説明

画像表示装置および画像表示方法

【課題】 時刻表などの複数行のテキストを含む原画像を携帯機器などの小さな表示画面に表示する際に、原画像に含まれる情報をユーザに分かりやすく提示する。
【解決手段】 幾何補正部120は原画像保持部110に保持された原画像の縦横を正しく整列する。レイアウト推定部130は原画像におけるテキストの行ピッチを生成する。条件設定部160は画像表示の条件もしくはオプションを設定する。この画像表示の条件として、原画像において拡大すべき領域の位置が設定される。この設定された条件に従って座標演算部170は座標値を生成する。この座標値に従って画像描画部180は画像を描画する。そして、この描画された画像を画像表示部190が表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置に関し、特に原画像の一部を拡大して表示する画像表示装置および画像表示方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラやカメラ付携帯電話によって撮影された写真画像は、記念撮影としての用途だけでなくビジュアルメモとしての用途も備える。例えば、旅行先でバスや列車等の時刻表を撮影し、後ほどその画像を表示することで、バスや列車等の出発時刻を知ることが出来る。近年の撮像素子の解像度の向上が、この様な用途を実用的にした。ところが、このような撮像素子の解像度の向上に対し、携帯機器では表示画面の大きさをむやみに大きくすることが出来ないため、撮影側と表示側との間の解像度の不整合が益々大きくなっている。
【0003】
一方、一般的なデジタルカメラには、撮影済み画像の一部分を拡大して表示する機能が備わっていることが多い。ところが、この機能は一般的に使いづらく、拡大縮小や上下左右の移動を繰り返さないと目的の個所が確認できず、操作が煩雑になり、画像の確認が容易ではなかった。言い換えると、全体を表示すると小さくなりすぎて詳細が見えなくなり、拡大すると全体との関係が分かりづらくなり、ビジュアルメモとしてその内容を把握することが難しかった。
【0004】
このような観点から、従来、全体の画像を表示しながら一部分を拡大して詳細を表示する表示技術がいくつか提案されている。例えば、画像中の正方格子の一点をフォーカスとして定め、フォーカスに近いほど大きな拡大率で拡大され、フォーカスから一定距離以上離れた部分では縮小表示されるようなフレッシュアイ座標変換方式が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、テキストを表示する際、ユーザの指定した範囲の行についてフォントサイズを変更して拡大表示を行う画像表示方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開平7−306937号公報(図7)
【特許文献2】特開2001−134358号公報(図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の従来技術において、例えば特許文献1に示される第1の従来技術は、原画像の一部を拡大しても他の部分がその拡大部分によって隠されることがないため、画像全体を見渡しながら拡大表示するには便利である。しかしながら、この第1の従来技術では、拡大部分の周辺において非線形な湾曲が発生するため、その拡大部分の縦横の位置が確認し辛いという問題がある。
【0006】
また、上述の従来技術において、例えば特許文献2に示される第2の従来技術は、全体を小さな文字で表示するとともに、詳細に見たい部分を大きな文字で表示することで、テキストの視認性を確保している。しかしながら、この第2の従来技術は、行を単位として他の行と独立してフォントサイズを変更するものであり、他の行との列方向の位置の関係が確認し辛いという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、携帯機器などにおける小さな表示画面に原画像の一部を拡大表示するにあたって、時刻表などの複数行のテキストを含む画像を表示するために好適な表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明の請求項1記載の画像表示装置は、原画像において拡大表示すべき拡大領域を少なくとも一つ設定する領域設定手段と、上記拡大領域およびこの拡大領域に隣接する隣接領域の表示画像における表示位置を決定する表示位置決定手段と、上記表示位置に従って表示画像を描画する表示画像描画手段とを具備し、上記表示位置決定手段が、上記拡大領域の上下に隣接する隣接領域については上記拡大領域の横方向の拡大率と等しい拡大率で横方向に拡大して上記表示位置を決定し、上記拡大領域の左右に隣接する隣接領域については上記拡大領域の縦方向の拡大率と等しい拡大率で縦方向に拡大して上記表示位置を決定するものである。これにより、原画像の一部を拡大表示するにあたって、他の行との列方向の位置の関係を把握し易くするという作用をもたらす。
【0009】
また、本発明の請求項2記載の画像表示装置は、請求項1記載の画像表示装置において、上記原画像が複数行のテキストを含み、上記領域設定手段が上記テキストにおける行ピッチを単位として上記拡大領域を設定するものである。これにより、複数行のテキストを含む原画像における一部の行を拡大表示するという作用をもたらす。
【0010】
また、本発明の請求項3記載の画像表示装置は、請求項2記載の画像表示装置において、上記原画像のレイアウト推定を行って上記行ピッチを生成するレイアウト推定手段をさらに具備する。これにより、原画像に含まれるテキスト部分の行ピッチを拡大領域の設定に利用するという作用をもたらす。
【0011】
また、本発明の請求項4記載の画像表示装置は、請求項1記載の画像表示装置において、上記領域設定手段が上記原画像において複数の拡大領域を設定するものである。これにより、同じ原画像における複数個所を同時に拡大して比較対照できるようにするという作用をもたらす。
【0012】
また、本発明の請求項5記載の画像表示装置は、請求項1記載の画像表示装置において、上記原画像の縦横の配置を整列する幾何補正手段をさらに具備する。これにより、縦横の配置が整列されていない原画像についても本発明の適用を可能にするという作用をもたらす。
【0013】
また、本発明の請求項6記載の画像表示装置は、請求項1記載の画像表示装置において、上記領域設定手段における上記拡大領域の設定に対する操作入力を受ける操作入力手段をさらに具備する。これにより、拡大領域の設定において画像表示装置の外部から操作入力を可能にするという作用をもたらす。
【0014】
また、本発明の請求項7記載の画像表示装置は、請求項6記載の画像表示装置において、前記領域設定手段が、前記操作入力が前記原画像における上端を越えるものであるときには前記原画像における下端を前記拡大領域として設定し、前記操作入力が前記原画像における下端を越えるものであるときには前記原画像における上端を前記拡大領域として設定し、前記操作入力が前記原画像における左端を越えるものであるときには前記原画像における右端を前記拡大領域として設定し、前記操作入力が前記原画像における右端を越えるものであるときには前記原画像における左端を前記拡大領域として設定するものである。これにより、拡大領域を設定するための操作入力が何れかの一端を越えるものであるときには、自動的に対応する他端を拡大領域として設定するという作用をもたらす。
【0015】
また、本発明の請求項8記載の画像表示装置は、原画像において拡大表示すべき拡大領域とその拡大領域を横方向に分割した分割単位とを設定する領域設定手段と、上記拡大領域の各分割単位の表示画像における表示位置を決定する表示位置決定手段と、上記表示位置に従って表示画像を描画する表示画像描画手段とを具備し、上記表示位置決定手段が、上記拡大領域の各分割単位が上記表示画像において上部から積層されるように上記表示位置を決定するものである。これにより、原画像の一部を拡大表示するにあたって、その拡大領域に含まれる全ての情報を表示画面全体に表示させるという作用をもたらす。
【0016】
また、本発明の請求項9記載の画像表示装置は、請求項8記載の画像表示装置において、上記表示位置決定手段が、上記拡大領域の各分割単位のアスペクト比が上記表示画像においても実質的に維持されるように上記表示位置を決定するものである。これにより、拡大の前後で拡大した画像と原画像とのアスペクト比を維持させるという作用をもたらす。
【0017】
また、本発明の請求項10記載の画像表示装置は、請求項8記載の画像表示装置において、上記原画像が複数行のテキストを含み、上記領域設定手段が上記テキストにおける行ピッチを単位として上記拡大領域を設定するものである。これにより、複数行のテキストを含む原画像における一部の行を拡大表示するという作用をもたらす。
【0018】
また、本発明の請求項11記載の画像表示装置は、請求項10記載の画像表示装置において、上記原画像のレイアウト推定を行って上記行ピッチを生成するレイアウト推定手段をさらに具備する。これにより、原画像に含まれるテキスト部分の行ピッチを拡大領域の設定に利用するという作用をもたらす。
【0019】
また、本発明の請求項12記載の画像表示装置は、請求項8記載の画像表示装置において、上記原画像の縦横の配置を整列する幾何補正手段をさらに具備する。これにより、縦横の配置が整列されていない原画像についても本発明の適用を可能にするという作用をもたらす。
【0020】
また、本発明の請求項13記載の画像表示装置は、請求項8記載の画像表示装置において、上記領域設定手段における上記拡大領域の設定に対する操作入力を受ける操作入力手段をさらに具備する。これにより、拡大領域の設定において画像表示装置の外部から操作入力を可能にするという作用をもたらす。
【0021】
また、本発明の請求項14記載の画像表示装置は、請求項13記載の画像表示装置において、前記領域設定手段が、前記操作入力が前記原画像における上端を越えるものであるときには前記原画像における下端を前記拡大領域として設定し、前記操作入力が前記原画像における下端を越えるものであるときには前記原画像における上端を前記拡大領域として設定し、前記操作入力が前記原画像における左端を越えるものであるときには前記原画像における右端を前記拡大領域として設定し、前記操作入力が前記原画像における右端を越えるものであるときには前記原画像における左端を前記拡大領域として設定するものである。これにより、拡大領域を設定するための操作入力が何れかの一端を越えるものであるときには、自動的に対応する他端を拡大領域として設定するという作用をもたらす。
【0022】
また、本発明の請求項15記載の画像表示方法は、原画像において拡大表示すべき拡大領域を少なくとも一つ設定する手順と、上記拡大領域の表示画像における表示位置を決定する手順と、上記拡大領域の上下に隣接する隣接領域については上記拡大領域の横方向の拡大率と等しい拡大率で横方向に拡大することにより上記表示画像における表示位置を決定し、上記拡大領域の左右に隣接する隣接領域については上記拡大領域の縦方向の拡大率と等しい拡大率で縦方向に拡大することにより上記表示画像における表示位置を決定する手順と、上記表示位置に従って表示画像を描画する手順とを具備する。これにより、原画像の一部を拡大表示するにあたって、他の行との列方向の位置の関係を把握し易くするという作用をもたらす。
【0023】
また、本発明の請求項16記載の画像表示方法は、原画像において拡大表示すべき拡大領域とその拡大領域を横方向に分割した分割単位とを設定する手順と、上記拡大領域の各分割単位が上記表示画像において上部から積層されるように表示画像における表示位置を決定する手順と、上記表示位置に従って表示画像を描画する手順とを具備する。これにより、原画像の一部を拡大表示するにあたって、その拡大領域に含まれる全ての情報を表示画面全体に表示させるという作用をもたらす。
【0024】
また、本発明の請求項17記載のプログラムは、原画像において拡大表示すべき拡大領域を少なくとも一つ設定する手順と、上記拡大領域の表示画像における表示位置を決定する手順と、上記拡大領域の上下に隣接する隣接領域については上記拡大領域の横方向の拡大率と等しい拡大率で横方向に拡大することにより上記表示画像における表示位置を決定し、上記拡大領域の左右に隣接する隣接領域については上記拡大領域の縦方向の拡大率と等しい拡大率で縦方向に拡大することにより上記表示画像における表示位置を決定する手順と、上記表示位置に従って表示画像を描画する手順とをコンピュータに実行させるものである。これにより、原画像の一部を拡大表示するにあたって、他の行との列方向の位置の関係を把握し易くするという作用をもたらす。
【0025】
また、本発明の請求項18記載のプログラムは、原画像において拡大表示すべき拡大領域とその拡大領域を横方向に分割した分割単位とを設定する手順と、上記拡大領域の各分割単位が上記表示画像において上部から積層されるように表示画像における表示位置を決定する手順と、上記表示位置に従って表示画像を描画する手順とをコンピュータに実行させるものである。これにより、原画像の一部を拡大表示するにあたって、その拡大領域に含まれる全ての情報を表示画面全体に表示させるという作用をもたらす。
【0026】
また、本発明の請求項19記載の記録媒体は、複数行のテキストを含む画像データを記録する記録媒体であって、上記テキストのレイアウト情報を上記画像データとともに記録するものである。これにより、記録された画像データの利用の際にテキストのレイアウト情報を提供させるという作用をもたらす。
【0027】
また、本発明の請求項20記載の記録媒体は、請求項19記載の記録媒体において、上記レイアウト情報が上記テキストの行ピッチであるものである。これにより、レイアウト情報として行ピッチを提供させるという作用をもたらす。
【0028】
また、本発明の請求項21記載の記録媒体は、請求項20記載の記録媒体において、上記行ピッチが上記テキストの列方向の一次元周波数空間データにおけるパワースペクトル密度のピーク値の一つに対応する行ピッチであるというものである。これにより、レイアウト情報として一次元周波数空間データから取得された行ピッチを提供させるという作用をもたらす。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、時刻表などの複数行のテキストを含む原画像を携帯機器などの小さな表示画面に表示する際に、原画像に含まれる情報をユーザに分かりやすく提示するという優れた効果を奏し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
図1は、本発明の実施の形態における画像表示装置の機能構成の一例を示す図である。この画像表示装置は、原画像保持部110と、幾何補正部120と、レイアウト推定部130と、初期値保持部140と、ユーザ入力部150と、条件設定部160と、座標演算部170と、画像描画部180と、画像表示部190とを備えている。
【0032】
原画像保持部110は、この画像表示装置において表示対象となる原画像を保持するものである。このような原画像としては、この画像表示装置に内蔵もしくは接続される撮像部によって撮像された画像や、電子メールに添付されるなどにより画像表示装置の外部から取り込まれた画像が想定される。また、この原画像データの形式としては、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式やTIFF(Tagged Image File Format)形式などが想定される。
【0033】
幾何補正部120は、原画像保持部110から供給される原画像に対して幾何補正を施すものである。以下の画像処理手順においては、使用される画像の縦横の配置が正しく整列(アラインメント)されていることが前提となっている。もし、画像が傾いている場合には、画像表示の品質低下や、レイアウト推定の失敗等の原因となる。しかし、撮影時にこの縦横が正しく整うような厳しい注意をユーザに常に要求することも現実的ではない。そこで、本発明の実施の形態では、多少傾きがある画像でも許容できるように、幾何補正部120により原画像における傾きを補正して配置を整列する。なお、原画像保持部110から供給される原画像の縦横の配置がある程度正しく整列されていることを想定すれば、この幾何補正部120は必ずしも必要ではない。
【0034】
レイアウト推定部130は、原画像保持部110から供給され、もしくは幾何補正部120により幾何補正の施された原画像について、レイアウトを推定するものであり、より具体的には、原画像における行ピッチ(行送りの幅)を推定して自動生成するものである。なお、行ピッチはこのレイアウト推定部130により生成されることなく、ユーザにより指定されるようにしてもよい。行ピッチがユーザにより指定されることを想定すれば、このレイアウト推定部130は必ずしも必要ではない。
【0035】
初期値保持部140は、原画像を拡大して描画する際に必要な条件の初期値を保持するものである。この初期値としては、例えば、拡大対象領域の原画像における位置や、表示画面の画角などが想定される。なお、画像の描画には原画像の画角も必要になるが、この情報は原画像保持部110に保持されているものと想定する。
【0036】
ユーザ入力部150は、原画像を拡大して描画するための条件をユーザから受け付けるものである。この条件の省略値は初期値として初期値保持部140に保持されているが、ユーザは2次的にその条件を変更することができる。
【0037】
条件設定部160は、原画像を拡大して描画するための条件を設定するものである。すなわち、この条件設定部160は、初期値保持部140に保持された各種条件の初期値や、レイアウト推定部130により生成された行ピッチや、原画像保持部110に保持されていた原画像の画角を基礎として、ユーザ入力部150からの指示により条件設定を行う。また、レイアウト推定部130によって行ピッチが生成されない場合には、ユーザにより指定された行ピッチがユーザ入力部150から供給され、この条件設定部160において最終的に設定される。
【0038】
座標演算部170は、条件設定部160によって設定された条件に基づいて、描画に必要な座標値を演算するものである。すなわち、座標演算部170は、原画像における位置から表示画面における位置に射影(マッピング)するための座標値を演算する。
【0039】
画像描画部180は、原画像保持部110から供給され、もしくは幾何補正部120により幾何補正の施された原画像について、座標演算部170により演算された座標値に基づいて拡大縮小などを行って、表示画面上に表示すべき画像を描画するものである。
【0040】
画像表示部190は、画像描画部180により描画された画像を表示するものであり、例えばLCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイ装置を想定することができる。
【0041】
図2は、本発明の実施の形態における第1の画像表示例を示す図である。図2(a)には、原画像保持部110に保持された原画像の一例としての時刻表が示されている。この時刻表において、拡大しようとする領域が縦横各2本の直線によって囲まれている。すなわち、「9」時の行で、「16」、「19」、「22」の各分の領域が拡大領域として指定されている。
【0042】
また、図2(b)には、画像表示部190に表示された一例としての時刻表が示されている。この表示例が示すように、図2(a)において指定された拡大領域が、図2(b)において拡大されて表示されている。そして、この拡大領域に隣接する四方のテキスト部分は、拡大領域の拡大方向に合わせて拡大されている。すなわち、拡大領域の左右の領域は縦方向に拡大され、拡大領域の上下の領域は横方向に拡大される。したがって、拡大領域の全体における位置関係は崩れることがない。これにより、ユーザは全体的な配置を確認しながら詳細な情報を読み取ることができる。
【0043】
図3は、本発明の実施の形態における第1の画像表示例のための各座標値を示す図である。図3(a)は、原画像における座標値を示すものであり、画像の左上を原点として、右方向をx方向、下方向をy方向としている。すなわち、この原画像においてxおよびyからなる座標値は(x,y)として表される。
【0044】
この原画像の画角は(W,H)であり、全体は9つの領域A乃至Iに区切られている。すなわち、縦横各2本の直線によって囲まれている領域Eが拡大領域であり、拡大領域の左右の領域DおよびFが縦方向に拡大される領域で、拡大領域の上下の領域BおよびHが横方向に拡大される領域である。また、その他の領域A、C、GおよびIは、拡大領域Eよりも相対的に小さく表示される。
【0045】
領域Aのx方向の長さはcxと表記され、領域Aのy方向の長さはcyと表記される。また、拡大領域Eのx方向の長さはfxと表記され、領域Aのy方向の長さはfyと表記される。これらにより、拡大領域Eの開始位置(cx,cy)および終了位置(cx+fx,cy+fy)が特定される。
【0046】
また、図3(b)は、表示画像における座標値を示すものであり、座標の振り方および各領域の名称は原画像の場合と同様である。この図3(b)では、拡大領域Eの表示が原画像よりも相対的に拡大されていることがわかる。
【0047】
この図3(b)では、領域Aのx方向の長さはaxと表記され、領域Aのy方向の長さはayと表記される。また、拡大領域Eのx方向の長さはgxと表記され、領域Aのy方向の長さはgyと表記される。これらにより、拡大領域Eの開始位置(ax,ay)および終了位置(ax+gx,ay+gy)が特定される。また、この表示画像の画角は(w,h)とする。
【0048】
座標演算を行うにあたっては、上述の位置(cx,cy)、領域(fx,fy)、および、両画角(W,H)、(w,h)と、拡大領域のxおよびy方向の拡大率(sx,sy)を独立変数とする。これらのうち、位置(cx,cy)、領域(fx,fy)、画角(w,h)、拡大率(sx,sy)は初期値保持部140に保持された初期値を候補として用いることができる。また、fyについてはレイアウト推定部130により生成された行ピッチを利用することができる。また、画角(W,H)は原画像保持部110に保持された原画像から抽出することができる。
【0049】
初期値の例として、例えば、拡大領域の位置(cx,cy)については最も右上の座標(0,0)としておいて、その後のユーザ入力部150からの指示によって拡大領域の位置を移動することが考えられる。また、拡大率(sx,sy)としてはそれぞれ2乃至3倍程度を予め設定しておくか、画角比から全体のバランスを考えて設定することが考えられる。なお、この拡大率としてxおよびy方向で同じ倍率を設定すれば拡大後もアスペクト比を維持できる。また、領域(fx,fy)についても例えば2行分をまとめて拡大するように設定してもよい。いずれにしても、その後のユーザ入力部150からの指示により適宜変更できるようにすることが望ましい。
【0050】
これら独立変数については、拘束条件として次式が成り立つ。
ax:cx=(w−(ax+gx)):(W−(cx+fx))
ay:cy=(h−(ay+gy)):(H−(cy+fy))
【0051】
これらにより、表示画像における座標値は、座標演算部170によって以下のように算出される。
ax=cx・(w−gx)/(W−fx))
ay=cy・(h−gy)/(H−fy))
gx=sx・fx
gy=sy・fy
【0052】
このようにして得られた座標値により、各領域内の点(x,y)は、画像描画部180によって表示画像の各領域における以下の点にマッピングされる。
[領域A]
((ax/cx)・x,(ay/cy)・y)
[領域B]
((gx/fx)・(x−cx)+ax,(ay/cy)・y)
[領域C]
(((w−ax−gx)/(W−cx−fx))・(x−cx−fx)+ax+gx,
(ay/cy)・y)
[領域D]
((ax/cx)・x,(gy/fy)・(y−cy)+ay)
[領域E]
((gx/fx)・(x−cx)+ax,(gy/fy)・(y−cy)+ay)
[領域F]
(((w−ax−gx)/(W−cx−fx))・(x−cx−fx)+ax+gx,
(gy/fy)・(y−cy)+ay)
[領域G]
((ax/cx)・x,
((h−ay−gy)/(H−cy−fy))・(y−cy−fy)+ay+gy)
[領域H]
((gx/fx)・(x−cx)+ax,
((h−ay−gy)/(H−cy−fy))・(y−cy−fy)+ay+gy)
[領域I]
(((w−ax−gx)/(W−cx−fx))・(x−cx−fx)+ax+gx,
((h−ay−gy)/(H−cy−fy))・(y−cy−fy)+ay+gy)
【0053】
図4は、本発明の実施の形態における第1の画像表示例の変形例を示す図である。図2においては第1の画像表示例として一つの拡大領域を想定したが、拡大領域は一つに限られず、図4のように複数設けることができる。
【0054】
この図4の変形例によれば、例えば9時台の運行時刻を調べるとともに、これと並行して18時台の運行時刻を調べることができる。そして、9時台の「16」、「19」、「22」の各分の領域が拡大されるのと独立して、18時台の任意の領域を拡大できる。この図4の例では18時台の「47」、「50」、「53」の各分の領域が拡大されている。なお、これに伴い9時台の「42」、「44」、「46」や18時台の「19」、「22」、「25」の各分の領域が拡大されているが、これらは必ずしもユーザの所望する情報ではない。ユーザは表示された情報の中から必要な情報を適宜読み取る。
【0055】
図5は、本発明の実施の形態における第2の画像表示例を示す図である。図5(a)には、原画像保持部110に保持された原画像の一例としての時刻表が示されている。この時刻表において、拡大しようとする領域が枠線によって囲まれており、この枠線内はさらに複数の節に分割されている。
【0056】
また、図5(b)には、画像表示部190に表示された一例としての時刻表が示されている。この表示例が示すように、図5(a)において指定された拡大領域が、図5(b)において折り返されて拡大表示されている。また、拡大表示の端には図のようにスクロールバーを付加してもよい。この拡大表示により、ユーザは注目する行に関して詳細な情報を読み取ることができる。
【0057】
図6は、本発明の実施の形態における第2の画像表示例のための各座標値を示す図である。図6(a)は、原画像における座標値を示すものであり、画像の左上を原点として、右方向をx方向、下方向をy方向としている。すなわち、この原画像においてxおよびyからなる座標値は(x,y)として表される。また、この原画像の画角は(W,H)である。
【0058】
この原画像では、行方向に区切られた帯状の領域が拡大領域であり、この拡大領域はさらに複数の節に分割されている。これら分割された各拡大領域Ji(i=1〜N(i、Nは整数))のx方向の長さはfxと表記され、拡大領域Jiのy方向の長さはfyと表記される。また、拡大領域Jiの上端のy方向の座標値はcyと表記される。これらにより、拡大領域Jiの開始位置((i−1)・fx,cy)および終了位置(i・fx,cy+fy)が特定される。
【0059】
また、図6(b)は、表示画像における座標値を示すものであり、各拡大領域Jiは表示画像の上部から積層される。座標の振り方および各領域の名称は原画像の場合と同様である。表示画像の画角を(w,h)、各拡大領域Jiのy方向の長さをgyとすると、これらにより拡大領域Jiの開始位置(0,(i−1)・gy)および終了位置(w,i・gy)が特定される。
【0060】
座標演算を行うにあたっては、上述の位置cy、長さfy、および、両画角(W,H)、(w,h)を独立変数とする。これらのうち、位置cy、長さfy、画角(w,h)は初期値保持部140に保持された初期値を候補として用いることができる。また、fyについてはレイアウト推定部130により生成された行ピッチを利用することができる。また、画角(W,H)は原画像保持部110に保持された原画像から抽出することができる。
【0061】
初期値の例として、例えば、拡大領域の位置cyについては0(最上位)としておいて、その後のユーザ入力部150からの指示によって移動することが考えられる。また、長さfyについても例えば2行分をまとめて拡大するように設定してもよい。この位置cyについては、その後のユーザ入力部150からの指示により適宜変更できるようにすることが望ましい。
【0062】
これら独立変数については、拘束条件として次式が成り立つ。
fy:(W/k)=(h/k):w
【0063】
但し、kは拡大領域の分割数であり、次式から求められる。
k=((h・W)/(fy・w))1/2
【0064】
すなわち、原画像の拡大領域を横方向にk分割し、表示画面を縦方向にk分割する際、原画像においてそれぞれ分割された拡大領域Jiのアスペクト比が表示画像においても実質的に維持されるように分割数kが定められる。
【0065】
ここで、分割数kの小数点以下を切り捨てた数Kを用いると、各拡大領域Jiの原画像におけるx方向の長さfx、および、表示画像におけるy方向の長さgyは、座標演算部170によって以下のように算出される。
fx=W/K
gy=h/K
【0066】
なお、上述の説明では分割数を整数に合わせるために分割数kの小数点以下を切り捨てた数Kを用いているが、この整数の分割数の求め方はこれに限らない。例えば、原画像における分割数は整数に変換せずそのままとし、表示画像の分割数の小数点以下を切り上げて整数にする方式を選択しても良い。この方式では、例えば原画像における分割数が4.5の場合、表示画像においては5段に分割表示される。このとき、最下段の表示においては、左半分のみに原画像の拡大表示がされることになる。
【0067】
また、上述の説明では、表示側と画像側のアスペクト比ができるだけ同じになることを条件として分割数を求めたものであり、これ以外であってもユーザの嗜好に応じて異なる値を分割数として選択することができる。例えば、上述の説明により求められた分割数を1/2倍すれば、表示画像のアスペクト比は歪むものの、行数を少なくした画像表示をすることができる。
【0068】
このようにして得られた座標値により、各拡大領域Ji内の点(x,y)は、画像描画部180によって表示画像の各領域における以下の点にマッピングされる。
[領域Ji]
((w/fx)・(x−(i−1)・fx),
(gy/fy)・(y−cy)+(i−1)・gy)
【0069】
図7は、本発明の実施の形態における幾何補正部120の機能を説明するための図である。図7(a)は幾何補正の対象となる原画像の一例である。本発明の実施の形態において想定しているのは図2(a)に示したようなテキスト画像であるが、ここでは説明を簡単にするために、単純な縞模様の原画像を想定して説明する。この図7(a)の原画像は、縦横が正しく整列された例であり、縦方向に正弦波的な周期性で明るさが変化している。
【0070】
幾何補正部120は、原画像保持部110に保持された原画像に対して二次元フーリエ変換を施す。これにより、原画像における空間座標(x,y)に対する空間周波数(kx,ky)が得られる。ここで、kxは水平方向の周波数を表し、kxは垂直方向の周波数を表す。図7(a)の原画像に対して二次元フーリエ変換を施した場合は、水平方向の周波数成分はゼロで、垂直方向の周波数成分のみになるため、図7(b)のように中心点0を対象点としてky軸上にk1およびk2にパワースペクトル密度のピークが表われる。
【0071】
これに対して、原画像の縦横が正しく整列されていない場合には次のようにパワースペクトル密度のピーク値が異なる。
【0072】
図8は、本発明の実施の形態における幾何補正部120の機能を説明するための他の図である。図8(a)は幾何補正の対象となる原画像の他の例である。この図8(a)の原画像は、図7(a)の場合と比べて反時計回りにずれを生じている。すなわち、この図8(a)の原画像は、縦横が正しく整列されていない例であり、明るさの変化する方向が垂直になっていない。
【0073】
この場合、幾何補正部120が二次元フーリエ変換を施すと、図8(b)のように中心点0を対象点とした軸上にk3およびk4にパワースペクトル密度のピークが表われる。このk3およびk4による軸は、ky軸から反時計回りに角度θだけ回転したものになっている。この角度θは、図8(a)の原画像の傾きに一致する。従って、原画像に二次元フーリエ変換を施すことによって、原画像の回転角度を計算することができる。
【0074】
なお、この回転角度を計算する際、画素のアスペクト比を考慮して計算する必要がある。また、真の画像の傾きに対して相対的に90度または180度異なる計算結果が得られる場合もある。この場合、画像の傾きが±45度以内であると仮定して、角度を90度単位で増減して±45度以内に補正することができる。これにより、原画像に対する必要以上の回転処理を防ぐことができる。
【0075】
ここでは、説明を簡単にするために、図8(a)のような単純な縞模様の原画像を想定したが、実際のテキスト画像ではより複雑なパワースペクトル密度を示す。そのため、二次元フーリエ変換の結果、二次元周波数空間の原点を通るあらゆる方向の直線について直線上の値を線積分し、その値が最大になる方向を求めることにより角度θを計算することが望ましい。また、演算がより複雑になるが、一般的な従来技術として、ラドン変換やハフ変換等を用いるようにしてもよい。さらに演算コストを低くするために、二次元フーリエ変換の結果から直流成分を示す中心部分を除いた上で、複素数の絶対値が最大となる点を探し、中心点から見たその点の方向として角度θを計算しても良い。
【0076】
図9は、本発明の実施の形態におけるレイアウト推定部130の機能を説明するための図である。ここでは、原画像の縦横が正しく整列されていることを前提として、図9(a)の原画像の縦方向の濃淡に関して、図9(b)のような一次元の周波数データを計算する。
【0077】
図9(a)の右図は原画像の一部を拡大したものである。この原画像の濃淡を調べるために、横方向に並んだ各画素を走査する。これにより、図9(a)の左図のような列方向のヒストグラムが生成される。このヒストグラムは周期性を有しており、このヒストグラムに対してフーリエ変換を施して解析することにより原画像における行ピッチを取得することができる。
【0078】
なお、この列方向のヒストグラムは、画像描画部180において画像を描画する際の微調整にも用いることができる。すなわち、図9(a)右図のヒストグラムにおける行ピッチ内の波形を積分してその中心位置を求めることにより、拡大する領域の真中に文字が位置付けられるように上下位置を微調整することができる。
【0079】
図9(b)は図9(a)の列方向のヒストグラムについて一次元フーリエ変換を行うことにより得られる一次元周波数データの一例である。この例では、パワースペクトル密度のピーク値が突出していることから、該当する周波数が原画像の濃淡の周波数であることがわかる。すなわち、この周波数の逆数が行ピッチを示す。
【0080】
なお、図9(b)のような一次元周波数データは、これ以外の方法によっても取得することができる。例えば、図8(b)により求めた二次元周波数空間において、k3およびk4により形成される直線状のデータをサンプリングすることによっても同様のデータを求めることができる。
【0081】
図10は、本発明の実施の形態におけるレイアウト推定部130のクラスタリング解析の概要を示す図である。上述のように、行ピッチを得るためには一次元周波数データ(図9(b))においてピーク値に該当する周波数を求める必要がある。このピークは、実際には複数現れる場合もあり、また最大のピークに対応する周波数が行ピッチに対応しない場合もある。
【0082】
そこで、図10のようにデータのクラスタリングを行い、複数のピークを検索する。これは、データの各要素について両隣との間で値を比較し、最も大きな値を有するものを指し示す操作を繰り返すことにより、一次元周波数データをクラスタに分割していくものである。図中、異なるクラスタには異なる模様の網掛けが施されていて、3つのクラスタに分割されている状態が示されている各クラスタはそれぞれの最大値を有しており、一次元周波数データ全体から見るとこれらは複数の極大値を形成する。
【0083】
これらピークの極大値が得られた後で、実際の行ピッチとして確からしい候補が選別される。各極大値に対応する周波数の逆数が行ピッチの候補となるが、その際、極大値が大きい順にソートしておくことにより、確からしい候補を早く選別できるようになる。
【0084】
なお、ここでは行ピッチを求めるだけの簡単なレイアウト推定の方法を説明したが、レイアウト推定の方法はこれに限らず、従来の一般的なレイアウト推定技術を用いて解析を行っても構わない。
【0085】
また、このようにして得られた行ピッチは一つの原画像につき1回だけ求めておけば通常は十分である。そのために、例えばExif(EXchangeable Image File format)のようなファイル形式を利用して、ファイル内に行ピッチを記憶できるようにすることにより、行ピッチを再計算する手間を省くことができる。これは、幾何補正部120における回転角度についても同様である。1回目の時点で原画像を補正してしまうか、回転角度だけを記憶しておくことにより、その後の手間を省くことができる。
【0086】
図11は、本発明の実施の形態における画像表示装置のハードウェア構成の一例を示す図である。ここでは、画像表示装置の具体例として携帯機器を想定する。この携帯機器は、写真撮影のために撮像部310と、信号処理部320と、フラッシュROM330とを備え、画像表示のために画像処理部340と、表示部350とを備え、全体的な制御を行うためにプロセッサ410と、ROM(Read Only Memory)420と、RAM(Random Access Memory)430とを備え、無線通信のために無線通信部510と、アンテナ520と、音声入力部530と、音声出力部540とを備え、また、ユーザからの操作のために操作入力部440を備える。
【0087】
撮像部310は、例えばCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により構成される光電変換器であり、その結像面に(図示しない)光学ブロックを通じた像が結像される。この撮像部310の撮像面には、光学ブロックとして光学レンズや絞りなどが設けられる。
【0088】
信号処理部320は、撮像部310において撮像された画像信号について、ガンマ補正やAGC(Auto Gain Control)などの処理を行なうとともに、画像信号をデジタル信号としての画像データに変換する処理を行なう。フラッシュROM330は、信号処理部320において処理された画像データを保持する。
【0089】
画像処理部340は、画像データに対して座標変換などを施して描画する機能を有するグラフィックプロセッサである。画像処理部340は処理対象となる画像をフレームバッファから読み出すが、このフレームバッファは画像処理部340内の備えられていてもよく、また、RAM430の所定の領域をフレームバッファとして利用できるようにしてもよい。表示部350は、画像処理部340によって描画された画像データを表示するものであり、例えばLCD(Liquid Crystal Display)などにより構成される。
【0090】
プロセッサ410は、携帯機器全体の処理を司るものであり、作業領域としてRAM430を使用する。ROM420には、撮像部310を制御するためのプログラムや、画像信号の記録制御および再生制御などを実行するためのプログラムが書き込まれている。
【0091】
無線通信部510は、他の装置と無線通信を行うための変復調回路を備えている。アンテナ520は、無線通信のための高周波信号を送受するものである。音声入力部530はユーザから与えられた音声入力を受けるものであり、音声出力部540はユーザに対して音声出力を供給するものである。操作入力部440は、ユーザからの操作入力を受ける操作デバイスであり、テンキー、方向キー、シャッターボタン等を備えることができる。
【0092】
この図11の携帯機器において、図1の各機能は以下の様に実現される。すなわち、原画像保持部110は、フラッシュROM330によって実現される。また、初期値保持部140は、RAM430やROM420によって実現される。また、幾何補正部120、レイアウト推定部130、座標演算部170、および、画像描画部180は、画像処理部340およびプロセッサ410によって実現される。また、画像表示部190は、表示部350によって実現される。また、条件設定部160は、プロセッサ410によって実現される。さらに、ユーザ入力部150は、操作入力部440によって実現される。
【0093】
図12は、本発明の実施の形態における操作入力部440の概観の一例を示す図である。この操作入力部440には、一例として、方向キー441乃至444と、選択キー445と、終了キー446とが示されている。
【0094】
方向キー441乃至444は、画面上で上下左右の四方向を指定するためのキーであり、上方向キー441と、下方向キー442と、左方向キー443と、右方向キー444とから構成される。選択キー445は、後述のように表示オプションの変更入力を行うために用いられるキーである。また、終了キー446は、現在実行中の処理を終了するためのキーである。
【0095】
なお、操作入力部440は、ここに示したキー以外に各種ボタンを備えることができるが、本発明の実施の形態に直接関係するものではないため説明を省略する。
【0096】
次に本発明の実施の形態における画像表示装置の動作について図面を参照して説明する。
【0097】
図13は、本発明の実施の形態における処理の全体の流れを示すフローチャートである。まず、原画像保持部110に保持されている原画像の中から一つが選択される(ステップS910)。そして、選択された原画像について、必要に応じて幾何補正が施される(ステップS920)。原画像の縦横が正しく整列されている場合には、この幾何補正は必ずしも必要な処理ではない。
【0098】
そして、縦横が正しく整列された原画像は、画像内の文書についてレイアウト推定が行われ、その結果として行ピッチが生成される(ステップS930)。既にレイアウト推定が行われ行ピッチが判明している場合や、ユーザによる行ピッチ入力を優先する場合には、このレイアウト推定は必ずしも必要な処理ではない。
【0099】
このようにして得られた行ピッチの他、拡大領域の開始位置や、原画像および表示画像の画角などの条件が、最終的にユーザによって確認された上、設定される(ステップS940)。また、表示モードの各種オプションについてもこの時点で初期設定が行われる。このようなオプションとしては、例えば全体表示を行うか拡大表示を行うか、画面上の表示を縦長にするか横長にするか、といった選択がある。
【0100】
そして、これら設定された条件において、表示画像の描画が行われて、これに基づいて画像が表示される(ステップS950)。この描画および表示については、ユーザの指示に応じて各種条件が切り替えられた上で、処理が繰り返される。
【0101】
図14は、本発明の実施の形態における幾何補正処理の流れを示すフローチャートである。まず、FFT演算(ステップS922)を行うに先立って、FFT演算を高速に行うために原画像の縦横の画素数がそれぞれ2の累乗になるように原画像のリサイズが行われる(ステップS921)。
【0102】
原画像に対してFFT演算(ステップS922)が施された結果から、上述のように画像の回転方向が探索される(ステップS923)。そして、原画像のアスペクト比を考慮した上で回転角度θが求められる(ステップS924)。このようにして求められた回転角度θに基づいて、原画像の回転処理が行われる(ステップS925)。これにより、縦横が正しく整列された原画像が生成される。
【0103】
図15は、本発明の実施の形態におけるレイアウト推定処理の流れを示すフローチャートである。まず、縦横が正しく整列された原画像の縦方向の特徴を調べるために、上述のように一次元周波数空間データが生成される(ステップS931)。そして、生成された一次元周波数空間データの一つまたは複数のクラスタにおいてピーク値が探索される(ステップS932)。
【0104】
そして、探索されたピーク値について、それぞれ対応する行ピッチが計算される(ステップS933)。これにより、行ピッチの確からしい候補が選別される(ステップS934)。このようにして得られた行ピッチは、原画像における領域fy(図3(a)または図6(a)参照)の設定に利用される。
【0105】
図16は、本発明の実施の形態における画像描画・表示処理の流れを示すフローチャートである。まず、予め設定された条件もしくはオプションに従って、座標演算が行われる(ステップS951)。この座標演算では、図3(b)または図6(b)における各座標値が計算される。また、このとき図9(a)右図のヒストグラムによる上下位置の微調整を行うことができる。この微調整は行の位置を所定の範囲内(例えば、±0.5行以内)で、境界線上のヒストグラムの値の和が最小になる位置を探し、さらに行内のヒストグラムの中心位置(行内のヒストグラムの平均位置)が行の中心に来るように調節する。そして、得られた座標値に基づいて画像描画が行われ(ステップS952)、画像表示部190に画像が表示される(ステップS953)。
【0106】
画像表示が行われると、ユーザからのキー入力を受け付ける状態になる(ステップS954)。このキー入力が方向キー441乃至444であれば(ステップS955)、その方向キーの指す方向に拡大領域を所定量移動させて(ステップS980)、再度座標演算(ステップS951)以降の処理を繰り返す。
【0107】
キー入力が選択キー445であれば(ステップS956)、後述のように表示オプションの変更処理が行われる(ステップS960)。表示オプションの変更が行われた後で、再度座標演算(ステップS951)以降の処理を繰り返す。
【0108】
また、キー入力が終了キー446であれば(ステップS957)、現在実行中の画像表示を終了する。なお、これ以外の(図示しない)キーが押下された場合には何も処理をせずにユーザからのキー入力を受け付ける状態に戻る(ステップS954)。
【0109】
図17は、本発明の実施の形態における表示オプションの変更処理の流れを示すフローチャートである。まず、変更メニューが表示され、変更すべき項目の入力がユーザに促される。これにより表示オプションの変更項目がユーザから入力されて、画像表示装置に受け付けられる(ステップS961)。そして、その変更項目に応じてそれぞれの変更処理が行われる(ステップS962)。
【0110】
すなわち、変更項目が表示方式の変更であれば、図2に示した第1の画像表示例や図5に示した第2の画像表示例などのうち、指定された画像表示方式に変更する(ステップS971)。
【0111】
また、変更項目が縦横反転であれば、縦長の画面または横長の画面の何れかに切り替える(ステップS972)。ユーザは手に持った携帯電話を縦に持ったり横に持ったりすることで、縦長の画面または横長の画面として利用できる。そのようなユーザの利用形態に対応するために、表示画像を90度回転させる選択を行う。例えば、通常の携帯画面は縦長であるので、横長の画像を表示したときに横方向が強く圧縮されて見難いときには、90度回転させることにより見易くすることができる。また、これ以外にも180度や270度などの回転や、または鏡像反転するモードを想定することもできる。
【0112】
また、変更項目が段組変更であれば、段組の数を変更する(ステップS973)。表示の段階においては、段組で分けられた各段が1つの画像として扱われる。
【0113】
また、変更項目が行ピッチの変更であれば、行ピッチを変更する(ステップS974)。例えば、レイアウト推定(ステップS930)において得られた行ピッチの候補の中から所望の行ピッチが選択される。
【0114】
また、変更項目がトリミング枠の変更であれば、トリミング枠を変更する(ステップS975)。この枠を設定することで、原画像に納められた文書の余白や不要な部分をトリミングすることができる。
【0115】
また、変更項目が拡大率の変更であれば、拡大率(sx,sy)を変更する(ステップS976)。この拡大率(sx,sy)としては、例えばそれぞれ2乃至3倍程度の値が予め設定され得るが、ユーザ入力により適宜変更することができる。
【0116】
また、変更項目が拡大行数の変更であれば、何行ずつ拡大して表示するかを変更する(ステップS977)。レイアウト推定(ステップS930)において得られる行ピッチは1行分の幅であるが、ユーザ入力により例えば2行分の幅などに適宜変更することができる。
【0117】
また、変更項目が拡大枠幅の変更であれば、拡大して表示する領域の幅fxを変更する(ステップS978)。
【0118】
なお、ここでは変更メニューによって変更項目が選択されることを想定したが、各変更項目に所定のボタンを対応させて、各ボタンが押下された際に対応する変更処理を行うようにしてもよい。
【0119】
図18は、本発明の実施の形態におけるカーソル移動処理の流れを示すフローチャートである。まず、押下されたのが上方向キー441であれば(ステップS981)、1行上の行が表示されるように1行に相当する移動量で移動する(ステップS982)。このとき、上端を越えるような場合には(ステップS983)、最終行へ移動する(ステップS984)。なお、段組表示の場合は、前の段の最終行へ移動する。
【0120】
また、押下されたのが下方向キー442であれば(ステップS986)、1行下の行が表示されるように1行に相当する移動量で移動する(ステップS987)。このとき、下端を越えるような場合には(ステップS988)、最初の行へ移動する(ステップS989)。なお、段組表示の場合は、次の段の最初の行へ移動する。
【0121】
また、押下されたのが左方向キー443であれば(ステップS991)、所定の移動量で左に移動する(ステップS992)。このとき、左端を越えるような場合には(ステップS993)、1行上の右端へ移動する(ステップS994)。
【0122】
また、押下されたのが右方向キー444であれば(ステップS996)、所定の移動量で右に移動する(ステップS997)。このとき、右端を越えるような場合には(ステップS998)、1行下の左端へ移動する(ステップS999)。
【0123】
このように、本発明の実施の形態によれば、条件設定部160において設定された条件に従って座標演算部170において座標値が計算され、このようにして得られた座標値により画像描画部180が画像を描画することにより、画像表示部190にテキスト画像の一部が拡大表示される。
【0124】
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、以下に示すように特許請求の範囲における発明特定事項とそれぞれ対応関係を有するが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
【0125】
すなわち、請求項1または8において、領域設定手段は例えば条件設定手段160に対応する。また、表示位置決定手段は例えば座標演算部170に対応する。また、表示画像描画手段は例えば画像描画部180に対応する。
【0126】
また、請求項3または11において、レイアウト推定手段は例えばレイアウト推定部130に対応する。
【0127】
また、請求項5または12において、幾何補正手段は例えば幾何補正部120に対応する。
【0128】
また、請求項6または13において、操作入力手段は例えばユーザ入力部150に対応する。
【0129】
また、請求項15または17において、原画像において拡大表示すべき拡大領域を少なくとも一つ設定する手順は例えばステップS940に対応する。また、拡大領域の表示画像における表示位置を決定する手順、および、拡大領域の上下に隣接する隣接領域については拡大領域の横方向の拡大率と等しい拡大率で横方向に拡大することにより表示画像における表示位置を決定し、拡大領域の左右に隣接する隣接領域については拡大領域の縦方向の拡大率と等しい拡大率で縦方向に拡大することにより表示画像における表示位置を決定する手順は例えばステップS951に対応する。また、表示位置に従って表示画像を描画する手順は例えばステップS952に対応する。
【0130】
また、請求項16または18において、原画像において拡大表示すべき拡大領域とその拡大領域を横方向に分割した分割単位とを設定する手順は例えばステップS940に対応する。また、拡大領域の各分割単位が表示画像において上部から積層されるように表示画像における表示位置を決定する手順は例えばステップS951に対応する。また、表示位置に従って表示画像を描画する手順は例えばステップS952に対応する。
【0131】
また、請求項19において、記録媒体は例えば原画像保持部110に対応する。
【0132】
なお、本発明の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0133】
本発明の活用例として、例えば時刻表などの複数行のテキストを含む原画像を携帯機器などの小さな表示画面に表示する際に本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本発明の実施の形態における画像表示装置の機能構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における第1の画像表示例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態における第1の画像表示例のための各座標値を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態における第1の画像表示例の変形例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態における第2の画像表示例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態における第2の画像表示例のための各座標値を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態における幾何補正部120の機能を説明するための図である。
【図8】本発明の実施の形態における幾何補正部120の機能を説明するための他の図である。
【図9】本発明の実施の形態におけるレイアウト推定部130の機能を説明するための図である。
【図10】本発明の実施の形態におけるレイアウト推定部130のクラスタリング解析の概要を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態における画像表示装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態における操作入力部440の概観の一例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態における処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態における幾何補正処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態におけるレイアウト推定処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態における画像描画・表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施の形態における表示オプションの変更処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施の形態におけるカーソル移動処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0135】
110 原画像保持部
120 幾何補正部
130 レイアウト推定部
140 初期値保持部
150 ユーザ入力部
160 条件設定部
170 座標演算部
180 画像描画部
190 画像表示部
310 撮像部
320 信号処理部
330 フラッシュROM
340 画像処理部
350 表示部
410 プロセッサ
420 ROM
430 RAM
440 操作入力部
441 上方向キー
442 下方向キー
443 左方向キー
444 右方向キー
445 選択キー
446 終了キー
510 無線通信部
520 アンテナ
530 音声入力部
540 音声出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原画像において拡大表示すべき拡大領域を少なくとも一つ設定する領域設定手段と、
前記拡大領域およびこの拡大領域に隣接する隣接領域の表示画像における表示位置を決定する表示位置決定手段と、
前記表示位置に従って表示画像を描画する表示画像描画手段と
を具備し、
前記表示位置決定手段は、前記拡大領域の上下に隣接する隣接領域については前記拡大領域の横方向の拡大率と等しい拡大率で横方向に拡大して前記表示位置を決定し、前記拡大領域の左右に隣接する隣接領域については前記拡大領域の縦方向の拡大率と等しい拡大率で縦方向に拡大して前記表示位置を決定することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記原画像は複数行のテキストを含み、
前記領域設定手段は、前記テキストにおける行ピッチを単位として前記拡大領域を設定する
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記原画像のレイアウト推定を行って前記行ピッチを生成するレイアウト推定手段をさらに具備する
ことを特徴とする請求項2記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記領域設定手段は、前記原画像において複数の拡大領域を設定する
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記原画像の縦横の配置を整列する幾何補正手段をさらに具備する
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記領域設定手段における前記拡大領域の設定に対する操作入力を受ける操作入力手段をさらに具備する
ことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記領域設定手段は、前記操作入力が前記原画像における上端を越えるものであるときには前記原画像における下端を前記拡大領域として設定し、前記操作入力が前記原画像における下端を越えるものであるときには前記原画像における上端を前記拡大領域として設定し、前記操作入力が前記原画像における左端を越えるものであるときには前記原画像における右端を前記拡大領域として設定し、前記操作入力が前記原画像における右端を越えるものであるときには前記原画像における左端を前記拡大領域として設定する
ことを特徴とする請求項6記載の画像表示装置。
【請求項8】
原画像において拡大表示すべき拡大領域とその拡大領域を横方向に分割した分割単位とを設定する領域設定手段と、
前記拡大領域の各分割単位の表示画像における表示位置を決定する表示位置決定手段と、
前記表示位置に従って表示画像を描画する表示画像描画手段と
を具備し、
前記表示位置決定手段は、前記拡大領域の各分割単位が前記表示画像において上部から積層されるように前記表示位置を決定することを特徴とする画像表示装置。
【請求項9】
前記表示位置決定手段は、前記拡大領域の各分割単位のアスペクト比が前記表示画像においても実質的に維持されるように前記表示位置を決定する
ことを特徴とする請求項8記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記原画像は複数行のテキストを含み、
前記領域設定手段は、前記テキストにおける行ピッチを単位として前記拡大領域を設定する
ことを特徴とする請求項8記載の画像表示装置。
【請求項11】
前記原画像のレイアウト推定を行って前記行ピッチを生成するレイアウト推定手段をさらに具備する
ことを特徴とする請求項10記載の画像表示装置。
【請求項12】
前記原画像の縦横の配置を整列する幾何補正手段をさらに具備する
ことを特徴とする請求項8記載の画像表示装置。
【請求項13】
前記領域設定手段における前記拡大領域の設定に対する操作入力を受ける操作入力手段をさらに具備する
ことを特徴とする請求項8記載の画像表示装置。
【請求項14】
前記領域設定手段は、前記操作入力が前記原画像における上端を越えるものであるときには前記原画像における下端を前記拡大領域として設定し、前記操作入力が前記原画像における下端を越えるものであるときには前記原画像における上端を前記拡大領域として設定し、前記操作入力が前記原画像における左端を越えるものであるときには前記原画像における右端を前記拡大領域として設定し、前記操作入力が前記原画像における右端を越えるものであるときには前記原画像における左端を前記拡大領域として設定する
ことを特徴とする請求項13記載の画像表示装置。
【請求項15】
原画像において拡大表示すべき拡大領域を少なくとも一つ設定する手順と、
前記拡大領域の表示画像における表示位置を決定する手順と、
前記拡大領域の上下に隣接する隣接領域については前記拡大領域の横方向の拡大率と等しい拡大率で横方向に拡大することにより前記表示画像における表示位置を決定し、前記拡大領域の左右に隣接する隣接領域については前記拡大領域の縦方向の拡大率と等しい拡大率で縦方向に拡大することにより前記表示画像における表示位置を決定する手順と、
前記表示位置に従って表示画像を描画する手順と
を具備することを特徴とする画像表示方法。
【請求項16】
原画像において拡大表示すべき拡大領域とその拡大領域を横方向に分割した分割単位とを設定する手順と、
前記拡大領域の各分割単位が前記表示画像において上部から積層されるように表示画像における表示位置を決定する手順と、
前記表示位置に従って表示画像を描画する手順と
を具備することを特徴とする画像表示方法。
【請求項17】
原画像において拡大表示すべき拡大領域を少なくとも一つ設定する手順と、
前記拡大領域の表示画像における表示位置を決定する手順と、
前記拡大領域の上下に隣接する隣接領域については前記拡大領域の横方向の拡大率と等しい拡大率で横方向に拡大することにより前記表示画像における表示位置を決定し、前記拡大領域の左右に隣接する隣接領域については前記拡大領域の縦方向の拡大率と等しい拡大率で縦方向に拡大することにより前記表示画像における表示位置を決定する手順と、
前記表示位置に従って表示画像を描画する手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項18】
原画像において拡大表示すべき拡大領域とその拡大領域を横方向に分割した分割単位とを設定する手順と、
前記拡大領域の各分割単位が前記表示画像において上部から積層されるように表示画像における表示位置を決定する手順と、
前記表示位置に従って表示画像を描画する手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項19】
複数行のテキストを含む画像データを記録する記録媒体であって、前記テキストのレイアウト情報を前記画像データとともに記録する
ことを特徴とする記録媒体。
【請求項20】
前記レイアウト情報は、前記テキストの行ピッチであることを特徴とする請求項19記載の記録媒体。
【請求項21】
前記行ピッチは、前記テキストの列方向の一次元周波数空間データにおけるパワースペクトル密度のピーク値の一つに対応する行ピッチであることを特徴とする請求項20記載の記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−4196(P2006−4196A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−180200(P2004−180200)
【出願日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】