画像送受信システム、画像送受信方法、並びに画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
【課題】送受信するデータ容量を削減しつつ、材質等の再現が可能な高品質の画像データの送受信を可能にする。
【解決手段】画像送信装置10は、画像データを図形データに変換する画像変換プログラム1、部品画像を蓄積するハードディスク2、蓄積された部品画像に基づいて図形データに対して表示属性を設定する属性設定プログラム3、図形データと当該図形データに設定された表示属性とを送信するデータ送受信デバイス4を備えると共に、画像受信表示装置11は、図形データと当該図形データに設定された表示属性を受信するデータ受信デバイス5、部品画像を蓄積するハードディスク6、図形データと当該図形データに設定された表示属性に基づき蓄積された部品画像を加工して画像データを復元する画像復元プログラム7、復元された画像データを表示する画像表示プログラム8を備えた。
【解決手段】画像送信装置10は、画像データを図形データに変換する画像変換プログラム1、部品画像を蓄積するハードディスク2、蓄積された部品画像に基づいて図形データに対して表示属性を設定する属性設定プログラム3、図形データと当該図形データに設定された表示属性とを送信するデータ送受信デバイス4を備えると共に、画像受信表示装置11は、図形データと当該図形データに設定された表示属性を受信するデータ受信デバイス5、部品画像を蓄積するハードディスク6、図形データと当該図形データに設定された表示属性に基づき蓄積された部品画像を加工して画像データを復元する画像復元プログラム7、復元された画像データを表示する画像表示プログラム8を備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、送信装置側に蓄えられたデジタル写真などの画像データを、受信装置が受信して表示する画像送受信システム、画像送受信方法、並びに画像送受信手順を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタル写真などの画像データに対して、大きさの変更や切り出しなどの変更を加えることのできる、フォトレタッチツールと呼ばれるコンピュータ・ソフトウェアが製品化されている。この一例として、Ulead Systems, Inc.のPHOTOIMPACT4がある。このソフトウェアを使うと、次のような方法で画像データのデータ量を削減することができる。
【0003】
(1) サイズの縮小
画像データのピクセル数を減少させる。例えば、横320ピクセル、縦240ピクセルの画像データを50%縮小すると、横160ピクセル、縦120ピクセルとなり、データ量は4分の1となる。
【0004】
(2) 減色
画像データに用いられている色の種類を減らす。例えば、フルカラーと呼ばれる仕様で設定可能な色の種類はおよそ1700万種で、1ピクセル毎に24ビットが色情報として用いられている。例えば、色の種類を256種に減らすと、1ピクセル毎に8ビットが色情報として用いられることになるので、データ量は3分の1となる。
【0005】
(3) 圧縮
サイズおよび色の種類は変更せずに、圧縮アルゴリズムによって画像データの総ピクセル数×色情報のビット数より少ないデータ量で記録する。例えば、JPEGと呼ばれる規格で画像データを圧縮してファイルに記録すると、非圧縮時に比べて10分の1から数10分の1にデータ量を減らすことができる。
【0006】
これらのデータ量の削減方法によると、削減率を高めるほど画像データの特徴が失われるので、オリジナルの画像データの内容を観察者が正しく理解可能な実用的な削減比率は10分の1程度に留まる。
【0007】
これに対し、まず、画像データを複数の領域に分割し、次に、これらの領域を図形データに置き換え、さらに、これらの図形データに色情報を設定することにより、画像データの特徴を失うことなく、データ量を100分の1程度に削減する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】特開2003−173440号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、この方法では、図形データと色情報だけから画像データを復元するため、オリジナルの画像データと比較して低い品質のものしか得られないという課題があった。
【0010】
この発明は、前述した問題を解決するためになされたもので、画像データのデータ削減率を数10分の1としつつ、オリジナルの画像データと比較して品質劣化の少ない画像を復元可能な画像送受信システム、画像送受信方法、並びに画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る画像送受信システムは、画像送信装置と画像受信表示装置とからなる画像送受信システムであって、前記画像送信装置として、画像データを図形データに変換する画像変換手段と、部品画像を蓄積する部品画像蓄積手段と、前記部品画像蓄積手段に蓄積されている部品画像に基づいて図形データに対して表示属性を設定する属性設定手段と、図形データと当該図形データに設定された表示属性とを送信する図形送信手段とを備えると共に、前記画像受信表示装置として、図形データと当該図形データに設定された表示属性を受信する図形受信手段と、部品画像を蓄積する部品画像蓄積手段と、図形データと当該図形データに設定された表示属性に基づき前記部品画像蓄積手段に蓄積されている部品画像を加工して画像データを復元する画像復元手段と、復元された画像データを表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、この発明に係る画像送受信方法は、画像送信工程と画像受信表示工程とからなる画像送受信方法であって、前記画像送信工程として、画像データを図形データに変換する画像変換工程と、部品画像を蓄積する部品画像蓄積工程と、前記部品画像蓄積工程で蓄積された部品画像に基づいて図形データに対して表示属性を設定する属性設定工程と、図形データと当該図形データに設定された表示属性とを送信する図形送信工程とを備えると共に、前記画像受信表示工程として、図形データと当該図形データに設定された表示属性を受信する図形受信工程と、部品画像を蓄積する部品画像蓄積工程と、図形データと当該図形データに設定された表示属性に基づき前記部品画像蓄積工程で蓄積された部品画像を加工して画像データを復元する画像復元工程と、復元された画像データを表示する画像表示工程とを備えたことを特徴とする。
【0013】
さらに、この発明に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記画像送信手順として、画像データを図形データに変換する画像変換手順と、部品画像を蓄積する部品画像蓄積手順と、前記部品画像蓄積手順で蓄積された部品画像に基づいて図形データに対して表示属性を設定する属性設定手順と、図形データと当該図形データに設定された表示属性とを送信する図形送信手順とを備えると共に、前記画像受信表示手順として、図形データと当該図形データに設定された表示属性を受信する図形受信手順と、部品画像を蓄積する部品画像蓄積手順と、図形データと当該図形データに設定された表示属性に基づき前記部品画像蓄積手順で蓄積された部品画像を加工して画像データを復元する画像復元手順と、復元された画像データを表示する画像表示手順とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、送受信するデータ容量を削減しつつ、材質等の再現が可能な高品質の画像データを送受信できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図を用いてこの発明に係る画像変送受信システムの実施の形態を説明する。
【0016】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る画像送受信システムの構成を示すブロック図である。この画像送受信システムは、画像送信装置10と画像受信表示装置11とで構成されている。画像送信装置10は、画像データを図形データに変換する画像変換プログラム1と図形データに対して表示属性を設定する属性設定プログラム3を有する計算機101と、部品画像を蓄積するハードディスク2と、図形データとそれに設定された表示属性を送信するデータ送信デバイス4とを備えている。また、画像受信表示装置11は、図形データとそれに設定された表示属性を受信するデータ受信デバイス5と、図形データとそれに設定された表示属性に基づき部品画像を加工して画像データを復元する画像復元プログラム7と復元された画像データを表示する画像表示プログラム8を有する計算機102と、部品画像データを蓄積するハードディスク6と、ディスプレイ103とを備えている。
【0017】
ここで、画像送信装置10において、画像変換プログラム1は画像変換手段に相当し、ハードディスク2は部品画像蓄積手段に相当し、属性設定プログラム3は属性設定手段に相当し、データ送信デバイス4は図形送信手段に相当する。また、画像受信表示装置11において、データ受信デバイス5は図形受信手段に相当し、ハードディスク6は部品画像蓄積手段に相当し、画像復元プログラム7は画像復元手段に相当し、画像表示プログラム8は画像表示手段に相当する。
【0018】
始めに、この発明の実施の形態1の説明に使用する画像データの例について説明する。図2は、4つの窓を持つ建物の正面を表す画像データの例である。画像データのサイズは横59ピクセル、縦64ピクセルであり、1ピクセル毎の色情報は24ビットである。従って、この画像データのデータ量は、59×64×24÷8=11328バイト(90624ビット)である。なお、色情報の24ビットとして、8ビットづつR値(赤)、G値(緑)、B値(青)を表現することとし、それぞれの値は0〜255の値をとるものとする。例えば、R=255、G=255、B=0の場合(以下、[255,255,0]と記述する)は、そのピクセルの色は黄色となる。また、横方向をX座標、縦方向をY座標とし、画像データの最も左上のピクセルを原点(0,0)とし、ピクセルを単位とするXY座標を画像データ上に定義する。
【0019】
また、図3は、ハードディスク2に記憶されている部品画像の例を示すもので、ハードディスク2には、パターン1〜パターン4の部品画像と共に、各部品画像について、特徴量としてR値の平均および標準偏差が計算されて記憶されている。
【0020】
以下、この発明の実施の形態1の動作について説明する。画像変換プログラム1は、まず、図2の画像データを「画像セグメンテーション」と呼ばれる手法によって複数の領域に分割する。なお、クラスタリングについては、文献「堀田裕弘、宮原誠、小谷一孔:“均等色空間に基づくカラー画像の領域分割”、電子情報通信学会論文誌、D−II、Vol. J74−D−II、No. 10、pp. 1370−1378(1991.10)」などに詳しく記述されており、学術的に広く知られた一般的なものであるので、ここでは具体的な動作についての説明は省略する。
【0021】
この画像セグメンテーションによって図2の画像データについて領域分割を行った結果が図4である。分割された領域は301〜321の21個である。310、311、312、315、317、319は1ピクセルだけの領域であり、313は2ピクセルからなる領域であり、その他は3ピクセル以上からなる領域である。
【0022】
次に、領域分割によって得られた領域を長方形に置換する。ここで、3ピクセル未満の領域は無視し、3ピクセル以上の領域を領域の外接長方形に置換することとする。このようにして得られた結果が図5である。図形データは、401〜409、414、416、418、420、421の14個である。
【0023】
次に、各図形データについて、左上X座標・左上Y座標・横サイズ・縦サイズを計算する。次に、各外接長方形の面積を計算し、さらにまた、面積の大きい順に番号を与える。図6は、各外接長方形の面積を計算した結果であり、単位はピクセルである。また、図7は、外接長方形を面積の大きい順に1〜14の番号を付けた結果である。なお、同じ面積を持つものは、無作為に順序付けするものとした。さらに、以上のようにして得た図形データの例を図8に示す。
【0024】
属性設定プログラム3は、まず、個々の図形データ毎に、図形データに含まれるピクセルの色の平均値を計算する。ここで、例えば、3ピクセルを含む図形データがあり、それらのピクセルの色がそれぞれ[a,b,c]・[d,e,f]・[g,h,i]であったとき、平均値は[(a+d+g)/3,(b+e+h)/3,(c+f+i)/3]で与えられる。
【0025】
次に、個々の図形データ毎の特徴量として、図形データに含まれるピクセルのR値の平均および標準偏差を計算する。この平均mおよび標準偏差dと、ハードディスク2に記憶されている各部品画像の平均および標準偏差について次式に基づく値ei(i=1〜4)を計算し、ej(jは1〜4の何れか)が最も小さい場合のパターンjを選択するというルールで、個々の図形データ毎にパターンを選択する。なお、miはパターンiの平均、diはパターンiの標準偏差である。
ei=(mi−m)2+(di−d)2 (i=1〜4)
以上のようにして得た表示属性(R値平均、G値平均、B値平均、部品画像パターン)の例を図9に示す。
【0026】
データ送信デバイス4は、上述のようにして得た図形データおよび表示属性を画像受信表示装置11に送信する。画像受信表示装置11において、データ受信デバイス5は、図形データおよび表示属性を受信し、画像復元プログラム7に渡す。
【0027】
画像復元プログラム7は、まず、図形データに記録されている左上X座標・左上Y座標・横サイズ・縦サイズに従い、矩形の組み合わせを生成する。このとき、面積順位の大きいものが下となるように配置する。この結果の例を図10に示す。次に、表示属性に従って、各矩形に対し、部品画像パターンおよびR値・G値・B値の設定を行う。このとき、部品画像パターンはハードディスク6から読み出す。このようにして復元された画像データの例を図11に示す。
【0028】
画像表示プログラム8は、画像復元プログラム7が復元した画像データを受け取り、ディスプレイ103に表示する。
【0029】
図8の図形データおよび図9の表示属性において、1つの数値を1バイトで表現することとすれば、1つの長方形について9バイト、計126バイトが図形データと表示属性のデータ量である。図2の画像データのデータ量が11328バイトであるので、およそ100分の1にデータ量を削減できる。
【0030】
従って、実施の形態1に係る画像送受信システムによれば、送受信するデータ容量を削減しつつ、材質等の再現が可能な高品質の画像データを送受信できるという効果がある。
【0031】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2に係る画像送受信システムについて説明する。実施の形態2に係る画像送受信システムは、図1に示す実施の形態1に係る画像送受信システムに対し、画像送信装置10におけるハードディクス2が重要度記憶手段を兼ねる点を除いて、実施の形態1と同じ構成を備える。すなわち、画像送信装置10に、画像データの重要度を記憶した重要度記憶手段をさらに備え、画像変換手段に対応する画像変換プログラム1により、重要度記憶手段に記憶されている重要度に基づいて画像データを図形データに変換するようになされている。
【0032】
この発明の実施の形態2の説明に使用するデータの例について説明する。図12は、画像データの例である。部品画像の例については、実施の形態1で述べたもの(図3)と同じであるとする。また、図13は、ハードディスク2に記憶された画像データの重要度の例である。重要度には「標準」と「低」の2種類があるとし、図12の画像データ121は「低」、画像データ122は「標準」が設定されて記憶されているとする。
【0033】
以下、この発明の実施の形態2の動作について説明する。画像変換プログラム1は、まず、図12の画像データ121を、実施の形態1において述べたのと同じ方法により、図4のように複数の領域に分割する。次に、ハードディスク2から重要度を参照し、画像データ121の重要度が「低」に設定されていることを確認する。重要度が「低」の場合、領域の面積が一定値以下のものを、それを囲む領域に統合させることとする。例えば、一定値を100以下と定めると、図4において、領域306〜317および319〜321が領域301〜305に統合され、図14に示すような6個の領域が得られる。
【0034】
また、画像変換プログラム1は、まず、図12の画像データ122を、同様に複数の領域に分割する。次に、ハードディスク2から重要度を参照し、画像データ122の重要度が「標準」に設定されていることを確認する。重要度が「標準」であるので、画像データ122については領域の統合は行わない。以下、実施の形態1と同様に、属性設定プログラム3、データ送信デバイス4、データ受信デバイス5、ハードディスク6、画像復元プログラム7、画像表示プログラム8がそれぞれの動作を行い、ディスプレイ103に復元された画像が表示される。この例を図15に示す。
【0035】
従って、実施の形態2によれば、画像データ毎に設定された重要度に従って復元する画像データの品質を調整しながら、送受信するデータ容量が小さくしつつ、材質等の再現が可能な高品質の画像データを送受信できるという効果がある。
【0036】
実施の形態3.
以下、前述した実施の形態の変形について述べる。
実施の形態1では、特徴量として、R値の平均および標準偏差を用いたが、他の値を特徴量としてもよい。例えば、RGB値をHSV値(マンセル色空間)に変換後、明度の平均および標準偏差を用いてもよい。また、空間濃度レベル依存法・濃度レベル差分法・濃度ヒストグラム法などに基づく計算値を特徴量として用いてもよい。
【0037】
また、実施の形態1では、領域の外接長方形に設定する色として、領域に含まれるピクセルの色のRGB値それぞれの相加平均値を用いたが、他の方法で設定する色を決めるように実施することもできる。例えば、RGB値をHSV値(マンセル色空間)に一旦変換し、HSV値それぞれの相加平均値を用いたり、中央値や最頻値を用いる方法などがある。
【0038】
また、実施の形態1では、分割した領域を図形に置換する際に外接長方形を用いることとしたが、他の方法で図形への置換を行うように実施することもできる。例えば、1つの領域を複数の長方形に置換したり、領域の形状を近似した1つ以上の多角形に置換する方法などがある。
【0039】
また、実施の形態1では、画像受信表示装置11として、計算機・ハードディスク・ディスプレイを備えるものとしたが、ハードディスク以外の記憶装置を持つ携帯電話などを用いてもよい。
【0040】
また、実施の形態2では、画像データに設定する重要度を「標準」と「低」の2段階としたが、これに「高」を加え、領域に分解する数を増やしたり、部品画像として使用するパターンを増やすなどして、より高品質の画像データを復元できるように実施してもよい。また、1〜100や0.0〜1.0の間の値として重要度を設定できるように実施してもよい。なお、領域の分割数を指定して画像の領域分割を行う方法としては、k−mean法(宮本定明:「クラスター分析入門:ファジィクラスタリングの理論と応用」、森北出版、1999)などを使用することができる。
【0041】
さらに、実施の形態2では、一度分割した領域を再統合することによって領域の分割数を変更するように実施したが、前述のk−mean法などを用いて、予め分割する領域数を指定して分割数を変更するように実施してもよい。
【0042】
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4に係る画像送受信システムについて説明する。実施の形態4に係る画像送受信システムの構成は、図1に示す実施の形態1に係る画像送受信システムの構成と同じである。
【0043】
動作の説明の前に、この発明の実施の形態4の説明に使用する画像データの例について説明する。図16は、5階建て建物の正面を表す画像データの例である。画像データのサイズは垂直256ピクセル・水平256ピクセルで、1ピクセル毎の色情報は24ビットであるとする。
【0044】
以下、はじめに、この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作について説明する。まず、画像変換プログラム1は、図17に示すように、画像データの画素の明度について、各行毎および各列行毎の平均値を計算する。図17(a)と(c)は、画像データの上から1行毎の明度平均を示した表およびグラフ、図17(b)と(d)は、画像データの左から1列毎の明度平均を示した表およびグラフである。以降、前者を垂直1次元パターン、後者を水平1次元パターンと呼ぶ。なお、ここで、明度の値域は0〜100である。
【0045】
次に、画像変換プログラム1は、図18に示すように、垂直と水平のそれぞれの1次元パターンの標準偏差を計算し、さらに、それらにそれぞれ行数と列数を乗じた数値を計算し、数値の大きい方の1次元パターンを選定する。ここでは、図19に示す垂直1次元パターンが選択される。なお、図19の垂直1次元パターンと図17(c)に示すグラフは同一のものである。
【0046】
次に、画像変換プログラム1は、図20に示すように、図19の1次元パターンについて10区間のヒストグラムを作成する。例えば、0−10区間の度数は18、11−20区間の度数は40となっている。ここで、閾値tを1から順に1ずつ増やしながら、閾値tを超える度数を持つ区間の数が最も大きくなるような最小のt値を定める。ただし、隣り合う区間は1つの区間として数える。図20の例では、t=1の場合は、すべての区間がt以上であり、すべての区間が隣り合っているので、区間の数は1となる。その後、t=13までは区間の数が1であるが、t=14では71−80区間の度数が14以下となるため、0−10区間〜61−70区間が1つの区間、81−90区間と91−100区間が1つの区間として数えられるので、区間の数は2となる。その後、tを増やしていくと、t=22において、度数22を超える区間が11−20区間・31−40区間〜61−70区間・91−100区間の3となる。以降、tを47まで進めても区間の数が3より大きくならないので、tを22と定める。
【0047】
さらに、この結果に基づき、次の手順に従って、区間グループを定める。
(A1)tを超える度数を持つ区間をはじめの区間グループとする。
(A2)区間グループが隣り合っている場合は1つの区間にまとめる。
(A3)何れの区間グループにも属していない区間であって、区間グループに属し ている区間と隣り合っている場合は、その隣の区間と同じ区間グループに加
える。ただし、両隣に区間グループに属している区間がある場合は、左側の 区間グループに加える。
(A4)すべての区間が何れかの区間グループに属するまで、(A3)を繰り返す 。
【0048】
図20の例について、上記の手続きによって得られる区間グループは、0−10区間〜21−30区間・31−40区間〜71−80区間・81−90区間および91−100区間となる。
【0049】
次に、画像変換プログラム1は、図21に示すように、図19の1次元パターンの各行について、前述の区間グループのどれに当てはまるかを調べ、文字の割り付けを行う。ここでは、0−10区間〜21−30区間に当てはまるものにはaを、31−40区間〜71−80区間に当てはまるものにはbを、81−90区間および91−100区間に当てはまるものにはcを割り当てることとした。
【0050】
次に、画像変換プログラム1は、次の手順に従い、図21の文字を統合する。
(B1)すべての文字について統合数を記憶することとし、初期値を1とする。
(B2)同種の文字が隣り合っている場合は、それぞれ統合する。このとき、統合 した文字の数を統合数として記憶する。例えば、aaabbccccとあ る場合、abcと統合し、aについて3、bについて2、cについて4の 統合数を記憶する。
(B3)統合数が所定値Const以下の文字を、隣接する文字に統合する。隣接する 文字が両側にある場合は、先頭に近い方の文字と統合する。
【0051】
ここで、例えばConstを4とすると、図21の文字は図22のように統合される。すなわち、図19の1次元パターンから、cabcbabcabcabcaという文字列が生成される。
【0052】
次に、画像変換プログラム1は、文字列cabcbabcabcabcaから、次の手順によって繰り返しパターンの抽出を行う。
(C1)対象の文字列Aを中央から2分割(文字数が奇数の場合、中央の文字は後 半の文字列に入れる)し、2つの文字列BとCを作成する。
(C2)n=2とする。
(C3)文字列Bの終端からn個分の文字と、文字列Cの始端からn個分の文字を 取り出し、それぞれを文字列DおよびEとする。
(C4)DからEへDPマッチングを行い、総コストを計算する。ここで、DPマ ッチングにおける文字毎の対応付けコストについて次のように評価する( なお、DPマッチングは広く知られた方法であるので詳細な動作説明につ いては省略する)。
・対応付けされた文字が同種である場合:2つの文字の統合数の差の絶対
値
・対応付けされた文字が異種である場合:2つの文字の統合数の少ない方 の値+統合数の差の絶対値
・挿入または脱落の場合:当該文字の統合数の差の絶対値
(C5)nがBまたはCの長さと同じであれば(C6)へ行く。そうでなければ、 nをn+1として(C3)へ戻る。
(C6)総コストが最小の場合のnを繰り返しパターンの文字数mとする。
(C7)文字列Aから、終端からm文字削除した文字列Fと、始端からm文字削除 した文字列Gを作成する。
(C8)FからGへDPマッチングを行う。
(C9)文字列Fの最初の文字First(F)に着目し、DPマッチングの結果が次の場 合は文字列Fから文字First(F)を削除する。
First(F)に対応付けされた文字が無い(挿入とされた)場合
First(F)の対応付けコストが20以上の場合
(C10)(C9)において文字First(F)が削除されている場合は、(C9)に戻る 。そうでない場合は、(C11)へ行く。
(C11)文字列Gの最後の文字Last(G)に着目し、DPマッチングの結果が次の場 合は文字列Gから文字Last(G)を削除する。
Last(G)に対応付けされた文字が無い(脱落とされた)場合
Last(G)の対応付けコストが20以上の場合
(C12)(C11)において文字Last(G)が削除されている場合は、(C11)に 戻る。そうでない場合は、(C13)へ行く。
(C13)(C9)と(C11)において削除された文字と同じものを文字列Aから 削除した文字列Hを作成する。
(C14)文字列Gの最初の文字First(G)に着目し、DPマッチングの結果が次の場 合は文字列Gから文字First(G)を削除する。
First(G)に対応付けされた文字が無い(脱落とされた)場合
First(G)の対応付けコストが20以上の場合
(C15)(C14)において文字First(G)が削除されている場合は、(C14)に 戻る。そうでない場合は、(C16)へ行く。
(C16)文字列Gの始端から文字数m分を取り出し、これを繰り返しパターンの文 字列Iとする。
(C17)文字列Hに含まれる文字の統合数を合計した値を、文字列Iに含まれる文 字の統合数を合計した値で割って四捨五入し、その結果を繰り返し数pと する。
【0053】
以上の手続きによれば、文字列cabcbabcabcabca(=文字列A)から、(C1)において文字列cabcbab(=文字列B)と文字列cabcabca(=文字列C)が生成され、(C2)から(C6)までにおいて3(=繰り返し文字数m)が得られる。なお、n=3の場合、D=bab、E=cab、総コストは13であり、総コストは最小となっている。次に、(C7)において文字列cabcbabcabca(=文字列F)と文字列cbabcabcabca(=文字列G)が生成され、(C8)から(C13)までにおいて新しい文字列abcbabcabcabc(=文字列H)が生成される。なお、DPマッチングにより図23のような結果が得られ、Fから文字c、Gから文字aがそれぞれ削除されている。次に、(C14)から(C16)までにおいて文字列abc(=文字列I)が生成される。なお、Gから文字cおよび文字bが削除されている。最後に、(C17)において4(=繰り返し数p)が得られる。なお、Hに含まれる文字の統合数は182、Iに含まれる文字の統合数は44である。このabcの繰り返し部分を基準として、図22の文字列は、c・abcbabcabcabc・aの3つに分割される。
【0054】
次に、画像変換プログラム1は、前述の文字列の分割結果に基づいて、図16の画像データを図24に示すような複数の領域に分割する。文字cから図24(a)、文字aから図24(c)が生成されている。文字列abcbabcabcabcは文字列abcの繰り返しであるので、繰り返しの1区間を切り出した領域として、図24(b)が生成されている。
【0055】
以降の動作は、実施の形態1および実施の形態2における画像データの領域分割後のものと同じであるので省略する。
【0056】
なお、画像変換プログラム1は、図23のそれぞれの画像に対してさらに分割を行った後に、実施の形態1および実施の形態2における画像データの領域分割後の動作を行うように実施することもできる。
【0057】
また、画像変換プログラム1における図形データの生成に際し、繰り返し領域については代表領域に相当する図形とその繰り返し情報(回数、配置間隔等)を記録するように実施することもできる。
【0058】
また、前述の例では、画素の情報として明度を使用したが、代わりに、色相・彩度・R値・G値・B値、またはこれらの組み合わせを用いるように実施することもできる。
【0059】
従って、実施の形態4によれば、画像データの各行または各列の画素の持つ情報を平均化して得た1次元パターンから繰り返しパターンを抽出する手続きを備えることにより、画質が低い画像データに対しても領域分割を正しく行うことができるという効果がある。
【0060】
また、画像データの各行または各列の画素の持つ情報を平均化して得た1次元パターンから繰り返しパターンを抽出する手続きを備えることにより、送受信するデータ容量をさらに削減することができるという効果がある。
【0061】
実施の形態5.
前述した各実施の形態は、画像送受信システムについて述べたものであるが、画像送受信方法としても適用できる。すなわち、図1に示す画像送信装置10の機能を画像送信方法として適用する場合、画像変換プログラム1は画像変換工程に相当し、ハードディスク2の機能は部品画像蓄積工程及び重要度記憶工程に相当し、属性設定プログラム3は属性設定工程に相当し、データ送信デバイス4の機能は図形送信工程に相当する。また、画像受信表示装置11の機能を画像受信方法として適用する場合、データ受信デバイス5の機能は図形受信工程に相当し、ハードディスク6の機能は部品画像蓄積工程に相当し、画像復元プログラム7は画像復元工程に相当し、画像表示プログラム8は画像表示工程に相当する。
【0062】
また、画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体としても適用できる。すなわち、図1に示す画像送信装置10の機能を画像送信手順として適用する場合、画像変換プログラム1は画像変換手順に相当し、ハードディスク2の機能は部品画像蓄積手順及び重要度記憶手順に相当し、属性設定プログラム3は属性設定手順に相当し、データ送信デバイス4の機能は図形送信手順に相当する。また、画像受信表示装置11の機能を画像受信手順として適用する場合、データ受信デバイス5の機能は図形受信手順に相当し、ハードディスク6の機能は部品画像蓄積手順に相当し、画像復元プログラム7は画像復元手順に相当し、画像表示プログラム8は画像表示手順に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】この発明の実施の形態1及び2に係る画像送受信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1の説明に使用する画像データの例を説明するもので、4つの窓を持つ建物の正面を表す画像データの例を示す図である。
【図3】図1のハードディスク2に記憶されている部品画像の例を示す図である。
【図4】画像変換プログラム1により図2の画像データについて画像セグメンテーションによって領域分割を行った結果を示す図である。
【図5】画像変換プログラム1により図4の領域分割によって得られた領域を長方形に置換して得られた結果(3ピクセル未満の領域は無視し、3ピクセル以上の領域を領域の外接長方形に置換する)を示す図である。
【図6】画像変換プログラム1により図5の各図形データについて、左上X座標・左上Y座標・横サイズ・縦サイズを計算し、各外接長方形の面積を計算し、さらにまた、面積の大きい順に番号を与えた図である。
【図7】画像変換プログラム1により図6の外接長方形を面積の大きい順に1〜14の番号を付けた結果を示す図である。
【図8】画像変換プログラム1により図5及び図6に示す処理を経て得た図形データの例を図である。
【図9】属性設定プログラム3により得られる表示属性(R値平均、G値平均、B値平均、部品画像パターン)の例を図である。
【図10】画像復元プログラム7により図形データに記録されている左上X座標・左上Y座標・横サイズ・縦サイズに従い矩形の組み合わせを生成し、面積順位の大きいものが下となるように配置した結果の例を示す図である。
【図11】表示属性に従って図10に示す各矩形に対し、部品画像パターンおよびR値・G値・B値の設定を行い、復元された画像データの例を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態2に係る画像送受信システムの説明に使用するデータの例に示すもので、実施の形態1で用いた図3に対応する図である。
【図13】この発明の実施の形態2に係る画像送受信システムの説明に係るもので、ハードディスク2に記憶された画像データの重要度の例を示す図である。
【図14】この発明の実施の形態2に係る画像送受信システムの説明に係るもので、図4において、領域306〜317および319〜321を領域301〜305に統合して6個の領域を得た図である。
【図15】この発明の実施の形態2に係る画像送受信システムの説明に係るもので、復元された画像の表示例を示す図である。
【図16】この発明の実施の形態4に係る画像送受信システムの説明に係るもので、5階建て建物の正面を表す画像データの例を示す図である。
【図17】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、(a)と(c)は、画像データの上から1行毎の明度平均を示した表およびグラフ、(b)と(d)は、画像データの左から1列毎の明度平均を示した表およびグラフである。
【図18】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、垂直と水平のそれぞれの1次元パターンの標準偏差の計算結果を示す図である。
【図19】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、垂直1次元パターンの選択結果を示す図である。
【図20】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、図19に示す1次元パターンについて作成された10区間のヒストグラムを示す図である。
【図21】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、図19に示す1次元パターンの各行についての文字の割り付けを示す図である。
【図22】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、文字統合を示す図である。
【図23】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、DPマッチングにより得られる結果を示す図である。
【図24】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、文字列の分割結果に基づいて分割された画像データを示す図である。
【符号の説明】
【0064】
1 画像変換プログラム(画像変換手段、画像変換工程、画像変換手順)、2 ハードディスク(部品画像蓄積手段、重要度記憶手段)、3 属性設定プログラム(属性設定手段、)、4 データ送信デバイス(図形送信手段、)、5 データ受信デバイス(図形受信手段、)、6 ハードディスク(部品画像蓄積手段)、7 画像復元プログラム(画像復元手段)、8 画像表示プログラム(画像表示手段)、10 画像送信装置、11 画像受信表示装置、101 計算機、102 計算機、103 ディスプレイ。
【技術分野】
【0001】
この発明は、送信装置側に蓄えられたデジタル写真などの画像データを、受信装置が受信して表示する画像送受信システム、画像送受信方法、並びに画像送受信手順を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタル写真などの画像データに対して、大きさの変更や切り出しなどの変更を加えることのできる、フォトレタッチツールと呼ばれるコンピュータ・ソフトウェアが製品化されている。この一例として、Ulead Systems, Inc.のPHOTOIMPACT4がある。このソフトウェアを使うと、次のような方法で画像データのデータ量を削減することができる。
【0003】
(1) サイズの縮小
画像データのピクセル数を減少させる。例えば、横320ピクセル、縦240ピクセルの画像データを50%縮小すると、横160ピクセル、縦120ピクセルとなり、データ量は4分の1となる。
【0004】
(2) 減色
画像データに用いられている色の種類を減らす。例えば、フルカラーと呼ばれる仕様で設定可能な色の種類はおよそ1700万種で、1ピクセル毎に24ビットが色情報として用いられている。例えば、色の種類を256種に減らすと、1ピクセル毎に8ビットが色情報として用いられることになるので、データ量は3分の1となる。
【0005】
(3) 圧縮
サイズおよび色の種類は変更せずに、圧縮アルゴリズムによって画像データの総ピクセル数×色情報のビット数より少ないデータ量で記録する。例えば、JPEGと呼ばれる規格で画像データを圧縮してファイルに記録すると、非圧縮時に比べて10分の1から数10分の1にデータ量を減らすことができる。
【0006】
これらのデータ量の削減方法によると、削減率を高めるほど画像データの特徴が失われるので、オリジナルの画像データの内容を観察者が正しく理解可能な実用的な削減比率は10分の1程度に留まる。
【0007】
これに対し、まず、画像データを複数の領域に分割し、次に、これらの領域を図形データに置き換え、さらに、これらの図形データに色情報を設定することにより、画像データの特徴を失うことなく、データ量を100分の1程度に削減する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】特開2003−173440号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、この方法では、図形データと色情報だけから画像データを復元するため、オリジナルの画像データと比較して低い品質のものしか得られないという課題があった。
【0010】
この発明は、前述した問題を解決するためになされたもので、画像データのデータ削減率を数10分の1としつつ、オリジナルの画像データと比較して品質劣化の少ない画像を復元可能な画像送受信システム、画像送受信方法、並びに画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る画像送受信システムは、画像送信装置と画像受信表示装置とからなる画像送受信システムであって、前記画像送信装置として、画像データを図形データに変換する画像変換手段と、部品画像を蓄積する部品画像蓄積手段と、前記部品画像蓄積手段に蓄積されている部品画像に基づいて図形データに対して表示属性を設定する属性設定手段と、図形データと当該図形データに設定された表示属性とを送信する図形送信手段とを備えると共に、前記画像受信表示装置として、図形データと当該図形データに設定された表示属性を受信する図形受信手段と、部品画像を蓄積する部品画像蓄積手段と、図形データと当該図形データに設定された表示属性に基づき前記部品画像蓄積手段に蓄積されている部品画像を加工して画像データを復元する画像復元手段と、復元された画像データを表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、この発明に係る画像送受信方法は、画像送信工程と画像受信表示工程とからなる画像送受信方法であって、前記画像送信工程として、画像データを図形データに変換する画像変換工程と、部品画像を蓄積する部品画像蓄積工程と、前記部品画像蓄積工程で蓄積された部品画像に基づいて図形データに対して表示属性を設定する属性設定工程と、図形データと当該図形データに設定された表示属性とを送信する図形送信工程とを備えると共に、前記画像受信表示工程として、図形データと当該図形データに設定された表示属性を受信する図形受信工程と、部品画像を蓄積する部品画像蓄積工程と、図形データと当該図形データに設定された表示属性に基づき前記部品画像蓄積工程で蓄積された部品画像を加工して画像データを復元する画像復元工程と、復元された画像データを表示する画像表示工程とを備えたことを特徴とする。
【0013】
さらに、この発明に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記画像送信手順として、画像データを図形データに変換する画像変換手順と、部品画像を蓄積する部品画像蓄積手順と、前記部品画像蓄積手順で蓄積された部品画像に基づいて図形データに対して表示属性を設定する属性設定手順と、図形データと当該図形データに設定された表示属性とを送信する図形送信手順とを備えると共に、前記画像受信表示手順として、図形データと当該図形データに設定された表示属性を受信する図形受信手順と、部品画像を蓄積する部品画像蓄積手順と、図形データと当該図形データに設定された表示属性に基づき前記部品画像蓄積手順で蓄積された部品画像を加工して画像データを復元する画像復元手順と、復元された画像データを表示する画像表示手順とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、送受信するデータ容量を削減しつつ、材質等の再現が可能な高品質の画像データを送受信できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図を用いてこの発明に係る画像変送受信システムの実施の形態を説明する。
【0016】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る画像送受信システムの構成を示すブロック図である。この画像送受信システムは、画像送信装置10と画像受信表示装置11とで構成されている。画像送信装置10は、画像データを図形データに変換する画像変換プログラム1と図形データに対して表示属性を設定する属性設定プログラム3を有する計算機101と、部品画像を蓄積するハードディスク2と、図形データとそれに設定された表示属性を送信するデータ送信デバイス4とを備えている。また、画像受信表示装置11は、図形データとそれに設定された表示属性を受信するデータ受信デバイス5と、図形データとそれに設定された表示属性に基づき部品画像を加工して画像データを復元する画像復元プログラム7と復元された画像データを表示する画像表示プログラム8を有する計算機102と、部品画像データを蓄積するハードディスク6と、ディスプレイ103とを備えている。
【0017】
ここで、画像送信装置10において、画像変換プログラム1は画像変換手段に相当し、ハードディスク2は部品画像蓄積手段に相当し、属性設定プログラム3は属性設定手段に相当し、データ送信デバイス4は図形送信手段に相当する。また、画像受信表示装置11において、データ受信デバイス5は図形受信手段に相当し、ハードディスク6は部品画像蓄積手段に相当し、画像復元プログラム7は画像復元手段に相当し、画像表示プログラム8は画像表示手段に相当する。
【0018】
始めに、この発明の実施の形態1の説明に使用する画像データの例について説明する。図2は、4つの窓を持つ建物の正面を表す画像データの例である。画像データのサイズは横59ピクセル、縦64ピクセルであり、1ピクセル毎の色情報は24ビットである。従って、この画像データのデータ量は、59×64×24÷8=11328バイト(90624ビット)である。なお、色情報の24ビットとして、8ビットづつR値(赤)、G値(緑)、B値(青)を表現することとし、それぞれの値は0〜255の値をとるものとする。例えば、R=255、G=255、B=0の場合(以下、[255,255,0]と記述する)は、そのピクセルの色は黄色となる。また、横方向をX座標、縦方向をY座標とし、画像データの最も左上のピクセルを原点(0,0)とし、ピクセルを単位とするXY座標を画像データ上に定義する。
【0019】
また、図3は、ハードディスク2に記憶されている部品画像の例を示すもので、ハードディスク2には、パターン1〜パターン4の部品画像と共に、各部品画像について、特徴量としてR値の平均および標準偏差が計算されて記憶されている。
【0020】
以下、この発明の実施の形態1の動作について説明する。画像変換プログラム1は、まず、図2の画像データを「画像セグメンテーション」と呼ばれる手法によって複数の領域に分割する。なお、クラスタリングについては、文献「堀田裕弘、宮原誠、小谷一孔:“均等色空間に基づくカラー画像の領域分割”、電子情報通信学会論文誌、D−II、Vol. J74−D−II、No. 10、pp. 1370−1378(1991.10)」などに詳しく記述されており、学術的に広く知られた一般的なものであるので、ここでは具体的な動作についての説明は省略する。
【0021】
この画像セグメンテーションによって図2の画像データについて領域分割を行った結果が図4である。分割された領域は301〜321の21個である。310、311、312、315、317、319は1ピクセルだけの領域であり、313は2ピクセルからなる領域であり、その他は3ピクセル以上からなる領域である。
【0022】
次に、領域分割によって得られた領域を長方形に置換する。ここで、3ピクセル未満の領域は無視し、3ピクセル以上の領域を領域の外接長方形に置換することとする。このようにして得られた結果が図5である。図形データは、401〜409、414、416、418、420、421の14個である。
【0023】
次に、各図形データについて、左上X座標・左上Y座標・横サイズ・縦サイズを計算する。次に、各外接長方形の面積を計算し、さらにまた、面積の大きい順に番号を与える。図6は、各外接長方形の面積を計算した結果であり、単位はピクセルである。また、図7は、外接長方形を面積の大きい順に1〜14の番号を付けた結果である。なお、同じ面積を持つものは、無作為に順序付けするものとした。さらに、以上のようにして得た図形データの例を図8に示す。
【0024】
属性設定プログラム3は、まず、個々の図形データ毎に、図形データに含まれるピクセルの色の平均値を計算する。ここで、例えば、3ピクセルを含む図形データがあり、それらのピクセルの色がそれぞれ[a,b,c]・[d,e,f]・[g,h,i]であったとき、平均値は[(a+d+g)/3,(b+e+h)/3,(c+f+i)/3]で与えられる。
【0025】
次に、個々の図形データ毎の特徴量として、図形データに含まれるピクセルのR値の平均および標準偏差を計算する。この平均mおよび標準偏差dと、ハードディスク2に記憶されている各部品画像の平均および標準偏差について次式に基づく値ei(i=1〜4)を計算し、ej(jは1〜4の何れか)が最も小さい場合のパターンjを選択するというルールで、個々の図形データ毎にパターンを選択する。なお、miはパターンiの平均、diはパターンiの標準偏差である。
ei=(mi−m)2+(di−d)2 (i=1〜4)
以上のようにして得た表示属性(R値平均、G値平均、B値平均、部品画像パターン)の例を図9に示す。
【0026】
データ送信デバイス4は、上述のようにして得た図形データおよび表示属性を画像受信表示装置11に送信する。画像受信表示装置11において、データ受信デバイス5は、図形データおよび表示属性を受信し、画像復元プログラム7に渡す。
【0027】
画像復元プログラム7は、まず、図形データに記録されている左上X座標・左上Y座標・横サイズ・縦サイズに従い、矩形の組み合わせを生成する。このとき、面積順位の大きいものが下となるように配置する。この結果の例を図10に示す。次に、表示属性に従って、各矩形に対し、部品画像パターンおよびR値・G値・B値の設定を行う。このとき、部品画像パターンはハードディスク6から読み出す。このようにして復元された画像データの例を図11に示す。
【0028】
画像表示プログラム8は、画像復元プログラム7が復元した画像データを受け取り、ディスプレイ103に表示する。
【0029】
図8の図形データおよび図9の表示属性において、1つの数値を1バイトで表現することとすれば、1つの長方形について9バイト、計126バイトが図形データと表示属性のデータ量である。図2の画像データのデータ量が11328バイトであるので、およそ100分の1にデータ量を削減できる。
【0030】
従って、実施の形態1に係る画像送受信システムによれば、送受信するデータ容量を削減しつつ、材質等の再現が可能な高品質の画像データを送受信できるという効果がある。
【0031】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2に係る画像送受信システムについて説明する。実施の形態2に係る画像送受信システムは、図1に示す実施の形態1に係る画像送受信システムに対し、画像送信装置10におけるハードディクス2が重要度記憶手段を兼ねる点を除いて、実施の形態1と同じ構成を備える。すなわち、画像送信装置10に、画像データの重要度を記憶した重要度記憶手段をさらに備え、画像変換手段に対応する画像変換プログラム1により、重要度記憶手段に記憶されている重要度に基づいて画像データを図形データに変換するようになされている。
【0032】
この発明の実施の形態2の説明に使用するデータの例について説明する。図12は、画像データの例である。部品画像の例については、実施の形態1で述べたもの(図3)と同じであるとする。また、図13は、ハードディスク2に記憶された画像データの重要度の例である。重要度には「標準」と「低」の2種類があるとし、図12の画像データ121は「低」、画像データ122は「標準」が設定されて記憶されているとする。
【0033】
以下、この発明の実施の形態2の動作について説明する。画像変換プログラム1は、まず、図12の画像データ121を、実施の形態1において述べたのと同じ方法により、図4のように複数の領域に分割する。次に、ハードディスク2から重要度を参照し、画像データ121の重要度が「低」に設定されていることを確認する。重要度が「低」の場合、領域の面積が一定値以下のものを、それを囲む領域に統合させることとする。例えば、一定値を100以下と定めると、図4において、領域306〜317および319〜321が領域301〜305に統合され、図14に示すような6個の領域が得られる。
【0034】
また、画像変換プログラム1は、まず、図12の画像データ122を、同様に複数の領域に分割する。次に、ハードディスク2から重要度を参照し、画像データ122の重要度が「標準」に設定されていることを確認する。重要度が「標準」であるので、画像データ122については領域の統合は行わない。以下、実施の形態1と同様に、属性設定プログラム3、データ送信デバイス4、データ受信デバイス5、ハードディスク6、画像復元プログラム7、画像表示プログラム8がそれぞれの動作を行い、ディスプレイ103に復元された画像が表示される。この例を図15に示す。
【0035】
従って、実施の形態2によれば、画像データ毎に設定された重要度に従って復元する画像データの品質を調整しながら、送受信するデータ容量が小さくしつつ、材質等の再現が可能な高品質の画像データを送受信できるという効果がある。
【0036】
実施の形態3.
以下、前述した実施の形態の変形について述べる。
実施の形態1では、特徴量として、R値の平均および標準偏差を用いたが、他の値を特徴量としてもよい。例えば、RGB値をHSV値(マンセル色空間)に変換後、明度の平均および標準偏差を用いてもよい。また、空間濃度レベル依存法・濃度レベル差分法・濃度ヒストグラム法などに基づく計算値を特徴量として用いてもよい。
【0037】
また、実施の形態1では、領域の外接長方形に設定する色として、領域に含まれるピクセルの色のRGB値それぞれの相加平均値を用いたが、他の方法で設定する色を決めるように実施することもできる。例えば、RGB値をHSV値(マンセル色空間)に一旦変換し、HSV値それぞれの相加平均値を用いたり、中央値や最頻値を用いる方法などがある。
【0038】
また、実施の形態1では、分割した領域を図形に置換する際に外接長方形を用いることとしたが、他の方法で図形への置換を行うように実施することもできる。例えば、1つの領域を複数の長方形に置換したり、領域の形状を近似した1つ以上の多角形に置換する方法などがある。
【0039】
また、実施の形態1では、画像受信表示装置11として、計算機・ハードディスク・ディスプレイを備えるものとしたが、ハードディスク以外の記憶装置を持つ携帯電話などを用いてもよい。
【0040】
また、実施の形態2では、画像データに設定する重要度を「標準」と「低」の2段階としたが、これに「高」を加え、領域に分解する数を増やしたり、部品画像として使用するパターンを増やすなどして、より高品質の画像データを復元できるように実施してもよい。また、1〜100や0.0〜1.0の間の値として重要度を設定できるように実施してもよい。なお、領域の分割数を指定して画像の領域分割を行う方法としては、k−mean法(宮本定明:「クラスター分析入門:ファジィクラスタリングの理論と応用」、森北出版、1999)などを使用することができる。
【0041】
さらに、実施の形態2では、一度分割した領域を再統合することによって領域の分割数を変更するように実施したが、前述のk−mean法などを用いて、予め分割する領域数を指定して分割数を変更するように実施してもよい。
【0042】
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4に係る画像送受信システムについて説明する。実施の形態4に係る画像送受信システムの構成は、図1に示す実施の形態1に係る画像送受信システムの構成と同じである。
【0043】
動作の説明の前に、この発明の実施の形態4の説明に使用する画像データの例について説明する。図16は、5階建て建物の正面を表す画像データの例である。画像データのサイズは垂直256ピクセル・水平256ピクセルで、1ピクセル毎の色情報は24ビットであるとする。
【0044】
以下、はじめに、この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作について説明する。まず、画像変換プログラム1は、図17に示すように、画像データの画素の明度について、各行毎および各列行毎の平均値を計算する。図17(a)と(c)は、画像データの上から1行毎の明度平均を示した表およびグラフ、図17(b)と(d)は、画像データの左から1列毎の明度平均を示した表およびグラフである。以降、前者を垂直1次元パターン、後者を水平1次元パターンと呼ぶ。なお、ここで、明度の値域は0〜100である。
【0045】
次に、画像変換プログラム1は、図18に示すように、垂直と水平のそれぞれの1次元パターンの標準偏差を計算し、さらに、それらにそれぞれ行数と列数を乗じた数値を計算し、数値の大きい方の1次元パターンを選定する。ここでは、図19に示す垂直1次元パターンが選択される。なお、図19の垂直1次元パターンと図17(c)に示すグラフは同一のものである。
【0046】
次に、画像変換プログラム1は、図20に示すように、図19の1次元パターンについて10区間のヒストグラムを作成する。例えば、0−10区間の度数は18、11−20区間の度数は40となっている。ここで、閾値tを1から順に1ずつ増やしながら、閾値tを超える度数を持つ区間の数が最も大きくなるような最小のt値を定める。ただし、隣り合う区間は1つの区間として数える。図20の例では、t=1の場合は、すべての区間がt以上であり、すべての区間が隣り合っているので、区間の数は1となる。その後、t=13までは区間の数が1であるが、t=14では71−80区間の度数が14以下となるため、0−10区間〜61−70区間が1つの区間、81−90区間と91−100区間が1つの区間として数えられるので、区間の数は2となる。その後、tを増やしていくと、t=22において、度数22を超える区間が11−20区間・31−40区間〜61−70区間・91−100区間の3となる。以降、tを47まで進めても区間の数が3より大きくならないので、tを22と定める。
【0047】
さらに、この結果に基づき、次の手順に従って、区間グループを定める。
(A1)tを超える度数を持つ区間をはじめの区間グループとする。
(A2)区間グループが隣り合っている場合は1つの区間にまとめる。
(A3)何れの区間グループにも属していない区間であって、区間グループに属し ている区間と隣り合っている場合は、その隣の区間と同じ区間グループに加
える。ただし、両隣に区間グループに属している区間がある場合は、左側の 区間グループに加える。
(A4)すべての区間が何れかの区間グループに属するまで、(A3)を繰り返す 。
【0048】
図20の例について、上記の手続きによって得られる区間グループは、0−10区間〜21−30区間・31−40区間〜71−80区間・81−90区間および91−100区間となる。
【0049】
次に、画像変換プログラム1は、図21に示すように、図19の1次元パターンの各行について、前述の区間グループのどれに当てはまるかを調べ、文字の割り付けを行う。ここでは、0−10区間〜21−30区間に当てはまるものにはaを、31−40区間〜71−80区間に当てはまるものにはbを、81−90区間および91−100区間に当てはまるものにはcを割り当てることとした。
【0050】
次に、画像変換プログラム1は、次の手順に従い、図21の文字を統合する。
(B1)すべての文字について統合数を記憶することとし、初期値を1とする。
(B2)同種の文字が隣り合っている場合は、それぞれ統合する。このとき、統合 した文字の数を統合数として記憶する。例えば、aaabbccccとあ る場合、abcと統合し、aについて3、bについて2、cについて4の 統合数を記憶する。
(B3)統合数が所定値Const以下の文字を、隣接する文字に統合する。隣接する 文字が両側にある場合は、先頭に近い方の文字と統合する。
【0051】
ここで、例えばConstを4とすると、図21の文字は図22のように統合される。すなわち、図19の1次元パターンから、cabcbabcabcabcaという文字列が生成される。
【0052】
次に、画像変換プログラム1は、文字列cabcbabcabcabcaから、次の手順によって繰り返しパターンの抽出を行う。
(C1)対象の文字列Aを中央から2分割(文字数が奇数の場合、中央の文字は後 半の文字列に入れる)し、2つの文字列BとCを作成する。
(C2)n=2とする。
(C3)文字列Bの終端からn個分の文字と、文字列Cの始端からn個分の文字を 取り出し、それぞれを文字列DおよびEとする。
(C4)DからEへDPマッチングを行い、総コストを計算する。ここで、DPマ ッチングにおける文字毎の対応付けコストについて次のように評価する( なお、DPマッチングは広く知られた方法であるので詳細な動作説明につ いては省略する)。
・対応付けされた文字が同種である場合:2つの文字の統合数の差の絶対
値
・対応付けされた文字が異種である場合:2つの文字の統合数の少ない方 の値+統合数の差の絶対値
・挿入または脱落の場合:当該文字の統合数の差の絶対値
(C5)nがBまたはCの長さと同じであれば(C6)へ行く。そうでなければ、 nをn+1として(C3)へ戻る。
(C6)総コストが最小の場合のnを繰り返しパターンの文字数mとする。
(C7)文字列Aから、終端からm文字削除した文字列Fと、始端からm文字削除 した文字列Gを作成する。
(C8)FからGへDPマッチングを行う。
(C9)文字列Fの最初の文字First(F)に着目し、DPマッチングの結果が次の場 合は文字列Fから文字First(F)を削除する。
First(F)に対応付けされた文字が無い(挿入とされた)場合
First(F)の対応付けコストが20以上の場合
(C10)(C9)において文字First(F)が削除されている場合は、(C9)に戻る 。そうでない場合は、(C11)へ行く。
(C11)文字列Gの最後の文字Last(G)に着目し、DPマッチングの結果が次の場 合は文字列Gから文字Last(G)を削除する。
Last(G)に対応付けされた文字が無い(脱落とされた)場合
Last(G)の対応付けコストが20以上の場合
(C12)(C11)において文字Last(G)が削除されている場合は、(C11)に 戻る。そうでない場合は、(C13)へ行く。
(C13)(C9)と(C11)において削除された文字と同じものを文字列Aから 削除した文字列Hを作成する。
(C14)文字列Gの最初の文字First(G)に着目し、DPマッチングの結果が次の場 合は文字列Gから文字First(G)を削除する。
First(G)に対応付けされた文字が無い(脱落とされた)場合
First(G)の対応付けコストが20以上の場合
(C15)(C14)において文字First(G)が削除されている場合は、(C14)に 戻る。そうでない場合は、(C16)へ行く。
(C16)文字列Gの始端から文字数m分を取り出し、これを繰り返しパターンの文 字列Iとする。
(C17)文字列Hに含まれる文字の統合数を合計した値を、文字列Iに含まれる文 字の統合数を合計した値で割って四捨五入し、その結果を繰り返し数pと する。
【0053】
以上の手続きによれば、文字列cabcbabcabcabca(=文字列A)から、(C1)において文字列cabcbab(=文字列B)と文字列cabcabca(=文字列C)が生成され、(C2)から(C6)までにおいて3(=繰り返し文字数m)が得られる。なお、n=3の場合、D=bab、E=cab、総コストは13であり、総コストは最小となっている。次に、(C7)において文字列cabcbabcabca(=文字列F)と文字列cbabcabcabca(=文字列G)が生成され、(C8)から(C13)までにおいて新しい文字列abcbabcabcabc(=文字列H)が生成される。なお、DPマッチングにより図23のような結果が得られ、Fから文字c、Gから文字aがそれぞれ削除されている。次に、(C14)から(C16)までにおいて文字列abc(=文字列I)が生成される。なお、Gから文字cおよび文字bが削除されている。最後に、(C17)において4(=繰り返し数p)が得られる。なお、Hに含まれる文字の統合数は182、Iに含まれる文字の統合数は44である。このabcの繰り返し部分を基準として、図22の文字列は、c・abcbabcabcabc・aの3つに分割される。
【0054】
次に、画像変換プログラム1は、前述の文字列の分割結果に基づいて、図16の画像データを図24に示すような複数の領域に分割する。文字cから図24(a)、文字aから図24(c)が生成されている。文字列abcbabcabcabcは文字列abcの繰り返しであるので、繰り返しの1区間を切り出した領域として、図24(b)が生成されている。
【0055】
以降の動作は、実施の形態1および実施の形態2における画像データの領域分割後のものと同じであるので省略する。
【0056】
なお、画像変換プログラム1は、図23のそれぞれの画像に対してさらに分割を行った後に、実施の形態1および実施の形態2における画像データの領域分割後の動作を行うように実施することもできる。
【0057】
また、画像変換プログラム1における図形データの生成に際し、繰り返し領域については代表領域に相当する図形とその繰り返し情報(回数、配置間隔等)を記録するように実施することもできる。
【0058】
また、前述の例では、画素の情報として明度を使用したが、代わりに、色相・彩度・R値・G値・B値、またはこれらの組み合わせを用いるように実施することもできる。
【0059】
従って、実施の形態4によれば、画像データの各行または各列の画素の持つ情報を平均化して得た1次元パターンから繰り返しパターンを抽出する手続きを備えることにより、画質が低い画像データに対しても領域分割を正しく行うことができるという効果がある。
【0060】
また、画像データの各行または各列の画素の持つ情報を平均化して得た1次元パターンから繰り返しパターンを抽出する手続きを備えることにより、送受信するデータ容量をさらに削減することができるという効果がある。
【0061】
実施の形態5.
前述した各実施の形態は、画像送受信システムについて述べたものであるが、画像送受信方法としても適用できる。すなわち、図1に示す画像送信装置10の機能を画像送信方法として適用する場合、画像変換プログラム1は画像変換工程に相当し、ハードディスク2の機能は部品画像蓄積工程及び重要度記憶工程に相当し、属性設定プログラム3は属性設定工程に相当し、データ送信デバイス4の機能は図形送信工程に相当する。また、画像受信表示装置11の機能を画像受信方法として適用する場合、データ受信デバイス5の機能は図形受信工程に相当し、ハードディスク6の機能は部品画像蓄積工程に相当し、画像復元プログラム7は画像復元工程に相当し、画像表示プログラム8は画像表示工程に相当する。
【0062】
また、画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体としても適用できる。すなわち、図1に示す画像送信装置10の機能を画像送信手順として適用する場合、画像変換プログラム1は画像変換手順に相当し、ハードディスク2の機能は部品画像蓄積手順及び重要度記憶手順に相当し、属性設定プログラム3は属性設定手順に相当し、データ送信デバイス4の機能は図形送信手順に相当する。また、画像受信表示装置11の機能を画像受信手順として適用する場合、データ受信デバイス5の機能は図形受信手順に相当し、ハードディスク6の機能は部品画像蓄積手順に相当し、画像復元プログラム7は画像復元手順に相当し、画像表示プログラム8は画像表示手順に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】この発明の実施の形態1及び2に係る画像送受信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1の説明に使用する画像データの例を説明するもので、4つの窓を持つ建物の正面を表す画像データの例を示す図である。
【図3】図1のハードディスク2に記憶されている部品画像の例を示す図である。
【図4】画像変換プログラム1により図2の画像データについて画像セグメンテーションによって領域分割を行った結果を示す図である。
【図5】画像変換プログラム1により図4の領域分割によって得られた領域を長方形に置換して得られた結果(3ピクセル未満の領域は無視し、3ピクセル以上の領域を領域の外接長方形に置換する)を示す図である。
【図6】画像変換プログラム1により図5の各図形データについて、左上X座標・左上Y座標・横サイズ・縦サイズを計算し、各外接長方形の面積を計算し、さらにまた、面積の大きい順に番号を与えた図である。
【図7】画像変換プログラム1により図6の外接長方形を面積の大きい順に1〜14の番号を付けた結果を示す図である。
【図8】画像変換プログラム1により図5及び図6に示す処理を経て得た図形データの例を図である。
【図9】属性設定プログラム3により得られる表示属性(R値平均、G値平均、B値平均、部品画像パターン)の例を図である。
【図10】画像復元プログラム7により図形データに記録されている左上X座標・左上Y座標・横サイズ・縦サイズに従い矩形の組み合わせを生成し、面積順位の大きいものが下となるように配置した結果の例を示す図である。
【図11】表示属性に従って図10に示す各矩形に対し、部品画像パターンおよびR値・G値・B値の設定を行い、復元された画像データの例を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態2に係る画像送受信システムの説明に使用するデータの例に示すもので、実施の形態1で用いた図3に対応する図である。
【図13】この発明の実施の形態2に係る画像送受信システムの説明に係るもので、ハードディスク2に記憶された画像データの重要度の例を示す図である。
【図14】この発明の実施の形態2に係る画像送受信システムの説明に係るもので、図4において、領域306〜317および319〜321を領域301〜305に統合して6個の領域を得た図である。
【図15】この発明の実施の形態2に係る画像送受信システムの説明に係るもので、復元された画像の表示例を示す図である。
【図16】この発明の実施の形態4に係る画像送受信システムの説明に係るもので、5階建て建物の正面を表す画像データの例を示す図である。
【図17】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、(a)と(c)は、画像データの上から1行毎の明度平均を示した表およびグラフ、(b)と(d)は、画像データの左から1列毎の明度平均を示した表およびグラフである。
【図18】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、垂直と水平のそれぞれの1次元パターンの標準偏差の計算結果を示す図である。
【図19】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、垂直1次元パターンの選択結果を示す図である。
【図20】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、図19に示す1次元パターンについて作成された10区間のヒストグラムを示す図である。
【図21】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、図19に示す1次元パターンの各行についての文字の割り付けを示す図である。
【図22】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、文字統合を示す図である。
【図23】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、DPマッチングにより得られる結果を示す図である。
【図24】この発明の実施の形態4における画像変換手段としての画像変換プログラム1の動作の説明に係るもので、文字列の分割結果に基づいて分割された画像データを示す図である。
【符号の説明】
【0064】
1 画像変換プログラム(画像変換手段、画像変換工程、画像変換手順)、2 ハードディスク(部品画像蓄積手段、重要度記憶手段)、3 属性設定プログラム(属性設定手段、)、4 データ送信デバイス(図形送信手段、)、5 データ受信デバイス(図形受信手段、)、6 ハードディスク(部品画像蓄積手段)、7 画像復元プログラム(画像復元手段)、8 画像表示プログラム(画像表示手段)、10 画像送信装置、11 画像受信表示装置、101 計算機、102 計算機、103 ディスプレイ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像送信装置と画像受信表示装置とからなる画像送受信システムであって、
前記画像送信装置として、
画像データを図形データに変換する画像変換手段と、
部品画像を蓄積する部品画像蓄積手段と、
前記部品画像蓄積手段に蓄積されている部品画像に基づいて図形データに対して表示属性を設定する属性設定手段と、
図形データと当該図形データに設定された表示属性とを送信する図形送信手段と
を備えると共に、
前記画像受信表示装置として、
図形データと当該図形データに設定された表示属性を受信する図形受信手段と、
部品画像を蓄積する部品画像蓄積手段と、
図形データと当該図形データに設定された表示属性に基づき前記部品画像蓄積手段に蓄積されている部品画像を加工して画像データを復元する画像復元手段と、
復元された画像データを表示する画像表示手段と
を備えたことを特徴とする画像送受信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像送受信システムにおいて、
前記画像送信装置に、画像データの重要度を記憶した重要度記憶手段をさらに備え、
前記画像変換手段は、前記重要度記憶手段に記憶されている重要度に基づいて画像データを図形データに変換する
ことを特徴とする画像送受信システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像送受信システムにおいて、
前記画像変換手段は、画像データの各行または各列の画素の持つ情報を平均化して得た1次元パターンから繰り返しパターンを抽出する
ことを特徴とする画像送受信システム。
【請求項4】
請求項3に記載の画像送受信システムにおいて、
前記画像変換手段は、繰り返しパターンを抽出するとともに繰り返し数を図形データに付与する
ことを特徴とする画像送受信システム。
【請求項5】
画像送信工程と画像受信表示工程とからなる画像送受信方法であって、
前記画像送信工程として、
画像データを図形データに変換する画像変換工程と、
部品画像を蓄積する部品画像蓄積工程と、
前記部品画像蓄積工程で蓄積された部品画像に基づいて図形データに対して表示属性を設定する属性設定工程と、
図形データと当該図形データに設定された表示属性とを送信する図形送信工程と
を備えると共に、
前記画像受信表示工程として、
図形データと当該図形データに設定された表示属性を受信する図形受信工程と、
部品画像を蓄積する部品画像蓄積工程と、
図形データと当該図形データに設定された表示属性に基づき前記部品画像蓄積工程で蓄積された部品画像を加工して画像データを復元する画像復元工程と、
復元された画像データを表示する画像表示工程と
を備えたことを特徴とする画像送受信方法。
【請求項6】
請求項5に記載の画像送受信方法において、
前記画像送信工程に、画像データの重要度を記憶した重要度記憶工程をさらに備え、
前記画像変換工程は、前記重要度記憶工程で記憶された重要度に基づいて画像データを図形データに変換する
ことを特徴とする画像送受信方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載の画像送受信方法において、
前記画像変換工程は、画像データの各行または各列の画素の持つ情報を平均化して得た1次元パターンから繰り返しパターンを抽出する
ことを特徴とする画像送受信方法。
【請求項8】
請求項7に記載の画像送受信方法において、
前記画像変換工程は、繰り返しパターンを抽出するとともに繰り返し数を図形データに付与する
ことを特徴とする画像送受信方法。
【請求項9】
画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記画像送信手順として、
画像データを図形データに変換する画像変換手順と、
部品画像を蓄積する部品画像蓄積手順と、
前記部品画像蓄積手順で蓄積された部品画像に基づいて図形データに対して表示属性を設定する属性設定手順と、
図形データと当該図形データに設定された表示属性とを送信する図形送信手順と
を備えると共に、
前記画像受信表示手順として、
図形データと当該図形データに設定された表示属性を受信する図形受信手順と、
部品画像を蓄積する部品画像蓄積手順と、
図形データと当該図形データに設定された表示属性に基づき前記部品画像蓄積手順で蓄積された部品画像を加工して画像データを復元する画像復元手順と、
復元された画像データを表示する画像表示手順と
を備えたことを特徴とする画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項10】
請求項9に記載の画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、
前記画像送信手順に、画像データの重要度を記憶した重要度記憶手順をさらに備え、
前記画像変換手順は、前記重要度記憶手順で記憶された重要度に基づいて画像データを図形データに変換する
ことを特徴とする画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項11】
請求項9または10に記載の画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、
前記画像変換手順は、画像データの各行または各列の画素の持つ情報を平均化して得た1次元パターンから繰り返しパターンを抽出する
ことを特徴とする画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項12】
請求項11に記載の画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、
前記画像変換手順は、繰り返しパターンを抽出するとともに繰り返し数を図形データに付与する
ことを特徴とする画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項1】
画像送信装置と画像受信表示装置とからなる画像送受信システムであって、
前記画像送信装置として、
画像データを図形データに変換する画像変換手段と、
部品画像を蓄積する部品画像蓄積手段と、
前記部品画像蓄積手段に蓄積されている部品画像に基づいて図形データに対して表示属性を設定する属性設定手段と、
図形データと当該図形データに設定された表示属性とを送信する図形送信手段と
を備えると共に、
前記画像受信表示装置として、
図形データと当該図形データに設定された表示属性を受信する図形受信手段と、
部品画像を蓄積する部品画像蓄積手段と、
図形データと当該図形データに設定された表示属性に基づき前記部品画像蓄積手段に蓄積されている部品画像を加工して画像データを復元する画像復元手段と、
復元された画像データを表示する画像表示手段と
を備えたことを特徴とする画像送受信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像送受信システムにおいて、
前記画像送信装置に、画像データの重要度を記憶した重要度記憶手段をさらに備え、
前記画像変換手段は、前記重要度記憶手段に記憶されている重要度に基づいて画像データを図形データに変換する
ことを特徴とする画像送受信システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像送受信システムにおいて、
前記画像変換手段は、画像データの各行または各列の画素の持つ情報を平均化して得た1次元パターンから繰り返しパターンを抽出する
ことを特徴とする画像送受信システム。
【請求項4】
請求項3に記載の画像送受信システムにおいて、
前記画像変換手段は、繰り返しパターンを抽出するとともに繰り返し数を図形データに付与する
ことを特徴とする画像送受信システム。
【請求項5】
画像送信工程と画像受信表示工程とからなる画像送受信方法であって、
前記画像送信工程として、
画像データを図形データに変換する画像変換工程と、
部品画像を蓄積する部品画像蓄積工程と、
前記部品画像蓄積工程で蓄積された部品画像に基づいて図形データに対して表示属性を設定する属性設定工程と、
図形データと当該図形データに設定された表示属性とを送信する図形送信工程と
を備えると共に、
前記画像受信表示工程として、
図形データと当該図形データに設定された表示属性を受信する図形受信工程と、
部品画像を蓄積する部品画像蓄積工程と、
図形データと当該図形データに設定された表示属性に基づき前記部品画像蓄積工程で蓄積された部品画像を加工して画像データを復元する画像復元工程と、
復元された画像データを表示する画像表示工程と
を備えたことを特徴とする画像送受信方法。
【請求項6】
請求項5に記載の画像送受信方法において、
前記画像送信工程に、画像データの重要度を記憶した重要度記憶工程をさらに備え、
前記画像変換工程は、前記重要度記憶工程で記憶された重要度に基づいて画像データを図形データに変換する
ことを特徴とする画像送受信方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載の画像送受信方法において、
前記画像変換工程は、画像データの各行または各列の画素の持つ情報を平均化して得た1次元パターンから繰り返しパターンを抽出する
ことを特徴とする画像送受信方法。
【請求項8】
請求項7に記載の画像送受信方法において、
前記画像変換工程は、繰り返しパターンを抽出するとともに繰り返し数を図形データに付与する
ことを特徴とする画像送受信方法。
【請求項9】
画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記画像送信手順として、
画像データを図形データに変換する画像変換手順と、
部品画像を蓄積する部品画像蓄積手順と、
前記部品画像蓄積手順で蓄積された部品画像に基づいて図形データに対して表示属性を設定する属性設定手順と、
図形データと当該図形データに設定された表示属性とを送信する図形送信手順と
を備えると共に、
前記画像受信表示手順として、
図形データと当該図形データに設定された表示属性を受信する図形受信手順と、
部品画像を蓄積する部品画像蓄積手順と、
図形データと当該図形データに設定された表示属性に基づき前記部品画像蓄積手順で蓄積された部品画像を加工して画像データを復元する画像復元手順と、
復元された画像データを表示する画像表示手順と
を備えたことを特徴とする画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項10】
請求項9に記載の画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、
前記画像送信手順に、画像データの重要度を記憶した重要度記憶手順をさらに備え、
前記画像変換手順は、前記重要度記憶手順で記憶された重要度に基づいて画像データを図形データに変換する
ことを特徴とする画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項11】
請求項9または10に記載の画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、
前記画像変換手順は、画像データの各行または各列の画素の持つ情報を平均化して得た1次元パターンから繰り返しパターンを抽出する
ことを特徴とする画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項12】
請求項11に記載の画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、
前記画像変換手順は、繰り返しパターンを抽出するとともに繰り返し数を図形データに付与する
ことを特徴とする画像送信手順と画像受信表示手順を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2006−203832(P2006−203832A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−29485(P2005−29485)
【出願日】平成17年2月4日(2005.2.4)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成16年度、総務省、「次世代GISの実用化に向けた情報通信技術の研究開発(配信データ圧縮技術の研究開発)」委託研究、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月4日(2005.2.4)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成16年度、総務省、「次世代GISの実用化に向けた情報通信技術の研究開発(配信データ圧縮技術の研究開発)」委託研究、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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