説明

画像形成装置

【課題】開閉カバーを開放して行う作業の作業性を向上させた画像形成装置を得る。
【解決手段】画像形成装置本体の開閉カバーを取り外した状態で、開閉カバーを画像形成装置本体に回転可能に支持していたピボットピン64の一端側を転写ユニット18の前面に当て、ピボットピン64の他端側を感光体ユニット14の側壁に設けた固定孔74に差込むことで、転写ユニット18はピボットピン64によって移動規制され、閉止した状態が維持されて、サービスエンジニアの作業時に転写ユニット18が開放しないようにすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルト部材を有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、感光体(像保持体)表面のトナー像を搬送ベルト上のシート(記録媒体)に転写・定着させることによって画像を形成する画像形成装置は知られている。このような画像形成装置において、搬送ベルトで搬送されるシートが用紙詰まり等を起こした場合、該シートを取り除けるよう、装置本体には開閉カバーを設け、該開閉カバーを開放することで、搬送ベルトを感光体から離すことができるようにしている。
【0003】
例えば、特許文献1では、開閉カバーとベルトユニットを装置本体に対して開閉可能にそれぞれ支持し、ベルトユニットの開放に追従して開閉カバーを開放可能としている。開閉カバーは常に閉じ方向に引っ張るバネにより付勢され、開閉カバーを開放する際に追従して弾性変形し、開閉カバーの開放時に開閉カバー及びベルトユニットにダンパ効果が得られるようにしている。これにより、ベルトユニットが勢いよく開放しないようにして、開放時の衝撃によりベルトユニットの支持部が破損することがないようにしている。
【特許文献1】特開2003−241466号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、開閉カバーを開放して行う作業の作業性を向上させた画像形成装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、画像形成装置において、装置本体に対して開閉可能に設けられた開閉カバーと、前記開閉カバーに追従して開閉し、記録部材を搬送するベルト部材と、前記ベルト部材と対面して、該ベルト部材によって搬送される記録媒体に転写させるトナー像を担持する像保持体ユニットと、を備え、前記開閉カバーを開放させた状態で前記ベルト部材を閉止する保持手段を設けたことを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記保持手段が、前記開閉カバーの軸部に着脱可能に貫通し、前記開閉カバーを前記装置本体に対して開閉可能に支持する支持部材と、前記装置本体に形成され、前記支持部材が差込まれる孔部と、を備え、前記孔部へ前記支持部材が差込まれた状態で該支持部材に前記ベルト部材の前面が当たることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記孔部に、前記支持部材を挟み込むバネ部材が設けられたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の画像形成装置において、前記支持部材が、筒体と、前記筒体の外側面を切込んで形成されたたわみ片と、前記たわみ片と一体に形成され前記筒体の軸方向へ延びて外部に露出する操作片と、前記たわみ片の外面に設けられた爪部と、を含んで構成されたピボットピンであることを特徴とする。
【0008】
請求項5に記載の発明は、請求項2〜4の何れか1項に記載の画像形成装置において、前記支持部材は、前記記録媒体を収容し前記装置本体に着脱可能に設けられたカセットが取り外される空間を通して前記開閉カバーの軸部に着脱可能に貫通されることを特徴とする。
【0009】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記保持手段が、前記像保持体ユニットに設けられ、回転して該像保持体ユニットを前記装置本体に対して位置決めし、横倒した状態でベルト部材の前面が当るつまみ部材であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明では、開閉カバーを開放するときにベルト部材の破損防止ができ、開閉カバーを開放させた状態で、作業をするときにベルト部材を閉止させることができるため、ベルト部材が邪魔にならず作業性が良い。ベルト部材を閉止させることで、像保持体が外部に露出しないため、像保持体の光疲労を抑制することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、開閉カバーを装置本体から取り外すときに取り外す支持部材を用いてベルト部材を閉止させるようにすることで、該ベルト部材を閉止させるための部材を別途用いる必要が無い。このため、別途部材を設けることによるスペース確保の必要もなく、余分なコストが掛からない。また、一連の作業において、支持部材をなくす虞がない。
【0012】
請求項3に記載の発明では、支持部材の抜けを防止し、ベルト部材の閉止状態をより確実に維持することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明では、工具がなくても開閉カバーの固定、取り外しが可能となる。
【0014】
請求項5に記載の発明では、支持部材がカセットで隠れ、外部に露出しないため、外観を損なうこともなく、また、支持部材が誤って外されることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0016】
図1及び図2には、本発明の実施形態に係る画像形成装置10が示されている。この画像形成装置10は、画像形成装置本体12を有し、画像形成装置本体12内には、感光体ユニット14、光書込み装置16、転写ユニット18が配置されている。また、画像形成装置本体12の上部には、シート排出部20が形成され、画像形成装置本体12の下部には、シート給紙部22が配置されている。
【0017】
このシート給紙部22は、多数のシート(記録媒体)が積層収容されるシートカセット24を有し、該シートカセット24は画像形成装置本体12に対して着脱可能に設けられている。このシートカセット24の一端側上部には、フィードロール26が配置されると共に、このフィードロール26に対向してリタードロール28が設けられている。
【0018】
シートカセット24の最上位にあるシートは、フィードロール26によって取り出され、フィードロール26とリタードロール28との協働によりシートが捌かれて搬送される。搬送されたシートは、シートの搬送方向に沿った下流側(以下、単に「下流側」という)に配設されたレジストロール30により一旦停止し、所定のタイミングで転写ユニット18側へ搬送されることとなる。
【0019】
一方、図3及び図4に示すように、画像形成装置本体12の前面下部には、シートカセット24を間において、略直方体状の一対の支持部60が張り出しており、開閉カバー31の下端部の左右にそれぞれ設けられた一対の軸板62で該支持部60の側壁を挟むようにして配置される。
【0020】
そして、シートカセット24を取り外した状態で、互いに対面する内側の軸板62及び支持部60には、それぞれ軸孔62A、60Aが形成されており(なお、外側の軸板62は軸孔62Aが貫通しておらず袋状となっている)、内側の軸板62側から軸孔62A、60Aへピボットピン64が嵌め込まれる。これにより、開閉カバー31が画像形成装置本体12に対して回転可能(開閉可能)となる。
【0021】
図5に示すように、画像形成装置本体12内には、後述する感光体ユニット14が収容されているが、該感光体ユニット14の下部には、シャフト19(図1参照)が設けられ、転写ユニット18を回転可能に支持している。そして、転写ユニット18の自由端側の側部からは、ボス66が突出している。
【0022】
一方、開閉カバー31の内面側には、開閉カバー31の基部側から自由端側へ向かって一対のガイドリブ68が延出しており、該ガイドリブ68の内壁には、ガイド溝70が延出し、転写ユニット18のボス66が係合可能となっている。
【0023】
これにより、開閉カバー31の開閉によって、ガイド溝70及びボス66を介して、開閉カバー31の開閉と共に、転写ユニット18が移動し、感光体ユニット14に対して接離する。そして、開閉カバー31を閉止させた状態で、転写ユニット18は、感光体ユニット14と対向すると共に、開閉カバー31によって感光体ユニット14側へ付勢され、位置決めされる。
【0024】
ここで、図1及び図2に示すように、転写ユニット18は、上下方向に設けられた駆動ロール32及び従動ロール34に搬送ベルト36が巻き掛けられており、該搬送ベルト36によってシートを搬送可能としている。また、駆動ロール32と従動ロール34の間には、後述する各感光体40(像保持体)表面のトナー像を搬送ベルト36上のシートに転写させる転写ロール35が各色毎に所定間隔を隔てて配設されている。
【0025】
この転写ロール35は、開閉カバー31が閉じられたときに、搬送ベルト36を間において、各感光体40に所定の圧力で圧接するようになっており、搬送ベルト36の走行に追従して回転するようになっている。
【0026】
ところで、駆動ロール32には、搬送ベルト36を間において帯電ロール38が対向して配置されており、該帯電ロール38には所定の電圧が印加されるようになっている。このため、この帯電ロール38が搬送ベルト36に接触すると、搬送ベルト36が帯電し、搬送ベルト36とシートとの間に電位差が設けられ、搬送ベルト36にシートが吸着されて搬送される。
【0027】
一方、感光体ユニット14には、この搬送ベルト36又は該搬送ベルト36によって搬送されるシートに転写する像を保持する、ここではイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの感光体40が回転自在に支持されている。
【0028】
各感光体40の周囲には、感光体40を一様に帯電させる帯電ロール42と、各感光体40に書き込まれた潜像を現像剤(トナー)で現像する現像装置44と、転写後の感光体40を除電する除電装置46と、転写がなされた後に感光体40の表面に残留する現像剤を除去するクリーニング装置48と、が設けられている。
【0029】
そして、感光体ユニット14は、これら4つの感光体40、帯電ロール42、現像装置44、除電装置46及びクリーニング装置48とが一体化され、転写ユニット18と共に画像形成装置本体12に対して着脱自在となっている。
【0030】
図5に示すように、感光体ユニット14の前面側の上下左右には、ネジ部材(つまみ部材)72が設けられている。画像形成装置本体12内に感光体ユニット14を配置し、ネジ部材72のネジ部(図示省略)と画像形成装置本体12側の図示しない位置決め孔とで位置合わせされるようになっている。
【0031】
そして、この状態で、このネジ部材72の頭部に設けられた板状のつまみ部72Aは横倒しており、該つまみ部72Aを約45度回転させ起立させると、ネジ部材72が画像形成装置本体12側の図示しない位置決め孔の奥側へねじ込まれ、感光体ユニット14が画像形成装置本体12の所定の位置に位置決めされる。
【0032】
このつまみ部72Aが横倒した状態では、開閉カバー31を閉止するとき、転写ユニット18が干渉するため、感光体ユニット14が画像形成装置本体12の所定の位置に位置決めされたか否かが分かるようになっている。
【0033】
また、図1及び図2に示すように、感光体ユニット14の裏面側方には、現像装置44に供給するイエロー、マゼンダ、シアン及びブラック用のトナーが収容されたトナーボックス50がそれぞれ接続されている。各トナーボックス50は、トナー供給部52とトナー回収部54とが一体となって構成され、トナー供給部52が現像装置44に接続されて各色のトナーを現像装置44に供給している。そして、トナー回収部54はクリーニング装置48に接続されて各色のトナーを回収する。
【0034】
さらに、感光体ユニット14の背面側には、各感光体40に対応した位置に光書込み装置16が配置され、それぞれレーザ露光装置からなり、各感光体40に対してレーザを照射して感光体40の表面に潜像を形成する。
【0035】
また、感光体ユニット14の下流側には、定着装置56が設けられており、シート上の未定着のトナー像を加熱・加圧してシートに定着させる。そして、この定着装置56の下流側には排出ロール58が配設されており、トナー像が定着されたシートをシート排出部20上へ排出させる。
【0036】
次に、以上のような構成の画像形成装置10の作用について説明する。
【0037】
まず、シートカセット24の最上位にあるシートが、フィードロール26によって取り出され、フィードロール26とリタードロール28との協働によりシートが捌かれてレジストロール30によって、所定のタイミングで転写ユニット18側へ搬送される。
【0038】
一方、感光体ユニット14では、まず、帯電ロール42によって感光体40の表面(周面)が一様に帯電される。そして、光書込み装置16からレーザが照射して感光体40の表面が走査され、画像データに基づいた潜像が感光体40の表面に形成される。その後、現像装置44によって該潜像がトナーで現像され、感光体40の表面に可視像(トナー像)が形成される。
【0039】
このトナー像は、搬送ベルト36で搬送されるシートに、転写ロール35によって、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順にフルカラーのトナー像(未定着像)が転写されると、搬送ベルト36によって定着装置56へ搬送される。
【0040】
そして、定着装置56に搬送されたシートは、未定着のトナー像が加熱・加圧されて該シートに定着された後、排出ロール58によってシート排出部20上へ排出される。なお、シートへのトナー像の転写終了後、感光体40の表面は、クリーニング装置48によってクリーニング処理され、次の作像処理に備える。
【0041】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置10の要旨について説明する。
【0042】
図3及び図4に示すように、本実施形態では、画像形成装置本体12の前面下部に、シートカセット24を間において、支持部60を設け、開閉カバー31の下端部の左右にそれぞれ設けられた一対の軸板62で該支持部60の側壁を挟み、シートカセット24を取り外した状態で、互いに対面する内側の軸板62側から軸孔62A、60Aへピボットピン64が嵌め込み、開閉カバー31の軸板62を回転可能としている。
【0043】
これにより、ピボットピン64は通常、シートカセット24によって隠れることとなり、外部に露出しないため、外観を損なうこともなく、また、ピボットピン64が誤って外されるということはない。このような構造体は、開閉カバー31の組立て性や開閉カバー31を取り外して作業する際の作業性の向上に有利であり、工場等で生産する際やお客様等が使用されているものを修理する際に有利である。
【0044】
また、本実施形態では、図5に示すように、開閉カバー31にガイドリブ68を設け、該ガイドリブ68のガイド溝70に転写ユニット18のボス66を係合させることで、開閉カバー31の開閉に追従して転写ユニット18を開閉可能としている。これにより、開閉カバー31を開放させた状態で、転写ユニット18が勢いよく開放して、該転写ユニット18が破損することがないようにしている。
【0045】
ところで、サービスエンジニアが、この転写ユニット18や図示はしないがトナー像の濃度を検出するための濃度センサ(CTDセンサ)や中継コネクタ等の交換時(修理時)に画像形成装置本体12の開閉カバー31を取り外した状態で、作業を行う場合がある。
【0046】
この場合、図6に示すように、転写ユニット18のボス66を開閉カバー31のガイド溝70から取り外すことで、転写ユニット18は開閉カバー31から取り外されることとなるが、転写ユニット18は、開閉カバー31によって感光体ユニット14側へ付勢されることで位置決めされるため、開閉カバー31がない状態では、転写ユニット18は開放したままである。
【0047】
このため、前述した作業時には、この転写ユニット18を手で支えたり、テープ等で転写ユニット18を一時的に固定したりするが、作業性が悪く、安定性が悪いため、転写ユニット18が自重開放し、その衝撃で転写ユニット18の軸受け部が破損してしまうということも懸念される。
【0048】
したがって、転写ユニット18が衝撃を受けないよう、ダンパ機能やストッパー等の機構を追加することも考えられるが、これらを対応した場合は画像形成装置本体12の大型化、コストアップといった問題が別途生じてしまう。
【0049】
これらのことから、本実施形態では、図7に示すように、感光体ユニット14の側壁に固定孔74を設け、ピボットピン64(後述する)等を差込むことができるようにしている。そして、ピボットピン64の一端側を転写ユニット18の前面に当てた状態で、ピボットピン64の他端側を固定孔74に差込むことで、転写ユニット18はピボットピン64によって移動規制され、閉止した状態が維持されて、サービスエンジニアの作業時に転写ユニット18が開放しないようにすることができる。これにより、感光体40が外部に露出しないため、感光体40の光疲労を抑制することができる。
【0050】
ところで、図4に示すように、開閉カバー31はピボットピン64を介して画像形成装置本体12に対して開閉可能となるようにしているが、開閉カバー31を取り外した状態では、このピボットピン64は画像形成装置本体12から取り外された状態となっている。このため、図8及び図9に示すように、このピボットピン64を利用し、該ピボットピン64の頭部64Aを転写ユニット18の前面に当て、軸部64Bを感光体ユニット14の固定孔74に差込む。
【0051】
このように、開閉カバー31を画像形成装置本体12から取り外すときに取り外すピボットピン64を用いて転写ユニット18を閉止させるようにすることで、該転写ユニット18を閉止させるための部材を別途用いる必要が無い。このため、別途部材を設けることによるスペース確保の必要もなく、余分なコストが掛からない。また、一連の作業において、ピボットピン64をなくす虞がない。
【0052】
なお、図7では、ピボットピン64を二個用いているが、転写ユニット18を閉止させることができれば良いため、使用するピボットピン64は1個でも良い。また、ピボットピン64以外でも、ドライバー等を差込んでも良い。
【0053】
ここで、図1に示すように、感光体ユニット14には、複数の感光体40、帯電ロール42等複数の部品が配設されており、これらの位置決めや押えなどのため複数のバネ部材76が用いられているが、図9に示すように、該固定孔74の位置をバネ部材76が配設された位置に設けることによって、ピボットピン64を固定孔74に差込んだとき、ピボットピン64の軸部64Bをバネ部材76で挟み込むことができる。これにより、該バネ部材76の反力を利用して、ピボットピン64の外れを防止し、転写ユニット18の閉止状態をより確実に維持することができる。
【0054】
一方、このピボットピン64の軸部64Bには、軸部64Bの軸方向に沿って逆U字状の切込み部64Cを形成し、切込み部64Cの内側に軸部64Bの内側へ向かって弾性変形可能なたわみ片64Dを設けている。
【0055】
そして、たわみ片64Dの外側に爪部64Fを設けて開閉カバー31の軸板62などの被取付部に引っ掛けることができるようにしている。また、たわみ片64Dには、軸部64Bの軸方向に沿って延出する操作片64Eが一体に設けられている。頭部64Aには開口部65を設け、操作片64Eの先端部が露出するようにしている。
【0056】
これにより、開口部65を通じて外部から操作片64E及びたわみ片64Dを弾性変形させることができ、爪部64Fが被取付部に引っ掛かった状態を解除させ、ピボットピン64を容易に取り外すことができる。つまり、このピボットピン64を取り外すのに、工具などを用いる必要がない。
【0057】
ところで、本実施形態では、開閉カバー31を画像形成装置本体12から取り外すようにしたが、必ずしも、開閉カバー31を画像形成装置本体12から取り外さなくても良い。この場合、開閉カバー31を開放させた状態で、転写ユニット18のボス66が開閉カバー31のガイドリブ68のガイド溝70から取り外す必要が生じるが、例えば、ガイド溝70にガイドリブ68の端面と繋がる連通孔(図示省略)を形成し、該連通孔に転写ユニット18のボス66を通過させて、開閉カバー31から転写ユニット18を取り外すようにしても良い。
【0058】
このとき、ピボットピン64は取り外されていないため、画像形成装置本体12内のピボットピン64以外の部品で転写ユニット18を閉止させる。例えば、図10及び図11に示すように、感光体ユニット14を画像形成装置本体12の所定の位置に位置決めするためのネジ部材72のつまみ部72Aを横倒させた状態で、閉止させた状態の転写ユニット18の前面に当るようにしても良い。
【0059】
なお、ここでは、ネジ部材72のつまみ部72Aを4個とも横倒させたが、転写ユニット18を閉止させることができれば良いため、横倒させるつまみ部72Aは1個でも良い。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す概略側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の開閉カバーを開放している状態を示す概略側面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の開閉カバーの軸部とシートカセットの関係を示す概略斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の開閉カバーの軸部とシートカセットの関係を示す概略断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の開閉カバー及び転写ユニットを開放した状態を示す概略斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の開閉カバーを取り外し転写ユニットが開放した状態を示す概略斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の感光体ユニットに転写ユニットを閉止させた状態を示す概略斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の感光体ユニットに転写ユニットを閉止させる状態を示す拡大斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の感光体ユニットに転写ユニットを閉止させた状態を示す拡大斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の感光体ユニットに転写ユニットを閉止させた状態を示す変形例であり、概略斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の感光体ユニットに転写ユニットを閉止させた状態を示す変形例であり、拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0061】
10 画像形成装置
12 画像形成装置本体
14 感光体ユニット(像保持体ユニット)
18 転写ユニット(ベルト部材)
24 シートカセット(カセット)
31 開閉カバー
36 搬送ベルト(ベルト部材)
40 感光体(像保持体)
60 支持部
62 軸板(軸部)
64 ピボットピン(支持部材、保持手段)
64B 軸部(筒体、支持部材、保持手段)
64D たわみ片(支持部材、保持手段)
64E 操作片(支持部材、保持手段)
64F 爪部(支持部材、保持手段)
72 ネジ部材(つまみ部材、保持手段)
72A つまみ部(つまみ部材、保持手段)
74 固定孔(孔部、保持手段)
76 バネ部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に対して開閉可能に設けられた開閉カバーと、
前記開閉カバーに追従して開閉し、記録部材を搬送するベルト部材と、
前記ベルト部材と対面して、該ベルト部材によって搬送される記録媒体に転写させるトナー像を担持する像保持体ユニットと、
を備え、
前記開閉カバーを開放させた状態で前記ベルト部材を閉止する保持手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記保持手段が、
前記開閉カバーの軸部に着脱可能に貫通し、前記開閉カバーを前記装置本体に対して開閉可能に支持する支持部材と、
前記装置本体に形成され、前記支持部材が差込まれる孔部と、
を備え、
前記孔部へ前記支持部材が差込まれた状態で該支持部材に前記ベルト部材の前面が当たることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記孔部に、前記支持部材を挟み込むバネ部材が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記支持部材が、筒体と、前記筒体の外側面を切込んで形成されたたわみ片と、前記たわみ片と一体に形成され前記筒体の軸方向へ延びて外部に露出する操作片と、前記たわみ片の外面に設けられた爪部と、を含んで構成されたピボットピンであることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記支持部材は、前記記録媒体を収容し前記装置本体に着脱可能に設けられたカセットが取り外される空間を通して前記開閉カバーの軸部に着脱可能に貫通されることを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記保持手段が、前記像保持体ユニットに設けられ、回転して該像保持体ユニットを前記装置本体に対して位置決めし、横倒した状態でベルト部材の前面が当るつまみ部材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−275929(P2008−275929A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−120027(P2007−120027)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】