画像形成装置
【課題】トナー供給ローラから現像ローラに対するトナー供給過多又は供給不足による画像不良を防止する。
【解決手段】トナー供給ローラが以下の特性を有する。（１）発泡弾性体表面の発泡セル開口部分の平均径が１００〜８００μｍである。（２）発泡弾性体表面に膜厚５０μｍ以下のスキン層でふさがっている、開口していないセルが存在する。（３）発泡弾性体の表面積をＡとし、発泡セル開口部分の総面積をＢとし、開口していないセルの表面積をＣとした場合、
の関係を満たしている。そして、画像形成装置は、現像装置装着した後で最初の画像形成前までに、トナー供給ローラを回転させ、回転後のトナー供給ローラの発泡セル開口部分総面積をＥとした場合に、Ｂ／Ａ＜Ｅ／Ａとなる制御を行う。
【解決手段】トナー供給ローラが以下の特性を有する。（１）発泡弾性体表面の発泡セル開口部分の平均径が１００〜８００μｍである。（２）発泡弾性体表面に膜厚５０μｍ以下のスキン層でふさがっている、開口していないセルが存在する。（３）発泡弾性体の表面積をＡとし、発泡セル開口部分の総面積をＢとし、開口していないセルの表面積をＣとした場合、
の関係を満たしている。そして、画像形成装置は、現像装置装着した後で最初の画像形成前までに、トナー供給ローラを回転させ、回転後のトナー供給ローラの発泡セル開口部分総面積をＥとした場合に、Ｂ／Ａ＜Ｅ／Ａとなる制御を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、電子写真方式を利用した、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
静電複写機やプリンタ等の画像形成装置は、感光体上の潜像が現像器の現像ローラからの現像剤であるトナーにより現像されて可視像化される。その場合、現像器においては、攪拌搬送されてくるトナーが供給ローラにより現像ローラへ供給され、現像ローラ上においてトナー規制部材（以下現像ブレードと呼ぶ）によりトナー層厚が調整されて感光体の方へ搬送される。
【０００３】
近年、トナー供給ローラは、現像ローラに対してトナーを供給し、またその不要分を掻き取り、現像ローラ上に均一にトナーを供給する機能が求められている。これら二つの機能を満足するため、良好な開口セルが形成されたローラが開発されている。
【特許文献１】特登録０３８８１７１９号公報
【特許文献２】特開２００６−１８７９４０号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上述した画像形成装置はトナー供給ローラ・現像ローラとの間にトナーが介在していないと、現像ローラ・トナー供給ローラの駆動トルクが大きいことがあり、トナー供給ローラに出荷時潤滑剤としてトナー等を塗布している場合が多い。
【０００５】
発泡弾性体からなるトナー供給ローラにおいては、潤滑剤自体がセル内に入りこんでしまうため、本来必要な量よりもかなり多くの潤滑剤が必要となっており、その塗布量自体の減量、製造時の工程改善等の課題が生じている。
【０００６】
従って本発明の目的は、製造時の潤滑剤塗布量を減らすことのできる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明の第１の態様は、静電潜像担持体と対向した現像部にトナーを搬送するトナー担持体と、このトナー担持体に当接しトナーを供給するトナー供給ローラと、トナー担持体上に供給されたトナーの量を規制する規制部材を有する現像装置と、前記現像装置を有する画像形成装置において、
前記トナー供給ローラは発泡弾性体からなり、かつ以下（１）（２）（３）の特性を有するトナー供給ローラであり、
（１）発泡弾性体表面の発泡セル開口部分の平均径が１００〜８００μｍである。
（２）発泡弾性体表面に膜厚５０μｍ以下のスキン層でふさがっている、開口していないセルが存在する。
（３）発泡弾性体の表面積をＡとし、発泡セル開口部分の総面積をＢとし、前記開口していないセルの表面積をＣとした場合、
【０００８】
【数１】
【０００９】
の関係を満たしている。
【００１０】
前記画像形成装置は現像装置装着後最初の画像形成前に前記トナー供給ローラを回転させ、回転後のトナー供給ローラの発泡セル開口部分総面積をＥとした場合、
【００１１】
【数２】
【００１２】
となる制御を行うことを特徴とする画像形成装置であることができる。
【発明の効果】
【００１３】
本発明の画像形成装置は、且つ製造時の潤滑剤塗布量を減らすことのできる画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。以下に説明する実施例は、例示的に本発明を説明するものであって、以下に記載される構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれに限定するものではない。
【実施例】
【００１５】
（実施例１）
図１は本発明の画像形成装置の構成を示す概略断面図である。図１を用いて本発明の反転現像方式による、画像形成プロセスについて簡単に説明する。先ず、感光ドラム１（像担持体）を、不図示の帯電ローラにより一様に負極性に帯電する。次に作像手段であるスキャナ８のレーザー光により露光し、感光ドラム１上に静電潜像を形成する。そして、この静電潜像は、現像装置７によって供給された負極性現像剤が、現像ローラ２（現像剤担持体）により感光ドラム１上に接触して現像され、転写ローラ６に正極性のバイアスを印加することにより記録媒体へと転写される。その後、記録媒体上の未定着トナー像は、不図示の定着装置により熱、圧力によって記録媒体に永久定着される。
【００１６】
次に、本発明の実施例にかかる現像装置７の詳細について説明する。
【００１７】
現像装置７は、感光ドラム１の長手方向略全域に亙り開口しており、この開口部にローラ状の現像剤担持体である現像ローラ２が配置されている。現像ローラ２は、現像装置７の図中左上方に位置する感光ドラム１に所定の侵入量となるように押圧、接触され、図中矢印方向に回転駆動される。
【００１８】
現像ローラ２の図中右下方には、現像ローラ２への現像剤供給量を安定化させる手段として、トナー供給ローラ５（トナー担持体）が現像ローラ２に対して１．２５ｍｍ侵入し当接されている。トナー供給ローラ５は、回転可能に現像容器４に支持されている。本実施例では、現像ローラ上に均一なトナー層を保持するため、トナー供給ローラ５にはバイアス電圧印加手段１０から所定のＤＣ直流バイアスを印加している。現像ローラ２上のトナーコート量を均一化できる電気抵抗値として、現像ローラ２Ｅ＋０５Ω、トナー供給ローラ３Ｅ＋０７Ωを採用している。現像ローラとトナー供給ローラの抵抗値は、図２に示すように、金属ドラムに対して一定荷重で押し付け−２００Ｖ印加した場合の抵抗値を示している。本実施例では、トナー供給ローラ・現像ローラとの間にトナーが介在していないと、現像ローラ・トナー供給ローラの駆動トルクが大きくなるため、トナー供給ローラに出荷時潤滑剤として一定量のトナーを塗布している。
【００１９】
又、現像装置７は、現像ローラ２に担持させるトナー量を規制する現像剤層厚規制部材として、現像ブレード３を備えている。現像ブレード３は、弾性を有するリン青銅製の金属薄板で構成され、自由端側の先端近傍を現像ローラ３の外周面に面接触にて当接するように設けられている。トナー供給ローラ５との摺擦により現像ローラ２上に担持されたトナーは、現像ブレード３との当接部を通過する際に摩擦帯電により電荷付与され、且つ、薄層に規制される。本実施例では現像ブレード３へトナーが融着するのを防ぐため、バイアス電圧印加手段１１から所定のＤＣ直流バイアスを印加している。トナー層厚が調整されとトナーは、感光体と現像ローラの対向部である現像部へ搬送され、感光体上の静電潜像を当該トナーにより現像剤像に現像する。
【００２０】
本実施例においては、現像装置は画像形成装置本体に着脱可能に設けられている。現像装置には、新品検知のためのタグを設けており、現像装置が新品であると判断した場合、現像装置が画像形成装置本体に装着されてから画像形成が始まる前までの間に後述するようなシーケンスをいれる。
【００２１】
本実施例では、このような構成の現像装置において、現像ローラ２には、バイアス電圧印加手段９から現像バイアスとして−３００Ｖの直流電圧が印加される。これによって、本実施例では、一様に帯電された感光ドラム１の表面の、負電荷が減衰した露光部を反転現像により現像する。本実施例では、トナー４には、高速印刷時において、定着特性の優れた粘弾性の低い、略球形トナーを用いた。現像ローラ２にはシリコンゴムを基層とし、ウレタン樹脂を表層にコートした弾性ローラを用いた。硬度はＡｓｋｅｒ Ｃ硬度５０°ＭＤ−１硬度４０°である。
【００２２】
本発明は、かくの如き構成の現像装置７に用いられるトナー供給ローラ５を対象とするものである。トナー供給ローラ５は、表面に発泡弾性体を備え、表面の発泡セル開口部分の平均径は１００〜８００μｍである。平均径の求め方は、キーエンス製超深度カラー3Ｄ形状測定顕微鏡VK-9500を用い、トナー供給ローラ５の表面を撮影する。そして、表面写真画像のセル開口径を測定し、その平均を求めた。セル開口径には、後述する膜厚５０μｍのスキン層でふさがり開口していないセル径も含む。例えば、芯金の周りに、一体発泡成形によって所定の軟質ポリウレタンスポンジ層を形成することによって作られる。かかるポリウレタンスポンジ層は、連続した滑らかな表面を形成するスキン層を有する。更に本発明はスキン層直下の各セルが、次の（１），（２）の状態で存在することを特徴とする。（１）スキン層に形成された開口部を通じて、それぞれ独立して外部に開口するもの。（２）膜厚５０μｍ以下のスキン層の下に最表層のセルが存在するもの。当該（１）と、（２）とが、所定の割合で存在するところに、大きな特徴を有するものであって、その一例が図３に示されている。
【００２３】
以下本発明の特徴である、トナー供給ローラ表面発泡セルの開口状態について、図３と図４に基づいて説明する。図４は、顕微鏡１４にてトナー供給ローラを撮影した撮影写真を模式化した図である。図３に示した通り本発明のトナー供給ローラ５には最表層の発泡セルに（１）開口しているものと（２）そうでないものが存在する。図４のようにトナー供給ローラ５を撮影すると、開口している１１（実線）部分と開口していないが１２（点線）部分が観察される。この開口していない１２部分は、膜厚５０μｍの薄いスキン層を備えるものであり、トナー供給ローラが回転駆動されることによりスキン層がやぶれいずれ開口となる部分である。１１部分は、１２部分、１３部分は、それぞれ撮影写真から明らかに判別することが可能である。即ち、１１部分、１２部分は、セルのエッジ部分が撮影写真から得られるので判別可能である。１１部分と、１２部分とは、反射光が異なるため、画像としての色味がことなり、この色味をみることにより判別することが可能である。本実施例ではトナー供給ローラの表面及び断面の観察はキーエンス製超深度カラー３Ｄ形状測定顕微鏡ＶＫ−９５００にて行った。面積の測定には表面の画像を取り込み、画像解析により２値化処理を行い、撮影面積に対する面積率［％］を求めた。
【００２４】
図４撮影写真において撮影面積をＡ、１１部分の面積をＢ、１２部分の面積をＣ、骨格部分１３の面積をＤとすると、１１部分の面積率＝Ｂ／Ａ、１２部分の面積率＝Ｃ／Ａ、骨格部分１３の面積率＝Ｄ／Ａである。当然ながらＡ＝Ｂ＋Ｃ＋Ｄである。以下Ｂ／Ａを開口率と呼ぶが、本発明のトナー供給ローラには１２部分が存在するため、この開口率は現像装置の駆動により増加する（詳細は後述する）。
【００２５】
まず、本実施例での画像形成装置において、従来のトナー供給ローラ（表面セルが全て開口）を用いた結果について説明する。開口率と画像不良との関係である。
【００２６】
【表１】
【００２７】
［表１］に示すベタ黒追従不良とは、トナー供給ローラのトナーの吸い込み及び現像ローラへの吐き出し量が低下し、Ａ４ベタ黒画像を全面描くことが出来なくなる現象である。この結果より、本実施例の現像装置構成では、従来のトナー供給ローラ（表面セルが全て開口）を用いた場合、開口率５０％以上が必要であった。
【００２８】
前述したように、本実施例では出荷時トナー供給ローラに潤滑剤としてのトナーを塗布しており、１本当り１ｇ程度のトナーが必要である。潤滑剤としてのトナーが必要なタイミングは、画像形成に用いられる現像装置内のトナーが撹拌部材１６によって現像ローラ・トナー供給ローラ間に供給される前のみである。このタイミングにて潤滑剤としてトナーが機能するためには、トナー供給ローラ表面にトナーが存在すれば十分である。よって、本来必要な量としては０．１ｇ以下であり、それ以外はトナー供給ローラのセル内に入りこんで無駄となってしまう。そのため少しでも潤滑剤としてのトナーの量を減らすことが望まれている。
【００２９】
ここで開口率とトナー塗布量の関係を図５に示す。開口率が大きくなるほど、トナー塗布量が多くなる結果である。即ち開口率が大きいと、セル内部に浸透していくトナーが多くなり、同じ塗布方法で塗布量が多くなる。トナー塗布の方法は、現像装置７を単独で駆動し、現像ローラにトナー供給ローラを１ｍｍ侵入させ、現像ローラと同方向に１回転させている。
【００３０】
この結果からセル開口率を下げることで塗布量を減らすことは可能であるが、前述した表１の結果よりベタ黒追従不良が悪化するため、実施することはできない。
【００３１】
これに対し本発明の画像形成装置は、あらかじめ膜厚５０μｍ以下のスキン層を持ち開口しないセルを形成し、前述したＢ／Ａ・Ｃ／Ａ・Ｄ／Ａを所定の関係とするトナー供給ローラを採用している。更に、新品現像装置装着後、最初の画像形成前にＡ４画像形成５枚相当駆動（以下初期駆動シーケンスと呼ぶ）することで、積極的に開口率を変化させている。初期駆動シーケンスによりトナー供給ローラは回転駆動される。このシーケンスの目的は、画像形成前に、現像ローラ・トナー供給ローラが摺擦することで、上記５０μｍのスキン層を破ることである。本発明のトナー供給ローラの新品時・シーケンス後のＢ／Ａ・Ｃ／Ａ・Ｄ／Ａ・開口率の関係を［表２］に示す。
【００３２】
【表２】
【００３３】
検討条件１のトナー供給ローラ開口率は新品時２０％であるが、初期駆動後には開口率８０％に達しており、ベタ黒追従性は良好であった。検討条件２、３のようにＣ／Ａが小さくなると、シーケンス前後での開口率の変化は小さくなるが、膜厚５０μｍ以下のスキン層は、シーケンス後８０％破れ、開口率≧５０％を満たし弊害は無かった。また、この画像形成装置の寿命である１０００枚画像形成後は、最表層セルにふさがる膜厚５０μｍ以下のスキン層は全て破れており、寿命時の開口率＝（Ｂ＋Ｃ）／Ａである。
【００３４】
よって、本発明の画像形成装置では、新品時の開口率を２０％≦開口率≦４０％とし、出荷時トナー塗布量を０．５ｇ以下に減らすことができる。また、破れた破片はトナー供給ローラ下に確認され、現像ローラ上トナーコートを乱すことは無かった。
【００３５】
本実施例では、画像形成時開口率≦４０％では画像不良が発生し、初期開口率≧５０％とすると潤滑剤としてのトナー塗布量が多くなる。しかし、本発明の画像形成装置によると、ここまでの実験結果で示した通り、開口率増加割合として最低２０％あれば、画像不良を出さず潤滑剤としてのトナー塗布量を半分程度に減らすことができる。更に、本実施例でのトナー供給ローラが、画像形成に最低必要な硬度・弾性を持つためには骨格部分Ｄ／Ａが５％必要であるため、表面セルが全て開口する（Ｂ＋Ｃ）／Ａは９５％以下である。
【００３６】
また、これ以外の実験例から６０μｍ以上の最表層セルにふさがるスキン層は初期駆動で破れないことを確認しているため、本発明のトナー供給ローラの最表層セルにふさがるスキン層は膜厚５０μｍ以下としている。
【００３７】
以上本実施例によれば、トナー供給ローラの表面積をＡとし、発泡セル開口部分の総面積をＢとし、前記開口していないセルの表面積をＣとした場合、
【００３８】
【数３】
【００３９】
の関係を満たすことで、画像不良が発生しない現像装置を提供することができる。
【００４０】
また、初期駆動シーケンスの制御実行後（トナー供給ローラの回転後）のトナー供給ローラの発泡セル開口部分総面積をＥとした場合、
【００４１】
【数４】
【００４２】
となるようにしているので、新品の現像装置は開口率が少ないのでトナーの塗布量を少なくすることができる。
【００４３】
本実施例では、現像ローラに対してブレードバイアス・供給バイアスを印加する構成を示した。しかし、本発明は上述した本実施例に限定されるものでは無く、現像ローラ上に所定のトナーコート量が得られれば、トナー供給ローラを有する全ての現像装置で適用可能なものである。
【００４４】
本発明のトナー供給ローラの製造方法は、成型型に予め芯金をセットしておくこと以外特に限定されず、常法によれば良い。その一例を示せば次の通りである。上記ポリエーテルポリオール、ポリイソシアネート、触媒及び所望により用いる整泡剤、水、その他助剤などを均質に混合してウレタン原料を調製した後、これを型に注入し、加熱して発泡硬化させることによりウレタンフォームを形成することができる。
【００４５】
前記ウレタン原料を混合する際の温度や時間については特に制限は無いが、混合温度は、通常１０〜９０℃、好ましくは２０〜６０℃の範囲であり、混合時間は、通常１秒〜１０分間、好ましくは３秒〜５分間程度である。
【００４６】
また、加熱しての発泡硬化についても、従来公知の方法でよい。発泡方法については特に制限は無く、発泡剤を用いる方法、機械的な撹拌により気泡を混入する方法など、いずれの方法をも用いることができる。この発泡硬化時の成型型の温度は３５〜１００℃にすることが好ましく、４０〜８０℃にすることがより好ましい。なお、発泡倍率は、ウレタン原料、所望とするウレタンフォームの硬度等に基づき適宜定めればよく、特に制限はない。
【００４７】
本実施例では上述した製造方法において、触媒の量や発泡硬化時間等を適正にすることにより、トナー供給ローラ表面のスキン層でふさがる開口していないセル数、及びスキン層膜厚をコントロールしている。
【００４８】
（実施例２）
次に、本発明に係る画像形成装置の他の実施例について説明する。
【００４９】
実施例１にて説明した画像形成装置において、図１に示すトナーシール１５を巻き取る機構を持っている場合である。この場合、実施例１にて説明した初期駆動シーケンスをトナーシール１５の巻き取り動作前に実行できる。
【００５０】
本実施例では、新品現像装置装着後、トナーシール１５の巻き取り動作前にＡ４画像形成１枚相当駆動（以下初期駆動シーケンスと呼ぶ）することで、積極的に開口率を変化させることを特徴としている。トナー供給ローラの最表層セルにふさがる膜厚５０μｍスキン層は、初期駆動シーケンス時、現像ローラ・トナー供給ローラ間に介在するトナーが少ないほど早く破れるため、実施例１より駆動量を少なくすることができる。
【００５１】
その他構成および作用についての説明は、実施例１において行った上記説明を援用する。
【図面の簡単な説明】
【００５２】
【図１】本発明に係る現像装置の一実施例の概略断面図である。
【図２】本実施例現像ローラ、トナー供給ローラの抵抗測定方法を示す図である。
【図３】本発明にトナー供給ローラの断面図である。
【図４】本発明にトナー供給ローラの表面図である。
【図５】開口率とトナー塗布量の関係である。
【符号の説明】
【００５３】
１ 感光ドラム（電子写真感光体、像担持体）
２ 現像ローラ
３ 現像ブレード
４ 現像剤（トナー）
５ トナー供給ローラ
６ 転写ローラ
７ 現像装置
８ スキャナー（露光装置）
【技術分野】
【０００１】
本発明は、電子写真方式を利用した、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
静電複写機やプリンタ等の画像形成装置は、感光体上の潜像が現像器の現像ローラからの現像剤であるトナーにより現像されて可視像化される。その場合、現像器においては、攪拌搬送されてくるトナーが供給ローラにより現像ローラへ供給され、現像ローラ上においてトナー規制部材（以下現像ブレードと呼ぶ）によりトナー層厚が調整されて感光体の方へ搬送される。
【０００３】
近年、トナー供給ローラは、現像ローラに対してトナーを供給し、またその不要分を掻き取り、現像ローラ上に均一にトナーを供給する機能が求められている。これら二つの機能を満足するため、良好な開口セルが形成されたローラが開発されている。
【特許文献１】特登録０３８８１７１９号公報
【特許文献２】特開２００６−１８７９４０号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上述した画像形成装置はトナー供給ローラ・現像ローラとの間にトナーが介在していないと、現像ローラ・トナー供給ローラの駆動トルクが大きいことがあり、トナー供給ローラに出荷時潤滑剤としてトナー等を塗布している場合が多い。
【０００５】
発泡弾性体からなるトナー供給ローラにおいては、潤滑剤自体がセル内に入りこんでしまうため、本来必要な量よりもかなり多くの潤滑剤が必要となっており、その塗布量自体の減量、製造時の工程改善等の課題が生じている。
【０００６】
従って本発明の目的は、製造時の潤滑剤塗布量を減らすことのできる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明の第１の態様は、静電潜像担持体と対向した現像部にトナーを搬送するトナー担持体と、このトナー担持体に当接しトナーを供給するトナー供給ローラと、トナー担持体上に供給されたトナーの量を規制する規制部材を有する現像装置と、前記現像装置を有する画像形成装置において、
前記トナー供給ローラは発泡弾性体からなり、かつ以下（１）（２）（３）の特性を有するトナー供給ローラであり、
（１）発泡弾性体表面の発泡セル開口部分の平均径が１００〜８００μｍである。
（２）発泡弾性体表面に膜厚５０μｍ以下のスキン層でふさがっている、開口していないセルが存在する。
（３）発泡弾性体の表面積をＡとし、発泡セル開口部分の総面積をＢとし、前記開口していないセルの表面積をＣとした場合、
【０００８】
【数１】
【０００９】
の関係を満たしている。
【００１０】
前記画像形成装置は現像装置装着後最初の画像形成前に前記トナー供給ローラを回転させ、回転後のトナー供給ローラの発泡セル開口部分総面積をＥとした場合、
【００１１】
【数２】
【００１２】
となる制御を行うことを特徴とする画像形成装置であることができる。
【発明の効果】
【００１３】
本発明の画像形成装置は、且つ製造時の潤滑剤塗布量を減らすことのできる画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。以下に説明する実施例は、例示的に本発明を説明するものであって、以下に記載される構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれに限定するものではない。
【実施例】
【００１５】
（実施例１）
図１は本発明の画像形成装置の構成を示す概略断面図である。図１を用いて本発明の反転現像方式による、画像形成プロセスについて簡単に説明する。先ず、感光ドラム１（像担持体）を、不図示の帯電ローラにより一様に負極性に帯電する。次に作像手段であるスキャナ８のレーザー光により露光し、感光ドラム１上に静電潜像を形成する。そして、この静電潜像は、現像装置７によって供給された負極性現像剤が、現像ローラ２（現像剤担持体）により感光ドラム１上に接触して現像され、転写ローラ６に正極性のバイアスを印加することにより記録媒体へと転写される。その後、記録媒体上の未定着トナー像は、不図示の定着装置により熱、圧力によって記録媒体に永久定着される。
【００１６】
次に、本発明の実施例にかかる現像装置７の詳細について説明する。
【００１７】
現像装置７は、感光ドラム１の長手方向略全域に亙り開口しており、この開口部にローラ状の現像剤担持体である現像ローラ２が配置されている。現像ローラ２は、現像装置７の図中左上方に位置する感光ドラム１に所定の侵入量となるように押圧、接触され、図中矢印方向に回転駆動される。
【００１８】
現像ローラ２の図中右下方には、現像ローラ２への現像剤供給量を安定化させる手段として、トナー供給ローラ５（トナー担持体）が現像ローラ２に対して１．２５ｍｍ侵入し当接されている。トナー供給ローラ５は、回転可能に現像容器４に支持されている。本実施例では、現像ローラ上に均一なトナー層を保持するため、トナー供給ローラ５にはバイアス電圧印加手段１０から所定のＤＣ直流バイアスを印加している。現像ローラ２上のトナーコート量を均一化できる電気抵抗値として、現像ローラ２Ｅ＋０５Ω、トナー供給ローラ３Ｅ＋０７Ωを採用している。現像ローラとトナー供給ローラの抵抗値は、図２に示すように、金属ドラムに対して一定荷重で押し付け−２００Ｖ印加した場合の抵抗値を示している。本実施例では、トナー供給ローラ・現像ローラとの間にトナーが介在していないと、現像ローラ・トナー供給ローラの駆動トルクが大きくなるため、トナー供給ローラに出荷時潤滑剤として一定量のトナーを塗布している。
【００１９】
又、現像装置７は、現像ローラ２に担持させるトナー量を規制する現像剤層厚規制部材として、現像ブレード３を備えている。現像ブレード３は、弾性を有するリン青銅製の金属薄板で構成され、自由端側の先端近傍を現像ローラ３の外周面に面接触にて当接するように設けられている。トナー供給ローラ５との摺擦により現像ローラ２上に担持されたトナーは、現像ブレード３との当接部を通過する際に摩擦帯電により電荷付与され、且つ、薄層に規制される。本実施例では現像ブレード３へトナーが融着するのを防ぐため、バイアス電圧印加手段１１から所定のＤＣ直流バイアスを印加している。トナー層厚が調整されとトナーは、感光体と現像ローラの対向部である現像部へ搬送され、感光体上の静電潜像を当該トナーにより現像剤像に現像する。
【００２０】
本実施例においては、現像装置は画像形成装置本体に着脱可能に設けられている。現像装置には、新品検知のためのタグを設けており、現像装置が新品であると判断した場合、現像装置が画像形成装置本体に装着されてから画像形成が始まる前までの間に後述するようなシーケンスをいれる。
【００２１】
本実施例では、このような構成の現像装置において、現像ローラ２には、バイアス電圧印加手段９から現像バイアスとして−３００Ｖの直流電圧が印加される。これによって、本実施例では、一様に帯電された感光ドラム１の表面の、負電荷が減衰した露光部を反転現像により現像する。本実施例では、トナー４には、高速印刷時において、定着特性の優れた粘弾性の低い、略球形トナーを用いた。現像ローラ２にはシリコンゴムを基層とし、ウレタン樹脂を表層にコートした弾性ローラを用いた。硬度はＡｓｋｅｒ Ｃ硬度５０°ＭＤ−１硬度４０°である。
【００２２】
本発明は、かくの如き構成の現像装置７に用いられるトナー供給ローラ５を対象とするものである。トナー供給ローラ５は、表面に発泡弾性体を備え、表面の発泡セル開口部分の平均径は１００〜８００μｍである。平均径の求め方は、キーエンス製超深度カラー3Ｄ形状測定顕微鏡VK-9500を用い、トナー供給ローラ５の表面を撮影する。そして、表面写真画像のセル開口径を測定し、その平均を求めた。セル開口径には、後述する膜厚５０μｍのスキン層でふさがり開口していないセル径も含む。例えば、芯金の周りに、一体発泡成形によって所定の軟質ポリウレタンスポンジ層を形成することによって作られる。かかるポリウレタンスポンジ層は、連続した滑らかな表面を形成するスキン層を有する。更に本発明はスキン層直下の各セルが、次の（１），（２）の状態で存在することを特徴とする。（１）スキン層に形成された開口部を通じて、それぞれ独立して外部に開口するもの。（２）膜厚５０μｍ以下のスキン層の下に最表層のセルが存在するもの。当該（１）と、（２）とが、所定の割合で存在するところに、大きな特徴を有するものであって、その一例が図３に示されている。
【００２３】
以下本発明の特徴である、トナー供給ローラ表面発泡セルの開口状態について、図３と図４に基づいて説明する。図４は、顕微鏡１４にてトナー供給ローラを撮影した撮影写真を模式化した図である。図３に示した通り本発明のトナー供給ローラ５には最表層の発泡セルに（１）開口しているものと（２）そうでないものが存在する。図４のようにトナー供給ローラ５を撮影すると、開口している１１（実線）部分と開口していないが１２（点線）部分が観察される。この開口していない１２部分は、膜厚５０μｍの薄いスキン層を備えるものであり、トナー供給ローラが回転駆動されることによりスキン層がやぶれいずれ開口となる部分である。１１部分は、１２部分、１３部分は、それぞれ撮影写真から明らかに判別することが可能である。即ち、１１部分、１２部分は、セルのエッジ部分が撮影写真から得られるので判別可能である。１１部分と、１２部分とは、反射光が異なるため、画像としての色味がことなり、この色味をみることにより判別することが可能である。本実施例ではトナー供給ローラの表面及び断面の観察はキーエンス製超深度カラー３Ｄ形状測定顕微鏡ＶＫ−９５００にて行った。面積の測定には表面の画像を取り込み、画像解析により２値化処理を行い、撮影面積に対する面積率［％］を求めた。
【００２４】
図４撮影写真において撮影面積をＡ、１１部分の面積をＢ、１２部分の面積をＣ、骨格部分１３の面積をＤとすると、１１部分の面積率＝Ｂ／Ａ、１２部分の面積率＝Ｃ／Ａ、骨格部分１３の面積率＝Ｄ／Ａである。当然ながらＡ＝Ｂ＋Ｃ＋Ｄである。以下Ｂ／Ａを開口率と呼ぶが、本発明のトナー供給ローラには１２部分が存在するため、この開口率は現像装置の駆動により増加する（詳細は後述する）。
【００２５】
まず、本実施例での画像形成装置において、従来のトナー供給ローラ（表面セルが全て開口）を用いた結果について説明する。開口率と画像不良との関係である。
【００２６】
【表１】
【００２７】
［表１］に示すベタ黒追従不良とは、トナー供給ローラのトナーの吸い込み及び現像ローラへの吐き出し量が低下し、Ａ４ベタ黒画像を全面描くことが出来なくなる現象である。この結果より、本実施例の現像装置構成では、従来のトナー供給ローラ（表面セルが全て開口）を用いた場合、開口率５０％以上が必要であった。
【００２８】
前述したように、本実施例では出荷時トナー供給ローラに潤滑剤としてのトナーを塗布しており、１本当り１ｇ程度のトナーが必要である。潤滑剤としてのトナーが必要なタイミングは、画像形成に用いられる現像装置内のトナーが撹拌部材１６によって現像ローラ・トナー供給ローラ間に供給される前のみである。このタイミングにて潤滑剤としてトナーが機能するためには、トナー供給ローラ表面にトナーが存在すれば十分である。よって、本来必要な量としては０．１ｇ以下であり、それ以外はトナー供給ローラのセル内に入りこんで無駄となってしまう。そのため少しでも潤滑剤としてのトナーの量を減らすことが望まれている。
【００２９】
ここで開口率とトナー塗布量の関係を図５に示す。開口率が大きくなるほど、トナー塗布量が多くなる結果である。即ち開口率が大きいと、セル内部に浸透していくトナーが多くなり、同じ塗布方法で塗布量が多くなる。トナー塗布の方法は、現像装置７を単独で駆動し、現像ローラにトナー供給ローラを１ｍｍ侵入させ、現像ローラと同方向に１回転させている。
【００３０】
この結果からセル開口率を下げることで塗布量を減らすことは可能であるが、前述した表１の結果よりベタ黒追従不良が悪化するため、実施することはできない。
【００３１】
これに対し本発明の画像形成装置は、あらかじめ膜厚５０μｍ以下のスキン層を持ち開口しないセルを形成し、前述したＢ／Ａ・Ｃ／Ａ・Ｄ／Ａを所定の関係とするトナー供給ローラを採用している。更に、新品現像装置装着後、最初の画像形成前にＡ４画像形成５枚相当駆動（以下初期駆動シーケンスと呼ぶ）することで、積極的に開口率を変化させている。初期駆動シーケンスによりトナー供給ローラは回転駆動される。このシーケンスの目的は、画像形成前に、現像ローラ・トナー供給ローラが摺擦することで、上記５０μｍのスキン層を破ることである。本発明のトナー供給ローラの新品時・シーケンス後のＢ／Ａ・Ｃ／Ａ・Ｄ／Ａ・開口率の関係を［表２］に示す。
【００３２】
【表２】
【００３３】
検討条件１のトナー供給ローラ開口率は新品時２０％であるが、初期駆動後には開口率８０％に達しており、ベタ黒追従性は良好であった。検討条件２、３のようにＣ／Ａが小さくなると、シーケンス前後での開口率の変化は小さくなるが、膜厚５０μｍ以下のスキン層は、シーケンス後８０％破れ、開口率≧５０％を満たし弊害は無かった。また、この画像形成装置の寿命である１０００枚画像形成後は、最表層セルにふさがる膜厚５０μｍ以下のスキン層は全て破れており、寿命時の開口率＝（Ｂ＋Ｃ）／Ａである。
【００３４】
よって、本発明の画像形成装置では、新品時の開口率を２０％≦開口率≦４０％とし、出荷時トナー塗布量を０．５ｇ以下に減らすことができる。また、破れた破片はトナー供給ローラ下に確認され、現像ローラ上トナーコートを乱すことは無かった。
【００３５】
本実施例では、画像形成時開口率≦４０％では画像不良が発生し、初期開口率≧５０％とすると潤滑剤としてのトナー塗布量が多くなる。しかし、本発明の画像形成装置によると、ここまでの実験結果で示した通り、開口率増加割合として最低２０％あれば、画像不良を出さず潤滑剤としてのトナー塗布量を半分程度に減らすことができる。更に、本実施例でのトナー供給ローラが、画像形成に最低必要な硬度・弾性を持つためには骨格部分Ｄ／Ａが５％必要であるため、表面セルが全て開口する（Ｂ＋Ｃ）／Ａは９５％以下である。
【００３６】
また、これ以外の実験例から６０μｍ以上の最表層セルにふさがるスキン層は初期駆動で破れないことを確認しているため、本発明のトナー供給ローラの最表層セルにふさがるスキン層は膜厚５０μｍ以下としている。
【００３７】
以上本実施例によれば、トナー供給ローラの表面積をＡとし、発泡セル開口部分の総面積をＢとし、前記開口していないセルの表面積をＣとした場合、
【００３８】
【数３】
【００３９】
の関係を満たすことで、画像不良が発生しない現像装置を提供することができる。
【００４０】
また、初期駆動シーケンスの制御実行後（トナー供給ローラの回転後）のトナー供給ローラの発泡セル開口部分総面積をＥとした場合、
【００４１】
【数４】
【００４２】
となるようにしているので、新品の現像装置は開口率が少ないのでトナーの塗布量を少なくすることができる。
【００４３】
本実施例では、現像ローラに対してブレードバイアス・供給バイアスを印加する構成を示した。しかし、本発明は上述した本実施例に限定されるものでは無く、現像ローラ上に所定のトナーコート量が得られれば、トナー供給ローラを有する全ての現像装置で適用可能なものである。
【００４４】
本発明のトナー供給ローラの製造方法は、成型型に予め芯金をセットしておくこと以外特に限定されず、常法によれば良い。その一例を示せば次の通りである。上記ポリエーテルポリオール、ポリイソシアネート、触媒及び所望により用いる整泡剤、水、その他助剤などを均質に混合してウレタン原料を調製した後、これを型に注入し、加熱して発泡硬化させることによりウレタンフォームを形成することができる。
【００４５】
前記ウレタン原料を混合する際の温度や時間については特に制限は無いが、混合温度は、通常１０〜９０℃、好ましくは２０〜６０℃の範囲であり、混合時間は、通常１秒〜１０分間、好ましくは３秒〜５分間程度である。
【００４６】
また、加熱しての発泡硬化についても、従来公知の方法でよい。発泡方法については特に制限は無く、発泡剤を用いる方法、機械的な撹拌により気泡を混入する方法など、いずれの方法をも用いることができる。この発泡硬化時の成型型の温度は３５〜１００℃にすることが好ましく、４０〜８０℃にすることがより好ましい。なお、発泡倍率は、ウレタン原料、所望とするウレタンフォームの硬度等に基づき適宜定めればよく、特に制限はない。
【００４７】
本実施例では上述した製造方法において、触媒の量や発泡硬化時間等を適正にすることにより、トナー供給ローラ表面のスキン層でふさがる開口していないセル数、及びスキン層膜厚をコントロールしている。
【００４８】
（実施例２）
次に、本発明に係る画像形成装置の他の実施例について説明する。
【００４９】
実施例１にて説明した画像形成装置において、図１に示すトナーシール１５を巻き取る機構を持っている場合である。この場合、実施例１にて説明した初期駆動シーケンスをトナーシール１５の巻き取り動作前に実行できる。
【００５０】
本実施例では、新品現像装置装着後、トナーシール１５の巻き取り動作前にＡ４画像形成１枚相当駆動（以下初期駆動シーケンスと呼ぶ）することで、積極的に開口率を変化させることを特徴としている。トナー供給ローラの最表層セルにふさがる膜厚５０μｍスキン層は、初期駆動シーケンス時、現像ローラ・トナー供給ローラ間に介在するトナーが少ないほど早く破れるため、実施例１より駆動量を少なくすることができる。
【００５１】
その他構成および作用についての説明は、実施例１において行った上記説明を援用する。
【図面の簡単な説明】
【００５２】
【図１】本発明に係る現像装置の一実施例の概略断面図である。
【図２】本実施例現像ローラ、トナー供給ローラの抵抗測定方法を示す図である。
【図３】本発明にトナー供給ローラの断面図である。
【図４】本発明にトナー供給ローラの表面図である。
【図５】開口率とトナー塗布量の関係である。
【符号の説明】
【００５３】
１ 感光ドラム（電子写真感光体、像担持体）
２ 現像ローラ
３ 現像ブレード
４ 現像剤（トナー）
５ トナー供給ローラ
６ 転写ローラ
７ 現像装置
８ スキャナー（露光装置）
【特許請求の範囲】
【請求項１】
像担持体と対向した現像部にトナーを搬送するトナー担持体と、このトナー担持体に当接しトナーを供給するトナー供給ローラと、トナー担持体の上に供給されたトナーの量を規制する規制部材を有する現像装置と、前記現像装置画像形成装置本体に着脱可能とする画像形成装置において、
前記トナー供給ローラは表面に発泡弾性体を備え、かつ以下（１）（２）（３）の特性を有するトナー供給ローラであり、
（１）発泡弾性体の表面の発泡セル開口部分の平均径が１００〜８００μｍである。
（２）発泡弾性体の表面に膜厚５０μｍ以下のスキン層でふさがっている、開口していないセルが存在する。
（３）発泡弾性体の表面積をＡとし、発泡セル開口部分の総面積をＢとし、前記開口していないセルの表面積をＣとした場合、
【数１】
の関係を満たしている、
そして、前記画像形成装置は、現像装置装着した後で最初の画像形成前までに、前記トナー供給ローラを回転させ、回転後のトナー供給ローラの発泡セル開口部分総面積をＥとした場合、
【数２】
となる制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項１】
像担持体と対向した現像部にトナーを搬送するトナー担持体と、このトナー担持体に当接しトナーを供給するトナー供給ローラと、トナー担持体の上に供給されたトナーの量を規制する規制部材を有する現像装置と、前記現像装置画像形成装置本体に着脱可能とする画像形成装置において、
前記トナー供給ローラは表面に発泡弾性体を備え、かつ以下（１）（２）（３）の特性を有するトナー供給ローラであり、
（１）発泡弾性体の表面の発泡セル開口部分の平均径が１００〜８００μｍである。
（２）発泡弾性体の表面に膜厚５０μｍ以下のスキン層でふさがっている、開口していないセルが存在する。
（３）発泡弾性体の表面積をＡとし、発泡セル開口部分の総面積をＢとし、前記開口していないセルの表面積をＣとした場合、
【数１】
の関係を満たしている、
そして、前記画像形成装置は、現像装置装着した後で最初の画像形成前までに、前記トナー供給ローラを回転させ、回転後のトナー供給ローラの発泡セル開口部分総面積をＥとした場合、
【数２】
となる制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２００９−２８８３０９（Ｐ２００９−２８８３０９Ａ）
【公開日】平成２１年１２月１０日（２００９．１２．１０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−１３８０５３（Ｐ２００８−１３８０５３）
【出願日】平成２０年５月２７日（２００８．５．２７）
【出願人】（０００００１００７）キヤノン株式会社 (59,756)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年１２月１０日（２００９．１２．１０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年５月２７日（２００８．５．２７）
【出願人】（０００００１００７）キヤノン株式会社 (59,756)
【Ｆターム（参考）】
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