画像形成装置及びプログラム
【課題】印刷データが揮発性記憶部に記憶されている場合であっても、ユーザの印刷要求を満たしつつ、自動的に装置を省電力状態にすることができる画像形成装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】画像形成装置は、印刷データが記憶される揮発性記憶部54と、印刷データを印刷する印刷手段10と、予め設定された条件が満たされた場合に少なくとも揮発性記憶部54への電源の供給を遮断するよう電源を制御する電源制御手段72と、予め設定された前記条件が満たされた場合に揮発性記憶部54に記憶された印刷データを印刷手段10によって印刷するよう制御する印刷制御手段74とを有する。
【解決手段】画像形成装置は、印刷データが記憶される揮発性記憶部54と、印刷データを印刷する印刷手段10と、予め設定された条件が満たされた場合に少なくとも揮発性記憶部54への電源の供給を遮断するよう電源を制御する電源制御手段72と、予め設定された前記条件が満たされた場合に揮発性記憶部54に記憶された印刷データを印刷手段10によって印刷するよう制御する印刷制御手段74とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、システムでのプログラムの実行状態と時刻情報とに基づいてシステムの電源の切断を自動的に行なう自動運転制御方式について開示している。
【0003】
特許文献2は、システムの電源切断時刻になったことをソフトウェアに通知し、ソフトウェアが、システムの処理状況に応じてすぐにシステムの電源を切断するか、電源切断時刻を延長させるかのいずれかを行なう自動電源切断装置について開示している。
【0004】
特許文献3は、情報処理装置とファクシミリ装置を接続してなるファクシミリ通信システムにおいて、情報処理装置の電源を落とす際に、送信時刻に達していない送信要求を、ファクシミリ装置のタイマ送信機能を利用しタイマ送信予約を行なった後に電源を切ることにより、ユーザに指示された送信を指定時刻に送信できるようにするファクシミリ通信システムについて開示している。
【0005】
特許文献4は、親展印字データが記憶手段に記憶された際に、画像形成部が省電力状態に移行する前に、情報処理装置に対して画像形成部が省電力状態に移行する旨を通知して、情報処理装置から画像形成部の省電力状態への移行の延長依頼が通知された場合に、当該移行を所定時間延長させる画像処理装置について開示している。
【0006】
また、印刷出力を受け取る時間を調整する技術、又は、印刷出力が装置の排出口に放置されるのを防ぐために画像形成装置のRAM上に一時的に印刷ジョブを保存する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開昭61−115115号公報
【特許文献2】特開昭62−98415号公報
【特許文献3】特開平9−116727号公報
【特許文献4】特開2008−300914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、印刷データが揮発性記憶部に記憶されている場合であっても、ユーザの印刷要求を満たしつつ、自動的に装置を省電力状態にすることができる画像形成装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[画像形成装置]
請求項1に係る本発明は、印刷データが記憶される揮発性記憶部と、印刷データを印刷する印刷手段と、予め設定された条件が満たされた場合に少なくとも前記揮発性記憶部への電源の供給を遮断するよう電源を制御する電源制御手段と、予め設定された前記条件が満たされた場合に前記揮発性記憶部に記憶された印刷データを前記印刷手段によって印刷するよう制御する印刷制御手段とを有する画像形成装置である。
【0010】
請求項2に係る本発明は、前記電源制御手段は、印刷手段による印刷が予め定められた時間以上行なわれなかった場合に、電源を制御する請求項1記載の画像形成装置である。
【0011】
請求項3に係る本発明は、前記電源制御手段は、予め設定された前記条件が満たされた場合、自装置への電源の供給を遮断する請求項1又は2記載の画像形成装置である。
【0012】
請求項4に係る本発明は、前記揮発性記憶部は、機密保持が必要とされる印刷データが記憶される第1の領域と機密保持が必要とされない印刷データが記憶される第2の領域とを備え、前記印刷制御手段は、予め設定された前記条件が満たされた場合に前記揮発性記憶部の前記第2の領域に記憶された印刷データを前記印刷手段によって印刷するよう制御する請求項1乃至3記載の画像形成装置である。
【0013】
請求項5に係る本発明は、前記揮発性記憶部は、印刷データと、該印刷データの機密保持が必要であるか否かの属性を示す属性情報とが記憶され、前記印刷制御手段は、予め設定された前記条件が満たされた場合に、前記属性情報に基づいて選択された印刷データを前記印刷手段によって印刷するよう制御する請求項1乃至3記載の画像形成装置である。
【0014】
請求項6に係る本発明は、前記印刷制御手段は、さらに、予め設定された前記条件が満たされた場合に、機密保持が必要とされる印刷データを、自装置に接続された記憶装置へ出力する請求項4又は5記載の画像形成装置である。
【0015】
[プログラム]
請求項7に係る本発明は、印刷データを印刷する印刷ステップと、予め設定された条件が満たされた場合に、少なくとも、印刷データが記憶される揮発性記憶部への電源の供給を遮断するよう電源を制御する電源制御ステップと、予め設定された前記条件が満たされた場合に前記揮発性記憶部に記憶された印刷データを前記印刷ステップによって印刷するよう制御する印刷制御ステップとをコンピュータに実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る本発明によれば、印刷データが揮発性記憶部に記憶されている場合であっても、ユーザの印刷要求を満たしつつ、自動的に装置を省電力状態にすることができる画像形成装置を提供することができる。
【0017】
請求項2に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明の効果に加え、使用状況に応じて電源を制御することができる画像形成装置を提供することができる。
【0018】
請求項3に係る本発明によれば、請求項1又は2に係る本発明の効果に加え、より消費電力を抑えることができる画像形成装置を提供することができる。
【0019】
請求項4に係る本発明によれば、請求項1乃至3に係る本発明の効果に加え、印刷データの機密を保持することができる画像形成装置を提供することができる。
【0020】
請求項5に係る本発明によれば、請求項1乃至3に係る本発明の効果に加え、揮発性記憶部の記憶領域を有効に活用しつつ、印刷データの機密を保持することができる画像形成装置を提供することができる。
【0021】
請求項6に係る本発明によれば、請求項4又は5に係る本発明の効果に加え、機密を保持する必要がある印刷データが消滅することを防ぐことができる画像形成装置を提供することができる。
【0022】
請求項7に係る本発明によれば、印刷データが揮発性記憶部に記憶されている場合であっても、ユーザの印刷要求を満たしつつ、自動的に装置を省電力状態にすることができるプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成システム2を示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置6の断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置6のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る制御プログラムの機能構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態に係る制御プログラムの機能構成を示すブロック図である。
【図7】揮発性記憶部80に記憶される印刷データのデータ構造の一例を示す模式図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第3実施形態に係る制御プログラムの機能構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の第4実施形態に係る画像形成システム90を示す模式図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係る制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成システム2を示す模式図である。図1に示されるように、ネットワーク4により相互に接続された画像形成装置6、および端末装置8により構成される。なお、画像形成装置6および端末装置8の設置数は任意である。又は、一対一のローカル接続された端末装置と画像形成装置でも可能である。
【0025】
例として端末装置8は、印刷データを生成して、ネットワーク4経由にて生成した印刷データを画像形成装置6に対して送信する。
【0026】
画像形成装置6は、端末装置8から送信された印刷データを受け付けて、印刷データに応じた画像を用紙上に出力する。
【0027】
図2は、画像形成装置6を示す断面図である。
【0028】
画像形成装置6は、印刷装置10及び画像読取装置12を有し、印刷装置10は、例えば3段の記録媒体供給カセット14を有し、これら記録媒体供給カセット14のそれぞれには供給ヘッド16が設けられている。
【0029】
記録媒体供給カセット14の一つが選択されると、供給ヘッド16が作動して選択された記録媒体供給カセット14から記録媒体供給路18を介して画像形成部20に供給される。
【0030】
また、画像形成装置6は、ファクス機能(図示せず)を有してもよい。
【0031】
画像形成部20は、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各感光体22が併設されていると共に、中間転写ベルト24が設けられている。
【0032】
各感光体22の周囲には、帯電装置、露光装置、現像装置、一次転写装置及びクリーニング装置など(図示せず)が配置され、各感光体22に形成されたトナー像が中間転写ベルト24に転写される。白黒設定された場合は、ブラックのみが作動可能であるようにされる。
【0033】
中間転写ベルト24のトナー像は、二次転写ロール26により、送られてきた記録媒体に転写され、定着装置28により定着され、このトナー像が定着された記録媒体が記録媒体排出路30を通って排出部32に排出される。
【0034】
ただし、両面印刷が設定された場合は、定着装置28により表面が定着された記録媒体は、記録媒体排出路30から反転装置34に送られ、この反転装置34で反転され、記録媒体反転路36に送られ、再び記録媒体供給路18に戻され、画像形成部20に送られて裏面の印刷がなされる。
【0035】
画像読取装置12は、両面原稿の読み取りが可能な自動原稿送り装置38を有し、この自動原稿送り装置38により原稿はプラテン40に送られ、このプラテン40上でCCD等からなる読取部42により原稿の画像が読み取られる。
【0036】
自動原稿送り装置38に原稿がセットされたか否かを検出する原稿セット検出器44が設けられている。また、自動原稿送り装置38はプラテンカバーを兼ねており、このプラテンカバーを開けることにより原稿をプラテン40上に置くことができる。このプラテンカバーの開閉は、プラテンカバー開閉検出器46により検出できるようになっている。
【0037】
ユーザインタフェース装置48(以下「UI装置48」)は、画像形成装置6と一体に、又はネットワークを介して設けられる。また、UI装置48は、例えばタッチパネルなどからなり、操作者からの画像形成装置6への処理内容についての指示を入力として受け付け、又は情報を表示することができるように構成されている。
【0038】
また、この画像形成装置6は、公衆回線へ接続されたファクシミリ用のモデムと、LAN等のネットワーク4に接続されるネットワーク通信装置が設けられている。画像形成装置6に設けられたネットワーク通信装置を用いることで、端末装置8から送信された印刷データを受け付けて、印刷データに応じた画像を印刷装置10により印刷する。
【0039】
図3は、画像形成装置6のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0040】
図3に示すように、画像形成装置6は、CPU50、ROM52、RAM54、入出力インタフェース56、スキャンインタフェース58、プリントインタフェース60、ファクシミリ用のモデムインタフェース64、UI装置48がバス接続された構成となっており、画像形成装置6は、情報処理及び他の装置との通信が可能なコンピュータとしての構成部分を有している。
【0041】
なお、画像形成装置6は、上記ROM52以外には、不揮発性の記憶装置(例えばHDD)は備えていない。
【0042】
CPU50は、ROM52またはRAM54に格納された後述する制御プログラム66に基づいて処理を実行して、画像形成装置6の動作を制御する。また、UI装置48を介して受け付けられた入力はCPU50に伝達され、CPU50からの表示情報がUI装置48に伝達するようにしてある。
【0043】
なお、本実施形態では、CPU50は、ROM52またはRAM54内に格納された制御プログラム66を読み出して実行するものとして説明したが、当該プログラムをCD−ROM等の記憶媒体に格納してCPU50に提供することも可能である。また、入出力インタフェース56を通じてCPU50に提供することも可能である。
【0044】
ROM52及びRAM54は、制御プログラム66の格納を行なう。ここで、RAM54は、揮発性メモリであり、後述するように、印刷データの格納も行なう。以下、RAMを揮発性記憶部という。
【0045】
入出力インタフェース56には、画像形成装置6に設けられたネットワーク通信装置に接続され、ネットワークIF及びローカルIFを介して情報端末と接続される。
【0046】
スキャンインタフェース58は、画像読取装置12に接続され、プリントインタフェース60は、印刷装置10に接続されている。
【0047】
モデムインタフェース64は、画像形成装置6に設けられたファクシミリ用モデムに接続されている。
【0048】
図4は、画像形成装置6において動作する制御プログラム66を示すブロック図である。図4に示すように、制御プログラム66は、印刷ジョブ受付部68と、ラスタライズ処理部70と、電源制御部72と、印刷制御部74とを備えている。
【0049】
印刷ジョブ受付部68は、端末装置8から送信された印刷ジョブ(印刷指示)を受付け、受付けた印刷ジョブの印刷データをラスタライズ処理部70へ出力する。
【0050】
ラスタライズ処理部70は、印刷ジョブ受付部68から出力された、例えばポストスクリプト形式のような印刷データをラスタ形式の印刷データであるイメージデータ(以下、ラスタデータという)に変換する展開処理を行なう。
【0051】
また、ラスタライズ処理部70は、生成したラスタデータを揮発性記憶部であるRAM54又は印刷装置10へ出力する。具体的には、ラスタライズ処理部70は、印刷処理が保留されている印刷ジョブについては、生成したラスタデータを揮発性記憶部54へと出力し、印刷処理が保留されていない印刷ジョブについては、生成したラスタデータを印刷装置10へと出力する。
【0052】
なお、印刷処理が保留されている印刷ジョブとは、例えば、ユーザ(操作者)によるUI装置48への印刷指示操作の後に印刷が行なわれる印刷ジョブ、又は、ユーザにより印刷時間が指定されている印刷ジョブなどをいう。
【0053】
印刷装置10は、印刷制御部74の制御の下、ラスタライズ処理部70又は揮発性記憶部54から出力されたラスタデータを印刷する。
【0054】
電源制御部72は、予め設定された条件が満たされた場合、印刷制御部74に対し、予め設定された条件が満たされた旨を通知する。
【0055】
また、電源制御部72は、前記予め設定された条件が満たされた場合、画像形成装置6の電源を制御する。ここで、画像形成装置6の電源の制御とは、画像形成装置6の消費電力を制御前と比べて低減する制御をいい、例えば、画像形成装置6への電源を遮断すること、又は画像形成装置6を構成する機器の一部の電源を遮断することなどが該当する。なお、画像形成装置6の電源の制御では、少なくとも揮発性記憶部54への電源を遮断する。
【0056】
予め設定された条件としては、例えば、印刷装置10による印刷動作が予め定めた時間以上行なわれなかった場合、予め定められた時刻となった場合などが該当する。これにより、画像形成装置6の使用状況に応じて、電源制御部72による電源制御が行なわれる。
【0057】
印刷制御部74は、印刷装置10による印刷を制御する。また、印刷制御部74は、印刷処理が保留されている印刷ジョブについて、UI装置48で印刷指示の操作があった場合、又は、指定された印刷時間になった場合に、当該印刷ジョブの印刷を行なう。具体的には、印刷制御部74は、当該印刷ジョブに対応するラスタデータを、揮発性記憶部54から印刷装置10へと送り、印刷装置10に印刷を行なわせる。
【0058】
さらに、印刷制御部74は、電源制御部72から、予め設定された条件が満たされた旨の通知を受けた場合、揮発性記憶部54に記憶されている全てのラスタデータを印刷装置10へと送信し、印刷装置10に印刷を行なわせる。
【0059】
図5は、本実施形態における制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。
【0060】
ステップ100(S100)において、例えばユーザにより、画像形成装置6に対する電源が供給される。
【0061】
ステップ102(S102)において、電源が供給された画像形成装置6は、起動状態となる。
【0062】
ステップ104(S104)において、電源制御部72は、予め設定された条件が満たされたか否かを判定する。予め設定された条件が満たされていない場合は、ステップ102に戻り、予め設定された条件が満たされている場合は、ステップ106へ移行する。
【0063】
ステップ106(S106)において、電源制御部72は、印刷制御部74に対し、予め設定された条件が満たされた旨を通知する。印刷制御部74は、揮発性記憶部54にラスタデータが蓄積されているか否かを判定し、ラスタデータが蓄積されている場合は、ステップ108へ移行し、ラスタデータが蓄積されていない場合には、ステップ112へ移行する。
【0064】
ステップ108(S108)において、印刷制御部74は、揮発性記憶部54の全てのラスタデータを印刷装置10へ送信する。
【0065】
ステップ110(S110)において、印刷装置10は、揮発性記憶部54から出力されたラスタデータを印刷する。
【0066】
ステップ112(S112)において、電源制御部72は、印刷装置10による印刷が終了した後に、少なくとも揮発性記憶部54への電源遮断を伴った電源制御を行なう。これにより、揮発性記憶部54に蓄積された印刷データが電源遮断によって消滅する前に印刷される。また、揮発性記憶部54への電源が遮断される前に印刷データが印刷処理されるため、電源制御部72により電源が制御される前に、当該印刷データの印刷を指示したユーザに通知(印刷データが印刷されずに消滅する旨の通知)をしなくてよい。
【0067】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図6は、第2実施形態に係る制御プログラム76の機能構成について示すブロック図である。
【0068】
第2実施形態では、印刷制御部74が印刷制御部78に変更され、揮発性記憶部54が揮発性記憶部80へと変更されている点で第1実施形態と異なる。
【0069】
第1実施形態では、印刷制御部74は、予め設定された条件が満たされた場合に、揮発性記憶部54に蓄積されている全てのラスタデータを印刷装置10へと送信する制御を行なったが、第2実施形態の印刷制御部78は、予め設定された条件が満たされた場合に、揮発性記憶部80が記憶するラスタデータのうち、以下で説明する第2の領域に記憶されているラスタデータのみ印刷装置10へと送信する。
【0070】
揮発性記憶部80は、記憶領域がセキュア領域82とノンセキュア領域84とに分けられ、セキュア領域(第1の領域)82には、機密保持が必要とされる印刷データが記憶され、ノンセキュア領域(第2の領域)84には、機密保持が必要とされない印刷データを記憶される。例えば、揮発性記憶部80には、セキュア領域(第1の領域)82に、印刷出力にユーザの認証を必要とするラスタデータが記憶され、ノンセキュア領域(第2の領域)84に、印刷出力にユーザの認証が必要ではないラスタデータが記憶される。
【0071】
図7は、揮発性記憶部80が記憶する印刷データのデータ構造の一例を示す模式図である。
【0072】
図7に示すように、揮発性記憶部80に記憶される印刷データは、ラスタライズ処理部70により生成されたラスタデータに、印刷属性情報が付加されたデータ構造となっている。印刷属性情報は、機密保持が必要とされる印刷データであるか否かを示す情報であり、端末装置8で印刷指示を行なう際に、例えば端末装置8に設けられたドライバによって印刷データに付加される。印刷属性情報は、印刷指示を行なったユーザの情報及び印刷出力に用いるパスワード情報などからなる。
【0073】
本実施形態におけるラスタライズ処理部70は、印刷属性情報に基づいて、機密保持が必要とされるラスタデータについては、セキュア領域82に記憶し、機密保持を必要としないラスタデータについてはノンセキュア領域84に記憶する。
【0074】
図8は、第2実施形態における制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。なお、図8中、図5に示した動作と同じ動作については、同じ符号を付している。
【0075】
図8中、ステップ100からステップ104、ステップ110及びステップ112の動作は、第1実施形態と同様のため説明を省略し、ステップ200及びステップ202について説明する。
【0076】
ステップ200(S200)において、電源制御部72は、印刷制御部78に対し、予め設定された条件が満たされた旨を通知する。印刷制御部78は、揮発性記憶部80にラスタデータが蓄積されているか否かを判定し、ラスタデータが蓄積されている場合は、ステップ202へ移行し、ラスタデータが蓄積されていない場合には、ステップ112へ移行する。
【0077】
ステップ202(S202)において、印刷制御部78は、揮発性記憶部80のノンセキュア領域(第2の領域)84に記憶されているラスタデータの全てを印刷装置10へと送信する。
【0078】
なお、ステップ112では、揮発性記憶部80への電源が遮断され、セキュア領域(第1の領域)82に蓄積されていたラスタデータは消滅する。これにより、セキュア領域82に蓄積されたラスタデータの機密は維持される。
【0079】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態に係る制御プログラム86を示すブロック図は、図9のように表され、第3実施形態では、印刷制御部74が印刷制御部88に変更されている点で第1実施形態と異なる。
【0080】
第3実施形態の印刷制御部88は、第2実施形態同様、予め設定された条件が満たされた場合に、揮発性記憶部54が記憶するラスタデータのうち、機密を保持する必要がないラスタデータのみ印刷装置10へと送信する。
【0081】
しかし、第2実施形態では、セキュア領域とノンセキュア領域とに分けられた揮発性記憶部80の記憶領域のうちノンセキュア領域内のラスタデータを印刷出力したのに対し、本実施形態では、第2実施形態のような領域分けは行なわず、機密を保持する必要がないラスタデータのみ印刷出力する。
【0082】
第2実施形態では、セキュリティ領域及びノンセキュリティ領域を、各領域にラスタデータが実際に保存されるか否かに関わらず、設ける必要がある。このため揮発性記憶部80の記憶領域を有効に活用できない恐れがある。これに対し、第3実施形態では、揮発性記憶部54の記憶領域を分けることがなく、記憶領域が有効に活用される。
【0083】
第3実施形態に係る揮発性記憶部54には、揮発性記憶部80と同様、上述の図7に示したデータ構造により印刷データが記憶される。そして、印刷制御部88は、揮発性記憶部54が記憶するラスタデータとともに記憶されている印刷属性情報に基づいて、機密保持が必要とされるラスタデータであるか否かを判定し、機密保持が必要とされないラスタデータのみを印刷装置10へと送信する。
【0084】
具体的には、印刷制御部88は、ユーザの認証を必要とする旨の情報、又は印刷出力に用いるパスワード情報が含まれた印刷属性情報が付加されたラスタデータについては、印刷装置10へ送信せず、それ以外のラスタデータについて印刷装置10へ送信する。
【0085】
図10は、第3実施形態における制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。なお、図10中、図5に示した動作と同じ動作については、同じ符号を付している。
【0086】
図10中、ステップ100からステップ104、及びステップ112の動作は、第1実施形態と同様のため説明を省略する。
【0087】
ステップ300(S300)において、電源制御部72は、印刷制御部88に対し、予め設定された条件が満たされた旨を通知する。印刷制御部88は、揮発性記憶部54にラスタデータが記憶されているか否かを判定し、ラスタデータが記憶されている場合は、ステップ302へ移行し、ラスタデータが蓄積されていない場合には、ステップ112へ移行し、電源オフ処理が実行される。
【0088】
ステップ302(S302)において、印刷制御部88は、揮発性記憶部54に記憶されているラスタデータのうち1つを抽出する。
【0089】
ステップ304(S304)において、印刷制御部88は、ステップ302で抽出したラスタデータにユーザ認証を必要とする旨の印刷属性情報が付加されているか否かを判定する。ユーザ認証を必要とする旨の印刷属性情報が付加されていない場合は、ステップ306へ移行し、付加されている場合は、ステップ310へ移行する。
【0090】
ステップ306(S306)において、印刷制御部88は、ステップ302で抽出したラスタデータにパスワード情報を含む印刷属性情報が付加されているか否かを判定する。パスワード情報を含む印刷属性情報が付加されていない場合は、印刷制御部88は、当該ラスタデータを印刷装置10へ送信し、ステップ308へ移行する。パスワード情報を含む印刷属性情報が付加されている場合は、印刷制御部88は、印刷装置10へ送信することなくステップ310へ移行する。
【0091】
ステップ308(S308)において、印刷装置10は、印刷制御部88により送信されたラスタデータを印刷する。
【0092】
ステップ310(S310)において、印刷制御部88は、ステップ302で抽出したラスタデータを揮発性記憶部54から消去する。その後、ステップ106へと戻り、揮発性記憶部54に蓄積されたラスタデータがなくなるまで、ステップ302からステップ310までの動作を繰り返す。
【0093】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図11は、本発明の第4実施形態に係る画像形成システム90を示す模式図である。図11に示されるように、第4実施形態では、図1に示した構成に加え、さらにサーバ92がネットワーク4に接続されている。
【0094】
サーバ92は、ネットワーク4を介して送られたデータを記憶する記憶装置として構成されている。
【0095】
第2実施形態及び第3実施形態では、予め設定された条件が満たされた場合、電源制御部の制御により揮発性記憶部への電源が遮断され、機密を保持する必要がある印刷データは消去される。本実施形態では、予め設定された条件が満たされた場合、機密を保持する必要がある印刷データが削除されないよう、機密を保持する必要がある印刷データをサーバ92へ出力し、サーバ92に記憶させる。
【0096】
図12は、第4実施形態における制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。なお、図12中、図5に示した動作と同じ動作については、同じ符号を付している。なお、図12は、第2実施形態の制御プログラムを本実施形態へと変形した場合における動作を説明するフローチャートである。
【0097】
図12に示すように、ステップ400(S400)において、揮発性記憶部80にラスタデータが蓄積されている場合、ステップ402が行なわれる。
【0098】
ステップ402(S402)で、本実施形態の印刷制御部は、セキュア領域にある印刷データをサーバ92に送信し、ステップ200へ移行する。
【0099】
なお、図12では、ステップ402は、ステップ110(印刷実行)の前に行なうように記載したが、ステップ112(電源OFF処理実行)より前に行なわれればよい。
【0100】
図12に示した例では、第2実施形態の制御プログラムを本実施形態へと変形した場合について説明したが、第3実施形態の制御プログラムを本実施形態へと変更することも可能である。この場合、印刷制御部は、ステップ302(図10参照)で抽出したラスタデータにユーザ認証を必要とする旨の印刷属性情報又はパスワード情報を含む印刷属性情報が付加されているときは、抽出した当該印刷データをサーバ92に送信する。
【0101】
以上、第4実施形態の説明として、機密を保持する必要がある印刷データをサーバ92に出力する例を説明したが、サーバ92に限らず、画像形成装置6に接続された不揮発性の記憶装置に出力してもよい。
【符号の説明】
【0102】
2 画像形成システム
4 ネットワーク
6 画像形成装置
8 端末装置
10 印刷装置
54 揮発性記憶部(RAM)
68 印刷ジョブ受付部
70 ラスタライズ処理部
72 電源制御部
74 印刷制御部
92 サーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、システムでのプログラムの実行状態と時刻情報とに基づいてシステムの電源の切断を自動的に行なう自動運転制御方式について開示している。
【0003】
特許文献2は、システムの電源切断時刻になったことをソフトウェアに通知し、ソフトウェアが、システムの処理状況に応じてすぐにシステムの電源を切断するか、電源切断時刻を延長させるかのいずれかを行なう自動電源切断装置について開示している。
【0004】
特許文献3は、情報処理装置とファクシミリ装置を接続してなるファクシミリ通信システムにおいて、情報処理装置の電源を落とす際に、送信時刻に達していない送信要求を、ファクシミリ装置のタイマ送信機能を利用しタイマ送信予約を行なった後に電源を切ることにより、ユーザに指示された送信を指定時刻に送信できるようにするファクシミリ通信システムについて開示している。
【0005】
特許文献4は、親展印字データが記憶手段に記憶された際に、画像形成部が省電力状態に移行する前に、情報処理装置に対して画像形成部が省電力状態に移行する旨を通知して、情報処理装置から画像形成部の省電力状態への移行の延長依頼が通知された場合に、当該移行を所定時間延長させる画像処理装置について開示している。
【0006】
また、印刷出力を受け取る時間を調整する技術、又は、印刷出力が装置の排出口に放置されるのを防ぐために画像形成装置のRAM上に一時的に印刷ジョブを保存する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開昭61−115115号公報
【特許文献2】特開昭62−98415号公報
【特許文献3】特開平9−116727号公報
【特許文献4】特開2008−300914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、印刷データが揮発性記憶部に記憶されている場合であっても、ユーザの印刷要求を満たしつつ、自動的に装置を省電力状態にすることができる画像形成装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[画像形成装置]
請求項1に係る本発明は、印刷データが記憶される揮発性記憶部と、印刷データを印刷する印刷手段と、予め設定された条件が満たされた場合に少なくとも前記揮発性記憶部への電源の供給を遮断するよう電源を制御する電源制御手段と、予め設定された前記条件が満たされた場合に前記揮発性記憶部に記憶された印刷データを前記印刷手段によって印刷するよう制御する印刷制御手段とを有する画像形成装置である。
【0010】
請求項2に係る本発明は、前記電源制御手段は、印刷手段による印刷が予め定められた時間以上行なわれなかった場合に、電源を制御する請求項1記載の画像形成装置である。
【0011】
請求項3に係る本発明は、前記電源制御手段は、予め設定された前記条件が満たされた場合、自装置への電源の供給を遮断する請求項1又は2記載の画像形成装置である。
【0012】
請求項4に係る本発明は、前記揮発性記憶部は、機密保持が必要とされる印刷データが記憶される第1の領域と機密保持が必要とされない印刷データが記憶される第2の領域とを備え、前記印刷制御手段は、予め設定された前記条件が満たされた場合に前記揮発性記憶部の前記第2の領域に記憶された印刷データを前記印刷手段によって印刷するよう制御する請求項1乃至3記載の画像形成装置である。
【0013】
請求項5に係る本発明は、前記揮発性記憶部は、印刷データと、該印刷データの機密保持が必要であるか否かの属性を示す属性情報とが記憶され、前記印刷制御手段は、予め設定された前記条件が満たされた場合に、前記属性情報に基づいて選択された印刷データを前記印刷手段によって印刷するよう制御する請求項1乃至3記載の画像形成装置である。
【0014】
請求項6に係る本発明は、前記印刷制御手段は、さらに、予め設定された前記条件が満たされた場合に、機密保持が必要とされる印刷データを、自装置に接続された記憶装置へ出力する請求項4又は5記載の画像形成装置である。
【0015】
[プログラム]
請求項7に係る本発明は、印刷データを印刷する印刷ステップと、予め設定された条件が満たされた場合に、少なくとも、印刷データが記憶される揮発性記憶部への電源の供給を遮断するよう電源を制御する電源制御ステップと、予め設定された前記条件が満たされた場合に前記揮発性記憶部に記憶された印刷データを前記印刷ステップによって印刷するよう制御する印刷制御ステップとをコンピュータに実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る本発明によれば、印刷データが揮発性記憶部に記憶されている場合であっても、ユーザの印刷要求を満たしつつ、自動的に装置を省電力状態にすることができる画像形成装置を提供することができる。
【0017】
請求項2に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明の効果に加え、使用状況に応じて電源を制御することができる画像形成装置を提供することができる。
【0018】
請求項3に係る本発明によれば、請求項1又は2に係る本発明の効果に加え、より消費電力を抑えることができる画像形成装置を提供することができる。
【0019】
請求項4に係る本発明によれば、請求項1乃至3に係る本発明の効果に加え、印刷データの機密を保持することができる画像形成装置を提供することができる。
【0020】
請求項5に係る本発明によれば、請求項1乃至3に係る本発明の効果に加え、揮発性記憶部の記憶領域を有効に活用しつつ、印刷データの機密を保持することができる画像形成装置を提供することができる。
【0021】
請求項6に係る本発明によれば、請求項4又は5に係る本発明の効果に加え、機密を保持する必要がある印刷データが消滅することを防ぐことができる画像形成装置を提供することができる。
【0022】
請求項7に係る本発明によれば、印刷データが揮発性記憶部に記憶されている場合であっても、ユーザの印刷要求を満たしつつ、自動的に装置を省電力状態にすることができるプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成システム2を示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置6の断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置6のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る制御プログラムの機能構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態に係る制御プログラムの機能構成を示すブロック図である。
【図7】揮発性記憶部80に記憶される印刷データのデータ構造の一例を示す模式図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第3実施形態に係る制御プログラムの機能構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の第4実施形態に係る画像形成システム90を示す模式図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係る制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成システム2を示す模式図である。図1に示されるように、ネットワーク4により相互に接続された画像形成装置6、および端末装置8により構成される。なお、画像形成装置6および端末装置8の設置数は任意である。又は、一対一のローカル接続された端末装置と画像形成装置でも可能である。
【0025】
例として端末装置8は、印刷データを生成して、ネットワーク4経由にて生成した印刷データを画像形成装置6に対して送信する。
【0026】
画像形成装置6は、端末装置8から送信された印刷データを受け付けて、印刷データに応じた画像を用紙上に出力する。
【0027】
図2は、画像形成装置6を示す断面図である。
【0028】
画像形成装置6は、印刷装置10及び画像読取装置12を有し、印刷装置10は、例えば3段の記録媒体供給カセット14を有し、これら記録媒体供給カセット14のそれぞれには供給ヘッド16が設けられている。
【0029】
記録媒体供給カセット14の一つが選択されると、供給ヘッド16が作動して選択された記録媒体供給カセット14から記録媒体供給路18を介して画像形成部20に供給される。
【0030】
また、画像形成装置6は、ファクス機能(図示せず)を有してもよい。
【0031】
画像形成部20は、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各感光体22が併設されていると共に、中間転写ベルト24が設けられている。
【0032】
各感光体22の周囲には、帯電装置、露光装置、現像装置、一次転写装置及びクリーニング装置など(図示せず)が配置され、各感光体22に形成されたトナー像が中間転写ベルト24に転写される。白黒設定された場合は、ブラックのみが作動可能であるようにされる。
【0033】
中間転写ベルト24のトナー像は、二次転写ロール26により、送られてきた記録媒体に転写され、定着装置28により定着され、このトナー像が定着された記録媒体が記録媒体排出路30を通って排出部32に排出される。
【0034】
ただし、両面印刷が設定された場合は、定着装置28により表面が定着された記録媒体は、記録媒体排出路30から反転装置34に送られ、この反転装置34で反転され、記録媒体反転路36に送られ、再び記録媒体供給路18に戻され、画像形成部20に送られて裏面の印刷がなされる。
【0035】
画像読取装置12は、両面原稿の読み取りが可能な自動原稿送り装置38を有し、この自動原稿送り装置38により原稿はプラテン40に送られ、このプラテン40上でCCD等からなる読取部42により原稿の画像が読み取られる。
【0036】
自動原稿送り装置38に原稿がセットされたか否かを検出する原稿セット検出器44が設けられている。また、自動原稿送り装置38はプラテンカバーを兼ねており、このプラテンカバーを開けることにより原稿をプラテン40上に置くことができる。このプラテンカバーの開閉は、プラテンカバー開閉検出器46により検出できるようになっている。
【0037】
ユーザインタフェース装置48(以下「UI装置48」)は、画像形成装置6と一体に、又はネットワークを介して設けられる。また、UI装置48は、例えばタッチパネルなどからなり、操作者からの画像形成装置6への処理内容についての指示を入力として受け付け、又は情報を表示することができるように構成されている。
【0038】
また、この画像形成装置6は、公衆回線へ接続されたファクシミリ用のモデムと、LAN等のネットワーク4に接続されるネットワーク通信装置が設けられている。画像形成装置6に設けられたネットワーク通信装置を用いることで、端末装置8から送信された印刷データを受け付けて、印刷データに応じた画像を印刷装置10により印刷する。
【0039】
図3は、画像形成装置6のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0040】
図3に示すように、画像形成装置6は、CPU50、ROM52、RAM54、入出力インタフェース56、スキャンインタフェース58、プリントインタフェース60、ファクシミリ用のモデムインタフェース64、UI装置48がバス接続された構成となっており、画像形成装置6は、情報処理及び他の装置との通信が可能なコンピュータとしての構成部分を有している。
【0041】
なお、画像形成装置6は、上記ROM52以外には、不揮発性の記憶装置(例えばHDD)は備えていない。
【0042】
CPU50は、ROM52またはRAM54に格納された後述する制御プログラム66に基づいて処理を実行して、画像形成装置6の動作を制御する。また、UI装置48を介して受け付けられた入力はCPU50に伝達され、CPU50からの表示情報がUI装置48に伝達するようにしてある。
【0043】
なお、本実施形態では、CPU50は、ROM52またはRAM54内に格納された制御プログラム66を読み出して実行するものとして説明したが、当該プログラムをCD−ROM等の記憶媒体に格納してCPU50に提供することも可能である。また、入出力インタフェース56を通じてCPU50に提供することも可能である。
【0044】
ROM52及びRAM54は、制御プログラム66の格納を行なう。ここで、RAM54は、揮発性メモリであり、後述するように、印刷データの格納も行なう。以下、RAMを揮発性記憶部という。
【0045】
入出力インタフェース56には、画像形成装置6に設けられたネットワーク通信装置に接続され、ネットワークIF及びローカルIFを介して情報端末と接続される。
【0046】
スキャンインタフェース58は、画像読取装置12に接続され、プリントインタフェース60は、印刷装置10に接続されている。
【0047】
モデムインタフェース64は、画像形成装置6に設けられたファクシミリ用モデムに接続されている。
【0048】
図4は、画像形成装置6において動作する制御プログラム66を示すブロック図である。図4に示すように、制御プログラム66は、印刷ジョブ受付部68と、ラスタライズ処理部70と、電源制御部72と、印刷制御部74とを備えている。
【0049】
印刷ジョブ受付部68は、端末装置8から送信された印刷ジョブ(印刷指示)を受付け、受付けた印刷ジョブの印刷データをラスタライズ処理部70へ出力する。
【0050】
ラスタライズ処理部70は、印刷ジョブ受付部68から出力された、例えばポストスクリプト形式のような印刷データをラスタ形式の印刷データであるイメージデータ(以下、ラスタデータという)に変換する展開処理を行なう。
【0051】
また、ラスタライズ処理部70は、生成したラスタデータを揮発性記憶部であるRAM54又は印刷装置10へ出力する。具体的には、ラスタライズ処理部70は、印刷処理が保留されている印刷ジョブについては、生成したラスタデータを揮発性記憶部54へと出力し、印刷処理が保留されていない印刷ジョブについては、生成したラスタデータを印刷装置10へと出力する。
【0052】
なお、印刷処理が保留されている印刷ジョブとは、例えば、ユーザ(操作者)によるUI装置48への印刷指示操作の後に印刷が行なわれる印刷ジョブ、又は、ユーザにより印刷時間が指定されている印刷ジョブなどをいう。
【0053】
印刷装置10は、印刷制御部74の制御の下、ラスタライズ処理部70又は揮発性記憶部54から出力されたラスタデータを印刷する。
【0054】
電源制御部72は、予め設定された条件が満たされた場合、印刷制御部74に対し、予め設定された条件が満たされた旨を通知する。
【0055】
また、電源制御部72は、前記予め設定された条件が満たされた場合、画像形成装置6の電源を制御する。ここで、画像形成装置6の電源の制御とは、画像形成装置6の消費電力を制御前と比べて低減する制御をいい、例えば、画像形成装置6への電源を遮断すること、又は画像形成装置6を構成する機器の一部の電源を遮断することなどが該当する。なお、画像形成装置6の電源の制御では、少なくとも揮発性記憶部54への電源を遮断する。
【0056】
予め設定された条件としては、例えば、印刷装置10による印刷動作が予め定めた時間以上行なわれなかった場合、予め定められた時刻となった場合などが該当する。これにより、画像形成装置6の使用状況に応じて、電源制御部72による電源制御が行なわれる。
【0057】
印刷制御部74は、印刷装置10による印刷を制御する。また、印刷制御部74は、印刷処理が保留されている印刷ジョブについて、UI装置48で印刷指示の操作があった場合、又は、指定された印刷時間になった場合に、当該印刷ジョブの印刷を行なう。具体的には、印刷制御部74は、当該印刷ジョブに対応するラスタデータを、揮発性記憶部54から印刷装置10へと送り、印刷装置10に印刷を行なわせる。
【0058】
さらに、印刷制御部74は、電源制御部72から、予め設定された条件が満たされた旨の通知を受けた場合、揮発性記憶部54に記憶されている全てのラスタデータを印刷装置10へと送信し、印刷装置10に印刷を行なわせる。
【0059】
図5は、本実施形態における制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。
【0060】
ステップ100(S100)において、例えばユーザにより、画像形成装置6に対する電源が供給される。
【0061】
ステップ102(S102)において、電源が供給された画像形成装置6は、起動状態となる。
【0062】
ステップ104(S104)において、電源制御部72は、予め設定された条件が満たされたか否かを判定する。予め設定された条件が満たされていない場合は、ステップ102に戻り、予め設定された条件が満たされている場合は、ステップ106へ移行する。
【0063】
ステップ106(S106)において、電源制御部72は、印刷制御部74に対し、予め設定された条件が満たされた旨を通知する。印刷制御部74は、揮発性記憶部54にラスタデータが蓄積されているか否かを判定し、ラスタデータが蓄積されている場合は、ステップ108へ移行し、ラスタデータが蓄積されていない場合には、ステップ112へ移行する。
【0064】
ステップ108(S108)において、印刷制御部74は、揮発性記憶部54の全てのラスタデータを印刷装置10へ送信する。
【0065】
ステップ110(S110)において、印刷装置10は、揮発性記憶部54から出力されたラスタデータを印刷する。
【0066】
ステップ112(S112)において、電源制御部72は、印刷装置10による印刷が終了した後に、少なくとも揮発性記憶部54への電源遮断を伴った電源制御を行なう。これにより、揮発性記憶部54に蓄積された印刷データが電源遮断によって消滅する前に印刷される。また、揮発性記憶部54への電源が遮断される前に印刷データが印刷処理されるため、電源制御部72により電源が制御される前に、当該印刷データの印刷を指示したユーザに通知(印刷データが印刷されずに消滅する旨の通知)をしなくてよい。
【0067】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図6は、第2実施形態に係る制御プログラム76の機能構成について示すブロック図である。
【0068】
第2実施形態では、印刷制御部74が印刷制御部78に変更され、揮発性記憶部54が揮発性記憶部80へと変更されている点で第1実施形態と異なる。
【0069】
第1実施形態では、印刷制御部74は、予め設定された条件が満たされた場合に、揮発性記憶部54に蓄積されている全てのラスタデータを印刷装置10へと送信する制御を行なったが、第2実施形態の印刷制御部78は、予め設定された条件が満たされた場合に、揮発性記憶部80が記憶するラスタデータのうち、以下で説明する第2の領域に記憶されているラスタデータのみ印刷装置10へと送信する。
【0070】
揮発性記憶部80は、記憶領域がセキュア領域82とノンセキュア領域84とに分けられ、セキュア領域(第1の領域)82には、機密保持が必要とされる印刷データが記憶され、ノンセキュア領域(第2の領域)84には、機密保持が必要とされない印刷データを記憶される。例えば、揮発性記憶部80には、セキュア領域(第1の領域)82に、印刷出力にユーザの認証を必要とするラスタデータが記憶され、ノンセキュア領域(第2の領域)84に、印刷出力にユーザの認証が必要ではないラスタデータが記憶される。
【0071】
図7は、揮発性記憶部80が記憶する印刷データのデータ構造の一例を示す模式図である。
【0072】
図7に示すように、揮発性記憶部80に記憶される印刷データは、ラスタライズ処理部70により生成されたラスタデータに、印刷属性情報が付加されたデータ構造となっている。印刷属性情報は、機密保持が必要とされる印刷データであるか否かを示す情報であり、端末装置8で印刷指示を行なう際に、例えば端末装置8に設けられたドライバによって印刷データに付加される。印刷属性情報は、印刷指示を行なったユーザの情報及び印刷出力に用いるパスワード情報などからなる。
【0073】
本実施形態におけるラスタライズ処理部70は、印刷属性情報に基づいて、機密保持が必要とされるラスタデータについては、セキュア領域82に記憶し、機密保持を必要としないラスタデータについてはノンセキュア領域84に記憶する。
【0074】
図8は、第2実施形態における制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。なお、図8中、図5に示した動作と同じ動作については、同じ符号を付している。
【0075】
図8中、ステップ100からステップ104、ステップ110及びステップ112の動作は、第1実施形態と同様のため説明を省略し、ステップ200及びステップ202について説明する。
【0076】
ステップ200(S200)において、電源制御部72は、印刷制御部78に対し、予め設定された条件が満たされた旨を通知する。印刷制御部78は、揮発性記憶部80にラスタデータが蓄積されているか否かを判定し、ラスタデータが蓄積されている場合は、ステップ202へ移行し、ラスタデータが蓄積されていない場合には、ステップ112へ移行する。
【0077】
ステップ202(S202)において、印刷制御部78は、揮発性記憶部80のノンセキュア領域(第2の領域)84に記憶されているラスタデータの全てを印刷装置10へと送信する。
【0078】
なお、ステップ112では、揮発性記憶部80への電源が遮断され、セキュア領域(第1の領域)82に蓄積されていたラスタデータは消滅する。これにより、セキュア領域82に蓄積されたラスタデータの機密は維持される。
【0079】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態に係る制御プログラム86を示すブロック図は、図9のように表され、第3実施形態では、印刷制御部74が印刷制御部88に変更されている点で第1実施形態と異なる。
【0080】
第3実施形態の印刷制御部88は、第2実施形態同様、予め設定された条件が満たされた場合に、揮発性記憶部54が記憶するラスタデータのうち、機密を保持する必要がないラスタデータのみ印刷装置10へと送信する。
【0081】
しかし、第2実施形態では、セキュア領域とノンセキュア領域とに分けられた揮発性記憶部80の記憶領域のうちノンセキュア領域内のラスタデータを印刷出力したのに対し、本実施形態では、第2実施形態のような領域分けは行なわず、機密を保持する必要がないラスタデータのみ印刷出力する。
【0082】
第2実施形態では、セキュリティ領域及びノンセキュリティ領域を、各領域にラスタデータが実際に保存されるか否かに関わらず、設ける必要がある。このため揮発性記憶部80の記憶領域を有効に活用できない恐れがある。これに対し、第3実施形態では、揮発性記憶部54の記憶領域を分けることがなく、記憶領域が有効に活用される。
【0083】
第3実施形態に係る揮発性記憶部54には、揮発性記憶部80と同様、上述の図7に示したデータ構造により印刷データが記憶される。そして、印刷制御部88は、揮発性記憶部54が記憶するラスタデータとともに記憶されている印刷属性情報に基づいて、機密保持が必要とされるラスタデータであるか否かを判定し、機密保持が必要とされないラスタデータのみを印刷装置10へと送信する。
【0084】
具体的には、印刷制御部88は、ユーザの認証を必要とする旨の情報、又は印刷出力に用いるパスワード情報が含まれた印刷属性情報が付加されたラスタデータについては、印刷装置10へ送信せず、それ以外のラスタデータについて印刷装置10へ送信する。
【0085】
図10は、第3実施形態における制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。なお、図10中、図5に示した動作と同じ動作については、同じ符号を付している。
【0086】
図10中、ステップ100からステップ104、及びステップ112の動作は、第1実施形態と同様のため説明を省略する。
【0087】
ステップ300(S300)において、電源制御部72は、印刷制御部88に対し、予め設定された条件が満たされた旨を通知する。印刷制御部88は、揮発性記憶部54にラスタデータが記憶されているか否かを判定し、ラスタデータが記憶されている場合は、ステップ302へ移行し、ラスタデータが蓄積されていない場合には、ステップ112へ移行し、電源オフ処理が実行される。
【0088】
ステップ302(S302)において、印刷制御部88は、揮発性記憶部54に記憶されているラスタデータのうち1つを抽出する。
【0089】
ステップ304(S304)において、印刷制御部88は、ステップ302で抽出したラスタデータにユーザ認証を必要とする旨の印刷属性情報が付加されているか否かを判定する。ユーザ認証を必要とする旨の印刷属性情報が付加されていない場合は、ステップ306へ移行し、付加されている場合は、ステップ310へ移行する。
【0090】
ステップ306(S306)において、印刷制御部88は、ステップ302で抽出したラスタデータにパスワード情報を含む印刷属性情報が付加されているか否かを判定する。パスワード情報を含む印刷属性情報が付加されていない場合は、印刷制御部88は、当該ラスタデータを印刷装置10へ送信し、ステップ308へ移行する。パスワード情報を含む印刷属性情報が付加されている場合は、印刷制御部88は、印刷装置10へ送信することなくステップ310へ移行する。
【0091】
ステップ308(S308)において、印刷装置10は、印刷制御部88により送信されたラスタデータを印刷する。
【0092】
ステップ310(S310)において、印刷制御部88は、ステップ302で抽出したラスタデータを揮発性記憶部54から消去する。その後、ステップ106へと戻り、揮発性記憶部54に蓄積されたラスタデータがなくなるまで、ステップ302からステップ310までの動作を繰り返す。
【0093】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図11は、本発明の第4実施形態に係る画像形成システム90を示す模式図である。図11に示されるように、第4実施形態では、図1に示した構成に加え、さらにサーバ92がネットワーク4に接続されている。
【0094】
サーバ92は、ネットワーク4を介して送られたデータを記憶する記憶装置として構成されている。
【0095】
第2実施形態及び第3実施形態では、予め設定された条件が満たされた場合、電源制御部の制御により揮発性記憶部への電源が遮断され、機密を保持する必要がある印刷データは消去される。本実施形態では、予め設定された条件が満たされた場合、機密を保持する必要がある印刷データが削除されないよう、機密を保持する必要がある印刷データをサーバ92へ出力し、サーバ92に記憶させる。
【0096】
図12は、第4実施形態における制御プログラムによる動作を説明するフローチャートである。なお、図12中、図5に示した動作と同じ動作については、同じ符号を付している。なお、図12は、第2実施形態の制御プログラムを本実施形態へと変形した場合における動作を説明するフローチャートである。
【0097】
図12に示すように、ステップ400(S400)において、揮発性記憶部80にラスタデータが蓄積されている場合、ステップ402が行なわれる。
【0098】
ステップ402(S402)で、本実施形態の印刷制御部は、セキュア領域にある印刷データをサーバ92に送信し、ステップ200へ移行する。
【0099】
なお、図12では、ステップ402は、ステップ110(印刷実行)の前に行なうように記載したが、ステップ112(電源OFF処理実行)より前に行なわれればよい。
【0100】
図12に示した例では、第2実施形態の制御プログラムを本実施形態へと変形した場合について説明したが、第3実施形態の制御プログラムを本実施形態へと変更することも可能である。この場合、印刷制御部は、ステップ302(図10参照)で抽出したラスタデータにユーザ認証を必要とする旨の印刷属性情報又はパスワード情報を含む印刷属性情報が付加されているときは、抽出した当該印刷データをサーバ92に送信する。
【0101】
以上、第4実施形態の説明として、機密を保持する必要がある印刷データをサーバ92に出力する例を説明したが、サーバ92に限らず、画像形成装置6に接続された不揮発性の記憶装置に出力してもよい。
【符号の説明】
【0102】
2 画像形成システム
4 ネットワーク
6 画像形成装置
8 端末装置
10 印刷装置
54 揮発性記憶部(RAM)
68 印刷ジョブ受付部
70 ラスタライズ処理部
72 電源制御部
74 印刷制御部
92 サーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷データが記憶される揮発性記憶部と、
印刷データを印刷する印刷手段と、
予め設定された条件が満たされた場合に少なくとも前記揮発性記憶部への電源の供給を遮断するよう電源を制御する電源制御手段と、
予め設定された前記条件が満たされた場合に前記揮発性記憶部に記憶された印刷データを前記印刷手段によって印刷するよう制御する印刷制御手段と
を有する画像形成装置。
【請求項2】
前記電源制御手段は、印刷手段による印刷が予め定められた時間以上行なわれなかった場合に、電源を制御する
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記電源制御手段は、予め設定された前記条件が満たされた場合、自装置への電源の供給を遮断する
請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記揮発性記憶部は、機密保持が必要とされる印刷データが記憶される第1の領域と機密保持が必要とされない印刷データが記憶される第2の領域とを備え、
前記印刷制御手段は、予め設定された前記条件が満たされた場合に前記揮発性記憶部の前記第2の領域に記憶された印刷データを前記印刷手段によって印刷するよう制御する
請求項1乃至3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記揮発性記憶部は、印刷データと、該印刷データの機密保持が必要であるか否かの属性を示す属性情報とが記憶され、
前記印刷制御手段は、予め設定された前記条件が満たされた場合に、前記属性情報に基づいて選択された印刷データを前記印刷手段によって印刷するよう制御する
請求項1乃至3記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記印刷制御手段は、さらに、予め設定された前記条件が満たされた場合に、機密保持が必要とされる印刷データを、自装置に接続された記憶装置へ出力する
請求項4又は5記載の画像形成装置。
【請求項7】
印刷データを印刷する印刷ステップと、
予め設定された条件が満たされた場合に、少なくとも、印刷データが記憶される揮発性記憶部への電源の供給を遮断するよう電源を制御する電源制御ステップと、
予め設定された前記条件が満たされた場合に前記揮発性記憶部に記憶された印刷データを前記印刷ステップによって印刷するよう制御する印刷制御ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項1】
印刷データが記憶される揮発性記憶部と、
印刷データを印刷する印刷手段と、
予め設定された条件が満たされた場合に少なくとも前記揮発性記憶部への電源の供給を遮断するよう電源を制御する電源制御手段と、
予め設定された前記条件が満たされた場合に前記揮発性記憶部に記憶された印刷データを前記印刷手段によって印刷するよう制御する印刷制御手段と
を有する画像形成装置。
【請求項2】
前記電源制御手段は、印刷手段による印刷が予め定められた時間以上行なわれなかった場合に、電源を制御する
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記電源制御手段は、予め設定された前記条件が満たされた場合、自装置への電源の供給を遮断する
請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記揮発性記憶部は、機密保持が必要とされる印刷データが記憶される第1の領域と機密保持が必要とされない印刷データが記憶される第2の領域とを備え、
前記印刷制御手段は、予め設定された前記条件が満たされた場合に前記揮発性記憶部の前記第2の領域に記憶された印刷データを前記印刷手段によって印刷するよう制御する
請求項1乃至3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記揮発性記憶部は、印刷データと、該印刷データの機密保持が必要であるか否かの属性を示す属性情報とが記憶され、
前記印刷制御手段は、予め設定された前記条件が満たされた場合に、前記属性情報に基づいて選択された印刷データを前記印刷手段によって印刷するよう制御する
請求項1乃至3記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記印刷制御手段は、さらに、予め設定された前記条件が満たされた場合に、機密保持が必要とされる印刷データを、自装置に接続された記憶装置へ出力する
請求項4又は5記載の画像形成装置。
【請求項7】
印刷データを印刷する印刷ステップと、
予め設定された条件が満たされた場合に、少なくとも、印刷データが記憶される揮発性記憶部への電源の供給を遮断するよう電源を制御する電源制御ステップと、
予め設定された前記条件が満たされた場合に前記揮発性記憶部に記憶された印刷データを前記印刷ステップによって印刷するよう制御する印刷制御ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−43291(P2013−43291A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−180243(P2011−180243)
【出願日】平成23年8月22日(2011.8.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月22日(2011.8.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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