説明

画像表示方法及び画像表示装置

【課題】撮影日時情報と撮影位置情報とを関連付けて、よりユーザに使いやすい画像表示を行うことができる画像表示方法及び画像表示装置を提供すること。
【解決手段】インデックス表示されているサムネイル画像のうち、何れかが選択された場合に、その選択された画像の撮影位置に対応した地図画像が取得される。その後、選択された画像と同じ撮影年に、同じ地図範囲内で撮影された画像が検索され、これら検索された画像が撮影日時順に番号付けられ、この番号に従って各画像の撮影位置を示すマーカが地図画像上に表示される。さらに、地図画像横に各画像のサムネイル画像が表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像情報に付与されている情報に基づいて画像を検索して表示する画像表示方法及びそのような画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、記録媒体の大容量化によって、デジタルカメラにおいては、数百枚、数千枚の画像を1つの記録媒体内に記録できるようになってきている。しかしながら、このような多数の画像の中から所望の画像を検索して表示することは非常に困難である。
【0003】
このような画像の検索を行う手法として、デジタルカメラでの撮影時に画像データに付与される各種データ(露光データ、撮影日時データ、撮影位置データ等)を利用する手法が種々提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1では、撮影した画像を撮影日時で整理し、それを一覧表示する撮影装置が提案されている。また、特許文献2では、GPS等を用いて撮影時の位置情報を取得し、パーソナルコンピュータの画面上に表示された地図画像上の、各撮影位置に対応した位置にサムネイル画像を貼り付けるシステムが提案されている。
【特許文献1】特開2006−345402号公報
【特許文献2】特開2002−278993号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1のような撮影日時で整理して表示する方法では、撮影日時は分かるが撮影位置を瞬時に判断することはできない。逆に、特許文献2のような撮影位置と関連付けて表示する方法では、撮影位置は分かるが撮影日時を瞬時に判断することはできない。例えば、その場所に何度も訪れて撮影を行っている場合には、それらの画像が一度に表示されることになり、どの画像をいつ撮影したのかが分からなくなる。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、撮影日時情報と撮影位置情報とを関連付けて、よりユーザに使いやすい画像表示を行うことができる画像表示方法及び画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様の画像表示方法は、複数の画像から、手動操作に応答して何れか1つの画像を選択し、上記選択された画像に付与されている撮影日時情報及び撮影位置情報に基づいて特定の期間と特定の地域とを設定し、上記複数の画像の中から、上記特定の期間に上記特定の地域内で撮影された1つ以上の画像を検索し、上記検索された画像を上記特定の地域に対応する地図画像と関連付けて同一の画面上に共存表示することを特徴とする。
【0008】
また、上記の目的を達成するために、本発明の第2の態様の画像表示方法は、特定地域内で撮影された複数の画像のうち、第1の期間に撮影された1つ以上の画像を第1の画像グループとして抽出し、上記抽出した第1の画像グループに属する画像を上記特定地域に対応する地図画像に関連付けて同一の画面上に共存表示し、上記第1の画像グループに属する画像を共存表示している状態において、上記第1の期間とは異なる第2の期間への変更指示がなされた場合に、上記特定地域内で撮影された複数の画像のうち、上記第2の期間に撮影された1つ以上の画像を第2の画像グループとして抽出し、上記抽出した第2の画像グループに属する画像を、上記第1の画像グループに属する画像に代えて若しくは上記第1の画像グループに属する画像に追加して表示することを特徴とする。
【0009】
また、上記の目的を達成するために、本発明の第3の態様の画像表示装置は、画像を表示する画像表示手段と、上記画像表示手段に複数の画像を一覧表示させる一覧表示手段と、上記一覧表示がなされている複数の画像の中から、手動操作に応じて何れか1つの画像を選択する選択手段と、上記選択された画像に付与されている撮影日時情報及び撮影位置情報に基づいて特定の期間と特定の地域とを設定する設定手段と、上記複数の画像の中から、上記特定の期間に上記特定の地域内で撮影された1つ以上の画像を検索する検索手段と、上記検索された画像を上記特定の地域に対応する地図画像と関連付けて上記画像表示手段の同一の画面上に共存表示させる地図対応表示手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、撮影日時情報と撮影位置情報とを関連付けて、よりユーザに使いやすい画像表示を行うことができる画像表示方法及び画像表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像表示装置の一例としてのデジタルカメラの構成を示す図である。
【0012】
カメラ100は、撮影レンズ101と、撮像素子102と、撮像素子駆動回路103と、前処理回路104と、データバス105と、SDRAM制御回路106と、SDRAM107と、画像処理回路108と、ビデオ信号出力回路109と、液晶モニタ駆動回路110と、背面液晶モニタ111と、圧縮伸長回路112と、記録媒体制御回路113と、記録媒体114と、シーケンスコントローラ(CPU)115と、フラッシュメモリ制御回路116と、フラッシュメモリ117と、各種スイッチ118と、スイッチ検知回路119と、時計回路120と、GPS回路121と、タッチセンサ122と、入出力回路123と、通信回路124と、コネクタ125とを有している。また、カメラ100は、通信回路124及びコネクタ125を介してネットワーク200に接続可能であり、ネットワーク200を介して情報センター300内に設けられたサーバー301と通信可能に構成されている。
【0013】
撮影レンズ101は、図示しない被写体の像を、撮像素子102に結像させるための光学系である。撮像素子102は、撮影レンズ101を介して結像された被写体の像を電気信号(画像信号)に変換する。撮像素子駆動回路103は、入出力回路123を介したCPU115からの指示に従って撮像素子102を駆動制御するとともに、撮像素子102で得られる画像信号の読み出しを制御する。前処理回路104は、撮像素子駆動回路103を介して撮像素子102から読み出される画像信号に対してノイズ除去や増幅等のアナログ処理や、アナログ処理した画像信号をデジタル信号(画像データ)に変換する処理といった前処理を行う。
【0014】
データバス105は、前処理回路104において得られた画像データや画像処理回路108で処理される画像データ等の種々のデータを転送するための転送路である。
【0015】
SDRAM制御回路106は、SDRAM107へのデータの書き込み及び読み出しを制御する。SDRAM107は、前処理回路104において得られたデータ等を一時格納しておくためのバッファメモリである。
【0016】
画像処理回路108は、前処理回路104において得られ、SDRAM107に格納されている画像データを読み出して各種の画像処理を施す。この画像処理は、画像の色バランスを補正するホワイトバランス補正処理、画像の色を補正する色補正処理、画像の階調を補正する階調補正処理等が含まれる。画像処理回路108において画像処理された画像データはSDRAM107に格納される。
【0017】
ビデオ信号出力回路109は、SDRAM107から画像処理後の画像データを読み出し、読み出した画像データをビデオ信号に変換して液晶モニタ駆動回路110に出力する。液晶モニタ駆動回路110は、ビデオ信号出力回路109から入力されたビデオ信号に従って背面液晶モニタ111を駆動して背面液晶モニタ111の画面上に画像表示を行う。背面液晶モニタ111は、図2のようにしてカメラ100の背面に配置されており、液晶モニタ駆動回路110の制御により各種の画像を表示する。
【0018】
圧縮伸長回路112は、SDRAM107から画像処理後の画像データを読み出し、読み出した画像データをJPEG方式等の所定の圧縮形式で圧縮する。圧縮伸長回路112において圧縮された画像データはSDRAM107に格納される。また、圧縮伸長回路112は、画像の再生時には、SDRAM107から圧縮済みの画像データを読み出し、読み出した画像データを伸長することも行う。
【0019】
記録媒体制御回路113は、記録媒体114へのデータの書き込み及び読み出しを制御する。記録媒体114は、例えばカメラ100に対して着脱自在に構成されたメモリカードであり、圧縮伸長回路112において圧縮された画像データを記録する。
【0020】
CPU115は、フラッシュメモリ117に記憶されている制御プログラムに従ってカメラ100の各部を制御する。フラッシュメモリ制御回路116は、フラッシュメモリ117へのデータの書き込み及び読み出しを制御する。フラッシュメモリ117は、CPU115によって読み出される制御プログラムやカメラ100の各種の設定値等を記憶する。
【0021】
各種スイッチ118は、カメラ100を操作するための各種の操作部材に応答して状態が切り替わるスイッチである。スイッチ検知回路119は、各種スイッチ118の操作状態を検知し、検知結果をCPU115に通知する回路である。スイッチ検知回路119を介して操作部材の操作が検知された場合に、CPU115は、操作部材の操作内容に応じた制御を実行する。
【0022】
図2は、カメラ100の背面図である。本実施形態では、操作部材としてカメラ100に、レリーズボタン118aと、モードダイヤル118bと、十字ボタン118cと、OKボタン118dと、キャンセルボタン118eと、メニューボタン118fとが設けられている。レリーズボタン118aは、カメラ100に撮影実行の指示を与えるための操作部材である。モードダイヤル118bは、カメラ100の動作モード(撮影モード、再生モード等)を設定するための操作部材である。十字ボタン118cは、背面液晶モニタ111に表示されるメニュー画面等において各種の項目の選択操作を行うための操作部材である。OKボタン118dは、背面液晶モニタ111に表示されるメニュー画面等において各種の項目の決定操作を行うための操作部材である。キャンセルボタン118eは、背面液晶モニタ111に表示されるメニュー画面において各種の項目のキャンセル操作等を行うための操作部材である。メニューボタン118fは、背面液晶モニタ111にメニュー画面を表示させるための操作部材である。
【0023】
図1に戻って、時計回路120は、撮影日時等の時間測定を行う回路である。GPS回路121は、人工衛星400からの測位電波を受信し、この受信結果からカメラ100の位置(緯度・経度)を演算する。タッチセンサ122は、背面液晶モニタ111と一体的に設けられたタッチセンサであり、背面液晶モニタ111に指等が接触した場合に、その接触位置に応じた信号をCPU115に出力する。CPU115は、タッチセンサ122からの位置に応じた信号に従って各種の処理を実行する。入出力回路123は、GPS回路121の出力やタッチセンサ122の出力を取り込んだり、撮像素子駆動回路103の制御を行うための信号を出力したりするインターフェース回路である。
【0024】
通信回路124は、カメラ100と情報センター300内のサーバー301との通信を行うための各種処理を行う。コネクタ125は、カメラ100をネットワーク200に接続するために必要な通信回線を接続するためのコネクタである。
【0025】
ここで、図1の例では、カメラ100をネットワーク200に直接接続する例を示しているが、例えばカメラ100をパーソナルコンピュータ(PC)に接続し、PC経由でカメラ100をネットワーク200に接続するような形態としても良い。さらには、無線通信によってカメラ100をネットワーク200に接続するような形態としても良い。
【0026】
また、図1において、情報センター300には、サーバー301と、地図情報データベース302とが設けられている。サーバー301は、カメラ100からの要求に従った条件の地図画像を地図情報データベース302から検索してカメラ100に送信する。地図情報データベース302は、多数の地図画像を緯度情報・経度情報に対応付けて記憶した記憶媒体(ハードディスク等)である。図3に地図情報データベース302の概念的なデータ構成を示す。
【0027】
以下、図1に示すカメラ100の動作について説明する。
まず、画像の撮影時の動作について説明する。以下の画像の撮影に係る処理は、ユーザのモードダイヤル118bの操作によってカメラ100の動作モードが撮影モードに設定された場合に行われる。
【0028】
撮影モードにおいて、ユーザによってレリーズボタン118aが押されると、その旨がスイッチ検知回路119を介してCPU115に通知される。これを受けて、CPU115は、入出力回路123を介して撮像素子駆動回路103を制御して撮像素子102による被写体像の撮像を実行する。撮像素子102において得られた画像信号は、撮像素子駆動回路103によって読み出された後、前処理回路104においてデジタル信号である画像データに変換される。この画像データは、データバス105、SDRAM制御回路106を介してSDRAM107に記憶される。
【0029】
SDRAM107に記憶された画像データは、画像処理回路108によって読み出されて各種の画像処理が施される。画像処理回路108によって処理された画像データは、SDRAM制御回路106を介してSDRAM107に記憶される。SDRAM107に記憶された画像データは、圧縮伸長回路112によって読み出されて圧縮される。圧縮伸長回路112によって圧縮された画像データは、SDRAM制御回路106を介してSDRAM107に記憶される。
【0030】
SDRAM107に記憶された圧縮済みの画像データは、CPU115によって読み出される。そして、この圧縮済みの画像データのヘッダ情報に、時計回路120によって測定された撮影日時情報、GPS回路121によって測定された撮影位置情報を含む撮影情報が付与され、この撮影情報を付与された圧縮済みの画像データが記録媒体制御回路113を介して記録媒体114に記録される。このようにして、記録媒体114には、撮影日時情報及び撮影位置情報と関連付けられて画像データが記録される。なお、撮影日時情報についてはGPS回路121から取得するようにしても良い。
【0031】
次に、画像再生時の動作について説明する。図4は、画像再生時のメイン動作について示すフローチャートである。以下の画像の再生に係る処理は、ユーザのモードダイヤル118bの操作によってカメラ100の動作モードが再生モードに設定された場合に行われる。
【0032】
カメラ100の動作モードが再生モードに設定されると、CPU115は、記録媒体114に記録されている画像データのサムネイル画像を背面液晶モニタ111上にインデックス表示させる(ステップS1)。図5にインデックス表示の例を示す。図5に示す表示では、記録媒体114に記録されている画像データの撮影日時情報に従って、撮影日時の新しい順に、サムネイル画像500a〜500pを背面液晶モニタ111の画面左上端から配置することで一覧表示を行っている。勿論、左上端に最も古い画像データのサムネイル画像を表示させるようにしても良い。
【0033】
インデックス表示の後、CPU115は、タッチセンサ122の出力から、画面内の何れかのサムネイル画像が選択されたかを判定する(ステップS2)。ユーザの指等が背面液晶モニタ111に表示されている何れかのサムネイル画像に触れると、その位置に応じた信号がタッチセンサ122から出力される。タッチセンサ122からの信号は入出力回路123を介してCPU115に入力される。この結果、CPU115は、画面内の何れの画像が選択されたかを認識する。
【0034】
ステップS2の判定において、何れの画像も選択されていない、即ちタッチセンサ122の出力に変化がない場合に、CPU115は再生モードの終了操作、例えば再生モードから撮影モードの移行操作やカメラ100の電源オフ操作等がなされたかを判定する(ステップS3)。ステップS3の判定において、再生モードの終了操作がなされていない場合に、CPU115はステップS2に戻って同じ判定を繰り返す。一方、ステップS3の判定において、再生モードの終了操作がなされた場合に、CPU115は、図4の再生モードの処理を終了させる。
【0035】
また、ステップS2の判定において、何れかの画像が選択された場合に、CPU115は、選択された画像のヘッダ情報から、撮影日時情報及び撮影位置情報を読み込む(ステップS4)。次に、CPU115は、通信回路124を介して情報センター300内のサーバー301に、選択された画像の撮影位置情報を送信して地図画像の取得を要求する。これを受けて、サーバー301は、カメラ100において選択された画像の撮影位置付近の地図画像を地図情報データベース302から検索して、検索した地図画像をカメラ100に返信する(ステップS5)。地図画像の取得後、CPU115は、ユーザによって選択された画像の撮影年に、ユーザによって選択された画像の撮影位置付近(取得した地図画像の範囲内)で撮影された他の画像データを記録媒体114から検索する(ステップS6)。
【0036】
次に、CPU115は、検索した各画像に番号を付与する(ステップS7)。ここでは、撮影日時の新しい順に1、2、3、4…と番号を付与することにする。
【0037】
各画像の番号付けの後、CPU115は、取得した地図画像を図6の参照符号510で示すようにして背面液晶モニタ111に表示させる(ステップS8)。続いて、CPU115は、地図画像上に、検索した各画像の撮影位置を示すマーカ511g、511h、511i、511jを重畳表示させる(ステップS9)。次に、CPU115は、地図画像上に、後述する地図変更操作を行うためのボタンアイコンである地図変更ボタンアイコン521、後述する年変更操作を行うためのボタンアイコンである年変更ボタンアイコン522、及び撮影年をユーザに示すための期間表示ボタンアイコン531を重畳表示させる(ステップS10)。これらボタンアイコンの詳細については後述する。最後に、CPU115は、地図画像の横に、検索した各画像のサムネイル画像501g、501h、501i、501jを表示させる(ステップS11)。
【0038】
図6は、図5の画面上でサムネイル画像500gが選択された例を示している。サムネイル画像500gが選択されると、サムネイル画像500gに対応する画像の撮影位置を含む地図画像510が取得される。さらに、サムネイル画像500gに対応する画像の撮影年に、サムネイル画像500gに対応する画像の撮影位置の付近で撮影された画像が検索される。その後、これらの各画像に番号付けがなされ、各画像の撮影位置を示すマーカ511g、511h、511i、511jと各画像のサムネイル画像501g、501h、501i、501jが地図画像510とともに表示される。
【0039】
ここで、図6の表示において、マーカに表示される番号とサムネイル画像に表示される番号とは対応しており、ステップS7において付与された番号である。このような表示を行うことにより、ユーザは、各画像をどこで撮影したかを簡単に知ることができる。
【0040】
次に、CPU115は、ユーザによって、年変更操作がなされたかを判定する(ステップS12)。この年変更操作とは、年変更ボタンアイコン522の操作のことを言う。年変更ボタンアイコン522は上ボタン522aと下ボタン522bとから構成されている。ユーザは、上ボタン522aに触れることで、未来方向への年変更を行うことができる。また、下ボタン522bに触れることで、過去方向への年変更を行うことができる。
【0041】
また、ステップS12の判定において、年変更操作がなされた場合に、CPU115は、年変更操作の操作方向が過去方向であるかを判定する(ステップS13)。ステップS13の判定において、年変更操作の操作方向が過去方向である、即ち下ボタン522bが操作された場合に、CPU115は、現在取得されている地図範囲内で前年に撮影された画像を記録媒体114から検索する(ステップS14)。一方、ステップS13の判定において、年変更操作の操作方向が過去方向でない、即ち上ボタン522aが操作された場合に、CPU115は、現在取得されている地図範囲内で後年に撮影された画像を記録媒体114から検索する(ステップS15)。ステップS14又はステップS15の後、CPU115はステップS7以後の処理を実行して表示の更新を行う。
【0042】
図7は、図6の表示において、下ボタン522bが操作されたときになされる表示を示す図である。図6において、サムネイル画像500gに対応する画像の撮影年は2007年であり、そのことが期間表示ボタンアイコン531によって示されている。この状態で下ボタン522bが操作されると、2007年の前年である2006年に、現在取得されている地図範囲内で撮影された画像が記録媒体114から検索される。そして、検索された各画像の撮影日時順に番号が付与される。その後、期間表示ボタンアイコン531の表示が2006年に更新されるとともに、地図画像上に新たに検索された各画像の撮影位置を示すマーカ512k、512lが表示され、地図画像の横に各画像のサムネイル画像501k、501lが表示される。
【0043】
また、ステップS12の判定において、年変更操作がなされていない場合に、CPU115は、ユーザによって、地図変更操作がなされたかを判定する(ステップS16)。この地図変更操作とは、地図変更ボタンアイコン521の操作のことを言う。地図変更ボタンアイコン521は上ボタン521aと、下ボタン521bと、左ボタン521cと、右ボタン521dとから構成されている。ユーザは、上ボタン521aに触れることで、北方向に隣接した地図への変更を行うことができる。また、下ボタン521bに触れることで、南方向に隣接した地図への変更を行うことができる。また、左ボタン521cに触れることで、西方向に隣接した地図への変更を行うことができる。また、右ボタン521dに触れることで、東方向に隣接した地図への変更を行うことができる。
【0044】
ステップS16の判定において、地図変更操作がなされた場合に、CPU115は、情報センター300内のサーバー301と通信して、地図変更操作の操作方向に応じた地図画像を取得する(ステップS17)。その後、CPU115は、現在選択されている撮影年に、新たに取得された地図範囲内で撮影された画像を記録媒体114から検索する(ステップS18)。検索の終了後、CPU115はステップS7以後の処理を実行して表示の更新を行う。
【0045】
図8は、図6の表示において、右ボタン521dが操作されたときになされる表示を示す図である。図6の表示状態で右ボタン521dが操作されると、現在取得されている地図に対して東方向に隣接した地図画像がサーバー301から取得される。その後、現在選択されている年度に、新たに取得した地図範囲内で撮影された画像が記録媒体114から検索される。そして、検索された各画像の撮影日時順に番号が付与される。その後、新たに取得された地図画像上に新たに検索された各画像の撮影位置を示すマーカ513a、513b、513fが表示されるとともに、地図画像の横に各画像のサムネイル画像501a、501b、501fが表示される。
【0046】
また、ステップS16の判定において、地図変更操作がなされていない場合に、CPU115は、ユーザによって、地図画像の横に表示されている何れかのサムネイル画像が選択されたかを判定する(ステップS19)。ステップS19の判定において、地図画像の横に表示されている何れかのサムネイル画像が選択された場合に、CPU115は、選択されたサムネイル画像に対応する画像を、図9の参照符号540で示すように拡大表示するとともに(ステップS20)、戻るボタンアイコン550を重畳表示させる(ステップS21)。なお、拡大表示の際に、図9のようにして、期間表示ボタンアイコンの表示を、撮影年月日を示す表示532とすることにより、ユーザは選択した画像の撮影位置と撮影日時とを対応付けて知ることが可能である。
【0047】
次に、CPU115は、戻る操作がなされたかを判定する(ステップS22)。この戻る操作とは、戻るボタンアイコン550の操作のことを言う。ステップS22の判定において、戻るボタンアイコン550の操作がなされるまで、CPU115は図9に示す拡大表示を継続する。一方、ステップS22の判定において、戻るボタンアイコン550の操作がなされた場合に、CPU115は、ステップS8以後の処理を実行して地図画像等を再表示させる。
【0048】
また、ステップS19の判定において、地図画像の横に表示されている何れのサムネイル画像も選択されていない場合に、CPU115は、期間変更操作がなされたかを判定する(ステップS23)。この期間変更操作とは、期間表示ボタンアイコン531の操作のことを言う。ステップS23の判定において、期間変更操作がなされていない場合に、CPU115は、再生モードの終了操作がなされたかを判定する(ステップS24)。ステップS24の判定において、再生モードの終了操作がなされていない場合に、CPU115は、ステップS8以後の処理を実行して地図画像の表示を継続させる。一方、ステップS24の判定において、再生モードの終了操作がなされた場合に、CPU115は、図4の再生モードの処理を終了させる。
【0049】
また、ステップS23の判定において、期間変更操作がなされた場合に、CPU115は、期間変更処理を実行する(ステップS25)。この期間変更処理は、複数年に渡る期間内で画像の検索を行い、この画像の結果に基づいて地図画像上にマーカ及びサムネイル画像を表示する処理である。期間変更操作を行った場合に、ユーザは、年変更ボタンアイコン522の操作によって検索期間の拡張或いは短縮を行うことができる。
【0050】
以下、期間変更処理についてさらに説明する。図10は、期間変更処理について示すフローチャートである。
【0051】
まず、CPU115は、ユーザによって、期間拡張操作がなされたかを判定する(ステップS31)。この期間拡張操作とは、年変更ボタンアイコン522の上ボタン522aの操作のことを言う。ステップS31において、期間拡張操作がなされた場合に、CPU115は、検索期間の拡張を行う(ステップS32)。この拡張は、例えば現在の年を基準にして1年単位で過去方向又は未来方向に範囲を広げたり、現在の年を基準にして前後1年単位で範囲を広げたりすることで行う。基準の年を現在選択されている年としても良い。
【0052】
次に、CPU115は、ユーザによって、期間短縮操作がなされたかを判定する(ステップS33)。この期間短縮操作とは、年変更ボタンアイコン522の下ボタン522bの操作のことを言う。ステップS33において、期間短縮操作がなされた場合に、CPU115は、検索期間の短縮を行う(ステップS34)。この拡張は、例えば現在の年を基準にして1年単位で過去方向又は未来方向に範囲を狭めたり、現在の年を基準にして前後1年単位で範囲を狭めたりすることで行う。基準の年を現在選択されている年としても良い。
【0053】
次に、CPU115は、期間変更終了操作がなされたかを判定する(ステップS35)。この期間変更終了操作とは、期間表示ボタンアイコン531の再操作のことを言う。ステップS35の判定において、期間変更終了操作がなされていない場合に、CPU115は、ステップS31に戻って同じ判定を繰り返す。一方、ステップS35の判定において、期間変更終了操作がなされた場合に、CPU115は、新たに設定された期間内に、現在選択されている地図範囲内で撮影された画像を記録媒体114から検索する(ステップS36)。その後、CPU115は、図4のステップS7以後の処理を実行して表示の更新を行う。
【0054】
図11は、期間変更処理の後になされる表示を示す図である。期間変更処理によって新たな検索期間が設定されると、そのことが、期間表示ボタンアイコン531の表示が参照符号533に示すようにして切り替わることによって示される。また、現在地図範囲内で、新たに設定された検索期間内に撮影された全ての画像が記録媒体114から検索される。図11の例は、検索期間が2年に設定された例である。このような設定がなされると、図6の表示状態からさらに2年前までの画像が検索され、新たに検索された画像の撮影位置を示すマーカ514k、514l、514m、514nが追加表示されるとともに、地図画像の横に各画像のサムネイル画像501k、501l、514m、501nが追加表示される。なお、検索期間が長くなると、画面内に全てのサムネイル画像を表示できない可能性があるので、スクロールバー560を設け、スクロールバー560によってサムネイル画像をスクロール表示できるようにすることが好ましい。
【0055】
以上説明したように、本実施形態によれば、撮影された画像に付与される撮影日時情報と撮影位置情報とを関連付けた情報をユーザに分かりやすく示すことが可能である。これにより、記録媒体内に大量の画像データが記録されたとしても、ユーザは所望の画像を見つけることが容易となる。
【0056】
また、年変更操作によって同一地図範囲内で異なる時期に撮影された画像を見たり、地図変更操作によって同一時期に異なる場所で撮影された画像を見たりすることもできるので、操作性良く、目的の画像を検索することができる。
【0057】
さらには、期間変更操作によって、同一地図範囲内で、複数年に渡って撮影された画像を一度に見ることも可能である。
【0058】
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。例えば、上述の例では年変更操作や期間変更操作によって1年単位で期間の変更を行っているが、これを1月単位や、5年単位等としても良いし、変更の幅を可変できるようにしても良い。また、上述の例では、画像の選択操作や、地図変更操作、年変更操作等を、タッチセンサを用いて行っているが、タッチセンサは必ずしも用いる必要はない。
【0059】
さらに、上記した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、上述したような課題を解決でき、上述したような効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像表示装置の一例としてのデジタルカメラの構成を示す図である。
【図2】カメラの背面図である。
【図3】地図情報データベースの概念的なデータ構成を示す図である。
【図4】画像再生時のメイン動作について示すフローチャートである。
【図5】インデックス表示の例を示す図である。
【図6】地図画像、マーカ、サムネイル画像の表示例を示す図である。
【図7】図6の表示において、年変更操作がなされたときの表示を示す図である。
【図8】図6の表示において、地図変更操作がなされたときの表示を示す図である。
【図9】拡大表示の例を示す図である。
【図10】期間変更処理について示すフローチャートである。
【図11】期間変更処理の後になされる表示を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
100…カメラ、101…撮影レンズ、102…撮像素子、103…撮像素子駆動回路、104…前処理回路、105…データバス、106…SDRAM制御回路、107…SDRAM、108…画像処理回路、109…ビデオ信号出力回路、110…液晶モニタ駆動回路、111…背面液晶モニタ、112…圧縮伸長回路、113…記録媒体制御回路、114…記録媒体、115…シーケンスコントローラ(CPU)、116…フラッシュメモリ制御回路、117…フラッシュメモリ、118…各種スイッチ、119…スイッチ検知回路、120…時計回路、121…GPS回路、122…タッチセンサ、123…入出力回路、123…タッチセンサ、124…通信回路、125…コネクタ、200…ネットワーク、300…情報センター、301…サーバー、302…地図情報データベース、400…人工衛星

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像から、手動操作に応答して何れか1つの画像を選択し、
上記選択された画像に付与されている撮影日時情報及び撮影位置情報に基づいて特定の期間と特定の地域とを設定し、
上記複数の画像の中から、上記特定の期間に上記特定の地域内で撮影された1つ以上の画像を検索し、
上記検索された画像を上記特定の地域に対応する地図画像と関連付けて同一の画面上に共存表示する、
ことを特徴とする画像表示方法。
【請求項2】
手動操作に応答して上記特定の期間が変更された場合に、該変更された期間に上記特定の地域内で撮影された1つ以上の画像を新たに検索し、
上記新たに検索された画像を、上記画面上に表示されている画像の代わりに若しくは上記画面上に表示されている画像に追加して表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項3】
上記検索された画像を上記特定の地域に対応する地図画像と関連付けて同一の画面上に共存表示している状態において、何れか1つ以上の画像を選択する手動操作がなされた場合に、該選択された画像を拡大表示することを特徴とする請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項4】
特定地域内で撮影された複数の画像のうち、第1の期間に撮影された1つ以上の画像を第1の画像グループとして抽出し、
上記抽出した第1の画像グループに属する画像を上記特定地域に対応する地図画像に関連付けて同一の画面上に共存表示し、
上記第1の画像グループに属する画像を共存表示している状態において、上記第1の期間とは異なる第2の期間への変更指示がなされた場合に、上記特定地域内で撮影された複数の画像のうち、上記第2の期間に撮影された1つ以上の画像を第2の画像グループとして抽出し、
上記抽出した第2の画像グループに属する画像を、上記第1の画像グループに属する画像に代えて若しくは上記第1の画像グループに属する画像に追加して表示する、
ことを特徴とする画像表示方法。
【請求項5】
画像を表示する画像表示手段と、
上記画像表示手段に複数の画像を一覧表示させる一覧表示手段と、
上記一覧表示がなされている複数の画像の中から、手動操作に応じて何れか1つの画像を選択する選択手段と、
上記選択された画像に付与されている撮影日時情報及び撮影位置情報に基づいて特定の期間と特定の地域とを設定する設定手段と、
上記複数の画像の中から、上記特定の期間に上記特定の地域内で撮影された1つ以上の画像を検索する検索手段と、
上記検索された画像を上記特定の地域に対応する地図画像と関連付けて上記画像表示手段の同一の画面上に共存表示させる地図対応表示手段と、
を具備することを特徴とする画像表示装置。
【請求項6】
手動操作に応じて、上記特定の期間を変更する期間変更手段を含み、
上記検索手段は、上記期間変更手段によって上記特定の期間が変更された場合に、上記変更された期間に上記特定の地域内で撮影された1つ以上の画像を新たに検索し、
上記地図対応表示手段は、上記新たに検索された画像を、すでに上記画像表示手段に表示されている画像の代わりに若しくはすでに上記画像表示手段に表示手段に追加して表示することを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−130379(P2009−130379A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−299620(P2007−299620)
【出願日】平成19年11月19日(2007.11.19)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】