異幅基板を処理するプラズマ処理装置用電極組立体
【課題】プラズマ処理装置において、基板を支持するレール間の距離を変えるには、設定ネジをゆるめたり締め付けたりするので、作業に時間がかかった。
【解決手段】プラズマ処理装置に用いるための電極組立体は、異なる幅の基板を収容すべく電極を再構成するように調整可能な着脱可能なレールを具備している。この電極組立体は、複数の第1の結合部材を有する電極を具備する。電極と関連付けられた複数のレールは、電極上に基板を支持すべく協働する。レールのそれぞれは、複数の第2の結合部材を具備する。第2の結合部材のそれぞれは、レールを電極に着脱可能に取り付けるべく、第1の結合部材のひとつに着脱可能に結合される。
【解決手段】プラズマ処理装置に用いるための電極組立体は、異なる幅の基板を収容すべく電極を再構成するように調整可能な着脱可能なレールを具備している。この電極組立体は、複数の第1の結合部材を有する電極を具備する。電極と関連付けられた複数のレールは、電極上に基板を支持すべく協働する。レールのそれぞれは、複数の第2の結合部材を具備する。第2の結合部材のそれぞれは、レールを電極に着脱可能に取り付けるべく、第1の結合部材のひとつに着脱可能に結合される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、プラズマ処理装置に関し、より詳しくは、プラズマ処理装置において基板を支持するための電極組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマ処理装置は、様々な産業用途において、基板の表面特性を改変するために一般的に使用されている。プラズマ処理装置は、例えば、集積回路の表面や、電子部品パッケージ、半導体用途における印刷配線基板、太陽電池パネル、水素燃料電池部品、自動車部品、及びフラットパネルディスプレイに用いる矩形ガラス基板などに対して、プラズマ処理を行うべく日常的に用いられている。プラズマ処理を施される基板はしばしば、矩形帯状である幾何学的な形状ファクターないし形状をもち、両側の側部縁部は実質的に平行になっている。
【0003】
従来のプラズマ処理装置は、プラズマチャンバと、プラズマ処理のためにプラズマチャンバの内部の処理空間へと基板を搬送する材料ハンドリング装置とを具備している。伝統的に、インライン型プラズマ処理装置において、プラズマチャンバの内部にある電極は、プラズマ処理中に搬送された帯片を支持するのに用いられるレールを具備していた。レールは平行な対になって設けられ、このレールは、材料ハンドリング装置に設けた対応するレールに対して整列されるのが理想的である。プラズマ処理装置の内部に設けられるレールは、材料ハンドリング装置から載置された各帯片の側部縁部にレールが接触するように、分け隔てられている。
【0004】
従来のひとつの電極デザインにおいては、基板支持レールは、電極の残余の部分と一体的に形成されていた。接触する側部縁部間の幅が異なった帯片についてプラズマ処理を行うためにプラズマ処理装置を再構成する場合には、電極全体を交換し、異なる相対間隔をもつ一体的なレールを有するような異なる電極にする必要がある。これは、電極を交換するため、製造時間に損失をもたらす。さらに、新たな電極に設けられた一体的なレールに、材料ハンドリング装置のレールに対して配列ずれがあると、レールは一体的な構造になっているため、電極レールを調整して矯正することは不可能であった。
【0005】
この欠点を克服するため、プラズマ処理装置のメーカーは、電極の表面上において複数の異なった離間距離で動かせられるような非一体的なレールを備えた電極組立体を導入した。この従来のレール構造は、案内棒と設定ネジをもったレールとを特徴としており、ネジをゆるめて案内棒に拘束されたレール間の離間距離を変化させ、ネジを締め付けてレール間の離間距離を固定する。作業者は、代表的に、異なった幅の帯片を受け入れる際に、電極に、レールの整列に使用するための基準マークを付ける。しかしながら、基準マークを付けたレールを整列してレールを固定することは、特に異なる作業者の間では、基準マークでレールを整列させる作業はかなり主観的になるため、容易には再現性が得られなかった。さらに、隣接するレール間の距離を変えるには、設定ネジをゆるめたり締め付けたりするので、これには工具を要し、作業には時間がかかった。各レールをゆるめて、レールを基準マークに整列させ、それから、整列状態を変えないように各レールを締め付けるので、それに必要な時間、生産性が失なわれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、従来技術による電極構造における上述した欠点及びその他の欠点を解消することができるような、プラズマ処理装置のための電極構造を提供することが要望される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態によるプラズマ処理装置は、1以上の基板を支持するための電極組立体であって、該電極組立体は、複数の第1の結合部材を備える電極を具備している。電極と関連付けられた複数のレールは、電極上に基板を支持するために協働する。レールのそれぞれは、複数の第2の結合部材を具備する。第2の結合部材のそれぞれは、レールを電極に着脱可能に取り付けるべく、第1の結合部材の一に着脱可能に結合される。
【0008】
本発明の一の実施の形態によれば、プラズマ処理装置であって、一以上の複数の基板を支持するための電極組立体は、実質的に平行に整列された第1及び第2の溝部を有するような電極を具備している。第1の棒部材は第1の溝部内に配置され、第2の棒部材は第2の溝部内に配置される。電極組立体はさらに、第1及び第2の棒部材に着脱可能に係合される複数のレールを備え、それぞれのレールは第1及び第2の棒部材の間に延在する。レールは、電極上に基板を支持するために協働する。
【0009】
本発明による電極組立体は、プラズマ処理装置の一部分ないし構成要素となる。プラズマ処理装置は、不完全真空に排気可能な処理空間を内包する真空チャンバと、処理空間に処理ガスを導入するために、真空チャンバに形成されたガスポートと、電源とを具備する。電極組立体は、処理空間内に配置され、処理ガスをプラズマに変換するために、電源に電気的に接続される。また、本発明による電極組立体は、従来の電極に代えて交換するなど、既存のプラズマ処理装置を改装するためにも用いられる。
【0010】
本発明の電極組立体によれば、隣接する基板支持レールの間の距離を容易に調整することによって、異なるサイズのワークピースないし基板を受け入れるための、プラズマ処理装置の構成工程が簡略化される。本発明の電極組立体によれば、材料ハンドリング装置とプラズマ処理装置との間に配列ずれを生ずる可能性が低下ないし解消される。というのは、電極組立体を改変して隣接するレールの間隔を変更したとき、レールの位置に高い再現性が得られるためである。
【0011】
本発明のこれらの及びその他の目的及び利点については、添付図面と以下の詳細な説明とから明らかになるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1、図1A、及び図1Bを参照すると、プラズマ処理装置10は、入口側の側面には第1の材料ハンドリング装置12を備え、出口側の側面には第2の材料ハンドリング装置14を備えている。材料ハンドリング装置12は、複数の基板16をプラズマ処理すべくプラズマ処理装置10に搬入できる構造部分(図示せず)を具備している。材料ハンドリング装置14は、処理済みの基板16をプラズマ処理装置110から搬出できる構造部分(図示せず)を具備している。それぞれの材料ハンドリング装置12,14は、ピンチホイールや、プッシャアーム、及びその他の機構を具備して、基板16を操作するが、これについては当業者に理解される通りである。
【0013】
プラズマ処理装置10は、チャンバ基部22とチャンバ24とから構成されたチャンバ20を具備する。チャンバ蓋24は、チャンバ基部22に対して可動になっていて、基板交換のためのアクセスが得られる開いた状態と、閉じた状態との間において動く。チャンバ蓋24が閉じた状態にあるとき、チャンバ20の内部には、1以上の基板16をプラズマ処理するのに適した環境が作られる。閉じた状態においては、チャンバ蓋24を下降させると、チャンバ蓋24の周囲のリムが、チャンバ基部22の周囲のリムに接触し、密封した関係になって、処理空間26を周辺雰囲気から隔離する。チャンバ蓋24が開いた状態にあるとき、チャンバ蓋24は、チャンバ基部22の上方に設けた一対のアーム23,25から吊下される。アーム23,25は、垂直に可動になっていて、チャンバ蓋24をチャンバ基部22に対して開いたり閉じたりする。
【0014】
チャンバ蓋24を閉じたとき、周辺雰囲気から密封されたチャンバ20内部に形成される処理空間26は、チャンバ20に形成された真空ポート27に結合された真空ポンプ28によって、同空間が不完全真空になるように排気可能になっている。チャンバ20に形成されたガスポート32には、ガス供給源30が結合されて、イオン化可能な処理ガスの流れを、周辺雰囲気から密封されたチャンバ20の内部にある処理空間26へと流入させる。処理空間26から周辺空気を初期の排気にて除去した後には、ガス供給源30から処理空間26への処理ガスの質量流れと、処理空間26から消耗した及び新鮮な処理ガスを送り出すポンプ送出速度とを調整して、基板16をプラズマ処理するのに適した、大気圧以下のチャンバ圧力を得る。
【0015】
高周波(RF)電源のような電源34は、チャンバ蓋24に関連付けられた電極36と、チャンバ基部22に関連付けられた電極組立体38とに、電気的に接続される。チャンバ20を密封し、排気し、処理ガスを供給したならば、電源34によって電極36と電極組立体38とを活性化させる。活性化した電極36と電極組立体38との間の電磁場は、処理ガスと相互作用して、処理空間26の内部にはプラズマが発生する。電源34から電極36及び電極組立体38に供給されるのがRF電流である場合には、チャンバ20内部の処理ガスと相互作用する電磁場は、時間と共に変化する。電極36と電極組立体38との間の処理空間26に配置された基板16は、プラズマに露出されて、プラズマ処理が施される。
【0016】
真空ポンプ28と、ガス供給源30と、電源34とについては、いわゆる当業者が理解できる構造をもつものであるから、ここでは詳しくは説明しない。また、いわゆる当業者は理解するだろうが、チャンバ20は、チャンバ20の内部環境をプラズマ発生に適した環境にするために必要な、様々なシールや、ガスケット、フィードスルーなど(図示せず)を具備している。
【0017】
図2を参照すると、図1、図1A、及び図1Bと対応する要素には同一の参照符号を付していて、チャンバ基部22に関連付けられた電極組立体38は、溝部42,44を有する電極40を具備し、それぞれの溝部は、対となる棒部材46,48のひとつを受け入れて、組立体を形成している。溝部42,44は、略平行になっていて、電極40における対向する周辺側縁部の近くであって、同縁部からわずかに内方の位置に、配置されている。溝部42,44の深さは、溝部42,44の内部に棒部材46,48を配置したとき、各棒部材46,48の上面が電極40の上面41に対して実質的に面一になるように定められる。棒部材46,48の横断面の輪郭は、溝部42,44の横断面の輪郭に対して相補的になっている。望ましくは、棒部材46,48は、溝部42,44に、互換性をもって配置される。
【0018】
棒部材46,48に関連付けられているのは、複数の、例えば5本のガイド・支持レール50,52,54,56,58であり、これらのうち、レール50,58は周辺レールであり、レール52,54,56は中央レールであって、レール50とレール58との間において電極表面上に配置される。レール50,52,54,56,58は、棒部材46,48に対して実質的に直交して、ないしは垂直に整列される。レール50,52,54,56,58は、互いに平行に構成されており、これらのレールは、材料ハンドリング装置12に関連付けられた対応する複数のレール60に対して実質的に同一直線上に配置されていて、未処理の基板16をチャンバ20に装填するための複数のレーンが形成されている。同様に、レール50,52,54,56,58は、材料ハンドリング装置14に関連付けられた複数のレール62に対して実質的に同一直線上に配置されていて、処理済みの基板16をチャンバ20から搬出するための複数のレーンが形成されている。各レーンは、隣接する対をなすレール60の間、隣接する対をなすレール62の間、隣接する対をなすレール50,52,54,56,58の間に形成されていて、材料ハンドリング装置12,14とプラズマ処理装置10とは、同一数のレーンをもつ。当業者は理解するだろうが、レールの特定の数は、様々な要因、とりわけ基板16の寸法と、チャンバ20の寸法とに依存して変化する。
【0019】
レール50,52,54,56,58は協働して、電極40の上面41から距離を隔てた関係において、基板16を支持する。特に、レール50,52,54,56,58は、プラズマ処理中に、電極40の上面41の上方へ基板16を持ち上げて、処理空間26の中で、基板16をプラズマに露出させる。
【0020】
図3及び図3Aから3Dを参照すると、図1、図1A、図1B、及び図2と対応する要素には同一の参照符号を付していて、棒部材48は長手軸線63を中心としている。棒部材48は管状であって、複数の側面64,66,68,70を具備し、これらは実質的に等しい面積で、外側に面していて、棒部材48の外面を形成している。側面64と側面66とは、直角の隅72にて交差しており、側面66と側面68とは、直角の隅74にて交差しており、側面68と側面70とは、直角の隅76にて交差しており、側面70と側面64とは、直角の隅78にて交差している。そうして、棒部材48は、4面多角形である横断面の輪郭を有する。
【0021】
図3Aに最も良く示されるように、側面64の長さに沿って、複数の開口部80が形成され、隣接する対をなす開口部80は、間隔S1だけ隔てられている。開口部80は、直線的に整列されていて、側面64の長手方向の縁部をなしている直角の隅72,78の間において、その中央に配置されている。側面64は、識別子82を具備していて、この識別子は、棒部材48を形成している材料に刻印されている。識別子82は、開口部の間隔S1の値について、作業者に便利な指示を提供し、作業者は、隣接する開口部80の間の距離について信頼して判断できる。
【0022】
図3Bに最も良く示されるように、複数の開口部84は側面66の長さに沿って設けられ、隣接する対をなす開口部84は、間隔S2だけ隔てられている。開口部84は、直線的に整列されていて、側面66の長手方向の縁部をなしている直角の隅72,74の間において、その中央に配置されている。側面66は、識別子86を具備していて、この識別子は、棒部材48を形成している材料に刻印されている。識別子86は、開口部の間隔S2の値について、作業者に指示を提供し、作業者は、隣接する開口部84の間の距離について容易に信頼して判断できる。
【0023】
同じく、図3Cに最も良く示されるように、複数の開口部88は、側面68の長さに沿って設けられている。隣接する対をなす開口部88は、間隔S3だけ隔てられている。開口部88は、直線的に整列されていて、側面68の長手方向の縁部をなしている直角の隅74,76の間において、その中央に配置されている。側面68は、識別子90を具備していて、この識別子は、棒部材48を形成している材料に刻印されている。識別子90は、開口部の間隔S3の値について、作業者に指示を提供し、作業者は、隣接する開口部88の間の距離について信頼して判断できる。
【0024】
図3Dに最も良く示されるように、複数の開口部92は、側面70の長さに沿って設けられている。隣接する対をなす開口部92は、間隔S4だけ隔てられている。開口部92は、直線的に整列されていて、側面70の長手方向の縁部をなしている直角の隅76,78の間において、その中央に配置されている。側面70は、識別子94を具備していて、この識別子は、棒部材48を形成している材料に刻印されている。識別子94は、開口部の間隔S4の値について、作業者に指示を提供し、作業者は、隣接する開口部92の間の距離について信頼して判断できる。
【0025】
当業者は理解するだろうが、識別子82,86,90,94は、他の真空と互換性のある技術によって棒部材48に形成しても良い。棒部材48を溝部42に据え付けるときには、開口部80,84,88,92のうち一組だけが露出することになるが、というのは、開口部80,84,88,92のうちの残りの3組は、溝部42の境界をなす電極40の部分によって隠れるためである。露出したひとつの側面64,66,68,70、従って、露出した組の開口部80,84,88,92は、棒部材48を持ち上げて、棒部材48を長手軸線63を中心として回転させれば、変更できる。
【0026】
識別子82,86,90,94によれば、側面64,66,68,70のそれぞれについて、特定の開いた間隔を迅速に識別できる。識別子82,86,90,94のそれぞれは、隣接する対をなす開口部80,84,88,92のそれぞれの間の対応する距離ないし間隔について、これを指示ないし示唆すべく、少なくともひとつの英数字の文字から構成される。変形例としては、識別子82,86,90,94は、簡単な英数字以外の幾何学的な形状、例えば棒や円などであって、かかる記号によって、隣接する対をなす開口部80,84,88,92のそれぞれの間の対応する距離ないし間隔について、これを指示ないし示唆しても良い。本発明の他の実施形態においては、すべての側面64,66,68,70にマークを設けるのではなく、対応する識別子82,86,90,94のうち一以上を省略しても良い。
【0027】
棒部材46は、棒部材48の構造と実質的に同一な構造になっていて、棒部材46,48のそれぞれを溝部42,44のいずれかに据え付けられる。棒部材48を溝部44に据え付けると、側面64,66,68,70のうちのひとつが露出して見える状態になる。同様に、棒部材46を溝部42に据え付けるときには、棒部材48において露出している側面64,66,68,70のひとつに対して対応する、棒部材46の側面が露出して見える状態にする。棒部材46,48をそれぞれの溝部42,44に配置すると、棒部材48の開口部、例えば側面64の開口部80は、棒部材46の側面64に設けた開口部80と直接に対向する関係になる。この相対的関係によって、据え付けられたレール50,52,54,56,58は、隣接する対をなすレール50,52,54,56,58の間の均一な間隔に対して、実質的に平行な関係になる。隣接する対をなすレール50,52,54,56,58の間隔は、棒部材46,48に設けた対応するひとつの識別子82,86,90,94を参照することによって容易に定められ、アクセス可能な開口部80,84,88,92の組が特定される。
【0028】
本発明の変形例による実施形態においては、棒部材46,48は異なる構成を備えていても良い。例えば、溝部42,44と棒部材46,48とは、異なった相補的な横断面の輪郭をもち、例えば側面の数が4以上又は4未満であるような、相補的な多角形の横断面輪郭にしても良い。
【0029】
本発明の他の代替的な実施形態においては、棒部材46,48の側面64,66,68,70の必ずしもすべてには、開口部80,84,88,92の組が設けられていなくても良い。例えば、図3に示す如く、棒部材46,48のそれぞれにおいて、2つの側面だけ、例えば側面64及び66だけに、それぞれ開口部80,84を設けて、残りの側面68,70については、開口部を省略しても良い。この例示においては、もう一組の棒部材(図示せず)を提供し、棒部材46,48の開口部80,82と同じ間隔をもった開口部を設け、この新たな組の棒部材と、側面64,66に開口部を設けた棒部材46,48とは、側面64,66,68,70に開口部を設けた棒部材46,48と同様なレール間隔を提供しても良い。
【0030】
本発明のさらに別の代替的な実施形態においては、4本の棒部材(図示せず)を組にして、それぞれの単一の側面だけに開口部を設け、棒部材46,48の少なくともひとつに置き換えて使用可能にしても良い。この例示においては、4本の棒部材について、そのひとつの側面は、図3Aから図3Dに示したのと同じ外観になる。
【0031】
図4、図4A、図4B、及び図5を参照すると、図1から図3と対応する要素には同一の参照符号を付していて、レール52及びレール54の代表であるレール56は、中央の仕切り100により分割された、一対の支持面ないし支持段96,98を具備している。支持段96,98は、レール56の両端105,107の間に延在している。支持段96,98は、レール56を棒部材46,48に取り付けたとき、電極40に隣接することになる底面102から、間隔を隔てている。支持段96,98のそれぞれは、レール56の端部105に、斜面104,106をそれぞれ具備していて、これらの斜面は、レール56を棒部材46,48に結合させたとき、材料ハンドリング装置12に向かって対面する。斜面104,106は、材料ハンドリング装置12のレール60から搬入された基板16を垂直方向に案内するために用いられ、レール56に対するレール60の垂直な配列ずれに許容差を設けるもので、その他のレール52,54もまた斜面である端部104,106を具備している。
【0032】
中央仕切り100は、両側に側壁116,118を備え、これらの側壁は垂直に延在して、対応する支持段96,98のひとつと交わっている。端部105における側壁116,118間の間隔W1は、レール56の長さに沿った任意の箇所における側壁116,118間の間隔W2に比べて幅狭になっている。その結果、支持段96,98は、材料ハンドリング装置12のレール60に隣接する端部105の近くでは、材料ハンドリング装置14のレール62に隣接する端部107の近くに比べて幅広になっている。支持段96,98のそれぞれは、端部105から位置Lまでの間に最小幅に達し、そこから端部107までは一定の幅を有する。端部105の近くでは支持段96,98の幅が大きくなっているため、基板16の装填中には、横方向の配列ずれを修正するように働く。本発明のひとつの特定の実施形態においては、仕切り100について、端部105における幅W1は約4.5mmであり、端部107における最大幅W2は約6.5mmであり、位置Lは端部105から約260mmに位置している。
【0033】
レール56の底面102には、一対のピンないし支柱108,110が突出していて、これらを用いて、レール56を棒部材46,48に係合させる。支柱108は、レール56の長さに沿って、支柱110から距離Pの位置にあり、この距離は、図2に示す如く、電極40に設けた溝部42,44間の中心線間距離Gと実質的に等しくなっている。支柱108,110を側面64の開口部80に結合することは、側面66,68,70の開口部84,88,92のそれぞれに結合させることと共に、高い再現性が得られる。支柱108,110は、固定された間隔を有し、開口部80,84,88,92もまた固定された間隔を有するので、レール56、そしてレール50,52,54,58の位置を調整するとき、ユーザの主観が入り込む余地は無くなる。
【0034】
図4Cを参照すると、図4Bと対応する要素には同一の参照符号を付しており、レール58は周辺レールであって、レール56の支持段96(図4B)と同様に構成されてなる、単一の支持段112を具備している。支持段112は、レール56の斜面104,106(図4A)と同一又は類似の斜面120をもち、レール56の仕切り100(図4A)と同一又は類似の仕切り120をもち、側壁116(図4A)と同一又は類似の側壁122をもっている。図4Dを参照すると、レール50は周辺レールであって、レール56の支持段98(図4B)と同様に構成されてなる、単一の支持段114を具備している。支持段114は、レール56の斜面104,106(図4A)と同一又は類似の斜面124をもち、レール56の仕切り100(図4A)と同一又は類似の仕切り126をもち、側壁116(図4A)と同一又は類似の側壁128をもっている。
【0035】
図6及び図7を参照すると、図1から図5と対応する要素には同一の参照符号を付していて、レール56の片端は、ピン108によって棒部材46の側面64に設けた開口部80のひとつに結合され、他端は、ピン110によって棒部材48の側面64に設けた開口部80のひとつに結合される。ピン108,110は、開口部80を貫通して、棒部材46,48のそれぞれの内部にまで、部分的に入り込む。レール50,52,54,58は、レール56と棒部材46,48との係合と実質的に同一であるような、棒部材46,48との係合を有する。もちろん、それぞれの棒部材46,48の別の側面66,68,70を露出させれば、プラズマ処理装置10でプラズマ処理される基板16の幅を変更できる。レール50,52,54,58は、棒部材46,48と係合すると、棒部材46,48の間に延在する。
【0036】
棒部材46,48と、溝部42,44と、開口部80,84,88,92とは、第1組の結合部材として働き、また、各レール50,52,54,58に設けたピン108,110は第2組の相補的な結合部材として働き、第1組の開口部80,84,88,92に着脱可能に係合することで、レール50,52,54,58を電極40に着脱可能に結合させて電極組立体38を形成する。これらの相補的な結合部材は、その構造を変化させて、レール50,52,54,58を電極40に着脱可能に結合させても良い。例えばピン108,110と開口部80,84,88,92とは、異なった相補的な幾何学形状をとることができる。変形例としては、ピン108,110と開口部80,84,88,92とは、異なった構造に置き換えても、同一の確実性と再現性をもって、レール50,52,54,58に着脱可能に結合させることができる。別の例として、溝部42,44と棒部材46,48は、棒46,48の一部は電極40の上に突出して、かつレール50,52,54,58は、それぞれの棒部材46,48の各々の両端付近にその棒部材46,48のそれぞれの突出部を受容する凹部(図示せず)を形成するようなとの形状及び寸法としてもよい。
【0037】
図8を参照すると、図1から図7と対応する要素には同一の参照符号を付していて、任意的に配置される高さ調整部材は、スペーサ120の形態になっていて、レール56と棒部材48との間に挿入され、また、スペーサ120と同一又は類似である高さ調整部材ないしスペーサ(図示せず)をレール56と棒部材46との間に挿入して、電極40の上面上における支持段96,98の高さを変化させることができる。この調整によれば、レール56の垂直位置を電極40に対して調整して、材料ハンドリング装置12のレール60の垂直位置に合致させることができる。スペーサ120は、ピン108のまわりに据え付けられるワッシャ状の環状の構造物であるか、または、他の構造であっても良い。同様なスペーサ(図示せず)を設けて、その他のレール50,52,54,58についても、その垂直高さを調整する。
【0038】
異なる幅の基板16を取り扱うために、プラズマ処理装置10の電極組立体38を構成するには、図1から図8に示す如く、チャンバ蓋24をチャンバ基部22に対して動かして開いた状態とすることで、電極組立体38へアクセスをすることができる。レール50,52,54,56,58を垂直に持ち上げて取り外すことで、ピン108,110の拘束状態から解放する。棒部材46,48のそれぞれを、電極40の溝部42,44の内部で再配置して、電極40の上面に、対応する同一の側面64,66,68,70のひとつを露出させる。変形した実施例としては、異なった開口部間隔をもった別の組の棒部材(図示せず)を溝部42,44の中に据え付けても良い。異なる数のレーンをもった材料ハンドリング装置12,14に適合するためにレールの数を変更することがない限り、レール50,52,54,56,58を溝部42,44に結合することによって再び据え付ける。任意的に配置されるスペーサ120は、レール52,54,56の支持段96,98、レール58の支持段112、及びレール50の支持段114について、その電極40から隔てられる距離を長くするために据え付けても良い。
【0039】
使用中には、少なくとも1枚の基板16の側縁は、レール52,54,56の支持段96,98、レール58の支持段112、及びレール50の支持段114のそれぞれに接触する。例えば、図6に示すように、1枚の基板16の片方の側縁は、レール56の支持段98に支持され、他方の側縁は、レール58の支持段112に支持される。
【0040】
電極40と、レール50,52,54,56,58と、棒部材46,48とは、例えばアルミニウムやアルミニウム合金などの導体材料から形成される。ピン108,110は、棒部材46,48に対してレール50,52,54,56,58を繰り返して結合、着脱させる際の耐久性のためにステンレス鋼から形成される。組み立てられたときには、電極40と、レール50,52,54,56,58と、棒部材46,48とは、導体である電極組立体を構成する。
【0041】
2組目の棒部材(図示せず)を供給して、棒部材46,48の特定の開口部間隔とは異なった開口部間隔を有するような電極組立体において用いても良い。開口部の間隔は、帯片の幅について特定の顧客の要望を満足するように選択される。レール50,52,54,56,58は、任意の組の棒部材46,48と併用される。従って、一組のレール50,52,54,56,58だけがあれば良い。しかしながら、レールの特定の数は、電極組立体38に設けられる基板レーンの数に応じて変化する。例えば、電極組立体38が基板16を受け入れるために、4レーンではなく、3レーンだけを含む場合には、レール50,52,54,58を使用する。別の例としては、電極組立体38が基板16を受け入れるために、ひとつだけのレーンを含む場合には、レール50,58を使用する。
【0042】
本発明による様々な実施形態を例示して、充分に詳細であると考えられる程度に開示したけれども、特許請求の範囲をそうした詳細に限定することをなんら意図したものではない。追加的な利点や変形例は当業者にとって明らかである。従って、本発明は、その広義においては、特定の詳細事項や、代表的な装置及び方法、及び図示して説明した例示に限定されるものではない。従って、出願人の一般的な発明の概念の精神及び範囲から逸脱せずに、そうした詳細事項から逸脱しても良い。本発明自体の範囲は、特許請求の範囲によってのみ、定められるべきである。
【0043】
この明細書の一部を構成するものとして組み入れられた添付図面は、本発明の実施形態を例示しているものであって、前述した発明の概要、並びに詳細な説明と併せて、好ましい実施形態についての詳細を説明する上で役に立つものである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】プラズマ処理装置を示した斜視図であって、本発明の実施形態による電極組立体を備え、側面には入口側と出口側とに材料ハンドリング装置が設けられている。
【図1A】図1のプラズマ処理装置を示した上面図であって、チャンバ蓋の下方から見た様子であり、左側の入口側材料ハンドリング装置には未処理の基板が支持され、プラズマ処理装置には処理される基板が支持され、出口側の材料ハンドリング装置には処理済みの基板が支持される。
【図1B】図1のプラズマ処理装置を示した模式図である。
【図2】図1の装置における電極組立体を示した斜視図である。
【図3】図2の棒部材のひとつを示した端面図である。
【図3A】図3の線3A−3Aによる側面図である。
【図3B】図3の線3B−3Bによる底面図である。
【図3C】図3の線3C−3Cによる側面図である。
【図3D】図3の線3D−3Dによる上面図である。
【図4】図2の中央レールのひとつを示した上面図である。
【図4A】図4のレールを示した端面図である。
【図4B】図4の線4B−4Bに沿った断面図である。
【図4C】図2の一の周辺レールについて図4Aと同様に示した端面図である。
【図4D】図2の反対側の周辺レールについて図4Aと同様に示した端面図である。
【図5】図4の中央レールを示した底面図である。
【図6】図2の丸印部分を拡大した詳細図である。
【図7】図6の線7−7に沿って一部を破断した端面図であって、中央レールと、電極組立体の棒部材との結合の様子を示している。
【図8】図7と同様な一部破断端面図であって、本発明の変形例による実施形態を示している。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、プラズマ処理装置に関し、より詳しくは、プラズマ処理装置において基板を支持するための電極組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマ処理装置は、様々な産業用途において、基板の表面特性を改変するために一般的に使用されている。プラズマ処理装置は、例えば、集積回路の表面や、電子部品パッケージ、半導体用途における印刷配線基板、太陽電池パネル、水素燃料電池部品、自動車部品、及びフラットパネルディスプレイに用いる矩形ガラス基板などに対して、プラズマ処理を行うべく日常的に用いられている。プラズマ処理を施される基板はしばしば、矩形帯状である幾何学的な形状ファクターないし形状をもち、両側の側部縁部は実質的に平行になっている。
【0003】
従来のプラズマ処理装置は、プラズマチャンバと、プラズマ処理のためにプラズマチャンバの内部の処理空間へと基板を搬送する材料ハンドリング装置とを具備している。伝統的に、インライン型プラズマ処理装置において、プラズマチャンバの内部にある電極は、プラズマ処理中に搬送された帯片を支持するのに用いられるレールを具備していた。レールは平行な対になって設けられ、このレールは、材料ハンドリング装置に設けた対応するレールに対して整列されるのが理想的である。プラズマ処理装置の内部に設けられるレールは、材料ハンドリング装置から載置された各帯片の側部縁部にレールが接触するように、分け隔てられている。
【0004】
従来のひとつの電極デザインにおいては、基板支持レールは、電極の残余の部分と一体的に形成されていた。接触する側部縁部間の幅が異なった帯片についてプラズマ処理を行うためにプラズマ処理装置を再構成する場合には、電極全体を交換し、異なる相対間隔をもつ一体的なレールを有するような異なる電極にする必要がある。これは、電極を交換するため、製造時間に損失をもたらす。さらに、新たな電極に設けられた一体的なレールに、材料ハンドリング装置のレールに対して配列ずれがあると、レールは一体的な構造になっているため、電極レールを調整して矯正することは不可能であった。
【0005】
この欠点を克服するため、プラズマ処理装置のメーカーは、電極の表面上において複数の異なった離間距離で動かせられるような非一体的なレールを備えた電極組立体を導入した。この従来のレール構造は、案内棒と設定ネジをもったレールとを特徴としており、ネジをゆるめて案内棒に拘束されたレール間の離間距離を変化させ、ネジを締め付けてレール間の離間距離を固定する。作業者は、代表的に、異なった幅の帯片を受け入れる際に、電極に、レールの整列に使用するための基準マークを付ける。しかしながら、基準マークを付けたレールを整列してレールを固定することは、特に異なる作業者の間では、基準マークでレールを整列させる作業はかなり主観的になるため、容易には再現性が得られなかった。さらに、隣接するレール間の距離を変えるには、設定ネジをゆるめたり締め付けたりするので、これには工具を要し、作業には時間がかかった。各レールをゆるめて、レールを基準マークに整列させ、それから、整列状態を変えないように各レールを締め付けるので、それに必要な時間、生産性が失なわれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、従来技術による電極構造における上述した欠点及びその他の欠点を解消することができるような、プラズマ処理装置のための電極構造を提供することが要望される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態によるプラズマ処理装置は、1以上の基板を支持するための電極組立体であって、該電極組立体は、複数の第1の結合部材を備える電極を具備している。電極と関連付けられた複数のレールは、電極上に基板を支持するために協働する。レールのそれぞれは、複数の第2の結合部材を具備する。第2の結合部材のそれぞれは、レールを電極に着脱可能に取り付けるべく、第1の結合部材の一に着脱可能に結合される。
【0008】
本発明の一の実施の形態によれば、プラズマ処理装置であって、一以上の複数の基板を支持するための電極組立体は、実質的に平行に整列された第1及び第2の溝部を有するような電極を具備している。第1の棒部材は第1の溝部内に配置され、第2の棒部材は第2の溝部内に配置される。電極組立体はさらに、第1及び第2の棒部材に着脱可能に係合される複数のレールを備え、それぞれのレールは第1及び第2の棒部材の間に延在する。レールは、電極上に基板を支持するために協働する。
【0009】
本発明による電極組立体は、プラズマ処理装置の一部分ないし構成要素となる。プラズマ処理装置は、不完全真空に排気可能な処理空間を内包する真空チャンバと、処理空間に処理ガスを導入するために、真空チャンバに形成されたガスポートと、電源とを具備する。電極組立体は、処理空間内に配置され、処理ガスをプラズマに変換するために、電源に電気的に接続される。また、本発明による電極組立体は、従来の電極に代えて交換するなど、既存のプラズマ処理装置を改装するためにも用いられる。
【0010】
本発明の電極組立体によれば、隣接する基板支持レールの間の距離を容易に調整することによって、異なるサイズのワークピースないし基板を受け入れるための、プラズマ処理装置の構成工程が簡略化される。本発明の電極組立体によれば、材料ハンドリング装置とプラズマ処理装置との間に配列ずれを生ずる可能性が低下ないし解消される。というのは、電極組立体を改変して隣接するレールの間隔を変更したとき、レールの位置に高い再現性が得られるためである。
【0011】
本発明のこれらの及びその他の目的及び利点については、添付図面と以下の詳細な説明とから明らかになるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1、図1A、及び図1Bを参照すると、プラズマ処理装置10は、入口側の側面には第1の材料ハンドリング装置12を備え、出口側の側面には第2の材料ハンドリング装置14を備えている。材料ハンドリング装置12は、複数の基板16をプラズマ処理すべくプラズマ処理装置10に搬入できる構造部分(図示せず)を具備している。材料ハンドリング装置14は、処理済みの基板16をプラズマ処理装置110から搬出できる構造部分(図示せず)を具備している。それぞれの材料ハンドリング装置12,14は、ピンチホイールや、プッシャアーム、及びその他の機構を具備して、基板16を操作するが、これについては当業者に理解される通りである。
【0013】
プラズマ処理装置10は、チャンバ基部22とチャンバ24とから構成されたチャンバ20を具備する。チャンバ蓋24は、チャンバ基部22に対して可動になっていて、基板交換のためのアクセスが得られる開いた状態と、閉じた状態との間において動く。チャンバ蓋24が閉じた状態にあるとき、チャンバ20の内部には、1以上の基板16をプラズマ処理するのに適した環境が作られる。閉じた状態においては、チャンバ蓋24を下降させると、チャンバ蓋24の周囲のリムが、チャンバ基部22の周囲のリムに接触し、密封した関係になって、処理空間26を周辺雰囲気から隔離する。チャンバ蓋24が開いた状態にあるとき、チャンバ蓋24は、チャンバ基部22の上方に設けた一対のアーム23,25から吊下される。アーム23,25は、垂直に可動になっていて、チャンバ蓋24をチャンバ基部22に対して開いたり閉じたりする。
【0014】
チャンバ蓋24を閉じたとき、周辺雰囲気から密封されたチャンバ20内部に形成される処理空間26は、チャンバ20に形成された真空ポート27に結合された真空ポンプ28によって、同空間が不完全真空になるように排気可能になっている。チャンバ20に形成されたガスポート32には、ガス供給源30が結合されて、イオン化可能な処理ガスの流れを、周辺雰囲気から密封されたチャンバ20の内部にある処理空間26へと流入させる。処理空間26から周辺空気を初期の排気にて除去した後には、ガス供給源30から処理空間26への処理ガスの質量流れと、処理空間26から消耗した及び新鮮な処理ガスを送り出すポンプ送出速度とを調整して、基板16をプラズマ処理するのに適した、大気圧以下のチャンバ圧力を得る。
【0015】
高周波(RF)電源のような電源34は、チャンバ蓋24に関連付けられた電極36と、チャンバ基部22に関連付けられた電極組立体38とに、電気的に接続される。チャンバ20を密封し、排気し、処理ガスを供給したならば、電源34によって電極36と電極組立体38とを活性化させる。活性化した電極36と電極組立体38との間の電磁場は、処理ガスと相互作用して、処理空間26の内部にはプラズマが発生する。電源34から電極36及び電極組立体38に供給されるのがRF電流である場合には、チャンバ20内部の処理ガスと相互作用する電磁場は、時間と共に変化する。電極36と電極組立体38との間の処理空間26に配置された基板16は、プラズマに露出されて、プラズマ処理が施される。
【0016】
真空ポンプ28と、ガス供給源30と、電源34とについては、いわゆる当業者が理解できる構造をもつものであるから、ここでは詳しくは説明しない。また、いわゆる当業者は理解するだろうが、チャンバ20は、チャンバ20の内部環境をプラズマ発生に適した環境にするために必要な、様々なシールや、ガスケット、フィードスルーなど(図示せず)を具備している。
【0017】
図2を参照すると、図1、図1A、及び図1Bと対応する要素には同一の参照符号を付していて、チャンバ基部22に関連付けられた電極組立体38は、溝部42,44を有する電極40を具備し、それぞれの溝部は、対となる棒部材46,48のひとつを受け入れて、組立体を形成している。溝部42,44は、略平行になっていて、電極40における対向する周辺側縁部の近くであって、同縁部からわずかに内方の位置に、配置されている。溝部42,44の深さは、溝部42,44の内部に棒部材46,48を配置したとき、各棒部材46,48の上面が電極40の上面41に対して実質的に面一になるように定められる。棒部材46,48の横断面の輪郭は、溝部42,44の横断面の輪郭に対して相補的になっている。望ましくは、棒部材46,48は、溝部42,44に、互換性をもって配置される。
【0018】
棒部材46,48に関連付けられているのは、複数の、例えば5本のガイド・支持レール50,52,54,56,58であり、これらのうち、レール50,58は周辺レールであり、レール52,54,56は中央レールであって、レール50とレール58との間において電極表面上に配置される。レール50,52,54,56,58は、棒部材46,48に対して実質的に直交して、ないしは垂直に整列される。レール50,52,54,56,58は、互いに平行に構成されており、これらのレールは、材料ハンドリング装置12に関連付けられた対応する複数のレール60に対して実質的に同一直線上に配置されていて、未処理の基板16をチャンバ20に装填するための複数のレーンが形成されている。同様に、レール50,52,54,56,58は、材料ハンドリング装置14に関連付けられた複数のレール62に対して実質的に同一直線上に配置されていて、処理済みの基板16をチャンバ20から搬出するための複数のレーンが形成されている。各レーンは、隣接する対をなすレール60の間、隣接する対をなすレール62の間、隣接する対をなすレール50,52,54,56,58の間に形成されていて、材料ハンドリング装置12,14とプラズマ処理装置10とは、同一数のレーンをもつ。当業者は理解するだろうが、レールの特定の数は、様々な要因、とりわけ基板16の寸法と、チャンバ20の寸法とに依存して変化する。
【0019】
レール50,52,54,56,58は協働して、電極40の上面41から距離を隔てた関係において、基板16を支持する。特に、レール50,52,54,56,58は、プラズマ処理中に、電極40の上面41の上方へ基板16を持ち上げて、処理空間26の中で、基板16をプラズマに露出させる。
【0020】
図3及び図3Aから3Dを参照すると、図1、図1A、図1B、及び図2と対応する要素には同一の参照符号を付していて、棒部材48は長手軸線63を中心としている。棒部材48は管状であって、複数の側面64,66,68,70を具備し、これらは実質的に等しい面積で、外側に面していて、棒部材48の外面を形成している。側面64と側面66とは、直角の隅72にて交差しており、側面66と側面68とは、直角の隅74にて交差しており、側面68と側面70とは、直角の隅76にて交差しており、側面70と側面64とは、直角の隅78にて交差している。そうして、棒部材48は、4面多角形である横断面の輪郭を有する。
【0021】
図3Aに最も良く示されるように、側面64の長さに沿って、複数の開口部80が形成され、隣接する対をなす開口部80は、間隔S1だけ隔てられている。開口部80は、直線的に整列されていて、側面64の長手方向の縁部をなしている直角の隅72,78の間において、その中央に配置されている。側面64は、識別子82を具備していて、この識別子は、棒部材48を形成している材料に刻印されている。識別子82は、開口部の間隔S1の値について、作業者に便利な指示を提供し、作業者は、隣接する開口部80の間の距離について信頼して判断できる。
【0022】
図3Bに最も良く示されるように、複数の開口部84は側面66の長さに沿って設けられ、隣接する対をなす開口部84は、間隔S2だけ隔てられている。開口部84は、直線的に整列されていて、側面66の長手方向の縁部をなしている直角の隅72,74の間において、その中央に配置されている。側面66は、識別子86を具備していて、この識別子は、棒部材48を形成している材料に刻印されている。識別子86は、開口部の間隔S2の値について、作業者に指示を提供し、作業者は、隣接する開口部84の間の距離について容易に信頼して判断できる。
【0023】
同じく、図3Cに最も良く示されるように、複数の開口部88は、側面68の長さに沿って設けられている。隣接する対をなす開口部88は、間隔S3だけ隔てられている。開口部88は、直線的に整列されていて、側面68の長手方向の縁部をなしている直角の隅74,76の間において、その中央に配置されている。側面68は、識別子90を具備していて、この識別子は、棒部材48を形成している材料に刻印されている。識別子90は、開口部の間隔S3の値について、作業者に指示を提供し、作業者は、隣接する開口部88の間の距離について信頼して判断できる。
【0024】
図3Dに最も良く示されるように、複数の開口部92は、側面70の長さに沿って設けられている。隣接する対をなす開口部92は、間隔S4だけ隔てられている。開口部92は、直線的に整列されていて、側面70の長手方向の縁部をなしている直角の隅76,78の間において、その中央に配置されている。側面70は、識別子94を具備していて、この識別子は、棒部材48を形成している材料に刻印されている。識別子94は、開口部の間隔S4の値について、作業者に指示を提供し、作業者は、隣接する開口部92の間の距離について信頼して判断できる。
【0025】
当業者は理解するだろうが、識別子82,86,90,94は、他の真空と互換性のある技術によって棒部材48に形成しても良い。棒部材48を溝部42に据え付けるときには、開口部80,84,88,92のうち一組だけが露出することになるが、というのは、開口部80,84,88,92のうちの残りの3組は、溝部42の境界をなす電極40の部分によって隠れるためである。露出したひとつの側面64,66,68,70、従って、露出した組の開口部80,84,88,92は、棒部材48を持ち上げて、棒部材48を長手軸線63を中心として回転させれば、変更できる。
【0026】
識別子82,86,90,94によれば、側面64,66,68,70のそれぞれについて、特定の開いた間隔を迅速に識別できる。識別子82,86,90,94のそれぞれは、隣接する対をなす開口部80,84,88,92のそれぞれの間の対応する距離ないし間隔について、これを指示ないし示唆すべく、少なくともひとつの英数字の文字から構成される。変形例としては、識別子82,86,90,94は、簡単な英数字以外の幾何学的な形状、例えば棒や円などであって、かかる記号によって、隣接する対をなす開口部80,84,88,92のそれぞれの間の対応する距離ないし間隔について、これを指示ないし示唆しても良い。本発明の他の実施形態においては、すべての側面64,66,68,70にマークを設けるのではなく、対応する識別子82,86,90,94のうち一以上を省略しても良い。
【0027】
棒部材46は、棒部材48の構造と実質的に同一な構造になっていて、棒部材46,48のそれぞれを溝部42,44のいずれかに据え付けられる。棒部材48を溝部44に据え付けると、側面64,66,68,70のうちのひとつが露出して見える状態になる。同様に、棒部材46を溝部42に据え付けるときには、棒部材48において露出している側面64,66,68,70のひとつに対して対応する、棒部材46の側面が露出して見える状態にする。棒部材46,48をそれぞれの溝部42,44に配置すると、棒部材48の開口部、例えば側面64の開口部80は、棒部材46の側面64に設けた開口部80と直接に対向する関係になる。この相対的関係によって、据え付けられたレール50,52,54,56,58は、隣接する対をなすレール50,52,54,56,58の間の均一な間隔に対して、実質的に平行な関係になる。隣接する対をなすレール50,52,54,56,58の間隔は、棒部材46,48に設けた対応するひとつの識別子82,86,90,94を参照することによって容易に定められ、アクセス可能な開口部80,84,88,92の組が特定される。
【0028】
本発明の変形例による実施形態においては、棒部材46,48は異なる構成を備えていても良い。例えば、溝部42,44と棒部材46,48とは、異なった相補的な横断面の輪郭をもち、例えば側面の数が4以上又は4未満であるような、相補的な多角形の横断面輪郭にしても良い。
【0029】
本発明の他の代替的な実施形態においては、棒部材46,48の側面64,66,68,70の必ずしもすべてには、開口部80,84,88,92の組が設けられていなくても良い。例えば、図3に示す如く、棒部材46,48のそれぞれにおいて、2つの側面だけ、例えば側面64及び66だけに、それぞれ開口部80,84を設けて、残りの側面68,70については、開口部を省略しても良い。この例示においては、もう一組の棒部材(図示せず)を提供し、棒部材46,48の開口部80,82と同じ間隔をもった開口部を設け、この新たな組の棒部材と、側面64,66に開口部を設けた棒部材46,48とは、側面64,66,68,70に開口部を設けた棒部材46,48と同様なレール間隔を提供しても良い。
【0030】
本発明のさらに別の代替的な実施形態においては、4本の棒部材(図示せず)を組にして、それぞれの単一の側面だけに開口部を設け、棒部材46,48の少なくともひとつに置き換えて使用可能にしても良い。この例示においては、4本の棒部材について、そのひとつの側面は、図3Aから図3Dに示したのと同じ外観になる。
【0031】
図4、図4A、図4B、及び図5を参照すると、図1から図3と対応する要素には同一の参照符号を付していて、レール52及びレール54の代表であるレール56は、中央の仕切り100により分割された、一対の支持面ないし支持段96,98を具備している。支持段96,98は、レール56の両端105,107の間に延在している。支持段96,98は、レール56を棒部材46,48に取り付けたとき、電極40に隣接することになる底面102から、間隔を隔てている。支持段96,98のそれぞれは、レール56の端部105に、斜面104,106をそれぞれ具備していて、これらの斜面は、レール56を棒部材46,48に結合させたとき、材料ハンドリング装置12に向かって対面する。斜面104,106は、材料ハンドリング装置12のレール60から搬入された基板16を垂直方向に案内するために用いられ、レール56に対するレール60の垂直な配列ずれに許容差を設けるもので、その他のレール52,54もまた斜面である端部104,106を具備している。
【0032】
中央仕切り100は、両側に側壁116,118を備え、これらの側壁は垂直に延在して、対応する支持段96,98のひとつと交わっている。端部105における側壁116,118間の間隔W1は、レール56の長さに沿った任意の箇所における側壁116,118間の間隔W2に比べて幅狭になっている。その結果、支持段96,98は、材料ハンドリング装置12のレール60に隣接する端部105の近くでは、材料ハンドリング装置14のレール62に隣接する端部107の近くに比べて幅広になっている。支持段96,98のそれぞれは、端部105から位置Lまでの間に最小幅に達し、そこから端部107までは一定の幅を有する。端部105の近くでは支持段96,98の幅が大きくなっているため、基板16の装填中には、横方向の配列ずれを修正するように働く。本発明のひとつの特定の実施形態においては、仕切り100について、端部105における幅W1は約4.5mmであり、端部107における最大幅W2は約6.5mmであり、位置Lは端部105から約260mmに位置している。
【0033】
レール56の底面102には、一対のピンないし支柱108,110が突出していて、これらを用いて、レール56を棒部材46,48に係合させる。支柱108は、レール56の長さに沿って、支柱110から距離Pの位置にあり、この距離は、図2に示す如く、電極40に設けた溝部42,44間の中心線間距離Gと実質的に等しくなっている。支柱108,110を側面64の開口部80に結合することは、側面66,68,70の開口部84,88,92のそれぞれに結合させることと共に、高い再現性が得られる。支柱108,110は、固定された間隔を有し、開口部80,84,88,92もまた固定された間隔を有するので、レール56、そしてレール50,52,54,58の位置を調整するとき、ユーザの主観が入り込む余地は無くなる。
【0034】
図4Cを参照すると、図4Bと対応する要素には同一の参照符号を付しており、レール58は周辺レールであって、レール56の支持段96(図4B)と同様に構成されてなる、単一の支持段112を具備している。支持段112は、レール56の斜面104,106(図4A)と同一又は類似の斜面120をもち、レール56の仕切り100(図4A)と同一又は類似の仕切り120をもち、側壁116(図4A)と同一又は類似の側壁122をもっている。図4Dを参照すると、レール50は周辺レールであって、レール56の支持段98(図4B)と同様に構成されてなる、単一の支持段114を具備している。支持段114は、レール56の斜面104,106(図4A)と同一又は類似の斜面124をもち、レール56の仕切り100(図4A)と同一又は類似の仕切り126をもち、側壁116(図4A)と同一又は類似の側壁128をもっている。
【0035】
図6及び図7を参照すると、図1から図5と対応する要素には同一の参照符号を付していて、レール56の片端は、ピン108によって棒部材46の側面64に設けた開口部80のひとつに結合され、他端は、ピン110によって棒部材48の側面64に設けた開口部80のひとつに結合される。ピン108,110は、開口部80を貫通して、棒部材46,48のそれぞれの内部にまで、部分的に入り込む。レール50,52,54,58は、レール56と棒部材46,48との係合と実質的に同一であるような、棒部材46,48との係合を有する。もちろん、それぞれの棒部材46,48の別の側面66,68,70を露出させれば、プラズマ処理装置10でプラズマ処理される基板16の幅を変更できる。レール50,52,54,58は、棒部材46,48と係合すると、棒部材46,48の間に延在する。
【0036】
棒部材46,48と、溝部42,44と、開口部80,84,88,92とは、第1組の結合部材として働き、また、各レール50,52,54,58に設けたピン108,110は第2組の相補的な結合部材として働き、第1組の開口部80,84,88,92に着脱可能に係合することで、レール50,52,54,58を電極40に着脱可能に結合させて電極組立体38を形成する。これらの相補的な結合部材は、その構造を変化させて、レール50,52,54,58を電極40に着脱可能に結合させても良い。例えばピン108,110と開口部80,84,88,92とは、異なった相補的な幾何学形状をとることができる。変形例としては、ピン108,110と開口部80,84,88,92とは、異なった構造に置き換えても、同一の確実性と再現性をもって、レール50,52,54,58に着脱可能に結合させることができる。別の例として、溝部42,44と棒部材46,48は、棒46,48の一部は電極40の上に突出して、かつレール50,52,54,58は、それぞれの棒部材46,48の各々の両端付近にその棒部材46,48のそれぞれの突出部を受容する凹部(図示せず)を形成するようなとの形状及び寸法としてもよい。
【0037】
図8を参照すると、図1から図7と対応する要素には同一の参照符号を付していて、任意的に配置される高さ調整部材は、スペーサ120の形態になっていて、レール56と棒部材48との間に挿入され、また、スペーサ120と同一又は類似である高さ調整部材ないしスペーサ(図示せず)をレール56と棒部材46との間に挿入して、電極40の上面上における支持段96,98の高さを変化させることができる。この調整によれば、レール56の垂直位置を電極40に対して調整して、材料ハンドリング装置12のレール60の垂直位置に合致させることができる。スペーサ120は、ピン108のまわりに据え付けられるワッシャ状の環状の構造物であるか、または、他の構造であっても良い。同様なスペーサ(図示せず)を設けて、その他のレール50,52,54,58についても、その垂直高さを調整する。
【0038】
異なる幅の基板16を取り扱うために、プラズマ処理装置10の電極組立体38を構成するには、図1から図8に示す如く、チャンバ蓋24をチャンバ基部22に対して動かして開いた状態とすることで、電極組立体38へアクセスをすることができる。レール50,52,54,56,58を垂直に持ち上げて取り外すことで、ピン108,110の拘束状態から解放する。棒部材46,48のそれぞれを、電極40の溝部42,44の内部で再配置して、電極40の上面に、対応する同一の側面64,66,68,70のひとつを露出させる。変形した実施例としては、異なった開口部間隔をもった別の組の棒部材(図示せず)を溝部42,44の中に据え付けても良い。異なる数のレーンをもった材料ハンドリング装置12,14に適合するためにレールの数を変更することがない限り、レール50,52,54,56,58を溝部42,44に結合することによって再び据え付ける。任意的に配置されるスペーサ120は、レール52,54,56の支持段96,98、レール58の支持段112、及びレール50の支持段114について、その電極40から隔てられる距離を長くするために据え付けても良い。
【0039】
使用中には、少なくとも1枚の基板16の側縁は、レール52,54,56の支持段96,98、レール58の支持段112、及びレール50の支持段114のそれぞれに接触する。例えば、図6に示すように、1枚の基板16の片方の側縁は、レール56の支持段98に支持され、他方の側縁は、レール58の支持段112に支持される。
【0040】
電極40と、レール50,52,54,56,58と、棒部材46,48とは、例えばアルミニウムやアルミニウム合金などの導体材料から形成される。ピン108,110は、棒部材46,48に対してレール50,52,54,56,58を繰り返して結合、着脱させる際の耐久性のためにステンレス鋼から形成される。組み立てられたときには、電極40と、レール50,52,54,56,58と、棒部材46,48とは、導体である電極組立体を構成する。
【0041】
2組目の棒部材(図示せず)を供給して、棒部材46,48の特定の開口部間隔とは異なった開口部間隔を有するような電極組立体において用いても良い。開口部の間隔は、帯片の幅について特定の顧客の要望を満足するように選択される。レール50,52,54,56,58は、任意の組の棒部材46,48と併用される。従って、一組のレール50,52,54,56,58だけがあれば良い。しかしながら、レールの特定の数は、電極組立体38に設けられる基板レーンの数に応じて変化する。例えば、電極組立体38が基板16を受け入れるために、4レーンではなく、3レーンだけを含む場合には、レール50,52,54,58を使用する。別の例としては、電極組立体38が基板16を受け入れるために、ひとつだけのレーンを含む場合には、レール50,58を使用する。
【0042】
本発明による様々な実施形態を例示して、充分に詳細であると考えられる程度に開示したけれども、特許請求の範囲をそうした詳細に限定することをなんら意図したものではない。追加的な利点や変形例は当業者にとって明らかである。従って、本発明は、その広義においては、特定の詳細事項や、代表的な装置及び方法、及び図示して説明した例示に限定されるものではない。従って、出願人の一般的な発明の概念の精神及び範囲から逸脱せずに、そうした詳細事項から逸脱しても良い。本発明自体の範囲は、特許請求の範囲によってのみ、定められるべきである。
【0043】
この明細書の一部を構成するものとして組み入れられた添付図面は、本発明の実施形態を例示しているものであって、前述した発明の概要、並びに詳細な説明と併せて、好ましい実施形態についての詳細を説明する上で役に立つものである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】プラズマ処理装置を示した斜視図であって、本発明の実施形態による電極組立体を備え、側面には入口側と出口側とに材料ハンドリング装置が設けられている。
【図1A】図1のプラズマ処理装置を示した上面図であって、チャンバ蓋の下方から見た様子であり、左側の入口側材料ハンドリング装置には未処理の基板が支持され、プラズマ処理装置には処理される基板が支持され、出口側の材料ハンドリング装置には処理済みの基板が支持される。
【図1B】図1のプラズマ処理装置を示した模式図である。
【図2】図1の装置における電極組立体を示した斜視図である。
【図3】図2の棒部材のひとつを示した端面図である。
【図3A】図3の線3A−3Aによる側面図である。
【図3B】図3の線3B−3Bによる底面図である。
【図3C】図3の線3C−3Cによる側面図である。
【図3D】図3の線3D−3Dによる上面図である。
【図4】図2の中央レールのひとつを示した上面図である。
【図4A】図4のレールを示した端面図である。
【図4B】図4の線4B−4Bに沿った断面図である。
【図4C】図2の一の周辺レールについて図4Aと同様に示した端面図である。
【図4D】図2の反対側の周辺レールについて図4Aと同様に示した端面図である。
【図5】図4の中央レールを示した底面図である。
【図6】図2の丸印部分を拡大した詳細図である。
【図7】図6の線7−7に沿って一部を破断した端面図であって、中央レールと、電極組立体の棒部材との結合の様子を示している。
【図8】図7と同様な一部破断端面図であって、本発明の変形例による実施形態を示している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマ処理装置において1以上の基板を支持するための電極組立体であって、該電極組立体は、
複数の第1の結合部材を有する電極と、
前記電極と関連付けられ、該電極と協働して該基板を前記電極上に支持するための複数のレールであって、前記レールのそれぞれは複数の第2の結合部材を備え、前記第2の結合部材のそれぞれは、前記レールを前記電極に着脱可能に取り付けるための前記第1の結合部材のひとつに着脱可能に結合されることを特徴とする電極組立体。
【請求項2】
請求項1に記載の電極組立体であって、
前記第1の結合部材はさらに、複数の棒部材であって、それぞれが複数の第1の開口部を備え、前記電極に画定される実質的に平行な複数の溝部を備え、前記棒部材のそれぞれは、前記第1の開口部を露出させるように前記溝部のひとつに着脱可能に配置されていることを特徴とする電極組立体。
【請求項3】
請求項2に記載の電極組立体であって、
前記レールのそれぞれは前記棒部材の間に延在し、前記第2の結合部材のそれぞれは、前記レールのうちの対応するものから突出するピンであり、前記ピンのそれぞれのサイズは、前記第1の開口部のひとつに挿入されるような大きさをしていることを特徴とする電極組立体。
【請求項4】
請求項2に記載の電極組立体であって、
隣接した対をなす前記第1の開口部は、隣接する対をなす前記レールの間の実質的に一様な第1の距離を提供するための実質的に一様な第1の間隔で隔てられていることを特徴とする電極組立体。
【請求項5】
請求項3に記載の電極組立体であって、
前記棒部材のそれぞれは、さらに、複数の第2の開口部を備え、前記棒部材のそれぞれは、前記第2の開口部又は前記第1の開口部のうちの少なくともひとつを露出させるように、前記溝部のひとつに位置決め可能になっていて、隣接する対をなす前記第2の開口部は、隣接する対をなす前記レールの間に実質的に一様な第2の距離を提供するための実質的に一様な第2の間隔で隔てられ、前記第2の間隔が前記第1の間隔と異なっていることを特徴とする電極組立体。
【請求項6】
請求項5に記載の電極組立体であって、
前記棒部材のそれぞれは、前記第1の間隔に関連した第1の識別子と、前記第2の間隔に関連した第2の識別子とを具備していることを特徴とする電極組立体。
【請求項7】
請求項1に記載の電極組立体であって、
前記レールのそれぞれは、さらに、第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部と第2の端部との間に長手方向に延びた支持面とを備え、前記レールのうち少なくともひとつの前記支持面の部分は、前記第1の端部に向けた方向に傾いて前記第1の端部に交差しており、前記支持面部分は、前記支持面上に装填されている基板について、垂直な配列ずれを修正するように働くことを特徴とする電極組立体。
【請求項8】
請求項1に記載の電極組立体であって、
前記レールのそれぞれは、さらに、第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部と第2の端部との間に長手方向に延びた支持面とを備え、前記レールのうち少なくともひとつの前記支持面の部分は、前記第1の端部に向けた方向に広がりをもって前記第1の端部に交差し、前記支持面部分は、前記支持面上に載置されている基板における横方向の配列ずれを修正するように働くことを特徴とする電極組立体。
【請求項9】
請求項1に記載の電極組立体であって、
前記レールのそれぞれは支持面を具備し、さらに、
前記レールと前記電極との間に着脱可能に挿入された、複数の高さ調整部材を備え、前記スペーサは前記電極から前記支持面を離間させる距離を増やすように協働することを特徴とする電極組立体。
【請求項10】
プラズマ処理装置において1以上の基板を支持するための電極組立体であって、該電極組立体は、
第1の溝部と、前記第1の溝部に対して実質的に平行に配置される第2の溝部とを具備せる電極と、
前記第1の溝部の中に設けられる第1の棒部材と、
前記第2の溝部の中に設けられる第2の棒部材と、
前記第1の棒部材と第2の棒部材との間に延在し、前記電極上に該基板を支持すべく協働する複数のレールであって、それぞれが前記レールを前記電極に着脱可能に取り付けために該第1の棒部材および第2の棒部材に着脱可能に結合される複数のレールとを備えることを特徴とする電極組立体。
【請求項11】
請求項10に記載の電極組立体であって、
前記第1の棒部材と前記第2の棒部材とのそれぞれは複数の開口部を具備し、前記開口部における隣接する対のそれぞれは、前記レールの隣接する対の間の距離を画定することを特徴とする電極組立体。
【請求項12】
請求項11に記載の電極組立体であって、
前記レールのそれぞれは、前記第1の棒部材中の前記開口部の一に挿入されるような大きさの第1のピンと、前記第2の棒部材に設けた前記開口部の一に挿入されるような大きさの第2のピンとを具備していることを特徴とする電極組立体。
【請求項13】
請求項10に記載の電極組立体であって、
前記第1の棒部材と前記第2の棒部材とのそれぞれは、複数の第1の開口部を備えた第1の側部と、複数の第2の開口部を備えた第2の側部とを具備し、前記第1の開口部における隣接する対は、前記レールの隣接する対の間の第1の距離を画定する第1の間隔だけ隔てられ、前記第2の開口部における隣接する対は前記レールの隣接する対の間の第2の距離を画定する第2の間隔だけ隔てられていることを特徴とする電極組立体。
【請求項14】
請求項13に記載の電極組立体であって、
前記第1の側部は前記第1の間隔に関連づけられた第1の識別子を備え、前記第2の側部は前記第2の間隔に関連づけられた第2の識別子を備えていることを特徴とする電極組立体。
【請求項15】
請求項14に記載の電極組立体であって、
前記第1の識別子と前記第2の識別子とのうちの少なくとも一方は、少なくとも一の英数字の文字を備えていることを特徴とする電極組立体。
【請求項16】
プラズマで基板を処理するための処理装置であって、該処理装置は、
不完全真空まで排気可能な処理空間を内包する真空チャンバと、
前記処理空間に処理ガスを導入するためであって、前記真空チャンバ内に画定されるガスポートと、
該処理ガスを該プラズマに変換するための電源と、
前記処理空間内に配置され、該電源に電気的に接続される電極組立体とを備え、
前記電極組立体は電極を有し、該電極は複数の第1の結合部材と、前記電極に関連付けられて前記電極上に基板を支持するために協働する複数のレールとを具備し、
前記レールのそれぞれは複数の第2の結合部材を具備し、前記第2の結合部材のそれぞれは前記レールを前記電極に着脱可能に取り付けるために前記第1の結合部材の一に脱着 可能に結合されることを特徴とする処理装置。
【請求項17】
請求項16に記載の処理装置
前記第1の結合部材は、さらに、複数の棒部材であって、それぞれが複数の第1の開口部を備え、該電極内に画定された実質的に平行な複数の溝部を備え、前記棒部材のそれぞれは、前記第1の開口部を露出させるべく、前記溝部の一に着脱可能に配置されていることを特徴とする処理装置。
【請求項18】
請求項17に記載の処理装置であって、
前記レールのそれぞれは前記棒部材の間に延在し、前記第2の結合部材のそれぞれは、対応する前記レールの一から突出するピンであり、前記ピンのそれぞれは、前記第1の開口部の一に挿入されるような大きさであることを特徴とする処理装置。
【請求項19】
請求項17に記載の処理装置
前記第1の開口部における隣接する対は、前記レールの隣接する対のそれぞれの間に実質的に均一な第1の距離を提供するための実質的に均一な第1の間隔だけ隔てられていることを特徴とする処理装置。
【請求項20】
請求項19に記載の処理装置であって、
前記棒部材のそれぞれはさらに複数の第2の開口部を備え、前記棒部材のそれぞれは、前記第2の開口部又は前記第1の開口部のうちの少なくともひとつを露出するように前記溝部の一に位置決め可能であって、前記第2の開口部における隣接する対は前記レールの隣接する対のそれぞれの間に実質的に均一な第2の距離を提供するための実質的に均一な第2の間隔だけ隔てられていて、前記第2の間隔は前記第1の間隔と異なっていることを特徴とする処理装置。
【請求項21】
請求項20に記載の処理装置であって、
前記棒部材のそれぞれは、前記第1の間隔に関連づけられた第1の識別子と、前記第2の間隔に関連づけられた第2の識別子とを具備していることを特徴とする処理装置。
【請求項22】
請求項16に記載の処理装置
前記レールのそれぞれはさらに、第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部と第2の端部との間に長手方向に延在する支持面とを備え、前記レールのうち少なくとも一の前記支持面の部分は前記第1の端部に向けた方向に傾くとともに前記第1の端部に交差しており、前記支持面部分は前記支持面上に載置されている基板に対して垂直な配列ずれを修正するように動作することを特徴とする処理装置。
【請求項23】
請求項16に記載の処理装置であって、
前記レールのそれぞれがさらに、第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部と第2の端部との間に長手方向に延びた支持面とを備え、前記レールのうち少なくともひとつの前記支持面の部分は、前記第1の端部に向けた方向に広がるとともに、前記第1の端部に交差しており、前記支持面部分は、前記支持面上に装填されている基板に対して横方向の配列ずれを修正するように動作することを特徴とする処理装置。
【請求項24】
請求項16に記載の処理装置であって、
前記レールのそれぞれは支持面を具備し、さらに、
前記レールと前記電極との間に着脱可能に挿入された複数の高さ調整部材を備え、前記スペーサは前記電極から前記支持面を離間させる距離を増やすように協働することを特徴とする処理装置。
【請求項1】
プラズマ処理装置において1以上の基板を支持するための電極組立体であって、該電極組立体は、
複数の第1の結合部材を有する電極と、
前記電極と関連付けられ、該電極と協働して該基板を前記電極上に支持するための複数のレールであって、前記レールのそれぞれは複数の第2の結合部材を備え、前記第2の結合部材のそれぞれは、前記レールを前記電極に着脱可能に取り付けるための前記第1の結合部材のひとつに着脱可能に結合されることを特徴とする電極組立体。
【請求項2】
請求項1に記載の電極組立体であって、
前記第1の結合部材はさらに、複数の棒部材であって、それぞれが複数の第1の開口部を備え、前記電極に画定される実質的に平行な複数の溝部を備え、前記棒部材のそれぞれは、前記第1の開口部を露出させるように前記溝部のひとつに着脱可能に配置されていることを特徴とする電極組立体。
【請求項3】
請求項2に記載の電極組立体であって、
前記レールのそれぞれは前記棒部材の間に延在し、前記第2の結合部材のそれぞれは、前記レールのうちの対応するものから突出するピンであり、前記ピンのそれぞれのサイズは、前記第1の開口部のひとつに挿入されるような大きさをしていることを特徴とする電極組立体。
【請求項4】
請求項2に記載の電極組立体であって、
隣接した対をなす前記第1の開口部は、隣接する対をなす前記レールの間の実質的に一様な第1の距離を提供するための実質的に一様な第1の間隔で隔てられていることを特徴とする電極組立体。
【請求項5】
請求項3に記載の電極組立体であって、
前記棒部材のそれぞれは、さらに、複数の第2の開口部を備え、前記棒部材のそれぞれは、前記第2の開口部又は前記第1の開口部のうちの少なくともひとつを露出させるように、前記溝部のひとつに位置決め可能になっていて、隣接する対をなす前記第2の開口部は、隣接する対をなす前記レールの間に実質的に一様な第2の距離を提供するための実質的に一様な第2の間隔で隔てられ、前記第2の間隔が前記第1の間隔と異なっていることを特徴とする電極組立体。
【請求項6】
請求項5に記載の電極組立体であって、
前記棒部材のそれぞれは、前記第1の間隔に関連した第1の識別子と、前記第2の間隔に関連した第2の識別子とを具備していることを特徴とする電極組立体。
【請求項7】
請求項1に記載の電極組立体であって、
前記レールのそれぞれは、さらに、第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部と第2の端部との間に長手方向に延びた支持面とを備え、前記レールのうち少なくともひとつの前記支持面の部分は、前記第1の端部に向けた方向に傾いて前記第1の端部に交差しており、前記支持面部分は、前記支持面上に装填されている基板について、垂直な配列ずれを修正するように働くことを特徴とする電極組立体。
【請求項8】
請求項1に記載の電極組立体であって、
前記レールのそれぞれは、さらに、第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部と第2の端部との間に長手方向に延びた支持面とを備え、前記レールのうち少なくともひとつの前記支持面の部分は、前記第1の端部に向けた方向に広がりをもって前記第1の端部に交差し、前記支持面部分は、前記支持面上に載置されている基板における横方向の配列ずれを修正するように働くことを特徴とする電極組立体。
【請求項9】
請求項1に記載の電極組立体であって、
前記レールのそれぞれは支持面を具備し、さらに、
前記レールと前記電極との間に着脱可能に挿入された、複数の高さ調整部材を備え、前記スペーサは前記電極から前記支持面を離間させる距離を増やすように協働することを特徴とする電極組立体。
【請求項10】
プラズマ処理装置において1以上の基板を支持するための電極組立体であって、該電極組立体は、
第1の溝部と、前記第1の溝部に対して実質的に平行に配置される第2の溝部とを具備せる電極と、
前記第1の溝部の中に設けられる第1の棒部材と、
前記第2の溝部の中に設けられる第2の棒部材と、
前記第1の棒部材と第2の棒部材との間に延在し、前記電極上に該基板を支持すべく協働する複数のレールであって、それぞれが前記レールを前記電極に着脱可能に取り付けために該第1の棒部材および第2の棒部材に着脱可能に結合される複数のレールとを備えることを特徴とする電極組立体。
【請求項11】
請求項10に記載の電極組立体であって、
前記第1の棒部材と前記第2の棒部材とのそれぞれは複数の開口部を具備し、前記開口部における隣接する対のそれぞれは、前記レールの隣接する対の間の距離を画定することを特徴とする電極組立体。
【請求項12】
請求項11に記載の電極組立体であって、
前記レールのそれぞれは、前記第1の棒部材中の前記開口部の一に挿入されるような大きさの第1のピンと、前記第2の棒部材に設けた前記開口部の一に挿入されるような大きさの第2のピンとを具備していることを特徴とする電極組立体。
【請求項13】
請求項10に記載の電極組立体であって、
前記第1の棒部材と前記第2の棒部材とのそれぞれは、複数の第1の開口部を備えた第1の側部と、複数の第2の開口部を備えた第2の側部とを具備し、前記第1の開口部における隣接する対は、前記レールの隣接する対の間の第1の距離を画定する第1の間隔だけ隔てられ、前記第2の開口部における隣接する対は前記レールの隣接する対の間の第2の距離を画定する第2の間隔だけ隔てられていることを特徴とする電極組立体。
【請求項14】
請求項13に記載の電極組立体であって、
前記第1の側部は前記第1の間隔に関連づけられた第1の識別子を備え、前記第2の側部は前記第2の間隔に関連づけられた第2の識別子を備えていることを特徴とする電極組立体。
【請求項15】
請求項14に記載の電極組立体であって、
前記第1の識別子と前記第2の識別子とのうちの少なくとも一方は、少なくとも一の英数字の文字を備えていることを特徴とする電極組立体。
【請求項16】
プラズマで基板を処理するための処理装置であって、該処理装置は、
不完全真空まで排気可能な処理空間を内包する真空チャンバと、
前記処理空間に処理ガスを導入するためであって、前記真空チャンバ内に画定されるガスポートと、
該処理ガスを該プラズマに変換するための電源と、
前記処理空間内に配置され、該電源に電気的に接続される電極組立体とを備え、
前記電極組立体は電極を有し、該電極は複数の第1の結合部材と、前記電極に関連付けられて前記電極上に基板を支持するために協働する複数のレールとを具備し、
前記レールのそれぞれは複数の第2の結合部材を具備し、前記第2の結合部材のそれぞれは前記レールを前記電極に着脱可能に取り付けるために前記第1の結合部材の一に脱着 可能に結合されることを特徴とする処理装置。
【請求項17】
請求項16に記載の処理装置
前記第1の結合部材は、さらに、複数の棒部材であって、それぞれが複数の第1の開口部を備え、該電極内に画定された実質的に平行な複数の溝部を備え、前記棒部材のそれぞれは、前記第1の開口部を露出させるべく、前記溝部の一に着脱可能に配置されていることを特徴とする処理装置。
【請求項18】
請求項17に記載の処理装置であって、
前記レールのそれぞれは前記棒部材の間に延在し、前記第2の結合部材のそれぞれは、対応する前記レールの一から突出するピンであり、前記ピンのそれぞれは、前記第1の開口部の一に挿入されるような大きさであることを特徴とする処理装置。
【請求項19】
請求項17に記載の処理装置
前記第1の開口部における隣接する対は、前記レールの隣接する対のそれぞれの間に実質的に均一な第1の距離を提供するための実質的に均一な第1の間隔だけ隔てられていることを特徴とする処理装置。
【請求項20】
請求項19に記載の処理装置であって、
前記棒部材のそれぞれはさらに複数の第2の開口部を備え、前記棒部材のそれぞれは、前記第2の開口部又は前記第1の開口部のうちの少なくともひとつを露出するように前記溝部の一に位置決め可能であって、前記第2の開口部における隣接する対は前記レールの隣接する対のそれぞれの間に実質的に均一な第2の距離を提供するための実質的に均一な第2の間隔だけ隔てられていて、前記第2の間隔は前記第1の間隔と異なっていることを特徴とする処理装置。
【請求項21】
請求項20に記載の処理装置であって、
前記棒部材のそれぞれは、前記第1の間隔に関連づけられた第1の識別子と、前記第2の間隔に関連づけられた第2の識別子とを具備していることを特徴とする処理装置。
【請求項22】
請求項16に記載の処理装置
前記レールのそれぞれはさらに、第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部と第2の端部との間に長手方向に延在する支持面とを備え、前記レールのうち少なくとも一の前記支持面の部分は前記第1の端部に向けた方向に傾くとともに前記第1の端部に交差しており、前記支持面部分は前記支持面上に載置されている基板に対して垂直な配列ずれを修正するように動作することを特徴とする処理装置。
【請求項23】
請求項16に記載の処理装置であって、
前記レールのそれぞれがさらに、第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部と第2の端部との間に長手方向に延びた支持面とを備え、前記レールのうち少なくともひとつの前記支持面の部分は、前記第1の端部に向けた方向に広がるとともに、前記第1の端部に交差しており、前記支持面部分は、前記支持面上に装填されている基板に対して横方向の配列ずれを修正するように動作することを特徴とする処理装置。
【請求項24】
請求項16に記載の処理装置であって、
前記レールのそれぞれは支持面を具備し、さらに、
前記レールと前記電極との間に着脱可能に挿入された複数の高さ調整部材を備え、前記スペーサは前記電極から前記支持面を離間させる距離を増やすように協働することを特徴とする処理装置。
【図1】
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2007−95695(P2007−95695A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−264246(P2006−264246)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(391019120)ノードソン コーポレーション (150)
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(391019120)ノードソン コーポレーション (150)
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
【Fターム(参考)】
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