説明

画像形成装置

【課題】 本発明の課題は、高速化した画像形成装置においても、本体カップリング部材とドラムカップリング部材とをより一層確実に連結させることである。
【解決手段】 記録媒体に画像を形成するため前記電子写真感光体を第一の速度で駆動する駆動手段と、前記電子写真感光体に一体的に設けられた感光体カップリング部材と、駆動手段により駆動され前記感光体カップリング部材と連結することで前記電子写真感光体を駆動する本体カップリング部材と、前記本体カップリング部材を前記感光体カップリング部材に対して連結及び離間させるカップリング制御機構と、を有し、
前記カップリング制御機構により、一旦離間した前記本体カップリング部材と感光体カップリング部材とを再度連結する際、前記駆動手段による駆動を、駆動開始時には前記画像形成時の第一の速度より遅い第二の速度で駆動し、後に前記画像形成時の第一の速度に変速する画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプロセスカートリッジを着脱可能な電子写真画像形成装置に関する。
【0002】
ここで電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置と称する)は、電子写真画像形成プロセスを用いて記録媒体に画像を形成するもので、例えば電子写真複写機、電子写真プリンター(例えば、LEDプリンター、レーザービームプリンター等)、電子写真ファクシミリ装置、及び、電子写真ワードプロセッサー等が含まれる。
【0003】
またプロセスカートリッジとしては、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と電子写真感光体(以下、ドラムと称する)とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。及び帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも1つとドラムとを一体的にカートリッジ化して画像形成装置本体に着脱可能とするものである。更に、少なくとも現像手段とドラムとを一体的にカートリッジ化して画像形成装置本体に着脱可能とするものをいう。
【背景技術】
【0004】
従来、電子写真画像形成プロセスを用いて記録媒体に画像形成する画像形成装置においては、ドラム及びドラムに作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。
【0005】
このプロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずにユーザー自身で行うことができるので、格段に操作性を向上させることができた。そこでこのプロセスカートリッジ方式は、画像形成装置において広く用いられている。
【0006】
このような画像形成装置において、プロセスカートリッジ側のドラムに一体的にカップリング部材(以下、ドラムカップリング部材と称する)を設け、画像形成装置本体側には駆動手段により駆動される本体カップリング部材を設けて、ドラムカップリング部材と本体カップリング部材とを連結させ、駆動手段により本体カップリング部材を駆動回転させることにより、ドラムカップリング部材を駆動回転させる構成の画像形成装置が特許文献1で提案されている。
【0007】
前記構成によれば、このような構成により、ドラムの回転精度と位置精度を向上し、駆動手段の駆動力を確実にドラムカップリング部材に伝達でき、画像品質が飛躍的に向上するので、非常に有効である。
【特許文献1】特開平8−328449号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した従来技術を更に発展させたものである。
【0009】
本発明の目的は、高速化した画像形成装置においても、本体カップリング部材とドラムカップリング部材とをより一層確実に連結させることができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明では、像担持体たるドラムと、ドラムに作用するプロセス手段とを少なくとも一つ以上有するプロセスカートリッジを着脱自在に具備する画像形成装置であって、記録媒体に画像を形成するためドラムを第一の速度で駆動する駆動手段と、ドラムに一体的に設けられたドラムカップリング部材と、駆動手段により駆動されドラムカップリング部材と連結することでドラムを駆動する本体カップリング部材と、本体カップリング部材をドラムカップリング部材に対して連結及び離間させるカップリング制御機構と、を設けた画像形成装置に於いて、カップリング制御機構により一旦離間した本体カップリング部材とドラムカップリング部材とを再度連結する際、駆動手段による駆動を駆動開始時、画像形成時の第一の速度より遅い第二の速度で駆動し、後に画像形成時の第一の速度に変速する駆動制御手段を設けたことにより、本体カップリング部材を画像形成時の第一の速度より遅い第二の速度で駆動している時に確実にドラムカップリング部材と連結させるようにしたものである。
【0011】
また、像担持体たるドラムと、ドラムに作用するプロセス手段とを少なくとも一つ以上有するプロセスカートリッジを着脱自在に具備する画像形成装置であって、記録媒体に画像を形成するためドラムを一定の速度で駆動する駆動手段と、ドラムに一体的に設けられたドラムカップリング部材と、駆動手段により駆動されドラムカップリング部材と連結することでドラムを駆動する本体カップリング部材と、本体カップリング部材をドラムカップリング部材に対して連結及び離間させるカップリング制御機構と、を設けた画像形成装置に於いて、カップリング制御機構により一旦離間した本体カップリング部材とドラムカップリング部材とを再度連結する際、駆動手段による駆動を駆動開始時、画像形成時の一定の速度に到達する前に少なくとも一回一旦駆動制御を停止し、後に前記画像形成時の一定の速度に制御する駆動制御手段を設けたことにより、本体カップリング部材は駆動開始時画像形成時の一定の速度に到達する前に少なくとも一回減速してその後に増速するので、この減速して増速するまでに確実に本体カップリング部材とドラムカップリング部材とを連結させるようにしたものである。
【0012】
さらに、像担持体たるドラムと、ドラムに作用するプロセス手段とを少なくとも一つ以上有するプロセスカートリッジを着脱自在に具備する画像形成装置であって、記録媒体に画像を形成するためドラムを一定の速度で駆動する駆動手段と、ドラムに一体的に設けられたドラムカップリング部材と、駆動手段により駆動されドラムカップリング部材と連結することでドラムを駆動する本体カップリング部材と、本体カップリング部材をドラムカップリング部材に対して連結及び離間させるカップリング制御機構と、を設けた画像形成装置に於いて、カップリング制御機構により一旦離間した本体カップリング部材とドラムカップリング部材とを再度連結する際、ドラムを画像形成時の一定の速度まで駆動する時間を、既に連結した本体カップリング部材とドラムカップリング部材とを停止状態から駆動する時にドラムを一定の速度まで駆動するまでの時間より長くなるよう、停止状態からの駆動手段による駆動を制御する駆動制御手段を設けたことにより、画像形成時の一定の速度へ到達するまでの時間が長いので、この速度上昇時に確実に本体カップリング部材とドラムカップリング部材とを連結させるようにしたものである。
【発明の効果】
【0013】
以上述べたように本発明によれば、像担持体たるドラムと、ドラムに作用するプロセス手段とを少なくとも一つ以上有するプロセスカートリッジを着脱自在に具備する画像形成装置であって、記録媒体に画像を形成するためドラムを第一の速度で駆動する駆動手段と、ドラムに一体的に設けられたドラムカップリング部材と、駆動手段により駆動され、ドラムカップリング部材と連結することでドラムを駆動する本体カップリング部材と、本体カップリング部材をドラムカップリング部材に対して連結及び離間させるカップリング制御機構と、を設けた画像形成装置に於いて、カップリング制御機構により、一旦離間した本体カップリング部材とドラムカップリング部材とを再度連結する際、駆動手段による駆動を駆動開始時、画像形成時の第一の速度より遅い第二の速度で駆動し、後に画像形成時の第一の速度に変速する駆動制御手段を設けたことにより、本体カップリング部材を画像形成時の第一の速度より遅い第二の速度で駆動している時に確実にドラムカップリング部材と連結させることができるようになった。
【0014】
また、像担持体たるドラムと、ドラムに作用するプロセス手段とを少なくとも一つ以上有するプロセスカートリッジを着脱自在に具備する画像形成装置であって、記録媒体に画像を形成するためドラムを一定の速度で駆動する駆動手段と、ドラムに一体的に設けられたドラムカップリング部材と、駆動手段により駆動されドラムカップリング部材と連結することでドラムを駆動する本体カップリング部材と、本体カップリング部材をドラムカップリング部材に対して連結及び離間させるカップリング制御機構と、を設けた画像形成装置に於いて、カップリング制御機構により一旦離間した本体カップリング部材とドラムカップリング部材とを再度連結する際、駆動手段による駆動を駆動開始時、画像形成時の一定の速度に到達する前に少なくとも一回一旦駆動を停止し、後に前記画像形成時の一定の速度に制御する駆動制御手段を設けたことにより、本体カップリング部材は駆動開始時画像形成時の一定の速度に到達する前に少なくとも一回減速してその後に増速するので、駆動回転数を1種類しか持たない駆動手段においても、この減速して増速するまでに確実に本体カップリング部材とドラムカップリング部材とを、連結させることができるようになった。
【0015】
さらに、像担持体たるドラムと、ドラムに作用するプロセス手段とを少なくとも一つ以上有するプロセスカートリッジを着脱自在に具備する画像形成装置であって、記録媒体に画像を形成するためドラムを一定の速度で駆動する駆動手段と、ドラムに一体的に設けられたドラムカップリング部材と、駆動手段により駆動されドラムカップリング部材と連結することでドラムを駆動する本体カップリング部材と、本体カップリング部材をドラムカップリング部材に対して連結及び離間させるカップリング制御機構と、を設けた画像形成装置に於いて、カップリング制御機構により一旦離間した本体カップリング部材とドラムカップリング部材とを再度連結する際、ドラムを画像形成時の一定の速度まで駆動する時間を、既に連結した本体カップリング部材とドラムカップリング部材とを停止状態から駆動する時にドラムを一定の速度まで駆動するまでの時間より長くなるよう、停止状態からの駆動手段による駆動を制御する駆動制御手段を設けたことにより、画像形成時の一定の速度へ到達するまでの時間が長いので、このゆっくり速度が上昇する間に確実に本体カップリング部材とドラムカップリング部材とを連結させることができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下本発明の実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
【0017】
<実施の形態1>
図1から図5は本発明の第1の実施の形態である。
【0018】
図1は本実施の形態に係る本体カップリング部材の回転速度を示す図、図2は本実施の形態に係る画像形成装置の主断面図、図3は本実施の形態に係るプロセスカートリッジの斜視図、図4は本実施の形態に係る本体カップリング部材の詳細図、図5は本実施の形態に係る本体カップリング部材とドラムカップリング部材の連結を示す図である。
【0019】
図2に於いて、プロセスカートリッジ15は画像形成装置Cに装着されて画像形成に用いられる。画像形成は装置下部に装着されたシートカセット6から給紙ローラ7によってシートSを給紙して下流の搬送ローラ対26によってシートSを搬送し、このシート搬送と同期して、ドラム11に露光装置8から選択的な露光をして潜像を形成する。ドラム11は不図示の駆動手段Dにより回転駆動される。その後、トナー収納容器16に収納したトナーを現像ブレードにより現像スリーブ18表面に薄層担持し、現像スリーブ18に現像バイアスを印可する事によって、潜像に応じてトナーを供給する。このトナー像を転写ローラ9へのバイアス電圧印可によって搬送されるシートSに転写し、そのシートSを定着装置10へ搬送して画像定着し、排出ローラ2によって排出部3に排出する。
【0020】
プロセスカートリッジ15は図3に示すような形状をしており、ドラム11と一体的に回転するドラムカップリング部材12が設けられている。ドラムカップリング部材12のカップリング部は図3に示すように略正三角形を捻った凸形状をしている。
【0021】
一方画像形成装置本体には、図4に示すように不図示の駆動手段Dにより駆動される本体カップリング部材13が設けられている。本体カップリング部材13のカップリング部は図4に示すように、略正三角形を捻った凹形状をしている。
【0022】
本体カップリング部材13とドラムカップリング部材12とは以下のように連結する。
【0023】
図5においては、ドラムカップリング部材12に対して、本体カップリング部材13が回転する。Rは本体カップリング部材13の回転方向である。本体カップリング部材13が図5(a)に示すAの位置ではドラムカップリング部材12と位相が合っていないため、連結することができない。本体カップリング部材13が矢印R方向に回転し、図5(b)に示すBの位置までくると、本体カップリング部材13の略正三角形状の中に、ドラムカップリング部材12の略正三角形状が入る。この状態で、駆動手段Dに設けられた付勢手段によりドラムカップリング部材12の略正三角形の凸形状が本体カップリング部材13の略三角形状の凹形状の中に進入していき、カップリングは連結することができる。Bの位置から更に本体カップリング部材が矢印R方向に回転し、図5(c)に示すCの位置までは本体カップリング部材13の略正三角形状の中に、ドラムカップリング部材12の略正三角形状が入っているので、Bの位置からCの位置まで、即ち図5(d)に示す角度D間が連結可能な位置となる。Cの位置から更に矢印R方向に回転すると、本体カップリング部材13の略正三角形状の中から、ドラムカップリング部材12の略正三角形状が出てしまうので、連結不可能になる。
【0024】
2つのカップリング部材は略正三角形状であるため、120度おきに上述のような連結可能状態になる。
【0025】
このような構成で、プロセスカートリッジを新品に交換する時に使い終わったプロセスカートリッジを画像形成装置から抜き出した時や、ジャム処理等で一旦プロセスカートリッジを画像形成時の位置から変位させた時は、その後にプロセスカートリッジを画像形成時の位置に再び装着する。
【0026】
この状態から駆動手段Dは本体カップリング部材13を駆動し、ドラム9を駆動回転させるが、本体カップリング部材13は図1に示すように駆動制御される。
【0027】
駆動手段Dが起動して本体カップリング部材を駆動し始め、まず時間T1後に速度R1の回転速度に駆動する。この速度R1は後述する画像形成時の回転速度より遅い。
【0028】
速度R1は回転速度が遅いので、この速度R1の時にカップリングは図5の位置Bから位置Cの間で、十分に連結が可能である。
【0029】
速度R1は本体カップリング部材の形状を考慮して、カップリングが十分に連結できる時間T2まで設けられており、その後は時間T2からT3で画像形成時の速度R2に増速される。
【0030】
速度R2に達した後に画像形成などの所望の処理が行われる。
【0031】
本体カップリング部材13とドラムカップリング部材12が一度連結した後の駆動開始時の駆動制御に関しては、最初から速度R2に制御する。
【0032】
但し上記制御と同様に最初速度R1に制御して、その後速度R2に制御してもよい。
【0033】
よって本実施の形態においては、プロセスカートリッジを新たに画像形成装置に装着した時は駆動開始時、画像形成時の回転速度より遅い速度に本体カップリング部材を回転制御することにより、本体カップリング部材とドラムカップリング部材とは確実に連結することができる。
【0034】
<実施の形態2>
図6及び図7は本発明の第二の実施の形態であり、本実施の形態に係る本体カップリング部材の回転速度を示す図である。
【0035】
本実施の形態に於いては、本体カップリング部材の駆動制御が実施の形態1と異なり、他の同一の部分には同一の番号を付して説明する。
【0036】
画像形成装置及びプロセスカートリッジの構成は実施の形態1と同じであるため、記述を省略する。実施の形態1の構成で、プロセスカートリッジを新品に交換する時に使い終わったプロセスカートリッジを画像形成装置から抜き出した時や、ジャム処理等で一旦プロセスカートリッジを画像形成時の位置から変位させた時は、その後にプロセスカートリッジを画像形成時の位置に再び装着する。
【0037】
この状態から駆動手段Dは本体カップリング部材13を駆動し、ドラム11を駆動回転させるが、本体カップリング部材13は図6に示すように駆動制御される。
【0038】
駆動手段Dが起動して本体カップリング部材を速度R2に制御すべく駆動し始める。駆動開始から所定の時間T4が経過したところで一旦駆動制御を停止させる。駆動を停止された時点から回転速度は下がる。次に所定の時間T5で駆動制御を再び開始し、時間T6で本体カップリング部材を速度R2に駆動する。
【0039】
駆動制御は上記のように時間T4、T5、T6をパラメータとして制御したが、速度をパラメータにして制御してもよい。その場合は以下のようになる。
【0040】
駆動手段Dが起動して本体カップリング部材を速度R2に制御すべく駆動し始める。駆動を開始して速度がR3になったところで一旦駆動制御を停止させる。駆動を停止された時点から回転速度は下がる。次に速度がR4まで低下すると駆動制御を再び開始し、本体カップリング部材を速度R2に駆動する。そして速度R2に達した後に画像形成などの所望の処理が行われる。
【0041】
時間T4、T5の時、即ち速度R3、R4の時は本体カップリング部材13の回転速度が遅いので、この時にカップリングは図5の位置Bから位置Cの間で、連結が十分にできる。
【0042】
本体カップリング部材とドラムカップリング部材が一度連結した後の駆動開始時の駆動制御に関しては、実施の形態1と同様に、最初から速度R2に制御してもよいし、上記と同様の制御でもどちらでもよい。
【0043】
よって本実施の形態においては、プロセスカートリッジを新たに画像形成装置に装着した時は駆動開始時、画像形成時の回転速度に達するまでに一旦駆動制御を停止し、その後再び画像形成時の回転速度に制御することにより、本体カップリング部材とドラムカップリング部材とは確実に連結することができる。
【0044】
また図6においては一旦駆動を停止する回数を1回としたが、複数回にしてもよい。
【0045】
図7において、駆動手段Dが起動して本体カップリング部材を速度R2に制御すべく駆動し始める。駆動開始から所定の時間T4で一旦駆動制御を停止させる。駆動を停止された時点から回転速度は下がる。次に所定の時間T5で駆動制御を再び開始する。その後、更に時間T7で再び駆動制御を停止する。そして、所定の時間T8で駆動制御を再び開始し、時間T9で本体カップリング部材13を速度R2に駆動する。
【0046】
このように制御することで、更に速度R2に達するまでの時間が増えるので、更に確実に本体カップリング部材13とドラムカップリング部材12とは連結することができる。
【0047】
このように複数回駆動停止する制御においても、駆動制御を時間をパラメータとして制御する代わりに、速度をパラメータにして制御してもよいのはいうまでもない。
【0048】
また、時間T4、T7で駆動制御を停止させた時の速度を同じR3、時間T5、T8で駆動制御を再開した時の速度を同じR4としたが、それぞれ異なる速度にしてもよい。
【0049】
<実施の形態3>
図8は本発明の第三の実施の形態であり、本実施の形態に係る本体カップリング部材の回転速度を示す図である。
【0050】
本実施の形態に於いては、本体カップリング部材の駆動制御が実施の形態1、実施の形態2と異なり、他の同一の部分には同一の番号を付して説明する。
【0051】
画像形成装置及びプロセスカートリッジの構成は実施の形態1と同じであるため、記述を省略する。
【0052】
実施の形態1の構成で、通紙後に停止した時など、本体カップリング部材13とドラムカップリング部材12とが既に連結している場合、停止状態から再び本体カップリング部材13を駆動する時は、図8に示すAの線のように本体カップリング部材13を駆動制御する。即ち、時間T10で速度R2に達した後に画像形成等の所望の処理が行われる。
【0053】
これに対して、プロセスカートリッジを新品に交換する時に使い終わったプロセスカートリッジを画像形成装置から抜き出した時や、ジャム処理等で一旦プロセスカートリッジを画像形成時の位置から変位させた時は、その後にプロセスカートリッジを画像形成時の位置に再び装着する。
【0054】
この状態から駆動手段Dは本体カップリング部材13を駆動し、ドラム11を駆動回転させるが、本体カップリング部材13は図8に示すBの線のように本体カップリング部材13を駆動制御させる。
【0055】
そして時間T11で速度R2に達した後に画像形成などの所望の処理が行われる。
【0056】
Bの線はAの線に比べ傾きが寝ており、Bの線における画像形成時の一定の速度R2に達する時間T11が、Aの線における画像形成時の一定の速度R2に達する時間T10より長くなっている。
【0057】
速度上昇の傾きが寝ているため、回転速度が上昇するまでの時間が長く、この間にカップリングは図5の位置Bから位置Cの間で、十分に連結ができる。
【0058】
よって本実施の形態においては、プロセスカートリッジを新たに画像形成装置に装着した時は駆動開始時、画像形成時の回転速度に達するまでの時間T11を、既に本体カップリング部材13とドラムカップリング部材12とが連結して停止している状態から駆動開始する時の画像形成時の回転速度に達するまでの時間T10より長くなるように制御することにより、本体カップリング部材13とドラムカップリング部材12とは確実に連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施の形態1に係わる本体カップリング部材の駆動制御を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係わる画像形成装置の主断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係わるプロセスカートリッジの斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係わる本体カップリング部材の詳細図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係わる本体カップリング部材とドラムカップリング部材の連結を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係わる本体カップリング部材の駆動制御を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係わる本体カップリング部材の駆動制御を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態3に係わる本体カップリング部材の駆動制御を示す図である。
【符号の説明】
【0060】
2 排出ローラ
3 排出部
6 シートカセット
7 給紙ローラ
8 露光装置
9 転写ローラ
10 定着装置
11 ドラム
12、22 ドラムカップリング部材
13、23 本体カップリング部材
15 プロセスカートリッジ
16 トナー収容容器
18 現像スリーブ
C 画像形成装置
S シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体たる電子写真感光体と、前記電子写真感光体に作用するプロセス手段とを少なくとも一つ以上有するプロセスカートリッジを着脱自在に具備する画像形成装置であって、
記録媒体に画像を形成するため前記電子写真感光体を第一の速度で駆動する駆動手段と、前記電子写真感光体に一体的に設けられた感光体カップリング部材と、駆動手段により駆動され前記感光体カップリング部材と連結することで前記電子写真感光体を駆動する本体カップリング部材と、前記本体カップリング部材を前記感光体カップリング部材に対して連結及び離間させるカップリング制御機構と、を設けた画像形成装置に於いて、
前記カップリング制御機構により、一旦離間した前記本体カップリング部材と感光体カップリング部材とを再度連結する際、前記駆動手段による駆動を、駆動開始時には前記画像形成時の第一の速度より遅い第二の速度で駆動し、後に前記画像形成時の第一の速度に変速する駆動制御手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
像担持体たる電子写真感光体と、前記電子写真感光体に作用するプロセス手段とを少なくとも一つ以上有するプロセスカートリッジを着脱自在に具備する画像形成装置であって、
記録媒体に画像を形成するため前記電子写真感光体を一定の速度で駆動する駆動手段と、前記電子写真感光体に一体的に設けられた感光体カップリング部材と、駆動手段により駆動され前記感光体カップリング部材と連結することで前記電子写真感光体を駆動する本体カップリング部材と、前記本体カップリング部材を前記感光体カップリング部材に対して連結及び離間させるカップリング制御機構と、を設けた画像形成装置に於いて、
前記カップリング制御機構により、一旦離間した前記本体カップリング部材と感光体カップリング部材とを再度連結する際、前記駆動手段による駆動を、駆動開始時には前記画像形成時の一定の速度に到達する前に少なくとも一回一旦駆動を停止し、後に前記画像形成時の一定の速度に制御する駆動制御手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記駆動制御手段は、前記駆動手段による駆動を駆動開始時、前記画像形成時の一定の速度に到達する前に少なくとも一回一旦駆動を停止し、前記本体カップリング部材の回転が停止する前に再び駆動開始し、後に前記画像形成時の一定の速度に駆動制御することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
像担持体たる電子写真感光体と、前記電子写真感光体に作用するプロセス手段とを少なくとも一つ以上有するプロセスカートリッジを着脱自在に具備する画像形成装置であって、
記録媒体に画像を形成するため前記電子写真感光体を一定の速度で駆動する駆動手段と、前記電子写真感光体に一体的に設けられた感光体カップリング部材と、駆動手段により駆動され前記感光体カップリング部材と連結することで前記電子写真感光体を駆動する本体カップリング部材と、前記本体カップリング部材を前記感光体カップリング部材に対して連結及び離間させるカップリング制御機構と、を設けた画像形成装置に於いて、
前記カップリング制御機構により、一旦離間した前記本体カップリング部材と感光体カップリング部材とを再度連結する際、前記電子写真感光体を前記画像形成時の一定の速度まで駆動する時間を、既に連結した前記本体カップリング部材と前記感光体カップリング部材とを停止状態から駆動する時に前記電子写真感光体を一定の速度まで駆動するまでの時間より長くなるよう、停止状態からの前記駆動手段による駆動を制御する駆動制御手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2006−126708(P2006−126708A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−317913(P2004−317913)
【出願日】平成16年11月1日(2004.11.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】