画像形成装置
【課題】温度変化でのクリーニング枠体の収縮によるクリーニング部の像担持体への当接条件の変化を抑制しつつ、カートリッジの軽量化を図ること。
【解決手段】像担持体11、残留現像剤を除去する当接部12a、弾性部材支持部12b、クリーニング枠体10を有するカートリッジBを着脱可能に構成した画像形成装置Aにおいて、画像形成装置Aは、クリーニング枠体10を補強し弾性部材支持部12bと略同一の線膨張係数を有する補強板金54を有し、カートリッジBには、弾性部材支持部12bに対してクリーニング枠体を挟んで対向する位置に、補強板金54を係合する係合部15が形成され、補強板金54は、カートリッジBの着脱動作に対して干渉しない第一位置とカートリッジBが装着された状態において係合部15に係合する第二位置とを移動可能であることを特徴とする。
【解決手段】像担持体11、残留現像剤を除去する当接部12a、弾性部材支持部12b、クリーニング枠体10を有するカートリッジBを着脱可能に構成した画像形成装置Aにおいて、画像形成装置Aは、クリーニング枠体10を補強し弾性部材支持部12bと略同一の線膨張係数を有する補強板金54を有し、カートリッジBには、弾性部材支持部12bに対してクリーニング枠体を挟んで対向する位置に、補強板金54を係合する係合部15が形成され、補強板金54は、カートリッジBの着脱動作に対して干渉しない第一位置とカートリッジBが装着された状態において係合部15に係合する第二位置とを移動可能であることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真画像形成プロセスに用いられるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真式の画像形成装置は像担持体を有し、像担持体に対してトナーを供給してトナー像を形成する。像担持体上のトナー像は記録媒体に転写される。しかし、トナー像全てが転写されず、像担持体上にはトナーが残留し、残留トナーとなる。この残留トナーを除去するため、転写手段よりも像担持体の回転方向下流側に、クリーニング手段が配設される。
【0003】
クリーニング手段は、像担持体に対して所定の進入量をもって当接し像担持体上に残留した現像剤を除去するゴム等の弾性部材で形成された当接部と、当接部を支持する板金等の弾性部材支持部を有するブレード部材が一般的に用いられる。そして、ブレード部材に代表されるクリーニング部材は進入量が適切な値になるように、ドラムカートリッジの枠体(以下クリーニング枠体と呼ぶ)に対して取り付けられる。このとき像担持体への進入量が不適切であると、クリーニング不良や弾性部材がめくれるといった現象が発生するため、進入量は高精度に保つ必要があった。
【0004】
ここで、温度の変化による枠体の変形について説明する。図12は従来例を説明する斜視図である。(a)は補強部材がない場合、(b)は補強部材を配設した場合を示す。具体的には、環境変動等により装置内の温度が低下した場合の、クリーニングユニットCのクリーニング枠体110の変形を表す。
【0005】
機内温度が低下すると、それに伴いクリーニング枠体110や、クリーニング部材の温度が低下する。また一般に、樹脂で形成されるクリーニング枠体110の線膨張係数は、金属で形成されるクリーニング部材の弾性支持部の線膨張係数よりも大きい。このため、クリーニング枠体110はクリーニング部材よりも大きく収縮する。この結果、クリーニング枠体110とクリーニング部材にひずみが生じ、クリーニング部材の像担持体111への進入量が変化し、クリーニング性が低下する可能性がある。また、樹脂製のクリーニング枠体110と金属製のクリーニング部材の弾性部材支持部の線膨張係数の差により、同様の変化が生じる場合があった。
【0006】
これらの変動を抑えるため、従来はクリーニング枠体に使用される材料の変更や、肉厚を増やす、あるいはリブを追加する等により剛性を高める手法が取られていた。
【0007】
しかし一方で、近年ではより高精細な画像を得るために現像剤の粒径が微細化する方向にあり、この現像剤のクリーニング性を維持するためには、進入量の変動をこれまで以上に小さくする必要が生じてきた。
【0008】
この課題を解決する手段として、図12(b)に示すように、クリーニング部材を支持する支持部に対して、クリーニング枠体の反対側に、補強部材を配設する方法がある(例えば、特許文献1参照)。ここで補強部材154は、クリーニング部材と同等の線膨張係数を有するように材料を選択する。これによれば、同等の線膨張係数を有するクリーニング部材と補強部材とで、支持部を挟み込み固定する形となる。このため、温度変化により生じるいわゆるバイメタル効果による支持部の反り等の変化を、両側の部材で拘束することが可能となり、クリーニング部材の取り付け位置の変動を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2000−19930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記従来例では、あらかじめクリーニング枠体に補強部材を配設しておく必要がある。このため、カートリッジの重量が上がるという問題があった。
【0011】
本発明の目的は、温度が変化した際のクリーニング枠体の収縮によるクリーニング部の像担持体への当接条件の変化を抑制しつつ、カートリッジの軽量化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、潜像を担持する像担持体と、前記像担持体に残留する現像剤を除去するクリーニング部と、前記クリーニング部を支持するクリーニング支持部と、前記像担持体を回転可能に支持し且つ前記クリーニング部を支持するクリーニング枠体とを有するプロセスカートリッジを着脱可能に構成した画像形成装置において、前記画像形成装置は、前記クリーニング枠体を補強し前記クリーニング支持部と略同一の線膨張係数を有する補強部材を有し、前記プロセスカートリッジには、前記クリーニング支持部に対して前記クリーニング枠体を挟んで対向する位置に、前記補強部材を係合する係合部が形成され、前記補強部材は、前記プロセスカートリッジの着脱動作に対して干渉しない第一位置と前記プロセスカートリッジが装着された状態において前記係合部に係合する第二位置とを移動可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
上記構成によって、温度が変化した際のクリーニング枠体の収縮によるクリーニング部材の像担持体への当接条件の変化を抑制しつつ、カートリッジの軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】前ドアを閉じたときの補強板金及びその周りの状態を示す図。
【図2】画像形成装置に対してプロセスカートリッジを装着する様子を示す概略外観図。
【図3】プロセスカートリッジを装着した画像形成装置の内部構成を示す図。
【図4】プロセスカートリッジの構成を示す図。
【図5】クリーニングユニットの説明図。
【図6】カートリッジ装着部を画像形成装置の正面から見た外観図。
【図7】補強板金とその周辺を表した図。
【図8】押圧部材を斜め上方向から見た斜視図。
【図9】前ドアの内側を上部から見た斜視図。
【図10】前ドアを開放したときの補強板金及びその周りの状態を示す図。
【図11】前ドアを閉じる途中における補強板金及びその周りの状態を示す図。
【図12】従来例を説明する斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る電子写真式の画像形成装置及び、これに着脱可能なプロセスカートリッジの実施形態について、図を用いて説明する。尚、本実施形態では現像剤をトナーと称する。
【0016】
(画像形成装置の構成)
はじめに、図2を用いて本発明の実施形態を適用する画像形成装置A(レーザービームプリンタ)について説明する。図2は画像形成装置Aに対してプロセスカートリッジBを装着する様子を示す概略外観図である。
【0017】
図2のように画像形成装置Aは、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応する4本のプロセスカートリッジBをそれぞれ挿入可能な、4つのカートリッジ装着部51を有する。各プロセスカートリッジBは、カートリッジ装着部51に順次挿入され、その後、前ドア60(開閉扉)を閉めることでプロセスカートリッジBの装着作業が完了する。装着時の動作の詳細については後述する。
【0018】
次に、図3を用いて画像形成装置Aの動作について説明する。図3はプロセスカートリッジBを装着した画像形成装置Aの内部構成を示す図である。
【0019】
画像形成装置Aは、像担持体11と光学系1を有する。光学系1から画像情報に基づいた情報光(レーザー光)を像担持体11へ照射して、像担持体11上に潜像を形成する。そして、この潜像に対してトナーを供給することで現像し、像担持体11上にトナー像を形成する。
【0020】
トナー像の形成と同期して給送カセット3から記録媒体2が搬送される。上述の方法で像担持体11に形成されたトナー像を、一旦、中間転写ベルト4aに一次転写し、次に二次転写ローラ対4bによって記録媒体2に二次転写する。このように二次転写された転写トナー像を定着手段5によって記録媒体2に定着した後、記録媒体2を排出部6へと排出する。
【0021】
尚、中間転写ベルト4aと二次転写ローラ対4bとを有する転写手段はユニット化されており、以後、転写ユニット4と称する。また、本実施形態では、中間転写ベルト4aと二次転写ローラ対4bを有する転写ユニット4を用いたが、これに限るものではない。例えば、記録媒体2を搬送する搬送ベルトを用意し、当該搬送ベルトに当接するように各プロセスカートリッジを配置してもよい。
【0022】
(プロセスカートリッジの構成)
次に、図4を用いてプロセスカートリッジBについて説明する。図4はプロセスカートリッジBの構成を表した図である。
【0023】
図4に示すように、プロセスカートリッジBは、クリーニングユニットCと現像ユニットDを回動軸J中心に回動可能に結合して構成される。プロセスカートリッジBは一体となって、画像形成装置Aの装置本体に着脱可能な構成である。
【0024】
クリーニングユニットCは、像担持体11、クリーニング部材12、及びそれらを支持するクリーニング枠体10から構成される。また、現像ユニットDは、トナー100を収納するためのトナー収納室30と、現像を行うための現像室24とを有する現像枠体20によって構成される。現像室24においては、現像ローラ21、塗布ローラ22、現像ブレード23などが支持される。尚、以降の図や説明においては、現像ユニットDを省略して説明する。
【0025】
次にプロセスカートリッジBの現像時の動作について説明する。トナー収納室30に収納されたトナーは、不図示の搬送手段によって現像室24へと送り出される。現像室24内に搬送されたトナーは、塗布ローラ22及び現像ブレード23によって、現像ローラ21表面に形成された所定のトナー層となる。その後、トナー層のトナーが、像担持体11に形成された潜像に応じて像担持体11へと転移される。これによってトナー像が像担持体11に形成される。
【0026】
そして、転写ユニット4によってトナー像を記録媒体2に転写した後、像担持体11に残留したトナーは、クリーニング部材12によって掻き落とされることで像担持体11から除去される。掻き落とされた残留トナーは、廃トナー溜め13へ収容される。その後、像担持体11の表面を帯電ローラ14によって一様に帯電し、光学系1による潜像形成が可能な状態とする。
【0027】
(クリーニングユニットCの構成)
次に、図5を用いてクリーニングユニットCについて説明する。図5はクリーニングユニットCの説明図である。(a)はクリーニングユニットCのクリーニング部材12周辺を示す断面図である。(b)はクリーニングユニットCを現像ユニットD側から見た外観図である。(c)はクリーニングユニットCを現像ユニットDとは反対側から見た外観図である。
【0028】
図5(a)に示すように、クリーニング枠体10には像担持体11が回転可能に支持される。また、像担持体11に当接するように、クリーニング部材12が取り付けられる。
【0029】
クリーニング部材12は、像担持体11に当接するゴム等の弾性部材で形成された当接部12a(クリーニング部)と、当接部12aを支持する板金等の弾性部材支持部12b(クリーニング支持部)から構成される。クリーニング部材12は、当接部12aの像担持体11に対する進入量xが所定の値になるように取り付けられる。
【0030】
クリーニング部材12のクリーニング枠体10への固定は、図5(b)に示すように、クリーニング枠体10の支持部10a及び支持部10bに対して、ビス等の締結手段によって弾性部材支持部12bが締結される。
【0031】
図5(c)に示すように、クリーニング枠体10のクリーニング部材12が取り付けられる側に対して裏側には、後述する補強板金54(後述)が係合するための係合部15が形成される。係合部15は、支持部10a及び支持部10bの裏側に位置し、互いに向き合って配置された一対の対向面15a及び対向面15bと、クリーニング部材12の裏側の面に相当する係合面15cで構成される。
【0032】
(画像形成装置のカートリッジ装着部の構成)
次に、本願発明の特徴部分である、プロセスカートリッジBの装置本体に対しての係合についての構成を説明する。本実施形態においては、プロセスカートリッジBのクリーニングユニットCに形成された係合面15cに対し、装置本体の補強板金54(補強部材)が係合する。これにより、プロセスカートリッジBが装置本体に対して装着される。以下、係合構成について、順次、詳細に説明する。
【0033】
図6を用いて画像形成装置Aのカートリッジ装着部51について説明する。尚、図2に示すようにカートリッジ装着部51は4つ存在するが、全て同一構成であるため1つに関して説明する。
【0034】
図6はカートリッジ装着部51を画像形成装置Aの正面(プロセスカートリッジBを挿入する方向)から見た外観図である。カートリッジ装着部51の内部には、画像形成装置本体の筺体50に配設されたプロセスカートリッジBを挿入するためのガイドレール52が設けられる。これにより、プロセスカートリッジBは、ガイドレール52に沿って所定の軌道でカートリッジ装着部51へ挿入される。
【0035】
カートリッジ装着部51の正面方向に向かって上部右側には、プロセスカートリッジBの着脱動作に対して干渉しない位置に、本体フレーム部材53が設けられる。本体フレーム部材53は、金属等の剛性の高い材質で形成され、外力による撓みや位置のずれが発生しにくいように、画像形成装置の筺体50に対してビス等の締結手段によって強固に固定される。
【0036】
本体フレーム部材53及び補強板金54周辺の構成について図7を用いて説明する。図7は補強板金54とその周辺を表した図である。尚、説明容易のため、図7では筺体50等を省略し、説明に必要な部分だけを表す。(a)は本体フレーム部材53と補強板金54との関係を示す図であり、(b)は補強板金支持部53aの周辺を示す拡大図である。
【0037】
図7(a)に示すように、本体フレーム部材53のプロセスカートリッジBが装着される側には、カートリッジの挿入に際して干渉しない位置に補強板金支持部53a及び補強板金支持部53bが設けられる。
【0038】
補強板金支持部53a及び補強板金支持部53bには、補強板金54の中央部54cが補強板金54の端部54aや端部54bよりもプロセスカートリッジBから離れるように所定の反り量をもって、補強板金54が支持される。
【0039】
補強板金54の補強板金支持部53a及び補強板金支持部53bに対する保持は、補強板金54に形成された2つの挿通孔(被支持穴54d及び被支持穴54e)に、補強板金支持部53aと補強板金支持部53bとがそれぞれ挿通されることによって行われる。このため、補強板金54は、補強板金支持部53a及び補強板金支持部53bの突設する方向に沿って移動可能に支持される。
【0040】
補強板金54の材質の選択は、線膨張係数を基準にして選択する。具体的には、補強板金54は弾性部材支持部12bと同部材であれば、線膨張係数が同一であるため好ましい。しかしながら同一材質に限るものではなく、補強板金54の材質の線膨張係数が、クリーニング部材12の弾性部材支持部12bの材質の線膨張係数と略同一となるように材質を選択すればよい。ここで補強板金54が有する好ましい線膨張係数の範囲は、クリーニング枠体10の一面を弾性部材支持部12bと補強板金54とで挟持した場合に、当該一面が歪まない程度であればよい。
【0041】
補強板金54の本体フレーム部材53により支持される構成を、更に詳細に説明する。図7(b)に示すように、補強板金54は、補強板金54の被支持穴54d及び被支持穴54eに、補強板金支持部53a及び補強板金支持部53bがそれぞれ挿通されることで支持される。
【0042】
被支持穴54d及び被支持穴54eは補強板金54の長手方向(像担持体11の軸線方向)に延びる長穴形状である。このため、補強板金54は、被支持穴54d及び被支持穴54eに沿って移動可能である。尚、補強板金54は、反りが無い場合にプロセスカートリッジBの係合面15cに対して平行になるように配置される。
【0043】
本体フレーム部材53の下側には、図8に示すように、補強板金54を押圧する押圧部材55が設けられる。図8は押圧部材55を斜め上方向から見た斜視図である。(a)は押圧部材55の全体図であり、(b)は押圧部材55の押圧部55a周辺の拡大図である。
【0044】
図8(a)に示すように、押圧部材55は、本体フレーム部材53に設けられた押圧部材回動支持部53cを中心に回動可能に支持される。押圧部材55は一端が補強板金54と当接する押圧部55aであり、他端が作用端55bである。このため、作用端55bがプロセスカートリッジBから離れる方向に移動すれば、押圧部材55は押圧部材回動支持部53cを中心に回動し、押圧部材55の押圧部55aにより補強板金54を押圧することができる。尚、作用端55bにはテーパ形状が形成される。このテーパ形状により、後述の押込部材61に押し込まれた際に、作用端55bがプロセスカートリッジBと反対側に移動する。
【0045】
ここで、プロセスカートリッジBの装着が行われないときには、押圧部55aの補強板金54の押圧が行われないことについて説明する。
【0046】
作用端55bの補強板金54側と反対の面には、圧縮バネである付勢バネ56が取り付けられる。付勢バネ56は、図8(a)に示すように、作用端55bと本体フレーム部材53の一部との間に圧縮した状態で固定される。この構成により、押圧部材55の作用端55bには付勢バネ56の付勢力がプロセスカートリッジB側に常に働く。すると、押圧部材回動支持部53cを中心として回動する構成の押圧部材55には、その押圧部55aがプロセスカートリッジBから離れる力が働く。こうして、付勢バネ56のばね力によって、押圧部55aがプロセスカートリッジBから離れる方向に付勢される。
【0047】
一方、図8(b)に示すように、押圧部55aの下方には抱込部55cが一体的に設けられ、補強板金54の下方を抱え込むように保持する。押圧部55aと一体的に構成される抱込部55cは、押圧部55aの動きと連動して動く。このため、抱込部55cに保持される補強板金54も、付勢バネ56の付勢力によってプロセスカートリッジBから離れる方向に付勢される。
【0048】
尚、この状態において、補強板金54はプロセスカートリッジBの挿入軌跡を塞がない位置にある。このため、プロセスカートリッジBの挿入動作を阻害することはない。また、クリーニング枠体10の係合部15には、補強板金54のクリーニング枠体10への係合動作の際、抱込部55cがクリーニング枠体10に干渉しないように、抱込部55cが収まる凹部15dが設けられる(図5(c)参照)。
【0049】
次に、本体フレーム部材53と補強板金54との位置決めについて説明する。図8に示すように、補強板金支持部53aと補強板金54の被支持穴54dとが互いに当接する。ここで、当接する位置の補強板金支持部53aは径が太く構成され、被支持穴54dの上下方向に突き当たる突当部53dとなる。同様に、補強板金支持部53bと補強板金54の被支持穴54eとが当接する位置では、補強板金支持部53bの径が太く構成され、突当部53eが構成される。これら構成により、補強板金54は突当部53d及び突当部53eにより、所定の位置に位置決めされる。尚、補強板金54が長手方向に変形したときでも、長穴形状の被支持穴54d及び被支持穴54eは、それらの位置関係を保つ。
【0050】
(画像形成装置の前ドアの構成)
図9を用いて画像形成装置Aの前ドア60の構成について説明する。図9は前ドア60の内側を上部から見た斜視図である。
【0051】
画像形成装置Aの前ドア60の内側には、装置内部側に突出した押込部材61が形成される。押込部材61は、前ドア60に設けられた押込部材支持部60aによって支持される。また、押込部材支持部60aと押込部材61との間には、圧縮バネであるクッションバネ62が配置される。クッションバネ62は、押込部材61が押圧部材55の作用端55bと当接する際の緩衝材として働く。
【0052】
押込部材61はテーパ面61aを有する。ここで、テーパ面61a及び作用端55bのテーパ形状は、押込部材61が押込まれるに従って、作用端55bがプロセスカートリッジBから離間するように形成される。このため、前ドア60を閉じる動作に伴って押込部材61が押込まれると、押圧部材55の作用端55bはプロセスカートリッジBから離間するように移動する。
【0053】
(プロセスカートリッジ挿入の際の装着動作)
プロセスカートリッジBを装着する際には、プロセスカートリッジBを、前述の図6に示すガイドレール52に沿って所定の軌跡で所定の位置まで挿入する。この際、補強板金54等とは干渉することがない。
【0054】
また、プロセスカートリッジBを所定の位置まで挿入した状態において、プロセスカートリッジBの係合部15は、装置本体の補強板金54と対向する。具体的には、係合部15の対向面15a及び15bの二面間の部分が、補強板金54と対向する。次に係合部15と補強板金54の寸法関係について詳細に説明する。
【0055】
(係合部と補強板金との寸法関係)
ここで、プロセスカートリッジBを挿入した後、前ドア60を閉じる際の補強板金54の寸法関係について説明する。図10は前ドア60を開放したときの補強板金54及びその周りの状態を示す図である。図11は前ドア60を閉じる途中における補強板金54及びその周りの状態を示す図である。図1は前ドア60を閉じたときの補強板金54及びその周りの状態を示す図である。尚、図においては、説明容易のために、プロセスカートリッジBのうち現像ユニットDを省略し、クリーニングユニットCのみを示す。
【0056】
図10及び図11に示すように、補強板金54は、押圧部55aによる押圧がないときには反った状態である。この場合、補強板金54のカートリッジ挿入方向(以下長手方向と称す)の長さiは、係合部15に形成される対向面15aと対向面15bとの間隔hよりも短い。
【0057】
一方、図1に示すように、補強板金54は、押圧部55aによる押圧があるときには反りが矯正された状態である。この場合、補強板金54の長手方向の長さjは間隔hよりも長くなる。
【0058】
このように、補強板金54は、図10に示す前ドア60が開放した状態で、プロセスカートリッジBから離間した位置(第一位置)と、図1に示す前ドア60が閉じられた状態でクリーニングユニットCの係合部15に係合する位置(第二位置)とを移動する。
【0059】
(連動機構の構成及び動作)
前ドア60の開閉と連動して補強板金54をプロセスカートリッジBへ導く連動機構の構成及び動作を次に説明する。
【0060】
図10に示す前ドア60の開放状態から前ドア60が閉じられると、その過程で図11のように、押込部材61が装置内部側に押込まれ、押圧部材55の作用端55bに当接する。ここで、前述のように押圧部材55の作用端55bには、テーパ形状が形成されるため、押込部材61が押し込まれる過程で、押込部材61に形成されたテーパ面61aに沿って押圧部材55の作用端55bが移動する。作用端55bが移動する方向はプロセスカートリッジBから離間する方向であるため、押圧部材回動支持部53cを中心に押圧部材55は回動し、押圧部材55の押圧部55aが補強板金54を押圧する。
【0061】
これに伴い補強板金54は補強板金支持部53a及び補強板金支持部53bに沿ってプロセスカートリッジB側へと移動する。
【0062】
図11に示すように、補強板金54の移動過程で、始めにその端部54a及び端部54bが、係合面15cに対して接触する。このとき、補強板金54の端部54aと端部54b及び係合部15の対向面15aと対向面15bに、面取り等の加工を施しておく。この面取り加工によって、補強板金54が対向面15a及び対向面15bの間にスムーズに入る。
【0063】
さらに前ドア60を閉じていくと、押圧部材55による押圧はさらに進み、補強板金54は徐々に反りが矯正されるように変形する。すると、補強板金54の長手方向の長さが伸びていく。
【0064】
そして、前ドア60を完全に閉めると、図1に示すように、補強板金54は係合面15cに沿ってならう。この状態において、補強板金54の端部54aは係合部15の対向面15aに当接し、補強板金54の端部54bは係合部15の対向面15bに当接する。
【0065】
このとき、補強板金54の長手方向の長さjは対向面15a及び対向面15bの間隔hよりも長くなるように構成される。このため、補強板金54は、対向面15a及び対向面15bに対して、長手方向に突っ張った状態として保持される。
【0066】
また、押込部材61と押込部材支持部60aとの間は遊びを有し、その間にクッションバネ62が配設される。このため、補強板金54がプロセスカートリッジBに完全に係合し、押圧部材55がそれ以上回動不可能になった場合でも、前ドア60を最後まで閉じることができる。
【0067】
次に、前ドア60を開き始めると、押込部材61による押圧部材55の作用端55bの押し込みが解除される。すると、付勢バネ56の弾性力によって押圧部材55は回動し、押圧部55aがプロセスカートリッジBから離れる方向に移動する。
【0068】
このとき、押圧力を失った補強板金54は通常の反った状態へと戻り、長手方向の長さが元の長さiに戻る。このため、クリーニングユニットCの係合部15から取り外すことが可能となる。その後、押圧部材55の作用端55bが付勢バネ56によって付勢される動きと連動して、補強板金54もプロセスカートリッジBから離れる方向に付勢され、所定の位置に戻る。
【0069】
(機内温度低下に対する効果)
本実施形態によれば、クリーニング枠体10を挟持するようにクリーニング部材12と補強板金54が配置される。すると、クリーニング部材12及び補強板金54の両部材は、クリーニング枠体10の収縮に対して共に長手方向に突っ張る構成となる。したがって、いわゆるバイメタル効果によって、クリーニング枠体10とクリーニング部材12のひずみを小さく抑えることができる。これにより、クリーニング部材12の像担持体11への進入量を安定的に保つことができ、高精度のクリーニング性を維持することができる。
【0070】
以上説明したように、本実施形態によれば、クリーニング部材12の像担持体11への進入量を安定的に保つことができ、高精度のクリーニング性を維持することが可能である。また、補強板金54が画像形成装置Aによって支持されており、プロセスカートリッジBに付属しないため、プロセスカートリッジBの軽量化を図ることが可能となる。
【符号の説明】
【0071】
A…画像形成装置
B…プロセスカートリッジ
10…クリーニング枠体
11…像担持体
12…クリーニング部材
12a…当接部
12b…弾性部材支持部
15…係合部
54…補強板金
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真画像形成プロセスに用いられるプロセスカートリッジを備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真式の画像形成装置は像担持体を有し、像担持体に対してトナーを供給してトナー像を形成する。像担持体上のトナー像は記録媒体に転写される。しかし、トナー像全てが転写されず、像担持体上にはトナーが残留し、残留トナーとなる。この残留トナーを除去するため、転写手段よりも像担持体の回転方向下流側に、クリーニング手段が配設される。
【0003】
クリーニング手段は、像担持体に対して所定の進入量をもって当接し像担持体上に残留した現像剤を除去するゴム等の弾性部材で形成された当接部と、当接部を支持する板金等の弾性部材支持部を有するブレード部材が一般的に用いられる。そして、ブレード部材に代表されるクリーニング部材は進入量が適切な値になるように、ドラムカートリッジの枠体(以下クリーニング枠体と呼ぶ)に対して取り付けられる。このとき像担持体への進入量が不適切であると、クリーニング不良や弾性部材がめくれるといった現象が発生するため、進入量は高精度に保つ必要があった。
【0004】
ここで、温度の変化による枠体の変形について説明する。図12は従来例を説明する斜視図である。(a)は補強部材がない場合、(b)は補強部材を配設した場合を示す。具体的には、環境変動等により装置内の温度が低下した場合の、クリーニングユニットCのクリーニング枠体110の変形を表す。
【0005】
機内温度が低下すると、それに伴いクリーニング枠体110や、クリーニング部材の温度が低下する。また一般に、樹脂で形成されるクリーニング枠体110の線膨張係数は、金属で形成されるクリーニング部材の弾性支持部の線膨張係数よりも大きい。このため、クリーニング枠体110はクリーニング部材よりも大きく収縮する。この結果、クリーニング枠体110とクリーニング部材にひずみが生じ、クリーニング部材の像担持体111への進入量が変化し、クリーニング性が低下する可能性がある。また、樹脂製のクリーニング枠体110と金属製のクリーニング部材の弾性部材支持部の線膨張係数の差により、同様の変化が生じる場合があった。
【0006】
これらの変動を抑えるため、従来はクリーニング枠体に使用される材料の変更や、肉厚を増やす、あるいはリブを追加する等により剛性を高める手法が取られていた。
【0007】
しかし一方で、近年ではより高精細な画像を得るために現像剤の粒径が微細化する方向にあり、この現像剤のクリーニング性を維持するためには、進入量の変動をこれまで以上に小さくする必要が生じてきた。
【0008】
この課題を解決する手段として、図12(b)に示すように、クリーニング部材を支持する支持部に対して、クリーニング枠体の反対側に、補強部材を配設する方法がある(例えば、特許文献1参照)。ここで補強部材154は、クリーニング部材と同等の線膨張係数を有するように材料を選択する。これによれば、同等の線膨張係数を有するクリーニング部材と補強部材とで、支持部を挟み込み固定する形となる。このため、温度変化により生じるいわゆるバイメタル効果による支持部の反り等の変化を、両側の部材で拘束することが可能となり、クリーニング部材の取り付け位置の変動を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2000−19930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記従来例では、あらかじめクリーニング枠体に補強部材を配設しておく必要がある。このため、カートリッジの重量が上がるという問題があった。
【0011】
本発明の目的は、温度が変化した際のクリーニング枠体の収縮によるクリーニング部の像担持体への当接条件の変化を抑制しつつ、カートリッジの軽量化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、潜像を担持する像担持体と、前記像担持体に残留する現像剤を除去するクリーニング部と、前記クリーニング部を支持するクリーニング支持部と、前記像担持体を回転可能に支持し且つ前記クリーニング部を支持するクリーニング枠体とを有するプロセスカートリッジを着脱可能に構成した画像形成装置において、前記画像形成装置は、前記クリーニング枠体を補強し前記クリーニング支持部と略同一の線膨張係数を有する補強部材を有し、前記プロセスカートリッジには、前記クリーニング支持部に対して前記クリーニング枠体を挟んで対向する位置に、前記補強部材を係合する係合部が形成され、前記補強部材は、前記プロセスカートリッジの着脱動作に対して干渉しない第一位置と前記プロセスカートリッジが装着された状態において前記係合部に係合する第二位置とを移動可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
上記構成によって、温度が変化した際のクリーニング枠体の収縮によるクリーニング部材の像担持体への当接条件の変化を抑制しつつ、カートリッジの軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】前ドアを閉じたときの補強板金及びその周りの状態を示す図。
【図2】画像形成装置に対してプロセスカートリッジを装着する様子を示す概略外観図。
【図3】プロセスカートリッジを装着した画像形成装置の内部構成を示す図。
【図4】プロセスカートリッジの構成を示す図。
【図5】クリーニングユニットの説明図。
【図6】カートリッジ装着部を画像形成装置の正面から見た外観図。
【図7】補強板金とその周辺を表した図。
【図8】押圧部材を斜め上方向から見た斜視図。
【図9】前ドアの内側を上部から見た斜視図。
【図10】前ドアを開放したときの補強板金及びその周りの状態を示す図。
【図11】前ドアを閉じる途中における補強板金及びその周りの状態を示す図。
【図12】従来例を説明する斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る電子写真式の画像形成装置及び、これに着脱可能なプロセスカートリッジの実施形態について、図を用いて説明する。尚、本実施形態では現像剤をトナーと称する。
【0016】
(画像形成装置の構成)
はじめに、図2を用いて本発明の実施形態を適用する画像形成装置A(レーザービームプリンタ)について説明する。図2は画像形成装置Aに対してプロセスカートリッジBを装着する様子を示す概略外観図である。
【0017】
図2のように画像形成装置Aは、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応する4本のプロセスカートリッジBをそれぞれ挿入可能な、4つのカートリッジ装着部51を有する。各プロセスカートリッジBは、カートリッジ装着部51に順次挿入され、その後、前ドア60(開閉扉)を閉めることでプロセスカートリッジBの装着作業が完了する。装着時の動作の詳細については後述する。
【0018】
次に、図3を用いて画像形成装置Aの動作について説明する。図3はプロセスカートリッジBを装着した画像形成装置Aの内部構成を示す図である。
【0019】
画像形成装置Aは、像担持体11と光学系1を有する。光学系1から画像情報に基づいた情報光(レーザー光)を像担持体11へ照射して、像担持体11上に潜像を形成する。そして、この潜像に対してトナーを供給することで現像し、像担持体11上にトナー像を形成する。
【0020】
トナー像の形成と同期して給送カセット3から記録媒体2が搬送される。上述の方法で像担持体11に形成されたトナー像を、一旦、中間転写ベルト4aに一次転写し、次に二次転写ローラ対4bによって記録媒体2に二次転写する。このように二次転写された転写トナー像を定着手段5によって記録媒体2に定着した後、記録媒体2を排出部6へと排出する。
【0021】
尚、中間転写ベルト4aと二次転写ローラ対4bとを有する転写手段はユニット化されており、以後、転写ユニット4と称する。また、本実施形態では、中間転写ベルト4aと二次転写ローラ対4bを有する転写ユニット4を用いたが、これに限るものではない。例えば、記録媒体2を搬送する搬送ベルトを用意し、当該搬送ベルトに当接するように各プロセスカートリッジを配置してもよい。
【0022】
(プロセスカートリッジの構成)
次に、図4を用いてプロセスカートリッジBについて説明する。図4はプロセスカートリッジBの構成を表した図である。
【0023】
図4に示すように、プロセスカートリッジBは、クリーニングユニットCと現像ユニットDを回動軸J中心に回動可能に結合して構成される。プロセスカートリッジBは一体となって、画像形成装置Aの装置本体に着脱可能な構成である。
【0024】
クリーニングユニットCは、像担持体11、クリーニング部材12、及びそれらを支持するクリーニング枠体10から構成される。また、現像ユニットDは、トナー100を収納するためのトナー収納室30と、現像を行うための現像室24とを有する現像枠体20によって構成される。現像室24においては、現像ローラ21、塗布ローラ22、現像ブレード23などが支持される。尚、以降の図や説明においては、現像ユニットDを省略して説明する。
【0025】
次にプロセスカートリッジBの現像時の動作について説明する。トナー収納室30に収納されたトナーは、不図示の搬送手段によって現像室24へと送り出される。現像室24内に搬送されたトナーは、塗布ローラ22及び現像ブレード23によって、現像ローラ21表面に形成された所定のトナー層となる。その後、トナー層のトナーが、像担持体11に形成された潜像に応じて像担持体11へと転移される。これによってトナー像が像担持体11に形成される。
【0026】
そして、転写ユニット4によってトナー像を記録媒体2に転写した後、像担持体11に残留したトナーは、クリーニング部材12によって掻き落とされることで像担持体11から除去される。掻き落とされた残留トナーは、廃トナー溜め13へ収容される。その後、像担持体11の表面を帯電ローラ14によって一様に帯電し、光学系1による潜像形成が可能な状態とする。
【0027】
(クリーニングユニットCの構成)
次に、図5を用いてクリーニングユニットCについて説明する。図5はクリーニングユニットCの説明図である。(a)はクリーニングユニットCのクリーニング部材12周辺を示す断面図である。(b)はクリーニングユニットCを現像ユニットD側から見た外観図である。(c)はクリーニングユニットCを現像ユニットDとは反対側から見た外観図である。
【0028】
図5(a)に示すように、クリーニング枠体10には像担持体11が回転可能に支持される。また、像担持体11に当接するように、クリーニング部材12が取り付けられる。
【0029】
クリーニング部材12は、像担持体11に当接するゴム等の弾性部材で形成された当接部12a(クリーニング部)と、当接部12aを支持する板金等の弾性部材支持部12b(クリーニング支持部)から構成される。クリーニング部材12は、当接部12aの像担持体11に対する進入量xが所定の値になるように取り付けられる。
【0030】
クリーニング部材12のクリーニング枠体10への固定は、図5(b)に示すように、クリーニング枠体10の支持部10a及び支持部10bに対して、ビス等の締結手段によって弾性部材支持部12bが締結される。
【0031】
図5(c)に示すように、クリーニング枠体10のクリーニング部材12が取り付けられる側に対して裏側には、後述する補強板金54(後述)が係合するための係合部15が形成される。係合部15は、支持部10a及び支持部10bの裏側に位置し、互いに向き合って配置された一対の対向面15a及び対向面15bと、クリーニング部材12の裏側の面に相当する係合面15cで構成される。
【0032】
(画像形成装置のカートリッジ装着部の構成)
次に、本願発明の特徴部分である、プロセスカートリッジBの装置本体に対しての係合についての構成を説明する。本実施形態においては、プロセスカートリッジBのクリーニングユニットCに形成された係合面15cに対し、装置本体の補強板金54(補強部材)が係合する。これにより、プロセスカートリッジBが装置本体に対して装着される。以下、係合構成について、順次、詳細に説明する。
【0033】
図6を用いて画像形成装置Aのカートリッジ装着部51について説明する。尚、図2に示すようにカートリッジ装着部51は4つ存在するが、全て同一構成であるため1つに関して説明する。
【0034】
図6はカートリッジ装着部51を画像形成装置Aの正面(プロセスカートリッジBを挿入する方向)から見た外観図である。カートリッジ装着部51の内部には、画像形成装置本体の筺体50に配設されたプロセスカートリッジBを挿入するためのガイドレール52が設けられる。これにより、プロセスカートリッジBは、ガイドレール52に沿って所定の軌道でカートリッジ装着部51へ挿入される。
【0035】
カートリッジ装着部51の正面方向に向かって上部右側には、プロセスカートリッジBの着脱動作に対して干渉しない位置に、本体フレーム部材53が設けられる。本体フレーム部材53は、金属等の剛性の高い材質で形成され、外力による撓みや位置のずれが発生しにくいように、画像形成装置の筺体50に対してビス等の締結手段によって強固に固定される。
【0036】
本体フレーム部材53及び補強板金54周辺の構成について図7を用いて説明する。図7は補強板金54とその周辺を表した図である。尚、説明容易のため、図7では筺体50等を省略し、説明に必要な部分だけを表す。(a)は本体フレーム部材53と補強板金54との関係を示す図であり、(b)は補強板金支持部53aの周辺を示す拡大図である。
【0037】
図7(a)に示すように、本体フレーム部材53のプロセスカートリッジBが装着される側には、カートリッジの挿入に際して干渉しない位置に補強板金支持部53a及び補強板金支持部53bが設けられる。
【0038】
補強板金支持部53a及び補強板金支持部53bには、補強板金54の中央部54cが補強板金54の端部54aや端部54bよりもプロセスカートリッジBから離れるように所定の反り量をもって、補強板金54が支持される。
【0039】
補強板金54の補強板金支持部53a及び補強板金支持部53bに対する保持は、補強板金54に形成された2つの挿通孔(被支持穴54d及び被支持穴54e)に、補強板金支持部53aと補強板金支持部53bとがそれぞれ挿通されることによって行われる。このため、補強板金54は、補強板金支持部53a及び補強板金支持部53bの突設する方向に沿って移動可能に支持される。
【0040】
補強板金54の材質の選択は、線膨張係数を基準にして選択する。具体的には、補強板金54は弾性部材支持部12bと同部材であれば、線膨張係数が同一であるため好ましい。しかしながら同一材質に限るものではなく、補強板金54の材質の線膨張係数が、クリーニング部材12の弾性部材支持部12bの材質の線膨張係数と略同一となるように材質を選択すればよい。ここで補強板金54が有する好ましい線膨張係数の範囲は、クリーニング枠体10の一面を弾性部材支持部12bと補強板金54とで挟持した場合に、当該一面が歪まない程度であればよい。
【0041】
補強板金54の本体フレーム部材53により支持される構成を、更に詳細に説明する。図7(b)に示すように、補強板金54は、補強板金54の被支持穴54d及び被支持穴54eに、補強板金支持部53a及び補強板金支持部53bがそれぞれ挿通されることで支持される。
【0042】
被支持穴54d及び被支持穴54eは補強板金54の長手方向(像担持体11の軸線方向)に延びる長穴形状である。このため、補強板金54は、被支持穴54d及び被支持穴54eに沿って移動可能である。尚、補強板金54は、反りが無い場合にプロセスカートリッジBの係合面15cに対して平行になるように配置される。
【0043】
本体フレーム部材53の下側には、図8に示すように、補強板金54を押圧する押圧部材55が設けられる。図8は押圧部材55を斜め上方向から見た斜視図である。(a)は押圧部材55の全体図であり、(b)は押圧部材55の押圧部55a周辺の拡大図である。
【0044】
図8(a)に示すように、押圧部材55は、本体フレーム部材53に設けられた押圧部材回動支持部53cを中心に回動可能に支持される。押圧部材55は一端が補強板金54と当接する押圧部55aであり、他端が作用端55bである。このため、作用端55bがプロセスカートリッジBから離れる方向に移動すれば、押圧部材55は押圧部材回動支持部53cを中心に回動し、押圧部材55の押圧部55aにより補強板金54を押圧することができる。尚、作用端55bにはテーパ形状が形成される。このテーパ形状により、後述の押込部材61に押し込まれた際に、作用端55bがプロセスカートリッジBと反対側に移動する。
【0045】
ここで、プロセスカートリッジBの装着が行われないときには、押圧部55aの補強板金54の押圧が行われないことについて説明する。
【0046】
作用端55bの補強板金54側と反対の面には、圧縮バネである付勢バネ56が取り付けられる。付勢バネ56は、図8(a)に示すように、作用端55bと本体フレーム部材53の一部との間に圧縮した状態で固定される。この構成により、押圧部材55の作用端55bには付勢バネ56の付勢力がプロセスカートリッジB側に常に働く。すると、押圧部材回動支持部53cを中心として回動する構成の押圧部材55には、その押圧部55aがプロセスカートリッジBから離れる力が働く。こうして、付勢バネ56のばね力によって、押圧部55aがプロセスカートリッジBから離れる方向に付勢される。
【0047】
一方、図8(b)に示すように、押圧部55aの下方には抱込部55cが一体的に設けられ、補強板金54の下方を抱え込むように保持する。押圧部55aと一体的に構成される抱込部55cは、押圧部55aの動きと連動して動く。このため、抱込部55cに保持される補強板金54も、付勢バネ56の付勢力によってプロセスカートリッジBから離れる方向に付勢される。
【0048】
尚、この状態において、補強板金54はプロセスカートリッジBの挿入軌跡を塞がない位置にある。このため、プロセスカートリッジBの挿入動作を阻害することはない。また、クリーニング枠体10の係合部15には、補強板金54のクリーニング枠体10への係合動作の際、抱込部55cがクリーニング枠体10に干渉しないように、抱込部55cが収まる凹部15dが設けられる(図5(c)参照)。
【0049】
次に、本体フレーム部材53と補強板金54との位置決めについて説明する。図8に示すように、補強板金支持部53aと補強板金54の被支持穴54dとが互いに当接する。ここで、当接する位置の補強板金支持部53aは径が太く構成され、被支持穴54dの上下方向に突き当たる突当部53dとなる。同様に、補強板金支持部53bと補強板金54の被支持穴54eとが当接する位置では、補強板金支持部53bの径が太く構成され、突当部53eが構成される。これら構成により、補強板金54は突当部53d及び突当部53eにより、所定の位置に位置決めされる。尚、補強板金54が長手方向に変形したときでも、長穴形状の被支持穴54d及び被支持穴54eは、それらの位置関係を保つ。
【0050】
(画像形成装置の前ドアの構成)
図9を用いて画像形成装置Aの前ドア60の構成について説明する。図9は前ドア60の内側を上部から見た斜視図である。
【0051】
画像形成装置Aの前ドア60の内側には、装置内部側に突出した押込部材61が形成される。押込部材61は、前ドア60に設けられた押込部材支持部60aによって支持される。また、押込部材支持部60aと押込部材61との間には、圧縮バネであるクッションバネ62が配置される。クッションバネ62は、押込部材61が押圧部材55の作用端55bと当接する際の緩衝材として働く。
【0052】
押込部材61はテーパ面61aを有する。ここで、テーパ面61a及び作用端55bのテーパ形状は、押込部材61が押込まれるに従って、作用端55bがプロセスカートリッジBから離間するように形成される。このため、前ドア60を閉じる動作に伴って押込部材61が押込まれると、押圧部材55の作用端55bはプロセスカートリッジBから離間するように移動する。
【0053】
(プロセスカートリッジ挿入の際の装着動作)
プロセスカートリッジBを装着する際には、プロセスカートリッジBを、前述の図6に示すガイドレール52に沿って所定の軌跡で所定の位置まで挿入する。この際、補強板金54等とは干渉することがない。
【0054】
また、プロセスカートリッジBを所定の位置まで挿入した状態において、プロセスカートリッジBの係合部15は、装置本体の補強板金54と対向する。具体的には、係合部15の対向面15a及び15bの二面間の部分が、補強板金54と対向する。次に係合部15と補強板金54の寸法関係について詳細に説明する。
【0055】
(係合部と補強板金との寸法関係)
ここで、プロセスカートリッジBを挿入した後、前ドア60を閉じる際の補強板金54の寸法関係について説明する。図10は前ドア60を開放したときの補強板金54及びその周りの状態を示す図である。図11は前ドア60を閉じる途中における補強板金54及びその周りの状態を示す図である。図1は前ドア60を閉じたときの補強板金54及びその周りの状態を示す図である。尚、図においては、説明容易のために、プロセスカートリッジBのうち現像ユニットDを省略し、クリーニングユニットCのみを示す。
【0056】
図10及び図11に示すように、補強板金54は、押圧部55aによる押圧がないときには反った状態である。この場合、補強板金54のカートリッジ挿入方向(以下長手方向と称す)の長さiは、係合部15に形成される対向面15aと対向面15bとの間隔hよりも短い。
【0057】
一方、図1に示すように、補強板金54は、押圧部55aによる押圧があるときには反りが矯正された状態である。この場合、補強板金54の長手方向の長さjは間隔hよりも長くなる。
【0058】
このように、補強板金54は、図10に示す前ドア60が開放した状態で、プロセスカートリッジBから離間した位置(第一位置)と、図1に示す前ドア60が閉じられた状態でクリーニングユニットCの係合部15に係合する位置(第二位置)とを移動する。
【0059】
(連動機構の構成及び動作)
前ドア60の開閉と連動して補強板金54をプロセスカートリッジBへ導く連動機構の構成及び動作を次に説明する。
【0060】
図10に示す前ドア60の開放状態から前ドア60が閉じられると、その過程で図11のように、押込部材61が装置内部側に押込まれ、押圧部材55の作用端55bに当接する。ここで、前述のように押圧部材55の作用端55bには、テーパ形状が形成されるため、押込部材61が押し込まれる過程で、押込部材61に形成されたテーパ面61aに沿って押圧部材55の作用端55bが移動する。作用端55bが移動する方向はプロセスカートリッジBから離間する方向であるため、押圧部材回動支持部53cを中心に押圧部材55は回動し、押圧部材55の押圧部55aが補強板金54を押圧する。
【0061】
これに伴い補強板金54は補強板金支持部53a及び補強板金支持部53bに沿ってプロセスカートリッジB側へと移動する。
【0062】
図11に示すように、補強板金54の移動過程で、始めにその端部54a及び端部54bが、係合面15cに対して接触する。このとき、補強板金54の端部54aと端部54b及び係合部15の対向面15aと対向面15bに、面取り等の加工を施しておく。この面取り加工によって、補強板金54が対向面15a及び対向面15bの間にスムーズに入る。
【0063】
さらに前ドア60を閉じていくと、押圧部材55による押圧はさらに進み、補強板金54は徐々に反りが矯正されるように変形する。すると、補強板金54の長手方向の長さが伸びていく。
【0064】
そして、前ドア60を完全に閉めると、図1に示すように、補強板金54は係合面15cに沿ってならう。この状態において、補強板金54の端部54aは係合部15の対向面15aに当接し、補強板金54の端部54bは係合部15の対向面15bに当接する。
【0065】
このとき、補強板金54の長手方向の長さjは対向面15a及び対向面15bの間隔hよりも長くなるように構成される。このため、補強板金54は、対向面15a及び対向面15bに対して、長手方向に突っ張った状態として保持される。
【0066】
また、押込部材61と押込部材支持部60aとの間は遊びを有し、その間にクッションバネ62が配設される。このため、補強板金54がプロセスカートリッジBに完全に係合し、押圧部材55がそれ以上回動不可能になった場合でも、前ドア60を最後まで閉じることができる。
【0067】
次に、前ドア60を開き始めると、押込部材61による押圧部材55の作用端55bの押し込みが解除される。すると、付勢バネ56の弾性力によって押圧部材55は回動し、押圧部55aがプロセスカートリッジBから離れる方向に移動する。
【0068】
このとき、押圧力を失った補強板金54は通常の反った状態へと戻り、長手方向の長さが元の長さiに戻る。このため、クリーニングユニットCの係合部15から取り外すことが可能となる。その後、押圧部材55の作用端55bが付勢バネ56によって付勢される動きと連動して、補強板金54もプロセスカートリッジBから離れる方向に付勢され、所定の位置に戻る。
【0069】
(機内温度低下に対する効果)
本実施形態によれば、クリーニング枠体10を挟持するようにクリーニング部材12と補強板金54が配置される。すると、クリーニング部材12及び補強板金54の両部材は、クリーニング枠体10の収縮に対して共に長手方向に突っ張る構成となる。したがって、いわゆるバイメタル効果によって、クリーニング枠体10とクリーニング部材12のひずみを小さく抑えることができる。これにより、クリーニング部材12の像担持体11への進入量を安定的に保つことができ、高精度のクリーニング性を維持することができる。
【0070】
以上説明したように、本実施形態によれば、クリーニング部材12の像担持体11への進入量を安定的に保つことができ、高精度のクリーニング性を維持することが可能である。また、補強板金54が画像形成装置Aによって支持されており、プロセスカートリッジBに付属しないため、プロセスカートリッジBの軽量化を図ることが可能となる。
【符号の説明】
【0071】
A…画像形成装置
B…プロセスカートリッジ
10…クリーニング枠体
11…像担持体
12…クリーニング部材
12a…当接部
12b…弾性部材支持部
15…係合部
54…補強板金
【特許請求の範囲】
【請求項1】
潜像を担持する像担持体と、前記像担持体に残留する現像剤を除去するクリーニング部と、前記クリーニング部を支持するクリーニング支持部と、前記像担持体を回転可能に支持し且つ前記クリーニング部を支持するクリーニング枠体とを有するプロセスカートリッジを着脱可能に構成した画像形成装置において、
前記画像形成装置は、前記クリーニング枠体を補強し前記クリーニング支持部と略同一の線膨張係数を有する補強部材を有し、
前記プロセスカートリッジには、前記クリーニング支持部に対して前記クリーニング枠体を挟んで対向する位置に、前記補強部材を係合する係合部が形成され、
前記補強部材は、
前記プロセスカートリッジの着脱動作に対して干渉しない第一位置と前記プロセスカートリッジが装着された状態において前記係合部に係合する第二位置とを移動可能である
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記プロセスカートリッジの前記係合部には、前記補強部材を長手方向に挟むように対向して配置された一対の対向面が形成され、
前記画像形成装置は、前記プロセスカートリッジが装着された状態において前記補強部材を前記クリーニング枠体に押圧するための押圧部材を有し、
前記補強部材は、
前記第一位置において、前記補強部材の長手方向の中央部が前記クリーニング枠体から離れる方向に反った状態で保持され、
前記押圧部材によって前記クリーニング枠体に押しつけられることにより、反りが矯正されて前記第二位置に移動可能であり、
前記第一位置及び、前記第一位置から前記第二位置に移動するまでの反った状態における前記補強部材の長手方向の長さは、前記対向面の間隔よりも短く、
前記第二位置における前記補強部材の長手方向の長さは、前記対向面の間隔よりも長い、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
画像形成装置本体は、前記押圧部材を画像形成装置本体のカートリッジ装着部の開閉扉と連動させる連動機構を有し、
前記連動機構は、前記開閉扉が開いた状態において、前記押圧部材が前記補強部材を前記第一位置に保持または前記第一位置から前記第二位置までの間を移動させるように動作し、
前記開閉扉が閉じた状態において、前記押圧部材が前記補強部材を前記第二位置に位置させるように動作する、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項1】
潜像を担持する像担持体と、前記像担持体に残留する現像剤を除去するクリーニング部と、前記クリーニング部を支持するクリーニング支持部と、前記像担持体を回転可能に支持し且つ前記クリーニング部を支持するクリーニング枠体とを有するプロセスカートリッジを着脱可能に構成した画像形成装置において、
前記画像形成装置は、前記クリーニング枠体を補強し前記クリーニング支持部と略同一の線膨張係数を有する補強部材を有し、
前記プロセスカートリッジには、前記クリーニング支持部に対して前記クリーニング枠体を挟んで対向する位置に、前記補強部材を係合する係合部が形成され、
前記補強部材は、
前記プロセスカートリッジの着脱動作に対して干渉しない第一位置と前記プロセスカートリッジが装着された状態において前記係合部に係合する第二位置とを移動可能である
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記プロセスカートリッジの前記係合部には、前記補強部材を長手方向に挟むように対向して配置された一対の対向面が形成され、
前記画像形成装置は、前記プロセスカートリッジが装着された状態において前記補強部材を前記クリーニング枠体に押圧するための押圧部材を有し、
前記補強部材は、
前記第一位置において、前記補強部材の長手方向の中央部が前記クリーニング枠体から離れる方向に反った状態で保持され、
前記押圧部材によって前記クリーニング枠体に押しつけられることにより、反りが矯正されて前記第二位置に移動可能であり、
前記第一位置及び、前記第一位置から前記第二位置に移動するまでの反った状態における前記補強部材の長手方向の長さは、前記対向面の間隔よりも短く、
前記第二位置における前記補強部材の長手方向の長さは、前記対向面の間隔よりも長い、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
画像形成装置本体は、前記押圧部材を画像形成装置本体のカートリッジ装着部の開閉扉と連動させる連動機構を有し、
前記連動機構は、前記開閉扉が開いた状態において、前記押圧部材が前記補強部材を前記第一位置に保持または前記第一位置から前記第二位置までの間を移動させるように動作し、
前記開閉扉が閉じた状態において、前記押圧部材が前記補強部材を前記第二位置に位置させるように動作する、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−220700(P2012−220700A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85926(P2011−85926)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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