説明

画像生成方法

【課題】平面上において簡易な構成で立体的に見える画像を生成する。
【解決手段】上部に平坦部を具備する物体の立体画像を生成する画像生成システムであって、物体に対する鉛直上方向から第1の角度だけ下方に傾いた方向から平坦部を撮影するカメラ10aと、物体に対する水平方向から第2の角度だけ上方に傾き、かつ、カメラ10aにおける撮影方向よりも下方の方向から物体の側面部を撮影するカメラ10bと、カメラ10bにて撮影された側面部の画像を、物体の上部側に近づくに連れて水平方向に拡大し、カメラ10aにて撮影された平坦部の画像を、その画像の水平方向の幅が、拡大した側面部の画像のうち上部側の水平方向の幅に応じたものとなるように拡大/縮小する画像変形部23と、画像変形部23にて拡大された側面部の画像と、画像変形部23にて拡大/縮小された平坦部の画像とを合成する画像合成部24とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに異なる角度から撮影した2つの画像を合成することにより立体画像を生成する画像生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、画像を平面上で立体的に見せる技術として、互いに異なる角度から撮影した2つの画像を合成することにより立体画像を生成する技術がある。このような技術においては、人間が物体を見る場合、その物体を両目によって互いに異なる角度から視認し、視認した物体の画像を脳内で合成することによって物体を立体として認識することを用いている。そのため、撮影された2つの画像については、合成した画像を人間に見せる際、両目で見る画像が互いに異なるような処理が行われている。
【0003】
このように、1つの物体を互いに異なる角度から撮影した2つの画像について、両目で見る画像が互いに異なるようにする技術としては、2つの画像を互いに異なる色でフィルタリングして合成し、その後、人間が画像を見る際に、フィルタリングした色のフィルムを両目の前にそれぞれ配置するアナグリフ方式や、撮影された2つの画像をスライスすることにより複数に分割してこれらを交互に配置し、人間が画像を見る際に、その画像上に、縦長のかまぼこ型レンズが複数配置されたレンチキュラーレンズを配置する技術が用いられている(例えば、特許文献1,2参照。)。
【特許文献1】特開2007−335944号公報
【特許文献2】特開2008−15395号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したようなアナグリフ方式によるものやレンチキュラーレンズを用いたものにおいては、人間が画像を見る際に、画像をフィルタリングした色のフィルムや、レンチキュラーレンズが必要となり、簡易な構成で画像を平面上で立体的に見せることができないという問題点がある。
【0005】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、平面上において簡易な構成で立体的に見える画像を生成することができる画像生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、
上部に平坦部を具備する物体の立体画像を生成する画像生成方法であって、
前記物体に対する鉛直上方向から第1の角度だけ下方に傾いた第1の方向から前記平坦部を撮影する処理と、
前記物体に対する水平方向から第2の角度だけ上方に傾き、かつ、前記第1の方向よりも下方の第2の方向から前記物体の側面部を撮影する処理と、
前記第1の方向から撮影された前記物体の画像から前記平坦部の画像のみを切り出す処理と、
前記第2の方向から撮影された前記物体の画像から前記側面部の画像のみを切り出す処理と、
前記切り出された前記側面部の画像を、前記物体の前記上部側に近づくに連れて水平方向に拡大する処理と、
前記切り出された前記平坦部の画像を、該画像の水平方向の幅が、前記拡大した前記側面部の画像のうち前記上部側の水平方向の幅に応じたものとなるように拡大/縮小する処理と、
前記拡大された前記側面部の画像と、前記拡大/縮小された前記平坦部の画像とを合成する処理とを有する。
【0007】
上記のように構成された本発明においては、物体に対する鉛直上方向から第1の角度だけ下方に傾いた第1の方向から物体の上部の平坦部を撮影し、また、物体に対する水平方向から第2の角度だけ上方に傾き、かつ、第1の方向よりも下方の第2の方向から物体の側面部を撮影する。次に、第1の方向から撮影された物体の画像から平坦部の画像のみを切り出し、また、第2の方向から撮影された物体の画像から物体の側面部の画像のみを切り出す。そして、切り出された側面部の画像を、物体の上部側に近づくに連れて水平方向に拡大し、さらに、切り出された平坦部の画像を、この画像の水平方向の幅が、拡大した側面部の画像のうち上部側の水平方向の幅に応じたものとなるように拡大/縮小し、その後、拡大された側面部の画像と拡大/縮小された平坦部の画像とを合成する。
【0008】
このように、物体に対して鉛直上方向側から撮影された物体の上部の平坦部の画像と、物体に対して水平方向側から撮影された物体の側面部の画像とを合成するので、物体の上部の平坦部の画像と側面部の画像とがそれぞれ鮮明に視認可能となり、かつ、側面部の画像が物体の上部側に近づくに連れて水平方向に拡大されているので、側面部の画像が鮮明になりながらも立体的となり、それにより、合成された画像が、その画像を人間が見る際にフィルムやレンズ等を用いることなく、平面上にて立体的に見えるようになる。
【0009】
また、合成された画像を、側面部の画像のうち物体の底部側となる部分を中心として傾けることにより影部を生成し、合成された画像と生成された影部とを合成すれば、画像がさらに立体的に見えるようになる。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように本発明においては、上部に平坦部を具備する物体の立体画像を生成する画像生成方法であって、物体に対する鉛直上方向から第1の角度だけ下方に傾いた第1の方向から平坦部を撮影する処理と、物体に対する水平方向から第2の角度だけ上方に傾き、かつ、第1の方向よりも下方の第2の方向から物体の側面部を撮影する処理と、第1の方向から撮影された物体の画像から平坦部の画像のみを切り出す処理と、第2の方向から撮影された物体の画像から側面部の画像のみを切り出す処理と、切り出された側面部の画像を、物体の上部側に近づくに連れて水平方向に拡大する処理と、切り出された平坦部の画像を、この画像の水平方向の幅が、拡大した側面部の画像のうち上部側の水平方向の幅に応じたものとなるように拡大/縮小する処理と、拡大された側面部の画像と、拡大/縮小された平坦部の画像とを合成する処理とを有する構成としたため、物体の上部の平坦部と側面部とが鮮明に見え、かつ、物体全体が立体的に見える画像を簡易な構成で生成することができる。
【0011】
また、合成された側面部の画像を、側面部の画像のうち物体の底部側となる部分を中心として傾けることにより影部を生成する処理と、合成された画像と生成された影部とを合成する処理とを有するものにおいては、画像がさらに立体的に見えるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の画像生成方法の実施の一形態を実現するシステム構成を示す図である。
【0014】
本形態におけるシステムは図1に示すように、物体を互いに異なる方向から撮影する2つのカメラ10a,10bと、カメラ10a,10bにて撮影された画像を合成することにより立体画像を生成する画像処理装置20と、画像処理装置20にて生成された立体画像を印字出力するプリンタ30とから構成されており、上部に平坦部を具備する物体の立体画像を生成するものである。
【0015】
画像処理装置20は、カメラ10a,10bにて撮影された画像をそれぞれ取り込む画像取込部21a,21bと、画像取込部21a,21bにて取り込まれた画像について特定の画像を切り出す画像切り出し部22a,22bと、画像切り出し部22a,22bにて切り出された画像それぞれを拡大あるいは縮小によって変形する画像変形部23と、画像切り出し部22a,22bにてそれぞれ切り出され、画像変形部23にて変形された2つの画像を合成する画像合成部24と、画像合成部24にて合成された画像の影部を生成する影部生成部25と、画像合成部24にて合成された画像に影部生成部25にて生成された影部を合成してプリンタ30に出力する画像出力部26とから構成されている。
【0016】
カメラ10aは、立体画像を生成する対象となる物体に対する鉛直上方向から第1の角度だけ下方に傾いた第1の方向から、物体の上部の平坦部を撮影する。
【0017】
カメラ10bは、立体画像を生成する対象となる物体に対する水平方向から第2の角度だけ上方に傾き、かつ、カメラ10aにおける撮影方向よりも下方の第2の方向から物体の側面部を撮影する。
【0018】
画像取込部21aは、カメラ10aにて撮影された画像を取り込む。
【0019】
画像取込部21bは、カメラ10bにて撮影された画像を取り込む。
【0020】
画像切り出し部22aは、カメラ10aにて撮影されて画像取込部21aにて取り込まれた画像から物体の平坦部の画像のみを切り出す。
【0021】
画像切り出し部22bは、カメラ10bにて撮影されて画像取込部21bにて取り込まれた画像から物体の側面部の画像のみを切り出す。
【0022】
画像変形部23は、まず、画像切り出し部22bにて切り出された側面部の画像を、物体の上部側に近づくに連れて水平方向に拡大する。そして、画像切り出し部22aにて切り出された平坦部の画像を、その画像の水平方向の幅が、上述したように物体の上部側に近づくに連れて水平方向に拡大した側面部の画像のうち上部側の水平方向の幅に応じたものとなるように拡大あるいは縮小する。
【0023】
画像合成部24は、画像変形部23にて物体の上部側に近づくに連れて水平方向に拡大された側面部の画像と、画像変形部23にて拡大あるいは縮小された平坦部の画像とを合成する。
【0024】
影部生成部25は、画像合成部23にて合成された画像を、側面部の画像のうち物体の底部側となる部分を中心として傾けることにより影部を生成する。
【0025】
画像出力部26は、画像合成部24にて合成された画像に影部生成部25にて生成された影部を合成してプリンタ30に出力する。
【0026】
以下に、上記のように構成された画像生成システムにおいて立体画像を生成する画像生成方法について説明する。
【0027】
図2は、図1に示した画像生成システムにおいて立体画像を生成する際のカメラ10a,10bと物体の配置を示す図である。また、図3は、図1に示した画像生成システムにおいて立体画像を生成する画像生成方法を説明するためのフローチャートである。また、図4は、図1に示した画像生成システムにおいて立体画像が生成されるまでに処理されていく画像を示す図である。
【0028】
本形態にて立体画像が生成される物体は、図2に示すように、上部に平坦部41を具備するとともに側面部42を有する円柱体の対象物40である。
【0029】
図1に示した画像生成システムにおいて立体画像を生成する場合、図2に示すように、立体画像を生成する物体となる対象物40に対する鉛直上方向から第1の角度であるαだけ下方に傾いた領域に対象物40に向かってカメラ10aを配置するとともに、対象物40に対する水平方向から第2の角度であるβだけ上方に傾いた領域に対象物40に向かってカメラ10bを配置する。なお、カメラ10a,10bの相対位置は、カメラ10bがカメラ10aよりも下方に配置されている。すなわち、カメラ10a,10bは、対象物40に対する鉛直上方向と水平方向との間に配置されていることになり、αとβとの関係は、90°−α>βとなっている。
【0030】
この状態でカメラ10a,10bによって対象物40を撮影すると、カメラ10aにおいては、対象物40に対する鉛直上方向からαだけ下方に傾いた第1の方向となる鉛直上方向側から対象物40が撮影されることとなり(ステップS1)、また、カメラ10bにおいては、対象物40に対する水平方向からβだけ上方に傾き、かつ、カメラ10aにおける撮影方向よりも下方の第2の方向となる水平方向側から対象物40が撮影されることになる(ステップS2)。なお、カメラ10aにて撮影される対象物40の画像には少なくとも対象物40の平坦部41が含まれ、カメラ10bにて撮影される対象物40の画像には少なくとも対象物40の側面部42が含まれるようにする。すなわち、カメラ10aによって対象物40を撮影する第1の方向と、カメラ10bによって対象物40を撮影する第2の方向とは、上述した90°−α>βの関係を満たす範囲内において、対象物40の大きさや形状、カメラ10a,10bによる対象物40からの撮影距離等に応じて適宜設定される。例えば、カメラ10a,10bによる対象物40からの撮影距離が近い場合は、カメラ10aによって対象物40を撮影する第1の方向とカメラ10bによって対象物40を撮影する第2の方向とのなす角度を大きくしないと、カメラ10a,10bによってそれぞれ撮影された画像がほとんど同一となってしまう場合があるため、カメラ10aによって対象物40を撮影する第1の方向と、カメラ10bによって対象物40を撮影する第2の方向とが、カメラ10aによって対象物40を撮影する第1の方向とカメラ10bによって対象物40を撮影する第2の方向とのなす角度が大きくなるように設定される。
【0031】
カメラ10a,10bにて撮影された対象物40の画像は、画像処理装置20の画像取込部21a,21bにそれぞれ取り込まれる。画像取込部21aには、対象物40に対する鉛直上方向からαだけ下方に傾いた方向から対象物40が撮影された画像が取り込まれるため、図4(a)に示すように、対象物40の平坦部41の平坦部画像2aと対象物40の側面部42の側面部画像3aとからなり、平坦部画像2aが鮮明に撮影された画像1aが取り込まれることになる。また、画像取込部21bには、対象物40に対する水平方向からβだけ上方に傾いた方向から対象物40が撮影された画像が取り込まれるため、図4(b)に示すように、対象物40の平坦部41の平坦部画像2bと対象物40の側面部42の側面部画像3bとからなり、側面部画像3bが鮮明に撮影された画像1bが取り込まれることになる。
【0032】
カメラ10a,10bにて撮影された対象物40の画像が画像取込部21a,21bにそれぞれ取り込まれると、画像切り出し部22a,22bにおいて、画像取込部21a,21bにて取り込まれた画像について特定の画像がそれぞれ切り出される。画像切り出し部22aにおいては、図4(c)に示すように、カメラ10aにて撮影されて画像取込部21aにて取り込まれた画像1aから対象物40の平坦部41の平坦部画像2aのみが切り出される(ステップS3)。また、画像切り出し部22bにおいては、図4(d)に示すように、カメラ10bにて撮影されて画像取込部21bにて取り込まれた画像1bから対象物40の側面部42の側面部画像3bのみが切り出される(ステップS4)。
【0033】
次に、画像変形部23において、画像切り出し部22a,22bにて切り出された平坦部41の平坦部画像2a及び側面部42の側面部画像3bの変形処理がそれぞれ行われる。
【0034】
まず、画像切り出し部22bにて切り出された側面部42の側面部画像3bについて、その対象物40の底部側が固定され、その状態において側面部画像3bが対象物40の上部側に近づくに連れて水平方向に拡大するように変形され、図4(e)に示すような側面部画像3b’が生成される(ステップS5)。
【0035】
次に、画像切り出し部22aにて切り出された平坦部41の平坦部画像2aについて、その水平方向の幅が、ステップS5にて変形された側面部画像3b’のうち、対象物40の上部側の水平方向の幅と同一となるように拡大され、図4(f)に示すような平坦部画像2a’が生成される(ステップS6)。なお、本形態においては、画像切り出し部22aにて切り出された平坦部41の平坦部画像2aの水平方向の幅が、ステップS5にて変形された側面部画像3b’のうち対象物40の上部側の水平方向の幅よりも狭いため、画像切り出し部22aにて切り出された平坦部41の平坦部画像2aが拡大されるが、画像切り出し部22aにて切り出された平坦部41の平坦部画像2aの水平方向の幅が、ステップS5にて変形された側面部画像3b’のうち対象物40の上部側の水平方向の幅よりも広い場合は、これらの幅が同一となるように、画像切り出し部22aにて切り出された平坦部41の平坦部画像2aが縮小されることになる。また、対象物40が、平坦部41と側面部42とが水平方向の幅が同一となって繋がるものではない場合は、画像切り出し部22aにて切り出された平坦部41の画像が、その画像の水平方向の幅が、ステップS5にて変形された側面部42の画像のうち対象物40の上部側の水平方向の幅に応じたものとなるように拡大あるいは縮小されることになる。
【0036】
画像変形部23にて変形、生成された平坦部画像2a’及び側面部画像3b’は、画像合成部24に出力され、画像合成部24において、画像変形部23から出力された平坦部画像2a’と側面部画像3b’とが合成され、図4(g)に示すような合成画像1cが生成される(ステップS7)。なおこの際、画像変形部23から出力された平坦部画像2a’と側面部画像3b’とは、合成された場合にその境界部分の一部が互いに重なり合うことになるが、互いに重なり合う部分においては、平坦部画像2a’と側面部画像3b’とのいずれか一方が削除されることになる。この場合、側面部画像3b’の平坦部画像2a’と重なり合う部分を削除した方が平坦部画像2a’に歪みが生じず、見た目にも違和感が生じることがない。
【0037】
次に、影部生成部25において、画像合成部23にて合成、生成された合成画像1cが、合成画像1cのうち、対象物40の底部側となる部分を中心として任意の角度だけ傾けられ、その傾けられた画像が黒色化されるとともに、対象物40の底部に近いほど黒色が濃くなるようにグラデーション処理が施されることにより、対象物40の影部が生成される(ステップS8)。
【0038】
次に、画像出力部26において、画像合成部24にて合成、生成された合成画像1cに影部生成部25にて生成された影部が合成され、図4(h)に示すように、合成画像1cに影部4が合成された立体画像1dが生成され、プリンタ30に出力される(ステップS9)。なお、合成画像1cに影部4が合成される際、影部4が、合成画像1cの対象物40の底部側となる部分を中心として任意の角度だけ傾けられることにより生成されるものであるため、合成画像1cと影部4とが重なり合う部分が生じる。そこで、影部生成部25にて生成された影部4のうち、合成画像1cに重なり合う部分を削除する処理が行われる。
【0039】
その後、プリンタ30において、画像出力部26から出力された立体画像1dが、対象物40の立体画像として印字出力される。
【0040】
上述したように本形態においては、カメラ10aにて対象物40に対して鉛直上方向側から撮影された対象物40の上部の平坦部41の画像と、カメラ10bにて対象物40に対して水平方向側から撮影された対象物40の側面部42の画像とが合成されるので、対象物40の上部の平坦部41の画像と側面部42の画像とがそれぞれ鮮明に視認可能となり、かつ、側面部42の画像が対象物40の上部側に近づくに連れて水平方向に拡大されているので、側面部42の画像が明確になりながらも立体的となり、それにより、合成された画像が、その画像を人間が見る際にフィルムやレンズ等を用いることなく、平面上にて立体的に見えるようになる。また、影部生成部25にて生成された影部を、画像合成部24にて合成、生成された画像に合成することにより、対象物40の画像がさらに立体的に見えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の画像生成方法の実施の一形態を実現するシステム構成を示す図である。
【図2】図1に示した画像生成システムにおいて立体画像を生成する際のカメラと物体の配置を示す図である。
【図3】図1に示した画像生成システムにおいて立体画像を生成する画像生成方法を説明するためのフローチャートである。
【図4】図1に示した画像生成システムにおいて立体画像が生成されるまでに処理されていく画像を示す図である。
【符号の説明】
【0042】
1a,1b 画像
1c 合成画像
1d 立体画像
2a,2a’,2b 平坦部画像
3a,3b,3b’ 側面部画像
4 影部
10a,10b カメラ
20 画像処理装置
21a,21b 画像取込部
22a,22b 画像切り出し部
23 画像変形部
24 画像合成部
25 影部生成部
26 画像出力部
30 プリンタ
40 対象物
41 平坦部
42 側面部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に平坦部を具備する物体の立体画像を生成する画像生成方法であって、
前記物体に対する鉛直上方向から第1の角度だけ下方に傾いた第1の方向から前記平坦部を撮影する処理と、
前記物体に対する水平方向から第2の角度だけ上方に傾き、かつ、前記第1の方向よりも下方の第2の方向から前記物体の側面部を撮影する処理と、
前記第1の方向から撮影された前記物体の画像から前記平坦部の画像のみを切り出す処理と、
前記第2の方向から撮影された前記物体の画像から前記側面部の画像のみを切り出す処理と、
前記切り出された前記側面部の画像を、前記物体の前記上部側に近づくに連れて水平方向に拡大する処理と、
前記切り出された前記平坦部の画像を、該画像の水平方向の幅が、前記拡大した前記側面部の画像のうち前記上部側の水平方向の幅に応じたものとなるように拡大/縮小する処理と、
前記拡大された前記側面部の画像と、前記拡大/縮小された前記平坦部の画像とを合成する処理とを有する画像生成方法。
【請求項2】
請求項1に記載の画像生成方法において、
前記合成された画像を、前記側面部の画像のうち前記物体の底部側となる部分を中心として傾けることにより影部を生成する処理と、
前記合成された画像と前記生成された影部とを合成する処理とを有する画像生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−86245(P2010−86245A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−253986(P2008−253986)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)
【Fターム(参考)】