説明

画像形成装置及び画像形成プログラム

【課題】画像に濃度むら等が発生するのを防ぐことができる画像形成装置及び画像形成プログラムを提供する。
【解決手段】画像形成装置10は、トナーによって形成された画像を保持する感光体18と、装置本体の筐体に設けられたトップカバー78が開かれることにより少なくとも一部の領域が露出すると共に、感光ドラム18から転写された画像を保持して回転し、保持した画像を記録紙16に転写する転写ベルト24と、記録紙16に転写されずに転写ベルト24上に残ったトナーを除去するクリーナ60と、トップカバー78が開閉された場合、予め定めた回転数分転写ベルト24が回転するまで、トップカバー78が開かれたときに露出された領域が画像形成領域外となるように、画像形成タイミングを制御するコントローラと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ベタ画像などを転写ベルトに転写し、転写ベルト上に残留したトナーと共に外部添加剤のクリーニングを行う装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、トナーリフレッシュ時に、トナーに応じて転写バイアスを切替えることにより、研磨力の高いトナーが転写ベルトに転写されないようにし、当該トナーを用いて感光ドラムのクリーニングを行う装置が開示されている。
【0004】
特許文献3には、感光体上の付着物に電荷を付与することにより、転写ベルトへ転写して感光体上から除去する装置が開示されている。
【0005】
特許文献4には、感光体に対して接離する複数のブレードを設け、当該ブレードを独立して感光体の表面へ接触させることにより感光体に付着したラベルなどの粘着物を除去する装置が開示されている。
【0006】
特許文献5には、帯電、露光、現像手段を周囲に有する像担持体上にトナー像を形成し、トナー像を中間転写体に転写した後、記録媒体に中間転写体からトナー像を転写させる画像形成装置において、装置のウォームアップ時に或いは画像形成に先んじて中間転写体を所定時間以上回転させる装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−232842号公報
【特許文献2】特開2007−233049号公報
【特許文献3】特開2004−117464号公報
【特許文献4】特開2007−298640号公報
【特許文献5】特開2001−318538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、装置の開閉部材を開けることにより露出した転写体に手等が触れることによって画像に濃度むら等が発生するのを防ぐことができる画像形成装置及び画像形成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、画像形成材料によって形成された画像を保持する像保持体と、装置本体の筐体に設けられた開閉部材が開かれることにより少なくとも一部の領域が露出すると共に、前記像保持体から転写された画像を保持して回転し、保持した画像を画像形成媒体に転写する転写体と、前記画像形成媒体に転写されずに前記転写体上に残った前記画像形成材料を除去する除去手段と、前記開閉部材が開閉された場合、予め定めた回転数分前記転写体が回転するまで、前記開閉部材が開かれたときに露出された前記領域が画像形成領域外となるように、画像形成タイミングを制御する制御手段と、を備える。
【0010】
請求項2記載の発明は、前記像保持体は、複数の色毎に予め定めた配置で各々設けられると共に、前記開閉部材の下方に前記転写体及び複数の前記像保持体がこの順で配置され、前記検出手段は、複数の前記像保持体が各々収容された複数の収容部の脱着を各々検出する脱着検出手段を含み、前記制御手段は、前記脱着検出手段により脱着を検出した前記収容部の位置に応じて前記回転数を設定する。
【0011】
請求項3記載の発明は、前記開閉部材が開かれたときの前記転写体の露出量を検出する検出手段を備え、前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記転写体の露出量に応じて前記回転数を設定する。
【0012】
請求項4記載の発明は、前記開閉部材の開度を検出する開度検出手段を備え、前記制御手段は、前記開度検出手段により検出された前記開閉部材の開度に応じて前記回転数を設定する。
【0013】
請求項5記載の発明は、前記開閉部材が開けられていた時間を検出する開時間検出手段を備え、前記制御手段は、前記開時間検出手段により検出された前記時間に応じて前記回転数を設定する。
【0014】
請求項6記載の発明は、前記制御手段は、前記転写体に転写すべき画像が前記領域の少なくとも一部に重なる場合に報知する報知手段を備える。
【0015】
請求項7記載の発明は、前記制御手段は、前記転写体に転写すべき画像が前記領域と重ならないように、当該画像を縮小する。
【0016】
請求項8記載の発明は、前記報知手段は、前記画像形成媒体に形成された画像の少なくとも一部の画質が低下する場合がある旨を報知し、前記制御手段は、前記転写体に転写すべき画像をそのまま前記転写体に転写させる。
【0017】
請求項9記載の発明は、前記制御手段は、前記転写体に転写すべき画像が前記領域の少なくとも一部に重なる場合に、前記領域に予め定めた清掃用画像を形成させ、前記除去手段により前記清掃用画像を除去させた後、前記転写体に画像を転写させる。
【0018】
請求項10記載の発明は、温度を検出する温度検出手段及び湿度を検出する湿度検出手段の少なくとも一方を備え、前記制御手段は、検出された温度及び湿度の少なくとも一方に基づいて、前記回転数を補正する。
【0019】
請求項11記載の発明は、前記開閉部材が開閉された場合の前記画像形成タイミングの制御を実行するか否かを設定する設定手段をさらに備える。
【0020】
請求項12記載の発明は、画像形成材料によって形成された画像を保持させるステップと、装置本体の筐体に設けられた開閉部材が開かれることにより少なくとも一部の領域が露出する転写体に、前記像保持体から転写された画像を保持させて回転させ、保持させた画像を画像形成媒体に転写させるステップと、前記画像形成媒体に転写されずに前記転写体上に残った前記画像形成材料を除去させるステップと、前記開閉部材が開閉された場合、予め定めた回転数分前記転写体が回転するまで、前記開閉部材が開かれたときに露出された前記領域が画像形成領域外となるように、画像形成タイミングを制御するステップと、を含む処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように請求項1に記載の発明によれば、開閉部材が開閉された場合に、転写体の露出領域を画像形成領域外としない場合と比較して、画像に濃度むら等が発生するのを防ぐことができる、という効果が得られる。
【0022】
請求項2に記載の発明によれば、像保持体が各々収容された複数の収容部の脱着を各々検出する脱着検出手段を有さない場合と比較して、画像形成の生産性が低下する期間を、脱着された収容部の位置に応じて最小限に抑えることができる、という効果が得られる。
【0023】
請求項3に記載の発明によれば、転写体の露出量を検出する検出手段を有さない場合と比較して、画像形成の生産性が低下する期間を、転写体の露出量に応じて最小限に抑えることができる、という効果が得られる。
【0024】
請求項4に記載の発明によれば、開閉部材の開度を検出する開度検出手段を有さない場合と比較して、画像形成の生産性が低下する期間を開閉部材の開度に応じて最小限に抑えることができる、という効果が得られる。
【0025】
請求項5に記載の発明によれば、前記開閉部材が開けられていた時間を検出する開時間検出手段を有さない場合と比較して、画像形成の生産性が低下する期間を開閉部材の開時間に応じて最小限に抑えることができる、という効果が得られる。
【0026】
請求項6に記載の発明によれば、転写体に転写すべき画像が露出領域の少なくとも一部に重なる場合に報知する報知手段を有さない場合と比較して、利用者の利便性を向上させることができる、という効果が得られる。
【0027】
請求項7に記載の発明によれば、転写体に転写すべき画像が露出領域の少なくとも一部に重なる場合に、画像形成を停止させてしまう場合と比較して、利用者の利便性を向上させることができる、という効果が得られる。
【0028】
請求項8に記載の発明によれば、転写体に転写すべき画像が露出領域の少なくとも一部に重なる場合に、画像形成を停止させてしまう場合と比較して、利用者の利便性を向上させることができる、という効果が得られる。
【0029】
請求項9に記載の発明によれば、転写体に転写すべき画像が露出領域の少なくとも一部に重なる場合に、画像形成を停止させてしまう場合と比較して、利用者の利便性を向上させることができる、という効果が得られる。
【0030】
請求項10に記載の発明によれば、温度検出手段及び湿度検出手段を有さない場合と比較して、画像に濃度むら等が発生するのを環境に応じて効果的に防ぐことができる、という効果が得られる。
【0031】
請求項11に記載の発明によれば、設定手段を有さない場合と比較して、必要以上に画像形成の生産性が低下してしまうのを防ぐことができる、という効果が得られる。
【0032】
請求項12に記載の発明によれば、開閉部材が開閉された場合に、転写体の露出領域を画像形成領域外としない場合と比較して、画像に濃度むら等が発生するのを防ぐことができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本実施形態に係る画像形成装置の要部の構成図である。
【図2】画像形成装置の制御部の要部の構成図である。
【図3】画像形成装置の外観を示す斜視図である。
【図4】画像形成装置のフロントカバーを開いた状態を示す要部の構成図である。
【図5】画像形成装置のトップカバーを開いた状態を示す要部の構成図である。
【図6】転写ベルトの露出領域に対する画像形成を示すタイミングチャートである。
【図7】トップカバーが開かれた場合に実行される処理のフローチャートである。
【図8】画像形成処理のフローチャートである。
【図9】変形例に係る画像形成装置のトップカバーを開いた状態を示す要部の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0035】
図1には、本実施の形態に適用した画像形成装置10が示されている。画像形成装置10には、筐体12の内部に、感光体ユニット14が設けられている。画像形成装置10では、プロセスカラーであるY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)のトナーを用いて記録紙16に画像を形成し、感光体ユニット14としては、Y色の感光体ユニット14Y、M色の感光体ユニット14M、C色の感光体ユニット14C及びK色の感光体ユニット14Kを有している(以下、総称するときは、感光体ユニット14とする)。
【0036】
画像形成装置10では、感光体ユニット14Y、14M、14C、14Kが筐体12内に並べられて配置されている。また、感光体ユニット14のそれぞれには、感光体として感光ドラム18が設けられている。また、感光体ユニット14(感光体ユニット14Y、14M、14C、14K)には、感光ドラム18にトナーを供給する現像器20(現像器20Y、20M、20C、20K)が設けられている。現像器20のそれぞれには、筐体12内に装填された図示しないトナーカートリッジからトナーが供給され、現像器20は、そのトナーを感光ドラム18に供給する。
【0037】
感光体ユニット14には、帯電器及びクリーナ(何れも図示省略)が設けられており、帯電器によって均一に帯電された感光ドラム18に、静電潜像を形成し、現像器20から供給されるトナーによって現像されることによりトナー像が形成される。このトナー像が記録紙16に転写されることにより、記録紙16に画像が形成される。また、感光ドラム18に残留したトナーはクリーナによって除去される。
【0038】
筐体12には、感光体ユニット14の下方(図1の紙面下側)に露光ユニット22が設けられている。この露光ユニット22は、例えば、半導体レーザなどの光源を備え、この光源から射出されるレーザ光LB(レーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−K)を、感光ドラム18のそれぞれに走査しながら照射する。このときに、レーザ光LBが、画像情報に応じて変調されることにより、各感光ドラム18に画像情報に応じた静電潜像が形成される。
【0039】
なお、感光ドラム18に静電潜像を形成する光源としては、半導体レーザに限らず、LEDなどの発光素子を配列して、画像情報に基づいて発光させるなどの任意の光源及び走査方式を適用してもよい。
【0040】
画像形成装置10には、各感光体ユニット14の感光ドラム18に対向して設けられている無端の転写ベルト24が設けられている。転写ベルト24は、駆動ロール26、張力付与ロール28、従動ロール30及び支持ロール32を含む複数のロールに一定の張力が付与されて巻き掛けられている。また、転写ベルト24は、駆動ロール26が駆動されることにより、図1の矢印方向へ回転移動される。
【0041】
転写ベルト24は、各感光体ユニット14の感光ドラム18の周面に接触されるようになっている。感光ドラム18のそれぞれには、転写ベルト24を挟んで転写ロール(一次転写ロール)34が対向配置されており、感光ドラム18に形成されたトナー像は、転写ロール34によって転写ベルト24に転写される。このときに、画像形成装置10では、感光体ユニット14Y、14M、14C、14Kの順でそれぞれの感光ドラム18に転写ベルト24を接触させることにより、Y、M、C、Kの各色トナー像が重ねられて転写ベルト24に転写される。
【0042】
駆動ロール26には、転写ロール(二次転写ロール)36が対向されており、転写ベルト24に転写されたトナー像は、転写ベルト24の移動に同期して駆動ロール26と転写ロール36とにより挟まれた転写位置へ送り込まれる記録紙16に転写される。
【0043】
筐体12の下部には、記録紙16が収容された給紙ユニット38が設けられている。また、筐体12内には、記録紙16の搬送路である用紙搬送路40が形成されている。
【0044】
記録紙16は、図示しない送出しロールなどによって給紙ユニット38から1枚ずつ取り出されると、給紙ロール42によって位置合わせロール44へ向けて搬送される。位置合わせロール44は、転写ベルト24上に転写されたトナー像の移動に合わせて、記録紙16を駆動ロール26と転写ロール36とにより挟まれた転写位置へ送り込む。これにより、転写ベルと24上のトナー像が記録紙16に転写される。
【0045】
用紙搬送路40には、転写ロール36の下流側に定着器46が設けられている。この定着器46は、定着ロール48を備えている。トナー像が転写された記録紙16は、この定着ロール48によって加圧及び加熱され、トナーが溶融定着されて画像情報に応じた画像が形成される。
【0046】
画像形成装置10には、筐体12の上部に用紙受50が形成されており、画像が形成された記録紙16は、排紙ロール52によって用紙受50上に送り出される。
【0047】
なお、画像形成装置10では、記録紙16の両面に画像が形成される場合には、片面に画像が形成された記録紙16の先端部を筐体12から突出させると共にこの記録紙16の後端部を排紙ロール52によって挟む。この状態で、排紙ロール52を逆回転すると共に、図示しない切換えガイドを操作することにより、記録紙16をロール54Aへ向けて搬送し、このロール54Aからロール54Bを介して位置合わせロール44へ戻す。
【0048】
また、画像形成装置10には、手差し給紙部56が設けられており、この手差し給紙部56に記録紙16が載せられることにより給紙ロール58によって筐体12内に引き入れられて位置合わせロール44へ送られる。
【0049】
一方、画像形成装置10には、転写ベルト24が巻き掛けられている支持ロール32に対向してクリーナ60が設けられている。このクリーナ60は除去手段として設けられており、支持ロール32に対向するブレード62を備えている。このブレード62は、転写ベルト24の幅方向の全域に対向されており、転写ベルト24は、ブレード62に接触しながらブレード62と支持ロール32とにより挟まれる位置を通過されることにより、表面に付着しているトナー等の汚れが除去されて回収される。
【0050】
なお、除去手段としては、ブレード62を備えたクリーナ60を用いたが、転写ベルト24の幅方向の全域から、表面に付着しているトナー等の汚れを除去する構成であれば、この構成に限るものではない。
【0051】
図2には、画像形成装置10の制御系の概略構成図を示した。同図に示すように、画像形成装置10の制御部64には、コントローラ66が設けられている。このコントローラ66は、CPU、ROM、RAM、及びフラッシュROM等の不揮発性メモリがシステムバスなどのバス(何れも図示省略)によって接続されて形成された一般的構成のマイクロコンピュータ、各種の入出力インターフェイス及び駆動回路を備えている。
【0052】
このコントローラ66には、露光ユニット22、用紙搬送路40によって記録紙16を搬送する搬送モータ68、転写ベルト24(駆動ロール26)を駆動する駆動モータ70、感光体ユニット14Y、14M、14C、14Kの感光ドラム18を回転駆動する駆動モータ72Y、72M、72C,72Kと共に、定着器46が接続されている。
【0053】
また、画像形成装置10には、筐体12の表面に操作パネル74(図3参照)が設けられ、この操作パネル74がコントローラ66に接続している。この操作パネル74には、図示しないディスプレイ及び操作キーが設けられており、各種の設定操作がなされる。これにより、コントローラ66は、RAMをワークメモリとしながら、CPUが例えば不揮発性メモリに記憶された制御プログラムを実行することにより、画像形成装置10の作動を制御する。なお、制御プログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録し、これをCD−ROMドライブ等で読み込むことにより実行するようにしてもよい。
【0054】
また、コントローラ66には、情報処理端末76が接続されるようになっており、情報処理端末76から出力される画像形成指示を受け付けると、画像形成指示に含まれる画像データに基づいた記録紙16への画像形成処理を行う。
【0055】
このときに、コントローラ66は、画像データからY、M、C、Kの各色のラスタデータを生成し、このラスタデータに基づいて露光ユニット22を制御することにより、画像データに応じた画像を記録紙16に形成する。
【0056】
コントローラ66は、Y、M、C、Kのラスタデータから、該当ラスタデータに基づいたトナー像を形成するときのトナー量を算出する。コントローラ66は、このトナー量を積算することにより、図示しないトナーカートリッジ内のトナー残量を把握する。
【0057】
また、コントローラ66は、駆動モータ70、駆動モータ72(72Y、72M、72C、72Kの回転数から、転写ベルト24の移動量や、転写ベルト24上で設定されている基準位置の移動位置、感光ドラム18の回転角を把握する。
【0058】
さらに、コントローラ66は、記録紙16の搬送速度と共に、感光ドラム18の回転速度及び、転写ベルト24の回転速度(線速度)を、例えば、2段階などの複数段階に切り替える。例えば、コントローラ66は、K色のみを用いた単色画像や低解像度のカラー画像を記録紙16に形成するときに高い速度に設定し、高解像度のカラー画像を記録紙に形成するときに低い速度に切替えて、搬送モータ68及び駆動モータ70、72(72Y、72M、72C、72K)を駆動する。
【0059】
図3に示されるように、画像形成装置10には、筐体12が、フロントカバー76、トップカバー78及びサイドカバー80を含んで形成されている。画像形成装置10では、図示しないトナーカートリッジの交換は、サイドカバー80を開くことにより行う。
【0060】
図1及び図4に示されるように、筐体12内には、フロントカバー76の下部にシャフト82が設けられており、画像形成装置10では、このシャフト82を軸にフロントカバー76を回転させることにより、フロントカバー76が開かれる。
【0061】
図4に示されるように、画像形成装置10では、フロントカバー76が開かれると、記録紙16の用紙搬送路40が開放され、搬送不良が生じた記録紙16が取り出される。
【0062】
図1及び図5に示されるように、筐体12には、上部にシャフト84が設けられており、このシャフト84を軸にトップカバー78を回転させることにより、トップカバー78の開閉がなされる。なお、画像形成装置10では、例えば、フロントカバー76を開いた状態でトップカバー78が開閉されるが、図5では、単にトップカバートップ78を開いた状態のみを図示して説明する。
【0063】
図5に示されるように、画像形成装置10では、トップカバー78に転写ベルト24が取り付けられており、トップカバー78を開くことにより、感光体ユニット14が開放される。これにより、画像形成装置10では、感光体ユニット14に設けている感光ドラム18の交換などのメンテナンスが成される。なお、フロントカバー76、トップカバー78及びサイドカバー80のそれぞれは、図示しないロック機構によって閉じられた状態で保持され、ロック機構を解除することにより開かれる。
【0064】
このように構成されている画像形成装置10では、情報処理端末76から画像データと共に画像形成指示を受け付けると、コントローラ66が、画像形成指示に含まれる画像データに対して予め定めた画像処理を行うと共に、Y、M、C、Kの各色のラスタデータを生成する。露光ユニット22では、このラスタデータに基づいて変調したレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−Kを、各感光体ユニット14の感光ドラム18へ走査しながら照射する。
【0065】
これにより、感光ドラム18のそれぞれが走査露光され、静電潜像が形成される。現像器20は、この感光ドラム18へトナーを供給してトナー現像を行うことにより、静電潜像に応じたトナー像を形成する。各感光ドラム18に形成されるトナー画像は、感光ドラム18の回転に同期されて回転移動する転写ベルト24へ重ねられて転写される。
【0066】
また、画像形成装置10では、転写ベルト24に転写されたトナー像の移動に同期して、転写位置へ記録紙16が送り込まれ、トナー像を記録紙16に転写する。トナー像が転写された記録紙16は、用紙受50へ排出されるときに、定着器46を通過することにより、トナー像が定着される。
【0067】
トナー像が転写された転写ベルト24は、クリーナ60を通過するときに、ブレード62によって表面に付着しているトナーが除去されてクリーナ60に回収される。
【0068】
ところで、図2に示されるように、画像形成装置10には、フロントカバー76の開閉を検出するドアセンサ86、トップカバー78の開閉を検出するドアセンサ88、及びサイドカバー80の開閉を検出するドアセンサ90が設けられている。ドアセンサ86、88、90は、コントローラ66に接続されている。
【0069】
また、画像形成装置10には、シャフト84を軸にしたトップカバー78の回転角からトップカバー78を開いたときの開度θ(図5参照)を検出する開度センサ92が設けられ、この開度センサ92がコントローラ66に接続されている。
【0070】
このコントローラ66は、ドアセンサ86、88、90のオン/オフからフロントカバー76、トップカバー78、サイドカバー80の何れかが開かれているか否かの検出と共に、オン時間から開時間を検出する。また、コントローラ66は、ドアセンサ88がオンしたときの開度センサ92の出力からトップカバー78の開度θを検出する。なお、このトップカバー78の開度θは、トップカバー78を閉止しているときを0°とした回転角度としている。
【0071】
また、画像形成装置10には、Y,M,C,K各色の感光体ユニット14の脱着を検知する脱着検知センサ93Y、93M、93C、93Kが設けられており、これらのセンサがコントローラ66に接続されている。
【0072】
また、画像形成装置10には、設置環境の温度を検出する温度センサ94及び、設置環境の湿度を検出する湿度センサ96が設けられている。温度センサ94及び湿度センサ96は、コントローラ66に接続されている。
【0073】
図4に示されるように、画像形成装置10では、搬送不良となった記録紙を取り除くために、フロントカバー76を開くと、転写ベルト24の一部、例えば、駆動ロール26の近くの予め定めた領域(図4の領域A)が露出し、この部分に作業者の手が触れると、転写ベルト24に皮脂が付着する場合がある。
【0074】
また、図5に示されるように、画像形成装置10では、トップカバー78を開けると、駆動ロール26から張力付与ロール28を経て従動ロール30の近くの予め定めた位置に達する範囲で転写ベルト24が露出する。これにより、転写ベルト24の露出した領域に作業者の手の皮脂などが付着する場合がある。転写ベルト24の露出領域(皮脂等が付着する場合がある領域)は、トップカバー78の開度θが小さいときには、駆動ロール26から張力付与ロール28を経て感光体ユニット14Kに対応する範囲(例えば、領域B)程度となるが、トップカバー78の開度θが大きくなるに従って、範囲が広くなる(例えば、領域B)。
【0075】
このため、画像形成装置10では、詳細は後述するが、フロントカバー76やトップカバー78が開閉され、その後画像形成が指示された場合には、転写ベルト24の露出領域が画像形成領域外となるように画像形成動作する特別画像形成動作を実行する。
【0076】
なお、この特別画像形成動作を実行するか否かは、例えば操作パネル74を操作することにより設定され、特別画像形成動作を実行しないように設定した場合には、トップカバー78の開閉にかかわらず、転写ベルト24の全領域が画像形成領域となるように設定される。
【0077】
図6には、転写ベルト24を展開した状態を示している。同図に示すように、例えば、フロントカバー76やトップカバー78を開閉した場合の転写ベルト24の露出領域、すなわち汚れが付着していると思われる領域を露出領域102とする。画像形成装置10では、図6に示すように、露出領域102が画像形成領域外となるように、具体的には、露出領域102がページ間となるように各感光ドラム18へのトナー画像の形成、形成されたトナー画像の転写ベルト24への転写、転写ベルト24に転写されたトナー画像の記録紙16への転写等のタイミングを制御する。
【0078】
詳細は後述するが、この特別画像形成動作は、転写ベルト24が設定された回転数分回転することでクリーナ60によって露出領域102に付着した皮脂等の汚れが除去されたと判断される場合に終了し、その後は通常の画像形成動作、すなわち転写ベルト24の全領域が画像形成領域となるように画像形成動作する。
【0079】
このように、フロントカバー76やトップカバー78の開閉後に実行する特別画像形成動作を終了するタイミングは、フロントカバー76やトップカバー78の開閉後に画像形成動作したときの転写ベルト24の回転数によって決定される。
【0080】
また、転写ベルト24への皮脂の付着は、環境温度、環境湿度に影響を受ける。すなわち、低温、低湿度の環境下では、皮脂が転写ベルト24にそれほど付着しないが、高温、高湿度の環境下では、転写ベルト24に若干手が触れただけで皮脂が付着する場合がある。
【0081】
このため、画像形成装置10では、フロントカバー76やトップカバー78が開閉された場合、そのときの温度、湿度に応じて、特別画像形成動作における転写ベルト24の回転数を補正する。すなわち、予め定めた基準温度、基準湿度よりも高い高温、高湿環境下では、基準温度、基準湿度の場合の回転数よりも多くなるように回転数を補正し、予め定めた基準温度、基準湿度よりも低い低温、低湿環境下では、基準温度、基準湿度の場合の回転数よりも少なくなるように回転数を補正する。
【0082】
次に、本実施形態の作用として、コントローラ66で実行される制御について説明する。
【0083】
まず、トップカバー78が開かれた場合の処理について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。この処理は、トップカバー78が開かれたことを検出するドアセンサ88がオンした場合に実行される。
【0084】
まず、ステップ100では、開度センサ92により検出されたトップカバー78の開度を取り込む。
【0085】
ステップ102では、トップカバー78の最大開度を更新する。すなわち、ステップ100で取り込んだトップカバー78の開度が、RAMにすでに記憶されたトップカバー78の最大開度よりも大きい場合には、ステップ100で取り込んだトップカバー78の開度を最大開度として更新する。これにより、トップカバー78が開いてから閉じるまでの間で最も大きく開いたときの開度がRAMに記憶される。
【0086】
ステップ104では、感光体ユニット14の脱着が行われたか否かが判断される。すなわち、脱着センサ93Y、93M、93C、93Kの何れかがオンして(外されて)から、オフした(装着された)か否かが判断され、何れかの感光体ユニットが脱着されたと判断された場合は、ステップ106へ移行し、そうでない場合はステップ108へ移行する。
【0087】
ステップ106では、脱着された感光体ユニットの位置、すなわち、どの色の感光体ユニットが脱着されたかをRAMに記憶する。
【0088】
ステップ108では、トップカバー78が閉じられたか否か、すなわち、トップカバー78が開かれたことを検出するドアセンサ88がオンからオフになったか否かが判断される。
【0089】
そして、トップカバー78が閉じられた場合には、ステップ110へ移行し、閉じられていない場合には、ステップ100へ戻って上記の処理を繰り返す。
【0090】
ステップ110では、特別画像形成動作を実行する際の転写ベルト24の回転数を設定する。具体的には、例えば感光体ユニットが脱着された場合には、脱着された感光体ユニットの位置に応じて転写ベルト24の回転数を設定する。図5に示すように、感光ドラム18は、トップカバー78の回転軸であるシャフト84に近い側からY,M,C,Kの順に配置されている。従って、トップカバー78を開いて感光体ユニットを脱着する際、シャフト84に近い感光体ユニットほど、露出した転写ベルト24に作業者の手が触れる確率が高くなる。このため、本実施形態では、一例として、シャフト84に近い感光体ユニットほど、特別画像形成動作する際の転写ベルト24の回転数が多くなるように設定する。従って、Yの感光体ユニットが脱着された場合が転写ベルト24の回転数を最も多くし、Kの感光体ユニットが脱着された場合が転写ベルト24の回転数を最も少なくする。この回転数の設定は、例えば各色の感光体ユニットの位置と、転写ベルト24の回転数との対応関係を不揮発性メモリ等に予め記憶しておき、この対応関係に従って設定するようにしてもよい。
【0091】
また、感光体ユニットが脱着されていない場合、すなわち、単にトップカバー78を開閉しただけの場合は、例えばトップカバー78の開度に応じて特別画像形成動作する際の転写ベルト24の回転数を設定する。すなわち、トップカバー78の開度が大きいほど露出した転写ベルト24に作業者の手が触れる確率が高くなるため、トップカバー78の開度が大きいほど、特別画像形成動作する際の転写ベルト24の回転数が多くなるように設定する。この回転数の設定は、例えば開度と転写ベルト24の回転数との対応関係を不揮発性メモリ等に予め記憶しておき、この対応関係に従って設定するようにしてもよい。
【0092】
ステップ112では、環境条件、すなわち温度および湿度を温度センサ94および湿度センサ96から取り込む。
【0093】
ステップ114では、取り込んだ温度および湿度の少なくとも一方に基づいて、ステップ110で設定した転写ベルト24の回転数を補正する。すなわち、前述したように、予め定めた基準温度よりも高い高温環境下や、予め定めた基準湿度よりも高い高湿環境下では、基準温度、基準湿度の場合の回転数よりも多くなるように回転数を補正し、予め定めた基準温度よりも低い低温環境下や、予め定めた基準湿度よりも低い低湿環境下では、基準温度、基準湿度の場合の回転数よりも少なくなるように回転数を補正する。この補正は、例えば温度、湿度、及び転写ベルト24の回転数の対応関係を不揮発性メモリ等に予め記憶しておき、この対応関係に従って設定するようにしてもよい。
【0094】
なお、トップカバー78が開いてから閉じるまでの開時間を検出し、検出した開時間が長いほど特別画像形成動作する際の転写ベルト24の回転数が多くなるように設定してもよい。
【0095】
次に、コントローラ66によって実行される画像形成処理について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。この処理は、情報処理端末76から画像データを受信して印刷指示されると実行される。
【0096】
まず、ステップ200では、トップカバー78の開閉後最初の印刷指示であるか否かを判断する。そして、トップカバー78開閉後最初の印刷の場合にはステップ202へ移行し、そうでない場合にはステップ210へ移行する。
【0097】
ステップ202では、図6に示すように、トップカバー78が開かれたときの転写ベルト24の露出領域102を画像形成領域外、すなわちページ間となるように設定する。この露出領域102は、例えばトップカバー78が開かれたときの最大開度に応じて設定される。例えば、最大開度θが予め設定されている設定値θsよりも大きいとき(θ≧θs)には、駆動ロール26から従動ロール30に至るまでの範囲(図5の領域B)を露出領域102として設定する。また、最大開度θが設定値θsよりも小さいとき(θ<θs)には、駆動ロール26の周囲から張力付与ロール28を過ぎた領域(図5の領域B)を露出領域102として設定する。
【0098】
ところで、露出領域102が大きい場合には、画像のサイズによっては、転写ベルト24に転写される画像の少なくとも一部が露出領域102に重なってしまう場合がある。すなわち、図6に示す露出領域102間の画像形成領域内に1ページ分の画像が収まらない場合である。
【0099】
そこで、ステップ204では、印刷指示された画像のサイズが大きく、その画像を転写ベルト24に転写させた場合に、露出領域102に重なってしまうか否かを判断する。そして、印刷指示された画像が露出領域102に重なってしまう場合にはステップ206へ移行し、重ならない場合には、ステップ208へ移行する。
【0100】
ステップ206では、印刷指示された画像が露出領域102に重なってしまう場合の対応処理として、例えば、印刷指示された画像が露出領域102に重なってしまう旨及び印刷指示された画像を縮小し原稿サイズを小さくして印刷する旨を印刷指示した情報処理端末76に通知し、印刷指示された画像を縮小処理すると共に、印刷する原稿のサイズを露出領域102に重ならない原稿サイズに変更する。
【0101】
ステップ208では、印刷指示された画像データに基づく画像形成処理を実行する。すなわち、画像データに基づいて感光ドラム18を走査露光し、この走査露光によって感光ドラム18に形成された静電潜像に応じたトナー像を感光ドラム18に形成し、感光ドラム18に形成されたトナー像を転写ベルト24に転写する。
【0102】
このとき、ステップ200で肯定判断された場合や後述するステップ210で否定判断された場合、すなわち特別画像形成動作を実行すべき場合には、露出領域102が画像形成領域外となるように転写する。
【0103】
一方、ステップ200でトップカバー78の開閉後最初の印刷でないと判断された場合は、ステップ210へ移行し、トップカバー78の開閉後、転写ベルト24が設定された回転数分回転したか否かが判断される。そして、トップカバー78の開閉後、すでに転写ベルト24が設定された回転数分回転した場合、すなわち、特別画像形成動作を終了している場合には、ステップ212へ移行し、特別画像形成動作を終了していない場合には、ステップ204へ移行する。
【0104】
ステップ210では、転写ベルト24の全領域が画像形成領域となるように設定する。
【0105】
このように、本実施形態では、トップカバー78が開閉された場合、転写ベルト24の露出領域102の汚れが画質に影響しないレベルにクリーニングされたと判断できる回転数分転写ベルト24が回転するまでは、露出領域102が画像形成領域外となるように特別な画像形成動作を実行する。
【0106】
なお、ステップ206の対応処理の他の例として、例えば印刷指示された画像が露出領域102に重なってしまう旨及びそのまま印刷すると一部画像が劣化する場合がある旨を印刷指示した情報処理端末76に通知して、そのまま画像形成するようにしてもよい。
【0107】
また、例えば、露出領域102に予め定めた色のベタ画像を形成させ、クリーナ60に露出領域102のトナー像を除去させてから画像形成するようにしてもよい。
【0108】
また、本実施形態では、トップカバー78を開閉した場合に、転写ベルト24の露出領域102を画像形成領域外となるように設定する場合について説明したが、前述したように、搬送不良となった記録紙を取り除く際に、フロントカバー76を開いた場合も転写ベルト24の一部が露出することから、フロントカバー76を開閉した場合にも、フロントカバー76を開いたときに露出する領域に応じて転写ベルト24の回転数を設定し、特別画像形成動作を実行するようにしてもよい。
【0109】
また、露出領域102が画像形成領域外となるように画像形成すると共に、露出領域102にベタ画像を形成させ、クリーナ60によりクリーニングさせるようにしてもよい。
【0110】
なお、画像形成装置10としては、図5に示したようなトップカバー78に転写ベルト24が取り付けられた構成に限らず、図9に示すように、トップカバー78のみが開く構成でもよい。この場合、転写ベルト24の上側を露出領域102として設定すればよい。
【0111】
また、画像形成装置10は、情報処理端末76から送信される画像形成指示に基づいた画像形成処理を実行するプリンタ機能ではなく、原稿を読み取り、読み取った画像を形成する複写機能、電話回線などの通信回線を介して受付けたデータに基づいた画像を形成するファクシミリ機能を備えたものであってもよく、また、これらの機能の複数を併せ持ったものであってもよい。
【0112】
また、以上説明した本実施の形態では、転写体として転写ベルト24が設けられた画像形成装置10を例に説明したが、転写体としては、ベルトに限らずロール(中間転写ロール)であっても良い。すなわち、感光体に形成した画像を、感光体と画像形成媒体との間に介在される転写体としては、画像形成媒体に形成する画像を保持する、転写ベルト、転写ロール、転写ドラムなどが適用され、画像形成装置は、これらの何れかを備えた構成であればよい。
【符号の説明】
【0113】
10 画像形成装置
12 筐体
14(14Y、14M、14C、14K) 感光体ユニット
16 記録紙
18 感光ドラム(像保持体の一例)
22 露光ユニット
24 転写ベルト(転写体の一例)
60 クリーナ(除去手段の一例)
62 ブレード
64 制御部
66 コントローラ(制御手段の一例)
76 フロントカバー
78 トップカバー
86、88 ドアセンサ
92 開度センサ(開度検出手段の一例)
94 温度センサ
93 脱着センサ(脱着検出手段の一例)
96 湿度センサ
100 トナーバンド
102 領域
A、B、B 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成材料によって形成された画像を保持する像保持体と、
装置本体の筐体に設けられた開閉部材が開かれることにより少なくとも一部の領域が露出すると共に、前記像保持体から転写された画像を保持して回転し、保持した画像を画像形成媒体に転写する転写体と、
前記画像形成媒体に転写されずに前記転写体上に残った前記画像形成材料を除去する除去手段と、
前記開閉部材が開閉された場合、予め定めた回転数分前記転写体が回転するまで、前記開閉部材が開かれたときに露出された前記領域が画像形成領域外となるように、画像形成タイミングを制御する制御手段と、
を備えた画像形成装置。
【請求項2】
前記像保持体は、複数の色毎に予め定めた配置で各々設けられると共に、前記開閉部材の下方に前記転写体及び複数の前記像保持体がこの順で配置され、
複数の前記像保持体が各々収容された複数の収容部の脱着を各々検出する脱着検出手段を備え、
前記制御手段は、前記脱着検出手段により脱着を検出した前記収容部の位置に応じて前記回転数を設定する
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記開閉部材が開かれたときの前記転写体の露出量を検出する検出手段を備え、
前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記転写体の露出量に応じて前記回転数を設定する
を備えた請求項1又は請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記開閉部材の開度を検出する開度検出手段を備え、
前記制御手段は、前記開度検出手段により検出された前記開閉部材の開度に応じて前記回転数を設定する
請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記開閉部材が開けられていた時間を検出する開時間検出手段を含み、
前記制御手段は、前記開時間検出手段により検出された前記時間に応じて前記回転数を設定する
請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記転写体に転写すべき画像が前記領域の少なくとも一部に重なる場合に報知する報知手段
を備えた請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記転写体に転写すべき画像が前記領域と重ならないように、当該画像を縮小する
請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記報知手段は、前記画像形成媒体に形成された画像の少なくとも一部の画質が低下する場合がある旨を報知し、
前記制御手段は、前記転写体に転写すべき画像をそのまま前記転写体に転写させる
請求項6記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記転写体に転写すべき画像が前記領域の少なくとも一部に重なる場合に、前記領域に予め定めた清掃用画像を形成させ、前記除去手段により前記清掃用画像を除去させた後、前記転写体に画像を転写させる
請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
温度を検出する温度検出手段及び湿度を検出する湿度検出手段の少なくとも一方を備え、
前記制御手段は、検出された温度及び湿度の少なくとも一方に基づいて、前記回転数を補正する
請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記開閉部材が開閉された場合の前記画像形成タイミングの制御を実行するか否かを設定する設定手段
をさらに備えた請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
画像形成材料によって形成された画像を保持させるステップと、
装置本体の筐体に設けられた開閉部材が開かれることにより少なくとも一部の領域が露出する転写体に、前記像保持体から転写された画像を保持させて回転させ、保持させた画像を画像形成媒体に転写させるステップと、
前記画像形成媒体に転写されずに前記転写体上に残った前記画像形成材料を除去させるステップと、
前記開閉部材が開閉された場合、予め定めた回転数分前記転写体が回転するまで、前記開閉部材が開かれたときに露出された前記領域が画像形成領域外となるように、画像形成タイミングを制御するステップと、
を含む処理をコンピュータに実行させるための画像形成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−137944(P2011−137944A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−297275(P2009−297275)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】