説明

発光素子パッケージ用基板及びこれを含む発光素子パッケージ

【課題】本発明は、発熱素子パッケージ用基板及びこれを含む発熱素子パッケージに関する。
【解決手段】本発明による発熱素子パッケージ用基板は、金属プレートと、前記金属プレートの表面に部分的に形成された絶縁酸化物層と、前記絶縁酸化物層の一領域に形成され、発熱素子の実装領域を提供する第1の導電パターンと、前記第1の導電パターンと離隔するように前記絶縁酸化物層の他の領域に形成された第2の導電パターンとを含む。
本発明による発光素子パッケージ用基板は、導電パターンを絶縁させる領域以外の絶縁酸化物層は除去され、発光素子から発生する熱を効率よく放出させることができる。また、絶縁酸化物層による発光素子の反射率及び輝度の低下を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光素子パッケージ用金属基板及びこれを含む発光素子パッケージに関するもので、より詳しくは、高放熱、高輝度及び高反射率を有する発光素子パッケージ用金属基板及びこれを含む発光素子パッケージに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な発光素子及び電子素子は、その作動時に内部抵抗などにより、かなりの熱を発生する。このように、熱を発生する素子のうち代表的なものとして、コンピューターのCPUなどがあるが、このような局所的な面積で強い熱を発生する素子には、別途に専用の冷却クーラーが取り付けられて運用されている。しかし、CPU以外に基板に取り付けられた他の素子も作動時に熱を発生することは同様である。したがって、この素子が取り付けられた基板自体の放熱問題が非常に重要な技術として浮上している。
【0003】
このような問題は、特に最近、様々な応用分野で使用量が増加した発光素子の場合、アレイ構造を導入することによってさらに深刻に考慮すべき要素となっている。一般的に、発光素子を照明用ランプとして用いるためには、単位面積当たり数千カンデラの輝度とならなければならないが、1つの発光素子チップだけではこの程度の輝度を出すことが困難であるため、多数の発光素子アレイを構成して、必要な輝度を得ている。従来の技術で、アレイを形成する際に最も問題となることは、それぞれの発光素子から発生した光をなるべく熱に変換せず、光として効率よく取り出して、発光性の使用を最大にすることと、発生した熱を速い時間内でチップや基板の外部に放出することである。
【0004】
既存の印刷回路基板(Printed Circuit Board:PCB)に発光素子アレイが取り付けられると、発光素子自体から発生する熱の一部は、発光素子の体積を通じて放熱され、残りの熱はリード線自体、またはリード線を介して下部の印刷回路基板側に放熱される。
【0005】
印刷回路基板は、プラスチック材料からなるものであり、放熱特性が良好ではないため、基板を通じて放熱される熱が相対的に小さい。よって、特に熱を多く発生する素子を基板に設けた場合は、その熱が容易に排出されないため、素子の誤作動や寿命短縮などを引き起こす。高輝度発光素子やレーザーダイオード、またはそれらのアレイなどを基板に設けた場合も同様に、素子の誤作動や寿命短縮などを引き起こす。
【0006】
このような問題点を解決するために従来に使用した方法の1つは、各素子の製造時に放熱及び反射効率の向上のための構造をそれぞれの素子に取り付けた後、そのような個別素子を印刷回路基板に取り付ける方法である。例えば、熱発散領域の表面積を広げるために、凹凸状に構造を変更して製作するか、または、熱吸収力及び熱放出力に優れた材質を用いて製作することもある。
【0007】
また、熱伝達特性に優れた金属部材を用いた金属コアPCBが提案される。アルミニウムなどからなる金属基板と、その上面にポリマー絶縁層を形成し、ポリマー絶縁層上に電気的配線を形成する。このような金属コアPCBは、プラスチック材料からなる通常のPCBに比べて、熱放出特性が良好であるが、比較的高い熱伝導度を有する高コストのポリマーを用いるため、その製造費用が高くなるという問題がある。また、ポリマー絶縁層により、反射率及び放熱特性が低下するという問題もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記のような問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は高放熱、高輝度及び高反射率を有する発光素子パッケージ用金属基板及びこれを含む発光素子パッケージを提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記技術的課題を達成するために、本発明の一実施形態は、金属プレートと、上記金属プレートの表面に部分的に形成された絶縁酸化物層と、上記絶縁酸化物層の一領域に形成され、発光素子の実装領域を提供する第1の導電パターンと、上記第1の導電パターンと離隔するように上記絶縁酸化物層の他の領域に形成された第2の導電パターンとを含む発光素子パッケージ用基板を提供する。
【0010】
上記部分的に形成された絶縁酸化物層により露出した金属プレートの領域は、上記絶縁酸化物層と同一の物質が形成された後に除去されて得られた領域であることができる。
【0011】
上記絶縁酸化物層は、上記金属プレートの陽極酸化工程により形成された陽極酸化膜であることができる。
【0012】
上記発光素子パッケージ用基板は、上記第1及び第2の導電パターン上にそれぞれ形成された第1及び第2の外部実装パッドをさらに含むことができる。
【0013】
上記発光素子パッケージ用基板は、上記金属プレートに形成された貫通孔により、上記第1及び第2の導電パターンと電気的に連結される第1及び第2の外部実装パッドを含むことができ、上記第1及び第2の外部実装パッドが形成されていない領域の絶縁酸化物層が除去されて、上記金属プレートが露出されることがある。
【0014】
上記技術的課題を達成するために、本発明の他の実施形態は、金属プレートと、上記金属プレートの表面に部分的に形成された絶縁酸化物層と、上記絶縁酸化層の一領域に形成され、発光素子パッケージの実装領域を提供する第1の導電パターンと、上記第1の導電パターンと離隔するように上記絶縁酸化物層の他の領域に形成された第2の導電パターンとを含む発光素子パッケージの駆動回路基板を提供する。
【0015】
上記技術的課題を達成するために、本発明のさらに他の実施形態は、金属プレートの表面に絶縁酸化物層を形成するステップと、上記絶縁酸化物層上に発光素子の実装領域を提供する第1の導電パターン及び上記第1の導電パターンと離隔される第2の導電パターンを形成するステップと、上記第1及び第2の導電パターンが形成されていない領域の絶縁酸化物層を除去して金属プレートを露出するステップとを含む発光素子パッケージ用金属基板の製造方法を提供する。
【0016】
上記絶縁酸化物層は、上記金属プレートの陽極酸化工程により形成することができる。
【0017】
上記発光素子パッケージ用金属基板の製造方法は、上記金属プレートに貫通孔を形成し、上記貫通孔により上記第1及び第2の導電パターンと電気的に連結される第1及び第2の外部実装パッドを形成するステップを含むことができ、上記第1及び第2の外部実装パッドが形成されていない領域の絶縁酸化物層を除去して上記金属プレートを露出するステップ、を含むことができる。
【0018】
上記技術的課題を達成するために、本発明のさらに他の実施形態は、金属プレートと、上記金属プレートの表面に部分的に形成された絶縁酸化物層と、上記絶縁酸化物層の一領域に形成され、発熱素子の実装領域を提供する第1の導電パターンと、上記第1の導電パターンと離隔するように上記絶縁酸化物層の他の領域に形成された第2の導電パターンと、上記第1の導電パターンに実装され、上記第2の導電パターンと電気的に連結される発光素子と、上記発光素子を覆う透明樹脂とを含む発光素子パッケージを提供する。
【0019】
上記発光素子パッケージは、上記第1及び第2の導電パターン上にそれぞれ形成された第1及び第2の外部実装パッドをさらに含むことができる。
【0020】
また、上記発光素子パッケージは、上記第1及び第2の導電パターン上に形成された第1及び第2の反射膜と、上記第1及び第2の反射膜を貫通する第1及び第2の外部実装パッドとをさらに含むことができる。
【0021】
また、上記発光素子パッケージは、上記金属プレートを貫通して形成され、上記第1及び第2の導電パターンと電気的に連結される第1及び第2の外部実装パッドをさらに含むことができる。
【0022】
また、上記発光素子パッケージは、上記金属プレートを貫通して形成され、上記第1及び第2の導電パターンと電気的に連結される第1及び第2の外部実装パッド及び上記第1及び第2の導電パターンに形成された反射膜をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、導電パターンを絶縁する領域以外の絶縁酸化物層は除去されて、金属プレートを熱伝達経路として直接利用することができる。これにより、金属基板に実装される発光素子から発生する熱をさらに効率よく放出させることができる。また、絶縁酸化物層による発光素子の反射率及び輝度の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1a】本発明の一実施例による金属基板を概略的に示す斜視図である。
【図1b】図1aのI−I’に沿って示した概略的な断面図である。
【図2】本発明の一実施形態による発光素子パッケージの駆動回路基板を概略的に示す斜視図である。
【図3a】本発明の一実施形態による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法を示す工程別断面図である。
【図3b】本発明の一実施形態による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法を示す工程別断面図である。
【図3c】本発明の一実施形態による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法を示す工程別断面図である。
【図3d】本発明の一実施形態による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法を示す工程別断面図である。
【図3e】本発明の一実施形態による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法を示す工程別断面図である。
【図3f】本発明の一実施形態による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法を示す工程別断面図である。
【図4a】本発明の他の実施形態による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法を示す工程別断面図である。
【図4b】本発明の他の実施形態による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法を示す工程別断面図である。
【図4c】本発明の他の実施形態による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法を示す工程別断面図である。
【図4d】本発明の他の実施形態による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法を示す工程別断面図である。
【図4e】本発明の他の実施形態による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法を示す工程別断面図である。
【図4f】本発明の他の実施形態による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法を示す工程別断面図である。
【図5】本発明による発光素子パッケージを概略的に示す断面図である。
【図6】本発明による発光素子パッケージを概略的に示す断面図である。
【図7】本発明による発光素子パッケージを概略的に示す断面図である。
【図8】本発明による発光素子パッケージを概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について詳しく説明する。しかし、本発明の実施形態は、様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲が以下で説明する実施形態のみに限定されるわけではない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野において通常の知識を持った者に本発明により完全に説明するために提供されるものである。従って、図面における要素の形状及びサイズなどは、より明確な説明のために誇張されることもある。
【0026】
図1aは、本発明の一実施例による金属基板を概略的に示す斜視図であり、図1bは、図1aのI−I’に沿って示した概略的な断面図である。
【0027】
図1a及び図1bを参照すると、本発明の一実施例による金属基板は、金属プレート101と、上記金属プレートの表面に部分的に形成された絶縁酸化物層102a、102bと、上記絶縁酸化物層の一領域102に形成され、発光素子の実装領域を提供する第1の導電パターン103aと、上記第1の導電パターンと離隔するように上記絶縁酸化物層の他の領域102bに形成された第2の導電パターン130bとを含む。
【0028】
本実施形態による金属基板において、上記第1及び第2の導電パターン103a、103bが形成されていない領域は、上記金属プレート101が露出する。上記露出した金属プレートの領域は、上記絶縁酸化物層と同一の物質の形成後に除去されて得られた領域であることができる。
【0029】
本実施形態による金属基板100は、メタルコアPCBであり、上記金属プレート101は、金属基板のベース基板として提供される。上記金属プレート101は、これに制限されるものではないが、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、タンタル(Ta)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、及びこれらの合金から構成されることができる。上記金属プレートは、熱伝達特性に優れており、陽極酸化可能な金属からなることが好ましい。
【0030】
上記金属プレート101の一面または両面には、絶縁酸化物層102a、102bが形成されるが、これに制限されるものではない。上記絶縁酸化物層102a、102bは、金属プレート101の陽極酸化(anodizing)工程により形成された陽極酸化膜であってもよい。上記金属プレート101がアルミニウムである場合、上記絶縁酸化物層102a、102bは、アルミニウム陽極酸化絶縁膜(Al2O3)であってもよく、これは約10乃至30W/mKの比較的高い熱伝達特性を有する。
【0031】
上記絶縁酸化物層102a、102bの厚みは、第1及び第2の導電パターンを絶縁することができるように形成されることが好ましく、これに制限されるものではないが、10乃至50μmの厚みに形成されることができる。
【0032】
上記導電パターン103a、103bは、メッキ工程(無電解メッキ及び電解メッキ工程)、金属蒸着またはインクジェットプリンティング方式を利用して形成することができる。上記導電パターン103a、103bは、最初から設計された導電パターンを有するように形成するか、または、導電膜の形成後にパターニング工程を利用してパターンを形成することもできる。
【0033】
上記導電パターン103a、103bは、発光素子の実装領域を提供する第1の導電パターン103aと、上記第1の導電パターンと離隔される第2の導電パターン130bとで構成され、上記第1の導電パターン103aは、発光素子が実装される部材であり、上記第2の導電パターン130bは、発光素子に電流を印加するワイヤが結合される部材であることができる。
【0034】
本実施形態による金属基板は、上記導電パターン103a、103bが形成されていない領域の絶縁酸化物層は除去されて、金属プレートが露出している。つまり、上記第1及び第2の導電パターン103a、103bを絶縁させる領域102a、102b以外の絶縁酸化物層は除去される。
【0035】
絶縁酸化物層の一部が除去されて、金属プレートが熱伝達経路として直接利用されることができるため、金属基板に実装される発光素子から発生する熱をさらに効率よく放出させることができる。また、絶縁酸化物層による発光素子の反射率及び輝度の低下を防止することができる。
【0036】
本発明による金属基板は、発光素子パッケージの駆動回路基板として使用されることができる。図2は、本発明の一実施形態による発光素子パッケージの駆動回路基板を概略的に示す斜視図である。図2を参照すると、本発明による発光素子パッケージの駆動回路基板は、金属プレート301と、上記金属プレートの表面に部分的に形成された絶縁酸化物層302と、上記絶縁酸化物層302の一領域に形成され、発光素子パッケージPの実装領域310を提供する第1の導電パターン303aと、上記第1の導電パターンと離隔するように上記絶縁酸化物層の他の領域に形成される第2の導電パターン303bとを含む。
【0037】
上記第1及び第2の導電パターンが形成されていない領域の絶縁酸化物層が除去されて、上記金属プレートが露出する。
【0038】
本実施形態による発光素子パッケージの駆動回路基板は、絶縁酸化物層の一部が除去されて、金属プレートが熱伝達経路として直接利用されることができるため、金属基板に実装される発光素子パッケージから発生する熱をさらに効率よく放出させることができる。また、絶縁酸化物層による発光素子の反射率及び輝度の低下を防止することができる。
【0039】
図3a乃至3fは、本発明の一実施形態による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法を示す工程別断面図である。
【0040】
以下、図3a乃至3fを参照して、本発明による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法について説明する。
【0041】
先ず、図3aに示すように、金属プレート101の表面に絶縁酸化物層102を形成する。上述したように、上記絶縁酸化物層102a、102bは、金属プレート101の陽極酸化工程により形成されることができる。
【0042】
より具体的に、陽極酸化工程は、ホウ酸、燐酸、硫酸、クロム酸などの電解液に金属プレートを浸して、上記金属プレートには陽極を印加し、上記電解液には陰極を印加して行うことができる。
【0043】
この時、上記絶縁酸化物層102は、以後形成される第1及び第2の導電パターン間に電気的絶縁性を提供するように充分に厚く形成されることが好ましい。
【0044】
次いで、図3bに示すように、上記絶縁酸化物層102に第1及び第2の導電パターン103a、103bを形成する。上記導電パターン103a、103bは、メッキ工程(無電解メッキ及び電解メッキ工程)、金属蒸着またはインクジェットプリンティング方式を利用して形成することができる。上記導電パターン103a、103bは、最初から設計された導電パターンを有するように形成するか、または、導電膜の形成後にパターニング工程を利用してパターンを形成することもできる。
【0045】
次いで、図3cに示すように、上記第1及び第2の導電パターン103a、103bが形成されていない領域の絶縁酸化物層102を除去して金属プレートを露出させる。
【0046】
上記絶縁酸化物層を除去して金属プレートを露出する方法は、特に制限されるものではない。
【0047】
例えば、図示のように、金属プレート全体に絶縁酸化物層を形成し、第1及び第2の導電パターンを形成した後、上記導電パターンが形成されていない領域の絶縁酸化物層を選択的に除去してもよい。例えば、絶縁酸化物層に反応するエッチング液を用いて選択的に除去してもよい。
【0048】
また、図示されてはいないが、絶縁酸化物層の形成時にマスクパターンを利用して最初から選択的に形成してもよい。
【0049】
陽極酸化工程により絶縁酸化物層を形成する場合、先ずレジストパターンや酸化膜パターンなどの適宜なマスクパターンを、金属プレートの一面または両面に形成した後、陽極酸化処理を行うことができる。これにより、金属プレート上で選択的陽極酸化が発生し、選択的に金属プレートを開放する陽極酸化膜が形成されることができる。
【0050】
これにより、本発明による発光素子パッケージ用金属基板が製造される。
【0051】
次いで、図3dに示すように、上記第1の導電パターン103aに発光素子111を実装し、ワイヤなどを利用して、上記発光素子111と上記第2の導電パターン103bとを電気的に連結する。
【0052】
発光素子を実装する方法は、特に制限されるものではなく、ソルダーなどを塗布した後、一定温度で熱処理するダイボンディング方法や、フラックス無しまたはフラックスを利用した共融接合方法などを利用することができる。
【0053】
また、図示されていないが、発光素子をフリップチップボンディング(Flip-chip bonding)方法を利用して電気的に連結することもできる。
【0054】
次に、図3eに示すように、上記第1の導電パターン及び第2の導電パターンに、第1及び第2の外部実装パッド114a、114bを形成する。その後、上記発光素子111及びワイヤ112を覆うように透明樹脂113を形成する。
【0055】
または、図3fに示すように、上記第1の導電パターン及び第2の導電パターンに、第1及び第2反射膜125a、125bを形成することができる。この時、第1及び第2の外部実装パッド124a、124bは、上記第1及び第2の反射膜125a、125bを貫通するように形成することができる。
【0056】
以後、上記発光素子121及びワイヤ122を覆うように、透明樹脂123を形成することができる。
【0057】
次に、上記発光素子がそれぞれ分離されるように、第1及び第2の導電パターンを一対として上記発光素子パッケージ用金属基板を切断する。これにより、本発明による発光素子パッケージが製造される。
【0058】
図4a乃至4fは、本発明の他の実施形態による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法を示す工程別断面図である。
【0059】
以下、図4a乃至4fを参照して、本発明による発光素子パッケージ用金属基板及び発光素子パッケージの製造方法について説明する。上述した実施例と異なる構成要素を中心として説明し、同一の構成要素に対する詳しい説明は省略する。
【0060】
先ず、図4aに示すように、金属プレート201の一面に貫通孔hを形成し、上記貫通孔の内壁を含んで上記金属プレートの表面に絶縁酸化物層202を形成する。上述したように、上記絶縁酸化物層202は、金属プレート201の陽極酸化工程により形成されることができる。
【0061】
次いで、図4bに示すように、上記絶縁酸化物層102に第1及び第2の導電パターン203a、203bを形成する。また、上記貫通孔のビアフィル工程を含み、上記第1及び第2の導電パターン203a、203bと電気的に連結される第1及び第2の外部実装パッド204a、204bを形成する。
【0062】
次に、図4cに示すように、上記第1及び第2の導電パターン203a、203bと第1及び第2の外部実装パッド204a、204bとが形成されていない領域の絶縁酸化物層202を除去して金属プレートを露出させる。
【0063】
次に、図4dに示すように、上記第1の導電パターン203aに発光素子211を実装し、ワイヤ212を利用して上記発光素子211と上記第2の導電パターン203bとを電気的に連結する。
【0064】
また、図示されてはいないが、発光素子をフリップチップボンディングを利用して電気的に連結することもできる。
【0065】
次に、図4eに示すように、上記発光素子211及びワイヤ212を覆うように透明樹脂213を形成する。
【0066】
または、図4fに示すように、上記第1の導電パターン及び第2の導電パターンに第1及び第2の反射膜225a、225bを形成することができる。以後、上記発光素子221及びワイヤ222を覆うように透明樹脂223を形成することができる。
【0067】
次に、上記発光素子がそれぞれ分離されるように、第1及び第2の導電パターンを一対として上記発光素子パッケージ用金属基板を切断する。これにより、本発明による発光素子パッケージが製造される。
【0068】
図5乃至図8は、本発明による発光素子パッケージを概略的に示す断面図である。上述した実施例と異なる構成要素を中心として説明し、同一の構成要素に対する詳しい説明は省略する。
【0069】
図5を参照すると、本発明の一実施形態による発光素子パッケージ110は、金属プレート101と、上記金属プレートの表面に部分的に形成された絶縁酸化物層102a、102bと、上記絶縁酸化物層の一領域102aに形成され、発光素子の実装領域を提供する第1の導電パターン103aと、上記第1の導電パターンと離隔するように上記絶縁酸化物層の他の領域102bに形成される第2の導電パターン103bと、上記第1の導電パターン103aに実装され、上記第2の導電パターン103bと電気的に連結される発光素子111と、上記発光素子を覆う透明樹脂112とを含む。本実施形態による発光素子パッケージは、上記第1及び第2の導電パターンが形成されていない領域の絶縁酸化物層が除去されて上記金属プレートが露出する。
【0070】
上記発光素子111は、ワイヤ112によって第2の導電パターン103bと電気的に連結され、上記発光素子及びワイヤを保護するための透明樹脂113でモールディングされている。
【0071】
また、上記第1の導電パターン及び第2の導電パターンと電気的に連結される第1及び第2の外部実装パッド114a、114bを含む。
【0072】
本実施形態による発光素子は、第1及び第2の導電パターンが形成されていない領域の絶縁酸化物層が除去されて、金属プレートが熱伝達経路として直接利用されることができ、金属基板に実装される発光素子から発生する熱をさらに効率よく放出させることができる。また、絶縁酸化物層による発光素子の反射率及び輝度の低下を防止することができる。
【0073】
図6を参照すると、本発明の他の実施形態による発光素子パッケージ120は、金属プレート101と、上記金属プレートの表面に部分的に形成された絶縁酸化物層102a、102bと、上記絶縁酸化物層の一領域102aに形成され、発光素子の実装領域を提供する第1の導電パターン103aと、上記第1の導電パターンと離隔するように上記絶縁酸化物層の他の領域102bに形成される第2の導電パターン103bと、上記第1の導電パターン103aに実装され、上記第2の導電パターン103bと電気的に連結される発光素子121と、上記発光素子121を覆う透明樹脂123とを含む。
【0074】
本実施形態による発光素子パッケージは、上記第1及び第2の導電パターンが形成されていない領域の絶縁酸化物層が除去されて、上記金属プレートが露出する。
【0075】
上記発光素子121は、ワイヤ122によって第2の導電パターン103bと電気的に連結され、上記発光素子及びワイヤを保護するための透明樹脂123でモールディングされている。
【0076】
また、第1の導電パターン及び第2の導電パターンに形成された第1及び第2の反射膜125a、125bを含み、上記第1及び第2反射膜を貫通する第1及び第2の外部実装パッド124a、124bを含む。
【0077】
図7を参照すると、本発明のまた他の実施形態による発光素子パッケージ210は、金属プレート201と、上記金属プレートの表面に部分的に形成された絶縁酸化物層202a、202bと、上記絶縁酸化物層の一領域202aに形成され、発光素子の実装領域を提供する第1の導電パターン203aと、上記第1の導電パターンと離隔するように上記絶縁酸化物層202bの他の領域に形成される第2の導電パターン203bと、上記第1の導電パターン203aに実装され、上記第2の導電パターン203bと電気的に連結される発光素子211と、上記発光素子を覆う透明樹脂213とを含む。本実施形態において、上記第1及び第2の導電パターンが形成されていない領域の絶縁酸化物層が除去されて、上記金属プレートが露出する。
【0078】
上記発光素子211は、ワイヤ212によって第2の導電パターン203bと電気的に連結され、上記発光素子及びワイヤを保護するために透明樹脂213でモールディングされている。
【0079】
また、上記金属プレートに形成された貫通孔により、上記第1及び第2の導電パターンと電気的に連結される第1及び第2の外部実装パッド204a、204bを含む。
【0080】
上記第1及び第2の外部実装パッド204a、204bが形成されていない領域は、絶縁酸化物層が除去されて、上記金属プレートが露出する。
【0081】
図8を参照すると、本発明の他の実施形態による発光素子パッケージ220は、金属プレート201と、上記金属プレートの表面に部分的に形成された絶縁酸化物層202a、202bと、上記絶縁酸化物層の一領域202aに形成され、発光素子の実装領域を提供する第1の導電パターン203aと、上記第1の導電パターンと離隔するように上記絶縁酸化物層の他の領域202bに実装される第2の導電パターン203bと、上記第1の導電パターン203aに実装され、上記第2の導電パターン203bと電気的に連結される発光素子221と、上記発光素子を覆う透明樹脂223とを含む。本実施形態による発光素子パッケージは、上記第1及び第2の導電パターンが形成されていない領域の絶縁酸化物層が除去されて、上記金属プレートが露出する。
【0082】
上記発光素子221は、ワイヤ222によって第2の導電パターン203bと電気的に連結され、上記発光素子及びワイヤを保護するための透明樹脂223でモールディングされている。
【0083】
また、上記金属プレート201に形成された貫通孔により、上記第1及び第2の導電パターンと電気的に連結される第1及び第2の外部実装パッド204a、204bを含む。上記第1及び第2の外部実装パッドが形成されていない領域は、絶縁酸化物層が除去されて、上記金属プレートが露出する。
【0084】
また、上記発光素子パッケージは、第1の導電パターン及び第2の導電パターンに形成された第1及び第2の反射膜225a、225bを含む。
【0085】
本発明は、上述した実施形態及び添付された図面によって限定されるものではなく、添付された請求範囲によって限定される。従って、請求範囲に記載の本発明の技術的思想を外れない範囲内において様々な形態の置換、変形及び変更が可能であることは当技術分野において通常の知識を有する者には自明であり、これも添付された請求範囲に記載された技術的思想に属する。
【符号の説明】
【0086】
101、201 金属プレート
102、202 絶縁酸化物層
103、203 導電パターン
111、121、211、221 発光素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属プレートと、
前記金属プレートの表面に部分的に形成された絶縁酸化物層と、
前記絶縁酸化物層の一領域に形成され、発光素子の実装領域を提供する第1の導電パターンと、
前記第1の導電パターンと離隔するように前記絶縁酸化物層の他の領域に形成された第2の導電パターンと、
を含む発光素子パッケージ用基板。
【請求項2】
前記部分的に形成された絶縁酸化物層により露出した金属プレートの領域は、前記絶縁酸化物層と同一の物質が形成された後に除去されて得られた領域であることを特徴とする請求項1に記載の発光素子パッケージ用基板。
【請求項3】
前記絶縁酸化物層は、前記金属プレートの陽極酸化工程により形成された陽極酸化膜であることを特徴とする請求項1に記載の発光素子パッケージ用基板。
【請求項4】
前記第1及び第2の導電パターン上にそれぞれ形成された第1及び第2の外部実装パッドをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の発光素子パッケージ用基板。
【請求項5】
前記金属プレートに形成された貫通孔により、前記第1及び第2の導電パターンと電気的に連結される第1及び第2の外部実装パッドを含むことを特徴とする請求項1に記載の発光素子パッケージ用基板。
【請求項6】
前記第1及び第2の外部実装パッドが形成されていない領域の絶縁酸化物層が除去されて、前記金属プレートが露出されることを特徴とする請求項5に記載の発光素子パッケージ用基板。
【請求項7】
金属プレートと、
前記金属プレートの表面に部分的に形成された絶縁酸化物層と、
前記絶縁酸化層の一領域に形成され、発光素子パッケージの実装領域を提供する第1の導電パターンと、
前記第1の導電パターンと離隔するように前記絶縁酸化物層の他の領域に形成された第2の導電パターンと、
を含む発光素子パッケージの駆動回路基板。
【請求項8】
金属プレートの表面に絶縁酸化物層を形成するステップと、
前記絶縁酸化物層上に発光素子の実装領域を提供する第1の導電パターン及び前記第1の導電パターンと離隔される第2の導電パターンを形成するステップと、
前記第1及び第2の導電パターンが形成されていない領域の絶縁酸化物層を除去して金属プレートを露出するステップと、
を含む発光素子パッケージ用基板の製造方法。
【請求項9】
前記絶縁酸化物層は、前記金属プレートの陽極酸化工程により形成されることを特徴とする請求項8に記載の発光素子パッケージ用基板の製造方法。
【請求項10】
前記金属プレートに貫通孔を形成し、前記貫通孔により前記第1及び第2の導電パターンと電気的に連結される第1及び第2の外部実装パッドを形成するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の発光素子パッケージ用基板の製造方法。
【請求項11】
前記第1及び第2の外部実装パッドが形成されていない領域の絶縁酸化物層を除去して前記金属プレートを露出するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の発光素子パッケージ用基板の製造方法。
【請求項12】
金属プレートと、
前記金属プレートの表面に部分的に形成された絶縁酸化物層と、
前記絶縁酸化物層の一領域に形成され、発熱素子の実装領域を提供する第1の導電パターンと、
前記第1の導電パターンと離隔するように前記絶縁酸化物層の他の領域に形成された第2の導電パターンと、
前記第1の導電パターンに実装され、前記第2の導電パターンと電気的に連結される発光素子と、
前記発光素子を覆う透明樹脂と、
を含む発光素子パッケージ。
【請求項13】
前記第1及び第2の導電パターン上にそれぞれ形成された第1及び第2の外部実装パッドをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の発光素子パッケージ。
【請求項14】
前記第1及び第2の導電パターン上に形成された第1及び第2の反射膜と、前記第1及び第2の反射膜を貫通する第1及び第2の外部実装パッドとをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の発光素子パッケージ。
【請求項15】
前記金属プレートを貫通して形成され、前記第1及び第2の導電パターンと電気的に連結される第1及び第2の外部実装パッドをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の発光素子パッケージ。
【請求項16】
前記金属プレートを貫通して形成され、前記第1及び第2の導電パターンと電気的に連結される第1及び第2の外部実装パッド及び前記第1及び第2の導電パターンに形成された反射膜をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の発光素子パッケージ。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図3d】
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【図3e】
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【図3f】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図4f】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−44685(P2011−44685A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−293174(P2009−293174)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】