説明

界面活性剤回収法

本発明は、少なくとも1種の界面活性剤を含む水−二酸化炭素系から界面活性剤を回収する方法であって、該水−二酸化炭素系を脱水剤と接触させて水を除き、界面活性剤を回収する方法に関する。また、本発明は、二酸化炭素、二酸化炭素と相溶性を有する界面活性剤及び/又は助溶媒、並びに除去対象物を含む混合系を循環させる循環ライン中に該除去対象物の選択的除去装置を設け、該混合系を循環させて、前記界面活性剤及び/又は助溶媒に取り込まれた該除去対象物を選択的に除去することを特徴とする方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は界面活性剤を利用した化学プロセスにおいて、使用後の界面活性剤を回収リサイクルする、環境調和技術に関する。特に、液体、亜臨界又は超臨界二酸化炭素を代替溶媒として利用する際に必須である界面活性剤を、使用後に回収する技術に関する。
また、本発明は界面活性剤ないし助溶媒を使用して、水、無機塩などの極性物質、ポリマー、エッチング残渣ないし汚染物質を、該極性溶媒とは均一混合しない溶媒から除去する技術に関する。
【背景技術】
近年、環境問題へ一般市民の関心が高まるなかで、化学物質の安全性に対する危惧が懸念されている。このような潮流の中で有機溶媒を環境負荷の少ない二酸化炭素などの代替溶媒に代えていこうという技術開発が進められている。しかしながら二酸化炭素は極性が低いなどにより、水をはじめとした極性物質、ないしは高分子化合物、汚染物質の溶解度が非常に低い。その溶解度の課題を解決するために、二酸化炭素への親和性の有る界面活性剤の利用が提案されており、界面活性剤の開発およびそれを利用した新システムの開発が活発に行なわれている。界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン、ポリシロキサン、有機フッ素化合物が知られているが、このうちでフッ素化合物が最も機能的に優れている。しかしながらフッ素化合物は一般に高価であり、また廃棄の問題などの使用による環境負荷が他の2種類の化合物より大きいため、使用後のリサイクル法は大きな課題である。現在フッ素化合物の開発とそれらを利用した超臨界二酸化炭素利用システムの開発が進められているが、界面活性剤の回収に関する有効な技術は確立されていない。これまでに、圧力操作により界面活性剤の溶解度を下げて析出させ、回収する方法のみしか知られていない(J.Am.Chem.Soc.,1999,121,11902;Chem.Eng.,2000,72)。
一方、これまでに開示されている界面活性剤の分離回収方法は、界面活性剤を含んだ水溶液中から、廃水処理において課題となる界面活性剤を除去するための方法である。これまでに知られている技術を以下に例示するが、本発明者らが望む、二酸化炭素中に水が分散した逆ミセル型エマルションから界面活性剤のみを、再利用可能な純度で回収できる方法は存在しない。さらに液体、亜臨界又は超臨界二酸化炭素のように高圧下の系内で、効率良く回収−再利用できるシステムに関する技術も存在しない。
既存の界面活性剤の回収方法を以下に列挙する:
1)塩析あるいは吸着剤、凝集剤の添加による界面活性剤の析出。
塩や凝集剤を除いて界面活性剤を精製する必要がある(特許2881384;特開2000−093944)。
2)蒸留により水を除く。
多くの熱エネルギーが必要であり、時間もかかり、さらに界面活性剤を高純度に回収することは出来ない。また超臨界CO2装置には組み込めない(特開平05−140779;特開平08−164301)。
3)遠心分離する。
遠心分離後の汚れ成分を含んだ界面活性剤を、再度別法で精製する必要がある。また水を完全には除けない。時間が掛かる上、遠心分離装置が必要であり、超臨界CO2装置には組み込めない(特許3382462)。
4)分離膜による分離(限外濾過膜、逆浸透膜、イオン交換膜)。
高価な膜分離装置が必要。限外濾過ないし逆浸透膜では完全に水を除去は出来ない(界面活性剤の濃縮水溶液の形でしか得られない)。イオン交換膜ではノニオン系には適応できない。またイオン系界面活性剤でも、膜に吸着した界面活性剤の抽出精製工程が必要。さらには有機膜では超臨界CO2中での耐久性が問題(特開平10−230149;特開2002−058966;特開平05−317654;特開2002−059160;特開平08−020611)。
5)冷却して界面活性剤を析出させる。
冷却エネルギーが必要で、時間が掛かかる。固体の不純物も一緒に析出するので界面活性剤の精製工程が必要(特開2000−210679;特開平08−155205)。
6)電場を掛けて界面活性剤の電荷を中和して、界面活性剤を含む油性成分と水に分離する。ノニオン系には応用が難しく、電解の装置が必要でさらに操作が煩雑で時間が掛かる。超臨界CO2装置には組み込むのは困難(特許3358786;特開平09−164303)。
7)温度を曇り点以上に上げて、界面活性剤の水溶性を下げることにより分離する。
時間が掛かり、汚れ成分との分離が必要。また完全に水を除くことは無理(特開平11−033505;特開平06−063534;特開平05−269456;特開平08−259471;特開平08−332305;特開2003−088879)。
さらに、レジストパターンの微細化に伴い、該パターンを水で洗浄後乾燥する場合、水の毛細管力に起因してパターン倒れの問題が注目されている。特に、半導体装置の線幅が80nm付近になるとパターン倒れが起こりやすくなり、65nm或いはそれより微細なパターンの場合、さらにパターン倒れが発生しやすくなる。
このようなパターン倒れを起こさないように微細パターンを乾燥する方法として、超臨界二酸化炭素を用いる方法が提案されている。しかしながらレジストがポリマーなので、高圧の二酸化炭素で処理すると、レジストの発泡や水の吸収によるレジストの変形が発生する。これを防ぐためには液体二酸化炭素で水を除いてから乾燥する必要があることが判っている(生津ら、超臨界流体の最新応用技術、NTS、307頁〜324頁;大竹ら、表面、2002年、40巻、第10号、360頁;J.Vac.Sci.Technol.B18(2),780−784(2000);Proceedings of SPIE Vol.5037(2003))。これまでに液体二酸化炭素領域の圧力で水を可溶化させられる界面活性剤は存在していない。またレジストパターン乾燥以外に半導体プロセスへの超臨界二酸化炭素の適用は検討されているが、これまでに開発された高機能な界面活性剤であっても、数%の水を二酸化炭素中に溶け込ませるために300気圧程度の圧力が必要であり、操作の安全性及び装置コストの両面で問題があった。また、回収方法に課題が多い上に高価な界面活性剤を多量に使用する問題もあった。このように少量の溶解助剤の使用量で、100〜150気圧程度、或いはそれ以下の実用的な圧力下に、二酸化炭素中で極性物質あるいは高分子などを取り扱うのは非常に困難であった。
本発明は、界面活性剤を含む水−二酸化炭素系において、界面活性剤を二酸化炭素と分離することなく再利用する技術を提供することを目的とする。
また、本発明は、微細なパターンを有する精密機械部品あるいは半導体ウエハにおいて、パターン倒れを起こすことなくこれらを洗浄、乾燥または脱水処理する方法を提供することを目的とする。
さらに本発明は、二酸化炭素、二酸化炭素と相溶性を有する界面活性剤及び/又は助溶媒並びに除去対象物を含む混合系において、除去対象物を選択的に除去する技術を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
図1は、系中から水を除くための脱水剤を充填したカラムを備えた測定用高圧装置を示す。図1中、5は高圧装置、6は循環ポンプ、7は循環ライン、8は除去対象物(水)の除去装置(脱水剤を充填したカラム)、9は送液ポンプ、10はCOボンベ、11は圧力計、12は温度計。
図2は、レジスト乾燥システムの概念図。脱水剤でリンス液が除かれ界面活性剤とに酸化炭素が装置内に戻る。図2中、1はレジスト付きウェハ、2はリンス液、3は界面活性剤、4はミセル(リンス液と界面活性剤からなる)、5は超臨界CO2用高圧装置、6は循環ポンプ、7は循環ライン、8は除去対象物(水)の除去装置(脱水剤を充填したカラム)
図3は、SEM観察の結果。(a)は実施例3,4)の結果であり、パターンはくっついていない。(b)は比較例6の結果であり、隣接するパターンは全てくっついている。
【発明の開示】
以上述べたような課題解決には、界面活性剤の使用量を低減させて、超臨界二酸化炭素の高圧系内で界面活性剤をリサイクルしながら、水などの除去対象物だけを除く必要が有る。このようにすれば二酸化炭素中に溶解させる必要の有る界面活性剤量が少なくなるため、より低圧の二酸化炭素で処理できることが期待できる(二酸化炭素に溶かす界面活性剤の量が増すには、より高圧が必要になる)。これまでには超臨界二酸化炭素中で界面活性剤を回収するには、圧力操作により界面活性剤の溶解度を低下させ、析出後に分離してから、再度界面活性剤を溶解して再利用するという、非常に時間の掛かる煩雑な手法に頼らざるを得なかったため、このようなシステムは実現できなかった。
ところで、超臨界二酸化炭素を代替溶媒としたエステル化反応において副生する水を、脱水剤を共存させて高圧を維持したまま除去して、目的化合物の収率を向上させる技術が報告された(特開2001−247519)。
本発明者は、この知見に基づき、超臨界二酸化炭素システム中で界面活性剤以外の物質を吸着剤等により除去し、界面活性剤のみを二酸化炭素に溶解したまま再利用できる方法を完成した。
さらに、半導体製造時の微細レジストパターンやエッチングパターンなどの洗浄、乾燥、パターン倒れを起こすことなく洗浄ないし乾燥を行えることを見出した。これらの技術はMEMSやマイクロマシンの製造にも利用できる。さらにはこれらの操作を少量の界面活性剤や助溶媒の使用量で、かつ低圧の二酸化炭素中で行うことが可能になった。
本発明は、以下の方法に関する。
1.少なくとも1種の界面活性剤、水および二酸化炭素を含む水−二酸化炭素系から界面活性剤を回収する方法であって、該水−二酸化炭素系を脱水剤と接触させて水を除き、界面活性剤を回収する方法。
2.水−二酸化炭素系が、水と二酸化炭素の2相系に少なくとも1種の界面活性剤を配合してミセル、エマルジョンまたは均一分散系としたものである項1に記載の方法。
3.水−二酸化炭素系が界面活性剤以外の成分を含み、該成分を水とともに或いは水と別々に吸着除去する、項1または2に記載の方法。
4.界面活性剤がフッ素系界面活性剤である項1〜3のいずれかに記載の方法。
5.界面活性剤としてフッ素系界面活性剤と非フッ素系界面活性剤を配合し、これら界面活性剤の混合物を回収する項1〜3のいずれかに記載の方法。
6.さらに助溶媒(エントレーナ)を含む項1〜5のいずれかに記載の方法。
7.二酸化炭素が液体、亜臨界または超臨界二酸化炭素である項1〜6のいずれかに記載の方法。
8.少なくとも1種の界面活性剤の共存下に液体、亜臨界または超臨界二酸化炭素−電解質水溶液系中で、電気化学反応を行い、反応後の処理液を脱水処理し、界面活性剤を含む二酸化炭素を回収・再利用する、界面活性剤の回収・再利用方法。
9.電気化学反応がめっきである項8に記載の方法。
10.少なくとも1種の界面活性剤、水および液体、亜臨界または超臨界二酸化炭素を含む水−二酸化炭素系を用いて、精密機械部品あるいは半導体ウエハを洗浄、乾燥または脱水処理し、該水−二酸化炭素系を脱水剤と接触させて水を除き、界面活性剤を回収する方法。
11.二酸化炭素、二酸化炭素と相溶性を有する界面活性剤及び/又は助溶媒、並びに除去対象物を含む混合系を循環させる循環ライン中に該除去対象物の選択的除去装置を設け、該混合系を循環させて、前記界面活性剤及び/又は助溶媒に取り込まれた該除去対象物を選択的に除去することを特徴とする方法。
12.前記除去対象物が、水、無機塩、レジスト残渣または汚染物質である項11に記載の方法。
13.前記二酸化炭素が超臨界、亜臨界又は液体である項11又は12に記載の方法。
14.前記除去対象物が水であり、前記除去装置が脱水剤を充填した装置である項11〜13のいずれかに記載の方法。
15.二酸化炭素、界面活性剤及び除去対象物または除去対象物を含む物品を導入する高圧装置、二酸化炭素、界面活性剤及び除去対象物を含む高圧流体を循環ライン中で循環させるための循環ポンプ、循環ライン中に除去対象物を除去する除去装置を備え、前記界面活性剤に作用により高圧流体中にミセル、エマルジョンまたは均一分散系の形態で取り込まれた二酸化炭素不溶性の除去対象物を前記除去装置において選択的に除去するようにしてある、二酸化炭素及び界面活性剤含む高圧流体から除去対象物を除去するための装置。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の1つの好ましい実施形態では、水と二酸化炭素(液体、亜臨界又は超臨界)からなる水−二酸化炭素系を脱水剤と接触させて水を除き、界面活性剤を回収する。
本発明の水−二酸化炭素系において、二酸化炭素は水と非混和性であり、水と二酸化炭素を混合すると2相に分離する。本発明では、液体、亜臨界又は超臨界二酸化炭素が好ましく使用できる。
水−二酸化炭素系の水の含有量は、通常0.01〜99.9重量%程度、好ましくは1〜90重量%程度である。
本発明における助溶媒とは、水あるいは極性物質あるいは高分子化合物−二酸化炭素両方に親和性を有する親水性の有機溶媒であり、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、グライムなどのエーテル類、酢酸、プロピオン酸などの低級カルボン酸類、ジメチルホルムアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどの低級スルホキシド類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の直鎖状カーボネート、アセトン、メチルエチルケトンなどの低級ケトン、アセトニトリルなどのニトリル、酢酸などの低級カルボン酸が例示される。
また界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられ、これらを少なくとも1種使用できる。好ましい界面活性剤はノニオン界面活性剤である。具体的にはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体などのポリオキシアルキレン系(ブロック)重合体、ポリオール類、ポリオールエステル、ポリオールエーテルなどあるいはフッ素化アルキルポリエチレングリコール類、ポリシロキサン類などが挙げられ、特に二酸化炭素に対する溶解度が高いほど好ましい。また、フッ素系界面活性剤が好ましく、特にフッ素系のノニオン界面活性剤が好ましい。当該界面活性剤は、互いに非混和性である水と二酸化炭素を混和する能力を有し、系内の水の一部と二酸化炭素の混和に必要な量の使用で充分に機能することが出来る。
本発明で特に好ましいフッ素系界面活性剤としては、疎水性基としてペルフルオロポリエーテル基を有し、かつ、親水性基としてポリオキシアルキレン基を有するノニオン系界面活性剤が挙げられる。
またアニオン系界面活性剤としてはアルキルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩などがあり、特にフッ素系であるペルフルオロポリエーテルカルボン酸アンモニウム、ペルフルオロオクタン酸アンモニウム、ペルフルオロヘキサン酸アンモニウム、ペルフルオロヘキサスルホン酸ナトリウムなどが二酸化炭素への溶解度が高く高機能である。
またフッ素系界面活性剤以外の界面活性剤としては、一般の炭化水素系界面活性剤やシロキサン系界面活性剤が挙げられるが、二酸化炭素中での使用を考慮すれば、シロキサン系界面活性剤やポリオキシアルキレン基を有する界面活性剤が望ましい。
本発明の溶媒系は、界面活性剤を含まない状態で2相系であり、界面活性剤を添加することで、ミセル(ミセル構造)、乳濁(エマルション)、分散等の状態になるものである。
脱水剤としては、モレキュラーシーブス、ゼオライト、五酸化二リン、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなどの脱水剤が挙げられるが、これら以外の脱水剤も広く使用できる。
界面活性剤以外の成分としては、電解質(アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属の塩化物、臭化物、ヨウ化物等のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩等の有機酸塩、金属酸化物、金属水酸化物など)、セラミック粒子、金属粒子、タンパク質、脂質などの生体成分などが例示される。
本発明の他の好ましい実施形態では、二酸化炭素、二酸化炭素と相溶性を有する界面活性剤、並びに除去対象物を含む混合系を循環させる循環ライン中に該除去対象物の選択的除去装置を設け、該混合系を循環させて、前記界面活性剤に取り込まれた該除去対象物を選択的に除去する。
二酸化炭素と相溶性を有する界面活性剤は、上記に例示された界面活性剤を好ましく使用することができる。
除去対象物としては、水、無機塩、レジスト残渣または汚染物質、特に衣類に付着し、クリーニングで除去される汚染物質が挙げられる。
無機塩としては、アルカリ金属(Na,K,Li等)、アルカリ土類金属(Ca,Mg,Ba等)、遷移金属等の硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ハロゲン化物(Cl,Br,F,I)塩等が挙げられる。
レジスト残渣は、半導体やマイクロマシンの製造時に使用されるものが広く例示され、該レジスト残渣は、該レジスト或いはドライエッチングのエッチング剤に起因する残渣が挙げられる。これらの残渣は、N−メチルピロリジノンなどの除去剤を使用して除去することができる。
衣類のクリーニングに対する汚染物質としては、有機系の染料、果汁、油性インキ、皮脂、飲料や食品由来のシミ等が挙げられる。
水の選択的除去剤としては、前記の脱水剤が好ましく使用される。
レジスト残渣の選択的除去剤としては、中性アルミナなどが挙げられる。
無機塩の選択的除去剤としては、シリカゲルなどが挙げられる。
汚染物質(特にクリーニングにより除去される衣類に付着した汚染物質)の選択的除去剤としては、シリカゲルなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤を使用した際の、二酸化炭素中に形成した水−二酸化炭素ミセル中から、界面活性剤のみを回収再利用するには、脱水剤を含んだカラムを高圧系に取り付け、高圧流体を循環ポンプで循環させることにより脱水を行える。
系中の水を脱水し、界面活性剤を回収する際に使用可能な装置の一例を図1に示す。
二酸化炭素から水を除去して界面活性剤を回収するために使用されるか、或いは無機塩、汚染物質などの除去に応用され、パターン倒れ等の問題がない場合に使用可能な圧力範囲は、50〜300気圧程度、好ましくは50〜150気圧程度である。
また系中に金属イオンを含む場合では、脱水剤とイオン交換樹脂ないしはイオン交換膜を組み合わせて利用することにより、水とイオンのみを除去し、界面活性剤を回収リサイクルすることができる。ここで使用できるイオン交換樹脂としてはアンバーライトIR−120,200系、XT−1000,5000系、IRA−400,900系などが挙げられるが、これに限らない。これ以外の化合物の場合でも、吸収剤と二酸化炭素中への界面活性剤の溶解吸着性の差を利用して、界面活性剤のみを二酸化炭素中に回収することが可能である。
またアニオン系界面活性剤を使用する場合では、カチオン交換イオン交換樹脂の使用により、さらにカチオン系界面活性剤を使用する場合ではアニオン交換イオン交換樹脂の使用により界面活性剤だけを二酸化炭素中に回収することが可能である。
またさらにこの方法は二酸化炭素だけでなく、一般の有機溶媒を使用した、逆ミセル型のエマルションから界面活性剤を回収するためにも利用することが出来る。
このようなエマルションは以下に示すような化学プロセスに応用することが出来、本発明はこれらの化学プロセスの効率化に大きく寄与できる。
1)抽出(天然物抽出、廃水処理)
2)洗浄(特に精密機械部品、半導体ウエハの洗浄、乾燥、脱水処理、衣類のクリーニング)
3)分析(定性、定量)
4)化学反応(低分子合成、高分子合成、高分子加工)
5)材料合成(微粒子、ナノ加工物)
6)表面処理(めっき)
本発明の他の好ましい実施形態において、MEMSやマイクロマシンなどの精密機械部品、半導体ウェハ等の洗浄、乾燥等は、超臨界、亜臨界又は液体の二酸化炭素を用いて、例えば以下のように行うことができる。
図2(レジスト乾燥システム)に示すように、CO2中にCO2とCO2には溶解性が低い化合物(水、極性化合物ないしはポリマーなど、特に水)両方に親和性のある化合物(界面活性剤ないしは助溶媒など)を用いて、CO2中にCO2には溶解度の低い化合物を分散するためのミセルを形成する。
2)系内にCO2に溶解度の低い化合物を吸着する材料を封じたカラムを設置する。
3)系内を循環させることにより、吸着剤にCO2に溶解度の低い化合物を選択的に吸着除去する。
この際に界面活性剤はCO2中に溶解したまま循環し、CO2への極性物質などの溶解度向上機能を継続する。
図2において、使用する界面活性剤は、低圧力でCO2に溶けるものを選択するのが望ましい。一度に界面活性剤に溶ける水(除去対象物)の量は少ないが、除去装置を使用して高圧流体を繰り返し循環させる脱水(除去対象物の除去)プロセスを組み合わせると、処理時間は大きく短縮できる。また、界面活性剤の使用量を低減しても機能する。
以上の工程により、一度に溶解できないような量の極性物質などをCO2中で取り扱い、さらに除去することが出来る。このような実施形態の利点としては:
1)CO2中で扱える量も増える。
2)扱うのに必要な界面活性剤や助溶媒の量の削減が可能(両方とも環境負荷に関連する)。
3)扱うために必要なCO2の温度や圧力条件を緩和にすることが出来る(装置コストの削減、操作の安全性に繋がる)。
4)またレジストはポリマーのためCO2が高圧になると発泡などによるレジストの変形が起こるため、低圧で水を除去できることは利点が大きい。
などである。
なお、MEMSやマイクロマシンなどの精密機械部品、半導体ウェハ等の洗浄、乾燥等のシステムに使用可能な圧力範囲は50気圧程度以上、150気圧以下(好ましくは100気圧以下)である。70気圧以下では気体−液体の共存範囲が有るが、液部分を循環ラインに接続することで使用可能になる。また50気圧未満になるとほとんどが気体になるため、実用的な使用方法にならない。好ましい圧力範囲は、50〜150気圧程度、好ましくは70〜100気圧程度である。
適応範囲
微細レジストパターン洗浄および乾燥、MEMS(マイクロマシン)作成の際の洗浄およびリンス液の乾燥が挙げられる。
エッチング耐性からレジスト厚さは今後も300nmが必要と推定される。半導体が30nmのパターンの時代ではアスペクト比が10程度になるものと容易に予測される。非特許文献2による水リンスでのパターン倒れのデータを元に、パターン巾30nmでアスペクト比10でも倒れないリンス液の界面張力を算出したところ水の1/10以下になればパターン倒れが防げることになる。非特許文献3によれば、界面活性剤の濃度が10−3〜10−4mol%にかけての領域での水−CO間の界面張力は、水だけの時の1/35〜1/20程度である(水の表面張力70mN/m)。本発明の実施例において使用した界面活性剤の濃度は10−3〜10−4mol%であり、10−4mol%でも30nmパターンの乾燥には充分である。さらに10−3mol%であれば10nm程度の微細レジストパターンにも適応可能であると予想できる。さらに10−2〜10−3mol%程度用いれば界面張力をほぼ0にすることも可能になる。特にフッ素系界面活性剤はCO2に対する溶解度が高いため、ほとんどのフッ素系界面活性剤で水の界面張力によるレジストパターン倒れを回避する目的で使用できる。この仮定はMEMSなどの微細な金属構造構築でも有効である。これらレジストより強固である材料からなる微細構造体は、さらに高アスペクト比のものまで作成可能である。具体的には巾が0.1μでアスペクト比100のものが、界面活性剤の濃度が10−4〜10−5mol%の範囲でパターン倒れ無しに作成できると推定できる。
本発明によれば、水および二酸化炭素を含む溶媒系から、界面活性剤を容易に回収リサイクルすることができる。さらには二酸化炭素を代替溶媒として、微細構造体の精密洗浄、乾燥を少量の助溶媒あるいは界面活性剤により、実用的な低圧力下に行うことが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれだけに限定されるものではない。
【実施例1】
窓付き耐圧セル(30mL)系にステンレスカラム(6φ×50mm)を接続した。
カラム中には予め乾燥したモレキュラーシーブス3Aを750mg入れてある。
装置内にフッ素系界面活性剤F−(CF(CF3)CF2O)−CF(CF3)COONH4(440mg;二酸化炭素に対して1.4wt%)と水260mgを導入した。装置内に二酸化炭素を導入し、50℃で100気圧にした(この条件でミセル形成時に溶解する水量は180mg)。循環ポンプにより系内容物を循環させて10時間経過を観測した。系内に溶解しないで残っている水が存在しないことを、目視観測により確認した(モレキュラーシーブスにより系内の水が除かれていることが判る)。試験後、カラム中のモレキュラーシーブス3Aをメタノール300mgで洗浄した。洗浄液乾燥後のスペクトル分析(NMR,IR)により、界面活性剤がモレキュラーシーブスにほとんど吸着されていないことを確認した。
【実施例2】
窓付き耐圧セル(30mL)系にステンレスカラム(6φ×50mm)を2本接続した。
カラム中には予め変換したアンバーライトIR−122およびIRA−400をそれぞれ500mg入れてある。この装置内にフッ素系界面活性剤F−(CF(CF3)CF2O)−CF(CF3)COO(CH2CH2O)CH3(440mg;二酸化炭素に対して1.4wt%)と1%食塩水を100mg加えた。装置内に二酸化炭素を導入し、50℃で150気圧にし、循環ポンプにより系内容物を10時間循環させた。試験後、カラム中のアンバーライトをメタノール300mgで洗浄した。洗浄液乾燥後のスペクトル分析(NMR,IR)により、界面活性剤がアンバーライトにほとんど吸着されていないことを確認した。
以上の結果から、吸着剤の使用によりミセル中から界面活性剤を効率良く回収することが確認された。
【実施例3】
1)水分除去試験
目視用の窓(サファイヤ)の付いた高圧装置(内容38cc)内に界面活性剤F−(CF(CF)CFO)COO(CHCHO)CHを500mgおよび水を500mg静置した。これにCO2を50℃で130気圧まで導入した。装置システムには予め乾燥させたモレキュラーシーブス3Aを6g充填したカラムを付けておいた。この装置で撹拌下に循環ポンプにより内容物を6ml/minで1時間循環させたところ内容物が透明な均一状態となった(水が界面活性剤によりCO2中に均一に分散していることを示す)。
2)水分除去試験2
1)と同一の装置に界面活性剤F−(CF(CF)CFO)COO(CHCHO)CHを44mgおよび水を500mg静置した。これにCO2を30℃で88気圧まで導入した。循環ポンプにより同様に内容物を2時間循環したところ、内容物が透明になった(即ち、界面活性剤に取り込まれることができない水は全てモレキュラーシーブスにより除去された)。
3)水分除去試験3
1)と同様の装置にイソプロパノール85mgと水500mgを静置した。これにCO2を40℃で115気圧まで導入した。同様にして内容物を1時間循環させたところ内容物が均一になった。
以上の水分除去試験の結果から、界面活性剤によりCO2中で除去できる水の量は大巾に向上できること、さらには除去するに必要な温度と圧力の条件も大きく緩和できることが判った。
4)レジストパターンの乾燥
日本ゼオン社レジストZEP520(厚さ350nm)にEB法により作成した70nmパターン付きウエハ(1cm角)を、予めペルフルオロオクタン酸アンモニウム水溶液で濡らした後、さらに水で5回リンスし、レジストパターン内を水で置換した。このサンプルを実施例と同一の装置内に静置し、さらに装置内にF−(CF(CF)CFO)COO(CHCHO)CHを50mg加えた。CO2を30℃、88気圧導入し、この条件で1時間循環した(内部が透明になったことを確認した)。界面活性剤を同一条件のCO2により5ml/minの循環速度で、図2に示すようなシリカゲルを充填した脱水カラムを備えた系を循環させて、10分間抽出除去した。ウエハサンプルをSEM観察したところ、パターン倒れは起こさずにパターンが乾燥できていることを確認できた。SEM観察結果を図3(a)に示す。
比較例1
装置内にモレキュラーシーブス3Aを充填したカラムを装着しない系では、F−(CF(CF)CFO)COO(CHCHO)CHを500mg使用し、CO2が50℃で130気圧の時に、この容器内に均一に溶解する水の量は160mgであり、さらにこの量の水がCO2中に溶解するまでに約12時間を必要とした。
比較例2
装置内にモレキュラーシーブス3Aを充填したカラムを装着しない系では、界面活性剤F−(CF(CF)CFO)COO(CHCHO)CHを44mg使用して、CO2が50℃、130気圧で循環させずにCO2中に溶解できる水量は40mg以下であった。
比較例3
装置内にモレキュラーシーブス3Aを充填したカラムを装着しない系で、界面活性剤F−(CF(CF)CFO)COO(CHCHO)CHを44mg使用して、30℃、88気圧では24時間かけてもほとんど水を溶解させることが出来なかった。
比較例4
装置内にモレキュラーシーブス3Aを充填したカラムを装着しない系で、イソプロパノール85mgを使用したときにCO2中に溶解できる水の量は50mg以下であった。
比較例5
実施例3−1と同様の装置内に、界面活性剤または水溶性の有機溶媒を加えずに、水(500mg)だけを静置した。これにCO2を50℃で130気圧まで導入した。内容物を撹拌しつつモレキュラーシーブス3Aを充填したカラム内に12時間循環させたが、水は除けずに残っていた。
以上の結果から、本発明内容を効率的に行わせるには脱水剤のカラムと界面活性剤ないしは助溶媒の両方が必要であることも判った。
比較例6
実施例3の4)と同一の処理条件(液体CO2,30℃、88気圧、約1時間)で処理したウエハサンプル上に残った水を減圧により乾燥した後、SEM観察するとほとんどのパターンが倒れていることが判明した。SEM観察結果を図3(b)に示す。
以上の検討から本発明は、パターン倒れが危惧される、微細な半導体レジストウエハ乾燥に有効であることが明らかとなった。
次に水以外のCO2に溶解しにくい化合物の溶解除去能を検討した。
【実施例4】
無機塩(KBr)の溶解除去
KBr30mg、水100mgと界面活性剤F−(CF(CF)CFO)COO(CHCHO)CHを100mgを実施例1と同一の装置に静置した。装置にはシリカゲル5gを詰めたカラムを装着してある。CO2を50℃で150気圧導入した。これを撹拌下に1時間循環させたところ、内容物が均一になった。この条件で系内のCO2と界面活性剤のみで溶解できるKBrの量は約3mgである。
レジスト剥離
実験装置には中性アルミナ5gを詰めたカラムを装着した。試料にはPHS系レジスト(厚さ400nm)に130nmパターンをリソグラフした後、ドライエッチングしたものを用いた。ダイヤモンドカッターで1cm×1cm角にカットしたウエハサンプルを高圧装置(内容38cc)内に静置した。これにNメチルピロリジノン50mgとペルフルオロオクチルアクリレート20mgを添加した後、CO2を70℃で150気圧まで導入した。これを撹拌下に循環ポンプで内容を5ml/minで10分間循環させた後、界面活性剤などの残留物を150気圧で5ml/minで10分間抽出除去した。同様の操作を循環ポンプを使用せずに行った。それぞれの実験後、ウエハサンプルをSEM観察した。剥離効果をパターン100個あたりレジスト残渣が除去されているパターンの個数の比率により比較した。循環システム使用時:除去率約60%:循環システム非使用時:除去率約20%。
繊維に付着した汚染物質の洗浄例
実験系のライン中にシリカゲル5gを入れたカラムを付けた。試料には綿生地に赤ワインで半径3cmのしみを付けたものを高圧容器中に静置し、さらに容器内にF−(CF(CF)CFO)COO(CHCHO)CHを30mg加えた。CO2を100気圧まで導入し、内容物を40℃で10分間循環させた後、100気圧で5ml/minで10分間抽出除去した。サンプルを取り出した後、しみの大きさを測定した。半径が約2cmまで減少し、色調もかなり薄くなっていた。同様の操作を循環せずに検討した。しみの大きさは約2.5cmであり、色調はCO2処理前より薄いものの、先の実験よりかなり濃かった。
エッチング残留物除去
レジストパターン現像後ドライエッチングを行ったシリコンウエハサンプル(1cm×1cm角)を高圧装置(内容38cc)内に静置した。さらに界面活性剤F−(CF(CF)CFO)COO(CHCHO)CHを30mg加えた。これにCO2を150気圧まで導入し、温度40℃で撹拌下に30分間循環させた(ラインには無機残留物および有機ポリマー残留物を除くために、シリカゲル10gを充填したカラムを介在させた)。ウエハ上に残った界面活性剤を150気圧に加圧したCOを導入しながら、5ml/minで20分間抽出除去した。同様の条件で循環せずに比較実験を行った。それぞれCO2をパージした後、SEMでウエハサンプルを観察し、エッチング残渣が除かれていることを確認した。残渣の除去率はSEM観察により行い、試験の前後での100nm角に存在するパーティクル数の存在比率により決定した。循環ポンプ使用時で約除去率90%に対して、非使用時では40%であった。
【図1】

【図2】

【図3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の界面活性剤、水および二酸化炭素を含む水−二酸化炭素系から界面活性剤を回収する方法であって、該水−二酸化炭素系を脱水剤と接触させて水を除き、界面活性剤を回収する方法。
【請求項2】
水−二酸化炭素系が、水と二酸化炭素の2相系に少なくとも1種の界面活性剤を配合してミセル、エマルジョンまたは均一分散系としたものである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
水−二酸化炭素系が界面活性剤以外の成分を含み、該成分を水とともに或いは水と別々に吸着除去する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
界面活性剤がフッ素系界面活性剤である請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
界面活性剤としてフッ素系界面活性剤と非フッ素系界面活性剤を配合し、これら界面活性剤の混合物を回収する請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
さらに助溶媒(エントレーナ)を含む請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
二酸化炭素が液体、亜臨界または超臨界二酸化炭素である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1種の界面活性剤の共存下に液体、亜臨界または超臨界二酸化炭素−電解質水溶液系中で、電気化学反応を行い、反応後の処理液を脱水処理し、界面活性剤を含む二酸化炭素を回収・再利用する、界面活性剤の回収・再利用方法。
【請求項9】
電気化学反応がめっきである請求項8に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1種の界面活性剤、水および液体、亜臨界または超臨界二酸化炭素を含む水−二酸化炭素系を用いて、精密機械部品あるいは半導体ウエハを洗浄、乾燥または脱水処理し、該水−二酸化炭素系を脱水剤と接触させて水を除き、界面活性剤を回収する方法。
【請求項11】
二酸化炭素、二酸化炭素と相溶性を有する界面活性剤及び/又は助溶媒、並びに除去対象物を含む混合系を循環させる循環ライン中に該除去対象物の選択的除去装置を設け、該混合系を循環させて、前記界面活性剤及び/又は助溶媒に取り込まれた該除去対象物を選択的に除去することを特徴とする方法。
【請求項12】
前記除去対象物が、水、無機塩、レジスト残渣または汚染物質である請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記二酸化炭素が超臨界、亜臨界又は液体である請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記除去対象物が水であり、前記除去装置が脱水剤を充填した装置である請求項11〜13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
二酸化炭素、界面活性剤及び除去対象物または除去対象物を含む物品を導入する高圧装置、二酸化炭素、界面活性剤及び除去対象物を含む高圧流体を循環ライン中で循環させるための循環ポンプ、循環ライン中に除去対象物を除去する除去装置を備え、前記界面活性剤に作用により高圧流体中にミセル、エマルジョンまたは均一分散系の形態で取り込まれた二酸化炭素不溶性の除去対象物を前記除去装置において選択的に除去するようにしてある、二酸化炭素及び界面活性剤含む高圧流体から除去対象物を除去するための装置。

【国際公開番号】WO2004/112952
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【発行日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−507302(P2005−507302)
【国際出願番号】PCT/JP2004/008967
【国際出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】