説明

異なるフォーマットに適応する通信フレーム構造

無線アクセスネットワーク(RAN)(20)は、基地局(28)およびワイヤレス端末(30)を含む。基地局28は、送受信機(38)およびフレームハンドラ(40)を備え、ワイヤレス端末(30)は、送受信機(48)およびワイヤレス端末フレームハンドラ(50)を備える。フレームハンドラ(40,50)は、改良されたフレーム構造を有する改良されたフレームFを扱う。フレームの少なくともダウンリンク部分は、ワイヤレス端末が第1の種類のワイヤレス端末である場合は第1のフォーマット種類のフレームとして認知され、ワイヤレス端末が第2の種類のワイヤレス端末である場合は改良されたまたは第2のフォーマット種類のフレームとして認知されるような方法でフォーマットされ、または扱われる。フレームハンドラは、フレームを複数のサブフレームとして構成し、それぞれのサブフレームは、ダウンリンクバーストと、それに続くアップリンクバーストとを有する。フレームは、好適には、ダウンリンクバーストにおいて送信されたメッセージのための肯定応答を作成する十分な時間を、第2の種類のワイヤレス端末に与えるように構成され、肯定応答は、メッセージから1フレーム長以内のアップリンクバーストにおいて基地局へ送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2007年10月3日に出願された「802.16mのための新たなフレーム構造」と題する米国特許仮出願60/960,550号明細書、および2007年11月7日に出願された「WiMAXにおけるSC−FDMAアップリンクの下位互換性実装」と題する米国特許仮出願60/986,062号明細書の優先権および利益を主張し、その両方の全体を本明細書に参照として組み入れる。
【0002】
本発明は通信に関し、特に、ワイヤレスまたは無線インターフェースを通じて送信されるフレームの構造に関する。
【背景技術】
【0003】
典型的なセルラー無線システムにおいて、ワイヤレス端末(移動端末、移動局、および移動ユーザ装置ユニット(UE)としても知られる)は、無線アクセスネットワーク(RAN)の基地局を経由して、1またはそれ以上のコアネットワークと通信する。ワイヤレス端末(WT)は、携帯電話(“セルラー”電話)、およびモバイル終端つきラップトップ、また、例えば、無線アクセスネットワークで音声および/またはデータを通信する、ポータブル、ポケット、ハンドヘルド、コンピュータつきの、または車載のモバイル装置でありうる。基地局、例えば無線基地局(RBS)は、いくつかのネットワークにおいて“ノードB”または“Bノード”とも称される。基地局は、基地局の範囲内のワイヤレス端末と、エアインターフェース(例えば無線周波数)を通して通信する。UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)は、第3世代の移動体通信システムで、GSM(Global System for Mobile Communications)から進化し、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)アクセス技術に基づいて、改良された移動体通信サービスを提供することを意図されている。UTRANは、本質的には、ユーザ装置ユニット(UE)に広帯域符号分割多重アクセスを提供する無線アクセスネットワークである。UMTSにおける無線アクセスネットワークは、複数のセルに分割された地理的エリアをカバーし、それぞれのセルが基地局によってサービスを提供される。基地局は、無線ネットワークコントローラ(RNC)のようなUMTSタイプのネットワークにおける他の要素に接続されていてもよい。3GPP(Third Generation Partnership Project、または“3G”)は、先行技術、例えばGSMベースの、および/または第2世代(“2G”)の無線アクセスネットワーク技術を、さらに進化させることを試みている。
【0004】
ブロードバンドワイヤレスアクセス規格のIEEE802.16ワーキンググループは、ブロードバンドのワイヤレス大都市エリアネットワーク(broadband Wireless Metropolitan Area Networks)の国際的な展開のための形式仕様を作成する。802.16の規格群は、正式にはWirelessMANと称されるが、WiMAXフォーラムと称される業界団体によって、WiMAX”(“Worldwide Interoperability for Microwave Access”から)と呼ばれている。
【0005】
IEEE802.16e−2005(以前はIEEE802.16eとして知られていた)は、上記の仕様群の系列にあって、実装による移動性、例えば、サービス品質(Quality of Service)のよりよいサポートや、スケーラブルなOFDMAの使用を含む多数の機能強化に取り組んでいる。概して、802.16規格は、本質的にはエアインターフェースの2つの側面―物理層(PHY)およびメディアアクセスコントロール層(MAC:Media Access Control layer)―を規格化する。
【0006】
物理層について、IEEE802.16eは、最大2048の副搬送波を伴う1.25MHzから20MHzまでの間のチャネル帯域幅をサポートするスケーラブルなOFDMAを、データの搬送に用いる。良好な信号の状態においてはより高効率の64QAM符号化方式が用いられ、一方信号がより悪ければよりロバストなBPSKコーディング方法が用いられるように、IEEE802.16eは適応性のある変調および符号化をサポートする。中間の状態においては、16QAMおよびQPSKも採用されうる。物理層の他の特性は、NLOS(Non-line-of-sight)環境において良好な性能を提供するためのMIMO(Multiple-in Multiple-out)アンテナのサポート、および良好な誤り訂正性能のためのハイブリッド自動リピート要求(HARQ)を含む。
【0007】
メディアアクセスコントロール層(MAC)について、IEEE802.16eは、エアインターフェース上でイーサネット、ATMおよびIPのような有線技術がどのようにカプセル化(encapsulated)されるか、データがどのように分類(classified)されるか、などを記載した多数の収束副層を包含する。認証の間のセキュアキーの交換およびデータ伝送の間の暗号化を用いて、どのようにして安全な通信が実現されるかということも記載されている。MAC層のさらなる特性は、電力節約方法(スリープモードおよびアイドルモードを用いる)およびハンドオーバ方法を含む。
【0008】
IEEE規格802.16mは、より高いデータレートとより低いレイテンシーとを目標として、IEEE規格802.16eの進化形となることを意図している。そこでは、IEEE規格802.16mと、先行するIEEE規格802.16eとの間の下位互換性のための必要条件がある。にもかかわらず、IEEE規格802.16eのフレーム構造は、以下で説明されるような下位互換性のための問題を提起する。
【0009】
IEEE規格802.16eのためのフレーム構造が、図1において示される。IEEE規格802.16eのためのフレーム長は5msであり、時分割多重(TDD)を用いる。プリアンブルは、ダウンリンク(DL)と同期するために移動局によって用いられる。プリアンブルの直後に現れるDL−MAPメッセージは、ダウンリンクおよびアップリンクでの割り当て情報を移動局に与える。ダウンリンクおよびアップリンクの割り当ての例が図1において示される。送信遷移間隔(TTG)および受信遷移間隔(RTG)は、移動局が受信から送信へ、およびその逆に切り替えるために用いられる間隔である。
【0010】
IEEE規格802.16eにおいて、ダウンリンク(DL)での送信および1回の再送信のために望ましいレイテンシーは、20ミリ秒である。従って、図2において示されるように、基地局はフレーム1においてデータブロック(送信)を送ることができ、移動局(MS)は、移動局(MS)での処理遅延を考慮して、フレーム2において否定応答(NACK)を送ることができる。基地局での処理およびスケジューリング遅延のために、20ms遅延量(delay budget)以内であるフレーム4において、再送信が送られうる。
【0011】
他方、IEEE規格802.16mのためには、ダウンリンク(DL)では10msのレイテンシーが望ましい。図2Bにおいて示されるように、これは、再送信が送信の後の直後のフレームにおいて送られなければならないことを意味する。これは、同じフレームにおいて、移動局(MS)によってNACKが送られ、かつ基地局が直ちに反応して、NACKに対して再送信を送る場合にのみ可能である。このより短いレイテンシーは、基地局(例えばNACKを処理し、再送信を生成する)および移動局(MS)(NACKが必要か否か決定、NACKを生成する)に、かなりの負担をかける。加えて、割り当ての柔軟性が失われるであろう。例えば、移動局(MS)が反応するのに十分な時間を得られるように、移動局(MS)への割り当ては、最初のフェームの始まりであることが絶対的に必要であろう。また、ダウンリンク(DL)−アップリンク(UL)比(DL:UL)は、高すぎてはいけない。そうでなければ、基地局は、NACKを処理して再送信を送るのに、あまりに少ない時間しか与えられない。
【0012】
高速車両におけるシステムのスループットを改善するために、802.16mにおいてはさらなる必要条件または要望がある。ワイヤレスデータシステムは、典型的には、ワイヤレスリンクのスループットを最適化するために、瞬間的なチャネル状態に基づいて基地局への送信信号フォーマットを調節するためのリンク適応の処理を用いる。このようなリンク適応は、典型的には、フレームごとに1回送られるMSからのチャネル品質情報のフィードバックに基づく。高速車両では、チャネルはさらに急速に変化し、MSから送られるフィードバック情報は時代遅れであろう。
【0013】
割り当ての柔軟性を保つと同時に、IEEE規格802.16mのために望ましいレイテンシーに対応するためのより短いフレーム長を得ることには利益があるであろう。より短いフレーム長は、より高いレートでのチャネル品質情報のフィードバックをも可能にし、高速車両でのデータスループットの改善を促進するであろう。しかしながら、レガシー移動局(例えば、IEEE規格802.16eと契約した移動局を含む)は、より小さいフレーム長では動作できないであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
改良されたフレーム構造は、より小さいサイズ(例えば、より短い長さ)のサブフレームに分割されたレガシーフレーム(例えば、5msOFDMAフレーム)を含む。サブフレームは、新しいモバイルのための効果的なフレームサイズとして働き、またレガシー移動局(MS)は、透過的に5msフレームサイズで動作するであろう。技術の態様は、フレームのダウンリンク(DL)部分をフォーマットし、アップリンク部分を受信するフレームハンドラを備える基地局、フレームのダウンリンク(DL)部分を受信し、アップリンク(UL)部分をフォーマットするワイヤレス端末、上記基地局および上記ワイヤレス端末の両方を包含する無線アクセスネットワーク(RAN)、およびこのような無線アクセスネットワーク(RAN)の運用の方法を含む。
【0015】
上述の通り、技術の一態様は、フレームハンドラおよび送受信機を備える、無線アクセスネットワークの基地局に適している。送受信機は、基地局との接続に加わるワイヤレス端末と、エアインターフェースを通して情報のフレームを通信することに関わる。フレームハンドラは、ワイヤレス端末が第1の種類のワイヤレス端末である場合にはフレームが第1の種類のフレームであると認知され、ワイヤレス端末が第2の種類のワイヤレス端末である場合にはフレームが第2の種類のフレームであると認知されるような方法で、フレームの少なくともダウンリンク部分をフォーマットまたは構成する。フレームハンドラは、フレームを複数のサブフレーム(例えば、2,3,4またはそれ以上のサブフレーム)として構成し、それぞれのサブフレームは、ダウンリンクバーストと、それに続くアップリンクバーストとを有する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
一実施形態例において、フレームは、好適には、第2の種類のワイヤレス端末に、フレームの、より早いサブフレームのダウンリンクバーストにおいて送信されたメッセージのための肯定応答を作成し、典型的にはメッセージのダウンリンクバーストから1フレーム長以内にサブフレームにおいて基地局への肯定応答を送信するために十分な時間を与えるように構成される。肯定応答は、同じフレーム、または異なるフレームにおける後続のサブフレームのアップリンクバーストにおいて送信されうる。例えば、基地局のフレームハンドラは、好適には、肯定応答されるべきメッセージがフレームの最初のまたは早いサブフレームにある場合のような状況において、フレームの最初でないサブフレーム(例えば、最後のサブフレーム)のアップリンクバーストにおいて肯定応答を基地局へ送信するのに十分な時間を、第2の種類のワイヤレス端末に与えるように、フレームを構成するように配置される。フレームが2つのサブフレームを含む実装例において、フレームの最初でないサブフレームは、フレームの2番目のサブフレームである。ダウンリンクメッセージがフレームの最初のサブフレーム以外において現れる場合、基地局のフレームハンドラは、好適には、第2の種類のワイヤレス端末が、異なるフレームでありうる後続のサブフレームのアップリンクバーストにおいて、肯定応答を基地局へ送信できるようにフレームを構成するように配置される。どちらのケースにおいても、第2の種類のワイヤレス端末は、フレームのサブフレーム構造の少なくとも一部において、肯定応答されるべきダウンリンクメッセージの受信から1フレーム長以内に、肯定応答を基地局へ送信することができる。
【0017】
一実施形態例において、フレームはOFDMAシンボルを搬送し、5ミリ秒の長さを有する。
【0018】
一実施形態例において、基地局のフレームハンドラは、ワイヤレス端末の第1の種類が、フレームの1つのサブフレーム(例えば最初のサブフレーム)のダウンリンクバースト、および別の(例えばその後の)サブフレームのアップリンクバーストを利用できるように、フレームを構成する。
【0019】
一実施形態例において、基地局のフレームハンドラは、第1の種類のワイヤレス端末によって、接続に関係ないダウンリンク送信として認知されるように、最初のサブフレームのアップリンクバーストおよび続くサブフレームのダウンリンクバーストを構成する。この実施形態の変形として、続くサブフレームのダウンリンクバーストも、第1の種類のワイヤレス端末への送信のために用いられてもよい。
【0020】
一実施形態例において、フレームハンドラによって構成されるような、フレームの最初のサブフレームは、フレームの構造を解釈するために有用なパラメータ、例えば、フレームの最初でないサブフレームのアップリンクバーストに関連するイベントのタイミングを特定するパラメータを特定する仕様メッセージを含む。第1の例として、仕様メッセージは、IEEE規格802.16eにおいて用いられるUL−MAPメッセージのようなアップリンク割り当てメッセージを含み、パラメータは最初でないサブフレームのアップリンクバーストの開始時間を特定する開始時間パラメータであってもよい。第1の例の変形/改良として、最初のサブフレームのアップリンクバーストの開始時間を特定し、第2の種類のワイヤレス端末によって認知できる開始時間パラメータを、サブフレームのダウンリンクバーストにさらに含めるように構成される。第2の例として、仕様メッセージは、IEEE規格802.16eにおいて用いられるDCD(Downlink Channel Descriptor)メッセージのような、ワイヤレス端末に向けた送信またはセルにおけるブロードキャストメッセージを含み、パラメータは、(1)最初でないサブフレームのアップリンクバーストの前にある送信時間間隔、(2)最初でないサブフレームのアップリンクバーストに続く受信時間間隔、の一方または両方を含んでもよい。第2の例の変形/改良として、基地局のフレームハンドラは、サブフレームのダウンリンクバーストに、(1)最初のサブフレームのアップリンクバーストの前にある送信時間間隔、(2)最初のサブフレームのアップリンクバーストに続く受信時間間隔、の一方または両方を含めるように構成される。
【0021】
技術の別の態様は、無線アクセスネットワークの基地局との接続に加わるワイヤレス端末に適する。ワイヤレス端末は、送受信機(エアインターフェースを通して、フレームを基地局と通信するために構成されている)およびフレームハンドラを含む。フレームハンドラは、フレームのダウンリンクバーストを受信し、フレームが複数のサブフレーム(それぞれのサブフレームは、ダウンリンクバーストと、その後に続くアップリンクバーストとを含む)を含むことを判別する。
【0022】
ワイヤレス端末は、フレームのサブフレームのダウンリンクバーストにおいて送信されるメッセージのための、基地局への肯定応答を作成するように構成される肯定応答ハンドラを備え、フレームハンドラは、同じフレームのアップリンクバースト、または、例えばメッセージから1フレーム長以内の、当該フレームに続くサブフレームのアップリンクバーストに肯定応答を含めてもよい。
【0023】
一実施形態例において、フレームハンドラは、フレームの最初でないサブフレームのアップリンクバーストに肯定応答を含めるように配置される。一実装例において、フレームの最初でないサブフレームは、フレームの2番目のサブフレームである。
【0024】
一実施形態例において、フレームの早いサブフレーム(例えば最初のサブフレーム)は、パラメータを特定する仕様メッセージを含む。ワイヤレス端末のフレームハンドラは、フレームの最初でないサブフレームのアップリンクバーストに関連するイベントのタイミングを判別するために、当該パラメータを用いるように配置される。1の例として、仕様メッセージは、IEEE規格802.16eにおいて用いられるUL−MAPメッセージのようなアップリンク割り当てメッセージを含み、ワイヤレス端末のフォーマットハンドラは、最初でないサブフレームのアップリンクバーストの開始時間を判別するのに当該パラメータを用いるように配置されてもよい。この第1の例の変形または改良として、ワイヤレス端末のフレームハンドラは、サブフレームのダウンリンクバーストから別の開始時間パラメータをさらに解明し、最初のサブフレームのアップリンクバーストの開始時間を判別するために当該別の開始時間パラメータを用いるように構成されてもよい。第2の例として、仕様メッセージは、IEEE規格802.16eにおいて用いられるDCD(Downlink Channel Descriptor)メッセージのような、ワイヤレス端末に向けた送信またはセルにおけるブロードキャストメッセージを含んでもよく、ワイヤレス端末のフレームハンドラは、(1)最初でないサブフレームのアップリンクバーストの前にある送信時間間隔、(2)最初でないサブフレームのアップリンクバーストに続く受信時間間隔、の一方または両方を判別するためにパラメータを用いるように配置される。この第2の例の変形/改良として、ワイヤレス端末のフレームハンドラは、サブフレームのダウンリンクバーストからさらなるパラメータをさらに解明し、(1)最初のサブフレームのアップリンクバーストの前にある送信時間間隔、(2)最初のサブフレームのアップリンクバーストに続く受信時間間隔、の一方または両方を判別するのに当該さらなるパラメータを用いるように配置されてもよい。
【0025】
技術の別の態様において、第2の種類のワイヤレス端末は、どのフレームにおいても、複数のアップリンクサブフレームでチャネル品質情報を送信する。第1の種類のワイヤレス端末は、フレームの最後のサブフレームのアップリンクバーストでのみチャネル品質情報を送信するであろう。
【0026】
技術の別の態様は、情報のフレームを用いて、無線インターフェースを通して、複数の種類のワイヤレス端末と通信する基地局を含む無線アクセスネットワークの運用の方法に適する。この方法は、フレームが、第1の種類のワイヤレス端末によって第1の種類のフレームとして認知され、第2の種類のワイヤレス端末によって、改良された、または第2の種類のフレームとして認知されるような方法で、フレームの少なくともダウンリンク部分をフォーマットすることを含む。フレームは複数のサブフレームとしてフォーマットまたは構成され、それぞれのサブフレームは、ダウンリンクバーストと、それに続くアップリンクバーストとを有する。
【0027】
一モード例において、この方法は、第2の種類のワイヤレス端末において、第2の種類のワイヤレス端末に適したフレームでメッセージを受信し、例えばメッセージから1フレーム長以内のサブフレーム、例えば、ダウンリンクメッセージがフレームにおいて比較的早く現れた場合には同じフレームのサブフレーム、ダウンリンクメッセージがフレームにおいて比較的遅く現れた場合には後続のフレームのサブフレームのアップリンクバーストに肯定応答を含めることをさらに含む。
【0028】
一モード例および実施形態例において、この方法は、最初のダウンリンクサブフレームにおいてメッセージを受信する第2の種類のワイヤレス端末に、フレームの最初でないサブフレーム(例えば、いくつかの実装ではフレームの最後のサブフレーム)のアップリンクバーストにおいて基地局への肯定応答を送信するのに十分な時間を与えるように、フレームをフォーマットまたは構成することをさらに含む。
【0029】
一モード例および一実施形態例において、この方法は、第1の種類のワイヤレス端末が、第1のサブフレームのアップリンクバーストと、第2のサブフレームのダウンリンクバーストとを、接続に関係ないダウンリンク送信として無視することをさらに含む。さらなる例示的な実施形態において、この方法はさらに、第1の種類のワイヤレス端末が、第2のサブフレームのダウンリンクバーストでダウンリンクデータを受信し、第1のサブフレームのアップリンクバーストを、接続に関係ないダウンリンク送信として扱うことを含む。この方法は、フレームにおける間隔の時間を、シンボル時間の整数(integer number of symbol durations)であるように構成することをさらに含む。
【0030】
一モード例および実施形態例において、この方法は、フレームの最初のサブフレームにパラメータを特定する仕様メッセージを含めること、およびフレームの構造を解釈するためにパラメータを用い、パラメータはフレームの最初でないサブフレームのアップリンクバーストに関するイベントのタイミングを特定することを含む。第1のモード例において、仕様メッセージはアップリンク割り当てメッセージ(例えばUL−MAPメッセージ)を含んでもよく、パラメータは、最初でないサブフレームのアップリンクバーストの開始時間を特定する開始時間のパラメータである。この第1の例の変形または改良は、サブフレームのダウンリンクバーストにさらなる開始時間パラメータを含め、第2の種類のワイヤレス端末が、最初のサブフレームのアップリンクバーストの開始時間としてさらなる開始時間パラメータを用いることをさらに含んでもよい。第2のモード例において、仕様メッセージはワイヤレス端末に向けた送信またはセルにおけるブロードキャストメッセージ(例えばDCDメッセージ)を含んでもよく、パラメータは、(1)最初でないサブフレームのアップリンクバーストの前にある送信時間間隔、(2)最初でないサブフレームのアップリンクバーストに続く受信時間間隔、の一方または両方を含んでもよい。この第2の例の変形または改良は、サブフレームのダウンリンクバーストに、(1)最初のサブフレームのアップリンクバーストの前にある送信時間間隔、(2)最初のサブフレームのアップリンクバーストに続く受信時間間隔、の一方または両方を含む。
【図面の簡単な説明】
【0031】
上述およびその他の、本発明の対象物、特性、および利点は、以下の、添付図面において示されるような好適な実施形態のより詳細な説明から明らかである。参照番号は、いくつかの図にわたって同じ要素を参照する。図面は必ずしも一定の縮尺ではなく、それよりもむしろ本発明の原理を示すことに重点が置かれている。
【0032】
【図1】IEEE規格802.16eのためのフレーム構成の図である。
【図2A】従来のワイヤレスネットワーク例のための再送信のレイテンシーを示す図である。
【図2B】本技術のワイヤレスネットワーク例による再送信のレイテンシーを示す図である。
【図3】図4に示す改良されたフレーム構成の実装のための適切な環境例を提供する通信システム例の概略図である。
【図4】第2の種類のワイヤレス端末によって認知される、基地局とワイヤレス端末との間で通信されるフレーム例のための改良されたフレーム構造の図である。
【図5】第1の種類のワイヤレス端末によって認知される、フレーム例のための改良されたフレーム構造の図である。
【図6A】DLメッセージがフレームの始めの部分において受信される第1の例に従って、図4のような改良されたフレーム構造を利用した場合のレイテンシーの概念を示す図である。
【図6B】DLメッセージがフレームの後の部分において受信される第2の例に従って、図4のような改良されたフレーム構造を利用した場合のレイテンシーの概念を示す図である。
【図7】図4のもののような、改良されたフレームFの改良されたフレーム構造を利用する無線アクセスネットワークの運用に関係する、基本的かつ代表的で、限定的でない動作またはステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下の説明において、限定ではなく説明の目的のために、本発明の徹底した理解を提供するための、特定のアーキテクチャ、インターフェース、技術その他のような具体的な詳細が説明される。しかしながら、本発明が、これらの具体的な詳細から逸脱した他の実施形態において実践されうることは、当業者には明白であろう。つまり、これらの当業者は、本明細書において明確に説明または図示されていなくても、様々な配置を考案し、本発明およびその精神および範囲に含まれる原理を具体化しうるであろう。いくつかの例において、不必要な詳細によって本発明の説明が不明確にならないように、周知の装置、回路、および方法の詳細な説明は省略されている。本明細書において発明の原理、側面、および実施形態を挙げた記述は、それらの具体例と同じように、構造上および機能上の両方の均等物を包含することを意図している。加えて、このような均等物は、現在知られている均等物と同様に、将来において開発される均等物、すなわち、構造にかかわらず同一の機能を果たす、開発されたいかなる要素をも含むことを意図されている。
【0034】
従って、例えば、本明細書におけるブロック図は、技術の原理を具体化する実例となる電気回路の概念的な図を表しうることは、当業者には理解されるであろう。同様に、フローチャート、状態遷移図、擬似コードその他が、コンピュータ可読の媒体において実質的に表され、そのようなコンピュータまたはプロセッサが明示的に示されていなくても、コンピュータまたはプロセッサによって実行されうることも理解されるであろう。
【0035】
“プロセッサ”または“コントローラ”のように記載またはラベルが付けられた機能ブロックを含む様々な要素の機能は、適切なソフトウェアと協働してソフトウェアを実行することができるハードウェアと同様に、専用のハードウェアの使用を通じても提供されうる。プロセッサによって提供される場合、機能は、単一の専用プロセッサによって、単一の共用プロセッサによって、またはそのうちのいくつかが共用または分配される複数の個別のプロセッサによって提供される。さらに、“プロセッサ”または“コントローラ”という用語の明確な使用は、ソフトウェアを実行することができるハードウェアに排他的に言及していると解釈されるべきではなく、DSP(digital signal processor)、ソフトウェアを格納するためのROM(read only memory)、RAM(random access memory)、および不揮発性の記憶装置を含みうる。
【0036】
本明細書において説明される技術は、図3において概略的に示されるような通信システム10の状況において、限定的ではなく、有利に示されている。図3の通信システム例10は、1またはそれ以上の外部(例えばコア)ネットワークに接続されうる無線アクセスネットワーク20を示している。外部ネットワークは、例えば、PSTN(Public Switched Telephone Network)および/もしくはISDN(Integrated Services Digital Network)のようなコネクション型のネットワーク、ならびに/または(例えば)インターネットのようなコネクションレスの外部コアネットワークを含むであろう。1またはそれ以上の外部ネットワークは、図示されていない、例えば1またはそれ以上のCSN(Core Services Network)コンポーネントと共に機能するASN(Access Services Network)ゲートウェイノードのようなサービス提供ノードを有する。
【0037】
無線アクセスネットワーク(RAN)20は、1またはそれ以上のASN(Access Services Network)ノード26および1またはそれ以上の無線基地局(RBS)28を含む。簡単のために、図3の無線アクセスネットワーク(RAN)20は、1つのASNノード26および1つの基地局ノード(BS)28のみとともに示されている。典型的に、それぞれのASN26は1またはそれ以上の基地局(BS)28に接続されるが、このノードの数は必ずしも現在の技術とは結びつかない。当業者はまた、基地局がしばしば、技術的に、無線基地局、ノードB、eノードB28、またはBノード(本明細書において、これらのすべては同じ意味で用いられる)として言及されることを理解するであろう。
【0038】
図3に示されるように、ワイヤレス端末(WT)30は、無線またはエアインターフェース32を通して、1またはそれ以上のセルまたは1またはそれ以上の基地局(BS)28と通信する。異なる実装において、ワイヤレス端末30は、例えば、移動端末、移動局またはMS、ユーザ装置ユニット(UE)、ハンドセット、またはリモートユニットのような異なる名前で知られる。それぞれの移動端末(MT)は、携帯電話、携帯ラップトップ、ページャ、携帯情報端末またはその他の類似の携帯デバイス、SIP電話、マイクロソフト(登録商標)ネットミーティングのようなリアルタイムアプリケーションを装備したステーショナリーコンピュータおよびラップトップ、プッシュトゥトーククライアントその他のような、無数の装置または電気製品のどれであってもよい。
【0039】
図3において示されるように、一実施形態例において、基地局28は、送受信機38およびフレームハンドラ40を含む。送受信機38は、エアインターフェースを通して、それぞれが基地局との接続に加わるワイヤレス端末と、改良された情報のフレーム(図3においてフレームFとして示される)を通信することに関わる。送受信機38は、フレームのダウンリンク(DL)部分またはバーストを送信するための送信機と、同様にフレームのアップリンク(UL)部分またはバーストを受信するための受信機との両方を含む。本明細書において用いられているように、“送受信機”は、1またはそれ以上の送受信機を含み、さらに、複数の副搬送波またはサブチャネル(限定的でない例として、OFDMAおよびSC−OFDMAにおけるような)の形でデータストリームなどを送信/受信するのに適した、複数のアンテナを含む無線送信および/または受信設備を適切な場合に包含しうる。
【0040】
フレームハンドラ40は、基地局28とワイヤレス端末(WT)30との間で通信されるフレームFを処理することに関わる。構成のさらなる詳細およびフレームFの構成については後述する。この技術において、フレームは、ダウンリンク(DL)部分またはバーストと、アップリンク(UL)部分またはバーストとを両方有するため、フレームハンドラ40は、同様にフレームフォーマッタ42(送受信機38によって送信される前のダウンリンク(DL)バーストの準備を促進する)およびフレームデフォーマッタ44(ワイヤレス端末(WT)30から送受信機38によって受信されたアップリンク(UL)バーストの処理を促進する)を備える。一実施形態例において、フレームハンドラ40は、フレームフォーマッタ42およびデフォーマッタ44と同様に、本明細書において拡張的な意味で説明された、1またはそれ以上のプロセッサまたはコントローラによって実現されうる。
【0041】
簡単のために、図3は、(限定されない例として)無線アクセスネットワーク(RAN)の他のノードへのインターフェース、フレームフォーマッタ42によって構成されるダウンリンク(DL)バーストに含められる前にデータが集められまたは組み立てられる待ち行列(queues)、フレームフォーマッタ42によって構成されるダウンリンク(DL)バーストに含められるためのシグナリング情報を準備するためのジェネレータまたはプロセッサ、アップリンク(UL)バーストから得られるデータが、デフォーマッタ44によって処理された後に格納される待ち行列、アップリンク(UL)バーストに含まれるデータおよび/またはシグナリングを利用する基地局28のユニット、または、基地局28の構成ユニットもしくは機能性を管理もしくは統合するノードプロセッサなどのような、基地局28の他の周知の機能性および/またはユニットを示していない。
【0042】
図3は、2つのワイヤレス端末、例えば、ワイヤレス端末(WT)30−1およびワイヤレス端末(WT)30−2を示している。以下の例で説明されるように、ワイヤレス端末(WT)30−1は、改良されたフレームFを、レガシーまたは第1のフォーマット種類であるとして識別または処理しようとする傾向があるという意味で、本明細書においては第1の種類のワイヤレス端末として参照される。一方、ワイヤレス端末(WT)30−2は、改良されたフレームを、“改良された”または第2のフォーマット種類を有するものとして識別または処理できるという意味で、本明細書においては第2の種類のワイヤレス端末として参照される。換言すれば、ワイヤレス端末(WT)30−2が、改良されたフレームFを、推定されたレガシー構造(改良されたフレーム構造と整合しない)に従って処理するのに対して、ワイヤレス端末(WT)30−2はフレームを実際の構造に従って識別できる。
【0043】
上述のように、図3は、それぞれが基地局28との接続に加わるワイヤレス端末(例えば、ワイヤレス端末(WT)30−1およびワイヤレス端末(WT)30−2)の実装例を示す。種類の違いにかかわらず、総称として、ワイヤレス端末(WT)30−1およびワイヤレス端末(WT)30−2の両方は、送受信機48およびワイヤレス端末フレームハンドラ50を備える。送受信機48は、基地局28とのエアインターフェース32を通したフレームFの通信のために構成され、基地局28からのフレームのダウンリンク(DL)バーストを受信するための受信機、および基地局28へのフレームのアップリンク(UL)バーストを送信するための送信機を備える。再び簡単のために、図3は、(網羅的ではない例として)ワイヤレス端末(WT)において1またはそれ以上のアプリケーションを実行するプロセッサなどのような、ワイヤレス端末(WT)30−1およびワイヤレス端末(WT)30−2の他の周知の機能性および/またはユニット示していない。しかしながら、ワイヤレス端末フレームハンドラ50が、本明細書において拡張的な意味で説明された1またはそれ以上のプロセッサまたはコントローラによって実現されうる、1またはそれ以上のワイヤレス端末フレームフォーマッタ52およびワイヤレス端末デフォーマッタ54を含むことが理解されるであろう。
【0044】
上述の通り、ワイヤレス端末(WT)30−1は、第1の種類のワイヤレス端末(例えばレガシーワイヤレス端末)であって、改良されたフレームFを、レガシーまたは第1のフォーマット種類であるとして識別および処理する。このために、ワイヤレス端末(WT)30−1のフレームハンドラ50は、第1のフォーマット種類のフレームフォーマッタ52−1および第1のフォーマット種類のデフォーマッタ54を含む。ワイヤレス端末フレームフォーマッタ52は、例えば、送受信機48によって基地局28へ送信する前の、フレームのアップリンク(UL)バーストの準備を提供する。ワイヤレス端末デフォーマッタ54は、例えば、基地局28からエアインターフェース32を通して送受信機48によって受信されるダウンリンク(DL)バーストの処理を提供する。“第1のフォーマット種類”であることによって、フレームフォーマッタ52およびデフォーマッタ54の両方は、予め指定されたフレームフォーマット、例えばレガシーフレームフォーマットに従って動作するように構成されている。図3は、エアインターフェース32を通して基地局28とフレームFを通信/交換するワイヤレス端末(WT)30−1を示している。
【0045】
一方、ワイヤレス端末(WT)30−2は、第2の種類のワイヤレス端末であって、改良または進歩(例えば)のために、フレームの第2のまたは改良されたフォーマット種類に従って機能することができる。このために、ワイヤレス端末(WT)30−2のフレームデフォーマッタ54−2は、本明細書において説明されているように、受信された改良されたフレームを実際のフォーマットおよび構造に従って識別および処理することができる、改良された種類のフレームデフォーマッタである。同様に、ワイヤレス端末(WT)30−2のフレームフォーマッタ54−2は、例えば、改良されたフォーマットに従ってフレームのアップリンク部分を準備することができる、改良された種類のフレームフォーマッタである。
【0046】
基地局28に戻って、フレームフォーマッタ42は、ワイヤレス端末が第1の種類のワイヤレス端末である場合にはフレームが第1のフォーマット種類であると認知され、ワイヤレス端末が第2の種類のワイヤレス端末である場合にはフレームが改良された、または第2のフォーマット種類であると認知されるように、フレームFの少なくともダウンリンク部分をフォーマットまたは構成する。例えば、第1の種類のワイヤレス端末は、より早い規格またはプロトコル(網羅的でない例として、IEEE802.16eのような)に適したレガシーワイヤレス端末30−1でありえ、一方、第2の種類のワイヤレス端末30−2は、例えば図4を参照して本明細書において説明されるフレームFの改良されたフレーム構造を有する、より新しい規格またはプロトコル(網羅的でない例として、IEEE規格802.16mのような)に適応、またはそれを利用するように構成される、より新しいまたはアップグレードされたワイヤレス端末でありうる。
【0047】
フレームハンドラ40は、それぞれのサブフレームが、ダウンリンクバーストと、それに続くアップリンクバーストとを有する複数のサブフレームとして、改良されたフレームFを構成する。改良されたフレームFは、第2の種類のワイヤレス端末30−2に、フレームの最初のサブフレームのダウンリンクバーストにおいて送信されたメッセージのための肯定応答を作成し、フレームのアップリンクバーストにおいて基地局28へ肯定応答を送信するのに十分な時間を与えるように構成される。フレームの最初でないサブフレームのダウンリンクバーストにおいてメッセージが送信された場合、ワイヤレス端末(WT)30−2は、肯定応答を生成し、別のフレーム(例えば、後続のフレーム)のアップリンクバーストにおいて送信することができる。
【0048】
ワイヤレス端末(WT)30において、ワイヤレス端末フレームフォーマッタ52は、フレームFのアップリンク(UL)バーストまたは部分をフォーマットまたは構成する。ワイヤレス端末(WT)30−1が第1の種類のワイヤレス端末(例えば、レガシータイプ)である場合、フレームは、レガシーフレームとしてのアップリンク(UL)での送信のために、ワイヤレス端末フレームフォーマッタ52−1によってフォーマットまたは構成される。一方、ワイヤレス端末がより新しいまたはアップグレードされたワイヤレス端末30−2である場合、フレームは、図4における例によって示されるような改良されたフレーム構造を有するものとしてのアップリンク(UL)での送信のために、ワイヤレス端末フレームフォーマッタ52−2によってフォーマットまたは構成される。
【0049】
ワイヤレス端末が、第2の種類のワイヤレス端末30−2である場合、ワイヤレス端末デフォーマッタ54−2は、改良されたフレームFのダウンリンクバーストを受信し、改良されたフレームFが複数のサブフレーム(それぞれのサブフレームは、ダウンリンクバーストと、それに続くアップリンクバーストとを有する)を含むことを、ダウンリンクバーストから判別する。ワイヤレス端末30−2は、ダウンリンクバーストにおいて送信されたメッセージのための基地局28への肯定応答を作成するように構成される、肯定応答ハンドラ60をさらに含む。ワイヤレス端末フレームハンドラ50は、肯定応答されるダウンリンクメッセージから1フレーム長以内であるサブフレームのアップリンクバーストに、肯定応答を含める。例えば、肯定応答メッセージが早い(例えば最初の)サブフレームに存在する場合、肯定応答は、同じフレームのアップリンクバーストに含められうる。そうでなければ、肯定応答メッセージは次のフレームのサブフレームに存在しうる。
【0050】
再び簡単のために、図3は、(網羅的でない例として)ワイヤレス端末(WT)30において1またはそれ以上のアプリケーションを実行するプロセッサなどのような、ワイヤレス端末(WT)30−1またはワイヤレス端末(WT)30−2(集合的におよび/または総称として、“ワイヤレス端末(WT)30”として言及される)の他の周知の機能性および/またはユニットを示していない。しかしながら、ワイヤレス端末フレームハンドラ50が、本明細書において拡張的に説明された用語としてのプロセッサまたはコントローラによって実現されうる、1またはそれ以上のワイヤレス端末フレームフォーマッタ52およびワイヤレス端末デフォーマッタ54を含むことが理解されるであろう。
【0051】
図4は、改良されたフレームFのためのフレーム構成例を示す。図示された、IEEE規格802.16mに整合し、これに特に適するが排他的ではない例において、図4の5msフレームは、説明のために2つの2.5msサブフレームに分割される。それぞれのサブフレームは、ダウンリンク(DL)部分およびアップリンク(UL)部分、例えば、サブフレーム1におけるダウンリンク(DL)バースト1およびアップリンク(UL)バースト1、ならびにサブフレーム2におけるダウンリンク(DL)バースト2およびアップリンク(UL)バースト2を有する。しかしながら、2つのサブフレームは、必ずしも同一である必要はない。送信および受信の遷移間隔が加えられた両方のサブフレームの長さは合計5msではあるが、サブフレームの長さは、一方のサブフレームが他方よりも長いように構成されてもよい。
【0052】
図4において示されるように、改良されたフレームFのバーストは、送受信機を送信から受信へ切り替えられるようにするための間隔によって分離される。例えば、図4は、サブフレーム1のダウンリンク(DL)バースト1とサブフレーム1のアップリンク(UL)バースト1との間の第1の送信遷移間隔(TTG1)、サブフレーム1のアップリンク(UL)バースト1とサブフレーム2のダウンリンク(DL)バースト2との間の第1の受信遷移間隔(RTG1)、サブフレーム2のダウンリンク(DL)バースト2とサブフレーム2のアップリンク(UL)バースト2との間の第2の送信遷移間隔(TTG2)、およびサブフレーム2のアップリンク(UL)バースト2と、次のフレームの最初のサブフレームのダウンリンク(DL)バースト1との間の第2の受信遷移間隔(RTG2)を示す。TTGの存在は、アップリンク(UL)が、遠く離れた基地局からのダウンリンク(DL)送信に干渉するのを防ぐ。
【0053】
図4は、サブフレーム2のダウンリンク(DL)部分において、プリアンブルが必ずしも存在しなくてよいことをさらに示す。サブフレーム1のアップリンク(UL)部分におけるレンジングサブチャネルも存在しない。これらの機能性は、ダウンリンク(DL)バースト1およびアップリンク(UL)バースト2において存在し、ダウンリンク(DL)バースト2およびアップリンク(UL)バースト1において繰り返される必要はないが、任意で含まれてもよい。
【0054】
図5は、図4のフレーム構造が、第1の種類のワイヤレス端末(WT)30−1、例えばレガシーワイヤレス端末に、どのように見えるかを示す。ダウンリンク(DL)バースト1とアップリンク(UL)バースト2との間の部分は、どのレガシーワイヤレス端末にも割り当てられず、他のダウンリンク(DL)送信に見えるであろう。任意で、第1の種類のワイヤレス端末30−1は、ULバースト1のために用いられるフレームの部分以外で、DLバースト1およびDLバースト2の両方において配分を割り当てられてもよい。典型的には、これらは、ワイヤレス端末によってサポートされないゾーンを用いたダウンリンク(DL)送信とみなされるであろう。複数のゾーンのサポートは、IEEE規格802.16eにおいて存在する。
【0055】
図4によって示されるような改良されたフレームFの改良された構造によって、図6に示されるように、新しいワイヤレス端末30−2は、サブフレーム1のダウンリンク(DL)バースト1においてダウンリンク(DL)送信を受信し、サブフレーム2のアップリンク(UL)バースト2においてACKを送り、次のフレームのサブフレーム2のダウンリンク(DL)バースト2において再送信を受信しうる。この動作のモードは、割り当ての完全な柔軟性に加えて、それぞれのノードにおいて十分な処理時間を許容し、さらに、新しいワイヤレス端末のために望ましい10msのレイテンシーに対応する。フレーム構造は、本質的には以前と同じように(限定的でない例として、例えばIEEE規格802.16eにおけるように)動作しうる第1の種類のワイヤレス端末30−1(例えばレガシーワイヤレス端末)にとって透過的である。
【0056】
図7は、図4のような改良されたフレームFの改良されたフレーム構造を利用する無線アクセスネットワークを運用することに関わる、基本的、代表的かつ限定的でない動作またはステップを示す。従って、図7は、情報のフレームを用いて、複数のタイプのワイヤレス端末と、無線インターフェースを通して通信する基地局を含む、無線アクセスネットワーク運用の方法の動作を示す。
【0057】
図7において示されるように、動作7−1は、第1の種類のワイヤレス端末30−1によってフレームが第1のフォーマット種類のフレームとして認知され、第2の種類のワイヤレス端末30−2によってフレームが改良されたフレームとして認知されるような方法で、フレームの少なくともダウンリンク部分をフォーマットすることを含む。上記で例えば図4を参照して説明されたように、フレーム(改良されたフレームFのような)は、それぞれのサブフレームが、ダウンリンクバーストと、それに続くアップリンクバーストとを有する、複数のサブフレームとしてフォーマットまたは構成される。
【0058】
動作7−2は、ワイヤレス端末が第2の種類のワイヤレス端末30−2である場合に実行される。動作7−2は、第2の種類のワイヤレス端末30−2が、第2の種類のワイヤレス端末30−2に適したフレームにおいてメッセージを受信し、ダウンリンクメッセージから1フレーム長以内のサブフレームのアップリンクバーストに肯定応答を含めることを含む。
【0059】
この点に関して、図6Aは、図6Aにおいて示されるように、第2の種類のワイヤレス端末30−2に宛てたフレームの最初のサブフレームのダウンリンクバーストにおいてメッセージを受信する、第2の種類のワイヤレス端末30−2を示している。以前に説明されたように、改良されたフレームFは、この場合において、第2の種類のワイヤレス端末30−2に、同じフレームの最初でないサブフレーム(例えば、いくつかの実施形態例では最後のサブフレーム)のアップリンクバーストにおいて、基地局へ肯定応答を送信するための十分な時間を与えるように構成またはフォーマットされる。図4において示される一実装例において、フレームの最初でないサブフレームは、フレームの次にして最後のフレームである。次に、基地局は、再送信を実行する(例えば、次のフレーム、例えばフレーム2の第2のサブフレームの第2のDLバーストにおいて、望ましいレイテンシー(例えば10ms以下のレイテンシー)以内であれば)。
【0060】
一方、図6Bのケースにおいて、DLメッセージは、フレーム1の第2のサブフレームのDLバーストにおいて送られる。従って、図6Bのケースにおいて、ワイヤレス端末(WT)30−2は、次のフレーム、例えばフレーム2の、最初のサブフレームのアップリンクバーストにおいて、基地局への肯定応答を準備しうる。基地局は、望ましいレイテンシー時間以内であれば、例えばフレーム2の第2のサブフレームのDLバーストにおいて、または、フレーム3(図示せず)の第1のサブフレームのDLバーストにおいて、元のDLメッセージの再送信を実行しうる。
【0061】
動作7−3は、ワイヤレス端末が第1の種類のワイヤレス端末30−1(例えば、レガシーワイヤレス端末)である場合に実行される。動作7−3は、第1の種類のワイヤレス端末30−1がいずれかのサブフレームのダウンリンクバーストからデータを取得すること、および後続のフレームのアップリンクバーストに肯定応答を含めることを含む。任意で、動作7−4によって示されるように、この方法は、第1の種類のワイヤレス端末30−1が、第1のサブフレームのアップリンクバースト(および、任意で第2のサブフレームのダウンリンクバースト)を、接続に関係ないダウンリンク送信として無視することをさらに含んでもよい。
【0062】
図4の改良されたフレーム例Fのダウンリンク(DL)バーストおよびアップリンク(UL)バーストのようなバーストは、実際にはそれぞれ一連の“バースト”または“バースト領域”または“バースト区画”を含み、このような構成要素のバーストは、図4において“Burst#n”という表記によって参照される。サブフレーム1のダウンリンク(DL)バースト1において、nは11から15までの範囲の整数であり、サブフレーム1のアップリンク(UL)バースト1において、nは10から15までの範囲の整数であり、サブフレーム2のダウンリンク(DL)バースト2において、nは21から25までの範囲の整数であり、サブフレーム2のアップリンク(UL)バースト2において、nは21から25までの範囲の整数である。それぞれのバースト/バースト領域/バースト区画は、1またはそれ以上のワイヤレス端末への時間および周波数におけるリソースの割り当てである。
【0063】
サブフレーム、例えば、図4の改良されたフレームFのサブフレーム1およびサブフレーム2の、ダウンリンク(DL)バーストは、様々なメッセージを含みうる。ダウンリンク(DL)バーストのメッセージにおいては、IEEE規格802.16eにおいて用いられるMAPメッセージ、例えばDL−MAPメッセージおよびUL−MAPメッセージのような、割り当てメッセージである。“MAP”メッセージは、ワイヤレス端末へのダウンリンク(DL)およびアップリンク(UL)割り当てを実行するために用いられる。例えば、DL−MAPメッセージはワイヤレス端末へのダウンリンク(DL)割り当てを実行し、UL−MAPメッセージはワイヤレス端末へのアップリンク(UL)割り当てを実行する。
【0064】
MAPおよび他のMACメッセージ(本明細書において、総称的に“仕様メッセージ”として言及される)において行われるシグナリングは、改良されたフレームFの改良されたフレーム構造にとって、第1の種類(例えばレガシー)のワイヤレス端末30−1と共に機能するために重要である。このような仕様メッセージに含まれ、または実装されうる追加のシグナリングは、改良されたフレームFの改良されたフレーム構造によって得られる特性を、ワイヤレス端末によって完全に活用することを促進する。一実施形態例において、フレームの第1のサブフレームは、パラメータを特定する仕様メッセージを含む。ワイヤレス端末30のフレームハンドラ50は、フレームの最初でないサブフレームのアップリンクバーストに関連するイベントのタイミングを決定するために、このパラメータを用いるように配置されている。
【0065】
IEEE規格802.16eは、UL−MAPメッセージにおける“割り当て開始時間”情報要素を用いて、フレームのアップリンク(UL)部分の開始を定義する。改良されたフレーム構造によって、サブフレーム1において送られるUL−MAPは、アップリンク(UL)バースト2の開始を知らせるのに同じ情報要素(すなわち、“割り当て開始時間”情報要素)を用いうる。レガシーワイヤレス端末は、この割り当てにおいて動作し、アップリンク(UL)バースト2を5msフレームのアップリンク(UL)部分として扱うことができる。新しいワイヤレス端末は、アップリンク(UL)バースト1の開始を知らせる追加の情報を受信することができる。一実施形態例において、このようなシグナリングはUL−MAPメッセージにおける新たな情報要素において提供されうる。代替として、このようなシグナリング情報は、MACプロトコルデータユニット(PDU)においてカプセル化され、第2の種類のワイヤレス端末へ特別に送られてもよい。アップリンク(UL)バースト1のサブフレーム1の開始からのオフセットは、アップリンク(UL)バースト2のサブフレーム2の開始からのオフセットと異なっていてもよい。
【0066】
従って、先の段落において説明された仕様メッセージの一例のように、仕様メッセージはUL−MAPメッセージを含むことができ、ワイヤレス端末のフォーマットハンドラ54は、最初でないサブフレームのアップリンクバーストの開始時間を決定するのに、上記のパラメータを用いるように配置される。かかる第1の例の変形または改良として、これも先の段落において説明されたように、ワイヤレス端末のフレームハンドラ54は、別の開始時間パラメータをサブフレームのダウンリンクバーストからさらに解明し、当該別の開始時間パラメータを、第1のサブフレームのアップリンクバーストの開始時間を決定するのに用いるように構成されてもよい。
【0067】
第2の種類のワイヤレス端末(例えばワイヤレス端末30−2)は、レガシーフレーム構造に対応する機能性のみをサポートするワイヤレスネットワークにおいて用いられうることが理解されるであろう。このケースにおいて、ワイヤレス端末は、ネットワークが新しいフレーム構造を使えないモードで動作することを判別し、レガシー端末がするところに従ってメッセージを解釈する。従って、第2の種類のワイヤレス端末30−2は、レガシーモードにおいて動作するネットワークに接続されている場合には、単一のULバーストの開始として割り当て開始時間メッセージを解釈し、新しいモードにおいて動作するネットワークに接続されている場合には、ULバースト2の開始として割り当て開始時間メッセージを解釈する。
【0068】
IEEE規格802.16eにおけるTTGおよびRTGは、DCDメッセージにおいて知らせられる。DCDメッセージは、低い周期性、例えば100フレームに1回などで、ダウンリンクサブフレームにおいて送られ、用いられる変調および符号化方式、およびTTGおよびRTGの値の記載のような、ダウンリンクチャネルのための設定情報を含む。同じ値が、第1の種類(例えばレガシー)のワイヤレス端末へのTTG2およびRTG2の値のシグナルにも用いられうる。第1の種類のワイヤレス端末は、これらの値をレガシーTTGおよびRTGとして扱うため、動作は透過的であり、結果としてレガシーフレーム構造が生じる。新しいワイヤレス端末30−2へTTG1およびRTG1の値を送るために、追加のシグナリングが利用されうる。この追加情報は、例えば、DCDメッセージにおける新たな情報要素を用いて提供されうる。
【0069】
従って、仕様メッセージの第2の例のように、仕様メッセージは、例えばIEEE規格802.16eにおいて用いられるDCD(Downlink Channel Descriptor)のような、ワイヤレス端末に向けた送信、またはセルにおけるブロードキャストメッセージを含み、ワイヤレス端末のフレームハンドラは、(1)最初でないサブフレームのアップリンクバーストに先行する送信時間間隔、(2)最初でないサブフレームのアップリンクバーストに続く受信時間間隔の、一方または両方を決定するためにパラメータを用いるように配置される。この第2の例の変形/改良として、ワイヤレス端末のフレームハンドラは、サブフレームのダウンリンクバーストから追加のパラメータをさらに解明し、(1)最初のサブフレームのアップリンクバーストに先行する送信時間間隔、(2)最初のサブフレームのアップリンクバーストに続く受信時間間隔の、一方または両方を決定するために追加のパラメータを用いるように配置されてもよい。
【0070】
新しいDL−MAPメッセージは、ダウンリンク(DL)バースト2において送られうる。この新しいDL−MAPメッセージは、新しいワイヤレス端末の高度な受信性能を利用し、従って通常のDL−MAPよりも効率的な方法で送られうる。例えば、新しいワイヤレス端末は、すべて、レガシー端末によってはサポートされない、複数のアンテナを使用した信号フォーマットを用いて送信されるDL−MAPの受信をサポートすることを要求されるであろう。IEEE規格802.16eにおいて扱われる分離したゾーンにおける、分離したDL−MAPメッセージも、ありうる手段である。
【0071】
変形または改良として、レガシーユーザがアップリンク(UL)バースト2に割り当てられるように制限され、割り当てがDLバースト1において送られなければならないのに対し、分離したアップリンク割り当てメッセージ、例えばUL−MAPメッセージは、第2のサブフレームにおいて、アップリンク(UL)バースト1またはアップリンク(UL)バースト2における新しいワイヤレス端末のためのアップリンクリソースを割り当てるために有利に用いることができる。新しい端末30−2は、DLバースト2において送られる新しいUL−MAPメッセージにおける割り当てを受信することができ、新しい端末の高度な受信能力を利用することができる。しかしながら、新しい端末30−2は、DLバースト1におけるアップリンク割り当ても受信することができる。新しい端末(システムに入った新しいユーザではなく)のために、長さ、変調および符号化方式、およびダウンリンク(DL)バースト2における新しいDL−MAPメッセージのための受信方法が、ダウンリンク(DL)バースト1におけるDL−MAPの一部として送られてもよい。代替として、新しいFCHメッセージがダウンリンク(DL)バースト2において組み込まれてもよい。追加のプリアンブルも、CQI評価における助けとなるであろう。
【0072】
‘ゾーンスイッチIE’として知られる情報要素は、レガシーシステムにおいて、ワイヤレス端末に異なる送信フォーマットによるゾーンの仕様を知らせるために送られる。同様のメッセージが、レガシーワイヤレス端末30−1が未知のフォーマットに直面した場合、例えばそれらがアップリンク(UL)バースト1およびダウンリンク(DL)バースト2に遭遇した場合の特有の処理のために送られる必要があるであろう。
【0073】
第1の種類(例えばレガシー)のワイヤレス端末30−1が、ダウンリンク(DL)バースト2においてダウンリンク(DL)データを割り当てられうることも考えられる。この可能性のために、TTG1とRTG1との合計は、シンボルの整数(integral number of symbols)と同一でなければならない。DL−MAPは、プリアンブルの位置からのシンボルオフセット、サブチャネルオフセットおよび割り当てサイズを特定することによって、データ領域を割り当てることができる。TTG1とRTG1との合計がシンボルの整数と同一である場合、その結果、最初の種類(例えばレガシー)のワイヤレス端末は、割り当てに従って動作し、ダウンリンク(DL)バースト2においてもダウンリンク(DL)データを受信することができる。しかしながら、この意味するところは、ダウンリンク(DL)バースト2は、2.5msサブフレームの境界から正確には始まらないであろうということである。しかしながら、2.5msサブフレームの境界から正確に始まることは、ダウンリンク(DL)バースト2の始まりが新しいワイヤレス端末に効果的に伝えられていれば、絶対的に必要ではない。ダウンリンク(DL)バースト1が常に5msの境界で始まり、アップリンク(UL)バースト2の始まりはUL−MAPメッセージにおいてレガシーワイヤレス端末にまでも明確に知らされているという事実を考慮すると、IEEE規格802.16eにおいて、TTGおよびRTGを知らせることは、システムにとって実際には必要ない。従って、これらの値は、新しいワイヤレス端末30−2へTTG1およびRTG1の値を知らせるのに有利に利用されうる。
【0074】
現行技術の別の態様において、基地局28はまた、新しいワイヤレス端末30−2に、チャネル品質情報をアップリンク(UL)バースト1およびアップリンク(UL)バースト2において送るように命令しうる。基地局がワイヤレス端末によって報告された現在のチャネル状態に適応した送信フォーマットを用いるために有利に用いられうる、このようなチャネル品質情報を両方のULバーストで送ることによって、ワイヤレス端末はこれに応答することができる。同時に、基地局はレガシーワイヤレス端末(WT)30−1に、チャネル品質情報をULバースト2でのみ報告するように命令することができる。それがレガシーワイヤレス端末(WT)の性能の限界だからである。
【0075】
本技術によって利用されるフレームは、2またはそれ以上のサブフレームを有しうる。2よりも多いサブフレームを有することは、新しいワイヤレス端末(WT)のためのさらに低いレイテンシーを可能にする。図面および説明は2つのサブフレームの使用のみを示しているが、本開示に基づいて、当業者は、適した実施形態のために、どのように2よりも多いサブフレームを提供するかを理解するであろう。
【0076】
上記の説明は多くの具体性を含むが、これらは本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではなく、本発明の現在推奨される実施形態のいくつかの実例を提供するにすぎない。従って、本発明の範囲は、当業者にとって明白になるであろう他の実施形態を完全に包含し、本発明の範囲はそれに従って限定されることが理解されるであろう。単数の要素の参照は、明確にそのように記述されない限り“1つにして唯一の”を意味することを意図されておらず、むしろ“1またはそれ以上の”である。上述の推奨される実施形態の、周知技術におけるものとして知られるすべての構造的、化学的、および機能的な均等物が、参照により明確に本明細書に組み入れられ、かつ本明細書に包含されることを意図されている。さらに、本明細書に包含される装置または方法にとって、本発明が解決しようとするそれぞれの問題のすべてに対処する必要はない。その上さらに、本開示におけるいかなる要素、コンポーネント、または方法ステップも、その要素、コンポーネント、または方法ステップが明確に請求の範囲において挙げられているか否かに関わらず、一般大衆に開放することを意図されたものではない。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線アクセスネットワークの基地局(28)であって:
エアインターフェースを通して、情報のフレームを、前記基地局(28)との接続に加わるワイヤレス端末(30)と通信するために構成される送受信機(38);および
フレームハンドラ;
を備え、
前記フレームハンドラ(40)は、前記フレームが、前記ワイヤレス端末(30)が第1の種類のワイヤレス端末である場合には第1のフォーマット種類のフレームであると認知され、前記ワイヤレス端末(30)が第2の種類のワイヤレス端末である場合には改良されたフォーマット種類のフレームであると認知されうるような方法で前記フレームの少なくともダウンリンク部分をフォーマットするように配置され、前記フレームハンドラ(40)は、それぞれのサブフレームがダウンリンクバーストとそれに続くアップリンクバーストとを有する複数のサブフレームとして前記フレームを構成するように配置されることを特徴とする、無線アクセスネットワークの基地局(28)。
【請求項2】
前記フレームは、フレームのダウンリンクバーストにおいて送信されるメッセージのための肯定応答を作成するのに十分な時間を前記第2の種類のワイヤレス端末に与えるように構成され、前記肯定応答は、前記メッセージの前記ダウンリンクバーストから1フレーム長以内であるサブフレームにおいて送信される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記フレームハンドラ(40)は、前記メッセージが前記フレームの最後でないサブフレームのダウンリンクバーストにおいて送信される場合、同じ前記フレームの最初でないサブフレームのアップリンクバーストにおいて前記基地局(28)への前記肯定応答を送信するのに十分な時間を、前記第2の種類のワイヤレス端末に与えるように前記フレームを構成するように配置される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記フレームハンドラ(40)は、前記メッセージが前記フレームの最初でないサブフレームのダウンリンクバーストにおいて送信される場合、次のフレームのサブフレームのアップリンクバーストにおいて前記基地局(28)への前記肯定応答を送信するのに十分な時間を、前記第2の種類のワイヤレス端末に与えるように前記フレームを構成するように配置される、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記フレームは、OFDMAシンボルを搬送し、5ミリ秒の長さを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記フレームハンドラ(40)は、前記第1の種類のワイヤレス端末が、最初のサブフレームの前記ダウンリンクバーストおよび前記フレームの後続のサブフレームのアップリンクバーストを利用できるように前記フレームを構成するように配置され、
前記最初のサブフレームのアップリンクバーストは、前記第1の種類のワイヤレス端末によって、前記接続に関係ないダウンリンク送信として認知される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記フレームの前記最初のサブフレームは、前記フレームの構造を解釈するために有用なパラメータを特定する仕様メッセージを含み、
パラメータは、前記フレームの最初でないサブフレームのアップリンクバーストに関連するイベントのタイミングを特定する、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記パラメータは、前記第1の種類のワイヤレス端末へのアップリンクバーストの開始、および前記第2の種類のワイヤレス端末への最初でないアップリンクバーストの開始を特定する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記パラメータは、前記フレームの最初でないサブフレームのアップリンクバーストに関連するイベントのタイミングを特定する前記パラメータによっては特定されない、他のサブフレームの前記アップリンクバーストに関連するイベントの前記タイミングをさらに特定する、請求項8に記載の装置。
【請求項9】
無線アクセスネットワークの基地局(28)との接続に加わるワイヤレス端末(30)であって、前記ワイヤレス端末(30)は:
エアインターフェースを通してフレームを基地局(28)と通信するために構成される送受信機(48);および
フレームハンドラ;
を備え、
前記フレームハンドラ(50)は、前記フレームのダウンリンクバーストを受信し、前記ダウンリンクバーストから、前記フレームが、それぞれのサブフレームがダウンリンクバーストとそれに続くアップリンクバーストとを有する複数のサブフレームを含むことを判別することを特徴とする、ワイヤレス端末(30)。
【請求項10】
前記フレームのダウンリンクバーストにおいて送信されるメッセージのための、前記基地局(28)への肯定応答を作成するように構成される肯定応答ハンドラをさらに含み、前記肯定応答は、前記メッセージの前記ダウンリンクバーストから1フレーム長以内であるサブフレームにおいて送信される、請求項9に記載のワイヤレス端末。
【請求項11】
前記フレームハンドラ(50)は、前記メッセージが前記フレームの最後でないサブフレームのダウンリンクバーストにおいて送信される場合、同じ前記フレームの最初でないサブフレームのアップリンクバーストに前記肯定応答を含めるように配置される、請求項10に記載のワイヤレス端末。
【請求項12】
前記フレームハンドラ(50)は、前記メッセージが前記フレームの最初でないサブフレームのダウンリンクバーストにおいて送信される場合、次のフレームの、請求項10に記載のワイヤレス端末。
【請求項13】
前記フレームはOFDMAシンボルを搬送し、5ミリ秒の長さを有する、請求項9に記載のワイヤレス端末。
【請求項14】
前記フレームの前記最初のサブフレームは、パラメータを特定する仕様メッセージを含み、
前記フレームハンドラ(50)は、前記フレームの最初でないサブフレームのアップリンクバーストに関連するイベントのタイミングを判別するためにパラメータを用い、前記フレームの他のサブフレームの前記アップリンクバーストに関連するイベントの前記タイミングを判定するために他のパラメータを用いる、請求項9に記載のワイヤレス端末。
【請求項15】
情報のフレームを用いて、無線インターフェース(32)を通して複数の種類のワイヤレス端末と通信する基地局(28)を含む無線アクセスネットワークの運用の方法であって、前記方法は:
前記フレームが、第1の種類のワイヤレス端末によって第1のフォーマット種類のフレームとして認知され、第2の種類のワイヤレス端末によって改良されたフォーマット種類のフレームとして認知され、前記フレームが、それぞれのサブフレームがダウンリンクバーストとそれに続くアップリンクバーストとを有する複数のサブフレームとしてフォーマットされうるような方法で、前記フレームの少なくともダウンリンク部分をフォーマットすることと;
前記第1の種類のワイヤレス端末において、前記第1の種類のワイヤレス端末に宛てたフレームを受信し、前記フレームを第1のフォーマット種類のフレームであるかのように処理することと;
前記第2の種類のワイヤレス端末において、前記第1の種類のワイヤレス端末に宛てたフレームを受信し、前記フレームを改良されたフォーマット種類のフレームとして処理することと;
を特徴とする方法。
【請求項16】
前記第2の種類のワイヤレス端末において、前記フレームのダウンリンクバーストにおいて送信されるメッセージのための、前記基地局(28)への肯定応答を作成し、前記メッセージの前記ダウンリンクバーストから1フレーム長以内であるサブフレームにおいて前記肯定応答を送信することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記メッセージが、前記フレームの最後でないサブフレームのダウンリンクバーストにおいて送信される場合、同じ前記フレームの最初でないサブフレームのアップリンクバーストに前記肯定応答を含めることをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記メッセージが、前記フレームの最初でないサブフレームのダウンリンクバーストにおいて送信される場合、次のフレームのサブフレームのアップリンクバーストに前記肯定応答を含めることをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記フレームが、OFDMAシンボルを搬送し、5ミリ秒の長さを有するように構成することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
第1の種類のワイヤレス端末において:
前記最初のサブフレームの前記ダウンリンクバーストからデータを取得すること;および
前記フレームの後続のサブフレームのアップリンクバーストにデータを含め、前記最初のサブフレームのアップリンクバーストを、前記接続に関係ないダウンリンク送信として無視すること;
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
パラメータを特定する仕様メッセージを、前記フレームの前記最初のサブフレームに含めること;および
前記フレームの構造を解釈するために前記パラメータを用い、パラメータが前記フレームの最初でないサブフレームのアップリンクバーストに関連するイベントのタイミングを特定し、他のパラメータが他のフレームの前記アップリンクバーストに関連するイベントの前記タイミングを特定すること;
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記仕様メッセージは、アップリンク割り当てメッセージを含み、パラメータは、前記最初でないサブフレームの前記アップリンクバーストの開始時間を特定する開始時間パラメータである、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記サブフレームの前記ダウンリンクバーストにさらなる開始時間パラメータを含めること;および
前記第2の種類のワイヤレス端末が、前記最初のサブフレームの前記アップリンクバーストの開始時間として前記さらなる開始時間パラメータを用いること;
をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記仕様メッセージを、前記ワイヤレス端末(30)に向けた送信またはブロードキャストメッセージとして送り、前記パラメータは、(1)前記最初でないサブフレームの前記アップリンクバーストの前にある送信時間間隔、(2)前記最初でないサブフレームの前記アップリンクバーストに続く受信時間間隔、の一方または両方を含むこと;および
前記サブフレームの前記ダウンリンクバーストに、(1)前記最初のサブフレームの前記アップリンクバーストの前にある送信時間間隔、(2)前記最初のサブフレームの前記アップリンクバーストに続く受信時間間隔、の一方または両方を含めること;
をさらに含む、請求項21に記載の方法。


【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−501898(P2011−501898A)
【公表日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−527909(P2010−527909)
【出願日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際出願番号】PCT/SE2008/051012
【国際公開番号】WO2009/045151
【国際公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.イーサネット
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】