説明

皮膚及び髪組成物用ビニルアミドポリマー組成物の製造方法

非水不均一系重合方法は、任意に架橋剤及び/又は界面活性剤の存在下で、溶媒としてのオイル中、約5〜70重量%、好ましくは10〜50重量%のビニルアミドモノマーと、水溶性共溶媒と、フリーラジカル開始剤との反応混合物を加熱する工程を含み、前記オイル溶媒は、重合反応の間中、生成するポリマーを撹拌可能な状態に維持するのに充分な量で存在する。該ポリマー反応生成物は、該生成物に水を添加すると、均一なエマルジョン又はゲルを生成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重合方法に関し、より詳しくは、水溶性共溶媒を含む溶媒としてのオイル中でのビニルアミドモノマーの非水不均一系重合反応に関するものである。
【背景技術】
【0002】
J.シー(Shih)の米国特許第6,255,421号、米国特許第6,255,422号及び米国特許第6,300,442号には、オイル溶媒を用いたビニルポリマーを製造するための非水不均一系重合プロセスが記載されており、重合反応中に前記オイル溶媒が存在すること及び反応生成物中に前記オイル溶媒が存在することの双方が、ビニルポリマーの商業用途、特に化粧品組成物における商業用途に有益である。
【0003】
従って、本発明では、ポリマー/オイル−共溶媒溶液の安定性を向上させるための新規で改善された非水系重合方法を提供することが望まれる。
【0004】
これらの及び他の目的並びに本発明の特徴を、本発明の以下の記載から明らかにする。
【特許文献1】米国特許第6,255,421号
【特許文献2】米国特許第6,255,422号
【特許文献3】米国特許第6,300,442号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
ここに記載されるものは、ビニルアミドポリマーを製造するための非水不均一系重合方法である。該方法は、任意に架橋剤及び/又は界面活性剤の存在下で、水溶性共溶媒を含む溶媒としてのオイル中、約5〜70重量%、好ましくは10〜50重量%のビニルアミドモノマーと、フリーラジカル開始剤との反応混合物を加熱する工程を含み、前記オイル溶媒は、重合反応の間中、生成したポリマーを安定な撹拌が可能な状態に維持するのに充分な量で存在することを特徴とする。それによって得られるポリマー反応生成物は、該生成物に水を添加すると、均一なエマルジョン又はゲルを生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
多数のオイルの独特の性質によって、水系組成物中にそれらオイルを含むことが望ましくなる。例えば、シリコーンのオイル、流動体及び粘性物質、鉱油、並びにパルミチン酸イソプロピル及びミリスチン酸イソプロピル等の非水溶性有機エステル等の化粧品及び医薬品として許容される物質は、髪及び皮膚用の配合物において特に有用である。これらの組成物において、前記オイルの潤滑特性及び疎水特性は、使用者にとって有益である。
【0007】
本発明では、重合反応中のモノマー用に溶媒としてのオイル及び水溶性共溶媒の両方を用いた非水不均一系の重合プロセスで、化粧品組成物において有用なビニルポリマーを合成する。前記オイル溶媒及び水溶性共溶媒は、重合反応の間中、ポリマー生成物を撹拌可能な状態に維持するための媒体としても作用する。前記反応生成物は、前記ビニルポリマーのオイルスラリーである。必要に応じて、前記反応生成物を濾過して、オイルで膨潤した粉体のビニルポリマーを提供することもできる。その後、該反応生成物自体或いはオイル及び共溶媒で膨潤したポリマーの粉体を水で均質化して、化粧品又は医薬品組成物として直接利用できる均一な液状エマルジョン又はゲルを生成させることもできる。
【0008】
本方法では、通常約5〜70重量%、好ましくは10〜50重量%のビニルモノマー反応物質を用い、また、この方法では、溶媒及び媒体作用のために、約30〜95重量%のオイル及び共溶媒が含まれる。
【0009】
ここでの使用に適したオイルとしては、シリコーンのオイル、流動体及び粘性物質、鉱油、並びにアジピン酸ジイソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソセチル及びミリスチン酸イソプロピル等の非水溶性有機エステル等の化粧品又は医薬品として許容される物質が挙げられる。
【0010】
本発明での使用に適したシリコーンのオイル又は流動体は、ポリアルキルシロキサン類、ポリアリールシロキサン類、ポリアルキルアリールシロキサン類及びポリエーテルシロキサンコポリマー類等の不揮発性シリコーン類;並びにシクロメチコン類等の揮発性シリコーン類から選択することができる。
【0011】
例えば、不揮発性のポリアルキルシロキサン類としては、粘度範囲が25℃で約5〜約600,000センチストークス(cS)のポリジメチルシロキサン類(ジメチコン)が挙げられる。これらのシロキサン類は、例えば、ゼネラルエレクトリック社からVISCASILシリーズとして、並びにダウ・コーニングからダウ・コーニング200製品として入手できる。それらの粘度は、1970年7月20日に発行されたダウ・コーニング社テスト方法CTM 0004に記載されたガラスキャピラリー粘度計法で測定することができる。選択されるこれらシロキサン類の粘度は、約100〜約100,000cSの粘度が好ましく、約15,000cS以下の粘度が最も好ましい。
【0012】
例えば、好適な不揮発性のポリアルキルアリールシロキサン類としては、25℃で約15〜65cSの粘度を有するポリ(メチルフェニル)シロキサン類が挙げられる。これらのシロキサン類は、例えば、ゼネラルエレクトリックからSF 1075メチルフェニル流体として、或いはダウ・コーニングから556化粧品グレード流体として入手できる。更に、25℃で約10〜100,000cSの範囲の粘度を有するポリ(ジメチルシロキサン)-(ジフェニルシロキサン)コポリマー類も有用である。
【0013】
これらの好適なシリコーン類及び他の好適なシリコーン類が、米国特許第2,826,551号、米国特許第3,964,500号及び米国特許第4,364,837号に開示されている。
【0014】
本方法に含まれる共溶媒は、水溶性化合物であり、例えば、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、1,4-ヘキサンジオール及び1,6-ヘキサンジオール等のグリコールであることが好ましい。該共溶媒の作用は、共溶媒の存在なしには通常得ることができないレベルに、ポリマー/オイルのエマルジョンを安定化することである。
【0015】
重合反応混合物中にフリーラジカル開始剤を存在させて、重合プロセスを実行する。例えば、反応生成物としては、選択した1種又は複数種のビニルモノマーに対応するビニルポリマーが挙げられる。好適なフリーラジカル開始剤は、ジアセチルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシピバレート、t-ブチルパーオクトエート、t-アミルパーオキシピバレート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ジ-(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、2,2'-アゾ-ビス(イソブチロニトリル)、2,2'-アゾ-ビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)及び1,1'-アゾ-ビス(シアノシクロヘキサン)、並びにそれらの混合物である。
【0016】
反応混合物中に任意に架橋剤を含ませる場合、本方法では架橋したビニルアミドポリマーを得ることができる。存在するビニルモノマーの量を基準として、約0.1〜10重量%の量の架橋剤が存在することが好ましく、0.3〜3%の量の架橋剤が存在することがより好ましい。このような架橋剤の存在下で、前記ビニルモノマーは、対応する架橋ビニルポリマーを生成し、該架橋ビニルポリマーは、水で均質化すると、均一な液状ゲル生成物をもたらす。
【0017】
本発明の実施においては、窒素雰囲気中での撹拌の下で反応器にオイル及び共溶媒を投入し、約40〜150℃、好ましくは約65℃に加熱する。次に、0.1〜10%、好ましくは0.2〜5%のフリーラジカル開始剤を加える。その後、約1〜12時間、好ましくは約3〜6時間の期間に渡って、前記ビニルモノマーを連続的に加える。好ましくは、重合反応の間に遊離モノマーが実質的に存在しないような速度で、前記ビニルモノマー及び任意の架橋剤を反応器に供給する。
【0018】
重合反応が完了した後、オイル及び共溶媒のスラリーとしてポリマーを得る。該スラリーをそのままで、或いは、生成物がかなりの量のオイルを吸収した固体ポリマーからなる場合は濾過して過剰のオイル及び共溶媒を除去して、使用することができる。スラリー及び濾過されたポリマーの両方とも、化粧品配合物及び医薬品配合物において有用である。
【0019】
特に限定されるものではないが、好適なビニルアミドモノマーとしては、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム等のN-ビニルラクタム類の他;N-ビニルホルムアミド等の非環状ビニルアミド類が挙げられ;これらは、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート及びヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド;並びにN,N-ジアルキルアミノ-アルキル(メタ)アクリレート(ここで、アルキルは、それぞれ独立してC1〜C4のアルキル基である)及びN,N-ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド(ここで、アルキルは、上記に定義したのと同じである)、並びにそれらの4級誘導体;並びにそれらの混合物等のコモノマーを任意に1種又は2種以上含んでもよい。
【0020】
特に限定されるものではないが、好適な架橋剤としては、ジアリルイミダゾリドン、ジエチレングリコールのジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(PETE);ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA);トリアリル-1,3,5-トリアジン-2,4,6-(1H,3H,5H)トリオン(TATT)、エチレングリコールジアクリレート、2,4,6-トリアリルオキシ-1,3,5-トリアジン;N-ビニル-3-(E)-エチリデン-ピロリドン(EVP)、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、ジビニルベンゼン、メチレン-ビス(メタクリルアミド)、メチレン-ビス(アクリルアミド)、N,N-ジビニルイミダゾリドン、エチリデン-ビス(N-ビニル-ピロリドン)(EBVP)、ヘキサアリルスクロース及びビス(N,N-アクリルアミド)が挙げられる。
【0021】
前記反応混合物の他の任意の成分は、界面活性剤である。界面活性剤の存在は、所望のエマルジョン及びゲル生成物を効率的に安定化することに作用する。一般に、油溶性界面活性剤は、存在するオイルを基準として、約0.5〜10%、好ましくは1〜5%の量で、水の均一化の間、反応混合物及び水溶性界面活性剤の中に存在する。重合反応に使用するのに適した油溶性界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、セチルジメチコンコポリオール(Abil(登録商標)EM-90, ゴールドシュミット・ケミカル社の製品);Span(登録商標)80(ICI)及びダウ・コーニング3225シリコーンが挙げられる。
【0022】
生成する溶液は、固体含有率が約5〜70%、好ましくは10〜50%である。
【0023】
ここで製造される生成物を、水相中に(直鎖又は架橋した)ポリマーを含有するエマルジョン又は乳化ハイドロゲルに容易に転換することができる。
【0024】
油相は、重合反応中に使用されるオイルからなる。前記エマルジョンは、油中水型(w/o)、水中油型(o/w)又は混合型(w/o/w)であることが可能である。前記ポリマーが架橋している場合、水相は、膨潤した架橋ハイドロゲルの特性を有する。ハイドロゲル相が微細なゲル粒子としてオイル中に分散されていていること(w/o)も、油滴が連続したハイドロゲル相中に分散されていること(o/w)も可能である。
【0025】
このようなエマルジョン及び乳化ハイドロゲル中において選択されるオイル対水の比は、目的とする用途の組成により予め定められ;これらの組成を広範な範囲内で調整することができる。典型的には、o/wのエマルジョン及び乳化ハイドロゲルの場合、オイル対水の体積比は、約30:70〜約10:90の範囲にある。対応するw/o系では、オイル対水の体積比は、約90:10〜約30:70の範囲にあることが適切である。典型的には、最終的に得られるエマルジョン中にかなりの量のオイルが存在する必要がある場合、前記反応生成物、即ち、ポリマーのオイルスラリーは、計算された量の水の添加によって、エマルジョン又は乳化ハイドロゲルに直接変換される。しかしながら、エマルジョン中のオイル対水の比が低いことが望ましい場合、該エマルジョンは、吸収されたオイルで膨潤したポリマーの粉体からなる濾過済反応生成物を用いて製造される。
【0026】
適当に速い撹拌又は均質化を行いながら、o/w系が望ましい場合は、前記反応生成物を徐々に水に加え、反対にw/o系が望ましい場合は、水を徐々に前記反応生成物に加える。例えば、o/wのエマルジョン及び乳化ハイドロゲル用には、Tween(登録商標)20,21,40,61(ICI)又はIgepal(登録商標)CO-630(ローヌ・プーランの製品);並びにw/o系用には、Span(登録商標)60,65,80,85(ICI)等の好適な界面活性剤をこれらの系に加えるべきである。また、前記重合反応混合物に任意に添加される界面活性剤は、所望のエマルジョン又は乳化ハイドロゲルの生成にも十分であり得る。
【実施例】
【0027】
ここで、以下の実施例を参照して、本発明を更に詳しく説明する。
【0028】
実施例1
架橋PVP/AAの界面活性剤を含まない安定なオイル溶液の調製
2つの供給ポンプ、1つの碇型撹拌機、1つの熱電対及び1つのコンデンサーを備えた1リットルのガラス製四つ口ケトルの中に、540gのステアリン酸イソセチル、及び共溶媒として60gの2-メチル-2,4-ペンンタンジオールを投入した。該溶液をプロセスの間中窒素でパージした。該溶液を65℃に加熱して30分間保持した。116gのN-ビニルピロリドン(VP)及び3.5gのペンタエリスリトールトリアリルエーテル(PETE)を混合して、供給溶液Iを調製した。供給溶液IIは、116gのアクリル酸(AA)を含んでいた。0.5gのt-ブチルパーオキシピバレートを前記ケトルに添加した。同時に供給溶液I(VP及びPETE)及び供給溶液II(AA)を4時間に渡って一定の供給速度で前記ケトル中にポンプで供給した。該溶液を65℃で1時間保持し、その後、90℃に昇温した。0.2gのt-ブチルパーオキシピバレートを2時間毎に5回添加し、t-ブチルパーオキシピバレートの最後の増分を投入した後、反応物質を更に2時間保持した。次に、2.0gの脱イオン水を加えて、残存するVPを<100ppmに加水分解し、更に溶液を100℃で5時間撹拌した。該溶液を冷却及び排出し、次に該溶液を均一化した。
【0029】
実施例1の溶液の粘度
実施例1の溶液 3.5gを4オンスのジャーの中に量り採り、0.5gのトリエタノールアミン及び96gの脱イオン水を加えた。該溶液を室温で撹拌した。ブルックフィールド粘度が80,000cpsのゲル溶液が生成した。
【0030】
実施例2
架橋(VP/AA/SMA)
供給溶液I:140gのN-ビニルピロリドン(VP)、35gのメタクリル酸ステアリル(SMA)及び1.2gのペンタエリスリトールトリアリルエーテル(PETE)の混合による。
【0031】
供給溶液II:59gのアクリル酸(AA)。
【0032】
実施例1を繰り返し、上記のモノマーで類似の結果がもたらされた。
【0033】
7.5gのポリマー溶液に、0.52gの2-アミノ-2-メチルプロパノール(AMP)及び91.98gの水を加えた。該溶液を撹拌により混合した。5分以内でゲルが生成した。該ゲルは、ブルックフィールド粘度が50,000cpsであった。該ゲルは、80°F、相対湿度90%のチャンバー内で、4時間、髪において85〜90%のカール保持率を示した。
【0034】
実施例3
架橋(VP/AA/DMAPMA)
供給溶液I:160gのN-ビニルピロリドン(VP)、40gのN,N-ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPMA)及び2.0gのペンタエリスリトールトリアリルエーテル(PETE)の混合による。
【0035】
供給溶液II:7gのアクリル酸(AA)。
【0036】
実施例1を繰り返し、上記のモノマーで類似の結果がもたらされた。
【0037】
実施例4
ポリ(VP/AA/SMA)
2つの供給ポンプ、1つの碇型撹拌機、1つの熱電対及び1つのコンデンサーを備えた1リットルのガラス製四つ口ケトルの中に、220gのステアリン酸イソセチル、200gのアジピン酸ジイソプロピル及び40gの2-メチル-2,4-ペンンタンジオールを投入した。該溶液をプロセスの間中窒素でパージした。該溶液を65℃に加熱して30分間保持した。150gのN-ビニルピロリドン(VP)及び40gのメタクリル酸ステアリル(SMA)を混合して、供給溶液Iを調製した。60gのアクリル酸(AA)で供給溶液IIを調製した。0.5gのt-ブチルパーオキシピバレートを添加し、供給溶液I(VP及びSMA)及び供給溶液II(AA)のポンプによる上記ケトルへの同時供給を開始し、4時間に渡って一定の供給速度で行った。該溶液を65℃で1時間保持し、その後、90℃に昇温した。0.2gのt-ブチルパーオキシピバレートを2時間毎に5回添加し、t-ブチルパーオキシピバレートの最後の増分を投入した後、更に2時間保持した。2.0gの脱イオン水を加えて、100℃で5時間撹拌した。均一化した溶液を冷却及び排出した。
【0038】
本発明の幾つかの特定の実施態様を参照して本発明を説明したが、当該技術分野の技術範囲内の変更及び変形を行えることが分るであろう。従って、特許請求の範囲でのみ縛られることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
総量約30〜95重量%の溶媒としてのオイル及び水溶性共溶媒並びにフリーラジカル開始剤の中で、任意に架橋剤及び/又は油溶性界面活性剤の存在下、約40〜150℃で、不活性ガスの下、撹拌により、約5〜70重量%のビニルアミドモノマーを任意にコモノマーと共に重合する工程を含み、
前記オイル及び共溶媒の量が、重合反応終了まで生成するビニルラクタムポリマーを撹拌可能な状態に維持するのに充分であり、
実質的に重合反応中に遊離モノマーが存在しないような速度で約3〜6時間の期間に渡って、前記オイルと共溶媒とフルーラジカル開始剤とが投入された反応器中に、前記ビニルモノマー及び任意の架橋剤を連続的に供給することを特徴とする
オイル組成物で膨潤された化粧品又は医薬品として許容されるポリマーを生成する非水不均一系重合方法。
【請求項2】
前記オイルが、シリコーンオイル、非水溶性有機エステル又は鉱油であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記非水溶性有機エステルが、アジピン酸ジイソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソセチル又はミリスチン酸イソプロピルであることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記水溶性共溶媒がグリコールであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記グリコールが、プロピレングリコール、1,6-ヘキサングリコール、1,4-ヘキサングリコール又は2-メチル-2,4-ペンタンジオールであることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記オイルが全溶媒の29〜65重量%の量で存在し、前記水溶性共溶媒が全溶媒の1〜30重量%であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記量がそれぞれ40〜60%及び5〜15%であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記油溶性界面活性剤が存在することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
存在するビニルアミドモノマーの量を基準として、約0.1〜10重量%の架橋剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記架橋剤が0.3〜3%の量で存在することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ビニルアミドモノマーがN-ビニルピロリドン又はN-ビニルカプロラクタムであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記架橋剤が、ジアリルイミダゾリドン、ジエチレングリコールのジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル(PETE);ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、トリアリル-1,3,5-トリアジン-2,4,6-(1H,3H,5H)トリオン(TATT)、エチレングリコールジアクリレート、2,4,6-トリアリルオキシ-1,3,5-トリアジン;N-ビニル-3-(E)-エチリデン-ピロリドン(EVP)、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、ジビニルベンゼン、メチレン-ビス(メタクリルアミド)、メチレン-ビス(アクリルアミド)、N,N-ジビニルイミダゾリドン、エチリデン-ビス(N-ビニル-ピロリドン)(EBVP)、ヘキサアリルスクロース又はビス(N,N-アクリルアミド)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ビニルアミドモノマーがN-ビニルピロリドンであることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記フリーラジカル開始剤が、ジアセチルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシピバレート、t-アミルパーオキシピバレート、t-ブチルパーオキシ-2-エチル-ヘキサノエート;ジ-(4-tert-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、2,2'-アゾ-ビス(イソブチロニトリル)、2,2'-アゾ-ビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)又は1,1'-アゾ-ビス(シアノシクロ-ヘキサン)、或いはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記重合方法の最後に少量の水を加えて、残存モノマーのレベルを100ppm未満に低減することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記コモノマーが、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート及びヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド;並びにN,N-ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート及びN,N-ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド(ここで、アルキルは、それぞれ独立してC1〜C4のアルキル基である)、並びにそれらのN-4級誘導体から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【公表番号】特表2006−506504(P2006−506504A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−553448(P2004−553448)
【出願日】平成15年10月16日(2003.10.16)
【国際出願番号】PCT/US2003/032815
【国際公開番号】WO2004/046212
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【出願人】(596121138)アイエスピー インヴェストメンツ インコーポレイテッド (24)
【氏名又は名称原語表記】ISP INVESTMENTS INC.
【Fターム(参考)】