説明

画像表示装置

【課題】デジタルカメラにおける所望の画像を探し出す煩わしさを解消し、簡単に所望の画像を探し出すことが可能な画像表示装置を提供すること。
【解決手段】画像群全体表示指示がなされた場合に、表示部110の画面上の第1の位置にそれまで表示部110に表示されていた画像のサムネイル画像を基準画像202として表示させるとともに、表示部110の画面上の第2の位置に画像群全体表示の際にタッチパネル111による操作が可能な領域を示すための領域画像201を表示させる。領域画像201の任意の位置にユーザの指等が接触した場合に、その接触位置に応じた画像を表示部110の画面上の第3の位置にサムネイル表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のデジタルカメラにおける画像表示においては、記憶媒体に記憶されている多くの画像の中から所望の画像を探し出すための手法として、記憶媒体に記憶されている画像を1枚ずつコマ送り再生をしていく手法や、記憶媒体に記憶されている画像を示すサムネイル画像をインデックス表示する手法が一般的に用いられている。
【0003】
また、特許文献1では、3次元表示を用いた画像の重ね合わせを行い、このようにして表示された画像の中から回動操作によって所望の画像を探索する方式のグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−107170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、デジタル画像ではなく、印刷されてアルバム等に保存された多くの画像の中から所望の画像を探し出す際には、ユーザが、撮影時や保存時の記憶をもとにおおよその見当をつけてから所望の画像を探す探し方がされることがある。実際、このような探し方のほうが早く所望の画像を見つけ出すことが可能である。このような探し方がデジタル画像に対しても適用できれば、従来よりも簡単に且つ高速に所望の画像を探し出すことが可能であると考えられる。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、デジタルカメラにおける所望の画像を探し出す煩わしさを解消し、簡単に所望の画像を探し出すことが可能な画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様の画像表示装置は、画像を表示する表示手段と、上記表示手段の画面上の位置を指定するための第1の操作部材を有し、該第1の操作部材によって指定された位置を検出する入力手段と、複数の画像を記憶する画像記憶手段と、上記表示手段の画面上の第1の位置へ上記画像記憶手段が記憶している複数の画像の中から1つの第1の画像又はキャラクタを表示させ、上記表示手段の画面上の第2の位置へ上記第1の操作部材によって位置の指定が可能な入力領域を示す画像又はキャラクタを表示させるとともに、上記入力手段によって位置が検出された場合に、上記表示手段の画面上の第3の位置へ上記第1の位置に表示された上記第1の画像を基準として上記検出された位置に応じた第2の画像を表示させるように制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、デジタルカメラにおける所望の画像を探し出す煩わしさを解消し、簡単に所望の画像を探し出すことが可能な画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像表示装置の一例としてのデジタルカメラの構成を示す図である。
【図2】図1に示すデジタルカメラの背面図である。
【図3】図1に示すデジタルカメラのメインの動作を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施形態における再生モードの処理について示すフローチャートである。
【図5】先頭画像の全画面表示についての例を示す図である。
【図6】コマ送り又はコマ戻し処理について示すフローチャートである。
【図7】画像群全体表示についての例を示す図である。
【図8】画像群全体表示の第1の別の例を示す図である。
【図9】画像群全体表示の第2の別の例を示す図である。
【図10】画像群全体表示の第3の別の例を示す図である。
【図11】画像群全体表示の第4の別の例を示す図である。
【図12】第1の実施形態における再生モードの処理を1コマ再生モードと画像群再生モードとに分けた場合の変形例を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施形態における再生モードの処理について示すフローチャートである。
【図14】第2の実施形態における再生モードの処理を1コマ再生モードと画像群再生モードとに分けた場合の変形例を示すフローチャートである。
【図15】第3の実施形態における再生モードの処理について示すフローチャートである。
【図16】第3の実施形態における画像群全体表示の例を示す図である。
【図17】第4の実施形態における再生モードの処理について示すフローチャートである。
【図18】第4の実施形態における画像群全体表示の例を示す図である。
【図19】第5の実施形態における画像群全体表示の例を示す図である。
【図20】第5の実施形態における画像群全体表示の例を示す図である。
【図21】第5の実施形態における画像群全体表示の第1の別の例を示す図である。
【図22】第5の実施形態における画像群全体表示の第2の別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像表示装置の一例としてのデジタルカメラの構成を示す図である。
【0011】
図1に示すデジタルカメラは、レンズ101と、撮像素子102と、撮像回路103と、データバス104と、AF処理回路105と、AE処理回路106と、画像処理回路107と、記憶媒体108と、表示駆動回路109と、表示部110と、タッチパネル111と、タッチパネル駆動回路112と、CPU113と、内蔵メモリ114と、操作部材115と、電池116と、電源回路117とを有している。
【0012】
レンズ101は、図示しない被写体の像を、撮像素子102に結像させるための光学系である。撮像素子102は、レンズ101を介して結像された被写体の像を電気信号(画像信号)に変換する。撮像回路103は、撮像素子102から読み出される画像信号に対してノイズ除去や増幅等のアナログ処理や、アナログ処理した画像信号をデジタル信号(画像データ)に変換する処理を行う。
【0013】
データバス104は、撮像回路103において得られた画像データや画像処理回路107で処理される画像データ等の種々のデータを転送するための転送路である。
【0014】
AF処理回路105は、画像データから高周波成分の信号を取り出し、積算処理により合焦評価値を取得する。AE処理回路106は、画像データを用いて被写体輝度を算出する。
【0015】
画像処理回路107は、撮像回路103において得られた画像データに対して各種の画像処理を施す。この画像処理は、画像の色バランスを補正するホワイトバランス補正処理、画像の色を補正する色補正処理、画像の階調を補正する階調補正処理、画像データを圧縮又は伸張する圧縮/伸張処理等が含まれる。画像記憶手段としての機能を有する記憶媒体108は、例えば図1のデジタルカメラに着脱自在に構成されたメモリカードであり、画像処理回路107において処理された画像データを記憶する。なお、記憶媒体108はメモリカード等の電気的記憶媒体に限らず、ハードディスク等の磁気的記憶媒体やDVDROM等の光学的記憶媒体であっても良い。
【0016】
表示駆動回路109は、CPU113に制御されて表示部110を駆動させる。表示手段としての機能を有する表示部110は、例えば図2のようにしてデジタルカメラの背面に配置された液晶ディスプレイであり、表示駆動回路109によって駆動されて各種の画像を表示する。入力手段としての機能を有するタッチパネル111は、表示部110と一体的に設けられたタッチパネルであり、ユーザの指等の表示部110の画面上への接触を検出する。タッチパネル駆動回路112は、タッチパネル111によって表示部110の画面上への接触が検出された場合に、その接触位置に応じた信号を生成してCPU113に出力する。なお、図1においてはタッチパネルを例示しているが、表示部110の画面上の位置を指定できる操作部材であればタッチパネルを用いなくとも良い。例えば、各種のポインティングデバイスをタッチパネルの代わりに用いるようにしても良い。
【0017】
制御手段としての機能を有するCPU113は、内蔵メモリ114に記憶されている制御プログラムに従ってデジタルカメラの各部を制御する。内蔵メモリ114は、CPU113によって読み出される制御プログラムやデジタルカメラの各種の設定等を記憶する。
【0018】
操作部材115は、ユーザが図1のデジタルカメラを操作するための各種の操作部材である。操作部材115の操作が検知された場合に、CPU113は、操作部材115の操作内容に応じた制御を実行する。
【0019】
図2は、図1に示すデジタルカメラの背面図である。本実施形態では、操作部材としてデジタルカメラに、パワーボタン115a、レリーズボタン115b、ズームスイッチ115c、画像群全体表示指示ボタン115d等が設けられている。パワーボタン115aは、当該デジタルカメラの電源のオンオフ指示を行うための操作部材である。パワーボタン115aが押されたときに、CPU113は、当該デジタルカメラの電源をオン又はオフする。レリーズボタン115bは、1stレリーズスイッチと2ndレリーズスイッチの2段スイッチを有して構成されている。レリーズボタン115bが半押しされて1stレリーズスイッチがオンされた場合に、CPU113は、AE処理やAF処理等の撮影準備シーケンスを行う。また、レリーズボタンが全押しされて2ndレリーズスイッチがオンされた場合に、CPU113は撮影シーケンスを実行して撮影を行う。ズームスイッチ115cは、レンズ101のズーム位置を切り換えるための操作部材である。ズームスイッチ115cが操作された場合に、CPU113はズームスイッチ115cの操作方向に従ってレンズ101を広角側又は望遠側に駆動させる。画像群全体表示指示ボタン115dは、後述する再生モードの処理において画像群全体表示指示を行うための操作部材である。
【0020】
電池116は、図1に示すデジタルカメラの電源である。電源回路117は、電池116の電圧を図1に示すデジタルカメラの各部の動作に必要な電圧に変換して各部に供給する。
【0021】
以下、図1に示すデジタルカメラの動作について説明する。図3は、図1に示すデジタルカメラのメインの動作を示すフローチャートである。図3に示す処理は、パワーオン操作、即ちパワーボタン115aが押されてデジタルカメラの電源がオンされた後で実行される。
【0022】
電源のオン後、CPU113は、内部の図示しないレジスタの初期化や操作部材115の初期化等の初期設定を行う(ステップS1)。初期設定の後、CPU113は、パワーオフ操作、即ちパワーボタン115aが押されてデジタルカメラの電源がオフされたか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定において、パワーオフ操作がなされた場合に、CPU113は、デジタルカメラの電源をオフするパワーオフ処理を行った後、図3に示す処理を終了させる。
【0023】
一方、ステップS2の判定において、パワーオフ操作がなされていない場合に、CPU113は、デジタルカメラの動作モードが撮影モードに設定されているか否かを判定する(ステップS3)。例えば、ユーザは、表示部110の画面上に表示されるメニュー画面においてタッチパネル111を操作することで撮影モードと再生モードの何れかを動作モードとして設定できる。
【0024】
ステップS3の判定において、デジタルカメラの動作モードが撮影モードである場合に、CPU113は、撮影モードの処理を実行する(ステップS4)。このステップS4の撮影モードの処理は本実施形態の本質とは異なるので、ここでは簡単に説明する。撮影モードの処理において、ユーザによって操作部材115のレリーズボタン115bが半押しされると、CPU113は、AF処理及びAE処理を実行する。AF処理において、CPU113は、撮像素子102より取り込まれた画像データに基づいてAF処理回路105で算出される合焦評価値から、撮像素子102に集光される被写体の像が最も鮮明になるようにレンズ101のフォーカスを調整する。また、AE処理において、CPU113は、撮像素子102より取り込まれた画像データに基づいてAE処理回路106で算出される被写体輝度に基づいて撮影時の適正な露出量を算出する。AF処理及びAE処理の後、ユーザによってレリーズボタン115bが全押しされると、CPU113は、適正露出量に従って撮像素子102の露出を制御しつつ、撮影を行う。
【0025】
撮影モードの一連の処理の後、CPU113は、撮影モードが終了されたか、即ちデジタルカメラの動作モードが再生モードに変更されたか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5の判定において、撮影モードが終了された場合に処理がステップS2に戻る。この場合に、CPU113は、デジタルカメラの動作モードの判定を再び行う。
【0026】
また、ステップS3の判定において、デジタルカメラの動作モードが撮影モードでない、即ち再生モードである場合に、CPU113は、再生モードの処理を実行する(ステップS6)。この再生モードの処理については後述する。再生モードの一連の処理の後、CPU113は、再生モードが終了されたか、即ちデジタルカメラの動作モードが撮影モードに変更されたか否かを判定する(ステップS7)。ステップS7の判定において、再生モードが終了された場合に、処理がステップS2に戻る。この場合に、CPU113は、デジタルカメラの動作モードの判定を再び行う。
【0027】
ここで、再生モードの処理についてさらに説明する。図4は、再生モードの処理について示すフローチャートである。ここで、再生モードの処理に先立って、記憶媒体108に記憶されている複数の画像の再生順序が予め設定されているものとする。この再生順序は、記憶媒体108への画像の記憶順序、記憶媒体108に記憶されている画像の生成順序、画像の更新順序、画像の名前の順序、画像のサイズ順序の少なくとも何れかである。これらの再生順序の何れを用いるかは、例えば、ユーザがタッチパネル111を操作することで設定できるものである。
【0028】
再生モードの処理が開始されると、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、記憶媒体108に記憶されている画像の中で再生順序が先頭の画像を表示部110に全画面表示させる(ステップS11)。これにより、図5に示すようにして、先頭の画像が表示部110に全画面表示される。なお、再生順序が最後の画像を表示部110に表示させるようにしても良い。また、ステップS11の処理を省略しても良い。
【0029】
先頭の画像を表示させた後、CPU113は、再生モードが終了されたか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12の判定において、再生モードが終了された場合にCPU113は、図4の処理を抜けて図3のステップS7以後の処理を行う。一方、ステップS12の判定において、再生モードが終了されていない場合に、CPU113は、画像のコマ送り又はコマ戻しの指示がなされたか否かを判定する(ステップS13)。ここで、コマ送り又はコマ戻しの指示がなされたか否かの判定は、例えば、図5の表示がなされている状態でユーザが所定の操作(例えば、表示部110の画面上に指等を接触させる操作)を行ったか否かを判定すれば良い。勿論、コマ送り又はコマ戻しを指示するための専用の操作部材を設けておき、この専用の操作部材の操作がなされたか否かを判定するようにしても良い。
【0030】
ステップS13の判定において、コマ送り又はコマ戻し指示がなされた場合に、CPU113は、図6に示すコマ送り又はコマ戻し処理を行う(ステップS14)。
【0031】
ここで、図6を参照してコマ送り又はコマ戻し処理について説明する。コマ送り又はコマ戻し処理において、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等が表示部110の画面上に接触しているか否かを判定する(ステップS31)。ステップS31の判定において、指等の接触が解除された場合には、図6の処理を抜けて、CPU113は、図4のステップS15以降の処理を行う。一方、ステップS31の判定において、指等の接触が継続されている場合に、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等の接触位置の移動が検出されたか否かを判定する(ステップS32)。
【0032】
ステップS32の判定において、ユーザの指等の接触位置の移動が検出されていない場合に、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等が表示部110の画面上に接触しているか否かを再び判定する(ステップS33)。ステップS33の判定において、指等の接触が解除されていない場合には、処理がステップS32に戻る。この場合に、CPU113は、ユーザの指等の接触位置の移動が検出されたか否かを再び判定する。また、ステップS33の判定において、指等の接触が解除された場合には、図6の処理を抜けて、CPU113は、図4のステップS15以降の処理を行う。
【0033】
また、ステップS32の判定において、ユーザの指等の接触位置の移動が検出された場合に、CPU113は、接触位置の移動方向が右方向であるか否かを判定する(ステップS34)。ステップS34の判定において、接触位置の移動方向が右方向である場合にはコマ送りを行う。この場合に、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、表示部110に、現在表示中の画像の次の再生順序に対応したコマの画像を表示させる(ステップS35)。
【0034】
また、ステップS34の判定において、接触位置の移動方向が右方向でない場合に、CPU113は、接触位置の移動方向が左方向であるか否かを判定する(ステップS36)。ステップS36の判定において、接触位置の移動方向が左方向である場合にはコマ戻しを行う。この場合に、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、表示部110に、現在表示中の画像の前の再生順序に対応したコマの画像を表示させる(ステップS37)。
【0035】
また、ステップS36の判定において、接触位置の移動方向が左方向でない場合に、CPU113は、接触位置の移動方向が上方向であるか否かを判定する(ステップS38)。ステップS38の判定において、接触位置の移動方向が上方向である場合に、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、表示部110に、先頭のコマに対応した画像を表示させる(ステップS39)。一方、ステップS36の判定において、接触位置の移動方向が上方向でない、即ち下方向である場合に、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、表示部110に、終端のコマに対応した画像を表示させる(ステップS40)。
【0036】
ステップS35、S37、S39、S40の何れかにおいて、画像を表示させた後、処理がステップS33に移行する。そして、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等が表示部110の画面上に接触しているか否かを判定する。
【0037】
ここで、コマ送り又はコマ戻し処理は、図6に示した処理に限るものではない。例えば、上方向の移動が検出された場合に複数コマ(例えば10コマ)前の再生順序に対応したコマの画像を表示させたり、下方向の移動が検出された場合に複数コマ(例えば10コマ)後の再生順序に対応したコマの画像を表示させたりしても良い。さらには、上方向又は下方向の移動によって日付単位での表示画像の送り又は戻しを行えるようにしても良い。
【0038】
ここで、図4の説明に戻る。ステップS13の判定においてコマ送り又はコマ戻しの指示がなされていない場合、或いはステップS14においてコマ送り又はコマ戻し処理が行われた後、CPU113は、画像群全体表示がなされているか否かを判定する(ステップS15)。ここで、画像群全体表示とは、記憶媒体108に記憶されている複数の画像の中からユーザが所望する画像を容易に探し出すことができるような表示を行う表示形態である。この画像群全体表示についての詳細は後述する。
【0039】
ステップS15の判定において、画像群全体表示がなされていない場合に、CPU113は、画像群全体表示指示がなされたか否かを判定する(ステップS16)。例えば画像群全体表示指示ボタン115dが押された場合に、画像群全体表示指示がなされたと判定する。或いは、図5の画面上の所定位置にユーザの指等が接触した場合や、図5の画面をダブルクリックした場合、図5の画面の2点にユーザの指等が接触した後にその2点の幅を縮小するような操作がなされた場合等、表示部110の画面上で所定の操作がなされた場合に画像群全体表示指示がなされたと判定するようにしても良い。
【0040】
ステップS16の判定において、画像群全体表示指示がなされていない場合には処理がステップS12に戻る。この場合に、CPU113は、再生モードが終了されたか否かを再び判定する。また、ステップS16の判定において、画像群全体表示指示がなされた場合に、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、表示部110に画像群全体表示を行う(ステップS17)。
【0041】
図7を参照して画像群全体表示について説明する。画像群全体表示の際には、まず、図7(a)に示すような画像を表示させる。
【0042】
図7(a)の例では、表示部110の画面上の第2の位置(図7(a)の例では画面上部)に、画像群全体表示の際のタッチパネル111の入力領域を示す領域画像201を表示させる。図7(a)では、領域画像201の例として、記憶媒体108に記録されている画像の数に対応した線画像(以下、単に線画像という)を直線状に並べて表示させている。なお、領域画像201として、文字や記号等のキャラクタを表示させるようにしても良い。
【0043】
さらに、図7(a)の例では、領域画像201に隣接する表示部110の画面上の第1の位置(図7(a)の例では画面左上部)に、画像群全体表示がなされる直前まで表示部110の画面上に表示されていた1コマの画像に対応したサムネイル画像を基準画像202として表示させる。
【0044】
ここで、詳細は後述するが、領域画像201として表示されている線画像は、基準画像202を基準とした再生順序に対応している。即ち、基準画像202の右隣の線画像は、基準画像202に対応した画像の次の再生順序の画像に対応している。また、末尾のコマの画像に対応した線画像の右隣の線画像は先頭のコマの画像に対応している。
【0045】
図7(a)に示すような表示を行うことにより、ユーザは、基準画像202を基準として、記憶媒体108に記憶されている画像の大まかな再生順序を知ることが可能となる。
【0046】
ステップS17において、図7(a)のような表示を行った後、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等が表示部110に表示されている領域画像201に接触したか否かを判定する(ステップS18)。領域画像201への接触があるまで、CPU113は、領域画像201への接触があるか否かの判定を継続する。
【0047】
一方、ステップS18の判定において、ユーザの指等が領域画像201に接触した場合に、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、表示部110の所定位置(第3の位置)に、領域画像201内の接触位置に応じた画像をサムネイル表示させる(ステップS19)。即ち、図7(b)に示すようにして領域画像201内の何れかの線画像にユーザの指等が接触した場合に、その線画像位置に対応したサムネイル画像203が表示される。
【0048】
サムネイル表示の後、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等が領域画像201に接触しているか否かを判定する(ステップS20)。ステップS20の判定において、ユーザの指等が領域画像201に接触している場合には処理がステップS18に戻る。この場合に、CPU113は、領域画像201にユーザの指等が接触しているか否かを再び判定する。このような処理により、例えば、ユーザの指等が領域画像201に沿って直線状に移動した場合には、その移動方向に従ってサムネイル画像203が切り替わることになる。
【0049】
また、ステップS20の判定において、領域画像201への接触が解除された場合に、CPU113は、図7(c)に示すようにして、サムネイル画像203に対応した画像を表示部110の所定位置(第4の位置)に表示させる(ステップS21)。ここでは、例えばサムネイル画像203に対応した画像を表示部110に全画面表示させている。サムネイル画像203に対応した画像を表示部110の一部の位置に表示させるようにしても良い。ステップS21の処理により、画像群全体表示が終了されて処理がステップS12に戻る。この場合、CPU113は、再生モードが終了されたか否かを再び判定する。
【0050】
以上説明したように、第1の実施形態によれば、画像群全体表示により、ユーザが直感的に画像の再生順序を認識することが可能である。これにより、ユーザが所望する画像の大まかな位置を推測することができ、ユーザが所望する画像を比較的簡単に探し出すことが可能である。
【0051】
ここで、図7に示した画像群全体表示は一例であり、種々の変更が可能である。以下、画像群全体表示の別の例について説明する。
【0052】
図8は、画像群全体表示の第1の別の例を示す図である。図7(a)に示す例では、領域画像201として複数の線画像を直線状に並べて表示させている。これに対し、図8(a)の例では、複数の画像を画面の垂直方向に沿って重ね合わせたような画像を領域画像201として表示させている。図8(a)のような表示においても、領域画像201の任意の位置にユーザの指等の接触があった場合には、図8(b)に示すようにして、接触位置に応じたサムネイル画像203を表示させる。
【0053】
図9は、画像群全体表示の第2の別の例を示す図である。図9(a)に示す表示は図7(a)に示す表示と同様である。また、図9(b)に示す表示も図7(b)に示す表示と同様である。第2の別の例においては、図9(b)の表示がなされている状態で、ユーザの指等が領域画像201から離れた場合に、図9(c)に示すようにして、サムネイル画像203のサムネイル画像201cと、サムネイル画像203に対応した画像に対して前後の再生順序に対応した画像のサムネイル画像201a、201b、201d、201eとを表示部110に表示させる。
【0054】
図9に示すような表示を行うことにより、図9(b)の表示によって大まかに再生する画像の特定を行い、その後に、図9(c)の表示によって詳細に再生する画像の特定を行うことができる。
【0055】
図10は、画像群全体表示の第3の別の例を示す図である。図7(a)に示す表示では、基準画像202を表示部110の画面上の左上部に表示させている。これに対し第3の別の例では、図10(a)のように、基準画像202に対応した画像を基準とし、この基準の画像よりも前の再生順序の画像に対応した線画像を基準画像202の左側に表示させ、基準の画像よりも後の再生順序の画像に対応した線画像を基準画像202の右側に表示させている。この図10(a)の表示がなされている状態で、領域画像201の任意の位置にユーザの指等が接触した場合には、図10(b)に示すようにして、接触位置に応じたサムネイル画像203を表示させる。その後、領域画像201への接触が解除された場合には、図10(c)に示すようにしてサムネイル画像203に対応した画像を全画面表示させる。その後、画像群全体表示指示がなされた場合には、図10(d)に示すようにして、図10(c)において表示された画像を新たな基準画像202aとし、この基準画像202aを中心として領域画像201を表示させる。
【0056】
図10のような表示を行うことにより、図7の表示よりも、ユーザが画像の再生順序の関係を理解しやすい。
【0057】
図11は、画像群全体表示の第4の別の例を示す図である。図7〜図10では領域画像201を直線形状としている。これに対し、第4の別の例は、領域画像201を円形状としている。ユーザの指等が領域画像201に沿って円状に移動した場合には、その移動方向に従ってサムネイル画像203が切り替わる。
【0058】
ここで、図11の領域画像201として表示させる線画像の数は、記憶媒体108に記録されている画像の数より少なくしても良い。この場合には、例えば、ユーザの指等が領域画像201に沿って1回転する毎に次の再生順序の対応した画像群が表示されるようにする。
【0059】
また、図4の例では、再生モード中に1コマ再生と画像群全体表示とを行う例を示している。これに対し、図12のように1コマ再生モードと画像群再生モードとを個別に設けるようにしても良い。この場合、例えば操作部材115のモードダイアルを1コマ再生モードに合わせた場合には図12のステップS11から処理が開始され、その後ステップS12〜S16の間で処理がループする。一方、画像群再生モードに合わせた場合には図12のステップS17から処理が開始され、その後ステップS12〜S21の間で処理がループする。
【0060】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態においては、画像群全体表示を記憶媒体108に記録されている全ての画像を対象として行っている。これに対し、第2の実施形態は、連写によって撮影された一連の画像に対して画像群全体表示を行う例である。なお、デジタルカメラの構成については、図1で説明したものと同様であるので説明を省略する。また、デジタルカメラのメインの動作についても、図3で説明したものと同様であるので説明を省略する。
【0061】
図13は、第2の実施形態における再生モードの処理について示すフローチャートである。なお、図13において、図4と同様の処理については図4と同様のステップ番号を付すことで説明を省略する。即ち、ステップS11〜ステップS14の処理は図4と同様である。
【0062】
ステップS13においてコマ送り又はコマ戻しの指示がなされていない場合、或いはステップS14においてコマ送り又はコマ戻し処理が行われた後、CPU113は、表示部110に表示中の画像が連写によって得られた一連の画像のうちの1コマであるか否かを判定する(ステップS44)。ステップS44の判定において、表示部110に表示されている画像が連写によって得られた画像でない場合には処理がステップS12に戻る。この場合に、CPU113は、再生モードが終了されたか否かを再び判定する。
【0063】
一方、ステップS44の判定において、表示部110に表示されている画像が連写によって得られた画像である場合に、CPU113は、画像群全体表示指示がなされたか否かを判定する(ステップS45)。ステップS45の判定において、画像群全体表示指示がなされていない場合には処理がステップS12に戻る。この場合に、CPU113は、再生モードが終了されたか否かを再び判定する。また、ステップS45の判定において、画像群全体表示指示がなされた場合に、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、連写によって撮影された一連の画像に対して図7等で示した画像群全体表示を行う(ステップS46)。画像群全体表示を行った後、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等が領域画像201に接触したか否かを判定する(ステップS47)。ステップS47の判定において、領域画像201への接触がない場合には、処理がステップS12に戻る。この場合に、CPU113は、再生モードが終了されたか否かを再び判定する。
【0064】
また、ステップS47の判定において、ユーザの指等が領域画像201に接触した場合に、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、表示部110の所定位置に、領域画像201内の接触位置に応じた画像をサムネイル表示させる(ステップS48)。その後、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等が領域画像201に接触しているか否かを判定する(ステップS49)。ステップS49の判定において、領域画像201への接触が検出されている場合には処理がステップS47に戻る。この場合に、CPU113は、領域画像201にユーザの指等が接触しているか否かを再び判定する。また、ステップS49の判定において、領域画像201への接触が解除された場合に、CPU113は、サムネイル画像203に対応した画像を表示部110に全画面表示させる(ステップS50)。
【0065】
全画面表示の後、CPU113は、画像のコマ送り又はコマ戻しの指示がなされたか否かを判定する(ステップS51)。ステップS51の判定において、コマ送り又はコマ戻し指示がなされた場合に、CPU113は、コマ送り又はコマ戻し処理を行う(ステップS52)。この処理は基本的にはステップS14と同一の処理である。ただし、ステップS14の処理が記憶媒体108に記録されている全ての画像のコマ送り又はコマ戻し処理を行うものであったのに対し、ステップS52の処理は連写によって撮影された一連の画像についてのみのコマ送り又はコマ戻し処理を行うものである点が異なる。
【0066】
ステップS51においてコマ送り又はコマ戻しの指示がなされていない場合、或いはステップS52においてコマ送り又はコマ戻し処理が行われた後、CPU113は、表示部110に表示中の画像が連写によって得られた一連の画像のうちの1コマであるか否かを再び判定する(ステップS53)。ステップS53の判定において、表示部110に表示されている画像が連写によって得られた画像でない場合には処理がステップS12に戻る。この場合に、CPU113は、再生モードが終了されたか否かを再び判定する。また、ステップS53の判定において、表示部110に表示されている画像が連写によって得られた画像である場合に、CPU113は、画像群全体表示指示がなされたか否かを再び判定する(ステップS54)。ステップS54の判定において、画像群全体表示指示がなされていない場合には処理がステップS50に戻る。この場合に、CPU113は、全画面表示を継続する。一方、ステップS54の判定において、画像群全体表示指示がなされた場合には処理がステップS12に戻る。この場合に、CPU113は、再生モードが終了されたか否かを再び判定する。
【0067】
以上説明したように、第2の実施形態によれば、画像群全体表示を連写によって撮影された一連の画像に対して行うことが可能である。これにより、連写によって撮影された一連の画像の中から、ユーザが所望する画像を比較的簡単に探し出すことが可能である。
【0068】
また、図13の例では、再生モード中に1コマ再生と画像群全体表示とを行う例を示している。これに対し、図14のように1コマ再生モードと画像群再生モードとを個別に設けるようにしても良い。この場合、例えば操作部材115のモードダイアルを1コマ再生モードに合わせた場合には図14のステップS11から処理が開始され、その後ステップS12〜S47の間で処理がループする。一方、画像群再生モードに合わせた場合には図14のステップS44から処理が開始され、その後ステップS12〜S54の間で処理がループする。
【0069】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、記憶媒体108に撮影年別に記録された一連の画像に対して画像群全体表示を行う例である。なお、デジタルカメラの構成については、図1で説明したものと同様であるので説明を省略する。また、デジタルカメラのメインの動作についても、図3で説明したものと同様であるので説明を省略する。
【0070】
図15は、第3の実施形態における再生モードの処理について示すフローチャートである。
【0071】
再生モードの処理が開始されると、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、図16(a)に示すような、年別に記憶されている画像群を選択するための表紙画像301を表示部110に表示させる(ステップS61)。
【0072】
表紙画像301を表示させた後、CPU113は、再生モードが終了されたか否かを判定する(ステップS62)。ステップS62の判定において、再生モードが終了された場合にCPU113は、図15の処理を抜けて図3のステップS7以後の処理を行う。一方、ステップS62の判定において、再生モードが終了されていない場合に、CPU113は、年選択操作がなされたか否かを判定する(ステップS63)。ここで、年選択操作とは、例えば表示部110に表示された何れかの表紙画像301にユーザの指等を接触させる操作である。ステップS63の判定において、年選択操作がなされていない場合には、処理がステップS62に戻る。この場合に、CPU113は、再生モードが終了されたか否かを再び判定する。
【0073】
一方、ステップS63の判定において、年選択操作がなされた場合に、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、選択された撮影年に属する画像群に対して画像群全体表示を行う(ステップS64)。第3の実施形態においては、図16(b)に示すように、選択された撮影年に対応した表紙画像のサムネイル画像を基準画像302として表示させる。これにより、ユーザは、領域画像201の各線画像が対応している画像の撮影年を瞬時に認識することが可能である。なお、図16(b)の表示は図7の表示に準じたものであるが、図8〜図11で示した画像群全体表示に準じた表示を行うようにしても良い。
【0074】
ステップS64において、図16(b)のような表示を行った後、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等が表示部110に表示されている領域画像201に接触したか否かを判定する(ステップS65)。領域画像201への接触があるまで、CPU113は、領域画像201への接触があるか否かの判定を継続する。
【0075】
一方、ステップS65の判定において、ユーザの指等が領域画像201に接触した場合に、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、図16(c)に示すようにして、表示部110の所定位置に、領域画像201内の接触位置に応じた画像をサムネイル表示させる(ステップS66)。その後、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等が領域画像201に接触しているか否かを判定する(ステップS67)。ステップS67の判定において、ユーザの指等が領域画像201に接触している場合には処理がステップS65に戻る。この場合に、CPU113は、領域画像201にユーザの指等が接触しているか否かを再び判定する。また、ステップS67判定において、ユーザの指等の接触が解除された場合に、CPU113は、図16(d)に示すようにして、サムネイル画像203に対応した画像を表示部110に全画面表示させる(ステップS68)。
【0076】
全画面表示の後、CPU113は、画像のコマ送り又はコマ戻しの指示がなされたか否かを判定する(ステップS69)。ステップS69の判定において、コマ送り又はコマ戻し指示がなされた場合に、CPU113は、コマ送り又はコマ戻し処理を行う(ステップS70)。この処理は基本的には図4のステップS14と同一の処理である。ただし、ステップS70の処理は、ユーザによって選択された撮影年に属する画像についてのみのコマ送り又はコマ戻し処理を行うものである点が異なる。
【0077】
ステップS69においてコマ送り又はコマ戻しの指示がなされていない場合、或いはステップS70においてコマ送り又はコマ戻し処理が行われた後、CPU113は、画像群全体表示指示がなされたか否かを判定する(ステップS71)。ステップS71の判定において、画像群全体表示指示がなされていない場合には処理がステップS69に戻る。この場合に、CPU113は、画像のコマ送り又はコマ戻しの指示がなされたか否かを再び判定する。一方、ステップS71の判定において、画像群全体表示指示がなされた場合に、CPU113は、再生モードが終了されたか否かを判定する(ステップS72)。ステップS72の判定において、再生モードが終了されていない場合には処理がステップS64に戻る。この場合に、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、画像群全体表示を再び行う。一方、ステップS72の判定において、再生モードが終了された場合にCPU113は、図15の処理を抜けて図3のステップS7以後の処理を行う。
【0078】
以上説明したように、第3の実施形態によれば、撮影年毎に管理された画像群に対して画像群全体表示を行うことが可能である。これにより、撮影年毎に管理された一連の画像の中から、ユーザが所望する画像を比較的簡単に探し出すことが可能である。
【0079】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態は、領域画像201中にサムネイル画像を表示させるものである。なお、デジタルカメラの構成については、図1で説明したものと同様であるので説明を省略する。また、デジタルカメラのメインの動作についても、図3で説明したものと同様であるので説明を省略する。
【0080】
図17は、第4の実施形態における再生モードの処理について示すフローチャートである。なお、図17において、図4と同様の処理については図4と同様のステップ番号を付すことで説明を省略する。即ち、ステップS11〜ステップS18の処理は図4と同様である。
【0081】
ステップS17において図18(a)に示すような画像群全体表示を行った後、ステップS18において、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等が表示部110に表示されている領域画像201に接触したか否かを判定する。ステップS18の判定において、領域画像201への接触がない場合には、処理がステップS12に戻る。この場合に、CPU113は、再生モードが終了されたか否かを再び判定する。
【0082】
また、ステップS18の判定において、ユーザの指等が領域画像201に接触した場合に、CPU113は、画像群全体表示の表示形態の変更を行ったか否かを判定する(ステップS89)。ステップS89の判定において、表示形態の変更を行っていない場合に、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、画像群全体表示の表示形態の変更を行う(ステップS90)。即ち、ユーザの指等の接触位置周辺に表示させる画像の密度(間隔)を小さくするように変更する。また、これに伴ってタッチパネル111の入力分解能も粗くする。
【0083】
その後、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、表示部110の所定位置に、領域画像201内の接触位置に応じた画像をサムネイル表示させる。また、画像の密度を小さくした部分に、サムネイル表示させた画像の前後の再生順序に対応した画像のサムネイル画像を表示させる(ステップS91)。即ち、CPU113は、図18(b)に示すようにして領域画像201中に、現在のユーザの指等が接触している位置に対応した画像のサムネイル画像203を基準とし、このサムネイル画像203に対応した画像に対して前後の再生順序に対応した画像のサムネイル画像401a、401b、401c、401dを表示部110に表示させる。このような状態で、ユーザの指等が領域画像201に沿って直線状に移動した場合には、その移動方向に従ってサムネイル画像203及びサムネイル画像401a、401b、401c、401dが切り替わることになる。
【0084】
ステップS91の後、CPU113は、ステップS20において、領域画像201にユーザの指等が接触しているか否かを判定する。そして、領域画像201への接触が解除された場合には、ステップS21において、それまでに表示されていたサムネイル画像203に対応した画像を表示部110に全画面表示させる。
【0085】
以上説明したように、第4の実施形態によれば、画像群全体表示中に領域画像201への接触があった場合には、領域画像201中に表示させる画像の密度を小さくするとともに、接触位置の周辺におけるタッチパネル111の入力分解能を粗くしている。これにより、第1の実施形態よりも容易にユーザが所望する画像を探し出すことが可能である。
【0086】
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。第5の実施形態は、表示部110の第3の位置に領域画像201の接触位置に応じた複数のサムネイル画像を表示させるものである。なお、デジタルカメラの構成については、図1で説明したものと同様であるので説明を省略する。また、デジタルカメラのメインの動作についても、図3で説明したものと同様であるので説明を省略する。
【0087】
図19は、第5の実施形態における再生モードの処理について示すフローチャートである。なお、図19において、画像群全体表示までの処理については図示を省略している。
【0088】
図20(a)に示すような画像群全体表示の後、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等が表示部110に表示されている領域画像201に接触したか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101の判定において、領域画像201への接触がない場合に、CPU113は、再生モードが終了されたか否かを判定する(ステップS102)。ステップS102の判定において、再生モードが終了された場合にCPU113は、図19の処理を抜けて図3のステップS7以後の処理を行う。一方、ステップS102の判定において、再生モードが終了されていない場合に、CPU113は画面への接触が検出されたか否かを再び判定する。
【0089】
また、ステップS102の判定において、ユーザの指等が領域画像201に接触した場合に、CPU113は、領域画像201内の接触位置に応じた画像Aを特定する(ステップS103)。そして、CPU113は、特定した画像Aを表示駆動回路109内部の表示メモリにセットする(ステップS104)。
【0090】
次に、CPU113は、第3の位置に表示させるサムネイル画像を決定するためのパラメータnを0に初期化する(ステップS105)。その後、CPU113は、画像Aに対して再生順序が1つ前の画像があるか否か、即ち画像Aが先頭画像でないか否かを判定する(ステップS106)。ステップS106の判定において、画像Aに対して再生順序が1つ前の画像がある場合に、CPU113は、その再生順序が1つ前の画像を表示駆動回路109内部の表示メモリに追加する(ステップS107)。次に、CPU113は、パラメータnに1を加える(ステップS108)。一方、ステップS106の判定において、画像Aに対して再生順序が1つ前の画像がない場合に、CPU113はステップS107、S108の処理をスキップする。
【0091】
次に、CPU113は、画像Aに対して再生順序が1つ後の画像があるか否か、即ち画像Aが終端画像でないか否かを判定する(ステップS109)。ステップS109の判定において、画像Aに対して再生順序が1つ後の画像がある場合に、CPU113は、その再生順序が1つ後の画像を表示駆動回路109内部の表示メモリに追加する(ステップS110)。次に、CPU113は、パラメータnに1を加える(ステップS111)。一方、ステップS109の判定において、画像Aに対して再生順序が1つ後の画像がない場合に、CPU113はステップS110、S111の処理をスキップする。
【0092】
次に、CPU113は、nが所定値(例えば10)を超えたか否かを判定する(ステップS112)。ステップS112の判定において、nが10を超えていない場合には処理がステップS106に戻る。この場合、CPU113は画像Aに対して再生順序が1つ前の画像があるか否かを再び判定する。一方、ステップS112の判定において、nが10を超えた場合に、CPU113は、表示駆動回路109を制御して、図20(b)に示すように、表示部110の第3の位置に、画像Aに対応したサムネイル画像203と画像Aに対して再生順序が前後する合計n枚(ここでは10枚)の画像に対応したサムネイル画像群501a〜501iを表示させる(ステップS113)。なお、このサムネイル画像203とサムネイル画像群501a〜501iの表示の際には、サムネイル画像501a〜501iが互いに少なくとも一部が重ならないように、且つサムネイル画像203と重ならないように表示させる。このようにユーザは第3の位置に表示された全てのサムネイル画像の概要を把握することが可能である。
【0093】
次に、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等が表示部110に表示されている領域画像201に接触したか否かを判定する(ステップS114)。ステップS114の判定において、領域画像201への接触があった場合には処理がステップS103に戻る。この場合に、CPU113は、接触位置に応じた画像Aの特定を再び行う。一方、ステップS114の判定において、領域画像201への接触がなかった場合に、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等が表示部110に表示されているサムネイル画像501a〜501iに接触したか否かを判定する(ステップS115)。ステップS115の判定において、サムネイル画像への接触があった場合に、CPU113は、接触位置に対応したサムネイル画像を前面に表示させる(ステップS116)。図20(c)にこの前面表示の例を示す。図20(c)の例はサムネイル画像501aへの接触があった場合を例としている。
【0094】
サムネイル画像の前面表示の後、CPU113は、タッチパネル駆動回路112の出力信号から、ユーザの指等がサムネイル画像に接触しているか否かを判定する(ステップS117)。ステップS117の判定において、ユーザの指等がサムネイル画像に接触している場合には処理がステップS114に戻る。この場合に、CPU113は、領域画像201にユーザの指等が接触しているか否かを再び判定する。
【0095】
また、ステップS117の判定において、サムネイル画像への接触が解除された場合に、CPU113は、図20(d)に示すようにして、それまで接触のあったサムネイル画像に対応した画像を表示部110の所定位置(第4の位置)に表示させる(ステップS118)。図20(d)の例では、例えばサムネイル画像501aに対応した画像を表示部110に全画面表示させている。サムネイル画像501aに対応した画像を表示部110の一部の位置に表示させるようにしても良い。サムネイル画像の表示後、処理がステップS101に戻る。
【0096】
以上説明したように、第5の実施形態によれば、領域画像201への接触があった場合には、その接触位置に対応した画像のサムネイル画像と、接触位置の前後の再生順序に対応したサムネイル画像とを表示部110の第3の位置に表示させるようにしている。これにより、領域画像201中への接触によって大まかな画像の特定を行い、サムネイル画像への接触によって細かい画像の特定を行うことができる。
【0097】
ここで、図20の例では、領域画像201として複数の線画像を直線状に並べて表示させている。これに対し、図21に示すように、複数の画像を画面の垂直方向に沿って重ね合わせたような画像を領域画像201として表示させるようにしても良い。
【0098】
また、図20の例では、サムネイル画像群501a〜501iの何れかにユーザの指等が接触すると、図20(c)のようにしてそのサムネイル画像を前面表示させている。これに対し、サムネイル画像群501a〜501iの何れかにユーザの指等が接触した場合に、前面表示を行わずに、直接、図20(d)で示すような、接触位置に対応した画像の全画面表示を行うようにしても良い。さらには、図22で示すように、接触位置に対応したサムネイル画像に対して再生順序が前後の複数のサムネイル画像を領域画像201の表示領域に表示させるように表示形態の変更を行うようにしても良い。また、第4の実施形態のように、サムネイル画像群501a〜501iの何れかにユーザの指等の接触があった場合には、その周辺に表示させるサムネイル画像の密度を小さくしたり、接触位置の周辺におけるタッチパネル111の入力分解能を粗くするようにしたりしても良い。
【0099】
また、図19の処理では、画像Aに対して再生順序が前後のn枚(10枚)の画像を表示メモリに記憶させているが、画像Aに対して再生順序が前の画像のみを表示メモリにn枚記憶させるようにしても良いし、画像Aに対して再生順序が後の画像のみを表示メモリにn枚記憶させるようにしても良い。
【0100】
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
【0101】
さらに、上記した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、上述したような課題を解決でき、上述したような効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0102】
101…レンズ、102…撮像素子、103…撮像回路、104…データバス、105…AF処理回路、106…AE処理回路、107…画像処理回路、108…記憶媒体、109…表示駆動回路、110…表示部、111…タッチパネル、112…タッチパネル駆動回路、113…CPU、114…内蔵メモリ、115…操作部材、115a…パワーボタン、115b…レリーズボタン、115c…ズームスイッチ、115d…画像群全体表示指示ボタン、116…電池、117…電源回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示手段と、
上記表示手段の画面上の位置を指定するための第1の操作部材を有し、該第1の操作部材によって指定された位置を検出する入力手段と、
複数の画像を記憶する画像記憶手段と、
上記表示手段の画面上の第1の位置へ上記画像記憶手段が記憶している複数の画像の中から1つの第1の画像又はキャラクタを表示させ、上記表示手段の画面上の第2の位置へ上記第1の操作部材によって位置の指定が可能な入力領域を示す画像又はキャラクタを表示させるとともに、上記入力手段によって位置が検出された場合に、上記表示手段の画面上の第3の位置へ上記第1の位置に表示された上記第1の画像を基準として上記検出された位置に応じた第2の画像を表示させるように制御する制御手段と、
を具備することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
上記制御手段は、上記表示手段の画面上の上記第3の位置に関連づけられた位置へ、上記第1の位置へ表示する画像を基準として入力位置の前後の順序に対応した複数の画像からなる画像群を表示させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
上記制御手段は、上記入力手段により上記位置が変更されたことが検出された場合に、上記表示手段の画面上の上記第3の位置へ上記第1の位置に表示された画像を基準として上記変更された位置に応じた画像を表示させるとともに、上記表示手段の上記第3の位置に関連づけられた位置へ、上記変更された位置へ表示する画像を基準として入力位置の前後の順序に対応した複数の画像からなる画像群を表示させることを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
上記制御手段は、上記画像群を表示させる際に、上記画像群を構成する複数の画像を、互いに少なくとも一部が重ならないように、且つ上記第2の画像と重ならないように表示させるように制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
上記制御手段は、上記入力手段により上記位置が変更されたことが検出された場合に、上記表示手段の画面上の上記第3の位置へ上記第1の位置に表示された画像を基準として上記変更された位置に応じた画像を表示させることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項6】
上記位置の変更軌跡は、略直線態様又は略円周態様であることを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
上記制御手段は、上記入力手段により上記位置が検出されなくなった場合に、上記第2の画像を、上記表示手段の画面上の第4の位置へ表示させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項8】
上記入力手段は、さらに上記表示手段の画面上の上記第3の位置に関連づけられた複数の位置の何れかを指定するための第2の操作部材を有するとともに、該第2の操作部材によって指定された画面上の位置を検出し、
上記制御手段は、上記入力手段により上記第3の位置に関連づけられた複数の位置の何れかが検出された場合に、上記検出された上記第3の位置に関連づけられた位置に対応する画像の表示態様を変更するように制御する、又は上記検出された上記第3の位置に関連づけられた位置に対応する画像を上記表示手段の画面上の第4の位置へ表示させるように制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像表示装置。
【請求項9】
上記制御手段は、上記入力手段により上記位置が検出されなくなった場合に、直前まで上記入力手段によって検出されていた位置に応じた画像を、上記表示手段の画面上の第4の位置へ表示させるように制御することを特徴とする請求項8に記載の画像表示装置。
【請求項10】
上記第1の位置は、上記画面上の所定の一部の位置であり、
上記第2の位置は、上記第1の位置を含む位置、又は上記第1の位置に隣接する1つ或いは複数の位置であり、
上記第3の位置は、上記第1の位置とは異なる上記画面上の所定の一部の位置又は上記入力位置に隣接する位置であることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項11】
上記第4の位置は上記表示手段の画面上の所定の一部の位置又は上記表示手段の全画面であることを特徴とする請求項7乃至9の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項12】
上記入力手段は、上記位置を検出した後は、該位置の付近における入力分解能を変更することを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項13】
上記画像記憶手段が記憶している複数の画像を所定の順序で整列する整列手段をさらに具備し、
上記入力領域は、上記整列された複数の画像の一部又は全部に対応し、
上記第1の位置へ表示する画像は、上記入力領域に対応している画像の最初又は最後の画像であることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項14】
上記所定の順序は、上記画像記憶手段が記憶している画像の生成順序、上記画像記憶手段が記憶している画像の更新順序、上記画像記憶手段が記憶している画像の名前の順序、上記画像記憶手段が記憶している画像のサイズ順序、上記画像記憶手段が記憶している画像の記憶順序の少なくとも何れかを含むことを特徴とする請求項13に記載の画像表示装置。
【請求項15】
上記入力手段は、タッチパネルとポインティングデバイスの何れかを含み、
上記画像記憶手段は、電気的記憶媒体、磁気的記憶媒体、光学的記憶媒体の何れかを含むことを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項16】
上記複数の画像は、連写によって撮影された一連の画像を少なくとも含むことを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項に記載の画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2009−258667(P2009−258667A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−48147(P2009−48147)
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】