説明

画像形成装置及び画像形成方法

【課題】リアルタイムに濃度ムラを補正して画像品位のより高い画像を形成すること。
【解決手段】印字媒体200上の同一領域に対して、インクジェットヘッド220をN(Nは2以上の整数)回走査運動させ、各走査運動毎にドットの形成処理を行うマルチパス処理を用いて、印字媒体200上に階調画像を形成する画像形成装置であって、各走査運動毎の印字濃度比率を設定するパス分割テーブル410と、各走査運動毎の印字データを生成する印字データ生成部370と、印字データ生成部370で生成された印字データに基づいて、印字媒体200に階調画像を印字するプリンタエンジン部180と、プリンタエンジン部180で印字媒体200上に印字された印字状態を検出するセンサ340と、を備え、印字データ生成部370は、パス分割テーブル410で設定された印字濃度比率とセンサ340で検出された印字状態とに基づいて、プリンタエンジン部180による印字と同期して印字データを補正することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体上に画像を形成する画像形成技術に関する。
【背景技術】
【0002】
濃度ムラを補正する技術として、特許文献1には、画像記録を行う際に所定のタイミングで複数の記録素子の濃度ムラを検出し、その検出結果に基づいて、記録ヘッドに付与される駆動信号を調整する技術が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、テスト用の2値画像データにより記録ヘッドを駆動して形成されたテスト画像の濃度ムラを検出して、その検出結果に基づいて、濃度ムラ補正データを生成し、画像を形成する前に2値画像データを補正する技術が開示されている。
【特許文献1】特開平02−286341号公報
【特許文献2】特開2000−52571号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、記録枚数が所定の値に達したときや不動作期間が所定の値に達したときなどに画像データを補正するため、リアルタイムに画像データを補正することができない。
【0005】
また、特許文献2に開示された技術では、画像を形成する前に2値画像データを補正するため、画像を形成する際に突発的に生じた濃度ムラを補正することができない。このため、リアルタイムに2値画像データを補正することができない。
【0006】
従って、本発明の目的は、リアルタイムに濃度ムラを補正して画像品位のより高い画像を形成することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明においては、記録媒体上の同一領域に対して、記録ヘッドをN(Nは2以上の整数)回走査運動させ、各走査運動毎にドットの形成処理を行うマルチパス処理を用いて、前記記録媒体上に階調画像を形成する画像形成装置であって、各走査運動毎の記録濃度比率を設定する記録濃度比率設定手段と、各走査運動毎の記録データを生成する記録データ生成手段と、前記記録データ生成手段で生成された記録データに基づいて、前記記録媒体に前記階調画像を記録する記録手段と、前記記録手段で前記記録媒体上に記録された記録状態を検出する検出手段と、を備え、前記記録データ生成手段は、前記記録濃度比率設定手段で設定された前記記録濃度比率と前記検出手段で検出された前記記録状態とに基づいて、前記記録手段による記録と同期して前記記録データを補正することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0008】
また、本発明においては、記録媒体上の同一領域に対して、記録ヘッドをN(Nは2以上の整数)回走査運動させ、各走査運動毎にドットの形成処理を行うマルチパス処理を用いて、前記記録媒体上に階調画像を形成する画像形成方法であって、各走査運動毎の記録濃度比率を設定する記録濃度比率設定工程と、各走査運動毎の記録データを生成する記録データ生成工程と、前記記録データ生成工程で生成された記録データに基づいて、前記記録媒体に前記階調画像を記録する記録工程と、前記記録工程で記録媒体上に記録された記録状態を検出する検出工程と、を備え、前記記録データ生成工程は、前記記録濃度比率設定工程で設定された前記記録濃度比率と前記検出工程で検出された前記記録状態とに基づいて、前記記録工程による記録と同期して前記記録データを補正することを特徴とする画像形成方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、リアルタイムに濃度ムラを補正して画像品位のより高い画像を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の従来技術及び実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
<従来技術>
複数の記録素子を備えた印字ヘッドを用いる装置の一例として、従来から、複数のインクの吐出口を備えた印字ヘッドを用いるインクジェット印字装置が知られている。インクジェット記録装置では、インクの吐出量や吐出方向等のバラツキに起因して、インクで形成されるドットの大きさや位置がばらつき、印刷された画像に濃度ムラが生じることがある。特に、インクジェットヘッドを複数の印字媒体の配列方向とは異なる方向(例えば、印字媒体と直交する方向)に走査させて印字するシリアル型の印字装置では、上述したバラツキに起因した濃度ムラは、筋状のムラとなって印刷された画像中に現れて目立ってしまう。このため、印刷画像の品位を低下させていた。
【0012】
また、係る濃度ムラを補正するため、インクジェット印字方式による場合には、2値化処理等のハーフトーン処理を施した後の画像データ(ドットパターン)の1ラインを複数の異なる吐出口から吐出されるインクで形成する方式が提案されている。これは、例えば、印字ヘッドの幅未満の紙送りを行うことにより、1ラインの画像データを複数の走査(スキャン又はパス)で補完することで実現することができる。この手法は、一般にマルチパス印字方式又はマルチパス印字方式と呼ばれる。
【0013】
マルチパス印字方式には、マスクパターンを用いる方式と、多値の印字すべき入力画像の濃度を複数の走査に分割し、その分割されたものに対して、それぞれ印字データを生成する方式とがある。
【0014】
マスクパターンを用いてパス分割を行う方式では、一度生成した印字データに対して、複数回の印字に分割するため、パスに応じたマスクパターンを予め用意し、このマスクパターンと生成した印字データの論理積を取ることで印字していた。このマスクパターンは、複数回の印字により、生成されたすべてのデータを打ち切ることができるように予め定められている。マルチパスのパス分割を行うため、マスクパターンは、印字可能なドットを100%として、各パス毎に印字可能なドットが決定され、各パス間では排他的であり、かつ、すべてのパスの印字可能なドットの論理和を取ると全領域に等しくなるように設定される。このため、マスクパターン自体は、ハーフトーン処理との干渉を避けるため、できるだけランダムになるように選択される。
【0015】
また、印字すべき入力画像を走査に合わせて濃度分割を行うことにより、パス分割を行う方式は、本発明者らが提案している。この方式は、印字すべき入力画像を各走査に対応して印字する濃度比率を決定し、この走査毎の印字濃度比率に応じて決定されたパス分割係数により、印字すべき入力画像を濃度分割し、それぞれハーフトーン処理を行って、印字データを生成する方式である。この方式による代表的な濃度分割の手順を以下に示す。
【0016】
図13は、入力画像を4パスに分割する従来の手順を示す図である。横軸は入力画像の濃度であり、縦軸は印字媒体上での出力濃度である。入力濃度に対する出力濃度は、線形ではなく、通常、縦軸の正方向に膨らんだ曲線を描くが、従来の濃度分割では基本的には、4パスに分割する場合には、入力された濃度データを4つに均等に分割する。すなわち、1乃至4パス目までの入力濃度の分割比率k1、k2、k3、k4が、図13で示すように、k1:k2:k3:k4=1:1:1:1となるように分割する。また、マスクパターン法及び濃度分割法のいずれの場合でも、印字すべき入力画像を複数回の走査に分割して印字する。
【0017】
図14は、マルチパス印字の従来例を示す図である。ここでは、インクジェットヘッドを4回走査して印字媒体310に画像を形成する4パス印字の例について説明する。
【0018】
インクジェットヘッド300は、4つの領域300a、300b、300c、300dに分割されており、各領域には縦方向に複数のノズルが配置されている。領域300aは、インクジェットヘッド300の最下端の領域であり、領域300bは、領域300aの上方に隣接する領域である。また、領域300cは、領域300bの上方に隣接する領域であり、領域300dは、領域300cの上方に隣接する領域である。領域300a乃至300dは、前述の通り、インクジェットヘッド300の領域を4つに均等分割して形成されている。
【0019】
プリンタは、インクジェットヘッド300が印字媒体310上を走査した後に、印字媒体310を紙送り機構でインクジェットヘッド300に対して上方に移動させて印刷を繰り返す。
【0020】
図14(a)は、領域310−1に対する1パス目の走査を示す。まず、印字媒体310の領域310−1に印字する印字データのうち、1パス目で印字する印字データをインクジェットヘッド300の下側1/4の領域300aに送信し、印字媒体310上を左方向(又は右方向)に走査する。これにより、領域300aに配置されたノズルによって、印字媒体310の領域310−1に1パス目の印字を行う。なお、1パス目の印字では、インクジェットヘッド300の領域300b、300c、300dには、印字媒体310の領域には印字データを送信せず、印字を行わない。
【0021】
この印字処理が終了した場合には、印字媒体310を上側にインクジェットヘッド300の1/4の長さ(すなわち、領域300aでのノズル配列方向の幅)だけ紙送りを行う。
【0022】
図14(b)は、領域310−1に対する2パス目の走査を示す。インクジェットヘッド300は、領域310−1に対する2パス目の走査時には、印字媒体310に対して、実線で図示された位置にある。なお、インクジェットヘッド300は、2パス目の1回前のパスである1パス目の走査時には、印字媒体310に対して、破線で図示する位置300−1にあった。
【0023】
まず、インクジェットヘッド300の領域300aに対して、印字媒体310の領域310−2に印字する印字データのうち、1パス目で印字する印字データを送信し、印字媒体310の領域310−2を左方向(又は右方向)に走査する。これにより、領域300aに配置されたノズルによって、印字媒体310の領域310−2に1パス目の印字を行う。
【0024】
また、インクジェットヘッド300の領域300bに対して、印字媒体310の領域310−1に印字する印字データのうち、2パス目に印字する印字データを送信し、印字媒体310の領域310−1を左方向(又は右方向)に走査する。これにより、領域300bに配置されたノズルによって、印字媒体310の領域310−3に2パス目の印字を行う。なお、インクジェットヘッド300の領域300c、300dは、まだ印字領域に入っていないため、印字媒体310の領域には印字データを送信せず、印字を行わない。
【0025】
これらの印字処理が終了した場合には、印字媒体310を上側にインクジェットヘッド300の1/4の長さ(すなわち、領域300aのノズル配列方向の幅)だけ紙送りを行う。
【0026】
図14(c)は、領域310−1に対する3パス目の走査を示す。インクジェットヘッド300は、領域310−1に対する3パス目の走査時には、印字媒体310に対して、実線で図示された位置にある。なお、インクジェットヘッド300は、3パス目の1回前のパスである2パス目の走査時には、印字媒体310に対して、破線で図示する位置300−1にあった。また、インクジェットヘッド300は、3パス目の2回前のパスである1パス目の走査時には、印字媒体310に対して、破線で図示された位置300−2にあった。
【0027】
まず、インクジェットヘッド300の領域300aに対して、印字媒体310の領域310−3に印字する印字データのうち、1パス目で印字する印字データを送信し、印字媒体310の領域310−3を左方向(又は右方向)に走査する。これにより、領域300aに配置されたノズルによって、印字媒体310の領域310−3に1パス目の印字を行う。
【0028】
また、インクジェットヘッド300の領域300bに対して、印字媒体310の領域310−2に印字する印字データのうち、2パス目で印字する印字データを送信し、印字媒体310の領域310−2を左方向(又は右方向)に走査する。これにより、領域300bに配置されたノズルによって、印字媒体310の領域310−2に2パス目の印字を行う。
【0029】
更に、インクジェットヘッド300の領域300cに対して、印字媒体310の領域310−1に印字する印字データのうち、3パス目で印字する印字データを送信し、印字媒体310の領域310−1を左方向(又は右方向)に走査する。これにより、領域300cに配置されたノズルによって、印字媒体310の領域310−1に3パス目の印字を行う。なお、インクジェットヘッド300の領域300dは、まだ印字領域に入っていないため、印字媒体310の領域には印字データを送信せず、印字を行わない。
【0030】
これらの印字処理が終了した場合には、印字媒体310を上側にインクジェットヘッド300の1/4の長さ(すなわち、領域300aのノズル配列方向の幅)だけ紙送りを行う。
【0031】
図14(d)は、領域310−1に対する4パス目の走査を示す。インクジェットヘッド300は、領域310−1に対する4パス目の走査時には、印字媒体310に対して、実線で図示された位置にある。なお、インクジェットヘッド300は、4パス目の1回前のパスである3パス目の走査時には、印字媒体310に対して、破線で図示された位置300−1にあった。また、インクジェットヘッド300は、4パス目の2回前のパスである2パス目の走査時には、印字媒体310に対して、破線で図示された位置300−2にあった。更に、インクジェットヘッド300は、4パス目の3回前の1パス目の走査時には、印字媒体310に対して、破線で図示された位置300−3にあった。
【0032】
まず、インクジェットヘッド300の領域300aに対して、印字媒体310の領域310−4に印字する印字データのうち、1パス目で印字する印字データを送信し、印字媒体310の領域310−4を左方向(又は右方向)に走査する。これにより、領域300aに配置されたノズルによって、印字媒体310の領域310−4に1パス目の印字を行う。
【0033】
また、インクジェットヘッド300の領域300bに対して、印字媒体310の領域310−3に印字する印字データのうち、2パス目で印字する印字データを送信し、印字媒体310の領域310−3を左方向(又は右方向)に走査する。これにより、領域300bに配置されたノズルによって、印字媒体310の領域310−3に2パス目の印字を行う。
【0034】
また、インクジェットヘッド300の領域300cに対して、印字媒体310の領域310−2に印字する印字データのうち、3パス目で印字する印字データを送信し、印字媒体310の領域310−2を左方向(又は右方向)に走査する。これにより、領域300cに配置されたノズルによって、印字媒体310の領域310−2に3パス目の印字を行う。
【0035】
更に、インクジェットヘッド300の領域300dに対して、印字媒体310の領域310−1に印字する印字データのうち、4パス目で印字する印字データを送信し、印字媒体310の領域310−1を左方向(又は右方向)に走査する。これにより、領域300dに配置されたノズルによって、印字媒体310の領域310−1に4パス目の印字を行う。
【0036】
これらの印字処理が終了した場合には、1乃至4パス目の印字処理が、インクジェットヘッド300の領域300a、領域300b、領域300c、及び領域300dによりそれぞれ行われたこととなり、領域310−1については全ての画像形成が完了する。
【0037】
領域310−1に対する4パス目の走査が終了した後は、印字媒体310を上側にインクジェットヘッド300の1/4の長さ(すなわち、領域300aのノズル配列方向の幅)だけ紙送りを行う。以降、インクジェットヘッド300の走査による印字と紙送りとを順次繰り返して、印字媒体310に画像を形成していく。
【0038】
このように、メカの紙送り誤差やインクジェットヘッドのノズルのバラツキに起因する筋やムラ等の濃度ムラを低減するため、印字媒体上の領域を複数回の走査に分けて、各走査に印字データを分割して印刷するマルチパス印字方式が従来から行われている。
【0039】
<第1の実施形態>
本実施形態の画像形成装置は、記録媒体上の同一領域に対して、記録ヘッドをN(Nは2以上の整数)回走査運動させ、各走査運動毎にドットの形成処理を行うマルチパス処理を用いて、記録媒体上に階調画像を形成する装置である。
【0040】
すなわち、画像形成装置は、各走査運動毎の記録濃度比率を設定する記録濃度比率設定部と、各走査運動毎の記録データを生成する記録データ生成部と、記録データ生成部で生成された記録データに基づいて、記録媒体に階調画像を記録する記録部とを備える。また、画像形成装置は、記録部で記録媒体上に記録された記録状態を検出する検出部を更に備える。画像形成装置のこれらの構成は、次の構成で実現することができる。
【0041】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るプリンタ10の機能的構成を示すブロック図である。
【0042】
プリンタ10は、本実施形態では、インクジェットプリンタであり、CPU100と、ROM110と、RAM120と、USBデバイスインターフェース130と、USBホストインターフェース140と、を備える。また、プリンタ10は、画像処理部150と、印字制御部160と、メカ制御部170と、プリンタエンジン部180とを備える。
【0043】
CPU100は、プリンタ10を制御する中央処理装置であり、ROM110には、CPU100のプログラムやテーブルデータが格納されている。また、RAM120は、変数やデータを格納するメモリである。
【0044】
また、USBデバイスインターフェース130は、パーソナルコンピュータ(PC)20からデータを受け取るインターフェース(I/F)である。また、USBホストインターフェース140は、デジタルカメラ30等の電子機器からデータを受け取るインターフェース(I/F)である。本実施形態では、USBデバイスインターフェース130には、パーソナルコンピュータ20が接続され、USBホストインターフェース140には、デジタルカメラ30が接続されているものとする。
【0045】
画像処理部150は、デジタルカメラ30等の電子機器から入力された多値画像を色変換や2値化等の処理を行い、また、印字制御部160は、画像処理部150で2値化処理された印字データを後述のプリンタエンジン部180に送信して印字制御を行う。プリンタエンジン部180は、ヘッド、紙送り機構、及びキャリッジ送り機構を有し、メカ制御部170は、プリンタエンジン部180の紙送り機構やキャリッジ送り機構等のメカ部分(例えば、モータの回転数等)を制御する。
【0046】
ここで、デジタルカメラ30で撮影された画像をパーソナルコンピュータ20を介さずに直接プリンタ10に送信して印刷する場合を想定する。まず、プリンタエンジン部180にセットされた印字媒体(図示せず)は、センサ(図示せず)で印字媒体の種類等を示す情報が読み取られ、CPU100によって印字媒体の種類が判別される。
【0047】
印字媒体の種類を検出するセンサは、種々提案されており、例えば、特定の波長の光を印字媒体に投射して反射光を読み取り、その反射光と予め記憶された複数の波長サンプルとを比べることにより、印字媒体を判別する方式が採用できる。
【0048】
デジタルカメラ30で撮影された画像データは、JPEG画像としてデジタルカメラ30内のメモリ31に格納される。デジタルカメラ30は、接続ケーブルによりプリンタ10のUSBホストインターフェース140に接続される。デジタルカメラ30のメモリ31に格納された撮像画像は、USBホストインターフェース140を介してプリンタ10内のRAM120に一時記憶される。デジタルカメラ30から受け取った画像データは、JPEG画像であるため、CPU100を用いて圧縮画像を解凍して画像データとし、その画像データをRAM120に格納する。RAM120に格納された画像データに基づいて、プリンタエンジン部180のインクジェットヘッドで印刷するための印字データを生成する。RAM120に格納された画像データは、画像処理部150で色変換や2値化処理等を行い、印字するための印字データ(ドットデータ)に変換され、更に、パス分割を行ってマルチパス印字に対応させる。なお、画像処理部150での処理の詳細については後述する。
【0049】
印字データに変換され、パス分割されたデータは、印字制御部160に送信され、インクジェットヘッドの駆動順序に合わせて、プリンタエンジン部180のインクジェットヘッドに送信される。そして、メカ制御部170及びプリンタエンジン部180に同期して、印字制御部160で吐出パルスが生成されて、インク滴を吐出し、印字媒体(図示せず)上に画像が形成される。
【0050】
なお、本実施形態では、画像処理部150で2値化処理を行うものとしたが、入力画像を印刷するために低階調化すればよいため、2値化に限定されるものではない。例えば、インクの濃度やインクの液滴の大きさ等が2段階ある場合に限らず、それらが3段階ある場合等のように、データ量削減のためのN(Nは2以上の整数)値化を含めるものである。
【0051】
また、本実施形態では、印字媒体をプリンタエンジン部180に配置されたセンサ(図示せず)から検出し、CPU100がプリンタ10にセットされた印字媒体の種類を判別した。一方、ユーザがプリンタ10やデジタルカメラ30を操作して、印字媒体の種類を選択してもよい。
【0052】
図2は、印字媒体200及びキャリッジ210の配置状態を示す図である。キャリッジ210には、インクジェットヘッド220及びセンサ230が搭載されており、左右方向のいずれにも走査可能である。
【0053】
インクジェットヘッド220は、シアン用ヘッド220c、マゼンタ用ヘッド220m、イエロー用ヘッド220y、ブラック用ヘッド220bkの4色のヘッドを有し、各色毎に複数の吐出ノズルを有する。センサ230は、印字媒体200へのRGBの印字状態を検出するカラーセンサである。すなわち、センサ230は、記録媒体上への記録状態を検出する検出部として機能する。センサ230は、各色のインクジェットヘッド220の左側(又は右側)に隣接して配置される。なお、本実施形態では、RGBの印字状態を検出するカラーセンサを用いるが、CMYの補色センサやモノクロセンサ等を用いても構わない。
【0054】
キャリッジ210は、印字媒体200上を走査中に各色のインクジェットヘッド220の吐出ノズルよりインク滴を吐出して印字を行う。1走査分の印字を終了した場合には、プリンタエンジン部180(図1参照)により印字媒体200を副走査方向Yに搬送し、次の走査の位置に印字媒体200をセットする。
【0055】
本実施形態では、印字領域を複数回走査して印字するマルチパス印字を行うため、印字媒体200の1回の搬送量は、インクジェットヘッド220のノズル幅より小さい。すなわち、本実施形態では、インクジェットヘッド220のノズル幅の4分の1をキャリッジ210の1走査毎に搬送する。
【0056】
主走査方向Xが右方向である場合には、センサ230は、インクジェットヘッド220の上流側に位置することになる。このため、印字媒体200への印字状態をキャリッジ210の走査中に検出することができる。印字状態とは、インクジェットヘッド220の吐出特性(インクの吐出量や吐出方向のバラツキ)やプリンタエンジン部180(図1参照)による印字媒体200の搬送量のバラツキ等によって変化する実際に印字媒体200上に印字された状態を言う。従って、検出された結果に基づいて、リアルタイムに濃度ムラを補正することが可能になる。なお、詳細については後述する。
【0057】
なお、主走査方向Xが左方向である場合には、センサ230は、インクジェットヘッド220の下流側に位置することになる。このため、現在のパス(nパス目とする。)の印字データ生成時に、n−1パス目までの印字状態を検出することができない。従って、、走査中にリアルタイムに濃度ムラを補正することが不可能である。ただし、センサ230の検出結果を1走査分だけ保持した場合には、補正が可能となる。
【0058】
図5において、(a)はキャリッジ210の構成を示す図であり、(b)は濃度ムラの補正パスを示す図である。
【0059】
キャリッジ910には、図5(a)で示すように、インクジェットヘッド220と、センサ230とが搭載されている。キャリッジ210は、印字媒体に対して、右方向(方向A)及び左方向(方向B)のいずれにも移動可能である。すなわち、本実施形態では、4回の走査で双方向(左右両方向)に印字を行うマルチパス印字を想定している。
【0060】
センサ230は、インクジェットヘッド220の左側のみに配置され、印字媒体への印字状態を検出する。すなわち、センサ230は、本実施形態では、インクジェットヘッド220の主走査方向Aに対しては上流側に位置し、かつ、インクジェットヘッド220の主走査方向Bに対しては下流側に位置するように配置される。また、センサ230は、インクジェットヘッド220のノズルの配列方向の長さに対して約1/4の長さを有する。
【0061】
図5(b)において、表内に示された数字1、2、3、4は、1ライン毎のパス(走査)番号を示す。縦軸の最小単位(a、b、c・・・)は、本実施形態の場合には均等分割であるため、インクジェットヘッド220の長さをパス数で割った値に相当する。なお、これはマルチパス印字を行う場合の印字媒体の副走査方向Yへの搬送量と一致する。一方、横軸の最小単位(A1、B1・・・)は、インクジェットヘッド220の主走査方向の1走査あたりの印字画像処理を示す。なお、縦軸は印字媒体を想定しているのに対し、横軸は走査毎の印字プロセスを示している。
【0062】
まず、横軸について説明する。A1は、インクジェットヘッド220がA方向への1回目の走査で印字されるライン(本実施形態では、ラインa)を示す。また、B1は、A1の走査が終了した後に、副走査方向Yへ印字媒体を搬送し、B方向への1回目の走査で印字されるライン(本実施形態では、ラインaは2パス目、ラインbは1パス目)を示す。同様に、A2は、B1の走査が終了した後に、副走査方向Yへ印字媒体を搬送し、A方向への2回目の走査で印字されるライン(本実施形態では、ラインaは3パス目、ラインbは2パス目、ラインcは1パス目)を示す。
【0063】
次に、縦軸について説明する。例えば、ラインcは、A方向への2回目の走査(A2)が1パス目に相当し、B方向への2回目の走査(B2)が2パス目に相当する。更に、ラインcは、A方向への3回目の走査(A3)が3パス目に相当し、B方向への3回目の走査(B3)が4パス目に相当する。このように、縦軸は、4回の走査でマルチパス印字が行われることを意味する。また、図5(b)でハッチングを施したマス目は、センサ230によって検出されたn−1回目(現在のパス数をn回とする。)までの印字状態の検出結果に基づいて、リアルタイムに濃度ムラを補正することができるパスを意味する。センサ230がインクジェットヘッド220に対して上流に位置する走査方向は、B方向のみであるため、走査B1、B2、B3、B4、B5、B6の場合のみ、2乃至4パス目に対して濃度ムラを補正可能であることを意味する。ここで、センサ230は、B方向への走査時はn−1回目(現在のパス数をn回目とする。)までのパスである3パス分すべての画素の印字状態を検出可能である長さを有するものとする。
【0064】
これを縦軸のラインで見ると、ラインa、c、e、g、iは、2及び4パス目に濃度ムラを補正することができ、ラインb、d、f、hは、3パス目のみに濃度ムラを補正することができる。従って、ライン毎に濃度ムラを補正することができるパスが異なることがわかる。
【0065】
双方向マルチパス印字では、センサ230をインクジェットヘッド220に対して片側だけに配置した場合には、すべてのパスで濃度ムラを補正する必要はなく、また、奇数ラインと偶数ラインとで濃度ムラを補正するパスが異なる。
【0066】
次に、このような双方向マルチパス印字で片側だけにセンサを配置した場合において、各パス間での相違及び各ライン間でのバラツキを補いながら、濃度ムラを効果的に補正する手法について説明する。
【0067】
図6において、(a)及び(b)は、入力濃度と出力濃度との関係を示す図である。図6(a)は、図5で示すラインa、c、e、g、iのように、2及び4パス目に濃度ムラを補正する場合の濃度分割の例を示している。この場合には、濃度ムラを補正する2及び4パス目の濃度分割比率を3パス目より大きく設定する。一方、図6(b)は、図5(b)で示したラインb、d、f、hのように、3パス目のみで濃度ムラを補正することができる場合の濃度分割の例を示している。この場合には、濃度ムラを補正することができる3パス目の濃度分割比率を2及び4パス目より大きく設定する。すなわち、記録データ生成部は、記録データを補正する走査では、記録濃度比率を補正しない走査と比べて、記録濃度比率を高く設定する。
【0068】
このように、濃度ムラを補正するパスの濃度分割比率を濃度ムラを補正しないパスの濃度分割比率に比べて高く設定することによって、センサを片側だけに配置しながら、濃度ムラを効果的に補正することができる。また、センサ数を低減させることにより、コストアップを最小限に抑えることができる。
【0069】
図3は、第1の実施形態に係る画像形成装置の機能的構成を示すブロック図である。まず、入力画像320は、色変換部330でRGB信号からインクジェットプリンタで印刷するためのCMY信号335(シアン用信号335c、マゼンタ用信号335m、及びイエロー用信号335y)に変換される。また、印字状態を検出するセンサ340から検出されたRGB信号は、色変換部350でCMY信号355(シアン用信号355c、マゼンタ用信号355m、及びイエロー用信号355y)に変換される。そして、変換されたCMY信号355は、各色の印字データ制御部360(シアン用印字データ制御部360c、マゼンタ用印字データ制御部360m、イエロー用印字データ制御部360y)に入力される。
【0070】
色変換部350は、例えば、センサ340のRGB信号のカラーフィルタ特性、センサ340の検出領域に対して与える光源の特性、及び印字するインクの特性等に基づいて、CMY信号355への色変換を行う。
【0071】
各色の印字データ制御部360は、センサ340で検出されたRGB信号が色変換部350でCMY信号355に基づいて、印字データの生成を制御する。印字データ制御部360は、例えば、センサ340からの濃度レベルの補正、制御データの生成等を行う。
【0072】
入力画像320から色変換されたCMY信号335は、センサ340で検出された後に色変換部350で変換されたCMY信号355を各色の印字データ制御部360によって制御される信号と共に、各色の印字データ生成部370に入力される。
【0073】
印字データ生成部370(シアン用印字データ生成部370c、マゼンタ用印字データ生成部370m、イエロー用印字データ生成部370y)では、インクジェットヘッドで印字を行うために2値化を行って、印字データを生成する。この際に、各色の印字データ生成部370は、印字データ制御部360から出力された印字データによってそれぞれ制御される。なお、印字データ生成部370の詳細については後述する。
【0074】
印字データ生成部370でインクジェットヘッドの印字データが生成された後、各色の印字制御部380(シアン用印字制御部380c、マゼンタ用印字制御部380m、イエロー用印字制御部380y)に入力される。印字制御部380は、低階調化された印字データに基づいて、インクジェットヘッド等のプリンタエンジン部180(図1参照)に対して印字制御を行って、印字媒体に対して画像を形成する。
【0075】
図4は、第1の実施形態に係る印字データ生成部370の機能的構成を示すブロック図である。ここでは、図3で示す印字データ生成部370のうち、シアン用印字データ生成部370c、マゼンタ用印字データ生成部370m、イエロー用印字データ生成部370yのいずれか1色の機能的構成について例示する。印字画像を示す印字信号400(図3のCMY信号335に相当する。)は、図3の色変換部330により、印字を行うための各インク色に変換される。
【0076】
パス分割テーブル410は、マルチパスに分割するための分割比率k1、k2、k3、k4を格納する。乗算器420−1は、印字画像信号400に1パス目のk1(415−1)を乗算して1パス目の印字濃度を計算する。乗算器420−2は、印字画像信号400に2パス目の分割比率k2(415−2)を乗算して2パス目の印字濃度を計算する。乗算器420−3は、印字画像信号400に3パス目の分割比率k3(415−3)を乗算して3パス目の印字濃度を計算する。乗算器420−4は、印字画像信号400に4パス目の分割比率k4(415−4)を乗算して4パス目の印字濃度を計算する。
【0077】
まず、センサ340からの信号430が濃度変換部440に入力される。信号430は、図3で示したように、センサ340から出力されたRGB信号を色変換部350でCMY信号355に変換したものである。濃度変換部440は、図3で示すCMY信号355に相当する信号430を印字濃度に変換する。
【0078】
乗算器450−1は、1パス目の分割比率k1を印字画像信号400に乗算して、1パス目の印字濃度を計算する。乗算器450−2は、1パス目の分割比率k1と2パス目の分割比率k2との合計(k1+k2)を印字画像信号400に乗算して、1及び2パス目の印字濃度の合計を計算する。乗算器450−3は、1パス目の分割比率k1と2パス目の分割比率k2と3パス目の分割比率k3との合計(k1+k2+k3)を印字画像信号400に乗算して、1乃至3パス目の印字濃度の合計を計算する。
【0079】
乗算器450−1乃至450−3で計算された印字濃度は、加算器455−1乃至455−3に入力される。加算器455−1は、1パス目の印字濃度とセンサ340で検出した印字濃度との差分を計算する。加算器455−2は、1及び2パス目の合計の印字濃度とセンサ340で検出した印字濃度との差分を計算する。加算器455−3は、1乃至3パス目の合計の印字濃度とセンサ340で検出した印字濃度との差分を計算する。
【0080】
加算器455−1乃至455−3で計算された印字濃度は、加算器460−2乃至460−4に入力される。加算器460−2は、加算器455−1で計算された1パス目の印字濃度とセンサ340により検出した印字濃度との差分を2パス目の印字濃度に加算する。加算器460−3は、加算器455−2で計算された1及び2パス目の合計の印字濃度とセンサ340により検出した印字濃度との差分を3パス目の印字濃度に加算する。加算器460−4は、加算器455−3により計算された1乃至3パス目の合計の印字濃度とセンサ340により検出した印字濃度との差分を4パス目の印字濃度に加算する。
【0081】
セレクタ465−2は、濃度補正を施した加算器460−2の出力、印字濃度比率を乗算する乗算器420−2の出力のいずれを用いるかを選択する。セレクタ465−3は、濃度補正を施した加算器460−3の出力、印字濃度比率を乗算する乗算器420−3の出力のいずれを用いるかを選択する。セレクタ465−4は、濃度補正を施した加算器460−4の出力、印字濃度比率を乗算する乗算器420−4の出力のいずれを用いるかを選択する。
【0082】
濃度補正選択信号470−2は、セレクタ465−2を制御する。濃度補正選択信号470−3は、セレクタ465−3を制御する。濃度補正選択信号470−4は、セレクタ465−4を制御する。
【0083】
低階調化部480−1は、1パス目の印字濃度を計算した乗算器420−1の出力から1パス目の印字データを生成する。低階調化部480−2は、2パス目の印字濃度を計算した後のセレクタ465−2の出力から2パス目の印字データを生成する。低階調化部480−3は、3パス目の印字濃度を計算した後のセレクタ465−3の出力から3パス目の印字データを生成する。低階調化部480−4は、4パス目の印字濃度を計算した後のセレクタ465−4の出力から4パス目の印字データを生成する。
【0084】
1パス目印字画像記憶部485−1は、1パス目の印字データを生成した低階調化部480−1の出力を1パス目の印字画像として一時的に記憶する。2パス目印字画像記憶部485−2は、2パス目の印字データを生成した低階調化部480−2の出力を2パス目の印字画像として一時的に記憶する。3パス目印字画像記憶部485−3は、3パス目の印字データを生成した低階調化部480−3の出力を3パス目の印字画像として一時的に記憶する。4パス目印字画像記憶部485−4は、4パス目の印字データを生成した低階調化部480−4の出力を4パス目の印字画像として一時的に記憶する。
【0085】
本発明は、n−1パス目(現在の走査をnパス目とする。)までの印字状態をセンサ340で検出し、この検出した印字濃度と、印字媒体上に印字されるべき印字目標濃度との差分を算出して、次の印字データ生成に対して補正を行うものである。また、その際、上記印字状態がセンサ340によって検出可能であるか否かに基づいて、濃度分割比率を制御する。すなわち、記録データ生成部は、記録濃度比率設定部で設定された記録濃度比率と検出部で検出された記録状態とに基づいて、記録部による記録と同期して記録データを補正する。
【0086】
これにより、センサ340が片側にだけ配置し、全ての走査で濃度ムラを補正することができない場合(すなわち、一部の走査で濃度ムラを補正する場合)であっても、濃度ムラを効果的に補正することができる。また、センサの数を削減することにより、コストの削減にもつながる。
【0087】
次に、印字データ生成部370の動作手順について説明する。各インク色に変換された印字画像の信号は、各走査の印字濃度を計算する乗算器420−1乃至420−4に入力され、パス分割テーブル410から読み出された分割比率k1、k2、k3、k4が乗算され、各パスの印字濃度が決定される。すなわち、本実施形態では、印字濃度比率設定部は、入力画像の濃度に基づいて、記録濃度比率を設定する。
【0088】
1パス目の印字データを生成する際には、乗算器420−1で1パス目の印字濃度が計算され、低階調化部480−1で印字データが生成され、この印字データが1パス目印字画像記憶部485−1に記憶される。
【0089】
2パス目以降の印字データを生成する際には、乗算器420−2乃至420−4で各パスの印字濃度を計算すると同時に、n−1パス目(現在の走査をnパス目とする。)までの印字目標濃度を計算する。2パス目の印字を行う際には、1パス目の印字目標濃度が乗算器420−2で計算される。これと同時に、1パス目の印字画像信号400に1パス目の分割比率k1を乗算する乗算器450−1で計算する。
【0090】
一方、センサでの印字状態を検出する検出信号は、CMY信号に色変換された後に、濃度変換部440で検出濃度に変換される。1パス目の検出濃度は、計算上の印字目標濃度に対して差分が計算されるため、乗算器450−1の出力と共に、加算器(減算器)455−1に入力される。加算器455−1で計算された目標濃度に対する検出濃度の差分は、加算器460−2で2パス目の印字濃度に加算される。
【0091】
なお、図5(a)及び(b)で示したように、インクジェットヘッド220の片側にセンサ230を配置した場合には、全てのパスで濃度を補正することができるわけではない。このため、セレクタ465−2を設け、濃度を補正しないパスの分割係数が、乗算器420−2の出力、濃度補正後の印字濃度を計算する加算器460−2の出力のいずれを用いるかを選択可能としている。これらを選択する濃度補正選択信号470−2乃至470−4の値は、現在処理中のパスが濃度を補正することができるか否かによって決定される。すなわち、現在処理中のパスが濃度を補正することができる場合には、補正した印字濃度460−2を用いる。一方、現在処理中のパスが濃度を補正することができない場合には、印字濃度420−2を用いる。
【0092】
このようにして計算された印字濃度は、低階調化部480−2で印字データが生成され、生成された2パス目の印字データは、2パス目の印字画像として、2パス目印字画像記憶部485−2に記憶される。
【0093】
同様に、3パス目の印字データを生成する際には、3パス目の印字濃度が乗算器420−3で計算される。これと同時に、1及び2パス目の印字目標濃度を印字画像信号400に対して、1及び2パス目の印字濃度比率の合計(k1+k2)を乗算する乗算器450−2で計算する。一方、センサで検出した印字状態より2パス目の印字後の検出濃度が濃度変換部440で変換される。乗算器450−2で計算された2パス目の印字後の印字目標濃度とセンサで検出された検出濃度の差分が、加算器455−2で計算され、3パス目の印字濃度に加算器460−3で加算される。
【0094】
ただし、図5で示したように、ヘッドの片側にセンサを配置した場合には、すべての走査で濃度を補正できるわけではないため、セレクタ465−3を設ける。これにより、濃度を補正しない走査の分割係数が乗算器420−3で乗算された後の出力をそのまま使うか、濃度補正後の印字濃度を計算する加算器460−3の出力を使うかを選択可能としている。これを選択する濃度補正選択信号470−3の値は、現在処理中のパスが、濃度を補正することができるか否かによって決定される。濃度を補正することができる場合には、補正した印字濃度460−3を用いる。一方、濃度を補正することができない場合には、印字濃度420−3を用いる。2パス目の印字後の印字目標濃度と検出された印字濃度との差分で補正された3パス目の印字濃度は、低階調化部480−3で印字データが生成され、生成された3パス目の印字データは、3パス目印字画像として、3パス目印字画像記憶部485−3に記憶される。4パス目の印字濃度も2及び3パス目と同様に計算される。
【0095】
なお、印字濃度分割係数については、濃度補正が可能なパスの場合と不可能なパスの場合とで係数値を変更するように制御する必要がある。
【0096】
図7(a)及び(b)は、入力濃度と出力濃度との関係を示す図である。分割比率k1、k2、k3、k4と濃度補正選択信号sel2、sel3、sel4の制御例を示している。図5で示したように、2及び4パス目に濃度を補正することができるラインa、b、e、g、iの場合と、3パス目に濃度を補正することができるラインb、d、f、hの場合には、図7(a)又は図7(b)のように、濃度分割比率を変更するように制御する。
【0097】
図7(a)では、分割比率k1、k2、k3、k4と処理ラインとの関係を示している。図6で示したように、ラインa、b、e、g、iでは、分割比率k2、k4を分割比率k3より大きくし、ラインb、d、f、hでは、分割比率k3を分割比率k2、k4より大きくする。
【0098】
なお、本実施形態で用いた濃度分割比率は、センサによる濃度ムラ補正が可能であるか否かに応じて、濃度分割比率を制御可能であればよいため、問題ではない。
【0099】
図7(b)では、濃度補正選択信号sel2、sel3、sel4と処理ラインとの関係を示している。濃度が補正された印字濃度、濃度が補正されていない印字濃度のいずれを用いるかを選択するものであるが、図4で示したため、詳細な説明は省略する。
【0100】
2パス目以降において、それ以前の走査までの印字目標濃度とセンサによる検出濃度との差分に基づいて、印字データを補正することによって、メカの紙送り誤差やインクジェットヘッドのノズルのバラツキによる筋ムラ等の濃度ムラを抑制することができる。
【0101】
また、センサをインクジェットヘッドの片側に配置した場合でも、濃度分割比率を制御することによって、片側にしかセンサを置かないことによる濃度補正回数の減少のデメリットを補うことができ、また、濃度ムラ補正の低コスト化が可能になった。
【0102】
なお、本実施形態では、マルチパス方式として4パスで印字する方式について例示したが、マルチパス方式は3パス以上のパス数を持つ印字モードであればよいため、4パス印字に限定されるものではない。
【0103】
<第2の実施形態>
上述の第1の実施形態では、濃度分割係数を算出する際に、入力濃度に基づいて(入力濃度基準により)パス毎の濃度分割比率を設定したが、本実施形態では、出力濃度に基づいて(出力濃度基準により)濃度分割比率を決定する点で異なる。すなわち、記録濃度比率設定部は、予め記憶された出力画像の濃度特性に基づいて、記録濃度比率を設定する。なお、本実施形態の回路構成は、第1の実施形態とほぼ同様であるが、図4で示すパス分割テーブル410のテーブル内容のみが異なる。なお、上述の第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0104】
図8(a)及び(b)は、入力濃度と出力濃度との関係を示す図である。図8(a)では、2及び4パス目の出力濃度の分割比率が、3パス目の出力濃度の分割比率より大きくなるように制御した場合の入力濃度と出力濃度との関係を示している。図8(b)では、3パス目の出力濃度の分割比率が、2及び4パス目の出力濃度の分割比率より大きくなるように制御した場合の入力濃度と出力濃度との関係を示している。
【0105】
本実施形態によれば、出力濃度の分割比率に対応する入力濃度の分割比率k1、k2、k3、k4をパス分割テーブル410(図4参照)で規定することによって、第1の実施形態と同様に濃度ムラを補正することが可能となる。
【0106】
<第3の実施形態>
上述の第1の実施形態では、図5で示すように、センサ230は、インクジェットヘッド220の片側に配置されたが、本実施形態では、センサ930は、インクジェットヘッド220の両側に配置される点で異なる。また、上述の第1の実施形態では、センサ230は、走査時に2乃至4パス目の印字状態を検出可能な幅を有するものであったが、本実施形態では、センサ930は、インクジェットヘッド220のノズルの配列方向の長さより短い点で異なる。なお、上述の第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0107】
図9において、(a)はキャリッジ210の構成を示す図であり、(b)は濃度ムラの補正可能なパスを示す図である。キャリッジ910には、図9(a)で示すように、インクジェットヘッド220と、センサ930とが搭載されている。
【0108】
センサ930は、前述の通り、インクジェットヘッド220の左右両側に配置され、印字媒体への印字状態を検出する。センサ930は、インクジェットヘッド220のノズルの配列方向の長さの約1/4の長さを有する。すなわち、センサ930は、ノズルの配列方向の長さが2パス目の走査時の印字媒体の搬送量に相当する長さを有する。従って、センサは、記録ヘッドのノズルの配列方向の長さより短い範囲で、かつ、注目する走査時(nパス目)に注目する走査よりも1回前の走査(n−1パス目)までに記録媒体上に記録された記録状態を検出可能である範囲で配置される。
【0109】
図10は、第3の実施形態に係る印字データ生成部370’の機能的構成を示すブロック図である。印字データ生成部370’は、本実施形態では、上述の第1の実施形態の印字データ生成部370と比べて、図4で示すように、セレクタ465−1、465−3、465−4が省略される。本実施形態では、2パス目のみで濃度を補正可能であればよいためである。従って、2パス目のみで濃度を補正した加算器460−2の出力が用いられ、それ以外のパスでは、パス分割テーブル410で分割された印字濃度がそのまま用いられる。この場合、濃度ムラの補正が可能な2パス目の濃度分割比率を3及び4パス目の濃度分割比率より大きくしておく。濃度ムラの補正効果を増大させるためである。
【0110】
本実施形態によれば、いずれの処理ラインであっても、2パス目のみで濃度分割比率を補正するため、制御回路を複雑化することなく、簡易な構成により濃度ムラを補正することができる。また、センサ930がインクジェットヘッド220の両側に配置されるため、2パス目の走査時に1パス目の印字状態を検出することができる。また、走査方向A、Bのいずれであっても、2パス目の走査時のみに濃度ムラを補正することができる。さらに、走査方向A、Bのいずれであっても、濃度分割比率を切り替える処理を省略することができる。
【0111】
<第4の実施形態>
上述の第1乃至第3の実施形態では、センサで印字状態を検出できる否かによって各パスの濃度分割係数を設定した。これは、センサで印字状態を検出できるパスである場合には、濃度ムラを補正できるためであるが、濃度ムラは入力濃度の濃淡によっても違いが現れる。一般に、入力画像の濃度が低い(又は入力画像が淡い)場合には、入力画像の濃度が高い(又は入力画像が濃い)場合に比べて、濃度ムラが目立ちやすい。本実施形態では、係る入力濃度による濃度ムラの特性の違いを考慮し、濃度分割を適切に行う。なお、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。
【0112】
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、ラインa、c、e、g、iでは2及び4パス目で濃度を補正し、ラインb、d、f、hでは3パス目で濃度を補正する(図5参照)。
【0113】
図11は、第4の実施形態における入力濃度と出力濃度との関係を示す図である。2つの異なる入力濃度A、Bが印字媒体上に入力(吐出)された場合を想定する。入力濃度Aが入力された場合には、1乃至4パス目の分割比率を分割比率k1A、k2A、k3A、k4Aとすると、k1A+k2A+k3A+k4A=1(100%)の関係が成り立つ。また、入力濃度Bが入力された場合には、1乃至4パス目の分割比率を分割比率k1B、k2B、k3B、k4Bとすると、k1B+k2B+k3B+k4B=1(100%)の関係が成り立つ。
【0114】
図12は、図11に示す入力濃度A、Bの分割比率を示す図である。上述の第1の実施形態では、処理ラインによって、濃度補正が可能であるパスが2通りに分類されるが、2及び4パス目に濃度補正が可能であるラインa、c、e、g、iの場合の濃度分割比率を例示する。
【0115】
入力濃度A及びBの場合には、第1の実施形態と同様に、濃度補正が可能である2パス目の分割比率k2と4パス目の分割比率k4を3パス目の分割比率k3より大きくしている。入力濃度Bの場合には、2及び4パス目の分割比率が3パス目の1.25倍であるのに対し、入力濃度Aの場合には、2及び4パス目の分割比率が3パス目の3倍としている。すなわち、記録濃度比率設定部は、入力画像の濃度が閾値より小さい場合には、入力画像の濃度が閾値以上である場合に比べて、記録濃度比率を補正する走査での記録濃度比率が高くなるように、記録濃度を設定する。
【0116】
従って、本実施形態によれば、入力濃度が低ければ低いほど、濃度を補正することができるパスの分割比率をより高く設定することにより、入力濃度が低い入力画像で濃度ムラが目立つことを抑制することができる。
【0117】
なお、本実施形態では、2及び4パス目に濃度補正が可能であるラインa、c、e、g、iについて例示したが、3パス目で濃度補正が可能であるラインb、d、f、hについても、同様に濃度分割比率を制御することができる。
【0118】
また、1パス目の濃度が極端に低い場合には、濃度ムラを検出することが困難であるため、入力画像の濃度が低い場合には、1パス目は濃度ムラを検出可能なだけの十分な濃度に設定される。すなわち、記録濃度比率設定部は、入力画像の濃度が閾値より小さい場合には、少なくとも予め定められた濃度が1回目の走査で記録媒体上に記録されるように記録濃度比率を設定する。
【0119】
<その他の実施形態>
なお、本実施形態は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インターフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置(例えば、複写機、複合機、ファクシミリ装置等)に適用してもよい。
【0120】
また、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのコンピュータプログラムのコードを記憶したコンピュータ可読記憶媒体(又は記録媒体)を、システム又は装置に供給してもよい。また、そのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み込み実行することに適用してもよい。この場合、記憶媒体から読み込まれたプログラムコード自体が前述の実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記憶媒体は本実施形態を構成することになる。また、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0121】
さらに、記憶媒体から読み込まれたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることは言うまでもない。
【0122】
また、本実施形態を上述のコンピュータ可読記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、前述のフローチャートや機能構成に対応するコンピュータプログラムのコードが格納されることになる。
【0123】
なお、第1乃至第4の実施形態におけるセンサの長さ、配置方法、パス分割数、パス分割比率等はあくまで一例であり、本発明の構成要件として限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るプリンタ10の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】印字媒体200及びキャリッジ210の配置状態を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係る画像形成装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施形態に係る印字データ生成部370の機能的構成を示すブロック図である。
【図5】(a)はキャリッジ210の構成を示す図であり、(b)は濃度ムラの補正パスを示す図である。
【図6】(a)及び(b)は、入力濃度と出力濃度との関係を示す図である。
【図7】(a)及び(b)は、入力濃度と出力濃度との関係を示す図である。
【図8】(a)及び(b)は、入力濃度と出力濃度との関係を示す図である。
【図9】(a)はキャリッジ210の構成を示す図であり、(b)は濃度ムラの補正可能なパスを示す図である。
【図10】第3の実施形態に係る印字データ生成部370’の機能的構成を示すブロック図である。
【図11】第4の実施形態における入力濃度と出力濃度との関係を示す図である。
【図12】図11に示す入力濃度A、Bの分割比率を示す図である。
【図13】入力画像を4パスに分割する従来の手順を示す図である。
【図14】(a)乃至(d)は、マルチパス印字の従来例を示す図である。
【符号の説明】
【0125】
10 プリンタ
20 パーソナルコンピュータ
30 デジタルカメラ
100 CPU
110 ROM
120 RAM
130 USBデバイスインターフェース
140 USBホストインターフェース
150 画像処理部
160 印字制御部
170 メカ制御部
180 プリンタエンジン部
200 印字媒体
210 キャリッジ
220 インクジェットヘッド
230 センサ
320 入力画像
330 RGB→CMY色変換部
340 センサ
350 RGB→CMY色変換部
360 印字データ制御部
370 印字データ生成部
380 印字制御部
400 印字画像入力信号
410 パス分割テーブル
415、445 分割比率
420、450 乗算器
430 信号
440 濃度変換部
455、460 加算器
465 セレクタ
470 濃度補正選択信号
480 低階調化部
485 印字画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体上の同一領域に対して、記録ヘッドをN(Nは2以上の整数)回走査運動させ、各走査運動毎にドットの形成処理を行うマルチパス処理を用いて、前記記録媒体上に階調画像を形成する画像形成装置であって、
各走査運動毎の記録濃度比率を設定する記録濃度比率設定手段と、
各走査運動毎の記録データを生成する記録データ生成手段と、
前記記録データ生成手段で生成された記録データに基づいて、前記記録媒体に前記階調画像を記録する記録手段と、
前記記録手段で前記記録媒体上に記録された記録状態を検出する検出手段と、を備え、
前記記録データ生成手段は、前記記録濃度比率設定手段で設定された前記記録濃度比率と前記検出手段で検出された前記記録状態とに基づいて、前記記録手段による記録と同期して前記記録データを補正することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記記録濃度比率設定手段は、入力画像の濃度に基づいて、前記記録濃度比率を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記記録濃度比率設定手段は、予め記憶された出力画像の濃度特性に基づいて、前記記録濃度比率を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記記録データ生成手段は、前記記録データを補正する走査では、前記記録濃度比率を補正しない走査と比べて、前記記録濃度比率を高く設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記検出手段は、前記記録状態を検出するセンサを有し、
前記センサは、前記記録ヘッドの主走査方向に対して、上流側又は下流側のいずれか一方に設けられることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記検出手段は、前記記録状態を検出するセンサを有し、
前記センサは、前記記録ヘッドのノズルの配列方向の長さより短い範囲で、かつ、注目する走査時に該注目する走査よりも1回前の走査までに前記記録媒体上に記録された前記記録状態を検出可能である範囲で配置されることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記記録濃度比率設定手段は、前記入力画像の濃度が閾値より小さい場合には、前記入力画像の濃度が閾値以上である場合に比べて、前記記録濃度比率を補正する走査での前記記録濃度比率が高くなるように、前記記録濃度を設定することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記記録濃度比率設定手段は、前記入力画像の濃度が閾値より小さい場合には、少なくとも予め定められた濃度が1回目の走査で前記記録媒体上に記録されるように前記記録濃度比率を設定することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
記録媒体上の同一領域に対して、記録ヘッドをN(Nは2以上の整数)回走査運動させ、各走査運動毎にドットの形成処理を行うマルチパス処理を用いて、前記記録媒体上に階調画像を形成する画像形成方法であって、
各走査運動毎の記録濃度比率を設定する記録濃度比率設定工程と、
各走査運動毎の記録データを生成する記録データ生成工程と、
前記記録データ生成工程で生成された記録データに基づいて、前記記録媒体に前記階調画像を記録する記録工程と、
前記記録工程で記録媒体上に記録された記録状態を検出する検出工程と、を備え、
前記記録データ生成工程は、前記記録濃度比率設定工程で設定された前記記録濃度比率と前記検出工程で検出された前記記録状態とに基づいて、前記記録工程による記録と同期して前記記録データを補正することを特徴とする画像形成方法。
【請求項10】
コンピュータが読み込み実行することで、請求項9に記載の各工程をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のコンピュータプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−262456(P2009−262456A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−116294(P2008−116294)
【出願日】平成20年4月25日(2008.4.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】