説明

異常陰影候補検出システム、サーバ装置及びプログラム

【課題】読影対象の医用画像に対するCADの検出基準と過去画像に対するCADの検出基準を揃えて提供することで、診断精度の向上を図る。
【解決手段】センタサーバ4の制御部は、画像表示装置3から入力された医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去画像及び当該過去画像に対応する検出結果情報を過去画像DBから検索し、検索された過去画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出プログラムが入力された医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出プログラムと同一であるか否かを判断し、同一ではないと判断した場合に、入力された医用画像と同一の異常陰影候補検出プログラムを用いて過去画像から異常陰影候補の検出を行って、その検出結果情報を入力された医用画像についての異常陰影候補の検出結果情報及び検索された過去画像とともに画像表示装置3に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異常陰影候補検出システム、サーバ装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療の質を高める一つの方策として、医療施設間の連携が行われるようになってきている。例えば、特許文献1には、医療施設からデータセンタのセンタサーバを介して読影拠点に対して読影を依頼する遠隔読影システムが記載されている。この遠隔読影システムでは、医療施設で生成された医用画像と同一患者の過去画像の画像データを抽出し、医用画像の画像データに添付して読影拠点に送付することで、現在と過去の画像の比較読影を可能とし、診断精度の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−227385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、医療施設間やデータセンタ−医療施設間でデータ連携を行う際、データ連携の対象となる過去画像に対して異常陰影候補検出装置(CAD;Computer-Aided Detection)による検出結果が添付されている場合には、そのCADによる検出結果を過去画像とともに連携先に送信することが考えられる。しかしながら、読影対象の医用画像とメーカやバージョンの異なるCADを用いて過去画像から異常陰影候補の検出が行われていた場合には、検出基準が異なるため、読影に混乱を招く恐れがあり、診断精度の向上を図ることができない。
【0005】
本発明の課題は、読影対象の医用画像に対するCADの検出基準と過去画像に対するCADの検出基準を揃えて両画像からの異常陰影候補の検出結果を提供することで、診断精度の向上を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の異常陰影候補検出システムは、
過去に異常陰影候補の検出が行われた医用画像と、当該医用画像から検出された異常陰影候補の検出結果を示す検出結果情報と、当該医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段を特定する検出手段特定情報と、当該医用画像に係る患者情報及び撮影部位情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
医用画像から異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出手段と、
前記異常陰影候補検出手段における異常陰影候補の検出対象の医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像と、当該過去の医用画像に対応する検出結果情報及び検出手段特定情報とを前記記憶手段から検索し、当該検索された検出手段特定情報に基づいて当該検索された過去の医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段が前記異常陰影候補検出手段と同一であるか否かを判断し、同一ではないと判断した場合に、前記過去の医用画像からの異常陰影候補の検出を前記異常陰影候補検出手段に行わせる制御手段と、
前記異常陰影候補検出手段において異常陰影候補の検出が行われた医用画像、当該医用画像についての異常陰影候補の検出結果情報、前記記憶手段から検索された前記医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像及び当該過去の医用画像から前記医用画像と同一の異常陰影候補検出手段を用いて生成された異常陰影候補の検出結果情報を出力する出力手段と、
を備える。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記検出手段特定情報は、異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段の製品名、メーカ名及びバージョンの情報であり、
前記制御手段は、前記過去の医用画像に対応する検出手段特定情報が示す製品名、メーカ名及びバージョンが前記異常陰影候補検出手段の製品名、メーカ名及びバージョンと一致している場合に、前記過去の医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段が前記異常陰影候補検出手段と同一であると判断する。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記記憶手段は、更に、前記医用画像に対する読影レポートを当該医用画像に対応付けて記憶し、
前記制御手段は、更に、前記異常陰影候補検出手段における異常陰影候補の検出対象の医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像についての読影レポートを前記記憶手段から検索し、
前記出力手段は、前記異常陰影候補検出手段において異常陰影候補の検出が行われた医用画像、当該医用画像についての異常陰影候補の検出結果情報、前記記憶手段から検索された前記医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像、当該過去の医用画像についての読影レポート及び当該過去の医用画像から前記医用画像と同一の異常陰影候補検出手段を用いて生成された異常陰影候補の検出結果情報を出力する。
【0009】
請求項4に記載の発明は、
医用画像を表示するための医用画像表示装置に通信ネットワークを介して接続されたサーバ装置であって、
過去に異常陰影候補の検出が行われた医用画像と、当該医用画像から検出された異常陰影候補の検出結果を示す検出結果情報と、当該医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段を特定する検出手段特定情報と、当該医用画像に係る患者情報及び撮影部位情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記医用画像表示装置から送信された医用画像からの異常陰影候補の検出を異常陰影候補検出手段に行わせるとともに、当該医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像と、当該過去の医用画像に対応する検出結果情報及び検出手段特定情報とを前記記憶手段から検索し、当該検索された検出手段特定情報に基づいて当該検索された過去の医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段が前記異常陰影候補検出手段と同一であるか否かを判断し、同一ではないと判断した場合に、前記過去の医用画像からの異常陰影候補の検出を前記異常陰影候補検出手段に行わせる制御手段と、
前記医用画像表示装置から送信された医用画像についての異常陰影候補の検出結果情報、前記記憶手段から検索された前記医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像及び当該過去の医用画像から前記医用画像と同一の異常陰影候補検出手段を用いて生成された異常陰影候補の検出結果情報を前記医用画像表示装置に送信する送信手段と、
を備える。
【0010】
請求項5に記載のプログラムは、
医用画像を表示するための医用画像表示装置に接続されたコンピュータを、
過去に異常陰影候補の検出が行われた医用画像と、当該医用画像から検出された異常陰影候補の検出結果を示す検出結果情報と、当該医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段を特定する検出手段特定情報と、当該医用画像に係る患者情報及び撮影部位情報とを対応付けて記憶する記憶手段、
前記医用画像表示装置から送信された医用画像からの異常陰影候補の検出を異常陰影候補検出手段に行わせるとともに、当該医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像と、当該過去の医用画像に対応する検出結果情報及び検出手段特定情報とを前記記憶手段から検索し、当該検索された検出手段特定情報に基づいて当該検索された過去の医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段が前記異常陰影候補検出手段と同一であるか否かを判断し、同一ではないと判断した場合に、前記過去の医用画像からの異常陰影候補の検出を前記異常陰影候補検出手段に行わせる制御手段、
前記医用画像表示装置から送信された医用画像についての異常陰影候補の検出結果情報、前記記憶手段から検索された前記医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像及び当該過去の医用画像から前記医用画像と同一の異常陰影候補検出手段を用いて生成された異常陰影候補の検出結果情報を前記医用画像表示装置に送信する送信手段、
として機能させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、読影対象の医用画像に対するCADの検出基準と過去画像に対するCADの検出基準を揃えて両画像からの異常陰影候補の検出結果を提供することで、診断精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施の形態における異常陰影候補検出システムの全体構成例を示す図である。
【図2】図1の画像表示装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】図1のセンタサーバの機能的構成を示すブロック図である。
【図4A】異常陰影候補検出システムにおいて実行される医用画像表示処理を示すフローチャートである。
【図4B】異常陰影候補検出システムにおいて実行される医用画像表示処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(異常陰影候補検出システム100の構成)
まず、本発明の実施の形態の構成を説明する。
図1に、本実施の形態における異常陰影候補検出システム100のシステム構成を示す。
【0014】
図1に示すように、異常陰影候補検出システム100は、病院やクリニック等の医療施設に設置されている施設内システム10と、データセンタに設置されているセンタサーバ4とがWAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークNを介してデータ送受信可能に接続されて構成されている。
【0015】
施設内システム10は、画像生成装置1、画像サーバ2、画像表示装置3を備えて構成されている。これら各装置1〜3は、LAN(Local Area Network)等の医療施設で構築された施設内ネットワークLNにより相互にデータ送受信可能に接続されて構成されている。施設内システム10を構成する装置のうち、少なくとも画像表示装置3は、通信ネットワークNを介してセンタサーバ4とデータ送受信可能である。
異常陰影候補検出システム100を構成する各装置には、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格が適用されており、DICOM規格に則ったデータ通信が可能である。なお、異常陰影候補検出システム100を構成する施設内システム10の数や施設内システム10の各装置の数は、特に限定されない。
【0016】
以下、異常陰影候補検出システム100の各構成装置1〜4について説明する。
画像生成装置1は、人体を撮影し、その撮影画像(医用画像)のデジタルデータを生成するものであり、例えばCR(Computed Radiography)、FPD(Flat Panel Detector
)、CT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、カセッテ
専用の読取装置、フィルムディジタイザ等のモダリティを適用可能である。本実施の形態では、画像生成装置1として、左右乳房のX線撮影を行う乳房専用のCRを適用し、乳房画像のデータが生成されるものとする。
【0017】
なお、画像生成装置1は、上述したDICOM規格に準拠した装置であり、生成した医用画像に付帯させる付帯情報、例えば、患者情報や検査情報を外部から入力可能であるとともに、自動生成することもできる。患者情報には、患者を識別するための患者識別情報(例えば、患者ID)、患者の名前、性別、生年月日等の情報が含まれる。検査情報は、検査を識別するための検査識別情報(例えば、検査ID)、検査日時、検査条件(撮影部位、側性(左、右)、方向(例えば、上下方向(CC)、斜位方向(MLO))、モダリティ種等の情報が含まれる。画像生成装置1は、生成された医用画像に上記患者情報や検査情報、画像を識別するためのUID(Unique ID)等をヘッダ情報として付加して施設内ネットワークLNを介して画像サーバ2へ送信する。なお、DICOM規格に準拠していない場合には、図示しないDICOM変換装置を用いて付帯情報を画像生成装置1に入力させることも可能である。
【0018】
画像サーバ2は、CPU、RAM、HDD等の記憶部、LANカード等の通信部を備えたコンピュータである。画像サーバ2の記憶部には、画像DB(Data Base)251等が備えられている。
【0019】
画像DB251は、医用画像及び関連する情報(当該医用画像からの異常陰影候補の検出結果情報(CAD情報という)、読影レポート等)を格納するためのデータベースである。例えば、画像DB251は、画像DB251に記憶されている各医用画像に関する管理情報を格納する画像管理テーブルを有している。画像管理テーブルには、各医用画像についての管理情報が1レコードとして格納される。管理情報には、UID、患者情報、検査情報、ファイル情報(医用画像のファイル名、これに対応するCAD情報及び読影レポートのファイル名、ファイル格納場所、更新日付、ファイルサイズ等)が含まれる。
【0020】
画像サーバ2において、画像生成装置1から医用画像が受信されると、受信された医用画像が画像DB251に格納されるとともに、受信された医用画像の付帯情報に基づいて管理情報が作成され、画像管理テーブルに格納される。また、画像表示装置3を介してセンタサーバ4からCAD情報が受信されると、受信されたCAD情報が画像DB251に格納されるとともに、画像管理テーブルの、当該受信されたCAD情報に対応する医用画像についてのレコードにCAD情報のファイル名、格納場所等が追加書き込みされる。画像表示装置3から読影レポートが受信されると、受信された読影レポートが画像DB251に格納されるとともに、画像管理テーブルの、当該受信された読影レポートに対応する医用画像についてのレコードに読影レポートのファイル名、格納場所等が追加書き込みされる。このようにして、画像DB251には、医用画像と、当該医用画像の付帯情報と、当該医用画像からの異常陰影候補の検出結果情報及び読影レポートと、が対応付けて検索可能に記憶される。
【0021】
図1に戻り、画像表示装置3は、読影医の操作により指定された医用画像を画像サーバ2から取得して表示出力するための医用画像表示装置である。
【0022】
図2に、画像表示装置3の機能構成例を示す。
図2に示すように、画像表示装置3は、制御部31、操作部32、表示部33、通信部34、記憶部35を備えて構成され、各部はバス36により接続されている。
【0023】
制御部31は、CPU、RAM等により構成される。制御部31のCPUは、記憶部35に記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行する。
例えば、制御部31は、図4A〜図4Bに示す医用画像表示処理の画像表示装置3側の処理を実行する。
【0024】
操作部32は、文字入力キー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号として制御部31に出力する。
【0025】
表示部33は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のモニタを備えて構成されており、制御部31から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
【0026】
通信部34は、LANカード、ルータ等により構成され、施設内ネットワークLN、通信ネットワークNに接続された外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0027】
記憶部35は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や半導体の不揮発性メモリ等で構成されている。記憶部35には、前述のように各種プログラムが記憶されている。また、記憶部35には、医用画像を診断に適した画質に調整するための画像処理パラメータ(階調処理に用いる階調曲線を定義したルックアップテーブル、周波数処理の強調度等)等を記憶している。
【0028】
図1に戻り、センタサーバ4は、通信ネットワークNに接続された各医療施設の施設内システム10の画像表示装置3から送信された医用画像に異常陰影候補検出処理を行ってその検出結果であるCAD情報を出力するサーバ装置である。
【0029】
図3に、センタサーバ4の機能構成例を示す。
センタサーバ4は、制御部41、操作部42、表示部43、通信部44、記憶部45を備えて構成され、各部はバス46により接続されている。
【0030】
制御部41は、CPU、RAM等により構成される。制御部41のCPUは、記憶部45に記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行する。
例えば、制御部41は、記憶部45に記憶されている検出プログラム452との協働により、異常陰影候補検出処理を実行し、通信部44を介して入力された各医用画像から異常陰影候補を検出する。即ち、制御部41と検出プログラム452との協働により異常陰影候補検出手段が実現される。例えば、乳房画像における腫瘤、微小石灰化クラスタの異常陰影候補を検出する。そして、異常陰影候補の検出結果情報であるCAD情報を生成する。CAD情報は、例えば、検出された各異常陰影候補の領域(輪郭)の位置情報及び異常陰影候補の種類(例えば、腫瘤、微小石灰化クラスタ等)の情報、CAD特定情報が含まれる。CAD特定情報は、医用画像に対して異常陰影候補検出処理を行った異常陰影候補検出手段を特定する検出手段特定情報であり、例えば、異常陰影候補検出処理に用いた異常陰影候補検出プログラムの製品名(プログラム名等、同一製品であることを示す情報を含む)、メーカ名、バージョン等の情報が含まれる。
【0031】
異常陰影候補の検出アルゴリズムとしては、公知のものを適用可能である。例えば、乳房画像における腫瘤陰影候補のアルゴリズムとしては、特開平10−91758号公報に開示されているアイリスフィルタを用いた手法や、ラプラシアンフィルタを用いた手法(電気情報通信学会論文誌(D-II),Vol.J76-D-II,no.2,pp.241-249,1993)等が適用可能である。また、微小石灰化クラスタ陰影候補の検出アルゴリズムとしては、例えばモルフォルジーフィルタ(電気情報通信学会論文誌(D-II),Vol.J71-D-II,no.7,pp.1170-1176,1992)、ラプラシアンフィルタ(電気情報通信学会論文誌(D-II),Vol.J71-D-II,no.10,pp.1994-2001,1998)、3重リングフィルタ等を用いた方法等を適用可能である。
【0032】
また、制御部41は、図4A〜図4Bに示す医用画像表示処理のセンタサーバ4側の処理を実行し、制御手段としての機能を実現する。
【0033】
操作部42は、文字入力キー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号として制御部41に出力する。
【0034】
表示部43は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のモニタを備えて構成されており、制御部41から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
【0035】
通信部44は、ネットワークカード、ルータ等により構成され、通信ネットワークNに接続された外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0036】
記憶部45は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や半導体の不揮発性メモリ等で構成されている。記憶部45には、前述のように各種プログラムが記憶されている。記憶部45に記憶されているプログラムには、異常陰影候補検出プログラムである検出プログラム452が含まれる。また、記憶部45には、現在異常陰影候補の検出に使用されている異常陰影候補検出プログラム(即ち、検出プログラム452)を特定するためのCAD特定情報が記憶されている。また、記憶部45は、過去画像DB451を有している。
【0037】
過去画像DB451は、過去に異常陰影候補の検出が行われた医用画像(過去画像)と、その過去画像について作成されたCAD情報及び読影レポートとを対応付けて記憶するデータベースである。
過去画像DB451は、過去画像DB451に記憶されている各過去画像に関する管理情報を格納する画像管理テーブルを有している。画像管理テーブルには、各過去画像についての管理情報が1レコードとして格納される。管理情報には、管理ID、患者情報、検査情報、CAD特定情報、送信元施設情報(施設名、施設ID等)、ファイル情報(過去画像のファイル名、これに対応するCAD情報及び読影レポートのファイル名、ファイル格納場所、更新日付、ファイルサイズ等)が含まれる。
ここで、この過去画像DB451に記憶されているCAD情報は、各医療施設又はセンタサーバ4において様々な時期に生成されたものであるため、メーカやバージョンが互いに異なる異常陰影候補検出プログラムを用いて生成されたもの、即ち、異なる異常陰影候補検出手段を用いて生成されたものが混在している。
【0038】
(異常陰影候補検出システム100の動作)
次に、異常陰影候補検出システム100の動作について説明する。
図4A〜図4Bに、異常陰影候補検出システム100において実行される医用画像表示処理のフローチャートを示す。医用画像表示処理の画像表示装置3側の処理は、制御部31と記憶部35に記憶されているプログラムとの協働により実行される。センタサーバ4側の処理は、制御部41と記憶部45に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
【0039】
まず、画像表示装置3において、操作部32の操作により読影対象の医用画像の選択が行われる(ステップS1)。具体的には、操作部32による操作に応じて、表示部33に、医用画像の検索画面が表示される。検索画面において操作部32により検索条件(患者ID、撮影部位、側性等)が入力されると、入力された検索条件及び検索要求が通信部34により画像サーバ2に送信される。画像サーバ2においては、画像DB251の画像管理テーブルから検索条件に合致した医用画像の管理情報が検索され、検索条件に合致した医用画像のリストデータが作成されて画像表示装置3に送信される。画像表示装置3においては、通信部34によりリストデータが受信されると、当該リストデータに基づく画像選択画面が表示部33に表示される。画像選択画面は、例えば、検査ID、患者ID、患者氏名、検査日時、モダリティ種、撮影部位、側性、方向等の項目を有するリストが検査単位で表示され、表示部33への表示対象とする医用画像を操作部32を介して一又は複数選択可能な構成となっている。読影医は、操作部32の操作により読影対象の医用画像を選択する。
【0040】
読影対象の医用画像が選択されると、選択された読影対象の医用画像の取得要求が通信部34により画像サーバ2に送信され、読影対象の医用画像が画像サーバ2から取得される(ステップS2)。画像サーバ2においては、読影対象の医用画像の取得要求が受信されると、要求された読影対象の医用画像が医用画像DB251から検索されて読み出され、画像表示装置3に送信される。
【0041】
読影対象の医用画像が取得されると、取得された医用画像が表示されたビューア画面(図示せず)が表示部33に表示される(ステップS3)。ビューア画面は、読影医の診断用に医用画像を表示するための画面である。
表示部33のビューア画面に医用画像が表示されると、読影医は表示された医用画像を観察し、異常陰影の疑いのある領域が存在するか否かの診断を行う。ビューア画面には、CADの検出結果の表示を指示するための操作ボタンが表示されており、診断後、読影医は操作部32により当該操作ボタンを押下する。
【0042】
操作部32によりCADの検出結果の表示が指示されると(ステップS4;YES)、通信部34により画像表示装置3の装置IDやパスワード等の認証情報がセンタサーバ4へ送信され、センタサーバ4へのアクセスが行われる(ステップS5)。
【0043】
センタサーバ4においては、通信部44により認証情報が受信されると、受信された認証情報に基づいて認証が行われる(ステップS6)。受信された認証情報に基づいて、アクセスが許可された場合(ステップS7;YES)、通信部44により画像表示装置3にアクセス許可が通知され、画像表示装置3との接続が確立される(ステップS8)。
【0044】
画像表示装置3においては、センタサーバ4との接続が確立すると、通信部34によりセンタサーバ4に読影対象の医用画像が送信され、異常陰影候補の検出が要求される(ステップS9)。
【0045】
センタサーバ4においては、通信部44を介して医用画像が受信(入力)されると、検出プログラム452が読み出され、検出プログラム452との協働により、受信された医用画像に異常陰影候補検出処理が施される(ステップS10)。異常陰影候補検出処理が終了すると、受信された医用画像及び異常陰影候補検出処理により生成されたCAD情報が過去画像DB451に登録される(ステップS11)。具体的には、受信された医用画像及び異常陰影候補検出処理により生成されたCAD情報が過去画像DB451に格納されるとともに、受信された医用画像の付帯情報に基づいて管理情報が作成され、画像管理テーブルに格納される。また、医用画像及びCAD情報の格納場所、及びCAD特定情報が管理情報に登録される。
【0046】
次いで、センタサーバ4において、画像表示装置3から受信された医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去画像の過去画像DB451からの検索が行われる(ステップS12)。
検索の結果、受信された医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去画像(ステップS11で登録されたものを除く)が検索されなかった場合(ステップS13;NO)、異常陰影候補検出処理により取得されたCAD情報が通信部44により画像表示装置3に送信される(ステップS14)。
【0047】
一方、検索の結果、受信された医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去画像(ステップS11で登録されたものを除く)が検索された場合(ステップS13;YES)、検索された過去画像に対応するCAD特定情報に基づいて、受信された医用画像に用いた異常陰影候補検出プログラムと、検索された過去画像に用いられた異常陰影候補検出プログラムが同一であるか否かが判断される(ステップS15)。具体的には、受信された医用画像に用いた異常陰影候補検出プログラム(即ち、検出プログラム452)を製造したメーカ、製品名、バージョンと、検索された過去画像に用いられた異常陰影候補検出プログラムを製造したメーカ、製品名、バージョンが同一であるか否かが判断される。このステップS15においては、受信された医用画像に用いた異常陰影候補検出手段と、検索された過去画像に用いられた異常陰影候補検出手段が同一(検出機能や検出特性が同一)であるか否かを判断している。
【0048】
受信された医用画像に用いられた異常陰影候補検出プログラムと、検索された過去画像に用いられた異常陰影候補検出プログラムが同一であると判断されると(ステップS15;YES)、検索された過去画像、当該過去画像に対応するCAD情報及び読影レポートが過去画像DB451から読み出され、これらと受信された医用画像について生成されたCAD情報が通信部44により要求元の画像表示装置3に送信される(ステップS16)。
【0049】
一方、受信された医用画像に用いられた異常陰影候補検出プログラムと、検索された過去画像に用いられた異常陰影候補検出プログラムが同一でないと判断されると(ステップS15;NO)、検索された過去画像が読み出され、受信された医用画像に用いられた異常陰影候補検出プログラム(即ち、検出プログラム452)を用いて、検索された過去画像に異常陰影候補検出処理が施される(ステップS17)。そして、当該過去画像に対応する読影レポートが過去画像DB451から読み出され、過去画像、当該過去画像に対応するCAD情報(ステップS17で生成された、受信された医用画像に用いられた異常陰影候補検出プログラムを用いて作成されたCAD情報)、当該過去画像に対応する読影レポート、及び受信された医用画像について生成されたCAD情報が通信部44により要求元の画像表示装置3に送信される(ステップS18)。
【0050】
画像表示装置3においては、通信部34によりセンタサーバ4から送信された医用画像についてのCAD情報、当該医用画像と同一患者及び同一部位の過去画像、当該過去画像のCAD情報(送信した医用画像と同一の異常陰影候補検出プログラムで作成されたCAD情報)及び読影レポート等が受信されると、当該医用画像に対応するCAD情報に基づいて、表示部33に表示されている読影対象の医用画像の異常陰影候補の位置にマーク(CADマークと呼ぶ)が表示される(ステップS19)。また、ビューア画面上には、併せて、過去画像との比較読影への移行を指示するための操作ボタン(過去画像が受信されている場合に表示)、読影レポートの作成への移行を指示するための操作ボタン等が表示される。
【0051】
操作部32により過去画像との比較読影への移行を指示するための操作ボタンが押下さ
れると(ステップS20;YES)、ビューア画面に読影対象の医用画像と受信された過去画像が並べて表示される(ステップS21)。ここで表示される過去画像には、当該過去画像のCAD情報に基づいて、異常陰影候補の位置にCADマークを表示することとしてもよい。或いは、ビューア画面に過去画像にCAD結果を表示させるための操作ボタンを表示し、ユーザの操作に応じてCADマークを表示することとしてもよい。
同様に、ビューア画面に過去画像の読影レポートを表示させるための操作ボタン等を設け、ユーザの操作に応じて読影レポートを表示させることが好ましい。このようにすれば、読影医の要望に応じて比較読影を行うことができ、必要なときに異常陰影候補を示すマークや過去の読影レポートを参照することができる。
【0052】
ここで、読影対象の医用画像からの異常陰影候補検出に用いられた異常陰影候補検出プログラムと、過去画像からの異常陰影候補検出に用いられた異常陰影候補検出プログラムとは同一である。即ち両者の異常陰影候補検出手段は同一である。よって、メーカ違いやバージョン違いのCAD結果が混在することによる混乱を招くことなく、主観的要素の強い読影行為に検出基準の揃ったCAD結果という客観的指標を持ち込むことができ、診断精度を向上させることができる。例えば、読影対象の医用画像においてCADマークがある位置に、過去画像においてはCADマークが付されていない場合、メーカ違いやバージョン違いのCADで過去画像に異常陰影候補検出が行われていた場合は、単に以前のCADでは検出できなかっただけなのか、新たに発生した病変なのかはわからない。しかし、同じメーカの同じバージョンの異常陰影候補検出プログラムを用いて検出した結果であれば、新たに発生した病変であると考えることができる。
【0053】
操作部32により読影レポート作成への移行を指示する操作ボタンが押下されると(ステップS22;YES)、読影レポートの入力画面が表示部33に表示出力され、当該入力画面から操作部32により読影レポートの内容が入力されると、入力に応じて読影レポートが作成される(ステップS23)。操作部32により読影の完了が指示されると(ステップS24;YES)、本処理は終了する。なお、センタサーバ4から送信された読影対象の医用画像のCAD情報及びステップS23で生成された読影対象の医用画像の読影レポートは、通信部34により画像サーバ2に送信され、画像DB251に格納される。また、ステップS23で生成された読影レポートは、通信部34によりセンタサーバ4に送信され、過去画像DB451に格納される。
【0054】
以上説明したように、センタサーバ4の制御部41は、画像表示装置3から入力された医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去画像及び当該過去画像に対応するCAD情報を過去画像DB451から検索し、検索された過去画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出プログラムが入力された医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出プログラムと同一であるか否かを判断し、同一ではないと判断した場合に、入力された医用画像と同一の異常陰影候補検出プログラムを用いて過去画像から異常陰影候補の検出を行う。そして、入力された医用画像についてのCAD情報とともに、当該医用画像と同一患者の同一部位の過去画像及び当該過去画像から前記医用画像と同一の異常陰影候補検出プログラムを用いて生成されたCAD情報を画像表示装置3に送信する。
【0055】
従って、読影対象の医用画像に対するCADの検出基準と過去画像に対するCADの検出基準を揃えて両画像からの異常陰影候補の検出結果を提供するので、メーカ違いやバージョン違いのCAD結果が混在することによる混乱を招くことなく、主観的要素の強い読影行為に検出基準の揃ったCAD結果という客観的指標を持ち込むことができ、診断精度を向上させることが可能となる。
また、過去画像に対する読影レポートを併せて画像表示装置3に送信することで、読影医は過去画像の読影レポートを参照して診断の参考とすることができる。
【0056】
なお、上記実施の形態における記述内容は、本発明の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
【0057】
例えば、上記実施の形態においては、施設外のセンタサーバ4において画像表示装置3から入力された医用画像に異常陰影候補検出処理を施すとともに、その医用画像と同一患者の同一部位の過去画像を過去画像DB451から検索し、検索された過去画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出プログラムが入力された医用画像に用いたものと同一であるか否かを判断し、同一ではないと判断した場合には、入力された医用画像と同一の異常陰影候補検出プログラムにより過去画像に異常陰影候補検出処理を施して過去画像及びCAD情報を画像表示装置3に送信することとして説明したが、このセンタサーバ4の機能を有する装置を施設内に備えることとしてもよい。センタサーバ4の機能を有する装置を施設内に設ける場合には、画像生成装置1や画像サーバ2から直接医用画像を入力し、画像表示装置3に結果(医用画像、過去画像及びそれぞれのCAD情報)を送信する構成としてもよい。
【0058】
また、上記実施の形態においては、センタサーバ4において異常陰影候補検出処理を行うこととして説明したが、センタサーバ4とは別体の異常陰影候補検出装置において異常陰影候補検出処理を施す構成としてもよい。
【0059】
また、上記実施の形態においては、異常陰影候補検出手段が制御部(CPU)とプログラムとの協働により実現されることとして説明しているが、異常陰影候補検出手段はハードウエアにより構成されていてもよい。
【0060】
また、上記実施の形態においては、医用画像やそのCAD結果を出力する出力手段を表示部として説明したが、記録媒体上にこれらの情報を印刷出力する印刷装置等としてもよい。
【0061】
また、上記実施の形態においては、乳房画像を例として説明したが、他の部位ついて検出した検出結果を表示する場合に本発明を適用してもよい。
【0062】
また、上記の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリ等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
【0063】
その他、異常陰影候補検出システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0064】
100 異常陰影候補検出システム
1 画像生成装置
2 画像サーバ
251 画像DB
3 画像表示装置
31 制御部
32 操作部
33 表示部
34 通信部
35 記憶部
36 バス
4 センタサーバ
41 制御部
42 操作部
43 表示部
44 通信部
45 記憶部
451 過去画像DB
452 検出プログラム
46 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
過去に異常陰影候補の検出が行われた医用画像と、当該医用画像から検出された異常陰影候補の検出結果を示す検出結果情報と、当該医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段を特定する検出手段特定情報と、当該医用画像に係る患者情報及び撮影部位情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
医用画像から異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出手段と、
前記異常陰影候補検出手段における異常陰影候補の検出対象の医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像と、当該過去の医用画像に対応する検出結果情報及び検出手段特定情報とを前記記憶手段から検索し、当該検索された検出手段特定情報に基づいて当該検索された過去の医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段が前記異常陰影候補検出手段と同一であるか否かを判断し、同一ではないと判断した場合に、前記過去の医用画像からの異常陰影候補の検出を前記異常陰影候補検出手段に行わせる制御手段と、
前記異常陰影候補検出手段において異常陰影候補の検出が行われた医用画像、当該医用画像についての異常陰影候補の検出結果情報、前記記憶手段から検索された前記医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像及び当該過去の医用画像から前記医用画像と同一の異常陰影候補検出手段を用いて生成された異常陰影候補の検出結果情報を出力する出力手段と、
を備える異常陰影候補検出システム。
【請求項2】
前記検出手段特定情報は、異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段の製品名、メーカ名及びバージョンの情報であり、
前記制御手段は、前記過去の医用画像に対応する検出手段特定情報が示す製品名、メーカ名及びバージョンが前記異常陰影候補検出手段の製品名、メーカ名及びバージョンと一致している場合に、前記過去の医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段が前記異常陰影候補検出手段と同一であると判断する請求項1に記載の異常陰影候補検出システム。
【請求項3】
前記記憶手段は、更に、前記医用画像に対する読影レポートを当該医用画像に対応付けて記憶し、
前記制御手段は、更に、前記異常陰影候補検出手段における異常陰影候補の検出対象の医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像についての読影レポートを前記記憶手段から検索し、
前記出力手段は、前記異常陰影候補検出手段において異常陰影候補の検出が行われた医用画像、当該医用画像についての異常陰影候補の検出結果情報、前記記憶手段から検索された前記医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像、当該過去の医用画像についての読影レポート及び当該過去の医用画像から前記医用画像と同一の異常陰影候補検出手段を用いて生成された異常陰影候補の検出結果情報を出力する請求項1又は2に記載の異常陰影候補検出システム。
【請求項4】
医用画像を表示するための医用画像表示装置に通信ネットワークを介して接続されたサーバ装置であって、
過去に異常陰影候補の検出が行われた医用画像と、当該医用画像から検出された異常陰影候補の検出結果を示す検出結果情報と、当該医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段を特定する検出手段特定情報と、当該医用画像に係る患者情報及び撮影部位情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記医用画像表示装置から送信された医用画像からの異常陰影候補の検出を異常陰影候補検出手段に行わせるとともに、当該医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像と、当該過去の医用画像に対応する検出結果情報及び検出手段特定情報とを前記記憶手段から検索し、当該検索された検出手段特定情報に基づいて当該検索された過去の医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段が前記異常陰影候補検出手段と同一であるか否かを判断し、同一ではないと判断した場合に、前記過去の医用画像からの異常陰影候補の検出を前記異常陰影候補検出手段に行わせる制御手段と、
前記医用画像表示装置から送信された医用画像についての異常陰影候補の検出結果情報、前記記憶手段から検索された前記医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像及び当該過去の医用画像から前記医用画像と同一の異常陰影候補検出手段を用いて生成された異常陰影候補の検出結果情報を前記医用画像表示装置に送信する送信手段と、
を備えるサーバ装置。
【請求項5】
医用画像を表示するための医用画像表示装置に接続されたコンピュータを、
過去に異常陰影候補の検出が行われた医用画像と、当該医用画像から検出された異常陰影候補の検出結果を示す検出結果情報と、当該医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段を特定する検出手段特定情報と、当該医用画像に係る患者情報及び撮影部位情報とを対応付けて記憶する記憶手段、
前記医用画像表示装置から送信された医用画像からの異常陰影候補の検出を異常陰影候補検出手段に行わせるとともに、当該医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像と、当該過去の医用画像に対応する検出結果情報及び検出手段特定情報とを前記記憶手段から検索し、当該検索された検出手段特定情報に基づいて当該検索された過去の医用画像からの異常陰影候補の検出に用いられた異常陰影候補検出手段が前記異常陰影候補検出手段と同一であるか否かを判断し、同一ではないと判断した場合に、前記過去の医用画像からの異常陰影候補の検出を前記異常陰影候補検出手段に行わせる制御手段、
前記医用画像表示装置から送信された医用画像についての異常陰影候補の検出結果情報、前記記憶手段から検索された前記医用画像と同一患者の同一部位を撮影した過去の医用画像及び当該過去の医用画像から前記医用画像と同一の異常陰影候補検出手段を用いて生成された異常陰影候補の検出結果情報を前記医用画像表示装置に送信する送信手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【公開番号】特開2012−157557(P2012−157557A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19539(P2011−19539)
【出願日】平成23年2月1日(2011.2.1)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】