説明

皮膚洗浄剤組成物

【課題】皮膚に対する刺激が少なく、良好な泡立ちであり、泡の粘度が高くクリーミーでかつすべりが良い、使用感が良好な皮膚洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)式(1)


(R1はC8〜18の炭化水素基;mは0〜8の数;X1及びX2は水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、アルカノールアンモニウム又は塩基性アミノ酸)
で表されるリン酸エステル又はその塩、
(B)式(2)
2CONH(CH2nCOOX3 (2)
(R2COはC10〜16のアシル基;nは1又は2の数;X3は水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、アルカノールアンモニウム又は塩基性アミノ酸)
で表されるN−アシルアミノ酸又はその塩、
(C)塩化ジアルキルジアリルアンモニウムとアクリルアミドとの共重合体、又はアクリル酸と塩化ジアルキルジアリルアンモニウムとアクリルアミドとの共重合体、及び
(D)水
を含有する皮膚洗浄剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚に対する刺激が少なく、良好な泡立ちであり、泡の粘度が高くクリーミーでかつすべりが良い、使用感が良好な皮膚洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、皮膚洗浄剤組成物においては、高級脂肪酸塩を始めとするアニオン界面活性剤を主成分として用いているが、近年では皮膚への刺激性が少ないことから、リン酸エステル型界面活性剤や、アミノ酸系界面活性剤が広く用いられるようになってきた。例えば、特許文献1には、リン酸エステル型界面活性剤とアミノ酸系界面活性剤の一種である2級アミド型N−アシルアミノ酸塩を併用し、皮膚への刺激性を低くした洗浄剤組成物が記載されている。しかしながら、このような洗浄剤組成物は、皮膚への刺激の低さは満足できるものの、泡量、泡質などの面で十分満足できるものではなかった。
【0003】
一方、洗浄剤の泡質を改善する目的で、各種の高分子化合物を皮膚洗浄剤に添加する試みが数多く行われている。例えば、特許文献2には、リン酸エステル型界面活性剤と、塩化ジアルキルジアリルアンモニウムとアクリルアミドの共重合体との組み合わせにより、泡量、泡質を改善する試みが記載されている。しかしながら、リン酸エステル型界面活性剤に高分子化合物を添加するのみでは、泡質を一見クリーミーにできるものの、泡の粘度を高くするような本質的な泡の改善は、未だ十分ではなかった。
【特許文献1】特開平5−156286号公報
【特許文献2】特開2004−182619号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、皮膚に対する刺激が少なく、良好な泡立ちであり、泡の粘度が高くクリーミーでかつすべりが良い、使用感が良好な皮膚洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、特定のリン酸エステル又はその塩と、特定のN−アシルアミノ酸又はその塩、塩化ジアルキルジアリルアンモニウムとアクリルアミドとの共重合体等と、水を組み合わせて用いることにより、上記課題を解決できることを見出した。
【0006】
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)下記式(1)
【0007】
【化1】

【0008】
(式中、R1は炭素数8〜18の炭化水素基を示し、mは0〜8の数を示す。X1及びX2は同一又は相異なって、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、炭素数2〜3のヒドロキシアルキル基を有するアルカノールアンモニウム又は塩基性アミノ酸を示す)
で表されるリン酸エステル又はその塩、
(B)下記式(2)
2CONH(CH2nCOOX3 (2)
(式中、R2COは炭素数10〜16のアシル基を示し、nは1又は2の数を示す。X3は水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、炭素数2〜3のヒドロキシアルキル基を有するアルカノールアンモニウム又は塩基性アミノ酸を示す)
で表されるN−アシルアミノ酸又はその塩、
(C)塩化ジアルキルジアリルアンモニウムとアクリルアミドとの共重合体、又はアクリル酸と塩化ジアルキルジアリルアンモニウムとアクリルアミドとの共重合体、
(D)水
を含有する皮膚洗浄剤組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、皮膚に対する刺激が少なく、良好な泡立ちであり、泡の粘度が高くクリーミーでかつすべりが良い、使用感が良好なものである。また、pHを4〜9とすることにより、皮膚に対する刺激をさらに少なくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明で用いる成分(A)のリン酸エステル又はその塩は、前記式(1)で表されるアニオン界面活性剤であり、洗浄力が充分でありながら、皮膚への刺激が低いものである。
【0011】
式(1)において、R1は炭素数8〜18、好ましくは炭素数8〜15の炭化水素基であり、直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよい。直鎖の炭化水素基としては、炭素数8〜18の直鎖のアルキル基又はアルケニル基が挙げられ、特にオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等の直鎖アルキル基が好ましい。分岐鎖の炭化水素基としては、メチル分岐、エチル分岐、プロピル分岐、ブチル分岐、ペンチル分岐等の炭化水素基が挙げられ、中でもメチル分岐アルキル基が好ましい。これらの炭化水素基は、単独であっても2種以上の混合であっても良い。また、式(1)のモノアルキルリン酸エステル又はその塩が含まれていれば、ジアルキルリン酸エステル塩との混合物であってもよい。
【0012】
また、オキシエチレン部の繰り返し単位数mは0〜8の数を示すが、2種以上の付加モル数の混合物であっても良い。mは、重量平均で0〜5であることが好ましく、さらに0〜3が好ましい。
【0013】
また、式(1)においてX1及びX2で示される、塩を構成するための対イオンについて、アルカリ金属としては、例えばナトリウム、カリウム等が挙げられる。炭素数2〜3のヒドロキシアルキル基を有するアルカノールアンモニウムとしては、モノ、ジ、トリエタノールアンモニウム等が挙げられる。また、塩基性アミノ酸としては、例えばアルギニン、リジン、ヒスチジン、オルニチン等が挙げられる。これらのうち、カリウム、ナトリウム、トリエタノールアンモニウム、アルギニンが汎用性の点から好ましく、特にカリウム、アルギニンが好ましい。
【0014】
具体的には、アルキルリン酸塩としては、ラウリルリン酸ナトリウム塩、ミリスチルリン酸ナトリウム塩、セチルリン酸ナトリウム塩、ラウリルリン酸カリウム塩、ミリスチルリン酸カリウム塩、セチルリン酸カリウム塩、アルキル(11,13,15)リン酸カリウム塩、ラウリルリン酸トリエタノールアンモニウム塩、ミリスチルリン酸トリエタノールアンモニウム塩、セチルリン酸トリエタノールアンモニウム塩、ラウリルリン酸アルギニン塩、ミリスチルリン酸アルギニン塩、2−ヘキシルデシルリン酸アルギニン塩等が挙げられ;ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩としては、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ミリスチルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテルリン酸カリウム、ポリオキシエチレン(2)ミリスチルエーテルリン酸カリウム、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテルリン酸カリウム、ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテルリン酸カリウム、ポリオキシエチレン(2〜3)アルキル(C12,13)エーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2〜3)アルキル(C12,13)エーテルリン酸カリウム、ポリオキシエチレン(1〜3)アルキル(C11,13,15)エーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(1〜3)アルキル(C11,13,15)エーテルリン酸カリウム、ポリオキシエチレン(2)アルキル(C12〜15)エーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)アルキル(C12〜15)エーテルリン酸カリウム等が挙げられる。
【0015】
成分(A)のリン酸エステル又はその塩は、1種以上を用いることができ、全組成中に1〜50質量%、特に5〜40質量%、更に10〜30質量%含有されるのが、十分な洗浄力の点、および他の成分との量的バランスの点から好ましい。
【0016】
本発明で用いる成分(B)のN−アシルアミノ酸又はその塩は、前記式(2)で表されるアニオン界面活性剤である。
【0017】
式(2)において、R2COで示されるアシル基の炭素数は10〜16であり、特に12〜14であることが好ましく、直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよい。ラウロイル基又はミリストイル基、あるいはラウロイル基を主成分とするヤシ油脂肪酸アシル基が挙げられる。
【0018】
また、式(2)において、nは1又は2であり、nが1の場合は、N−アシルグリシン塩、nが2の場合は、N−アシル−β−アラニン塩である。両者は併用してもよいが、泡量が良好であることから、N−アシルグリシン塩が好ましい。
【0019】
式(2)において、X3で示される塩を構成するための対イオンについては、前記X1及びX2と同様のものが挙げられ、カリウム、ナトリウム、トリエタノールアンモニウム、アルギニンが汎用性の点から好ましく、特にナトリウム、カリウム、アルギニンが好ましい。
【0020】
成分(B)としては、例えばN−ラウロイル−β−アラニンカリウムや、市販のアミライトGシリーズ(登録商標:味の素社製)を用いることができる。具体的には、ココイルグリシンカリウムとして、アミライトGCK−11、アミライトGCK−11(F)、アミライトGCK−12K;ココイルグリシンナトリウムとして、アミライトGCS−11等が挙げられる。中でも、アミライトGCK−11、アミライトGCK−11(F)が、広温度範囲における泡立ちの良さの点から好ましい。
【0021】
成分(B)のN−アシルアミノ酸又はその塩は、1種以上を用いることができ、全組成中に0.01〜50質量%、特に0.1〜20質量%、更に0.5〜10質量%含有されるのが、泡量、泡質が良好であるために好ましい。
【0022】
また、成分(A)と成分(B)の配合割合は、質量比で(A)/(B)=50/1〜1/10、特に30/1〜1/1であるのが、泡量、泡質が良好であり、好ましい。
【0023】
本発明で用いる成分(C)の塩化ジアルキルジアリルアンモニウムとアクリルアミドとの共重合体、アクリル酸と塩化ジアルキルジアリルアンモニウム塩とアクリルアミドとの共重合体は、優れた泡性能を付与するために必要な成分である。これらのカチオン性共重合体は、上記必須の単量体単位の他に、他の単量体単位を含む共重合体であっても良い。
【0024】
成分(C)のうち、(C1)塩化ジアルキルジアリルアンモニウムとアクリルアミドとの共重合体は下記式(3)で表され、(C2)アクリル酸と塩化ジアルキルジアリルアンモニウムとアクリルアミドとの共重合体は下記式(4)で表わされる。ただし、上記共重合体に含まれる塩化ジアルキルジアリルアンモニウムの単量体単位は式(3)、(4)のような5員環構造のほかに、下記式(5)で表される6員環構造をとることもできる。
【0025】
【化2】

【0026】
(式中、R3及びR4は、低級アルキル基を示す)
式(3)、(4)、(5)において、R3及びR4は、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよい。より具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられ、特にメチル基が好ましい。
【0027】
成分(C)の共重合体の分子量は、泡の皮膚に対する感触調整の点から、1×104〜1×109であるのが好ましく、特に1×105〜1×107が好ましい。ここで「分子量」はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定(測定条件:テトラヒドロフラン溶離液、ポリスチレン標準、測定機:例えば、島津製作所製LC−2010)した重量平均分子量である。
【0028】
また、成分(C)の共重合体は、市販品を用いることができ、(C1)塩化ジアルキルジアリルアンモニウムとアクリルアミドとの共重合体としては、例えば、マーコート550、マーコートS、マーコート2200(以上、オンデオナルコ社製)、サルケアSC10(チバスペシャルティケミカルズ社製)等が挙げられ;(C2)アクリル酸と塩化ジアルキルジアリルアンモニウムとアクリルアミドとの共重合体としては、マーコートプラス3330、マーコートプラス3331(以上、オンデオナルコ社製)等を用いることができる。中でも、マーコート550、マーコートプラス3330、マーコートプラス3331が、水溶液で供給されるため、洗浄剤系に対し容易に相溶する点から好ましい。
【0029】
成分(C)の共重合体は、1種以上を用いることができ、(C1)と(C2)の共重合体を組み合わせて用いても良い。成分(C)は、全組成中に、固形分換算で0.001〜2質量%、特に0.005〜1質量%、更に0.01〜0.5質量%含有されるのが、泡性能の効果と他の成分との量的バランスの点から好ましい。
【0030】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、(D)水を1〜90質量%、特に5〜80質量%、更に10〜70%含有するのが、使いやすさの点で好ましい。
【0031】
また、本発明の皮膚洗浄剤組成物は、組成物をイオン交換水で20倍(5質量%)に希釈したとき、pH4〜9、特にpH5〜8であるのが、皮膚への刺激性の低さ、および泡立ちの良さの点から好ましい。pHは、25℃において、pHメーター(例えば、堀場製作所製、型番F−22)を用いて測定することができる。
【0032】
ここで皮膚洗浄剤組成物のpHは、必要に応じて、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;クエン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、ピロリドンカルボン酸、酒石酸、グリコール酸、アスコルビン酸等の有機酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物;アンモニア又はアンモニア水;モノ、ジ、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールなどの低級アルカノールアミン;アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸などの公知のpH調整剤を用いて調整することができる。
【0033】
本発明の皮膚洗浄剤組成物には、前記成分以外に、通常の洗浄剤組成物に用いられる成分、例えば、成分(A)、(B)以外のアニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤;油脂、エステル油、炭化水素油、シリコーン油等の油性成分;エタノール、ポリオール等の溶媒;殺菌剤、抗炎症剤、防腐剤、キレート剤、増粘剤、塩類、保湿剤、パール化剤、乳白剤、顔料、スクラブ剤、抗ニキビ剤、香料、冷感剤、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、安定剤、無機塩、抗フリーラジカル剤、植物エキス、ビタミン類などを含有させることができる。
【0034】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、従来公知の方法により製造することができ、用いる材料の形態等により、必要に応じて投入順序の変更、加温、冷却、攪拌混合等を行うことができる。例えば、各成分を秤量の後、成分(C)の高分子化合物を成分(D)の水中に分散・溶解(必要に応じて加温)後、成分(A)及び(B)のアニオン界面活性剤を添加して攪拌する。さらに、pH調整剤等その他の成分を添加して攪拌混合し、加温した場合は室温まで冷却して、洗浄剤組成物を得ることができる。
【0035】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、液状、クリーム状、ペースト状等の形態にすることができる。また、洗顔料、メイク落とし、ボディシャンプー、ハンドソープ等として適用することができる。特に、洗顔料として好適である。
【実施例】
【0036】
実施例1〜3、比較例1〜3
表1に示す組成の皮膚洗浄剤組成物(洗顔料)を、各成分を混合することにより製造し、pH、泡の粘度、泡のクリーミーさ及び皮膚刺激感のなさを評価した。結果を表1に併せて示す。
【0037】
(評価方法)
(1)pH:
各洗浄剤組成物2gを、イオン交換水で20倍に希釈して攪拌し、25℃でpHメーター(堀場製作所製、型番F−22)を用いて測定した。
【0038】
(2)泡の粘度:
各洗浄剤組成物3gをイオン交換水で3倍に希釈して有栓容器に入れ、30回以上振とうして泡を形成させ、25℃においてB型粘度計(東機産業社製BM型またはTV−10型)により、6rpmの速度で、泡の粘度を測定した。
【0039】
(3)泡のクリーミーさ、皮膚刺激感のなさ:
専門評価者4名が、各洗浄剤組成物1gを水道水で希釈して泡立てて手を洗ったとき、泡のクリーミーさ、および皮膚刺激感のなさを官能評価した。各項目の基準基準は以下のとおりである。
【0040】
i)泡のクリーミーさ:
各評価者が下記の基準で官能評価し、その平均スコアが3.5〜4を◎、2.5〜3.4を○、1.5〜2.4を△、1〜1.4を×とした。
スコア4;とても泡がクリーミーである。
スコア3;泡がクリーミーである。
スコア2;やや泡がクリーミーでない。
スコア1;泡がクリーミーでない。
【0041】
ii)皮膚刺激感のなさ:
各評価者が下記の基準で官能評価し、その平均スコアが2.5〜3を○、1.5〜2.4を△、1〜1.4を×とした。
スコア3;かゆみ、赤み、痛みなどの刺激感を感じない。
スコア2;ややかゆみ、赤み、痛みなどの刺激感を感じる。
スコア1;かゆみ、赤み、痛みなどの刺激感を感じる。
【0042】
【表1】

【0043】
実施例4(洗顔料)
表2に示す組成の洗顔料を、各成分を混合することにより製造し、pH、泡の粘度、泡のクリーミーさ及び皮膚刺激感のなさを、実施例1〜3と同様にして評価した。結果を表2に併せて示す。
【0044】
【表2】

【0045】
実施例5(全身洗浄料)
表3に示す組成の全身洗浄料を、各成分を混合することにより製造し、pH、泡の粘度、泡のクリーミーさ及び皮膚刺激感のなさを、実施例1〜3と同様にして評価した。結果を表3に併せて示す。
【0046】
【表3】

【0047】
実施例6(ハンドソープ)
表4に示す組成のハンドソープを、各成分を混合することにより製造し、pH、泡の粘度、泡のクリーミーさ及び皮膚刺激感のなさを、実施例1〜3と同様にして評価した。結果を表4に併せて示す。
【0048】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)下記式(1)
【化1】

(式中、R1は炭素数8〜18の炭化水素基を示し、mは0〜8の数を示す。X1及びX2は同一又は相異なって、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、炭素数2〜3のヒドロキシアルキル基を有するアルカノールアンモニウム又は塩基性アミノ酸を示す)
で表されるリン酸エステル又はその塩、
(B)下記式(2)
2CONH(CH2nCOOX3 (2)
(式中、R2COは炭素数10〜16のアシル基を示し、nは1又は2の数を示す。X3は水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、炭素数2〜3のヒドロキシアルキル基を有するアルカノールアンモニウム又は塩基性アミノ酸を示す)
で表されるN−アシルアミノ酸又はその塩、
(C)塩化ジアルキルジアリルアンモニウムとアクリルアミドとの共重合体、又はアクリル酸と塩化ジアルキルジアリルアンモニウムとアクリルアミドとの共重合体、
(D)水
を含有する皮膚洗浄剤組成物。
【請求項2】
成分(B)が、N−アシルグリシン塩である請求項1記載の皮膚洗浄剤組成物。
【請求項3】
pHが4〜9である請求項1又は2記載の皮膚洗浄剤組成物。

【公開番号】特開2007−230962(P2007−230962A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−57368(P2006−57368)
【出願日】平成18年3月3日(2006.3.3)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】