画像配信システム、端末装置、画像配信装置、プログラム及び記録媒体
【課題】端末装置に撮影方向等を決定する姿勢センサを必要とせず、簡単な操作で所望とする遠隔地の映像を閲覧可能にする。
【解決手段】ユーザは携帯端末装置11の画像入力手段51で紙面等に印刷されたコード情報を撮影する。ユーザが撮影したコード情報の画像から、識別手段52は画像配信装置12のURL等のテキスト情報を抽出し、位置関係算出手段53は携帯端末装置11と紙面との位置関係情報を算出する。そして、携帯端末装置11は、テキスト情報および位置関係情報を画像配信装置12に送信する。画像配信装置12はテキスト情報に基づいて画像入力装置13を特定し、特定した画像入力装置13に位置関係に対応する撮影方向で撮影させ、撮影画像情報を携帯端末装置11に返信する。
【解決手段】ユーザは携帯端末装置11の画像入力手段51で紙面等に印刷されたコード情報を撮影する。ユーザが撮影したコード情報の画像から、識別手段52は画像配信装置12のURL等のテキスト情報を抽出し、位置関係算出手段53は携帯端末装置11と紙面との位置関係情報を算出する。そして、携帯端末装置11は、テキスト情報および位置関係情報を画像配信装置12に送信する。画像配信装置12はテキスト情報に基づいて画像入力装置13を特定し、特定した画像入力装置13に位置関係に対応する撮影方向で撮影させ、撮影画像情報を携帯端末装置11に返信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像配信システム、端末装置および画像配信装置に関し、特に端末装置を利用して、遠隔地に設置した画像入力装置が撮影した画像から、所望の撮影画像を閲覧する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
端末装置、通信インフラ等の高機能且つ高性能化によって、外出先から自宅の様子や観光地などの遠隔地に設置されたカメラで撮影された画像情報を携帯端末装置の画面に表示して閲覧することが一般的に行われるようになってきた。これにより、ユーザは何処に居ても携帯電話機等の端末装置を所有していれば、遠隔地の様子を画像で把握できるようになった。
しかし、端末装置を利用して遠隔地の画像情報を閲覧する際には幾つかの課題がある。1番目の課題は端末装置を利用して遠隔地に設置された複数台のカメラ(画像入力装置)の中からユーザが所望するカメラを特定することであり、2番目の課題はユーザが所望する視点方向から撮影した画像情報を表示させるための処理(例えば遠隔地に設置されたカメラを稼動させたり、カメラの方向を変更したりする処理)を端末装置から指示することである。
【0003】
近年、遠隔地に設置されるカメラはインターネット等のネットワークに接続する機種が多くなっているために、ユーザは多数のカメラの中から所望するカメラを特定することが困難になっており、この背景から1番目の課題を解決することが重要となる。
また近年、撮影領域を変更するために撮影部を駆動する機能があるカメラや全方位画像領域の撮影機能があるカメラ等が普及しており、これらの機能を端末装置、特に携帯電話機の小さな画面上で有効に活用するためには2番目の課題を解決することも重要となる。
【0004】
1番目の課題を解決するための従来技術としては、文章、画像およびコード情報が印刷された紙媒体をスキャナで読み取り、読み取った画像をHTML文書化する技術がある(例えば、特許文献1参照)。文書化の際、コード情報には、埋め込まれていたURLとリンクする情報を付加して、クリッカブル画像としてHTML文書を生成する。通常、紙媒体にはコード情報とともに地図情報、商品情報、企業情報などのコンテンツ情報が印刷されており、コード情報には情報発信元WebサイトのURL等が埋め込まれている。ユーザは生成されたHTML文書のコンテンツ情報を閲覧して、コード情報をクリックすることで、本発明が課題にしているカメラとは異なるが、数多い情報の中から所望とする情報サイトに到達することができる。
なお、ここでコード情報とは、バーコード、2次元バーコードなどをコードと呼ぶのと同様で、文字コードをパターン化したものの意味である。
【0005】
2番目の課題を解決するための従来技術としては、携帯端末装置に姿勢センサを取り付けて姿勢情報を検出し、この姿勢情報をもとに遠隔地に設置されたカメラの方向を制御することで、ユーザが閲覧したい視点から撮影した画像情報を携帯端末装置の画面に表示するようにしたものもある(例えば特許文献2参照)。
また、蓄積した画像情報の中から所望の時間帯の画像情報を閲覧する従来技術としては、動画情報の再生開始時刻をコード情報として紙面に印刷し、携帯端末装置でコード情報を撮影することにより、任意の再生時刻から動画情報を再生させることもできる(例えば、特許文献3、4参照)。この従来技術により紙面に印刷されたコード情報を携帯端末装置で撮影することで、任意の時刻から動画情報を再生するように指示することが可能である。
【特許文献1】特開2005−242556公報
【特許文献2】特開2005−150781公報
【特許文献3】特開2005−175782公報
【特許文献4】特開2003−333568公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術では、端末装置に撮影方向等を決定する姿勢センサを必要とし、またユーザが所望とする撮影対象の方向へ表示範囲を誘導する機能などの使い易さが望まれる。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、端末装置に撮影方向等を決定する姿勢センサを必要とせず、簡単な操作で所望とする遠隔地の映像を閲覧可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ネットワークに接続した画像入力装置および画像配信装置とで前記画像入力装置が撮影した画像情報を、前記ネットワークに接続可能な端末装置へ配信する画像配信システムであって、前記画像配信装置は、前記端末装置が画像入力部で撮影して送信してくるコード情報に含まれる画像入力装置特定情報と、撮影時のコード情報と端末装置との位置関係情報とを参照して、前記特定された画像入力装置が前記位置関係で撮影した画像情報を前記端末装置へ配信することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、ネットワークに接続可能な通信部を有する端末装置であって、印刷されたコード情報を撮影する画像入力手段と、前記コード情報を撮影して得られた画像を送信する送信手段と、前記画像の送信に応答して送られてくる画像情報を受信する受信手段と、受信した画像情報を表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項3の発明は、ネットワークに接続可能な通信部を有する端末装置であって、印刷されたコード情報を撮影する画像入力手段と、前記撮影したコード情報の画像からテキスト情報を識別する識別手段と、前記撮影したコード情報と画像入力手段との位置関係情報を算出する位置関係算出手段と、前記テキスト情報および位置関係情報を送信する送信手段と、前記テキスト情報および位置関係情報の送信に応答して送られてくる画像情報を受信する受信手段と、受信した画像情報を表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項2または3記載の端末装置において、前記送られてくる画像情報の種類を選択する、全撮影領域の画像表示モードと視点方向からの画像表示モードとのモード切り替えボタンを設けたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項5の発明は、請求項2または3記載の端末装置において、前記画像表示手段は、受信した画像情報とともに注目画像の視線方向を示すことを特徴とする。
また、請求項6の発明は、ネットワークに接続可能な通信部を有する画像配信装置であって、送信されてくるテキスト情報および位置関係情報を受信する受信手段と、受信したテキスト情報により遠隔地に設置された画像入力装置を特定する特定手段と、受信した位置関係情報により特定した画像入力装置で撮影した画像情報の視点変更処理をする視点変更手段と、視点変更処理された画像情報を前記テキスト情報および位置関係情報の送信元へ送信する送信手段と備えたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項7の発明は、ネットワークに接続可能な通信部を有する画像配信装置であって、送信されてくる所定形状の画像を撮影した画像情報を受信する受信手段と、受信した前記画像情報からテキスト情報を識別し、識別したテキスト情報により遠隔地に設置された画像入力装置を特定する特定手段と、前記受信した画像情報から撮影時の画像と撮影面との位置関係情報を算出する位置情報算出手段と、前記位置情報算出手段で算出した位置関係情報を参照して、前記特定手段で特定した画像入力装置が撮影した画像情報の視点変更処理を行う視点変更手段と、視点変更処理された画像情報を前記所定形状の画像の送信元へ送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項6または7記載の画像配信装置において、前記視点変更手段は、全撮影領域の画像情報から位置関係情報と対応する部分の画像情報を切り出すことを特徴とする。
【0011】
また、請求項9の発明は、請求項6または7記載の画像配信装置において、前記視点変更手段は、位置関係情報と対応する部分の画像領域を撮影すべく特定の画像入力装置へ制御信号を送信して、画像入力装置の撮影面を変更させることを特徴とする。
また、請求項10の発明は、請求項6または7記載の画像配信装置において、前記視点変更手段は、コード情報とともに印字されている他のコンテンツ情報の印字方向との違いをテキスト情報から取得し、前記位置関係情報を修正して視点変更処理を行うことを特徴とする。
また、請求項11の発明は、請求項6または7記載の画像配信装置において、前記特定手段は、画像入力装置および撮影時刻を特定することを特徴とする。
【0012】
また、請求項12の発明は、請求項6または7記載の画像配信装置において、前記送信手段は、前記画像情報と全撮影領域の画像情報から注目すべき画像情報が撮影された視点方向情報とを送信することを特徴とする。
また、請求項13の発明は、コンピュータを、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の端末装置として機能させるためのプログラムであることを特徴とする。
また、請求項14の発明は、コンピュータを、請求項6乃至12のいずれか一項に記載の画像配信装置として機能させるためのプログラムであることを特徴とする。
また、請求項15の発明は、請求項13または14記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体にしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、端末装置に撮影方向等を決定するための姿勢センサを必要とせず、簡単な操作で所望とする遠隔地の映像が閲覧可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本明細書では、端末装置として携帯端末装置を例に説明しているが、これに限定したものではなく、PDA(Personal Digital Assistants)やその他の電子情報機器等で、画像を撮影する機能と画像をネットワークを介して送受信する機能があれば携帯できないものでも適用できる。
図1は、本発明の一実施形態を示す画像配信システムの全体構成図である。この画像配信システムは、携帯端末装置11、画像配信装置12、画像入力装置13がインターネット等のネットワーク10を介して接続されている。携帯端末装置11、画像配信装置12の詳細は後述する。画像入力装置13としては、半球面の撮影領域全体が一度に撮影できる全方位カメラ13aや撮影部を駆動させて撮影領域を変更できる駆動型カメラ13b等を使用する。
【0015】
このように構成された画像配信システムでは、はじめに携帯端末装置11で印刷されたコード情報を撮影して、この撮影画像からテキスト情報および位置関係情報を抽出し、画像配信装置12へ送信する。画像配信装置12は、携帯端末装置11から送信されたテキスト情報および位置関係情報を受信し、遠隔地に設置された複数台の画像入力装置13の中からテキスト情報に対応する画像入力装置を特定し、その画像入力装置で撮影された画像情報を取得する。次に位置関係情報と対応するように、取得した画像情報の視点変更処理を実行し、視点変更処理後の画像情報を携帯端末装置11へ送信する。携帯端末装置11は、画像配信装置12から送信された画像情報を受信して携帯端末装置11の画面上に表示する。この例は前述の全方位カメラ13aを使用した場合であるが、駆動型カメラ13bを使用した場合は、テキスト情報に対応する画像入力装置を特定した後、位置関係情報と対応するように、特定した画像入力装置の撮影範囲を制御信号を送って制御し、それで得られた撮影画像情報を携帯端末装置11へ送信する。
【0016】
図2は、本発明の画像配信システムの利用形態を説明する図である。ユーザは、紙面20に印刷されたコード情報を携帯端末装置11で撮影する。コード情報としては、例えばバーコードや2次元コード、その他文字データを所定の規則に基づいてパターンで表わしたものを用いる。コード情報が撮影されると、遠隔地に設置された画像入力装置13で撮影した画像情報が携帯端末装置11の画面上に表示される(撮影状態−A)。ユーザが携帯端末装置11を傾けると、その傾きに伴って遠隔地に設置された画像入力装置13の撮影方向を変化させ、携帯端末装置11の傾きに対応した視点方向から撮影された画像情報を表示する。これより、ユーザは紙面等を介して遠隔地の様子(画像情報)を直感的に携帯端末装置11の画面上に表示できる(撮影状態−B)。
【0017】
[実施例1]
図3は本発明の携帯端末装置11の外観図である。本実施例の携帯端末装置11は、携帯電話機と同様の外観をしており、通信部31の一部である電波を送受信するアンテナと、前面には、カーソルキー35を含むキー入力部34と、音声通信のための音声出力部32、音声入力部36と、キー入力部34から入力した情報および受信した画像情報等を表示する画像表示部33を備えている。また、裏面には画像を撮影するための画像入力部37と、充電可能な電池を電源とする電源部38を備えている。
【0018】
図4は、図3に示した携帯端末装置11のハードウェア構成を示す図ある。同図に示すように、携帯端末装置11は、CPU41、情報記録部42、入力I/F43、出力I/F44、通信I/F45等を備えている。
CPU41は、オペレーティング・システムの制御下で、情報記録部42に記録されているプログラムを実行することで携帯端末装置としての動作を実現する。また、情報記憶部42は、図2で説明したコード情報を撮影した画像情報や画像配信装置12から送信されてきた画像情報等を記録する。この情報記録部42は、携帯端末装置11の内部に常時内蔵しても、また、フラッシュメモリ等で構成して携帯端末装置11から着脱可能な形式にして使用してもよい。更に、ハードディスクや光メモリ等の記録媒体で構成してもよい。
【0019】
入力I/F43は、画像入力部37とキー入力部34と音声入力部36からの入力のためのインターフェースである。画像入力部37は、CCDやCMOS等の撮像素子で構成されており、紙面等に印刷されたコード情報や任意の対象を撮影できる。画像入力部37で撮影した画像情報は、情報記録部42に保存される。また、CPU41の演算機能を利用して、画像解析処理を実行し、撮影したコード情報の画像情報からテキスト情報や位置関係情報を抽出する。キー入力部34は、数字キーやカーソルキー35など複数の操作ボタンで構成されている。ユーザはキー入力部34を利用して全撮影領域の画像表示モードと視点方向からの画像表示モードとのモード切り替え処理を行うことができる。なお、画像表示モードの切り替え処理は音声入力部36を用いてもよい。
【0020】
出力I/F44は、液晶ディスプレイ等を使用した画像表示部33や音声出力部32への出力のためのインターフェースである。画像配信装置12から送信されてきた画像情報は画像表示部33に表示される。通信I/F45は、通信部31が行う携帯端末装置11と画像配信装置12との間の通信処理を実現する。通信手段としては、PDC(Personal Digital Cellular)やPHS(Personal Handyphone System)等の無線電話機能を用いて、携帯端末用の基地局(交換機など)を介して一般電話回線に接続する。また、BlueTooth(登録商標)やIEEE802.15等の近距離無線データ通信機能あるいはIEEE802.11等の無線データ通信機能を使用して、携帯端末装置11の近くにある基地局を介してインターネット等のネットワークに接続してもよい。テキスト情報、位置関係情報の送信処理や画像情報の受信処理は通信部31を介して行われる。なお、本発明で使用する携帯端末装置は携帯電話機器に限定されるものでなく、CPUを有し画像入力部と画像出力部と通信部を備えた電子機器であれば本発明を適用できる。
【0021】
図5は、本発明の携帯端末装置11の機能構成を示す図である。同図において、画像入力手段51は、紙面等に印刷されたコード情報を撮影する。識別手段52は、画像入力手段51が撮影した画像情報からテキスト情報を識別する。コード情報の識別処理方法は従来から周知の画像認識処理の制御方法を適宜に用いればよい。コード情報に保存する情報の例としては、(http://www.xxxxxx.com/image_server1/index.jsp?camera=www.xxxxxx.com/camera/map5_1&time=2005/08/22/15:35)のように画像配信装置のURL情報(http://www.xxxxxx.com/image_server1/index.jsp)と、遠隔地に設置された画像入力装置を特定する情報(camera=www.xxxxxx.com/camera/map5_1)とが含まれていればよい。また、指定した時刻に撮影された画像情報を表示させたい場合には、コード情報に指定の時刻情報(time=2005/08/22/15:35)を追加してもよい。
【0022】
位置関係算出手段53は、画像入力手段51が撮影した画像情報から、携帯端末装置11の画像入力部37とコード情報の印字面との位置関係を算出し、画像入力装置13の撮像面(位置関係情報)とする。位置関係情報は、姿勢情報と距離情報の2つ要素から成る。姿勢情報の算出方法に関しては、本出願人が出願した特開2005−38021号公報に記載されている。これより、画像入力装置13の撮像面とコード情報の印字面との姿勢情報が算出される。なお本発明では、コード情報の外形情報を利用することで、より簡易に姿勢情報を算出できる。携帯端末装置11の撮像面とコード情報の印字面との距離情報の算出方法の一例としては、コード情報を識別した際に撮影した距離を基準距離とおき、基準距離との比率を距離情報として算出してもよい。即ち、基準距離で撮影されたコード情報の画像情報と次の時点で撮影されたコード情報の画像情報とを比較し、撮影されたコード情報の外形サイズの比率を距離情報として算出する。基準距離の比率を利用せずに絶対的な距離情報を利用する場合には、絶対的な距離情報の算出のために撮像部の焦点距離情報と印字されたコードのサイズ情報が必要となる。焦点距離情報は携帯端末装置11の撮像部に設定された情報から取得できる。印字されたコードのサイズ情報はコード情報から取得する。印字する紙面等のサイズによって印字されるコードのサイズ情報は変化することが多いので、コードのサイズ情報は予め設定しておくのではなく、コードを印字する際にコードのサイズ情報をコード情報に含ませておくことが望ましい。コード情報に保存する情報の一例としては、(http://www.xxxxxx.com/image_server1/index.jsp?camera=www.xxxxxx.com/camera/map5_1&code_size=30)とする。ここで“code_size=30”がコードのサイズ情報を表している(単位はmm:ミリメートル)。QRコード(登録商標)等を利用する際にはコードの外形が正方形であるため、外形の一辺の長さをコード情報に保存するだけでよい。
【0023】
送信手段54は、識別手段52が識別したコード情報に保存されたURLの画像配信装置12に位置関係算出手段53が算出した位置関係情報を送信する。なお、送信する際の情報は、(http://www.xxxxxx.com/image_server1/index.jsp?camera=www.xxxxxx.com/camera/map5_1&theta=30&psi=50&phi=40&distance=5)のように、位置関係算出手段53が算出した位置関係情報(theta=30&psi=50&phi=40&distance=5)もURL情報に含んだ形式で送信してもよい。
受信手段55は、画像配信装置12から返信される画像情報を受信する。受信する画像情報は画像配信装置12によって位置関係情報と対応するように視点変更処理された後の画像情報である。画像表示手段56は、受信手段55で受信した画像情報を携帯端末装置11の画像表示部33に表示する。
【0024】
図6は、本発明に使用するコード情報が印刷された媒体の一例を示す図である。同図は、部屋の見取図の中にコード情報が印刷された例であるが、地図等のコンテンツ情報とともにコード情報を印刷してもよい。部屋の内部を撮影するために設置された画像入力装置の位置と紙面20に印刷されたコード情報の位置関係は対応している。画像入力装置とコード情報との位置関係の対応付けは人が介在して行ってもよく、位置情報を計測する手段のある画像入力装置が部屋に設置されている場合には、計測された位置情報を参照して部屋の見取図にコード情報を印刷する位置を自動的に対応付けてもよい。なお画像入力装置の位置を計測する方法としては、位置計測用の特定機器(GPS等)を取り付ける方法や、無線LAN信号の三辺測量などの通信手段を利用して位置情報を算出する方法、画像入力装置で撮影した画像情報から画像入力装置の位置情報を算出する方法などがある。
【0025】
また、紙面に印刷されるコンテンツ情報は常に図6のように水平に印刷されるのではなく、図7のようにコンテンツ情報が印刷される方向は利用形態によって変わることがある。図7のようにコンテンツ情報が斜め方向に印刷された場合でも、コード情報は紙面の方向に合わせて印刷した方が使い勝手が良いため、コンテンツ情報の印字方向とコード情報の印字方向は一致しないことになる。このような状態で携帯端末装置の撮像面とコード情報の印字面との位置関係情報だけを参照して画像情報の視点変更処理を行うと、紙面に印刷されるコンテンツ情報と携帯端末装置の画面上に表示される画像情報との方向が一致しなくなる。こうなると携帯端末装置を移動させて遠隔地の画像情報を直感的に閲覧することが困難になってしまう。
【0026】
この問題を解決するために、コード情報内にコンテンツ情報の印字方向とコード情報の印字方向との方向関係情報を保存しておくとよい。そうすれば携帯端末装置の位置関係算出手段は、コード情報内に保存された方向関係情報を参照して、携帯端末装置の撮像面とコード情報の印字面との位置関係情報を補正することができる。補正処理では、算出した位置関係情報からコード情報に保存された方向関係情報を減算すればよい。一例としてコード情報に保存された方向関係情報が[code_theta=0&code_psi=0&code_phi=10]であり、画像情報から算出した位置関係情報が[theta~=30&psi~=50&phi~=40]である場合には、補正処理後の位置関係情報は[theta=30&psi=50&phi=30]となる。また、図7ではコンテンツ情報を2次元平面内で回転させた例を示したが、3次元空間内でコンテンツ情報を回転させても同様な補正処理を行うことができる。
【0027】
図8は、本発明の画像配信装置12の機能構成を示す図である。同図の受信手段81は携帯端末装置11から送信されるテキスト情報と位置関係情報とを受信する。受信の際には画像情報の返信処理のために携帯端末装置11のアドレス情報を一時的に記録する。特定手段82は、複数台の画像入力装置の中からコード情報と対応する画像入力装置13を特定する。画像入力装置13の特定方法としては、受信したコード情報が(http://www.xxxxxx.com/image_server1/index.jsp?camera=www.xxxxxx.com/camera/map5_1&time=2005/08/22/15:35&theta=30&psi=50&phi=40&distance=5)である場合には、[camera=]で代入されている値のURL情報を参照することで画像入力装置13を特定できる。また、時刻情報[time=2005/08/22/15:35]がコード情報に追加されている場合には、指定された日時(2005年8月22日、15時35分)に撮影された画像情報を指定できる。
視点変更手段83は、位置関係情報と対応する画像情報が取得できるように視点変更処理を行う。視点変更処理の方法は、接続先の画像入力装置13の種類によって異なる。特定された画像入力装置13が画像入力部駆動型の装置であった場合は、画像配信装置12から画像入力装置13へ画像入力部を駆動するための制御信号を送信して、位置関係情報 [theta=30][psi=50][phi=40][ distance=5]と対応する撮影領域を撮影させる。ここで位置関係情報の[theta=30][psi=50][phi=40]は撮影する角度(撮影面の姿勢情報)を示し、[ distance=5]は画像入力装置のズーム情報(距離情報)を示す。
【0028】
特定された画像入力装置13が全方位領域を撮影する装置であった場合は、特定された画像入力装置13から全方位の画像情報を受信し、全方位の画像情報から位置関係情報に対応する画像領域を切り出す。画像領域の切り出し方法は図9のように、撮影時の姿勢情報を参照して切り出し対象となる画像情報の中心点を設定する。図9は、全方位撮影領域における位置関係情報と切り出し画像の中心点の関係を説明する図である。同図において、全方位画像入力装置の撮影範囲は球面をなし、画像入力装置の(裏側を除く)撮影方向の視野はすべて球面上に入る。ここで、θ[theta]は方位角、ψ[psi]は仰角、φ[phi]は視線周りのねじれ角で、カメラレンズの光軸周りのねじれに相当する。これにより、切り出し対象となる画像情報の中心点と画像の向きが定まる。次に撮影時のズーム情報を参照して画像領域サイズを算出し、設定した画像情報の中心点を基準として対象となる画像領域を切り出す。ここで、画像領域サイズの算出の際に基準とする画像領域サイズは画像入力装置13が任意に設定してもよく、あるいは画像配信装置12と携帯端末装置11が任意に設定してもよい。以上の視点変更処理を実行することにより、位置関係情報と対応する画像情報を取得することができる。送信手段84は、視点変更処理後の画像情報を携帯端末装置11へ返信する。なお、画像配信装置12が携帯端末装置11の認証処理を行うようにすれば、送信手段84は、特定の携帯端末装置にだけ遠隔地で撮影された画像情報を返信するようにも設定できる。なお、時刻の指定がなされていたら、画像配信装置12が指定された時刻に撮影の動作を開始するように制御する。
【0029】
次に本実施例の動作を図を参照して説明する。図10は、本実施例における各装置の処理を示すフローチャートである。本実施例では同図のステップ1〜11を繰り返し実行することで、携帯端末装置11の撮像面とコード情報の印字面との位置関係情報に対応した視点方向から撮影された画像情報を遠隔地に設置された画像入力装置13から取得して携帯端末装置の画像表示部に連続的に表示させる。
まず、携帯端末装置11は、ユーザが携帯端末装置の画像入力部37で紙面20に印刷されているコード情報を撮影して得られた画像情報を取り込む(ステップ1)。次にステップ1で取り込んだ画像情報から画像解析処理を行ってURL等のテキスト情報と位置関係情報を算出する(ステップ2)。なお、繰り返しで2回目以降の処理では、位置関係情報の算出のみを行う。位置関係情報の算出処理では、1回目の処理で取得したコード情報の外形情報を利用して算出してよい。次にステップ2で算出したテキスト情報と位置関係情報を画像配信装置12へ送信する(ステップ3)。
【0030】
画像配信装置12は、ステップ3で送信されたテキスト情報と位置関係情報を受信し(ステップ4)、遠隔地に設置された複数の画像入力装置からステップ4で受信したコード情報に対応する画像入力装置13を特定して、特定した画像入力装置13へ画像情報を取得するための制御信号を送信する(ステップ5)。繰り返しで2回目以降の処理では、1回目の処理で特定した画像入力装置13へ自動的に制御信号を送信する。
画像入力装置13は、ステップ5で送信された制御信号を受信し、制御信号に従って周囲の画像情報を撮影する(ステップ6)。そして、撮影した画像情報を画像配信装置12へ送信する(ステップ7)。
【0031】
画像配信装置12は、画像入力装置13がステップ7で送信した画像情報を受信して、ステップ4で受信した位置関係情報を参照して、画像入力装置13が撮影した画像情報の視点変更処理を実行する(ステップ8)。そして、視点変更処理した画像情報を携帯端末装置11へ送信する(ステップ9)。
携帯端末装置11は、視点変更処理後の画像情報を受信し(ステップ10)、受信した画像情報を携帯端末装置11の画像表示部33に表示する(ステップ11)。
なお、画像情報の表示は切り替えボタンによって表示モードを切り替えてもよい。ユーザが携帯端末装置11のキー入力部34を操作して、視点方向からの画像表示モードを選択している場合には、視点変更処理された後の画像情報を画面上に表示する。ユーザが全方位撮影領域の画像表示モードを選択している場合には、画像入力装置13で撮影可能な全方位画像領域を撮影した画像情報を画像表示部33に表示する。
【0032】
以上の処理により、携帯端末装置11の撮像面とコード情報の印字面との位置関係情報に対応した視点方向から撮影された画像情報を遠隔地に設置された画像入力装置13から取得して携帯端末装置11の画像表示部33に表示させることができる。これより、携帯端末装置で紙面等に印刷されたコード情報を撮影するだけで、遠隔地に設置された複数台の画像入力装置からユーザが所望する画像入力装置を特定し、ユーザが閲覧したい視点方向から撮影した画像情報を携帯端末装置の画面上に表示させることが可能となる。
【0033】
[実施例2]
本実施例では、画像配信装置でコード情報の識別や位置関係情報の算出等の画像認識処理を実行することにより、高度な画像認識処理が困難な低機能な携帯端末装置を使用しても、実施例1と同様の機能を実現する構成を示す。
本実施例2の前提となる画像配信システムの全体構成と携帯端末装置の外観およびハードウェアの構成は実施例1と同様である。
図11は、実施例2における携帯端末装置11の機能構成を示す図である。同図において、画像入力手段51は、紙面等に印刷されたコード情報を撮影した画像を取り込み、送信手段54は予め携帯端末装置11に保存されている画像配信装置12のURL情報を参照して画像配信装置12に接続し、取り込んだ画像情報を送信する。なお、画像配信装置12のURL情報は、ユーザがコード情報を撮影する前後にキー入力部34から入力してもよい。受信手段55は、画像配信装置12から返信される画像情報を受信する。受信する画像情報は、画像配信装置12によって算出された位置関係情報と対応するように視点変更処理された後の画像情報である。画像表示手段56は受信手段55で受信した画像情報を携帯端末装置11の画像表示部33に表示する。
【0034】
図12は、実施例2における画像配信装置12の機能構成を示す図である。同図において、受信手段81は、携帯端末装置11から送信されてくる画像情報を受信する。受信の際には返信処理のために携帯端末装置11のアドレス情報を一時的に記録する。識別手段91は、携帯端末装置11から送信されてきた画像情報(コード情報)からテキスト情報を識別し、位置関係算出手段92は、携帯端末装置11から送信されてきた画像情報から、画像入力部37の撮像面とコード情報が印刷されている印字面との位置関係情報を算出する。コード情報の識別処理方法と位置関係情報の算出方法は実施例1で説明した方法と同様である。また、特定手段82、視点変更手段83、送信手段84の機能に関しても実施例1と同様である。
【0035】
次に本実施例の動作を図を参照して説明する。図13は、本実施例における各装置の処理を示すフローチャートである。本実施例2は実施例1と同様に、図13のステップ21〜31を繰り返し実行することで、携帯端末装置11の撮像面とコード情報の印字面との位置関係情報に対応した視点方向から撮影された画像情報を遠隔地に設置された画像入力装置13から取得して携帯端末装置11の画像表示部33に連続的に表示させる。
まず、携帯端末装置11は、ユーザが携帯端末装置11の画像入力部37で紙面20に印刷されているコード情報を撮影して得られた画像情報を取り込み(ステップ21)、取り込んだ画像情報を所定のURLの画像配信装置12へ送信する(ステップ22)。
画像配信装置12は、ステップ22で送信した画像情報を受信し(ステップ23)、受信した画像情報に画像解析処理を行ってテキスト情報と位置関係情報とを算出する(ステップ24)。テキスト情報と位置関係情報の算出処理は実施例1における携帯端末装置11の画像解析処理と同様な処理を行う。ステップ25〜31までの処理は、実施例1における図10のステップ5〜11と同様の処理である。
【0036】
以上説明したように、画像配信装置12でコード情報の識別や位置関係情報の算出等の画像認識処理を実行するので、高度な画像認識処理が困難である低機能な携帯端末装置を使用しても、実施例1と同様な機能を実現できる。なお、本実施例2では、画像配信装置12がコード情報の識別処理と位置関係情報の算出処理を実行する例を示したが、携帯端末装置11でコード情報の識別処理を行って、画像配信装置12では位置関係情報の算出処理を行うようにしてもよく、使用する携帯端末装置の機能や性能に応じて処理の分担を変えればよい。
【0037】
[実施例3]
本実施例では、実施例1、2で説明した携帯端末装置や画像配信装置を利用して、遠隔地に設置されている画像入力装置が撮影した画像情報から、注目すべき画像情報が撮影されている画像領域を検出し、注目画像情報が撮影できる視点方向をユーザに指示する誘導情報を提供する例を説明する。
注目画像領域の検出方法としては、画像情報を撮影した時間ごとの差分処理を行って、変化が検出された部分を注目画像領域する方法がある。また、画像入力装置に撮影されるユーザや物に予めRF−IDなどのタグを付けて画像配信装置等がその位置を監視して、画像入力装置の撮影範囲内にタグが検出されたら、検出された部分を注目画像領域としてもよい。また、他のユーザが閲覧した画像領域のログ情報を記録しておき、画像領域の閲覧回数から注目画像領域としてもよい。これらの注目画像の検出は画像配信装置で行う。
【0038】
ユーザを特定の視点方向へ誘導する方法としては、画像入力装置が撮影した画像情報とともに、図14に示すように、携帯端末装置11の画像表示部33に矢印を表示する方法や、図15のように画像入力装置13が撮影可能な全撮影範囲を表示して、注目画像情報が撮影された画像領域を指示する方法がある。
図14は、携帯端末装置11の画像表示部33に4方向の矢印を表示して、注目画像領域が撮影された視点方向に近い方向にある矢印Aの色を変化させた例である。矢印は視点方向の距離に応じて色や濃度を変化させるとよい。
図15は、携帯端末装置11の画像表示部33の右下に、遠隔地に設置された画像入力装置13が撮影可能な全撮影範囲Bを表示した例である。全撮影範囲内に、携帯端末装置11の画像表示部33に表示している現在の視点位置と、注目画像情報の視点位置を表示することでユーザを注目画像領域の視点方向へ誘導することができる。
【0039】
以上説明したように、誘導情報を携帯端末装置の画面上に表示することにより、注目画像領域が撮影された視点方向へ表示画像を誘導することできる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態を示す画像配信システムの全体構成図である。
【図2】本発明の画像配信システムの利用形態を説明する図である。
【図3】本発明の携帯端末装置11の外観図である。
【図4】図3に示した携帯端末装置11のハードウェア構成を示す図である。
【図5】本発明の携帯端末装置11の機能構成を示す図である。
【図6】本発明に使用するコード情報が印刷された媒体の一例を示す図である。
【図7】本発明に使用するコード情報が印刷された媒体の一例を示す図である。
【図8】本発明の画像配信装置12の機能構成を示す図である。
【図9】全方位撮影領域における位置関係情報と切り出し画像の中心点の関係を説明する図である。
【図10】実施例1における各装置の処理を示すフローチャートである。
【図11】実施例2における携帯端末装置11の機能構成を示す図である。
【図12】実施例2における画像配信装置12の機能構成を示す図である。
【図13】実施例2における各装置の処理を示すフローチャートである。
【図14】実施例3における注目画像領域の視点方向を示す表示例である。
【図15】実施例3における注目画像領域の視点方向を示す表示例である。
【符号の説明】
【0041】
10 ネットワーク、11 携帯端末装置、12 画像配信装置、13、13a、13b、13c 画像入力装置、20 紙面、31 通信部、32 音声出力部、33 画像表示部、34 キー入力部、35 カーソルキー、36 音声入力部、37 画像入力部、38 電源部、41 CPU、42 情報記録部、43 入力I/F、44 出力I/F、45 通信I/F、51 画像入力手段、52、91 識別手段、53、92 位置関係算出手段、54、84 送信手段、55、81 受信手段、56 画像表示手段、82 特定手段、83 視点変更手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像配信システム、端末装置および画像配信装置に関し、特に端末装置を利用して、遠隔地に設置した画像入力装置が撮影した画像から、所望の撮影画像を閲覧する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
端末装置、通信インフラ等の高機能且つ高性能化によって、外出先から自宅の様子や観光地などの遠隔地に設置されたカメラで撮影された画像情報を携帯端末装置の画面に表示して閲覧することが一般的に行われるようになってきた。これにより、ユーザは何処に居ても携帯電話機等の端末装置を所有していれば、遠隔地の様子を画像で把握できるようになった。
しかし、端末装置を利用して遠隔地の画像情報を閲覧する際には幾つかの課題がある。1番目の課題は端末装置を利用して遠隔地に設置された複数台のカメラ(画像入力装置)の中からユーザが所望するカメラを特定することであり、2番目の課題はユーザが所望する視点方向から撮影した画像情報を表示させるための処理(例えば遠隔地に設置されたカメラを稼動させたり、カメラの方向を変更したりする処理)を端末装置から指示することである。
【0003】
近年、遠隔地に設置されるカメラはインターネット等のネットワークに接続する機種が多くなっているために、ユーザは多数のカメラの中から所望するカメラを特定することが困難になっており、この背景から1番目の課題を解決することが重要となる。
また近年、撮影領域を変更するために撮影部を駆動する機能があるカメラや全方位画像領域の撮影機能があるカメラ等が普及しており、これらの機能を端末装置、特に携帯電話機の小さな画面上で有効に活用するためには2番目の課題を解決することも重要となる。
【0004】
1番目の課題を解決するための従来技術としては、文章、画像およびコード情報が印刷された紙媒体をスキャナで読み取り、読み取った画像をHTML文書化する技術がある(例えば、特許文献1参照)。文書化の際、コード情報には、埋め込まれていたURLとリンクする情報を付加して、クリッカブル画像としてHTML文書を生成する。通常、紙媒体にはコード情報とともに地図情報、商品情報、企業情報などのコンテンツ情報が印刷されており、コード情報には情報発信元WebサイトのURL等が埋め込まれている。ユーザは生成されたHTML文書のコンテンツ情報を閲覧して、コード情報をクリックすることで、本発明が課題にしているカメラとは異なるが、数多い情報の中から所望とする情報サイトに到達することができる。
なお、ここでコード情報とは、バーコード、2次元バーコードなどをコードと呼ぶのと同様で、文字コードをパターン化したものの意味である。
【0005】
2番目の課題を解決するための従来技術としては、携帯端末装置に姿勢センサを取り付けて姿勢情報を検出し、この姿勢情報をもとに遠隔地に設置されたカメラの方向を制御することで、ユーザが閲覧したい視点から撮影した画像情報を携帯端末装置の画面に表示するようにしたものもある(例えば特許文献2参照)。
また、蓄積した画像情報の中から所望の時間帯の画像情報を閲覧する従来技術としては、動画情報の再生開始時刻をコード情報として紙面に印刷し、携帯端末装置でコード情報を撮影することにより、任意の再生時刻から動画情報を再生させることもできる(例えば、特許文献3、4参照)。この従来技術により紙面に印刷されたコード情報を携帯端末装置で撮影することで、任意の時刻から動画情報を再生するように指示することが可能である。
【特許文献1】特開2005−242556公報
【特許文献2】特開2005−150781公報
【特許文献3】特開2005−175782公報
【特許文献4】特開2003−333568公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術では、端末装置に撮影方向等を決定する姿勢センサを必要とし、またユーザが所望とする撮影対象の方向へ表示範囲を誘導する機能などの使い易さが望まれる。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、端末装置に撮影方向等を決定する姿勢センサを必要とせず、簡単な操作で所望とする遠隔地の映像を閲覧可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ネットワークに接続した画像入力装置および画像配信装置とで前記画像入力装置が撮影した画像情報を、前記ネットワークに接続可能な端末装置へ配信する画像配信システムであって、前記画像配信装置は、前記端末装置が画像入力部で撮影して送信してくるコード情報に含まれる画像入力装置特定情報と、撮影時のコード情報と端末装置との位置関係情報とを参照して、前記特定された画像入力装置が前記位置関係で撮影した画像情報を前記端末装置へ配信することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、ネットワークに接続可能な通信部を有する端末装置であって、印刷されたコード情報を撮影する画像入力手段と、前記コード情報を撮影して得られた画像を送信する送信手段と、前記画像の送信に応答して送られてくる画像情報を受信する受信手段と、受信した画像情報を表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項3の発明は、ネットワークに接続可能な通信部を有する端末装置であって、印刷されたコード情報を撮影する画像入力手段と、前記撮影したコード情報の画像からテキスト情報を識別する識別手段と、前記撮影したコード情報と画像入力手段との位置関係情報を算出する位置関係算出手段と、前記テキスト情報および位置関係情報を送信する送信手段と、前記テキスト情報および位置関係情報の送信に応答して送られてくる画像情報を受信する受信手段と、受信した画像情報を表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項2または3記載の端末装置において、前記送られてくる画像情報の種類を選択する、全撮影領域の画像表示モードと視点方向からの画像表示モードとのモード切り替えボタンを設けたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項5の発明は、請求項2または3記載の端末装置において、前記画像表示手段は、受信した画像情報とともに注目画像の視線方向を示すことを特徴とする。
また、請求項6の発明は、ネットワークに接続可能な通信部を有する画像配信装置であって、送信されてくるテキスト情報および位置関係情報を受信する受信手段と、受信したテキスト情報により遠隔地に設置された画像入力装置を特定する特定手段と、受信した位置関係情報により特定した画像入力装置で撮影した画像情報の視点変更処理をする視点変更手段と、視点変更処理された画像情報を前記テキスト情報および位置関係情報の送信元へ送信する送信手段と備えたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項7の発明は、ネットワークに接続可能な通信部を有する画像配信装置であって、送信されてくる所定形状の画像を撮影した画像情報を受信する受信手段と、受信した前記画像情報からテキスト情報を識別し、識別したテキスト情報により遠隔地に設置された画像入力装置を特定する特定手段と、前記受信した画像情報から撮影時の画像と撮影面との位置関係情報を算出する位置情報算出手段と、前記位置情報算出手段で算出した位置関係情報を参照して、前記特定手段で特定した画像入力装置が撮影した画像情報の視点変更処理を行う視点変更手段と、視点変更処理された画像情報を前記所定形状の画像の送信元へ送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項6または7記載の画像配信装置において、前記視点変更手段は、全撮影領域の画像情報から位置関係情報と対応する部分の画像情報を切り出すことを特徴とする。
【0011】
また、請求項9の発明は、請求項6または7記載の画像配信装置において、前記視点変更手段は、位置関係情報と対応する部分の画像領域を撮影すべく特定の画像入力装置へ制御信号を送信して、画像入力装置の撮影面を変更させることを特徴とする。
また、請求項10の発明は、請求項6または7記載の画像配信装置において、前記視点変更手段は、コード情報とともに印字されている他のコンテンツ情報の印字方向との違いをテキスト情報から取得し、前記位置関係情報を修正して視点変更処理を行うことを特徴とする。
また、請求項11の発明は、請求項6または7記載の画像配信装置において、前記特定手段は、画像入力装置および撮影時刻を特定することを特徴とする。
【0012】
また、請求項12の発明は、請求項6または7記載の画像配信装置において、前記送信手段は、前記画像情報と全撮影領域の画像情報から注目すべき画像情報が撮影された視点方向情報とを送信することを特徴とする。
また、請求項13の発明は、コンピュータを、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の端末装置として機能させるためのプログラムであることを特徴とする。
また、請求項14の発明は、コンピュータを、請求項6乃至12のいずれか一項に記載の画像配信装置として機能させるためのプログラムであることを特徴とする。
また、請求項15の発明は、請求項13または14記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体にしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、端末装置に撮影方向等を決定するための姿勢センサを必要とせず、簡単な操作で所望とする遠隔地の映像が閲覧可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本明細書では、端末装置として携帯端末装置を例に説明しているが、これに限定したものではなく、PDA(Personal Digital Assistants)やその他の電子情報機器等で、画像を撮影する機能と画像をネットワークを介して送受信する機能があれば携帯できないものでも適用できる。
図1は、本発明の一実施形態を示す画像配信システムの全体構成図である。この画像配信システムは、携帯端末装置11、画像配信装置12、画像入力装置13がインターネット等のネットワーク10を介して接続されている。携帯端末装置11、画像配信装置12の詳細は後述する。画像入力装置13としては、半球面の撮影領域全体が一度に撮影できる全方位カメラ13aや撮影部を駆動させて撮影領域を変更できる駆動型カメラ13b等を使用する。
【0015】
このように構成された画像配信システムでは、はじめに携帯端末装置11で印刷されたコード情報を撮影して、この撮影画像からテキスト情報および位置関係情報を抽出し、画像配信装置12へ送信する。画像配信装置12は、携帯端末装置11から送信されたテキスト情報および位置関係情報を受信し、遠隔地に設置された複数台の画像入力装置13の中からテキスト情報に対応する画像入力装置を特定し、その画像入力装置で撮影された画像情報を取得する。次に位置関係情報と対応するように、取得した画像情報の視点変更処理を実行し、視点変更処理後の画像情報を携帯端末装置11へ送信する。携帯端末装置11は、画像配信装置12から送信された画像情報を受信して携帯端末装置11の画面上に表示する。この例は前述の全方位カメラ13aを使用した場合であるが、駆動型カメラ13bを使用した場合は、テキスト情報に対応する画像入力装置を特定した後、位置関係情報と対応するように、特定した画像入力装置の撮影範囲を制御信号を送って制御し、それで得られた撮影画像情報を携帯端末装置11へ送信する。
【0016】
図2は、本発明の画像配信システムの利用形態を説明する図である。ユーザは、紙面20に印刷されたコード情報を携帯端末装置11で撮影する。コード情報としては、例えばバーコードや2次元コード、その他文字データを所定の規則に基づいてパターンで表わしたものを用いる。コード情報が撮影されると、遠隔地に設置された画像入力装置13で撮影した画像情報が携帯端末装置11の画面上に表示される(撮影状態−A)。ユーザが携帯端末装置11を傾けると、その傾きに伴って遠隔地に設置された画像入力装置13の撮影方向を変化させ、携帯端末装置11の傾きに対応した視点方向から撮影された画像情報を表示する。これより、ユーザは紙面等を介して遠隔地の様子(画像情報)を直感的に携帯端末装置11の画面上に表示できる(撮影状態−B)。
【0017】
[実施例1]
図3は本発明の携帯端末装置11の外観図である。本実施例の携帯端末装置11は、携帯電話機と同様の外観をしており、通信部31の一部である電波を送受信するアンテナと、前面には、カーソルキー35を含むキー入力部34と、音声通信のための音声出力部32、音声入力部36と、キー入力部34から入力した情報および受信した画像情報等を表示する画像表示部33を備えている。また、裏面には画像を撮影するための画像入力部37と、充電可能な電池を電源とする電源部38を備えている。
【0018】
図4は、図3に示した携帯端末装置11のハードウェア構成を示す図ある。同図に示すように、携帯端末装置11は、CPU41、情報記録部42、入力I/F43、出力I/F44、通信I/F45等を備えている。
CPU41は、オペレーティング・システムの制御下で、情報記録部42に記録されているプログラムを実行することで携帯端末装置としての動作を実現する。また、情報記憶部42は、図2で説明したコード情報を撮影した画像情報や画像配信装置12から送信されてきた画像情報等を記録する。この情報記録部42は、携帯端末装置11の内部に常時内蔵しても、また、フラッシュメモリ等で構成して携帯端末装置11から着脱可能な形式にして使用してもよい。更に、ハードディスクや光メモリ等の記録媒体で構成してもよい。
【0019】
入力I/F43は、画像入力部37とキー入力部34と音声入力部36からの入力のためのインターフェースである。画像入力部37は、CCDやCMOS等の撮像素子で構成されており、紙面等に印刷されたコード情報や任意の対象を撮影できる。画像入力部37で撮影した画像情報は、情報記録部42に保存される。また、CPU41の演算機能を利用して、画像解析処理を実行し、撮影したコード情報の画像情報からテキスト情報や位置関係情報を抽出する。キー入力部34は、数字キーやカーソルキー35など複数の操作ボタンで構成されている。ユーザはキー入力部34を利用して全撮影領域の画像表示モードと視点方向からの画像表示モードとのモード切り替え処理を行うことができる。なお、画像表示モードの切り替え処理は音声入力部36を用いてもよい。
【0020】
出力I/F44は、液晶ディスプレイ等を使用した画像表示部33や音声出力部32への出力のためのインターフェースである。画像配信装置12から送信されてきた画像情報は画像表示部33に表示される。通信I/F45は、通信部31が行う携帯端末装置11と画像配信装置12との間の通信処理を実現する。通信手段としては、PDC(Personal Digital Cellular)やPHS(Personal Handyphone System)等の無線電話機能を用いて、携帯端末用の基地局(交換機など)を介して一般電話回線に接続する。また、BlueTooth(登録商標)やIEEE802.15等の近距離無線データ通信機能あるいはIEEE802.11等の無線データ通信機能を使用して、携帯端末装置11の近くにある基地局を介してインターネット等のネットワークに接続してもよい。テキスト情報、位置関係情報の送信処理や画像情報の受信処理は通信部31を介して行われる。なお、本発明で使用する携帯端末装置は携帯電話機器に限定されるものでなく、CPUを有し画像入力部と画像出力部と通信部を備えた電子機器であれば本発明を適用できる。
【0021】
図5は、本発明の携帯端末装置11の機能構成を示す図である。同図において、画像入力手段51は、紙面等に印刷されたコード情報を撮影する。識別手段52は、画像入力手段51が撮影した画像情報からテキスト情報を識別する。コード情報の識別処理方法は従来から周知の画像認識処理の制御方法を適宜に用いればよい。コード情報に保存する情報の例としては、(http://www.xxxxxx.com/image_server1/index.jsp?camera=www.xxxxxx.com/camera/map5_1&time=2005/08/22/15:35)のように画像配信装置のURL情報(http://www.xxxxxx.com/image_server1/index.jsp)と、遠隔地に設置された画像入力装置を特定する情報(camera=www.xxxxxx.com/camera/map5_1)とが含まれていればよい。また、指定した時刻に撮影された画像情報を表示させたい場合には、コード情報に指定の時刻情報(time=2005/08/22/15:35)を追加してもよい。
【0022】
位置関係算出手段53は、画像入力手段51が撮影した画像情報から、携帯端末装置11の画像入力部37とコード情報の印字面との位置関係を算出し、画像入力装置13の撮像面(位置関係情報)とする。位置関係情報は、姿勢情報と距離情報の2つ要素から成る。姿勢情報の算出方法に関しては、本出願人が出願した特開2005−38021号公報に記載されている。これより、画像入力装置13の撮像面とコード情報の印字面との姿勢情報が算出される。なお本発明では、コード情報の外形情報を利用することで、より簡易に姿勢情報を算出できる。携帯端末装置11の撮像面とコード情報の印字面との距離情報の算出方法の一例としては、コード情報を識別した際に撮影した距離を基準距離とおき、基準距離との比率を距離情報として算出してもよい。即ち、基準距離で撮影されたコード情報の画像情報と次の時点で撮影されたコード情報の画像情報とを比較し、撮影されたコード情報の外形サイズの比率を距離情報として算出する。基準距離の比率を利用せずに絶対的な距離情報を利用する場合には、絶対的な距離情報の算出のために撮像部の焦点距離情報と印字されたコードのサイズ情報が必要となる。焦点距離情報は携帯端末装置11の撮像部に設定された情報から取得できる。印字されたコードのサイズ情報はコード情報から取得する。印字する紙面等のサイズによって印字されるコードのサイズ情報は変化することが多いので、コードのサイズ情報は予め設定しておくのではなく、コードを印字する際にコードのサイズ情報をコード情報に含ませておくことが望ましい。コード情報に保存する情報の一例としては、(http://www.xxxxxx.com/image_server1/index.jsp?camera=www.xxxxxx.com/camera/map5_1&code_size=30)とする。ここで“code_size=30”がコードのサイズ情報を表している(単位はmm:ミリメートル)。QRコード(登録商標)等を利用する際にはコードの外形が正方形であるため、外形の一辺の長さをコード情報に保存するだけでよい。
【0023】
送信手段54は、識別手段52が識別したコード情報に保存されたURLの画像配信装置12に位置関係算出手段53が算出した位置関係情報を送信する。なお、送信する際の情報は、(http://www.xxxxxx.com/image_server1/index.jsp?camera=www.xxxxxx.com/camera/map5_1&theta=30&psi=50&phi=40&distance=5)のように、位置関係算出手段53が算出した位置関係情報(theta=30&psi=50&phi=40&distance=5)もURL情報に含んだ形式で送信してもよい。
受信手段55は、画像配信装置12から返信される画像情報を受信する。受信する画像情報は画像配信装置12によって位置関係情報と対応するように視点変更処理された後の画像情報である。画像表示手段56は、受信手段55で受信した画像情報を携帯端末装置11の画像表示部33に表示する。
【0024】
図6は、本発明に使用するコード情報が印刷された媒体の一例を示す図である。同図は、部屋の見取図の中にコード情報が印刷された例であるが、地図等のコンテンツ情報とともにコード情報を印刷してもよい。部屋の内部を撮影するために設置された画像入力装置の位置と紙面20に印刷されたコード情報の位置関係は対応している。画像入力装置とコード情報との位置関係の対応付けは人が介在して行ってもよく、位置情報を計測する手段のある画像入力装置が部屋に設置されている場合には、計測された位置情報を参照して部屋の見取図にコード情報を印刷する位置を自動的に対応付けてもよい。なお画像入力装置の位置を計測する方法としては、位置計測用の特定機器(GPS等)を取り付ける方法や、無線LAN信号の三辺測量などの通信手段を利用して位置情報を算出する方法、画像入力装置で撮影した画像情報から画像入力装置の位置情報を算出する方法などがある。
【0025】
また、紙面に印刷されるコンテンツ情報は常に図6のように水平に印刷されるのではなく、図7のようにコンテンツ情報が印刷される方向は利用形態によって変わることがある。図7のようにコンテンツ情報が斜め方向に印刷された場合でも、コード情報は紙面の方向に合わせて印刷した方が使い勝手が良いため、コンテンツ情報の印字方向とコード情報の印字方向は一致しないことになる。このような状態で携帯端末装置の撮像面とコード情報の印字面との位置関係情報だけを参照して画像情報の視点変更処理を行うと、紙面に印刷されるコンテンツ情報と携帯端末装置の画面上に表示される画像情報との方向が一致しなくなる。こうなると携帯端末装置を移動させて遠隔地の画像情報を直感的に閲覧することが困難になってしまう。
【0026】
この問題を解決するために、コード情報内にコンテンツ情報の印字方向とコード情報の印字方向との方向関係情報を保存しておくとよい。そうすれば携帯端末装置の位置関係算出手段は、コード情報内に保存された方向関係情報を参照して、携帯端末装置の撮像面とコード情報の印字面との位置関係情報を補正することができる。補正処理では、算出した位置関係情報からコード情報に保存された方向関係情報を減算すればよい。一例としてコード情報に保存された方向関係情報が[code_theta=0&code_psi=0&code_phi=10]であり、画像情報から算出した位置関係情報が[theta~=30&psi~=50&phi~=40]である場合には、補正処理後の位置関係情報は[theta=30&psi=50&phi=30]となる。また、図7ではコンテンツ情報を2次元平面内で回転させた例を示したが、3次元空間内でコンテンツ情報を回転させても同様な補正処理を行うことができる。
【0027】
図8は、本発明の画像配信装置12の機能構成を示す図である。同図の受信手段81は携帯端末装置11から送信されるテキスト情報と位置関係情報とを受信する。受信の際には画像情報の返信処理のために携帯端末装置11のアドレス情報を一時的に記録する。特定手段82は、複数台の画像入力装置の中からコード情報と対応する画像入力装置13を特定する。画像入力装置13の特定方法としては、受信したコード情報が(http://www.xxxxxx.com/image_server1/index.jsp?camera=www.xxxxxx.com/camera/map5_1&time=2005/08/22/15:35&theta=30&psi=50&phi=40&distance=5)である場合には、[camera=]で代入されている値のURL情報を参照することで画像入力装置13を特定できる。また、時刻情報[time=2005/08/22/15:35]がコード情報に追加されている場合には、指定された日時(2005年8月22日、15時35分)に撮影された画像情報を指定できる。
視点変更手段83は、位置関係情報と対応する画像情報が取得できるように視点変更処理を行う。視点変更処理の方法は、接続先の画像入力装置13の種類によって異なる。特定された画像入力装置13が画像入力部駆動型の装置であった場合は、画像配信装置12から画像入力装置13へ画像入力部を駆動するための制御信号を送信して、位置関係情報 [theta=30][psi=50][phi=40][ distance=5]と対応する撮影領域を撮影させる。ここで位置関係情報の[theta=30][psi=50][phi=40]は撮影する角度(撮影面の姿勢情報)を示し、[ distance=5]は画像入力装置のズーム情報(距離情報)を示す。
【0028】
特定された画像入力装置13が全方位領域を撮影する装置であった場合は、特定された画像入力装置13から全方位の画像情報を受信し、全方位の画像情報から位置関係情報に対応する画像領域を切り出す。画像領域の切り出し方法は図9のように、撮影時の姿勢情報を参照して切り出し対象となる画像情報の中心点を設定する。図9は、全方位撮影領域における位置関係情報と切り出し画像の中心点の関係を説明する図である。同図において、全方位画像入力装置の撮影範囲は球面をなし、画像入力装置の(裏側を除く)撮影方向の視野はすべて球面上に入る。ここで、θ[theta]は方位角、ψ[psi]は仰角、φ[phi]は視線周りのねじれ角で、カメラレンズの光軸周りのねじれに相当する。これにより、切り出し対象となる画像情報の中心点と画像の向きが定まる。次に撮影時のズーム情報を参照して画像領域サイズを算出し、設定した画像情報の中心点を基準として対象となる画像領域を切り出す。ここで、画像領域サイズの算出の際に基準とする画像領域サイズは画像入力装置13が任意に設定してもよく、あるいは画像配信装置12と携帯端末装置11が任意に設定してもよい。以上の視点変更処理を実行することにより、位置関係情報と対応する画像情報を取得することができる。送信手段84は、視点変更処理後の画像情報を携帯端末装置11へ返信する。なお、画像配信装置12が携帯端末装置11の認証処理を行うようにすれば、送信手段84は、特定の携帯端末装置にだけ遠隔地で撮影された画像情報を返信するようにも設定できる。なお、時刻の指定がなされていたら、画像配信装置12が指定された時刻に撮影の動作を開始するように制御する。
【0029】
次に本実施例の動作を図を参照して説明する。図10は、本実施例における各装置の処理を示すフローチャートである。本実施例では同図のステップ1〜11を繰り返し実行することで、携帯端末装置11の撮像面とコード情報の印字面との位置関係情報に対応した視点方向から撮影された画像情報を遠隔地に設置された画像入力装置13から取得して携帯端末装置の画像表示部に連続的に表示させる。
まず、携帯端末装置11は、ユーザが携帯端末装置の画像入力部37で紙面20に印刷されているコード情報を撮影して得られた画像情報を取り込む(ステップ1)。次にステップ1で取り込んだ画像情報から画像解析処理を行ってURL等のテキスト情報と位置関係情報を算出する(ステップ2)。なお、繰り返しで2回目以降の処理では、位置関係情報の算出のみを行う。位置関係情報の算出処理では、1回目の処理で取得したコード情報の外形情報を利用して算出してよい。次にステップ2で算出したテキスト情報と位置関係情報を画像配信装置12へ送信する(ステップ3)。
【0030】
画像配信装置12は、ステップ3で送信されたテキスト情報と位置関係情報を受信し(ステップ4)、遠隔地に設置された複数の画像入力装置からステップ4で受信したコード情報に対応する画像入力装置13を特定して、特定した画像入力装置13へ画像情報を取得するための制御信号を送信する(ステップ5)。繰り返しで2回目以降の処理では、1回目の処理で特定した画像入力装置13へ自動的に制御信号を送信する。
画像入力装置13は、ステップ5で送信された制御信号を受信し、制御信号に従って周囲の画像情報を撮影する(ステップ6)。そして、撮影した画像情報を画像配信装置12へ送信する(ステップ7)。
【0031】
画像配信装置12は、画像入力装置13がステップ7で送信した画像情報を受信して、ステップ4で受信した位置関係情報を参照して、画像入力装置13が撮影した画像情報の視点変更処理を実行する(ステップ8)。そして、視点変更処理した画像情報を携帯端末装置11へ送信する(ステップ9)。
携帯端末装置11は、視点変更処理後の画像情報を受信し(ステップ10)、受信した画像情報を携帯端末装置11の画像表示部33に表示する(ステップ11)。
なお、画像情報の表示は切り替えボタンによって表示モードを切り替えてもよい。ユーザが携帯端末装置11のキー入力部34を操作して、視点方向からの画像表示モードを選択している場合には、視点変更処理された後の画像情報を画面上に表示する。ユーザが全方位撮影領域の画像表示モードを選択している場合には、画像入力装置13で撮影可能な全方位画像領域を撮影した画像情報を画像表示部33に表示する。
【0032】
以上の処理により、携帯端末装置11の撮像面とコード情報の印字面との位置関係情報に対応した視点方向から撮影された画像情報を遠隔地に設置された画像入力装置13から取得して携帯端末装置11の画像表示部33に表示させることができる。これより、携帯端末装置で紙面等に印刷されたコード情報を撮影するだけで、遠隔地に設置された複数台の画像入力装置からユーザが所望する画像入力装置を特定し、ユーザが閲覧したい視点方向から撮影した画像情報を携帯端末装置の画面上に表示させることが可能となる。
【0033】
[実施例2]
本実施例では、画像配信装置でコード情報の識別や位置関係情報の算出等の画像認識処理を実行することにより、高度な画像認識処理が困難な低機能な携帯端末装置を使用しても、実施例1と同様の機能を実現する構成を示す。
本実施例2の前提となる画像配信システムの全体構成と携帯端末装置の外観およびハードウェアの構成は実施例1と同様である。
図11は、実施例2における携帯端末装置11の機能構成を示す図である。同図において、画像入力手段51は、紙面等に印刷されたコード情報を撮影した画像を取り込み、送信手段54は予め携帯端末装置11に保存されている画像配信装置12のURL情報を参照して画像配信装置12に接続し、取り込んだ画像情報を送信する。なお、画像配信装置12のURL情報は、ユーザがコード情報を撮影する前後にキー入力部34から入力してもよい。受信手段55は、画像配信装置12から返信される画像情報を受信する。受信する画像情報は、画像配信装置12によって算出された位置関係情報と対応するように視点変更処理された後の画像情報である。画像表示手段56は受信手段55で受信した画像情報を携帯端末装置11の画像表示部33に表示する。
【0034】
図12は、実施例2における画像配信装置12の機能構成を示す図である。同図において、受信手段81は、携帯端末装置11から送信されてくる画像情報を受信する。受信の際には返信処理のために携帯端末装置11のアドレス情報を一時的に記録する。識別手段91は、携帯端末装置11から送信されてきた画像情報(コード情報)からテキスト情報を識別し、位置関係算出手段92は、携帯端末装置11から送信されてきた画像情報から、画像入力部37の撮像面とコード情報が印刷されている印字面との位置関係情報を算出する。コード情報の識別処理方法と位置関係情報の算出方法は実施例1で説明した方法と同様である。また、特定手段82、視点変更手段83、送信手段84の機能に関しても実施例1と同様である。
【0035】
次に本実施例の動作を図を参照して説明する。図13は、本実施例における各装置の処理を示すフローチャートである。本実施例2は実施例1と同様に、図13のステップ21〜31を繰り返し実行することで、携帯端末装置11の撮像面とコード情報の印字面との位置関係情報に対応した視点方向から撮影された画像情報を遠隔地に設置された画像入力装置13から取得して携帯端末装置11の画像表示部33に連続的に表示させる。
まず、携帯端末装置11は、ユーザが携帯端末装置11の画像入力部37で紙面20に印刷されているコード情報を撮影して得られた画像情報を取り込み(ステップ21)、取り込んだ画像情報を所定のURLの画像配信装置12へ送信する(ステップ22)。
画像配信装置12は、ステップ22で送信した画像情報を受信し(ステップ23)、受信した画像情報に画像解析処理を行ってテキスト情報と位置関係情報とを算出する(ステップ24)。テキスト情報と位置関係情報の算出処理は実施例1における携帯端末装置11の画像解析処理と同様な処理を行う。ステップ25〜31までの処理は、実施例1における図10のステップ5〜11と同様の処理である。
【0036】
以上説明したように、画像配信装置12でコード情報の識別や位置関係情報の算出等の画像認識処理を実行するので、高度な画像認識処理が困難である低機能な携帯端末装置を使用しても、実施例1と同様な機能を実現できる。なお、本実施例2では、画像配信装置12がコード情報の識別処理と位置関係情報の算出処理を実行する例を示したが、携帯端末装置11でコード情報の識別処理を行って、画像配信装置12では位置関係情報の算出処理を行うようにしてもよく、使用する携帯端末装置の機能や性能に応じて処理の分担を変えればよい。
【0037】
[実施例3]
本実施例では、実施例1、2で説明した携帯端末装置や画像配信装置を利用して、遠隔地に設置されている画像入力装置が撮影した画像情報から、注目すべき画像情報が撮影されている画像領域を検出し、注目画像情報が撮影できる視点方向をユーザに指示する誘導情報を提供する例を説明する。
注目画像領域の検出方法としては、画像情報を撮影した時間ごとの差分処理を行って、変化が検出された部分を注目画像領域する方法がある。また、画像入力装置に撮影されるユーザや物に予めRF−IDなどのタグを付けて画像配信装置等がその位置を監視して、画像入力装置の撮影範囲内にタグが検出されたら、検出された部分を注目画像領域としてもよい。また、他のユーザが閲覧した画像領域のログ情報を記録しておき、画像領域の閲覧回数から注目画像領域としてもよい。これらの注目画像の検出は画像配信装置で行う。
【0038】
ユーザを特定の視点方向へ誘導する方法としては、画像入力装置が撮影した画像情報とともに、図14に示すように、携帯端末装置11の画像表示部33に矢印を表示する方法や、図15のように画像入力装置13が撮影可能な全撮影範囲を表示して、注目画像情報が撮影された画像領域を指示する方法がある。
図14は、携帯端末装置11の画像表示部33に4方向の矢印を表示して、注目画像領域が撮影された視点方向に近い方向にある矢印Aの色を変化させた例である。矢印は視点方向の距離に応じて色や濃度を変化させるとよい。
図15は、携帯端末装置11の画像表示部33の右下に、遠隔地に設置された画像入力装置13が撮影可能な全撮影範囲Bを表示した例である。全撮影範囲内に、携帯端末装置11の画像表示部33に表示している現在の視点位置と、注目画像情報の視点位置を表示することでユーザを注目画像領域の視点方向へ誘導することができる。
【0039】
以上説明したように、誘導情報を携帯端末装置の画面上に表示することにより、注目画像領域が撮影された視点方向へ表示画像を誘導することできる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態を示す画像配信システムの全体構成図である。
【図2】本発明の画像配信システムの利用形態を説明する図である。
【図3】本発明の携帯端末装置11の外観図である。
【図4】図3に示した携帯端末装置11のハードウェア構成を示す図である。
【図5】本発明の携帯端末装置11の機能構成を示す図である。
【図6】本発明に使用するコード情報が印刷された媒体の一例を示す図である。
【図7】本発明に使用するコード情報が印刷された媒体の一例を示す図である。
【図8】本発明の画像配信装置12の機能構成を示す図である。
【図9】全方位撮影領域における位置関係情報と切り出し画像の中心点の関係を説明する図である。
【図10】実施例1における各装置の処理を示すフローチャートである。
【図11】実施例2における携帯端末装置11の機能構成を示す図である。
【図12】実施例2における画像配信装置12の機能構成を示す図である。
【図13】実施例2における各装置の処理を示すフローチャートである。
【図14】実施例3における注目画像領域の視点方向を示す表示例である。
【図15】実施例3における注目画像領域の視点方向を示す表示例である。
【符号の説明】
【0041】
10 ネットワーク、11 携帯端末装置、12 画像配信装置、13、13a、13b、13c 画像入力装置、20 紙面、31 通信部、32 音声出力部、33 画像表示部、34 キー入力部、35 カーソルキー、36 音声入力部、37 画像入力部、38 電源部、41 CPU、42 情報記録部、43 入力I/F、44 出力I/F、45 通信I/F、51 画像入力手段、52、91 識別手段、53、92 位置関係算出手段、54、84 送信手段、55、81 受信手段、56 画像表示手段、82 特定手段、83 視点変更手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続した画像入力装置および画像配信装置とで前記画像入力装置が撮影した画像情報を、前記ネットワークに接続可能な端末装置へ配信する画像配信システムであって、前記画像配信装置は、前記端末装置が画像入力部で撮影して送信してくるコード情報に含まれる画像入力装置特定情報と、撮影時のコード情報と端末装置との位置関係情報とを参照して、前記特定された画像入力装置が前記位置関係で撮影した画像情報を前記端末装置へ配信することを特徴とする画像配信システム。
【請求項2】
ネットワークに接続可能な通信部を有する端末装置であって、印刷されたコード情報を撮影する画像入力手段と、前記コード情報を撮影して得られた画像を送信する送信手段と、前記画像の送信に応答して送られてくる画像情報を受信する受信手段と、受信した画像情報を表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする端末装置。
【請求項3】
ネットワークに接続可能な通信部を有する端末装置であって、印刷されたコード情報を撮影する画像入力手段と、前記撮影したコード情報の画像からテキスト情報を識別する識別手段と、前記撮影したコード情報と画像入力手段との位置関係情報を算出する位置関係算出手段と、前記テキスト情報および位置関係情報を送信する送信手段と、前記テキスト情報および位置関係情報の送信に応答して送られてくる画像情報を受信する受信手段と、受信した画像情報を表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする端末装置。
【請求項4】
請求項2または3記載の端末装置において、前記送られてくる画像情報の種類を選択する、全撮影領域の画像表示モードと視点方向からの画像表示モードとのモード切り替えボタンを設けたことを特徴とする端末装置。
【請求項5】
前記画像表示手段は、受信した画像情報とともに注目画像の視線方向を示すことを特徴とする請求項2または3記載の端末装置。
【請求項6】
ネットワークに接続可能な通信部を有する画像配信装置であって、送信されてくるテキスト情報および位置関係情報を受信する受信手段と、受信したテキスト情報により遠隔地に設置された画像入力装置を特定する特定手段と、受信した位置関係情報により特定した画像入力装置で撮影した画像情報の視点変更処理をする視点変更手段と、視点変更処理された画像情報を前記テキスト情報および位置関係情報の送信元へ送信する送信手段と備えたことを特徴とする画像配信装置。
【請求項7】
ネットワークに接続可能な通信部を有する画像配信装置であって、送信されてくる所定形状の画像を撮影した画像情報を受信する受信手段と、受信した前記画像情報からテキスト情報を識別し、識別したテキスト情報により遠隔地に設置された画像入力装置を特定する特定手段と、前記受信した画像情報から撮影時の画像と撮影面との位置関係情報を算出する位置情報算出手段と、前記位置情報算出手段で算出した位置関係情報を参照して、前記特定手段で特定した画像入力装置が撮影した画像情報の視点変更処理を行う視点変更手段と、視点変更処理された画像情報を前記所定形状の画像の送信元へ送信する送信手段とを備えたことを特徴とする画像配信装置。
【請求項8】
前記視点変更手段は、全撮影領域の画像情報から位置関係情報と対応する部分の画像情報を切り出すことを特徴とする請求項6または7記載の画像配信装置。
【請求項9】
前記視点変更手段は、位置関係情報と対応する部分の画像領域を撮影すべく特定の画像入力装置へ制御信号を送信して、画像入力装置の撮影面を変更させることを特徴とする請求項6または7記載の画像配信装置。
【請求項10】
前記視点変更手段は、コード情報とともに印字されている他のコンテンツ情報の印字方向との違いをテキスト情報から取得し、前記位置関係情報を修正して視点変更処理を行うことを特徴とする請求項6または7記載の画像配信装置。
【請求項11】
前記特定手段は、画像入力装置および撮影時刻を特定することを特徴とする請求項6または7記載の画像配信装置。
【請求項12】
前記送信手段は、前記画像情報と全撮影領域の画像情報から注目すべき画像情報が撮影された視点方向情報とを送信することを特徴とする請求項6または7記載の画像配信装置。
【請求項13】
コンピュータを、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の端末装置として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータを、請求項6乃至12のいずれか一項に記載の画像配信装置として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項13または14記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
ネットワークに接続した画像入力装置および画像配信装置とで前記画像入力装置が撮影した画像情報を、前記ネットワークに接続可能な端末装置へ配信する画像配信システムであって、前記画像配信装置は、前記端末装置が画像入力部で撮影して送信してくるコード情報に含まれる画像入力装置特定情報と、撮影時のコード情報と端末装置との位置関係情報とを参照して、前記特定された画像入力装置が前記位置関係で撮影した画像情報を前記端末装置へ配信することを特徴とする画像配信システム。
【請求項2】
ネットワークに接続可能な通信部を有する端末装置であって、印刷されたコード情報を撮影する画像入力手段と、前記コード情報を撮影して得られた画像を送信する送信手段と、前記画像の送信に応答して送られてくる画像情報を受信する受信手段と、受信した画像情報を表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする端末装置。
【請求項3】
ネットワークに接続可能な通信部を有する端末装置であって、印刷されたコード情報を撮影する画像入力手段と、前記撮影したコード情報の画像からテキスト情報を識別する識別手段と、前記撮影したコード情報と画像入力手段との位置関係情報を算出する位置関係算出手段と、前記テキスト情報および位置関係情報を送信する送信手段と、前記テキスト情報および位置関係情報の送信に応答して送られてくる画像情報を受信する受信手段と、受信した画像情報を表示する画像表示手段とを備えたことを特徴とする端末装置。
【請求項4】
請求項2または3記載の端末装置において、前記送られてくる画像情報の種類を選択する、全撮影領域の画像表示モードと視点方向からの画像表示モードとのモード切り替えボタンを設けたことを特徴とする端末装置。
【請求項5】
前記画像表示手段は、受信した画像情報とともに注目画像の視線方向を示すことを特徴とする請求項2または3記載の端末装置。
【請求項6】
ネットワークに接続可能な通信部を有する画像配信装置であって、送信されてくるテキスト情報および位置関係情報を受信する受信手段と、受信したテキスト情報により遠隔地に設置された画像入力装置を特定する特定手段と、受信した位置関係情報により特定した画像入力装置で撮影した画像情報の視点変更処理をする視点変更手段と、視点変更処理された画像情報を前記テキスト情報および位置関係情報の送信元へ送信する送信手段と備えたことを特徴とする画像配信装置。
【請求項7】
ネットワークに接続可能な通信部を有する画像配信装置であって、送信されてくる所定形状の画像を撮影した画像情報を受信する受信手段と、受信した前記画像情報からテキスト情報を識別し、識別したテキスト情報により遠隔地に設置された画像入力装置を特定する特定手段と、前記受信した画像情報から撮影時の画像と撮影面との位置関係情報を算出する位置情報算出手段と、前記位置情報算出手段で算出した位置関係情報を参照して、前記特定手段で特定した画像入力装置が撮影した画像情報の視点変更処理を行う視点変更手段と、視点変更処理された画像情報を前記所定形状の画像の送信元へ送信する送信手段とを備えたことを特徴とする画像配信装置。
【請求項8】
前記視点変更手段は、全撮影領域の画像情報から位置関係情報と対応する部分の画像情報を切り出すことを特徴とする請求項6または7記載の画像配信装置。
【請求項9】
前記視点変更手段は、位置関係情報と対応する部分の画像領域を撮影すべく特定の画像入力装置へ制御信号を送信して、画像入力装置の撮影面を変更させることを特徴とする請求項6または7記載の画像配信装置。
【請求項10】
前記視点変更手段は、コード情報とともに印字されている他のコンテンツ情報の印字方向との違いをテキスト情報から取得し、前記位置関係情報を修正して視点変更処理を行うことを特徴とする請求項6または7記載の画像配信装置。
【請求項11】
前記特定手段は、画像入力装置および撮影時刻を特定することを特徴とする請求項6または7記載の画像配信装置。
【請求項12】
前記送信手段は、前記画像情報と全撮影領域の画像情報から注目すべき画像情報が撮影された視点方向情報とを送信することを特徴とする請求項6または7記載の画像配信装置。
【請求項13】
コンピュータを、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の端末装置として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータを、請求項6乃至12のいずれか一項に記載の画像配信装置として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項13または14記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−282123(P2007−282123A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−109037(P2006−109037)
【出願日】平成18年4月11日(2006.4.11)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月11日(2006.4.11)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]