説明

画像形成装置

【課題】正規現像と反転現像を組み合わせて2種類のトナーによって画像を形成する画像形成装置で、第1画像形成用のキャリアが感光体に付着することによって第2画像中に白点が発生することを防ぎ、また、第2画像の画像濃度を一様にする。
【解決手段】第2画像形成用の現像剤としてその電気抵抗が印加電圧を高くすると低下する現像剤を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子写真方式を用いた画像形成装置に係り、特に正規現像と反転現像を組み合わせて感光体上に2種類のトナー像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開昭48−37148号に示されるように、感光体を帯電した後、露光において画像の色情報に応じて、露光無し、弱露光、強露光と露光量を3段階に変えることによって、感光体上の表面電位を高レベル領域と、低レベル領域と、その間の中間レベル領域の3レベルの静電像を形成し、高レベル領域を正規現像し、低レベル領域を反転現像して、感光体上に2種類のトナー像を形成する現像方法がある。この2種類のトナーとしては、帯電極性が異なるものであれば用いることができる。従来例のように色が異なるトナーを用いることによって、2色の画像を形成することができる。以下では、2色の画像を形成する2色現像方法の場合を前提に説明を行う。
【0003】
この静電像の現像方法としては、着色粒子であるトナーと磁性粒子であるキャリアとの混合物である2成分現像剤を用いる方法がある。そして、現像においては、前記の高レベルを現像する場合は、高レベルの表面電位と中間レベルの表面電位の間の現像バイアス電圧を現像装置の現像電極に印加し、一方、低レベルを現像する場合は、低レベルの表面電位と中間レベルの表面電位の間の現像バイアス電圧を現像装置の現像電極に印加することによって、それぞれのトナーが高レベル領域と低レベル領域に現像される。
【0004】
ところが、2成分現像剤を用いた現像方法では、上記のような2色現像方法に限らず、現像バイアス電圧に対して、トナーが現像される電位領域とは反対の電位領域にキャリアが現像されるという問題が生じている。この原因は、2成分現像剤では、トナーとキャリアが混合することによって、お互いに逆の極性に帯電していることである。例えば、上記の2色現像方法では、図2に示すように、負に帯電した高レベル領域を現像する場合、その高レベルの表面電位VHと中間レベルの表面電位VMの間の現像バイアス電圧VBHを現像装置の現像電極に印加することによって、正極性に帯電したトナーが高レベル領域に現像される。一方、キャリアは負極性に帯電しているので、表面電位が現像バイアスVBHより低い低レベル領域に現像されることになる。ただ、キャリアは磁性粒子であり、現像装置の現像電極は一般に内部に磁石を有して外部の金属円筒が回転する構成をした現像ロールであり、その内部磁石の磁力でキャリアが感光体に現像されないように引き留めるように図られている。しかし、完全に引き留めることは難しく、僅かなキャリア現像が生じていた。
【0005】
上記のように、キャリアが現像される現象は、一般にキャリア付着と呼ばれており、従来の1色のみの画像形成装置においても、現像の後工程である転写工程で、トナー像の転写不良を生じるなどの問題を引き起こしていた。このキャリア付着の対策として、現像の後に、現像装置の現像ロールと同様に内部に磁石を有して外部の金属円筒が回転する構成のキャリア回収ロールを設け、付着したキャリアを磁力で引き付け、外部の金属円筒を回転させて現像装置内部へ回収することによって問題を解決していた。
【0006】
ところが、本発明のような2色画像形成装置においては、高レベル領域を現像する際に、その現像剤のキャリアが低レベル領域に付着するだけではなく、その低レベル領域の電位を乱してしまうという問題も発生した。これは、第1色目として高レベル領域を現像した後、低レベル領域を現像すると、低レベル領域の画像中に白く抜けた白点が多数発生したこと、それに対して、感光体の表面電位は高レベル領域と低レベル領域とその間の中間レベル領域を形成したまま、第1色目の現像を行わないで、第2色目の低レベル領域の現像のみを行った場合には白点が発生していないこと、その2つの実験結果から判明した問題である。つまり、キャリアが感光体に接触することによって、その低レベル領域の電位を上げてしまい、その部分が第2色目で現像されずに白点として表れるのである。
【0007】
また、上記の課題とは別に、ベタ画像の後端部の濃度が薄くなるという問題があった。このベタ画像の周辺では、潜像周辺の電界が強調される周辺効果によって、トナーは潜像の内部に引き寄せられる作用を受ける。特に、ベタ画像部の後端部では、現像ロールの回転によって現像剤が感光体を擦る方向が、この周辺効果がトナーに作用する方向と同じであるため、後端部に付着したトナーがベタ画像内部へと掻き取られてしまう。そのため、ベタ画像の後端部の濃度が薄くなるという問題が発生したのである。
【0008】
従来例では、前述した問題が発生したため、画像の濃度が一様でなくなり、鮮明な画像を得ることができなかった。
【0009】
【特許文献1】特開昭48−37148号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記従来課題を解決すべくなされたものであり、その目的は、白点の発生が無く、また、一様な濃度の鮮明な画像が得られる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために本発明は、感光体を帯電させ、露光によって露光量を少なくとも2段階に変えることによって、感光体上に高電位部と低電位部からなる静電像を形成し、それを帯電したトナーを用いて現像して、感光体上にトナー像を形成する画像形成装置において、そのトナー像現像装置に用いる現像剤の電気抵抗が、感光体の表面電位と現像バイアス電圧の差からなる現像剤への印加電圧が変化する範囲で、電気抵抗の変化が5%以上である現像剤を用いたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、第2画像中の白点を防止し、さらに画像の濃度を一様にすることができ、鮮明な画像が得られる画像形成装置を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(実施例1)図1は、本発明を適応した2色画像形成装置の実施例を示す。この装置では、感光ドラム1に負帯電のOPCを用い、第1のトナーとして正帯電のトナー、及び第2のトナーとして負帯電のトナーを用いた場合を説明する。図1で、感光ドラム1は時計周りに回転しており、先ず感光ドラム1の表面は第1帯電器2によって一様に負に帯電され、露光器3による露光によって感光ドラム1上には3レベルの表面電位VH,VM,VLからなる静電潜像が形成される。この表面電位の値は、具体的には、VHは−900V、VMは−450V、VLは−50V前後の値となる。次に、電源15によって現像バイアスVBH(−650V)が印加された第1現像機5によって正帯電の第1トナーが感光ドラム1上に現像される。続いて、電源16によって現像バイアスVBL(−250V)が印加された第2現像機6によって負帯電の第2トナー像が感光ドラム1上に現像される。この第1トナーと第2トナーの現像は、現像剤としてトナーとキャリアの混合物である2成分現像剤を用いて行った。トナー濃度は4重量%、トナー帯電量は第1現像剤が約10μC/g、第2現像剤が約−6μC/gである。
【0014】
なお、第1現像機5の現像ロール51は、図1で反時計方向に回転しており、その表面の周速は感光ドラム1の表面の周速より速く設定され、通常、その速度比として1.4から3.0の範囲で第1色目の画像濃度が適切になるように設定され、本実施例の場合は2.2とした。
【0015】
以上の手順によって感光ドラム1上に形成された第1のトナー像と第2のトナー像による2色トナー像は、第2帯電器7によって負のコロナ照射され、トナーの帯電極性が負に揃えられる。その後、転写器8によって紙等の記録媒体12に転写され、この図には示されていない定着機で定着される。転写後の感光ドラム1は、クリーナ9によって残留したトナーが除去された後、次の2色画像形成が行われる。
【0016】
このような2色画像形成装置で、第1色目を赤色トナー、第2色目黒色トナーを用いて2色画像を形成した結果、前述したような第2色目の黒画像中に白点が発生していた。
【0017】
ところで、この白点の発生状況を調べると、図3に示すように、第2色のベタ画像を形成した場合、そのベタ画像の後端の数mmの範囲には白点が発生せず、それより上部に発生していることが分かった。また、電気抵抗が高い第1色目の現像剤を用いた場合には、白点の発生が少なくなることも分かった。
【0018】
これらのことから、ベタ画像の後端では現像剤の電気抵抗が高く、ベタの内部から上端では電気抵抗が低くなっているものと考えられる。そこで、ベタの内部とベタの後端での第1色目の現像剤と感光体上の第2色目の低電位レベルの静電潜像の関係を検討した結果、第1色目の現像剤に印加される電圧が異なることが分かった。
【0019】
先ず、ベタ画像の内部について説明する。図4で感光ドラム1の表面は右方向に移動し、第1色目の現像機の現像ロール51は反時計周りに回転するものとする。また、前述したように現像ロールの周速は感光ドラムの周速より速く設定されている。この場合、第1色目の現像剤52は感光体上の第2色目の低電位レベルの潜像に接触する前は、現像ロールにバイアス電圧VBH(−650V)が印加されており、第2色目の潜像に接触すると、第2色目の潜像電位VL(−50V)と現像バイアスVBHの差の600Vが現像剤に印加されることになる。つまり、ベタ画像の内部では、現像剤が感光体の表面に接触してから離れるまで、600Vの電圧が印加され続けることが分かる。
【0020】
次に、ベタ画像の後端について説明する。図5の電位条件は図4と同じである。第2色目の潜像が現像ロール中心の真下にある場合を考える。現像ロールの周速は感光ドラムの周速より速いことを考慮すると、図5のA点で感光体表面の中間電位部に接触した現像剤は、第2色目の潜像領域と中間電位部の境であるB点を通過してからベタ画像内部のC点に接触するようになる。この場合、現像剤に印加される電圧は中間電位部のA点に接触したときは250V、低電位レベルの潜像内部のC点に接触したときに600Vとなる。このように、ベタ画像の後端部では、現像剤が感光体に接触したときは現像剤に印加される電圧が小さく、現像剤が感光体から離れるときには大きくなっているのである。また、図4の場合に比べて、現像剤が感光ドラムの表面に接触してから離れるまでの時間は同じであるが、現像剤に600Vの電圧が印加される時間が短くなっている。
【0021】
ところで、前述したように、この白点は現像剤の電気抵抗が低いときに多く発生することが、電気抵抗が高い現像剤と低い現像剤で実験した結果から分かっている。このことから、ベタ画像の後端部では現像剤の電気抵抗が高く、ベタ画像の内部では低くなっているため、ベタ画像の後端の数mmの範囲には白点が発生していないものと考えられる。このように、現像剤の電気抵抗が異なる原因は、上記の検討結果から、現像剤に印加される電圧によって現像剤の電気抵抗が変化するものと考えられる。また、600Vの電圧の印加される時間がベタ内部と後端部でことなることから、電気抵抗の変化に時間遅れがあるものと考えられる。
【0022】
つまり、図3に示したベタ画像の後端部で白点が発生しない現象は、現像剤に印加される電圧が高くなっても、電気抵抗が低下するのに時間遅れがあるためと考えられる。これは、現像ロールの周速を速くして実験した結果、白点の発生しない範囲が広がることから確認された。図5から考えると、現像剤52に印加される電圧が200Vから600Vに高くなっても、電気抵抗が白点発生する抵抗値以下に低下するまでは白点は発生しないのである。
【0023】
以上の検討結果を確認するため、図6に示すような装置を用いて現像剤の電気抵抗の電圧依存性を調べた。なお、図6の装置での実験条件は、感光ドラムに相当する直径66mmで表面の周速300mm/sの電極55、表面が電極と同方向に移動し周速450mm/sで直径40mmの現像ロール53,電極55と現像ロール53とのギャップ1.5mm、現像ロールとドクターブレード54とのギャップ1.2mm、また現像ロールの軸方向の現像剤が塗布されている長さは110mmである。抵抗器r51の両端に発生する電圧を測定して現像剤に流れている電流を求め、現像剤への印加電圧をその電流で割ることによって電気抵抗が求められる。また、この測定において、現像剤に印加する電圧の範囲は、実際の画像形成装置で感光体の表面電位と現像バイアス電圧の差が印加電圧となるので、その範囲の電圧を印加する。なお、現像剤の電気抵抗は実際の画像形成装置の現像装置を用いて測定することが望ましいと考えられるが、現像剤が異なった場合には実際の現像装置ではギャップ等の設定条件を調整する必要がある。そのため、図6のような装置で共通の条件で測定することによって、現像装置の構成やギャップ等の設定条件に依存しないで現像剤そのものの電気抵抗を相互に比較することができる。
【0024】
図7に測定結果を示す。現像剤1は印加電圧が200Vから600Vに高くなっても電気抵抗はほとんど400MΩである。印加電圧を高くしていく間に求めた電気抵抗もバラツキがあるが10%以内であり、一般的な測定のバラツキとして妥当である。現像剤1に対して現像剤2は、印加電圧が200Vでは440MΩであるが、印加電圧を徐々に高くしていくと低下し、印加電圧600Vでは320MΩで、約27%の低下となる。この現像剤1では白点は発生せず、現像剤2では第2色目のベタ画像の後端部を除いて白点が発生した。また、現像剤2を用いた場合、現像バイアスVBHを−550Vにすると白点が発生しなくなった。図7から、電位差が500Vにおける現像剤2の電気抵抗は約330MΩであるから、図6の測定装置による電気抵抗がこれより低くならなければ白点の発生を防止できることが分かる。また、これらの検討結果から、電気抵抗のバラツキを10%程度あることを考慮すると、白点を発生させないためには、370MΩ以上の電気抵抗であれば十分で、また電気抵抗バラツキがあってもその330MΩ以下にならなければ望ましいことが分かる。
【0025】
以上の検討結果から、本実施例では、印加電圧に対して電気抵抗が低下しない現像剤1を用いることによって、白点の無い鮮明な2色画像を得ることができた。なお、現像剤の電気抵抗は、トナーと混合させるキャリアの電気抵抗を変えることによって調整することができる。さらに、キャリアの電気抵抗は、キャリア表面のコーティング処理によって変えることができる。例えば、コーティング材としては、シリコン樹脂やアクリル樹脂が用いられる。これらの樹脂のキャリアへのコーティング量を多くすればキャリアの電気抵抗は高くなり、少なければ低くなる。また、これらの樹脂にカーボン等の導電性材料を加えることによってもキャリアの電気抵抗を変えることができる。さらに、コーティングする樹脂の量とその樹脂に加える導電性材料の量の組合せによって、印加電圧に対する電気抵抗の変化を調整することもできる。本実施例の現像剤に用いたキャリアでは、コーティングする樹脂に含まれる導電剤の割合を調整することによって、現像剤としての電気抵抗の印加電圧に対する変化を変えている。
【0026】
(実施例2)以上は第1色目の現像剤についての実施例であるが、次に第2色目の現像剤についての実施例を説明する。
【0027】
第2色目の現像で、そのベタ画像部の後端での現像剤に印加される電圧は、図5でバイアス電圧がVBHからVBL(−250V)に変えて考えればよい。この場合、現像剤52に印加される電圧は、中間電位部のA点に接触した場合と、ベタ画像内部のC点では絶対値が同じ200Vで向きが異なる。この場合に、印加電圧に対して電気抵抗が低下しない現像剤を用いた場合、潜像周辺の電界が強調される周辺効果によって、トナーは潜像の内部に引き寄せられる作用を受ける。ところが、第2現像においても現像ロールの周速は感光体の周速より速く設定されているため、ベタ画像部の後端部では、現像剤が感光体を擦る方向がこの周辺効果がトナーに作用する方向と同じであるため、後端部に付着したトナーがベタ画像内部へ、図3で示すと上方向に掻き取ってしまう。そのため、ベタ画像の後端部の濃度が薄くなるという問題が発生する。
【0028】
この問題を解決するためには、現像ロールの周速を低下させることが考えられるが、それでは現像性が低下し、全体の画像濃度が低下するという問題がある。そこで、本実施例では、第2色目の現像剤として、第1の実施例とは逆に、電気抵抗が印加電圧を高くすると低下する現像剤を用いることにした。ここでは、図7に示す現像剤3を用いた。このような現像剤を用いることによって周辺効果を弱くすることができ、ベタ画像部の後端部が薄くなるという問題を解決することができた。なお、この実施例では現像剤に印加される電圧は向きが変わるが絶対値は200Vで低いと考えられるが、ベタ画像の周辺では周辺効果によって現像剤に作用する電界が強くなり印加電圧を高くしたときと同じ効果がある。電界計算の結果から、印加電圧に換算して1.5倍から2倍に相当する。そのため、印加電圧を高くしたときに電気抵抗が低下する現像剤を用いることがこの問題を解決できるのである。また、この場合の電気抵抗としては、印加電圧が200Vのときに電気抵抗が340MΩ以下でベタ後端部の濃度低下が許容できる程度となった。さらに、ベタ画像の周辺効果による電界がベタ内部の1.5倍から2倍に相当することから、図7の印加電圧で300Vから400Vのときの電気抵抗である約320MΩ程度以下であればよいことになる。すなわち、この場合には現像剤への印加電圧の変化する範囲で、電気抵抗が5%以上変化する現像剤を用いることが望ましい。
【0029】
また、ベタの内部に関しては、電気抵抗が低くなり過ぎると現像性が上がり過ぎてトナーが過剰に付着するため、ベタ内部のような周辺効果が無い部分では電気抵抗が低下しないことがよく、印加電圧200Vで340MΩ以上の現像剤を用いることにした。それによって、ベタ内部でのトナー付着が過剰にならないようにして後端部での濃度低下を防止できた。なお、画像濃度はトナーの付着量に対して飽和する特性があるので、濃度が一定レベル以上高くトナーの過剰付着を許容する画像形成装置とした場合には、以下なる印加電圧でも電気抵抗が320MΩ以下の現像剤を用いればよい。
【0030】
以上、第1の実施例に示したように、第1色目の現像剤として、その電気抵抗が印加電圧を高くしても低下が小さい現像剤を用いることによって、第2画像中に白点を生じることがなく、鮮明な2色画像形成を行うことができる。
【0031】
また、第2の実施例に示したように、第2色目の現像剤として、その電気抵抗が印加電圧を高くすると低下する現像剤を用いることによって、第2画像の後端部分の濃度が低くならず、一様な濃度の画像形成ができる。さらに、第1の実施例と組み合わせること、即ち、第1色目の現像剤としては、印加電圧の増大に対して電気抵抗が低下しない現像剤を用い、第2色目の現像剤としては、印加電圧の増大に対して電気抵抗が低下する現像剤を用いることによって、白点が発生せず、しかも濃度が一様な画像を形成することができる。
【0032】
また、この第2の実施例は、その技術が解決しようとしている課題は2色に特有なものではないので、本発明の実施例のような2色画像形成装置のみならず、1色のみの画像形成装置にも有効であることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施例を示す模式図である。
【図2】電位の説明図である。
【図3】第2画像中の白点の発生状況の説明図である。
【図4】ベタ画像に接触した現像剤と印加電圧の説明図である。
【図5】ベタ画像の後端部に接触した現像剤と印加電圧の説明図である。
【図6】現像剤の電気抵抗の測定方法を示す模式図である。
【図7】電気抵抗の印加電圧依存性を示すグラフである。
【符号の説明】
【0034】
1…感光ドラム、2…第1帯電器、3…露光器、5…第1現像機、6…第2現像機、7…第2帯電器、8…転写器、9…クリーナ、12…記録媒体、15,16…電源、25…羽根車、51…現像ロール、52…現像剤、53…現像ロール,54…ドクターブレード、55…電極、56…電源、57…抵抗器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体を帯電させ、露光によって露光量を少なくとも2段階に変えることによって、感光体上に高電位部と低電位部からなる静電像を形成し、それを帯電したトナーを用いて現像して、感光体上にトナー像を形成する画像形成装置において、
トナー像現像装置に用いる現像剤の電気抵抗が、感光体の表面電位と現像バイアス電圧の差からなる現像剤への印加電圧が変化する範囲で、電気抵抗の変化が5%以上である現像剤を用いたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
トナー像現像装置に用いる現像剤の電気抵抗は、直径66mmで、且つ表面の周速が300mm/sで回転する電極と、直径40mmで、表面の周速が450mm/sで、電極と同じ方向に回転し、軸方向の長さは110mmで、且つ現像剤が塗布されている現像ロールと、ドクターブレードとを備え、前記電極と前記現像ロールとのギャップが1.5mmであり、前記現像ロールと前記ドクターブレードとのギャップが1.2mmである装置で、現像ロールと電極の間に電圧を印加して流れた電流で印加電圧を割って現像剤の電気抵抗を求める抵抗測定方法で求められ、且つ印加電圧が200Vにおいて340MΩ以上で、印加電圧が300V以上で320MΩ以下であり、前記画像形成装置に使用されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
電気抵抗が320MΩ以下の現像剤を用いたことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−197690(P2008−197690A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−135043(P2008−135043)
【出願日】平成20年5月23日(2008.5.23)
【分割の表示】特願2000−106008(P2000−106008)の分割
【原出願日】平成12年4月7日(2000.4.7)
【出願人】(302057199)リコープリンティングシステムズ株式会社 (1,130)
【Fターム(参考)】