説明

画像形成装置

【課題】複数個連結されたカートリッジの交換時期が到来した場合に、交換すべきカートリッジのみ分離して交換する操作を容易に行える画像形成装置を提供する
【解決手段】第1及び第2カートリッジとからなり、両者が装着状態にあるとき、作像処理が実行可能で、離脱状態にあるとき、両者の何れもが交換可能な複数の画像形成部と、それらを収納し、複数の壁体を組み合わせた構造を有し、その内の一の壁体が他の壁体から分離して開閉自在な装置筐体と、複数の画像形成部と前記一の壁体との間に設けられ、その開閉動作に連動して複数の画像形成部の第2カートリッジを個別的に第1カートリッジから着脱する方向に移動付勢する個別付勢部とを備え、各第1又は第2カートリッジの交換の要否を判定し、判定結果によって、個別付勢部を駆動させ、交換を要する第2カートリッジを第1カートリッジから離脱させる画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、若しくはこれらの複合機等の画像形成装置に関し、特に、画像形成装置における像担持体、現像ユニット等の交換操作における操作性を向上させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ等の画像形成装置は、幅広いユーザによって日常業務において頻繁に使用される。
従って、画像形成装置は、その取り扱いに不慣れなユーザにとっても、メインテナンスを容易に行うことができる構造であることが望ましい。
例えば、画像形成部が、各色毎に感光体や、現像ユニット、清掃ユニット等が一体化したカートリッジで構成されている場合、その交換時期が到来した時にカートリッジの交換を容易に行うことができたり、紙詰まり等のジャムの処理が容易な構造であることが望ましい。
【0003】
特許文献1には、画像形成装置の転写部を扉と一体化し、扉の開動作に伴って転写部が外方に回動される構成が開示されている。
これにより、扉を開くと、転写部が画像形成装置の外に移動し、装置内部において各色毎のカートリッジが露出されることになるので、ユーザは、カートリッジ の着脱を容易に行うことができるとともに、ジャム処理を容易に行うことができる。
【特許文献1】特開2005−156782号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の画像形成装置のように、画像形成部が、各色の複数のカートリッジで構成されている場合には、ユーザは、転写部と一体化された扉を開いても、装置内部のどのカートリッジを交換すべきかわかりにくく、特に画像形成装置の取り扱いに不慣れなユーザの場合には、交換すべきでないカートリッジを間違って交換してしまったり、すぐに交換すべきカートリッジを特定できず、交換に手間取ってしまうという事態が生じやすいという問題がある。
【0005】
さらに、画像形成部が各色毎に、感光体ユニット、現像ユニット等の複数のカートリッジから構成されており、複数のカートリッジが連結された状態で画像形成が行われる場合には、交換時期が到来したカートリッジのみを交換する際に、そのカートリッジを、それと連結している他のカートリッジから切り離して分離する操作が必要となり、その分、カートリッジの交換操作に手間がかかるという問題生じる。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑み、複数のカートリッジが連結された状態で画像形成が行われる画像形成装置においてカートリッジの交換時期が到来した場合に、交換すべきカートリッジを分離して交換する操作を容易に行うことが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、複数の画像形成部を組み合わせて使用して作像処理を実行する画像形成装置であって、現像ユニットと像担持体の何れかを含んだ第1カートリッジと、第1カートリッジに含まれないが作像処理に所要な部品要素を含む第2カートリッジとからなり、第2カートリッジが第1カートリッジに対して着脱自在で、装着状態にあるとき、所要な作像処理が実行可能であり、一方、離脱状態にあるとき、第1及び第2カートリッジの何れもが交換可能となるように構成された前記複数の画像形成部と、
前記複数の画像形成部を収納し、複数の壁体を組み合わせた構造を有し、複数の壁体の内の一の壁体が他の壁体から分離して外方へ開閉自在な装置筐体と、前記複数の画像形成部と前記開閉自在な一の壁体との間に設けられ、当該壁体の開閉動作に連動して前記複数の画像形成部の各第2カートリッジを個別的に第1カートリッジから着脱する方向に移動付勢するカートリッジ個別付勢部と、前記複数の画像形成部の各第1又は第2カートリッジの交換の要否を判定する判定部と、前記判定部による判定結果によって、カートリッジ個別付勢部を駆動させ、交換を要する画像形成部の第2カートリッジを第1カートリッジから離脱させる制御部とを備える。
【0008】
前記壁体の開閉方向と第2カートリッジの脱着方向とは実質的に同一方向であり、前記カートリッジ個別付勢部は、前記壁体の開閉動作を前記各第2カートリッジに伝達する伝達機構であることとすることができる。
さらに、前記伝達機構が、前記壁体を閉じた状態で前記各第2カートリッジと対向する壁体内面に設けられた、第1カートリッジと同数のフック又はピンと、前記各第2カートリッジに、前記フック又はピンと係合可能に設けられたピン又はフックで構成され、前記各フックは、前記判定部による判定結果によって、ピンに係合する状態と係合解除する状態とに切り替え駆動する駆動部と連結されていることとすることができる。
【0009】
さらに、前記装置筐体内部において、前記各画像形成部は上下方向に並ぶよう配列されており、前記開閉自在な壁体が、前記画像形成部の並び方向と平行な、前記装置筐体前面の壁体であることとすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、上記構成を備えることにより、第1カートリッジに第2カートリッジが装着された状態で作像処理が行われる画像形成装置において、画像形成部の第1又は第2カートリッジの何れかの交換が必要と判断された場合に、当該画像形成部については、第2カートリッジが第1カートリッジから離脱されるように制御されるので、ユーザは、画像形成部における第2カートリッジの着脱状態を観察することにより、カートリッジの交換が必要な画像形成部を容易に特定できるとともに、第1カートリッジと第2カートリッジとを切り離す操作をすることなく、容易に交換すべきカートリッジの交換操作を行うことができる。
【0011】
又、本発明は、複数の画像形成部を組み合わせて使用して作像処理を実行する画像形成装置であって、現像ユニットと像担持体の何れかを含んだ第1カートリッジと、第1カートリッジに含まれないが作像処理に所要な部品要素を含む第2カートリッジとからなり、第2カートリッジが第1カートリッジに対して着脱自在で、装着状態にあるとき、所要な作像処理が実行可能であり、一方、離脱状態にあるとき、第1及び第2カートリッジの何れもが交換可能となるように構成された前記複数の画像形成部と、前記複数の画像形成部を収納し、複数の壁体を組み合わせた構造を有し、複数の壁体の内の一の壁体が他の壁体から分離して外方へ開閉自在な装置筐体と、前記各画像形成部と前記開閉自在な一の壁体との間を入り切り自在な連結部を介して個別に連結し、当該壁体の開動作に連動して前記各画像形成部が前記装置筐体外部へ取り出される方向に移動付勢するカートリッジ個別付勢部と、各連結部の連結が切り状態にされたとき当該画像形成部の第2カートリッジが対応する第1カートリッジから離脱する方向に移動付勢する弾機と、各第1及び第2カートリッジの交換の要否と前記壁体の開閉を判定する判定部と、前記判定部による判定結果によって、前記壁体の開動作に連動して交換を要する画像形成部と壁体との連結部の連結を切り状態に切り替え、前記弾機を介して当該画像形成部の第2カートリッジを、対応する第1カートリッジから離脱する方向へ移動させる制御部とを備えることとしてもよい。
【0012】
前記離脱方向は、前記壁体から遠ざかる方向であり、前記カートリッジ個別付勢部は、前記壁体の開閉動作を各画像形成部に伝達する伝達機構であることとすることができる。
さらに、前記伝達機構が、壁体を閉じた状態で各画像形成部と対向する壁体内面に設けられた、画像形成部と同数のフック又はピンと、各画像形成部に、前記フック又はピンと係合可能に設けられたピン又はフックで構成され、前記各フックは、判定部の判定結果に従って、ピンに係合する状態と係合解除する状態とに切り替え駆動する駆動部と連結されていることとすることができる。
【0013】
さらに、前記弾機が圧縮スプリングであり、連結部の連結がきり状態となったとき、第1カートリッジは圧縮スプリングが圧縮状態から自由長に達する距離だけ、前記壁体から遠ざかる方向に第2カートリッジを移動させることとすることができる。
さらに、前記各画像形成部の第1及び第2カートリッジは、上下方向に並ぶように配列され、前記開閉自在な壁体が、第1及び第2カートリッジの並び方向と平行な、筐体前面の壁体であることとすることができる。
【0014】
これにより、第1カートリッジに第2カートリッジが装着された状態で作像処理が行われる画像形成装置において、壁体が開かれたときに、全ての第1及び第2カートリッジが開動作に連動して装置筐体外部に取り出されるとともに、交換が必要な第1カートリッジ又は第2カートリッジを有する画像形成部において、第2カートリッジが対応する第1カートリッジから離脱する方向に移動するので、ユーザは、画像形成部における第2カートリッジの着脱状態を観察することにより、カートリッジの交換が必要な画像形成部を容易に特定できるとともに、第2カートリッジを第1カートリッジから容易に切り離すことができ、カートリッジの交換操作を容易に行うことができる。
【0015】
ここで、前記各画像形成部の並び方向に沿ってシート搬送体が位置すると共に、このシート搬送体を介して各画像形成部と対向した状態で転写部が位置し、これらシート搬送体と転写部は、前記前面壁体に支持されており、前記前面壁体を閉じると、前記各画像形成部に近接して作像可能な状態となり、開くと前記各画像形成部から離間して内部点検可能な状態となり、一方、前記フック又はピンは、シート搬送体および転写部と干渉しない、シート搬送体外側方において前記前面壁体に支持されていることとすることとしてもよい。
【0016】
これにより、ジャムが発生した場合には、前面壁体を開くことにより、シート搬送路を第1及び第2カートリッジから離間させることができるので、ジャムを引き起こしたシートを容易に除去することができ、ジャム処理を容易に行うことができる。
ここで、前記画像形成装置は、前記判定部により、第1又は第2カートリッジの交換が必要と判断された場合に、何れの交換が必要であるかを報知する報知部を備えることとすることとしてもよい。
【0017】
これにより、交換が必要と判断された画像形成部において、第1及び第2カートリッジの内の何れを交換すべきかについて、報知されるので、ユーザは、迅速に交換すべきカートリッジを特定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
[1] 第1の実施の形態
(画像形成装置の全体構成)
図1は、本実施の形態における画像形成装置1の全体概略構成を示す図である。
図1に示されるように、画像形成装置1は、装置筐体100の下部に給紙部110を、装置筐体100上部に排紙トレー部120を配し、その間を装置筐体100内部において上下方向にシート搬送体として例えば搬送ベルト130を架設すると共に、搬送ベルト130に沿って、Y、M、C、K各色の画像形成部101Y、101M、101C、101Kを並べて配置した構成である。
【0019】
図示はしないが、搬送ベルト130を介して画像形成部101Y、101M、101C、101Kと対向した箇所には転写ローラが設けられている。
給紙部110には繰り出しローラ111が、また搬送ベルト130上端と排紙トレー部120との間には定着部140が設けられている。装置筐体100内部には上記の他に制御部150、ジャムセンサ151、152などが設けられている。
(筐体の構造)
装置筐体100は、前面壁体100a、背面壁体100b、底面壁体100c、上面壁体100d、及び左右側面の壁体(不図示)から組み立てられている。このうち、図1に示す例では前面壁体100aが図2に示すように開閉自在な構成となっている。
【0020】
詳しくは、例えば装置筐体100の左右側面の壁体に伸縮式のスライドレール161、162の鞘部161a、162aを1壁面当り1対ずつ取り付け、鞘部161a、162aから伸張された先端のレール161b、162bを前面壁体100aに取着した構成であり、取っ手163の押し引き操作によって、スライドレール161、162を鞘部161a、162aに対して引き出し或いは収納しつつ、前面壁体100aを開閉動作するのである。
【0021】
前記前面壁体100aには、さらにその内面側に少なくとも4本の支柱(それぞれ1対の支柱112、113)が間隔をおいて立設され、各支柱112、113の先端に架台114が取着されている。架台114は、搬送ベルト130が巻き掛けられた一対のローラ(不図示)及びY、M、C、K各色用に設けられる転写ローラ(不図示)を支持している。
【0022】
各支柱112、113の高さは、前面壁体100aを閉じた状態で、搬送ベルト130が各画像形成部101Y、101M、101C、101Kに近接し、画像形成部101Y、101M、101C、101Kと協働して作像が出来る状態を現出できるのに所要な高さに設定されている。
(フックの構成)
架台114において、搬送ベルト130の両外側方に位置するフレーム114a外面には、フック116Y、116M、116C、116Kと電磁ソレノイド117Y、117M、117C、117Kが設けられている。
【0023】
フック116Y、116M、116C、116Kは、それぞれ開脚閉脚自在な2つのレバー118Yと119Y、118Mと119M、118Cと119C、118Kと119Kからなり、その一方のレバー119Y、119M、119C、119Kがそれぞれ、電磁ソレノイド117Y、117M、117C、117Kに接続されている。電磁ソレノイド117Y〜117Kは、それぞれ、後述する判定部の判定結果にしたがって通電制御され、それによってフック116Y〜116Kが開脚閉脚動作する。
(画像形成部の構成)
画像形成部101Y〜101Kは、静電複写プロセスを実行して作像するものであり、感光体ドラムの周囲に帯電部、現像部、除電部等を配した構成をしている。この実施例では現像部を含む現像カートリッジ102Y〜102Kと、感光体ドラム、帯電部、除電部等の全て若しくは一部を含んだドラムカートリッジ103Y〜103Kとが分離した2つのカートリッジを用いている。2つのカートリッジは、それぞれ着脱可能であり、別々に交換することが出来る。
【0024】
各画像形成部101Y、101M、101C、101Kは、それぞれ対応する現像カートリッジとドラムカートリッジとから構成され、各現像カートリッジに対し、対応するドラムカートリッジがそれぞれ装着された状態で筐体100内に設けられたラック109の各棚に収納されている。
画像形成部101Kの外観を図3に示す。同図は黒色用の画像形成部101Kを示しているが、他の色のものも同一構成である。図中、符号103Kaは、ドラムカートリッジフレームを、符号102Kaは、現像カートリッジフレームを示す。
【0025】
ドラムカートリッジフレーム103Kaは、ドラムカートリッジ103Kの左右側面に設けられ、その各外面には、図示するように、ピン105K、106Kと1対の板状のガイド部材108Kが突設されている。
現像カートリッジフレーム102Kaは、現像カートリッジ102Kの左右側面に設けられ、その各内面には、ピン105K、106Kをスライド可能に挟持するガイドレールを有するガイド部104Kが突設されている。
【0026】
ドラムカートリッジ103Kは、その左右側面に設けられたピン105K、106Kが、ガイド部104Kのガードレール間に挿入されて、ガイド部104K内の所定の位置にそれぞれ挟持されることにより、現像カートリッジ102Kに装着され、挿入方向と逆方向(以下、「離脱方向」という。)にドラムカートリッジ103Kが引き出されることにより、ピン105K、106Kがガイド部104Kから抜き出されて現像カートリッジ102Kから離脱される。
【0027】
上記所定の位置は、ガイド部材108Kが装着動作に伴い、挿入方向に移動し、現像カートリッジフレーム102Kaの側端面102Kabに当接されたときのピン105K、106Kのそれぞれの位置である。
さらに、ドラムカートリッジフレーム103Kaの外面には、図示するように、フレーム114a外面に設けられたフック116Kと係合するピン107Kが突設されている。フック116Kの一方のレバー118Kは、ドラムカートリッジフレーム103Kaの外面の下方のガイド部材108Kによって動きを規制されるので、ピンの係合を確実に行うことができる。
【0028】
ドラムカートリッジ103Kがフック116Kと係合した状態で、前面壁体100aが開かれると、開動作に連動してドラムカートリッジ103Kがラック109から、離脱方向に引き出され、現像カートリッジ102Kから離脱される。
画像形成部101Y、101M、101C、101Kはそれぞれ図示しないトナーエンドセンサと感光体ドラム回転カウンタ(以下、単に「回転カウンタ」という。)を備えている。トナーエンドセンサは現像カートリッジが貯留するトナー残量が所定量以下になったことを検出する。
【0029】
また、回転カウンタはドラムカートリッジが備える感光体ドラムの累積回転数を記録する。ドラムカートリッジが未使用の状態(出荷前)では、回転カウンタのカウント値は0であり、当該ドラムカートリッジが作像を指示される度にカウントアップされる。
画像形成部101Y、101M、101C、101Kはそれぞれラック109と電気的接点を有しており、制御部150は当該接点を介してトナーエンドセンサの検出値や回転カウンタのカウント値を読み出す。
(その他の構成)
図1、2に示すように装置筐体100の上面壁体100dの上には操作パネル170が設けられている。操作パネル170は、タッチパネルとハードキーを備え、ユーザからの入力を受付取り、必要な情報を表示したりする。
【0030】
制御部150は、画像形成部101Y〜101Kが備えるトナーセンサや回転カウンタ、ジャムセンサ151、152の検出値やカウント値を読み出したり、操作パネル170からユーザ入力を受け付けたりすると共に、これらのセンサ入力やユーザ入力に応じて、ドラムカートリッジ103Y〜103Kの各ピン107Y〜107Kとフレーム114a外面に設けられたフックとの係合状態を変化させるなど、画像形成装置1の各部の動作を制御する。
【0031】
(3) 制御部150の機能構成
次に、制御部150の機能構成について説明する。
図4は、制御部150の機能構成を示すブロック図である。図4に示されるように、制御部150は、カートリッジ寿命判定部121、ジャム判定部122及びソレノイド制御部123を備えている。
【0032】
カートリッジ寿命判定部121は、画像形成部101Y〜101Kのトナーエンドセンサ並びに回転カウンタを参照してトナーの枯渇や感光体ドラムの消耗を検出し、現像カートリッジとドラムカートリッジの寿命を判定する。具体的には、トナーエンドセンサにてトナー残量が所定量以下であることが検出された場合には現像カートリッジが寿命に達したと判定する。
【0033】
また、回転カウンタにて感光体ドラムの累積回転数が所定数以上となった場合にはドラムカートリッジが寿命に達したと判定する。ここで、「累積回転数」とは、ドラムカートリッジの出荷時から判定時点までの感光体ドラムの総回転数をいう。
カートリッジ寿命判定部121は、ドラムカートリッジ、現像カートリッジの何れかが寿命であると判定した場合には、その旨を操作パネル170に表示すると共に、寿命を迎えたドラムカートリッジ又は寿命を迎えた現像カートリッジに対応するドラムカートリッジのみがフレーム114aの外面に設けられた対応するフックと係合するようにソレノイド制御部123に指示する。
【0034】
ジャム判定部122はジャムセンサ151を通過した記録シートが所定時間内にジャムセンサ152を通過するか否かでジャムの発生を検出すると、その旨を操作パネル170に表示すると共に、ドラムカートリッジ103Y〜103Kとフレーム114aの外面に設けられた対応するフックとの係合をすべて解除するようにソレノイド駆動制御部123に指示する。
【0035】
ソレノイド駆動制御部123は、電磁ソレノイド117Y〜117Kそれぞれの通電状態を制御して、ドラムカートリッジ103Y〜103Kとフレーム114aの外面に設けられた対応するフックとを係脱させる。
(4) カートリッジの交換
制御部150は、現像カートリッジ102Y〜102K、ドラムカートリッジ103Y〜103Kのそれぞれのカートリッジについて交換の要否を定期的に確認し、交換の要否に応じてドラムカートリッジ103Y〜103Kとフレーム114aの外面に設けられた対応するフックとの係合状態を制御する。
【0036】
これによって、前面壁体100aが開かれた際に、交換すべきドラムカートリッジ又は交換すべき現像カートリッジに対応するドラムカートリッジのみが引き出される。
図5は、カートリッジの交換に関して制御部150が定期実行する動作を示すフローチャートである。図5に示されるように、カートリッジ寿命判定部121は、トナーエンドセンサの検出結果を参照する(ステップS501)。
【0037】
トナーエンドセンサが何れもトナーエンドを検出していない場合(ステップS502:N)、カートリッジ寿命判定部121は各回転カウンタのカウンタ値を参照し(ステップS503)、カウンタ値が何れも閾値を超えていなかったら(ステップS504:N)、処理を終了する。
トナーエンドセンサの何れかがトナーエンドを検出した場合には(ステップS502:Y)その現像カートリッジを交換すべき旨を示す画面(図6(a))を、何れかのカウンタ値が閾値を超えている場合には(ステップS504:Y)、そのドラムカートリッジを交換すべき旨を示す画面(図6(b))を操作パネル170に表示させる(ステップS505、ステップS506)。
【0038】
現像カートリッジを交換する旨の入力を操作パネル170にてユーザから受け付けると(ステップS507:Y)、ソレノイド駆動制御部123は交換すべき現像カートリッジ以外の現像カートリッジと対応するドラムカートリッジと、フレーム114aの外面に設けられた対応するフックとを係合させる電磁ソレノイドに通電して当該係合を解除する処理(第1係合解除処理)を行い(ステップS508)、前面壁体100aを開状態にしてもよい旨の画面(図6(c))を表示する。
【0039】
又、ドラムカートリッジを交換する旨の入力を操作パネル170にてユーザから受け付けると(ステップS509:Y)、ソレノイド駆動制御部123は交換すべきドラムカートリッジ以外のドラムカートリッジと、フレーム114aの外面に設けられた対応するフックとを係合させる電磁ソレノイドに通電して当該係合を解除する処理(第2係合解除処理)を行い(ステップS510)、前面壁体100aを開状態にしてもよい旨の画面(図6(d))を表示する。
【0040】
(5) ジャム処理
制御部150は、画像形成時にジャムの発生の有無を監視し、発生の有無に応じてドラムカートリッジ103Y〜103Kとフレーム114aの外面に設けられた対応するフックとの係合状態を制御する。
図7は、ジャム処理時の制御部150の動作を示すフローチャートである。図7に示されるように、ジャム判定部122は、記録シートがジャムセンサ151を通過したら(ステップS701:Y)、タイマに閾値をセットする(ステップS702)。その後、記録シートがジャムセンサ152を通過せず(ステップS703:N)、タイムアウトが発生したら(ステップS704:Y)、ソレノイド駆動制御部123にて電磁ソレノイド117Y〜117Kに通電し、ドラムカートリッジ103Y〜103Kとフレーム114aの外面に設けられた対応するフックとの係合を解除する(ステップS705)。
【0041】
そして、操作パネル170にてジャムの発生を通知する画面(図6(e))を表示して(ステップS706)、処理を終了する。
[2] 第2の実施の形態
第1の実施の形態においては、交換時期が到来したドラムカートリッジ又は交換時期が到来した現像カートリッジに対応するドラムカートリッジのみを前面壁体100aの開動作に連動して引き出させることにより、利用者が容易に交換対象となるカートリッジを特定し交換できるようにしたが、本実施の形態においては、現像カートリッジにドラムカートリッジが装着された状態で、全てのカートリッジを前面壁体100aの開動作に連動して装置外方へ移動させるとともに、交換対象となるドラムカートリッジ又は交換対象となる現像カートリッジに対応するドラムカートリッジを、対応する現像カートリッジから離脱する方向に移動させることにより、利用者が、カートリッジの着脱状況から交換対象となるカートリッジを特定し、容易に当該カートリッジを交換できるようにしている。
【0042】
以下、実施の形態1との相違点についてのみ説明し、共通する点については、説明を省略する。
(1) 画像形成装置の構成
図8は、本実施の形態に係る画像形成装置8の全体概略構成を示す図である。なお、第1の実施の形態に係る画像形成装置1において対応する部材がある場合には同じ符号が付されている。
【0043】
図8に示されるように、画像形成装置8は、画像形成装置1の構成に加えて前面壁体開閉センサ801を備えている。また、本実施の形態に係る画像形成部101Y〜101Kは、ラック109に代えて、それぞれスライドレール802Y〜802Kに載置される。スライドレール802Y〜802Kは何れもフレーム114aの側面に固定されている。
又、フック116Y〜116Kと係合するピン107Y〜107Kは、ドラムカートリッジフレーム103Ya〜103Kaに代えて現像カートリッジフレーム102Ya〜102Kaの外面に突設されている。現像カートリッジフレーム102Ya〜102Kaの外面にはさらに、フック116Y〜116Kの一方のレバー118Y〜118Kの動きを規制するプレート109Y〜109Kが設けられている。
【0044】
図9は、前面壁体100aが開かれた状態を例示する図である。図9に示されるように、現像カートリッジ102Kとフレーム114aの外面に設けられた対応するフック116Kとの係合は解除されている。現像カートリッジ102Kは圧縮ばね901Kを備えており、圧縮ばね901Kの復元力によって、架台114から離れる方向へ突出する。
一方、現像カートリッジ102Y〜102Cもまたそれぞれ同様な圧縮ばねを備えているものの、フレーム114aの外面に設けられた対応するフックと係合した状態でスライドレール802Y〜802C上に載置されているので、現像カートリッジ102Kとは異なって、突出しない。
【0045】
(2) 制御部150の機能構成
次に、制御部150の機能構成について説明する。
本実施の形態に係る制御部150は、第1の実施の形態に係る制御部150の構成に加えて前面壁体100aの開閉状態を判定する機能を有する。
図10は、本実施の形態に係る制御部150の機能構成を示すブロック図である。図10に示されるように、制御部150は、カートリッジ寿命判定部121、ジャム判定部122、ソレノイド制御部123及び前面壁体開判定部1001を備えている。
【0046】
前面壁体開判定部1001は、前面壁体開閉センサ801を参照して前面壁体100aの開閉状態を判定する。開状態にあると判定された場合には、寿命を迎えた現像カートリッジ又は寿命を迎えたドラムカートリッジと対応する現像カートリッジとフレーム114aの外面に設けられた対応するフックとの係合のみを解除するようにソレノイド制御部123に指示する。
【0047】
(3) カートリッジの交換
制御部150は、現像カートリッジ102Y〜102K、ドラムカートリッジ103Y〜103Kのそれぞれのカートリッジについて交換の要否を定期的に確認し、交換の要否に応じて現像カートリッジ102Y〜102Kとフレーム114aの外面に設けられた対応するフックとの係合状態を制御する。これによって、前面壁体100aが開かれた際に、交換すべき現像カートリッジ又は交換すべきドラムカートリッジに対応する現像カートリッジのみが突出される。
【0048】
図11は、カートリッジの交換に関して制御部150が定期実行する動作を示すフローチャートである。図11に示されるように、カートリッジ寿命判定部121は、トナーエンドセンサの検出結果を参照する(ステップS1101)。
トナーエンドセンサが何れもトナーエンドを検出していない場合(ステップS1102:N)、カートリッジ寿命判定部121は各回転カウンタのカウンタ値を参照し(ステップS1103)、カウンタ値が何れも閾値を超えていなかったら(ステップS1104:N)、処理を終了する。
【0049】
トナーエンドセンサの何れかがトナーエンドを検出した場合には(ステップS1102:Y)、その現像カートリッジを交換すべき旨を示す画面(図6(a))を、何れかのカウンタ値が閾値を超えている場合には(ステップS1104:Y)、そのドラムカートリッジを交換すべき旨を示す画面(図6(b))を操作パネル170に表示させる(ステップS1105、ステップS1106)。
【0050】
ステップS1105の処理後、前面壁体開判定部1001が前面壁体開閉センサ801にて前面壁体100aが開かれたのを検出したら(ステップS1107:Y)、ソレノイド駆動制御部123は交換すべき現像カートリッジとフレーム114aの外面に設けられた対応するフックとを係合させる電磁ソレノイドに通電して当該係合を解除する処理(第1係合解除処理)を行い(ステップS1108)、交換すべき現像カートリッジを突出させる。
【0051】
ステップS1106の処理後、前面壁体開判定部1001が前面壁体開閉センサ801にて前面壁体100aが開かれたのを検出したら(ステップS1109:Y)、ソレノイド駆動制御部123は交換すべきドラムカートリッジと対応する現像カートリッジとフレーム114aの外面に設けられた対応するフックとを係合させる電磁ソレノイドに通電して当該係合を解除する処理(第2係合解除処理)を行い(ステップS1110)、交換すべき現像カートリッジを突出させる。
【0052】
[3] 補足
以上、本発明に係る画像形成装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこの実施の形態に限られないことは勿論である。
(1) 上記実施の形態においては、感光体ドラムの累積回転数に基づいてドラムカートリッジの寿命を判定したが、他の判定基準、例えば、製造年月日からの経過時間、ドラムカートリッジの使用時間、印刷枚数等に基づいて行うこととしてもよい。
【0053】
又、上記実施の形態では、トナーエンドを検出することによって現像カートリッジの寿命を判定したが、他の判定基準、例えば、製造年月日からの経過時間、トナー残量、トナー消費量、印刷枚数等に基づいて行うこととしてもよい。
(2) 上記実施の形態においては、前面壁体100aを開状態にする際に転写部も滑動させることとしたが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、例えば、画像形成部を挟んで前面壁体100aとは反対側に転写部を設ければ、前面壁体100aが開かれた際に、転写部を移動させることなくドラムカートリッジ又は画像形成部を引き出すことができる。このようにすれば、前面壁体100aを開状態にするのに要する力を減らしユーザの利便性に資することができる。
【0054】
(3) 上記実施の形態においては、画像形成装置のユーザに対し操作パネル170の表示部にて通知を行なうこととしたが、ユーザに対する通知は視覚によるものに限られず、例えば、音声通知を行ってもよい。
(4) 上記実施の形態においては、前面壁体100aを略水平方向にスライド移動させることにより、ドラムカートリッジ又は画像形成部を引き出すこととしたが、引き出す方法がこれに限定されないのは言うまでもなく、支点を中心に前面壁体100aを回動させることによってドラムカートリッジ又は画像形成部を引き出すこととしてもよい。
【0055】
(5) 上記実施の形態においては特に触れていないが、操作パネル170にてユーザの指示入力を受け付けることによって、ドラムカートリッジ103Y〜103K又は現像カートリッジ102Y〜102Kとフレーム114aの外面に設けられた対応するフックとを係脱させてもよい。
(6) 上記実施の形態においては特に言及しなかったが、ドラムカートリッジ103Y〜103K又は現像カートリッジ102Y〜102Kとフレーム114aの外面とはドラムカートリッジ又は現像カートリッジの片側面のみで係合させてもよいし、両側面で係合させてもよい。
【0056】
(7) 上記実施の形態においては、各ドラムカートリッジが作像を指示されるたびに回転カウンタをカウントアップするとしたが、これに代えて次のようにしても良い。すなわち、感光体ドラムの画像形成領域外に設けられた検知マークを反射型光学センサにて検知することにより感光体ドラムの回転を検知し、感光体ドラムの累積回転数を計数しても良い(例えば、特開2006−85040号公報の図8を参照)。
【0057】
(8) 上記実施の形態1においては特に言及しなかったが、各フック116Y〜116Kの固定アームと回動アームとに挟持されるピン107Y〜107Kは、感光体ドラムの回転軸をドラムカートリッジフレーム103Ya〜103Kaの外面に突出させた部分であってもよい。
(9)上記実施の形態においては、フレーム114a外面に係合用のフック116Y〜116Kとそれらを開脚閉脚動作させる電磁ソレノイド117Y〜117Kとを設け、ドラムカートリッジ103Y〜103K又は現像カートリッジ102Y〜102Kに各フックと係合するピンを設けることとしたが、両者を逆に設けることとしてもよい。
【0058】
(10)上記実施の形態においては特に言及しなかったが、ドラムカートリッジ又は現像カートリッジとフレーム114a外面との係合の機構は、上記実施の形態において用いた機構に限定されず、例えば、ステッピングモータ軸にピニオンを取り付け、ピニオンを、ピニオンと噛合するラックと係合させて、ピニオンが回転すると、回転に連動してラックが上下するように構成し、ラックの先端部が、ドラムカートリッジ又は現像カートリッジに設けられた係合部と係合するように構成することで、係合の解除を制御することとしてもよい。
【0059】
又、ステッピングモータ軸にカムを取り付け、カムの回転を制御することでドラムカートリッジ又は現像カートリッジに設けられた係合部との係合及び係合の解除を制御することとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、複写機、プリンタ、若しくはこれらの複合機等の画像形成装置に関し、特に、画像形成装置における像担持体、現像ユニット等の交換操作における操作性を向上させる技術として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本実施の形態における画像形成装置1の全体概略構成を示す図である。
【図2】画像形成装置1の前面壁体100aが開かれた状態を例示する図である。
【図3】画像形成部101Kの外観を示す斜視図である。
【図4】制御部150の機能構成を示すブロック図である。
【図5】カートリッジの交換に関して制御部150が定期実行する動作を示すフローチャートである。
【図6】操作パネル170の表示画面を例示する図である。
【図7】ジャム処理時の制御部150の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置8の全体概略構成を示す図である。
【図9】画像形成装置8の前面壁体100aが開かれた状態を例示する図である。
【図10】第2の実施の形態に係る制御部150の機能構成を示すブロック図である。
【図11】カートリッジの交換に関して、第2の実施の形態に係る制御部150が定期実行する動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0062】
1、8…………………画像形成装置
100…………………装置筐体
100a………………前面壁体
100b………………背面壁体
100c………………底面壁体
100d………………上面壁体
101Y〜101K…画像形成部
102Y〜102K…現像カートリッジ
102Ya〜102Ka…現像カートリッジフレーム
103Y〜103K…ドラムカートリッジ
103Ya〜103Ka…ドラムカートリッジフレーム
104K………………ガイド部
105Y〜105K、106Y〜106K、107Y〜107K…ピン
108Y〜108K…ガイド部材
109…………………ラック
110…………………給紙部
111…………………繰り出しローラ
112、113………支柱
114…………………架台
114a………………フレーム
116Y〜116K…フック
117Y〜117K…電磁ソレノイド
118Y〜118K、119Y〜119K…レバー
120…………………排紙トレー部
121…………………カートリッジ寿命判定部
122…………………ジャム判定部
123…………………ソレノイド駆動制御部
130…………………搬送ベルト
140…………………定着部
150…………………制御部
151、152………ジャムセンサ
161、162、802Y〜802K…………スライドレール
161a、162a…鞘部
161b、162b…先端のレール
163…………………取っ手
170…………………操作パネル
801…………………前面壁体開閉センサ
901K………………圧縮ばね
1001………………前面壁体開判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像形成部を組み合わせて使用して作像処理を実行する画像形成装置であって、
現像ユニットと像担持体の何れかを含んだ第1カートリッジと、第1カートリッジに含まれないが作像処理に所要な部品要素を含む第2カートリッジとからなり、第2カートリッジが第1カートリッジに対して着脱自在で、装着状態にあるとき、所要な作像処理が実行可能であり、一方、離脱状態にあるとき、第1及び第2カートリッジの何れもが交換可能となるように構成された前記複数の画像形成部と、
前記複数の画像形成部を収納し、複数の壁体を組み合わせた構造を有し、複数の壁体の内の一の壁体が他の壁体から分離して外方へ開閉自在な装置筐体と、
前記複数の画像形成部と前記開閉自在な一の壁体との間に設けられ、当該壁体の開閉動作に連動して前記複数の画像形成部の各第2カートリッジを個別的に第1カートリッジから着脱する方向に移動付勢するカートリッジ個別付勢部と、
前記複数の画像形成部の各第1又は第2カートリッジの交換の要否を判定する判定部と、
前記判定部による判定結果によって、カートリッジ個別付勢部を駆動させ、交換を要する画像形成部の第2カートリッジを第1カートリッジから離脱させる制御部と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記壁体の開閉方向と第2カートリッジの脱着方向とは実質的に同一方向であり、
前記カートリッジ個別付勢部は、前記壁体の開閉動作を前記各第2カートリッジに伝達する伝達機構であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記伝達機構が、前記壁体を閉じた状態で前記各第2カートリッジと対向する壁体内面に設けられた、第1カートリッジと同数のフック又はピンと、前記各第2カートリッジに、前記フック又はピンと係合可能に設けられたピン又はフックで構成され、
前記各フックは、前記判定部による判定結果によって、ピンに係合する状態と係合解除する状態とに切り替え駆動する駆動部と連結されている
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記装置筐体内部において、前記各画像形成部は上下方向に並ぶよう配列されており、
前記開閉自在な壁体が、前記画像形成部の並び方向と平行な、前記装置筐体前面の壁体である
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記各画像形成部の並び方向に沿ってシート搬送体が位置すると共に、このシート搬送体を介して各画像形成部と対向した状態で転写部が位置し、これらシート搬送体と転写部は、前記前面壁体に支持されており、前記前面壁体を閉じると、前記各画像形成部に近接して作像可能な状態となり、開くと前記各画像形成部から離間して内部点検可能な状態となり、
一方、前記フック又はピンは、シート搬送体および転写部と干渉しない、シート搬送体外側方において前記前面壁体に支持されている
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1カートリッジは、現像ユニットを含み、前記第2カートリッジは、像担持体を含み、
前記判定部は、前記各第1カートリッジの有効期間又は駆動時間又は現像剤使用量が設定値を越えたかどうかを監視し、設定値を超えた第1カートリッジを交換すべき第1カートリッジと判定し、さらに前記各第2カートリッジの有効期間又は駆動時間が設定値を越えたかどうかを監視し、設定値を越えた第2カートリッジを交換すべき第2カートリッジと判定する
ことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
複数の画像形成部を組み合わせて使用して作像処理を実行する画像形成装置であって、
現像ユニットと像担持体の何れかを含んだ第1カートリッジと、第1カートリッジに含まれないが作像処理に所要な部品要素を含む第2カートリッジとからなり、第2カートリッジが第1カートリッジに対して着脱自在で、装着状態にあるとき、所要な作像処理が実行可能であり、一方、離脱状態にあるとき、第1及び第2カートリッジの何れもが交換可能となるように構成された前記複数の画像形成部と、
前記複数の画像形成部を収納し、複数の壁体を組み合わせた構造を有し、複数の壁体の内の一の壁体が他の壁体から分離して外方へ開閉自在な装置筐体と、
前記各画像形成部と前記開閉自在な一の壁体との間を入り切り自在な連結部を介して個別に連結し、当該壁体の開動作に連動して前記各画像形成部が前記装置筐体外部へ取り出される方向に移動付勢するカートリッジ個別付勢部と、
各連結部の連結が切り状態にされたとき当該画像形成部の第2カートリッジが対応する第1カートリッジから離脱する方向に移動付勢する弾機と、
各第1及び第2カートリッジの交換の要否と前記壁体の開閉を判定する判定部と、
前記判定部による判定結果によって、前記壁体の開動作に連動して交換を要する画像形成部と壁体との連結部の連結を切り状態に切り替え、前記弾機を介して当該画像形成部の第2カートリッジを、対応する第1カートリッジから離脱する方向へ移動させる制御部と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記離脱方向は、前記壁体から遠ざかる方向であり、
前記カートリッジ個別付勢部は、前記壁体の開閉動作を各画像形成部に伝達する伝達機構であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記伝達機構が、壁体を閉じた状態で各画像形成部と対向する壁体内面に設けられた、画像形成部と同数のフック又はピンと、各画像形成部に、前記フック又はピンと係合可能に設けられたピン又はフックで構成され、
前記各フックは、判定部の判定結果に従って、ピンに係合する状態と係合解除する状態とに切り替え駆動する駆動部と連結されている
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記弾機が圧縮スプリングであり、連結部の連結がきり状態となったとき、第1カートリッジは圧縮スプリングが圧縮状態から自由長に達する距離だけ、前記壁体から遠ざかる方向に第2カートリッジを移動させる
ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記各画像形成部の第1及び第2カートリッジは、上下方向に並ぶように配列され、
前記開閉自在な壁体が、第1及び第2カートリッジの並び方向と平行な、筐体前面の壁体である
ことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記各画像形成部の第1及び第2カートリッジの並び方向に沿ってシート搬送体が位置すると共に、このシート搬送体を介して各第1及び第2カートリッジと対向した状態で転写部が位置し、これらシート搬送体と転写部は、前記前面壁体に支持されており、前面壁体を閉じると、各第1及び第2カートリッジに近接して作像可能な状態となり、開くと各第1及び第2カートリッジから離間して内部点検可能な状態となり、
一方、前記フック又はピンは、シート搬送体および転写部と干渉しない、シート搬送体外側方において前面壁体に支持されている
ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記第1カートリッジは、像担持体を含み、前記第2カートリッジは、現像ユニットを含み、
前記判定部は、各第1カートリッジの有効期間又は駆動時間が設定値を越えたかどうかを監視し、設定値を越えた第1カートリッジを交換すべき第1カートリッジと判定し、さらに、各第2カートリッジの有効期間又は駆動時間又は現像剤使用量が設定値を越えたかどうかを監視し、設定値を超えた第2カートリッジを交換すべき第2カートリッジと判定する
ことを特徴とする請求項7〜12の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記画像形成装置は、前記判定部により、第1又は第2カートリッジの交換が必要と判断された場合に、何れの交換が必要であるかを報知する報知部
を備えることを特徴とする請求項1〜13の何れかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−282076(P2009−282076A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−131098(P2008−131098)
【出願日】平成20年5月19日(2008.5.19)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】