説明

画像形成装置

【課題】装置本体に対するプロセスカートリッジの装着時に、プロセスカートリッジと当接する当接部に衝撃が加わるのを防止することができる、画像形成装置を提供する。
【解決手段】阻止部材191は、本体ケーシング2内におけるプロセスカートリッジ3の着脱経路上に配置される阻止位置と、その着脱経路上から退避する退避位置とに移動可能に設けられている。プロセスカートリッジ3が本体ケーシング2に装着されるときに、阻止部材191が阻止位置にあれば、装着の途中で、阻止部材191により、プロセスカートリッジ3の装着方向への移動が阻止される。この阻止状態は、阻止部材191が阻止位置から許容位置に移動されることにより解除される。阻止状態の解除後、プロセスカートリッジ3が装着方向にさらに移動されると、プロセスカートリッジ3が本体フレーム62に設けられた当接部72,73に当接する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式のプリンタなどの画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式のプリンタなどの画像形成装置において、装置本体に対してプロセスカートリッジを着脱自在に装着したものが知られている。
この種の画像形成装置では、たとえば、本体ハウジング内に、左右1対のガイド手段が設けられている。プロセスカートリッジには、感光体ドラムが備えられている。感光体ドラムは、軸の両端部がプロセスカートリッジの筐体の両側壁から外側に突出した状態で、その筐体に保持されている。本体ハウジングに対するプロセスカートリッジの装着時には、プロセスカートリッジは、感光体ドラムの軸(ドラム軸)の両端部がガイド手段に案内されつつ、本体ハウジング内に挿入される。そして、ドラム軸の両端部がガイド手段の所定部に当接すると、プロセスカートリッジの移動が規制され、本体ハウジングに対するプロセスカートリッジの装着が達成される(たとえば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−250310号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
プロセスカートリッジの装着時に、プロセスカートリッジが本体ハウジング内に勢いよく挿入されることがある。この場合、ドラム軸の両端部がガイド手段の所定部に強く当接し、ドラム軸の両端部およびガイド手段の所定部に衝撃が加わる。プロセスカートリッジの着脱が繰り返され、ドラム軸の両端部およびガイド手段の所定部に衝撃が繰り返し加わると、ガイド手段の所定部が変形または破損したり、プロセスカートリッジの筐体におけるドラム軸が挿通された部分が摩耗し、感光ドラムの微小な位置ずれを生じたりするおそれがある。
【0004】
本発明の目的は、装置本体に対するプロセスカートリッジの装着時に、プロセスカートリッジと当接する当接部に衝撃が加わるのを防止することができる、画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、装置本体と、装置本体に対して着脱可能に装着されるプロセスカートリッジと、前記装置本体内に設けられ、前記プロセスカートリッジと当接する当接部を有する本体フレームと、前記装置本体内における前記プロセスカートリッジの着脱経路上に配置されて、前記プロセスカートリッジが前記当接部に当接することを阻止する阻止位置と、前記着脱経路上から退避して、前記プロセスカートリッジが前記当接部に当接することを許容する許容位置とに移動可能に設けられた阻止部材とを備えていることを特徴としている。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記プロセスカートリッジを押圧して、前記プロセスカートリッジを前記当接部に当接させるロック状態と、前記プロセスカートリッジから離間するアンロック状態とに変位可能な固定部材を備えていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記阻止部材は、前記固定部材が前記ロック状態に変位したことに伴って前記許容位置に移動し、前記固定部材が前記アンロック状態に変位したことに伴って前記阻止位置に移動するように設けられていることを特徴としている。
【0007】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記阻止部材は、前記本体フレームに支持される揺動軸を中心に揺動可能に設けられ、前記固定部材は、前記本体フレームが有する突出部に支持され、前記突出部を中心とした回動により前記ロック状態と前記アンロック状態とに変位し、前記ロック状態から前記アンロック状態に変位する途中で、前記阻止部材を前記許容位置から前記阻止位置に移動させることを特徴としている。
【0008】
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記阻止部材は、前記固定部材と一体的に形成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、阻止部材は、装置本体内におけるプロセスカートリッジの着脱経路上に配置される阻止位置と、その着脱経路上から退避する退避位置とに移動可能に設けられている。プロセスカートリッジが装置本体に装着されるときに、阻止部材が阻止位置にあれば、装着の途中で、阻止部材により、プロセスカートリッジの装着方向への移動が阻止される。この阻止状態は、阻止部材が阻止位置から許容位置に移動されることにより解除される。阻止状態の解除後、プロセスカートリッジが装着方向にさらに移動されると、プロセスカートリッジが本体フレームに設けられた当接部に当接する。
【0010】
これにより、プロセスカートリッジが装置本体内に勢いよく挿入されても、プロセスカートリッジが当接部に強く当接することを防止することができるので、当接部に衝撃が加わることを防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、固定部材は、ロック状態で、プロセスカートリッジを押圧し、プロセスカートリッジを当接部に当接させる。プロセスカートリッジが当接部に当接しつつ押圧されることにより、プロセスカートリッジが当接部に当接する位置で固定される。これにより、装置本体内におけるプロセスカートリッジの位置決めを達成することができる。
【0011】
プロセスカートリッジの固定は、固定部材がロック状態からアンロック状態に変位されることにより解除される。すなわち、プロセスカートリッジの固定は、固定部材がプロセスカートリッジから離間することにより解除される。プロセスカートリッジの固定が解除されることにより、装置本体からのプロセスカートリッジの離脱が可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、固定部材がアンロック状態からロック状態に変位されると、これに伴って、阻止部材が阻止位置から許容位置に移動される。また、固定部材がロック状態からアンロック状態に変位されると、これに伴って、阻止部材が許容位置から阻止位置に移動される。
【0012】
プロセスカートリッジが装置本体から離脱されるときには、固定部材がロック状態からアンロック状態に変位される。したがって、プロセスカートリッジが装置本体に装着されていない状態では、固定部材がアンロック状態であり、阻止部材が阻止位置に配置されている。そのため、プロセスカートリッジが装置本体に装着されるときには、阻止部材が阻止位置に配置されているので、その装着の途中で、阻止部材により、プロセスカートリッジの装着方向への移動が確実に阻止される。よって、プロセスカートリッジの装着時に、当接部に衝撃が加わることを確実に防止することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、本体フレームは、揺動軸および突出部を有している。阻止部材は、揺動軸に揺動可能に支持されている。固定部材は、突出部に回動可能に支持されており、突出部を中心とした回動によって、ロック状態とアンロック状態とに変位される。固定部材がロック状態からアンロック状態に変位される途中で、固定部材により、阻止部材が許容位置から阻止位置に移動される。そのため、阻止部材を移動させるための機構を別途必要としない。よって、構成の簡素化を図ることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、阻止部材が固定部材と一体的に形成されている。よって、構成の簡素化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
1.プリンタの全体構成
図1は、本発明の画像形成装置の一例としてのプリンタの一実施形態を示す側断面図である。
プリンタ1は、タンデム型のカラープリンタである。装置本体の一例としての本体ケーシング2内には、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色に対応して、4つのプロセスカートリッジ3が並列に配置されている。各プロセスカートリッジ3は、本体ケーシング2の上面のトップカバー4が開放された状態で、本体ケーシング2内に対して装着および離脱可能である。
【0016】
各プロセスカートリッジ3は、感光ドラム5およびスコロトロン型帯電器6を保持するドラムカートリッジ7と、現像ローラ8を保持し、ドラムカートリッジ7に着脱可能に装着される現像カートリッジ9とを備えている。感光ドラム5の表面は、スコロトロン型帯電器6によって一様に帯電された後、LEDユニット10に設けられたLEDによって選択的に露光される。これにより、各感光ドラム5の表面に、画像データに基づく静電潜像が形成される。各静電潜像は、現像ローラ8に担持されるトナーによって可視像化され、感光ドラム5の表面上に、トナー像が形成される。
【0017】
用紙Pは、本体ケーシング2の底部に配置された給紙カセット11に収容されている。給紙カセット11に収容されている用紙Pは、各種ローラにより、搬送ベルト12上に搬送される。搬送ベルト12は、4つの感光ドラム5に下方から対向して配置されている。搬送ベルト12上に搬送された用紙Pは、搬送ベルト12の走行により、搬送ベルト12と各感光ドラム5との間を順次に通過する。そして、感光ドラム5の表面上のトナー像は、用紙Pと対向したときに、転写ローラ13に印加された転写バイアスによって、用紙P上に転写される。転写ローラ13は、各感光ドラム5に対して搬送ベルト12を挟んで対向配置されている。
【0018】
トナー像が転写された用紙Pは、定着部14に搬送される。用紙P上に転写されたトナー像は、定着部14で熱定着される。その後、用紙Pは、各種ローラにより、排紙トレイ15に排出される。
なお、プロセスカートリッジ3について、特定色のものをそれ以外の他色のものと区別する場合、それらの参照符号の末尾に各色を表すK(ブラック)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)を付す。
【0019】
また、搬送ベルト12による用紙Pの搬送方向における上流側をプリンタ1における前側として、プリンタ1を前側から見たときをプリンタ1における左右の基準とする。プロセスカートリッジ3に関しては、水平方向に載置された状態で、感光ドラム5に対して現像カートリッジ9が配置される側を前側として、プロセスカートリッジ3を前側から見たときを上下左右の基準とする場合がある。各図には、前後上下左右の各方向を示す矢印が記載されている。
2.プロセスカートリッジ
図2は、プロセスカートリッジの右前方向からの斜視図である。図3は、プロセスカートリッジの左側面図である。図4は、プロセスカートリッジの平面図である。図5は、ドラムカートリッジの右前方向からの斜視図である。
(1)ドラムカートリッジ
ドラムカートリッジ7は、図5に示すように、ドラムフレーム21を備えている。ドラムフレーム21は、1対のドラム側壁22,23、ドラム後壁24、ドラム上壁25およびドラム前壁26を一体的に有している。
【0020】
1対のドラム側壁22,23は、左右方向に間隔を空けて対向配置されている。
左側のドラム側壁22は、図3に示すように、左側壁後部27、左側壁中部28および左側壁前部29を備えている。
左側壁後部27は、側面視略三角形状に形成されている。左側壁後部27には、略円筒形状の保護部30が外側方(左方)に突出して形成されている。保護部30は、図4に示すように、後側部分31が前側部分32の突出量よりも小さい突出量で突出している。そして、前側部分32の端面と後側部分31の端面とは、後方ほど左側壁後部27に近づくように傾斜する傾斜面で接続されている。また、左側壁後部27には、保護部30に囲まれる部分に貫通孔が形成されており、この貫通孔には、図3に示すように、ドラム左軸受33が嵌められている。
【0021】
左側壁中部28は、左側壁後部27よりも高さが小さい側面視略矩形状に形成され、図5に示すように、左側壁後部27の前端下部から前方に延び、前後方向の途中部で外側方に屈曲し、さらに前方に屈曲して延びている。そして、左側壁中部28には、その途中部の外側方に屈曲した屈曲部分34に開口が形成され、開口から屈曲部分34よりも後側の部分を側面視外形略U字状に切り欠くことにより、装着ガイド溝35が形成されている。装着ガイド溝35の上面を含む平面は、図3に示すように、現像カートリッジ9がドラムカートリッジ7に装着された状態で、後述する現像受動ギヤ61の回転中心を通る。また、左側壁中部28には、屈曲部分34よりも前側の部分に、前後方向の径が上下方向の径よりも少し長い長孔36が貫通して形成されている。
【0022】
左側壁前部29は、左側壁中部28の前端縁から前方へ向かうに従って斜め上方に延びるように形成されている。
右側のドラム側壁23は、図5に示すように、右側壁後部37、右側壁中部38および右側壁前部39を備えている。
右側壁後部37は、側面視略三角形状に形成され、左側壁後部27と左右方向に対向している。右側壁後部37には、ドラム右軸受40が取り付けられている。
【0023】
右側壁中部38は、右側壁後部37よりも高さが小さい側面視略矩形状に形成され、図5に示すように、右側壁後部37の前端下部から前方に延び、前後方向の途中部で外側方に屈曲し、さらに前方に屈曲して延びている。そして、右側壁中部38には、その途中部の外側方に屈曲した屈曲部分41に開口が形成され、開口から屈曲部分41よりも後側の部分を側面視外形略U字状に切り欠くことにより、装着ガイド溝42が形成されている。装着ガイド溝42は、左側壁中部28の装着ガイド溝35と左右方向に対向し、装着ガイド溝42の上面は、装着ガイド溝35の上面と同一平面上に位置している。
【0024】
右側壁前部39は、右側壁中部38の前端縁から前方へ向かうに従って斜め上方に延びるように形成されている。
そして、ドラム側壁22の左側壁後部27とドラム側壁23の右側壁後部37とにより、感光ドラム5が保持されている。感光ドラム5は、円筒状のドラム本体44と、ドラム本体44の中心軸線に沿って延びるドラム軸45とを備えている。ドラム本体44の両端部には、フランジ部材46(右側のフランジ部材46は図示されていない。)が固定されており、各フランジ部材46の中心に、ドラム軸45が相対回転可能に挿通されている。ドラム軸45の右端部は、ドラム右軸受40に相対回転不能に挿通され、ドラム右軸受40から右側に突出している。一方、ドラム本体44の左端部に固定されたフランジ部材46は、ドラム左軸受33に相対回転可能に保持されている。これにより、感光ドラム5のドラム本体44は、左側壁後部27と右側壁後部37との間に、ドラム軸45を中心に回転可能に設けられている。
【0025】
また、左側のフランジ部材46の端面は、保護部30に囲まれる部分において露出している。そして、その露出したフランジ部材46の端面には、連結部材47が取り付けられている(図3参照)。
ドラム後壁24は、ドラム側壁22の後端部とドラム側壁23の後端部との間に架設されている。
【0026】
ドラム上壁25は、ドラム側壁22の左側壁後部27の上端部とドラム側壁23の右側壁後部37の上端部との間に架設されている。
ドラム前壁26は、ドラム側壁22の左側壁前部29の下端部とドラム側壁23の右側壁前部39の下端部との間に架設され、前方へ向かうに従って斜め上方へ傾斜するように形成されている。ドラム前壁26には、現像カートリッジ9を感光ドラム5に向けて押圧するための押圧レバー48が、左右方向の中心部を挟んで2箇所に設けられている。
(2)現像カートリッジ
現像カートリッジ9は、図2〜4に示すように、ドラムカートリッジ7に装着された状態で、ドラム側壁22の左側壁中部28および左側壁前部29と、ドラム側壁23の右側壁中部38および右側壁前部39との間に配置される。
【0027】
現像カートリッジ9は、筐体51を備えている。筐体51は、後側が開放されるボックス形状に形成されている。筐体51には、図1に示すように、現像ローラ8、供給ローラ52、層厚規制ブレード53およびアジテータ54が保持されている。また、筐体51内には、トナーが収容されている。
現像ローラ8は、図4に示すように、筐体51から後方へ露出するように配置され、筐体51の両側壁55,56に回転自在に支持されている。具体的には、図2および図3に示すように、両側壁55,56の後端部に、それぞれ外側方に突出する略円筒状の現像軸受部材57,58が設けられている。現像軸受部材57,58は、左右方向に互いに対向する位置に配置されている。現像ローラ8は、図4に示すように、金属製の現像ローラ軸59を導電性ゴムからなるゴムローラ60で被覆した構成を有している。現像ローラ8は、現像ローラ軸59の両端部が現像軸受部材57,58に回転可能に挿入されることにより、両側壁55,56に回転自在に支持されている。
【0028】
また、筐体51の左側の側壁55には、図3に示すように、現像軸受部材57の後方に、現像ローラ8などの駆動力が入力される現像受動ギヤ61が設けられている。この現像受動ギヤ61は、現像カートリッジ9がドラムカートリッジ7に装着された状態で、ドラムカートリッジ7のドラム側壁22に形成された長孔36に対向する。現像受動ギヤ61には、図3における時計回りの方向の回転力が入力される。
(3)ドラムカートリッジに対する現像カートリッジの装着
現像カートリッジ9は、ドラムカートリッジ7に対して、感光ドラム5の前方から装着する。この装着に際しては、まず、現像カートリッジ9の筐体51から左右両側に突出する現像軸受部材57,58がそれぞれ装着ガイド溝35,42に嵌められる。そして、現像カートリッジ9が後方へ押されることにより、現像カートリッジ9は、現像軸受部材57,58がそれぞれ装着ガイド溝35,42に案内されつつ後方へ移動する。この移動中に、現像カートリッジ9の筐体51が押圧レバー48に当接し、押圧レバー48の押圧力に抗して、筐体51が下方へ押し下げられることにより、ドラムカートリッジ7に対する現像カートリッジ9の装着が完了する。この状態で、現像カートリッジ9は、押圧レバー48の押圧力(付勢力)により、現像ローラ8が感光ドラム5に圧接される。なお、装着完了の状態では、現像軸受部材57、58とガイド溝35、42の後端部との間には隙間がある。
3.本体フレーム
図6は、本体ケーシング内の右前方向からの斜視図である。
【0029】
本体ケーシング2内には、1対の本体フレーム62,63が左右方向に間隔を空けて対向配置されている。各本体フレーム62,63は、板金からなり、側面視略矩形状に形成されている。ブラックのプロセスカートリッジ3K、イエローのプロセスカートリッジ3Y、マゼンタのプロセスカートリッジ3Mおよびシアンのプロセスカートリッジ3Cは、本体フレーム62,63間に、前側からこの順に並ぶように装着される。
【0030】
本体フレーム62,63は、4本の丸棒状の連結部材64,65,66,67を介して連結されている。連結部材64は、ブラックのプロセスカートリッジ3Kの前方において、本体フレーム62,63の各上端部間に架設されている。連結部材65は、ブラックのプロセスカートリッジ3Kの下方において、本体フレーム62,63の各下端部間に架設されている。連結部材66は、シアンのプロセスカートリッジ3Cの前方において、本体フレーム62,63の各上端部間に架設されている。連結部材67は、シアンのプロセスカートリッジ3Cの前方において、本体フレーム62,63の各下端部間に架設されている。これにより、本体フレーム62,63および4本の連結部材64〜67は、プロセスカートリッジ3の着脱の際に歪み変形を生じない頑強な構造物を構成している。
(1)左側の本体フレーム
図7は、左側の本体フレームの左側面図である。
【0031】
左側の本体フレーム62には、4つのプロセスガイド溝71が形成されている。プロセスガイド溝71は、本体フレーム62をその上端縁から切り欠くことにより形成され、ドラムフレーム21に形成された保護部30の外径に対応した幅を有し、本体フレーム62の上端縁からその上下方向中央部まで斜め下後方に向けて延びている。プロセスガイド溝71の下端部には、プロセスガイド溝71内に上方に向けて突出する側面視矩形状の第1当接部72と、プロセスガイド溝71内に前方に向けて突出する側面視略矩形状の第2当接部73とが形成されている。4つのプロセスガイド溝71は、前後方向に等間隔を空けて形成されている。
【0032】
また、本体フレーム62には、各プロセスガイド溝71の下端部に対して斜め下前方に間隔を空けた各位置に、左方に突出する円柱状の突出部74が設けられている。
さらに、本体フレーム62には、各突出部74に対して前方やや斜め下方に間隔を空けた各位置に、本体フレーム62を貫通するガイド孔75が形成されている。ガイド孔75は、前後方向に延びる直線孔部76と、直線孔部76の後端から斜め下後方に延びる交差孔部77とを有している。4つのガイド孔75のうちの最前のガイド孔75においては、直線孔部76がその他のガイド孔75の直線孔部76よりも長く形成されている。
【0033】
また、本体フレーム62には、各プロセスガイド溝71の前方であって、各突出部74の斜め上前方に間隔を空けた位置に、各突出部74を中心とする円弧状の孔187が貫通して形成されている。
(2)右側の本体フレーム
右側の本体フレーム63には、図6に示すように、左側の本体フレーム62に形成された4つのプロセスガイド溝71に対して左右方向に対向する各位置に、4つの案内溝78が形成されている。案内溝78は、本体フレーム63の上端縁から切り欠くことにより形成され、本体フレーム63の上端縁からその上下方向中央部まで斜め下後方に向けて延び、下方ほど幅狭になっている。
【0034】
また、本体フレーム63には、各案内溝78の下端部に対して斜め下前方に間隔を空けた各位置に、右方に突出する円柱状の突出部79が設けられている。
さらに、本体フレーム63には、各突出部79に対して前方やや斜め下方に間隔を空けた各位置に、本体フレーム63を貫通するガイド孔80が形成されている。ガイド孔80は、前後方向に延びる直線孔部81と、直線孔部81の後端から斜め下後方に延びる交差孔部82(図23参照)とを有している。4つのガイド孔80のうちの最前のガイド孔80においては、直線孔部81がその他のガイド孔80の直線孔部81よりも長く形成されている。
4.プロセスカートリッジに対する駆動力の伝達のための構成
図8は、駆動力伝達機構および第1カバー連動機構の左前方向からの斜視図である。図9は、駆動力伝達機構および第1カバー連動機構の左側面図であり、トップカバーが閉じられた状態を示す。図10は、駆動力伝達機構および第1カバー連動機構の右前方向からの斜視図であり、トップカバーが閉じられた状態を示す。図11は、駆動力伝達機構の平面図であり、トップカバーが閉じられた状態を示す。図12は、駆動力伝達機構および第1カバー連動機構の左側面図であり、トップカバーが開かれた状態を示す。図13は、駆動力伝達機構および第1カバー連動機構の右前方向からの斜視図であり、トップカバーが開かれた状態を示す。図14は、駆動力伝達機構の平面図であり、トップカバーが開かれた状態を示す。
【0035】
なお、図8〜14の各図には、後述する固定/接離用直動カム153および接離用駆動機構211が示されている。また、図8には、プロセスカートリッジ3およびトップカバー4が示されている。
(1)駆動力伝達部材
左側の本体フレーム62(図6参照)の外側には、プロセスカートリッジ3に駆動力を伝達するための駆動力伝達機構91が設けられている。なお、図8において、本体フレーム62は、4つのプロセスカートリッジ3と駆動力伝達機構91との間に配置されるが、図面の簡素化のために、本体フレーム62の図示は省略されている。
【0036】
図10に示すように、駆動力伝達機構91は、4つのドラム駆動伝達部材92と、4つの現像駆動伝達部材93と、駆動用直動カム94とを備えている。
(1−1)ドラム駆動伝達部材
4つのドラム駆動伝達部材92は、4つのプロセスカートリッジ3に対応して設けられている。ドラム駆動伝達部材92は、それぞれ対応するプロセスカートリッジ3が後述する阻止部材191に当接した状態(装着が阻止された状態)のときに、そのプロセスカートリッジ3の感光ドラム5に設けられた連結部材47(図3参照)と対向する位置に配置されている。
【0037】
図15Aおよび15Bは、ドラム駆動伝達部材の断面図である。
ドラム駆動伝達部材92は、ギヤ部95と、ギヤ部95の中央部から右方に向けて突出する凸部96とを一体的に備えている。
ギヤ部95は、略円環板状に形成されている。ギヤ部95の外周面には、図示しないドラムモータからの駆動力が入力される多数のギヤ歯が形成されている。
【0038】
凸部96は、ギヤ部95と中心軸線を共通とする円筒状の基端側外周面97を有している。また、凸部96は、基端側外周面97の右側に、ギヤ部95と中心軸線を共通とする円筒状の先端側外周面98を有している。先端側外周面98は、基端側外周面97よりも小径に形成されている。さらに、凸部96は、基端側外周面97の先端縁と先端側外周面98の基端縁とに接続された円環状の段差面99と、先端側外周面98の先端縁に接続された円環状の先端面100とを有している。先端面100には、フランジ部材46の端面に取り付けられた連結部材47(図16参照)と係合可能な直線状の係合溝101(図10参照)が形成されている。また、凸部96は、先端面100の開口周縁部から左方に向けて延びる筒部102を一体的に備えている。
【0039】
そして、本体フレーム62の外側面には、駆動力伝達機構92を覆うように、ホルダ103が取り付けられている。ホルダ103には、各ドラム駆動伝達部材92に対応して、支持軸104が右方に延びるように突設されている。この支持軸104が筒部102に回転可能かつ左右方向に摺動可能に挿通されることにより、ドラム駆動伝達部材92は、支持軸104を中心に回転可能に支持されるとともに、図15Aに示す進出位置と図15Bに示す退避位置との間で左右方向に進退可能に設けられている。また、図8に示すように、ドラム駆動伝達部材92には、筒部102の周囲を巻回するように設けられたコイルばね105の一端が固定されている。コイルばね105の他端は、ホルダ103(図15A参照)に固定されている。コイルばね105の付勢力(弾性力)により、ドラム駆動伝達部材92は、常には右方向に付勢されている。
【0040】
図16は、ドラム本体、フランジ部材、連結部材およびドラム駆動伝達部材の斜視図である。図17Aは、ドラム駆動伝達部材の右側面図である。図17Bは、連結部材の左側面図である。図17Cは、フランジ部材の左側面図である。
図16および17Aに示すように、係合溝101は、ドラム駆動伝達部材92の先端面100の中心を通る直線上に形成されている。
【0041】
図16および17Bに示すように、連結部材47は、扁平な円筒状の本体部106と、本体部106の一方端面に突設された2つの一方側突起107と、本体部106の他方端面に突設された2つの他方側突起108とを一体的に備えている。一方側突起107は、本体部106の中心に対して点対称(180度回転対称)をなす2つの位置に配置されている。他方側突起108は、本体部106の中心に対して点対称(180度回転対称)をなし、かつ、一方側突起107に対して本体部106の中心まわりに90度ずれた2つの位置に配置されている。
【0042】
図17Cに示すように、フランジ部材46の端面には、左方に突出する略円柱状のドラム側係合部109が形成されている。このドラム側係合部109の端面には、ドラム側係合部109(フランジ部材46)の中心に対して点対称(180度回転対称)をなす2つの位置に凹部110が形成されている。そして、ドラム側係合部109(フランジ部材46の端面)には、各凹部110に連結部材47の各他方側突起108が嵌められることにより、連結部材47が他方側突起108の対向方向に位置ずれ可能に結合されている。
【0043】
ドラム駆動伝達部材92が図15に示す進出位置に進出した状態では、ドラム駆動伝達部材92の係合溝101に連結部材47の各一方側突起107が嵌る。これにより、連結部材47、ドラム駆動伝達部材92およびドラム側係合部109は、いわゆるオルダムカップリングを構成する。そのため、ドラム駆動伝達部材92の回転中心とフランジ部材46(感光ドラム5)の回転中心とが多少ずれた場合でも、そのずれが許容されて、ドラム駆動伝達部材92の回転がフランジ部材46に良好に伝達される。
(1−2)現像駆動伝達部材
4つの現像駆動伝達部材93は、図8に示すように、各プロセスカートリッジ3に対応して設けられている。現像駆動伝達部材93は、それぞれ対応するプロセスカートリッジ3が後述する阻止部材191に当接した状態(装着が阻止された状態)のときに、そのプロセスカートリッジ3(現像カートリッジ9)に設けられた現像受動ギヤ61(図3参照)と対向する位置に配置されている。
【0044】
図18Aおよび18Bは、現像駆動伝達部材の断面図である。
現像駆動伝達部材93は、図10、18Aおよび18Bに示すように、現像駆動ギヤ111、進退部材112およびコイルばね113を備えている。
現像駆動ギヤ111は、略円板状のギヤ本体114と、ギヤ本体114から右方に向けて突出する略円柱状のガイド芯部115とを一体的に有している。
【0045】
ギヤ本体114の外周面には、図示しない現像モータからの駆動力が入力される多数のギヤ歯が形成されている。
ガイド芯部115は、図18Aおよび18Bに示すように、その中心軸線がギヤ本体114の中心軸線と一致するように形成されている。ガイド芯部115は、その先端部に、相対的に小さな第1の外径を有する先端芯部116を有し、基端部に、相対的に大きな第2の外径を有する基端芯部117を有している。先端芯部116の外周面と基端芯部117の外周面とは、傾斜面により段差なく連続している。
【0046】
進退部材112は、相対的に小さな第1の内径を有する円筒状の先端筒部118と、先端筒部118の左側に隣接して設けられ、相対的に大きな第2の内径を有する円筒状の基端筒部119と、先端筒部118の右側に隣接して設けられた係合部120と、先端筒部118の外周面から周囲に張り出した鍔部121とを一体的に備えている。第1の内径は、先端深部113が有する第1の外径とほぼ同じか若干大きい。第2の内径は、基端芯部117が有する第2の外径とほぼ同じか若干大きい。進退部材112には、ガイド芯部115が左方から挿入されている。進退部材112は、ガイド芯部115に対して左右方向に移動可能であり、この左右方向の移動により、図18Aに示す進出位置と図18Bに示す退避位置との間で進退することができる。
【0047】
コイルばね113は、ガイド芯部115の周囲を巻回するように設けられ、進退部材112とギヤ本体114との間に介在されている。コイルばね113の付勢力(弾性力)により、進退部材112は、常には右方向に付勢されている。
そして、ホルダ103には、各現像駆動伝達部材93に対応して、支持軸128が右方に延びるように突設されている。この支持軸128がガイド芯部材115に回転可能かつ摺動不能に挿入されることにより、現像駆動ギヤ111は、支持軸128を中心に回転可能かつ摺動不能に支持されている。
【0048】
図19Aは、進退部材の右側面図である。
進退部材112の係合部120は、左右方向に延びる略円柱状の中心部122と、中心部122の周面に接続された2つの当接突部123とを一体的に備えている。2つの当接突部123は、中心部122の中心を通る直線上に配置され、中心部122の中心に対して互いに180度回転対称な形状に形成されている。
【0049】
図19Bは、現像受動ギヤの左側面図である。
現像受動ギヤ61の外側端面には、係合部120の中心部122の外径とほぼ同じ径を有する円形状の凹部124が形成されている。また、現像受動ギヤ61の外側端面には、凹部124の周囲に、2つの被当接部125が設けられている。各被当接部125は、短片部分126とこれに直交する長片部分127とを有する側面視略L字状に形成されている。各被当接部125の短辺部分126は、凹部124の中心を通る直線上を延びている。各被当接部125の長片部分127は、凹部124の中心を通り、かつ2つの短辺部分126を通る直線と直交する直線に対して間隔を空けて、その直線に沿って延びている。そして、2つの被当接部125は、凹部124の中心に対して互いに180度回転対称をなしている。
【0050】
進退部材112が図18Aに示す進出位置に進出した状態では、係合部120の中止部122が現像受動ギヤ61の凹部124に嵌り、係合部120の各当接突部123が現像受動ギヤ61の各被当接部125の長片部分127に対して現像受動ギヤ61の周方向に当接する。したがって、その状態で、現像駆動ギヤ111に回転力が入力され、現像駆動ギヤ111とともに進退部材112が回転されると、その回転力が各当接突部123から各被当接部125に伝達され、現像受動ギヤ61が進退部材112と同方向に回転する。
【0051】
そして、ガイド芯部115の先端芯部116および基端芯部117ならびに進退部材112の先端筒部118および基端筒部119は、それらの左右方向の寸法が、次の3つの条件(1)および(2)を満たすように設計されている。
条件(1):図18Bに示す退避位置と進退部材112の各当接突部123の一部が現像受動ギヤ61の各被当接部125に当接する位置との間に、進退部材112が位置している状態では、進退部材112の先端筒部118内にガイド芯部115の先端芯部116が配置されるとともに、進退部材112の基端筒部119内にガイド芯部115の基端芯部117が配置される。
【0052】
条件(2):進退部材112が図18Aに示す進出位置に進出した状態では、進退部材112の基端筒部119内からガイド芯部115の基端芯部117が抜け、進退部材112の基端筒部119内にガイド芯部115の先端芯部116が配置される。
これにより、進退部材112が進出位置に進出した状態では、ガイド芯部115に対する進退部材112の径方向の遊びが大きくなる。そのため、現像受動ギヤ61の回転中心と現像駆動伝達部材93(現像駆動ギヤ111)の回転中心とがずれても、そのずれ量がガイド芯部115に対する進退部材112の径方向の遊びの範囲内であれば、ずれが許容されて、現像駆動伝達部材93から現像受動ギヤ61に回転力が良好に伝達される。
(1−3)駆動用直動カム
駆動用直動カム94は、図10、11、13および14に示すように、前後方向に長く延びる部材であり、本体フレーム62(図6参照)に、前後方向に往復直線移動可能に取り付けられている。駆動用直動カム94は、図11および14に示すように、前後方向に細長い矩形板状の本体部131と、本体部131に一体的に形成された4つの第1カム部132と、本体部131に一体的に形成された4つの第2カム部133とを備えている。
【0053】
本体部131は、本体フレーム62と平行に設けられている。本体部131には、4つの挿抜孔134が形成されている。挿抜孔134は、4つの現像駆動伝達部材93と左右方向に対向する各位置に形成されている。各挿抜孔134は、前後方向に延びる長穴状に形成され、上下方向に現像駆動伝達部材93の進退部材112の挿抜を許容する寸法を有している。図10に示すように、駆動用直動カム94が相対的に前方の位置に配置された状態では、各挿抜孔134の後端部に現像駆動伝達部材93が対向する。一方、図13に示すように、駆動用直動カム94が相対的に後方の位置に配置された状態では、各挿抜孔134の前端部に現像駆動伝達部材93が対向する。
【0054】
第1カム部132は、各挿抜孔134に対応して、本体部131の左側面(本体フレーム62に対向する面と反対側の面)に設けられている。第1カム部132は、挿抜孔134の周縁における前側のほぼ半周に沿った側面視略U字状に形成されている。また、第1カム部132は、図14に示すように、前方に向かうに従って本体部131から離れるように傾斜する傾斜部135と、傾斜部135の前端から本体部131と平行をなす平坦部136とを有し、平面視略台形状に形成されている。
【0055】
第2カム部133は、各ドラム駆動伝達部材92に対応して、本体部131の左側面の下端部に設けられている。第2カム部133は、図11および14に示すように、各第1カム部132の後方に、平面視で第1カム部132と重ならないように形成されている。また、第2カム部133は、図14に示すように、前方に向かうに従って本体部131から離れるように傾斜する傾斜部137と、傾斜部137の前端から本体部131と平行をなす平坦部138とを有し、平面視略台形状に形成されている。
【0056】
図10および11に示す状態では、各現像駆動伝達部材93の進退部材112は、挿抜孔134の後端部に挿通され、鍔部121が駆動用直動カム94の本体部131の左側面に当接し、先端筒部118の一部および係合部120が本体部131に対して右方に突出している。各第1カム部132は、各現像駆動伝達部材93に対して前方に位置している。また、ドラム駆動伝達部材92は、段差面99が駆動用直動カム94の本体部131の左側面に当接し、凸部96の先端部(先端側外周面98が形成されている部分)が本体部131の下方において、本体部131に対して右方に突出している。各第2カム部132は、各ドラム駆動伝達部材92に対して前方に位置している。すなわち、各ドラム駆動伝達部材92および各現像駆動伝達部材93の進退部材112は、いずれも進出位置に進出している。
【0057】
この状態から、駆動用直動カム94が後方に移動されると、各第1カム部132の傾斜部135が各進退部材112の鍔部121に当接し、各第2カム部133の傾斜部137が各ドラム駆動伝達部材92の段差面99に当接する。駆動用直動カム94が後方にさらに移動されると、各進退部材112の鍔部121が各第1カム部132の傾斜部135に乗り上がるように、各進退部材112と各第1カム部132とが相対的に移動する。これに伴って、各進退部材112は、各第1カム部132から左方向の力を受け、コイルばね113の付勢力に抗して左方へ移動する。また、各ドラム駆動伝達部材92の段差面99が各第2カム部133の傾斜部137に乗り上がるように、各ドラム駆動伝達部材92と各第2カム部133とが相対的に移動する。これに伴って、各ドラム駆動伝達部材92は、各第2カム部133から左方向の力を受け、コイルばね105の付勢力に抗して左方へ移動する。
【0058】
そして、図13および14に示す状態では、各進退部材112は、鍔部121が第1カム部132の平坦部136に当接し、係合部120のみが挿抜孔134の前端部に挿通されている。また、各ドラム駆動伝達部材92は、段差面99が第2カム部132の平坦部138に当接し、凸部96の先端部が本体部131に対して右方に僅かに突出している。すなわち、各ドラム駆動伝達部材92および各現像駆動伝達部材93の進退部材112は、いずれも退避位置に退避している。
(2)第1カバー連動機構
そして、プリンタ1では、トップカバー4の開閉に伴って、駆動用直動カム94が連動して移動するようになっている。すなわち、プリンタ1は、トップカバー4の開閉に伴って、駆動用直動カム94を連動して移動させるための第1カバー連動機構140を備えている。
【0059】
トップカバー4は、図8に示すように、その後端部に設けられた略C字状の回動支持部141に図示しない軸が回動可能に挿通されることにより、前端部が本体ケーシング2(図1参照)から持ち上がって、本体ケーシング2の上面を開放する状態と、本体ケーシング2の上面に沿って、本体ケーシング2の上面を閉塞する状態とに開閉可能に設けられている。
【0060】
図9に示すように、第1カバー連動機構140は、第1カバーリンク部材142および第2カバーリンク部材143を備えている。第1カバーリンク部材142および第2カバーリンク部材143は、左右の各本体フレーム62,63(図6参照)に関連して設けられている。左側の本体フレーム62に関連して設けられた第1カバーリンク部材142および第2カバーリンク部材143と、右側の本体フレーム62に関連して設けられた第1カバーリンク部材142および第2カバーリンク部材143とは、左右対称な構成を有するので、以下では、それらの構成について、左側の本体フレーム62に関連して設けられた第1カバーリンク部材142および第2カバーリンク部材143を取り上げて説明する。
【0061】
図10に示すように、第1カバーリンク部材142は、直線状に長く形成されている。第1カバーリンク部材142の一端部は、トップカバー4の内面の左端部の前後方向途中部に、左右方向に沿った軸線まわりに回動可能に結合されている。第1カバーリンク部材142は、トップカバー4が閉じられた状態で、トップカバー4の内面に沿って前後方向に延在する。第1カバーリンク部材142の他端部144は、本体フレーム62の後端部に、左右方向に沿った軸線まわりに回動可能に結合されている。また、第1カバーリンク部材142の最後端部には、右方に向けて突出する連結軸145が形成されている。
【0062】
第2カバーリンク部材143は、比較的大きな角度(たとえば、約135°)で開いた側面視V字状に形成されている。第2カバーリンク部材143の屈曲部分には、右方に突出する支持軸146が形成されている。第2カバーリンク部材143は、支持軸146が本体フレーム62の後端部に回動可能に支持されることにより、支持軸146を中心に回動可能に設けられている。第2カバーリンク部材143の一端部には、第1カバーリンク部材142の連結軸145が回動可能に挿通されている。第2カバーリンク部材143の他端部には、右方に向けて突出する連結軸147が形成されている。駆動用直動カム94の本体部131の後端部には、上下方向に長い長孔148が形成されており、この長孔148に、連結軸147が回動可能かつ上下方向に移動可能に遊嵌状態で挿通されている。
【0063】
トップカバー4が閉じられた状態(図10に示す状態)からトップカバー4が開かれると、第1カバーリンク部材142が他端部144を中心に起立するように回転する。この第1カバーリンク部材142の回転に伴って、第2カバーリンク部材143の一端部が連結軸145により前方に押され、第2カバーリンク部材143が支持軸146を中心に回転し、第2カバーリンク部材143の他端部が後方に移動する。そして、第2カバーリンク部材143の他端部が後方に移動することにより、駆動用直動カム94が連結軸147により後方に押され、駆動用直動カム94が後方に移動する。そして、トップカバー4が完全に開かれた状態になると、図13に示すように、駆動用直動カム94が最後方の位置に配置される。
【0064】
トップカバー4が開かれた状態から閉じられると、第1カバーリンク部材142が他端部144を中心に傾倒するように回転する。この第1カバーリンク部材142の回転に伴って、第2カバーリンク部材143の一端部が連結軸145により後方に押され、第2カバーリンク部材143が支持軸146を中心に回転し、第2カバーリンク部材143の他端部が前方に移動する。そして、第2カバーリンク部材143の他端部が前方に移動することにより、駆動用直動カム94が連結軸147により前方に押され、駆動用直動カム94が前方に移動する。そして、トップカバー4が完全に閉じられた状態になると、図10に示すように、駆動用直動カム94が相対的に前方の位置に配置される。
5.ロック機構
図20は、ロック機構の左側面図であり、トップカバーが閉じられた状態を示す。図21は、ロック機構の左側面図であり、トップカバーが開かれた状態を示す。
【0065】
なお、図20および21には、駆動用直動カム94、第1カバー連動機構140、ならびに後述する阻止部材191、接離用駆動機構211および第2カバー連動機構231が示されている。
プリンタ1には、各プロセスカートリッジ3を本体フレーム62,63(図6参照)に対して固定するためのロック機構151が備えられている。
【0066】
ロック機構151は、4つの左側固定部材152と、4つの右側固定部材172(図22参照)と、左右1対の固定/接離用直動カム153とを備えている。
(1)左側固定部材
4つの左側固定部材152は、左側の本体フレーム62の左側に配置されている。また、4つの左側固定部材152は、各プロセスカートリッジ3に対応して設けられており、4つのプロセスカートリッジ3が本体ケーシング2内に装着された状態で、各プロセスカートリッジ3(ドラムカートリッジ7)の保護部30(図3参照)に対して前側に配置されている。左側固定部材152は、ロックレバー154、付勢レバー155およびコイルばね156を備えている。
【0067】
ロックレバー154は、一端部(基端部)が左側の本体フレーム62に形成された突出部74(図7参照)に回動可能に支持されている。ロックレバー154の中央部には、略矩形状の孔157が貫通して形成されている。ロックレバー154の他端部(先端部)は、その前端縁がプロセスカートリッジ3の保護部30の外形に対応した湾曲状に形成されている。ロックレバー154の右側面には、孔157よりも基端部寄りの位置に、右方に突出する操作部171が形成されている。
【0068】
付勢レバー155は、ロックレバー154の前側かつ右側に配置され、その一端部(基端部)が突出部74(図7参照)に回動可能に支持されている。付勢レバー155の中央部には、前方に突出し、先端部が左方に屈曲する鉤部158が形成されている。鉤部158の先端部は、ロックレバー154の孔157に右方から挿入されている。また、付勢レバー155の中央部には、左側面から左方に突出する連結軸159が形成されている。さらに、付勢レバー155の中央部には、後述する離間部材201を支持するための支持部160(図25参照)が形成されている。支持部160は、付勢レバー155の右側面から右方に突出し、本体フレーム62の孔187(図7参照)を挿通して、その先端が本体フレーム62の右側に位置している。
【0069】
コイルばね156は、ロックレバー154の先端部と付勢レバー155の先端部との間に介在されている。
(2)右側固定部材
図22は、右側の本体フレームの一部の右側面図であり、トップカバーが閉じられた状態を示す。図23は、右側の本体フレームの一部の右側面図であり、トップカバーが開かれた状態を示す。
【0070】
4つの右側固定部材172は、各プロセスカートリッジ3に対応して設けられ、右側の本体フレーム62の右側に配置されている。右側固定部材172は、ロックレバー174、付勢レバー175およびコイルばね176を備えている。
ロックレバー174は、側面視略C字状に形成されている。ロックレバー174の一端部(基端部)は、右側の本体フレーム63に形成された突出部79に回動可能に支持されている。ロックレバー174の他端部(先端部)には、略矩形状の孔177が貫通して形成されている。また、ロックレバー174には、基端部と先端部との間において、下方に窪む凹状に切り欠かれた切欠部178が形成されている。
【0071】
付勢レバー175は、ロックレバー174の前側かつ左側に配置され、その一端部(基端部)が突出部79に回動可能に支持されている。付勢レバー175の先端部には、右方に突出する係止部180が形成されている。係止部180の先端部は、ロックレバー174の孔177に左方から挿入されている。また、付勢レバー175の中央部には、右側面から右方に突出する連結軸179が形成されている。さらに、図示しないが、付勢レバー175の中央部には、付勢レバー175の右側面から右方に突出する支持部が形成されており、この支持部には、後述する離間部材201が回転可能に支持される。
【0072】
コイルばね176は、ロックレバー174の先端部と付勢レバー175の先端部との間に介在されている。
(3)固定/接離用直動カム
図24は、固定/接離用直動カムの左側面図である。
左右の固定/接離用直動カム153は、左右対称な構成を有するので、以下では、その構成について、左側の固定/接離用直動カム153を取り上げて説明する。
【0073】
固定/接離用直動カム153は、前後方向に長く延びる部材であり、本体フレーム62(図6参照)の内面に、前後方向に往復直線移動可能に取り付けられている。
固定/接離用直動カム153の左側面には、4つのガイド溝161が各固定/接離用直動カム153に対応して形成されている。ガイド溝161は、前後方向に長く延びる直線溝部162と、直線溝部162の後端から斜め上後方に短く延びる交差溝部163とを有している。
【0074】
固定/接離用直動カム153の上面には、4つの第3カム部164が前後方向に間隔を空けて形成されている。4つの第3カム部164は、固定/接離用直動カム153の上面350(許容面)から上方に突出する側面視略台形状に形成され、前後方向に延びる水平面165(離間面)と、水平面165の後端縁と固定/接離用直動カム153の上面とに連続する傾斜面166(許容面)とを有している。最前の第3カム部164とこれに隣り合う第3カム部164との間の間隔は、それら以外に互いに隣り合う第3カム部164の間の間隔よりも長くされている。
【0075】
固定/接離用直動カム153の前端部の下面には、ラックギヤ167が形成されている。左側の固定/接離用直動カム153のラックギヤ167には、図10に示すように、ピニオンギヤ168が噛合されている。一方、右川の固定/接離用直動カム153のラックギヤ167には、図8に示すように、ピニオンギヤ169が噛合されている。左右のピニオンギヤ168,169は、それぞれ連結軸170の左端部および右端部に回転不能に取り付けられている。これにより、左側の固定/接離用直動カム153が前後方向に移動すると、これと同期して、右側の固定/接離用直動カム153が左側の固定/接離用直動カム153と同方向に同じ移動量だけ移動する。
(4)リンク部材
各左側固定部材152と左側の固定/接離用直動カム153とは、図20および21に示すように、リンク部材181により連結されている。
【0076】
リンク部材181は、一端部が左側固定部材152の連結軸159が所定角度範囲内で回転可能に挿通されている。具体的には、リンク部材181の一端部には、略扇形状の孔182が形成されている。連結軸159は、その周面に突起を有する側面視鍵穴形状に形成されている。そして、連結軸159が孔182に挿通されることにより、リンク部材181は、連結軸159を中心に所定角度範囲内で回転可能となっている。一方、リンク部材181の他端部には、右方に向けて突出する連結軸183が形成されている。連結軸183は、本体フレーム62のガイド孔75に挿通され、その先端部がガイド溝161に嵌合されている。
【0077】
各右側固定部材172と右側の固定/接離用直動カム153とは、図22および23に示すように、リンク部材184により連結されている。
リンク部材184は、一端部が右側固定部材172の連結軸179が所定角度範囲内で回転可能に挿通されている。具体的には、リンク部材184の一端部には、略扇形状の孔185が形成されている。連結軸179は、その周面に突起を有する側面視鍵穴形状に形成されている。そして、連結軸179が孔185に挿通されることにより、リンク部材184は、連結軸179を中心に所定角度範囲内で回転可能となっている。一方、リンク部材184の他端部には、左方に向けて突出する連結軸186が形成されている。連結軸183は、本体フレーム63のガイド孔80に挿通され、その先端部がガイド溝161に嵌合されている。
6.阻止部材
プリンタ1には、図20および図21に示すように、4つの阻止部材191が備えられている。4つの阻止部材191は、各左側固定部材152の左側に配置されている。
【0078】
阻止部材191は、アーム状に形成されている。阻止部材191の一端部(基端部)には、挿通穴192が形成されている。挿通穴192には、本体フレーム62(図7参照)におけるプロセスガイド溝71の下端部に対して前方に僅かな間隔を空けた位置にあるカシメ軸351(図7参照)が挿通されている。そのため、各阻止部材191は、本体フレーム62によって、挿通穴192(カシメ軸351)を中心として回動可能に支持されている。阻止部材191は、その先端部が左側固定部材152(ロックレバー154)の操作部171に上方から当接し、前後方向に延びている。阻止部材191の先端部は、上方に延びて下方に折り返される鉤状に形成されている。なお、右側固定部材172では、ロックレバー174が阻止部材191に相当する(図23参照)。
7.離間部材
図25は、左側の本体フレームの一部の右側面図であり、トップカバーが閉じられた状態を示す。図26は、左側の本体フレームの一部の右側面図であり、トップカバーが開かれた状態を示す。
【0079】
プリンタ1には、4つの左側固定部材152および4つの右側固定部材172(図22参照)のそれぞれに対応して、合計8つの離間部材201が設けられている。左側固定部材152に対応して設けられる離間部材201と右側固定部材172に対応して設けられる離間部材201とは、互いに左右対称な構成を有するので、以下では、その構成について、左側の離間部材201を取り上げて説明する。
【0080】
4つの離間部材201は、左側の本体フレーム62の内側(右側)に、それぞれ対応する左側固定部材152と左右方向に対向配置されている。
離間部材201は、略三角形板状に形成されている。離間部材201の1つの角部202には、左側固定部材152の付勢レバー155に設けられた支持部160が相対回転可能に挿通されている。これにより、離間部材201は、支持部160に回転可能に支持されている。
【0081】
離間部材201は、支持部160から後方に延びるように設けられ、固定/接離用直動カム153の上面に載置されている。離間部材201の後端部には、下方に向けて突出する下突出部203が形成されている。固定/接離用直動カム153の上面には、下突出部203が当接している。また、離間部材201の後端部には、上方に向けて突出する上突出部204が形成されている。上突出部204の前側面は、押圧面205とされる。
8.接離用駆動機構
プリンタ1には、図9、10、12および13に示すように、固定/接離用直動カム153を前後方向に往復移動させるための接離用駆動機構211が備えられている。
【0082】
接離用駆動機構211は、接離用モータ229(図27参照)の駆動力により回転するモータギヤ212と、ピニオンギヤ168と一体に設けられ、ピニオンギヤ168とともに回転可能な中間ギヤ213と、モータギヤ212の回転力を中間ギヤ213に伝達/遮断するための遊星差動クラッチ214と、遊星差動クラッチ214による回転力の伝達/遮断を切り替えるためのクラッチ係合レバー215とを備えている。
【0083】
遊星差動クラッチ214は、図10および13に示すように、ホルダ103(図15A参照)に保持された軸216を備えている。軸216には、入力ギヤ217、係合ギヤ218および出力ギヤ219が回転可能に支持されている。入力ギヤ217には、モータギヤ212が噛合している。係合ギヤ218は、入力ギヤ217の右側に配置され、その外周面にクラッチ係合レバー215が係合可能な多数の歯を有している。出力ギヤ219は、係合ギヤ218の右側に配置されている。出力ギヤ219は、入力ギヤ217よりも小径に形成され、中間ギヤ213に噛合している。
【0084】
クラッチ係合レバー215は、係合ギヤ218の上方において、前後方向に延びるように配置されている。クラッチ係合レバー215は、図9および12に示すように、その後端部がホルダ103に取り付けられた支持部材220に支持され、支持部材220を中心に揺動可能に設けられている。クラッチ係合レバー215の先端部の下面には、図12に示すように、爪221が形成されている。
【0085】
クラッチ係合レバー215の中間部には、一端がホルダ103に係止されたコイルばね222の他端が係止されている。このコイルばね222により、クラッチ係合レバー215は、その先端部が上方に持ち上がるように付勢されている。そして、駆動用直動カム94が図9に示す位置に配置された状態では、クラッチ係合レバー215の先端部は、コイルばね222の付勢力により上方に持ち上がり、駆動用直動カム94の前端部に対して前方に間隔を空けて対向する。この状態から、図12に示すように、駆動用直動カム94が最前方の位置まで移動されると、その移動の途中で駆動用直動カム94がクラッチ係合レバー215に当接し、駆動用直動カム94によって、クラッチ係合レバー215の先端部がコイルばね222の付勢力に抗して押し下げられる。その結果、クラッチ係合レバー215の爪221が係合ギヤ218の歯間に入り込み、クラッチ係合レバー215が係合ギヤ218に係合する。
【0086】
クラッチ係合レバー215が係合ギヤ218に係合した状態では、係合ギヤ218が回転不能であり、モータギヤ212から入力ギヤ217に入力される回転力は、出力ギヤ219に伝達される。すなわち、遊星差動クラッチ214は、モータギヤ212の回転力を中間ギヤ213に伝達する。そのため、モータギヤ212の正逆回転により、中間ギヤ213とともにピニオンギヤ168を正逆回転させることができ、固定/接離用直動カム153を前後方向に往復移動させることができる。
【0087】
一方、クラッチ係合レバー215が係合ギヤ218に係合していない状態では、モータギヤ212から入力ギヤ217に入力される回転力は、係合ギヤ218に伝達され、出力ギヤ219には伝達されない。すなわち、遊星差動クラッチ214は、中間ギヤ213に対するモータギヤ212の回転力の伝達を遮断する。このとき、出力ギヤ219は、自由回転可能な状態であり、固定/接離用直動カム153の移動に対して接離用モータ229(図27参照)が負荷にならない。
8.第2カバー連動機構
プリンタ1では、トップカバー4の開閉に伴って、駆動用直動カム94が連動して移動し、この駆動用直動カム94の移動に伴って、固定/接離用直動カム153が連動して移動するようになっている。すなわち、プリンタ1は、図20および21に示すように、トップカバー4の開閉に伴って、第1カバー連動機構140による駆動用直動カム94の連動ととともに、固定/接離用直動カム153を連動して移動させるための第2カバー連動機構231を備えている。
【0088】
第2カバー連動機構231は、第3カバーリンク部材232および第4カバーリンク部材233を備えている。
第3カバーリンク部材232は、直線状に延びる部材であり、その中間部には、左方に向けて突出する軸234が形成されている。軸234は、ホルダ103(図15A参照)に回転可能に支持されている。第3カバーリンク部材232の一端部は、駆動用直動カム94に対して左右方向に沿った軸線まわりに回動可能に結合されている。
【0089】
第4カバーリンク部材233は、直線状に延びる部材であり、固定/接離用直動カム153の左側面に対してほぼ前後方向に沿った姿勢で固定されている。第3カバーリンク部材232の他端部(駆動用直動カム94に結合されている一端部と反対側の端部)と第4カバーリンク部材233の後端部とは、左右方向に沿った軸線まわりに互いに回動可能に結合されている。
【0090】
トップカバー4が閉じられた状態では、図20に示すように、駆動用直動カム94は、駆動用直動カム94が相対的に前方の位置に配置され、固定/接離用直動カム153が最後方の位置に配置されている。このとき、第3カバーリンク部材232の一端部は、第4カバーリンク部材233の後端部よりも前側に位置し、第3カバーリンク部材232と第4カバーリンク部材233とは、それらの間に鋭角を形成している。トップカバー4が開かれ、駆動用直動カム94が後方に移動すると、第3カバーリンク部材232の一端部が後方に移動し、第3カバーリンク部材232が軸234を中心に回転する。この第3カバーリンク部材232の回転に伴って、第4カバーリンク部材233が第3カバーリンク部材232の他端部により前方に押され、固定/接離用直動カム153が前方に移動する。そして、トップカバー4が完全に開かれた状態になると、図21に示すように、固定/接離用直動カム153が最前方の位置に配置される。
【0091】
このトップカバー4が開かれていく途中で、駆動用直動カム94が後方に移動することにより、駆動用直動カム94がクラッチ係合レバー215から離れる。すると、クラッチ係合レバー215の先端部が上方に持ち上がり、係合ギヤ218に対するクラッチ係合レバー215の係合が解除される。そのため、固定/接離用直動カム153の移動に対して接離用モータ229(図27参照)が負荷にならず、固定/接離用直動カム153のスムーズな移動が達成される。
【0092】
トップカバー4が完全に開かれた状態では、図21に示すように、第3カバーリンク部材232の一端部は、第4カバーリンク部材233の後端部よりも後側に位置し、第3カバーリンク部材232と第4カバーリンク部材233とは、それらの間に鈍角を形成している。トップカバー4が閉じられ、駆動用直動カム94が前方に移動すると、第3カバーリンク部材232の一端部が前方に移動し、第3カバーリンク部材232が軸234を中心に回転する。この第3カバーリンク部材232の回転に伴って、第4カバーリンク部材233が第3カバーリンク部材232の他端部により後方に引かれ、固定/接離用直動カム153が後方に移動する。そして、トップカバー4が完全に閉じられた状態になると、図20に示すように、固定/接離用直動カム153が相対的に後方の位置に配置される。
9.トップカバーの開閉に伴うロック機構(左側固定部材および右側固定部材)および阻止部材の動作
トップカバー4が開かれた状態では、左側の各リンク部材181の連結軸183は、図21に示すように、本体フレーム62のガイド孔75の直線孔部76(図7参照)に挿通され、その先端部がガイド溝161の交差溝部163(図24参照)に嵌合している。また、右側の各リンク部材184の連結軸183は、図23に示すように、本体フレーム63のガイド孔80の直線孔部81(図22参照)に挿通され、その先端部がガイド溝161の交差溝部163に嵌合されている。そして、各左側固定部材152は、図21に示すように、前方へ傾倒し、プロセスカートリッジ3の着脱経路上から退避し、プロセスガイド溝71(図7参照)と左右方向に対向しない位置にある。また、各阻止部材191は、その最先端部が操作部171に当接し、プロセスガイド溝71の下端部と左右方向に対向する位置(阻止位置)にある。各右側固定部材172は、図23に示すように、ロックレバー174の切欠部178がプロセスガイド溝78の下端部と左右方向に対向し、切欠部178の底面がプロセスガイド溝78に沿う方向に対して略直交するような位置(阻止位置)にある。
【0093】
この状態で、プロセスカートリッジ3を本体ケーシング2内に対して着脱することができる。プロセスカートリッジ3の装着時には、プロセスガイド溝71にプロセスカートリッジ3(ドラムカートリッジ7)の保護部30(図3参照)が嵌められ、プロセスガイド溝78にドラム軸45の右端部が嵌められて、プロセスカートリッジ3が斜め下後方に移動される。これにより、プロセスカートリッジ3は、保護部30およびドラム軸45がそれぞれプロセスガイド溝71,78に案内されつつ、本体ケーシング2内に装着されていく。また、プロセスカートリッジ2の離脱時には、保護部30およびドラム軸45がそれぞれプロセスガイド溝71,78に案内されつつ、プロセスカートリッジ3が斜め上前方に引き上げられる。
【0094】
トップカバー4が開かれた状態では、阻止部材191がプロセスガイド溝71の下端部と左右方向に対向し、ロックレバー174の切欠部178がプロセスガイド溝78の下端部と左右方向に対向しているため、本体ケーシング2内に対してプロセスカートリッジ3が装着されると、保護部30が阻止部材191に当接するか、または、ドラム軸45がロックレバー174に当接し、その時点でプロセスカートリッジ3の移動が阻止される。すなわち、本体ケーシング2に対するプロセスカートリッジ3の装着は、保護部30が阻止部材191に当接するか、または、ドラム軸45がロックレバー174に当接した時点で阻止される。
【0095】
そして、トップカバー4が閉じられると、駆動用直動カム94が前方に移動し、固定/接離用直動カム153が後方に移動する。左側の各リンク部材181の連結軸183は、図21に示すように、その先端部がガイド溝161の交差溝部163(図24参照)に嵌合している。そのため、固定/接離用直動カム153が後方に移動すると、連結軸183の先端部は、交差溝部163に嵌ったまま、本体フレーム62のガイド孔75の直線孔部76(図7参照)を後方に移動する。これにより、各リンク部材181は、一端部が持ち上がるように回転し、リンク部材181の回転に伴って、各左側固定部材152は、本体フレーム62に形成された突出部74(図7参照)を中心に後方に回転する。その結果、各左側固定部材152は、ロック状態となり、プロセスカートリッジ3の着脱経路上に配置され、ロックレバー154の先端部の前端縁がプロセスカートリッジ3の保護部30に当接し、保護部30が斜め下後方に押圧される。
【0096】
また、図20に示すように、各左側固定部材152の回転に伴って、操作部171が各阻止部材191に対して後方へ移動し、各阻止部材191は、その先端部が下がるように回転して、先端部の屈曲した部分に操作部171が当接する位置(許容位置)に移動する。この結果、プロセスカートリッジ3が下方に移動し、図7に破線で示すように、保護部30が当接部72,73に当接して、プロセスカートリッジ3がその位置で固定される。
【0097】
一方、右側の各リンク部材184の連結軸186は、その先端部がガイド溝161の交差溝部163に嵌合している。そのため、固定/接離用直動カム153が後方に移動すると、連結軸186の先端部は、交差溝部163に嵌ったまま、本体フレーム63のガイド孔80の直線孔部81(図22参照)を後方に移動する。これにより、各リンク部材184は、一端部が持ち上がるように回転し、リンク部材184の回転に伴って、各右側固定部材172は、本体フレーム63に形成された突出部79(図23参照)を中心に後方に回転する。その結果、各右側固定部材172は、図22に示すように、ロック状態となり、ロックレバー174の切欠部178の前端部がドラム軸45に当接し、ドラム軸45が斜め下後方に押圧される。これにより、感光ドラム5は、左右両側で固定される。
【0098】
また、トップカバー4が閉じられていく途中で、駆動用直動カム94がクラッチ係合レバー215に当接し、駆動用直動カム94によりクラッチ係合レバー215の先端部が下方に押され、クラッチ係合レバー215が係合ギヤ218に係合する。そのため、トップカバー4が閉じられた後は、接離用モータ229(図27参照)の駆動力により、固定/接離用直動カム153を移動させることができる。
【0099】
また、トップカバー4が閉じられる途中で、駆動用直動カム94が前方に移動することにより、図9に示すように、各ドラム駆動伝達部材92および各現像駆動伝達部材93の進退部材112が進出位置に進出する。各ドラム駆動伝達部材92が各連結部材47に結合され、各進退部材112が各現像受動ギヤ61に結合される。その結果、感光ドラム5および現像ローラ9が回転駆動可能となる。
【0100】
トップカバー4が閉じられた状態から開かれると、プリンタ1の各部は、トップカバー4が閉じられるときの動作と逆の動作を行う。そして、左側固定部材152および右側固定部材172は、プロセスカートリッジ3を固定しないアンロック状態となる。
10.感光ドラムに対する現像ローラの接離動作
図27〜29は、プロセスカートリッジ、ロック機構および接離用駆動機構の左側面図である。図27は、すべての現像ローラが感光ドラムに接触した状態を示し、図28は、イエロー、マゼンタおよびシアンの現像ローラが感光ドラムから離間した状態を示し、図29は、すべての現像ローラが感光ドラムから離間した状態を示す。
【0101】
トップカバー4が閉じられた状態では、接離用モータ229(図27参照)の駆動力により、固定/接離用直動カム153を移動させることができる。トップカバー4が閉じられることにより、固定/接離用直動カム153が移動し、左側のリンク部材181の連結軸183が本体フレーム62のガイド孔75の交差孔部77(図7参照)に達した後は、固定/接離用直動カム153が後方にさらに移動されても、連結軸183の先端部がガイド溝161の直線溝部162(図24参照)内を移動し、リンク部材181の姿勢は変化しない。また、右側のリンク部材184の連結軸186が本体フレーム63のガイド孔80の交差孔部82(図23参照)に達した後は、固定/接離用直動カム153が後方にさらに移動されても、連結軸186の先端部がガイド溝161の直線溝部162内を移動し、リンク部材184の姿勢は変化しない。そのため、トップカバー4が閉じられた状態では、プロセスカートリッジ3が固定された状態を維持することができる。
【0102】
トップカバー4が閉じられた直後の状態では、すべての離間部材201は、図25に示すように、下突出部203が固定/接離用直動カム153の上面350(図24参照)に当接し(第3カム部164に当接せず)、上突出部204が相対的に下方に下がった位置(許容位置)にある。そのため、図27に示すように、各離間部材201の上突出部204が現像カートリッジ9から左右両側に突出する現像軸受部材57,58から離間し、すべての現像ローラ8(図1参照)が感光ドラム5(図1参照)に接触した状態となっている。
【0103】
この状態から固定/接離用直動カム153が後方に移動されると、イエローのプロセスカートリッジ3Y、マゼンタのプロセスカートリッジ3Mおよびシアンのプロセスカートリッジ3Cにそれぞれ対応する離間部材201の下突出部203は、第3カム部164の傾斜面166上を移動し、水平面165から傾斜面166上へ移動する。これにより、それらの離間部材201は、図26に示すように、下突出部203が水平面165に当接し、上突出部204が相対的に上方に持ち上がった位置(離間位置)となる。その結果、図28に示すように、上突出部204の押圧面205が後方から上下方向に沿った状態でイエロー、マゼンタおよびシアンの現像カートリッジ9の現像軸受部材57,58を下方から押圧し、イエロー、マゼンタおよびシアンの現像カートリッジ9が上方に持ち上がり、それらの現像カートリッジ9に備えられる現像ローラ8が感光ドラム5か離間する。このとき、ブラックの現像カートリッジ9に備えられる現像ローラ8は、感光ドラム5に接触している。
【0104】
この状態から固定/接離用直動カム153が後方にさらに移動されると、ブラックのプロセスカートリッジ3Kに対応する離間部材201の下突出部203は、第3カム部164の傾斜面166上を移動し、水平面165から傾斜面166上へ移動する。これにより、その離間部材201は、下突出部203が水平面165に当接し、上突出部204が相対的に上方に持ち上がった位置(離間位置)となる。その結果、図29に示すように、上突出部204の押圧面205が後方から上下方向に沿った状態でブラックの現像カートリッジ9の現像軸受部材57,58を下方から押圧し、ブラックの現像カートリッジ9が上方に持ち上がり、すべての現像ローラ8が感光ドラム5か離間する。
【0105】
各進退部材112が各現像受動ギヤ61に結合された状態で、現像カートリッジ9が上下動されても、図3に示すように、進退部材112が挿通される長孔36の前後方向の径が長く形成されているので、その結合が現像カートリッジ9の上下動の妨げになることはない。
11.効果
阻止部材191は、本体ケーシング2内におけるプロセスカートリッジ3の着脱経路上に配置される阻止位置と、その着脱経路上から退避する退避位置とに移動可能に設けられている。プロセスカートリッジ3が本体ケーシング2に装着されるときに、阻止部材191が阻止位置にあれば、装着の途中で、阻止部材191により、プロセスカートリッジ3の装着方向への移動が阻止される。この阻止状態は、阻止部材191が阻止位置から許容位置に移動されることにより解除される。阻止状態の解除後、プロセスカートリッジ3が装着方向にさらに移動されると、プロセスカートリッジ3が本体フレーム62に設けられた当接部72,73に当接する。
【0106】
これにより、プロセスカートリッジ3が本体ケーシング2内に勢いよく挿入されても、プロセスカートリッジ3が当接部72,73に強く当接することを防止することができるので、当接部72,73に衝撃が加わることを防止することができる。
また、左側固定部材152は、ロック状態で、プロセスカートリッジ3を押圧し、プロセスカートリッジ3を当接部72,73に当接させる。プロセスカートリッジ3が当接部72,73に当接しつつ押圧されることにより、プロセスカートリッジ3が当接部72,73に当接する位置で固定される。これにより、本体ケーシング2内におけるプロセスカートリッジ3の位置決めを達成することができる。
【0107】
プロセスカートリッジ3の固定は、左側固定部材152および右側固定部材172がロック状態からアンロック状態に変位されることにより解除される。すなわち、プロセスカートリッジ3の固定は、左側固定部材152および右側固定部材172がプロセスカートリッジ3から離間することにより解除される。プロセスカートリッジ3の固定が解除されることにより、本体ケーシング2内からのプロセスカートリッジ3の離脱が可能となる。
【0108】
そして、左側固定部材152がアンロック状態からロック状態に変位されると、これに伴って、阻止部材191が阻止位置から許容位置に移動される。また、左側固定部材152がロック状態からアンロック状態に変位されると、これに伴って、阻止部材191が許容位置から阻止位置に移動される。
プロセスカートリッジ3が本体ケーシング内から離脱されるときには、左側固定部材152がロック状態からアンロック状態に変位される。したがって、プロセスカートリッジ3が本体ケーシング2に装着されていない状態では、左側固定部材152がアンロック状態であり、阻止部材191が阻止位置に配置されている。そのため、プロセスカートリッジ3が本体ケーシング2内に装着されるときには、阻止部材191が阻止位置に配置されているので、その装着の途中で、阻止部材191により、プロセスカートリッジ3の装着方向への移動が確実に阻止される。よって、プロセスカートリッジ3の装着時に、当接部72,73に衝撃が加わることを確実に防止することができる。
【0109】
本体フレームは、揺動軸192および突出部74を有している。阻止部材191は、揺動軸192に揺動可能に支持されている。左側固定部材152は、突出部74に回動可能に支持されており、突出部74を中心とした回動によって、ロック状態とアンロック状態とに変位される。左側固定部材152がロック状態からアンロック状態に変位される途中で、左側固定部材152により、阻止部材191が許容位置から阻止位置に移動される。そのため、阻止部材191を移動させるための機構を別途必要としない。よって、構成の簡素化を図ることができる。
【0110】
また、右側固定部材152に関しては、阻止部材191の機能を有し、阻止部材191を兼ねている。そのため、構成の簡素化を図ることができる。
12.他の実施形態
タンデム方式のカラープリンタ1を取り上げたが、本発明は、各色毎のトナー像を、各像担持体から中間転写ベルトに転写し、その後、中間転写ベルトから用紙に一括転写する中間転写タイプのカラープリンタに適用することもできる。
【0111】
また、本発明は、モノクロのプリンタに適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明の画像形成装置の一例としてのプリンタの一実施形態を示す側断面図である。
【図2】プロセスカートリッジの右前方向からの斜視図である。
【図3】プロセスカートリッジの左側面図である。
【図4】プロセスカートリッジの平面図である。
【図5】ドラムカートリッジの右前方向からの斜視図である。
【図6】本体ケーシング内の右前方向からの斜視図である。
【図7】左側の本体フレームの左側面図である。
【図8】駆動力伝達機構および第1カバー連動機構の左前方向からの斜視図である。
【図9】駆動力伝達機構および第1カバー連動機構の左側面図であり、トップカバーが閉じられた状態を示す。
【図10】駆動力伝達機構および第1カバー連動機構の右前方向からの斜視図であり、トップカバーが閉じられた状態を示す。
【図11】駆動力伝達機構の平面図であり、トップカバーが閉じられた状態を示す。
【図12】駆動力伝達機構および第1カバー連動機構の左側面図であり、トップカバーが開かれた状態を示す。
【図13】駆動力伝達機構および第1カバー連動機構の右前方向からの斜視図であり、トップカバーが開かれた状態を示す。
【図14】駆動力伝達機構の平面図であり、トップカバーが開かれた状態を示す。
【図15A】進出位置におけるドラム駆動伝達部材の断面図である。
【図15B】退避位置におけるドラム駆動伝達部材の断面図である。
【図16】ドラム本体、フランジ部材、連結部材およびドラム駆動伝達部材の斜視図である。
【図17A】ドラム駆動伝達部材の右側面図である。
【図17B】連結部材の左側面図である。
【図17C】フランジ部材の左側面図である。
【図18A】進出位置における現像駆動伝達部材の断面図である。
【図18B】退避位置における現像駆動伝達部材の断面図である。
【図19A】進退部材の右側面図である。
【図19B】現像受動ギヤの左側面図である。
【図20】ロック機構の左側面図であり、トップカバーが閉じられた状態を示す。
【図21】ロック機構の左側面図であり、トップカバーが開かれた状態を示す。
【図22】右側の本体フレームの一部の右側面図であり、トップカバーが閉じられた状態を示す。
【図23】右側の本体フレームの一部の右側面図であり、トップカバーが開かれた状態を示す。
【図24】固定/接離用直動カムの左側面図である。
【図25】左側の本体フレームの一部の右側面図であり、トップカバーが閉じられた状態を示す。
【図26】左側の本体フレームの一部の右側面図であり、トップカバーが開かれた状態を示す。
【図27】プロセスカートリッジ、ロック機構および接離用駆動機構の左側面図であり、すべての現像ローラが感光ドラムに接触した状態を示す。
【図28】プロセスカートリッジ、ロック機構および接離用駆動機構の左側面図であり、イエロー、マゼンタおよびシアンの現像ローラが感光ドラムから離間した状態を示す。
【図29】プロセスカートリッジ、ロック機構および接離用駆動機構の左側面図であり、すべての現像ローラが感光ドラムから離間した状態を示す。
【符号の説明】
【0113】
1 プリンタ
2 本体ケーシング
3 プロセスカートリッジ
62 本体フレーム
72 当接部
73 当接部
74 突出部
152 左側固定部材
191 阻止部材
192 揺動軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
装置本体に対して着脱可能に装着されるプロセスカートリッジと、
前記装置本体内に設けられ、前記プロセスカートリッジと当接する当接部を有する本体フレームと、
前記装置本体内における前記プロセスカートリッジの着脱経路上に配置されて、前記プロセスカートリッジが前記当接部に当接することを阻止する阻止位置と、前記着脱経路上から退避して、前記プロセスカートリッジが前記当接部に当接することを許容する許容位置とに移動可能に設けられた阻止部材とを備えていることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
前記プロセスカートリッジを押圧して、前記プロセスカートリッジを前記当接部に当接させるロック状態と、前記プロセスカートリッジから離間するアンロック状態とに変位可能な固定部材を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記阻止部材は、前記固定部材が前記ロック状態に変位したことに伴って前記許容位置に移動し、前記固定部材が前記アンロック状態に変位したことに伴って前記阻止位置に移動するように設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記阻止部材は、前記本体フレームに支持される揺動軸を中心に揺動可能に設けられ、
前記固定部材は、前記本体フレームが有する突出部に支持され、前記突出部を中心とした回動により前記ロック状態と前記アンロック状態とに変位し、前記ロック状態から前記アンロック状態に変位する途中で、前記阻止部材を前記許容位置から前記阻止位置に移動させることを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記阻止部材は、前記固定部材と一体的に形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2009−162914(P2009−162914A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−340761(P2007−340761)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】