説明

画像送信装置、画像送信プログラム、及び画像通信システム

【課題】予め定められた送信先へ画像の送信を効率良く通知できる画像送信装置、画像送信プログラム、及び画像通信システムを提供する
【解決手段】
対象物を撮像する撮像装置から対象物を表す撮像画像を取得する画像取得手段と、画像取得手段が取得した撮像画像の送信を求める送信要求を受信すると共に、送信要求に応じて撮像画像を送信する通信手段と、通信手段が撮像画像を送信した送信先を表す情報を保持する保持手段と、保持手段が保持する送信先を表す情報に基づいて予め定められた2以上の送信先へ通信手段が画像を送信したと判断する場合に、撮像画像の送信を通知する通知装置が2以上の予め定められた送信先に対して撮像画像を送信した旨の通知をするよう通知装置を制御する制御手段とを備える。これによれば、予め定められた2以上の送信先へ対象物を表す撮像画像を送信したことを効率良く通知できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像送信装置、画像送信プログラム、及び画像通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、受信側で再生している音声及び画像データの品質を送信側で知ることができるビデオ会議システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このビデオ会議システムは、ネットワークを介して接続された端末装置間で音声・画像データの送受信を行うビデオ会議システムであって、端末装置に、送信されてきた音声・画像データの受信状態を示す品質情報を生成し、生成した品質情報を送信元の装置に送信する第1の手段と、相手方の端末装置から送信されてきた上記品質情報を表示する第2の手段とを設けたことを特徴とする。
【特許文献1】特開2004−120460号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、予め定められた2以上の送信先へ対象物を表す撮像画像を送信したことを効率良く通知できる画像送信装置、画像送信プログラム、及び画像通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係る画像送信装置は、議論の対象とする対象物を撮像する撮像装置から対象物を表す撮像画像を取得する画像取得手段と、画像取得手段が取得した撮像画像の送信を求める送信要求を受信すると共に、受信した送信要求に応じて撮像画像を送信する通信手段と、通信手段が撮像画像を送信した送信先を表す情報を保持する保持手段と、保持手段が保持する送信先を表す情報に基づいて予め定められた2以上の送信先へ通信手段が画像を送信したと判断する場合に、撮像画像が表す対象物について論じる論者へ撮像画像の送信を通知する通知装置が、2以上の予め定められた送信先に対して撮像画像を送信した旨の通知をするよう通知装置を制御する制御手段とを備えることを特徴としている。
【0005】
上記構成において、通信手段は、撮像画像の送信を要求するために接続を求める接続要求を受信すると共に、受信した接続要求に応じて接続した接続先へ撮像画像を送信し、保持手段は、通信手段が受信した接続要求に応じて接続した接続先を表す情報を保持し、予め定められた2以上の送信先は、保持手段が保持する情報が表す全ての接続先であり、制御手段は、保持手段が保持する送信先を表す情報と接続先を表す情報とに基づいて、全ての接続先へ画像を送信したか否かを判断すると共に、2以上の予め定められた送信先に対して撮像画像を送信した旨の通知をするよう通知装置を制御する構成を採用できる。
【0006】
上記構成において、通知装置は、画像取得手段が取得した撮像画像を表示する表示装置であり、制御手段は、通信手段が予め定められた送信先へ送信した撮像画像を表示するよう表示装置を制御する構成を採用できる。
【0007】
上記構成において、制御手段は、通信手段が予め定められた送信先へ送信した撮像画像を、予め定められた送信先へ送信した順序と関連付けて表示する構成を採用できる。
【0008】
上記構成において、通知装置は、画像取得手段が取得した撮像画像を投影する投影装置であり、
制御手段は、通信手段が予め定められた送信先へ送信した撮像画像を、対象物及び対象物の背景のいずれか1つ以上へ投影するよう投影装置を制御する構成を採用できる。
【0009】
上記構成において、制御手段は、通信手段が予め定められた送信先へ送信した撮像画像を、予め定められた送信先へ送信した順序と関連付けて投影するよう投影装置を制御する構成を採用できる。
【0010】
上記構成において、通知装置は、予め定められた音声を出力する音声出力装置であり、制御手段は、通信手段が予め定められた送信先へ撮像画像を送信したことを音声の出力により通知するよう音声出力装置を制御する構成を採用できる。
【0011】
上記構成において、通知装置は、予め定められた光を点灯する点灯装置であり、制御手段は、通信手段が予め定められた送信先へ撮像画像を送信したことを光の点灯により通知するよう点灯装置を制御する構成を採用できる。
【0012】
上記構成において、通信手段は、予め定められた合図に応じて画像取得手段が取得した撮像画像を送信し、画像取得手段が取得した撮像画像の画素値に基づいて、撮像画像が合図を表すか否かを判定する判定手段と、制御手段は、保持手段が保持する送信先を表す情報と、接続先を表す情報とに基づいて、判定手段が判定した合図に応じて撮像画像を送信していない接続先があると判断する場合に、撮像画像を送信していない接続先がある旨の通知を行うよう通知装置を制御する構成を採用できる。
【0013】
上記構成において、判定手段は、画像取得手段が取得した撮像画像の画素値の変化に基づいて検出する撮像画像の表す像に基づいて、撮像画像が像を用いた合図を表すか否かを判定する構成を採用できる。
【0014】
上記構成において、受信手段は、通信手段が送信した撮像画像の表す対象物を注釈する注釈画像を投影するよう指示する投影指示を更に受信し、制御手段は、注釈画像を対象物に投影する投影装置を受信手段が受信した投影指示に従って制御する構成を採用できる。
【0015】
本発明に係る画像通信システムは、議論の対象とする対象物を撮像する撮像装置と、撮像装置が撮像した撮像画像の送信を要求する送信要求を送信すると共に、送信した送信要求が求める撮像画像を受信する画像受信装置と、画像受信装置が送信した送信要求に応じて撮像装置が撮像した撮像画像を送信した送信先を表す情報を保持すると共に、保持する送信先を表す情報に基づいて予め定められた2以上の送信先へ画像を送信したと判断する場合に、撮像画像が表す対象物について論じる論者へ撮像画像の送信を通知する通知装置が、2以上の予め定められた送信先に対して撮像画像を送信した旨の通知をするよう通知装置を制御する画像送信装置とを備えることを特徴としている。
【0016】
本発明に係る画像送信プログラムは、コンピュータを、議論の対象とする対象物を撮像する撮像装置から対象物を表す撮像画像を取得する画像取得手段と、画像取得手段が取得した撮像画像の送信を求める送信要求を受信すると共に、送信要求に応じて撮像画像を送信する通信手段と、通信手段が撮像画像を送信した送信先を表す情報を保持する保持手段と、保持手段が保持する送信先を表す情報に基づいて予め定められた2以上の送信先へ通信手段が画像を送信したと判断する場合に、撮像画像が表す対象物について論じる論者へ撮像画像の送信を通知する通知装置が、2以上の予め定められた送信先に対して撮像画像を送信した旨の通知をするよう通知装置を制御する制御手段として機能させる構成を採用できる。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の構成によれば、本件発明の構成を有しない場合に比べて、予め定められた2以上の送信先へ対象物を表す撮像画像を送信したことを効率良く通知できる。
【0018】
請求項2の構成によれば、本件発明の構成を有しない場合に比べて、全ての接続先に対して撮像画像を送信したことを効率良く通知できる。
【0019】
請求項3の構成によれば、本件発明の構成を有しない場合に比べて、撮像画像の送信を効率良く通知できるだけでなく、送信した撮像画像の内容を表示できる。
【0020】
請求項4の構成によれば、送信した撮像画像の内容を、送信した順序に関連付けて表示できる。
【0021】
請求項5の構成によれば、本件発明の構成を有しない場合に比べて、撮像画像の送信を効率良く通知できるだけでなく、送信した撮像画像の内容を投影できる。
【0022】
請求項6の構成によれば、送信した撮像画像の内容を送信した順序に関連付けて投影できる。
【0023】
請求項7の構成によれば、本件発明の構成を有しない場合に比べて、音声を用いて撮像画像の送信を効率良く通知できる。
【0024】
請求項8の構成によれば、本件発明の構成を有しない場合に比べて、光を用いて撮像画像の送信を効率良く通知できる。
【0025】
請求項9の構成によれば、本件発明の構成を有しない場合に比べて、対象物を表す撮像画像を送信していない接続先の存在を効率良くかつ確実に通知できる。
【0026】
請求項10の構成によれば、本件発明の構成を有しない場合に比べて、撮像画像の表す像を用いた合図を撮像画像が表すか否かを精度良く判定できる。
【0027】
請求項11の構成によれば、送信した撮像画像の表す対象物を注釈する注釈画像を投影指示に従って投影できる。
【0028】
請求項12の構成によれば、本件発明の構成を有しない場合に比べて、予め定められた2以上の送信先へ対象物を表す撮像画像を送信したことを効率良く通知できる。
【0029】
請求項13の構成によれば、本件発明の構成を有しない場合に比べて、予め定められた2以上の送信先へ対象物を表す撮像画像を送信したことを効率良く通知できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
【実施例1】
【0031】
図1は、本発明の画像送信装置を備える画像通信システムの一実施形態を示す構成図である。
図1に示す画像通信システム1は、画像送信システム10、画像受信システム80及び90、並びに通信網100で構成される。本実施例において、画像通信システム1は、2個の画像受信システム80及び90のシステムで構成されるとして説明するが、これに限定される訳ではない。例えば、画像通信システム1は、単一の又は3個以上の画像受信システムで構成される実施例を採用できる。
【0032】
画像送信システム10は、議論の対象とする対象物19を注釈する注釈画像(以下、アノテーション画像ともいう)、及び注釈画像を投影した対象物19を撮像した撮像画像を通信する。尚、画像受信システム80と画像受信システム90とは、ほぼ同様の構成を有するため、以下単に、画像受信システム80について説明し、画像受信システム90についての説明を省略する。
【0033】
画像送信システム10は、通信網100を挟んで対象物19側に設置される投影装置11、撮像装置12、通知装置14、及び画像送信装置15で構成される。
投影装置11は、例えば、液晶プロジェクタ、CRT(Cathode Ray Tube)プロジェクタ、DLP(Digital Light Processing)プロジェクタ、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)プロジェクタ、又はGLV(Grating Light Valve)プロジェクタで構成される。投影装置11は、画像送信装置15に接続している。投影装置11は、画像送信装置15に制御されて注釈画像を対象物19へ投影する。
【0034】
尚、本実施例において、対象物19は作業台18の上面に配置されている。作業台18の上面は、対象物19の背景として機能する。投影装置11は、対象物19及び対象物19の背景に対して注釈画像を投影する。更に、後述する撮像装置12は、注釈画像が投影された対象物19及び対象物19の背景を撮像するとして説明する。しかし、これに限定される訳ではなく、対象物19は作業台18の上面に配置されない構成を採用し得る。
【0035】
ここで、投影装置11が画像を投影することができる投影領域は、後述する撮像装置12が撮像することができる撮像領域と略一致している。具体例としては、投影装置11と撮像装置12とは、図1に示すように、投影装置11と撮像装置12との光学的な主軸が略並行となり、かつ投影及び撮像の対象とされる対象物19と投影装置11及び撮像装置12との距離が予め定められた条件を満足する距離となるように設置されている。ここで、予め定められた条件を満足する距離とは、投影装置11と撮像装置12との画角が略一致している場合には、投影装置11の投影領域と撮像装置12の撮像領域とが略一致するような距離となる。
【0036】
ここで、図2を参照して、画像送信システム10の他の実施形態について説明する。図2は、画像送信システム10の他の実施形態を示す構成図である。
図2に示す画像送信システム10aは、投影装置11a、撮像装置12a、分光器13、通知装置14、及び画像送信装置15で構成される。投影装置11a、撮像装置12a、通知装置14、及び画像送信装置15は、図1に示す画像送信システム10を構成する各装置及び機器とほぼ同様の構成を有するため、以下主に相違点について説明する。
【0037】
投影装置11aは、投影装置11aの投影領域と撮像装置12aの撮像領域とが略一致するよう設置されている。具体的には、投影装置11の分光器13を介した光学的な主軸と、撮像装置12の分光器13を介した光学的な主軸とが略一致している。また、同様に、投影装置11の画角と撮像装置12の画角は、略一致するように設定されている。更に、投影装置11と投影対象である対象物の距離との距離、及び撮像装置12と撮像対象である対象物の距離との距離が略一致するように、両装置は設置されている。投影装置11aは、画像送信装置15に制御されて注釈画像を対象物19に分光器13を介して投影する。撮像装置12aは、画像送信装置15に制御されて、分光器13を介して投影装置11aの注釈画像を投影した対象物19を撮像する。
【0038】
分光器13は、例えば、ハーフミラー等のビームスプリッターで構成される。分光器13は、入射光を透過光と反射光とに分ける。分光器13は、投影装置11aが対象物19へ投射した注釈画像を表す光の一部を透過する。また、分光器13は、対象物19が反射した反射光の一部を撮像装置12aへ反射する。
【0039】
ここで図1に戻り、画像通信システム1の構成について引き続き説明する。
撮像装置12は、例えば、ビデオカメラ、デジタルカメラ、又はWebカメラで構成される。撮像装置12は、画像送信装置15に接続している。撮像装置12は、画像送信装置15に制御されて注釈画像が投影された対象物19を撮像する。また、撮像装置12は、対象物19を表す撮像画像を画像送信装置15へ出力する。尚、撮像装置12の設置位置及び撮像領域については既に説明したため、重複した説明を省略する。
通知装置14は、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、又はCRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示装置で構成される。通知装置14は、画像送信装置15に接続する。通知装置14は、画像送信装置15に制御されて、画像送信装置15が撮像画像を送信した旨の通知を撮像画像が表す対象物19について論じる論者へ行う。具体的には、画像送信装置15が送信した撮像画像を表示することで、画像送信装置15が撮像画像を送信した旨の通知を行う。
【0040】
ここで図3を参照して、通知装置14が行う通知について説明する。図3は、通知装置14が行う通知の一例を表す図である。
図3に示す通知装置14は、例えば、液晶パネルで構成される表示画面M1に、画像送信装置15に接続する予め定めた2以上の装置に送信した撮像画像Pを表示することで、予め定めた2以上の装置に表示する撮像画像Pを送信したことを通知する。本実施例及び後述する実施例2から6においては、予め定めた2以上の装置は、画像送信装置15に接続する全ての装置をいうとして説明するが、これに限定される訳ではない。
【0041】
ここで図1に戻り、画像通信システム1の構成について引き続き説明を行う。
画像送信装置15は、例えば、パーソナルコンピュータで構成される。画像送信装置15は、投影装置11、撮像装置12、通知装置14、及び通信網100を介して接続する画像受信システム80に接続する。画像送信装置15は、ソフトウェア処理を実行することで下記各種の機能を発揮する。具体的には、画像送信装置15は、画像受信システム80が送信した送信要求に応じて撮像装置12が撮像した撮像画像を送信した送信先を表す情報を保持する。次に、画像送信装置15は、保持する送信先を表す情報に基づいて、予め定められた2以上の前記送信先へ画像を送信したと判断する場合に、2以上の予め定められた送信先に対して撮像画像を送信した旨の通知をするよう通知装置14を制御する。
また、画像送信装置15は、送信した撮像画像の表す対象物19を注釈する注釈画像を投影するよう指示する投影指示(以下、投影コマンドともいう)を画像受信システム80から受信すると共に、受信した投影指示に従って投影装置11を制御する。
【0042】
尚、投影指示は、投影する注釈画像を指示する情報、及び注釈画像の投影を命じる指示を含む。注釈画像を指示する情報は、注釈画像を生成するために必要なベクトル及び座標のいずれか1つ以上を表す情報を含む。ここで、注釈画像は、線、文字、記号、及び図形を用いて注釈を表す画像が含まれる。よって、注釈画像を指示する情報は、注釈画像が円の場合、円の中心と半径の長さを文字列で表した情報を含む。また、注釈画像を指示する情報は、注釈画像の色を定める情報を含む。更に、文字列及び記号のいずれか1つ以上で構成される注釈画像を指示する情報は、文字列及び記号のいずれか1つ以上の書体を定める情報を含む。
【0043】
ここで、図4を参照して、ソフトウェア処理を実行するために用いる画像送信装置15のハードウェア構成について説明する。図4は、画像送信装置15のハードウェア構成の一例を表す図である。
【0044】
画像送信装置15は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の実行部15a、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の読み出し専用メモリである読出専用記憶装置15b、DRAM(Dynamic RAM)又はSRAM(Static RAM)等の揮発性メモリ及びNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリで構成される読書可能記憶装置15c、並びにハードディスク又はフラッシュメモリ等で構成される外部記憶装置15d、及び入出力ポート等で構成される入出力回路15eで構成される。尚、実行部15a、読出専用記憶装置15b、読書可能記憶装置15c、外部記憶装置15d、及び入出力回路15eは互いにバスによって情報の授受が可能なように接続している。
【0045】
ソフトウェア処理は、実行部15aが、読出専用記憶装置15b又は外部記憶装置15dに格納したプログラムを読み込み、読み込んだプログラムが表すソフトウェア処理の実行手順に従って演算を行うことにより実現される。尚、読書可能記憶装置15cには、実行部15aが行った演算の結果を表す情報が書き込まれる。また、必要に応じて入出力回路15eは、接続する投影装置11及び撮像装置12等の各種装置及び機器との間で実行部15aの演算結果を表す情報を入出力する。
【0046】
ここで図5を参照して、画像送信装置15の一構成例について、機能に着目して説明を行う。図5は、画像送信装置15の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0047】
画像送信装置15は、画像取得部151、静止判定部152、保持部153、通信部154、及び制御部155で構成される。
画像取得部151は、実行部15aが画像取得処理を実行することで実現される。画像取得部151は、撮像装置12、静止判定部152、及び通信部154に接続する。画像取得部151は、撮像装置12から撮像画像を取得すると共に、取得した撮像画像を静止判定部152及び通信部154へ出力する。
【0048】
ここで、図6を参照して、画像取得部151の構成について説明する。図6は、画像取得部151の一構成例を表す機能ブロック図である。
画像取得部151は、取得部151a及び記憶部151bで構成される。取得部151aは、実行部15aが画像取得処理を構成する取得処理を実行することで実現される。取得部151aは、撮像装置12及び記憶部151bに接続する。取得部151aは、撮像装置12から予め定められた周期(例えば、毎秒30フレーム)で撮像画像を取得する。また、取得部151aは、取得した撮像画像を記憶部151bへ保存する。尚、本実施例において、取得部151aは、撮像画像を記憶部151bへ上書き保存するとして説明するが、これに限定される訳ではない。
記憶部151bは、例えば、RAMである読書可能記憶装置15c又はHDDである外部記憶装置15dで構成される。記憶部151bは、取得部151a、静止判定部152、及び通信部154に接続する。記憶部151bは、画像取得部151が取得した撮像画像を記憶する。また、記憶部151bが記憶した画像は、静止判定部152及び通信部154によって参照される。
【0049】
ここで図5に戻り、画像送信装置15の構成について引き続き説明を行う。
静止判定部152は、実行部15aが静止判定処理を実行することで実現される。静止判定部152は、画像取得部151及び保持部153に接続する。静止判定部152は、画像取得部151から取得した撮像画像の画素値に基づいて、撮像画像が表す像が静止したか否かを判定する。この判定処理は、撮像画像が予め定められた合図を表すか否かを判定する処理である。具体的には、静止判定部152は、画像取得部151が取得した撮像画像の画素値の変化に基づいて検出する撮像画像の表す像に基づいて、像を用いた合図を撮像画像が表すか否かを判定する。
【0050】
ここで、予め定められた合図は、例えば、対象物19について論じる論者が予め定められた時間に渡って静止する行為である構成を採用できる。具体例としては、予め定められた合図は、論者が指又は腕を予め定められた時間に渡って静止させる行為を含む。また、予め定められた合図は、論者が身振り又は手振りを予め定められた時間に渡って中断する行為を含む。更に、予め定められた合図は、論者が予め定められた時間に渡ってまぶたを閉じたままにする行為をも含む。尚、この予め定められた時間は、画像送信装置15が撮像画像を配信する周期よりも短い周期である構成を採用できる。この予め定められた時間の好適な値は実験又は理論により当業者が容易に定めることができる。
【0051】
予め定められた時間に渡って静止する行為が合図であるこの構成において、静止判定部152は、画像取得部151から対象物19及び対象物19について論じる論者を表す撮像画像を取得する。次に、静止判定部152は、画像取得部151が取得した撮像画像の画素値の変化に基づいて、対象物19について論じる論者の予め定められた時間に渡る静止を検出する。具体的には、静止判定部152は、画像取得部151が取得した撮像画像の画素値に基づいて論者の指を表す撮像画像の領域を検出する。次に、静止判定部152は、検出した領域の撮像画像における位置の変化に基づいて論者の予め定められた時間に渡る静止を検出する。具体例としては、静止判定部152は、論者の肌の色を表す画素値の範囲に属する画素値で構成される領域の形状に基づいて、論者の指を表す領域を検出する。
【0052】
また、予め定められた合図は、対象物29又は対象物29の背景のいずれか1つ以上に照射する光を、予め定められた時間に渡って静止させる行為である構成を採用できる。具体的には、静止判定部152は、画像取得部151が取得した撮像画像の画素値に基づいて、対象物19又は対象物19の背景のいずれか1つ以上に照射された光を検出する。具体例としては、静止判定部152は、画素値から明度を算出すると共に、算出した明度が予め定められた閾値1を超える撮像画像の画素数を検出する。次に、静止判定部152は、検出した画素数の撮像画像に占める割合が予め定められた閾値2を超える場合に照射された光の像を検出する。その後、静止判定部152は、検出した像の撮像画像における位置及び大きさが所定の範囲を超えて変化しない場合に、照射光の予め定められた時間に渡った静止を検出する。尚、予め定められた閾値1及び閾値2の好適な値等は、当業者が容易に行うことができる実験又は理論に基づいて定めることができる。
尚、静止判定部152は、撮像画像の画素値から算出した明度に基づいて予め定められた合図を検出するとして説明したが、これに限定される訳ではない。例えば、静止判定部152は、撮像画像の画素値そのものに基づいて、例えば、赤色等の予め定められた色を有する光の照射を検出する構成を採用できる。
【0053】
ここで図7を参照して、静止判定部152の構成について説明する。図7は、静止判定部152の一構成例を表す機能ブロック図である。
図7に示す静止判定部152は、判定部152a及び記憶部152bで構成される。
判定部152aは、画像取得部151から撮像画像を取得する。次に、前回に保存した撮像画像の画素値と、今回取得した撮像画像の画素値とに基づいて、撮像画像が表す像が予め定めた時間に渡って静止したか否かを判定する。その後、静止判定部152は、判定結果を通信部154に出力する。また、静止判定部152は、今回取得した撮像画像を保存画像として記憶部152bへ保存する。更に、静止判定部152は、時間に渡って撮像画像が表す像が静止したと判定した場合には、保持部153が保持する送信履歴を破棄する。送信履歴とは、画像送信装置15が撮像画像を送信した送信先を表す情報と、送信した送信時刻とを関連付けた情報をいう。つまり、送信履歴の破棄とは、送信先を表す情報と送信時刻とを関連付けた情報の削除をいう。尚、送信先は、例えば、IP(Internet Protocol)アドレス、MAC(Media Access Control)アドレス、マシン名、及びこれらと関連付けたドメイン名で表される構成を採用できる。
【0054】
記憶部152bは、例えば、RAMである読書可能記憶装置15c又はHDDである外部記憶装置15dで構成される。記憶部152bは、判定部152aに接続する。記憶部152bは、判定部152aが保存する撮像画像を記憶する。また、記憶部152bが記憶した画像は、静止判定部152によって参照される。
【0055】
ここで図5に戻り、画像送信装置15の構成について引き続き説明を行う。
保持部153は、例えば、読書可能機能装置15c又は外部記憶装置15dで実現される。保持部153は、接続履歴と送信履歴とを保持(つまり、記憶)する。送信履歴は、既に説明したために重複した説明を省略する。接続履歴は、画像送信装置15と接続した(又は接続することを予め予定されている)接続先を表す情報と、接続した送信時刻とを関連付けた情報とをいう。尚、接続先を表す情報は、送信先を表す情報と同様に表される。保持部153が保持する情報は、通信部154及び制御部155によって参照される。
尚、保持部153は、送信先と送信画像を送信した時刻とを関連付けて記憶するが、これに限定される訳ではなく、単に送信先のみを記憶する構成を採用できる。同様に、保持部153は、接続先と接続した時刻とを関連付けて記憶するが、これに限定される訳ではなく、単に接続先のみを記憶する構成を採用できる。
【0056】
通信部154(以下、画像配信部とも図示する)は、実行部15aが通信処理を実行することで実現される。通信部154は、通信網100、画像取得部151、保持部153、及び制御部155に接続する。通信部154は、通信網100を介して接続する画像受信システム80及び90へ、画像取得部151が取得した撮像画像を送信(配信)する。尚、通信部154は、画像受信システム80及び90からの要求に応じて画像を配信する。具体例として、通信部154は、画像を動画像としてストリーミング(streaming)配信する構成を採用できる。
【0057】
具体的には、通信部154は、接続を求める接続要求を通信網100から受信する。次に、通信部154は、接続要求に従って接続要求を送信した画像受信システム80と接続する。その後、通信部154は、接続した接続先を表す情報と接続時刻とを関連付けた情報(以下単に、接続記録ともいう)を保持部153へ記録する。
また、通信部154は、画像取得部151が取得した撮像画像の送信を求める送信要求を通信網100を介して接続した画像受信システム80等から受信する。次に、通信部154は、送信要求に応じて、画像取得部151から取得した撮像画像を通信網100へ返信する。特に、通信部154は、撮像画像が予め定められた合図を表すと静止判定部152が判定した場合に、判定した合図に応じて画像取得部151から取得した撮像画像を通信網100へ送信する。その後、通信部154は、送信要求に従って撮像画像を送信した送信先を表す情報と送信時刻とを関連付けた情報(以下単に、送信記録ともいう)を保持部153へ記録する。
更に、通信部154は、送信した送信画像の表す対象物19を注釈する注釈画像を投影するよう指示する投影指示を、通信網100を介して接続した画像受信システム80等から受信すると共に、受信した投影指示を制御部155へ出力する。その後、通信部154は、投影指示に従って注釈画像が投影された対象物19を撮像した撮像画像を、通信網100を介して接続した画像受信システム80等へ送信する。
【0058】
ここで図5に戻り、画像送信装置15の構成について引き続き説明を行う。
制御部155は、通知制御部156及び注釈制御部157で構成される。通知制御部156は、通知装置14、保持部153、及び通信部154に接続する。通知制御部156は、保持部153が保持する送信先を表す情報に基づいて予め定められた2以上の送信先へ通信部154が撮像画像を送信したと判断する場合に、予め定められた2以上の送信先へ撮像画像を送信した旨の通知を行うよう通知装置14を制御する。本実施例において、予め定められた接続先は、保持部153が保持する情報が表す全ての接続先であるとして説明している。よって、通知制御部156は、保持部153が保持する送信先を表す情報と接続先を表す情報とに基づいて、全ての接続先へ撮像画像を送信したか否かを判断する。具体的には、通知制御部156は、保持部153が保持する情報が表す接続先の内で、同一内容の送信先を表す情報を保持部153が保持していない接続先が存在する場合には、全ての接続先へ撮像画像を送信していないと判断し、そうでない場合には、全ての接続先へ撮像画像を送信したと判断する。通信部154が予め定められた2以上の送信先へ撮像画像を送信したと判断した場合には、通知制御部156は、通信部154が予め定められた送信先へ送信した撮像画像を表示するよう通知装置14を制御する。次に、通知制御部156は、通知装置14を制御して通知を行ったことを表す通知記録を記憶する。
【0059】
注釈制御部157は、実行部15aが注釈制御処理を実行することで実現される。注釈制御部157は、投影装置11及び通信部154に接続する。制御部155は、注釈画像を対象物19に投影する投影装置11を通信部154が受信した投影指示に従って制御する。具体的には、制御部155は、投影指示に従って注釈画像を生成する。具体例としては、投影指示が指示する大きさの文字列又は投影指示が指示する形状の図形を表す注釈画像を生成する。次に、制御部155は、生成した注釈画像を、注釈画像の背景となる背景画像の投影指示が指示する位置に重畳する。その後、制御部155は、重畳した画像を投影装置11へ出力することで、投影装置11が対象物19へ注釈画像を投影指示に従って投影するよう制御する。
【0060】
画像送信装置15は、画像送信処理を実行する。画像送信処理は、後述する画像送信準備処理及び後述する制御送信処理で構成される。尚、画像送信準備処理は、撮像画像を送信する準備を行う処理であり、制御送信処理は、撮像画像を送信すると共に、画像の送信を通知するよう通知装置14を制御する処理である。
【0061】
ここで、図8を参照して、画像送信装置15が実行する画像送信準備処理について説明する。図8は、画像送信装置15が実行する画像送信準備処理の一例を表すフローチャートである。
先ず、画像送信装置15は、画像取得部151で撮像画像を取得する(ステップS01)。次に、画像送信装置15は、画像取得部151の記憶部151bへ取得した撮像画像を保存する(ステップS02)。その後、画像送信装置15は、前回に静止判定部152の記憶部152bへ保存した保存画像と、今回取得した取得画像とに基づいて、撮像画像が表す像の動きを検出する検出処理を行う。次に、画像送信装置15は、検出処理の実行により像の動きを検出したか否かを判定する(ステップS03)。画像送信装置15は、動きを検出したと判定した場合にはステップS04の処理を実行し、そうでない場合にはステップS07の処理を実行する。
【0062】
ステップS03において、画像送信装置15は、撮像画像が表す像の動きを検出した(つまり、静止していない)と判定した場合には、撮像画像が表す合図に応じた送信画像の送信が終了したと判断する。よって、保持部153が保持する過去に撮像画像を送信した送信先を表す送信履歴を破棄する(ステップS04)。次に、画像送信装置15は、通知装置14が行っている通知を終了する(ステップS05)。具体的には、画像送信装置15は、撮像画像の表示を終了するよう通知装置14を制御する。その後、画像送信装置15は、通知制御部156の通知記録を削除する(ステップS06)。
【0063】
ステップS03において、画像送信装置15は、撮像画像が表す像の動きを検出しなかった(つまり、静止している)と判定した場合、又はステップS06の処理を実行した後には、静止判定部152の記憶部152bに、取得画像を保存画像として保存する(ステップS07)。その後、画像送信装置15は、ステップS01に戻り上記処理を繰り返す。
【0064】
尚、図8において、ステップS01及びS02の処理が画像取得部151を実現するための画像取得処理に相当し、ステップS03及びS04の処理が静止判定部152を実現するための静止判定処理に相当し、ステップS05及びS06の処理が通知制御部156を実現するための通知制御処理に相当し、ステップS07の処理が静止判定部152を実現するための静止判定処理に相当する。
【0065】
ここで、図9を参照して、画像送信装置15が実行する制御送信処理について説明する。図9は、画像送信装置15が実行する制御送信処理の一例を表すフローチャートである。
先ず、画像送信装置15は、通信部154で、画像受信システム80から画像の送信を求める送信要求(画像要求とも図示する)を受信する(ステップS11)。次に、画像送信装置15は、通信部154で、要求が送信を求める画像を記憶する画像取得部151から撮像画像を取得する(ステップS12)。その後、画像送信装置15は、通信部154で、静止判定部152の判定結果が、取得した撮像画像の表す像が静止しているという判定結果であるか否かを判断する(ステップS13)。画像送信装置15は、像が静止しているという判定結果であると判断する場合にはステップS14の処理を、そうでない場合にはステップS19の処理を実行する。
【0066】
ステップS13において、像が静止しているという判定結果であると判断した場合には、画像送信装置15を構成する通信部154は、画像の送信を要求する画像受信システム80の送信先を表す情報(以下単に、送信先情報という)を保持部153に記録する(ステップS14)。具体的には、画像送信装置15は、画像送信装置15を識別する情報を、送信先情報として保持部153に保存する。その後、画像送信装置15を構成する通知制御部156は、保持部153が保持する情報に基づいて、接続する全ての画像受信システム80及び90へ撮像画像を送信したか否かを判断する(ステップS15)。画像送信装置15は、全ての画像受信システム80及び90へ撮像画像を送信したと判断する場合にはステップS16の処理を、そうでない場合にはステップS19の処理を実行する。
【0067】
ステップS15において、全ての画像受信システム80及び90へ撮像画像を送信したと判断した場合には、画像送信装置15を構成する通知制御部156は、全ての画像受信システム80及び90へ撮像画像を送信した旨を通知するよう既に通知装置14を制御したか否かを判断する(ステップS16)。具体的には、画像送信装置15は、通知制御部156に通知記録が存在する場合に、既に撮像画像を表示することで通知を済ませていると判断する。画像送信装置15は、通知済みであると判断する場合にはステップS19の処理を、そうでない場合にはステップS17の処理を実行する。
【0068】
ステップS16において、未だ通知していないと判断した場合には、画像送信装置15を構成する通知制御部156は、撮像画像を表示して通知するよう通知装置14を制御する(ステップS17)。次に、画像送信装置15は、通知制御部156に通知記録を記録する(ステップS18)。
【0069】
ステップS13において、静止判定部152の判定結果が、「静止していない」という判定結果であると判断した場合、ステップS15において全ての画像受信システム80及び90へ撮像画像を送信していないと判断した場合、ステップS16において通知済みであると判断した場合、及びステップS18の処理を実行した後に、画像送信装置15は、送信要求を送信した画像受信システム80又は90へ取得した撮像画像を返信する(ステップS19)。その後、画像送信装置15は、制御送信処理の実行を終了する。
【0070】
尚、図9において、ステップS11からS14及びS19の処理が通信部154を実現するための通信処理に相当し、ステップS15からS18の処理が通知制御部156を実現するための通知制御処理に相当する。
【0071】
ここで図1に戻り、画像通信システム1の構成について引き続き説明を行う。
画像受信システム80は、表示装置81、入力装置82、及び画像受信装置85で構成される。画像受信システム80は、通信網100に接続する。画像受信システム80は、通信網100を介して画像送信システム10が送信する撮像画像を受信する。
表示装置81は、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、又はCRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ で構成される。表示装置81は、画像受信装置85に接続している。表示装置81は、画像受信装置85に制御されて、撮像画像を含む下記各種の画像を表示する。
入力装置82は、例えば、ポインティングディバイス、キーボード、又はタッチパネルで構成され、画像受信装置85に接続している。入力装置82は、表示装置81が表示する送信画像に表された対象物19について論じる論者又は画像受信装置85の使用者に操作されて、上記の各種の命令、要求、及び指示を画像受信装置85へ入力する。
【0072】
画像受信装置85は、例えば、パーソナルコンピュータで構成される。画像受信装置85は、表示装置81、入力装置82、及び通信網100に接続する。画像受信装置85は、通信網100を介して接続する画像送信システム10を構成する画像送信装置15へ、予め定められた周期又は入力装置82が要求を入力した場合に、接続要求及び送信要求を送信する。また、画像受信装置85は、要求に応じて画像送信装置15が送信した撮像画像及び送信画像を受信すると共に、受信した撮像画像及び送信画像を表示するよう表示装置81を制御する。
【0073】
更に、画像受信装置85は、入力装置82が入力した注釈指示に基づいて注釈画像を生成すると共に、生成した注釈画像を表示装置81が表示するよう制御する。画像受信装置85は、表示するよう制御した注釈画像を送信することを命じる命令を入力装置82から取得すると、画像送信装置15へ注釈指示を送信する。その後、画像受信装置85は、送信した注釈指示に従って注釈画像を投影された対象物19を撮像した撮像画像又は送信画像を画像送信装置15から受信すると共に、受信した画像を表示するよう表示装置81を制御する。
【0074】
通信網100は、例えば、LAN(Local Area Network )、WAN(Wide Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)、又は公衆回線網で構成され、画像送信装置15及び画像受信装置85とを通信可能に接続する。
【0075】
本実施例において、画像取得部151が画像取得手段に相当し、判定部152aが判定手段に相当し、保持部153が保持手段に相当し、通信部154が通信手段に相当し、制御部155が制御手段に相当する。
【実施例2】
【0076】
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施例においては、投影装置である通知装置を備える画像通信システムについての実施形態について説明する。
【0077】
本実施例に係る画像通信システムは、実施例1で説明した画像通信システム1とほぼ同様の構成を有するため、以下主に相違点について説明する。本実施例に係る画像通信システムは、実施例1と同様に、画像送信システム、通信網、及び画像受信システムで構成される。
【0078】
先ず、図10を参照して、本発明に係る画像送信システムの一実施形態について説明する。図10は、実施例2における画像送信システムの一実施形態を表す図である。
図10に示す画像送信システム20は、投影装置21、撮像装置22、及び画像送信装置25で構成される。投影装置21及び撮像装置22は、実施例1と同様に、作業台23の上に配置された対象物29に対して画像の投影及び撮像を行う。
投影装置21は、画像送信装置25が撮像装置22から取得した撮像画像を対象物29及び対象物29の背景のいずれか1つ以上へ投影する。
【0079】
ここで図11を参照して、投影装置21が投影する画像について説明する。図11は、実施例2において、投影装置21が投影する画像の一例を表す図である。
投影装置21は、実施例1において図3を参照して説明した画像Pを投影する。尚、画像Pは、画像送信装置15に接続する全ての装置に送信した撮像画像Pである。よって、投影装置21は、実施例1の通知装置14に相当する装置であるため、以下、通知装置24ともいう。
【0080】
ここで図10に戻り、画像送信システム20の構成について引き続き説明を行う。
画像送信装置25は、実施例1と同様に、不図示の実行部25aから入出力回路25dで構成される。画像送信装置25は、実施例1と同様に、ソフトウェア処理を実行部25aで実行することで各種の機能を実現する。
【0081】
ここで図12を参照して、画像送信装置25の構成について、機能に着目して説明を行う。図12は、実施例2における画像送信装置25の一構成例を表す機能ブロック図である。
画像送信装置25は、実施例1と同様に、画像取得部251、静止判定部252、保持部253、通信部254、及び制御部255で構成される。また、静止判定部252は、実施例1と同様に、不図示の判定部252a及び記憶部252bで構成される。更に、制御部255は、実施例1と同様に、通知制御部256及び注釈制御部257で構成される。通知制御部256は、通知装置を兼ねる投影装置21に接続する点で、実施例1と異なる。
尚、実施例2における通知制御部256を実現するための通知制御処理、及び画像送信装置25が実行する画像送信処理は、実施例1における通知制御処理及び画像送信処理とほぼ同様であるので説明を省略する。
【0082】
本実施例において、投影装置21が通知装置にも相当し、画像取得部251が画像取得手段に相当し、判定部252aが判定手段に相当し、保持部253が保持手段に相当し、通信部254が通信手段に相当し、制御部255が制御手段に相当する。
【実施例3】
【0083】
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施例においては、予め定められた音声を出力する音声出力装置である通知装置を備える画像通信システムについての実施形態について説明する。
【0084】
本実施例に係る画像通信システムは、実施例1で説明した画像通信システム1とほぼ同様の構成を有するため、以下主に相違点について説明する。本実施例に係る画像通信システムは、実施例1と同様に、画像送信システム、通信網、及び画像受信システムで構成される。
【0085】
先ず、図13を参照して、本発明に係る画像送信システムの一実施形態について説明する。図13は、実施例3における画像送信システムの一実施形態を表す図である。
図13に示す画像送信システム30は、投影装置31、撮像装置32、通知装置34、及び画像送信装置35で構成される。投影装置31及び撮像装置32は、実施例1と同様に、作業台33の上に配置された対象物39に対して画像の投影及び撮像を行う。
【0086】
通知装置34は、予め定められた音声を出力する音声出力装置である。音声出力装置は、例えば、スピーカで構成される。通知装置34は、画像送信装置35に制御されて、画像送信装置35が撮像画像を予め定められた2以上の送信先へ送信した旨を表す予め定められた音声を含む音を出力して通知を行う。尚、通知装置34が通知のために出力する音を通知音という。
【0087】
ここで図13に戻り、画像送信システム30の構成について引き続き説明を行う。
画像送信装置35は、実施例1と同様に、不図示の実行部35aから入出力回路35dで構成される。画像送信装置35は、実施例1と同様に、ソフトウェア処理を実行部35aで実行することで各種の機能を実現する。
【0088】
ここで図14を参照して、画像送信装置35の構成について、機能に着目して説明を行う。図14は、実施例3における画像送信装置35の一構成例を表す機能ブロック図である。
画像送信装置35は、実施例1と同様に、画像取得部351、静止判定部352、保持部353、通信部354、及び制御部355で構成される。また、静止判定部352は、実施例1と同様に、不図示の判定部352a及び記憶部352bで構成される。更に、制御部355は、実施例1と同様に、通知制御部356及び注釈制御部357で構成される。通知制御部356は、音声出力装置である通知装置34に接続する点で、実施例1と異なる。通知制御部356は、通信部354が予め定められた2以上の送信先へ撮像画像を送信したことを音声の出力により通知するよう音声出力装置である通知装置34を制御する。
尚、実施例3における通知制御部356を実現するための通知制御処理は、実施例1における通知制御処理とほぼ同様であるので説明を省略する。
【0089】
ここで図15を参照して、画像送信装置35が実行する画像送信準備処理について説明する。図15は、実施例3において、画像送信装置35が実行する画像送信準備処理の一例を表すフローチャートである。
画像送信装置35は、ステップS21からS24、S26、及びS27の処理を実行する。ステップS21からS24、S26、及びS27の処理は、実施例1において図8を参照して説明したステップS01からS04、S06、及びS07とほぼ同様であるため説明を省略する。尚、実施例3において、音声を用いて通知を行うため、画像送信装置35はステップS05に相当する処理を実行しない。
【0090】
尚、図15において、ステップS21及びS22の処理が画像取得部351を実現するための画像取得処理に相当し、ステップS23及びS24の処理が静止判定部352を実現するための静止判定処理に相当し、ステップS26の処理が通知制御部356を実現するための通知制御処理に相当し、ステップS27の処理が静止判定部352を実現するための静止判定処理に相当する。
【0091】
次に、図16を参照して、画像送信装置35が実行する制御送信処理について説明する。図16は、実施例3において、画像送信装置35が実行する制御送信処理の一例を表すフローチャートである。
画像送信装置35は、ステップS31からS36の処理を実行する(ステップS31からS36)。ステップS31からS36の処理は、実施例1において図9を参照して説明したステップS11からS16とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0092】
ステップS36において、通知記録が存在しないと判断した場合には、画像送信装置35は、通知音で通知を行っていないと判断する。よって、画像送信装置35は、通知音を出力するよう通知装置35を制御する(ステップS37)。その後、画像送信装置35は、ステップS38及びS39の処理を実行する(ステップS38及びS39)。ステップS38及びS39の処理は、実施例1において図9を参照して説明したステップS18及びS19とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0093】
尚、図16において、ステップS31からS34及びS39の処理が通信部354を実現するための通信処理に相当し、ステップS35からS38の処理が通知制御部356を実現するための通知制御処理に相当する。
【0094】
本実施例において、画像取得部351が画像取得手段に相当し、判定部352aが判定手段に相当し、保持部353が保持手段に相当し、通信部354が通信手段に相当し、制御部355が制御手段に相当する。
【実施例4】
【0095】
以下、本発明の第4の実施形態について説明する。
第4の実施例においては、予め定められた光を点灯する点灯装置である通知装置を備える画像通信システムについての実施形態について説明する。
【0096】
本実施例に係る画像通信システムは、実施例1で説明した画像通信システム1とほぼ同様の構成を有するため、以下主に相違点について説明する。本実施例に係る画像通信システムは、実施例1と同様に、画像送信システム、通信網、及び画像受信システムで構成される。
【0097】
先ず、図17を参照して、本発明に係る画像送信システムの一実施形態について説明する。図17は、実施例4における画像送信システムの一実施形態を表す図である。
図17に示す画像送信システム40は、投影装置41、撮像装置42、通知装置44、及び画像送信装置45で構成される。投影装置41及び撮像装置42は、実施例1と同様に、作業台43の上に配置された対象物49に対して画像の投影及び撮像を行う。
【0098】
通知装置44は、予め定められた光を点灯する点灯装置である。点灯装置は、例えば、ランプで構成される。特に、通知装置44は、回転灯である構成を採用できる。通知装置44は、画像送信装置45に制御されて、画像送信装置45が予め定められた2以上の送信先へ撮像画像を送信した旨を表す予め定められた光を点灯、消灯、又は点滅して通知を行う。尚、通知装置44が通知のために点灯する光を通知光という。また、通知装置44は、上記の旨を表す予め定められた色の光を点灯等する構成を採用できる。
【0099】
ここで図17に戻り、画像送信システム40の構成について引き続き説明を行う。
画像送信装置45は、実施例1と同様に、不図示の実行部45aから入出力回路45dで構成される。画像送信装置45は、実施例1と同様に、ソフトウェア処理を実行部45aで実行することで各種の機能を実現する。
【0100】
ここで図18を参照して、画像送信装置45の構成について、機能に着目して説明を行う。図18は、実施例4における画像送信装置45の一構成例を表す機能ブロック図である。
画像送信装置45は、実施例1と同様に、画像取得部451、静止判定部452、保持部453、通信部454、及び制御部455で構成される。また、静止判定部452は、実施例1と同様に、不図示の判定部452a及び記憶部452bで構成される。更に、制御部455は、実施例1と同様に、通知制御部456及び注釈制御部457で構成される。通知制御部456は、点灯装置である通知装置46に接続する点で、実施例1と異なる。通知制御部456は、通信部454が予め定められた2以上の送信先へ撮像画像を送信したことを通知光により通知するよう点灯装置である通知装置44を制御する。
尚、実施例4における通知制御部456を実現するための通知制御処理は、実施例1における通知制御処理とほぼ同様であるので説明を省略する。
【0101】
ここで図19を参照して、画像送信装置45が実行する画像送信準備処理について説明する。図19は、実施例4において、画像送信装置45が実行する画像送信準備処理の一例を表すフローチャートである。
画像送信装置45は、ステップS41からS44の処理を実行する(ステップS41からS44)。次に、画像送信装置45は、点灯を終了して通知を終了するよう通知装置44を制御する(ステップS45)。その後、画像送信装置45は、ステップS46及びS47の処理を実行する(ステップS46及びS47)。その後、画像送信装置45は、ステップS41に戻り上記処理を繰り返す。尚、ステップS41からS44、S46、及びS47の処理は、実施例1において図8を参照して説明したステップS01からS04、S06、及びS07とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0102】
尚、図19において、ステップS41及びS42の処理が画像取得部451を実現するための画像取得処理に相当し、ステップS43及びS44の処理が静止判定部452を実現するための静止判定処理に相当し、ステップS45及びS46の処理が通知制御部456を実現するための通知制御処理に相当し、ステップS47の処理が静止判定部452を実現するための静止判定処理に相当する。
【0103】
ここで、図20を参照して、画像送信装置45が実行する制御送信処理について説明する。図20は、実施例4において、画像送信装置45が実行する制御送信処理の一例を表すフローチャートである。
画像送信装置45は、ステップS51からS56の処理を実行する(ステップS51からS56)。ステップS51からS56の処理は、実施例1において図9を参照して説明したステップS11からS16とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0104】
ステップS56において、通知記録が存在しないと判断した場合には、画像送信装置45は、通知光で通知を行っていないと判断する。よって、画像送信装置45は、通知光を発する点灯等をすることで通知するよう通知装置35を制御する(ステップS57)。その後、画像送信装置45は、ステップS58及びS59の処理を実行する(ステップS58及びS59)。ステップS58及びS59の処理は、実施例1において図9を参照して説明したステップSS18及びS19とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0105】
尚、図20において、ステップS51からS54及びS59の処理が通信部354を実現するための通信処理に相当し、ステップS55からS58の処理が通知制御部456を実現するための通知制御処理に相当する。
【0106】
本実施例において、画像取得部451が画像取得手段に相当し、判定部452aが判定手段に相当し、保持部453が保持手段に相当し、通信部454が通信手段に相当し、制御部455が制御手段に相当する。
【実施例5】
【0107】
以下、本発明の第5の実施形態について説明する。
第5の実施例においては、撮像画像を送信していない送信先がある旨を警告する画像送信装置で構成される画像通信システムについての実施形態について説明する。具体的には、実施例5の画像通信システムは、接続する全ての画像受信装置に対して撮像画像を送信する前に、撮像画像が表す像の静止が解除されたと判定すると、静止していた像を表す撮像画像を送信していない送信先がある旨を通知(警告)する。
【0108】
本実施例に係る画像通信システムは、実施例1で説明した画像通信システム1とほぼ同様の構成を有するため、以下主に相違点について説明する。本実施例に係る画像通信システムは、実施例1と同様に、画像送信システム、通信網、及び画像受信システムで構成される。
【0109】
実施例5の画像送信システム50は、不図示の投影装置51、撮像装置52、通知装置54、及び画像送信装置55で構成される。投影装置51及び撮像装置52は、実施例1と同様に、作業台53の上に配置された対象物59に対して画像の投影及び撮像を行う。
【0110】
通知装置54は、実施例1と同様に表示装置で構成される。通知装置54は、予め定めた合図に応じて画像送信装置55が撮像画像を送信していない接続先がある場合に、画像送信装置55に制御されて撮像画像を送信していない接続先がある旨の通知を行う。
【0111】
ここで図21を参照して、通知装置54が行う通知について説明する。図21は、通知装置54が行う通知の一例を表す図である。
図21(a)に示す通知装置54aは、撮像画像を送信していない接続先がある旨を表す予め定められた文字、予め定められた図形、及び例えば、アイコンを含む予め定められた画像のいずれか1つ以上を表示する。
【0112】
本実施例において、通知装置54は実施例1と同様に表示装置であるとして説明した。しかし、これに限定される訳ではなく、例えば、通知装置54は、実施例2と同様に投影装置である構成を採用できる。この構成において、例えば、図21(b)に示す投影装置である通知装置54bは、図21(a)に示した表示装置である通知装置54bと同様の文字、図形、及び画像のいずれか1つ以上を対象物59及び対象物59の背景のいずれか1つ以上に投影する。
【0113】
また例えば、通知装置54は、実施例3と同様に音声出力装置である構成を採用できる。この構成において、例えば、図21(c)に示す音声出力装置である通知装置54cは、撮像画像を送信していない接続先がある旨を表す予め定められた音声を出力する。
【0114】
更に例えば、通知装置54は、実施例4と同様に点灯装置である構成を採用できる。この構成において、例えば、図21(d)に示す点灯装置である通知装置54dは、撮像画像を送信していない接続先がある旨を表す予め定められた光を点灯、点滅、又は消灯する。
【0115】
ここで、画像送信システム50の構成について引き続き説明を行う。
画像送信装置55は、実施例1と同様に、不図示の実行部55aから入出力回路55dで構成される。画像送信装置55は、実施例1と同様に、ソフトウェア処理を実行部55aで実行することで各種の機能を実現する。
【0116】
次に、画像送信装置55の構成について、機能に着目して説明を行う。
画像送信装置55は、実施例1と同様に、画像取得部551、静止判定部552、保持部553、通信部554、及び制御部555で構成される。また、静止判定部552は、実施例1と同様に、不図示の判定部552a及び記憶部552bで構成される。更に、制御部555は、実施例1と同様に、通知制御部556及び注釈制御部557で構成される。
【0117】
通知制御部556は、接続する全ての画像受信装置に対して撮像画像を送信する前に、撮像画像が表す像の静止が解除されたと判定すると、静止していた像を表す撮像画像を送信していない送信先がある旨を警告するよう通知装置54を制御する。具体的には、通知制御部556が行う判断は、保持部553が保持する送信先を表す情報と、接続先を表す情報とに基づいて、判定部552aが判定した合図に応じて撮像画像を送信していない接続先があるとする判断である。より具体的には、通知制御部556は、保持部553が保持する送信履歴がまったく存在しない場合、又は送信履歴が接続履歴の一部に相当する情報でしかない場合に、撮像画像を送信していない接続先があると判断する。
【0118】
ここで図22を参照して、画像送信装置55が実行する画像送信準備処理について説明する。図22は、実施例5において、画像送信装置55が実行する画像送信準備処理の一例を表すフローチャートである。
画像送信装置55は、ステップS61からS63の処理を実行する(ステップS61からS63)。尚、ステップS61からS63の処理は、実施例1において図8を参照して説明したステップS01からS03とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0119】
ステップS63において像の動きを検出した(つまり、静止していない)と判断した場合に、画像送信装置55は、合図に基づいた撮像画像の送信を終了したと判断する。次に、画像送信装置55は、送信を終了した撮像画像を送信していない送信先が存在するか否かを判断する(ステップS64)。具体的には、画像送信装置55は、保持部553に一部の画像受信装置の送信記録のみを保持している場合に、撮像画像を送信していない送信先が存在すると判断する。画像送信装置55は、撮像画像を送信していない送信先が存在すると判断する場合にはステップS65の処理を実行し、そうでない場合にはステップS66からS68の処理を実行する。
【0120】
ステップS64において、画像送信装置55は、撮像画像を送信していない送信先が存在すると判断した場合には、画像の未配信を通知(又は警告)するよう通知装置(以下、警告装置とも図示する)を制御する。その後、ステップS66からS68の処理を実行する。尚、ステップS66からS68の処理は、実施例1において図8を参照して説明したステップS04、S06、及びS07とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0121】
尚、図22において、ステップS61及びS62の処理が画像取得部551を実現するための画像取得処理に相当し、ステップS63及びS64の処理が静止判定部552を実現するための静止判定処理に相当し、ステップS65からS67の処理が通知制御部556を実現するための通知制御処理に相当し、ステップS68の処理が静止判定部552を実現するための静止判定処理に相当する。
【0122】
本実施例において、画像取得部551が画像取得手段に相当し、判定部552aが判定手段に相当し、保持部553が保持手段に相当し、通信部554が通信手段に相当し、制御部555が制御手段に相当する。
【実施例6】
【0123】
以下、本発明の第6の実施形態について説明する。
第6の実施例においては、送信した撮像画像の内容と、撮像画像を送信した順序とを関連付けて表示する表示装置である通知装置を備えた画像通信システムについての実施形態について説明する。
【0124】
本実施例に係る画像通信システムは、実施例1で説明した画像通信システム1とほぼ同様の構成を有するため、以下主に相違点について説明する。本実施例に係る画像通信システムは、実施例1と同様に、画像送信システム、通信網、及び画像受信システムで構成される。
【0125】
実施例6の画像送信システム60は、不図示の投影装置61、撮像装置62、通知装置64、及び画像送信装置65で構成される。投影装置61及び撮像装置62は、実施例1と同様に、作業台63の上に配置された対象物69に対して画像の投影及び撮像を行う。
【0126】
通知装置64は、実施例1と同様に表示装置で構成される。通知装置64は、画像送信装置65に制御されて、画像送信装置65が予め定められた送信先へ送信した撮像画像を、予め定められた送信先へ送信した順序と関連付けて表示する。
【0127】
ここで図23を参照して、通知装置64が行う通知について説明する。図23は、実施例6において、通知装置64が行う通知の一例を表す図である。
図23に示す通知装置64は、実施例1と同様に、画像送信装置65に接続する全ての装置に送信した撮像画像を表示画面M6に表示することで、予め定める2以上の装置に表示する撮像画像を送信したことを通知する。
しかし、通知装置64は、撮像画像を送信順序と関連付けて表示する点で実施例1と異なる。具体例としては、通知装置64は、全ての画像受信装置へ送信した直近の撮像画像Q0を表示する領域の右隣に、1個前に送信した撮像画像Q1を表示する。また、通知装置64は、1個前に送信した撮像画像Q1を表示する領域の右隣に、2個前に送信した撮像画像Q2を表示する。通知装置64は、同様に、撮像画像Qを送信した順番に並べて表示する。
尚、通知装置64は、表示画面M6の右端まで撮像画像を表示した後には、撮像画像を表示した領域の下に左端から順に並べて表示を続ける。尚、撮像画像を並べて表示する順番は、図23に示す順番に限定される訳ではない。
【0128】
本実施例において、通知装置64は、実施例1と同様に表示装置で構成されるとして説明した。しかし、これに限定される訳ではなく、通知装置64は、実施例2と同様に投影装置で構成される実施例を採用できる。投影装置で構成される通知装置は、画像送信装置65に制御されて、画像送信装置65が予め定められた送信先へ送信した撮像画像を、予め定められた送信先へ送信した順序と関連付けて投影する。
【0129】
ここで図24を参照して、投影装置で構成される通知装置64が行う通知について説明する。図24は、実施例6において、投影装置で構成される通知装置64が行う通知の一例を表す図である。
図24(a)に示す通知装置64は、撮像画像を送信順序と関連付けて対象物69及び対象物69の背景のいずれか1つ以上に投影する点で実施例2と異なる。具体例としては、図24(b)に示す様に、図23で示した並び順で撮像画像を投影する。
【0130】
ここで、画像送信システム60の構成について引き続き説明を行う。
画像送信装置65は、実施例1と同様に、不図示の実行部65aから入出力回路65dで構成される。画像送信装置65は、実施例1と同様に、ソフトウェア処理を実行部65aで実行することで各種の機能を実現する。
【0131】
次に、画像送信装置65の構成について、機能に着目して説明を行う。
画像送信装置65は、実施例1と同様に、画像取得部651、静止判定部652、保持部653、通信部654、及び制御部655で構成される。また、静止判定部652は、実施例1と同様に、不図示の判定部652a及び記憶部652bで構成される。更に、制御部655は、実施例1と同様に、通知制御部656及び注釈制御部657で構成される。
通知制御部656は、通信部654が予め定められた2以上の送信先へ送信した撮像画像を、予め定められた送信先へ送信した順序と関連付けて表示するよう通知装置74を制御する点で、実施例1と異なる。
また、通知装置64が投影装置で構成される実施例において、通知制御部656は、通信部654が予め定められた2以上の送信先へ送信した撮像画像を、予め定められた送信先へ送信した順序と関連付けて投影するよう通知装置74を制御する点で、実施例2と異なる。
【0132】
ここで図25を参照して、画像送信装置65が実行する画像送信準備処理について説明する。図25は、実施例6において、画像送信装置65が実行する画像送信準備処理の一例を表すフローチャートである。
画像送信装置65は、ステップS71からS76の処理を実行する(ステップS71からS76)。ステップS71からS76の処理は、実施例1において図9を参照して説明したステップS11からS16とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0133】
ステップS76において通知記録が存在しないと判断した場合には、画像送信装置65は、撮像画像を既に表示した領域の次の領域に、取得して送信した撮像画像を表示するよう通知装置64を制御する(ステップS77)。その後、画像送信装置65は、ステップS78及びS79の処理を実行した後に、制御送信処理の実行を終了する(ステップS78及びS79)。ステップS78及びS79の処理は、実施例1において図9を参照して説明したステップS18及びS19とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0134】
尚、図25において、ステップS71からS74及びS79の処理が通信部654を実現するための通信処理に相当し、ステップS75からS78の処理が通知制御部656を実現するための通知制御処理に相当する。
【0135】
尚、通知装置64が投影装置で構成される実施例において、画像送信装置65が実行する画像送信準備処理については、通知装置64が表示装置で構成される実施例6で既に説明した処理とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0136】
本実施例において、画像取得部651が画像取得手段に相当し、判定部652aが判定手段に相当し、保持部653が保持手段に相当し、通信部654が通信手段に相当し、制御部655が制御手段に相当する。
【0137】
ここで、画像送信装置15、25、35、35、45、55、及び65を用いた画像送信方法を実施できる。
また、画像送信装置15、25、35、35、45、55、及び65が実行するプログラムは、磁気ディスクや光ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体に格納して配布したり、ネットワークを介して配信したりすることにより提供できる。
【0138】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】本発明の画像送信装置を備える画像通信システムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】画像送信システムの他の実施形態を示す構成図である。
【図3】通知装置が行う通知の一例を表す図である。
【図4】画像送信装置のハードウェア構成の一例を表す図である。
【図5】画像送信装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図6】画像取得部の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図7】静止判定部の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図8】画像送信装置が実行する画像送信準備処理の一例を表すフローチャートである。
【図9】画像送信装置が実行する制御送信処理の一例を表すフローチャートである。
【図10】実施例2における画像送信システムの一実施形態を表す図である。
【図11】実施例2において投影装置が投影する画像の一例を表す図である。
【図12】実施例2における画像送信装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図13】実施例3における画像送信システムの一実施形態を表す図である。
【図14】実施例3における画像送信装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図15】実施例3において画像送信装置が実行する画像送信準備処理の一例を表すフローチャートである。
【図16】実施例3において画像送信装置が実行する制御送信処理の一例を表すフローチャートである。
【図17】実施例4における画像送信システムの一実施形態を表す図である。
【図18】実施例4における画像送信装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図19】実施例4において画像送信装置が実行する画像送信準備処理の一例を表すフローチャートである。
【図20】実施例4において画像送信装置が実行する制御送信処理の一例を表すフローチャートである。
【図21】実施例5における通知装置の他例を表す図である。
【図22】実施例5において画像送信装置が実行する画像送信準備処理の一例を表すフローチャートである。
【図23】実施例6において通知装置が行う通知の一例を表す図である。
【図24】実施例6において投影装置で構成される通知装置が行う通知の一例を表す図である。
【図25】実施例6において画像送信装置が実行する画像送信準備処理の一例を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0140】
1…画像通信システム 10…画像送信システム
100…通信網 10a…画像送信システム
11…投影装置 11a…投影装置
12…撮像装置 12a…撮像装置
13…分光器(ハーフミラー)
14…通知装置(表示装置) 14…表示装置
15…画像送信装置 151…画像取得部(画像取得手段)
151a…取得部 151b…第1記憶部
152…静止判定部 152a…判定部
152b…記憶部 153…保持部(保持手段)
154…通信部(通信手段) 155…制御部(制御手段)
156…通知制御部 157…注釈制御部
15a…実行部(CPU) 15b…読出専用記憶装置
15c…読書可能記憶装置 15d…外部記憶装置
15e…入出力回路 18…作業台
19…対象物 20…画像送信システム
21…通知装置(投影装置) 21…投影装置…兼…撮像装置
22…撮像装置 25…画像送信装置
251…画像取得部(画像取得手段)
252…静止判定部 253…保持部(保持手段)
254…通信部(通信手段) 255…制御部(制御手段)
256…通知制御部 257…注釈制御部
25a…画像送信装置 28…作業台
29…対象物 30…画像送信システム
31…投影装置 32…撮像装置
35…画像送信装置 351…画像取得部(画像取得手段)
352…静止判定部 353…保持部(保持手段)
354…通信部(通信手段) 355…制御部(制御手段)
356…通知制御部 357…注釈制御部
36…通知装置(音声出力装置)
38…作業台 39…対象物
40…画像送信システム 41…投影装置
42…撮像装置 45…画像送信装置
451…画像取得部(画像取得手段)
452…静止判定部 453…保持部(保持手段)
454…通信部(通信手段) 455…制御部(制御手段)
456…通知制御部 457…注釈制御部
46…通知装置(点灯装置) 48…作業台
49…対象物 54a…表示装置
54b…投影装置 54c…音声出力装置
54d…点灯装置 55…画像送信装置
551…画像取得部(画像取得手段)
552…静止判定部 555…通知制御部
56…通知装置(音声出力装置)
64…通知装置(表示装置) 65…画像送信装置
654…通信部(通信手段) 656…通知制御部
80…画像受信システム 81…表示装置
82…入力装置 85…画像受信装置
90…画像受信システム 91…表示装置
92…入力装置 95…画像受信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
議論の対象とする対象物を撮像する撮像装置から前記対象物を表す撮像画像を取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段が取得した撮像画像の送信を求める送信要求を受信すると共に、受信した前記送信要求に応じて前記撮像画像を送信する通信手段と、
前記通信手段が前記撮像画像を送信した送信先を表す情報を保持する保持手段と、
前記保持手段が保持する送信先を表す情報に基づいて、予め定められた2以上の前記送信先へ前記通信手段が前記画像を送信したと判断する場合に、前記撮像画像が表す対象物について論じる論者へ前記撮像画像の送信を通知する通知装置が、前記2以上の予め定められた送信先に対して前記撮像画像を送信した旨の通知をするよう前記通知装置を制御する制御手段とを備えることを特徴とする画像送信装置。
【請求項2】
前記通信手段は、前記撮像画像の送信を要求するために接続を求める接続要求を受信すると共に、受信した前記接続要求に応じて接続した接続先へ前記撮像画像を送信し、
前記保持手段は、前記通信手段が受信した接続要求に応じて接続した前記接続先を表す情報を保持し、
前記予め定められた2以上の送信先は、前記保持手段が保持する情報が表す全ての前記接続先であり、
前記制御手段は、前記保持手段が保持する送信先を表す情報と前記接続先を表す情報とに基づいて、全ての前記接続先へ前記画像を送信したか否かを判断すると共に、前記2以上の予め定められた送信先に対して前記撮像画像を送信した旨の通知をするよう前記通知装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像送信装置
【請求項3】
前記通知装置は、前記画像取得手段が取得した撮像画像を表示する表示装置であり、
前記制御手段は、前記通信手段が前記予め定められた送信先へ送信した撮像画像を表示するよう前記表示装置を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像送信装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記通信手段が前記予め定められた送信先へ送信した撮像画像を、前記予め定められた送信先へ送信した順序と関連付けて表示するよう前記表示装置を制御することを特徴とする請求項3に記載の画像送信装置。
【請求項5】
前記通知装置は、前記画像取得手段が取得した撮像画像を投影する投影装置であり、
前記制御手段は、前記通信手段が前記予め定められた送信先へ送信した撮像画像を、前記対象物及び前記対象物の背景のいずれか1つ以上へ投影するよう前記投影装置を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像送信装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記通信手段が前記予め定められた送信先へ送信した撮像画像を、前記予め定められた送信先へ送信した順序と関連付けて投影するよう前記投影装置を制御することを特徴とする請求項5に記載の画像送信装置。
【請求項7】
前記通知装置は、予め定められた音声を出力する音声出力装置であり、
前記制御手段は、前記通信手段が前記予め定められた送信先へ撮像画像を送信したことを前記音声の出力により通知するよう前記音声出力装置を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像送信装置。
【請求項8】
前記通知装置は、予め定められた光を点灯する点灯装置であり、
前記制御手段は、前記通信手段が前記予め定められた送信先へ撮像画像を送信したことを前記光の点灯により通知するよう前記点灯装置を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像送信装置。
【請求項9】
前記通信手段は、予め定められた合図に応じて前記画像取得手段が取得した撮像画像を送信し、
前記画像取得手段が取得した撮像画像の画素値に基づいて、前記撮像画像が前記合図を表すか否かを判定する判定手段と、
前記制御手段は、前記保持手段が保持する送信先を表す情報と、前記接続先を表す情報とに基づいて、前記判定手段が判定した合図に応じて前記撮像画像を送信していない前記接続先があると判断する場合に、前記撮像画像を送信していない前記接続先がある旨の通知を行うよう前記通知装置を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像送信装置。
【請求項10】
前記判定手段は、前記画像取得手段が取得した撮像画像の画素値の変化に基づいて検出する前記撮像画像の表す像に基づいて、前記撮像画像が前記像を用いた合図を表すか否かを判定することを特徴とする請求項9に記載の画像送信装置。
【請求項11】
前記受信手段は、前記通信手段が送信した撮像画像の表す対象物を注釈する注釈画像を投影するよう指示する投影指示を更に受信し、
前記制御手段は、前記注釈画像を前記対象物に投影する投影装置を前記受信手段が受信した投影指示に従って制御することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の画像送信装置。
【請求項12】
議論の対象とする対象物を撮像する撮像装置と、
前記撮像装置が撮像した撮像画像の送信を要求する送信要求を送信すると共に、送信した前記送信要求が求める撮像画像を受信する画像受信装置と、
前記画像受信装置が送信した送信要求に応じて前記撮像装置が撮像した撮像画像を送信した送信先を表す情報を保持すると共に、保持する前記送信先を表す情報に基づいて予め定められた2以上の前記送信先へ前記画像を送信したと判断する場合に、前記撮像画像が表す対象物について論じる論者へ前記撮像画像の送信を通知する通知装置が、前記2以上の予め定められた送信先に対して前記撮像画像を送信した旨の通知をするよう前記通知装置を制御する画像送信装置とを備えることを特徴とする画像通信システム。
【請求項13】
コンピュータを、
議論の対象とする対象物を撮像する撮像装置から前記対象物を表す撮像画像を取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段が取得した撮像画像の送信を求める送信要求を受信すると共に、前記送信要求に応じて前記撮像画像を送信する通信手段と、
前記通信手段が前記撮像画像を送信した送信先を表す情報を保持する保持手段と、
前記保持手段が保持する送信先を表す情報に基づいて予め定められた2以上の前記送信先へ前記通信手段が前記画像を送信したと判断する場合に、前記撮像画像が表す対象物について論じる論者へ前記撮像画像の送信を通知する通知装置が、前記2以上の予め定められた送信先に対して前記撮像画像を送信した旨の通知をするよう前記通知装置を制御する制御手段として機能させることを特徴とする画像送信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2010−81016(P2010−81016A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−243944(P2008−243944)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】