画像形成装置
【課題】
連続用紙に形成される画像のずれが低減された画像形成装置を提供する。
【解決手段】
画像形成装置1において、トナー像形成部20と、定着部30と、トナー像形成部20よりも搬送方向A上流側に配備されて、連続用紙Pに張力を与えるバックテンション部41、および定着部30よりも搬送方向A下流側に配備されて、連続用紙Pを搬送駆動する駆動部42とを有し、連続用紙P上へのトナー像形成を指示するジョブの入力を受けて、連続用紙Pを、トナー像形成部20および定着部30を経由する搬送経路Rに沿って搬送するとともに、連続用紙Pへ今回のジョブの最後のトナー像を形成した後、連続用紙Pの搬送速度を逓減し、さらに逆送りして停止させる用紙搬送機構40と、バックテンション部41とトナー像形成部20との間に配備され、逆送りされて停止した連続用紙Pのたるみを除去するたるみ除去部50とを備える。
連続用紙に形成される画像のずれが低減された画像形成装置を提供する。
【解決手段】
画像形成装置1において、トナー像形成部20と、定着部30と、トナー像形成部20よりも搬送方向A上流側に配備されて、連続用紙Pに張力を与えるバックテンション部41、および定着部30よりも搬送方向A下流側に配備されて、連続用紙Pを搬送駆動する駆動部42とを有し、連続用紙P上へのトナー像形成を指示するジョブの入力を受けて、連続用紙Pを、トナー像形成部20および定着部30を経由する搬送経路Rに沿って搬送するとともに、連続用紙Pへ今回のジョブの最後のトナー像を形成した後、連続用紙Pの搬送速度を逓減し、さらに逆送りして停止させる用紙搬送機構40と、バックテンション部41とトナー像形成部20との間に配備され、逆送りされて停止した連続用紙Pのたるみを除去するたるみ除去部50とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続用紙上に画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、連続用紙を所定の搬送経路に沿って搬送しながら、この連続用紙上に画像を形成する画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この画像形成装置には、入力された印刷のジョブに応じて連続用紙上にトナー像を形成するトナー像形成部と、このトナー像形成部を経由する搬送経路に沿って連続用紙を搬送する用紙搬送機構が備えられている。用紙搬送機構は、トナー像形成部がトナー像を形成するタイミングに合わせて連続用紙を搬送する。
【0003】
連続用紙には、画像形成装置のトラクタに係合するためのスプロケット孔が設けられた連続用紙と、このようなスプロケット孔が設けられていない連続用紙とがあり、スプロケット孔がない連続用紙の搬送にはトラクタを用いることができない。このため、画像形成装置はトナー像形成部よりも下流に搬送ローラを備え、この搬送ローラにより連続用紙の搬送速度および搬送量を制御している。
【特許文献1】特開2003−155152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
連続用紙の搬送は急停止することができないため、ジョブに対応するトナー像の形成が終了すると、用紙搬送機構は連続用紙の搬送速度を逓減して停止する。次いで、行き過ぎた連続用紙を逆送りすることにより、連続用紙上に空白のページが生じないようにしている。
【0005】
しかしながら、逆送り方向では、搬送量を制御する搬送ローラが上流に位置することとなるため、連続用紙の逆送りの量はトナー像形成部では正確に制御されていない。この結果、次回のジョブの入力を受けてトナー像形成を開始する位置が目標位置からずれてしまう。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、連続用紙に形成される画像の位置のずれを抑えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明の画像形成装置のうちの第1の画像形成装置は、連続用紙上に画像を形成する画像形成装置であって、
搬送中の連続用紙上にトナー像を形成するトナー像形成部と、
搬送中の連続用紙上に形成されたトナー像を定着する定着部と、
搬送中の連続用紙の、上記トナー像形成部よりも搬送方向上流側に配備されて、この連続用紙の、上記トナー像形成部を通過中の部分に張力を与えるバックテンション部、および上記定着部よりも搬送方向下流側に配備されてこの連続用紙を搬送駆動する駆動部を有し、連続用紙上へのトナー像形成を指示するジョブの入力を受けて、この連続用紙を、上記トナー像形成部および上記定着部を経由する搬送経路に沿って搬送するとともに、この連続用紙へ今回のジョブの最後のトナー像を形成した後この連続用紙の搬送速度を逓減しさらに逆送りして停止させる用紙搬送機構と、
上記バックテンション部と上記トナー像形成部との間に配備され、逆送りされて停止した連続用紙のたるみを除去するたるみ除去部とを備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明の第1の画像形成装置によれば、ジョブの最後のトナー像が形成された後、逆送りされた連続用紙に生じたたるみが、トナー像形成部よりも搬送方向上流側に配備されたたたるみ除去部により除去される。したがって、連続用紙上で、次回のジョブによりトナー像の形成が開始される位置のずれを抑えることができる。
【0009】
ここで、上記本発明の第1の画像形成装置において、上記たるみ除去部は、上記連続用紙を押してたるみを除去する作用位置とこの連続用紙から離れた離隔位置との間で回動自在に軸支された板状部材を備えたものであることが好ましい。
【0010】
板状部材の回動により連続用紙のたるみを除去するので、簡易な構成で連続用紙上での画像の位置のずれを抑えることができる。
【0011】
また、上記目的を達成する本発明の画像形成装置のうちの第2の画像形成装置は、連続用紙上に画像を形成する画像形成装置であって、
搬送中の連続用紙上にトナー像を形成するトナー像形成部と、
搬送中の連続用紙上に形成されたトナー像を定着する定着部と、
搬送中の連続用紙の、上記トナー像形成部よりも搬送方向上流側に配備されて、この連続用紙の、上記トナー像形成部を通過中の部分に張力を与えるバックテンション部、および上記定着部よりも搬送方向下流側に配備されて連続用紙を搬送駆動する駆動部を有し、連続用紙上へのトナー像形成を指示するジョブの入力を受けて、この連続用紙を、上記トナー像形成部および上記定着部を経由する搬送経路に沿って搬送するとともに、この連続用紙へ今回のジョブの最後のトナー像を形成した後この連続用紙の搬送速度を逓減しさらに逆送りして停止させる用紙搬送機構とを備え、
上記バックテンション部が、次のジョブの入力を受けて一旦逆転して、この連続用紙のたるみを除去するものであることを特徴とする。
【0012】
本発明の第2の画像形成装置によれば、ジョブの最後のトナー像が形成された後、逆送りされた連続用紙に生じたたるみが、バックテンション部の逆転により除去される。したがって、連続用紙上で、次回のジョブによりトナー像の形成が開始される位置のずれを抑えることができる。
【0013】
ここで、上記本発明の第2の画像形成装置において、上記バックテンション部は、内部が陰圧であって外周面に連続用紙を吸着する吸着孔が分散したバックテンションローラを備えたものであることが好ましい。
【0014】
バックテンションローラの外周面に連続用紙を吸着する吸着孔が分散したことにより、バックテンションローラが逆転したときに、吸着による適度な張力を与えて連続用紙のたるみを除去することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明によれば、連続用紙上での画像の位置のずれを抑えた画像形成装置が実現する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下図面を参照して本発明の画像形成装置の実施の形態を説明する。
【0017】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1の画像形成装置の一実施形態である第1実施形態のプリンタの概略構成図である。
【0018】
図1に示すプリンタ1は、搬送経路よりも長い長尺の連続用紙Pを長手方向に搬送し、この連続用紙P上に画像を形成する電子写真方式のプリンタである。プリンタ1には、画像が形成される前の連続用紙Pが収容されるホッパ100、搬送中の連続用紙P上にトナー像を形成するトナー像形成部20、連続用紙P上に形成されたトナー像を定着する定着部30、連続用紙Pを搬送する用紙搬送機構40、画像が形成された後の連続用紙Pが集積されるスタッカ300、および、搬送されてきた連続用紙Pをスタッカ300に導くスイングガイド200が備えられている。また、プリンタ1には、連続用紙Pのたるみを除去するたるみ除去部50がバックテンション部41とトナー像形成部20との間に配備されている。
【0019】
図1に示す連続用紙Pは、スプロケット孔が形成されていない、無孔の用紙であり、ページ単位にミシン目が形成されていて、つづら折り状に折り畳まれた状態でホッパ100に収容されている。
【0020】
用紙搬送機構40には、バックテンション部41および駆動部42が備えられている。
【0021】
駆動部42は、定着部30よりも搬送方向A下流側に配備されており、駆動部42には、駆動ローラ42aおよび従動ローラ42bが備えられている。駆動ローラ42aおよび従動ローラ42bは、連続用紙Pを挟む位置に対向して配置されており、駆動ローラ42aが反時計回りの矢印D方向に回転することで、従動ローラ42bを時計回りの矢印E方向に回転させるとともに、連続用紙Pを矢印A方向に駆動する。連続用紙Pが搬送される距離は駆動ローラ42aの回転により制御されている。
【0022】
バックテンション部41は、トナー像形成部20よりも搬送方向A上流側に配備されている。バックテンション部41にも、駆動ローラ41aおよび従動ローラ41bが備えられている。この駆動ローラ41aが、駆動部42の駆動ローラ42aに比べて低い周速度で回転するよう駆動されることにより、連続用紙Pの、バックテンション部41から駆動部42に至る部分に張力が与えられる。
【0023】
用紙搬送機構40がプリンタ1に備えられていることによって、給紙速度が感光体ドラム21の周速に一致するように規制された連続用紙Pが、長手方向に所定の大きさの張力を加えられながら、トナー像形成部20および定着部30を経由する搬送経路Rに沿って矢印A方向に連続的に搬送される。
【0024】
トナー像形成部20には、搬送経路の途中に配備された、時計回りの矢印B方向に回転する感光体ドラム21と、感光体ドラム21の周囲に配備された帯電部22、露光部23、現像器24、転写器25、およびクリーニング部26が備えられている。転写器25は、連続用紙Pが搬送される搬送経路を挟んで感光体ドラム21と対向する位置に配備されており、感光体ドラム21と搬送経路に沿って搬送されている連続用紙Pとが転写領域Tで接している。現像器24は、感光体ドラム21の周囲の、転写領域Tの上流側に配備されている。露光部23は、現像器24よりもさらに上流側に配備されていて、帯電部22は、露光部23よりもさらに上流側に配備されている。また、クリーニング部26は、感光体ドラム21の周囲の、転写領域Tの下流側に配備されていて、転写領域Tにおいて連続用紙Pに転写されずに感光体ドラム21上に残留する残留トナーをクリーニングする。
【0025】
定着部30は、搬送経路のトナー像形成部20よりも下流側に配備されている。定着部30には、連続用紙P上に転写されたトナー像を定着させるためのフラッシュ光を発するフラッシュランプが備えられている。
【0026】
プリンタ1が連続用紙上へのトナー像形成を指示するジョブの入力を受けると、用紙搬送機構40は、連続用紙Pを、トナー像形成部20および定着部30を経由する搬送経路Rに沿って搬送する。一方、トナー像形成部20の感光体ドラム21の表面は、帯電器22によって一様に帯電され、帯電器22により一様に帯電した感光体ドラム21の表面には、露光部23よりレーザ光が照射されて感光体ドラム21の表面に静電潜像が形成される。静電潜像は、現像器24によりトナーの供給を受けて現像されトナー像となる。感光体ドラム21の表面に形成されたトナー像は、転写器25によって連続用紙P上に転写される。給紙速度が感光体ドラム21の周速に一致するよう、駆動部42によって制御された連続用紙Pが、バックテンション部41によって連続用紙Pの長手方向に所定の大きさの張力を加えられながら連続的に搬送されているため、連続用紙Pへのトナー像の転写が適切に行われる。
【0027】
トナー像が転写された連続用紙Pは、定着部30へと搬送されてくる。定着部30が備えるフラッシュランプから、フラッシュ光がトナー像に向けて発射されることによってトナー像を構成するトナーが溶融されて連続用紙P上に定着される。
【0028】
トナー像が定着された後の連続用紙Pは、スイングガイド200によって折り畳まれるようにしてスタッカ300に導かれるか、あるいは、プリンタ1の外部に排出される。このようにして、プリンタ1により連続用紙P上に画像が形成される。
【0029】
また、トナー像形成部20によりジョブの最後のトナー像が連続用紙P上に形成すると、用紙搬送機構40は、連続用紙Pの搬送速度を逓減し、さらに逆送りして停止させる。
【0030】
図2は、図1に示すプリンタのバックテンション部およびたるみ除去部を示す図である。
【0031】
図2に示すように、たるみ除去部50には、板状部材51、およびテンション切替装置52が備えられている。なお、図2には、板状部材51が側面から見た状態が示されている。板状部材51は、連続用紙Pを押してたるみを除去する作用位置ONとこの連続用紙から離れた離隔位置OFFとの間で回動自在に軸支されている。テンション切替装置52は、軸支された板状部材51に、作用位置ONまたは離隔位置OFFに回動する向きの力を与える。テンション切替装置52が板状部材51を作用位置ONに回動する向きに駆動されると、板状部材51の一辺51aが、連続用紙Pに押し付けられ、板状部材51は、連続用紙Pが張られる位置まで回動する。これにより、連続用紙Pのたるみが除去される。なお、板状部材51の一辺51aが連続用紙Pを押し付ける力は、この押付けにより連続用紙Pに与えられる張力が、バックテンション部により与えられる張力よりも十分弱くなるよう調整されている。テンション切替装置52の駆動が停止されると、板状部材51は離隔位置OFFに戻る。
【0032】
図3は、図1に示すプリンタの電気的構成の概略を示すブロック図である。
【0033】
図3に示すように、プリンタ1には、CPU61、ROM62、RAM63、およびインターフェース64が備えられている。CPU61、ROM62、RAM63、およびインターフェース64は、バスにより相互に接続されている。制御部としてのCPU61は、プリンタ1の動作を制御するものであり、例えば、外部接続されたホストコンピュータからのジョブの入力を受けて各部を動作させ、ジョブに基づいた画像を連続用紙Pに形成する。ROM62は、プリンタ1の動作プログラムや基準値を記憶している。RAM63は、CPU61に一時的な記憶領域を提供する。インターフェース64には、駆動部42、感光体ドラム21、およびバックテンション部41の各駆動モータ65〜67、たるみ除去部50のテンション切替装置52、並びにトナー像形成部20の制御部69が接続されている。駆動部42、感光体ドラム21、およびバックテンション部41の各駆動モータ65〜67は、CPUからの制御信号に基づいて駆動し、駆動部42の駆動ローラ42a、感光体ドラム21、およびバックテンション部41の駆動ローラ41aを回転する。また、たるみ除去部50のテンション切替装置52は、CPUからの制御信号に基づいて駆動し、板状部材51を作用位置ONと離隔位置OFFとの間で回動させる。
【0034】
図4は、図1に示すプリンタの制御を示すフローチャートであり、図5は、図1に示すプリンタの動作を示すタイミングチャートである。
【0035】
外部接続されたホストコンピュータから、連続用紙上へのトナー像の形成を指示するジョブを受信すると、CPU61は、受信したジョブに基づく画像形成を開始する(ステップS10)。
【0036】
CPU61は、ジョブを受信すると画像形成の処理を開始する(ステップS12)。具体的には、CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、および感光体ドラム21の駆動モータ66を駆動する(図5のタイミングt0)。また、バックテンション部41の駆動モータ67を、駆動部42に比べて低い速度で駆動する。また、トナー像形成部20の制御部69を制御して、トナー像形成部20および定着部30の動作も開始させる。これにより、連続用紙Pは、図1に示す搬送経路Rに沿って矢印A方向に搬送され、連続用紙P上にはトナー像形成部20により、受信したジョブに基づくトナー像が形成されいく。
【0037】
ジョブを受信した時点では、たるみ除去部50のテンション切替装置52は、板状部材51が作用位置ON(図2)に回動する向きに駆動されている(S18参照)。このため、連続用紙Pのたるみが除去されている。ステップS11の処理により、駆動部42により連続用紙Pが搬送されると、バックテンション部41から与えられる張力により、連続用紙Pのたるみは除去され、板状部材51は離隔位置OFF(図2)へと移動していく。
【0038】
連続用紙Pの搬送開始から所定の時間が経過した後、CPU61は、たるみ除去部50のテンション切替装置52の駆動を停止する(ステップS13、図5のタイミングt1)。駆動部42による連続用紙Pの搬送がある程度進んだ状態では、バックテンション部41から張力が与えられるため、テンション切替装置52の駆動によらず板状部材51は離隔位置OFF(図2)近傍に戻っている。連続用紙Pが搬送されているとき、板状部材51が離隔位置OFFにあることにより、連続用紙Pの搬送に対する摩擦が抑えられる。
【0039】
ステップS10で受信したジョブに基づくトナー像の最後の部分が形成されると、CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、感光体ドラム21の駆動モータ66、および、バックテンション部の駆動モータ67を減速駆動する(ステップS14、図5のタイミングt2)。これにより連続用紙Pの搬送速度が逓減される。連続用紙Pの搬送速度を逓減することにより、連続用紙Pや各部に過重なストレスをかけることなく搬送を停止することができる。
【0040】
CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、感光体ドラム21の駆動モータ66、および、バックテンション部の駆動モータ67を減速駆動した結果として、これらの駆動を停止する(ステップS15、図5のタイミングt3)。
【0041】
次に、CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、感光体ドラム21の駆動モータ66、および、バックテンション部の駆動モータ67をステップS13での画像形成時に対し逆転駆動する(ステップS16、図5のタイミングt4)。この逆転駆動により、連続用紙Pは逆送りされて、次回のジョブに基づくトナー像の形成が開始される目標位置まで戻る。ここで、連続用紙Pが逆送りされる距離の制御は、駆動部42の駆動ローラ42aの回転量を制御することにより行い、連続用紙Pが逆送りされる方向下流側に位置しているバックテンション部の駆動モータ67では回転量の制御を行わない。この結果、逆送りされた連続用紙Pには、たるみが生じる場合がある。
【0042】
次に、CPU61は、駆動部42の駆動ローラ42aの回転を停止(ステップS17)した後、たるみ除去部50のテンション切替装置52を、板状部材51が作用位置ON(図2)に回動する向きに駆動する(ステップS18、図5のタイミングt6)。これにより、連続用紙Pのたるみが除去される。したがって、連続用紙が逆送りされる距離が駆動部42によって正確に制御される。このステップの処理の後、受信したジョブに対する画像形成処理が終了する。
【0043】
CPU61は、個々のジョブを受信する毎に、図10に示すステップS10からSl7までの処理を繰り返す。上述のステップS18の処理により、次回のジョブを受信する時点(図5のタイミングt7)では、テンション切替装置52の板状部材51が作用位置ON(図2)に回動されているため、トナー像形成部20の領域Tでは、連続用紙Pのたるみが除去されている。したがって、次回受信するジョブに基づきトナー像の形成を開始する位置が駆動部42によって目標に正確に合わせられる。
【0044】
本実施形態のプリンタ1によれば、連続用紙Pのたるみが除去されるので、連続用紙に形成される画像の位置ずれが低減される。また、定着が済んでいない連続用紙Pのトナー像が、たるみにより感光体ドラム21や用紙ガイドに接触して画像欠陥を生じる事態を防止することができる。また、板状部材51の回動により連続用紙Pのたるみを除去するので、簡易な構成で連続用紙P上での画像の位置のずれを抑えることができる。
【0045】
なお、本実施形態では、逆転駆動により、連続用紙Pを、トナー像の最後の部分が形成された後に搬送された分の距離だけ戻すものとして説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、次回のトナー像形成を開始する際に、連続用紙Pの搬送速度が一定の速度になるまでの加速期間を確保するために、トナー像の最後の部分が形成された後に搬送された距離よりも長く連続用紙Pを戻すように制御することとしてもよい。
【0046】
また、本実施形態では、バックテンション部41の駆動ローラ41aを連続用紙Pの搬送方向Aの逆向きにして搬送するものとして説明したが、本発明の画像形成装置はこれに限るものではない。例えば、バックテンション部41と、連続用紙Pが収容されるホッパ100との間に、連続用紙Pを搬送するための別の装置がさらに設けられている場合には、この別の装置により連続用紙Pを逆向きに搬送し、バックテンション部41を逆転駆動しない構成を採用してもよい。
【0047】
[第2実施形態]
図6は、本発明の第2の画像形成装置の一実施形態である第2実施形態のプリンタの概略構成図である。
【0048】
図6に示すプリンタ8は、第1実施形態のプリンタ1に対し、たるみ除去部50を有していない。また、駆動ローラ41aおよび従動ローラ41bを有するバックテンション部41の代わりに、バックテンション部としてのバックテンションローラ80が備えられている点が第1実施形態のプリンタ1と異なる。このバックテンションローラ80は、トナー像形成を指示するジョブの入力を受けて一旦逆転することにより、連続用紙Pのたるみを除去するものである。第2実施形態の他の構成は第1実施形態に同じであり、同一の符号を付し説明を省略する。
【0049】
図7は、図6に示すプリンタのバックテンションローラの外観を示す図である。
【0050】
図7に示すように、円筒状のバックテンションローラ80の外周面には、多数の吸着孔81が一様に分散して形成されている。バックテンションローラ80がプリンタ8に装着された状態では、円筒状の底面に設けられた吸気孔82から、吸気が行われ内部が陰圧の状態となる。したがって、外部の空気が吸着孔81からバックテンションローラ80内に流入するため、バックテンションローラ80の外周面に連続用紙Pが接すると、連続用紙は吸着孔81に吸着される。これにより、従動ローラを用いることなく連続用紙を搬送することができる。また、連続用紙をバックテンションローラ80の外周面に適度な力で吸着するため、バックテンションローラ80を連続用紙が搬送される方向に対向して回転、すなわち逆転させる場合には、適度な張力を与えることができる。
【0051】
図8は、図7に示すバックテンションローラの外観を示す平面図である。図8では、便宜上、吸着孔81(81a、81b)を1列分だけ示している。
【0052】
プリンタ8に装着された状態のバックテンションローラ80に、幅Nを有する幅狭の連続用紙が接すると、連続用紙は吸着孔81aにより吸着されるが、この他の吸着孔81bは開いたままとなる。このため吸着力は比較的弱い。一方で、幅Wを有する幅広の連続用紙が接する場合、この連続用紙は吸着孔81aおよび81bの双方により吸着される。このため吸着力が比較的強い。
【0053】
バックテンションローラ80は、搬送される連続用紙Pに張力を与え、また、逆転することにより連続用紙Pのたるみを除去する。このとき、たるみを除去するために与える張力が、連続用紙の幅に応じて適切に調整される。具体的には、たるみを除去するため比較的大きな張力を必要とする幅広の連続用紙に対しては、比較的強い吸着力により大きな張力を与え、比較的大小さな張力でたるみを除去できる幅狭の連続用紙に対しては、比較的弱い吸着力により小さな張力を与える。
【0054】
図9は、図6に示すプリンタの電気的構成の概略を示す図である。
【0055】
図9に示すプリンタ8は、第1実施形態のプリンタ1に比べて、たるみ除去部50のテンション切替装置52を有していない。また、バックテンション部の駆動モータ67代わりに、バックテンションローラ80の駆動モータ87が備えられている点が第1実施形態のプリンタ1と異なる。第2実施形態の他の構成は第1実施形態に同じであり、同一の符号を付し説明を省略する。
【0056】
図10は、図6に示すプリンタの制御を示すフローチャートである。また、図11は、図6に示すプリンタの動作を示すタイミングチャートである。
【0057】
外部接続されたホストコンピュータから、連続用紙上へのトナー像を形成を指示するジョブを受信するステップS80の処理の後、CPU61は、バックテンションローラ80の駆動モータ87を駆動して、バックテンションローラ80を連続用紙の搬送方向Aに対向して一旦逆転する(ステップS81、図11のタイミングts)。これにより、連続用紙のたるみが除去される。
【0058】
次に、CPU61は、画像形成の処理を開始する(ステップS82)。具体的には、CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、および感光体ドラム21の駆動モータ66の駆動を開始する(図11のタイミングt0)。このとき、バックテンションローラ80の駆動モータ87は逆転駆動したままとする。また、トナー像形成部20および定着部30の動作も開始させる。これにより、連続用紙Pは、図6に示す搬送経路Rに沿って矢印A方向に搬送され、連続用紙P上にはトナー像形成部20により、受信したジョブに基づくトナー像が形成され、定着部30により、形成されたトナー像が定着されていく。
【0059】
連続用紙Pの搬送が開始した後、CPU61は、バックテンションローラ80の駆動モータ87を駆動して、バックテンションローラ80を搬送方向Aに沿う向きに回転させる(ステップS83、図11のタイミングt1)。このとき、バックテンションローラ80は、駆動部42の駆動ローラ42aに比べて低い周速度で回転するよう駆動する。
【0060】
次に、ステップS80で受信した今回のジョブに基づくトナー像の最後の部分が形成されると、CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、感光体ドラム21の駆動モータ66、および、バックテンションローラ80の駆動モータ87を減速駆動する(ステップS84、図11のタイミングt2)。減速は連続用紙Pの搬送が停止するまで続けられる。
【0061】
CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、感光体ドラム21の駆動モータ66、および、バックテンションローラ80の駆動モータ87を減速駆動した結果として、これらの駆動を停止する(ステップS85、図5のタイミングt3)。
【0062】
次に、CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、および、感光体ドラム21の駆動モータ66、およびバックテンションローラ80の駆動モータ87をステップS83での画像形成時に対し逆転駆動し(ステップS86、図5のタイミングt4)、その後駆動を停止する(ステップS87)。ステップS86での逆転駆動により、連続用紙Pは逆送りされて、次回のジョブに基づくトナー像の形成が開始される目標位置まで戻る。ここで、連続用紙Pが逆送りされる距離の制御は、駆動部42の駆動ローラ42aの回転量を制御することにより行い、連続用紙Pが逆送りされる方向下流側に位置しているバックテンションローラ80は回転量が制御されない。この結果、逆送りされた連続用紙Pには、たるみが生じる場合がある。ステップS87の処理の後、受信したジョブに対する画像形成処理が終了する。
【0063】
CPU61は、ジョブを受信する毎に図11に示すステップS80からS87までの処理を繰り返す。上述のステップS81の処理により、次回のジョブ入力を受けてバックテンションローラ80が一旦逆転することにより、連続用紙Pのたるみが除去される。したがって、次回受信するジョブに基づきトナー像の形成を再開する位置が駆動部42によって目標に正確に合わせられる。よって、連続用紙P上での画像の位置のずれが抑えられる。
【0064】
本実施形態のプリンタ8によれば、連続用紙Pのたるみが除去されるので、連続用紙に形成される画像の位置ずれが低減される。また、定着が済んでいない連続用紙Pのトナー像が感光体ドラム21や用紙ガイドに接触して画像欠陥を生じる事態を防止することができる。
【0065】
また、バックテンションローラ80の外周面に連続用紙を吸着する吸着孔81が分散したことにより、バックテンションローラ80が逆転したときに、紙幅に適した張力を与えて連続用紙Pのたるみを除去することができる。
【0066】
なお、本実施形態では、ステップS86でバックテンションローラ80を画像形成時に対し逆転駆動するものとして説明したが、本発明の画像形成装置はこれに限るものではない。例えば、バックテンションローラ80と、連続用紙Pが収容されるホッパ100との間に、連続用紙Pを搬送するための別の装置がさらに設けられている場合には、この別の装置により連続用紙Pを逆向きに搬送し、バックテンションローラ80を逆転駆動しない構成を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の第1の画像形成装置の一実施形態である第1実施形態のプリンタの概略構成図である。
【図2】図1に示すプリンタのバックテンション部およびたるみ除去部を示す図である。
【図3】図1に示すプリンタの電気的構成の概略を示すブロック図である。
【図4】図1に示すプリンタの制御を示すフローチャートである。
【図5】図1に示すプリンタの動作を示すタイミングチャートである。
【図6】本発明の第2の画像形成装置の一実施形態である第2実施形態のプリンタの概略構成図である。
【図7】図6に示すプリンタのバックテンションローラの外観を示す図である。
【図8】図6に示すプリンタのバックテンションローラを模式的に示す図である。
【図9】図6に示すプリンタの電気的構成の概略を示す図である。
【図10】図9に示すCPUの処理を示すフローチャートである。
【図11】図6に示すプリンタの駆動の様子を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0068】
1 プリンタ
P 連続用紙
A 搬送方向
R 搬送経路
20 トナー像形成部
30 定着部
40 用紙搬送機構
41 バックテンション部
42 駆動部
50 たるみ除去部
51 板状部材
OFF 離隔位置
ON 作用位置
8 プリンタ
80 バックテンションローラ
81 吸着孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続用紙上に画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、連続用紙を所定の搬送経路に沿って搬送しながら、この連続用紙上に画像を形成する画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この画像形成装置には、入力された印刷のジョブに応じて連続用紙上にトナー像を形成するトナー像形成部と、このトナー像形成部を経由する搬送経路に沿って連続用紙を搬送する用紙搬送機構が備えられている。用紙搬送機構は、トナー像形成部がトナー像を形成するタイミングに合わせて連続用紙を搬送する。
【0003】
連続用紙には、画像形成装置のトラクタに係合するためのスプロケット孔が設けられた連続用紙と、このようなスプロケット孔が設けられていない連続用紙とがあり、スプロケット孔がない連続用紙の搬送にはトラクタを用いることができない。このため、画像形成装置はトナー像形成部よりも下流に搬送ローラを備え、この搬送ローラにより連続用紙の搬送速度および搬送量を制御している。
【特許文献1】特開2003−155152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
連続用紙の搬送は急停止することができないため、ジョブに対応するトナー像の形成が終了すると、用紙搬送機構は連続用紙の搬送速度を逓減して停止する。次いで、行き過ぎた連続用紙を逆送りすることにより、連続用紙上に空白のページが生じないようにしている。
【0005】
しかしながら、逆送り方向では、搬送量を制御する搬送ローラが上流に位置することとなるため、連続用紙の逆送りの量はトナー像形成部では正確に制御されていない。この結果、次回のジョブの入力を受けてトナー像形成を開始する位置が目標位置からずれてしまう。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、連続用紙に形成される画像の位置のずれを抑えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明の画像形成装置のうちの第1の画像形成装置は、連続用紙上に画像を形成する画像形成装置であって、
搬送中の連続用紙上にトナー像を形成するトナー像形成部と、
搬送中の連続用紙上に形成されたトナー像を定着する定着部と、
搬送中の連続用紙の、上記トナー像形成部よりも搬送方向上流側に配備されて、この連続用紙の、上記トナー像形成部を通過中の部分に張力を与えるバックテンション部、および上記定着部よりも搬送方向下流側に配備されてこの連続用紙を搬送駆動する駆動部を有し、連続用紙上へのトナー像形成を指示するジョブの入力を受けて、この連続用紙を、上記トナー像形成部および上記定着部を経由する搬送経路に沿って搬送するとともに、この連続用紙へ今回のジョブの最後のトナー像を形成した後この連続用紙の搬送速度を逓減しさらに逆送りして停止させる用紙搬送機構と、
上記バックテンション部と上記トナー像形成部との間に配備され、逆送りされて停止した連続用紙のたるみを除去するたるみ除去部とを備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明の第1の画像形成装置によれば、ジョブの最後のトナー像が形成された後、逆送りされた連続用紙に生じたたるみが、トナー像形成部よりも搬送方向上流側に配備されたたたるみ除去部により除去される。したがって、連続用紙上で、次回のジョブによりトナー像の形成が開始される位置のずれを抑えることができる。
【0009】
ここで、上記本発明の第1の画像形成装置において、上記たるみ除去部は、上記連続用紙を押してたるみを除去する作用位置とこの連続用紙から離れた離隔位置との間で回動自在に軸支された板状部材を備えたものであることが好ましい。
【0010】
板状部材の回動により連続用紙のたるみを除去するので、簡易な構成で連続用紙上での画像の位置のずれを抑えることができる。
【0011】
また、上記目的を達成する本発明の画像形成装置のうちの第2の画像形成装置は、連続用紙上に画像を形成する画像形成装置であって、
搬送中の連続用紙上にトナー像を形成するトナー像形成部と、
搬送中の連続用紙上に形成されたトナー像を定着する定着部と、
搬送中の連続用紙の、上記トナー像形成部よりも搬送方向上流側に配備されて、この連続用紙の、上記トナー像形成部を通過中の部分に張力を与えるバックテンション部、および上記定着部よりも搬送方向下流側に配備されて連続用紙を搬送駆動する駆動部を有し、連続用紙上へのトナー像形成を指示するジョブの入力を受けて、この連続用紙を、上記トナー像形成部および上記定着部を経由する搬送経路に沿って搬送するとともに、この連続用紙へ今回のジョブの最後のトナー像を形成した後この連続用紙の搬送速度を逓減しさらに逆送りして停止させる用紙搬送機構とを備え、
上記バックテンション部が、次のジョブの入力を受けて一旦逆転して、この連続用紙のたるみを除去するものであることを特徴とする。
【0012】
本発明の第2の画像形成装置によれば、ジョブの最後のトナー像が形成された後、逆送りされた連続用紙に生じたたるみが、バックテンション部の逆転により除去される。したがって、連続用紙上で、次回のジョブによりトナー像の形成が開始される位置のずれを抑えることができる。
【0013】
ここで、上記本発明の第2の画像形成装置において、上記バックテンション部は、内部が陰圧であって外周面に連続用紙を吸着する吸着孔が分散したバックテンションローラを備えたものであることが好ましい。
【0014】
バックテンションローラの外周面に連続用紙を吸着する吸着孔が分散したことにより、バックテンションローラが逆転したときに、吸着による適度な張力を与えて連続用紙のたるみを除去することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明によれば、連続用紙上での画像の位置のずれを抑えた画像形成装置が実現する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下図面を参照して本発明の画像形成装置の実施の形態を説明する。
【0017】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1の画像形成装置の一実施形態である第1実施形態のプリンタの概略構成図である。
【0018】
図1に示すプリンタ1は、搬送経路よりも長い長尺の連続用紙Pを長手方向に搬送し、この連続用紙P上に画像を形成する電子写真方式のプリンタである。プリンタ1には、画像が形成される前の連続用紙Pが収容されるホッパ100、搬送中の連続用紙P上にトナー像を形成するトナー像形成部20、連続用紙P上に形成されたトナー像を定着する定着部30、連続用紙Pを搬送する用紙搬送機構40、画像が形成された後の連続用紙Pが集積されるスタッカ300、および、搬送されてきた連続用紙Pをスタッカ300に導くスイングガイド200が備えられている。また、プリンタ1には、連続用紙Pのたるみを除去するたるみ除去部50がバックテンション部41とトナー像形成部20との間に配備されている。
【0019】
図1に示す連続用紙Pは、スプロケット孔が形成されていない、無孔の用紙であり、ページ単位にミシン目が形成されていて、つづら折り状に折り畳まれた状態でホッパ100に収容されている。
【0020】
用紙搬送機構40には、バックテンション部41および駆動部42が備えられている。
【0021】
駆動部42は、定着部30よりも搬送方向A下流側に配備されており、駆動部42には、駆動ローラ42aおよび従動ローラ42bが備えられている。駆動ローラ42aおよび従動ローラ42bは、連続用紙Pを挟む位置に対向して配置されており、駆動ローラ42aが反時計回りの矢印D方向に回転することで、従動ローラ42bを時計回りの矢印E方向に回転させるとともに、連続用紙Pを矢印A方向に駆動する。連続用紙Pが搬送される距離は駆動ローラ42aの回転により制御されている。
【0022】
バックテンション部41は、トナー像形成部20よりも搬送方向A上流側に配備されている。バックテンション部41にも、駆動ローラ41aおよび従動ローラ41bが備えられている。この駆動ローラ41aが、駆動部42の駆動ローラ42aに比べて低い周速度で回転するよう駆動されることにより、連続用紙Pの、バックテンション部41から駆動部42に至る部分に張力が与えられる。
【0023】
用紙搬送機構40がプリンタ1に備えられていることによって、給紙速度が感光体ドラム21の周速に一致するように規制された連続用紙Pが、長手方向に所定の大きさの張力を加えられながら、トナー像形成部20および定着部30を経由する搬送経路Rに沿って矢印A方向に連続的に搬送される。
【0024】
トナー像形成部20には、搬送経路の途中に配備された、時計回りの矢印B方向に回転する感光体ドラム21と、感光体ドラム21の周囲に配備された帯電部22、露光部23、現像器24、転写器25、およびクリーニング部26が備えられている。転写器25は、連続用紙Pが搬送される搬送経路を挟んで感光体ドラム21と対向する位置に配備されており、感光体ドラム21と搬送経路に沿って搬送されている連続用紙Pとが転写領域Tで接している。現像器24は、感光体ドラム21の周囲の、転写領域Tの上流側に配備されている。露光部23は、現像器24よりもさらに上流側に配備されていて、帯電部22は、露光部23よりもさらに上流側に配備されている。また、クリーニング部26は、感光体ドラム21の周囲の、転写領域Tの下流側に配備されていて、転写領域Tにおいて連続用紙Pに転写されずに感光体ドラム21上に残留する残留トナーをクリーニングする。
【0025】
定着部30は、搬送経路のトナー像形成部20よりも下流側に配備されている。定着部30には、連続用紙P上に転写されたトナー像を定着させるためのフラッシュ光を発するフラッシュランプが備えられている。
【0026】
プリンタ1が連続用紙上へのトナー像形成を指示するジョブの入力を受けると、用紙搬送機構40は、連続用紙Pを、トナー像形成部20および定着部30を経由する搬送経路Rに沿って搬送する。一方、トナー像形成部20の感光体ドラム21の表面は、帯電器22によって一様に帯電され、帯電器22により一様に帯電した感光体ドラム21の表面には、露光部23よりレーザ光が照射されて感光体ドラム21の表面に静電潜像が形成される。静電潜像は、現像器24によりトナーの供給を受けて現像されトナー像となる。感光体ドラム21の表面に形成されたトナー像は、転写器25によって連続用紙P上に転写される。給紙速度が感光体ドラム21の周速に一致するよう、駆動部42によって制御された連続用紙Pが、バックテンション部41によって連続用紙Pの長手方向に所定の大きさの張力を加えられながら連続的に搬送されているため、連続用紙Pへのトナー像の転写が適切に行われる。
【0027】
トナー像が転写された連続用紙Pは、定着部30へと搬送されてくる。定着部30が備えるフラッシュランプから、フラッシュ光がトナー像に向けて発射されることによってトナー像を構成するトナーが溶融されて連続用紙P上に定着される。
【0028】
トナー像が定着された後の連続用紙Pは、スイングガイド200によって折り畳まれるようにしてスタッカ300に導かれるか、あるいは、プリンタ1の外部に排出される。このようにして、プリンタ1により連続用紙P上に画像が形成される。
【0029】
また、トナー像形成部20によりジョブの最後のトナー像が連続用紙P上に形成すると、用紙搬送機構40は、連続用紙Pの搬送速度を逓減し、さらに逆送りして停止させる。
【0030】
図2は、図1に示すプリンタのバックテンション部およびたるみ除去部を示す図である。
【0031】
図2に示すように、たるみ除去部50には、板状部材51、およびテンション切替装置52が備えられている。なお、図2には、板状部材51が側面から見た状態が示されている。板状部材51は、連続用紙Pを押してたるみを除去する作用位置ONとこの連続用紙から離れた離隔位置OFFとの間で回動自在に軸支されている。テンション切替装置52は、軸支された板状部材51に、作用位置ONまたは離隔位置OFFに回動する向きの力を与える。テンション切替装置52が板状部材51を作用位置ONに回動する向きに駆動されると、板状部材51の一辺51aが、連続用紙Pに押し付けられ、板状部材51は、連続用紙Pが張られる位置まで回動する。これにより、連続用紙Pのたるみが除去される。なお、板状部材51の一辺51aが連続用紙Pを押し付ける力は、この押付けにより連続用紙Pに与えられる張力が、バックテンション部により与えられる張力よりも十分弱くなるよう調整されている。テンション切替装置52の駆動が停止されると、板状部材51は離隔位置OFFに戻る。
【0032】
図3は、図1に示すプリンタの電気的構成の概略を示すブロック図である。
【0033】
図3に示すように、プリンタ1には、CPU61、ROM62、RAM63、およびインターフェース64が備えられている。CPU61、ROM62、RAM63、およびインターフェース64は、バスにより相互に接続されている。制御部としてのCPU61は、プリンタ1の動作を制御するものであり、例えば、外部接続されたホストコンピュータからのジョブの入力を受けて各部を動作させ、ジョブに基づいた画像を連続用紙Pに形成する。ROM62は、プリンタ1の動作プログラムや基準値を記憶している。RAM63は、CPU61に一時的な記憶領域を提供する。インターフェース64には、駆動部42、感光体ドラム21、およびバックテンション部41の各駆動モータ65〜67、たるみ除去部50のテンション切替装置52、並びにトナー像形成部20の制御部69が接続されている。駆動部42、感光体ドラム21、およびバックテンション部41の各駆動モータ65〜67は、CPUからの制御信号に基づいて駆動し、駆動部42の駆動ローラ42a、感光体ドラム21、およびバックテンション部41の駆動ローラ41aを回転する。また、たるみ除去部50のテンション切替装置52は、CPUからの制御信号に基づいて駆動し、板状部材51を作用位置ONと離隔位置OFFとの間で回動させる。
【0034】
図4は、図1に示すプリンタの制御を示すフローチャートであり、図5は、図1に示すプリンタの動作を示すタイミングチャートである。
【0035】
外部接続されたホストコンピュータから、連続用紙上へのトナー像の形成を指示するジョブを受信すると、CPU61は、受信したジョブに基づく画像形成を開始する(ステップS10)。
【0036】
CPU61は、ジョブを受信すると画像形成の処理を開始する(ステップS12)。具体的には、CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、および感光体ドラム21の駆動モータ66を駆動する(図5のタイミングt0)。また、バックテンション部41の駆動モータ67を、駆動部42に比べて低い速度で駆動する。また、トナー像形成部20の制御部69を制御して、トナー像形成部20および定着部30の動作も開始させる。これにより、連続用紙Pは、図1に示す搬送経路Rに沿って矢印A方向に搬送され、連続用紙P上にはトナー像形成部20により、受信したジョブに基づくトナー像が形成されいく。
【0037】
ジョブを受信した時点では、たるみ除去部50のテンション切替装置52は、板状部材51が作用位置ON(図2)に回動する向きに駆動されている(S18参照)。このため、連続用紙Pのたるみが除去されている。ステップS11の処理により、駆動部42により連続用紙Pが搬送されると、バックテンション部41から与えられる張力により、連続用紙Pのたるみは除去され、板状部材51は離隔位置OFF(図2)へと移動していく。
【0038】
連続用紙Pの搬送開始から所定の時間が経過した後、CPU61は、たるみ除去部50のテンション切替装置52の駆動を停止する(ステップS13、図5のタイミングt1)。駆動部42による連続用紙Pの搬送がある程度進んだ状態では、バックテンション部41から張力が与えられるため、テンション切替装置52の駆動によらず板状部材51は離隔位置OFF(図2)近傍に戻っている。連続用紙Pが搬送されているとき、板状部材51が離隔位置OFFにあることにより、連続用紙Pの搬送に対する摩擦が抑えられる。
【0039】
ステップS10で受信したジョブに基づくトナー像の最後の部分が形成されると、CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、感光体ドラム21の駆動モータ66、および、バックテンション部の駆動モータ67を減速駆動する(ステップS14、図5のタイミングt2)。これにより連続用紙Pの搬送速度が逓減される。連続用紙Pの搬送速度を逓減することにより、連続用紙Pや各部に過重なストレスをかけることなく搬送を停止することができる。
【0040】
CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、感光体ドラム21の駆動モータ66、および、バックテンション部の駆動モータ67を減速駆動した結果として、これらの駆動を停止する(ステップS15、図5のタイミングt3)。
【0041】
次に、CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、感光体ドラム21の駆動モータ66、および、バックテンション部の駆動モータ67をステップS13での画像形成時に対し逆転駆動する(ステップS16、図5のタイミングt4)。この逆転駆動により、連続用紙Pは逆送りされて、次回のジョブに基づくトナー像の形成が開始される目標位置まで戻る。ここで、連続用紙Pが逆送りされる距離の制御は、駆動部42の駆動ローラ42aの回転量を制御することにより行い、連続用紙Pが逆送りされる方向下流側に位置しているバックテンション部の駆動モータ67では回転量の制御を行わない。この結果、逆送りされた連続用紙Pには、たるみが生じる場合がある。
【0042】
次に、CPU61は、駆動部42の駆動ローラ42aの回転を停止(ステップS17)した後、たるみ除去部50のテンション切替装置52を、板状部材51が作用位置ON(図2)に回動する向きに駆動する(ステップS18、図5のタイミングt6)。これにより、連続用紙Pのたるみが除去される。したがって、連続用紙が逆送りされる距離が駆動部42によって正確に制御される。このステップの処理の後、受信したジョブに対する画像形成処理が終了する。
【0043】
CPU61は、個々のジョブを受信する毎に、図10に示すステップS10からSl7までの処理を繰り返す。上述のステップS18の処理により、次回のジョブを受信する時点(図5のタイミングt7)では、テンション切替装置52の板状部材51が作用位置ON(図2)に回動されているため、トナー像形成部20の領域Tでは、連続用紙Pのたるみが除去されている。したがって、次回受信するジョブに基づきトナー像の形成を開始する位置が駆動部42によって目標に正確に合わせられる。
【0044】
本実施形態のプリンタ1によれば、連続用紙Pのたるみが除去されるので、連続用紙に形成される画像の位置ずれが低減される。また、定着が済んでいない連続用紙Pのトナー像が、たるみにより感光体ドラム21や用紙ガイドに接触して画像欠陥を生じる事態を防止することができる。また、板状部材51の回動により連続用紙Pのたるみを除去するので、簡易な構成で連続用紙P上での画像の位置のずれを抑えることができる。
【0045】
なお、本実施形態では、逆転駆動により、連続用紙Pを、トナー像の最後の部分が形成された後に搬送された分の距離だけ戻すものとして説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、次回のトナー像形成を開始する際に、連続用紙Pの搬送速度が一定の速度になるまでの加速期間を確保するために、トナー像の最後の部分が形成された後に搬送された距離よりも長く連続用紙Pを戻すように制御することとしてもよい。
【0046】
また、本実施形態では、バックテンション部41の駆動ローラ41aを連続用紙Pの搬送方向Aの逆向きにして搬送するものとして説明したが、本発明の画像形成装置はこれに限るものではない。例えば、バックテンション部41と、連続用紙Pが収容されるホッパ100との間に、連続用紙Pを搬送するための別の装置がさらに設けられている場合には、この別の装置により連続用紙Pを逆向きに搬送し、バックテンション部41を逆転駆動しない構成を採用してもよい。
【0047】
[第2実施形態]
図6は、本発明の第2の画像形成装置の一実施形態である第2実施形態のプリンタの概略構成図である。
【0048】
図6に示すプリンタ8は、第1実施形態のプリンタ1に対し、たるみ除去部50を有していない。また、駆動ローラ41aおよび従動ローラ41bを有するバックテンション部41の代わりに、バックテンション部としてのバックテンションローラ80が備えられている点が第1実施形態のプリンタ1と異なる。このバックテンションローラ80は、トナー像形成を指示するジョブの入力を受けて一旦逆転することにより、連続用紙Pのたるみを除去するものである。第2実施形態の他の構成は第1実施形態に同じであり、同一の符号を付し説明を省略する。
【0049】
図7は、図6に示すプリンタのバックテンションローラの外観を示す図である。
【0050】
図7に示すように、円筒状のバックテンションローラ80の外周面には、多数の吸着孔81が一様に分散して形成されている。バックテンションローラ80がプリンタ8に装着された状態では、円筒状の底面に設けられた吸気孔82から、吸気が行われ内部が陰圧の状態となる。したがって、外部の空気が吸着孔81からバックテンションローラ80内に流入するため、バックテンションローラ80の外周面に連続用紙Pが接すると、連続用紙は吸着孔81に吸着される。これにより、従動ローラを用いることなく連続用紙を搬送することができる。また、連続用紙をバックテンションローラ80の外周面に適度な力で吸着するため、バックテンションローラ80を連続用紙が搬送される方向に対向して回転、すなわち逆転させる場合には、適度な張力を与えることができる。
【0051】
図8は、図7に示すバックテンションローラの外観を示す平面図である。図8では、便宜上、吸着孔81(81a、81b)を1列分だけ示している。
【0052】
プリンタ8に装着された状態のバックテンションローラ80に、幅Nを有する幅狭の連続用紙が接すると、連続用紙は吸着孔81aにより吸着されるが、この他の吸着孔81bは開いたままとなる。このため吸着力は比較的弱い。一方で、幅Wを有する幅広の連続用紙が接する場合、この連続用紙は吸着孔81aおよび81bの双方により吸着される。このため吸着力が比較的強い。
【0053】
バックテンションローラ80は、搬送される連続用紙Pに張力を与え、また、逆転することにより連続用紙Pのたるみを除去する。このとき、たるみを除去するために与える張力が、連続用紙の幅に応じて適切に調整される。具体的には、たるみを除去するため比較的大きな張力を必要とする幅広の連続用紙に対しては、比較的強い吸着力により大きな張力を与え、比較的大小さな張力でたるみを除去できる幅狭の連続用紙に対しては、比較的弱い吸着力により小さな張力を与える。
【0054】
図9は、図6に示すプリンタの電気的構成の概略を示す図である。
【0055】
図9に示すプリンタ8は、第1実施形態のプリンタ1に比べて、たるみ除去部50のテンション切替装置52を有していない。また、バックテンション部の駆動モータ67代わりに、バックテンションローラ80の駆動モータ87が備えられている点が第1実施形態のプリンタ1と異なる。第2実施形態の他の構成は第1実施形態に同じであり、同一の符号を付し説明を省略する。
【0056】
図10は、図6に示すプリンタの制御を示すフローチャートである。また、図11は、図6に示すプリンタの動作を示すタイミングチャートである。
【0057】
外部接続されたホストコンピュータから、連続用紙上へのトナー像を形成を指示するジョブを受信するステップS80の処理の後、CPU61は、バックテンションローラ80の駆動モータ87を駆動して、バックテンションローラ80を連続用紙の搬送方向Aに対向して一旦逆転する(ステップS81、図11のタイミングts)。これにより、連続用紙のたるみが除去される。
【0058】
次に、CPU61は、画像形成の処理を開始する(ステップS82)。具体的には、CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、および感光体ドラム21の駆動モータ66の駆動を開始する(図11のタイミングt0)。このとき、バックテンションローラ80の駆動モータ87は逆転駆動したままとする。また、トナー像形成部20および定着部30の動作も開始させる。これにより、連続用紙Pは、図6に示す搬送経路Rに沿って矢印A方向に搬送され、連続用紙P上にはトナー像形成部20により、受信したジョブに基づくトナー像が形成され、定着部30により、形成されたトナー像が定着されていく。
【0059】
連続用紙Pの搬送が開始した後、CPU61は、バックテンションローラ80の駆動モータ87を駆動して、バックテンションローラ80を搬送方向Aに沿う向きに回転させる(ステップS83、図11のタイミングt1)。このとき、バックテンションローラ80は、駆動部42の駆動ローラ42aに比べて低い周速度で回転するよう駆動する。
【0060】
次に、ステップS80で受信した今回のジョブに基づくトナー像の最後の部分が形成されると、CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、感光体ドラム21の駆動モータ66、および、バックテンションローラ80の駆動モータ87を減速駆動する(ステップS84、図11のタイミングt2)。減速は連続用紙Pの搬送が停止するまで続けられる。
【0061】
CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、感光体ドラム21の駆動モータ66、および、バックテンションローラ80の駆動モータ87を減速駆動した結果として、これらの駆動を停止する(ステップS85、図5のタイミングt3)。
【0062】
次に、CPU61は、駆動部42の駆動モータ65、および、感光体ドラム21の駆動モータ66、およびバックテンションローラ80の駆動モータ87をステップS83での画像形成時に対し逆転駆動し(ステップS86、図5のタイミングt4)、その後駆動を停止する(ステップS87)。ステップS86での逆転駆動により、連続用紙Pは逆送りされて、次回のジョブに基づくトナー像の形成が開始される目標位置まで戻る。ここで、連続用紙Pが逆送りされる距離の制御は、駆動部42の駆動ローラ42aの回転量を制御することにより行い、連続用紙Pが逆送りされる方向下流側に位置しているバックテンションローラ80は回転量が制御されない。この結果、逆送りされた連続用紙Pには、たるみが生じる場合がある。ステップS87の処理の後、受信したジョブに対する画像形成処理が終了する。
【0063】
CPU61は、ジョブを受信する毎に図11に示すステップS80からS87までの処理を繰り返す。上述のステップS81の処理により、次回のジョブ入力を受けてバックテンションローラ80が一旦逆転することにより、連続用紙Pのたるみが除去される。したがって、次回受信するジョブに基づきトナー像の形成を再開する位置が駆動部42によって目標に正確に合わせられる。よって、連続用紙P上での画像の位置のずれが抑えられる。
【0064】
本実施形態のプリンタ8によれば、連続用紙Pのたるみが除去されるので、連続用紙に形成される画像の位置ずれが低減される。また、定着が済んでいない連続用紙Pのトナー像が感光体ドラム21や用紙ガイドに接触して画像欠陥を生じる事態を防止することができる。
【0065】
また、バックテンションローラ80の外周面に連続用紙を吸着する吸着孔81が分散したことにより、バックテンションローラ80が逆転したときに、紙幅に適した張力を与えて連続用紙Pのたるみを除去することができる。
【0066】
なお、本実施形態では、ステップS86でバックテンションローラ80を画像形成時に対し逆転駆動するものとして説明したが、本発明の画像形成装置はこれに限るものではない。例えば、バックテンションローラ80と、連続用紙Pが収容されるホッパ100との間に、連続用紙Pを搬送するための別の装置がさらに設けられている場合には、この別の装置により連続用紙Pを逆向きに搬送し、バックテンションローラ80を逆転駆動しない構成を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の第1の画像形成装置の一実施形態である第1実施形態のプリンタの概略構成図である。
【図2】図1に示すプリンタのバックテンション部およびたるみ除去部を示す図である。
【図3】図1に示すプリンタの電気的構成の概略を示すブロック図である。
【図4】図1に示すプリンタの制御を示すフローチャートである。
【図5】図1に示すプリンタの動作を示すタイミングチャートである。
【図6】本発明の第2の画像形成装置の一実施形態である第2実施形態のプリンタの概略構成図である。
【図7】図6に示すプリンタのバックテンションローラの外観を示す図である。
【図8】図6に示すプリンタのバックテンションローラを模式的に示す図である。
【図9】図6に示すプリンタの電気的構成の概略を示す図である。
【図10】図9に示すCPUの処理を示すフローチャートである。
【図11】図6に示すプリンタの駆動の様子を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0068】
1 プリンタ
P 連続用紙
A 搬送方向
R 搬送経路
20 トナー像形成部
30 定着部
40 用紙搬送機構
41 バックテンション部
42 駆動部
50 たるみ除去部
51 板状部材
OFF 離隔位置
ON 作用位置
8 プリンタ
80 バックテンションローラ
81 吸着孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続用紙上に画像を形成する画像形成装置において、
搬送中の連続用紙上にトナー像を形成するトナー像形成部と、
搬送中の連続用紙上に形成されたトナー像を定着する定着部と、
搬送中の連続用紙の、前記トナー像形成部よりも搬送方向上流側に配備されて、該連続用紙の、前記トナー像形成部を通過中の部分に張力を与えるバックテンション部、および前記定着部よりも搬送方向下流側に配備されて該連続用紙を搬送駆動する駆動部を有し、連続用紙上へのトナー像形成を指示するジョブの入力を受けて、該連続用紙を、前記トナー像形成部および前記定着部を経由する搬送経路に沿って搬送するとともに、該連続用紙へ今回のジョブの最後のトナー像を形成した後該連続用紙の搬送速度を逓減しさらに逆送りして停止させる用紙搬送機構と、
前記バックテンション部と前記トナー像形成部との間に配備され、逆送りされて停止した連続用紙のたるみを除去するたるみ除去部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記たるみ除去部は、前記連続用紙を押してたるみを除去する作用位置と該連続用紙から離れた離隔位置との間で回動自在に軸支された板状部材を備えたものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
連続用紙上に画像を形成する画像形成装置において、
搬送中の連続用紙上にトナー像を形成するトナー像形成部と、
搬送中の連続用紙上に形成されたトナー像を定着する定着部と、
搬送中の連続用紙の、前記トナー像形成部よりも搬送方向上流側に配備されて、該連続用紙の、前記トナー像形成部を通過中の部分に張力を与えるバックテンション部、および前記定着部よりも搬送方向下流側に配備されて連続用紙を搬送駆動する駆動部を有し、連続用紙上へのトナー像形成を指示するジョブの入力を受けて、該連続用紙を、前記トナー像形成部および前記定着部を経由する搬送経路に沿って搬送するとともに、該連続用紙へ今回のジョブの最後のトナー像を形成した後該連続用紙の搬送速度を逓減しさらに逆送りして停止させる用紙搬送機構とを備え、
前記バックテンション部が、次のジョブの入力を受けて一旦逆転して、該連続用紙のたるみを除去するものであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記バックテンション部は、内部が陰圧であって外周面に連続用紙を吸着する吸着孔が分散したバックテンションローラを備えたものであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
連続用紙上に画像を形成する画像形成装置において、
搬送中の連続用紙上にトナー像を形成するトナー像形成部と、
搬送中の連続用紙上に形成されたトナー像を定着する定着部と、
搬送中の連続用紙の、前記トナー像形成部よりも搬送方向上流側に配備されて、該連続用紙の、前記トナー像形成部を通過中の部分に張力を与えるバックテンション部、および前記定着部よりも搬送方向下流側に配備されて該連続用紙を搬送駆動する駆動部を有し、連続用紙上へのトナー像形成を指示するジョブの入力を受けて、該連続用紙を、前記トナー像形成部および前記定着部を経由する搬送経路に沿って搬送するとともに、該連続用紙へ今回のジョブの最後のトナー像を形成した後該連続用紙の搬送速度を逓減しさらに逆送りして停止させる用紙搬送機構と、
前記バックテンション部と前記トナー像形成部との間に配備され、逆送りされて停止した連続用紙のたるみを除去するたるみ除去部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記たるみ除去部は、前記連続用紙を押してたるみを除去する作用位置と該連続用紙から離れた離隔位置との間で回動自在に軸支された板状部材を備えたものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
連続用紙上に画像を形成する画像形成装置において、
搬送中の連続用紙上にトナー像を形成するトナー像形成部と、
搬送中の連続用紙上に形成されたトナー像を定着する定着部と、
搬送中の連続用紙の、前記トナー像形成部よりも搬送方向上流側に配備されて、該連続用紙の、前記トナー像形成部を通過中の部分に張力を与えるバックテンション部、および前記定着部よりも搬送方向下流側に配備されて連続用紙を搬送駆動する駆動部を有し、連続用紙上へのトナー像形成を指示するジョブの入力を受けて、該連続用紙を、前記トナー像形成部および前記定着部を経由する搬送経路に沿って搬送するとともに、該連続用紙へ今回のジョブの最後のトナー像を形成した後該連続用紙の搬送速度を逓減しさらに逆送りして停止させる用紙搬送機構とを備え、
前記バックテンション部が、次のジョブの入力を受けて一旦逆転して、該連続用紙のたるみを除去するものであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記バックテンション部は、内部が陰圧であって外周面に連続用紙を吸着する吸着孔が分散したバックテンションローラを備えたものであることを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−106554(P2007−106554A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−299220(P2005−299220)
【出願日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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