説明

癌の処置および検出において有用な161P2F10Bと称される、核酸および対応タンパク質

新規遺伝子0161P2F10B(161P2F10Bとも称される)およびそのコードタンパク質、ならびにこれらの改変体が、記載され、ここで、161P2F10Bは、正常な成人組織中で組織特異的な発現を示し、表Iに列挙される癌において異常に発現される。結果として、161P2F10Bは、癌に対する、診断標的、予後標的、予防標的および/または治療標的を提供する。161P2F10B遺伝子またはそのフラグメント、あるいはそのコードタンパク質、またはその改変体、またはそのフラグメントは、体液性免疫応答または細胞性免疫応答を誘発するために使用され得;161P2F10Bと反応性である抗体またはT細胞は、能動免疫または受動免疫において使用され得る。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下:
a)図2のタンパク質の状態を調節する物質か、または
b)図2のタンパク質によって調節され、それによって図2のタンパク質を発現する細胞の状態を調節する分子、
を含有する、組成物。
【請求項2】
生理学的に受容可能なキャリアをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
ヒト単位投薬形態の請求項1に記載の組成物を含有する、薬学的組成物。
【請求項4】
前記物質が、抗体またはそのフラグメントを含み、該抗体またはそのフラグメントが、図2のタンパク質に関連するタンパク質に特異的に結合する、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
モノクローナルである、請求項4に記載の抗体またはそのフラグメント。
【請求項6】
ヒト抗体、ヒト化抗体またはキメラ抗体である、請求項4に記載の抗体。
【請求項7】
請求項4に記載の抗体を産生する非ヒトトランスジェニック動物。
【請求項8】
請求項5に記載の抗体を産生するハイブリドーマ。
【請求項9】
図2に記載のタンパク質を発現する細胞に対して細胞毒性剤または診断剤を送達する方法であって、該方法は、
請求項4に記載の抗体またはそのフラグメントに結合される、細胞毒性剤または診断剤を提供する工程;および、
該細胞を、抗体−薬剤またはフラグメント−薬剤結合体に曝露する工程、
を包含する、方法。
【請求項10】
前記物質が、抗体またはそのフラグメントをコードするポリヌクレオチドを含有し、該抗体またはそのフラグメントのいずれかが、図2のタンパク質に免疫特異的に結合する、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記物質が、図2のタンパク質に関連するタンパク質を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
図2に示される全アミノ酸配列に対して少なくとも90%相同である、請求項11に記載のタンパク質。
【請求項13】
前記物質が、以下:
a)図2のタンパク質の連続した8、9、10、または11アミノ酸のペプチド:
b)表VIII〜XXIのペプチド;
c)表XXII〜XLVのペプチド;または、
d)表XLVI〜XLIXのペプチド、
を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
前記物質が、図2のタンパク質のアミノ酸配列に由来する、CTLポリペプチドまたはそのアナログを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
前記エピトープが、図2の全アミノ酸配列ではないという条件によってさらに限定される、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記物質が、表VIII〜XXIに示されるCTLポリペプチドを含む、請求項14に記載の組成物。
【請求項17】
前記ポリペプチドが、図2のタンパク質の全アミノ酸配列ではないという条件によってさらに限定される、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記物質が、図2のアミノ酸配列由来の抗体ポリペプチドエピトープを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
前記エピトープが、図2の全アミノ酸配列ではないという条件によってさらに限定される、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
請求項18に記載の組成物であって、ここで、前記抗体エピトープが、図2の少なくとも5アミノ酸のペプチド領域を、該ペプチドの末端までの任意の整数増分で含み、ここで、該エピトープは、以下:
a)図5の親水性度プロフィールにおいて0.5を超える値を有するアミノ酸位置、
b)図6のヒドロパシープロフィールにおいて0.5未満の値を有するアミノ酸位置、
c)図7のパーセント接近可能残基プロフィールにおいて0.5を超える値を有するアミノ酸位置;
d)図8の平均可橈性プロフィールにおいて0.5を超える値を有するアミノ酸位置; e)図9のβ−ターンプロフィールにおいて0.5を超える値を有するアミノ酸位置; f)a)〜e)のうちの少なくとも2つの組み合わせ;
g)a)〜e)のうちの少なくとも3つの組み合わせ;
h)a)〜e)のうちの少なくとも4つの組み合わせ;または
i)a)〜e)の5つの組み合わせ;
から選択されるアミノ酸位置を含む、組成物。
【請求項21】
前記エピトープが、図2の全アミノ酸配列ではないという条件によってさらに限定される、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
請求項11のタンパク質をコードする、ポリヌクレオチド。
【請求項23】
図2に記載の核酸分子を含む、請求項22に記載のポリヌクレオチド。
【請求項24】
前記コードされるタンパク質が、図2の全アミノ酸配列ではないという条件によってさらに限定される、請求項22に記載のポリヌクレオチド。
【請求項25】
Tが、Uで置換される、請求項22に記載のポリヌクレオチド。
【請求項26】
前記物質が、図2の核酸配列のコード配列を含むポリヌクレオチドを含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項27】
請求項11に記載のさらなるタンパク質をコードする、さらなるヌクレオチド配列をさらに含む、請求項22に記載のポリヌクレオチド。
【請求項28】
請求項22に記載のポリヌクレオチドに完全に相補的であるポリヌクレオチドを含む、組成物。
【請求項29】
請求項25に記載のポリヌクレオチドに完全に相補的であるポリヌクレオチドを含む、組成物。
【請求項30】
請求項27に記載のポリヌクレオチドに完全に相補的であるポリヌクレオチドを含む、組成物。
【請求項31】
前記物質が、以下:
a)161P2F10Bコード配列を有するポリヌクレオチドを切断するリボザイム、または
b)該リボザイムをコードする核酸分子;
および、生理学的に受容可能なキャリア、
を含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項32】
前記物質が、ヒトT細胞を含み、ここで、該T細胞が、特定のHLA分子の状況で、161P2F10Bペプチド部分配列を特異的に認識する、請求項1に記載の組成物。
【請求項33】
図2のタンパク質を発現する癌細胞の増殖を阻害する方法であって、該方法は、請求項1に記載の組成物を該細胞に投与する工程を包含する、方法。
【請求項34】
図2のタンパク質を発現する癌細胞の増殖を阻害する請求項33に記載の方法であって、該方法は、抗体またはそのフラグメントを該細胞に投与する工程を包含し、該抗体またはそのフラグメントのいずれかが、161P2F10B−関連タンパク質に特異的に結合する、方法。
【請求項35】
図2のタンパク質を発現する癌細胞の増殖を阻害する請求項33に記載の方法であって、該方法は、161P2F10B−関連タンパク質を該細胞に投与する工程を包含する、方法。
【請求項36】
図2のタンパク質を発現する癌細胞の増殖を阻害する請求項33に記載の方法であって、該方法は、
161P2F10B−関連タンパク質に対するコード配列を含むポリヌクレオチド、または
161P2F10B−関連タンパク質に対するコード配列に相補的であるポリヌクレオチド、
を該細胞に投与する工程を包含する、方法。
【請求項37】
図2のタンパク質を発現する癌細胞の増殖を阻害する請求項33に記載の方法であって、該方法は、図2のタンパク質をコードするポリヌクレオチドを切断するリボザイムを該細胞に投与する工程を包含する、方法。
【請求項38】
図2のタンパク質および特定のHLA分子を発現する癌細胞の増殖を阻害する請求項33に記載の方法であって、該方法は、
ヒトT細胞を該癌細胞に投与する工程を包含し、ここで、該T細胞が、図2のタンパク質のペプチド部分配列を特異的に認識する一方、該部分配列が、特定のHLA分子の状況下に存在する、方法。
【請求項39】
請求項33に記載の方法であって、該方法は、単鎖モノクローナル抗体をコードするヌクレオチドを送達するベクターを投与し、それによって該コードされる単鎖抗体が、図2のタンパク質を発現する癌細胞内で細胞内的に発現される工程を包含する、方法。
【請求項40】
図2のタンパク質に対して指向される哺乳動物免疫応答を生じさせる方法であって、該方法は、哺乳動物の免疫系の細胞を、
a)161P2F10B−関連タンパク質、および/または
b)該タンパク質をコードするヌクレオチド配列
の一部に曝露し、それによって、免疫応答が、該タンパク質に対して生じさせられる工程、を包含する、方法。
【請求項41】
請求項40に記載の免疫応答を生じさせる方法であって、該方法は、
少なくとも1つのT細胞エピトープまたは少なくとも1つのB細胞エピトープを含む161P2F10B−関連タンパク質を提供する工程;および
該エピトープを、哺乳動物免疫系T細胞またはB細胞それぞれと接触させ、それによって、該T細胞またはB細胞が、活性化される工程、
を包含する、方法。
【請求項42】
請求項41に記載の方法であって、前記免疫系細胞が、B細胞であり、それによって前記誘導されたB細胞が、161P2F10B−関連タンパク質に対して特異的に結合する抗体を産生する、方法。
【請求項43】
請求項41に記載の方法であって、前記免疫系細胞が、細胞傷害性T細胞(CTL)であるT細胞であって、それによって、前記活性化されたCTLが、161P2F10B−関連タンパク質を発現する自己細胞を殺傷する、方法。
【請求項44】
請求項41に記載の方法であって、前記免疫系細胞が、ヘルパーT細胞(HTL)であるT細胞であって、それによって、前記活性化されたHTLが、サイトカインを分泌し、該サイトカインが、細胞傷害性T細胞(CTL)の細胞傷害性またはB細胞の抗体産生活性を助長する、方法。
【請求項45】
サンプル中において、161P2F10B−関連タンパク質または161P2F10B−関連ポリヌクレオチドの存在を検出する方法であって、該方法は、
該サンプルを、請求項1に記載の物質と接触させる工程であって、該物質が、161P2F10B−関連タンパク質または161P2F10B−関連ポリヌクレオチドそれぞれに特異的に結合する、工程、および
該物質と、該161P2F10B−関連タンパク質または該161P2F10B−関連ポリヌクレオチドそれぞれとの複合体の存在を測定する工程、
を包含する、方法。
【請求項46】
サンプル中の161P2F10B−関連タンパク質の存在を検出するための、請求項45に記載の方法であって、該方法は、
該サンプルを抗体またはそのフラグメントと接触させる工程であって、該抗体またはそのフラグメントのいずれかが、該161P2F10B−関連タンパク質と特異的に結合する工程;および
該抗体またはそのフラグメントと161P2F10B−関連タンパク質との複合体の存在を決定する工程
を包含する、方法。
【請求項47】
癌に罹患している患者または癌に罹患していることが疑われる患者から前記サンプルをとる工程をさらに包含する、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
サンプル中の図2のmRNAのタンパク質の存在を検出するための請求項45に記載の方法であって、該方法は、
少なくとも1つのプライマーを用いる逆転写によって該サンプルからcDNAを産生する工程;
該産生されたcDNAを、センスプライマーおよびアンチセンスプライマーとして161P2F10Bポリヌクレオチドを使用して増幅する工程であって、ここで該センスプライマーおよびアンチセンスプライマーとして使用される161P2F10Bポリヌクレオチドが、161P2F10B cDNAを増幅するように働く、工程;ならびに
該増幅された161P2F10B cDNAの存在を検出する工程
を包含する、方法。
【請求項49】
癌に罹患している患者または癌に罹患していることが疑われる患者からの生物学的サンプル中の1つ以上の161P2F10B遺伝子産物をモニタリングするための、請求項45に記載の方法であって、該方法は、
個体からの組織サンプル中の細胞によって発現される1つ以上の161P2F10B遺伝子産物の状態を決定する工程;
該決定された状態を、対応する正常サンプル中の1つ以上の161P2F10B遺伝子産物の状態と比較する工程;および
該正常サンプルに比較して、該サンプル中の1つ以上の161P2F10Bの異常な遺伝子産物の存在を同定する工程
を包含する、方法。
【請求項50】
請求項49に記載の方法であって、該方法は、161P2F10B mRNAの増加した遺伝子産物または161P2F10Bタンパク質の1つ以上が存在するか否かを決定し、それによって、前記正常組織産物に対する前記試験産物中の増加した遺伝子産物の1つ以上の存在が、癌の存在または状態を示す工程をさらに包含する、方法。
【請求項51】
前記癌が、表Iに示される組織に生じる、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
請求項4に記載の抗体であって、該抗体は、以下:
2002年11月7日にAmerican Type Culture Collection(ATCC;10801 University Blvd.,Manassas,VA 20110−2209 USA)に寄託され、寄託番号_____を割り当てられた、X41(3)15と命名されたハイブリドーマによって分泌されるモノクローナル抗体またはその結合領域;
2002年11月7日にAmerican Type Culture Collection(ATCC;10801 University Blvd.,Manassas,VA 20110−2209 USA)に寄託され、寄託番号_____を割り当てられた、X41(3)29と命名されたハイブリドーマによって分泌されるモノクローナル抗体またはその結合領域;
2002年11月7日にAmerican Type Culture Collection(ATCC;10801 University Blvd.,Manassas,VA 20110−2209 USA)に寄託され、寄託番号_____を割り当てられた、X41(3)37と命名されたハイブリドーマによって分泌されるモノクローナル抗体またはその結合領域;
2002年11月7日にAmerican Type Culture Collection(ATCC;10801 University Blvd.,Manassas,VA 20110−2209 USA)に寄託され、寄託番号_____を割り当てられた、X41(4)6と命名されたハイブリドーマによって分泌されるモノクローナル抗体またはその結合領域;
2002年11月7日にAmerican Type Culture Collection(ATCC;10801 University Blvd.,Manassas,VA 20110−2209 USA)に寄託され、寄託番号_____を割り当てられた、X41(3)17と命名されたハイブリドーマによって分泌されるモノクローナル抗体またはその結合領域;あるいは
2002年11月7日にAmerican Type Culture Collection(ATCC;10801 University Blvd.,Manassas,VA 20110−2209 USA)に寄託され、寄託番号_____を割り当てられた、X41(3)50と命名されたハイブリドーマによって分泌されるモノクローナル抗体またはその結合領域;
である、抗体。

【図1】
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【図2A−1】
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【図2A−2】
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【図2A−3】
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【図2A−4】
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【図2B−1】
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【図2B−2】
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【図2B−3】
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【図2C−1】
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【図2C−2】
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【図2C−3】
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【図2D−1】
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【図2D−2】
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【図2D−3】
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【図2E−1】
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【図2E−2】
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【図2E−3】
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【図2F−1】
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【図2F−2】
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【図2F−3】
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【図2G−1】
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【図2G−2】
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【図2G−3】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【公開番号】特開2008−188015(P2008−188015A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−43368(P2008−43368)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【分割の表示】特願2007−168300(P2007−168300)の分割
【原出願日】平成14年11月7日(2002.11.7)
【出願人】(500553659)アジェンシス,インコーポレイテッド (35)
【Fターム(参考)】