説明

画像形成装置

【課題】本発明は、縦循環型の現像装置内のトナーの偏りを検知して、想定外の使用環境下での耐久後であっても、トナー溢れや濃度ムラを抑制できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】攪拌室4のトナー量が増加傾向にある場合、攪拌室4内の第2の搬送スクリュー6の駆動トルクは増加傾向を示す。そして、攪拌室4のトナー量が増加した分、現像室3側のトナー量は減るため、現像室3内の第1の搬送スクリュー5の駆動トルクは減少傾向を示す。スクリュー5、6のトルク時間変化の傾きによってトナー偏りを検出し、トナー偏りを補正すべく第2の搬送スクリュー6の回転速度を変更する。補正しきれないトナー偏りがある場合、表示部に警告メッセージを表示し、スクリュー5、6、現像スリーブの駆動を緊急停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機及びレーザービームプリンタ等の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置に用いられる現像装置として、図9、図10に示すように、現像室3と攪拌室4とが鉛直方向上下に配置した縦循環型の現像装置1がある(特許文献1参照)。現像室3、攪拌室4は、現像容器2内で隔壁7によって鉛直方向上下に区画されている。複数の現像装置1を水平方向に並列搭載するタンデム方式等のカラー画像形成装置は、水平方向に小型化が可能となる。
【0003】
搬送スクリュー5、6の回転による搬送によって、トナーTが隔壁7の現像剤搬送方向で両端部に設けられた連通部11、12を通って現像室3と攪拌室4との間で循環する。上部の現像室3内の第1の搬送スクリュー5は、下部の攪拌室4より搬送されてくるトナーを現像スリーブ8に供給する。攪拌室4内の第2の搬送スクリュー6は、現像スリーブ8より回収される現像後のトナーと、攪拌室4内に収納されているトナーと、を攪拌しながら搬送し、トナーのトナー濃度を均一化して現像室3に搬送する。よって、現像スリーブ8には常に均一な濃度のトナーが供給され、スラスト方向の画像ムラや濃度差のない均一な画像を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−244905
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、縦循環型の現像装置1において、攪拌室4から現像室3へのトナーの搬送は、スラスト端部に溜まったトナーの圧力により下から上へと押し上げられるようにして行われる。このような縦循環型の現像装置1では、攪拌室4側のトナー量は、現像室3側のトナー量に比べて多くなる傾向がある。
【0006】
図11に示すように、攪拌室4内のトナー量が多くなると、現像スリーブ8にコートしたトナーが攪拌室4へ搬送される領域がなくなり、現像室3外へ(図11中の矢印A方向へ)トナーが溢れることがある。一方、現像室3内のトナー量が減るため、第1の搬送スクリュー5から現像スリーブ8へ(図11中の矢印B方向へ)の供給量が少なくなり、画像に濃度ムラなどの画像不良が発生する。使用環境温度が製品保障範囲を超える高温度で長期間使用し場合、トナーの耐久劣化によりトナー搬送に関わる流動特性が極端に悪化し、上記現象が更に顕著になる。
【0007】
そこで本発明は、縦循環型の現像装置内のトナーの偏りを検知して、想定外の使用環境下での耐久後であっても、トナー溢れや濃度ムラを抑制できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、像担持体に形成された静電潜像へトナーを供給するトナー担持体と、前記トナー担持体に現像剤を供給する現像室と、
前記現像室の下方に配設され、現像後に前記トナー担持体に残ったトナーを前記トナー担持体から回収する攪拌室と、前記現像室に配置され、前記トナー担持体へトナーを搬送する第1のトナー搬送部材と、前記攪拌室に配置され、前記現像室にトナーを搬送する第2のトナー搬送部材と、前記第1のトナー搬送部材を回転駆動する第1の駆動手段と、前記第2のトナー搬送部材を回転駆動する第2の駆動手段と、前記第1のトナー搬送部材の駆動トルクを検知する第1のトルク検知手段と、前記第2のトナー搬送部材の駆動トルクを検知する第2のトルク検知手段と、前記第2のトルク検知手段によって検知した前記第2のトナー搬送部材の駆動トルクが増加し、かつ、 前記第1のトルク検知手段によって検知した前記第1のトナー搬送部材の駆動トルクが減少した場合に、前記第2のトナー搬送部材の回転速度が大きくなるように前記第2の駆動手段の駆動を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、縦循環型の現像装置内のトナーの偏りを検知して、想定外の使用環境下での耐久後であっても、トナー溢れや濃度ムラを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施形態に係る現像装置の構成図である。
【図2】第1実施形態に係る現像装置の断面図である。
【図3】現像スリーブ、スクリューの駆動を説明する図である。
【図4】第1実施形態に係る画像形成装置の制御部のブロック図である。
【図5】第1実施形態に係るトナー偏りを抑制する制御のフローチャートである。
【図6】(a)はトナー偏りが発生した際の第2の搬送スクリューの駆動トルクの時間推移を示す図である。はトナー偏りが発生した際の第1の搬送スクリューの駆動トルクの時間推移を示す図である。
【図7】第1実施形態に係る画像形成装置の構成図である。
【図8】第2実施形態に係るトナー偏りを抑制する制御のフローチャートである。
【図9】従来の現像装置の構成図である。
【図10】従来の現像装置の断面図である。
【図11】従来の現像装置のトナーの偏り状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1実施形態]
本発明に係る画像形成装置の第1実施形態について、図を用いて説明する。図7は本実施形態に係る画像形成装置50の構成図である。図7に示すように、本実施形態の画像形成装置50は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する各ステーションY、M、C、Kを有している。
【0012】
各ステーションY、M、C、Kにおいて、感光ドラム(像担持体)10(10Y〜10K)は、一次帯電手段21(21Y〜21K)で一様に帯電され、発光素子22(22Y〜22K)によって、情報信号に応じて変調された光で露光され、静電潜像が形成される。静電潜像は現像装置1(1Y〜1K)により各色のトナー像として現像される。
【0013】
各色のトナー像は、転写帯電器23によって、シート搬送ベルト24によって搬送されてきたシート27に重ねて転写される。トナー像を転写されたシート27は、定着装置25によって加熱加圧され、トナー像を定着され、装置本体外へ排出される。トナー像の転写後に感光ドラム10に残った転写残トナーは、クリーニング装置26により除去される。画像形成で消費されたトナー(トナー)はトナー補給槽20(20Y〜20K)から補給される。
【0014】
(現像装置1)
図1に示すように、現像装置1は、非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤を現像容器2内に収容している。現像装置1は、感光ドラム10に対向した現像領域が開口しており、この開口部に一部露出するようにして現像スリーブ(トナー担持体)8が回転可能に配置されている。現像スリーブ8は、固定のマグネットローラ8aを内包している。
【0015】
現像容器2は、隔壁7により現像室3と攪拌室4とに上下に区画されている。現像室3には、第1の搬送スクリュー(第1のトナー搬送部材)5が配置されている。攪拌室4には、第2の搬送スクリュー(第2のトナー搬送部材)6が配置されている。
【0016】
現像室3内のトナーは、現像スリーブ8の回転に伴いマグネットローラ8aのN2極で汲み上げられ、穂切り部材9によって層厚規制され、現像スリーブ8上に薄層形成される。薄層形成されたトナーは、主極S1に搬送されてくると磁気力によって穂立ちが形成される。穂状に形成されたトナーは、感光ドラム128上に形成された静電潜像を反転現像する。反転現像後、現像スリーブ8に残ったトナーは、N3極とS2極の反発磁界によって、現像室3内に回収される。
【0017】
図2に示すように、トナーは、スクリュー5、6により搬送され、隔壁7のトナー搬送方向で両端部に設けられた連通部11、12を通じて現像室3と攪拌室4との間で循環され、混合攪拌される。なお、スクリュー5、6の駆動時の回転速度は400回転/minに設定している。
【0018】
第1の搬送スクリュー5は、強磁性体で構成される回転軸の周りに非磁性材料からなる羽根部材をスパイラル状に設けたスクリュー構造となっている。スクリュー5は、上方の現像室3の底部に現像スリーブ8の軸方向に沿ってほぼ平行に配置されており、回転して現像室3内のトナーTを軸線方向に沿って一方向に搬送し、画像領域Bにてトナーを現像スリーブ8に供給する。現像スリーブ8に供されなかったトナーは、循環方向に搬送され、連通部12から攪拌室4に搬送される。
【0019】
第2の搬送スクリュー6は、第1の搬送スクリュー5と同様に回転軸の周りに羽根部材を第1の搬送スクリュー5とは逆向きにしてスパイラル状に設けたスクリュー構造となっている。スクリュー6は、下方の攪拌室4内の底部にスクリュー5とほぼ平行に配設され、スクリュー5と同方向に回転して攪拌室4内のトナーTをスクリュー5と反対方向に搬送する。
【0020】
スクリュー6は、現像スリーブ8より回収される現像後のトナーと、攪拌室4内に収納されているトナーと、トナー補給槽20より補給されるトナーと、を攪拌しながら搬送し、トナーのトナー濃度を均一化して現像室3に搬送する。これにより、現像スリーブ8には常に均一な濃度のトナーが供給され、スラスト方向の画像ムラや濃度差のない均一な画像を得ることができる。
【0021】
図3に示すように、駆動モータ106は、駆動ギアを介して、現像スリーブ8を回転駆動している。駆動モータ(第1の駆動手段)100は、駆動ギア102を介して、第1の搬送スクリュー5を回転駆動している。駆動モータ100としてはDCモータを用いている。電流計(第1のトルク検知手段)104は、駆動モータ100に流れる電流変動を測定する。測定した電流値から、スクリュー5の駆動トルクが求められる。
【0022】
また、駆動モータ(第2の駆動手段)101は、駆動ギア103を介して、第2の搬送スクリュー6を回転駆動している。駆動モータ101としてはDCモータを用いている。電流計(第2のトルク検知手段)105は、駆動モータ100に流れる電流変動を測定する。測定した電流値から、スクリュー6の駆動トルクが求められる。
【0023】
(トナー偏りを抑制する制御)
図4は画像形成装置50の制御部51のブロック図である。図5はトナー偏りを抑制する制御のフローチャートである。トナー偏りとは、上述した縦循環型の現像装置1の課題である、攪拌室4側のトナー量が現像室3側のトナー量に比べて多くなるこという。
【0024】
図4に示すように、画像形成装置50は、制御部51、表示部(警告表示手段)53を有している。制御部51は、CPU54、ROM55を有している。ROM55には、電流計104、105で測定した電流値と、電流値と駆動トルクの関係を示すテーブル(関係式)とを用いて、スクリュー5、6、現像スリーブ8の駆動トルクを求めるプログラム(トルク算出手段)が記憶されている。
【0025】
図5に示すように、画像形成動作をスタートすると、CPU51が駆動モータ100、101、106を駆動させることで、現像スリーブ8、スクリュー5、6が回転する(S1)。そして、駆動モータ101が所定の回転速度に到達した後、制御部51は、電流計105で計測した電流値に基づいて、第2の搬送スクリュー6の駆動トルク(N)の時間変化量αを検出する(S2)。
【0026】
駆動モータ101が所定の回転速度に到達した後に検出を行うことで、回転速度が安定し、回転速度起因の駆動トルク変動をなくすことができる。本実施形態ではコピースタートの100ms後にこの検出を行っている。時間変化量αは、今回算出したスクリュー6の駆動トルク(N)と、前回算出したスクリュー6の駆動トルク(N−1)の差分として算出される。本実施形態では、電流値は、ノイズ等の誤差を除くために、100ms間隔で計5回検知して、その平均値を用いている。
【0027】
同様にして、制御部51は、電流計104で計測した電流値に基づいて、第1の搬送スクリュー5の駆動トルク(N)の時間変化量βを検出する(S3)。
【0028】
そして、時間変化量α>0か否かを判断する(S4)。ここで、時間変化量α>0の場合は、スクリュー6の駆動トルクが増加傾向である。
【0029】
S4で、時間変化量α≦0と判断した場合にはスクリュー6の駆動トルクは増加していないため、攪拌室4の現像剤が増加していないと判断する。そして、駆動トルク(N)のカウンター(Nの値)を初期値(N=1)にリセットし(S9)、トナー偏りを抑制する制御を終了する。
【0030】
S4で、時間変化量α>0と判断した場合には、スクリュー6の駆動トルクは増加しているため、トナー偏りの恐れがある。そこで、時間変化量β<0か否かを判断する(S5)。ここで、時間変化量β<0の場合は、第1の搬送スクリュー5の駆動トルクが減少傾向である。
【0031】
S5で、時間変化量β≧0と判断した場合には、スクリュー5の駆動トルクも増加している。このため、第2の搬送スクリュー6の駆動トルクの増加は、トナー偏りによるものではなく、スリーブ軸と軸受け部との摺動変化等の要因と考えられる。そこで、駆動トルク(N)のカウンター(Nの値)を初期値(N=1)にリセットし(S9)、トナー偏りを抑制する制御を終了する。
【0032】
S5で、時間変化量β<0と判断した場合には、駆動トルク(N)のカウンター(Nの値)を+1して、N=N+1とする(S6)。そして、N>10か否か判断する(S7)。S7で、N≦10と判断した場合には、S2に戻る。
【0033】
S7で、N>10と判断した場合には、10回以上、第2の搬送スクリュー6の駆動トルクが増加し、かつ、第1の搬送スクリュー5の駆動トルクが増加していない状態が続いている。この場合、攪拌室4のトナーが増えて現像室3のトナーが減ったトナー偏りの可能性が高いため、表示部53に警告メッセージを表示する。同時に、駆動モータ100、101、106への通電を遮断し、スクリュー5、6、現像スリーブ8の駆動を緊急停止する(S8)以上の制御動作は、画像形成動作毎に実行する。なお、本発明は、N>10の場合に限定されるものではなく、複数回検知した場合であればよい。
【0034】
上記制御により、第2の搬送スクリュー6の駆動トルクの増加が、トナー偏りによるものなのか、それ以外のトナー偏りの要因とならないものなのかを精度良く判断できる。そして、トナー偏りである場合には、スクリュー5、6、現像スリーブ8を緊急停止することで、想定外の使用環境下で長期間使用され続けた場合においても、トナー溢れや濃度ムラを未然に抑制できる。
【0035】
(トナー溢れと駆動トルク)
図6(a)はトナー偏りが発生した際の第2の搬送スクリュー6の駆動トルクの時間推移を示す図である。図6(b)はトナー偏りが発生した際の第1の搬送スクリュー5の駆動トルクの時間推移を示す図である。
【0036】
攪拌室4のトナー量が増加傾向にある場合、図6(a)に示すように、攪拌室4内の第2の搬送スクリュー6の駆動トルクは増加傾向を示す。そして、攪拌室4のトナー量が増加した分、現像室3側のトナー量は減るため、図6(b)に示すように、現像室3内の第1の搬送スクリュー5の駆動トルクは減少傾向を示す。つまり、現像室3及び攪拌室4でトナーが循環しているために、トナーの偏りが発生した場合、スクリュー5、6のトルクの推移は必ず逆の傾きをもつことになる。
【0037】
なお、本実施形態の制御は、あくまでスクリュー5、6のトルク時間変化の傾きによってトナー偏りを検出しており、駆動トルクの絶対値の大小は本発明のトナー偏りの検知に関連しない。すなわち長期間の耐久によってスクリュー軸と軸受け部との摩擦抵抗が増加し、徐々に駆動トルクが増加して、駆動トルクの絶対値が高い値を示しても、本実施形態で述べる制御にはなんら関係しない。このため、正常な耐久変化によるトルク増加をトナー偏りと誤検知することはない。
【0038】
[第2実施形態]
次に本発明に係る画像形成装置の第2実施形態について図を用いて説明する。上記第1実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。図8は本実施形態におけるトナー偏りを抑制する制御のフローチャートである。
【0039】
図8に示すように、本実施形態のトナー偏りを抑制する制御は、上記第1実施形態の図5のフローのS7とS8の間に、S21〜S23の制御(検知データに基づいてトナー偏りを補正すべく第2の搬送スクリュー6の回転速度を変更する制御)を加えたものである。
【0040】
具体的には、本実施形態では、上記第1実施形態と同様にS1〜S7の制御を行い、S7で、N>10と判断した場合(トナー偏りがあると判断した場合)には、カウンター(M)を+1してカウンターM=M+1とする(S21)。なお、カウンターMの初期値はM=1となっている。そして、カウンターM>2か否か判断する(S22)。
【0041】
S22でカウンターM>2の場合には、表示部53に警告メッセージを表示し、スクリュー5、6、現像スリーブ8の駆動を緊急停止する(S8)。
【0042】
S22でカウンターM≦2の場合には、第2の搬送スクリュー6の回転速度を10%上げ、カウンター(N)をリセットし(S23)、S2に戻る。本実施形態では、第2の搬送スクリュー6の回転速度は、初期速度(400RPM)となっており、1回目の増速(M=2となった場合)で440rpmとなり、2回目の増速(M=3となった場合)で480rpmとなる。
【0043】
このように、第2の搬送スクリュー6の回転速度を上げることで、攪拌室4のトナー量は減少し、現像室3のトナー量が増加するため、トナーの偏りは補正される。
【0044】
そして、第2の搬送スクリュー6の回転速度を2回上げて480rpmに上昇させた後に(S23)、再度、CPU54がカウンター(N)>10を検知する(S7)。この場合は、補正しきれないトナー偏りがあると判断して、表示部53に警告メッセージを表示し、スクリュー5、6、現像スリーブ8の駆動を緊急停止する(S8)。
【0045】
本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様に、想定外の使用環境下で長期間使用され続けた場合においても、トナー溢れや濃度ムラを未然に抑制できる。さらに、本実施形態では、ある程度までトナーの偏りを補正することができ、スクリュー5、6、現像スリーブ8の駆動を緊急停止するまでの時間が長くなり、ユーザビリティを向上させることができる。
【符号の説明】
【0046】
T …トナー
1 …現像装置
2 …現像容器
3 …現像室
4 …攪拌室
5 …第1の搬送スクリュー(第1のトナー搬送部材)
6 …第2の搬送スクリュー(第2のトナー搬送部材)
7 …隔壁
8 …現像スリーブ
8a …マグネットローラ
10 …感光ドラム(像担持体)
100、101、106 …駆動モータ(第1の駆動手段、第2の駆動手段)
102、103 …駆動ギア
104、105 …電流計(第1のトルク検知手段、第2のトルク検知手段)
11、12 …連通部
50 …画像形成装置
51 …制御部
53 …表示部
54 …CPU
55 …ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体に形成された静電潜像へトナーを供給するトナー担持体と、
前記トナー担持体に現像剤を供給する現像室と、
前記現像室の下方に配設され、現像後に前記トナー担持体に残ったトナーを前記トナー担持体から回収する攪拌室と、
前記現像室に配置され、前記トナー担持体へトナーを搬送する第1のトナー搬送部材と、
前記攪拌室に配置され、前記現像室にトナーを搬送する第2のトナー搬送部材と、
前記第1のトナー搬送部材を回転駆動する第1の駆動手段と、
前記第2のトナー搬送部材を回転駆動する第2の駆動手段と、
前記第1のトナー搬送部材の駆動トルクを検知する第1のトルク検知手段と、
前記第2のトナー搬送部材の駆動トルクを検知する第2のトルク検知手段と、
前記第2のトルク検知手段によって検知した前記第2のトナー搬送部材の駆動トルクが増加し、かつ、 前記第1のトルク検知手段によって検知した前記第1のトナー搬送部材の駆動トルクが減少した場合に、前記第2のトナー搬送部材の回転速度が大きくなるように前記第2の駆動手段の駆動を制御する制御部と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第2のトナー搬送部材の回転速度を所定の値まで大きくした後に、再度、前記第2のトルク検知手段によって検知した前記第2のトナー搬送部材の駆動トルクが増加し、かつ、 前記第1のトルク検知手段によって検知した前記第1のトナー搬送部材の駆動トルクが減少した場合に、前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段の駆動を停止する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部が前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段の駆動を停止する制御を行う際に、警告を表示する警告表示手段を有することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−226027(P2012−226027A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−91726(P2011−91726)
【出願日】平成23年4月18日(2011.4.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】