説明

画像形成装置

【課題】転写同時クリーニング方式の画像形成装置において、簡易な構成によって、像担持体の表面に転写材の填料が付着することで生じる画像流れを低減することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】
中間転写ベルト30を備え、中間転写ベルト30上に残留する2次転写残トナーを感光ドラム10に付着させる転写同時クリーニングを行うことが可能な画像形成装置において、摺擦部材61によってタルクが1次転写部に進むことを防ぎつつ、感光ドラム10上に付着したタルクの付着力を弱める第1のクリーニングモードと、その後に行われる第2のクリーニングモードであって、感光ドラム10上に付着したタルクを2次転写ローラ50によって回収する第2のクリーニングモードとを備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中間転写体を有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置において、像担持体に形成されたトナー像を中間転写体を介して転写材に転写する中間転写方式が知られている。また、このような画像形成装置において、転写材に2次転写されずに中間転写体に残留した2次転写残トナーを像担持体で回収しつつ、像担持体から中間転写体へのトナー像の1次転写を行うといった、「転写同時クリーニング」が知られている。転写同時クリーニングでは、中間転写体上で2次転写残トナーを現像時のトナー帯電極性とは逆の極性に帯電することで、1次転写部において2次転写残トナーを像担持体によって回収している。これによれば、中間転写体用のクリーニング手段を別途設ける必要がないので、装置の小型化、簡易化を達成できる。よって、画像形成装置を比較的安価に提供できるので、転写同時クリーニングを有する画像形成装置は、発展途上国などを含めた世界中の国、地域で販売されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−19921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来の画像形成装置には次の課題がある。トナー像が2次転写される転写材(記録紙、OHP:オーバーヘッドトランスペアレンシー)は填料を含有しており、代表的な填料としてはタルクや、OHP表面の界面活性剤が知られている。そしてこのような転写材を用いて画像形成を行うと、填料が中間転写体を介して像担持体に付着してしまう。この結果、転写同時クリーニングでは、2次転写残トナーを現像時のトナー帯電極性とは逆の極性に帯電するので、この際に填料も一緒に帯電し、その結果、中間転写体を介して像担持体に填料が付着することになる。
【0005】
さらに像担持体の表面に付着した填料に、帯電器や1次転写器から生じるオゾンによって形成される酸化物と、多湿環境下で生じる水分とが化合して低抵抗物が形成される。この低抵抗物によって、像担持体に形成されている静電潜像が乱され、その結果、画像流れが生じ、画像品質が低下する。なお、画像流れの発生の要因として、像担持体の表面が結露することも挙げられるが、主な要因は、上述した「低抵抗物の形成」である。なお、多湿環境では低抵抗物がより形成されやすくなるので、画像流れは、高温多湿環境下であるほど生じやすい。
【0006】
そこで、この画像流れを防止するための方法が提案されている。特許文献1には、像担持体の表面をクリーニングすべく、クリーニング用のトナー像を像担持体に形成した後、このトナー像を1次転写することなく、クリーニング器まで搬送して回収する方法が提案されている。しかし、像担持体の表面に付着した填料を除去することはある程度可能であるものの、除去している最中に中間転写体から像担持体に新たな填料が供給されてしまうため、非効率的である。このように従来の転写同時クリーニングを行う画像形成装置では、像担持体、及び中間転写体から填料を除去することが困難であるので、画像流れが生じ、画像品質が低下してしまう。
【0007】
そこで本発明は、転写同時クリーニング方式の画像形成装置において、簡易な構成によ
って、像担持体の表面に転写材の填料が付着することで生じる画像流れを低減することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明にあっては、
回転可能な像担持体と、前記像担持体の表面を一様に帯電する帯電器と、一様に帯電された前記像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光器と、前記像担持体に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、前記像担持体に当接して1次転写部を形成する回転移動可能な中間転写体と、前記像担持体の反対側から前記中間転写体に当接し、1次転写電圧が印加されることで前記像担持体に形成されているトナー像を前記1次転写部において前記中間転写体に転写する1次転写器と、前記像担持体の表面に当接し、前記中間転写体に1次転写されずに前記像担持体の表面に残留する1次転写残トナーを前記像担持体の表面から除去するクリーニング器と、前記1次転写部よりも前記中間転写体の移動方向下流側において前記中間転写体に当接して2次転写部を形成し、2次転写電圧が印加されることで前記中間転写体上のトナー像を前記2次転写部において転写材上に2次転写する2次転写器と、前記中間転写体の移動方向において前記2次転写部よりも下流側であって、かつ前記1次転写部よりも上流側において、前記2次転写部で転写材に2次転写されずに前記中間転写体の表面に残留する2次転写残トナーを帯電させることが可能な残トナー帯電器と、前記中間転写体の移動方向において前記2次転写部よりも下流側であって、かつ前記1次転写部よりも上流側において、前記中間転写体の表面に対して接離可能な摺擦部材と、を備え、前記2次転写残トナーを前記残トナー帯電器で帯電させることで、前記1次転写部において前記2次転写残トナーを前記中間転写体から前記像担持体に付着させることが可能な画像形成装置において、転写材に画像形成を行わない期間に、前記像担持体の表面、及び前記中間転写体の表面をクリーニングするクリーニングモードが設けられており、前記クリーニングモードは、前記中間転写体に前記摺擦部材を当接させ、前記像担持体と前記中間転写体とを回転させた状態で前記像担持体にクリーニング用のトナー像を形成し、さらに前記クリーニング用のトナー像が前記1次転写部おいて前記中間転写体に1次転写されない方向の電界を形成するように前記1次転写器に電圧を印加することで前記像担持体の表面をクリーニングする第1のクリーニングモードと、第1のクリーニングモードの後に行われる第2のクリーニングモードであって、前記帯電器と前記1次転写器に電圧を印加せず、前記摺擦部材を前記中間転写体から離間させ、さらに前記像担持体と前記中間転写体とを、少なくとも前記像担持体を1周させる時間と前記中間転写体を1周させる時間とを足した時間回転させる第2のクリーニングモードと、を有していることを特徴とする。
【0009】
また、本発明にあっては、
回転可能な像担持体と、前記像担持体の表面を一様に帯電する帯電器と、一様に帯電された前記像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光器と、前記像担持体に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、前記像担持体に当接して1次転写部を形成する回転移動可能な中間転写体と、前記像担持体の反対側から前記中間転写体に当接し、1次転写電圧が印加されることで前記像担持体に形成されているトナー像を前記1次転写部において前記中間転写体に転写する1次転写器と、前記像担持体の表面に当接し、前記中間転写体に1次転写されずに前記像担持体の表面に残留する1次転写残トナーを前記像担持体の表面から除去するクリーニング器と、前記1次転写部よりも前記中間転写体の移動方向下流側において前記中間転写体に当接して2次転写部を形成し、2次転写電圧が印加されることで前記中間転写体上のトナー像を前記2次転写部において転写材上に2次転写する2次転写器と、前記中間転写体の移動方向において前記2次転写部よりも下流側であって、かつ前記1次転写部よりも上流側において、前記2次転写部で転写材に2次転写されずに前記中間転写体の表面に残留する2次転写残トナーを帯電させることが可能なローラ状の残トナー帯電器と、を備え、前記2次転写残トナーを前記残トナー帯電器で
帯電させることで、前記1次転写部において前記2次転写残トナーを前記中間転写体から前記像担持体に付着させることが可能な画像形成装置において、転写材に画像形成を行わない期間に、前記像担持体の表面、及び前記中間転写体の表面をクリーニングするクリーニングモードが設けられており、前記クリーニングモードは、前記残トナー帯電器の回転を停止させた状態にし、その状態で前記中間転写体に前記残トナー帯電器を当接させ、前記像担持体と前記中間転写体とを回転させた状態で前記像担持体にクリーニング用のトナー像を形成し、さらに前記クリーニング用のトナー像が前記1次転写部おいて前記中間転写体に1次転写されない方向の電界を形成するように前記1次転写器に電圧を印加することで前記像担持体の表面をクリーニングする第1のクリーニングモードと、第1のクリーニングモードの後に行われる第2のクリーニングモードであって、前記帯電器と前記1次転写器に電圧を印加せず、前記残トナー帯電器を回転可能な状態とし、さらに前記像担持体と前記中間転写体とを、少なくとも前記像担持体を1周させる時間と前記中間転写体を1周させる時間とを足した時間回転させる第2のクリーニングモードと、を有していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、転写同時クリーニング方式の画像形成装置において、簡易な構成によって、像担持体の表面に転写材の填料が付着することで生じる画像流れを低減することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。
【図2】第1実施形態における各部材の動作タイミングを示す図。
【図3】第1実施形態におけるクリーニングモードの動作を示す図。
【図4】第2実施形態における画像形成装置に概略構成図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1実施形態>
(1−1:画像形成装置の概略構成)
図1を参照して、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成について説明する。図1は、本発明を適用可能な画像形成装置の概略構成図であって、カラーレーザービームプリンタの概略構成を示すものである。
【0013】
カラーレーザービームプリンタには、回転可能な像担持体としての感光ドラム10が設けられている。感光ドラム10の周囲には、その回転方向に沿って、帯電ローラ11(帯電器)、現像ロータリー20(現像装置)、クリーニング器13が設けられている。クリーニング器13には、感光ドラム10の表面に当接するクリーニングブレード131と廃トナー容器132が設けられている。また、感光ドラム10の上方には露光器12が設けられている。
【0014】
感光ドラム10の回転方向において、現像ロータリー20よりも下流側には、感光ドラム10の表面に対して中間転写ベルト30(中間転写体)が当接し、両者によって1次転写部(1次転写ニップ部)が形成されている。中間転写ベルト30は、2本の支持ローラ31、32と1本の対向ローラ33とによって回転移動可能に張架されている。また、中間転写ベルト30を挟んで感光ドラム10の反対側には、1次転写器としての1次転写ローラ40が設けられている。
【0015】
中間転写ベルト30の移動方向において1次転写部よりも移動方向下流側には、2次転写器としての2次転写ローラ50が設けられている。2次転写ローラ50は、スポンジ状のローラであって、対向ローラ33の反対側から中間転写ベルト30に当接し、2次転写
部(2次転写ニップ部)を形成している。
【0016】
中間転写ベルト30の移動方向において2次転写部よりも下流側であって、かつ1次転写部よりも上流側には、2次転写部においてシートS上に2次転写されずに中間転写ベルト30に残留した2次転写残トナーを帯電させる残トナー帯電器60が設けられている。残トナー帯電器60は、2次転写残トナーを現像時のトナーの帯電極性(本実施形態では負極性)とは反対の極性、即ち正極性に帯電するものである。
【0017】
残トナー帯電器60は、2次転写残トナーを帯電させるための残トナー帯電ローラ61、残トナー帯電ローラ61に電圧を印加する高圧電源62を有している。また、残トナー帯電器60の近傍には、中間転写ベルト30の表面に対して接離可能な摺擦部材63が設けられている。摺擦部材63は、中間転写ベルト30との摺擦部分にブラシ状の植毛部分(耐磨耗性に優れた繊維をブラシ状にしたもの)を有している。しかし、摺擦部材63の形態はこれに限られるものではなく、例えば、ブレード状の部材を中間転写ベルト30の移動方向に対してカウンター方向から当接させる形態であってもよい。
【0018】
また、2次転写ローラ50、残トナー帯電器60、摺擦部材63は、それぞれ不図示の当接離間機構を有しており、任意のタイミングで2次転写ローラ50と残トナー帯電器60をそれぞれ中間転写ベルト30に対して当接・離間させることが可能である。
【0019】
次に図2(a)を参照して、上述の画像形成装置を使用して転写材上に画像を形成する際の画像形成動作について説明する。図2(a)は、画像形成時の各部材の動作タイミングを示すタイミングチャートである。なお、図中の「ITB」とは、中間転写ベルト30のことを指す。また、「ICL手段」とは、残トナー帯電器60のことを指す。
【0020】
まず、不図示の制御部に画像形成開始の信号が入力されると、感光ドラム10を、中間転写ベルト30の回転移動と同期させ、図1中矢印方向(反時計回り)に回転させる。この時、2次転写ローラ50と中間転写ベルト30、残トナー帯電器60、摺擦部材63と中間転写ベルト30はそれぞれ離間状態にある。
【0021】
そして、帯電ローラ11に高圧電源14より−1100Vの帯電電圧を印加することで感光ドラム10の表面を均一に−550Vに帯電すると共に、露光器12によってイエロー画像用の光照射を行い、感光ドラム10にイエロー画像用の静電潜像を形成する。
【0022】
この静電潜像形成前に、トナー色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応する現像器21a〜21dが一体に支持されている現像ロータリー20を不図示の駆動伝達機構により駆動する。そして、イエローの現像器21aを感光ドラム10の表面に対向する現像位置まで回転移動させる。
【0023】
現像位置では、感光ドラム10の表面に現像ローラが当接し、この状態で現像ローラに対してトナーと同極性となる−300Vの現像電圧が印加される。これにより、現像ローラと感光ドラム10との電位差により、トナーが現像ローラから感光ドラム10へ向かう方向の電界が形成され、感光ドラム10上の静電潜像にイエロートナーが付着し、静電潜像をイエローのトナー像として現像することができる。
【0024】
その後、中間転写ベルト30の内側に配置された1次転写ローラ40に高圧電源41より700Vの1次転写電圧を印加し、感光ドラム10上のイエローのトナー像を中間転写ベルト30上に1次転写する。なお、1次転写されずに感光ドラム10上に残留したトナー(1次転写残トナー)は、クリーニング器13のクリーニングブレード131によって感光ドラム10上から掻き落とされる。
【0025】
このようにしてイエロートナー像の1次転写が終了すると、マゼンタ、シアン、そしてブラックの各色の現像器(21b〜21d)が、現像ロータリー20の回転に伴って順次移動し、それぞれ感光ドラム10に対向する現像位置に位置決めされる。そしてイエローの場合と同様にして、マゼンタ、シアン、そしてブラックの各色について、静電潜像の形成、現像、1次転写が順次行われ、中間転写ベルト30上に各色のトナー像が重ね合わせられて転写される。
【0026】
一方、シートSは、給送ローラ71によって1枚ずつ分離給送され、レジストローラ対72に給送される。レジストローラ対72は、給送されたシートSを2次転写部に送り出す。そしてシートSが2次転写部へ到達するタイミングで、当接離間機構により2次転写ローラ50が中間転写ベルト30に当接する。
【0027】
当接状態への移行と共に2次転写ローラ50には高圧電源51より1500Vの2次転写電圧が印加され、これにより、上述の中間転写ベルト30上に重ね合わせた4色のトナー像が搬送されてきたシートSの表面に一括して2次転写される。
【0028】
トナー像が転写されたシートSは定着器73へ搬送され、定着器73において上記シートSが加熱・加圧されることで、トナー像がシートS上に定着される。その後、トナー像が定着したシートSは、定着器73から装置外部の上カバーに形成されている排出部74へ排出される。
【0029】
一方、残トナー帯電ローラ61は、シートSに2次転写しきれずに中間転写ベルト30上に残留した2次転写残トナーが残トナー帯電ローラ61の対向位置に到達する前までに、当接離間機構により中間転写ベルト30に当接する。それと同時に、残トナー帯電ローラ61には高圧電源62より1900Vの電圧が印加される。ここで、2次転写残トナーは、残トナー帯電ローラ61の放電により、現像時の帯電極性(負極性)とは逆極性、つまり正極性に帯電される。正極性に帯電された2次転写残トナーは、1次転写部において感光ドラム10に付着する。そして、感光ドラム10の回転に伴ってクリーニングブレード131で掻き落とされ、廃トナー容器132に収容される。
【0030】
このように上述の画像形成装置によると、トナー像を中間転写体に1次転写しつつ、2次転写残トナーを中間転写体上から像担持体に付着させて回収するので、中間転写体をクリーニングする手段を別途設ける必要がない。また、中間転写体用の廃トナー容器を設ける必要がない。よって、装置の小型化、簡易化を達成できる。
【0031】
(1−2:シートの填料が感光ドラムに付着するメカニズム)
シートの填料が感光ドラムに付着するメカニズムについて説明する。まず、填料としてのタルクは、画像形成動作を通じてシートSから中間転写ベルト30へ転移する。さらに中間転写ベルト30に付着したタルクは、2次転写残トナーと共に残トナー帯電ローラ61の放電により正極性に帯電される。
【0032】
そして1次転写部において、正極性に帯電したタルクは2次転写残トナーと共に感光ドラム10へ逆転写してしまう。感光ドラム10へ到達したタルクは、静電吸着力により感光ドラム10へ付着するため、クリーニング器13によって感光ドラム10から除去しにくい。よって、タルクの一部はクリーニングブレード131をすり抜け、感光ドラム10に蓄積してしまう。その後、蓄積したタルクに、帯電ローラ11から発生したオゾンによってできる酸化物と、多湿による水分とが化合して低抵抗物が生成され、この低抵抗物により静電潜像が乱されることで画像流れが発生する。
【0033】
(1−3:クリーニングモードの説明)
図2(b)のタイミングチャート、及び図3を参照して、画像流れを防ぐために感光ドラム10の表面、及び中間転写ベルト30の表面をクリーニングするクリーンニングモードについて説明する。クリーニングモードは、シートSに画像形成を行わない期間に実行されるモードであって、以下で説明する第1のクリーニングモードと、第1のクリーニングモードの後に行われる第2のクリーニングモードとによって構成されている。
【0034】
まず、第1のクリーニングモードについて説明する。クリーニングモードが開始されると、上述した当接離間機構の作用により、2次転写ローラ50と中間転写ベルト30、及び残トナー帯電器60、摺擦部材63と中間転写ベルト30がそれぞれ当接状態になる。
【0035】
2次転写ローラ50、残トナー帯電器60、摺擦部材63がそれぞれ当接状態になると、感光ドラム10、中間転写ベルト30、及び2次転写ローラ50が連動して回転を始める。さらにこれと同時に、帯電ローラ11は、感光ドラム10を−550Vに帯電し、1次転写ローラ40には、正規の(画像形成時の)1次転写電圧とは逆極性である−400Vの電圧が印加される。
【0036】
その後、露光器12によって感光ドラム10上にクリーニング用の帯状の静電潜像を形成し、この静電潜像を任意の色の現像器21によって現像し、感光ドラム10上に帯状のクリーニング用トナー像を形成する。なお、感光ドラム10を長手均一にクリーニングするためには、シートSの通過領域と同等程度の幅のクリーニング用トナー像を形成する必要がある。
【0037】
ここで、クリーニング用トナー像のトナー量について付言する。クリーニング用トナー像のトナー量は、少なすぎるとクリーニング効果が低くなり、一方、多すぎるとクリーニング器13で除去しきれず、クリーニング器13をすり抜けてしまう。その結果、帯電ローラ11を汚し、感光ドラム10を一様に帯電しにくくなるので、画像ムラの発生などの問題が生じる可能性がある。よって、このような問題を回避するためには、クリーニング用トナー像のトナー量を状況に応じて設定する必要がある。なお、トナー量は、露光器12の光量や、現像器21と帯電ローラ11にそれぞれ印加する電圧値や、クリーニング用トナー像のパターンなどで調整することができる。本実施形態では、クリーニング用トナー像の画像パターンを、感光ドラム10の回転方向の長さ5mm、幅212mmの帯状のベタ画像とした。
【0038】
第1のクリーニングモードでは、上述したように1次転写ローラ40には−400Vの電圧が印加されているため、1次転写部では、感光ドラム10上のトナーが感光ドラム10に留まるように力が働いている。即ち、第1のクリーニングモードでは、クリーニング用のトナー像が1次転写部おいて中間転写ベルト30に1次転写されない方向の電界を形成するように、1次転写ローラ40に電圧を印加している。そのため、感光ドラム10上のクリーニング用トナー像は1次転写されることなく、クリーニング器13内のクリーニングブレード131まで到達することができる。
【0039】
そして、クリーニングブレード131に到達したクリーニング用トナー像は、クリーニングブレード131と感光ドラム10との間で、感光ドラム10、又は感光ドラム10に付着したタルクと摩擦・摺動する。この時クリーニング用のトナーは研磨材として作用するため、感光ドラム10表面を削りつつ、感光ドラム10表面に付着したタルクを遊離させることができる。その後、タルクはトナーと摩擦帯電することで、帯電列に応じてそれぞれ負極性と正極性に帯電する(タルクはトナーと摩擦することによって負極性に帯電しやすい)。正極性と負極性に帯電したタルクとトナーは、お互いに静電凝集し、凝集隗として振舞うことで見かけの電荷は低下し、感光ドラム10への付着力が低下する。なお、
感光ドラム10に付着したタルクをトナーと静電凝集させるためには、クリーニング用トナー像がクリーニング器13に到達してから、少なくとも感光ドラム10を1周以上回転させることが必要である。本実施形態では、感光ドラム10を4周回転させている。
【0040】
また、第1のクリーニングモードでは、中間転写ベルト30と2次転写ローラ50は当接状態になっており、それぞれ同期して回転しているが、2次転写ローラ50へ電圧を印加していない。よって、中間転写ベルト30に付着したタルクは、2次転写部において、スポンジ状の2次転写ローラ50によって回収される。
【0041】
また、残トナー帯電器60は中間転写ベルト30と当接状態であって、さらに摺擦部材63が中間転写ベルト30と摺擦している。そのため、2次転写ローラ50で回収し切れなかったタルクなどを摺擦部材63で堰き止めることで、これらのタルクが1次転写部に向かうことを防止できる。
【0042】
一方、2次転写ローラ50と残トナー帯電ローラ61にはそれぞれ電圧を印加していない。よって2次転写ローラ50で回収しきれなかったタルクが摺擦部材63をすり抜けたとしても、放電などによる電荷注入が行われないので、タルクが感光ドラム10への静電吸着力を持つ可能性はない。
【0043】
以上のように、第1のクリーニングモードでは、摺擦部材63を中間転写ベルト30に当接させ、かつ2次転写ローラ50と残トナー帯電ローラ61に対して電圧を印加しないことにより、タルクが中間転写ベルト30から感光ドラム10への転移することを物理的かつ静電的に抑制している。さらに、感光ドラム10に付着したタルクを集中的にクリーニング用のトナーとの凝集隗にすることで、タルクの感光ドラム10への静電吸着力を効果的に低下させている。
【0044】
次に、図3(b)を参照して第2のクリーニングモードについて説明する。第1のクリーニングモードが完了すると、画像形成装置は図3(b)に示す状態に移行し、第2のクリーニングモードが行われる。
【0045】
第2のクリーニングモードでは、まず、帯電ローラ11と1次転写ローラ40に印加していた電圧を切る。その結果、感光ドラム10の表面電位が0Vに近づき、1次転写ローラ40との電位差が放電開始電圧以下となるので、1次転写部において感光ドラム10と1次転写ローラ40間で放電が生じなくなる。また、帯電ローラ11と感光ドラム10との間も同様に放電が生じないので、感光ドラム10は放電が発生しない状態になる。よって、感光ドラム10上に付着している凝集隗は、感光ドラム10への吸着力が低下した状態が保持され、放電などによる電荷注入によって静電吸着力を再度得ることは無い。
【0046】
また、1次転写ローラ40への印加電圧も切っているため、感光ドラム10上の凝集隗は、中間転写ベルト30との接触により、物理的に中間転写ベルト30に付着し、また、比較的容易にクリーニング器13によって除去が可能となる。また、感光ドラム10において放電が生じないので、オゾン発生による低抵抗物の新たな生成も抑制できる。
【0047】
また、第2のクリーニングモードでは、摺擦部材63が中間転写ベルト30から離間する。摺擦部材63の離間と、帯電ローラ11、1次転写ローラ40の印加電圧を切るタイミングの関係は、摺擦部材63の離間により堰き止められていたタルクが1次転写部に到達する前に、1次転写部において放電がない状態になるように設定されている。よって、摺擦部材63によって堰き止められていたタルクは、1次転写部において放電などによる電荷注入を受けないため、感光ドラム10に付着せずに1次転写部を通過し、2次転写ローラ50に回収される。そして中間転写ベルト30に移った凝集隗も、タルクと同様に2
次転写ローラ50に回収される。その後、2次転写ローラ50は中間転写ベルト30から離間状態となり、第2のクリーニングモードは終了する。
【0048】
このように、第1のクリーニングモードにおいて、感光ドラム10上のタルクを静電吸着力の弱い凝集隗とする。そして、第2のクリーニングモードにおいて、凝集隗をクリーニング器13で除去、又は中間転写ベルト30に転移させ、タルクと共に2次転写ローラ50にて回収させる。よって、感光ドラム10の表面、及び中間転写ベルト30の表面からタルクを除去することが可能になる。
【0049】
なお、第2のクリーニングモードでのクリーニング効果を十分に発揮するためには、少なくとも感光ドラム10を1周させる時間と、中間転写ベルト30を1周させる時間とを足した時間以上感光ドラム10と中間転写ベルト30とを回転させる必要がある。これにより、感光ドラム10上の凝集隗を中間転写ベルト30を介して2次転写ローラ50で回収でき、かつ中間転写ベルト30に付着しているタルクも2次転写ローラ50で回収できる。本実施形態では、より確実にタルクを除去するために、中間転写ベルト8周分の時間回転させている。
【0050】
なお、第2のクリーニングモード以降、最初の画像形成時において、次の動作を行うことで2次転写ローラ50に回収された凝集隗及びタルクを画像形成装置外に排出することができる。即ち、画像形成時にシートSが2次転写部へ到達するタイミングで、図3(c)に示す状態に画像形成装置を移行させる。この状態では、2次転写ローラ50が中間転写ベルト30と当接し、それと同時に中間転写ベルト30上のトナー像を2次転写するために2次転写ローラ50に1500Vの転写電圧が印加される。その結果、放電での電荷注入によって2次転写ローラ50に回収されていた凝集隗及びタルクは正極性の電荷を帯び、2次転写部の電界によりシートSの裏面に転移し、そのまま画像形成装置外に排出される。
【0051】
なお、第2のクリーニングモード以降で2次転写ローラ50が中間転写ベルト30に当接し、かつ電圧が印加されるのは、この時が最初であるので、2次転写ローラ50に回収されていた凝集隗やタルクが、画像形成を行う前に中間転写ベルト30に吐出されるようなことはない。
【0052】
上述したクリーニングモードは、ユーザが希望する場合に、画像形成装置のコントロールパネルや外部情報機器などによって設定しても良い。また、環境を検知するセンセが設けられている場合は、画像流れが発生しやすい高温高湿の環境を検知した場合にのみクリーニングモードを作動させるように設定しても良い。クリーニングモードは、ある程度の頻度で実行することで画像流れの防止を抑制することが出来るが、頻度が多すぎると画像形成装置の生産性が落ちすぎてしまうため、状況に応じて設定することが必要である。
【0053】
(1−4:効果の検証)
上述したクリーニングモードの効果を検証すべく、次の実験を行った。気温30℃、湿度80%の環境において、填料としてタルクを含有する紙を用いて8000枚の通紙耐久を実施し、画像流れに至る枚数とそのレベルを判定した。比較として、クリーニングモード無し、第1のクリーニングモードのみ、第2のクリーニングモードのみの場合も同様に判定した。クリーニングモードを行う頻度は、5分に1回とした。この結果を表1に示す。なお、表中の○は画像流れの発生無しを、△は軽微に画像流れが発生しているが実使用上問題ないレベルを、×は画像流れが発生しNGレベルであることを示す。
【表1】

【0054】
表に示すように、本実施形態の場合は、3k枚チェック時では画像流れの発生は無く、4k枚チェック時に軽微に画像流れを確認できた。その後も、耐久終了の8k枚まで画像流れが生じたが、画像品質レベルの悪化はほとんど無く、画像流れが軽微に発生する状態が続き、実用上は問題ないレベルであった。
【0055】
一方、クリーニングモード無しの場合は、500枚チェック時から顕著な画像流れが発生した。これは通紙により中間転写ベルト30に付着したタルクが中間転写ベルト30に蓄積し、さらに感光ドラム10に転移してしまうためである。そのため、感光ドラム10に転移したタルクは放電を受け、感光ドラム10への吸着力を得てしまい、クリーニング器13によって除去することができない状態に至った。
【0056】
第1のクリーニングモードのみを行う場合、0.5k枚チェック時で軽微な画像流れが発生しており、1k枚チェック時では、NGレベルに至った。第1のクリーニングモードでは、クリーニング用トナー像を感光ドラム10に形成し、1次転写させずにクリーニング器13へ突入させているため、前述したようにトナーがタルクと静電凝集し、感光ドラム10への吸着力が低下した凝集隗となる。このため、クリーニング器13によってタルクが感光ドラム10から除去されやすくなる。
【0057】
しかし、中間転写ベルト30にタルクが蓄積してくると、画像形成中に中間転写ベルト30から感光ドラム10へ断続的にタルクが供給され、第1のクリーニングモードで除去できるタルク量を超えてしまい、クリーニング器13で除去しきれなくなる。すると、除去しきれないタルクや凝集隗は帯電により感光ドラム10への吸着力を得てしまい、感光ドラム10に蓄積し、画像流れに至る。
【0058】
また、第2のクリーニングモードのみの場合、2k枚チェックの時点までは画像流れの発生は無いが、3k枚チェック時には軽微なレベルで発生し、5k枚チェック時にはNGレベルの画像流れが発生している。これは、第2のクリーニングモードを定期的に実施しているために、中間転写ベルト30に付着したタルクは定期的に画像形成装置外に排出されるからである。即ち、中間転写ベルト30にタルクが蓄積するのに時間がかかるため、3k枚チェック時まで画像流れを防ぐことが可能になったためからである。しかし、感光ドラム10におけるクリーニング能力が弱いために、1度画像流れが発生し始めると、一気に画像流れが悪化してしまう。
【0059】
以上より、本実施形態によれば、転写同時クリーニング方式の画像形成装置において、簡易な構成によって、像担持体の表面に転写材の填料が付着することで生じる画像流れを低減することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【0060】
<第2実施形態>
(2−1:残トナー帯電器の構成)
図4を参照して、第2実施形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第1実施
形態と同一構成のものに関しては説明を省略し、ここでは第1実施形態と異なる構成のみ説明する。
【0061】
第1実施形態では、残トナー帯電器の近傍に摺擦部材が設けられていたが、画像形成装置の構成はこれに限られるものではない。本実施形態では、第1実施形態におけるブラシ状の摺擦部材を設けていない点が特徴である。
【0062】
これによれば、第1のクリーニングモードにおいて、残トナー帯電ローラ61の回転駆動を停止したまま、残トナー帯電ローラ61を中間転写ベルト30に当接させる。残トナー帯電ローラ61の回転は停止しているため、両者は摺擦状態になり、中間転写ベルト30に付着したタルクを残トナー帯電ローラ61にて堰き止めることが可能となる。その後、第2のクリーニングモードにおいて、残トナー帯電ローラ61を回転させることにより堰き止めていたタルクを開放する。即ち、本実施形態ではローラ状の摺擦部材を有しているといえる。
【0063】
以上のように、残トナー帯電ローラ61を当接させたまま中間転写ベルト30の回転・停止を制御することで、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。よって、部品点数、製造コストの低減を実現することが可能である。なお、本実施形態のような構成を用いる場合は、第1実施形態における摺擦部材63よりもタルクの堰き止め効果は劣るので、その分、クリーニング動作の頻度を高める、又はより低速のプロセススピードに設定するなどの注意が必要である。
【符号の説明】
【0064】
10…感光ドラム 11…帯電ローラ 21…現像器 30…中間転写ベルト 40…1次転写ローラ 50…2次転写ローラ 60…残トナー帯電器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能な像担持体と、
前記像担持体の表面を一様に帯電する帯電器と、
一様に帯電された前記像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光器と、
前記像担持体に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、
前記像担持体に当接して1次転写部を形成する回転移動可能な中間転写体と、
前記像担持体の反対側から前記中間転写体に当接し、1次転写電圧が印加されることで前記像担持体に形成されているトナー像を前記1次転写部において前記中間転写体に転写する1次転写器と、
前記像担持体の表面に当接し、前記中間転写体に1次転写されずに前記像担持体の表面に残留する1次転写残トナーを前記像担持体の表面から除去するクリーニング器と、
前記1次転写部よりも前記中間転写体の移動方向下流側において前記中間転写体に当接して2次転写部を形成し、2次転写電圧が印加されることで前記中間転写体上のトナー像を前記2次転写部において転写材上に2次転写する2次転写器と、
前記中間転写体の移動方向において前記2次転写部よりも下流側であって、かつ前記1次転写部よりも上流側において、前記2次転写部で転写材に2次転写されずに前記中間転写体の表面に残留する2次転写残トナーを帯電させることが可能な残トナー帯電器と、
前記中間転写体の移動方向において前記2次転写部よりも下流側であって、かつ前記1次転写部よりも上流側において、前記中間転写体の表面に対して接離可能な摺擦部材と、
を備え、
前記2次転写残トナーを前記残トナー帯電器で帯電させることで、前記1次転写部において前記2次転写残トナーを前記中間転写体から前記像担持体に付着させることが可能な画像形成装置において、
転写材に画像形成を行わない期間に、前記像担持体の表面、及び前記中間転写体の表面をクリーニングするクリーニングモードが設けられており、前記クリーニングモードは、
前記中間転写体に前記摺擦部材を当接させ、
前記像担持体と前記中間転写体とを回転させた状態で前記像担持体にクリーニング用のトナー像を形成し、
さらに前記クリーニング用のトナー像が前記1次転写部おいて前記中間転写体に1次転写されない方向の電界を形成するように前記1次転写器に電圧を印加することで前記像担持体の表面をクリーニングする第1のクリーニングモードと、
第1のクリーニングモードの後に行われる第2のクリーニングモードであって、
前記帯電器と前記1次転写器に電圧を印加せず、
前記摺擦部材を前記中間転写体から離間させ、
さらに前記像担持体と前記中間転写体とを、少なくとも前記像担持体を1周させる時間と前記中間転写体を1周させる時間とを足した時間回転させる第2のクリーニングモードと、を有していることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記摺擦部材は、
前記中間転写体との摺擦部分にブラシ状の植毛部分を有する部材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記摺擦部材は、
ブレード状の部材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
回転可能な像担持体と、
前記像担持体の表面を一様に帯電する帯電器と、
一様に帯電された前記像担持体の表面を露光して静電潜像を形成する露光器と、
前記像担持体に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、
前記像担持体に当接して1次転写部を形成する回転移動可能な中間転写体と、
前記像担持体の反対側から前記中間転写体に当接し、1次転写電圧が印加されることで前記像担持体に形成されているトナー像を前記1次転写部において前記中間転写体に転写する1次転写器と、
前記像担持体の表面に当接し、前記中間転写体に1次転写されずに前記像担持体の表面に残留する1次転写残トナーを前記像担持体の表面から除去するクリーニング器と、
前記1次転写部よりも前記中間転写体の移動方向下流側において前記中間転写体に当接して2次転写部を形成し、2次転写電圧が印加されることで前記中間転写体上のトナー像を前記2次転写部において転写材上に2次転写する2次転写器と、
前記中間転写体の移動方向において前記2次転写部よりも下流側であって、かつ前記1次転写部よりも上流側において、前記2次転写部で転写材に2次転写されずに前記中間転写体の表面に残留する2次転写残トナーを帯電させることが可能なローラ状の残トナー帯電器と、
を備え、
前記2次転写残トナーを前記残トナー帯電器で帯電させることで、前記1次転写部において前記2次転写残トナーを前記中間転写体から前記像担持体に付着させることが可能な画像形成装置において、
転写材に画像形成を行わない期間に、前記像担持体の表面、及び前記中間転写体の表面をクリーニングするクリーニングモードが設けられており、前記クリーニングモードは、
前記残トナー帯電器の回転を停止させた状態にし、その状態で前記中間転写体に前記残トナー帯電器を当接させ、
前記像担持体と前記中間転写体とを回転させた状態で前記像担持体にクリーニング用のトナー像を形成し、
さらに前記クリーニング用のトナー像が前記1次転写部おいて前記中間転写体に1次転写されない方向の電界を形成するように前記1次転写器に電圧を印加することで前記像担持体の表面をクリーニングする第1のクリーニングモードと、
第1のクリーニングモードの後に行われる第2のクリーニングモードであって、
前記帯電器と前記1次転写器に電圧を印加せず、
前記残トナー帯電器を回転可能な状態とし、
さらに前記像担持体と前記中間転写体とを、少なくとも前記像担持体を1周させる時間と前記中間転写体を1周させる時間とを足した時間回転させる第2のクリーニングモードと、を有していることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−103542(P2012−103542A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−252801(P2010−252801)
【出願日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】