説明

画像形成装置及び装着物

【課題】外形のうち装着空間部に挿入するときの側面部の先端側になる部分がその後端部になる部分よりも相対的に薄い形状からなる装着物であっても、その本体の装着空間部に挿入の初期段階から安定した状態で挿入できる画像形成装置等を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、装着物の装着空間部とその装着空間部に装着物を支えつつ挿入する方向に沿って案内する案内部が形成されている画像形成装置の本体と、前記本体の装着空間部に挿入して取り付けられ、外形のうち前記挿入方向の側面部における前記挿入するときの先端側になる部分が、当該側面部における前記挿入するときの後端側になる部分よりも薄い形状である装着物とを有し、前記装着物に、前記装着空間部の案内部に支えられて案内される被案内部を、当該装着物における前記側面部のうち前記後端側になる部分よりも前記先端側になる領域に少なくとも存在させるよう設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置及び装着物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
文字、図形、模様、写真等に代表される画像を用紙等の被記録材に形成するプリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置においては、その本体に形成した専用の装着空間部に挿入して取り付ける装着物を採用するものがある。その装着物としては、例えば、交換対象物や、感光体に静電潜像を形成する光を照射する潜像形成装置等の機器が挙げられる。
【0003】
従来、このような装着物を有する画像形成装置としては、例えば以下のものが知られている。
【0004】
まず、画像形成装置の本体の装着部に挿入して取り付けられる走査光学装置(の光学箱)を、その本体に形成されるステーの上に載せ、(光学箱の下面を使用して)そのステー上を滑らせて略水平に挿入移動させることにより取り付ける画像形成装置が知られている(特許文献1)。この画像形成装置における走査光学装置は、光学箱の下面に設けた取り付け脚の位置決めピンをステーの位置決め孔に嵌合することで固定され、また、その光学箱の挿入方向の先端側(突出部)を板バネ部材で略垂直方向に付勢し、緩衝部材が板バネ部材を介して画像形成装置本体と光走査光学装置(光学箱)とに圧接することで固定される。
【0005】
また、画像形成装置の本体に形成されたスペースに挿入して収容される走査光学装置(の筐体)を、その本体に設けられるガイドレールに(筐体の下面に形成した突出部を)載せて挿入移動させることにより収容する画像形成装置が知られている(特許文献2)。この画像形成装置における走査光学装置は、その挿入時に、ガイドレールに設けられる弾性部材(板バネ)や位置規制部材により位置の調整や位置決めがなされる。これにより、走査光学装置は、その筐体に設けられた位置決めピンがガイドレールに形成された位置決め孔に係合して位置決めされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−175931号公報
【特許文献2】特開2004−50671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明は、画像形成装置の本体に形成される専用の装着空間部に挿入して取り付ける装着物が、その外形のうち挿入するときの側面部の先端側になる部分がその後端部になる部分よりも相対的に薄い形状からなる装着物であっても、その本体の装着空間部に対して挿入の初期段階から安定した状態で挿入することができる画像形成装置及びその装着物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明(A1)の画像形成装置は、
挿入して取り付けられる装着物の装着空間部が形成されているとともに、前記装着空間部に装着物を支えつつ挿入する方向に沿って案内する案内部が形成されている画像形成装置の本体と、
前記本体の装着空間部に挿入して取り付けられ、外形のうち前記挿入方向の側面部における前記挿入するときの先端側になる部分が、当該側面部における前記挿入するときの後端側になる部分よりも薄い形状である装着物と
を有し、
前記装着物に、前記装着空間部の案内部に支えられて案内される被案内部を、当該装着物における前記側面部のうち前記後端側になる部分よりも前記先端側になる領域に少なくとも存在させるよう設けているものである。
【0009】
この発明(A2)の画像形成装置は、上記発明A1の画像形成装置において、前記被案内部が、前記側面部の前記挿入方向に対する全長の中央よりも少なくとも前記先端側になる領域内に存在するよう設けられているものである。
【0010】
この発明(A3)の画像形成装置は、上記発明A1又はA2の画像形成装置において、前記被案内部が、前記側面部の前記先端側になる領域内に存在する部分の一方又は双方が、前記後端側になる部分よりも前記先端側になる領域のうち当該先端側に位置する半分の領域内に存在するよう設けられているものである。
【0011】
この発明(A4)の画像形成装置は、上記発明A1からA3のいずれかの画像形成装置において、前記装着物が、前記側面部の少なくとも一方に、前記挿入方向の下方側に向く段差境界面部を有する段差が存在する形状であり、前記被案内部が、前記段差の段差境界面部の少なくとも前記先端側になる領域内に存在する部分を利用して構成されているものである。
【0012】
この発明(A5)の画像形成装置は、上記発明A1からA4のいずれかの画像形成装置において、前記本体の装着空間部が、前記装着物の挿入方向が斜め下方向となる形状の空間部であり、前記案内部が、前記装着物を前記挿入方向に沿って案内するよう形成されているものである。
【0013】
この発明(A6)の画像形成装置は、上記発明A1からA5のいずれかの画像形成装置において、前記装着物が、感光体に静電潜像を形成する光を照射する潜像形成装置であり、その外形のうち前記挿入方向の上下両側から見える上面部又は下面部に前記光が透過して出る出光部が形成されているものである。
【0014】
また、この発明(B1)の装着物は、
画像形成装置の本体の装着空間部に挿入して取り付けられ、外形のうち前記挿入方向の側面部における前記挿入するときの先端側になる部分が当該側面部における前記挿入するときの後端側となる部分よりも薄い形状で形成されている外装体と、
前記外装体の前記側面部のうち前記後端側となる部分よりも前記先端側になる領域に少なくとも存在するよう設けられ、前記本体の装着空間部に当該外装体を支えつつ挿入する方向に沿って案内するよう形成された案内部に支えられて案内される被案内部と
を有するものである。
【0015】
この発明(B2)の装着物は、上記発明B1の装着物において、前記被案内部が、前記側面部の前記先端側になる領域内に存在する部分の一方又は双方が、前記後端側となる部分よりも前記先端側になる領域のうち当該先端側に位置する半分の領域内に存在するよう設けられているものである。
【0016】
この発明(B3)の装着物は、上記発明B1又はB2の装着物において、前記被案内部は、前記側面部の前記先端側になる領域内に存在する部分の一方又は双方が、前記後端側となる部分よりも前記先端側になる領域のうち当該先端側に位置する半分の領域内に存在するよう設けられているものである。
【0017】
この発明(B4)の装着物は、上記発明B1からB3のいずれかの装着物において、前記外装体が、前記側面部の少なくとも一方に、前記挿入方向の下方に向く段差境界面部を有する段差が存在する形状であり、前記被案内部が、前記段差の段差境界面部の少なくとも前記先端側になる領域内に存在する部分を利用して構成されているものである。
【0018】
この発明(B5)の装着物は、上記発明B1からB4のいずれかの装着物において、前記外装体が、前記挿入方向が斜め下方向となる形状に形成された前記装着空間部に挿入して取り付けられるものである。
【0019】
この発明(B6)の装着物は、上記発明B1からB5のいずれかの装着物において、感光体に静電潜像を形成する光を照射する潜像形成装置であり、前記外装体の外形のうち前記挿入方向の上下両側から見える上面部又は下面部に前記光が透過して出る出光部が形成されているものである。
【発明の効果】
【0020】
上記発明A1の画像形成装置によれば、画像形成装置の本体に形成される専用の装着空間部に挿入して取り付ける装着物が、その外形のうち挿入するときの側面部の先端側になる部分がその後端部になる部分よりも相対的に薄い形状(以下、この形状を単に「先端側が薄い形状」ともいう。)からなる装着物であっても、この発明の構成を有しない場合に比べて、その本体の装着空間部に対して挿入の初期段階から安定した状態で挿入することができる。
【0021】
上記発明A2の画像形成装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、先端側が薄い形状からなる装着物であっても、装着空間部に対して挿入の初期段階からより安定した状態で挿入することができる。
【0022】
上記発明A3の画像形成装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、先端側が薄い形状からなる装着物であっても、装着空間部に挿入のより初期段階から安定した状態で挿入することができる。
【0023】
上記発明A4の画像形成装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、先端側が薄い形状からなる装着物であっても、その側面部の少なくとも一方に段差があれば、その段差の下方に向く段差境界面部の少なくとも一部を被案内部として利用しつつ、装着空間部に挿入の初期段階から安定した状態で挿入することができる。
【0024】
上記発明A5の画像形成装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、先端側が薄い形状からなり、しかも画像形成装置の本体における装着空間部に対して下方に向けて傾斜する方向に沿って挿入する装着物であっても、かかる装着空間部に挿入の初期段階から安定した状態で挿入することができる。
【0025】
上記発明A6の画像形成装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、装着物が、先端側が薄い形状からなり、挿入方向における上面部又は下面部に出光部が形成されている潜像形成装置であっても、装着空間部に挿入の初期段階から安定した状態で出光部への物理的な干渉を回避しつつ挿入することができる。
【0026】
上記発明B1の装着物では、その発明の構成を有しない場合に比べて、画像形成装置の本体における装着空間部に挿入して取り付けられ、先端側が薄い形状からなる外装体を有する装着物であるにもかかわらず、その本体の装着空間部への挿入を、挿入の初期段階から安定した状態で行うことができる。
【0027】
上記発明B2の装着物では、その発明の構成を有しない場合に比べて、先端側が薄い形状からなる外装体を有する装着物であるにもかかわらず、装着空間部への挿入を、挿入の初期段階からより安定した状態で行うことができる。
【0028】
上記発明B3の装着物では、その発明の構成を有しない場合に比べて、先端側が薄い形状からなる外装体を有する装着物であるにもかかわらず、装着空間部への挿入を、挿入のより初期段階から安定した状態で行うことができる。
【0029】
上記発明B4の装着物では、その発明の構成を有しない場合に比べて、先端側が薄い形状からなり、その側面部の少なくとも一方に段差を有している形状の外装体を有している装着物であるにもかかわらず、その外装体における段差の下方に向く段差境界面部の少なくとも一部を被案内部として利用しつつ、装着空間部への挿入を挿入の初期段階から安定した状態で行うことができる。
【0030】
上記発明B5の装着物では、その発明の構成を有しない場合に比べて、外装体がその先端側が薄い形状からなり、しかも画像形成装置の本体における装着空間部に対して斜め下方向に沿って挿入する装着物であっても、かかる斜め下方向に対する挿入をその挿入の初期段階から安定した状態で行うことができる。
【0031】
上記発明B6の装着物では、その発明の構成を有しない場合に比べて、装着物がその先端側が薄い形状からなり、挿入方向における上面部又は下面部に出光部が形成されている潜像形成装置であるにもかかわらず、その潜像形成装置の装着空間部への挿入を、その挿入の初期段階から安定した状態で出光部への物理的な干渉を回避しつつ行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施の形態1に係る画像形成装置の概要を示す断面説明図である。
【図2】露光装置の構成と感光ドラムとの関係を示す断面説明図である。
【図3】図1の画像形成装置の本体からトナーカートリッジを取り出した状態を示す断面説明図である。
【図4】図3の画像形成装置の本体(の装着空間部)から露光装置を取り出した状態を示す断面説明図である。
【図5】図4の露光装置を取り外した状態の画像形成装置の状態(装着空間部)を斜め右上から見たときの概略斜視図である。
【図6】図4の露光装置を取り外した状態の画像形成装置の状態(装着空間部)を斜め左上から見たときの概略斜視図である。
【図7】本体に形成する露光装置の装着空間部の構成を示す概略断面図である。
【図8】図1の画像形成装置から取り外した露光装置を斜め上方から見たときの斜視図である。
【図9】図1の画像形成装置から取り外した露光装置を斜め下方から見たときの斜視図である。
【図10】図8の露光装置の挿入方向Aの左側から見たときの側面全体の状態を示す側面図である。
【図11】図8の露光装置の挿入方向Aの右側から見たときの側面全体の状態を示す側面図である。
【図12】図8の露光装置の挿入方向Aの上方から見たときの上面全体の状態を示す平面図である。
【図13】図12の露光装置の外装体における上板を外したときの状態を示す平面図である。
【図14】露光装置の外装体における挿入方向の先端側から見たときの状態を示す概略説明図である。
【図15】露光装置を本体の装着空間部に装着するときの状態(挿入する前の準備段階の状態)を示す概略説明図である。
【図16】露光装置を本体の装着空間部に装着するときの状態(挿入の初期段階1の状態)を示す概略説明図である。
【図17】露光装置を本体の装着空間部に装着するときの状態(挿入の初期段階2の状態)を示す概略説明図である。
【図18】露光装置を本体の装着空間部に装着し終わる直前の状態を示す概略説明図である。
【図19】露光装置を本体の装着空間部に装着している途上の状態をその挿入方向の先端側から見たときの断面説明図である。
【図20】露光装置の装着完了時における画像形成装置の本体の状態を斜め右上から見たときの概略斜視図である。
【図21】露光装置の装着完了時における画像形成装置の本体の状態を斜め左上から見たときの概略斜視図である。
【図22】露光装置に設ける左右のガイド受け部の他の構成例を示す説明側面図である。
【図23】露光装置の外装体の他の外形例とその外装体に設ける左右のガイド受け部の他の構成例を示す説明側面図である。
【図24】露光装置に設ける左右のガイド受け部の他の構成例(外装体の他の外形例)を示す説明平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、この発明を実施するための形態(以下、単に「実施の形態」という)について添付の図面を参照しながら説明する。
【0034】
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係る画像形成装置1の概要を示している。この実施の形態1に係る画像形成装置1は、例えばプリンタとして構成されたものであって、外部から入力される画像情報に基づく画像を形成し、それを最終的に被記録材としての記録用紙9に形成するものである。
【0035】
<画像形成装置全体の構成>
この画像形成装置1は、外観がほぼ立方体の箱型形状からなる本体10を備えており、この本体10の内部空間に以下の機器が主に配置されている。すなわち、本体10の内部空間には、入力画像情報に基づいて現像剤としてのトナー(着色等がされた微粉体)で構成されるトナー像を形成する複数の作像装置2と、その各作像装置2で形成されたトナー像を保持して最終的に記録用紙9に二次転写するベルト方式の中間転写装置3と、中間転写装置3の二次転写位置に供給すべき所要の記録用紙9を収容して搬送する給紙装置4と、中間転写装置3でトナー像が二次転写された記録用紙9を通過させてトナー像の定着を行う定着装置5等が配置されている。この作像装置2、中間転写装置3、給紙装置4及び定着装置5は、給紙装置4が本体10の内部空間の最下部に配置されている一方で、残りの作像装置2、中間転写装置3及び定着装置5が給紙装置4の上方となる本体10の内部空間においてその順番で積み上げられたような状態で配置されているという位置関係にある。
【0036】
本体10は、画像形成装置1の骨組み部を構成する各種形状の支持部材11や、最終的に骨組み部等を外側から覆う外装カバー12等を用いて形成される構造物である。本体10の上面部10tには、画像が形成された記録用紙9を排出して収容する排出収容部13が形成されている。この排出収容部13は、傾斜面部13aとその傾斜面部13aの上端部から続く水平面部13bとを有しており、その傾斜面部13aと水平面部13bに対して画像形成後の記録用紙9が順次積み重ねるようにして収容される。また、排出収容部13の傾斜面部13bの下端部から上方に立ち上がる本体10の壁面部には、画像形成後の記録用紙9が排出される用紙排出口14が形成されている。
【0037】
作像装置2は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(黒:K)の4色のトナー像を専用に形成する4つの作像装置(2Y,2M,2C,2K)で構成されている。この4つの作像装置2(Y,M,C,K)は、以下に示すようにほぼ共通した構成からなるものであり、また、中間転写装置3と給紙装置4の間において直列に並べられた状態で配置されている。
【0038】
各作像装置2(Y,M,C,K)は、回転する感光ドラム21を備えており、この感光ドラム21の周囲に次の機器が配置されている。その周辺機器は、感光ドラム21の像保持面(トナー像を保持する表面部分)を所要の電位に帯電させる帯電装置22と、感光ドラム21の帯電された像保持面に画像情報(信号)に基づく光を照射して電位差のある(各色用の)静電潜像を形成する露光装置6と、その静電潜像を対応する色(Y,M,C,K)のトナーで現像して可視像であるトナー像とする現像装置24と、そのトナー像を中間転写装置3(の中間転写ベルト31)に転写する一次転写装置25と、転写後の感光ドラム12の像保持面に残留して付着するトナー等の付着物をかき取って除去する清掃装置26である。
【0039】
感光ドラム21は、接地処理される円筒又は円柱状の基材の周面に感光材料からなる光導電性層(感光層)を有する像保持面を形成したものであり、図示しない回転駆動装置から動力を受けて矢印で示す方向に回転するよう本体10の支持部材に支持されている。帯電装置22としては、感光ドラム21の像保持面に接触した状態で配置されるとともに帯電用電圧が印加される帯電ロール等の接触部材を備えた接触型の帯電装置が採用されている。帯電用電圧としては、現像装置24が反転現像を行うものである場合、その現像装置から供給されるトナーの帯電極性と同じ極性の電圧が印加される。
【0040】
露光装置6は、4つの作像装置2(Y,M,C,K)に対して1つの筐体に集約して各作像装置2の感光ドラム21に対応する光をそれぞれ別々に出光させるように構成したものであり、また、4つの現像装置24の下方に配置されている。露光装置6としては、レーザ光走査型の露光装置が使用されている。このレーザ光走査型の露光装置6は、図2、図13等に示すように、外装体7と、発光源である4つの半導体レーザ61と、その各半導体レーザ61から画像情報に応じて出射されるレーザ光LBを各作像装置2の感光ドラム21に走査して照射するよう導くための光学部品(回転多面鏡(ポリゴンミラー)62、複数の固定ミラー63a〜63m、複数のレンズ64a〜64i等)と、レーザ光LBを外装体70から各感光ドラム21にむけて出光させる出光部(窓)65でその主要部が構成されている。なお、露光装置6の他の詳細については後述する。
【0041】
現像装置24は、上記4色(Y,M,C,K)のいずれか1つの色の現像剤(例えば非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤など)を収容する現像剤収容部を有し、その現像剤収容部に収容されている現像剤を回転しながら保持して感光ドラム21と対向する現像領域に搬送する現像ロール24aや、その収容されている現像剤を回転して攪拌しながら現像ロール24aに搬送する攪拌搬送部材24bを有している。また、現像装置24は、その現像ロール24aに交流成分が重畳された直流成分からなる現像用電圧が印加されるとともに、その現像ロール24a及び攪拌搬送部材24bが所要の方向に回転させられる。現像剤のトナーは、現像剤収容部内において攪拌搬送部材24bにより攪拌されることでキャリアと擦れ合って所要の極性(実施の形態1ではマイナス極性)に摩擦帯電される。さらに、現像装置24は、その現像剤の消費量に応じて現像剤カートリッジ27(Y,M,C,K)から所要の色の現像剤(トナーのみの場合やトナー及びキャリアの場合がある)が補給される。
【0042】
一次転写装置25としては、感光ドラム21の像保持面に中間転写ベルト31を介して接触した状態で回転するとともに一次転写用電圧が印加される一次転写ロールを備えた接触型の転写装置が使用されている。この一次転写装置は、一次転写ロールに一次転写用電圧として直流成分の電圧(トナーの帯電極性と逆極性の直流電圧)が印加される。ちなみに、この一次転写装置25の一次転写ロールは、中間転写装置3の支持部材側に支持されている。
【0043】
中間転写装置3は、各作像装置2(Y,M,C,K)における感光ドラム21と一次転写装置25(一次転写ロール)の間となる一次転写位置を通過しながら矢印で示す方向に回転する無端状の中間転写ベルト31と、中間転写ベルト31をその内周面から回転自在に支持する複数の支持ロール32〜34等と、支持ロール34に支持されている中間転写ベルト31の外周面に所定の圧力で接触して回転する二次転写ロール35と、二次転写ロール35を通過した後に中間転写ベルト31の外周面に残留して付着するトナー等を除去するベルト清掃装置36とで主に構成されている。
【0044】
中間転写ベルト31としては、例えばポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の合成樹脂にカーボン等の導電性付与剤を分散させた材料を用いて必要な厚さからなる無端状のベルトに形成されたものが使用される。支持ロール32は駆動ロールとして、支持ロール33は張力付与ロールとして、支持ロール34は二次転写部の対向ロールとしてそれぞれ構成されている。このうち支持ロール34には、トナーの帯電極性とは同極性(又は逆極性)の直流成分からなる二次転写用電圧が所要の時期に印加される。二次転写用電圧については、二次転写ロール35にトナーの帯電極性とは逆極性の直流成分を印加するようにしても構わない。
【0045】
給紙装置4としては、収容式の給紙装置4Aと手差し式の給紙装置4Bが使用されている。この2種の給紙装置4A,4Bは、任意に選択して使用される。
【0046】
収容式の給紙装置4Aは、本体10の内部空間の下部において露光装置6の下方に存在する状態で配置されている。この給紙装置4Aは、本体10の正面の側面部10aから引き出すことができるように取り付けられ、所望のサイズ、種類等の記録用紙9を積載した状態で収容する箱状の用紙収容体(用紙カセット)41と、用紙収容体41に収容された記録用紙9をその上位の用紙から1枚ずつ送り出す送出装置42とで主に構成されている。本体10の正面とは、画像形成装置1の設置時に使用者に向けるよう設定されている側面であり、この実施の形態1では図1に示す左側の側面が該当する。上記の用紙収容体41は、記録用紙9を載せて昇降移動する積載板43や、収容される記録用紙9の送出装置42とは反対側の端部を揃える移動式の後端部揃え板44aや、その記録用紙9の側面部を揃える移動式の側部揃え板44bを有している。また、上記の送出装置42は、上位の記録用紙9を繰り出す繰出しロール42aと、繰り出された用紙9のうち最上位の用紙1枚だけを分離して搬送する分離搬送ロール対52bとで構成されている。積載板43は、積載した記録用紙9の上位にある用紙の送り出し時の先端側になる端部を送出装置42(の繰出しロール42a)に近づけた状態に保持するよう、一端を支点として他端が昇降移動する。
【0047】
本体10の内部空間において給紙装置4Aの送出装置42と中間転写装置3の二次転写位置(中間転写ベルト31と二次転写ロール35とが接触する位置)との間となる部分には、給紙装置4Aから送り出される記録用紙9を二次転写位置まで搬送する給紙用の用紙搬送路が設けられている。この給紙用の用紙搬送路は、用紙搬送ロール対55、搬送ガイド材56等で構成されている。このうち用紙搬送ロール対55は、記録用紙9の搬送時期や搬送姿勢を調整する等の機能を有する送り込み調整ロール対として構成されている。図1等における符号57は、オプション品である用紙反転搬送ユニットを本体10の背面側の側面部10bにその外側から取り付けた場合に使用される搬送ガイド材である。この搬送ガイド材57は、両面画像形成時において1面目の画像形成が終了して用紙反転搬送ユニットを経由して本体10の用紙導入口15から導入される記録用紙9を、前記した給紙用の用紙搬送路における用紙搬送ロール対55まで案内する。
【0048】
手差し供給装置4Bは、上記供給装置4Aの用紙収容体41と露光装置6の間に存在する状態で配置されている。この給紙装置4Bは、必要な枚数の記録用紙9を手で載せて設置する板状の手差しトレイ45と、手差しトレイ45に設置された記録用紙9をその上位の用紙から1枚ずつ送り出す送出装置46と、送出装置46から送り出された記録用紙9を給紙装置4Aの積載板43に載せて送出装置52の手前側まで搬送する手差し給紙用の用紙搬送路47とで構成されている。手差しトレイ45は、本体10の正面の側面部10aにトレイ下端部を支点として揺動自在に取り付けられており、その正面の側面部10aから外部にむけて斜めに倒した状態で使用される。送出装置46は、送り出しロール46aと、記録用紙9の送り出し先端部を揃えるとともに記録用紙9を送り出しロール46aに持ち上げる先端部揃え兼持ち上げ体46bとで構成されている。用紙搬送路47は、用紙搬送方向における上流側に配置される第1用紙搬送ロール対48Aと、その下流側に配置される第2用紙搬送ロール対48Bと、搬送路空間を形成する搬送ガイド対49とで形成されている。
【0049】
定着装置5は、中間転写装置3における二次転写位置の上方に存在する状態で配置されている。この定着装置5は、筐体51の内部に、矢印方向に回転するとともに表面温度が所定の温度に保持されるように加熱手段によって加熱される加熱ロール52と、この加熱ロール52の軸方向にほぼ沿う状態で所要の圧力で接触して従動回転するロール形式、ベルト形式等の加圧用回転体53とを設置したものである。定着装置5と中間転写装置2の二次転写部との間には、図示しない搬送ガイド材が配置されており、その搬送ガイド材により二次転写部から排出される記録用紙が案内されて定着装置5に導入されるようになっている。また、定着装置5と排出収容部13(用紙排出口14)の間には、定着装置5から排出される定着後の記録用紙9を排出収容部13に搬送して排出させる排出用の用紙搬送路が設けられている。この排出用の用紙搬送路は、用紙搬送ロール対58、搬送ガイド材等で構成される
【0050】
<画像形成に関する動作>
この画像形成装置1による基本的な画像の形成は、以下のようにして行われる。
【0051】
はじめに、画像形成装置1では、例えば、前記4つの作像装置2(Y,M,C,K)のすべてを使用して形成する4色(Y,M,C,K)のトナー像を組みあせて構成されるフルカラー画像を形成する動作パターン(フルカラーモード)と、4つの作像装置2(Y,M,C,K)の1つを使用して形成する1色のトナー像で構成される単色画像を形成する動作パターン(単色モード)を選択して実行することができる。実施の形態1における単色モードは、ブラック色(K)のトナー像で構成される白黒画像を形成する白黒モードとして設定されている。
【0052】
ここでは、フルカラーモードが選択されたときの画像形成動作について説明する。
【0053】
この場合、まず、4つの作像装置2(Y,M,C,K)において、各感光ドラム21が矢印の方向に回転し、各帯電装置22がその各感光ドラム21の像保持面を所要の極性(この実施の形態1では例えばマイナス極性)及び電位にそれぞれ帯電させる。また、露光装置6が、帯電後の感光ドラム21に対して各色成分(Y,M,C,K)に分解された画像信号に基づく露光(レーザ光LBの走査露光)を行い、所定の電位差で構成される各色成分の静電潜像をそれぞれ形成する。さらに、各現像装置24が、感光ドラム21に形成された各色成分の静電潜像に対し、所定の極性(マイナス極性)に帯電された各色(Y,M,C,K)のトナーを現像ロール24aにより供給して静電的に付着させてトナー像として顕像化(現像)する。
【0054】
次いで、各作像装置2(Y,M,C,K)では、感光ドラム21上に形成された各色のトナー像が、各感光ドラム21と中間転写装置3の中間転写ベルト31とが接触する一次転写位置において、一次転写装置25で形成される転写電界により中間転写ベルト31に対して順次一次転写されて重ね合わされる。続いて、中間転写装置3では、中間転写ベルト31に一次転写されたトナー像が、二次転写位置において二次転写ロール35で形成される転写電界により、給紙装置4A又は給紙装置4Bから給紙用の用紙搬送路を経由して搬送される記録用紙9に対して二次転写される。
【0055】
二次転写が終了した記録用紙9は、中間転写ベルト31から剥離された後に定着装置5にむけて移動して導入される。定着装置5では、トナー像が転写された記録用紙9を加熱ロール52と加圧用回転体53の接触部を通過させて加熱及び加圧させることでトナー像のトナーを溶融させて用紙9に定着させる。定着が終了した後の記録用紙9は、その片面への画像形成を行うだけの場合には、排出用の用紙搬送路を経由して用紙排出口14から筐体10の外部に排出されて排出収容部13に収容される。
【0056】
以上により、1枚の記録用紙9には、4色のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像が形成される。
【0057】
ここで、給紙装置4Aからの記録用紙9の供給(給紙)は、次のように行われる。すなわち、給紙装置4Aでは、その積載板43上に収容された複数枚の記録用紙9における上位の用紙が送出装置の繰出しロール52aにより繰り出された後、分離搬送ロール対52bにより分離されて1枚だけが給紙用の用紙搬送路に送り出される。その用紙搬送路では、送り出された記録用紙9が用紙搬送ロール対55により一時的に停止した状態におかれた後に所要のタイミングで二次転写位置にむけて送り出される。
【0058】
一方、給紙装置4Bから給紙を行う選択した場合は、その給紙は次のように行われる。すなわち、給紙装置4Bでは、その手差しトレイ45上に載せられた複数枚の記録用紙9における上位の用紙が1枚ずつ送出装置の送り出しロール46aにより手差し給紙用の用紙搬送路47に送り出される。用紙搬送路47では、送り出された記録用紙9が、第1用紙搬送ロール対48A及び第2用紙搬送ロール対48Bの搬送力により搬送ガイド対49の搬送路空間を通過するように搬送された後、その用紙9の先端部が給紙装置4Aの積載板43の上(又は収容されている記録用紙9の上面)に乗せられる。その後、記録用紙9は、給紙装置4Aの送出装置52により送り出されることにより、給紙用の用紙搬送路を通して二次転写位置に搬送される。
【0059】
<画像形成装置の要部の構成>
この画像形成装置1においては、その装置を構成する一部の構成装置について以下に説明する状態で配置しており、また、その配置の状態に適合した取り付け構造を採用している。
【0060】
まず、中間転写装置3は、図1、図3等に示すように、本体10の内部空間の上部に存在するよう配置されている。また、この中間転写装置3は、その中間転写ベルト31の各一次転写位置を通過する範囲の張架部分31aが、本体10の右の側面部10b(図5)側から見た場合、図1等において右肩下がりに傾いた状態となるよう配置されている。中間転写ベルト31の各一次転写位置を通過する範囲の超過部分31aとは、図2等に示すように、そのベルトの回転方向の最も上流側に配置される一次転写装置25Yとその最も下流側に配置される一次転写装置25Kとの間に存在するときのベルト部分である。中間転写ベルト31の張架部分31aの傾きは、用紙排出部13の傾斜面13aの傾きとほぼ共通している。
【0061】
また、4つの作像装置2(Y,M,C,K)は、図1、図3等に示すように、その感光ドラム21及び一次転写装置25が一次転写位置に存在するよう配置するものであるため、中間転写ベルト31の各一次転写位置を通過する範囲の張架部分31aにそって間隔をあけた状態で直列に並べて配置する必要がある。このため、4つの作像装置2は、少なくとも感光ドラム21及び一次転写装置25を、中間転写ベルト31の当該張架部分31aの右肩下がりに傾いた状態に対応して右肩下がりに傾いて直列に並べられた状態で配置されている。各感光ドラム21の周囲には、露光装置6を除いて、他の帯電装置22、現像装置24及び清掃装置26が各感光ドラム21をそれぞれ取り囲むように同様の位置関係で配置されている。
【0062】
また、4つの作像装置2に共通する露光装置6は、図1、図2等に示すように、画像形成装置1の小型化の一環として作像装置2全体の実装密度を高める観点や、その露光用の光(LB)が出光する出光部65と各作像装置2における各感光ドラム21との直線距離が同一になるよう設定する必要があることから、その外装体(筐体)70が図1等において右肩下がりに傾いた状態で配置されている。
【0063】
さらに、手差し式の給紙装置4Bは、図1、図3等に示すように、その手差しトレイ45が、その傾倒操作や記録用紙の設置等の取り扱いやすさの観点から正面の側面部10aに設けられているため、供給先の中間転写装置3における二次転写位置とは反対側の離れた位置関係になっている。このため、その手差しトレイ45に載せられた記録用紙9を二次転写位置の側に搬送する手差し用の用紙搬送路47が、図1等に示すように収容式の給紙装置4Aと露光装置6の間の狭い隙間を利用して配置されている。
【0064】
この他、4つの現像剤カートリッジ27(Y,M,C,K)は、交換作業等の取り扱いやすさの確保や画像形成装置1の高さ寸法の抑制等の観点から、図1、図3等に示すように、本体10の内部空間のうち給紙装置4Bの上方であって作像装置2及び中間転写装置3の正面部10a側の位置に確保される隙間空間S(図3)に、着脱自在に装着するよう配置されている。本体10の上記隙間空間Sの一部は、4つの現像剤カートリッジ27(Y,M,C,K)を装着する装着部16として構成されている。4つの現像剤カートリッジ27(Y,M,C,K)の装着状態は、実装密度を高める等の観点から、上下の方向に積み重ねた状態であるとともに、その下方の位置から上方の位置にむかうにつれて正面部10aから次第に離れるように少しずつずれた状態である。
【0065】
また、各作像装置2における現像装置24は、その交換作業や点検作業を容易に行うようにするため、図5に示すように、本体10の正面部10aから見て右側の側面部10bに形成される開口部10gを通してほぼ水平の方向に引き出す操作や押し込む操作により、本体10に対して着脱自在に装着されるようになっている。さらに、中間転写装置3についても、本体10の上面部10tにおける後記する開閉式の外装カバー(12A)を開けた状態にした後、その開口した上面部10tから斜め上方向(図3の矢印Cで示す方向)に引き出すことによって取り外すことができるようになっている。
【0066】
そして、この画像形成装置1においては、図3に示すように、4つの現像剤カートリッジ27(Y,M,C,K)が、本体10の正面側の隙間空間Sに形成される装着部16に対して着脱自在に取り付けられるよう構成されている。
また、画像形成装置1では、図4等に示すように、露光装置6が、本体10における上記隙間空間Sの背面側になる位置であって、かつ作像装置2の現像装置24と供給装置4Bの用紙搬送路47との間となる部位に形成される装着空間部17に対し、挿入されて取り付けられるよう構成されている。
【0067】
また、画像形成装置1の本体10は、上記した現像剤カートリッジ27の交換作業や露光装置6の取り付け(取り外し)作業を行うときには、図3、図4等に示すように、手差しトレイ45を傾倒した状態にして正面部10aの一部を開口させた状態にするとともに、用紙排出収容部13の傾斜面部13aの一部や水平面部13bを含む部分を揺動自在に支持してなる開閉式の外装カバー部分12Aを開けて正面部10a及び上面部10tの一部を開口させた状態にする構造になっている。
【0068】
<露光装置の装着空間部の構成>
画像形成装置1の本体10における露光装置6の装着空間部17は、図4等に示すように、その空間の上方が、前記した通り右肩下がりの斜め下方向に傾いて並んだ状態にある4つの作像装置2における現像装置24によって囲まれており、また、その空間の下方が、給紙装置4Bにおける手差し用の用紙搬送路47によって囲まれた周囲の環境になっている。また、露光装置6は、前述したとおりその外装体(筐体)70が4つの作像装置2における各感光ドラム21との関係で右肩下がりに傾いた状態で最終的に配置されている必要がある。このため、装着空間部17は、図4、図11等に示すように、露光装置6を取り付ける際に挿入するときの挿入方向Aが、図1、図4等に示すように各感光ドラム21の右肩下がりの斜め方向と同じ斜め下方向となる形状で形成されている。
【0069】
また、装着空間部17は、図4等に示すように、その挿入方向Aの先端側が、ほぼ水平方向に配置される手差し用の用紙搬送路47と斜めに交差するかのように接近する状況にある。しかも、装着空間部7は、その挿入方向Aの先端側の下方に、手差し用の用紙搬送路47における第2用紙搬送ロール対48Bが上方に突出した状態で存在する状況にある。このため、装着空間部17の収容空間は、特に挿入方向Aの下流側(先端側)における高さ(厚み)が次第に低く(薄く)なるという特異な形状になっている。
【0070】
このような装着空間部17の上部は、図4〜図7等に示すように、4つの作像装置2との間を仕切る仕切り板171が配置されて区画されている。仕切り板171は、全体として平板状の形状からなるものであり、挿入方向Aとほぼ平行する状態(斜め下方向に沿う状態)で本体10の支持部材11に固定されている。また、仕切り板171には、露光装置7から出光される光を受ける入れる長方形状の入光窓(ガラス)172が4つ形成されている。装着空間部17の左右両側は、図5から図7等に示すように、本体10の左右の側面部10c,10bに存在する内壁面10e,10f等によって囲まれている。また、装着空間部17の入口は、挿入方向Aの上流側(後方側)における開口部分となるが、例えば、図4や図15に示すように、仕切り板171の挿入方向Aの上流側の端部から下方にほぼ垂直に延ばした二点鎖線17aで示す付近の部位である。
【0071】
また、装着空間部17の挿入方向Aの先端側の端部は、図4〜図6等に示すように、端部側面板173と端部底面板174が配置されて区画されている。端部側面板173は、挿入方向Aとほぼ直交する方向に沿う状態で本体10の支持部材に固定されている。端部底面板174は、端部側面板172の下端部から連続して、給紙装置4Aの用紙収容体41の上端とほぼ平行する方向にのびる状態(ほぼ水平の状態)で本体10の支持部材に固定されている。また、端部側面板173には、露光装置6の装着する位置を最終的に決定するための第1の位置決め孔175が形成されている。
【0072】
さらに、装着空間部17の下部は、図4〜図6等に示すように、その挿入方向Aの下流側の部分が手差し用の用紙搬送路47を構成する搬送ガイド材49により区画されており、また、その挿入方向Aの上流側(入口側)の部分が露光装置6の下部を支持して位置決めするための角筒状の下部支持体176が配置されて区画されている。下部支持体176は、露光装置6を支持する面となる上面部176aが、その挿入方向Aとほぼ平行する状態(斜め下方向に沿う状態)になるよう本体10の支持部材11(内壁面10e,10f)に固定されている。また、下部支持体176の挿入方向Aの上流側に位置する側面部には、露光装置6の装着する位置を最終的に決定するための第2の位置決め孔177が形成されているとともに、位置決めがなされた後に露光装置6をネジ止めして最終的に固定するためのネジ孔178が取り付けられている。下部支持体176の下面部176cは、手差し用の用紙搬送路47を構成する搬送ガイド材の一部として形成されている。
【0073】
そして、装着空間部17は、図4〜図7等に示すように、その左右の側面部(本体10の左右の内壁面10e,10f)に、露光装置6を支えつつ装着空間部17の挿入方向Aである斜め下方向に沿って案内する左ガイドレール18及び右ガイドレール19が設けられている。この左ガイドレール18及び右ガイドレール19は、最終的に、露光装置6側に設けられる後記する位置決め突起(721,722)を、装着空間部17側に設けられた前記位置決め孔175,177にそれぞれ嵌め入れるように誘導する。このガイドレール18,19の詳細については後述するが、両ガイドレール18,19は露光装置6に設ける後記のガイド受け部(8A,8B)の構成に応じて条件が設定されている。
【0074】
<露光装置の構成>
装着空間部17に挿入して取り付けられる露光装置6は、その構成部品を覆うとともに装着空間部17の収容空間の形状に対応した外観形状からなる外装体7を有している。
【0075】
外装体7は、上面が開口した筐体71と、筐体71の上面の開口を塞いで外装体7の上面部となる上板72と、筐体71の挿入方向Aにおける左右両側の側壁部の全部又は一部を覆う左右の側壁板(側壁カバー)73,74とで構成されている。この外装体7は、遮光性を有する材料で作製される。
【0076】
このうち筐体71は、図2、図13に示すように、露光装置6の挿入方向Aの先端側に位置する先端面部711と、その挿入方向Aの左右両側から見える側壁部712,713と、その挿入方向Aの後端側に位置する後端面部714と、その挿入方向Aに沿って後端面部714から挿入方向Aの先端側の途中の位置にいたる底面部715と、底面部715から挿入方向Aの下流側にむけて上昇して先端面部711と接続する傾斜底面部716とを有する形状のものである。先端面部711、側壁部712,713及び後端面部714で囲まれて形成される筐体71の上面の開口は、矩形状の形状(例えば長方形)になっている(図13)。また、底面部715は、筐体71の上面とほぼ平行する状態の面として形成されている。
【0077】
筐体71の内部には、前記した露光装置6を構成する半導体レーザ61と、回転多面鏡62と、複数の固定ミラー63a〜63m、複数のレンズ64a〜64i等の光学部品が所要の位置にそれぞれ設置される。このうち半導体レーザ(駆動回路を含む半導体レーザユニット)61は左の壁面部712に取り付けられており(図13)、固定ミラー63の一部(63a〜63d)とレンズ64の一部(64a〜64e)は底面部715に所要の位置関係で配分された状態で取り付けられている(図2、図13)。固定ミラー63の残り(63f〜63m)とレンズ61の残り(64f〜64i)は、左右の側壁部712,713の上部側の部位に所要の位置関係で配分された状態で取り付けられている(図2、図13)。
【0078】
筐体71の先端面部711は、露光装置6が装着空間部17に最終的に装着されたとき(装着完了時)に装着空間部17の端部側面板173と対向する面である。この先端面711には、装着が完了する段階において、装着空間部17の端部側面板173にある第1の位置決め孔175に嵌め入れる第1の位置決め突起721が設けられている。
【0079】
筐体71の傾斜底面部716は、図4等に示すように、画像形成装置本体10の装着空間部17の収容空間が前記したように露光装置6(外装体7)の挿入方向Aの下流側における高さ(厚み)が次第に低く(薄く)なるという特異な形状になっているため、その特異な形状にほぼ整合させる形状で形成されている。
【0080】
すなわち、傾斜底面部716は、図1、図3、図21等に示すように、露光装置6の装着空間部17への装着完了時に装着空間部17の端部底面板174と対向することになる底面対向部716aと、装着作業の際に装着空間部17における手差し用の用紙搬送路47(の第2の用紙搬送ロール対48B及びその周囲の搬送ガイド材49)との接触を回避する窪んだ形状に形成された窪み段部716bとで構成されている。窪み段部716bは、図9等に示すように、挿入方向Aとほぼ直交する方向の全域にわたって底面対向部716aよりも筐体71の内部側に窪んだ形状である。窪み段部716bは、具体的には、底面対向部716aの下端から底面部715とほぼ平行する状態で後端面部714の側にのびる第1窪み面717aと、第1窪み面717aから更に内側に窪んだ第2窪み面717bと、手差し用の用紙搬送路47の搬送ガイド材49と対向する第3窪み面717cを有する形状で形成されている。
【0081】
窪み段部176bは、以下の理由により形成されている。つまり、露光装置6の挿入過程において障害物となる第2の用紙搬送ロール対48B等が本体10の下方側(矢印Yで示す方向と反対側の方向)にずらして配置することが給紙装置4A(用紙収容体41)の存在により不可能である一方で、露光装置6の外装体7には上方側(内部側)に食い込むような窪み形状を形成することが可能な部位が存在している。このため、窪み段部176bは、その用紙搬送ロール対48B等の配置する位置を変更せずに、露光装置6の外装体7の一部(対処可能な部位)をその内部側に窪ませた形状(段付き形状)になっている。
【0082】
筐体71の右の側壁部713は、図2、図8、図14等に示すように、その高さ(厚み)方向の3分の2(2/3)程度の上部71Aが下部71Bよりも外側(図8の右側)に突出した形状になっている。これは、左右の側壁部712,713に取り付けるレンズ64f〜64iの取り付け角度等を調整する調整機構(不図示)をその各レンズの一端部に追加するかたちで設けるので、その設置スペースを余分に確保するために必要になったものである。このため、側壁部713は、露光装置6の挿入方向Aから見て下方側に向く段差境界面部718を有する段差が存在する形状になっている(図9、図14)。
【0083】
筐体71の底面部715には、図9等に示すように、その後端寄りの部位に、第2の位置決め突起722とネジ723を設けるための別体の取付け板(ブラケット)725が取り付けて固定されている。第2の位置決め突起722は、露光装置6の装着完了時に、装着空間部17における下部支持体176にある第2の位置決め孔177に嵌め入れられる突起である。ネジ723は、その下部支持体176にあるネジ孔178にネジ止めして筐体71を装着空間部17に固定するネジである。筐体71の後端面部714には、露光装置6の挿入作業や取り出し作業時に使用する取っ手726が設けられている。
【0084】
外装体7の上面部である上板72には、図8、図11等に示すように、画像形成時に露光装置6で生成される露光用の光(レーザ光LB)を4つの作像装置2の各感光ドラム21にむけてそれぞれ出光させるための出光部65(Y,M,C,K)が設けられている。出光部65は、挿入方向Aと直交する方向に長い長方形状の開口部65aに透明なガラス板65bを設置したものである。開口部65aは、上板72の表面から少し盛り上がって開口を囲む形態の枠部を有した構造になっている。
【0085】
外装体7の左の側板73は、図9、図10等に示すように、筐体71の左の側壁部713の全体を覆うカバー材であるため、その側壁部713の外形に対応した形状で形成されている。この側板73は、その外周縁の所要の部分に、内側(右側)に折り曲げた形状の取付け部73aが形成されており、その取付け部73aを側壁部713の縁部に引っ掛けた状態にすることで側壁部713に取り付けた後に、ネジ732を用いてネジ止めすることで側壁部713に固定される。また、側板73は、その下部の一部に、左の側壁部713に取り付けられる半導体レーザユニット61の設置スペースを確保するために外側に突出した突出面部733が形成されている。図9における符号734は、装着完了後に、半導体レーザユニット61と画像形成装置1の本体10にある画像処理装置や電源部との間を接続するための接続ケーブルの一部である。
【0086】
外装体7の右の側板74は、図8、図11等に示すように、筐体71の右の側壁部712における上部71A(図2)を覆うカバー材であるため、その側壁部712の上部71Aの外形に対応した形状に形成されている。この側板74は、その外周縁の所要の部分に、内側(左側)に折り曲げた形状の取付け部74aが形成されており、その取付け部74aを側壁部712の上部71Aの縁部に引っ掛けた状態にすることで側壁部712に取り付けた後、ネジ742を用いてネジ止めすることで側壁部712の上部71Aに固定される。取付け部74aは、右の側壁部712における上部71Aと下部71Bの境にある段差境界面部718にも回り込む状態で形成されている(図9、図14)。
【0087】
そして、露光装置6の外装体7は、図8〜図11等に示すように、その外形のうち挿入方向Aの左右両側から見える左右の側面部70A,70Bにおける挿入するときの先端側になる部分70Eの形状が、当該左右の側面部における挿入するときの後端側となる部分70Mよりも薄い厚さで構成される形状で形成されている。実施の形態1における外装体7は、その後端側となる部分70Mが、外装体7の全体における最大の厚み(Dmax)かなる部分にもなっている。
【0088】
つまり、外装体7の左右の側面部70A,70Bの形状は、画像形成装置1の本体10における装着空間部17の形状(収容空間の形状)に対応して、特に先端側になる部分70Eが挿入方向Aの下流側(先端側)における厚みが後端側となる部分(最大の厚み部分)70Mよりも次第に薄くなるという特異な形状(先端側が薄い形状)になっている。ここで、外装体7の厚みとは、その挿入方向Aとほぼ直交する方向において存在する上端部と下端部の間の寸法である。また、側面部70A,70Bは、外装体7の主体となる外形を決定付ける本体部分であり、その本体部分に付設されて突出する部品(例えば取付け板725)や、部分的に突出する部位(例えば、出光部65、位置決め突起721)部品などを含まない。このため、外装体7の側面部70A,70Bにおける最大の厚み部分の厚みについても、筐体71の底面部715にある取付け板725や、上板72にある出光部65などの厚み部分を含まないことになる。
【0089】
そしてまた、露光装置6の外装体7には、図8〜図14等に示すように、装着空間部17の左ガイドレール18及び右ガイドレール19に支えられて案内される左右のガイド受け部8A,8Bが設けられている。
【0090】
ちなみに、左右のガイド受け部8A,8Bは、例えば、筐体71の底面部715における挿入方向Aの左右両端部を受け部(面)として利用して構成することが容易であって効率がよい。
しかし、この外装体7は、前述したとおり先端側が薄い形状であるため、図10、図11等に示すように、特に底面部715の挿入方向Aの先端側の端部が、筐体71の先端面部711にいたる位置まで達しておらずその途中の位置で終了した形状になっている。
このため、仮に筐体71の底面部715における挿入方向Aの左右の両端部分を左右のガイド受け部として形成した場合、かかるガイド受け部は、外装体7の最大の厚み部分70M(図10)に相当する領域に存在するだけとなり、外装体7の先端側になる部分70Eに相当する領域には存在しないことになる。そして、露光装置6の外装体7を装着空間部17に挿入して装着する際には、その外装体7の先端側になる部分70Eを装着空間部17の収容空間内に入れた状態にした後に、かかるガイド受け部が装着空間部17に形成される左右のガイドレールに乗って支えられる状況となる。
このことから、露光装置6の装着空間部17に対する挿入作業に際しては、かかるガイド受け部が装着空間部17の当該ガイドレールに乗って支えられるまでの間、作業者が露光装置6(外装体7)を手で持って支え、その外装体7との隙間が少ない収容空間の装着空間部17に対して挿入状態を予測しながら作業を行わなければならず、特に外装体7の先端側になる部分70Eの装着空間部17に対する挿入状態(挿入姿勢や装着空間部17との位置関係)が不安定な状態になってしまう。したがって、露光装置6を装着空間部17にその挿入の初期段階から安定した状態を行うことが難しい。
【0091】
そこで、実施の形態1に係る露光装置6では、図8〜図13、図14等に示すように、その左右のガイド受け部8A,8Bを、外装体7における左右の側面部70A,70Bのうち後端側となる部分よりも先端側になる領域(先端側になる部分70E)に少なくとも存在させるようそれぞれ設けている。実施の形態1における左右のガイド受け部8A,8Bは、その挿入方向Aの先端部(下流側の端部となる)82,85が、外装体7の先端側になる部分70Eに存在する形態のものを採用している。以下、その左右のガイド受け部8A,8Bについて詳述する。
【0092】
まず、左のガイド受け部8Aは、左の側板73のうち筐体71の上部71Aに該当する部位に、挿入方向Aにそって伸びる状態で左ガイドレール18による支えを受ける受け面81を有する板状の突起として形成されたものである。
【0093】
詳しくは、ガイド受け部8Aは、その挿入方向Aの先端部82が筐体71の傾斜底面部716のほぼ中央部付近の位置に存在し、その挿入方向Aの上流側の後端部83が筐体71の後端面部714にいたる位置に存在するように形成されている。ガイド受け部8Aの先端部82は、図12に示すように、上板72におけるイエロー色の出光部65Yにおける挿入方向Aの下流側になる端部付近の位置に存在する状態になっている。ガイド受け部8Aの後端部83は、半導体レーザユニット61の設置スペースのための突出面部733よりも少し上方の位置に存在するようにも形成されている。このようにガイド受け部8Aは、図10に示すように、外装体7における左右の側面部70A,70Bのうち後端側となる部分70Mよりも先端側になる部分70Eに存在するとともに、その後端側となる部分70Mにも存在する状態で形成されている。このため、ガイド受け部8Aは、挿入方向Aにおいて長い寸法の受け部となるので、左ガイドレール18からの案内作用を長く受けることができ、露光装置6の装着空間部17へのより安定した挿入を行うことが可能になる。
【0094】
また、ガイド受け部8Aの側板73から突出する高さは、側板73と装着空間部17の左の側面との間に余裕の隙間がほとんどないため(図17参照)、前記した半導体レーザユニット61の設置スペースのための突出面部733とほぼ同じ高さに設定されている(図9、図14)。さらに、ガイド受け部8Aの先端部82は、左ガイドレール18に円滑に乗せることを容易にするために斜め上方に曲げられた形状で(曲げ先端部として)形成されている。
【0095】
次に、右のガイド受け部8Bは、図11、図14等に示すように、右の側板74のうち筐体71の上部71Aと下部71Bの境界の段差境界面部718に存在する取付け部74aの下面を、そのまま右ガイドレール19による支えを受ける受け面として形成されたものである。
【0096】
詳しくは、ガイド受け部8Bは、その挿入方向Aの先端部85が筐体71の傾斜底面部716における窪み段部716bの第1窪み面717aと第2窪み面717bの境界付近の位置に存在し、その挿入方向Aの上流側の後端部86が後端面部714よりも少し手前側の位置に存在する部位する形態になっている。ガイド受け部8Bの先端部85は、図12に示すように、上板72におけるマゼンタ色の出光部65Mにおけるシアン色の出光部65C側になる端部にほぼ相当する位置に存在する状態になっている。また、ガイド受け部8Bの後端部86は、上板72におけるブラック色の出光部65Kの出光部65Kにおける挿入方向Aの上流側となる端部にほぼ相当する位置に存在する状態になっている。このようにガイド受け部8Bは、図11に示すように、外装体7における左右の側面部70A,70Bのうち後端側となる部分70Mよりも先端側になる部分70Eに存在するとともにその後端側となる部分70Mにも存在する状態で形成されている。
【0097】
また、ガイド受け部8Bは、右の側板74の取付け部74aの下面をそのまま有効に利用して構成されているため、図12、図14等に示すように、その側板74の外側からまったく突出しない状態で存在することになる。また、ガイド受け部8として、新たに設けるように構成する必要もない。
【0098】
左右のガイド受け部8A,8Bについては、図14、図15等に示すように、挿入方向Aとほぼ直交する方向に対して、左のガイド受け部8Aが右のガイド受け部8Bより上方側に存在するという(上下方向の)位置関係になっている。
【0099】
このため、この左右のガイド受け部8A,8Bを支えて案内する左ガイドレール18及び右ガイドレール19については、図4、図7、図15等に示すように、左右のガイド受け部8A,8Bの前記した位置関係と対応するよう、左ガイドレール18が右ガイドレール19よりも挿入方向Aとほぼ直交する方向に上方側に存在する位置関係で形成されている。
【0100】
また、左右のガイド受け部8A,8Bについては、図9、図12、図15等に示すように、挿入方向Aにおいて、左のガイド受け部8Aが右のガイド受け部8Bよりも距離J(図15)の分だけ挿入方向Aの先端側(下流側)に存在するという(前後方向の)位置関係になっている。
【0101】
この点に対して装着空間部17における左ガイドレール18及び右ガイドレール19は、図4、図15等に示すように、各ガイドレールのガイド始点部18s、19sが挿入方向Aにおけるほぼ同じ位置に存在する状態で形成されている。具体的には、図4、図15等に示すように、ガイド始点部18s、19sが装着空間部17の入口17aから収容空間内に少し入り込んだ位置に存在するように形成されている。
【0102】
さらに、装着空間部17における左ガイドレール18は、図4、図5、図7、図15等に示すように、挿入方向Aに沿って下方側に存在するよう下方ガイド板18aと、下ガイド板18aに対して所要の距離をあけて上方側に挿入方向Aに沿ってほぼ平行した状態で存在する上ガイド板18bとを有し、その下ガイド板18aと上ガイド板18bの間に挿入方向Aに沿うガイド溝18cが存在するように形成されている。
【0103】
ガイド溝18cの幅(下ガイド板18aと上ガイド板18bとの間の距離)mは、左のガイド受け部8Aが導入されて移動し得る寸法であり、詳しくは、ガイド受け部8Aの曲げ先端82も導入されて通過し得る寸法である(図15)。また、左ガイドレール18における上ガイド板18bのガイド始点側における端部18dは、下ガイド板18aから離れる方向に曲げられて開いた状態で形成されている(図15)。この上ガイド板の曲げ端部18dの存在により、ガイド溝18cの入口における幅がガイド溝mよりも広くなり、ガイド受け部8Aをガイド溝18cに対して容易かつ円滑に導入することが可能になる。
【0104】
この左ガイドレール18に対し、露光装置6の左のガイド受け部8Aは、主に、その下方ガイド板18aの上面(ガイド面)に乗った状態で支えられて誘導案内される(図16〜図19等)。また、ガイド受け部8Aは、左ガイドレール18のガイド溝48cに導入されると、その下ガイド板18aと上ガイド板18bの間に挟まれた状態になるので、例えば、ガイド受け部8Aの曲げ先端部82の上端82aが上ガイド板18bの下面に接触した状態になった場合には(図17)、その上ガイド板18bの下面(ガイド面)によっても誘導案内されることがある。
【0105】
一方、装着空間部17における右ガイドレール19は、図4、図6、図7、図15等に示すように、挿入方向Aに沿って延びるガイド板で形成されている。右ガイドレール19は、その上面がガイド面であり、その下面において補強支持板19e(図7)で支持されている。
【0106】
この右ガイドレール19に対し、露光装置6の右のガイド受け部8Bは、そのガイド板の上面(ガイド面)に乗った状態で支えられて誘導案内される(図17〜図19、図21等)。
【0107】
[露光装置の装着空間部への装着]
以下、画像形成装置1の本体10における装着空間部17に露光装置6を挿入して装着する動作(作業)について説明する。
【0108】
まず、露光装置6は、画像形成装置本体10の正面部10aにおいて、図4及び図15に示すように、その挿入方向Aの先端側(外装体7の第1位置決め突起721が設けられた面側)が装着空間部17の入口17aに対して向き合う状態になるよう作業者の手で持ち上げられる。このとき、露光装置6は、例えば、その外装体7の筐体71における底面部715や後端面部の取っ手726などに手をかけられた状態で持ち上げられる。また、図4及び図15においては露光装置6(側面部70)が挿入方向Aに沿って斜め下方向に向いた状態で図示されているが、この段階では、露光装置6は例えば最初にほぼ水平の状態で持ち上げておき、挿入が開始される時点で挿入方向Aに沿って斜め下方向に傾いた状態に変更するように対応してもよい。
【0109】
続いて、その持ち上げた露光装置6は、図16に示すように、装着空間部17の入口に近づけた状態にされた後、先端部82が挿入方向における前後関係で相対的に前の方に位置する左のガイド受け部8Aを、装着空間部17の左ガイドレール18に乗せる。このとき、ガイド受け部8Aは、その先端部82が左ガイドレール18のガイド開始点18s側となる曲げ端部18dに誘導されつつ、ガイド溝18cに導入されて下ガイド板18aにより下方から支えられた状態になる。
【0110】
この結果、露光装置6は、挿入するときの先端側になる左右の側面部70Eの形状が相対的に薄い厚さで構成される先端側の薄い形状であるにもかからず、その挿入の初期段階において左のガイド受け部8Aがすぐに左ガイドレール18に支えられた状態になる。特にガイド受け部8Aの先端部82が露光装置6の先端面(外装体7の筐体71の先端面部711)に近い位置に配置されているため(図10、図15)、挿入の初期段階において左ガイドレール18により直ちに支えられるようになる。
【0111】
このため、露光装置6は、その挿入方向Aの後端側(上流側)の部分を手でもって、露光装置6の外装体7を挿入方向Aに沿って(右肩下がりの)斜め下方向に向く姿勢にした状態で挿入方向Aの先端側に押し込むように操作することにより、左のガイド受け部8Aが左ガイドレール18で案内されて挿入方向Aに沿う状態で誘導されるようになるので、装着空間部17に挿入の初期段階から安定した状態で挿入されるようになる。
【0112】
しかも、露光装置6は、挿入方向Aの斜め下方向にむけた状態で装着作業をするものであるにもかかわらず、左のガイド受け部8Aがすぐに左ガイドレール18に支えられた状態になることで、露光装置6を斜め下方向にむく状態で持つ作業者の負担が低減されるので、挿入の初期段階から安定した状態で挿入することが可能になる。露光装置6として、例えばその重心が挿入方向Aにおいて中央部でなく前後のいずれかに片寄った構成の露光装置6を適用する場合であっても、左のガイド受け部8Aがすぐに左ガイドレール18に支えられた状態になるので、それにより挿入の初期段階から安定した状態で挿入することが可能になる。ちなみに、この露光装置6は、挿入方向Aにおける中央よりも後の方に比較的重量の重い構成部品(回転多面鏡62など)が配置されているため、その重心もその中央よりも後の部位にある。
【0113】
続いて、露光装置6は、図17に示すように、左ガイドレール18で案内されて装着空間部17内に挿入される途上(両受け部8A,8Bの先端部82,85の離間距離Jだけ移動した後)において、先端部85が左のガイド受け部8Aに対して相対的に後ろの方に配置される右のガイド受け部8Bが左ガイドレール19に乗って支えられるようになる。これにより、露光装置6は、左右のガイド受け部8A,8Bの双方が各ガイドレール18,19によって支えられた状態になる。またこのとき、露光装置6の挿入方向Aの後端側の部分は、手でもって支えられた状態にある。
【0114】
この結果、露光装置6は、これ以降においては、図18及び図19に示すように、露光装置6の挿入方向Aの先端側の部分が左右両側においてガイドレール18,19により支えられて挿入方向Aに沿って案内されることとなり、装着空間部17に対してその挿入の初期段階からより安定した状態で挿入されるようになる。この挿入の初期段階において露光装置6は、図19に示すように、その外装体7がガイドレール18,19によって支えられて安定し、挿入方向Aに沿って正確に案内されるので、余裕の隙間がない装着空間部17の収容空間に対して正確に導入される。
【0115】
ちなみに、この露光装置6の場合、この挿入の初期段階において右のガイド受け部8Bが左ガイドレール19に乗って支えられる以前(図16に示す状態から図17に示す状態に移行するまでの期間)の露光装置8については、その左のガイド受け部8Aが左ガイドレール18に乗って支えられただけの状態、いわば片持ちの状態におかれる。
しかし、この時期においても、板状の左ガイド受け部8Aが、左ガイドレール18のガイド溝18cに嵌め入れられ、その下ガイド板18aと上ガイド板18bとに上下の方向から挟まれた状態に保たれるので、露光装置6は挿入方向Aに案内される。
これにより、例えば、露光装置6の挿入方向Aの下流側の端部が挿入方向Aの上下の方向に少し変位するおそれがなくなる。このため、露光装置6は挿入方向Aの先端側の部分が装着空間部17の上部にある仕切り板171に接触してしまうおそれがなくなる。
ただし、この初期段階では、露光装置6の右側の端部が挿入方向Aの上下の方向に少し変位する(傾く)おそれがある。しかし、これに対しても、左ガイド受け部8Aが左ガイドレール18の下ガイド板18aと上ガイド板18bとに上下の方向から挟まれた状態に保たれることで、その右側端部の傾きも発生しにくくなる。この右側端部の傾きのおそれは、右のガイド受け部8Bが左ガイドレール19に乗って支えられた状態(図17)になった以降においては解消される。
【0116】
続いて、露光装置6は、図18に示すように、左右のガイド受け部8A,8Bが装着空間部17の左右のガイドレール18,19にそれぞれ支えられて挿入方向Aに沿って案内されながら更に挿入されると、その外装体7の筐体71における底面部715が下部支持体176の上面部176aに接触して支持された状態になる。また、露光装置6の挿入方向Aの先端側の傾斜底面部716が手差し用の用紙搬送路17の第1搬送ロール対48Bに接近しながら移動するが、その傾斜底面部716に形成されている窪み段部716により衝突することなく通過する。
【0117】
最後に、露光装置6は、装着空間部17への挿入の終了段階になると、図2等に示すように、外装体7又は取付け板725に設けられた第1の位置決め突起721及び第2の位置決め突起722が装着空間部17側に設けられた第1の位置決め孔175及び第2の位置決め孔177にそれぞれ嵌め入れられることで、その挿入(移動)が停止する。これにより、露光装置6は、装着空間部17の装着位置に位置決めされた状態になる。つまり、外装体7の上板72にある4つの出光部65(Y,M,C,K)が、装着空間部17の仕切り板171にある4つの入光部127(Y,M,C,K)と対向した状態になる(図2)。
【0118】
この停止した後に、図20や図21等に示すように、露光装置6におけるネジ723を装着空間部17の下部支持体176のネジ孔178にネジ止めする。これにより、光学装置6が装着空間部17の装着位置に固定された状態になり、光学装置6の装着空間部17への装着が終了する。
【0119】
このようにして装着空間部17に装着された露光装置6は、外装体7の上板72にある4つの出光部65(Y,M,C,K)が挿入時に装着空間部17の仕切り板171に接近した状態で通過するが(図17、図18)、その挿入の初期段階で最初に左のガイドレール18に支えられて案内されるとともに、その後で右のガイドレール19に支えられた案内されるようになるので、その挿入過程において4つの出光部65(Y,M,C,K)が装着空間部17の仕切り板171などに接触したり衝突する等の物理的な干渉が回避される。これにより、露光装置6における出光部65(Y,M,C,K)が挿入作業中に損傷するおそれもないので、その損傷に起因した露光不良が発生することや、ひいては画像不良が発生するおそれがない。
【0120】
なお、この露光装置6は、装着空間部17から取り外すこともできる。
【0121】
この場合、露光装置6の取り出し作業は、上述した装着作業の手順を反対に実行すればよい。その取り外し作業においては、露光装置6を装着空間部17から挿入方向Aと反対の方向(引き出し方向)に引き出す作業が必要になるが、そのときにも露光装置6(の外装体7)はその左右のガイド受け部8A,8Bが装着空間部17にある左右のガイドレール18,19にそれぞれ支えられて引き出し方向に沿って案内されることで、装着空間部17から安定した状態で引き出すことができる。特に左のガイド受け部8Aの先端部82が前述したとおり外装体7の挿入方向Aの先端側の面(引き出し方向の後端側の面)の近くまで形成されているので、露光装置6が装着空間部17の収容空間から脱出する直前まで左のガイドレール18に支えられた状態が得られるようになり、この点で引き出し作業を最後まで安定して行うことが可能になる。
【0122】
[他の実施の形態]
実施の形態1では、露光装置6における左右のガイド受け部8A,8Bについて、外装体7の挿入方向Aの左右両側から見える側面部における後端側となる部分(最大の厚み部分)70Mとその後端側となる部分70Mよりも挿入方向Aの先端側になる部分70Eの双方の領域内に存在するように設けた構成例を示したが、以下に例示するように構成することもできる。
【0123】
例えば、図22に示すように、左右のガイド受け部8のうち少なくとも一方(8C)を先端側になる部分70Eの領域内のみに存在するように設けてもよい。このガイド受け部8Cを支えて案内する装着空間部17のガイドレールは、前記した左ガイドレール18のように、装着空間部17の収容空間の挿入方向Aにおけるほぼ全域にわたって存在するものとすればよい。このガイド受け部8Cによっても、露光装置6の装着空間部17への装着作業がその挿入の初期段階から安定した状態で行うことができる。図22に示す側面部70A,70Bの後端側となる部分は、その後端の下部が傾斜した状態で削除されて後方になるにつれて次第に薄くなる形状部分を有するものを例示している。この場合、図中に符号70Mで示す部分は、その後端側となる部分における最大の厚み部分になる。
【0124】
また、このようにガイド受け部8として上記側面部70A,70Bのうち先端側になる部分70Eの領域内のみに存在するガイド受け部8Cを設ける場合は、図22に二点鎖線で例示するように後端側となる部分70Mの領域内に存在する補助ガイド受け部80を併設してもよい。この補助ガイド受け部80は、露光装置6の挿入方向Aの上流側(後端側)の部分を挿入する段階において露光装置6の後方部を支えて案内することになるので、挿入作業の全般にわたって安定した状態での挿入を行うことができる。補助ガイド部材80は、ガイド受け部8Cに対して挿入方向Aとほぼ直交する上下方向にずれた状態で配置しているが、その上下方向にずれることなく同じ直線上に存在する状態で配置しても構わない。
【0125】
また、左右のガイド受け部8の少なくとも一方又は双方は、その挿入方向Aの先端側の端部82(85)は、上記側面部のうち先端側になる部分70Eの領域(全長T)のうちの先端側の半分(T/2)となる領域(70E´)内に存在するように設けることがよい。このようなガイド受け部8を設けた場合は、その先端側の端部82(85)が外装体7の先端側の面に一層近づいた位置に存在するようになるので、挿入作業時に、そのガイド受け部8が対応するガイドレールに対して一層早めに支えられて案内されるようになる。この結果、露光装置6は、挿入のより一層初期の段階から安定した状態で挿入して装着することができる。先端側になる部分70Eの領域(全長T)は、図22に例示するように外装体7の全長Lの半分(2/L)よりも小さい場合に限らず、その全長Lの半分(2/L)よりも大きい場合も含まれる。
【0126】
また、図23に例示するように、露光装置6として、その外装体7における上記側面部のうち先端側になる部分70Eが、外装体7の全長(挿入方向Aの先端部から後端部までの長さ)Lの中央Q(L/2)よりも挿入方向Aの後方側の領域内に入り込む構成の露光装置6であった場合、その露光装置6の外装体7に設ける左右のガイド受け部8Dは、外装体7の側面部70A,70Bの先端側になる領域70Eのうち当該側面部の全長Lの中央Qよりも挿入方向Aの前方側の領域(図中の中央Qよりも右側に存在する領域)内に少なくとも存在する状態で設ける。
【0127】
これにより、ガイド受け部8Dの挿入方向Aの先端側の先端部82(86)が側面部の全長Lの中央Qよりも挿入方向Aの後方側の領域に存在することがなくなり、露光装置6を装着空間部17に装着するときにその外装体7の前半部が装着空間部17に入る過程でガイド受け部8Dが装着空間部17にあるガイドレール18(19)に対して早めに支えられて案内されるようになる。この結果、露光装置6を、その挿入の初期段階からより安定した状態で挿入させることが可能になる。
【0128】
また、露光装置6における左右のガイド受け部8A,8Bは、実施の形態1における外装体7のような制約の事情がなければ、図24に例示するように、その挿入方向Aの先端側の端部82(85)が挿入方向Aにおいてほぼ同じ位置に配置されるように設けることができる。この場合、その左右のガイド受け部8A,8Bの後端部83(86)は、図24に示すように挿入方向Aにおいてほぼ同じ位置に存在するように設けることに限らず、異なる位置に存在するように設けてもよい。
【0129】
このような左右のガイド受け部8A,8Bを設けた場合には、装着空間部17への装着時に左右のガイド受け部8A,8Bの先端側の端部82(85)がガイドレールに対して一層早く支えられて案内されるようになる。この結果、露光装置6を、その挿入のより一層初期の段階からより安定した状態で挿入させることが可能になる。
【0130】
露光装置6の外装体7については、その外装体7を挿入方向Aの上方から見た場合、図24に二点鎖線を用いて例示するように、挿入方向Aの先端側における左右の角部の少なくとも一方が装着時における障害物の回避のため削除された形状のものであってもよい。この場合、左右のガイド受け部8A,8Bの先端側の端部82(85)は、側面部70A,70Bの削除された形状の角部(二点鎖線で例示する部分)のうち挿入方向Aの先端側となる境界部77か又はその境界部付近の位置に存在させるように形成すればよい。
【0131】
さらに、左右のガイド受け部8A,8Bは、外装体7の内側に窪んだ溝形状で形成してもよい。この場合、その溝形状の左右のガイド受け部8A,8Bを支える装着空間部17側のガイドレールは、その溝内に入り込んで下方から支える突出した形状のもので形成される。また、左右のガイド受け部8A,8Bは、外装体7のカバー材である左右の側板73,74に設けることに限らず、外装体7の筐体71における左右の側壁部712,713に直接設けることも可能である。
【0132】
実施の形態1では、露光装置6及びその装着空間部17として、挿入方向Aが斜め下方向になる構成例を示したが、挿入方向Aがそれ以外の方向に設定された露光装置6及びその装着空間部17であってもよく、例えば、ほぼ水平の方向(矢印Zに沿う方向)に設定された露光装置6及びその装着空間部17でよい。この場合も、露光装置6の装着空間部17への挿入は、その挿入の初期段階から安定した状態で行うことができる。
【0133】
実施の形態1では、装着物として露光装置6を例示したが、その装着物については、画像形成装置1の構成部品であって本体10に形成される装着空間部に挿入して装着する、露光装置6以外の構成部品でもよい。例えば、作像装置2、中間転写装置3、定着装置5、トナーカートリッジ27等の構成部品であってもよい。また、露光装置6としては、例えば作像装置2や中間転写装置3が露光装置よりも下方側に配置される構成である場合には、その筐体71の下面部に出光部65を形成した構造の露光装置が適用される。
【0134】
この他、実施の形態1では、画像形成装置1として、中間転写装置3を用いる中間転写方式の画像形成装置を例示したが、中間転写装置3を使用しない方式(作像装置2から記録用紙にトナー像を直接転写する方式)を採用する画像形成装置であってもよい。また、画像形成装置1としては、装着物が露光装置6以外のものである場合には、他の画像形成方式(インクジェット方式など)を採用する画像形成装置であってもよい。
【符号の説明】
【0135】
1 …画像形成装置
6 …露光装置(装着物、潜像形成装置)
7 …外装体
8A,8B…左右のガイド受け部(被案内部)
10…本体(画像形成装置の本体)
17…装着空間部
18,19…ガイドレール(案内部)
65…出光部
70A,70B…左右の側面部(側面部)
70E…先端側になる部分(領域)
70M…後端側になる部分
72…上板(上面部)
718…段差境界面部
A …挿入方向
D …厚さ
L …全長
Q …中央

【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入して取り付けられる装着物の装着空間部が形成されているとともに、前記装着空間部に装着物を支えつつ挿入する方向に沿って案内する案内部が形成されている画像形成装置の本体と、
前記本体の装着空間部に挿入して取り付けられ、外形のうち前記挿入方向の側面部における前記挿入するときの先端側になる部分が、当該側面部における前記挿入するときの後端側になる部分よりも薄い形状である装着物と
を有し、
前記装着物に、前記装着空間部の案内部に支えられて案内される被案内部を、当該装着物における前記側面部のうち前記後端側になる部分よりも前記先端側になる領域に少なくとも存在させるよう設けていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記被案内部は、前記側面部の前記挿入方向に対する全長の中央よりも少なくとも前記先端側になる領域内に存在するよう設けられている請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記被案内部は、前記側面部の前記先端側になる領域内に存在する部分の一方又は双方が、前記後端側になる部分よりも前記先端側になる領域のうち当該先端側に位置する半分の領域内に存在するよう設けられている請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記装着物は、前記側面部の少なくとも一方に、前記挿入方向の下方側に向く段差境界面部を有する段差が存在する形状であり、
前記被案内部は、前記段差の段差境界面部の少なくとも前記先端側になる領域内に存在する部分を利用して構成されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記本体の装着空間部は、前記装着物の挿入方向が斜め下方向となる形状の空間部であり、
前記案内部が、前記装着物を前記挿入方向に沿って案内するよう形成されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記装着物が、感光体に静電潜像を形成する光を照射する潜像形成装置であり、その外形のうち前記挿入方向の上下両側から見える上面部又は下面部に前記光が透過して出る出光部が形成されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像形成装置の本体の装着空間部に挿入して取り付けられ、外形のうち前記挿入方向の側面部における前記挿入するときの先端側になる部分が当該側面部における前記挿入するときの後端側となる部分よりも薄い形状で形成されている外装体と、
前記外装体の前記側面部のうち前記後端側となる部分よりも前記先端側になる領域に少なくとも存在するよう設けられ、前記本体の装着空間部に当該外装体を支えつつ挿入する方向に沿って案内するよう形成された案内部に支えられて案内される被案内部と
を有することを特徴とする装着物。
【請求項8】
前記被案内部は、前記側面部の前記挿入方向に対する全長の中央よりも少なくとも前記先端側になる領域内に存在するよう設けられている請求項7に記載の装着物。
【請求項9】
前記被案内部は、前記側面部の前記先端側になる領域内に存在する部分の一方又は双方が、前記後端側となる部分よりも前記先端側になる領域のうち当該先端側に位置する半分の領域内に存在するよう設けられている請求項7又は8に記載の装着物。
【請求項10】
前記外装体は、前記側面部の少なくとも一方に、前記挿入方向の下方に向く段差境界面部を有する段差が存在する形状であり、
前記被案内部は、前記段差の段差境界面部の少なくとも前記先端側になる領域内に存在する部分を利用して構成されている請求項7乃至9のいずれか1項に記載の装着物。
【請求項11】
前記外装体が、前記挿入方向が斜め下方向となる形状に形成された前記装着空間部に挿入して取り付けられる請求項7乃至10のいずれか1項に記載の装着物。
【請求項12】
感光体に静電潜像を形成する光を照射する潜像形成装置であり、前記外装体の外形のうち前記挿入方向の上下両側から見える上面部又は下面部に前記光が透過して出る出光部が形成されている請求項7乃至11のいずれか1項に記載の装着物。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate


【公開番号】特開2012−103306(P2012−103306A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−249398(P2010−249398)
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】