説明

画像形成装置

【課題】 開梱後短時間で稼働開始でき、作業環境を悪化させない、特に異臭の発生を削減した画像形成装置を提供する。
【解決手段】 放電により発生するオゾンを吸着するオゾンフィルタを有し、パレットと画像形成装置本体が同梱される電子写真方式の画像形成装置において、
ガスバリア性に優れたアルミ箔層を含む複数層で形成されたシートで構成される包装体で、前記オゾンフィルタを包装することを特徴とする画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に関し、特にその梱包に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置には画像形成装置の換気時の防塵、或いは帯電電極から放電時に発生するオゾンを外部に放出させないためのフィルタが設置され、たとえばオゾンを除去するオゾンフィルタは基体に小粒径の吸着剤(活性炭)を担持させたものが設置されている。
【0003】
オゾンフィルタを有する画像形成装置においては、一般にオゾンフィルタは画像形成装置本体内の所定の位置に設置されている。(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平06−19263号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
先ず1例として従来の画像形成装置の梱包形態について説明する。
【0005】
図1は従来の画像形成装置の梱包形態概念図で、
オゾンを除去するオゾンフィルタ22が、画像形成装置1の内部の熱や内部で発生したオゾンを排出する排気手段81にファンモータ21と共に設置してある。
【0006】
そして画像形成装置1がビニール袋103で包まれて、画像形成装置1を包んだビニール袋103が下クッション材105上に載置され、上面の角に上クッション材104が当てられ、全体を段ボール箱106で梱包してある。
【0007】
そして段ボール箱106を木材製のパレット107に載置し、図示しないバンドで段ボール箱106とパレット107を固定するように梱包していた。
【0008】
このように梱包された画像形成装置1は木材製のパレット107上に載置された状態で倉庫等に保管され、その後その形態のまま出荷されている。
【0009】
ここで、そのような木材製のパレットは樹脂製のパレットに比べて安価なためよく使われているが木材に含まれている揮発性成分等によるガスを発生することがあり、
画像形成装置1の保管中に木材パレット107等から発生するガスをビニール袋3および段ボール箱6がガスを透過させてオゾンフィルタ22がガスを吸着して、画像形成装置の開梱時および稼働後短期間にオゾンフィルタ22が吸着したガス成分を放散して異臭を発生するという問題点があった。
【0010】
また、このため開梱後稼働開始前にオゾンフィルタのエージング処置、すなわちオゾンフィルタに吸着されているガス物質を除去するために、所定時間画像形成装置の空運転を行いファンモータを回転させてオゾンフィルタからガスを放散させ、放散されたガスを装置外に排除させる必要があるという問題があった。
【0011】
このような背景の中で近年、電子写真方式を用いた画像形成装置(例えばプリンタ、コピー機、FAX)が多機能化、小型化され、一般の事務機器と共にオフィスの中に設置される場合が多くなったために、オフィスの環境を悪化させる異臭を除去して欲しいという要望が強くなってきた。
【0012】
本発明は上記問題点に鑑み、開梱後短時間で稼働開始でき、作業環境を悪化させない、特に異臭の発生を削減した画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
同梱とは、たとえば画像形成装置とパレット、或いは画像形成装置と包装されたオゾンフィルタと等、装置と装置、或いは部材と部材、或いは装置と部材等、複数のものを一体的に梱包する梱包形態を指す。
【0014】
本発明者は、木材から発生するガスを吸着することが異臭の原因であることに注目し、ガスを吸着させないようにすれば異臭を防止できると考え、本発明に至った。
【0015】
請求項1に係る発明は、放電により発生するオゾンを吸着するオゾンフィルタを有し、パレットと画像形成装置本体が同梱される電子写真方式の画像形成装置において、
ガスバリア性に優れたアルミ箔層を含む複数層で形成されたシートで構成される包装体で、前記オゾンフィルタを包装することを特徴とする画像形成装置である。
【0016】
請求項2に係る発明は、放電により発生するオゾンを吸着するオゾンフィルタを有し、パレットと画像形成装置本体が同梱される電子写真方式の画像形成装置において、
ガスバリア性に優れた合成樹脂層を含む複数層で形成されたシートで構成される包装体で、前記オゾンフィルタを包装することを特徴とする画像形成装置である。
【0017】
請求項3に係る発明は、包装されたオゾンフィルタを、前記画像形成装置本体と同梱することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば次のような効果を得ることが出来る、すなわち、
請求項1に係る発明によれば、ガスバリア性に優れたアルミ箔層を含む複数層で形成されたシートによりオゾンの吸着を防止し、開梱時等の異臭の発散を防止することが可能となる。
【0019】
請求項2に係る発明によれば、ガスバリア性に優れた合成樹脂層を含む複数層で形成されたシートにより、開梱時等の異臭の発散の防止以外に内部を目視することができ、内容表示を不要とすることが可能となる。
【0020】
請求項3に係る発明によれば、オゾンフィルタを画像形成装置と別梱包としなくても開梱時等の異臭の発散の防止が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本欄の記載は請求項の技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。
【0022】
先ず、画像形成装置の概要について説明する。
【0023】
図2は本発明の画像形成装置の本体の一形態を示す断面図である。
【0024】
1は画像形成装置で、画像読取部50においてプラテンガラス51上に載置された原稿画像Gを、光源52を有する第1ミラーユニット53と第2ミラーユニット54とが矢印方向に移動して順次照明して反射し、結像レンズ55を介してライン状の撮像素子56に結像する。
【0025】
画像読取部50において読取られた原稿の画像情報は図示しない画像処理部にて画像処理が行われ画像データとして信号化され一旦図示しないメモリに格納される。
【0026】
画像形成のスタートにより画像形成手段である画像形成部60が作動開始して前記の画像データがメモリより呼び出されて画像書込部61に入力され、図示しないレーザ発光器から画像データに従って投射されたレーザビームがポリゴンミラー(符号なし)の回転作動により前もって帯電器62により電位を付与された感光体ドラム63に対して感光体ドラム63の軸方向の走査露光と感光体ドラム63の回転による副走査が行われて感光層に原稿画像の静電潜像を形成する。
【0027】
前記の静電潜像は現像装置64により現像されてトナー像とされる。
【0028】
これに並行して記録紙供給手段としての手差し給紙部65から記録紙が給紙され、搬送ローラ66及びタイミングローラ67に給送されて、感光体ドラム63上のトナー像に同期して感光体ドラム63に給紙される。
【0029】
感光体ドラム63上のトナー像は転写器68により反対極性の電圧を印加されて記録紙側に転移して転写され、トナー像を転写した記録紙は除電器69において除電されて感光体ドラム63より分離し搬送ベルトを介して定着装置70に搬送され熱ローラ対の圧着加熱によりトナーを溶着・定着した後トレイ71に排出される。
【0030】
一方、記録紙を分離した感光体ドラム63は残留電位を除去したあとクリーニング装置72において残留トナーを除去清掃されて次なる画像形成のプロセスに入る。
【0031】
このようにして次々に画像形成が行われていき、これに伴って各種機構を駆動するモータやソレノイド類また各種ヒータや光源から熱が発生し、また帯電器62、転写器68、除電器69等の高圧電圧を印加した電極からの放電によりオゾン等の気体が発生する。
【0032】
そして、装置内部で発生した熱とオゾン(含む臭気)は、例えば装置背面或いは側面側の筐体に配設した排気手段81、82、83によりオゾンが除去されて(脱臭されて)機外に排出される。
【0033】
各排気手段81、82、83は同一の構成を有しており、ファンモータ21とオゾンフィルタ22とを有し、ファンモータ21の回転により画像形成装置内部の空気を外部に排気する。
【0034】
この時放電により発生するオゾンを吸着するオゾンフィルタであるオゾンフィルタ22が排気される空気に含まれるオゾンに作用しオゾンを除去し、脱臭しながら内部に発生した熱を機外に排気することが可能となる。
【0035】
図3は画像形成装置とファンモータとオゾンフィルタの関係を示す図である。
【0036】
81は排気手段で、画像形成装置筐体11の換気穴部12に、画像形成装置内側に向けてZ字型に引っ込むように折り曲げられたファンモータ取り付け部材13が固定され、ファンモータ取り付け部材13に、矢印方向に排気するファンモータ21が固定される。
【0037】
そして、ファンモータ取り付け部材13に囲まれた領域Bがオゾンフィルタの収容部14を形成し、収容部14にオゾンフィルタ22が画像形成装置外部から容易に着脱可能に収納されている。
【0038】
また、通気穴15を有する化粧板16が、オゾンフィルタ22を保護すると共にオゾンフィルタ22の脱落を防止するために、画像形成装置筐体11の換気穴部12に図示しないフック等により着脱容易に取り付けられている。
【0039】
これにより画像形成装置外部から容易にオゾンフィルタの交換が可能となる。
【0040】
図4はオゾンフィルタの斜視図である。
【0041】
オゾンフィルタ22は表面積を大きくするために厚み方向(図示X方向)に貫通する(図示A部分破断部参照)たとえば6角形等の形状をしたハニカム構造をしており、表面に小粒径の触媒と吸着剤(活性炭)が塗布され、ファンモータによる排気が図示X方向と平行して行われている。
【0042】
そして、オゾンを含んだ画像形成装置内部の空気がファンモータにより排気される時にオゾン(03)が触媒に触れ酸素(O2)に変換され、且つ臭気が吸着剤により吸着されることにより脱臭が行われる。
【0043】
以下に、梱包時に画像形成装置にオゾンフィルタを設置せずに、
オゾンフィルタが木材パレット等から発生するガス、或いは保管環境に起因するガスを吸着しないように、オゾンフィルタをガスバリア性を有するシート間に内装してシートの周囲を封止してガスバリア包装したオゾンフィルタを画像形成装置に収納して梱包する構成について説明する。
【0044】
図5はオゾンフィルタの包装形態の1例を示す図である。
【0045】
図5(a)は包装形態の斜視図、図5(b)は包装形態の側面図で、
ガスバリア性を有するシートにより構成された包装体30の収納部31の中にオゾンフィルタ22が内包され、周囲のシール部32を所謂4方シール方法によりヒートシールすることによりオゾンフィルタが密封されている。
【0046】
図6はオゾンフィルタの他の包装形態を示す図である。
【0047】
図6(a)は3方シールによる包装形態で
ガスバリア性を有するシートにより構成された包装体301の収納部311の中にオゾンフィルタ22が内包され、周囲のシール部321を所謂3方シール方法によりヒートシールすることによりオゾンフィルタ22が密封されている。
【0048】
図6(b)はピロー包装による包装形態で、
ガスバリア性を有するシートにより構成された包装体302の収納部312の中にオゾンフィルタ22が内包され、周囲のシール部322を所謂ピロー包装方法によりヒートシールすることによりオゾンフィルタ22が密封されている。
【0049】
以下に、本発明に使用可能なガスバリア性を有するシートについて説明する。
【0050】
ガスバリア性を有するシートは、ガスバリア機能を有するアルミニウム層を有するシート、またはガスバリア性を有する樹脂層を有するシートが利用可能で、
先ず、第1の実施の形態のアルミニウム層を有するシートについて、その1例を説明する。
【0051】
図7はアルミニウム層を有する包装体の断面概念図である、
第1の実施の形態のシートは容易に手で開封できる(引き裂くことはできる)といった効果を奏するために、ガスバリア性に優れたアルミ箔層を含む複数層である、二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム111と未延伸ポリオレフィン系樹脂フィルム112間に厚みが3〜70μmのアルミ箔110を配した積層フィルムEと、二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム111の少なくとも片面に厚さ1〜30μmのポリ塩化ビニリデンフィルム113が積層された積層体Fの、EとFをヒートシールすることにより包装体30を得るものである。
【0052】
ポリスチレン系樹脂フィルムは、スチレン系重合体からなるフィルムであり、包装体30を縦方向にも横方向にも任意の方向に容易に引き裂き開封できる点から二軸延伸フィルムであることが必要であり、充分な配向を持つフィルムである。ポリスチレン系樹脂としては、一般には、汎用ポリスチレン(GPPS)が用いられる。
【0053】
二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム111は上記樹脂をインフレーション法やテンター法により2軸に延伸製膜し得られる。上記の他、離型剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、可塑剤、オリゴマー、その他慣用の添加剤などを、本発明の特性を損なわない範囲内で混合したものでもよい。
【0054】
二軸延伸ポリスチレンフィルム111の厚みは10〜60μm、好ましくは15〜50μmである。10μm未満のものはフィルム強度が十分でなく、60μmより厚いものは引き裂き性が低下する。
【0055】
二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム111の積層時の接着性を上げるため、二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム表面を放電処理により親水化したり、アルコール系、水系溶剤を主体とするアンカーコート剤を塗布することが好ましい。
【0056】
アルミ箔110は、JIS4160によるアルミニウムおよびアルミニウム合金箔の示される部類の中の1N30が好ましく、アルミ箔110の厚みは、ガスバリアー性と引き裂き性を考慮し3〜70μmであるが、好ましくは5〜50μmである。厚みが3μm未満のものはガスバリアー性が不十分であり、70μmより厚い物は引き裂き性が大きく低下し、手で容易に開封することはできない。
【0057】
アルミ箔110には二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルム111と未延伸ポリオレフィン系樹脂フィルム112との接着性を上げるため、ウレタン系、イミン系、ブタジエン系等のアンカーコート剤を塗布しておくことが好ましい。
【0058】
ヒートシール層として用いられる未延伸ポリオレフィン系樹脂フィルム112としては、ポリエチレン、ポリプロピレン或いはこれらを主体としたコポリマーのフィルムが用いられる。これらに離型剤、熱安定剤、酸化防止剤、着色剤、可塑剤、オリゴマー、その他慣用の添加剤などを、本発明の特性を損なわない範囲内で混合したものでも良い。
【0059】
未延伸ポリオレフィン系樹脂フィルム112の厚みは、引き裂き性とヒートシール強度より10〜80μmであり、好ましくは10〜60μmである。10μm未満のものは、ヒートシール強度が十分でなく、80μmより厚いものは引き裂き性が大きく低下する。未延伸ポリオレフィン系樹脂フィルム112の積層は、ウエットラミネート方法、ドライラミネート方法、ホットメルトラミネート方法、無溶剤ラミネート方法、押し出しラミネート方法がある。フィルム状の未延伸ポリオレフィン系樹脂フィルムを積層する場合は接着性を上げるため、フィルム表面を放電加工により親水化処理し、アンカーコート剤を塗布しておくことができる。
【0060】
ポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルム113は、塩化ビニリデン成分を70〜97質量%、好ましくは80〜96質量%含有するフィルムである。
【0061】
ポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルム113の厚みは、1〜50μm、好ましくは2〜40μmである。1μm未満ではガスバリアー性が十分でなく、50μmより厚いと引き裂き性が低下する。
【0062】
ポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルム111の積層は、二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムとポリ塩化ビニリデン系樹脂フィルム102を貼り合わす方法と、ポリ塩化ビニリデン系樹脂ラテックスを二軸延伸ポリスチレン系樹脂フィルムにコートする方法が好ましい。
【0063】
包装体30は、オゾンフィルタ22を内装し、上記積層フィルムE、Fを上記未延伸ポリオレフィン系樹脂フィルム112が包装体30の最も内側になるように位置させ、包装体30のシート端部のシールはシール幅W=3〜10mmとなるようにヒートシールを行う。
【0064】
シール幅Wが3mm未満ではシール部の強度が弱く、破袋しやすく、10mmミリを超えると引き裂き性が低下する。
【0065】
上記の構成により、包装体30はシール部32にほぼ垂直な方向に手で引き裂いて容易に開封することができる。
【0066】
このため、通常行われる引き裂きのためのシール部の切り込みを設けなくとも良い。
【0067】
また、これ以外に例えば、アルミニウムシートの表裏にポリエチレン(PE)層を設け、更に表面には印刷インキ層及びポリエチレンテレフタート(PET)層、裏面にはエチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)層を設けたシート材料、
また、アルミ箔の一方の面にPET(ポリエチレンテレフタレート)を、他方の面にEVA(エチレン酢酸ビニール)を接着剤を用いてサンドイッチ状にドライラミネートしたシート材料等を使用することができる。
【0068】
またアルミニウムを蒸着させたシート材料を使用しても良い。
【0069】
またこれ等の場合は不透明であるため、外表面に部材名(たとえばオゾンフィルタ)等を印刷することが好ましい。
【0070】
次に、第2の実施の形態のガスバリア性を有する樹脂層を有するシートについて、その1例を説明する。
【0071】
図8はガスバリア性を有する樹脂層を有する包装体の断面概念図である、
第2の実施の形態のシートは包装されている部材を容易に外部から目視できるといった効果を奏するために、シートは透明に形成されていて、且つガスバリア性を有している。
【0072】
例えば、ガスバリア性に優れた合成樹脂層を含む複数層である、PET(ポリエチレンテレフタレート)層115、ガラス蒸着PET(ガラス蒸着ポリエチレンテレフタレート)層116、及びPP(ポリプリピレン)層117が積層されたシート、
または、PP層118、PVA(ポリビニルアルコール)層119、PP層120が積層されたシート、
または、PET層121、SiO(酸化ケイ素)蒸着層122、接着剤及びシーラント層123が積層されたシート(例えば、凸版印刷が製造するGLEシートフィルム(登録商標))を用いる。
【0073】
ここで、中間に挟まれるガラス蒸着PET層116と、PVA(ポリビニルアルコール)層119と、SiO(酸化ケイ素)蒸着層122はガスバリア性を有している。
【0074】
包装体30のシート端部のシール部32はシール幅W=3〜10mmとなるようにヒートシールを行う。シール幅Wが3mm未満ではシ−ル部の強度が弱く、破袋しやすく、10mmミリを超えると引き裂き性が低下する。
【0075】
この層構成の場合はシール部からの引き裂き性を向上させるためにシール部に切り込み或いはVカット(図示せず)を行う。
【0076】
上記のこの構成により、ガスバリア性を確保できると共にオゾンフィルタ22を包装体30に密閉した状態で外部から視認できるので、透明なシートに対しては部材名称等の印刷は不要であり、印刷が不要になってコストダウンが可能となる。
【0077】
以下にパレットと画像形成装置が同梱される画像形成装置について説明する。
【0078】
図9はガスバリア包装したオゾンフィルタの画像形成装置の梱包形態の概念図である。
【0079】
包装されたオゾンフィルタを画像形成装置と同梱すること、すなわちファンモータ21を有する排気手段81にはオゾンフィルタを装着せず、ガスバリア包装したオゾンフィルタ33(22はオゾンフィルタ)を画像形成装置1(本体)の任意の凹部4に収納する。
【0080】
そして、ガスバリア包装したオゾンフィルタ33を収納した画像形成装置1(本体)をビニール袋103で包み、画像形成装置1(本体)を包んだビニール袋103を下クッション材105上に載置し、上面の角に上クッション材104を当て、全体を段ボール箱106で梱包する。
【0081】
そして段ボール箱106を木材製のパレット107に載置し、図示しないバンドで段ボール箱106とパレット107を固定するように梱包する。
【0082】
従って開梱時にはガスバリア包装したオゾンフィルタ33を取り出してバリアシートを切り裂きオゾンフィルタ22をオゾンフィルタの収容部14に装着する。
【0083】
以上、オゾンフィルタを代表として説明したが、
オゾンフィルタのみでなく、梱包時に周囲のガスを吸着して開梱時にガスを発散して臭気を発生するような、他のフィルタ等の部材に適応でき、
ガスの発生源は木材製のパレットにとどまらず、保管場所の環境に含まれているガス、また保管場所に置かれている機材から発生するガスに対応できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】従来の画像形成装置の梱包形態概念図である。
【図2】本発明の画像形成装置の本体の一形態を示す断面図である。
【図3】画像形成装置とファンモータとオゾンフィルタの関係を示す図である。
【図4】オゾンフィルタの斜視図である。
【図5】オゾンフィルタの1例の包装形態を示す図である。
【図6】オゾンフィルタの他の包装形態を示す図である。
【図7】アルミニウム層を有する包装体の断面概念図である。
【図8】ガスバリア性を有する樹脂層を有する包装体の断面概念図である。
【図9】ガスバリア包装したオゾンフィルタの画像形成装置の梱包形態の概念図である。
【符号の説明】
【0085】
1 画像形成装置
14 収容部
21 ファンモータ
22 オゾンフィルタ
30 包装体
31 収納部
32 シール部
33 ガスバリア包装したオゾンフィルタ
81 排気手段
82 排気手段
83 排気手段
103 ビニール袋
104 上クッション材
105 下クッション材
106 段ボール箱
107 パレット
110 アルミ箔
116 ガラス蒸着PET層
122 SiO(酸化ケイ素)蒸着層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電により発生するオゾンを吸着するオゾンフィルタを有し、パレットと画像形成装置本体が同梱される電子写真方式の画像形成装置において、
ガスバリア性に優れたアルミ箔層を含む複数層で形成されたシートで構成される包装体で、前記オゾンフィルタを包装することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
放電により発生するオゾンを吸着するオゾンフィルタを有し、パレットと画像形成装置本体が同梱される電子写真方式の画像形成装置において、
ガスバリア性に優れた合成樹脂層を含む複数層で形成されたシートで構成される包装体で、前記オゾンフィルタを包装することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
包装されたオゾンフィルタを、前記画像形成装置本体と同梱することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−3778(P2006−3778A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−182281(P2004−182281)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】