説明

発光ダイオードパッケージ、それを含む照明装置及び発光ダイオードパッケージの製造方法

【課題】発光ダイオードパッケージ、それを含む照明装置及び発光ダイオードパッケージの製造方法が開示される。
【解決手段】本発明の一側面に係ると、パッケージ基板と、パッケージ基板に実装される発光ダイオードチップと、発光ダイオードチップの上部から見た時、発光ダイオードチップにより形成される面を素子上面と定義するとき、素子上面の少なくとも一部を覆うように形成された波長変換層とを含み、波長変換層は素子上面から外れない範囲で形成され、素子上面に平行な平坦面及び平坦面と素子上面の角部を連結する曲面を有することを特徴とする発光ダイオードパッケージが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオードパッケージ、それを含む照明装置及び発光ダイオードパッケージの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発光ダイオード(light emitting diode)はキーパッド(key pad)、バックライト(back light)、信号灯、空港滑走路の案内灯、照明灯等の様々な分野に適用されている。また、発光ダイオードの適用分野が多様化するにつれて、これらをパッケージング(packaging)する技術の重要性が注目されている。
【0003】
従来技術による発光ダイオードパッケージは、パッケージ本体の内部に第1及び第2のリードフレーム(lead frame)が配置され、第1リードフレーム上に発光ダイオードチップが実装される。発光ダイオードチップと第1及び第2のリードフレームはワイヤ(wire)により電気的に接続される。この場合、パッケージ本体はカップ状を成しており、カップの内部には発光ダイオードチップとワイヤ等を保護するための樹脂部が形成される。このような樹脂部の内部には、発光ダイオードチップから放出された光が白色光となるように光の波長を変換する蛍光物質が分散されることができる。
【0004】
ところが、上記のような従来技術の場合は、発光ダイオードチップから発生した光が、上記樹脂部で多数の反射と散乱を繰り返してパッケージ本体、第1及び第2のリードフレーム等に入射されるため、各表面の吸収率と同じくらいエネルギーが損失するという問題がある。即ち、入射する光の量が1で、各表面の反射率がRであると、(1−R)の割合で入射光の一部が吸収されて消滅してしまうということである。
【0005】
また、カップ状のパッケージ本体の内部全体に樹脂部が充填され、このような樹脂部の表面全体から光が放出されるため、発光ダイオードパッケージのエタンデュ(etendue)が増加し、低エタンデュを有する光源を必要とする応用分野、例えば、カメラ用フラッシュ(flash)、自動車用ヘッドランプ(head lamp)、プロジェクタ(projector)用の光源等には適用することが困難である。ここで、エタンデュとは、光源の面積と放射光の立体角(solid angle)の積により求められた値であり、光源の面積が大きくなると、エタンデュは増加するようになる。
【0006】
さらに、従来技術によると、発光ダイオードチップの発光面上から光の色温度偏差が発生し、レンズ(lens)を介して放出された光の放射パターンを上部から見た時ブルズアイ(bull's eye)という色ムラが大きく発生するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、発光効率の向上と共に、発光ダイオードチップ上の発光面から均一な色温度を有する光が放出され、製品間の色温度偏差を低減できる発光ダイオードパッケージ、その製造方法及び該発光ダイオードパッケージを備えた照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面に係ると、パッケージ基板(package substrate)と、パッケージ基板に実装される発光ダイオードチップ(light emitting diode chip)と、発光ダイオードチップの上部から見た時、発光ダイオードチップにより形成される面を素子上面と定義するとき、素子上面の少なくとも一部を覆うように形成された波長変換層とを含み、波長変換層は素子上面から外れない範囲で形成され、素子上面に平行な平坦面及び平坦面と素子上面の角部を連結する曲面を有することを特徴とする発光ダイオードパッケージ(light emitting diode package)が提供される。
【0009】
発光ダイオードパッケージは、発光ダイオードチップの側面を取り囲むようパッケージ基板に形成される光反射層をさらに含むことができる。
【0010】
光反射層は、TiOを含む材質からなることができる。
【0011】
発光ダイオードパッケージは、波長変換層及び光反射層をカバーする光分散層をさらに含むことができる。
【0012】
光分散層は、SiOを含む材質からなることができる。
【0013】
発光ダイオードパッケージは、発光ダイオードチップ、光反射層及び光分散層を収容するキャビティ(cavity)が区画されるよう、パッケージ基板に形成されるダム(dam)をさらに含むことができる。
【0014】
ダムは、樹脂(resin)を含む材質からなることができる。
【0015】
発光ダイオードパッケージは、発光ダイオードチップをカバーする透明カバー層(transparent cover layer)をさらに含むことができる。
【0016】
パッケージ基板は、セラミック(ceramic)を含む材質からなることができる。
【0017】
波長変換層は、透明樹脂及び蛍光体を含む材質からなることができる。
【0018】
透明樹脂に対する蛍光体の重量比は2以上であることができる。
【0019】
発光ダイオードチップは、導電性物質からなる構造支持層と、構造支持層の一面に形成され、p型半導体層、活性層及びn型半導体層を備える発光構造物とを含むことができる。
【0020】
発光構造物は、構造支持層の一面の一部領域に形成され、素子上面は、発光構造物の一面と、構造支持層の一面のうち発光構造物が形成されない残りの領域とを含むことができる。
【0021】
発光ダイオードチップは、成長基板と、成長基板の一面に形成され、n型半導体層、活性層及びp型半導体層を備える発光構造物とを含み、活性層及びp型半導体層は、n型半導体層の一面の一部領域に形成されることができる。
【0022】
素子上面は、p型半導体層の一面と、n型半導体層の一面のうち活性層及びp型半導体層が形成されない残りの領域とを含むことができる。
【0023】
素子上面は、成長基板の他面であることができる。
【0024】
発光ダイオードパッケージは、発光ダイオードチップの素子上面に形成される電極パッド(electrode pad)をさらに含み、波長変換層は電極パッドをカバーするように形成されることができる。
【0025】
発光ダイオードパッケージは、パッケージ基板と電極パッドを電気的に接続するワイヤ(wire)をさらに含むことができる。
【0026】
波長変換層は、発光ダイオードチップの側面まで延長されることができる。
【0027】
発光ダイオードチップ及び波長変換層は複数からなり、複数の波長変換層は複数の発光ダイオードチップの各々の素子上面に形成されることができる。
【0028】
本発明の他の側面に係ると、上述の発光ダイオードパッケージを含む照明装置が提供される。
【0029】
本発明のさらに他の側面に係ると、パッケージ基板に発光ダイオードチップを実装するステップと、発光ダイオードチップの素子上面に透明樹脂、蛍光体及びソルベント(solvent)を含む混合物を塗布するステップとを含み、混合物を塗布するステップ中に、混合物から上記ソルベントが除去され、発光ダイオードチップの上部から見た時、上記発光ダイオードチップにより形成される面を素子上面と定義するとき、素子上面から外れない範囲で形成され、素子上面に平行な平坦面及び平坦面と素子上面の角部を連結する曲面を有する波長変換層が形成される、発光ダイオードパッケージの製造方法が提供される。
【0030】
ソルベントは、揮発性物質からなることができる。
【0031】
発光ダイオードパッケージの製造方法は、混合物を塗布するステップ中に、ソルベントが蒸発するよう、発光ダイオードチップの素子上面に塗布された混合物を加熱するステップをさらに含むことができる。
【0032】
混合物を塗布するステップは、ディスペンサ(dispenser)を用いて行うことができる。
【0033】
この場合、混合物を塗布するステップは、混合物が素子上面からディスペンサまでつながった状態を保持するよう混合物を連続的に塗布するステップを備えることができる。
【0034】
混合物を塗布するステップは、ディスペンサを発光ダイオードチップの上部で螺旋状またはジグザグ(zigzag)に移動させながら行うことができる。
【0035】
発光ダイオードパッケージの製造方法は、混合物を塗布するステップの後に、発光ダイオードチップの側面を取り囲むようパッケージ基板に光反射層を形成するステップをさらに含むことができる。
【0036】
光反射層は、TiOを含む材質からなることができる。
【0037】
発光ダイオードパッケージの製造方法は、光反射層を形成するステップの後に、波長変換層及び光反射層をカバーする光分散層を形成するステップをさらに含むことができる。
【0038】
光分散層は、SiOを含む材質からなることができる。
【0039】
発光ダイオードパッケージの製造方法は、光反射層を形成するステップの前に、発光ダイオードチップ、光反射層及び光分散層を収容するキャビティが区画されるよう、パッケージ基板にダムを形成するステップをさらに含むことができる。
【0040】
ダムはパッケージ基板の端部に形成され、発光ダイオードパッケージの製造方法は、光分散層を形成するステップの後に、ダムと、ダムが形成されたパッケージ基板の端部とを除去するステップをさらに含むことができる。
【0041】
ダムは、樹脂を含む材質からなることができる。
【0042】
ダムを形成するステップは、ディスペンサを用いて行うことができる。
【0043】
発光ダイオードパッケージの製造方法は、混合物を塗布するステップの後に、発光ダイオードチップをカバーする透明カバー層を形成するステップをさらに含むことができる。
【0044】
パッケージ基板は、セラミックを含む材質からなることができる。
【0045】
透明樹脂に対する蛍光体の重量比は2以上であることができる。
【0046】
発光ダイオードチップは、導電性物質からなる構造支持層と、構造支持層の一面に形成され、p型半導体層、活性層及びn型半導体層を備える発光構造物とを含むことができる。
【0047】
発光構造物は、構造支持層の一面の一部領域に形成され、素子上面は、発光構造物の一面と、構造支持層の一面のうち発光構造物が形成されない残りの領域とを含むことができる。
【0048】
発光ダイオードチップは、成長基板と、成長基板の一面に形成され、n型半導体層、活性層及びp型半導体層を備える発光構造物とを含み、活性層及びp型半導体層は、n型半導体層の一面の一部領域に形成されることができる。
【0049】
素子上面は、p型半導体層の一面と、n型半導体層の一面のうち活性層及びp型半導体層が形成されない残りの領域とを含むことができる。
【0050】
素子上面は、成長基板の他面であることができる。
【0051】
発光ダイオードチップの素子上面には電極パッドが形成され、混合物を塗布するステップは電極パッドをカバーするように行うことができる。
【0052】
発光ダイオードパッケージの製造方法は、発光ダイオードチップを実装するステップと混合物を塗布するステップの間に、ワイヤを用いてパッケージ基板と電極パッドを電気的に接続するステップをさらに含むことができる。
【0053】
混合物を塗布するステップは、発光ダイオードチップの素子上面及び側面に混合物を塗布するステップであることができる。
【0054】
発光ダイオードチップは複数からなり、混合物を塗布するステップは複数の発光ダイオードチップの各々の上面に混合物を塗布するステップであることができる。
【発明の効果】
【0055】
本発明によると、発光ダイオードパッケージの発光面の面積全体が減少することで発光ダイオードパッケージの発光効率が向上し、発光ダイオードチップ上部の発光面から均一な色温度を有する光が放出されることで光の色ムラが低減すると共に、製品間で発生し得る色温度の偏差を効果的に減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージの一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージの一実施例による波長変換層を示す概略図である。
【図3】図1に示した発光ダイオードパッケージの一実施例による色温度特性を示す図面である。
【図4】本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージの一実施例による発光ダイオードチップをそれぞれ示す断面図である。
【図5】本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージの一実施例による発光ダイオードチップをそれぞれ示す断面図である。
【図6】本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージの一実施例による発光ダイオードチップをそれぞれ示す断面図である。
【図7】本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージの他の実施例をそれぞれ示す断面図である。
【図8】本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージの他の実施例をそれぞれ示す断面図である。
【図9】本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージの他の実施例をそれぞれ示す断面図である。
【図10】本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージのさらに他の実施例を示す断面図である。
【図11】図10に示した発光ダイオードパッケージのさらに他の実施例を示す平面図である。
【図12】図10に示した発光ダイオードパッケージのさらに他の実施例の光度分布を示す図面である。
【図13】図10に示した発光ダイオードパッケージのさらに他の実施例による製品間の色散布を示す図面である。
【図14】本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージのさらに他の実施例をそれぞれ示す断面図である。
【図15】本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージのさらに他の実施例をそれぞれ示す断面図である。
【図16】本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージのさらに他の実施例をそれぞれ示す断面図である。
【図17】本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージのさらに他の実施例を示す概略図である。
【図18】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例を示した流れ図である。
【図19】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法による波長変換層の形成工程を説明するための図面である。
【図20】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法による波長変換層の形成工程を説明するための図面である。
【図21】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法による波長変換層の形成工程を説明するための図面である。
【図22】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例による各工程を示す断面図である。
【図23】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例による各工程を示す断面図である。
【図24】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例による各工程を示す断面図である。
【図25】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例による各工程を示す断面図である。
【図26】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例による各工程を示す断面図である。
【図27】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例による各工程を示す断面図である。
【図28】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例による各工程を示す断面図である。
【図29】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例による各工程を示す平面図である。
【図30】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例による各工程を示す平面図である。
【図31】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例による各工程を示す平面図である。
【図32】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例による各工程を示す平面図である。
【図33】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例による各工程を示す平面図である。
【図34】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例による各工程を示す平面図である。
【図35】本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージの製造方法の一実施例による各工程を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下、添付の図面を参照し、本発明による発光ダイオードパッケージ、それを含む照明装置及び発光ダイオードパッケージの製造方法の実施例を詳細に説明する。図面を説明するに当たり、同一または対応する構成要素については同じ参照符号を付し、これに対する重複説明は省略する。
【0058】
図1は本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージ100の一実施例を示す断面図である。
【0059】
本実施例によると、図1に示すように、パッケージ基板(package substrate)110、接着層114によりパッケージ基板110に実装され、ワイヤ(wire)130によりパッケージ基板110と電気的に接続される発光ダイオードチップ(light emitting diode chip)120、発光ダイオードチップ120の素子上面のみに形成される波長変換層140、発光ダイオードチップ120の周りに充填された光反射層150、及び発光ダイオードチップ120と光反射層150をカバーする光分散層160等を備える発光ダイオードパッケージ(light emitting diode package)100が提示される。ここで、素子上面とは、発光ダイオードチップ120を上部から見た時、発光ダイオードチップ120により形成される面を意味する。上部から見た時形成される面である点から、上記素子上面は、高さが互いに異なったり形成物質が異なる領域により形成される面であることができる。例えば、図5の場合、発光構造物123のp型半導体層124及びn型半導体層126等により一つの素子上面が形成されることができる。但し、本明細書において使用される「上面」、「下面」及び「側面」等の用語は図面を基準として示したが、その用語は素子が配置される方向に応じて実際に変更できる。
【0060】
このような本実施例によると、従来のように発光ダイオードの素子上面だけでなく、発光ダイオードの周囲全体が蛍光体144を含む樹脂部によりモールディング(molding)されるものではなく、発光ダイオードチップ120の素子上面のみに波長変換層140が形成されることで、発生した光の一部が樹脂部における反射及び散乱により周囲の構造物に吸収されるのを最小限に抑えて発光ダイオードパッケージ100の発光効率を向上でき、また、全体的な発光面積が減少し、低エタンデュ(etendue)が求められる多様な照明装置への活用の可能性を高めることができる。
【0061】
また、このような波長変換層140が発光ダイオードチップ120の素子上面の角部周辺領域を除き、上記素子上面に平行な平面146を成すように発光ダイオードチップ120の上面に形成されることで、発光ダイオードチップ120から発生した光が発光ダイオードチップ120の上部で均一な色温度を有するようになり、発生した光の色ムラが著しく低減することができる。
【0062】
また、波長変換層140は発光ダイオードチップ120がチップ単位に分離された後、各チップ毎の特性を考慮して適切な厚さに形成されることができるため、各発光ダイオードパッケージ100の製品間で発生し得る色温度の偏差を効果的に減少することができる。
【0063】
以下、図1から図6を参照し、本実施例による発光ダイオードパッケージ100の各構成についてより具体的に説明する。
【0064】
パッケージ基板110には、図1に示すように、回路パターン(circiut pattern)112が形成され、該回路パターン112には発光ダイオードチップ120が実装され、発光ダイオードチップ120の電極パッド(electrode pad)121は回路パターン112とワイヤボンディング(wire bonding)により電気的に接続されることができる。
【0065】
ここで、パッケージ基板110は、発光ダイオードパッケージ100の放熱特性及び発光効率を向上させるために、高耐熱性、優れた熱導電性、高反射効率等の特性を有するセラミック(ceramic)材質、例えば、Al、AlN等のような物質からなることができる。但し、パッケージ基板110の物質はこれに限らず、発光ダイオードパッケージ100の放熱特性及び電気的接続関係等を考慮して多様な物質を使用できる。
【0066】
また、上述のセラミック基板以外にも、印刷回路基板(printed circuit board)またはリードフレーム(lead frame)等も本実施例のパッケージ基板110として使用できる。
【0067】
発光ダイオードチップ120は、図1に示すように、パッケージ基板110に実装される。即ち、発光ダイオードチップ120は接着層114によりパッケージ基板110に接着され、発光ダイオードチップ120に形成された電極パッド121はワイヤ130によりパッケージ基板110の回路パターン112と電気的に接続されることができる。
【0068】
ここで、発光ダイオードチップ120は垂直または水平構造等の多様な構造を有することができ、このような構造によってワイヤボンディングまたはフリップチップボンディング(flip−chip bonding)等の多様な方式によりパッケージ基板110と電気的に接続されることができる。このような発光ダイオードチップ120の具体的な構造については図4から図6を参照してより具体的に後述する。
【0069】
また、接着層114は、上述の発光ダイオードチップ120の構造によって導電性または非導電性物質からなることができ、このような接着層114の材質については図4から図6を参照して後述する。
【0070】
図2は、本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージ100の一実施例の波長変換層140を示す概略図である。
【0071】
波長変換層140は、発光ダイオードチップ120から発生した光の一部の波長を変換することができ、このように波長変換された一部の光が波長変換されない残りの光と混合されることで、発光ダイオードパッケージ100から白色光が放出され得る。
【0072】
例えば、発光ダイオードチップ120が青色光を放出する場合、黄色蛍光体144を含有する波長変換層140を用いることで白色光が生成され、発光ダイオードチップ120が紫外線光を放出する場合、赤色、緑色、青色蛍光体144が混合された波長変換層140を用いることで白色光が形成されることができる。それ以外にも、白色光を生成するために使用する発光ダイオードチップ120及び蛍光体144の種類としては様々な組み合わせが可能である。
【0073】
このような波長変換層140は、図1及び図2に示すように、発光ダイオードチップ120の素子上面のみに形成され、表面が上記素子上面に平行な平面146と、このような平面146と上記素子上面の角部を連結する曲面148とからなることができる。
【0074】
即ち、波長変換層140は、図1及び図2に示すように、上記素子上面の領域から外れないように形成され、上記素子上面の中央領域には、表面が上記素子上面に平行な平面146を有するように波長変換層140が形成され、上記素子上面の角部と隣接する領域には、表面が平面146と上記素子上面の角部を連結する曲面148を有するように波長変換層140が形成されることができる。
【0075】
ここで、上述したように、発光ダイオードチップ120の素子上面は、発光ダイオードチップ120から光が放出される経路に提供される光放出面を意味し、発光ダイオードチップ120の構造に応じて、同じ高さを有する単一面であったり、または、互いに段差が存在するが、これらを上部から見たとき一つの面に見える複数の面であることができる。これについての具体的な説明は、発光ダイオードチップ120の構造に関する図4から図6を参照しながら後述する。
【0076】
また、波長変換層140の平面146は、図1に示すように、発光ダイオードチップ120の素子面と物理的に平行な場合または全高が同じ場合のみならず、工程上不可避に高さの偏差が発生する場合までを含む概念として解釈すべきである。例えば、波長変換層140の平面146の高さは、その平均値を基準に約−10%から約+10%の範囲で変動できる。
【0077】
さらに、波長変換層140の平面146が形成される中央領域の幅は、図1に示す断面図を基準に発光ダイオードチップ120の素子上面の中央から上面の両側角部までのそれぞれの長さの約70%に該当する2つの地点間の長さであることができ、このような波長変換層140の平面146の幅は波長変換層140を形成するための混合物の粘性等のような材料の物理的特性、混合物の加熱温度等のような工程条件に応じて様々に変動できる。
【0078】
波長変換層140は、図2に示すように、透明樹脂142及び蛍光体144を含む材質からなることができ、発光ダイオードチップ120の上面の中央領域に形成された波長変換層140の厚さは、例えば、30μmから150μmの範囲で設定されることができる。
【0079】
波長変換層140により変換された光と発光ダイオードチップ120から放出された光が混合されることで、発光ダイオードパッケージ100は白色光を放出できる。例えば、発光ダイオードチップ120が青色光を放出する場合には黄色蛍光体を使用でき、発光ダイオードチップ120が紫外光を放出する場合は赤色、緑色、青色の蛍光体を混合して使用できる。その他にも、白色を発光するための発光ダイオードチップ120及び蛍光体の色は様々な組み合わせが可能である。また、白色に制限されず、緑色、赤色等の波長変換物質のみを塗布して該当の色を放出する光源の具現も可能である。
【0080】
具体的には、発光ダイオードチップ120から青色光が放出される場合、赤色蛍光体としてはMAlSiNx:Re(1≦x≦5)の窒化物系蛍光体及びMD:Reの硫化物系蛍光体等が挙げられる。ここで、MはBa、Sr、Ca、Mgの中から選択された少なくとも1種であり、DはS、Se及びTeの中から選択された少なくとも1種であり、ReはEu、Y、La、Ce、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、F、Cl、Br及びIの中から選択された少なくとも1種である。また、緑色蛍光体としてはMSiO:Reのケイ酸塩系蛍光体、MA:Reの硫化物系蛍光体、β−SiAlON:Reの蛍光体、MA':Re'の酸化物系蛍光体等が挙げられ、MはBa、Sr、Ca、Mgの中から選択された少なくとも1種の元素であり、AはGa、Al及びInの中から選択された少なくとも1種であり、DはS、Se及びTeの中から選択された少なくとも1種であり、A'はSc、Y、Gd、La、Lu、Al及びInの中から選択された少なくとも1種であり、ReはEu、Y、La、Ce、Nd、Pm、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、F、Cl、Br及びIの中から選択された少なくとも1種であり、Re'はCe、Nd、Pm、Sm、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、F、Cl、Br及びIの中から選択された少なくとも1種であることができる。
【0081】
一方、蛍光体に代わり、または蛍光体と共に、波長変換層140には量子ドット(Quantum Dot)が備えられてもよい。量子ドットは、コア(core)とシェル(shell)からなるナノクリスタル粒子であり、コアのサイズは約2nm〜100nmの範囲にある。また、量子ドットはコアのサイズを調節することで青色B、黄色(Y)、緑色G、赤色(R)のような多様な色を発光する蛍光物質として使用でき、II−VI族の化合物半導体(ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、HgS、HgSe、HgTe、MgTe等)、III−V族の化合物半導体(GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSb、AlAs、AlP、AlSb、AlS等)またはIV族の半導体(Ge、Si、Pb等)の中から少なくとも2種の半導体を異種接合することで量子ドットを成すコアとシェルの構造を形成できる。この場合、量子ドットのシェルの外側でシェル表面の分子結合を終了させたり、量子ドットの凝集を抑えてシリコン樹脂やエポキシ樹脂等の樹脂への分散性を向上させたり、または、蛍光体の機能を向上させるためにオレイン酸(Oleic acid)のような物質を用いた有機配位子(Organic ligand)を形成することができる。このような量子ドットは水または空気に弱い特性を示し、特に、基板のメッキパターンまたはパッケージのリードフレームと接触する場合、化学反応が生じ得る。後述するように、波長変換層140を発光ダイオードチップ120の素子上面のみに適用することで上記メッキパターンまたはリードフレームとの接触を防止し、信頼性を向上させることができる。従って、以下に例示するように蛍光体を波長変換物質とする場合にも、蛍光体を量子ドットに置換したり、蛍光体に量子ドットを付加することができる。
【0082】
また、透明樹脂142に対する蛍光体144の重量比は2以上であることができる。これにより、透明樹脂142は、図2に示すように透明樹脂142は蛍光体144の粒子を互いに接着させる機能を行うようになり、該透明樹脂142は、例えばシリコン(silicone)、エポキシ(epoxy)またはこれらが混合された材質からなることができる。
【0083】
このような蛍光体144の割合は、従来の蛍光体の透明樹脂に対する重量比が1/10〜1に過ぎないことと比較して著しく高く、このような割合により蛍光体144と透明樹脂142の混合物は粘性が増加し、発光ダイオードチップ120の素子上面における流動性が減少するようになる。これにより、蛍光体と透明樹脂の低粘性による表面張力の影響で波長変換層が全体的に曲面を成して形成されるのを防止し、波長変換層140が発光ダイオードチップ120の素子上面に均一な厚さで形成されるようになる。これについては図18から図35を参照し、発光ダイオードパッケージ200の製造方法を提示しながらより詳細に説明する。
【0084】
このような本実施例によると、波長変換層140が発光ダイオードチップ120の素子上面のみに形成されることで、発光ダイオードの素子上面だけでなく発光ダイオードの周囲全体が蛍光体でモールディングされる従来技術に比べて周辺構造物による吸収を最小限に抑えることができるため、発光ダイオードパッケージ100の発光効率が向上し、従来のように蛍光体のモールディングのためのパッケージ本体が要求されないため、発光ダイオードパッケージ100のサイズを著しく低減することができる。
【0085】
また、実質的な発光面積が発光ダイオードチップ120の素子上面に局限され、光源の面積当たりの光量の増加により低エタンデュが求められる多様な照明装置に本発光ダイオードパッケージ100をさらに積極的に活用できる。
【0086】
また、波長変換層140が発光ダイオードチップ120の素子上面に平行な平面146を有するように形成することで、発光ダイオードパッケージ100はより均一な光を放出できる。即ち、発光ダイオードチップ120の素子上面の角部の以外には波長変換層140が均一な厚さで形成され、光経路の長さも同様になるため、発光ダイオードチップ120から発生した光は波長変換層140を通過し、波長が変化しても均一な色温度を有することができる。
【0087】
図3は図1に示した発光ダイオードパッケージ100の一実施例の色温度特性を示す図面である。以下、図3を参照し、上述の効果についてより具体的に説明する。
【0088】
図3は本実施例による発光ダイオードパッケージ100の放射角による色温度特性Aと、従来のパッケージ本体の内部全体に蛍光体を含有する樹脂をモールディングした発光ダイオードパッケージの放射角による色温度特性Bとを比較して示したグラフである。
【0089】
図3に示すように、従来技術の場合Bは放射角による色温度の偏差が最大322Kにまで発生し、色ムラが大きくなる。これに対し、本実施例による発光ダイオードパッケージ100の場合Aは放射角による色温度の偏差が従来技術の半分以下の最大126Kに過ぎないため、色ムラなく均一な光放出が可能となる。
【0090】
一方、波長変換層140には、蛍光体144及び透明樹脂142と共に透明微細粒子がさらに含まれてもよい。このような透明微細粒子としてはSiO、TiO、Al等の物質を用いることができる。このように波長変換層140に含有される透明微細粒子の割合を適切に調節することで、外部に放出される光の色温度を所望の水準に設定でき、例えば、透明微細粒子は蛍光体144に対して1/2以下の重量比を有することができる。
【0091】
光反射層150は、図1に示すように、発光ダイオードチップ120の側面を取り囲むようパッケージ基板110に形成される。このような光反射層150は、例えば、ディスペンシング(dispensing)またはモールディングにより、TiO等と共に入射される光を反射させる反射材を含む物質を発光ダイオードチップ120の周囲に充填することで形成されることができる。
【0092】
この場合、光反射層150は図1に示すように、発光ダイオードチップ120の素子上面に形成された波長変換層140の高さに相応する高さに形成できるため、波長変換層140は光反射層150によりカバーできないこともある。
【0093】
このように発光ダイオードチップ120の周りに光反射層150が形成されることで、後述する光分散層160に入射されて外部に放出されず、反射された光が再び光分散層160側に反射されて外部に放出されることができるため、結果的に発光ダイオードパッケージ100の輝度が向上される。
【0094】
このような光反射層150は、パッケージ基板110上に形成されるダム(dam、図9の170)により区画されたキャビティ(cavity)172の内部に形成されることができる。上記ダム(図9の170)は、光反射層150及び後述する光分散層160が形成された後、発光ダイオードパッケージ100を単位パッケージごとにダイシング(dicing)する工程で除去されることができる。
【0095】
この場合、ダム(図9の170)は緩衝材質の樹脂(resin)からなることができる。そのため、上述したように、セラミック材質からなるパッケージ基板110が製造工程において加熱及び冷却によって膨張及び収縮してもダム(図9の170)がその膨張及び収縮の程度に応じて変形されることができ、パッケージ基板110の歪み等が効果的に防止され、パッケージ基板110の材質としてより優れた熱抵抗性を有するAlNを適用できるようになる。
【0096】
このようなダム(図9の170)の形成及び除去については、図18から図35を参照し、発光ダイオードパッケージ200の製造方法を提示しながら詳細に説明する。
【0097】
光分散層160は、図1に示すように、光反射層150及び光反射層150によりカバーされない波長変換層140をカバーするように形成されることができる。このような光分散層160は、例えば、ディスペンシングによりSiO等と共に入射される光を分散させる分散材を含む物質を光反射層150と波長変換層140上に塗布することで形成されることができる。
【0098】
また、光反射層150も上述のダム(図9の170)により区画されたキャビティ(図9の172)内に形成されることができ、発光ダイオードパッケージ100を単位パッケージごとにダイシングする工程で除去されることができる。
【0099】
このように光反射層150と波長変換層140をカバーするように光分散層160が形成されることで、発光ダイオードチップ120から発生した光が分散されながら外部に放出されることができ、発光ダイオードパッケージ100の光均一度がより向上することができる。
【0100】
以下、図4から図6を参照し、本実施例に適用できる多様な構造の発光ダイオードチップ120について説明する。
【0101】
図4から図6は本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージ100の一実施例の発光ダイオードチップ120をそれぞれ示す断面図である。
【0102】
先ず、図4を参照すると、垂直構造の発光ダイオードチップ120が提示される。
【0103】
このような発光ダイオードチップ120は、図4に示すように、構造支持層122及びその上部に形成された発光構造物123を備えることができ、発光構造物123はp型半導体層124、活性層125及びn型半導体層126からなることができる。
【0104】
構造支持層122は、図4に示すように、発光構造物123を構造的に支持する機能を行うと共に、パッケージ基板110の回路パターン(図1の112)上に導電性接着層114により接着され、p型電極としてパッケージ基板(図1の110)と発光ダイオードチップ120との電気的接続を具現する機能を行うことができる。
【0105】
従って、構造支持層122は、例えば、Au、Ni、Al、Cu、W、Si、Se、GaAsまたはこれらのうち2種以上の組み合わせによる導電性物質からなり、接着層114も導電性を有するソルダー(solder)またはペースト(paste)等からなる。
【0106】
発光構造物123は、図4に示すように、構造支持層122上にp型半導体層124、活性層125、n型半導体層126の順に形成され、GaAs、AlGaAs、GaN、InGaInP等のような化合物半導体からなり光を発生させることができる。
【0107】
また、n型半導体層126上には、図4に示すように、n型電極の機能を行う電極パッド121が形成され、このような電極パッド121はパッケージ基板(図1の110)の回路パターン(図1の112)とワイヤ130を介して電気的に接続されることができる。
【0108】
発光構造物123は、図4に示すように、構造支持層122の一面の角部以外の一部領域に形成されることができ、このような発光構造物123の形状は発光ダイオードチップ120をチップ単位に分離するためのエッチング(etching)工程により得られる。
【0109】
この場合、発光ダイオードチップ120の素子上面は、図4に示すように、発光構造物123の一面、即ちn型半導体層126の上面と、構造支持層122の一面のうち発光構造物123が形成されない残りの角部領域と定義されることができる。
【0110】
従って、波長変換層140は、図4に示すように発光ダイオードチップ120の素子上面であるn型半導体層126の上面と、構造支持層122の一面の角部領域に形成されることができ、上述したように、中央領域は表面が平面146となるように形成され、角部領域は表面が曲面148となるように形成される。この場合にも、波長変換層140は構造支持層122の一面の角部hから外れない範囲内で形成される。
【0111】
また、波長変換層140は発光ダイオードチップ120が実装され、電極パッド121と回路パターン(図1の112)間のワイヤボンディングも行われた状態で形成されるため、図4に示すように、電極パッド121のみならずワイヤ130の一部、即ち、電極パッド121との結合部であるボンディング部を埋め込むようになる。
【0112】
その次に、図5を参照すると、水平構造の発光ダイオードチップ120が提示される。
【0113】
図5に示す発光ダイオードチップ120は、成長基板127及びその上部に形成された発光構造物123を備えることができ、発光構造物123はn型半導体層126、活性層125及びp型半導体層124からなることができる。
【0114】
成長基板127としてはサファイア基板等が用いられ、n型半導体層126、活性層125及びp型半導体層124からなる発光構造物123が成長基板127に成長されることで形成されることができる。また、成長基板127は絶縁体であるため、非導電性物質からなる接着層114によりパッケージ基板110に物理的に接着されることができる。
【0115】
活性層125及びp型半導体層124は、図5に示すように、n型半導体層126の一面の一部領域に形成されることができる。上記構造は、n型半導体層126上に活性層125及びp型半導体層124を成長させた後、活性層125及びp型半導体層124の一部をメサ(mesa)エッチングすることで形成されることができる。
【0116】
図5には、活性層125及びp型半導体層124がメサエッチングされた段差が誇張して示されているが、実際の段差は成長基板127の厚さに比べ極めて小さい水準となり得る。
【0117】
n型半導体層126及びp型半導体層124には、図5に示すように、それぞれn型電極及びp型電極としての機能を行う電極パッド121がそれぞれ形成され、このような電極パッド121は、図5に示すようにパッケージ基板(図1の110)の回路パターン(図1の112)とそれぞれワイヤ130を用いて電気的に接続されることができる。
【0118】
発光ダイオードチップ120の素子上面は、図5に示すように、p型半導体層124の上面と、活性層125及びp型半導体層124がメサエッチングされ、n型半導体層126の一面のうち活性層125及びp型半導体層124が形成されずに露出した残りの領域と定義されることができる。
【0119】
従って、波長変換層140は図5に示すように、発光ダイオードチップ120の素子上面であるp型半導体層124の上面と活性層125及びp型半導体層124がメサエッチングされて露出したn型半導体層126の一部領域に形成されることができ、上述したように、中央領域は表面が平面146となるように形成され、角部領域は表面が曲面148となるように形成される。この場合にも、波長変換層140はn型半導体層126の角部から外れない範囲内で形成される。
【0120】
また、垂直構造と同様に、波長変換層140は発光ダイオードチップ120が実装され、電極パッド121と回路パターン(図1の112)間のワイヤボンディングが行われた状態で形成されるため、図5に示すように、電極パッド121及びワイヤ130の一部を埋め込むことができる。
【0121】
次いで、図6を参照すると、フリップチップ方式によりパッケージ基板110に実装される発光ダイオードチップ120が提示される。
【0122】
このような発光ダイオードチップ120は、図6に示すように、成長基板127及びその下部に形成された発光構造物123を備えることができ、発光構造物123は上から下に向かってn型半導体層126、活性層125及びp型半導体層124の順からなることができる。
【0123】
図6に示す発光ダイオードチップ120の場合、基本的な構造は図5に示す水平構造の発光ダイオードチップ120と類似しているが、パッケージ基板(図1の110)とワイヤボンディングではなくフリップチップ方式により電気的に接続されるという点において相違がある。
【0124】
即ち、図6に示すように、ソルダーバンプ(solder bump)等のような導電性接着層114により、n型半導体層126及びp型半導体層124にそれぞれ形成された電極パッド121がパッケージ基板(図1の110)の回路パターン(図1の112)に物理的に接着しながら電気的に接続されることができる。
【0125】
この場合、発光ダイオードチップ120の素子上面は、図6に示すように成長基板127の上面と定義されることができる。
【0126】
従って、波長変換層140は図6に示すように、発光ダイオードチップ120の素子上面である成長基板127の上面に形成されることができ、上述したように、中央領域は表面が平面146となるように形成され、角部領域は表面が曲面148となるように形成される。この場合、波長変換層140は成長基板127の角部から外れないように形成される。
【0127】
以下、図7から図9を参照し、本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージ100の他の実施例について説明する。
【0128】
図7から図9は、本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージ100の他の実施例をそれぞれ示す断面図である。
【0129】
以下、図7から図9に示す各実施例を提示するに当たり、上述の実施例を通じて説明した同一または類似する構成については具体的な説明を省略し、上述の実施例との構成上の相違点を中心に説明する。
【0130】
図7を参照すると、パッケージ基板110にキャビティ172が形成され、該キャビティ172内に発光ダイオードチップ120、光反射層150及び光分散層160が収容された発光ダイオードパッケージ100の実施例が示されている。
【0131】
図1に示す実施例では、別途のダム(図9の170)により区画されたキャビティ172内に光反射層150及び光分散層160が形成された後、発光ダイオードパッケージ100をパッケージ単位に分離するダイシング工程によりダム(図9の170)が除去されることで形成された発光ダイオードパッケージ100を提示している。
【0132】
しかし、図7に示すように、パッケージ基板110自体にキャビティ172を形成して光反射層150及び光分散層160を形成することもできるが、その時の発光ダイオードパッケージ100には最終製品にキャビティ172が残存するようになる。
【0133】
図8を参照すると、パッケージ基板110が第1基板116及び第2基板118からなり、第2基板118に発光ダイオードチップ120、光反射層150及び光分散層160を収容するキャビティ172が形成された発光ダイオードパッケージ100の実施例が示されている。
【0134】
図1に示す実施例とは異なり、本実施例の場合は、図8に示すように、キャビティ172が形成された第2基板118を第1基板116に積層することで、発光ダイオードチップ120を実装し光反射層150及び光分散層160を形成するための空間を確保することができる。
【0135】
このような第1基板116及び第2基板118は、高耐熱性、優れた熱導電性、高反射効率等の特性を有するセラミック材質、例えば、Al、AlN等からなることができる。
【0136】
図9を参照すると、パッケージ基板110にキャビティ172を区画するダム170が形成され、該キャビティ172内に発光ダイオードチップ120、光反射層150及び光分散層160が収容された発光ダイオードパッケージ100の実施例が示されている。
【0137】
本実施例では、図1に示す実施例と同様に、樹脂からなるダム170を基板に形成し、発光ダイオードチップ120を実装し光反射層150及び光分散層160を形成するためのキャビティ172を区画するようになるが、このようなダム170が最終製品に残存しているという点において図1に示す実施例との相違がある。
【0138】
図1に示す実施例を通じて説明したように、ダム170は緩衝材質の樹脂からなることができる。そのため、セラミック材質からなるパッケージ基板110が発光ダイオードパッケージ100の製造工程または発光ダイオードパッケージ100の作動過程で加熱及び冷却によって膨張及び収縮してもダム170がその膨張及び収縮の程度に応じて変形されることができ、パッケージ基板110の歪み等が効果的に防止されると共に、熱抵抗性の側面で長所を有するAlNをパッケージ基板110の材質として利用できるようになる。
【0139】
一方、図7から図9にそれぞれ示した発光ダイオードパッケージ100には図4に示す垂直構造の発光ダイオードチップ120が適用されたが、これらの実施例にはこのような垂直構造の発光ダイオードチップ120に限らず、図5及び図6に示す発光ダイオードチップ120とその他の構造の発光ダイオードチップも適用することができる。
【0140】
以下、図10から図13を参照し、本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージ100のさらに他の実施例について説明する。
【0141】
図10は本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージ100のさらに他の実施例を示す断面図である。図11は、図10に示した発光ダイオードパッケージ100のさらに他の実施例を示した平面図である。
【0142】
以下、図10に示す実施例を提示するに当たり、上述の実施例を通じて説明した同一または類似する構成については具体的な説明を省略し、上述の実施例との構成上の相違点を中心に説明する。
【0143】
本実施例では、図10に示すように、発光ダイオードチップ120が一定の間隔で複数配置され、これにより波長変換層140も各発光ダイオードチップ120の素子上面に複数形成されるという点において図1に示す実施例との相違がある。
【0144】
また、本実施例では、図10に示すように、光反射層150は発光ダイオードチップ120の側面の周りと発光ダイオードチップ120間の離隔された空間に充填されることができる。
【0145】
本実施例によると、発光ダイオードチップ120が離隔された間の空間に光反射層150が充填され、これら発光ダイオードチップ120及び光反射層150の上部に光分散層160が形成されることで、発光ダイオードチップ120と間の離隔された空間部分の光度が向上し、結果的に、複数の発光ダイオードチップ120が実装された発光ダイオードパッケージ100の全体的な光度分布がより均一となり得る。
【0146】
即ち、従来のパッケージ本体の内部に蛍光体を含有する樹脂部をモールディングする発光ダイオードパッケージの場合、発光ダイオードチップ間の離隔された空間部分に暗部が存在していたが、本実施例では、図10に示すように、波長変換層140を発光ダイオードチップ120の素子上面のみに均一に形成し、発光ダイオードチップ120間の空間に光反射層150を、波長変換層140と光反射層150上に光分散層160を形成することで、発光ダイオードチップ120間の離隔された空間部分の光度を改善してより均一な光度分布を形成することができる。
【0147】
より具体的には、上述したように、光分散層160は発光ダイオードチップ120から放出された光をより均一に分散させ、光反射層150は光分散層160から反射された光を再び外部に向かって発射させることができるため、従来の暗部に該当する発光ダイオードチップ120間の離隔された空間部分の光度が著しく向上することができる。
【0148】
図12は、図10に示した発光ダイオードパッケージ100のさらに他の実施例の光度分布を示す図面である。図12を参照し、このような暗部の改善効果について詳しく説明する。
【0149】
図12は、図11に示すXX線に沿って切断した断面による発光ダイオードパッケージ100の2次元光度分布を示したグラフであり、本実施例による発光ダイオードパッケージ100の光度分布Cと、従来のパッケージ本体の内部全体に蛍光体を含有する樹脂をモールディングした発光ダイオードパッケージの光度分布Dを比較して示している。
【0150】
図12に示すように、暗部領域に該当する発光ダイオードチップ120の間の空間の光度は、本実施例の発光ダイオードパッケージCが従来技術Dに比べて増加し、具体的にはその差Gが約45a.u.以上に達する。このように本実施例による発光ダイオードパッケージ100は、複数の発光ダイオードチップ120間の領域における暗部の形成が最小限に抑えられるため、結果的に、発光ダイオードパッケージ100の全体的な光度分布がより均一となり得る。
【0151】
また、本実施例によると、波長変換層140はチップ単位に分離されたそれぞれの発光ダイオードチップ120の個別的な特性を考慮して適切な厚さに形成されることができるため、それぞれの発光ダイオードパッケージ100の製品間で発生し得る色温度の偏差が効果的に減少することができる。
【0152】
具体的には、ウェーハレベル蛍光体膜の形成方法、即ち、発光ダイオードチップ120をチップ単位に分離する前に一括的に蛍光体膜を形成する場合と比較すると、この場合の蛍光体膜は各チップ間の発光特性が反映されない状態で同じ厚さに適用され、本発明に比べて色温度の偏差が大きくなるしかないが、本実施例の場合は、上述したように波長変換層140は各チップの特性に応じて互いに異なる厚さに形成されることができるため、それぞれの発光ダイオードパッケージ100における製品間の色温度偏差が効果的に減少することができる。
【0153】
図13は、図10に示した発光ダイオードパッケージ100のさらに他の実施例による製品間の色散布を示す図面である。図13を参照し、上述における製品間の色温度偏差の減少効果についてより具体的に説明する。
【0154】
図13は、実装された発光ダイオードチップ120の電力が390mW〜410mWであり、中心波長が445nm〜450nmの分布を有し、発光ダイオードチップ120が750mAの電流で駆動されるとき、本実施例の発光ダイオードパッケージ100における製品間の色温度分布E、及び従来技術によってパッケージ本体の内部に蛍光体を含有する樹脂部をモールディングした発光ダイオードパッケージにおける製品間の色温度分布Fをそれぞれ示したCIE色座標系である。
【0155】
図13に示すように、本実施例による発光ダイオードパッケージ100の場合Eは、製品間の色散布が約176Kと従来技術Fの約40%未満に該当する。このように本実施例による発光ダイオードパッケージ100は、上述したように、それぞれの発光ダイオードチップ120の厚さを個別的かつ精密に制御することで波長変換層140が形成されることができるため、それぞれの発光ダイオードパッケージ100における製品間の色温度偏差を著しく低減することができる。
【0156】
以下、図14から図17を参照し、本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージ100のさらに他の実施例について説明する。
【0157】
図14から図16は本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージ100のさらに他の実施例をそれぞれ示す断面図である。図17は本発明の一側面に係る発光ダイオードパッケージ100のさらに他の実施例を示す概略図である。
【0158】
以下、図14から図17に示す各実施例を提示するに当たり、上述の実施例を通じて説明した同一または類似する構成については具体的な説明を省略し、上述の実施例との構成上の相違点を中心に説明する。
【0159】
先ず、図14を参照すると、キャビティ172が形成されたパッケージ基板110に複数の発光ダイオードチップ120が実装され、透明カバー層(transparent cover layer)180がキャビティ172をカバーする発光ダイオードパッケージ100の実施例が示されている。
【0160】
図10に示す実施例とは異なり、本実施例の場合は、図14に示すようにパッケージ基板110自体にキャビティ172が形成され、発光ダイオードチップ120をカバーするためのレンズ(lens)、グラス層(glass layer)等の透明カバー層180がパッケージ基板110に積層されることができる。
【0161】
また、本実施例では、図14に示すように、光分散層(図10の160)と光反射層(図10の150)を省略し、図5に示す水平構造の発光ダイオードチップ120をパッケージ基板110に複数実装することができる。
【0162】
その次に、図15を参照すると、パッケージ基板110にダム170が形成され、ダム170により区画されるキャビティ172に複数の発光ダイオードチップ120が実装され、光反射層150及び光分散層160が形成された発光ダイオードパッケージ100の実施例が示されている。
【0163】
図10に示す実施例とは異なり、本実施例の場合は、図15に示すように樹脂からなるダム170が発光ダイオードパッケージ100の最終製品上に残存している。
【0164】
また、本実施例では、図15に示すように、図6に示す発光ダイオードチップ120をパッケージ基板110にフリップチップ方式で複数実装することができる。
【0165】
図16を参照すると、パッケージ基板110に複数の発光ダイオードチップ120が実装された発光ダイオードパッケージ100の実施例が示されている。
【0166】
図10に示す実施例とは異なり、本実施例の場合は、図16に示すように光反射層150及び光分散層160をさらに形成することなく、図6に示す発光ダイオードチップ120をパッケージ基板110にフリップチップ方式で複数実装することができる。
【0167】
その次に、図17を参照すると、キャビティ172が形成されたパッケージ基板110に複数の発光ダイオードチップ120が実装され、これら発光ダイオードチップ120それぞれの素子上面だけでなく側面まで複数の波長変換層140がそれぞれ形成された発光ダイオードパッケージ100が提示される。
【0168】
本実施例では、図17に示すように、波長変換層140が発光ダイオードチップ120の素子上面だけでなく側面まで延長されて形成されることができる。これにより、波長変換層140の表面において、発光ダイオードチップ120の側面側に位置した一部分は、図17に示すように発光ダイオードチップ120の側面と平行に形成されることができる。
【0169】
即ち、波長変換層140は図17に示すように、その表面が発光ダイオードチップ120の素子上面及び側面と平行するよう均一な厚さで形成されることができる。但し、図17は本実施例を概略的に示した概略図であり、波長変換層140の表面全体が発光ダイオードチップ120の素子上面及び側面とそれぞれ平行な平面を有するよう多少誇張されて示されているが、後述する発光ダイオードパッケージ100の製造工程の一実施例により形成される実際の波長変換層140の表面において、発光ダイオードチップ120の素子上面の角部に隣接する一部分と発光ダイオードチップ120の側面の角部に隣接する一部分は、上述の実施例と同様に曲面(図10の148)を有することができる。
【0170】
このような本実施例によると、発光ダイオードチップ120の側面まで波長変換層140が形成されることで、適用される発光ダイオードチップ120の構造によってさらに有利な構造の発光ダイオードパッケージ100が具現され得る。即ち、図5に示す水平構造の発光ダイオードチップ120は側面を通じても光の一部が放出されることができるため、このような発光ダイオードチップ120の場合は、その側面に波長変換層140を形成することがより有利となり得る。
【0171】
一方、図14から図17にそれぞれ示した発光ダイオードパッケージ100の場合、その適用は示したそれぞれの構造の発光ダイオードチップ120のみに限定されず、図4から図6に示す発光ダイオードチップ120及びその他の構造の発光ダイオードチップもこれら発光ダイオードパッケージ100に多様に適用できる。
【0172】
以上では、本発明の多様な実施例による発光ダイオードパッケージ100の構成及びその機能について説明した。このような発光ダイオードパッケージ100を用いることで多様な照明装置、例えば、街路灯、カメラ用フラッシュ(flash)、保安灯、ムードランプ、自動車用ヘッドランプ(head lamp)、医療用照明灯、バックライトユニット(backlight light unit)、プロジェクタ(projector)用光源等を具現することができる。
【0173】
より具体的には、本発明の各実施例による発光ダイオードパッケージ100は、上述したように、色ムラなくより均一な色温度を有する光を発生させることができ、全体の発光面の面積が減少して低エタンデュを有するようになるため、低エタンデュと光の均一度を重視するカメラ用フラッシュ、自動車用ヘッドランプ、バックライトユニット、プロジェクタ用光源等に一層積極的に活用されることができる。
【0174】
以下、図18から図35を参照し、本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージ200の製造方法の一実施例について説明する。
【0175】
本実施例では、発光ダイオードパッケージ200、パッケージ基板210、回路パターン212、接着層214、発光ダイオードチップ220、電極パッド221、構造支持層222、発光構造物223、ワイヤ230、波長変換層240、平面246、曲面248、光反射層250、光分散層260、ダム270、及びキャビティ272は、図1から図17に挙げて説明した実施例で提示された発光ダイオードパッケージ100、パッケージ基板110、回路パターン112、接着層114、発光ダイオードチップ120、電極パッド121、構造支持層122、発光構造物123、ワイヤ130、波長変換層140、平面146、曲面148、光反射層150、光分散層160、ダム170、及びキャビティ172とそれぞれ同一または類似するため、これらの構造に対する具体的な説明は省略し、以下では、発光ダイオードパッケージ200の製造工程を中心に説明する。
【0176】
図18は、本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージ200の製造方法の一実施例を示した流れ図である。
【0177】
本実施例によると、図18に示すように、パッケージ基板210に発光ダイオードチップ220を実装するステップ(S110)、パッケージ基板210と発光ダイオードチップ220を電気的に接続するステップ(S120)、ディスペンサ294を用いてパッケージ基板210にダム270を形成するステップ(S130)、ディスペンサ292を用いて発光ダイオードチップ220の素子上面に混合物249を塗布して波長変換層240を形成するステップ(S140)、パッケージ基板210に光反射層250を形成するステップ(S150)、光分散層260を形成するステップ(S160)、ダム270を除去するステップ(S170)を含む発光ダイオードパッケージ200の製造方法が提示される。
【0178】
このような本実施例によると、発光ダイオードチップ220の素子上面に波長変換層240が均一な厚さで形成されることで、発光ダイオードパッケージ200の発光効率の向上と共に、エタンデュが低減し、光の色ムラも著しく低減することができる。
【0179】
また、波長変換層240を発光ダイオードチップ220がチップ単位に分離された後、各チップ毎の特性を考慮して適切な厚さに形成されることができるため、それぞれの発光ダイオードパッケージ200の製品間で発生し得る色温度の偏差を効果的に低減させることができる。
【0180】
先ず、発光ダイオードチップ220の素子上面に波長変換層240を形成するための透明樹脂(図2の142)、蛍光体(図2の144)及びソルベント(solvent)の混合物249について説明する。
【0181】
発光ダイオードチップの素子上面に蛍光膜を形成するために、透明樹脂及び蛍光体の混合物を発光ダイオードチップに塗布してから樹脂を硬化させる方法を用いることができる。しかし、このような方法を用いる場合、硬化前の流動性が大きい透明樹脂が有する表面張力により、塗布された混合物が全体的に凸状の曲面を成すため、蛍光膜を均一な厚さを有するように形成するのは困難である。
【0182】
そこで、本実施例では、透明樹脂(図2の142)に対して蛍光体(図2の144)の量を相対的に増加させて混合物249の粘性を高くすることで、発光ダイオードチップ220の素子上面に塗布された混合物249の流動性を低減させることができ、このように混合物249の流動性が減少することで表面が平面246である波長変換層240を形成することができる。この場合、透明樹脂(図2の142)に対する蛍光体(図2の144)の重量比は、例えば2以上となるように設定できる。
【0183】
但し、このように蛍光体(図2の144)の量を増加させて粘性を高めると、ディスペンシング工程に困難が発生し得るため、透明樹脂(図2の142)と蛍光体(図2の144)を含有する混合物249にソルベントをさらに添加することで、混合物249がディスペンサ292により塗布される際、一時的に混合物249の粘性を低めて流動性を向上させることができる。
【0184】
このように透明樹脂(図2の142)と蛍光体(図2の144)が含有された混合物249にソルベントを添加して混合物249に一時的な流動性を与えることで、発光ダイオードチップ220の素子上面に均一な厚さの波長変換層240を効果的に形成することができる。
【0185】
このようなソルベントは、混合物249に一時的な流動性を与える物質として発光ダイオードチップ220の素子上面に混合物249が塗布された後に蒸発する揮発性物質からなることができ、例えば、分子量が相対的に低いポリマー、モノマー、アルコール、アセトン等の有機溶剤系列の物質が挙げられる。
【0186】
また、ソルベントは、蛍光体(図2の144)の量の増加により流動性が減少した混合物249に一定水準の流動性のみを与える機能をし、多くの量を要求としない。例えば、重量比で蛍光体(図2の144)に対して約1/10程度を混合できる。
【0187】
このような混合物249には、色温度の調節のためにSiO、TiO、Al等の物質からなる透明微細粒子がさらに含まれることができ、このような透明微細粒子は蛍光体(図2の144)に対して1/2以下の重量比を有するように配合されることができる。
【0188】
その次に、上述したように、透明樹脂(図2の142)、蛍光体(図2の144)及びソルベントが含有された混合物249を用い、図19から図21を参照して本実施例による発光ダイオードパッケージ200の製造方法の波長変換層240の形成工程を説明する。
【0189】
図19から図21は、本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージ200の製造方法の波長変換層240の形成工程を説明するための図面である。
【0190】
先ず、図19に示すように、ディスペンサ292、294を用いて、透明樹脂(図2の142)、蛍光体(図2の144)及びソルベントが含有された混合物249を発光ダイオードチップ220の素子上面に塗布する。
【0191】
発光ダイオードチップ220がパッケージ基板210に実装され、発光ダイオードチップ220とパッケージ基板210とのワイヤボンディングが行われてからこのような混合物249のディスペンシング工程が行われ、これにより、発光ダイオードパッケージ200の電極パッド221とワイヤ230の一部は混合物249により埋め込まれることができる。
【0192】
即ち、光が放出される発光ダイオードチップ220の表面と共に電極パッド221まで覆うようにディスペンシングが行われ、このような過程でワイヤ230の一部まで波長変換層により覆われることができる。一方、本実施形態においてディスペンシングとは、ポンプにより圧力が加えられた上記蛍光体混合物がニードル(needle)を介して連続的に塗布(即ち、大部分の場合、蛍光体混合物がディスペンサからチップの上面までつながった状態を保持)されることを示し、粒子化され空気中に噴霧されるスプレーコーティング等の工程とは相違がある。
【0193】
上述したように、混合物249は、蛍光体(図2の144)の量の増加により流動性が減少されたが、ソルベントをさらに添加することでディスペンシング工程で一時的に流動性が与えられ、ディスペンサ292から円滑に吐出されることができる。
【0194】
この場合、混合物249は、図19に示すようにディスペンサ292を螺旋状に移動させることで均一に塗布でき、図21に示すようにディスペンサ292をジグザグに移動させることで均一に塗布できる。
【0195】
その次に、図20に示すように、上述の混合物249内のソルベントが蒸発するよう、加熱装置296により混合物249を加熱する。
【0196】
上述したように、ソルベントは揮発性物質からなることができ、ディスペンサ292から塗布された混合物249のソルベントは、加熱装置296を追加することなく、蒸発して除去されることができる。そのため、発光ダイオードチップ220の素子上面には透明樹脂(図2の142)と蛍光体(図2の144)のみが残存されるようになり、これらからなる波長変換層240が形成されることができる。
【0197】
また、この場合、ソルベントの蒸発遅延などにより混合物249が流動され波長変換層240の形状が変更されることを防止するために、ソルベントが含有された混合物249を過熱装置296により加熱することができる。例えば、50℃〜170℃の温度範囲で発光ダイオードチップ220を加熱することができ、このように発光ダイオードチップ220の加熱により混合物249が加熱され、混合物249内のソルベントがより効果的に除去されることができる。
【0198】
以下、図18から図35を参照し、本実施例による発光ダイオードパッケージ200の製造方法の各工程について説明する。
【0199】
図22から図28は、本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージ200の製造方法の一実施例による各工程を示す断面図である。図29から図35は、本発明の他の側面に係る発光ダイオードパッケージ200の製造方法の一実施例による各工程を示した平面図である。
【0200】
先ず、図22及び図29に示すように、パッケージ基板210に複数の発光ダイオードチップ220を実装する(S110)。一面に回路パターン212が形成されたパッケージ基板210上に複数の発光ダイオードチップ220を実装する工程であり、発光ダイオードチップ220は接着層214によりパッケージ基板210の回路パターン212に物理的に接着されると共に、電気的に接続されることができる。
【0201】
この場合、発光ダイオードチップ220はパッケージ基板210に形成された回路パターン212により電気的に直列接続されることができ、それ以外にも並列接続、または、直列と並列が混合されて電気的に接続されることができる。
【0202】
本実施例は、図22及び図29に示すように、全8個の発光ダイオードチップ220をパッケージ基板210上に実装して2個の単位パッケージを形成した後、ダイシング工程によりそれらを分離する発光ダイオードパッケージ200の製造工程に関するものであるが、本発明はこれに限らず、実装される発光ダイオードチップ220の個数またはダイシングされる単位パッケージの個数等は必要に応じて様々な変形が可能である。
【0203】
次いで、図23及び図30に示すように、ワイヤ230を用いてパッケージ基板210と電極パッド221を電気的に接続させる(S120)。本実施例では、図4に示す垂直構造の発光ダイオードチップ220を一例として用いており、発光ダイオードチップ220の素子上面には電極パッド221が形成されるため、このような電極パッド221はパッケージ基板210の回路パターン212とワイヤ230により電気的に接続されることができる。
【0204】
本実施例に図6に示す発光ダイオードチップ120が用いられると、電極パッド121が素子上面に形成されなくなるため、本工程は省略されることができる。
【0205】
次いで、図24及び図31に示すように、ディスペンサ294を用いて発光ダイオードチップ220、光反射層250及び光分散層260を収容するキャビティ272が区画されるよう、パッケージ基板210にダム270を形成する(S130)。本工程は、ディスペンサ294を用いて樹脂物質をパッケージ基板210の端部に沿って塗布してダム270を形成する工程であり、ダム270の形成により、内部に発光ダイオードチップ220、光反射層250及び光分散層260が収容されるキャビティ272を形成できる。
【0206】
この場合、ダム270を形成するための樹脂物質は緩衝材質からなることができる。そのため、パッケージ基板210がセラミック物質からなる場合は、製造工程において加熱及び冷却によってパッケージ基板210が膨張及び収縮してもダム270がその膨張及び収縮の程度に応じて変形されることができ、パッケージ基板210の歪み等が効果的に防止され、パッケージ基板210の材質としてより優れた熱抵抗性を有するAlNを適用できるようになる。
【0207】
図7または図8に示した発光ダイオードパッケージ100のようにパッケージ基板110自体にキャビティ172が形成されることができ、パッケージ基板110が第1基板116及び第2基板118からなる場合、本工程は省略されることができる。
【0208】
次いで、図25及び図32に示すように、ディスペンサ292を用い、複数の発光ダイオードチップ220それぞれの素子上面に、透明樹脂(図2の142)、蛍光体(図2の144)及びソルベントを含む混合物249を塗布して波長変換層240を形成する(S140)。
【0209】
図19から図21を参照し、上述したように、透明樹脂(図2の142)、蛍光体(図2の144)及びソルベントを含有する混合物249を発光ダイオードチップ220の素子上面にそれぞれディスペンシングすることで波長変換層240を形成することができる。
【0210】
即ち、上述したように、蛍光体(図2の144)の量を透明樹脂(図2の142)に比べて、例えば、重量比基準で2倍以上増加させてこれらの流動性を低減させることで、発光ダイオードチップ220の素子上面の角部に隣接する一部分を除いた残りの表面が平面246である波長変換層240を形成することができる。しかし、蛍光体(図2の144)による混合物249の粘性が増加することにより円滑な混合物249が塗布できなくなる恐れがあり、混合物249にソルベントをさらに添加してディスペンシング工程時に混合物249に一時的な流動性を与えることができる。これにより、波長変換層240の形状及び厚さ等を精密に調節すると共に、混合物249を発光ダイオードチップ220の素子上面により効果的に塗布できるようになる。
【0211】
また、上述したように、ソルベントは一時的な流動性を与えるために揮発性物質からなることができ、その量は重量比基準で蛍光体(図2の144)に比べ1/10程度に設定されることができる。
【0212】
一方、図17に示した発光ダイオードパッケージ100の場合は、発光ダイオードチップ120の素子上面だけでなく、その側面にも上述の混合物249を塗布することで発光ダイオードチップ120の素子上面から側面まで延長された波長変換層140を形成するようになる。
【0213】
この場合にも同様に、ソルベントは混合物249を発光ダイオードチップ120の素子上面及び側面に塗布されるうちに蒸発して除去されることができ、これにより波長変換層140の表面は発光ダイオードチップ120の素子面及び側面に平行な平面246を有するようになる。
【0214】
次いで、図26及び図33に示すように、発光ダイオードチップ220の側面を取り囲むようパッケージ基板210に光反射層250を形成する(S150)。このような光反射層250は、例えば、ディスペンシングまたはモールディングにより、TiO等のような反射材を含む物質を発光ダイオードチップ220の周囲に充填することで形成されることができる。
【0215】
この場合、上述の工程によってパッケージ基板210上に形成されたダム270が光反射層250の形成のためのキャビティ272を区画しており、光反射層250をより容易に形成できるようになる。
【0216】
次いで、図27及び図34に示すように、波長変換層240及び光反射層250をカバーする光分散層260を形成する(S160)。このような光分散層260は、例えば、ディスペンシングにより、SiO等のような分散材を含む物質を光反射層250と波長変換層240上に塗布することで形成されることができる。
【0217】
また、このような光分散層260の場合も光反射層250と同様に、上述のダム270によってより容易に形成されることができる。
【0218】
一方、図14に示した発光ダイオードパッケージ100の場合、光反射層150及び光分散層160が省略され、発光ダイオードチップ120の上部に透明カバー層180が形成される。従って、図14に示した発光ダイオードパッケージ100の場合は光反射層150の形成工程及び光分散層160の形成工程が省略され、発光ダイオードチップ120の上部に透明カバー層180を形成する工程をさらに行わなければならない。
【0219】
次いで、図28及び図35に示すように、ダム270及びダム270が形成されたパッケージ基板210の端部を除去する(S170)。本工程では、光分散層260が形成された後、各発光ダイオードパッケージ200の単位毎にパッケージ基板210をダイシングすると共に、光反射層250及び光分散層260の形成に用いられたダム270と、このようなダム270が形成されたパッケージ基板210の端部を除去することができる。
【0220】
上述したように、本実施例では、複数の発光ダイオードチップ220をパッケージ基板210上に実装した後、ダイシング工程によりこれらを分離する発光ダイオードパッケージ200の製造工程を一例として説明したが、これに限らず、図15に示すように、ダム170が最終製品に残存する発光ダイオードパッケージ100を製造する場合であれば、このようなダム270の除去工程は省略できる。
【0221】
以上、本発明の一実施例について説明したが、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば特許請求の範囲に記載された本発明の思想から外れない範囲内で構成要素の付加、変更、削除または追加等により多様に修正及び変更が可能であり、これも本発明の権利範囲に属することは自明である。
【符号の説明】
【0222】
100 発光ダイオードパッケージ
110 パッケージ基板
116 第1基板
118 第2基板
112 回路パターン
114 接着層
120 発光ダイオードチップ
121 電極パッド
122 構造支持層
123 発光構造物
124 p型半導体層
125 活性層
126 n型半導体層
127 成長基板
130 ワイヤ
140 波長変換層
142 透明樹脂
144 蛍光体
146 平面
148 曲面
150 光反射層
160 光分散層
170 ダム
172 キャビティ
180 透明カバー層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージ基板(package substrate)と、
前記パッケージ基板に実装される発光ダイオードチップ(light emitting diode chip)と、
前記発光ダイオードチップの上部から見た時、前記発光ダイオードチップにより形成される面である素子上面の少なくとも一部を覆うように形成された波長変換層と
を含み、
前記波長変換層は、前記素子上面から外れない範囲で形成され、前記素子上面に平行な平坦面及び前記平坦面と前記素子上面の角部を連結する曲面を有することを特徴とする発光ダイオードパッケージ。
【請求項2】
前記発光ダイオードチップの側面を取り囲むよう、前記パッケージ基板に形成される光反射層をさらに含む、請求項1に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項3】
前記光反射層は、TiOを含む材質からなる、請求項2に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項4】
前記波長変換層及び前記光反射層をカバーする光分散層をさらに含む、請求項2または3に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項5】
前記光分散層は、SiOを含む材質からなる、請求項4に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項6】
前記発光ダイオードチップ、前記光反射層及び前記光分散層を収容するキャビティ(cavity)が区画されるよう、前記パッケージ基板に形成されるダム(dam)をさらに含む、請求項4または5に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項7】
前記ダムは、樹脂(resin)を含む材質からなる、請求項6に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項8】
前記発光ダイオードチップをカバーする透明カバー層(transparent cover layer)をさらに含む、請求項1から7の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項9】
前記パッケージ基板は、セラミック(ceramic)を含む材質からなる、請求項1から8の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項10】
前記波長変換層は、透明樹脂及び蛍光体を含む材質からなる、請求項1から9の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項11】
前記透明樹脂に対する前記蛍光体の重量比は2以上である、請求項10に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項12】
前記発光ダイオードチップは、
導電性物質からなる構造支持層と、
前記構造支持層の一面に形成され、p型半導体層、活性層及びn型半導体層を備える発光構造物とを含む、請求項1から11の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項13】
前記発光構造物は、前記構造支持層の一面の一部領域に形成され、
前記素子上面は、前記発光構造物の一面と、前記構造支持層の一面のうち前記発光構造物が形成されない残りの領域とを含む、請求項12に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項14】
前記発光ダイオードチップは、
成長基板と、
前記成長基板の一面に形成され、n型半導体層、活性層及びp型半導体層を備える発光構造物を含み、
前記活性層及び前記p型半導体層は前記n型半導体層の一面の一部領域に形成される、請求項1から11の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項15】
前記素子上面は、前記p型半導体層の一面と、前記n型半導体層の一面のうち前記活性層及び前記p型半導体層が形成されない残りの領域とを含む、請求項14に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項16】
前記素子上面は、前記成長基板の他面となる、請求項14または15に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項17】
前記発光ダイオードチップの素子上面に形成される電極パッド(electrode pad)をさらに含み、
前記波長変換層は前記電極パッドをカバーするように形成される、請求項1から16の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項18】
前記パッケージ基板と前記電極パッドを電気的に接続するワイヤ(wire)をさらに含む、請求項17に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項19】
前記波長変換層は、前記発光ダイオードチップの側面まで延長される、請求項1から18の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項20】
前記発光ダイオードチップ及び前記波長変換層は複数からなり、
前記複数の波長変換層は、前記複数の発光ダイオードチップそれぞれの素子上面に形成される、請求項1から19の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項21】
請求項1から請求項20の何れか一項に記載の発光ダイオードパッケージを含む照明装置。
【請求項22】
パッケージ基板に発光ダイオードチップを実装するステップと、
前記発光ダイオードチップの素子上面に透明樹脂、蛍光体及びソルベント(solvent)を含む混合物を塗布するステップと
を含み、
前記混合物を塗布するステップ中に、前記混合物から前記ソルベントが除去され、前記発光ダイオードチップの上部から見た時、前記発光ダイオードチップにより形成される面である素子上面に平行な平坦面及び前記平坦面と前記素子上面の角部を連結する曲面を有する波長変換層が前記素子上面から外れない範囲で形成される、発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項23】
前記ソルベントは、揮発性物質からなる、請求項22に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項24】
前記混合物を塗布するステップにおいて、
前記ソルベントが蒸発するように前記素子上面に塗布された前記混合物を加熱するステップをさらに含む、請求項22または23に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項25】
前記混合物を塗布するステップは、ディスペンサ(dispenser)を用いて行われる、請求項22から24の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項26】
前記混合物を塗布するステップは、前記混合物が前記素子上面から前記ディスペンサまでつながった状態を保持するよう前記混合物を連続的に塗布するステップを備える、請求項25に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項27】
前記混合物を塗布するステップは、前記ディスペンサを前記発光ダイオードチップの上部で螺旋状またはジグザグ(zigzag)に移動させながら行われる、請求項25または26に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項28】
前記混合物を塗布するステップ後に、
前記発光ダイオードチップの側面を取り囲むよう、前記パッケージ基板に光反射層を形成するステップをさらに含む、請求項22から27の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項29】
前記光反射層は、TiOを含む材質からなる、請求項28に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項30】
前記光反射層を形成するステップ後に、
前記波長変換層及び前記光反射層をカバーする光分散層を形成するステップをさらに含む、請求項28または29に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項31】
前記光分散層は、SiOを含む材質からなる、請求項30に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項32】
前記光反射層を形成するステップ前に、
前記発光ダイオードチップ、前記光反射層及び前記光分散層を収容するキャビティが区画されるよう、前記パッケージ基板にダムを形成するステップをさらに含む、請求項30または31に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項33】
前記ダムは、前記パッケージ基板の端部に形成され、
前記光分散層を形成するステップ後に、
前記ダム及び前記ダムが形成された前記パッケージ基板の端部を除去するステップをさらに含む、請求項32に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項34】
前記ダムは、樹脂を含む材質からなる、請求項32または33に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項35】
前記ダムを形成するステップは、ディスペンサを用いて行われる、請求項32から34の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項36】
前記混合物を塗布するステップ後に、
前記発光ダイオードチップをカバーする透明カバー層を形成するステップをさらに含む、請求項22から35の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項37】
前記パッケージ基板は、セラミックを含む材質からなる、請求項22から36の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項38】
前記透明樹脂に対する前記蛍光体の重量比は2以上である、請求項22から37の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項39】
前記発光ダイオードチップは、
導電性物質からなる構造支持層と、
前記構造支持層の一面に形成され、p型半導体層、活性層及びn型半導体層を備える発光構造物とを含む、請求項22から38の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項40】
前記発光構造物は、前記構造支持層の一面の一部領域に形成され、
前記素子上面は、前記発光構造物の一面と前記構造支持層の一面のうち前記発光構造物が形成されない残りの領域を含む、請求項39に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項41】
前記発光ダイオードチップは、
成長基板と、
前記成長基板の一面に形成され、n型半導体層、活性層及びp型半導体層を備える発光構造物を含み、
前記活性層及び前記p型半導体層は前記n型半導体層の一面の一部領域に形成される、請求項22から38の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項42】
前記素子上面は、前記p型半導体層の一面と、前記n型半導体層の一面のうち前記活性層及び前記p型半導体層が形成されない残りの領域とを含む、請求項41に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項43】
前記素子上面は、前記成長基板の他面となる、請求項41または42に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項44】
前記発光ダイオードチップの素子上面には電極パッドが形成され、
前記混合物を塗布するステップは、前記電極パッドをカバーするように行われる、請求項22から43の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項45】
前記発光ダイオードチップを実装するステップと前記混合物を塗布するステップの間に、
ワイヤを用いて前記パッケージ基板と前記電極パッドを電気的に接続するステップをさらに含む、請求項44に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項46】
前記混合物を塗布するステップは、前記発光ダイオードチップの素子上面及び側面に前記混合物を塗布するステップである、請求項22から45の何れか1項に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。
【請求項47】
前記発光ダイオードチップは複数からなり、
前記混合物を塗布するステップは、前記複数の発光ダイオードチップの各々の素子上面に前記混合物を塗布するステップである、請求項22から請求項46の何れか一項に記載の発光ダイオードパッケージの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2011−228703(P2011−228703A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−88065(P2011−88065)
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【出願人】(509156538)サムソン エルイーディー カンパニーリミテッド. (114)
【Fターム(参考)】