説明

画像形成装置

【課題】トナーボトルとプロセスユニットとの間にフロート部を設けた構成において、トナーボトルを本体に固定してもトナーボトルの振動がプロセスユニットに伝達することを防止し、製造コストを低減する。
【解決手段】プロセスユニット上に遊動可能に配設されたフロート部材61と、トナーボトル側シャッタ51に従動してトナーを搬入するトナー入口を閉鎖する閉鎖位置と、トナー入口を開口する開口位置との間をスライド可能にフロート部材61に係合するプロセスユニット側シャッタ71とを備えた画像形成装置において、本体に形成された本体係合部59と、プロセスユニット側シャッタ71に形成された爪部74とを備え、トナーボトル側シャッタ51が開口位置にあるときに、本体係合部59と爪部74とが係合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロセスユニットにトナーを供給する着脱可能なトナーボトルを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図12に示すように、トナーボトル101を画像形成装置本体102に固定するため、本体102に設けられた円形のトナーボトル収容部103内にトナーボトル101を差し込むと、トナーボトル収容部103の底部に設けられた樹脂からなる弾性突片104上の凸部105にトナーボトル101の外周に設けられた穴部106が係合することで、画像形成装置本体102にトナーボトル101を固定する構成が採用されていた。
【0003】
しかし、この場合には樹脂からなる弾性突片104のクリープによりトナーボトル101がトナーボトル収容部103から飛び出し、トナーボトル101の情報検知のための基板の読み込みをトナーボトル101の背面で行う構成では、読み取り側に接触を維持するための構成を追加するなどコストが増大するという問題があった。
【0004】
また、特許文献1にはトナーボトルの振動がプロセスユニットに伝わることを防止するために、トナーボトルとプロセスユニットとの間にフロート部を設けた構成のものも提案されている。
【0005】
しかし、特許文献1に記載の構成において、固定レバーによりトナーボトルとプロセスユニットとを固定すると、お互いが固定されてしまい、フロート部を設けた意味がなくなるという問題があった。また、別部品である固定レバーを使用するので、製造コストが増大するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−219417号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、トナーボトルとプロセスユニットとの間にフロート部を設けた構成において、トナーボトルを本体に固定してもトナーボトルの振動がプロセスユニットに伝達することを防止し、また、既存の部品を用いて簡単な構成でトナーボトルとプロセスユニットとを連通するので、製造コストを低減することができる画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための手段として、本発明の画像形成装置は、
本体と、該本体内に配設され中間転写ベルト上に画像潜像を形成するプロセスユニットと、前記本体のプロセスユニットよりも上方に着脱可能に装着され前記プロセスユニットにトナーを供給するトナーボトルとを有し、
前記トナーボトルからトナーを搬出するトナー出口を閉鎖する閉鎖位置と、前記トナー出口を開口する開口位置との間をスライド可能に前記トナーボトルに係合するトナーボトル側シャッタと、
前記プロセスユニット上に遊動可能に配設されたフロート部材と、
前記トナーボトル側シャッタに従動して前記プロセスユニットにトナーを搬入するトナー入口を閉鎖する閉鎖位置と、前記トナー入口を開口する開口位置との間をスライド可能に前記フロート部材に係合するプロセスユニット側シャッタと、
を備えた画像形成装置において、
前記本体に形成された本体係合部と、
前記プロセスユニット側シャッタに形成された爪部と、
を備え、前記トナーボトル側シャッタが開口位置にあるときに、前記本体係合部と爪部とが係合するものである。
【0009】
前記構成により、プロセスユニット上に遊動可能に配設されたフロート部材よりもトナーボトル側にあるプロセスユニット側シャッタを介してトナーボトルを本体に固定するので、トナーボトルの振動がプロセスユニットに伝達するのを防止することができる。また、既存の部品であるトナーボトル側シャッタとプロセスユニット側シャッタとを用いて簡単な構成でトナーボトルとプロセスユニットとを接続して連通し、また本体へのトナーボトルの固定が可能になるので、製造コストを低減することができる。
【0010】
他の手段として、本体と、該本体内に配設され中間転写ベルト上に画像潜像を形成するプロセスユニットと、前記本体のプロセスユニットよりも上方に着脱可能に装着され前記プロセスユニットにトナーを供給するトナーボトルとを有し、
前記トナーボトルからトナーを搬出するトナー出口を閉鎖する閉鎖位置と、前記トナー出口を開口する開口位置との間をスライド可能に前記トナーボトルに係合するトナーボトル側シャッタと、
前記プロセスユニット上に遊動可能に配設されたフロート部材と、
前記トナーボトル側シャッタに従動して前記プロセスユニットにトナーを搬入するトナー入口を閉鎖する閉鎖位置と、前記トナー入口を開口する開口位置との間をスライド可能に前記フロート部材に係合するプロセスユニット側シャッタと、
を備えた画像形成装置において、
前記本体に形成された本体係合部と、
前記トナーボトル側シャッタに形成された爪部と、
を備え、前記トナーボトル側シャッタが開口位置にあるときに、前記本体係合部と爪部とが係合することが好ましい。
【0011】
前記構成により、プロセスユニット上に遊動可能に配設されたフロート部材よりもトナーボトル側にあるトナーボトル側シャッタを介してトナーボトルを本体に固定することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、トナーボトルとプロセスユニットとの間にフロート部を設けた構成であっても、プロセスユニット上に遊動可能に配設されたフロート部材よりもトナーボトル側にあるプロセスユニット側シャッタを介してトナーボトルを本体に固定するので、トナーボトルの振動がプロセスユニットに伝達するのを防止することができる。また、既存の部品であるトナーボトル側シャッタとプロセスユニット側シャッタとを用いて簡単な構成でトナーボトルとプロセスユニットとを接続して連通し、また本体へのトナーボトルの固定が可能になるので、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の画像形成装置を示す概略正面図である。
【図2】(a)は図1の画像形成装置のトナーボトルを一方の側面側から見た斜視図、(b)は(a)のトナーボトルを他方の側面側から見た斜視図である。
【図3】図2のトナーボトルを背面側から見た斜視図である。
【図4】図3のトナーボトルに取り付けられたトナーボトル側シャッタの拡大斜視図である。
【図5】図2のトナーボトルおよびこれを装着するトナーボトルホルダの斜視図である。
【図6】図5のトナーボトルホルダの引出側に固定されたフロート部材およびこのフロート部材に取り付けるプロセスユニット側シャッタの拡大斜視図である。
【図7】図6のフロート部材およびこのフロート部材に取り付けられたプロセスユニット側シャッタにトナーボトル側シャッタを装着する前の引出側から見た斜視図である。
【図8】(a)はフロート部材およびプロセスユニット側シャッタにトナーボトルを装着する前の状態を背面側から見た斜視図、(b)はフロート部材およびプロセスユニット側シャッタにトナーボトルを装着した状態を背面側から見た斜視図である。
【図9】(a)はフロート部材およびプロセスユニット側シャッタにトナーボトルを装着した状態のトナーボトル側シャッタを引出側から見た斜視図、(b)は(a)からプロセスユニット側シャッタをC方向に移動させた状態を示す斜視図である。
【図10】トナーボトルのトナー出口とプロセスユニットのトナー入口との間に配設されたシャッタおよびシールの概略断面図である。
【図11】(a)は爪部をプロセスユニット側シャッタに設けた変形例を示す斜視図、(b)は(a)のプロセスユニット側シャッタをC方向に移動させた状態を示す斜視図である。
【図12】従来のトナーボトルおよびトナーボトルホルダを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0015】
図1に、タンデム式のカラーレーザプリンタである画像形成装置11を示す。この画像形成装置11は本体11aと、プロセスユニット12と、転写ユニット13と、露光ユニット14と、給紙ユニット15と、クリーニングユニット16とを備える。
【0016】
プロセスユニット12は、転写ユニット13の中間転写ベルト18に沿って4カ所に配置され、それぞれクリーニングユニット16側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の画像形成を行うことにより、中間転写ベルト18の表面にカラー画像を形成する。各プロセスユニット12は、イエローのプロセスユニット12で代表的に示すように、感光体ドラム20の周囲に帯電装置21と現像装置22と清掃装置23とを備える。
【0017】
帯電装置21は、感光体ドラム20の表面に所定の表面電位を形成する。この表面電位は、露光ユニット14によって露光されることにより静電潜像となる。
【0018】
現像装置22は、感光体ドラム20にトナーを供給して静電潜像を現像する。現像装置22の上方には、現像装置22にトナーを補給するトナーボトル41が、トナーボトルホルダ43に着脱可能に設置されている。
【0019】
清掃装置23は感光体ドラム20への転写後、この表面に残留するトナーを回収して清掃する。
【0020】
転写ユニット13は一対の支持ローラ27、28に中間転写ベルト18を架け渡し、駆動装置(図示せず)により支持ローラ27を駆動させ、中間転写ベルト18を矢印A方向に駆動する。転写ユニット13は、イエローの感光体ドラム20で代表的に示すように、感光体ドラム20と対向して1次転写部を構成する1次転写ローラ31と、支持ローラ27と対向して2次転写部を構成する2次転写ローラ33とを有する。
【0021】
露光ユニット14は、感光体ドラム20に対してレーザ光を照射し、図示しないパソコンから送付される画像データに対応する静電潜像を形成する。
【0022】
給紙ユニット15は、給紙カセット35および手差し給紙カセット36に収容した記録媒体Sを順次、搬送ローラ37を介して2次転写部へと搬送する。2次転写部に搬送された記録媒体Sには中間転写ベルト18上に形成されたトナー像が転写され、定着ユニット38で転写されたトナー像が定着された後、排出トレイ39へと搬出される。
【0023】
クリーニングユニット16は中間転写ベルト18に接離可能で、接近することにより中間転写ベルト18に残留するトナーを回収してクリーニングする。
【0024】
次に、トナーボトル41について詳述する。なお、説明の便宜上、図中矢印B方向を装着側、その反対方向を引出側という。トナーボトル41は後述するトナーボトルホルダ57の内面に形成されたレール57a(図5参照)に沿って矢印B方向に装着され、反対側に引き出される。
【0025】
図2(a)および(b)に示すトナーボトル41は内部にトナーが収容され、このトナーを供給スクリュー41a(図10参照)により撹拌搬送することで、トナーボトル41の底面に設けたトナー出口42(図10参照)からトナーを現像装置22に供給する。
【0026】
トナーボトル41の引出側両縁部には、水平方向に対向するように設けられた一対の内方に湾曲する把持部43が形成されている。トナーボトル41の下側には、トナーボトル41に固定された枠体46を介してトナーボトル側シャッタ51が図中矢印C方向にスライド可能に取り付けられている。
【0027】
図3に示すように、枠体46は正面部46aと、この正面部46aから装着側に向かって延びる側面部46b、46cとの3つの面部からなる公知の枠体である。枠体46には正面部46aの内側に設けられた枠体凹部47と、側面部46cに連続する背面46dから装着側に向かって突出する円筒形状の枠体突出部48aと、背面46dにトナーボトル41の装着方向と直交する方向に配設された係合溝48bと、側面部46bおよび46cの内側に設けられトナーボトル41の装着方向に沿って延びる案内溝49とが形成されている。
【0028】
図4に示すように、トナーボトル側シャッタ51は、引出側に上下方向に延びるように設けられユーザにつままれて矢印C方向に操作されるつまみ部52と、このつまみ部52に連続し装着側に設けられた水平板部53とを備えている。水平板部53には、トナーボトル41のトナー出口42と上下に重なる位置に形成された同形状の連通孔53aと、装着側縁部から突出するトナーボトル側シャッタ円筒部54と、水平板部53の裏面に設けられトナーボトル側シャッタ円筒部54の長手方向に開口する箱形状のトナーボトル側シャッタ係合部55(図3参照)とが形成されている。
【0029】
図5に、トナーボトル41を装着するトナーボトルホルダ57を示す。トナーボトルホルダ57には、図中矢印B方向にトナーボトル41が嵌め込まれる。各色のトナーボトルホルダ57の下縁縁部に近接して、矢印C方向に沿って設けられた溝状の本体係合部59が形成されている。
【0030】
イエローのトナーボトル41を装着するトナーボトルホルダ57で代表的に示すように、トナーボトルホルダ57の下方には、装着側に向かってプロセスユニット12が配設されている。
【0031】
プロセスユニット12の引出側上部には、公知の弾性部材61a(図10参照)を介して遊動可能にフロート部材61が配設されている。図6に示すように、このフロート部材61は平板形状であり、トナーボトル41のトナーをプロセスユニット12のトナー入口12a(図10参照)に流す連通孔62と、プロセスユニット12の長手方向と直交する方向に設けられた一対の溝部63と、装着側縁部の溝部63の上に鉛直方向に設けられたフロート部材係合部64と、引出側縁部から突出するように設けられたフロート部材円筒突出部65と、図中右側の端部に一段下がるように設けられた段部66と、段部66と反対側に設けられた縁部67と、上方に付勢され孔68aを介して突出しているロック部材68と、連通孔62の周辺に設けられたシール部材69とを備えている。
【0032】
フロート部材61には、矢印D方向にプロセスユニット側シャッタ71を嵌め込むことで取り付けられる。プロセスユニット側シャッタ71には、プロセスユニット12の長手方向と直交する方向に両縁部に設けられフロート部材61の溝部63に係合する一対の係合縁部72と、フロート部材61の連通孔62と上下に重なる位置に設けられた同形状の連通孔73と、装着側端部に配設され鉛直方向に伸びる爪部74と、この爪部74に隣接するプロセスユニット側シャッタ係合部75と、引出側縁部から突出するプロセスユニット側シャッタ突出部76と、装着側端部の爪部74と反対側に配設され鉛直方向に延びる立壁77と、連通孔73の周辺に設けられたシール部材78と、底面から延びプロセスユニット側シャッタ突出部76の近傍に位置する底面部79とを備えている。フロート部材61の溝部63とプロセスユニット側シャッタ71の係合縁部72とが係合することで、プロセスユニット側シャッタ71はフロート部材61に対してスライド可能に取り付けられる。ただし、プロセスユニット側シャッタ71がフロート部材61に取り付けられると、プロセスユニット側シャッタ71の底面部79とフロート部材61のロック部材68とが当接するので、プロセスユニット側シャッタ71はフロート部材61に対してロックされている(図7参照)。
【0033】
次に、トナーボトル41をトナーボトルホルダ57に装着する際の動作について説明する。
【0034】
トナーボトル41をトナーボトルホルダ57に装着する前には、フロート部材61の連通孔62とプロセスユニット側シャッタ71の連通孔73とが上下方向にずれており、プロセスユニット12に埃などが混入するのを防止している。また、図8に示すようにトナーボトル41のトナー出口42とトナーボトル側シャッタ51の連通孔53aも上下方向にずれているので、トナー出口42からトナーが漏れるのを防止している。
【0035】
トナーボトル41をトナーボトルホルダ57に装着するとまず、枠体46の案内溝49がフロート部材61の段部66および縁部67に係合する。そして、枠体46の引出側では、枠体凹部47がフロート部材61のフロート部材円筒突出部65に嵌合し、枠体46の装着側では、枠体突出部48aがフロート部材61のフロート部材係合部64内に嵌挿する。これらにより、フロート部材61に対して枠体46が固定される。
【0036】
トナーボトル側シャッタ51およびプロセスユニット側シャッタ71の引出側では、トナーボルト側シャッタ51のトナーボトル側シャッタ係合部55がプロセスユニット側シャッタ71のプロセスユニット側シャッタ突出部76に嵌合する。これにより、フロート部材61のロック部材68がトナーボトル側シャッタ係合部55の底面に当接し、付勢力に抗して下方に移動するので、トナーボトル側シャッタ51とプロセスユニット側シャッタ71とのロックが解除される。そして、トナーボトル側シャッタ51およびプロセスユニット側シャッタ71の装着側では、トナーボトル側シャッタ51のトナーボトル側シャッタ円筒部54がプロセスユニット側シャッタ71のプロセスユニット側シャッタ係合部75に嵌合する。これらにより、トナーボルト側シャッタ51とプロセスユニット側シャッタ71とが、トナーボトル41とフロート部材61との間でスライド可能に係合する。
【0037】
続いて、ユーザがトナーボルト側シャッタ51のつまみ部52をつまんで矢印C方向に操作すると、トナーボトル側シャッタ51のトナーボトル側シャッタ係合部55とプロセスユニット側シャッタ71のプロセスユニット側シャッタ突出部76およびトナーボトル側シャッタ51のトナーボトル側シャッタ円筒部54とプロセスユニット側シャッタ71のプロセスユニット側シャッタ係合部75とが嵌合しているので、図9(a)および図9(b)に示すように、トナーボルト側シャッタ51が矢印C方向に移動すると共にプロセスユニット側シャッタ71も矢印C方向に移動する。すると、プロセスユニット側シャッタ71の立壁77が、枠体46の案内溝49に係合する。これにより、トナーボトル41がプロセスユニット側シャッタ71に対して抜け止めされる。また、プロセスユニット側シャッタ71の爪部74が、トナーボルトホルダ57の近傍にある本体係合部59の内側に挿入して係合する。これにより、トナーボトル41をプロセスユニット側シャッタ71を介してトナーボトルホルダ57に固定し、トナーボトル41がトナーボトルホルダ57から引出側に飛び出すのを防止することができる。同時に、複数の連通孔53a、62、73が上下方向に一致しトナー出口42とトナー入口12aとが連通するので、トナーボトル41からプロセスユニット12にトナーを供給できるようになる。
【0038】
従って、トナーボトル41がプロセスユニット12に対して遊動可能なフロート部材61よりもトナーボトル41側で本体11aに固定されるので、トナーボトル41とプロセスユニット12との間にフロート部材61を設けた構成においても、トナーボトル41の供給スクリュー41aが回転することなどによる振動がプロセスユニット12に伝達するのを防止することができる。また、既存の部品であるトナーボトル側シャッタ51とプロセスユニット側シャッタ71とを用いて簡単な構成でトナーボトル41とプロセスユニット12とを接続して連通し、また本体11aへのトナーボトル41の固定が可能になるので、製造コストを低減することができる。
【0039】
トナーボトルホルダ57からトナーボトル41を取り外すには、ユーザがトナーボトル側シャッタ51のつまみ部52をつまんで、矢印D方向に操作する。すると、トナーボトル側シャッタ51とプロセスユニット側シャッタ71とが矢印D方向に移動する。これにより、トナーボトル41のトナー出口42とトナーボトル側シャッタ51の連通孔53aとが上下にずれトナー出口42を遮断する。また、プロセスユニット側シャッタ71の連通孔73とフロート部材61の連通孔62とが上下にずれるので、トナー入口12aを遮断する。
【0040】
また、トナーボトル側シャッタ51の矢印D方向の移動により、爪部74が本体係合部59から外れている。従って、ユーザがトナーボトル41の把持部43を片手で把持し手前に引き出すことで、トナーボトルホルダ57からトナーボトル41を取り出すことができる。このとき、枠体46およびフロート部材61の係合とトナーボトル側シャッタ51およびプロセスユニット側シャッタ71の係合が外れるので、トナーボトル41と枠体46とトナーボトル側シャッタ51とが一体となって、プロセスユニット12から分離する。
【0041】
本発明は前記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。
前記実施形態では、プロセスユニット側シャッタ71に設けられた爪部74がトナーボトルホルダ57に設けられた本体係合部59に係合した。しかし、トナーボトル41をフロート部材61よりもトナーボトル41側でトナーボトルホルダ57に固定できる限り特に限定されず、例えば図11に示すように、爪部74をトナーボトル側シャッタ51に設けても同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0042】
11 画像形成装置
11a 本体
12 プロセスユニット
12a トナー入口
18 中間転写ベルト
41 トナーボトル
42 トナー出口
51 トナーボトル側シャッタ
59 本体係合部
61 フロート部材
71 プロセスユニット側シャッタ
74 爪部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、該本体内に配設され中間転写ベルト上に画像潜像を形成するプロセスユニットと、前記本体のプロセスユニットよりも上方に着脱可能に装着され前記プロセスユニットにトナーを供給するトナーボトルとを有し、
前記トナーボトルからトナーを搬出するトナー出口を閉鎖する閉鎖位置と、前記トナー出口を開口する開口位置との間をスライド可能に前記トナーボトルに係合するトナーボトル側シャッタと、
前記プロセスユニット上に遊動可能に配設されたフロート部材と、
前記トナーボトル側シャッタに従動して前記プロセスユニットにトナーを搬入するトナー入口を閉鎖する閉鎖位置と、前記トナー入口を開口する開口位置との間をスライド可能に前記フロート部材に係合するプロセスユニット側シャッタと、
を備えた画像形成装置において、
前記本体に形成された本体係合部と、
前記プロセスユニット側シャッタに形成された爪部と、
を備え、前記トナーボトル側シャッタが開口位置にあるときに、前記本体係合部と爪部とが係合することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
本体と、該本体内に配設され中間転写ベルト上に画像潜像を形成するプロセスユニットと、前記本体のプロセスユニットよりも上方に着脱可能に装着され前記プロセスユニットにトナーを供給するトナーボトルとを有し、
前記トナーボトルからトナーを搬出するトナー出口を閉鎖する閉鎖位置と、前記トナー出口を開口する開口位置との間をスライド可能に前記トナーボトルに係合するトナーボトル側シャッタと、
前記プロセスユニット上に遊動可能に配設されたフロート部材と、
前記トナーボトル側シャッタに従動して前記プロセスユニットにトナーを搬入するトナー入口を閉鎖する閉鎖位置と、前記トナー入口を開口する開口位置との間をスライド可能に前記フロート部材に係合するプロセスユニット側シャッタと、
を備えた画像形成装置において、
前記本体に形成された本体係合部と、
前記トナーボトル側シャッタに形成された爪部と、
を備え、前記トナーボトル側シャッタが開口位置にあるときに、前記本体係合部と爪部とが係合することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2011−95317(P2011−95317A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−246514(P2009−246514)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】