説明

画像形成装置

【課題】排紙トレイに印刷後の用紙が放置されていても次に印刷を行うユーザは直ちに印刷を行うことができ、排紙部に用紙を放置したユーザも自分自身の用紙の存在が容易に分かるようにする。
【解決手段】画像形成装置10の本体部11には少なくとも画像形成ユニット及び定着ユニットが収納され、本体部の一側面側には上方に延在する側壁部12が配設され、本体部の背面側には上方に延在する背面部13が配設されている。原稿読み取り部14が側壁部及び背面部上に配置され、原稿読み取り部14と本体部11との間に排紙部が規定されている。排紙部内には排紙された印刷後の記録用紙が載置される排紙トレイ16が備えられ、本体部の上面と排紙トレイとの間には用紙収納部18が形成されている。用紙収納部18は、少なくとも背面部と対向する前面側が開口され、用紙収納部に記録用紙を収納した際、記録用紙は開口から外部に突出する状態に保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、又はファクシミリ装置等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置に関し、特に、印刷後の記録用紙が排紙される排紙部の構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、複写機、プリンタ、又はファクシミリ装置等の画像形成装置においては、印刷(画像形成)後の記録用紙(以下単に用紙と呼ぶことがある)は排紙トレイ等の排紙部に排紙され、ユーザは印刷後排紙部から用紙を取り出すことになる。しかし、印刷枚数が多い場合には、印刷にある程度の時間を要するため、ユーザは印刷中に一旦画像形成装置から離れて、別の作業を行い、印刷が終了するころを見計らって再度画像形成装置のところに行き、排紙部から用紙を取り出すことが多い。
【0003】
ところが、一旦画像形成装置から離れて別の作業等を行うと、印刷中であることを失念してしまい、この結果、印刷終了後においても排紙部に印刷済みの用紙が放置されたままの状態となることがある。そして、排紙部に用紙が放置されたままであると、次に印刷を行う他のユーザは、排紙部に放置された用紙上に自分の用紙が排紙されることになってしまい仕分けが面倒となってしまう。
【0004】
また、排紙部に放置された用紙を取り除いて自分自身の印刷を行えば、仕分け等を行う必要はないものの、排紙部から取り出した用紙を何処に置けばよいか迷うことも多く、排紙部から取り出した用紙が誰のものか分からなければ、その処置に困ることもある。
【0005】
ところで、特許文献1には、画像形成装置のスキャナ部と本体部との間に形成された空間に排紙部を設定し、この排紙部に無蓋の箱状排紙トレイを設けたものが記載されている。この箱状排紙トレイは、所定の支柱回りに正逆回動して排紙部に収納された状態と、排紙部から引き出された状態との間で状態変化し得るようになされている。そして、箱状排紙トレイの外部に臨んだ側壁は透明な素材によって形成され、この透明な側壁を介して箱状排紙トレイの内部を視認し得るようになっている。
【特許文献1】特開2001−206609公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された画像形成装置は、単に排紙トレイの側板を透明な素材として視認性を改善し、また排紙トレイを可動式として排紙トレイに載置された記録用紙の取り出し性を改善しているだけのものである。従って、前述したように、印刷終了後においても排紙部に印刷済みの用紙が放置されたままの状態となってしまうと、次に印刷を行うユーザは、その用紙をどのように処置したらよいか迷うことになってしまい、自分自身の印刷が適切に行えないという課題は解決されていない。
【0007】
そこで、画像形成装置の隣に適宜なテーブルを配置し、印刷済みの用紙が排紙部に放置されたままになっている場合、この放置された印刷済み用紙をテーブル上に移すことが考えられる。しかしながら、このようにすると、専用のテーブルが必要になって備品コストが嵩むばかりか、当該テーブル用に余分なスペースが必要になり、その分だけ執務空間が狭くなるという新たな解決課題が提起される。
【0008】
本発明はかかる従来技術の問題に鑑みなされたものであって、排紙部に印刷後の用紙が放置されていても、次に印刷を行うユーザは直ちに印刷を行うことができ、しかも排紙部に用紙を放置したユーザにとっても自分自身の用紙の存在が容易に分かるように構成された画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1に係る画像形成装置は、少なくとも画像形成ユニット及び定着ユニットが収納された本体部と、前記本体部において画像形成が行われた後に排紙される記録用紙が載置される排紙トレイを含む排紙部と、前記本体部の上面と前記排紙トレイとの間に形成され、前記記録用紙の少なくとも一部分を収容して保持可能な用紙収納部とを備え、前記用紙収納部は所定の開口を有し、該開口を介して前記記録用紙の当該用紙収納部への収納及び取り出しが可能とされていることを特徴とする。この構成によれば、排紙トレイの至近距離にある用紙収納部へ記録用紙を保持させることが可能となるので、排紙トレイに残存している記録用紙を一時的に保管させる等の用途に前記用紙収納部を活用することができる。
【0010】
上記構成は、いわゆる胴内排紙型の画像形成装置に好適に適用することができる。すなわち、前記本体部の上方に配置された原稿読み取り部を有し、前記排紙部は、前記本体部と前記原稿読み取り部との間に用紙取り出し用の開放部分を有して設けられたものであり、前記用紙収納部は前記用紙取り出し用の開放部分に向けた開口を有し、該開口を介して前記記録用紙の当該用紙収納部への収納及び取り出しが可能とされている構成とすることができる(請求項2)。
【0011】
この場合、前記本体部の一側面側に配設され上方に延在し画像形成後の記録用紙が排紙される排紙口が形成された側壁部と、前記本体部の背面側に配設され上方に延在する背面部とを備え、前記原稿読み取り部は前記側壁部及び前記背面部上に配置され、前記排紙トレイは前記排紙口から排紙される記録用紙を載置するものであると共に、前記用紙収納部は前記背面部と対向する前面側及び前記一側面側と対向する他側面側の少なくとも一方が開口されているものである構成とすることができる(請求項3)。
【0012】
上記いずれかの構成において、前記用紙収納部は、前記記録用紙を前記開口からその一部分を突出させた状態で保持可能なものであることが望ましい(請求項4)。かかる構成によれば、用紙収納部に記録用紙が存在することが容易に目視できるようになる。
【0013】
この場合、前記用紙収納部の前記開口と対向する位置に配設されるブロック体をさらに備え、前記ブロック体は、前記記録用紙が前記用紙収納部へ収納された際に前記記録用紙の一端側が当接されることで前記開口から前記記録用紙の他端側を突出させるものである構成とすることができる(請求項5)。
【0014】
また、前記本体部の上面に前記用紙収納部の開口方向に沿って形成されたガイド部と、前記ガイド部に沿って移動可能に配置され、前記記録用紙の端部が当接されるカーソル部と、前記本体部に備えられ、前記カーソル部を前記ガイド部に沿って移動させるためのレバー部とをさらに備え、前記レバー部は、前記記録用紙のサイズに応じて前記カーソル部の位置設定を行うものである構成とすることができる(請求項6)。
【0015】
或いは、前記用紙収納部における前記本体部の上面に配置され、該上面に対して前記用紙収納部の開口方向へ相対的に移動可能とされた用紙トレイを有する構成とすることができる(請求項7)。ここで、前記用紙収納部の開口方向に当該画像形成装置の操作パネルが突出して設けられている場合において、前記用紙トレイは、前記操作パネルの突出長さよりも長く、その引き出し端が前記開口から引き出し可能とされている構成とすることが望ましい(請求項8)。
【0016】
上記構成において、前記排紙トレイは、前記開口と対向する端部で回動自在に支持されていることが望ましい(請求項9)。この構成によれば、用紙収納部から記録用紙を取り出すに際し、排紙トレイを上方に回動させることで前記開口を拡開させることができるようになる。この場合、前記排紙トレイは、前記開口からユーザの手が差し入れられる際の干渉により上方に向けて回動し、前記開口を拡開させるものであることが望ましい(請求項10)。
【0017】
上記構成において、前記排紙トレイに所定のリンク機構が付設され、前記排紙トレイの高さ位置が、前記リンク機構により水平姿勢を維持した状態で下位レベルと上位レベルとの間でレベル変更可能とされている構成とすることができる(請求項11)。
【0018】
また、上記構成において、前記用紙収納部における前記本体部の上面に、前記開口からその奥部に向けて下向きに傾斜した傾斜面が備えられている構成とすることができる(請求項12)。この場合、前記用紙収納部が前記前面側に開口を有し、前記用紙収納部における前記本体部の上面に、前記前面側の開口から背面部に向けて下向きに傾斜した傾斜面が備えられているように構成することができる(請求項13)。或いは、前記用紙収納部が前記前面側と一側面側とに開口を有し、前記用紙収納部における前記本体部の上面に、前記前面側及び一側面側の開口から側面部と背面部との交差部に向けて下向きに傾斜した傾斜面が備えられているように構成することができる(請求項14)。
【0019】
上記構成において、前記用紙収納部における前記本体部の上面に、小物品を収納する収納凹部が設けられていることが望ましい(請求項15)。
【0020】
上記構成において、前記用紙収納部の収納空間を高さ方向へ複数に区画する仕切り板が備えられていることが望ましい(請求項16)。この場合、前記仕切り板の前端縁部が凹凸形状とされていることがより望ましい(請求項17)。
【0021】
上記いずれかの構成において、前記排紙トレイに、前記用紙収納部へ収納された記録用紙を視認可能とする窓部が設けられている構成とすることができる(請求項18)。或いは、前記排紙トレイが、前記用紙収納部へ収納された記録用紙を視認可能とする透明部材で構成されている構成とすることができる(請求項19)。
【0022】
また、上記いずれかの構成において、前記用紙収納部に記録用紙が収納されたか否かを検知する検知センサと、該検知センサにより前記記録用紙が検知された場合に所定の報知動作を行う報知手段とを有する構成とすることができる(請求項20)。
【発明の効果】
【0023】
請求項1に係る画像形成装置によれば、記録用紙の少なくとも一部分を収容して保持可能な用紙収納部が本体部の上面と排紙トレイとの間に備えられているので、先のユーザが排紙トレイに記録用紙を存置したままとなっている場合でも、次のユーザは先のユーザが取り忘れた記録用紙を用紙収納部に収納して、コピー等の画像形成動作を装置に行わせることができる。従って、記録用紙の仕分けに手間取ることはなく、作業性を向上させることができる。
【0024】
請求項2に係る画像形成装置によれば、胴内排紙型の画像形成装置において、上記用紙収納部の効用を享受させることができる。
【0025】
請求項3に係る画像形成装置によれば、胴内排紙部の周辺に側壁部並びに背面部を有している画像形成装置において、上記用紙収納部の効用を享受させることができる。
【0026】
請求項4に係る画像形成装置によれば、用紙収納部を、用紙の一部分を開口から突出させた状態で保持可能なものとしたので、用紙収納部に用紙が存在することが容易に目視できることになる。その結果、先のユーザが用紙の取り忘れに気付き易いという効果がある。
【0027】
請求項5に係る画像形成装置によれば、ブロック体を用いることで、用紙の一部分を用紙収納部の開口から突出させる構造を簡単に構築することができる。
【0028】
請求項6に係る画像形成装置によれば、用紙のサイズが異なっていても、カーソル部を移動させて用紙サイズに合わせれば、常に用紙が本体部から外側に突出する状態となり、用紙収納部に用紙が存在することが容易に目視できるようになる。
【0029】
請求項7に係る画像形成装置によれば、用紙トレイを用紙収納部の開口へ引き出すことで、用紙収納部に収納された用紙を容易に取り出すことができる。
【0030】
請求項8に係る画像形成装置によれば、用紙トレイを前方に向けて最大限に引き出した状態で、ユーザは操作パネルより前方に突出している部分を例えば整合処理用の作業台として利用し、用紙束に整合処理を施すことができるため便利である。
【0031】
請求項9に係る画像形成装置によれば、排紙トレイを開口と対向する端部で回動自在に支持することで、用紙収納部から用紙を取り出す際に排紙トレイを上方に回動させれば、あたかも開口が広くなったと同様になり、容易に用紙を用紙収納部から取り出すことができるという利点がある。
【0032】
請求項10に係る画像形成装置によれば、用紙収納部に手を差し入れることで排紙トレイは上方に回動し、前面側開口は拡開されるようになる。従って、両手を使うことなく片手で排紙トレイを開きながら用紙を用紙収納部から取り出すことができ、取り扱い性が向上する。
【0033】
請求項11に係る画像形成装置によれば、排紙トレイは、高さ位置のレベル変更に拘わらず常に水平姿勢が維持される。このため、排紙トレイの高さ位置のレベル変更により用紙収納部へ収納された用紙の取り出し性等が良好になる一方で、かかるレベル変更によっても排紙トレイに排紙された用紙が当該排紙トレイからずれ落ちることが有効に防止される。
【0034】
請求項12に係る画像形成装置によれば、用紙収納部に挿入された用紙は、傾斜面に沿ってその奥部に向かうようになるため、用紙が用紙収納部の開口からずれ落ちるのを確実に防止することができる。
【0035】
請求項13に係る画像形成装置によれば、用紙収納部に挿入された用紙は、背面部に向かうようになるため、用紙が用紙収納部から前方に向かってずれ落ちるのを確実に防止することができる。
【0036】
請求項14に係る画像形成装置によれば、用紙収納部に挿入された用紙は、側壁部乃至は背面部の双方に向かうようになるため、用紙が用紙収納部から前方乃至は右方に向かってずれ落ちるのを確実に防止することができる。
【0037】
請求項15に係る画像形成装置によれば、収納凹部にハンドステープラや鋏等の事務用小物を保管できるので、ユーザは出力された印刷済みの用紙に即座にステープル処理等を施すことなどができ便利である。
【0038】
請求項16に係る画像形成装置によれば、用紙収納部に仕切り板を設けたので、当該用紙収納部に収納される用紙を上下で仕分けることができ便利である。
【0039】
請求項17に係る画像形成装置によれば、上記仕切り板の上下で指を差し入れる位置を分けることができ、排紙トレイの跳ね上げ操作や、用紙の出し入れの操作を容易にすることができる。
【0040】
請求項18に係る画像形成装置によれば、窓部を設けることで、用紙収納部内に用紙が存在していることを一層気付き易くすることができる。
【0041】
請求項19に係る画像形成装置によれば、排紙トレイを透明部材で構成したので、用紙収納部内に用紙が存在していることを一層気付き易くすることができる。
【0042】
請求項20に係る画像形成装置によれば、報知手段からの報知情報により、ユーザに対して取り忘れた記録用紙の存在を一層容易に認識させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0044】
(第1及び第2実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る画像形成装置10(複写機)を示す斜視図であり、図2は本発明の第2実施形態に係る画像形成装置10aを示す斜視図である。また、図3及び図4は、図2のA−A線断面図であり、図3は、排紙トレイ16が水平姿勢に姿勢設定された状態、図4は、排紙トレイ16が傾斜姿勢に姿勢変更された状態をそれぞれ示している。これらの図に示すように、第1及び第2実施形態に係る画像形成装置10,10aは、画像形成動作を行う本体部11と、この本体部11の上方に配置された原稿読み取り部14と、本体部11と原稿読み取り部14との間に用紙取り出し用の開放部分を有して設けられた排紙部とを備えている。
【0045】
本体部11には、画像形成ユニット(図示せず)及び定着ユニット(図示せず)等が収納されている。そして、本体部11の図1及び図2における左側面側(一側面側)には上方に延びる側壁部12が一体に取り付けられるとともに、本体部11の背面側には背面部13が一体に取り付けられている。そして、側壁部12内には本体部11から後述する原稿読み取り部14へ向かう排紙経路(図示せず)が形成されている。
【0046】
側壁部12及び背面部13上には原稿読み取り部14が配設され、原稿読み取り部14の前面側には操作パネル15が取り付けられている。因みに、第1実施形態に係る画像形成装置10においては、図1に示すように、原稿読み取り部14として原稿束から原稿を1枚ずつ自動的に繰り出させて当該原稿を順番に読み取らせる自動原稿供給装置が採用されているのに対し、第2実施形態に係る画像形成装置10aにおいては、図2に示すように、原稿読み取り部14に原稿自動供給装置に代えて単に原稿を図略のコンタクトガラスに押さえ付け役目を果たす原稿押さえカバー14cが設けられている。
【0047】
原稿読み取り部14と本体部11との間には前記側壁部12及び背面部13が存在することで中央部に空間が形成され、この空間が本体部11内から側壁部12を介して排紙される用紙Pを受けるための排紙部とされている。なお、これらの実施形態では、背面部13と対向する前面側と、側壁部12と対向する右側面側とが、用紙取り出し用の開放部分となる。すなわち、第1及び第2実施形態に係る画像形成装置10,10aは、いずれも本体部11と原稿読み取り部14との間に排紙部が形成された、いわゆる胴内排紙タイプと称されるものである。かかる排紙部には排紙トレイ16が配設されている。つまり、排紙トレイ16は、本体部11の上面側に設けられ、この排紙トレイ16には側壁部12に設けられた排紙口17から用紙Pが排紙されるようになっている。
【0048】
排紙トレイ16と本体部11上面との間には用紙収納部18が設けられている。この用紙収納部18は、前記排紙トレイ16を側壁部12の下部から斜め上方に向けて湾曲して延設することにより得られた、本体部11の上面と排紙トレイ16との間の空間によって形成されている。かかる用紙収納部18に印刷済みの用紙が収納される。
【0049】
第1実施形態に係る画像形成装置10において画像形成(すなわちコピー)を行う際には、原稿読み取り部14の原稿トレイ14aに原稿束を載置して、操作パネル15上のコピーボタンを押すと、原稿トレイ14a上の原稿束から原稿が自動的に1枚ずつ繰り出されて画像が順番に読み取られる。画像が読み取られた後の原稿は、原稿トレイ14aの下側に位置する原稿排紙トレイ14bに排紙される。
【0050】
これに対し、第2実施形態に係る画像形成装置10aにあっては、原稿読み取り部14の上面に開閉可能に設けられた原稿押さえカバー14cを開いて図略のコンタクトガラスを露出させ、このコンタクトガラス上に原稿面を下にして原稿を載置した後、原稿押さえカバー14cを閉じ、この状態で当該原稿の画像が読み取られる。
【0051】
一方、本体部11の下部に設けられた給紙カセット19からは、給紙経路(図示せず)を介して画像形成ユニットに用紙が送られるようになっている。画像形成ユニットに送られた用紙には、原稿を読み取って得られた画像データに基づき電子写真プロセスによって得られたトナー像が転写される。トナー像の転写処理が完了した用紙は用紙搬送路を通って定着ユニットに至り、ここでトナー像の用紙に対する定着処理が施された後、当該用紙は排紙経路を通って排紙口17から排紙トレイ16上に排紙される。
【0052】
ところで、前述したように、先のユーザが画像形成装置10,10aにコピー等を実行させた後、排紙トレイ16から用紙を取り出さないと、つまり、先のユーザが用紙の取り出しを失念すると、次のユーザは排紙トレイ16に載置された用紙を何処かに置く必要がある。これは、排紙トレイ16に用紙が載置された状態でコピーを行うと、後の仕分けが面倒になる場合が生じ得るからである。そこで、次のユーザがコピーを行う際、前のユーザが印刷した用紙Pが排紙トレイ16に残されたままとなっている場合には、そのユーザは当該用紙Pを排紙トレイ16から取り出して、図2に白抜き矢印で示すように、排紙トレイ16の下側に位置する用紙収納部18に一旦収納しておくことができる。
【0053】
図1及び図2に示すように、排紙部の用紙取り出し用の開放部分に合わせて、用紙収納部18は背面部13と対向する前面側及び側壁部12と対向する右側面側(他側面側)が開口された状態となっている。従って、次のユーザは排紙トレイ16にある用紙Pを、この開口を介して簡単に用紙収納部18に挿入することができる。また、先のユーザは、この開口を介して簡単に用紙収納部18から用紙Pを取り出すことができる。
【0054】
なお、第2実施形態の画像形成装置10aにあっては、排紙トレイ16の上面に図2〜図4に示すような用紙排出方向に延びる複数条のリブ16aが突設されている。かかるリブ16aを設けることによって、用紙Pを手で排紙トレイ16から取り出す際に、これらリブ16aを介して用紙Pと排紙トレイ16上面との間に形成された隙間に指を差し入れることができ、これによって用紙Pの排紙トレイ16からの取り出し性が良好なものとされている。
【0055】
用紙収納部18は、用紙Pを前記開口からその一部を突出させた状態で保持可能な構成とされている。すなわち、本体部11の上面には、用紙収納部18の前面側開口と対向する位置(背面部13の側)に、ブロック体20が配設されている。このブロック体20は、背面部13の下部から排紙トレイ16へ向けて突設され、上面が排紙トレイ16の上面と面一状態で側壁部12へ向けて延びている。そして、用紙Pが排紙トレイ16へ排紙された際には、用紙Pの前端側(図2に向かって手前側)は操作パネル15の前端よりも背面部13側に位置するようになっている。
【0056】
一方、用紙収納部18に用紙Pを収納して用紙Pの後端側をブロック体20に当接させた際には、用紙Pの前端側は本体部11から前方に突出する状態となるようにしている。こうするために背面部13の前面とブロック体20の前面との距離(間隔)Xは、図3に示すように、用紙収納部18に用紙Pを収納して用紙Pの後端側をブロック体20に当接させた状態で用紙Pの前端側が本体部11から前方に突出するように設定されている。
【0057】
このようにして、用紙収納部18に用紙Pを収納した際には、用紙Pの前端側が本体部11の上面より前方に突出する状態となるから、用紙収納部18に用紙が存在することが容易に視認することができ、その結果、先のユーザが用紙Pの取り忘れに気付きやすいようになっている。さらに、排紙トレイ16を透明部材で形成すれば、用紙収納部18がその前面側及び右側面側が開口されていることとあいまって、用紙収納部18に用紙Pが存在することを容易に知ることができる。
【0058】
加えて、図3に示すように、本体部11の上面に用紙の有無を検知するセンサスイッチ21(検知センサ)と、該センサスイッチ21の検知結果に応じて所定の報知動作を行う報知手段とを設けるようにしても良い。例えば、用紙収納部18に用紙が収納されたか否かをセンサスイッチ21のオン・オフ情報にて検出し、オン情報が出力されている場合に、図略のコントローラが操作パネル15の適所に設けられた図略の用紙取り忘れランプ(報知手段)を点灯させるように構成することができる。かかる構成とすることで、取り忘れた記録用紙の存在を一層容易に認識させることができる。
【0059】
また、図1、図3及び図4に示すように、排紙トレイ16の背面部13側の端部はブロック体20に対して軸部材22回りに回動可能に軸支されている。つまり、用紙収納部18の前面側開口と対向する端部において、排紙トレイ16は回動可能に支持されている。従って、排紙トレイ16の手前側(図4の右側)を把持して当該排紙トレイ16を上方に持ち上げると、排紙トレイ16は軸部材22回りに図4における反時計方向に向けて回動する。このため、用紙収納部18に収納された用紙を取り出す際には、排紙トレイ16の前面側を持って排紙トレイ16を上方に持ち上げれば、排紙トレイ16は軸部材22を回動支点として回動し、これによって、用紙収納部18が完全に露出し、用紙収納部18から用紙を簡単に取り出すことができる。
【0060】
なお、用紙収納部18から用紙Pを取り出す際に、図4に簡略的に示すように、ユーザは前面側開口から手を差し入れる(指先を用紙Pの上面と排紙トレイ16の下面との間に差し入れる)ようにして用紙Pの端部を摘持するようにすれば、このときの排紙トレイ16に対する手の干渉によって、排紙トレイ16は上方に回動し、前面側開口は拡開されるようになる。従って、両手を使うことなく片手で排紙トレイ16を開きながら用紙Pを用紙収納部18から取り出すという動作が可能となる。
【0061】
このように、排紙トレイ16を開口と対向する端部で回動自在に支持することで、用紙収納部18から記録用紙を取り出す際に排紙トレイ16を上方に回動させれば、あたかも開口が広くなったと同様になり、容易に用紙Pを用紙収納部18から取り出すことができるという利点がある。
【0062】
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置10bを示す斜視図である。図5に示すように、この第3実施形態の画像形成装置10bにあっては、本体部11の上面に背面側から前面側に延びる(用紙収納部18の前面側開口方向に沿って延びる)一対のガイド部23と、これら一対のガイド部23に沿ってそれぞれ移動可能に配置されたカーソル部24とが備えられている。このカーソル部24には、用紙の後端が当接される。
【0063】
一方、本体部11の図5における右側面には、背面側から前面側に延びるガイド長孔25が穿設され、このガイド長孔25には操作レバー26(レバー部)が当該ガイド長孔25に沿って移動可能に配置されている。そして、ガイド長孔25に沿って操作レバー26を移動させると、前述のカーソル部24がガイド部23に案内されつつ移動するようになされている。
【0064】
そして、ガイド長孔25の上方位置には用紙サイズ(A3版、A4版等)を示すシンボルマーク27が付されている。操作レバー26を収納すべき用紙サイズのシンボルマーク27に合わせた上で、用紙収納部18に用紙を収納すると、当該用紙の後端がカーソル部24に当接して、用紙の前端は本体部11から前方(図5に向かって手前側)に突出した状態となる。このようにして、用紙サイズに応じて操作レバー26を操作して、カーソル部24を移動させる(カーソル部24の位置設定を行う)ようにすれば、用紙サイズに拘らず、用紙が用紙収納部18に収納された際には、用紙の前端を本体部11の上面から前方に突出させることが可能となり、ユーザに対して容易に用紙の存在を認識させることができる。
【0065】
(第4実施形態)
図6は、本発明の第4実施形態に係る画像形成装置10cを示す斜視図である。図6に示すように、この第4実施形態の画像形成装置10cにあっては、用紙収納部18の底部に用紙トレイ28が配置されている。この用紙トレイ28は、本体部11の上面に配置され、該上面に対して相対的に移動可能とされており、用紙収納部18の前面側開口方向(図6の紙面に向かって手前側)に引き出し可能とされている。
【0066】
このようにすれば、排紙トレイ16を回動自在としなくても、用紙収納部18から用紙を取り出す際には、用紙トレイ28を前面側又は図6における右側面側に引き出せばよく、簡単な構成で容易に用紙収納部18から用紙を取り出すことができる。
【0067】
(第5実施形態)
図7は、本発明に係る第5実施形態の画像形成装置10dを示す側面視の断面図である。この第5実施形態の画像形成装置10dにおいては、図7に示すように、操作パネル15が本体部11に設けられて前面側(図7における左方)に向けて突出している。このような場合には、画像形成装置10dの右側面側(図7の紙面の表側)にのみ用紙収納部18の開口を形成して、この開口から用紙収納部18に用紙Pを収納するとともに、用紙Pを取り出すようにすればよい。
【0068】
この場合、用紙収納部18の側壁部12側に、用紙収納部18に用紙Pを収納すると、当該用紙Pの先端側が当接して用紙収納部18の右側面側から後端側が突出するようになるブロック体(図略)を設けるようにすることが望ましい。これにより、用紙収納部18に用紙Pが収納されていることを容易に視認することができる。
【0069】
(第6実施形態)
図8は、本発明の第6実施形態に係る画像形成装置10eを示す斜視図であり、図8(a)は、排紙トレイ16′が下位レベルにレベル設定された状態、図8(b)は、排紙トレイ16′が上位レベルにレベル設定された状態をそれぞれ示している。この第6実施形態においては、用紙収納部18の底板18a(本体部11の上面のことであるが、用紙収納部18を主体として考慮することで底板18aと表現している。以下同じ。)との間に四辺形リンク構造30(リンク機構)が介設されている。排紙トレイ16′の高さ位置は、この四辺形リンク構造30の作用で水平姿勢を維持したまま下位レベルと上位レベルとの間でレベル変更し得るようになっている。
【0070】
前記四辺形リンク構造30は、排紙トレイ16′の基端側(図8の左側)における、排紙トレイ16′と用紙収納部18の底板18aとの間に互いに平行に架設された同一有効長を有する各一対のリンクアーム31を備えて構成されている(なお、図8では、手前側の一対のリンクアーム31のみを示しており、背面側に設けられた一対のリンクアーム31については図示を省略している)。
【0071】
従って、排紙トレイ16′が図8(a)に示すように下位レベルに設定された状態で各リンクアーム31を起立するように当該排紙トレイ16′を側壁部12の方向に向けて押圧することにより、各リンクアーム31の支点回りの反時計方向に向かう回動で排紙トレイ16′は、図8(b)に示すように、上位レベルにレベル設定される。また、排紙トレイ16′が図8(b)に示すように上位レベルに設定された状態で排紙トレイ16′を側壁部12から離間する方向に向けて引くことにより、当該排紙トレイ16′は、各リンクアーム31の支点回りに時計方向に向かって回動し、これによって排紙トレイ16′は、図8(a)に示すように、下位レベルに戻されることになる。
【0072】
また、本実施形態においては、底板18aの適所に排紙トレイ16′が当止するストッパ32が突設され、排紙トレイ16′は、下位レベルにレベル設定された状態で排紙トレイ16′がストッパ32に当止することにより、これ以上下位に下がらないようになされている。そして、排紙トレイ16′は、普段は図8(a)に示すように、下位レベルに設定され、用紙収納部18への用紙の挿入及び取り出し時、或いは用紙収納部18への貯留量が多くなったとき等に上位レベルにレベル変更される。
【0073】
このような第6実施形態の画像形成装置10eによれば、排紙トレイ16′は、レベル変更に拘わらず常に水平姿勢が維持される。このため、排紙トレイ16′の高さ位置のレベル変更により用紙収納部18へ収納された用紙の取り出し性等が良好になる一方で、かかるレベル変更によっても排紙トレイ16′に排紙された用紙Pが当該排紙トレイ16′からずれ落ちることが有効に防止される。
【0074】
(第7及び第8実施形態)
第7及び第8実施形態では、用紙収納部18の底板部分に、用紙収納部18の開口からその奥部に向けて下向きに傾斜した傾斜面が備えられている例を示す。先ず図9は、本発明の第7実施形態に係る画像形成装置10fを示す斜視図である。この第7実施形態においては、用紙収納部18の底板18a′が、用紙収納部18の前面側開口から背面部13に向かって先下がりに傾斜された傾斜面とされている。かかる構成を採用することにより、用紙収納部18に挿入された用紙Pは、背面部13に向かうようになるため、用紙Pが用紙収納部18から前方に向かってずれ落ちるのを確実に防止することができる。
【0075】
図10は、本発明の第8実施形態に係る画像形成装置10gを示す斜視図である。この第8実施形態においては、用紙収納部18の底板18a″が、用紙収納部18の前面側及び一側面側の開口から側壁部12及び背面部13の交差位置に向けて先下がりに傾斜された傾斜面とされている。かかる構成を採用することにより、用紙収納部18に挿入された用紙Pは、側壁部12乃至は背面部13の双方に向かうようになるため、用紙Pが用紙収納部18から前方乃至は右方に向かってずれ落ちるのを確実に防止することができる。
【0076】
(第9実施形態)
図11は、本発明の第9実施形態に係る画像形成装置10hを示す斜視図である。この第9実施形態においては、用紙収納部18の底板18aにおける手前側にハンドステープラや鋏等の事務用小物(小物品)を収納するための収納凹部18bが凹設されている。
【0077】
この収納凹部18bの上面開口には、ガラスや透明な合成樹脂等の透明素材からなる開閉蓋18cが設けられ、収納凹部18bに収納されている小物を視認し得るようになっている。用紙収納部18の底板18aにかかる収納凹部18bを設けることにより、ユーザは出力された印刷済みの用紙Pに即座にステープル処理等を施すことなどができ便利である。
【0078】
(第10実施形態)
図12は、本発明の第10実施形態に係る画像形成装置10iを示す斜視図である。この第10実施形態の画像形成装置10iにおいては、先の第4実施形態(図6)における、単に本体部11上に載置しただけの用紙トレイ28に代えて、図略のガイド部材にガイドされつつ、外れ止め状態で前後方向に移動する用紙トレイ28′が採用されている。
【0079】
この用紙トレイ28′は、画像読み取り部14の前面に突設されている操作パネル15の前端縁よりさらに前方へ、その引き出し端が用紙収納部18の前面側開口から引き出し可能に可動範囲が設定されている。
【0080】
このような用紙トレイ28′を有する第10実施形態の画像形成装置10iによれば、用紙トレイ28′を前方に向けて最大限に引き出した状態で、ユーザは操作パネル15より前方に突出している部分を例えば整合処理用の作業台として利用し、用紙束に整合処理を施すことができるため便利である。
【0081】
(第11実施形態)
図13は、本発明の第11実施形態に係る画像形成装置10jを示す斜視図である。この第11実施形態の画像形成装置10jにおいては、用紙収納部18の収納空間を高さ方向へ複数に区画する仕切り板18dが設けられている。かかる仕切り板18dの存在で、用紙収納部18に収納される用紙を上下で仕分けることができ便利である。
【0082】
なお第11実施形態においては、この仕切り板18dは、前端縁部が平面視で円弧状の凹部と円弧状の凸部とが連設された形状(凹凸形状)とされている。仕切り板18dの前端縁部にかかる凹凸形状を採用することにより、当該仕切り板18dの上下で指を差し入れる位置を分けることができ、排紙トレイ16の跳ね上げ操作や、用紙Pの出し入れの操作が容易になる。
【0083】
(その他変形実施形態)
上記の実施形態においては、画像形成装置10,10a〜10jとして複写機が採用されている例を示した、本発明は、画像形成装置10,10a〜10jが複写機であることに限定されるものではなく、ファクシミリ装置、画像読み取り部を具備しないプリンタ等であってもよい。
【0084】
排紙トレイ16は、用紙収納部18内に収納されている用紙の存在が容易に視認できるように、前述の通り透明な部材で構成したり、或いは適所に視認用の窓部を形成したりすることが望ましい。この窓部は、排紙トレイ16を貫通する貫通孔や、部分的に嵌め込まれた透明プレート等にて構成することができる。このようにすることで、用紙収納部18内に用紙が存在していることを一層気付き易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図3】図2のA−A線断面図であり、排紙トレイが水平姿勢に姿勢設定された状態を示している。
【図4】図2のA−A線断面図であり、排紙トレイが傾斜姿勢に姿勢変更された状態を示している。
【図5】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図6】本発明の第4実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図7】本発明の第5実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図8】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図であって、(a)は、排紙トレイが下位レベルにレベル設定された状態、(b)は、排紙トレイが上位レベルにレベル設定された状態をそれぞれ示している。
【図9】本発明の第7実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図10】本発明の第8実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図11】本発明の第9実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図12】本発明の第10実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【図13】本発明の第11実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0086】
P 用紙(記録用紙)
10,10a〜10j 画像形成装置
11 本体部
12 側壁部
13 背面部
14 原稿読み取り部
15 操作パネル
16 排紙トレイ
17 排紙口
18 用紙収納部
18a 底板
18b 収納凹部
18d 仕切り板
19 給紙カセット
20 ブロック体
21 センサスイッチ
23 ガイド部
24 カーソル部
26 操作レバー(レバー部)
28 用紙トレイ
30 四辺形リンク構造(リンク機構)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも画像形成ユニット及び定着ユニットが収納された本体部と、
前記本体部において画像形成が行われた後に排紙される記録用紙が載置される排紙トレイを含む排紙部と、
前記本体部の上面と前記排紙トレイとの間に形成され、前記記録用紙の少なくとも一部分を収容して保持可能な用紙収納部とを備え、
前記用紙収納部は所定の開口を有し、該開口を介して前記記録用紙の当該用紙収納部への収納及び取り出しが可能とされていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記本体部の上方に配置された原稿読み取り部を有し、
前記排紙部は、前記本体部と前記原稿読み取り部との間に用紙取り出し用の開放部分を有して設けられたものであり、
前記用紙収納部は前記用紙取り出し用の開放部分に向けた開口を有し、該開口を介して前記記録用紙の当該用紙収納部への収納及び取り出しが可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記本体部の一側面側に配設され上方に延在し画像形成後の記録用紙が排紙される排紙口が形成された側壁部と、
前記本体部の背面側に配設され上方に延在する背面部とを備え、
前記原稿読み取り部は前記側壁部及び前記背面部上に配置され、前記排紙トレイは前記排紙口から排紙される記録用紙を載置するものであると共に、
前記用紙収納部は前記背面部と対向する前面側及び前記一側面側と対向する他側面側の少なくとも一方が開口されているものであることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記用紙収納部は、前記記録用紙を前記開口からその一部分を突出させた状態で保持可能なものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記用紙収納部の前記開口と対向する位置に配設されるブロック体をさらに備え、
前記ブロック体は、前記記録用紙が前記用紙収納部へ収納された際に前記記録用紙の一端側が当接されることで前記開口から前記記録用紙の他端側を突出させるものであることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記本体部の上面に前記用紙収納部の開口方向に沿って形成されたガイド部と、
前記ガイド部に沿って移動可能に配置され、前記記録用紙の端部が当接されるカーソル部と、
前記本体部に備えられ、前記カーソル部を前記ガイド部に沿って移動させるためのレバー部とをさらに備え、
前記レバー部は、前記記録用紙のサイズに応じて前記カーソル部の位置設定を行うものであることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記用紙収納部における前記本体部の上面に配置され、該上面に対して前記用紙収納部の開口方向へ相対的に移動可能とされた用紙トレイを有することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記用紙収納部の開口方向に当該画像形成装置の操作パネルが突出して設けられている場合において、
前記用紙トレイは、前記操作パネルの突出長さよりも長く、その引き出し端が前記開口から引き出し可能とされていることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記排紙トレイは、前記開口と対向する端部で回動自在に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記排紙トレイは、前記開口からユーザの手が差し入れられる際の干渉により上方に向けて回動し、前記開口を拡開させるものであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記排紙トレイに所定のリンク機構が付設され、
前記排紙トレイの高さ位置が、前記リンク機構により水平姿勢を維持した状態で下位レベルと上位レベルとの間でレベル変更可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記用紙収納部における前記本体部の上面に、前記開口からその奥部に向けて下向きに傾斜した傾斜面が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記用紙収納部が前記前面側に開口を有し、前記用紙収納部における前記本体部の上面に、前記前面側の開口から背面部に向けて下向きに傾斜した傾斜面が備えられていることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記用紙収納部が前記前面側と一側面側とに開口を有し、前記用紙収納部における前記本体部の上面に、前記前面側及び一側面側の開口から側面部と背面部との交差部に向けて下向きに傾斜した傾斜面が備えられていることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記用紙収納部における前記本体部の上面に、小物品を収納する収納凹部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記用紙収納部の収納空間を高さ方向へ複数に区画する仕切り板が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記仕切り板の前端縁部が凹凸形状とされていることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
【請求項18】
前記排紙トレイに、前記用紙収納部へ収納された記録用紙を視認可能とする窓部が設けられていることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記排紙トレイが、前記用紙収納部へ収納された記録用紙を視認可能とする透明部材で構成されていることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記用紙収納部に記録用紙が収納されたか否かを検知する検知センサと、
該検知センサにより前記記録用紙が検知された場合に所定の報知動作を行う報知手段とを有することを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−264979(P2006−264979A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−17145(P2006−17145)
【出願日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】