説明

皮膚の炎症を抑制するか減少させるための組成物

【課題】皮膚の炎症を治療するための組成物および方法を提供する。
【解決手段】上記組成物はヒドロコルチゾンおよびアベナンスラミド(avenanthramides)を含有している。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野〕
本発明は、供給されると、皮膚の炎症を抑制するか減少させるために適している組成物に関連している。
【0002】
〔発明の背景〕
皮膚の炎症は、アレルゲン等のような、刺激物に触れた結果として、皮膚が腫れ、赤くなる状況、である。しばしば、炎症した皮膚は極めてかゆくなる。炎症は一般的にツタウルシ(poison ivy)、ウルシ(poison oak)、毒ウルシ(poison sumac)およびその他のアレルゲンに付随する。消費者は、多年にわたり、炎症の関連の症状を治療するために、ジフェンヒドラミン等のような、かゆみ止め薬、および、塩酸プラモキシン等のような、局所用の外部鎮痛薬を利用してきた。また、ヒドロコルチゾンを含有している、局所用の軟膏、クリームまたはローションにより、炎症した皮膚を治療することも知られている。
【0003】
従来の治療は有用であるが、これらの組成物は、炎症に関連する症状からの長期の救済を維持するために、繰り返して何回も供給される必要がある。したがって、炎症した皮膚に局所的に供給される場合に、炎症に関連する症状からの比較的に長い継続性の抗炎症性の救済を与える組成物に対する要望が存在している。本発明は、皮膚に対して局所的に供給できる従来の組成物に対して比較される場合に、局所的に供給できて、皮膚に対する炎症からの長期の救済を与える組成物、を提供している。
【0004】
〔発明の概要〕
本発明は、皮膚に対して局所的に供給される場合に、例えば、皮膚の赤み等の、炎症の症状からの救済および/またはその症状の軽減または抑制のために適している組成物、に関連しており、この組成物は、当該組成物の全体の重量に基づいて、約0.5重量%〜約2重量%のヒドロコルチゾンと、約0.05ppm(百万分の一)〜約100ppmのアベナンスラミド(avenanthramides)と、を含んでいる。
【0005】
〔発明の詳細な説明〕
本発明の組成物は、局所的に供給されるヒドロコルチゾン組成物による、改善された、さらに/または、比較的に長い継続性の、抗炎症性の作用を提供するために有用である。これらの組成物は、炎症の症状を示している皮膚に、局所的に供給できる。
【0006】
特別に、定められていない限り、本明細書において用いられている全ての技術的および科学的な用語は、本発明が属している、当該技術分野の通常の熟練者により一般的に理解されているものと、同じ意味、を有している。また、特別に示されていない限り、使用される場合にはいつでも、あらゆるパーセント(%)値は重量/重量(w/w)である。また、本明細書において用いられる場合に、「局所的に供給する」とは、例えば、手、または、ワイパー、パフ、ローラーまたはスプレー等のような、アプリケータ、の使用により、外皮の上に、直接に塗るか、供給するか、広げること、を意味する。
【0007】
また、本明細書において用いられる場合に、「美容に許容可能な」とは、その用語が表している製品、化合物、または組成物が、過度の毒性、不適合性、不安定性、刺激、アレルギー性反応等を伴わずに、組織(例えば、皮膚または毛髪)に接触して使用することに適していること、を意味する。なお、この用語は、上記の化合物/製品/組成物を、その用語が化粧品として単独に使用するために表しているものに、限定されない(例えば、その成分/製品は薬剤として用いてもよい)。
【0008】
本明細書において用いられる場合に、「局所的なキャリア」は、哺乳類動物の皮膚に対して活性な成分の局所的な投与のために適している、1種類以上の適合性を有する固体または液体の希釈剤、を意味する。これらの局所的なキャリアの例は、水、ワックス、オイル、皮膚軟化薬、乳化剤、増粘剤、ゲル化剤、およびこれらの混合物、を含むが、これらに限定されない。
【0009】
本明細書において用いられる場合に、「安全で有効な量」とは、抗アクネまたは吹き出物発生前処理の作用を誘発するために十分であるが、深刻な副作用を避けるために十分に低い、製品、化合物または組成物の量、を意味する。
【0010】
本発明の組成物はヒドロコルチゾンを含む。このヒドロコルチゾンの量は、一般的に、米国の店頭市場モノグラフにおいて認可されている量の範囲内であり、その組成物の全重量に基づいて、約0.1%〜約1%、例えば、約0.5%〜約1%、または約0.75%〜約1%の範囲で、変更可能である。
【0011】
本発明の組成物はアベナンスラミド(avenanthramides)をさらに含有している。このアベナンスラミド(avenanthramides)は、合成的に作成するか、オートムギ植物から抽出できる有機分子である。また、このアベナンスラミド(avenanthramides)は、ヒドロキシ桂皮酸誘導体の群に属している。オートムギ植物中に見られる最も豊富なアベナンスラミド(avenanthramides)は、ヒドロキシ桂皮酸の5−ヒドロキシアントラニル酸の誘導体、である。これらはクマリン、コーヒー酸、フェルラ酸の部分を含んでいる。本発明の組成物中のアベナンスラミド(avenanthramides)の量は、オートムギ植物の抽出により得られる全てのアベナンスラミド(avenanthramides)の合計の量に、基づいている。本発明の組成物は、約0.05ppm〜約100ppmのアベナンスラミド(avenanthramides)、例えば、約0.5ppm〜約50ppm、または約1ppm〜約10ppm、のアベナンスラミド(avenanthramides)、を含有している。
【0012】
さらに、本発明の組成物はアルカノールアミンをさらに含有できる。このアルカノールアミンは、エチルアミノエタノール、メチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールジメチルアミン、エチルエタノールアミン、2−ブタノールアミン、コリンおよびセリンから成る群から、選択できる。なお、アルカノールアミンを利用する場合には、ジメチルアミノエタノールアミンが好ましい。このアルカノールアミンの量は、上記組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約10重量%、例えば、約0.1重量%〜約5重量%、または約0.25重量%〜約1重量%、の範囲内で変更可能である。
【0013】
本発明の組成物は付加的な天然の抽出物をさらに含有できる。適当な天然の抽出物は、カモミール、パンテノール、ナツシロギク、オリーブの葉、ダイズ等、を含むが、これらに限定されない。この天然の抽出物の量は、利用される場合に、一般的に、上記組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約5重量%の範囲内で変更可能である。
【0014】
本発明の組成物は、皮膚に対する局所的な供給に適している配合物の中に、供給されている。この組成物は、ヒドロコルチゾン産物と、アベナンスラミド(avenanthramides)と、美容に許容可能な局所用キャリアと、を含有できる。この美容に許容可能な局所用のキャリアは、上記組成物の、約50重量%〜約99.99重量%、または上記組成物の約80〜約95%、を占めてもよい。
【0015】
上記組成物は多様な製品の種類にすることができ、これらは、ローション、クリーム、ゲル、スティック、スプレー、シェービング・クリーム、軟膏、クレンジング用液体洗浄液および固体のバー、シャンプー、ペースト、パウダー、ムース、シェービング・クリーム、およびワイパー、等のような、固体および液体の組成物、を含むが、これらに限定されない。これらの製品の種類は、溶液、エマルジョン(例えば、マイクロエマルジョンおよびナノエマルジョン)、ゲル、固体およびリポソーム、を含むが、これらに限定されない、複数の種類の美容に許容可能な局所用キャリア、を含有できる。以下は、このようなキャリアの非限定的な例である。なお、別のキャリアも、当業者により、配合可能である。
【0016】
本発明において有用な局所用の組成物は、溶液として、配合できる。これらの溶液は、一般的に、水性溶媒を含む(例えば、美容に許容可能な水性溶媒の、約50%〜約99.99%、または約90%〜約99%)。
【0017】
本発明において有用な局所用の組成物は、皮膚軟化薬を含有している溶液として、配合できる。これらの組成物は、好ましくは、約2%〜約50%の皮膚軟化薬、を含有している。本明細書において用いられる場合に、「皮膚軟化薬」とは、乾燥の予防または軽減のために、ならびに、皮膚の保護のために、用いる材料を意味する。多様の適当な軟化薬が知られていて、本発明において用いることができる。例えば、インターナショナル・コスメティック・イングリーディエント・ディクショナリー・アンド・ハンドブック(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)、ウエニンガー(Wenninger)およびマックイーン(McEwen)編集、p.1656〜61,1626および1654〜55(ザ・コスメティック・トイレトリー・アンド・フラグランス・アソシエーション(The Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Assoc.),ワシントン、D.C.,第7版,1997年)(以下、「INCIハンドブック」)は、適当な材料の多数の例を含んでいる。
【0018】
ローションは上記のような溶液から作成できる。これらのローションは、一般的に、約1%〜約20%または約5%〜約10%の皮膚軟化薬、および約50%〜約90%または約60%〜約80%の水、を含有している。
【0019】
溶液から配合できる別の種類の製品はクリームである。このクリームは、一般的に、約5%〜約50%または約10%〜約20%の皮膚軟化薬、および約45%〜約85%または約50%〜約75%の水、を含有している。
【0020】
溶液から配合できるさらに別の種類の製品は軟膏である。この軟膏は動物油または植物油または半固体の炭化水素の単純な基材を含有できる。この軟膏は、約2%〜約10%の皮膚軟化薬および約0.1%〜約2%の増粘剤、を含有できる。なお、本発明において有用な増粘剤または粘度増加剤のさらに完全な開示を、INCIハンドブック,p.1693〜1697において、見ることができる。
【0021】
本発明において有用な局所用の組成物はエマルジョンとして配合することも可能である。キャリアがエマルジョンである場合に、このキャリアの、約1%〜約10%または約2%〜約5%を、乳化剤が占める。これらの乳化剤は、非イオン性、アニオン性またはカチオン性、であってよい。適当な乳化剤は、例えば、INCIハンドブック,p.1673〜1686において、開示されている。
【0022】
ローションおよびクリームは、エマルジョンとして、配合できる。一般的に、これらのローションは、0.5%〜約5%の乳化剤、を含有している。また、このようなクリームは、一般的に、約1%〜約20%または約5%〜約10%の皮膚軟化薬と、約20%〜約80%または約30%〜約70%の水と、約1%〜約10%または約2%〜約5%の乳化剤と、を含有できる。
【0023】
水中油型のおよび油中水型の、ローションおよびクリーム等のような、単一エマルジョンのスキン・ケア製剤は美容業界において良く知られており、本発明において有用である。また、水中油中水型(water-in-oil-in-water type)等のような、多相のエマルジョン組成物も本発明において有用である。一般に、このような単一または多相のエマルジョンは、水、皮膚軟化薬、および乳化剤を、必須成分として、含有している。
【0024】
本発明の局所用の組成物もまた、ゲル(例えば、適当なゲル化剤を使用している水性ゲル)として、配合できる。水性ゲルのための、適当なゲル化剤は、天然ゴム、アクリル酸およびアクリレートのポリマーおよびコポリマー、およびセルロース誘導体(例えば、ヒドロキシメチル・セルロースおよびヒドロキシプロピル・セルロース)、を含むが、これらに限定されない。オイル(鉱油等)のための適当なゲル化剤は、水素添加ブチレン/エチレン/スチレンのコポリマーおよび水素添加エチレン/プロピレン/スチレンのコポリマー、を含むが、これらに限定されない。これらのゲルは、一般的に、約0.1重量%〜5重量%の、上記のようなゲル化剤、を含有している。
【0025】
本発明の局所用の組成物は固体の配合物(例えば、ワックスベースのスティック、ソープ・バー組成物、パウダー、またはパウダーを含有しているワイパー)に配合することも可能である。
【0026】
本発明において有用な局所用の組成物は、上述の成分に加えて、当業者により認識されている濃度で、皮膚、毛髪、および爪における使用のための組成物中にこれまでに用いられている、多様の付加的な油溶性の材料および/または水溶性の材料、を含有できる。
【0027】
この局所用の組成物は、1日に1回以上、好ましくは、1日に2回、供給できる。この使用量は、エンド・ユーザーの年齢および身体の状況、治療の継続時間、特定の化合物、製品、または使用する組成物、利用する特定の美容に許容可能なキャリア等の要因により、変わる。
【0028】
本発明の実施例が以下において記載されている。なお、本発明は、これらの実施例の詳細に限定されると解釈するべきではない。
【0029】
〔実施例1〕
本発明の組成物を、表1において記載されている材料を組み合わせて、これらの材料を均質になるまで混合することにより、調製した。
【表1】

【0030】
実施例2:ニコチン酸メチル誘発性皮膚紅斑の減少/抑制
実施例1において調製した組成物を、以下の方法により、皮膚の赤みの減少/抑制について、試験した。試験被験者のヒトの掌側の前腕を、プラシーボまたは実施例1の配合物の局所的供給により、試験前の30分間にわたり、前処理した。化学的な最小紅斑線量(「MED」)を、1〜5mMの、ニコチン酸メチルの投与量を用いて、それぞれの試験被験者に対して、設定した。それぞれの試験被験者に対して、MEDを結果として生じる、上記の投与量を、上記の前処理の部位に用いた。30秒間にわたり、25mmのヒルトップ・チャンバー(Hilltop Chamber)を用いて、水性のニコチン酸メチルの局所的な投与により、赤みを誘発させた。この赤みを、拡散反射分光器(「DRS」)を用いて、オキシヘモグロビンのデオキシヘモグロビンに対する比率を計算して、ニコチン酸メチルの供給後の30分において評価した。これらのDRSの結果は、p<0.05で設定された全ての検査において有意性を伴うt−検定を用いて分析した。アベナンスラミド(avenanthramides)を伴わない1%ヒドロコルチゾンである、サンプル3、に対して比較した、本発明の組成物の結果が、赤みの減少のパーセント値として、表2において示されている。
【表2】

【0031】
データが示すとおり、本発明の組成物は、活性な成分としてヒドロコルチゾンのみを含有している組成物に比べて、増加された皮膚の紅斑の抑制を与えている。また、予想外に、低量のアベナンスラミド(avenanthramides)を含有している組成物が、2倍の量のアベナンスラミド(avenanthramides)を含有している組成物に比べて、著しく良好な結果を与えることが分かった。
【0032】
実施例3:29人のパネリストを、経時的に、本発明のヒドロコルチゾン・クリーム(サンプル2)の効果を示すための検査において、選択した。1番目の正方形の外側のエッジ部分が肘の折り目からおよそ1.27cm(0.5インチ)において始まっている状態で、4個の矩形を、それぞれのパネリストの内側の掌側の前腕に標識した。さらに、その矩形の箱の内側の角部に、不鮮明にならないインクで、その皮膚に標識した。1%ヒドロコルチゾンを含有している、サンプル2および3を、上部から下部まで、その矩形のほぼ中心に、一様な細い線で、供給した(32μL/矩形)。その後、およそ10秒間にわたり、円形の動作で、それぞれの製品を、その矩形の領域だけ、注意深くこすった。
【0033】
製品の供給後から、指示された時間の経過後に、セブテープ(Sebtape)(登録商標)の切片を、適当な皮膚の場所に、供給した。この場合に、手袋を着けた手により、鉗子を用いて、これらの切片をシートから取り外して、皮膚における矩形の中心に供給し、強く押して、1分後に鉗子により除去した。その後、これらのテープを、適当にラベルを付けたバイアルの中に、皮膚側を下にして、置いた。最後に、500μLの細胞増殖培地RPMI1640をそれぞれのバイアルに加えて、これらのバイアルを、IL−2アッセイの時間まで、−80℃の冷凍庫の中に置いた。
【0034】
上記のバイアルを氷上で解凍してから、15分間にわたり、氷上で超音波分解した。ジャーカット細胞(Jurkat cells)を、100μL中に100,000個の細胞/ウェルで、96ウェル型の丸底プレートの上に平板培養した。その後、ホルボールミリスチン酸アセテート(「PMA」、200ng/mL)とフィトヘマグルチニン(「PHA」、16μg/mL)との混合物50μLの添加により、IL−2生成のために、細胞を刺激した。その後、指定されたサンプルのウェルを、10秒間にわたり、渦によりこれらを攪拌した後に、サンプルバイアルから、50μLの培地と共に、処理した。それぞれのサンプルを、2個のウェルを処理するように、用いた。刺激だけのために指定されているウェルに対して、50μLのRPMI細胞増殖培地と10%の胎児ウシ血清(「FBS」)増殖培地を加えた。その後、各プレートを、37℃および5%CO2 において、およそ16時間にわたり、一晩かけて、培養した。
【0035】
上記の培養の後に、それぞれの上澄み液を除去して、低結合性の96ウェル型プレートに移した。これらの上澄み液をRMPI増殖培地の中で1:5に希釈して、製造者のプロトコルに従って、アップステート・キット(Upstate kit)を用いて、IL−2濃度についてアッセイし、ルミネックス100・マルチ−アナライト・ディテクタ(Luminex 100 multi-analyte detector)(ルミネックス・コーポレイション(Luminex Corp.)、オースチン、テキサス州)において分析した。このルミネックス(Luminex)からの値を、プレート上に含まれている既知のIL−2濃度により、標準曲線を用いて、実際のIL−2濃度に相関させた。これにより、刺激されたウェル中の平均の濃度を、正常なIL−2放出として、決定した。
【0036】
処理したウェル中の計算された濃度を用いて、その正常な値の抑制率を計算した。この場合に、それぞれのプレートは一組の刺激されたウェルを含んでおり、この計算は、それぞれのプレートに対して、別々に行なった。その後、それぞれの時点におけるそれぞれの製品の結果を比較するために、パネリストの結果を収集した。<0.05の値に設定した、全ての検定における有意水準をもって、グループ間の有意差を評価するために、対ステューデントt検定を行なった。これらの結果が、IL−2放出における減少のパーセント値として、表3に示されている。
【0037】
上記の結果は、サンプル2のヒドロコルチゾン・クリームはアベナンスラミド(avenanthramides)を伴わないヒドロコルチゾン・クリームよりもかなり大きな効果を有していて、アベナンスラミド(avenanthramides)を伴わないヒドロコルチゾン・クリームに比べた場合に、比較的に長い効果を結果として生じること、を示している。このデータは、上記の時間の期間にわたって試験したヒドロコルチゾン・クリームの効果を支持している。
【表3】

【0038】
本発明は、その詳細な記述に基づいて、説明されているが、上記の説明は、例示を目的としていて、本発明の範囲を限定することを目的としておらず、この本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲により定められていることを理解されたい。すなわち、他の態様、利点、および変更は、これらの特許請求の範囲内に該当する。
【0039】
〔実施の態様〕
(1)組成物において、
前記組成物の全重量に基づいて、0.1重量%〜1重量%のヒドロコルチゾンと、
0.05ppm〜100ppmのアベナンスラミド(avenanthramides)と、
を含有する、組成物。
(2)実施態様1に記載の組成物において、
前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%〜10重量%の、エチルアミノエタノール、メチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールジメチルアミン、エチルエタノールアミン、2−ブタノールアミン、コリン、およびセリン、から成る群から選択される、アルカノールアミン、
をさらに含有する、組成物。
(3)実施態様1に記載の組成物において、
前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%〜5重量%の、カモミール、パンテノール、ナツシロギク、ダイズ、およびオリーブの葉、から成る群から選択される天然抽出物、
をさらに含有する、組成物。
(4)実施態様2に記載の組成物において、
前記アルカノールアミンはジメチルアミノエタノールアミンである、組成物。
(5)実施態様4に記載の組成物において、
前記ジメチルアミノエタノールアミンの量は、前記組成物の全重量に基づいて、0.25重量%〜1重量%である、組成物。
【0040】
(6)実施態様3に記載の組成物において、
前記天然抽出物はナツシロギクである、組成物。
(7)実施態様2に記載の組成物において、
前記組成物の全重量に基づいて、0.02重量%〜5重量%の、カモミール、パンテノール、ナツシロギク、ダイズ、およびオリーブの葉、から成る群から選択される天然抽出物、
をさらに含有する、組成物。
(8)実施態様7に記載の組成物において、
前記アルカノールアミンはジメチルアミノエタノールアミンである、組成物。
(9)実施態様8に記載の組成物において、
前記ジメチルアミノエタノールアミンの量は、前記組成物の全重量に基づいて、0.25重量%〜1重量%、である、組成物。
(10)皮膚の炎症を治療する方法において、
組成物の全重量に基づいて、0.1重量%〜1重量%のヒドロコルチゾン、および、0.05ppm〜100ppmのアベナンスラミド(avenanthramides)を含有している組成物を皮膚に局所的に供給することにより、その皮膚の炎症が抑制および/または減少される工程、
を含む、方法。
【0041】
(11)実施態様10に記載の方法において、
前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%〜10重量%の、エチルアミノエタノール、メチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールジメチルアミン、エチルエタノールアミン、2−ブタノールアミン、コリン、およびセリン、から成る群から選択される、アルカノールアミンをさらに含有する、方法。
(12)実施態様10に記載の方法において、
前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%〜5重量%の、カモミール、パンテノール、ナツシロギク、ダイズ、およびオリーブの葉、から成る群から選択される天然抽出物をさらに含有する、方法。
(13)実施態様11に記載の方法において、
前記アルカノールアミンはジメチルアミノエタノールアミンである、方法。
(14)実施態様13に記載の方法において、
前記ジメチルアミノエタノールアミンの量は、前記組成物の全重量に基づいて、0.25重量%〜1重量%である、方法。
(15)実施態様12に記載の方法において、
前記天然抽出物はナツシロギクである、方法。
【0042】
(16)実施態様11に記載の方法において、
前記組成物は、前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%〜5重量%の、カモミール、パンテノール、ナツシロギク、ダイズ、およびオリーブの葉、から成る群から選択される天然抽出物をさらに含有する、方法。
(17)実施態様16に記載の方法において、
前記アルカノールアミンはジメチルアミノエタノールアミンである、方法。
(18)実施態様17に記載の組成物において、
前記ジメチルアミノエタノールアミンの量は、前記組成物の全重量に基づいて、0.25重量%〜1重量%である、組成物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物において、
前記組成物の全重量に基づいて、0.1重量%〜1重量%のヒドロコルチゾンと、
0.05ppm〜100ppmのアベナンスラミド(avenanthramides)と、
を含有する、組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の組成物において、
前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%〜10重量%の、エチルアミノエタノール、メチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールジメチルアミン、エチルエタノールアミン、2−ブタノールアミン、コリン、およびセリン、から成る群から選択される、アルカノールアミン、
をさらに含有する、組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の組成物において、
前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%〜5重量%の、カモミール、パンテノール、ナツシロギク、ダイズ、およびオリーブの葉、から成る群から選択される天然抽出物、
をさらに含有する、組成物。
【請求項4】
請求項2に記載の組成物において、
前記アルカノールアミンはジメチルアミノエタノールアミンである、組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の組成物において、
前記ジメチルアミノエタノールアミンの量は、前記組成物の全重量に基づいて、0.25重量%〜1重量%である、組成物。
【請求項6】
請求項3に記載の組成物において、
前記天然抽出物はナツシロギクである、組成物。
【請求項7】
請求項2に記載の組成物において、
前記組成物の全重量に基づいて、0.01重量%〜5重量%の、カモミール、パンテノール、ナツシロギク、ダイズ、およびオリーブの葉、から成る群から選択される天然抽出物、
をさらに含有する、組成物。
【請求項8】
請求項7に記載の組成物において、
前記アルカノールアミンはジメチルアミノエタノールアミンである、組成物。
【請求項9】
請求項8に記載の組成物において、
前記ジメチルアミノエタノールアミンの量は、前記組成物の全重量に基づいて、0.25重量%〜1重量%である、組成物。
【請求項10】
皮膚の炎症を治療する方法において、
組成物の全重量に基づいて、0.1重量%〜1重量%のヒドロコルチゾン、および、0.05ppm〜100ppmのアベナンスラミド(avenanthramides)を含有している組成物を皮膚に局所的に供給することにより、その皮膚の炎症が抑制および/または減少される工程、
を含む、方法。

【公開番号】特開2007−77146(P2007−77146A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−244367(P2006−244367)
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(598039367)ジョンソン・アンド・ジョンソン・コンシューマー・カンパニーズ・インコーポレイテッド (79)
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Consumer Companies,Inc.
【住所又は居所原語表記】Grandview Road,Skillman,New Jersey 08558,United States of America
【Fターム(参考)】