説明

画像形成装置

【課題】記録媒体を搬送するドラムの窪み部により発生する温度の揺らぎを抑制可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像が形成される記録媒体を把持するための把持部が設けられた窪み部を有し、把持部により記録媒体を把持することで記録媒体を搬送する搬送ドラムと、窪み部に対して送風する送風手段と、搬送ドラムの温度と、搬送ドラムの近傍の温度とを検出する温度検出手段と、温度検出手段により検出された搬送ドラムの温度と搬送ドラムの近傍の温度との差の絶対値が予め定められた閾値を超えた場合に、窪み部に対して送風するように送風手段を制御する制御手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に係り、特に記録媒体を搬送するドラムの窪み部により発生する温度の揺らぎを抑制した画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
温度管理やファンによる送風に関して、以下の特許文献に示されるように、種々の技術が開示されている。例えば、特許文献1には、温度安定化されたほぼ一定速度の気体流を発生する気体供給源と、ビームを横切るように気体流を導く導風手段を備えた測定装置が開示され、空気の屈折率揺らぎによる干渉計の計測値の揺らぎを減少するようになっている。
【0003】
また、特許文献2には温度が安定化された気体流を導くことにより、空気の屈折率揺らぎによる干渉計の計測値の揺らぎを減少する技術が開示されている。
【0004】
さらに、特許文献3には、ウエハステージの発熱による空気ゆらぎの影響を受けずに焦点位置検出を行う露光装置。空調手段を有し、空調気体が送風される吹出し口付近及び/又は吸引する吸込み口付近、前記投影光学系の露光光束の光路付近、並びに前記焦点位置検出系の光束の光路付近のいずれか1箇所以上に温度センサ−及び/又は風速センサ−を設ける技術が開示されている。
【0005】
特許文献4には、ハウジング外部から外気を内部に供給し、光ビームの屈折を防止する技術が開示されている。
【0006】
特許文献5には、光ビームの光路上の空気に温度勾配が生じない様に送風により屈折を防止する技術が開示されている。
【0007】
特許文献6には、ファンが該光路における空気層の屈折率変動を解消する空気流のかく乱をなして光線強度分布の変動を除去するようにした乱流発生装置が開示されている。
【0008】
特許文献7には、外部/内部の温度センサ−の検知温度により送風量/送風温度を制御し光路偏向素子の温度変化を制御する技術が開示されている。
【0009】
特許文献8には、コピー時にシャッターを開放すると同時にファンによりハウジング内に外気を導入し、ミラーやレンズへの汚れの付着を防止する。
【0010】
このように、特許文献1、2は、位置検出、距離検出等の測定装置に関して、ビーム光を横切るように気体を送風し空気の屈折率揺らぎによる測定値の揺らぎを減少する技術である。また、特許文献3〜7は、ウエアステージ、ハウジング内に、外部の空気を送り込む,内部を撹拌する,等の方法で揺らぎを防止する。空調手段を有し、送風温度制御を行い、温度勾配を排除する技術である。
【0011】
特許文献8は、ハウジング内部にファンによる外気を導入し、ミラーやレンズの汚れを防止する内容である。
【0012】
いずれも機器内部に於いて、光ビームの光路上に存在する空気の温度勾配による屈折率の違いに起因して発生する、光の揺らぎによる位置検出ズレ,焦点位置ズレ,及び誤検出を防止する内容である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開平01−018002号公報
【特許文献2】特開平09−166415号公報
【特許文献3】特開2001−250759号公報
【特許文献4】特開2007−011032号公報
【特許文献5】特開2006−267962号公報
【特許文献6】特公平6−72982号公報
【特許文献7】特開2004−279924号公報
【特許文献8】実開平04−024746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
このような技術背景において、インクジェット記録装置などでは、ドラムの周囲にメディアを巻き付けて(吸着して)搬送するシステムが多く採用されているが、用紙の搬送時に用紙がドラムから浮いた状態に有ることを、レーザービームを用いて検出した際に誤検出することがある。
【0015】
用紙を把持するグリッパー部には構造上窪みが存在し、打滴後のインク乾燥の為にこのドラムを暖める等でドラムの温度を有る程度の高温に保持するため、この窪み部に温度差のある空気層が出来易い。特に用紙の搬送を開始する迄の吸着ドラムはスタンバイ状態であり、停止状態や、回転が低速であるため、更に空気の温度層が出来やすい条件となってしまう。この窪み部に温度層が発生することで光の揺らぎが発生し、誤検出に至るという問題が有る。
【0016】
このように、従来の技術においては、記録媒体を搬送するドラムの窪み部により、温度の揺らぎが発生するという問題点があった。
【0017】
本発明は上記問題点に鑑み、記録媒体を搬送するドラムの窪み部により発生する温度の揺らぎを抑制可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、画像が形成される記録媒体を把持するための把持部が設けられた窪み部を有し、前記把持部により前記記録媒体を把持することで前記記録媒体を搬送する搬送ドラムと、前記窪み部に対して送風する送風手段と、前記搬送ドラムの温度を検出するドラム温度検出手段と、前記ドラム温度検出手段により検出された前記搬送ドラムの温度が予め定められた閾値を超えた場合に、前記窪み部に対して送風するように前記送風手段を制御する制御手段と、を有する。
【0019】
ここで、請求項1に記載の発明では、搬送ドラムが画像が形成される記録媒体を把持するための把持部が設けられた窪み部を有し、前記把持部により前記記録媒体を把持することで前記記録媒体を搬送し、送風手段により前記窪み部に対して送風し、ドラム温度検出手段により前記搬送ドラムの温度を検出し、制御手段により前記ドラム温度検出手段により検出された前記搬送ドラムの温度が予め定められた閾値を超えた場合に、前記窪み部に対して送風するように前記送風手段を制御するので、記録媒体を搬送するドラムの窪み部により発生する温度の揺らぎを抑制可能な画像形成装置を提供することができる。
【0020】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記搬送ドラムの近傍の温度を検出する近傍温度検出手段をさらに有し、前記制御手段は、前記ドラム温度検出手段により検出された前記搬送ドラムの温度と前記近傍温度検出手段により検出された前記搬送ドラムの近傍の温度との差の絶対値が予め定められた閾値を超えた場合に、前記窪み部に対して送風するように前記送風手段をさらに制御する。
【0021】
請求項2に記載の発明によれば、前記ドラム温度検出手段により検出された前記搬送ドラムの温度と前記近傍温度検出手段により検出された前記搬送ドラムの近傍の温度との差の絶対値が予め定められた閾値を超えた場合に、前記窪み部に対して送風するように前記送風手段をさらに制御するので、記録媒体を搬送するドラムの窪み部により発生する温度の揺らぎを抑制可能な画像形成装置を提供することができる。
【0022】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記記録媒体が前記搬送ドラム表面から浮いているか否かを、前記搬送ドラムの回転軸方向に、前記搬送ドラムの表面近傍を通過するようにレーザー光を照射することで検出する浮き検出手段をさらに有し、前記温度検出手段は、前記搬送ドラムの近傍の温度として、前記レーザー光の光路の温度を検出する。
【0023】
請求項3の発明によれば、レーザー光など温度の揺らぎにより影響が出やすいものによって記録媒体の浮きを検出する場合には、温度の揺らぎを抑制することで、誤検出も抑制することが可能となる。
【0024】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記制御手段は、前記搬送ドラムの回転数が高くなるほど、前記送風手段による送風量を低減させるように前記送風手段を制御する。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、搬送ドラムの回転数が高い場合は、画像形成中である可能性が高く、この場合に送風量を低減させないと、記録媒体が波打ったり、液滴の吐出軌道に影響を及ぼしたりすることによって、画質の悪化を招くため、送風量を低減させることで画質の悪化を抑制することが可能となる。
【0026】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記制御手段は、画像が前記記録媒体に形成されている場合には、画像が前記記録媒体に形成されていない場合と比較して、前記送風手段による送風量を低減させるように前記送風手段を制御する。
【0027】
請求項5に記載の発明によれば、画像を形成中の場合に送風量を低減させないと、記録媒体が波打ったり、液滴の吐出軌道に影響を及ぼしたりすることによって、画質の悪化を招くため、送風量を低減させることで画質の悪化を抑制することが可能となる。
【0028】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記送風手段に、送風量が一定のファンと、送風量が可変のファンを設けたものである。
【0029】
請求項6に記載の発明によれば、送風量が一定のファンと、送風量が可変のファンを設けることにより、1つのファンで送風した場合と比較して、より記録媒体を搬送するドラムの窪み部により発生する温度の揺らぎを抑制することができる。
【0030】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、記送風手段に、各々異なる位置から送風する複数のファンを設けたものである。
【0031】
請求項7の発明によれば、異なる位置から送風することで、より温度の揺らぎを抑制することが可能となる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、記録媒体を搬送するドラムの窪み部により発生する温度の揺らぎを抑制可能な画像形成装置を提供することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成を示す側面図である。
【図2】インクジェット記録装置のシステム構成を示す図である。
【図3】ヘッドの構造例を示す平面透視図である。
【図4】搬送ドラムの斜視図である。
【図5】搬送ドラムの断面図である。
【図6】搬送ドラムの正面図、及び搬送ドラムと送風装置の断面を示す図である。
【図7】複数のファンを設けた構成例を示す図である。
【図8】送風処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明においては液滴をインクと表現することがある。
【0035】
図1には、本発明の画像形成装置の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構成図が示されている。同図に示すように、インクジェット記録装置10には、記録媒体としての枚葉紙(以下、「用紙」という。)Pの搬送方向上流側に、用紙Pを給紙搬送する給紙搬送部12が設けられている。この給紙搬送部12の下流側には、用紙Pの搬送方向に沿って、用紙Pの画像記録面(以下、「記録面」ともいう。)に処理液を塗布する処理液塗布部14、用紙Pの記録面に画像を記録する画像記録部16、記録面に記録された画像を乾燥させるインク乾燥部18、乾燥した画像を用紙Pに定着させる画像定着部20、画像が定着した用紙Pを排出する排出部21が設けられている。
【0036】
給紙搬送部12には、用紙Pが積載される積載部22が設けられており、積載部22の上部には、該積載部22に積載された用紙Pを一枚ずつ給紙する給紙部24が設けられている。給紙部24の用紙Pの搬送方向下流側(以下、「用紙Pの搬送方向」を省略する場合もある。)には、複数のローラ26対を含んで構成された搬送部28が設けられている。給紙部24によって給紙された用紙Pは、複数のローラ26対で構成された搬送部28を経て、処理液塗布部14へ搬送される。
【0037】
処理液塗布部14では、処理液塗布ドラム30が回転可能に配設されている。この処理液塗布ドラム30には、用紙Pの先端部を挟持して用紙Pを把持するグリッパー(把持部)32が設けられており、該グリッパー32を介して、処理液塗布ドラム30の表面に用紙Pを把持した状態で、処理液塗布ドラム30の回転によって該用紙Pを下流側へ搬送する。
【0038】
なお、後述する中間搬送ドラム34、画像記録ドラム36、インク乾燥ドラム38及び定着ドラム40についても、処理液塗布ドラム30と同様にグリッパー32が設けられている。そして、このグリッパー32によって、上流側のドラムから下流側のドラムへの用紙Pの受け渡しが行われる。以下の説明において、処理液塗布ドラム30、中間搬送ドラム34、画像記録ドラム36、インク乾燥ドラム38及び定着ドラム40をまとめて搬送ドラム100と表現することがある。
【0039】
処理液塗布ドラム30の上部には、処理液塗布ドラム30の周方向に沿って、処理液塗布装置42及び処理液乾燥装置44が配設されており、処理液塗布装置42によって、用紙Pの記録面に処理液が塗布され、処理液乾燥装置44によって、該処理液が乾燥する。
【0040】
ここで、処理液はインクと反応して色材(顔料)を凝集し、色材(顔料)と溶媒を分離促進する効果を有している。処理液塗布装置42には、処理液が貯留している貯留部46が設けられており、グラビアローラ48の一部が処理液に浸されている。
【0041】
このグラビアローラ48にはゴムローラ50が圧接して配置されており、該ゴムローラ50が用紙Pの記録面側に接触して処理液が塗布される。また、グラビアローラ48にはスキージ(図示省略)が接触しており、用紙Pの記録面に塗布する処理液塗布量を制御する。
【0042】
処理液膜厚はヘッド打滴の液滴より十分小さいことが理想である。例えば2plの打滴量の場合、ヘッド打滴の液滴の平均直径は15.6μmであり、処理液膜厚が厚い場合、インクドットは用紙の記録面と接触することなく処理液内で浮遊する。2plの打滴量で着弾ドット径を30μm以上得るには処理液膜厚を3μm以下にすることが好ましい。
【0043】
一方、処理液乾燥装置44には、熱風ノズル54及び赤外線ヒーター56(以下、「IRヒーター56」という。)が処理液塗布ドラム30の表面に近接して配設されている。この熱風ノズル54及びIRヒーター56により、処理液中の水などの溶媒を蒸発させ、固体もしくは薄膜処理液層を用紙Pの記録面側に形成する。処理液乾燥工程で処理液を薄層化することで、画像記録部16でインク打滴したドットが用紙Pの表面と接触して必要なドット径が得られると共に、薄層化した処理液と反応し色材凝集して用紙Pの表面に固定する作用が得られやすい。
【0044】
このようにして、処理液塗布部14で記録面に処理液が塗布、乾燥された用紙Pは、処理液塗布部14と画像記録部16の間に設けられた中間搬送部58へ搬送される。
【0045】
中間搬送部58には、中間搬送ドラム34が回転可能に設けられており、中間搬送ドラム34に設けられたグリッパー32を介して、中間搬送ドラム34の表面に用紙Pを把持し、中間搬送ドラム34の回転によって該用紙Pを下流側へ搬送する。
【0046】
画像記録部16には、画像記録ドラム36が回転可能に設けられており、画像記録ドラム36に設けられたグリッパー32を介して、画像記録ドラム36の表面に用紙Pを把持し、画像記録ドラム36の回転によって該用紙Pを下流側へ搬送する。
【0047】
画像記録ドラム36の上部には、画像記録ドラム36の表面に近接して、シングルパス方式のインクジェットラインヘッド(以下、単に「ヘッド」ともいう。)64で構成されたヘッドユニット66が配設されている。このヘッドユニット66では、少なくとも基本色であるYMCKのヘッド64が画像記録ドラム36の周方向に沿って配列され、処理液塗布部14で用紙Pの記録面に形成された処理液層上に各色の画像を記録する。
【0048】
処理液はインク中に分散する色材(顔料)とラテックス粒子を処理液に凝集する効果を持たせ、用紙P上で色材流れなど発生しない凝集体を形成する。インクと処理液の反応の一例として、処理液内に酸を含有しPHダウンにより顔料分散を破壊し、凝集するメカニズムを用い色材滲み、各色インク間の混色を回避する。
【0049】
ヘッド64は、画像記録ドラム36に配置された回転速度を検出するエンコーダ(図示省略)に同期して打滴を行うことで、高精度に着弾位置を決定すると共に、画像記録ドラム36の振れ、回転軸68の精度、ドラム表面速度に依存せず、打滴ムラを低減することが可能となる。
【0050】
ヘッドユニット66は、画像記録ドラム36の上部から退避可能とされており、ヘッド64のノズル(吐出口)面清掃や増粘インク排出などのメンテナンス動作は、該ヘッドユニット66を画像記録ドラム36の上部から退避させることで実施される。
【0051】
インクジェット記録装置10は、YMCKのヘッド64の各々に供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部65を備えている。インク貯蔵/装填部65は、YMCKのヘッド64の各々に対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各タンクは所定の管路を介してYMCKのヘッド64と連通されている。
【0052】
画像記録部16において記録面に画像が記録された用紙Pは、画像記録ドラム36の回転によって、画像記録部16とインク乾燥部18の間に設けられた中間搬送部70へ搬送されるが、中間搬送部70については、中間搬送部58と構成が略同一であるため説明を省略する。
【0053】
インク乾燥部18には、インク乾燥ドラム38が回転可能に設けられており、インク乾燥ドラム38の上部には、インク乾燥部18の表面に近接して、熱風ノズル72及びIRヒーター74が複数配設されている。
【0054】
ここでは、一例として、上流側と下流側に熱風ノズル72が配置されるようにして、熱風ノズル72と平行配列された一対のIRヒーター74を交互に配置している。これ以外にも、上流側にIRヒーター74を多く配置して上流側で熱エネルギーを多く照射し水分の温度を上昇させ、下流側に熱風ノズル72を多く配置して飽和水蒸気を吹き飛ばすようにしても良い。
【0055】
ここで、熱風ノズル72は、熱風の吹きつけ角度を用紙Pの後端側に傾けて配置するようにしている。これにより、熱風ノズル72による熱風の流れを一方向に集めることができ、また、インク乾燥ドラム38側へ用紙Pを押し付け、該インク乾燥ドラム38の表面に用紙Pを保持させた状態を維持することができる。
【0056】
これらの熱風ノズル72及びIRヒーター74による温風によって、用紙Pにおける画像が記録された部分では、色材凝集作用により分離された溶媒が乾燥され、薄膜の画像層が形成される。
【0057】
温風は用紙Pの搬送速度によっても異なるが、通常は50℃〜70℃に設定され、IRヒーター74の温度を200℃〜600℃に設定する事で、インク表面温度が50℃〜60℃になるよう設定されている。蒸発した溶媒はエアーと共にインクジェット記録装置10の外部へ排出されるが、エアーは排出される。このエアーは、冷却器/ラジエータ等で冷却して液体として排出しても良い。
【0058】
記録面の画像が乾燥した用紙Pは、インク乾燥ドラム38の回転によって、インク乾燥部18と画像定着部20の間に設けられた中間搬送部76へ搬送されるが、中間搬送部76については、中間搬送部58と構成が略同一であるため説明を省略する。
【0059】
画像定着部20には、画像定着ドラム40が回転可能に設けられており、画像定着部20は、インク乾燥ドラム38上で形成された薄層の画像層内のラテックス粒子が加熱/加圧されて溶融し、用紙P上に固着定着する機能を有する。
【0060】
画像定着ドラム40の上部には、画像定着ドラム40の表面に近接して、加熱ローラ78が配設されている。この加熱ローラ78は熱伝導率の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプが組み込まれており、該加熱ローラ78によって、ラテックスのTg温度以上の熱エネルギーが付与される。これにより、ラテックス粒子を溶融し、用紙上の凹凸に押し込み定着を行うと共に画像表面の凹凸をレベリングし光沢性を得ることを可能とする。
【0061】
加熱ローラ78の下流側には、定着ローラ80が設けられている、この定着ローラ80は画像定着ドラム40の表面に圧接した状態で配置され、画像定着ドラム40との間でニップ力を得るようにしている。このため、定着ローラ80又は画像定着ドラム40のうち、少なくとも一方は表面に弾性層を持ち、用紙Pに対して均一なニップ幅を持つ構成とする。
【0062】
以上のような工程により、記録面の画像が定着した用紙Pは、画像定着ドラム40の回転によって、画像定着部20の下流側に設けられた排出部21側へ搬送される。
【0063】
なお、本実施形態では、画像定着部20について説明したが、インク乾燥部18で記録面に形成された画像を乾燥・定着させることができれば良いため、この画像定着部20は必ずしも必要ではない。
【0064】
次に、図2を参照して、本実施の形態に係るインクジェット記録装置10のシステム構成を説明する。
【0065】
同図に示されるように、インクジェット記録装置10は、通信インタフェース83、システムコントローラ84、画像メモリ85、ROM86、モータドライバ87、ヒータドライバ88、ファン・モータドライバ81、プリント制御部89、ROM94、画像バッファメモリ90、画像処理部91、ヘッドドライバ92、近傍温度検出部114、ドラム温度検出部116、照射部106、受光部108等を備えている。
【0066】
通信インタフェース83は、ユーザがインクジェット記録装置10に対して画像形成の指示等を行うため等に用いられるホスト装置99とのインタフェース部である。通信インタフェース83にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインタフェースやセントロニクスなどのパラレルインタフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
【0067】
ホスト装置99から送出された画像情報は通信インタフェース83を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ85に記憶される。画像メモリ85は、通信インタフェース83を介して入力された画像データを記憶する記憶手段であり、システムコントローラ84を通じて情報の読み書きが行われる。画像メモリ85は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
【0068】
システムコントローラ84は、中央演算処理装置(CPU)およびその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置10の全体を制御する制御装置として機能すると共に、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ84は、通信インタフェース83、画像メモリ85、モータドライバ87、ヒータドライバ88、ファン・モータドライバ81、近傍温度検出部114、ドラム温度検出部116、照射部106、受光部108等の各部を制御し、ホスト装置99との間の通信制御、画像メモリ85およびROM86の読み書き制御等を行うと共に、用紙搬送系のモータ93やIRヒーター56、74を制御する制御信号を生成する。なお、プリント制御部89に対しては、制御信号の他に、画像メモリ85に記憶された画像データを送信する。
【0069】
また、ROM86には、システムコントローラ84のCPUが実行するプログラムおよび制御に必要な各種データなどが格納されている。ROM86は、書き換え不能な記憶手段であってもよいが、各種のデータを必要に応じて更新する場合は、EEPROMのような書き換え可能な記憶手段を用いることが好ましい。
【0070】
画像メモリ85は、画像情報の一時記憶領域として利用されると共に、プログラムの展開領域およびCPUの演算作業領域としても利用される。
【0071】
モータドライバ87は、システムコントローラ84からの指示に従って用紙搬送系のモータ93を駆動するドライバ(駆動回路)である。また、ヒータドライバ88は、システムコントローラ84からの指示に従ってIRヒーター56、74を駆動するドライバである。近傍温度検出部114、ドラム温度検出部116、照射部106、受光部108の詳細については後述する。
【0072】
また、ファン・モータドライバ81は、システムコントローラ84からの指示に従って、各ファン・モータ73およびファン・モータ結線回路71を駆動するドライバである。
【0073】
一方、プリント制御部89は、CPUおよびその周辺回路等から構成され、システムコントローラ84の制御に従い、画像処理部91と協働して画像メモリ85内の画像データから吐出制御用の信号を生成するための各種加工、補正等の処理を行うと共に、生成したインク吐出データをヘッドドライバ92に供給してヘッドユニット66の吐出駆動を制御する。
【0074】
プリント制御部89には、プリント制御部89のCPUが実行するプログラムおよび制御に必要な各種データなどが格納されているROM94が接続されている。ROM94もまた書き換え不能な記憶手段であってもよいが、各種のデータを必要に応じて更新する場合は、EEPROMのような書き換え可能な記憶手段を用いることが好ましい。
【0075】
画像処理部91は、入力された画像情報からインク色別のドット配置データを生成するものであり、入力画像情報に対してハーフトーニング処理(中間階調処理)を行って高品質のドット位置を決定する。
【0076】
なお、図2において、画像処理部91は、システムコントローラ84やプリント制御部89とは別個のものとして図示しているが、例えば、画像処理部91は、システムコントローラ84或いはプリント制御部89に含まれて、その一部を構成するようにしてもよい。
【0077】
また、プリント制御部89は、画像処理部91で生成された記録率に応じたドット配置データに基づいてインクの吐出データ(ヘッド64のノズルに対応するアクチュエータの制御信号)を生成するインク吐出データ生成機能と、駆動波形生成機能とを有している。
【0078】
インク吐出データ生成機能にて生成されたインク吐出データはヘッドドライバ92に与えられ、ヘッドユニット66のインク吐出動作が制御される。
【0079】
プリント制御部89には画像バッファメモリ90が備えられており、プリント制御部89における画像情報処理時に画像データやパラメータ等のデータが画像バッファメモリ90に一時的に格納される。特に、画像バッファメモリ90は、用紙に形成する画像における各画素の記録率を示す画像データが記憶された記憶手段である。なお、図2において画像バッファメモリ90はプリント制御部89に付随する態様で示されているが、画像メモリ85と兼用することも可能である。
【0080】
また、プリント制御部89とシステムコントローラ84とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
【0081】
図3はヘッド64の構造例を示す平面透視図である。用紙上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド64におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド64は、インク吐出口である複数のノズル151と、各ノズル151に対応する圧力室152等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)153を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。また、このヘッド64は、インクを吐出する複数のノズル151の各々から予め定められた順番で用紙に対してインクを吐出するようになっている。
【0082】
このようにヘッド64は、インク滴を吐出する複数のノズル151が、インク滴が吐出される用紙の搬送方向、及び該搬送方向と交差する交差方向に並べて設けられたものとなっている。
【0083】
次に、図4を用いて、上記搬送ドラム100について説明する。図4は、搬送ドラム100の斜視図である。この図では説明を簡単にするために、後述する浮き検出装置等は省略している。同図に示されるように、搬送ドラム100は、圧胴体となっている。同図(a)に示されるように、用紙は下から矢印方向に搬送されるが、このとき同図(b)に示されるように、搬送ドラム100は画像が形成される用紙を把持するためのグリッパー36が設けられた窪み部102を有し、グリッパー36により用紙を把持することで用紙を搬送するようになっている。このグリッパー36を動作させるために、同図に示される窪み部102が設けられており、この窪み部102が原因となり温度の揺らぎが発生する。
【0084】
次に、搬送ドラム100の断面について、図5を用いて説明する。図5は、搬送ドラム100の断面図であり、同図(a)は搬送ドラム100全体を示し、同図(b)はグリッパー36付近を拡大した図である。
【0085】
同図(a)に示されるように、本実施の形態に係る搬送ドラム100には、窪み部102及びグリッパー36が180度ずらした箇所に各々設けられている。そして、同図(b)に示されるように、グリッパー36は、略L字形状となっており、先端部の爪形状により用紙の先端を把持するようになっている。グリッパー36は、図示しないカムの駆動に応じて開閉動作を行なうことで、用紙を把持したり解放したりする。
【0086】
次に、図6を用いて、送風装置と搬送ドラム100の位置関係について説明する。図6(a)は、搬送ドラム100の正面図であり、図6(b)は搬送ドラム100と送風装置104の断面を示す図である。
【0087】
同図(a)には、搬送ドラム100、送風装置104、照射部106、受光部108、及び近傍温度検出部114、ドラム温度検出部116が示されている。送風装置104は、搬送ドラム100に対して送風することで、結果的に窪み部102に対して送風する。この図の場合、送風装置104には搬送ドラム100の回転軸方向に6つのファン112が設けられており、搬送ドラム100の回転軸方向全体に送風可能となっている。照射部106は、用紙が搬送ドラム100の表面から浮いているか否かを、搬送ドラム100の回転軸方向に、搬送ドラム100の表面近傍を通過するようにレーザー光を照射する。なお、ここでの表面近傍とは、レーザー光を用紙の浮きを検出するものとして用いることから、搬送ドラム100から用紙が浮いていることが検出可能な搬送ドラム100からの距離内の領域をいう。
【0088】
受光部108は、照射部106から照射されたレーザー光を受光する。用紙が搬送ドラム100の表面から浮いていた場合、照射部106から照射されたレーザー光は受光部108が受光することができない。従って、システムコントローラ84は、照射部106から照射されたレーザー光が受光部108により受光できた場合に、浮きがないと判定する。これら照射部106及び受光部108を合わせて浮き検出部と表現することがある。
【0089】
近傍温度検出部114は、搬送ドラム100の近傍の温度を検出するが、本実施の形態では特にレーザー光の光路の温度を検出するようになっている。また温度検出部116は、搬送ドラム100の内部に設けられ、搬送ドラム100の温度を検出する。
【0090】
なお、窪み部102の空間の空気は搬送ドラム100により暖められるため、搬送ドラム100近傍と異なる温度(通常周辺より高い温度)の空気が淀んだ状態となる。そしてこのグリッパー36が上述した浮き検出部を通過する時に、レーザー光の光路と窪み部102により、温度の揺らぎ発生してしまうため、レーザー光が屈折して受光部108の受光ポイントから外れることにより遮光状態(用紙が浮いている)と判断し、誤検出に至る。この現象は用紙搬送前の搬送ドラム100が停止している状態,及び低速で回転している状態で顕著に起こる事が解っている。
【0091】
そこで、同図(b)に示されるように、送風装置104に設けられたファン112により送風することで、グリッパー36の窪みの空気を撹拌することで温度の揺らぎを抑制する。同図では、送風装置104に設けられたファン112による風が、矢印に示されるようにダクトを通って搬送ドラム100に向けて放出されるようになっている。
【0092】
この送風装置104のファン112は、上述したシステムコントローラ84に接続されたファン・モータドライバ81、及びファン・モータ結線回路71により制御される。システムコントローラ84は、搬送ドラム100の回転数が高くなるほど、送風装置104による送風量を低減させるように制御する。
【0093】
これは、搬送ドラム100により用紙が搬送された状態で強風による撹拌を行うと、用紙により気流が塞がれてしまうため、十分な撹拌が出来ないことが理由となっている。又、強風で送風を行うと用紙が風に煽られてしまい、さらに気流が制限されてしまうため空気がヘッドユニット66付近へ流れ込み、搬送ドラム100に吸着する際に波打った状態で吸着されるため、皺の発生や、吸着位置のズレが起こり易く、これにより画像形成時にインクの吐出軌道に影響が生じ、インクの打滴を正確な位置に着弾することが出来ず、画像の歪み,位置ズレ、レジズレなどが発生することで、画質の悪化を招く懸念があることが理由となっている。
【0094】
そこで、搬送ドラム100の温度が予め定められた閾値(例えば40℃程度)超えた場合に、窪み部102に対して送風するようにする。
【0095】
また、搬送ドラム100と搬送ドラム100近傍の温度に大差がない場合(例えば差が5度未満等)は、温度の揺らぎが発生しても僅かである。従って、近傍温度検出部114、ドラム温度検出部116により検出された搬送ドラム100の温度と搬送ドラム100の近傍の温度との差の絶対値が予め定められた閾値(例えば5℃〜10℃程度)を超えた場合に、窪み部102に対して送風するようにするようにしても良い。これにより、インクの吐出軌道に無用な影響を与えることなく、また余分な電力を消費することを回避できる。
【0096】
図6で説明した送風装置104は、送風量が可変の1つのファン112により送風を行なっていたが、図7に示すように、送風量が一定のファン120と、送風量が可変のファン122を設けるようにしても良い。
【0097】
この場合、例えば温度差の絶対値が予め定められた閾値を超えたときには、ファン120で送風し、さらに閾値を大きく超えた場合に、ファン122により温度差の絶対値に応じた送風量で制御するようにシステムコントローラ84が制御する。
【0098】
また、同図に示されるように、各々異なる位置から送風する複数のファン120、122を設け(この場合はファン122の送風量は必ずしも可変でなくても良い)、異なる位置から送風することで、より温度の揺らぎを抑制することが可能となる。
【0099】
以上説明したシステムコントローラ84による送風処理の流れを、図8のフローチャートを用いて説明する。なお、このフローチャートは、近傍温度検出部114、ドラム温度検出部116により検出された搬送ドラム100の温度と搬送ドラム100の近傍の温度との差の絶対値が予め定められた閾値を超えた場合に、窪み部102に対して送風する送風処理の流れを示している。
【0100】
まず、ステップ101で、ドラム温度検出部116により搬送ドラムの温度Aを検出し、近傍温度検出部114により搬送ドラム近傍の温度Bを検出する。次のステップ102で、温度Aと温度Bとの絶対値の差が予め定められた閾値Tを越えているか否か判定する。この予め定められた閾値Tは、搬送ドラム100、窪み部102等の形状や、搬送ドラム100の動作時の温度等、また機種や個体差、環境により異なるため、予め実験により得ておくことが望ましい。
【0101】
ステップ102で否定判定した場合には、再びステップ101の処理に戻る。一方、ステップ102で肯定判定した場合には、ステップ103で搬送ドラム100が停止しているか否か判定する。なお、搬送ドラム100が停止している場合に、窪み部102がファン112、120、122から直接送風される位置に停止するようにしておくとより効果的である。
【0102】
ステップ103で肯定判定した場合には、ステップ104で強風を送風するように制御して、ステップ101の処理に戻る。例えば、図6(b)に示されるような、一つのファンで送風する場合には、ファン112を強風で送風するように制御し、図7に示されるような2つのファンで送風する場合には、ファン120による送風、及びファン122を強風を送風するように制御する。
【0103】
ステップ103で否定判定した場合には、ステップ105で搬送ドラム100が低速回転しているか否か判定する。ここでの低速回転は、スタンバイ状態であることを想定している。
【0104】
ステップ105で肯定判定した場合には、ステップ106で強風または弱風を送風するように制御して、ステップ101の処理に戻る。停止時と異なり、搬送ドラム100による空気の流れも発生するため、ファンからの送風により他の箇所に影響がない場合は強風を送風するように制御し、影響がある場合は弱風を送風するように制御する。
【0105】
弱風で送風する場合、例えば、図6(b)に示されるような、一つのファンで送風する場合には、ファン112を弱風で送風するように制御し、図7に示されるような2つのファンで送風する場合には、ファン120による送風、及びファン122を弱風で送風するように制御する。
【0106】
ステップ105で否定判定した場合には、低速回転よりは速い回転で動作しており、この場合は画像形成中であることを想定している。画像形成中であれば、上述したようにインクの吐出軌道に影響を与える可能性が高いため、ステップ107で微風を送風するように制御して、ステップ101の処理に戻る。
【0107】
このように送風することで、温度の揺らぎを抑制でき、また上述した浮き検出部による誤検出も抑制することが可能となる。
【0108】
なお、以上説明した各フローチャートの処理の流れは一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で処理順序を入れ替えたり、新たなステップを追加したり、不要なステップを削除したりすることができることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0109】
10 インクジェット記録装置
36 グリッパー
64 ヘッド
89 プリント制御部
91 画像処理部
100 搬送ドラム
102 窪み部
104 送風装置
106 照射部
108 受光部
112、120、122 ファン
114 近傍温度検出部
116 ドラム温度検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像が形成される記録媒体を把持するための把持部が設けられた窪み部を有し、前記把持部により前記記録媒体を把持することで前記記録媒体を搬送する搬送ドラムと、
前記窪み部に対して送風する送風手段と、
前記搬送ドラムの温度を検出するドラム温度検出手段と、
前記ドラム温度検出手段により検出された前記搬送ドラムの温度が予め定められた閾値を超えた場合に、前記窪み部に対して送風するように前記送風手段を制御する制御手段と、
を有する画像形成装置。
【請求項2】
前記搬送ドラムの近傍の温度を検出する近傍温度検出手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記ドラム温度検出手段により検出された前記搬送ドラムの温度と前記近傍温度検出手段により検出された前記搬送ドラムの近傍の温度との差の絶対値が予め定められた閾値を超えた場合に、前記窪み部に対して送風するように前記送風手段をさらに制御する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記記録媒体が前記搬送ドラム表面から浮いているか否かを、前記搬送ドラムの回転軸方向に、前記搬送ドラムの表面近傍を通過するようにレーザー光を照射することで検出する浮き検出手段をさらに有し、
前記近傍温度検出手段は、前記搬送ドラムの近傍の温度として、前記レーザー光の光路の温度を検出する請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記搬送ドラムの回転数が高くなるほど、前記送風手段による送風量を低減させるように前記送風手段を制御する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、画像が前記記録媒体に形成されている場合には、画像が前記記録媒体に形成されていない場合と比較して、前記送風手段による送風量を低減させるように前記送風手段を制御する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記送風手段に、送風量が一定のファンと、送風量が可変のファンを設けた請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記送風手段に、各々異なる位置から送風する複数のファンを設けた請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−207559(P2011−207559A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−76010(P2010−76010)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】