説明

画像読取装置及び地色補正プログラム

【課題】地色補正により低濃度抜き領域が見難くなることを抑制すること。
【解決手段】画像処理装置は、読取データに基づき、原稿画像に、背景色よりも低い画像濃度で打ち抜かれた領域である低濃度抜き領域が有るかどうかを判断する領域有無判断処理と、低濃度抜き領域が無いと判断した場合、読取データに対し、原稿画像の地色濃度に応じた地色補正を行い、低濃度抜き領域が有ると判断した場合、少なくとも当該低濃度抜き領域及びその背景領域の読取データに対し、地色補正を行わない補正切替処理と、を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書によって開示される発明は、原稿画像を読み取って得られた読取画像の地色を補正する地色補正に関する技術である。
【背景技術】
【0002】
従来から、スキャナやコピー機などの画像読取装置には、原稿画像を読み取って得られた読取画像から原稿画像の地色、即ち、文字や図等の背景色の濃度(以下、地色濃度)を検出し、読取画像に対し、原稿画像の地色濃度を薄くすることにより、上記文字等を見易くする、いわゆる地色補正機能を有するものがある。この従来の画像読取装置では、上記読取画像のうち読取方向における先端領域の画像濃度の平均値が所定濃度以下であるかどうかを判断し、画像濃度の平均値が所定濃度以下である場合に、当該平均値が原稿画像の地色濃度であるとみなし、地色補正を実行する構成になっている(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−77880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、原稿画像には、例えば白抜き文字など、背景色よりも低い画像濃度で打ち抜かれるように描かれた文字形等の領域が含まれることがある。以下、このような文字・図形等を、低濃度抜き領域という。上記画像読取装置など、従来の画像処理装置では、低濃度抜き領域が含まれるかどうかにかかわらず、低濃度抜き領域の背景色が原稿画像の地色であれば、地色補正が実行される。そうすると、地色補正の実行により、低濃度抜き領域と背景との境界が不明確になるため、却って、低濃度抜き領域が見難くなってしまうという問題が生じる。
【0005】
本明細書では、地色補正により低濃度抜き領域が見難くなることを抑制することが可能な技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書によって開示される画像処理装置は、原稿画像の読取データを取得するデータ取得部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記読取データに基づき、前記原稿画像の地色濃度を検出する地色濃度検出処理と、前記読取データに基づき、前記原稿画像に、背景色よりも低い画像濃度で打ち抜かれた領域である低濃度抜き領域が有るかどうかを判断する領域有無判断処理と、前記領域有無判断処理で前記低濃度抜き領域が無いと判断した場合、前記読取データに対し、前記原稿画像の地色濃度に応じた地色補正を行い、前記低濃度抜き領域が有ると判断した場合、少なくとも当該低濃度抜き領域及びその背景領域の読取データに対し、前記地色補正を行わない補正切替処理と、を実行する構成を有する。
【0007】
上記画像処理装置では、前記領域有無判断処理には、前記読取データに基づき前記原稿画像を階調反転した反転画像を生成する階調反転処理と、前記反転画像からエッジ画素を抽出するエッジ抽出処理と、前記エッジ抽出処理の抽出結果に基づき、基準値以上の幅を有する前記エッジ画素の集合体が有るかどうかを判断し、当該集合体が有れば、前記低濃度抜き領域が有ると判断する集合体有無判断処理と、が含まれる構成でもよい。
【0008】
上記画像処理装置では、前記制御部は、前記地色濃度検出処理で検出された前記原稿画像の地色濃度が基準濃度以下であるかどうかを判断する濃度判断処理を実行し、前記補正切替処理において、前記地色濃度が前記基準濃度以下であり、且つ、前記低濃度抜き領域が無いと判断した場合、前記読取データに対して前記地色補正を行い、前記地色濃度が前記基準濃度以下であり、且つ、前記低濃度抜き領域が有ると判断した場合、前記読取データに対して前記地色補正を行わない構成でもよい。
【0009】
上記画像処理装置では、前記制御部は、前記地色濃度検出処理において、前記読取データから前記原稿画像の各ラインの地色濃度を検出し、前記地色濃度検出処理の検出結果に基づき、前記原稿画像から、互いの地色濃度差が基準範囲内である複数のラインが連続する1または複数の領域を特定する領域特定処理を実行し、前記領域特定処理で特定された領域毎に、前記領域有無判断処理及び前記補正切替処理を実行する構成でもよい。
【0010】
上記画像処理装置では、原稿に対して相対移動しながら、当該原稿を読み取る読取デバイスを備え、前記データ取得部は、前記読取デバイスから前記原稿画像の読取データを取得する構成でもよい。
【0011】
なお、この発明は、画像処理方法、当該方法または上記画像処理装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、原稿画像に、背景色よりも低い画像濃度で打ち抜かれた領域である低濃度抜き領域が有るかどうかが判断され、低濃度抜き領域が有ると判断された場合、少なくとも当該低濃度抜き領域及びその背景領域の読取データに対して地色補正は行われない。従って、地色補正により低濃度抜き領域が見難くなることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施形態1に係る複合機の構成を概略的に示す部分的断面図
【図2】複合機の電気的構成を概略的に示すブロック図
【図3】読取処理を示すフローチャート
【図4】原稿、読取画像を例示する模式図
【図5】補正処理を示すフローチャート
【図6】部分画像に対する画像変換過程を示す模式図
【図7】実施形態2の補正処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
<実施形態1>
実施形態1に係る複合機1について、図1から図6を参照しつつ説明する。以下、図1において紙面左側を複合機1の前側とし、紙面手前側を複合機1の右側とし、紙面上側を複合機1の上側として説明する。複合機1は、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能、ファクシミリ機能などを有する多機能周辺装置であり、画像処理装置の一例である。
【0015】
(複合機の構成)
図1に示すように、複合機1は、図示しない印刷機構等を備える本体部2、及び、当該本体部2の上方に設けられたスキャナユニット3を備える。スキャナユニット3は、原稿載置部(以下、FB4という)、原稿カバー5及び読取デバイス7を有する。FB4は、台枠11、透明なガラス板からなる第1プラテンガラス12、第2プラテンガラス13、及びこれらのガラス12,13の中間に配置された中間枠14を含む。FB4は、原稿カバー5によって開閉可能に覆われている。
【0016】
原稿カバー5は、FB4を覆う閉姿勢(図1参照)とFB4を開放する開姿勢とに回動可能に本体部2に支持されており、原稿自動送り装置(以下、ADF6という)、原稿トレイ21及び排出トレイ25を有する。ADF6は、押圧部材22、各種ローラ24等を有する。原稿トレイ21は、ADF6で搬送される原稿Mを載置するトレイである。ADF6には、ローラ24等によって原稿Mが原稿トレイ21から排出トレイ25へと搬送される経路である搬送路27が形成されている。以後、搬送路27に沿った方向を搬送方向という。図1に、搬送方向を矢印28で示す。
【0017】
読取デバイス7は、台枠11等の下側において、図示しない移動機構によって前後方向に移動可能に設けられている。図1では、読取デバイス7は、第2プラテンガラス13を介して、押圧部材22に対向配置されている。読取デバイス7は、CIS(Contact Image Sensor)を有する構成であり、複数の読取素子7Aが、左右方向に沿って並んで配置されているとともに、その近傍に、RGBの複数の光源7Bが配置されている。なお、読取デバイス7は、CISに限らず、例えばCCD(Charge Coupled Drive Image Sensor)を有する構成でもよい。読取デバイス7は、データ取得部の一例である。
【0018】
以上の構成により、スキャナユニット3では、FB読取とADF読取とが実行可能である。FB読取は、FB4上に静止状態で載置された原稿Mの片面、図1では下面を読み取る方式である。FB読取では、読取デバイス7が、図1に示す位置から同図の点線で示す位置まで移動しつつ、原稿Mの下面を読み取る。ADF読取は、原稿トレイ21に載置された原稿Mの片面、図1では上面を読み取る方式である。ADF読取では、読取デバイス7が、第1プラテンガラス12の下側(図1参照)に位置し、ADF6が原稿Mを原稿トレイ21から排出トレイ25へと搬送する過程において、読取デバイス7により原稿Mの片面を読み取る方式である。
【0019】
(複合機の電気的構成)
図2に示すように、複合機1は、制御基板30を備える。制御基板30には、制御ユニット31、デバイス制御部32、アナログフロントエンド(以下、AFE)33、駆動部34が搭載されており、これらにバス36を介して、操作ユニット38、表示ユニット37などが接続されている。操作ユニット38は、複数のボタンを備え、ユーザにより各種の指示や設定の入力操作が可能である。表示ユニット37は、ディスプレイやランプ等を備え、各種の設定画面や装置の動作状態等を表示することが可能である。
【0020】
制御ユニット31は、中央処理装置(以下、CPU)31A、及び、メモリ31Bを有する。メモリ31Bには、複合機1の動作を制御するための各種のプログラムが記憶されており、CPU31Aは、メモリ31Bから読み出したプログラムに従って、複合機1の各部を制御する。メモリ31Bは、RAMやROMを有する。制御ユニット31は、制御部の一例である。
【0021】
デバイス制御部32は、CPU31Aからの命令に基づいて、光源7Bの点灯/消灯、及び、CIS7Aによる読み取りを制御する信号を読取デバイス7に送信する。読取デバイス7は、デバイス制御部32から信号を受け取ると、光源7Bを点灯し、原稿Mから反射される反射光をCIS7Aにより受光する。また、読取デバイス7は、CIS7Aが受光した受光量に応じたアナログの第1読取データをAFE33に出力する。
【0022】
AFE33は、読取デバイス7から出力されるアナログ信号である第1読取データを、RGB(レッド・グリーン・ブルー)表色系の階調(輝度)、換言すれば画像濃度に応じたデジタル値である第2読取データに変換する。CPU31Aは、当該第2読取データを、バス36を介してメモリ31Bに記憶する。以下、このデジタル値を、階調データという。なお、以下の説明では、第2読取データは8ビット(0〜255)のデータであり、階調データが小さいほど画像濃度が高く、階調データが大きいほど画像濃度が低い場合を例に挙げて説明する。駆動部34は、各種ローラ24を用いて原稿Mを搬送方向に搬送する搬送機構39や、読取デバイス7を移動させる移動機構等に接続されており、CPU31Aからの命令に基づいて搬送機構39等の動作を制御する。
【0023】
(読取処理)
ユーザが、原稿トレイ21またはFB4上に原稿Mを載置し、操作ユニット38にてモノクロ形式の読取指示の入力操作をすると、制御ユニット31は、図3に示す読取処理を実行する。具体的には、CPU31Aが、上記プログラムを読み出して、上記読取処理を実行する。当該読取処理を実行するためのプログラムは、画像処理プログラムの一例である。この読取処理では、制御ユニット31は、原稿Mの画像を読取デバイス7に読み取らせつつ、その原稿Mの画像に、低濃度抜き領域が無ければ、読取データに対し、原稿Mの画像の地色濃度に応じた地色補正を行い、低濃度抜き領域が有れば、上記地色補正が行わない。ここで、低濃度抜き領域は、背景色よりも低い画像濃度で打ち抜かれた領域をいい、例えば周辺部分よりも低い画像濃度の文字、図形等であり、より具体的には白抜き文字、画像などが含まれる。
【0024】
図4には、原稿M1、読取画像G1、読取画像G2が示されている。原稿M1は、読取方向における先端側に位置する領域M1A、及び、その後方に位置する領域M1Bを有する。領域M1Aには、白色の文字の背景部分がグレイ色でベタ塗りされた画像が印刷されており、領域M1Bには、文字、イメージ及びグラフ等の背景部分が薄い灰色でベタ塗りされた画像が印刷されている。なお、上記読取方向は、FB読取の場合、図1においてFB4上に載置された原稿Mに対してその前端から後端に向かう方向であり、ADF読取の場合、ADF6によって搬送される原稿Mに対して、その搬送方向の前端から後端に向かう方向である。また、領域領域M1Aの白色の文字「TITLE」の部分は、低濃度抜き領域に該当する。
【0025】
読取画像G1は、低濃度抜き領域の有無に関係なく、領域領域M1A、M1Bに一律に地色補正を実行して得られた画像である。読取画像G2は、低濃度抜き領域が有る領域M1Aに対して地色補正を実行せずに、低濃度抜き領域がない領域M1Bに対して地色補正を実行して得られた画像である。
【0026】
(地色濃度検出処理)
CPU31Aは、原稿Mの画像の地色濃度を検出する地色濃度検出処理を実行する。CPU31Aは、まずライン番号N及び領域番号Kを1に初期化し、さらにエンドライン番号M(K)をゼロに初期化し(S1)、読取デバイス7に原稿M上の画像におけるN番目のラインを読み取らせて、そのN番目のラインの第2読取データを取得するライン画像読取処理を実行する(S2)。なお、ラインとは、原稿Mの画像のうち、上記複数の読取素子7Aの並び方向、即ち、主走査方向に沿った線状部分の画像である。また、モノクロ形式の画像読取では、CPU31Aは、モノクロの階調データを示すグリーンの第2読取データのみ取得する。
【0027】
CPU31Aは、N番目のラインについて、ラインの地色濃度の階調データを算出するライン地色濃度算出処理を実行する(S3)。ラインの地色濃度とは、そのライン画像において広い範囲を占める領域の色、換言すれば背景部分の画像濃度をいう。以下、ラインの地色濃度の階調データを、単に、ラインの地色濃度値DL(N)ということがある。具体的には、N番目のラインにおける全画素の階調データの高いものから所定数の画素を抽出し、その所定数の画素の階調データの平均値を、当該ラインの地色濃度値DL(N)とする。なお、所定数の一例としては、全画素が1024個の場合、10個が好ましい。
【0028】
CPU31Aは、N番目のラインの地色濃度値DL(N)を算出すると、現在の処理対象が、先頭領域(K=1)、かつ、先頭ライン(N=1)であるかどうかを判断する(S4)。CPU31Aは、先頭領域1、かつ、先頭ラインであると判断した場合(S4:YES)、その先頭ラインの地色濃度値DL(1)を、先頭領域1の地色濃度値DE(1)としてメモリ31Bに記憶し、エンドライン番号M(1)を1に設定して、メモリ31Bに記憶する(S5)。図4の例では、原稿Mのうち、領域M1Aが先頭領域1とされ、当該先頭領域1における先頭ラインの背景色である灰色の階調データが、先頭領域1の地色濃度値DE(1)とされる。
【0029】
次に、CPU31Aは、読取範囲が終了したかどうかを判断する(S10)。具体的には、CPU31Aは、ライン番号Nが、予め定められた読取範囲に対応する全ライン数Nmaxを超えた場合に、読取範囲が終了したと判断する。なお、読取範囲は、原稿Mのサイズにかかわらず固定の範囲でもよいし、原稿Mのサイズに応じて変更される範囲でもよい。CPU31Aは、読取範囲が終了していないと判断すれば(S10:NO)、ライン番号Nに1加算して(S11)、S2に戻る。
【0030】
CPU31Aは、先頭領域、かつ、先頭ラインでないと判断した場合(S4:NO)、S3のライン地色濃度算出処理の算出結果に基づき、原稿Mの画像から、互いの地色濃度差が基準範囲内である複数のラインが連続する、1または複数の領域を特定する、領域特定処理を実行する(S6〜S9)。具体的には、CPU31Aは、S3で算出したラインの地色濃度値DL(N)と、現在処理対象の領域Kの地色濃度値DE(K)との差が、基準範囲以内であるかどうかを判断する(S6)。なお、この領域Kの地色濃度値DE(K)は、上記S5または後述するS9においてメモリ31Bに記憶される。CPU31Aは、その差が基準範囲以内であると判断した場合(S6:YES)、N番目のラインと1つ前のN−1番目のラインとは、地色濃度が略同一であるとして、当該領域Kのエンドライン番号M(K)を、Nに更新し(S7)、S10に進む。つまり、1つ前のN−1番目までのラインとN番目のラインとが、同一の領域Kに含められる。
【0031】
これに対し、CPU31Aは、ラインの地色濃度DL(N)と領域Kの地色濃度DE(K)との差が基準範囲外であると判断した場合(S6:NO)、N番目のラインと1つ前のN―1番目のラインとは、地色濃度が異なるとして、領域番号Kに1を加算する(S8)。つまり、1つ前のN−1番目までのラインが領域Kに含められ、N番目のラインが次の領域K+1に含められる。また、CPU31Aは、エンドライン番号M(K)の現在値を、領域番号Kに対応つけてメモリ31Bに記憶する。このとき、エンドライン番号M(K)の現在値は、N−1である。即ち、CPU31Aは、N−1番目のラインを、領域Kの最終ラインとしてメモリ31Bに記憶する。図4の例では、領域M1Aと領域M1Bとの境界の直前のラインが、領域M1Aの最終ラインとされる。
【0032】
そして、CPU31Aは、N番目のラインを、新たな領域Kの先頭ラインとし、その地色濃度値DL(N)を、新たな領域Kの地色濃度値DE(K)としてメモリ31Bに記憶して(S9)、S10に進む。図4の例では、領域M1Aと領域M1Bとの境界の直後のラインが、領域M1Bの先頭ラインとされ、その先頭ラインの背景色である薄い灰色の階調データが、領域M1Bの地色濃度値DE(2)とされる。
【0033】
(補正処理)
CPU31Aは、読取範囲が終了したと判断すれば(S10:YES)、図5に示す補正処理を実行する(S12)。この補正処理では、原稿Mの各領域ごとに、低濃度抜き領域の有無に応じて地色補正を実行するかどうかが決定される。CPU31Aは、領域番号Kを1に初期化し(S21)、当該領域Kの地色濃度値DE(K)をメモリ31Bから読み出す。そして、CPU31Aは、領域Kの地色濃度値DE(K)が、基準値Dth以上であるかどうか、換言すれば、領域Kの地色濃度が、基準濃度以下であるかどうかを判断する、濃度判断処理を実行する(S22)。
【0034】
CPU31Aは、領域Kの地色濃度値DE(K)が基準値Dth以上であると判断した場合には(S22:YES)、当該領域K内に低濃度抜き領域が有るかどうかを判断する、領域有無判断処理(S23〜S27)を実行する。図6には、原稿Mの画像のうち、文字「T」を含む部分画像T(T0〜T3)について、同処理での画像変換の過程が示されている。
【0035】
CPU31Aは、図3のS5、S8で記憶したエンドライン番号M(K)に基づき、領域Kに対応する第2読取データをメモリ31Bから取得する(S23)。そして、CPU31Aは、取得した第2読取データに基づき、領域Kの読取画像を階調反転した反転画像を生成する、階調反転処理を実行する(S24)。より具体的には、CPU31Aは、領域Kの第2読取データの階調データを、0〜255で示す値から255〜0で示す値にレベル反転させる。以下、この階調反転後の読取データを、反転後読取データという。例えば階調データが255である白色の読取データは、階調データが0である黒色の読取データに変換される。これにより、図6に示すように、部分画像T0は、これに対して画像濃度が反転した反転画像T1に変換される。
【0036】
CPU31Aは、階調反転処理で生成された反転画像T1からエッジ画素を抽出するエッジ抽出処理を実行する(S25)。具体的には、CPU31Aは、反転後読取データの階調データとエッジ用閾値とを大小比較し、その比較結果に基づき、反転後読取データを、「0」、「1」の2値化データに変換する。これにより、図6に示すように、反転画像T1は、エッジ画素が、T字状に集合したエッジ画像T2に変換される。なお、以上のエッジ抽出処理は一例であり、これに以外に、公知の様々なエッジ抽出方法を適用することができる。
【0037】
CPU31Aは、エッジ抽出処理の抽出結果に基づき、領域Kにエッジ画素の集合体が有るかどうかを判断し、当該集合体が有れば、低濃度抜き領域が有ると判断する集合体有無判断処理(S26,S27)を実行する。CPU31Aは、エッジ抽出処理で生成されたエッジ画像T2から、互いに直交する方向において基準値以上の幅を有するエッジ画素の集合体を検索する、エッジデータ解析処理を実行する(S26)。例えば、CPU31Aは、領域Kの先頭ラインからエンドラインに向かって順次、エッジ画素を検出して、エッジ画素の集合体を検索する。このエッジ画素の集合体の一例は、互いの画素同士のライン方向及び上記読取方向における間隔が、基準間隔以内である画素群であって、且つ、当該画素群のライン方向及び読取方向における幅が、基準値以上のものである。なお、このエッジデータ解析処理は、常に領域K全体について実行する構成でもよいし、また、上記エッジ画素の集合体が検索された時点で、それ以降のラインに対するエッジデータ解析を実行しない構成でもよい。
【0038】
CPU31Aは、領域有無判断処理で低濃度抜き領域が無いと判断した場合、領域Kの第2読取データに対し、地色濃度値DE(K)に応じた地色補正を行い、低濃度抜き領域が有ると判断した場合、領域Kの第2読取データに対し、地色補正を行わない、補正切替処理(S27〜S29)を実行する。CPU31Aは、エッジデータ解析処理の結果、エッジ画素の集合体が無ければ、低濃度抜き領域が無いと判断し(S27:NO)、領域Kに対し、地色濃度値DE(K)に応じた地色補正を実行する(S28,S29)。CPU31Aは、地色濃度値DE(K)を、より高い値にする、換言すれば、領域Kの地色濃度を、より薄くする、或いは白色にするための補正係数Hを算出する(S28)。例えば、地色濃度値DE(K)が200であるとすると、白色の階調データは255なので、補正係数Hは、1.275(=255/200)とされる。
【0039】
CPU31Aは、補正係数Hを算出すると、メモリ13Bに記憶されている領域Kの第2読取データに対して、各画素の階調データに補正係数Hを乗じる地色補正を開始し(S29)、S30に進む。なお、以上の地色補正は一例であり、これに以外に、公知の様々な地色補正を適用することができる。一方、CPU31Aは、エッジデータ解析の結果、エッジ画素の集合体が有れば、低濃度抜き領域が有ると判断し(S27:YES)、領域Kに対し、地色補正を実行せずにS30に進む。そして、CPU31Aは、全ての領域の処理が終了していなければ(S30:NO)、領域番号Kに1を加算して(S31)、S22に戻り、全ての領域の処理が終了していれば(S30:YES)、本補正処理及び読取処理を終了する。
【0040】
また、CPU31Aは、領域Kの地色濃度値DE(K)が、基準値Dth未満である、換言すれば、原稿Mの地色濃度が、基準濃度を超えると判断した場合には(S22:NO)、地色補正等をせずにS30に進む。このように原稿Mの地色濃度が濃い場合、仮に地色補正を行うと、地色濃度だけでなく、文字等の画像濃度も極めて低くなり、却って見難くなるおそれがあるからである。
【0041】
図4の例では、原稿Mの領域M1Aには、白色の文字「TITLE」の部分が存在する。ここで、仮に、領域M1Aに対して地色補正が実行されると、読取画像G1の領域G1Aに示すように、白色の文字の背景色まで、より薄い色または白色に補正されるため、地色補正前に比べて、白色の文字と背景色との画像濃度差が小さくなる結果、白色の文字が見難くなってしまう。
【0042】
これに対して、本実施形態では、領域M1Aに対して地色補正は実行されない。従って、読取画像G2の領域G2Aに示すように、白色の文字と背景色との画像濃度差は、原稿Mと変わらないため、白色の文字が見難くなることを抑制することができる。なお、領域M1Bについては、低濃度領域が無く、地色濃度が基準濃度以下であるので、地色補正が実行される(読取画像G1、G2の領域G1B、G2B参照)。このため、文字や図面等が、原稿Mに比べて見易くなっている。
【0043】
(本実施形態の効果)
【0044】
本実施形態によれば、原稿Mの画像に、背景色よりも低い画像濃度で打ち抜かれた領域である低濃度抜き領域が有るかどうかが判断され、低濃度抜き領域が有ると判断された場合(S27:YES)、少なくとも当該低濃度抜き領域及びその背景領域の読取データに対して地色補正は行われない。従って、地色補正により低濃度抜き領域が見難くなることを抑制することができる。
【0045】
また、本実施形態とは異なり、制御ユニット31が、領域有無判断処理において、階調反転せずに原稿Mの画像から直接エッジ画素を抽出して低濃度抜き領域が有るどうかを判断する構成でもよい。図6には、部分画像T0から、階調反転せずに直接生成したエッジ画像T3が例示されている。このようなエッジ画像T3では、例えばT字部分内にノイズ画素等が存在することにより、T字部分を、低濃度抜き領域ではないと誤判断されるおそれがある。
【0046】
これに対して、本実施形態では、原稿Mの画像を階調反転した反転画像からエッジ画素が抽出され(S24,S25)、基準値以上の幅を有するエッジ画素の集合体の有無に基づき、低濃度抜き領域が有るどうかが判断される(S26.S27)。エッジ画像T2は、検索対象であるT字部分がエッジ画素領域になっているので、T字部分が非エッジ画像領域になっているエッジ画像T3に比べて、T字部分の有無を正確に判断することができる。つまり、本実施形態の構成であれば、階調反転しない上記構成に比べて、低濃度抜き領域の有無を精度よく判断することができる。
【0047】
また、本実施形態によれば、領域Kの地色濃度が基準濃度以下であっても低濃度抜き領域が有ると判断した場合には(S22:YES、かつ、S27:YES)、地色補正を実行しないことにより、地色補正により低濃度抜き領域が見難くなることを抑制することができる。
【0048】
また、領域特定処理(S6〜S9)で特定された領域毎に、領域有無判断処理及び補正切替処理が実行される。このため、原稿Mの画像に対し、互いの地色濃度が基準範囲内である複数のラインが連続する1または複数の領域ごとに、領域有無判断処理及び補正切替処理を個別に実行することができる。
【0049】
さらに、読取デバイス7で読み取った原稿Mの画像の読取データについて、地色補正により低濃度抜き領域が見難くなることを抑制することができる。
【0050】
<実施形態2>
図7は実施形態2を示す。前記実施形態1との相違は、補正処理の内容にあり、その他の点は前記実施形態1と同様である。従って、実施形態1と同一符号を付して重複する説明を省略し、異なるところのみを次に説明する。
【0051】
上記実施形態1では、制御ユニット31は、原稿Mの画像の各領域Kごとに、領域有無判断処理及び補正切替処理を実行する構成であった。これに対し、本実施形態では、制御ユニット31は、原稿Mの画像(読取画像)全体に対して領域有無判断処理及び補正切替処理を実行する構成である。具体的には、CPU31Aは、図7に示す補正処理を実行する。
【0052】
CPU31Aは、地色濃度検出処理の結果に基づき、原稿Mの画像のうち最大領域の地色濃度値DE(K)を抽出して、地色濃度値Dmaxとし、地色濃度値Dmaxが、基準値Dth以上であるかどうか、換言すれば、最大領域の地色濃度が、基準濃度以下であるかどうかを判断する、濃度判断処理を実行する(S41)。なお、CPU31Aは、原稿Mの画像に含まれる複数領域の地色濃度値DE(K)の平均値を算出し、その平均値が、基準値Dth以上であるかどうかを判断する構成でもよい。
【0053】
CPU31Aは、最大領域の地色濃度値Dmaxが基準値Dth以上であると判断した場合には(S41:YES)、原稿Mの画像全体に対して、上記S24〜26と同様の領域有無判断処理(S42〜S44)を実行する。CPU31Aは、エッジデータ解析処理の結果、低濃度抜き領域が無いと判断し(S45:NO)、原稿Mの画像全体に対して、地色濃度値Dmaxに応じた地色補正を実行する(S46,S47)。
【0054】
CPU31Aは、地色濃度値Dmaxを、より高い値にする、換言すれば、最大領域の地色濃度を、より薄くする、或いは白色にするための補正係数Hを算出する(S46)。CPU31Aは、補正係数Hを算出すると、メモリ13Bに記憶されている原稿Mの画像全体の第2読取データに対して、各画素の階調データに補正係数Hを乗じる地色補正を開始し(S47)、本補正処理及び読取処理を終了する。一方、CPU31Aは、エッジデータ解析の結果、低濃度抜き領域が有ると判断し(S27:YES)、原稿Mの画像全体に対し、地色補正を実行せずに本補正処理及び読取処理を終了する。
【0055】
本実施形態によれば、原稿Mの画像に、低濃度抜き領域が有るかどうかが判断され、低濃度抜き領域が有ると判断された場合(S45:YES)、原稿Mの画像全体の読取データに対して地色補正は行われない。従って、地色補正により低濃度抜き領域が見難くなることを抑制することができる。
【0056】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態では、画像処理装置の一例として、複合機1を挙げた。しかし、画像処理装置は、これに限らず、スキャナ機能のみ有するスキャナ装置単体、ファクシミリ装置単体、スキャナ機能及び印刷機能のみ有するコピー機などでもよい。また、画像処理装置は、FB4を有しない構成でもよい。例えば、1つまたは2つの読取デバイスが、ADF6の搬送路途中で原稿の画像を読み取り構成でもよい。更に、画像処理装置は、例えば、パーソナルコンピュータなど、読取デバイスを備えず、スキャナ装置や外部メモリ等の外部機器から読取画像のデータを、インターフェースを介して取得する情報処理装置でもよい。この構成では、インターフェースが、データ取得部の一例である。
【0057】
上記実施形態では、データ取得部の一例として、読取デバイス7を例に挙げた。しかし、データ取得部は、これに限らず、読取画像データが記憶される外部記憶装置や、読取画像データを送信する外部機器と通信可能に接続される接続部、例えばUSBインターフェースなどでもよい。
【0058】
上記実施形態では、制御ユニット31は、1つのCPU31Aを備える構成であった。しかし、制御ユニット31は、複数のCPUを備え、当該複数のCPUで、読取処理中の各処理を分担して実行させる構成でもよい。また、制御ユニット31は、CPUに代えて、または、CPUに加えて、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、画像処理回路などのハード回路を備え、CPUとハード回路とで、読取処理中の各処理を分担して実行させる構成でもよい。
【0059】
また、読取処理中の各処理、特に、地色濃度検出処理、領域有無判断処理、地色補正、補正切替処理、濃度判断処理、領域特定処理の実行順序は、図3、図5に示した実行順序に限らず、適宜入れ替えることができる。例えば、上記実施形態1では、制御ユニット31は、地色濃度検出処理(図3のS2〜S9)を、原稿Mの画像の全体領域について完了した後に、図5の補正処理を実行した。しかし、これに限らず、制御ユニット31は、原稿Mの画像のうち一領域の地色濃度検出処理を終了した後、当該一の領域の補正処理を、次の領域の地色濃度検出処理の開始前、または、実行中に並行して実行する構成でもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、制御ユニット31は、補正処理において、濃度判断処理(S22)の後に、領域有無判断処理等(S23〜S27)を実行した。しかし、制御ユニット31は、領域有無判断処理等の後に、濃度判断処理を実行する構成でもよい。但し、上記実施形態であれば、領域Kの地色濃度が閾値よりも高く地色補正の必要がない場合に、領域有無判断処理等を行う必要がないため、制御ユニット31の処理負担を軽減することができる。
【0061】
上記実施形態では、制御ユニット31は、読取処理において、濃度判断処理及び領域特定処理を実行する構成であった。しかし、これに限らず、制御ユニット31は、濃度判断処理及び領域特定処理の少なくとも一方を実行しない構成でもよい。
【0062】
上記実施形態では、画像処理プログラムの一例として、RAMやROMを有するメモリ31Bに記憶されたものを例に挙げた。しかし、画像処理プログラムは、これに限らず、ハードディスク装置、フラッシュメモリ(登録商標)などの不揮発性メモリや、CD−Rなどの記憶媒体などに記憶されたものでもよい。
【0063】
上記実施形態では、モノクロ形式の読取指示がされた場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、カラー形式の読取指示がされた場合に、そのカラーの読取画像に対して地色補正を行う構成でもよい。この場合、R、G、Bの色ごとに、図3に示す読取処理を実行する構成が好ましい。特に領域有無判断処理では、例えばR、G、Bの色ごとに、図5のS23〜S26を個別に実行し、例えば2色以上について、低濃度抜き領域が有ると判断した場合に、地色補正をしないと判断する構成でもよい。
【0064】
上記各実施形態では、制御ユニット31は、図5の補正処理及び図7の補正処理のいずれか一方のみ実行可能な構成であった。しかし、制御ユニット31は、図5の補正処理及び図7の補正処理の両方を実行可能であり、例えばユーザが操作ユニット38でモード選択することにより、両補正処理を選択的に実行する構成でもよい。これにより、ユーザは、補正切替処理を、領域ごとに詳細に行いたい場合には図5の補正処理の実行モードを選択し、補正切替処理を、簡単、高速に行いたい場合には図7の補正処理の実行モードを選択することができるため、補正切替処理の利便性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0065】
1:複合機 7:読取デバイス 31:制御ユニット 33:AFE M:原稿

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿画像の読取データを取得するデータ取得部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記読取データに基づき、前記原稿画像の地色濃度を検出する地色濃度検出処理と、
前記読取データに基づき、前記原稿画像に、背景色よりも低い画像濃度で打ち抜かれた領域である低濃度抜き領域が有るかどうかを判断する領域有無判断処理と、
前記領域有無判断処理で前記低濃度抜き領域が無いと判断した場合、前記読取データに対し、前記原稿画像の地色濃度に応じた地色補正を行い、前記低濃度抜き領域が有ると判断した場合、少なくとも当該低濃度抜き領域及びその背景領域の読取データに対し、前記地色補正を行わない補正切替処理と、を実行する構成を有する、画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記領域有無判断処理には、
前記読取データに基づき前記原稿画像を階調反転した反転画像を生成する階調反転処理と、
前記反転画像からエッジ画素を抽出するエッジ抽出処理と、
前記エッジ抽出処理の抽出結果に基づき、基準値以上の幅を有する前記エッジ画素の集合体が有るかどうかを判断し、当該集合体が有れば、前記低濃度抜き領域が有ると判断する集合体有無判断処理と、が含まれる、画像処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像処理装置であって、
前記制御部は、前記地色濃度検出処理で検出された前記原稿画像の地色濃度が基準濃度以下であるかどうかを判断する濃度判断処理を実行し、
前記補正切替処理において、前記地色濃度が前記基準濃度以下であり、且つ、前記低濃度抜き領域が無いと判断した場合、前記読取データに対して前記地色補正を行い、前記地色濃度が前記基準濃度以下であり、且つ、前記低濃度抜き領域が有ると判断した場合、前記読取データに対して前記地色補正を行わない、画像処理装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
前記制御部は、
前記地色濃度検出処理において、前記読取データから前記原稿画像の各ラインの地色濃度を検出し、
前記地色濃度検出処理の検出結果に基づき、前記原稿画像から、互いの地色濃度差が基準範囲内である複数のラインが連続する1または複数の領域を特定する領域特定処理を実行し、
前記領域特定処理で特定された領域毎に、前記領域有無判断処理及び前記補正切替処理を実行する、画像処理装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
原稿に対して相対移動しながら、当該原稿を読み取る読取デバイスを備え、
前記データ取得部は、前記読取デバイスから前記原稿画像の読取データを取得する構成である、画像処理装置。
【請求項6】
原稿画像の読取データを取得するデータ取得部を有する画像処理装置のコンピュータに、
前記読取データに基づき、前記原稿画像の地色濃度を検出する地色濃度検出処理と、
前記読取データに基づき、前記原稿画像に、背景色よりも低い画像濃度で打ち抜かれた領域である低濃度抜き領域が有るかどうかを判断する領域有無判断処理と、
前記領域有無判断処理で前記低濃度抜き領域が無いと判断した場合、前記読取データに対し、前記原稿画像の地色濃度に応じた地色補正を行い、前記低濃度抜き領域が有ると判断した場合、少なくとも当該低濃度抜き領域及びその背景領域の読取データに対し、前記地色補正を行わない補正切替処理と、を実行させる、画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−115612(P2013−115612A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−260039(P2011−260039)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】