情報に基づいて前記画像形成システムに対するログインユーザが前記共有メンバであると判定されることを条件として、前記ログインユーザによる前記パスワードの入力を要さずに前記セキュリティ画像へのアクセスを前記ログインユーザに許可することを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係る画像形成システムにおいて、前記ログインユーザにより指定された送信先ユーザに前記セキュリティ画像を送信する送信手段、をさらに備え、前記アクセス制御手段は、前記共有メンバ情報に基づいて前記ログインユーザが前記共有メンバであり且つ前記送信先ユーザが前記共有メンバであると判定されることを条件として、前記ログインユーザによる前記パスワードの入力を要さずに前記セキュリティ画像へのアクセスを前記ログインユーザに許可し、前記送信手段は、前記アクセス制御手段によって前記セキュリティ画像へのアクセスが許可されることを条件として、前記送信先ユーザに前記セキュリティ画像を送信することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2の発明に係る画像形成システムにおいて、前記共有メンバ情報に基づいて前記ログインユーザが前記共有メンバであると判定されることを条件として、前記ログインユーザの操作入力に応じて前記送信ユーザを前記共有メンバの新たなメンバとして追加登録し前記共有メンバ情報を更新する更新手段、をさらに備え、前記アクセス制御手段は、更新後の前記共有メンバ情報に基づいて前記送信先ユーザが前記共有メンバであるか否かを判定することを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項2または請求項3の発明に係る画像形成システムにおいて、前記セキュリティ画像は、ファクシミリ送信、電子メール送信およびFTP送信のいずれかによって、前記送信先ユーザに送信されることを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、画像形成装置であって、アクセス制御用のパスワードが埋め込まれたセキュリティ画像へのアクセスの可否を決定するアクセス制御手段と、前記セキュリティ画像の共有対象ユーザとして予め登録された共有メンバの情報である共有メンバ情報を取得する取得手段と、を備え、前記共有メンバ情報は、前記セキュリティ画像を生成する際に前記セキュリティ画像に関する照合用の画像として予め生成された照合用画像に関連づけて記憶されており、前記取得手段は、前記セキュリティ画像との同一性判定動作に基づいて抽出された前記照合用画像に関連づけられている前記共有メンバ情報を取得し、前記アクセス制御手段は、前記共有メンバ情報に基づいて前記画像形成システムに対するログインユーザが前記共有メンバであると判定されることを条件として、前記ログインユーザによる前記パスワードの入力を要さずに前記セキュリティ画像へのアクセスを前記ログインユーザに許可することを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項5の発明に係る画像形成装置において、前記共有メンバ情報と前記照合用画像とを関連づけて格納する格納手段、をさらに備えることを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明は、請求項5の発明に係る画像形成装置において、前記共有メンバ情報と前記照合用画像とは、前記画像形成装置にネットワークを介して接続された外部装置内に格納されており、前記取得手段は、前記外部装置と通信することによって前記共有メンバ情報を取得することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1ないし請求項7に記載の発明によれば、共有メンバ情報に基づいてログインユーザが共有メンバであると判定されることを条件として、当該ログインユーザによるパスワードの入力を要さずにセキュリティ画像へのアクセスが当該ログインユーザに許可されるので、ログインユーザが共有メンバであれば、当該ログインユーザは、パスワードの入力を要さずに当該セキュリティ画像にアクセスすることが可能である。したがって、セキュリティを確保しつつ、パスワードを知らないユーザでも当該パスワードが設定されたセキュリティ画像を活用することが可能である。
【0016】
また特に、請求項2に記載の発明によれば、共有メンバ情報に基づいてログインユーザが共有メンバであり且つ送信先ユーザが共有メンバであると判定されることを条件として、パスワード入力を伴わずにセキュリティ画像へのアクセスがログインユーザに許可される。これによれば、送信先ユーザが共有メンバであることをも条件として、セキュリティ画像へのアクセスが許可されるので、より高いセキュリティを確保することが可能である。
【0017】
また特に、請求項3に記載の発明によれば、ログインユーザが共有メンバである場合には、当該ログインユーザは、共有メンバではなかった当該送信先ユーザを当該ログインユーザの操作入力に応じて共有メンバの新たなメンバとして追加登録できるので、当該送信先ユーザへのセキュリティ画像の送信が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】画像形成システムの構成を示す概略図である。
【図2】画像形成装置の機能ブロック図である。
【図3】画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】画像形成装置の動作を示す概念図である。
【図5】照合用画像と共有メンバ情報とを示す概念図である。
【図6】セキュリティの設定に関する表示画面を示す図である。
【図7】パスワードの設定に関する表示画面を示す図である。
【図8】共有メンバの指定に関する表示画面を示す図である。
【図9】画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】画像形成装置の動作を示す概念図である。
【図11】送信先の設定に関する表示画面である。
【図12】パスワードの入力要求に関する表示画面である。
【図13】第2実施形態における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図14】第2実施形態における画像形成装置の動作を示す概念図である。
【図15】照合用画像と共有メンバ情報とを示す概念図である。
【図16】第2実施形態における画像形成装置の動作を示す概念図である。
【図17】第2実施形態における画像形成装置の動作を示す概念図である。
【図18】共有メンバの追加登録に関する表示画面を示す図である。
【図19】照合用画像と共有メンバ情報とを示す概念図である。
【図20】第2実施形態における画像形成装置の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
<1.第1実施形態>
<1−1.構成>
図1は、画像形成システム100の構成を示す概略図である。この画像形成システム100は、サーバコンピュータ(単にサーバとも称する)90と複数の画像形成装置1(詳細には、1a,1b)とを備える。
【0021】
サーバ90および複数の画像形成装置1は、ネットワークNWを介して互いに接続されており、サーバ90および複数の画像形成装置1の相互間では、ネットワークNWを介してデータの送受信を行うことが可能である。なお、ネットワークNWは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)およびインターネットなどの各種のネットワークを含む。
【0022】
ここでは、各画像形成装置1は、マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi Function Peripheral)(MFPとも略称する)として構成されているものとする。当該MFPは、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能およびファクシミリ通信機能などを備える装置(複合機とも称する)である。
【0023】
複数の画像形成装置1a,1bは、それぞれ、次述のような概略構成を有している。
【0024】
図2は、画像形成装置1の概略構成を示す機能ブロック図である。画像形成装置1は、図2に示すように、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、入出力部6およびコントローラ9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種機能を実現する。
【0025】
画像読取部2は、画像形成装置1の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って、当該原稿のスキャン画像を生成する処理部である。この画像読取部2は、パスワードが埋め込まれた地紋画像を有する印刷出力物等(以下、セキュリティ原稿とも称する)を読み取ってスキャン画像を生成することもできる。このスキャン画像もパスワードが引き続き設定されセキュリティが確保される画像であるため、当該スキャン画像は、セキュリティ画像であるとも称される。
【0026】
印刷出力部3は、対象画像に関する画像データに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。この印刷出力部3は、画像読取部2によって生成されるスキャン画像を印刷出力することができる。
【0027】
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、通信ネットワークNWを介してネットワーク通信が可能である。このネットワーク通信では、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)およびFTP(File Transfer Protocol)等の各種プロトコルが利用され、当該ネットワーク通信を利用することによって、画像形成装置1は、所望の相手先との間で各種データを授受することが可能である。
【0028】
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)および不揮発性メモリ等の格納装置で構成される。この格納部5には、画像読取部2等で生成されたスキャン画像(画像データ)等が格納される。
【0029】
入出力部6は、画像形成装置1に対する入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。具体的には、画像形成装置1には、入出力部6として機能する操作パネル部60(図1および図6参照)が設けられている。この操作パネル部60は、ハードキー61(BN1〜BN4等)とタッチスクリーン63とが設けられている。
【0030】
ハードキー61は、操作入力部6aの一部として機能する。具体的には、ハードキー61は、コピー機能選択ボタンBN1、スキャン機能選択ボタンBN2、ボックス機能選択ボタンBN3、およびスタートボタンBN4、ならびにその他のボタン(数字キー等)等を含む。
【0031】
また、タッチスクリーン63は、液晶表示パネルに圧電センサ等が埋め込まれて構成されており、表示部6bの一部として機能するとともに、操作入力部6aの一部としても機能する。詳細には、タッチスクリーン63は、液晶表示パネルに各種の情報を表示することが可能であるとともに、液晶表示パネルに対する操作者の手指の操作位置を検知して、各種の入力を受け付けることも可能である。たとえば、タッチスクリーン63に表示された仮想的なボタンが操作者の手指によって触れられると、このような操作は当該仮想的なボタンに対する押下操作であるとみなされる。
【0032】
このように、入出力部6は、操作者による入力操作(例えば、メニュー画面を利用した各種の設定操作等)を受け付けることが可能である。
【0033】
コントローラ9は、画像形成装置1を統括的に制御する制御装置であり、CPUと、各種の半導体メモリ(RAMおよびROM等)とを備えて構成される。コントローラ9は、画像形成装置1の内蔵コンピュータであるとも表現される。コントローラ9の制御下において各種の処理部が動作することによって、画像形成装置1の各種の機能が実現される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM等)内に格納されている所定のソフトウェアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)PGを実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、プログラムPGは、ネットワークNWを経由してダウンロードされて取得されるようにしてもよく、あるいは、各種の可搬性記録媒体(例えば、USBメモリ等)を介して取得されるようにしてもよい。
【0034】
具体的には、コントローラ9は、ユーザ認証部11、共有メンバ情報登録部12、画像データ抽出部13、共有メンバ情報取得部14、アクセス制御部15、地紋画像生成部16、表示制御部17、設定部18、ジョブ制御部19を含む各種の処理部である。
【0035】
ユーザ認証部11は、ユーザ認証処理を行う処理部である。
【0036】
共有メンバ情報登録部12は、セキュリティ画像を生成する際に、当該セキュリティ画像に関する照合用の画像である照合用画像と、セキュリティ画像の共有対象ユーザ(共有メンバとも称する)の情報である共有メンバ情報とを関連づけて登録する処理部である。当該照合用画像と共有メンバ情報とを含む登録情報は、サーバ90の格納部等のデータベースSQ(図5)内に記憶される。
【0037】
画像データ抽出部13は、照合用画像を含む複数の画像のそれぞれとセキュリティ原稿のスキャン画像(セキュリティ画像)との同一性の判定結果に基づいて、当該複数の画像の中から照合用画像を抽出する。なお、サーバ90の格納部に照合用画像が単独で格納されている場合には、当該照合用画像とセキュリティ画像とが同一であると判定されたときに、画像データ抽出部13は、データベースSQから当該照合用画像を抽出する。
【0038】
共有メンバ情報取得部14は、画像データ抽出部13により抽出された照合用画像に関連づけられている共有メンバ情報をデータベースSQから取得する処理部である。
【0039】
アクセス制御部15は、アクセス制御用のパスワードが埋め込まれたセキュリティ画像へのアクセスの可否を決定する処理部である。
【0040】
地紋画像生成部16は、ユーザによって設定されたパスワードに基づいて、当該パスワードが埋め込まれた地紋画像を生成する処理部である。
【0041】
表示制御部17は、操作パネル部60内のタッチスクリーン63等における表示内容を制御する処理部である。
【0042】
設定部18は、操作パネル部60からの操作入力に応じて、各種の設定項目に関する設定動作を行う処理部である。
【0043】
ジョブ制御部19は、アクセス制御部15等と協働して、印刷制御動作およびスキャン制御動作などのジョブ制御を実行する処理部である。
【0044】
<1−2.動作>
この第1実施形態においては、派遣会社CPと派遣社員EA,EB,EC等との間で、勤怠報告書に関する画像がセキュリティ画像として授受される事例について説明する。
【0045】
以下では、当該セキュリティ画像の生成動作、セキュリティ原稿の印刷出力動作(1次利用動作)、およびセキュリティ原稿の送信動作(2次利用動作)について順に説明する。
【0046】
<1−2−1.セキュリティ画像の生成動作>
以下では、まず、図3〜図8を参照しながら、画像形成装置1におけるセキュリティ画像の生成動作について説明する。図3は、画像形成装置1における動作を示すフローチャートであり、図4は、画像形成装置1における動作を示す概念図である。図5は、サーバ90の格納部のデータベースSQ内に格納される照合用画像と共有メンバ情報とを示す概念図である。また、図6〜図8は、画像形成装置1の操作パネル部60を示す図である。
【0047】
この第1実施形態においては、セキュリティ画像の生成動作の一態様として、図4に示すように、派遣会社CP側のユーザ(例えば、勤怠管理者)の操作に応じて、画像形成装置1aが勤怠報告書に関する原稿TS1のセキュリティ画像SI1bを生成する態様を例示する。このセキュリティ画像SI1bの生成動作には、照合用画像SI1bと共有メンバ情報CM1とを関連づけてサーバ90のデータベースSQ内に記憶する動作が含まれる。
【0048】
具体的には、まず、画像読取部2が、原稿TS1aを読み取って当該原稿TS1aのスキャン画像を生成する。当該原稿TS1aのスキャン画像が生成されると、画像形成装置1aは、当該原稿TS1aのスキャン画像とパスワードが埋め込まれた地紋画像SP1(不図示)とを合成してセキュリティ画像SI1bを生成する。また、共有メンバ情報登録部12は、図5に示すように、照合用画像SI1bと共有メンバ情報CM1とを関連づけてサーバ90の格納部のデータベースSQ内に格納する。なお、ここでは、照合用画像SI1bとしてセキュリティ画像SI1b自身が用いられる。また、共有メンバ情報CM1は、後述するように、セキュリティ画像SI1bの共有対象ユーザとしてユーザによって予め指定された共有メンバの情報である。
【0049】
なお、セキュリティ画像(1次画像)SI1bを印刷出力すると、後述するように、印刷出力物(以下、セキュリティ原稿とも称する)TS1bが生成される。このセキュリティ原稿TS1bには、セキュリティ画像SI1bに付加された地紋画像SP1が印刷される。さらに、当該セキュリティ原稿TS1bを画像読取部2によって読み取ると、スキャン画像(以下、セキュリティ画像とも称する)SI1cが生成される。このセキュリティ画像SI1cにも地紋画像SP1が含まれている。このように、セキュリティ画像SI1bに係る地紋画像SP1は、次世代の新たなスキャン画像(セキュリティ画像)SI1c(後述)等にも引き継がれる。即ち、世代更新によって新たに生成されるスキャン画像には、当初のセキュリティ画像(1次画像)SI1bに付加された地紋画像SP1が繰り返し付加されることとなる。そのため、地紋画像SP1に埋め込まれたパスワードは、最初の世代のセキュリティ画像SI1bのみならず次世代以降の各世代のセキュリティ画像(SI1c等)に対しても有効である。具体的には、最初の世代のセキュリティ画像SI1bのみならず次世代以降の各世代のセキュリティ画像(SI1c等)に対しても、地紋画像SP1に埋め込まれたパスワードによるアクセス制限が施される。
【0050】
また、この実施形態においては、セキュリティ画像(1次画像)SI1bの照合用画像SI1bは、次世代の新たなセキュリティ画像(2次画像)SI1c等の照合用画像としても利用される。即ち、当該照合用画像SI1bは、各世代のセキュリティ画像に共通の照合用画像である。同様に、セキュリティ画像(1次画像)SI1bの共有対象ユーザは、次世代の新たなセキュリティ画像(2次画像)SI1c等の共有対象ユーザでもある。即ち、セキュリティ画像(1次画像)SI1bの共有対象ユーザは、各世代のセキュリティ画像に共通の共有対象ユーザである。
【0051】
このようなセキュリティ原稿の生成動作について、図3のフローチャートを参照しつつ、より詳細に説明する。
【0052】
ステップS11においては、画像形成装置1aの所定の位置に原稿TS1aが載置されると、画像形成装置1aのユーザ認証部11は、ユーザの認証処理(ログイン処理)を行う。
【0053】
まず、ユーザ(派遣会社CP側のユーザ)は、操作パネル部60において、自分用のユーザIDおよびパスワードを入力する。そして、ユーザ認証部11は、サーバ90と通信し、認証動作を行う。より詳細には、ユーザ認証部11は、入力されたユーザIDとパスワードとをサーバ90に送信し、サーバ90は、受信したIDに一致する正規のユーザIDの存在を確認するとともに、受信したパスワードと正規パスワードとが一致することを確認する。入力されたユーザIDとパスワードとがそれぞれ正規のものであるとことが確認されると、サーバ90から「ログイン許可」の認証結果が画像形成装置1aへと通知される。画像形成装置1aは、この認証結果に応じて、当該ユーザのログインを許可し、ステップS12に進む。一方、非正規IDあるいは非正規のパスワードが入力されたときには、「ログイン不許可」の認証結果が画像形成装置1aへと通知され、再び、ログイン用情報の入力待ち状態に戻る。
【0054】
ステップS12においては、画像形成装置1aは、地紋画像SP1に埋め込むパスワード(セキュリティ画像に関するアクセス制御用のパスワード)をユーザの操作入力に基づいて設定する。
【0055】
具体的には、ユーザは、操作パネル部60内のタッチスクリーン63に画面GA2を表示させる(図6参照)。この画面GA2には、図6に示すように、「パスワード」、「共有メンバ」に関する設定項目に対応する(仮想的な)ボタンBT21,BT22が表示される。ユーザは、ボタンBT21を押下して、タッチスクリーン63に(パスワード設定用)画面GA3を表示させる(図7参照)。この画面GA3には、図7に示すように、パスワード入力用の(仮想的な)ボックス(パスワード入力欄)BX1が表示される。ユーザは、操作入力部6aを介して地紋画像SP1(ひいてはセキュリティ画像)に設定するパスワードを入力し、ボタンBT30(OK)を押下する。画像形成装置1aは、ボックスBX1に入力されたパスワードを地紋画像SP1に埋め込むパスワードとして設定する。なお、この地紋画像SP1(ひいてはセキュリティ画像)に設定されるパスワードは、ログイン用のパスワードとは別に設定されるものである。
【0056】
ステップS13においては、画像形成装置1aは、セキュリティ画像の共有対象ユーザである共有メンバの情報をユーザの操作入力に基づいて設定する。
【0057】
具体的には、ユーザは、操作パネル部60内のタッチスクリーン63に画面GA2(上述)を表示させる(図6参照)。ユーザは、ボタンBT22を押下して、タッチスクリーン63に画面GA4を表示させる(図8参照)。より詳細には、図8においては、「登録宛先」に関する設定画面がタッチスクリーン63に表示されている。当該登録宛先に関する設定画面には、図8に示すように、画像形成装置1aに予め登録されている宛先に対応する(仮想的な)ボタンがタッチスクリーン63に表示される。ユーザは、当該ボタンを押下することによって、宛先(即ち、共有メンバ)を選択することができる。なお、図8に示すように、宛先に対応するボタンが選択されると、当該ボタンは強調表示される(図では太線で囲まれて示されている)。また、宛先は五十音の行毎に登録されており、図8においては、「は行」に対応する宛先が表示されている。この第1実施形態では、ユーザは、共有メンバとして、「派遣会社CP」、「派遣社員EA」,「派遣社員EB」,「派遣社員EC」を選択する場合を想定する。宛先の選択が完了すると、ユーザは、設定画面GA4内のボタンBT40(OK)を押下する。画像形成装置1aは、ユーザによって選択された宛先(「派遣会社CP」、「派遣社員EA」,「派遣社員EB」,「派遣社員EC」)を共有メンバの情報として設定する。
【0058】
ステップS14においては、画面GA4においてスタートボタンBN4が押下されると、画像読取部2は、原稿TS1aを読み取ってスキャン画像を生成する。さらに、ステップS14においては、地紋画像生成部16は、ステップS12において設定されたパスワードに基づいて地紋画像SP1を生成するとともに、当該地紋画像SP1と原稿TS1aのスキャン画像とを合成してセキュリティ画像SI1bを生成する。
【0059】
ステップS15においては、共有メンバ情報登録部12は、図5に示すように、照合用画像SI1bと共有メンバ情報CM1とを関連づけてサーバ90内の格納部のデータベースSQ内に登録する。具体的には、共有メンバ情報登録部12は、照合用画像SI1bと共有メンバ情報CM1とをサーバ90に送信して、サーバ90のデータベースSQ内に記憶させる。なお、上述したように、照合用画像SI1bとしてセキュリティ画像SI1b自身が用いられる。また、共有メンバ情報CM1は、セキュリティ画像SI1bの共有対象ユーザの情報であり、具体的には、ステップS13において設定された共有メンバの情報である。
【0060】
このように、画像形成装置1aは、原稿TS1aに基づいてセキュリティ画像SI1bを生成する。さらに、画像形成装置1aは、照合用画像SI1bと共有メンバ情報CM1とをサーバ90に向けて送信するとともに、共有メンバ情報CM1を照合用画像SI1bに関連づけてサーバ90の格納部のデータベースSQ内に記憶させる。
【0061】
<1−2−2.セキュリティ原稿の印刷出力動作(1次利用動作)>
つぎに、セキュリティ原稿の印刷出力動作(1次利用動作)について説明する。
【0062】
派遣会社CP側のユーザ(例えば、勤怠管理者)は、上述の動作により勤怠報告書に関する原稿TS1のセキュリティ画像SI1b(図4参照)を生成すると、当該セキュリティ画像SI1bに関する電子データを派遣会社CPのWEBのページにアップロードする。
【0063】
その後、派遣会社CPに登録する派遣社員EAは、派遣会社CPのWEBページにアクセスして当該セキュリティ画像SI1bに関する電子データをダウンロードするとともに、当該電子データを画像形成装置1bを用いて印刷出力する。これにより、勤怠報告書が印刷出力される。ただし、この時点(印刷出力直後の時点)では、勤怠報告書には未だ勤怠情報が記入されていない。
【0064】
ここでは、勤怠情報記入前の勤怠報告書にはアクセス制限が不要であるとして、1次利用時点ではアクセス制限を行わないものとする。そして、勤怠情報記入後の勤怠報告書を利用する動作、すなわち、セキュリティ画像SI1bに関する2次利用動作以降についてのみアクセス制限が実行されるものとする。たとえば、セキュリティ画像SI1bに埋め込まれた世代情報に基づいてアクセス制限の有無が変更されるようにすればよい。
【0065】
なお、これに限定されず、セキュリティ画像SI1bに設定されたパスワードが派遣社員EAにより入力されることによって、セキュリティ画像SI1bに対するアクセス許可が付与され印刷出力が実行されるようにしてもよい。また、後述するような共有メンバ情報を利用することによって、当該パスワードを入力することなく印刷出力が許可されるようにしてもよい。
【0066】
さて、その後、印刷出力されたセキュリティ原稿TS1bに対して、派遣社員EAは、勤怠情報等の必要事項を自筆で記入する。
【0067】
さらに、派遣社員EAは、画像形成装置1bを利用して、セキュリティ原稿TS1bのスキャン画像を派遣会社CPに向けてファクシミリ送信(FAX送信)する。以下では、この送信動作について詳細に説明する。
【0068】
<1−2−3.セキュリティ原稿のスキャン画像の送信動作(2次利用動作)>
つぎに、図9〜図12を参照しながら、セキュリティ原稿のスキャン画像の送信動作について説明する。図9は、画像形成装置1bにおける動作を示すフローチャートである。図10は、画像形成装置1bにおける動作を示す概念図である。また、図11および図12は、画像形成装置1bの操作パネル部60を示す図である。
【0069】
ここでは、上述したように、セキュリティ原稿のスキャン画像の送信動作の一態様として、図10に示すように、共有メンバである派遣社員EAが、画像形成装置1bを利用して、派遣会社CPにセキュリティ原稿TS1bのスキャン画像をファクシミリ送信する態様を例示する。
【0070】
以下では、図9のフローチャートを参照しつつ、セキュリティ原稿TS1bのスキャン画像の送信動作についてより詳細に説明する。
【0071】
ここでは、共有メンバ情報を利用することによって、当該パスワードを入力することなくスキャン画像の送信動作が許可される場合について説明する。なお、セキュリティ原稿TS1bに設定されたパスワードが派遣社員EAにより入力されることによっても、セキュリティ原稿TS1bのスキャン画像であるセキュリティ画像SI1c(後述)に対するアクセス許可が付与され印刷出力が実行されるものとする。
【0072】
まず、画像形成装置1bの所定の位置にセキュリティ原稿TS1bが載置されると、画像形成装置1bのユーザ認証部11は、図9のステップS31において、ユーザの認証処理(ログイン処理)を行う。具体的には、ユーザ認証部11は、図3のステップS11と同様の処理を実行する。そして、派遣社員EAは、ログインユーザとして画像形成装置1bにログインする。
【0073】
ステップS32においては、画像形成装置1bは、セキュリティ原稿TS1bのスキャン画像の送信先ユーザを指定する。
【0074】
具体的には、派遣社員EAは、操作パネル部60においてボタンBN2(スキャン機能)を押下して、タッチスクリーン63に(宛先設定用)画面GA5を表示させる(図11参照)。派遣社員EAは、当該画面GA5において、セキュリティ原稿TS1bのスキャン画像の送信先ユーザを選択する。ここでは、派遣社員EAは、送信先ユーザとして「派遣会社CP」を選択する場合を想定する。送信先ユーザが選択されると、画像形成装置1bは、派遣社員EAによって選択された送信先ユーザをセキュリティ原稿TS1bのスキャン画像の送信先ユーザとして設定する。
【0075】
ステップS33においては、ボタンBN4(スタートボタン)が押下されると、画像読取部2は、セキュリティ原稿TS1bを読み取ってスキャン画像(以下、セキュリティ画像とも称する)SI1c(不図示)を生成する。さらに、ステップS33においては、画像読取部2は、セキュリティ画像SI1cに含まれるパスワードをも抽出する。
【0076】
ステップS34においては、画像データ抽出部13は、サーバ90の格納部のデータベースSQ内に格納されている画像(照合用画像SI1b(図5参照)等)とセキュリティ画像SI1cとの同一性の判定結果に基づいて、照合用画像SI1bをサーバ90の格納部のデータベースSQ内から抽出する。具体的には、画像データ抽出部13は、セキュリティ画像SI1cと同一性を有すると判定された照合用画像SI1bを抽出する。
【0077】
ステップS35においては、照合用画像SI1bに関連付けられた共有メンバ情報CM1が共有メンバ情報取得部14によって取得されるとともに、当該共有メンバ情報CM1に基づいて、派遣社員EA(ログインユーザ)が共有メンバであるか否かが判定される。ここで、ログインユーザが共有メンバであると判定されると、ステップS38に進み、ログインユーザが共有メンバでないと判定されると、ステップS36に進む。この第1実施形態においては、図3のステップS15において、派遣社員EAの情報が共有メンバ情報CM1として照合用画像SI1bに関連づけられて登録されている(図5参照)。そのため、図9のステップS35においては、派遣社員EA(ログインユーザ)は共有メンバであると判定され、ステップS38に進む。
【0078】
ステップS38においては、アクセス制御部15は、セキュリティ画像SI1cへのアクセスを当該派遣社員EAに許可する。換言すれば、アクセス制御部15は、派遣社員EAによるパスワードの入力を伴わなくても(パスワード入力を要さずに)セキュリティ画像SI1cへのアクセスを当該派遣社員EAに許可する。この許可に伴って、通信部4は、送信先ユーザである派遣会社CPにセキュリティ画像SI1cをファクシミリ送信する。
【0079】
なお、ステップS35でログインユーザが共有メンバでないと判定されるときには、ステップS36において、画像形成装置1bは、ログインユーザに対して当該セキュリティ画像用のパスワードの入力を要求する。具体的には、図12に示すように、当該パスワードの入力を要求する(パスワード入力用)画面GA6がタッチスクリーン63に表示される。当該画面GA6において、パスワードが派遣社員EAによって入力されてボタンBT60が押下されると、ステップS37において、入力されたパスワードが正規のパスワードであるか否かが判定される。入力されたパスワードが正規のパスワードであると判定されると、ステップS38に進み、それ以外の場合には、再度、パスワードの入力が要求される。
【0080】
以上の動作によれば、共有メンバ情報CM1に基づいて派遣社員EA(ログインユーザ)が共有メンバであると判定されるときには、アクセス制御部15は、派遣社員EA(ログインユーザ)によるパスワード入力を要さずにセキュリティ画像SI1cへのアクセスを派遣社員EA(ログインユーザ)に許可する。そして、当該アクセス許可(換言すれば、送信動作に関するアクセス権限の付与)に基づいて、通信部4はセキュリティ画像SI1cを派遣会社CPに送信する。したがって、アクセス制御用パスワード付きの印刷出力物(例えばセキュリティ原稿TS1b)をスキャンしたスキャン画像(例えばセキュリティ原稿SI1c)を送信する場合において、派遣社員EA(ログインユーザ)は、当該パスワードの入力を伴わずに、当該スキャン画像を派遣会社CPに送信することが可能である。すなわち、ログインユーザ(派遣社員EA)が共有メンバであるときには、当該ログインユーザは、パスワードの入力を要さずに当該セキュリティ画像にアクセスすること(セキュリティ画像の送信動作を行うこと)が可能である。したがって、セキュリティを確保しつつ、パスワードを知らないユーザでも当該パスワードが設定されたセキュリティ画像を活用することが可能である。
【0081】
また、特に、上記のような共有メンバによるアクセス制御によれば、次のような状況にも有用である。
【0082】
具体的には、複数のセキュリティ画像に対して同一のパスワードが設定されているときに、当該複数のセキュリティ画像のうちの一部のセキュリティ画像へのアクセスをユーザに対して許可する状況が想定される。このような状況において、ユーザに当該パスワードを通知すると、一部のセキュリティ画像へのアクセスのみならず、他のセキュリティ画像へのアクセスをも許可することとなり、当該他のセキュリティ画像に関するセキュリティが低下するという問題が生じることがある。
【0083】
一方、上記の態様によれば、パスワードを各メンバに通知することを必ずしも要しないため、上記のような問題を回避し、セキュリティの低下を回避することが可能である。
【0084】
<2.第2実施形態>
<2−1.概要>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0085】
この第2実施形態においては、「業務報告書」がセキュリティ原稿として授受される事例について説明する。より具体的には、ユーザUA(例えば部下)がセキュリティ原稿(業務報告書)を生成し、ユーザUB(例えば上司)に当該セキュリティ原稿(業務報告書)を送信する場合について例示する。また、当該セキュリティ原稿を受信したユーザUBが、ユーザUAおよびユーザUC(例えば関連部署の人物)へと当該セキュリティ原稿をさらに送信する場合についても例示する。
【0086】
また、上記第1実施形態では、共有メンバ情報に基づいてログインユーザが共有メンバであると判定されるときには、ログインユーザによるパスワードの入力を要さずにセキュリティ原稿のスキャン画像(セキュリティ画像)へのアクセスがログインユーザに許可され、スキャン画像(セキュリティ画像)の送信動作が実行される態様を例示した。
【0087】
この第2実施形態では、共有メンバ情報に基づいてログインユーザが共有メンバであり且つセキュリティ原稿のスキャン画像(セキュリティ画像)の送信先ユーザが共有メンバであると判定されるときに、ログインユーザによるパスワードの入力を要さずにスキャン画像(セキュリティ画像)へのアクセスがログインユーザに許可され、スキャン画像(セキュリティ画像)の送信動作が実行される態様を例示する。
【0088】
以下では、ユーザUAによるセキュリティ画像の生成動作、ユーザUAからユーザUBへのセキュリティ原稿の送信動作、およびユーザUBからユーザUA,UCへのセキュリティ原稿の送信動作について順次に説明する。
【0089】
なお、ユーザUBからユーザUCへのセキュリティ画像の送信動作においては、セキュリティ画像の共有対象ユーザとして既存の共有メンバに新たな共有メンバを追加登録する追加登録処理についても説明する。このような追加登録処理は、第2実施形態に係るコントローラ9(9Bとも称する)の共有メンバ追加登録部20(図20参照)によって実行される処理であり、共有メンバ情報の更新処理であるとも称される。また、共有メンバ追加登録部20は、当該ログインユーザの操作入力に応じて送信先ユーザを共有メンバに新たなメンバとして追加登録し、共有メンバ情報を更新する更新部である。
【0090】
<2−2.セキュリティ画像の生成動作>
まず、画像形成装置1aにおけるセキュリティ画像の生成動作について説明する。
【0091】
ここでは、セキュリティ画像の生成動作の一態様として、図14に示すように、ユーザUAが、画像形成装置1aを利用して、業務報告書に関する原稿TS2aのセキュリティ画像SI2bを生成する態様を例示する。
【0092】
具体的には、第1実施形態と同様に、画像形成装置1aが図3のフローチャートの各処理を実行することによって、業務報告書に関する原稿TS2aのセキュリティ画像SI2bが生成される。
【0093】
まず、ステップS11においては、ユーザ認証処理が実行され、ユーザUAがログインユーザとして画像形成装置1aにログインする。
【0094】
ステップS12においては、地紋画像SP2に埋め込むパスワード(セキュリティ画像に関するアクセス制御用のパスワード)が設定される。
【0095】
ステップS13においては、セキュリティ画像SI2bの共有対象ユーザである共有メンバの情報が設定される。なお、ここでは、ユーザUAによって「ユーザUA」と「ユーザUB」とが共有メンバの情報として設定される場合を想定する。
【0096】
ステップS14においては、画像読取部2は、原稿TS2aを読み取ってスキャン画像を生成する。さらに、地紋画像生成部16は、ステップS12において設定されたパスワードに基づいて地紋画像SP2を生成するとともに、当該地紋画像SP2と原稿TS2aのスキャン画像とを合成してセキュリティ画像SI2bを生成する。
【0097】
ステップS15においては、共有メンバ情報登録部12は、図15に示すように、照合用画像SI2bと共有メンバ情報CM2とを関連づけてサーバ90の格納部に登録する。具体的には、共有メンバ情報登録部12は、照合用画像SI2bと共有メンバ情報CM2とをサーバ90に送信して、サーバ90のデータベースSQ内に記憶させる。なお、共有メンバ情報CM2は、セキュリティ画像SI2bの共有対象ユーザの情報であり、具体的には、ステップS13において設定された共有メンバの情報である。
【0098】
このように、画像形成装置1aは、原稿TS2aに基づいてセキュリティ画像SI2bを生成するとともに、照合用画像SI2bに共有メンバ情報CM2を関連づけてサーバ90の格納部に記憶する。
【0099】
ここでは、その後、ユーザUAの操作入力に応じてセキュリティ画像SI2bに基づくセキュリティ原稿TS2bが印刷出力部3によって印刷出力される。そして、このセキュリティ原稿TS2bが、次述する送信動作(ユーザUAからユーザUBへの送信動作)において用いられる。具体的には、印刷出力物としてのセキュリティ原稿TS2bを再度スキャニングすることによって得られたスキャン画像(セキュリティ画像)が送信対象データとして用いられる。
【0100】
なお、この実施形態では、各セキュリティ画像に基づく各セキュリティ原稿の印刷出力動作においては、パスワード等によるアクセス制限は課されないものとする。そのため、各ユーザUA,UB等は、パスワードの入力を要さずに当該印刷出力動作を実行することができる。一方、当該セキュリティ原稿のスキャン動作を伴うセキュリティ画像の送信動作においては、パスワード等によるアクセス制限が原則として課されるものとする。詳細には、後述するように、ユーザUAは、ユーザUA自身が共有メンバであること、或いは、パスワードを入力することを条件として、スキャン動作を伴う送信動作を実行することができる。
【0101】
ただし、これに限定されず、各セキュリティ画像に基づくセキュリティ原稿の印刷出力動作においても、送信動作時と同様のアクセス制限を施すようにしてもよい。
【0102】
また、この実施形態においては、セキュリティ原稿TS2bが印刷出力動作およびスキャン動作を経た後にユーザUAからユーザUBへと送信される場合を例示するが、これに限定されず、セキュリティ画像SI2bがそのままユーザUAからユーザUBへと送信されるようにしてもよい。
【0103】
<2−3.ユーザUAからユーザUBへのセキュリティ原稿の送信動作>
つぎに、画像形成装置1aにおけるセキュリティ原稿TS2bのスキャン画像の送信動作について説明する。より詳細には、ユーザUAからユーザUBへとセキュリティ原稿TS2bのスキャン画像が送信される動作について説明する。
【0104】
ここでは、セキュリティ原稿TS2bのスキャン画像の送信動作の一態様として、図16に示すように、ユーザUAが、画像形成装置1aを利用して、セキュリティ原稿TS2bのスキャン画像を電子メールに添付してユーザUBに送信(電子メール送信)する態様を例示する。
【0105】
図13は、この第2実施形態に係る、セキュリティ原稿のスキャン画像の送信動作を示すフローチャートである。図13においては、図9と比較すると判るように、セキュリティ画像の送信先ユーザが共有メンバであるか否かを判定する処理(ステップS58)がさらに加えられている。また、送信先ユーザを共有メンバに追加登録する処理(ステップS59,S60)(後述)も挿入されている。なお、図13のステップS51〜S57,S61の処理は、それぞれ、図9のステップS31〜S37,S38の処理に対応する。
【0106】
まず、ステップS51〜S57においては、ステップS31〜S37と同様の処理が実行される。
【0107】
具体的には、ステップS51において、ユーザUAの認証処理(ログイン処理)が実行され、ユーザUAがログインユーザとして画像形成装置1aにログインする。
【0108】
ステップS52においては、画像形成装置1aは、セキュリティ原稿TS2bのスキャン画像の送信先ユーザを指定する。ここでは、ユーザUAは、送信先ユーザとして「ユーザUB」を選択する場合を想定する。
【0109】
ステップS53においては、画像読取部2は、セキュリティ原稿TS2bを読み取ってセキュリティ画像SI2c(不図示)を生成する。さらに、ステップS33においては、画像読取部2は、セキュリティ画像SI2c(不図示)に含まれるパスワードをも抽出する。
【0110】
ステップS54においては、画像データ抽出部13は、セキュリティ画像SI2cと同一であると判定された照合用画像SI2bを抽出する。ステップS55においては、照合用画像SI2bに関連付けられた共有メンバ情報CM2が共有メンバ情報取得部14によって取得されるとともに、当該共有メンバ情報CM2に基づいて、ユーザUA(ログインユーザ)が共有メンバであるか否かが判定される。この第2実施形態においては、図3のステップS15において、ユーザUAの情報が共有メンバ情報CM2として照合用画像SI2bに関連づけられて登録されている(図15参照)。そのため、図13のステップS55においては、ユーザUA(ログインユーザ)は共有メンバであると判定され、ステップS58に進む。
【0111】
ステップS58においては、共有メンバ情報取得部14が照合用画像SI2bに関連付けられた共有メンバ情報CM2を取得するとともに、当該共有メンバ情報CM2に基づいて、ユーザUB(送信先ユーザ)が共有メンバであるか否かが判定される。この第2実施形態においては、図3のステップS15において、「ユーザUA」と「ユーザUB」とが共有メンバ情報MC2に係る共有メンバとしてサーバ90の格納部に格納されている(図5参照)。そのため、ステップS58においては、ユーザUB(送信先ユーザ)は共有メンバであると判定され、ステップS61に進む。
【0112】
ステップS61においては、アクセス制御部15は、セキュリティ画像SI2cのアクセスをユーザUAに許可する。これに伴って、通信部4は、当該アクセス許可に従って、送信先であるユーザUBにセキュリティ画像SI2cを送信(電子メール送信)する。
【0113】
なお、ステップS52において複数の送信先ユーザが設定されているときには、それぞれの送信先ユーザに対してステップS58〜S61の処理が適宜実行される。
【0114】
以上の動作によれば、ログインユーザ(ここではユーザUA)が共有メンバであることを条件として、当該ログインユーザは、パスワードの入力を伴わずにセキュリティ画像にアクセスすること(セキュリティ画像の送信動作を行うこと)が可能である。したがって、セキュリティを確保しつつ、パスワードを知らないユーザでも当該パスワードが設定されたセキュリティ画像を活用することが可能である。
【0115】
より詳細には、アクセス制御部15は、ユーザUA(ログインユーザ)が共有メンバであり且つユーザUB(送信先ユーザ)が共有メンバであると判定されることを条件として、ユーザUA(ログインユーザ)によるパスワードの入力を要さずにセキュリティ画像SI2cへのアクセスをユーザUA(ログインユーザ)に許可する。すなわち、送信先ユーザが共有メンバであることをも条件として、セキュリティ画像へのアクセスが許可される。
【0116】
<2−4.ユーザUBからユーザUA,UCへのセキュリティ原稿の送信動作>
つぎに、図17に示すように、ユーザUBからユーザUA,UCへとセキュリティ原稿TS2c(後述)のスキャン画像が画像形成装置1bによって送信される動作等について説明する。また、ここでは、セキュリティ原稿のスキャン画像の送信先ユーザが共有メンバでないと判定されるときに、当該送信先ユーザを新たな共有メンバとして既存の共有メンバに追加する共有メンバ追加登録動作についても説明する。
【0117】
具体的には、ユーザUBは、電子メールに添付されたセキュリティ画像SI2cを受信すると、当該セキュリティ画像SI2cを印刷出力する。
【0118】
さらに、ユーザUBは、印刷出力されたセキュリティ原稿TS2cに必要事項等を自筆で記入した後、画像形成装置1bを利用して、当該セキュリティ原稿TS2cのスキャン画像をユーザUA,UCに送信(たとえば電子メール送信)する。
【0119】
このようなセキュリティ原稿TS2cのスキャン画像の送信動作は、画像形成装置1bが図13のフローチャートの各処理を実行することによって実現される。
【0120】
具体的には、ステップS51において、ユーザUBの認証処理(ログイン処理)が実行され、ユーザUBがログインユーザとして画像形成装置1bにログインする。
【0121】
ステップS52においては、画像形成装置1bは、セキュリティ原稿TS2cのスキャン画像の送信先を設定する。ここでは、ユーザUAは、送信先として「ユーザUA」と「ユーザUC」とを選択する場合を想定する。
【0122】
ステップS53においては、画像読取部2は、セキュリティ原稿TS2cを読み取ってスキャン画像(以下、セキュリティ画像とも称する)SI2dを生成する。さらに、ステップS33においては、画像読取部2は、セキュリティ画像SI2dに含まれるパスワードをも抽出する。
【0123】
ステップS54においては、セキュリティ画像と照合用画像との同一性の判定処理が実行される。ここでは、画像データ抽出部13は、セキュリティ画像SI2dと同一性を有する照合用画像SI2bを抽出する。
【0124】
ステップS55においては、照合用画像SI2bに関連付けられた共有メンバ情報CM2が共有メンバ情報取得部14によって取得されるとともに、当該共有メンバ情報CM2に基づいて、ユーザUB(ログインユーザ)が共有メンバであるか否かが判定される。この第2実施形態においては、図3のステップS15において、ユーザUBの情報が共有メンバ情報CM2として照合用画像SI2bに関連づけられて登録されている(図15参照)。そのため、図13のステップS55においては、ユーザUB(ログインユーザ)は共有メンバであると判定され、ステップS58に進む。換言すれば、パスワードの入力を要求されることなく、ステップS58以降の処理に進む。
【0125】
ステップS58〜S61の処理は、送信先ユーザUA,UCごとに実行される。
【0126】
まず、ユーザUAに関する処理について説明する。ステップS58において、ユーザUAは、共有メンバ情報CM2に基づいて、共有メンバであると判定され、ステップS61に進む。
【0127】
ステップS61においては、アクセス制御部15は、セキュリティ画像SI2dのアクセスをユーザUBに許可する。これに伴って、通信部4は、送信先ユーザであるユーザUAにセキュリティ画像SI2dを送信(電子メール送信)する。
【0128】
つぎに、ユーザUCに関する処理について説明する。ステップS58において、ユーザUCは、共有メンバ情報CM2に基づいて、共有メンバでないと判定され、ステップS59に進む。
【0129】
ステップS59においては、画像形成装置1bは、図18に示すように、タッチスクリーン63に共有メンバの追加を要求する画面GA7を表示する。この画面GA7には、図18に示すように、「YES」、「NO」に対応する(仮想的な)ボタンBT71,BT72が表示される。
【0130】
ボタンBT71を押下されると、ステップS60において、共有メンバ追加登録部20は、図19に示すように、共有メンバ情報CM2の共有メンバにユーザUCを新たな共有メンバとして追加する。そして、アクセス制御部15は、更新後の共有メンバ情報CM2に基づいて、送信先ユーザUCが共有メンバである否かを判定する。
【0131】
この後、ステップS61において、アクセス制御部15は、セキュリティ画像SI2dへのアクセスをユーザUBに許可する。これに伴って、通信部4は、送信先ユーザであるユーザUCにもセキュリティ画像SI2dを送信(電子メール送信)する。
【0132】
なお、ステップS59において、「NO」ボタンBN72が押下されるときには、アクセス制御部15は、ユーザUBによるセキュリティ画像SI2dのアクセスを禁止し、通信部4は、ユーザUCにはセキュリティ画像SI2dを送信しない。すなわち、ユーザUCを共有メンバに追加登録しない旨の指示入力がログインユーザによって付与されたときには、ユーザUCは共有メンバとして追加登録されず、且つ、セキュリティ原稿TS2cに関するスキャン画像(セキュリティ画像SI2d)はユーザUCに送信されない。
【0133】
以上の動作によれば、ログインユーザ(ここではユーザUB)が共有メンバであることを条件として、当該ログインユーザは、パスワードの入力を伴わずにセキュリティ画像にアクセスすること(セキュリティ画像の送信動作を行うこと)が可能である。したがって、セキュリティを確保しつつ、パスワードを知らないユーザでも当該パスワードが設定されたセキュリティ画像を活用することが可能である。
【0134】
より詳細には、アクセス制御部15は、ログインユーザUBが共有メンバであり且つ送信先ユーザが共有メンバであると判定されることを条件として、ログインユーザUBによるパスワードの入力を要さずにセキュリティ画像SI2dへのアクセスをログインユーザUBに許可する。一方、送信先ユーザUCが共有メンバでない場合には、パスワード入力を伴わないときにはセキュリティ画像SI2dへのアクセスが原則として禁止される。このように、送信先ユーザが共有メンバであることをも条件としてセキュリティ画像へのアクセスの可否が決定されるので、ログインユーザが共有メンバでないことのみを条件として、アクセスの可否が決定される場合に比べて、さらに高いセキュリティを確保することが可能である。
【0135】
さらに、上記動作においては、ログインユーザUBが共有メンバであることを条件として、当該ログインユーザは、共有メンバではなかった当該送信先ユーザUCを、当該ログインユーザの操作入力に応じて共有メンバの新たなメンバとして追加登録することができる。したがって、セキュリティを確保しつつ、当該送信先ユーザへのセキュリティ画像の送信が可能になり、柔軟な対応が可能になる。特に、ログインユーザUBが共有メンバであることを条件として追加登録が許可されるので、セキュリティの低下を抑制することができる。
【0136】
<3.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記で説明した内容のものに限定されるものではない。
【0137】
たとえば、上記各実施形態においては、図5および図15に示すように、照合用画像が単独でサーバ90の格納部に格納されている場合を例示しているが、これに限定されない。具体的には、照合用画像を含む複数の画像がサーバ90の格納部に格納されていてもよい。この場合、画像データ抽出部13は、照合用画像を含む複数の画像のそれぞれとセキュリティ画像との同一性の判定結果に基づいて、複数の画像の中から照合用画像を抽出するようにすればよい。
【0138】
また、上記各実施形態においては、共有メンバ情報と照合用画像とを関連づけてサーバ90の格納部に記憶する場合を例示したが、これに限定されない。例えば、共有メンバ情報と照合用画像とを関連づけて画像形成装置1内の格納部5に記憶するようにしてもよい。
【0139】
また、上記各実施形態においては、スキャン画像と地紋画像とを合成したセキュリティ画像を照合用画像として用いる場合を例示したが、これに限定されない。例えば、地紋画像を合成する前のスキャン画像(地紋画像を含まない画像)を照合用画像として用いるようにしてもよい。
【0140】
また、上記第1実施形態においては、スキャン画像(セキュリティ画像)がファクシミリ送信される場合を例示し、上記第2実施形態においては、スキャン画像(セキュリティ画像)が電子メール送信される場合を例示したが、これに限定されない。例えば、スキャン画像(セキュリティ画像)がFTP送信によって送信されるようにしてもよい。
【0141】
また、上記各実施形態においては、セキュリティ原稿内の地紋画像にパスワードを埋め込む場合について例示したが、これに限定されない。例えば、セキュリティ原稿内のバーコード(2次元バーコード等)にパスワードを埋め込むようにしてもよい。
【符号の説明】
【0142】
1 画像形成装置
60 操作パネル部
63 タッチスクリーン
90 サーバ
SP1,SP2 地紋画像
CM1,CM2 共有メンバ
GA1,GA2,GA3,GA4,GA5,GA6,GA7 画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成システムであって、
アクセス制御用のパスワードが埋め込まれたセキュリティ画像へのアクセスの可否を決定するアクセス制御手段と、
前記セキュリティ画像の共有対象ユーザである共有メンバの情報である共有メンバ情報と前記セキュリティ画像に関する照合用の画像である照合用画像とを関連づけて記憶する格納手段と、
前記照合用画像を含む少なくとも1つの画像のそれぞれと前記セキュリティ画像との同一性の判定結果に基づいて前記少なくとも1つの画像の中から前記照合用画像を抽出する抽出手段と、
前記照合用画像に関連づけられている前記共有メンバ情報を取得する取得手段と、
を備え、
前記アクセス制御手段は、前記共有メンバ情報に基づいて前記画像形成システムに対するログインユーザが前記共有メンバであると判定されることを条件として、前記ログインユーザによる前記パスワードの入力を要さずに前記セキュリティ画像へのアクセスを前記ログインユーザに許可することを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成システムにおいて、
前記ログインユーザにより指定された送信先ユーザに前記セキュリティ画像を送信する送信手段、
をさらに備え、
前記アクセス制御手段は、前記共有メンバ情報に基づいて前記ログインユーザが前記共有メンバであり且つ前記送信先ユーザが前記共有メンバであると判定されることを条件として、前記ログインユーザによる前記パスワードの入力を要さずに前記セキュリティ画像へのアクセスを前記ログインユーザに許可し、
前記送信手段は、前記アクセス制御手段によって前記セキュリティ画像へのアクセスが許可されることを条件として、前記送信先ユーザに前記セキュリティ画像を送信することを特徴とする画像形成システム。
【請求項3】
請求項2に記載の画像形成システムにおいて、
前記共有メンバ情報に基づいて前記ログインユーザが前記共有メンバであると判定されることを条件として、前記ログインユーザの操作入力に応じて前記送信ユーザを前記共有メンバの新たなメンバとして追加登録し前記共有メンバ情報を更新する更新手段、
をさらに備え、
前記アクセス制御手段は、更新後の前記共有メンバ情報に基づいて前記送信先ユーザが前記共有メンバであるか否かを判定することを特徴とする画像形成システム。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の画像形成システムにおいて、
前記セキュリティ画像は、ファクシミリ送信、電子メール送信およびFTP送信のいずれかによって、前記送信先ユーザに送信されることを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
画像形成装置であって、
アクセス制御用のパスワードが埋め込まれたセキュリティ画像へのアクセスの可否を決定するアクセス制御手段と、
前記セキュリティ画像の共有対象ユーザとして予め登録された共有メンバの情報である共有メンバ情報を取得する取得手段と、
を備え、
前記共有メンバ情報は、前記セキュリティ画像を生成する際に前記セキュリティ画像に関する照合用の画像として予め生成された照合用画像に関連づけて記憶されており、
前記取得手段は、前記セキュリティ画像との同一性判定動作に基づいて抽出された前記照合用画像に関連づけられている前記共有メンバ情報を取得し、
前記アクセス制御手段は、前記共有メンバ情報に基づいて前記画像形成システムに対するログインユーザが前記共有メンバであると判定されることを条件として、前記ログインユーザによる前記パスワードの入力を要さずに前記セキュリティ画像へのアクセスを前記ログインユーザに許可することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項5に記載の画像形成装置において、
前記共有メンバ情報と前記照合用画像とを関連づけて格納する格納手段、
をさらに備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項5に記載の画像形成装置において、
前記共有メンバ情報と前記照合用画像とは、前記画像形成装置にネットワークを介して接続された外部装置内に格納されており、
前記取得手段は、前記外部装置と通信することによって前記共有メンバ情報を取得することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−228868(P2011−228868A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−95587(P2010−95587)
【出願日】平成22年4月19日(2010.4.19)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】