説明

画像形成装置

【課題】感光体ドラム上に付着したキャリアの回収、搬送及び剥離を少ない部品点数で行う画像形成装置を提供する。
【解決手段】軸を中心として回転する感光体ドラム31Yと、トナーとキャリアを含む二成分現像剤を用いて、感光体ドラム上に形成された静電潜像を現像することにより、感光体ドラム上にトナー像を形成する現像部33Yと、トナー像を転写体41上へ転写する転写部と、トナー像を転写した後の感光体ドラム上に残されたトナーを除去するクリーニング部と、感光体ドラム上のキャリアを少なくとも磁力により回収し、回収したキャリアを保持しながら感光体ドラムの軸方向へ搬送し、感光体ドラムの端部まで搬送されたキャリアを剥離するキャリア回収搬送部(13〜15)とを備える。キャリア回収搬送部は、感光体ドラムの回転方向において、現像部よりも下流であってクリーニング部よりも上流に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体ドラム上に移行したキャリアを回収するキャリア回収手段を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式を用いた、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置は、例えば、次のような手順によって用紙上に画像を形成する。先ず、帯電された感光体ドラムの外周面を露光して静電潜像を形成し、感光体ドラム上にトナーを付加することにより静電潜像を可視化したトナー像を形成する。そして、このトナー像を中間転写体を介して用紙上に転写し定着させることにより用紙上に画像が形成される。
【0003】
画像形成装置は、トナーとキャリアを有する二成分現像剤を用いてトナー像を形成する現像器を備える。現像器は、トナーとキャリアを互いに逆極性に摩擦帯電させ、トナーだけを静電的に静電潜像に移行させることにより、感光体ドラム上の静電潜像をトナーによって可視化する。よって、本来、キャリアは、感光体ドラム上に移行すべきものではないが、様々な原因によって、トナーと共にキャリアも感光体ドラム上に移行してしまう場合がある。感光体ドラム上に移行したキャリアは、用紙上に形成される画像の画質劣化や、感光体ドラムや中間転写体などの劣化を引き起こす要因となってしまう。
【0004】
近年、高速化、高画質化の要求の高まりにより、キャリア付着による画像への影響が課題となっている。特に、高速化により現像剤を保持する剤担持体の周速が高まり、遠心力によりキャリアを保持し難くなってきている。また、キャリア粒径の低下やキャリアが磁性体を含有する樹脂バインダにより構成されるようになったことによって、キャリアの比透磁率が低下して、キャリアが感光体ドラムへ容易に付着してしまう。
【0005】
そこで、従来から、感光体ドラム上に移行したキャリアを回収するキャリア回収手段を備える画像形成装置が提案されている(特許文献1〜4参照)。これらの先行技術文献においては、感光体ドラムの回転軸に平行な軸を中心に回転するローラを感光体ドラムに隣接して配置し、ローラの内部に配置された磁石による磁気力などによってキャリアをローラの外周上へ回収している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−66678号公報
【特許文献2】特開平6−130820号公報
【特許文献3】特開平11−237788号公報
【特許文献4】特開昭61−200561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、キャリアを効率よく回収するためにローラが発する磁力を高めてしまうと、隣接する剤担持体上のキャリアブラシが磁気力の影響を受けてしまい、その結果、画像の画質を劣化させてしまう。よって、キャリア回収とキャリアブラシ形成とのバランスを取ることが困難であった。
【0008】
また、二成分現像剤を現像器へ投入した初期において、感光体ドラム上に付着するキャリアが特に問題となっている。これは、キャリアの透磁率のバラツキによって、剤担持体による磁気吸引力が不足するキャリアが発生することが原因である。このようなキャリアは、不良キャリアであるため、感光体ドラムから回収した後に、現像器内に戻さず機外に排出することが望ましい。
【0009】
更に、従来のローラによるキャリア回収では、回収したキャリアをローラの長さにわたって剥ぎ取るスクレーパや、剥ぎ取ったキャリアを機外に排出するために感光体ドラムの長手方向に設置されるスクリューなどの搬送機構などが必要であった。ローラ、スクレーパ、搬送機構によって画像形成装置の小型化を妨げていた。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、像担持体上に付着したキャリアの回収、搬送及び剥離を少ない部品点数で行う画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の特徴は、軸を中心として回転する像担持体と、トナーとキャリアを含む二成分現像剤を用いて、像担持体上に形成された静電潜像を現像することにより、像担持体上にトナー像を形成する現像部と、像担持体上に形成されたトナー像を転写体上へ転写する転写部と、トナー像を転写した後の像担持体上に残されたトナーを除去するクリーニング部と、像担持体上のキャリアを少なくとも磁力により回収し、回収したキャリアを保持しながら像担持体の軸方向へ搬送し、像担持体の端部まで搬送されたキャリアを剥離するキャリア回収搬送部と、を備える画像形成装置である。キャリア回収搬送部は、像担持体の回転方向において、現像部よりも下流であってクリーニング部よりも上流に配置されている。
【0012】
本発明の特徴によれば、キャリア回収搬送部が、像担持体上のキャリアを回収し、回収したキャリアを保持しながら像担持体の軸方向へ搬送するため、キャリアを回収するためのローラや、ローラからキャリアを剥ぎ取るスクレーパ、剥ぎ取られたキャリアを像担持体の軸方向へ搬送するスクリューなどの搬送手段の機能をキャリア回収搬送部に集約して、部品点数を減少し、画像形成装置を小型化することができる。
【0013】
本発明の特徴において、キャリア回収搬送部は、像担持体の外周面に対向して配置される無端状のベルトと、ベルトを像担持体の軸方向へ回転移動させるプーリとを備えていてもよい。像担持体に対向するベルトのキャリア回収面は着磁されている。これにより、像担持体上のキャリアを磁力によりベルトのキャリア回収面に回収し、回収したキャリアを保持しながら像担持体の軸方向へ搬送することができる。キャリアの回収と搬送を同時に行うことで効率よくキャリアを回収することができる。
【0014】
本発明の特徴において、キャリア回収面には、ベルトの移動方向に沿ってN極とS極が交互に配列されていてもよい。N極とS極の間に発生する磁力線によって、キャリア回収面と像担持体の外周面との間に磁界が形成され、像担持体上のキャリアをキャリア回収面に回収することができる。
【0015】
また或いは、キャリア回収面はN極またはS極に着磁され、キャリア回収面の裏面はS極またはN極に着磁されていてもよい。ここで、「キャリア回収面はN極またはS極に着磁され、キャリア回収面の裏面はS極またはN極に着磁されている」とは、キャリア回収面がN極に着磁されている場合にキャリア回収面の裏面がS極に着磁され、キャリア回収面がS極に着磁されている場合にキャリア回収面の裏面がN極に着磁されていることを示す。これにより、ベルトの表裏面の間に磁力線が発生するので、ベルトの移動方向に沿って一様な磁場が形成される。
【0016】
本発明の特徴において、キャリア回収搬送部は、像担持体の外周面に対向して配置される無端状のベルトと、ベルトを像担持体の軸方向へ回転移動させるプーリと、像担持体と逆側のベルトの面の上方に配置された磁石とを備えていてもよい。これにより、ベルトの面の上方に配置された磁石が発する磁界がベルトを貫通してベルトと像担持体との間に形成されるため、像担持体上のキャリアを磁力によりベルト上に回収し、回収したキャリアを保持しながら像担持体の軸方向へ搬送することができる。
【0017】
本発明の特徴において、磁石の一端は像担持体の端部の外側まで延伸し、キャリア回収搬送部は、磁石の一端においてベルトから剥離したキャリアを受け取るキャリア受け部材を更に備えていてもよい。これにより、ベルト上へ磁力によって保持されているキャリアは、ベルト上を移動し、磁石の一端を過ぎると、磁気吸引力が無くなるため、自然落下する。キャリア受け部材は、この自然落下するキャリアを受け取ることができる。このように、キャリアの剥離を像担持体の端部にて行うことにより、キャリア回収機構全体を小型化することができる。
【0018】
本発明の特徴において、ベルトの像担持体に対向する面は、ブラスト処理、溶射処理、植毛処理を含む粗面処理が施されていることが望ましい。ベルトのキャリア回収面に粗面処理を施すことにより、磁石によるキャリア吸引力よりも、キャリア回収面とキャリアとの摩擦抵抗力の方が大きくなり、キャリアはベルトのキャリア回収面に吸着したままベルトのキャリア回収面を移動し易くなる。
【0019】
本発明の特徴において、ベルトの裏面には、当該ベルトの移動方向に沿って凸部及び凹部が繰返し形成され、プーリは、繰返し形成された凸部及び凹部と同じピッチの凹凸形状を備えていてもよい。プーリとベルトの間の摩擦力によりベルトを駆動する場合に比べて、少ない張力により大きなトルクを得ることができる。
【0020】
本発明の特徴において、画像形成装置は導電性のベルトに対して電圧を印加する電源部を更に備え、キャリア回収搬送部は、像担持体上のキャリアを磁力及びクーロン力により回収してもよい。これにより、磁力によるキャリア吸引にあわせてクーロン力によるキャリア吸引を行うことができる。
【0021】
本発明の特徴において、キャリア回収搬送部は、像担持体の外周面に対向して配置される磁石と、磁石と像担持体の外周面の間に配置される板状部材とを備えていてもよい。この場合、板状部材は、像担持体の軸方向に摺動可能である。これにより、像担持体上のキャリアを磁力により板状部材のキャリア回収面に回収し、回収したキャリアを保持しながら像担持体の軸方向へ搬送することができる。
【0022】
本発明の特徴において、磁石の一端は像担持体の端部の外側まで延伸し、キャリア回収搬送部は、磁石の一端において板状部材から剥離したキャリアを受け取るキャリア受け部材を更に備えていてもよい。これにより、板状部材上へ磁力によって保持されているキャリアは、板状部材上を移動し、磁石の一端を過ぎると、磁気吸引力が無くなるため、自然落下する。キャリア受け部材は、この自然落下するキャリアを受け取ることができる。
【0023】
本発明の特徴において、板状部材の像担持体に対向する面は、ブラスト処理、溶射処理、植毛処理を含む粗面処理が施されていることが望ましい。板状部材のキャリア回収面に粗面処理を施すことにより、磁石によるキャリア吸引力よりも、キャリア回収面とキャリアとの摩擦抵抗力の方が大きくなり、キャリアは板状部材のキャリア回収面に吸着したまま板状部材のキャリア回収面を移動することができる。
【0024】
本発明の特徴において、キャリア回収搬送部は、像担持体の外周面に対向し、且つ像担持体の軸方向に配列された複数の電磁石と、複数の電磁石への通電を制御する通電制御部とを備えていてもよい。この場合、通電制御部は、通電する電磁石を像担持体の軸方向へ移動させる。通電する電磁石を像担持体の軸方向へ移動させることにより、磁力により回収したキャリアを保持しながら像担持体の軸方向へ搬送することができる。
【0025】
本発明の特徴において、キャリア回収搬送部は、像担持体の回転方向において、現像部よりも下流であって転写部よりも上流に配置されていることが望ましい。これにより、転写体の劣化をも抑制することができる。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように、本発明によれば、像担持体上に付着したキャリアの回収、搬送及び剥離を少ない部品点数で行う画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態に関わる画像形成装置の全体構成を示す正面図である。
【図2】図1に示した画像形成装置12が備えるキャリア回収搬送部の構成の一例を示す正面図である。
【図3】図2に示したキャリア回収搬送部をその上方から見た時の上面図である。
【図4】図4(a)〜図4(c)は、ベルト13の着磁の例を示す模式図である。
【図5】図2に示したキャリア回収搬送部の構成を示す斜視図である。
【図6】図5の一点破線で囲んだ領域G1を拡大した斜視図である。
【図7】第1の変形例に係わるキャリア回収搬送部の構成を示す斜視図である。
【図8】図7の一点破線で囲んだ領域G2を拡大した斜視図である。
【図9】図9(a)は感光体ドラム31Yの軸方向に沿ったキャリア回収搬送部の断面図であり、図9(b)は感光体ドラム31Yの軸方向における、感光体ドラム31Y、作像幅(現像部の幅)、磁石18及びキャリア受け部材15の位置関係を示す模式図である。
【図10】第2の変形例に係わるキャリア回収搬送部の構成を示す斜視図である。
【図11】図10の一点破線で囲んだ領域G3を拡大した断面図である。
【図12】図11の板状部材19を感光体ドラム31Yの軸方向に摺動させた状態を示す断面図である。
【図13】第3の変形例に係わるキャリア回収搬送部の構成を示す斜視図である。
【図14】図13の一点破線で囲んだ領域G4を拡大した断面図である。
【図15】複数の電磁石TC1、TC2、TC3、・・・の通電方法の一例を示す模式図である。
【図16】図16(a)は、感光体ドラム31Yと従来技術に関わるキャリア回収ローラ51とを示す、回転軸に垂直な断面図であり、図16(b)は、図16(a)の一点鎖線で囲んだ領域G5を拡大した断面図である。
【図17】ベルト13の短手方向の幅とキャリア回収効率との関係の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0029】
図1を参照して、本発明の実施の形態に関わる画像形成装置の全体構成を説明する。本発明の実施の形態に関わる画像形成装置12は、複数の感光体ドラム(像担持体)31Y、31M、31C、31Kを転写体の一例としての中間転写ベルト41に対面させて縦方向に配列したフルカラーの画像を形成するタンデム型カラー画像形成装置と称されるものである。
【0030】
画像形成装置12は、その上部に自動原稿送り装置ADFを備えている。自動原稿送り装置ADFの原稿載置台103に載置された原稿Dは、一枚ずつに分離され原稿搬送路に送り出され、搬送ドラム102により搬送される。
【0031】
原稿読取部101は、原稿画像読み取り位置RPにおいて搬送中の原稿Dの画像を読み取る。第1搬送ガイドG1及び原稿排出ローラ105は、読み取りが終了した原稿Dを原稿排紙トレイ107に排出する。
【0032】
画像形成装置12は、上記した原稿読取部101、露光部2Y、2M、2C、2K、画像形成部3Y、3M、3C、3K、転写部の一例としての中間転写部104、定着部115、排紙反転部106、再給紙部117、給紙部108、制御部27等から構成され、それらが一つの筐体内に収められている。
【0033】
原稿読取部101は、原稿画像読み取り位置RPにて原稿Dの画像をランプLにて照射し、その反射光を第1ミラーユニット111、第2ミラーユニット112、レンズ113によって導き、撮像素子CCDの受光面に結像させる。撮像素子CCDは入射した光を光電変換して所定の画像信号を出力する。画像読取制御部114は、この画像信号に対して、A/D変換、シェーディング補正、圧縮等の処理を施し、制御部27の記憶部に画像データとして格納する。記憶部に格納された画像データには、ユーザにより設定されている条件により適宜な画像処理が施されて、出力画像データが生成される。
【0034】
露光部2Y、2M、2C、2Kは、図示しないレーザ光源、ポリゴンミラー、複数のレンズ等から構成され、レーザビームを生成する。露光部2Y、2M、2C、2Kは、制御部27から送られる出力画像データを基に出力される出力情報に対応して、画像形成部3Y、3M、3C、3Kの構成要素である感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kの外周面をレーザビームにより走査露光する。回転する感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kの回転軸に平行な方向(主走査方向)にレーザビームを走査することにより、感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kには静電潜像が形成される。
【0035】
画像形成部3Yは、感光体ドラム31Yと、その周辺に配置されている、主帯電部32Y、現像部33Y、第1転写ローラ34Y、クリーニング部35Yからなる。他の画像形成部3M,3C,3Kにおいても、画像形成部3Yと同様な構成であり、それぞれの感光体ドラム31M、31C、31Kの周辺に、それぞれに対応して主帯電部32M,32C,32K、現像部33M、33C、33K、第1転写ローラ34M、34C、34K、クリーニング部35M、35C、35Kが配置されている。
【0036】
現像部33Y、33M、33C、33Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)のトナーで現像することによって感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上の静電潜像を顕像化する。これにより、各感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)のトナー像が形成される。
【0037】
中間転写部104の第1転写ローラ34Y、34M、34C、34Kは、感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上に形成されたトナー像を中間転写ベルト41上の所定位置に逐次転写する。クリーニング部35Y、35M、35C、35Kは、トナー像の転写を終えた感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kの表面に残留するトナーを除去する。
【0038】
一方、第2転写ローラ42は、中間転写ベルト41上に転写されたトナー像を、給紙部108のトレイPG1、PG2、PG3から搬送され、給紙ローラ81によってタイミングが取られて送り出された用紙Pに転写する。ベルトクリーニング部43は、トナー像の用紙Pへの転写を終えた中間転写ベルト41の表面を清掃し、清掃された中間転写ベルト41は次の画像転写に供される。
【0039】
トナー像を担持した用紙Pは定着部115に送られ、定着部115は用紙Pを加圧加熱することによって、トナー像を用紙Pへ定着させる。
【0040】
排紙反転部106は、定着部115による定着処理を終えた用紙Pを搬送して排紙トレイ61に排紙する。用紙Pを表裏反転して排紙する場合には、排紙ガイド62が、一旦、用紙Pを下方に導き、排紙反転ローラ63に用紙Pの後端を挟持させた後に反転搬送し、排紙ガイド62が用紙Pを排紙ローラ64へ導いて排紙する。
【0041】
なお、用紙Pの裏面にも画像形成を行う場合、排紙ガイド62は、表面のトナー像の定着処理を終えた用紙Pを下方にある再給紙部117に搬送し、再給紙反転ローラ71により後端を挟持させた後、逆送することによって用紙Pを反転させて、再給紙搬送路72に送り出し、裏面への画像形成に供する。
【0042】
画像形成装置12において、感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kは図1の矢印に示す方向に回転する。そして、無端状ベルトからなる中間転写ベルト41は、ベルト駆動ローラ44の駆動力によって図1の矢印に示す方向に回転しながら移動する。
【0043】
また、現像部33Y、33M、33C、33Kは、着色粉体である各色(Y、M、C、BK)のトナーと磁性材の粉体であるキャリアが所定の割合で混合された二成分現像剤を用いて各色のトナー像を形成する。具体的には、トナーとキャリアを互いに逆極性に摩擦帯電させ、トナーだけを静電的に静電潜像に移行させることにより、感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上の静電潜像をイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)のトナーによって可視化する。
【0044】
しかし、様々な原因によって、トナーと共にキャリアも感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上に移行してしまう場合がある。感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上に移行したキャリアは、用紙P上に形成される画像の画質劣化や、感光体ドラム31Y、31M、31C、31K、中間転写体41、及びクリーニング部35Y、35M、35C、35Kの劣化を引き起こす要因となる。
【0045】
そこで、図1への図示は省略するが、画像形成装置12は、感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上に移行したキャリアを回収するキャリア回収搬送部を、感光体ドラム31Y、31M、31C、31K毎に備えている。
【0046】
図2を参照して、図1に示した画像形成装置12が備えるキャリア回収搬送部の構成を説明する。以後、感光体ドラム31Yの外周に沿って配置されたキャリア回収搬送部の構成を示すが、他の感光体ドラム31M、31C、31Kの外周にも同様な構成を備えるキャリア回収搬送部が配置されている。
【0047】
画像形成装置12は、所定の軸を中心として回転する感光体ドラム31Yと、感光体ドラム31Yの外周面を帯電させる主帯電部32Yと、感光体ドラム31Y上にトナー像を形成する現像部33Yと、感光体ドラム31Y上に形成されたトナー像を中間転写体41上へ転写する第1転写ローラ34Yと、トナー像を転写した後の感光体ドラム31Y上に残されたトナーを除去するクリーニング部35Yと、感光体ドラム31Y上のキャリアを少なくとも磁力により回収し、回収したキャリアを保持しながら感光体ドラム31Yの軸方向へ搬送し、感光体ドラム31Yの端部まで搬送されたキャリアを剥離するキャリア回収搬送部(14a、15)と、を備える。
【0048】
本発明の実施の形態では、キャリア回収搬送部(14a、15)は、感光体ドラム31Yの回転方向において、現像部33Yよりも下流であって第1転写ローラ34Yよりも上流に配置されている。なお、主帯電部32Yと現像部33Yの間に配置される露光部2Yは図示を省略している。
【0049】
キャリア回収搬送部(14a、15)は、感光体ドラム31Yの外周面に対向して配置される無端状のベルトと、ベルトを感光体ドラム31Yの軸方向へ回転移動させるプーリと、ベルトから剥離したキャリアを受け取るキャリア受け部材15とを備える。
【0050】
図5を参照して、図2に示したキャリア回収搬送部の構成を説明する。無端状のベルト13は、感光体ドラム31Yの外周面に対向して配置され、感光体ドラム31Yに対向するベルト13のキャリア回収面は着磁されている。また、無端状のベルト13は、感光体ドラム31Yの両端部の外側に配置されたプーリ14a、14bに掛けられ、プーリ14a、14bの回転に併せて、感光体ドラム31Yの軸方向へ回転移動する。これにより、無端状のベルト13は、感光体ドラム31Y上のキャリアを自らの磁力により回収し、回収したキャリアをキャリア回収面に保持しながら感光体ドラム31Yの軸方向へ搬送することができる。
【0051】
例えば、プーリ14a、14bのピッチ円径は21mmφであり、ベルト13を10Nの取付け張力で張架する。プーリ14a、14bの回転数が45r.p.m.である時、ベルト13の移動速度は50mm/sであって、感光体ドラム31Yの作像幅が300mmである場合、ベルト13は作像幅の一端から他端まで6秒で移動することになる。ベルト13の短手方向の幅が4mmで、キャリアの粒径が33μmである場合、ベルト13上に110万個のキャリアを敷き詰める、すなわち回収することができる。
【0052】
感光体ドラム31Yの周速が750mm/sであるとき、印刷速度はA4サイズの横送りで150枚/分となる。A4一枚あたりの感光体ドラム31Yへのキャリア付着個数を100個と見積もった場合、6秒間では1500個となり、キャリア回収量の容量としては十分である。
【0053】
ベルト13上の磁束密度は50〜100mTであり、感光体ドラム31Yとベルト13との隙間(図2のD1)を0.3〜0.5mmとすれば、感光体ドラム31Y上のキャリアをベルト13上へ移転させることができる。
【0054】
なお、ベルト13の移動速度は可変であって、二成分現像剤が投入したばかりの初期においては、キャリア付着が多く発生するため、ベルト13の移動速度を50mm/sとし、印刷枚数が進み、キャリア付着が減少するのを見計らって、移動速度を減じる。これにより、図6を参照して後述するスクレーパ16の摩耗を抑制することができる。
【0055】
キャリア受け部材15は、一方のプーリ14aの近傍に配置され、ベルト13から剥離したキャリアを受け取る容器である。ベルト13から剥離したキャリアは自由落下するため、キャリア受け部材15は、キャリアが剥離する部分から垂直下方に向かって配置される。
【0056】
また、無端状のベルト13及びプーリ14a、14bはそれぞれ導電性を有し、画像形成装置12は、プーリ14aを介してベルト13に対して電圧を印加する電源部HVを備える。電源部HVは、ベルト13に対して直流電圧に交流電圧を重畳させた電圧を印加することができる。これにより、キャリア回収搬送部は、磁力の他にクーロン力によってもキャリアを回収することができる。
【0057】
なお、本発明の実施の形態におけるキャリアの諸元は次の通りである。キャリアの粒径は33μm、キャリアの比透磁率は3.5、キャリアの電荷量は3.2μC/g、キャリアの比重は5である。
【0058】
図6は図5の一点破線で囲んだ領域G1を拡大した斜視図である。プーリ14aは回転し、これに併せてベルト13も回転しながら感光体ドラム31Yの軸方向に移動する。感光体ドラム31Yの外周面に対向するベルト13はプーリ14aに向かって移動する。よって、感光体ドラム31Yの外周面に対向するキャリア回収面に回収されたキャリアは、プーリ14aに向かって搬送される。そして、プーリ14aまで搬送されたキャリアは、スクレーパ16によってキャリア回収面から剥離される。剥離されたキャリアはキャリア受け部材15により受け取られる。なお、キャリア受け部材15へ回収されたキャリアは、パイプを通って図示しない排トナー排出パイプと合流し、排トナーボックスへ搬送される。
【0059】
無端状のベルト13の裏面には、ベルト13の移動方向に沿って凸部及び凹部が繰返し形成されている。プーリ14aは、繰返し形成された凸部及び凹部と同じピッチの凹凸形状を備える。プーリ14aとベルト13の間の摩擦力によりベルト13を駆動する場合に比べて、少ない張力により大きなトルクを得ることができる。例えば、ベルト13の張力を10Nに設定した場合、100N・cmの空転トルクをえることができ、ベルト13の張力を20Nに設定した場合、110N・cmとなり、キャリア回収に必要なトルクを得るためには十分な張力である。また、この張力であれば、ベルト13が自重によって感光体ドラム31Yの外周面に接触することも回避できる。
【0060】
なお、スクレーパ16は、ベルト13上の総てのキャリアを一度にキャリア回収面から剥離する必要はない。スクレーパ16による剥ぎ取りが不十分でベルト13上に2〜3層のキャリアが残存していたとしてもその積層高さは0.1mm未満であり、感光体ドラムとベルト13との隙間(0.3mm以上)を考慮しても、感光体ドラム31Y上のトナー像を乱すことはない。
【0061】
図3は、図2に示したキャリア回収搬送部をその上方から見た時の上面図である。キャリア回収搬送部の上面には、スクレーパ16によってキャリアが剥離された後のベルト13のキャリア回収面が現れている。ベルト13のキャリア回収面は、感光体ドラム31Yの軸方向に沿って移動する。図3では、ベルト13の着磁の一例を示すために、キャリア回収面にN極及びS極の領域を示している。ベルト13のキャリア回収面には、ベルト13の移動方向に沿ってN極とS極が交互に等間隔で配列されている。
【0062】
図4(a)〜図4(c)を参照して、ベルト13の着磁の例を説明する。図4(a)及び図4(b)は、ベルト13の移動方向に沿ってN極とS極を交互に配列した例を示す。図4(a)では、N極とS極の接合面がベルト13の移動方向に垂直であるのに対して、図4(b)では、N極とS極の接合面がベルト13の移動方向に対して傾斜している。
【0063】
図4(a)において磁力線はベルト13の移動方向に対して略平行になるが、図4(b)において磁力線はベルト13の移動方向に対して斜めになるため、図4(a)よりもベルト13の移動方向に均一な磁場を形成することができる。よって、磁極の接合面を斜めにすることにより、キャリアの回収効率を高め、磁極の接合面におけるキャリアの保持力不足を補うことができる。なお、N極とS極の接合面がベルト13の移動方向に垂直である図4(a)の例は、図4(b)に比べて、容易に製造することができる利点がある。
【0064】
図4(c)は、ベルト13のキャリア回収面とその裏面をそれぞれ異なる磁極で着磁した場合を示す。具体的には、ベルト13のキャリア回収面(表)をN極に着磁し、ベルト13の裏面(裏)をS極に着磁した場合を示す。これとは逆に、ベルト13のキャリア回収面(表)をS極に着磁し、ベルト13の裏面(裏)をN極に着磁しても構わない。図4(c)において磁力線はベルト13のキャリア回収面(表)から裏面に向けて形成されるため、図4(b)よりもベルト13の移動方向に均一な磁場を形成することができる。よって、キャリアの回収効率を高め、磁極の接合面におけるキャリアの保持力不足を補うことができる。
【0065】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、以下の作用効果が得られる。
【0066】
キャリア回収搬送部は、感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kの外周面に対向して配置される無端状のベルト13と、ベルト13を感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kの軸方向へ回転移動させるプーリ14a、14bとを備える。そして、感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kに対向するベルト13のキャリア回収面は着磁されている。これにより、感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上のキャリアを磁力によりベルト13のキャリア回収面に回収し、回収したキャリアを保持しながら感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kの軸方向へ搬送することができる。
【0067】
図4(a)及び図4(b)に示したように、キャリア回収面には、ベルト13の移動方向に沿ってN極とS極が交互に配列されている。これにより、N極とS極の間に発生する磁力線によって、キャリア回収面と感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kの外周面との間に磁界が形成され、感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上のキャリアをキャリア回収面に回収することができる。
【0068】
或いは、図4(c)に示したように、キャリア回収面はN極またはS極に着磁され、キャリア回収面の裏面はS極またはN極に着磁されていてもよい。これにより、ベルト13の表裏面の間に磁力線が形成されるので、ベルト13の移動方向に沿って一様な磁場を形成することができる。よって、キャリアの回収効率が向上する。
【0069】
図6に示したように、ベルト13の裏面には、ベルト13の移動方向に沿って凸部及び凹部が繰返し形成され、プーリ14a、14bは、繰返し形成された凸部及び凹部と同じピッチの凹凸形状を備える。これにより、プーリ14a、14bとベルト13との間の摩擦力によりベルト13を駆動する場合に比べて、少ない張力により大きなトルクを得ることができる。
【0070】
電源部HVを用いて導電性のベルト13に対して電圧を印加することにより、キャリア回収搬送部は、感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上のキャリアを磁力及びクーロン力により回収することができる。
【0071】
このように、従来では、感光体ドラムに対してキャリア回収ローラを配置したため、キャリア回収ローラ上のキャリアはそのローラ全幅にわたるスクレーパで剥ぎ取り、その後、スクリューなどによって感光体ドラムの端部まで搬送する必要があった。このため、キャリア回収ローラ、剥ぎ取りスクレーパ、スクリューなどの部材を収納するスペースを必要とし、画像形成装置の大型化を招いていた。
【0072】
これに対して、本発明の実施の形態では、キャリア回収搬送部としてのベルト13が、感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上のキャリアを回収し、回収したキャリアを保持しながら感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kの軸方向へ搬送するため、キャリアを回収するためのローラや、ローラからキャリアを剥ぎ取るスクレーパ、剥ぎ取られたキャリアを感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kの軸方向へ搬送するスクリューなどの機能を集約して、部品点数が減少し、画像形成装置の小型化に貢献する。
【0073】
図16(a)は、感光体ドラム31Yと従来技術に関わるキャリア回収ローラ51を示す、回転軸に垂直な断面図であり、図16(b)は、図16(a)の一点鎖線で囲んだ領域G5を拡大した断面図である。前述したように、従来では、感光体ドラム31Yの回転軸に平行な軸を中心に回転するキャリア回収ローラ51を感光体ドラム31Yに隣接して配置し、キャリア回収ローラ51の内部に配置された磁石(図示せず)による磁気力や、キャリア回収ローラ51と感光体ドラム31Yの電位差によるクーロン力によって、キャリアをキャリア回収ローラ51の外周上へ回収する。
【0074】
図16(b)に示すように、キャリア回収ローラ51と感光体ドラム31Yとのニップ幅は、キャリア回収ローラ51の断面が円形であるため、中心よりも外側に向かって広がってしまう。しかし、平坦なキャリア回収面を備えるベルト13であれば、ベルト13の短手方向の幅(例えば4mm)において、キャリア回収面と感光体ドラム31Yとのニップ幅を均一にすることができる。ベルト13の短手方向の端部において、キャリア回収ローラ51とベルト13とでは、距離D3だけの違いが生じる。したがって、ベルト13の短手方向の幅にわたって均一な磁界及び電界が形成され、キャリアを効率よく回収することができる。これに対して、従来では、キャリア回収ローラ51の径を大きくする必要があり、画像形成装置を大型化させてしまう要因となる。
【0075】
図17を参照して、ベルト13の短手方向の幅とキャリア回収効率との関係を説明する。電源HVの電圧印加条件としては、極大値と極小値との電位差が1kV、周波数10kHzの矩形パルスの交流電圧に、直流電圧(DC)−900Vを重畳させた電圧をベルト13に印加する。感光体ドラム31Yの周速は750mm/sである。図17には、磁気力を用いずにクーロン力だけでキャリア回収を行った場合のキャリア回収効率を示す。
【0076】
ベルト13の幅の増加と共にキャリア回収効率も上昇するが、同時に、画像形成装置の小型化には不利となる。本発明の実施の形態及びその変形例で示したように、磁力によるキャリア吸引に加えて、クーロン力によるキャリア吸引を行うことにより、狭いベルト幅、例えば4mm程度の幅であっても、十分に高いキャリア回収効率を実現することができる。
(第1の変形例)
【0077】
第1の変形例では、着磁されたベルト13の代りに、非磁性のベルトと磁石を用いたキャリア回収搬送部について説明する。図7は、第1の変形例に係わるキャリア回収搬送部の構成を示す斜視図である。第1の変形例に係わるキャリア回収搬送部は、感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kの外周面に対向して配置される無端状のベルト17と、ベルト17を感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kの軸方向へ回転移動させるプーリ14a、14bと、感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kと逆側のベルト17の面の上方に配置された磁石18と、キャリア受け部材15とを備える。
【0078】
磁石18が発する磁力線はベルト17を貫通して、ベルト17のキャリア回収面と感光体ドラム31Yの外周面との間に磁界を形成する。感光体ドラム31Y上のキャリアは、この磁界によりベルト17のキャリア回収面に吸着される。なお、磁石18は、永久磁石である場合について説明するが、電磁石であっても構わない。
【0079】
ベルト17は、非磁性ベルトであって着磁されていないが、形状、寸法は実施の形態におけるベルト13と同じである。また、ベルト17のキャリア回収面は、ブラスト処理、溶射処理、或いは植毛処理などの粗面処理が施され、ベルト17のキャリア回収面の最大高さRzは0.5μm以上10μm以下に設定されている。例えば、ベルト17の材質にがSUS303が含まれ、ベルト17の厚みは0.1mmである。
【0080】
なお、ブラスト処理では、投射材とよばれる粒体を加工物であるベルト17のキャリア回収面に衝突させてキャリア回収面を粗面に処理する。溶射処理では、材料を加熱・溶解して、被施工物であるベルト17のキャリア回収面に吹き付けて粗面の被膜を形成する。植毛処理では、例えばアクリル繊維をキャリア回収面に植え付ける。
【0081】
ベルト17は、プーリ14a、14bの回転に併せて回転し、ベルト17のキャリア回収面は、感光体ドラム31Yの軸方向に移動する。ベルト17のキャリア回収面に粗面処理を施すことにより、磁石18によるキャリア吸引力よりも、キャリア回収面とキャリアとの摩擦抵抗力の方が大きくなり、キャリアはベルト17のキャリア回収面に吸着したままベルト17のキャリア回収面を移動する。逆に、キャリア回収面の最大高さRzを0.5μm未満にしてしまうと、磁石18によるキャリア吸引力が、キャリア回収面とキャリアとの摩擦抵抗力よりも大きくなり、ベルト17のキャリア回収面に吸着したキャリアは、感光体ドラム31Yの軸方向に移動しにくくなる。
【0082】
図8は図7の一点破線で囲んだ領域G2を拡大した斜視図である。プーリ14aは回転し、これに併せてベルト13も回転しながら感光体ドラム31Yの軸方向に移動する。感光体ドラム31Yの外周面に対向するベルト13は、プーリ14aに向かって移動する。よって、感光体ドラム31Yの外周面に対向するキャリア回収面に回収されたキャリアは、プーリ14aに向かって搬送される。
【0083】
磁石18の一端は、感光体ドラム31Yの端部の外側まで、具体的にはプーリ14aの近傍まで延伸されている。キャリアは、プーリ14aまで搬送されると、磁石18による磁気吸引力から解放されてキャリア回収面から剥離する。剥離したキャリアはキャリア受け部材15により受け取られる。なお、キャリア剥離手段として、磁気吸引力からの解放の他に、図6に示したようにスクレーパ16を追加して、物理的にキャリアを剥離しても構わない。
【0084】
図9(a)は感光体ドラム31Yの軸方向に沿った断面図であり、図9(b)は、感光体ドラム31Yの軸方向における、感光体ドラム31Y、作像幅(現像部の幅)、磁石18及びキャリア受け部材15の位置関係を示す模式図である。図9(a)に示すように、ベルト17のキャリア回収面17aは、感光体ドラム31Yの外周面に対向している。磁石18のキャリア回収面17a側にN極が配置され、磁石18の逆側にS極が配置されている。キャリア回収面17aに吸着したキャリアCaは、感光体ドラム31Yの軸方向に移動し、磁石18の一端を過ぎると、磁石18による磁気吸引力から解放されて自由落下する。自由落下するキャリアCaは、キャリア受け部材15に回収され、排トナーパイプ(図示省略)へ送られる。
【0085】
なお、第1の変形例におけるベルト17と感光体ドラム31Yとの隙間は0.3〜0.5mmであり、ベルト17表面での磁束密度は50〜100mTである。
【0086】
図9(b)に示すように、感光体ドラム31Yのうちその両端を除いた部分に、静電潜像やトナー像が形成される作像領域が位置する。磁石18の一端は感光体ドラム31Yの端部の外側まで延伸され、磁石18の他端は作像領域の端部と一致する。キャリア受け部材15がキャリアCaを受け取ることができる範囲には、磁石18の一端が含まれている。
【0087】
以上説明したように、第1の変形例によれば、ベルト17の面の上方に配置された磁石が発する磁力線がベルト17を貫通してベルト17と感光体ドラム31Yとの間に磁界が形成されるため、感光体ドラム31Y上のキャリアを磁力によりベルト17上に回収し、回収したキャリアを保持しながら感光体ドラム31Yの軸方向へ搬送することができる。
【0088】
また、磁石18の一端は感光体ドラム31Yの端部の外側まで延伸し、キャリア受け部材15は、磁石18の一端においてベルト17から剥離したキャリアを受け取る。ベルト17上へ磁力によって保持されているキャリアは、ベルト17上を移動し、磁石18の一端を過ぎると、磁気吸引力が無くなるため、自然落下する。キャリア受け部材15は、この自然落下するキャリアを受け取ることができる。
【0089】
ベルト17の感光体ドラム31Yに対向する面は、ブラスト処理、溶射処理、植毛処理を含む粗面処理が施されている。ベルト17のキャリア回収面に粗面処理を施すことにより、磁石18によるキャリア吸引力よりも、キャリア回収面とキャリアとの摩擦抵抗力の方が大きくなり、キャリアはベルト17のキャリア回収面に吸着したままベルト17のキャリア回収面を移動することができる。
【0090】
なお、実施の形態と同様にして、電源部HVを用いて導電性のベルト17に対して電圧を印加することにより、キャリア回収搬送部は、感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上のキャリアを磁力及びクーロン力により回収してもよい。
(第2の変形例)
【0091】
第2の変形例では、無端状のベルト17の代りに、感光体ドラム31Yと磁石18の間に板状部材を配置したキャリア回収搬送部について説明する。図10は、第2の変形例に係わるキャリア回収搬送部の構成を示す斜視図である。第2の変形例に係わるキャリア回収搬送部は、感光体ドラム31Yの外周面に対向して配置される磁石18と、磁石18と感光体ドラム31Yの外周面の間に配置される板状部材19とを備える。板状部材19は、感光体ドラム31Yの軸方向に摺動可能である。磁石18及び板状部材19は、感光体ドラム31Yの軸方向を長手方向とする形状をそれぞれ有する。
【0092】
図11は、図10の一点破線で囲んだ領域G3を拡大した断面図である。板状部材19のキャリア回収面は、感光体ドラム31Yの外周面に対向している。磁石18は、感光体ドラム31Yの外周面に対向する板状部材19の上方に配置されている。磁石18のキャリア回収面側にはN極が配置され、磁石18の逆側にはS極が配置されている。磁石18の一端は感光体ドラム31Yの端部の外側まで延伸され、磁石18の一端の下方にキャリア受け部材15が配置されている。板状部材19の一端は、磁石18の一端よりも更に外側まで延伸され、数回にわたり屈曲されている。この屈曲部は、キャリア受け部材15よりも更に外側に配置されている。キャリア受け部材15と板状部材19との間には、掻き取りフェルト20が配置されている。
【0093】
磁石18が発する磁力線は板状部材19を貫通して、板状部材19のキャリア回収面と感光体ドラム31Yの外周面との間に磁界を形成する。感光体ドラム31Y上のキャリアは、この磁界により板状部材19のキャリア回収面に吸着される。
【0094】
磁石18の短手方向の幅は10mmであり、板状部材19のキャリア回収面における磁束密度は150〜200mTである。板状部材19と感光体ドラム31Yとの隙間は0.5〜0.7mmである。これにより、板状部材19は、300mm×10mmの範囲においてキャリアを5層以上保持することができ、約10数万枚の印刷分のキャリアを保持することができる。この想定される枚数に達した場合、図12に示すように、軸方向への摺動動作を一回行い、板状部材19に貯まったキャリアをキャリア受け部材15に落下させる。
【0095】
図12に示すように、図11の板状部材19は、感光体ドラム31Yの軸方向に摺動させることができる。この摺動に併せて、板状部材19のキャリア回収面19aに回収されたキャリアCaは、感光体ドラム31Yの軸方向に搬送される。磁石18の一端は感光体ドラム31Yの端部の外側まで、具体的にはキャリア受け部材15まで延伸されている。キャリアCaは、磁石18の一端まで搬送されると、磁石18による磁気吸引力から解放されてキャリア回収面19aから剥離する。剥離したキャリアはキャリア受け部材15により受け取られる。更に、掻き取りフェルト20は、磁気吸引力から解放されてもなおキャリア回収面19aに留まるキャリアCaを掻き取る。これにより、キャリア回収面19aから効率よくキャリアCaを剥離することができる。
【0096】
板状部材19は、非磁性の部材であって着磁されていない。また、板状部材19のキャリア回収面19aは、ブラスト処理、溶射処理、或いは植毛処理などの粗面処理が施され、板状部材19のキャリア回収面19aの最大高さRzは0.5μm以上10μm以下に設定されている。板状部材19のキャリア回収面19aに粗面処理を施すことにより、磁石18によるキャリア吸引力よりも、キャリア回収面19aとキャリアCaとの摩擦抵抗力の方が大きくなる。よって、キャリアCaは、板状部材19のキャリア回収面19aに吸着したまま板状部材19のキャリア回収面19aを移動することができる。
【0097】
なお、実施の形態と同様にして、電源部HVを用いて導電性の板状部材19に対して電圧を印加することにより、キャリア回収搬送部は、感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上のキャリアを磁力及びクーロン力により回収してもよい。
(第3の変形例)
【0098】
第3の変形例では、無端状のベルト13、17や磁石18の代りに、感光体ドラム31Yの軸方向に配列された複数の電磁石を用いたキャリア回収搬送部について説明する。図13は、第3の変形例に係わるキャリア回収搬送部の構成を示す斜視図である。第3の変形例に係わるキャリア回収搬送部は、感光体ドラム31Yの外周面に対向し、且つ感光体ドラム31Yの軸方向に配列された複数の電磁石21と、複数の電磁石21への通電を制御する通電制御部と、キャリア受け部材15とを備える。なお、通電制御部は、図示を省略するが、図1の制御部27の機能の一部として実現すればよい。
【0099】
図14は図13の一点破線で囲んだ領域G4を拡大した断面図である。複数の電磁石TC1、TC2、TC3、・・・が、感光体ドラム31Yの外周面に対向し、且つ感光体ドラム31Yの軸方向に配列されている。複数の電磁石21の一端は、感光体ドラム31Yの端部の外側まで、具体的にはキャリア受け部材15まで延伸されている。図示は省略するが、複数の電磁石21の他端は、図9(b)と同様にして、作像幅の端部に一致している。
【0100】
複数の電磁石21は、感光体ドラム31Yの外周面から一定の隙間D2を空けて配置されている。通電制御部は、複数の電磁石TC1、TC2、TC3、・・・の通電を個別に制御することができる。電磁石TC1、TC2、TC3、・・・に通電することにより、複数の電磁石TC1、TC2、TC3、・・・の感光体ドラム31Yに対向する面(キャリア回収面)とその裏面との間に磁力線が形成され、感光体ドラム31Yの外周面と複数の電磁石TC1、TC2、TC3、・・・のキャリア回収面との間に磁界が形成される。感光体ドラム31Y上のキャリアは、この磁界により複数の電磁石TC1、TC2、TC3、・・・のキャリア回収面に吸着される。
【0101】
通電する電磁石TC1、TC2、TC3、・・・を、キャリア受け部材15に向かって順番に変化させることにより、キャリア回収面に吸着したキャリアを、吸着したままキャリア受け部材15に向かって搬送することができる。なお、板状部材19のキャリア回収面は、研磨処理などによって滑らかな面に処理されており、例えば、板状部材19のキャリア回収面の最大高さRzは0.5μm未満に設定されている。板状部材19のキャリア回収面を滑らかな面に処理して、複数の電磁石21によるキャリア吸引力を、キャリア回収面19aとキャリアとの摩擦抵抗力よりも大きくする。これにより、キャリアは、板状部材19のキャリア回収面に吸着したまま複数の電磁石21のキャリア回収面を移動することができる。
【0102】
複数の電磁石21の端部まで搬送されたキャリアは、電磁石21への通電を解除することにより、複数の電磁石21による磁気吸引力から解放されてキャリア回収面から剥離する。剥離したキャリアはキャリア受け部材15により受け取られる。
【0103】
第3の変形例において、電磁石TC1、TC2、TC3、・・・の1つ分の幅は5mmであり、隙間D2は0.2〜0.3mmであり、キャリア回収面における磁束密度は20〜50mTである。
【0104】
図15を参照して、複数の電磁石TC1、TC2、TC3、・・・の通電方法の一例を説明する。図15は、複数の電磁石21のキャリア回収面を示す図である。ハッチングを付した電磁石は通電状態を示し、ハッチングを付さない白抜きの電磁石は非通電状態を示す。図15の例において、通電制御部は、1〜3の三通りの通電状態を順番に繰り返す。これにより、図15の矢印に示すキャリア搬送方向へ、キャリアを搬送することができる。なおここでは、1〜3の三通りの各通電状態において、通電する1つの電磁石と通電しない2つの電磁石を繰り返す通電パターンを示したが、本発明はこれに限定されることはなく、通電する電磁石と通電しない電磁石の数を変更しても構わない。
(その他の実施の形態)
【0105】
上記のように、本発明は、1つの実施形態及びその変形例によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0106】
本発明の実施の形態及びその変形例において、キャリア回収搬送部は、図2に示したように、感光体ドラム31Yの回転方向において、現像部33Yよりも下流であって第1転写ローラ34Yよりも上流に配置されていた。感光体ドラム31Yに付着したキャリアの一部が転写部において中間転写ベルト41へ移行して中間転写ベルト41にダメージを与えてしまう。これを抑制するために、キャリア回収搬送部を第1転写ローラ34Yよりも上流に配置した。
【0107】
しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、キャリア回収搬送部は、感光体ドラム31Yの回転方向において、現像部33Yよりも下流であってクリーニング部35Yよりも上流に配置されていればよい。例えば、第1転写ローラ34Yよりも下流であってクリーニング部35Yよりも上流に配置されていても構わない。これにより、感光体ドラム31Yへのキャリア付着によるクリーニング部35Yや感光体ドラム31Yの外周面の劣化を抑制することができる。クリーニング部35Yにキャリアが入り込むとクリーニングブレードと感光体ドラム31Yとの間でキャリアが感光体ドラム31Yの外周面に傷を付ける場合があり、これを抑制することができる。第1転写ローラ34Yによる中間転写ベルト41と感光体ドラム31Yとの押し圧力小さく中間転写ベルト41へのダメージが無い或いは少ない場合に特に有効な手段である。
【0108】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ限定されるものである。
【符号の説明】
【0109】
2Y、2M、2C、2K 露光部
3Y、3M、3C、3K 画像形成部
12 画像形成装置
13、17 ベルト
14a、14b プーリ
15 キャリア受け部材
16 スクレーパ
17a、19a キャリア回収面
18 磁石
19 板状部材
19b 屈曲部
20 掻き取りフェルト
21 複数の電磁石
27 制御部
31Y、31M、31C、31K 感光体ドラム(像担持体)
32Y、32M、32C、32K 主帯電部
33Y、33M、33C、33K 現像部
34Y、34M、34C、34K 第1転写ローラ
35Y、35M、35C、35K クリーニング部
41 中間転写ベルト(転写体)
42 第2転写ローラ
43 ベルトクリーニング部
44 ベルト駆動ローラ
47 ベルト駆動モータ
61 排紙トレイ
62 排紙ガイド
63 排紙反転ローラ
64 排紙ローラ
71 再給紙反転ローラ
72 再給紙搬送路
81 給紙ローラ
101 原稿読取部
102 搬送ドラム
103 原稿載置台
104 中間転写部
105 原稿排出ローラ
106 排紙反転部
107 原稿排紙トレイ
108 給紙部
111 第1ミラーユニット
112 第2ミラーユニット
113 レンズ
114 画像読取制御部
115 定着部
117 再給紙部
HV 電源部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体と、
トナーとキャリアを含む二成分現像剤を用いて、像担持体上に形成された静電潜像を現像することにより、像担持体上にトナー像を形成する現像部と、
前記像担持体上に形成されたトナー像を転写体上へ転写する転写部と、
前記トナー像を転写した後の前記像担持体上に残されたトナーを除去するクリーニング部と、
前記像担持体上のキャリアを少なくとも磁力により回収し、回収したキャリアを保持しながら前記像担持体の軸方向へ搬送し、前記像担持体の端部まで搬送されたキャリアを剥離するキャリア回収搬送部と、を備え、
前記キャリア回収搬送部は、像担持体の回転方向において、前記現像部よりも下流であって前記クリーニング部よりも上流に配置されている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記キャリア回収搬送部は、
前記像担持体の外周面に対向して配置される無端状のベルトと、
前記ベルトを前記像担持体の軸方向へ回転移動させるプーリと、を備え、
前記像担持体に対向する前記ベルトのキャリア回収面は着磁されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記キャリア回収面には、前記ベルトの移動方向に沿ってN極とS極が交互に配列されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記キャリア回収面はN極またはS極に着磁され、前記キャリア回収面の裏面はS極またはN極に着磁されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記キャリア回収搬送部は、
前記像担持体の外周面に対向して配置される無端状のベルトと、
前記ベルトを前記像担持体の軸方向へ回転移動させるプーリと、
前記像担持体と逆側の前記ベルトの面の上方に配置された磁石と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記磁石の一端は前記像担持体の端部の外側まで延伸し、
前記キャリア回収搬送部は、前記磁石の一端において前記ベルトから剥離したキャリアを受け取るキャリア受け部材を更に備えることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記ベルトの前記像担持体に対向する面は、ブラスト処理、溶射処理、植毛処理を含む粗面処理が施されていることを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記ベルトの裏面には、当該ベルトの移動方向に沿って凸部及び凹部が繰返し形成され、
前記プーリは、繰返し形成された凸部及び凹部と同じピッチの凹凸形状を備える
ことを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
導電性の前記ベルトに対して電圧を印加する電源部を更に備え、
前記キャリア回収搬送部は、前記像担持体上のキャリアを磁力及びクーロン力により回収する
ことを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記キャリア回収搬送部は、
前記像担持体の外周面に対向して配置される磁石と、
前記磁石と前記像担持体の外周面の間に配置される板状部材とを備え、
前記板状部材は、前記像担持体の軸方向に摺動可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記磁石の一端は前記像担持体の端部の外側まで延伸し、
前記キャリア回収搬送部は、前記磁石の一端において前記板状部材から剥離したキャリアを受け取るキャリア受け部材を更に備えることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記板状部材の前記像担持体に対向する面は、ブラスト処理、溶射処理、植毛処理を含む粗面処理が施されていることを特徴とする請求項10または11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
導電性の前記板状部材に対して電圧を印加する電源部を更に備え、
前記キャリア回収搬送部は、前記像担持体上のキャリアを磁力及びクーロン力により回収する
ことを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記キャリア回収搬送部は、
前記像担持体の外周面に対向し、且つ前記像担持体の軸方向に配列された複数の電磁石と、
前記複数の電磁石への通電を制御する通電制御部と、を備え、
前記通電制御部は、通電する電磁石を像担持体の軸方向へ移動させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記キャリア回収搬送部は、前記像担持体の回転方向において、前記現像部よりも下流であって前記転写部よりも上流に配置されていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−59390(P2011−59390A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−209203(P2009−209203)
【出願日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】