説明

皮膚洗浄料

【課題】泡質がきめ細かく、泡の弾力感及び泡の持続性が向上し、更に洗浄後の肌のかさつきを抑えることができる、優れた皮膚洗浄料の提供。
【解決手段】(A)アミノプロピオン酸系両性界面活性剤と、(B)ベタイン系両性界面活性剤と、(C)N−アシルアミノ酸塩、N−アシルメチルタウリン塩及びアルキルスルホコハク酸塩から選択される少なくとも1種のアニオン性界面活性剤と、(D)糖化合物とを含有する皮膚洗浄料である。更に(E)糖アルコール以外の多価アルコールを含有する態様、更に(F)ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する態様、などが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、泡質がきめ細かく、泡の弾力感及び泡の持続性が向上し、更に洗浄後の肌のかさつきを抑えることができる皮膚洗浄料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、皮膚洗浄料の洗浄主成分としては、高級脂肪酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、モノアルキルリン酸塩等が知られている。皮膚洗浄分野における泡は一種の演出効果として洗浄した満足感を与えるため、泡質のきめ細かさ、洗浄力等の観点から、高級脂肪酸塩が多く使用されている。しかしながら、高級脂肪酸塩を用いると、pHの経時変化等で結晶析出が発生し易くなり、洗浄後に肌にかさつきを与えるなどの問題点があった。
【0003】
このような問題点を解消するため、従来から様々な技術が報告されており、例えばN−アシルアミノ酸系アニオン界面活性剤と、それ以外のアニオン界面活性剤と、両性界面活性剤及び半極性界面活性剤から選択される少なくともいずれかの化合物と、多価アルコールとを含む洗浄剤組成物(特許文献1参照);ラウリン酸塩と、ミリスチン酸塩と、パルミチン酸塩とを特定の質量比で含む洗浄剤組成物(特許文献2参照);陰イオン性界面活性剤及び/又は両性界面活性剤と、水不溶性粒子と、非イオン性界面活性剤とを含む洗浄剤組成物(特許文献3参照);ラウリン酸塩基性アミノ酸塩と、ミリスチン酸塩基性アミノ酸塩とを特定の質量比で含み、かつ高級脂肪酸を含む洗浄剤組成物(特許文献4参照);スルホコハク酸アルキル塩及び/又はスルホコハク酸ポリオキシエチレンアルキル塩、ベタイン型両性界面活性剤、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、高級脂肪酸塩、及び粉体を含む洗浄剤組成物(特許文献5参照);スルホコハク酸型アニオン性界面活性剤、N−アシル酸性アミノ酸型アニオン性界面活性剤、及びベタイン型両性界面活性剤の少なくともいずれか、脂肪酸グリコールエステルの分散液、コンディショニング成分、並びに水を含む洗浄剤組成物(特許文献6参照);特定のアシルラクチレートと、特定の補界面活性剤とを特定の質量比で含むクレンジング組成物(特許文献7参照);アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤、油、並びに水を、特定の質量比で含む皮膚洗浄料(特許文献8参照);N−アシルカルボン酸型界面活性剤、及びN−アシルスルホン酸型界面活性剤の少なくともいずれかと、両性界面活性剤、双性界面活性剤、及び半極性型界面活性剤の少なくともいずれかと、アルキルグリコール多価アルコールエーテル化合物と、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、及びジプロピレングリコールの少なくともいずれかとを、特定の質量比で含む洗浄剤組成物(特許文献9参照);アシルメチルタウリン塩型陰イオン性界面活性剤と、アルキルアミドアミノ酸塩型両性界面活性剤及びアルキルイミノジカルボン酸塩型両性界面活性剤の少なくともいずれかと、アルキルベタイン型両性界面活性剤及びアルキルアミドベタイン型両性界面活性剤の少なくともいずれかと、水溶性2価アルコールとを、特定の質量比で含む洗浄剤組成物(特許文献10参照);アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びショ糖脂肪酸エステルを、特定の質量比で含む洗浄剤組成物(特許文献11参照);などが報告されている。
【0004】
また、本願出願人は、先に、(A)ベタイン系両性界面活性剤と、(B)N−アシルメチルタウリン塩と、(C)ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩及びアルキルスルホコハク酸塩の少なくともいずれかとを組み合わせ、かつ(C)/[(A)+(B)]の質量比を特定比率にすることで、泡質がきめ細かく、フォーマー容器に充填した場合に低温時の泡の吐出性が良好で、更に洗浄後の肌のかさつきを抑えることのできる皮膚洗浄料について提案している(特許文献12参照)。
【0005】
しかしながら、前記先行技術においても、泡質がきめ細かく、泡の弾力感及び泡の持続性が向上し、更に洗浄後の肌のかさつきのなさの全てに優れた皮膚洗浄料は見出されておらず、したがって、泡質がきめ細かく、泡の弾力感及び泡の持続性が向上し、更に洗浄後の肌のかさつきを抑えることができる、優れた皮膚洗浄料の提供が望まれているのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−183039号公報
【特許文献2】特開2005−154651号公報
【特許文献3】特開2005−187411号公報
【特許文献4】特開平1−238521号公報
【特許文献5】特開2006−169453号公報
【特許文献6】特開2005−289823号公報
【特許文献7】特開平6−40850号公報
【特許文献8】特開平7−25726号公報
【特許文献9】特開2005−146016号公報
【特許文献10】特開2006−206720号公報
【特許文献11】特開2007−138023号公報
【特許文献12】国際公開第2009/028339号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、泡質がきめ細かく、泡の弾力感及び泡の持続性が向上し、更に洗浄後の肌のかさつきを抑えることができる、優れた皮膚洗浄料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、(A)アミノプロピオン酸系両性界面活性剤と、(B)ベタイン系両性界面活性剤と、(C)N−アシルアミノ酸塩、N−アシルメチルタウリン塩及びアルキルスルホコハク酸塩から選択される少なくとも1種のアニオン性界面活性剤と、(D)糖化合物とを含有し、好ましくは(E)糖アルコール以外の多価アルコールと、(F)ポリグリセリン脂肪酸エステルとを含有することで、泡質がきめ細かく、泡の弾力感及び泡の持続性が向上し、更に洗浄後の肌のかさつきを抑えることができる優れた皮膚洗浄料が得られることを知見した。
【0009】
本発明は、本発明者による前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> (A)アミノプロピオン酸系両性界面活性剤と、
(B)ベタイン系両性界面活性剤と、
(C)N−アシルアミノ酸塩、N−アシルメチルタウリン塩及びアルキルスルホコハク酸塩から選択される少なくとも1種のアニオン性界面活性剤と、
(D)糖化合物と、
を含有することを特徴とする皮膚洗浄料である。
<2> (A)成分のアミノプロピオン酸系両性界面活性剤の含有量と、(B)成分のベタイン系両性界面活性剤の含有量との質量比(B/A)が1〜50である前記<1>に記載の皮膚洗浄料である。
<3> (A)成分のアミノプロピオン酸系両性界面活性剤と(B)成分のベタイン系両性界面活性剤の合計含有量が5質量%〜35質量%であり、
(C)成分のアニオン性界面活性剤の含有量が1質量%〜15質量%である前記<1>から<2>のいずれかに記載の皮膚洗浄料である。
<4> 更に(E)糖アルコール以外の多価アルコールを含有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の皮膚洗浄料である。
<5> 更に(F)ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の皮膚洗浄料である。
<6> フォーマー容器に充填されてなる前記<1>から<4>のいずれかに記載の皮膚洗浄料である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、従来における諸問題を解決することができ、泡質がきめ細かく、泡の弾力感及び泡の持続性が向上し、更に洗浄後の肌のかさつきを抑えることができる、優れた皮膚洗浄料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(皮膚洗浄料)
本発明の皮膚洗浄料は、(A)アミノプロピオン酸系両性界面活性剤と、(B)ベタイン系両性界面活性剤と、(C)N−アシルアミノ酸塩、N−アシルメチルタウリン塩及びアルキルスルホコハク酸塩から選択される少なくとも1種のアニオン性界面活性剤と、(D)糖化合物とを含有し、好ましくは(E)糖アルコール以外の多価アルコールと、(F)ポリグリセリン脂肪酸エステルとを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
【0012】
<(A)アミノプロピオン酸系両性界面活性剤>
前記(A)成分のアミノプロピオン酸型両性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸トリエタノールアミン、ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、泡の弾力性向上の点から、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウムが好ましく、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウムが特に好ましい。
【0013】
前記(A)成分のアミノプロピオン酸型両性界面活性剤の含有量は、前記皮膚洗浄料全体に対し0.1質量%〜15質量%が好ましく、泡の弾力性向上の点から、0.3質量%〜10質量%がより好ましい。前記含有量が好ましい範囲内であると、泡の弾力感、及び、洗浄後の肌のかさつきのなさにおいて、より優れた皮膚洗浄料を提供できる点で、有利である。前記含有量が、0.1質量%未満であると、泡の弾力感が不十分となることがあり、15質量%を超えると、洗浄後の肌にかさつきを与えてしまうことがある。
【0014】
<(B)ベタイン系両性界面活性剤>
前記(B)成分のベタイン系両性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばイミダゾリン型(アミドアミン型)、カルボベタイン型(アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン)、スルホベタイン型(アルキルスルホベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0015】
前記イミダゾリン型としては、例えばステアロイルアミドアミン、ヤシ油アルキル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどが挙げられる。
前記カルボベタイン型としては、例えばアルキルベタインとして、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどが挙げられる。アルキルアミドベタインとして、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタインなどが挙げられる。
前記スルホベタイン型としては、例えばアルキルスルホベタインとして、ヤシ油脂肪酸ジメチルスルホプロピルベタインなどが挙げられる。アルキルヒドロキシスルホベタインとして、ヤシ油脂肪酸ジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン、ラウリルジメチルアミノヒドロキシスルホベタインなどが挙げられる。更にラウリルヒドロキシスルホベタインなどが挙げられる。
これらの中でも、カルボベタイン型で、そのアルキル鎖として炭素数12〜18の一価炭化水素基を有するベタイン系両性界面活性剤が好ましく、炭素数12〜16の一価炭化水素基を有するベタイン系両性界面活性剤がより好ましい。具体的には、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油アルキル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインが好ましく、泡の弾力感の点から、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインが特に好ましい。
【0016】
前記(B)成分のベタイン系両性界面活性剤の含有量は、前記皮膚洗浄料全体に対し2.5質量%〜30質量%が好ましく、泡の弾力性向上の点から、5質量%〜20質量%がより好ましい。前記含有量が好ましい範囲内であると、泡の弾力感、及び洗浄後の肌のかさつきのなさにおいて、より優れた皮膚洗浄料を提供できる点で有利である。前記含有量が、2.5質量%未満であると、泡の弾力感が不十分となることがあり、30質量%を超えると、洗浄後の肌にかさつきを与えてしまうことがある。
【0017】
ここで、前記(A)成分のアミノプロピオン酸系両性界面活性剤の含有量と、前記(B)成分のベタイン系両性界面活性剤の含有量との質量比(B/A)は、1〜50が好ましく、泡質の向上の点から、10〜30がより好ましい。前記質量比(B/A)が好ましい範囲内であると、低温安定性と泡の弾力感、及び洗浄後の肌のかさつきのなさにおいて、より優れた皮膚洗浄料を提供できる。前記質量比(B/A)が、1未満であると、低温安定性の低下や洗浄後の肌にかさつきを与えてしまうことがあり、50を超えると、泡の弾力感が不十分となることがある。
また、前記(A)成分のアミノプロピオン酸系両性界面活性剤と前記(B)成分のベタイン系両性界面活性剤の合計含有量は、5質量%〜35質量%が好ましく、泡の弾力感、泡の持続性の点から、10質量%〜25質量%がより好ましい。前記合計含有量が、5質量%未満であると、泡の弾力感が不十分となることがあり、35質量%を超えると、低温安定性の低下や洗浄後の肌にかさつきを与えてしまうことがある。
【0018】
<(C)アニオン性界面活性剤>
前記(C)成分のアニオン性界面活性剤としては、例えばN−アシルアミノ酸塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキルスルホコハク酸塩、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0019】
前記N−アシルアミノ酸塩としては、例えばN−ラウロイル−β−アラニン塩、N−ミリスチル−β−アラニン塩、N−ココイル−β−アラニン塩、N−ラウロイルグルタミン酸塩、N−ココイルグリシン塩、N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン塩、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン塩、N−ラウロイル−N−メチルグリシン塩、N−ミリストイルグルタミン酸塩、N−ラウロイルアスパラギン酸塩、N−ココイルアラニン塩、N−ココイルメチルタウリン塩などが挙げられる。
前記N−アシルメチルタウリン塩としては、例えばN−ラウロイルメチルタウリン塩、N−ミリストイルメチルタウリン塩、N−パルミトイルメチルタウリン塩、N−ステアロイルメチルタウリン塩、N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリン塩、牛脂脂肪酸メチルタウリン塩、N−デカノイルメチルタウリン塩などが挙げられる。
前記アルキルスルホコハク酸塩としては、例えばPOE(1)アルキル(12〜14)スルホコハク酸塩、POE(2)アルキル(12〜14)スルホコハク酸塩、POE(3)ジアルキル(12〜14)スルホコハク酸塩、POE(5)ジアルキル(12〜14)スルホコハク酸塩、POE(7)ジアルキル(12〜14)スルホコハク酸塩、POE(9)ジアルキル(12〜14)スルホコハク酸塩、POE(2)アルキル(12〜15)スルホコハク酸塩、スルホコハク酸POE(2)モノオレイルアミド塩、POE(4)ヤシ油脂肪酸イソプロパノールアミドスルホコハク酸塩、スルホコハク酸POE(5)ラウロイルエタノールアミド塩、ウンデシレノイルアミドエチルスルホコハク酸塩、スルホコハク酸ジエチルヘキシル塩、スルホコハク酸ラウリル塩、スルホコハク酸ラウレス塩などが挙げられる。
前記塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩、又はアミノ酸塩が好ましく、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、置換若しくは非置換のアンモニウム塩がより好ましく、ナトリウム塩が特に好ましい。前記塩がナトリウム塩であると、肌に対する洗浄後の肌のかさつきのなさにおいてより優れた皮膚洗浄料を提供できる点で、有利である。
前記(C)成分のアニオン性界面活性剤の中でも、N−ココイルメチルタウリンナトリウム、N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、POE(2)アルキル(12〜14)スルホコハク酸ジナトリウムが好ましく、N−ココイルメチルタウリンナトリウム、POE(2)アルキル(12〜14)スルホコハク酸ジナトリウムが特に好ましい。
【0020】
前記(C)成分のアニオン性界面活性剤の含有量は、前記皮膚洗浄料全体に対し1質量%〜15質量%が好ましく、泡の弾力性向上の点から、5質量%〜10質量%がより好ましい。前記含有量が好ましい範囲内であると、泡の弾力感、及び低温安定性において、より優れた皮膚洗浄料を提供できる点で有利である。前記含有量が、1質量%未満であると、泡の弾力感が不十分となることがあり、15質量%を超えると、低温安定性が低下することがある。
【0021】
<(D)糖化合物>
前記(D)成分の糖化合物としては、グルコース、マンノース、ガラクトース、ショ糖、フルクトース、マルトオリゴ糖、糖アルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0022】
前記マルトオリゴ糖としては、例えばマルトース、マルトテトラオース、グリコシルトレハロースなどが挙げられる。
前記糖アルコールは、糖分子のカルボニル基を還元して得られるものであり、例えばソルビトール、マンニトール、キシリトール、アラビトール、マルチトール、ラクチトールなどが挙げられる。
これらの中でも、泡の持続性及び低温安定性の点から、ソルビトール、マルトテトラオース、グリコシルトレハロースが好ましく、ソルビトールが特に好ましい。
【0023】
前記(D)成分の糖化合物の含有量は、前記皮膚洗浄料全体に対し0.5質量%〜15質量%が好ましく、1質量%〜10質量%がより好ましい。前記含有量が好ましい範囲内であると、泡の弾力感、泡の持続性において、より優れた皮膚洗浄料を提供できる点で有利である。前記含有量が、0.5質量%未満であると、泡の持続性が不十分となることがあり、15質量%を超えると、低温での安定性を損ねる場合がある。
【0024】
<(E)糖アルコール以外の多価アルコール>
前記(E)成分の糖アルコール以外の多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、イソプレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリン、1,3−ブチレングリコール、トリメチルプロパノール、又はこれらのEO付加物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、皮膚洗浄料をフォーマーポンプに適した製剤粘度に調整するという観点から、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコールが好ましく、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールが特に好ましい。
なお、前記多価アルコールには、糖アルコールは含まれない。
【0025】
前記(E)成分の糖アルコール以外の多価アルコールの含有量は、前記皮膚洗浄料に対し10質量%〜30質量%が好ましく、10質量%〜20質量%がより好ましい。前記含有量が、10質量%未満であると、十分な粘度調整の効果が発揮できないことがあり、30質量%を超えると、泡立ちが悪くなり使用感を損なうことがある。
【0026】
<(F)ポリグリセリン脂肪酸エステル>
前記(F)成分のポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、HLB値が10〜15のものが好ましく、13〜15のものがより好ましい。前記HLB値が、10未満であると、低温での安定性が悪くなり、15を超えると、十分な泡の弾力感、泡の持続性を得ることができないことがある。
ここで、前記HLB値とは、対象となる化合物を構成している親水基と疎水基の強さのバランスを示す値であり、以下のGriffinの経験式に従って算出するものである。
HLB=20(1−SV/NV)
ただし、前記式中SVは、エステルのケン化価、NVは脂肪酸の中和価を表す。
【0027】
前記(F)成分のポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えばモノイソステアリン酸ヘキサグリセリル(HLB10.8)、セスキイソステアリン酸ヘキサグリセリル(HLB10.3)、モノイソステアリン酸デカグリセリル(HLB13.7)、ジイソステアリン酸デカグリセリル(HLB11.3)、モノラウリン酸テトラグリセリル(HLB10.3)、モノラウリン酸ヘキサグリセリル(HLB13.5)、モノラウリン酸デカグリセリル(HLB14.8)、モノミリスチン酸デカグリセリル(HLB14.8)、モノオレイン酸ヘキサグリセリル(HLB11.6)、モノオレイン酸デカグリセリル(HLB12.9)、モノステアリン酸デカグリセリル(HLB14.1)、ジステアリン酸デカグリセリル(HLB11.6)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、肌に伸ばした時の泡の伸びの良さの点から、モノイソステアリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリルが特に好ましい。
前記(F)成分のポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記皮膚洗浄料全体に対し0.1質量%〜5質量%が好ましく、0.1質量%〜2質量%がより好ましい。前記含有量が好ましい範囲内であると、肌に伸ばした時の泡伸びの良さにおいて、より優れた皮膚洗浄料を提供できる点で、有利である。前記含有量が、0.1質量%未満であると、肌に伸ばした時の泡の伸びの良さが不十分となることがあり、5質量%を超えると、泡立ちが悪くなり使用感を損なうことがある。
【0028】
<任意成分>
本発明の皮膚洗浄料には、前記(A)〜(D)、好ましくは(E)又は(F)の各成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、任意成分を配合することができる。前記任意成分としては、皮膚洗浄料に通常用いられているものの中から適宜選択することができ、例えば前記(C)成分以外のアニオン性界面活性剤、アミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン性界面活性剤、前記(A)、(B)成分以外の両性界面活性剤、油分、シリコーン類、前記(D)、(E)成分以外の低級又は高級アルコール等のアルコール類、ラノリン誘導体、蛋白誘導体、アクリル樹脂分散液、カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマー、ノニオン性ポリマー、ビタミン等の薬剤、殺菌剤、防腐剤、pH調整剤、酸化防止剤、金属封鎖剤、紫外線吸収剤、動植物抽出物又はその誘導体、色素、香料、顔料、無機粉体、粘土鉱物、ナイロン、ポリエチレン等の水不溶性ポリマー粉体、水などが挙げられる。
【0029】
<pH>
本発明の皮膚洗浄料のpH(25℃)としては、4〜6が好ましい。製剤のpHは、すべての成分を混合した後に最後にpHを確認しながら水酸化カリウム及び/又はクエン酸等を加えることで、調整できる。より詳しくは、水酸化カリウム及び/又はクエン酸等以外の成分の合計が約98質量%となるように精製水をバランスして混合攪拌する。必要なら加温してもよい。混合攪拌中に水酸化カリウム又はクエン酸等を徐々に添加し、それぞれpHを測定しながら目標とするpHまで添加する。目標pHとなったところで、最後に残りの精製水を加えて、全体で100質量%となるように水をバランスする。
【0030】
<容器>
本発明の皮膚洗浄料は、例えばスクイズ容器、ポンプ容器、フォーマー容器などに充填して用いることができる。
前記フォーマー容器としては、ノンガス型の泡吐出容器が挙げられる。前記ノンガス型の泡吐出容器としては、皮膚洗浄料を空気と混合して発泡状態で吐出できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばボトル胴部を手で圧搾することによって泡を吐出できるスクイズフォーマー容器、ノズル部を押し下げることによって泡を吐出できるポンプフォーマー容器、などが挙げられる。このようなフォーマー容器としては、大和製罐株式会社製、株式会社吉野工業所製などを使用することができる。
前記ノンガス型の泡吐出容器は、通常、泡を形成するための多孔質膜体(材質はナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン等のプラスチック材料が好ましい)を有し、皮膚洗浄料が該多孔質膜体を通過することにより泡が形成されるものである。前記多孔質膜体のメッシュとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば100メッシュ以上が好ましく、100メッシュ〜400メッシュがより好ましく、200メッシュ〜350メッシュが更に好ましい。
前記多孔質膜体の枚数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、泡性能を向上させる観点から2枚〜4枚が好ましい。より具体的には、特開平7−315463号公報、特開平8−230961号公報、及び特開2005−193972号公報に記載されたフォーマー容器を好適に使用することができる。
【0031】
<性状>
本発明の皮膚洗浄料の性状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、常温で液体状が好ましい。また、フォーマー容器を使用する際、例えばノズル部を押し下げることによって泡を吐出できるポンプフォーマー容器と200メッシュと305メッシュの2枚を使用する際において、前記皮膚洗浄料の粘度は、使用する温度条件下で、15mPa・s以下が好ましく、1mPa・s〜10mPa・sがより好ましい。
ここで、前記粘度は、例えばBL型粘度計(ローターNo.1、60ppm、1分間後、東京計器株式会社製)により、25℃で測定することができる。
【0032】
<製造>
本発明の皮膚洗浄料の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば前記(A)〜(D)、好ましくは(E)又は(F)成分、任意成分、及び水(皮膚洗浄料の全体が100質量%となるように残部配合)を混合して、得ることができる。また、前記皮膚洗浄料を調製する装置としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、中でも剪断力と全体混合できる複数の攪拌羽根(プロペラ、タービン、ディスパー等)を備えた攪拌装置が好ましい。なお、前記(A)〜(D)、好ましくは(E)又は(F)成分、及び任意成分は、皮膚洗浄料を調製するにあたり、それぞれ単独で使用してもよく、また、2種以上の成分を含む混合物の状態で使用してもよい。
【0033】
<用途>
本発明の皮膚洗浄料の用途としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばボディソープ、ハンドソープ、洗顔料等に適用することができる。中でも、本発明の皮膚洗浄料は、泡質がきめ細かく、洗浄後の肌のかさつきのなさに優れ、敏感な肌に対してもマイルドである点から、幼児や若い女性、年配の人や敏感肌の人用の皮膚洗浄料として好適である。
【実施例】
【0034】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。実施例に記載の成分量は全て純分換算である。また、質量比(B/A)は少数点2桁目を四捨五入して求めたものである。なお、pHはクエン酸と水酸化カリウムで5.2に調整した。なお、pHの測定法は、日本薬局法に定められている汎用方法である。
【0035】
(実施例1〜32及び比較例1〜6)
表1に示す組成からなる、実施例1〜32及び比較例1〜6の液状の皮膚洗浄料を常法に準じて調製し、ポンプディスペンサー付き容器(吐出量3mL、ノズル口径5.0mm、キャニオン社製)に充填して、各評価に供した。
得られた液状の皮膚洗浄料について、下記評価方法により、泡の弾力感、泡の持続性、洗浄後の肌のかさつきのなさ、及び低温安定性を評価した。結果を表1に示す。
【0036】
(実施例33〜52)
表2に示す組成からなる、実施例33〜52の液状の皮膚洗浄料を常法に準じて調製し、ポンプディスペンサー付き容器(吐出量3mL、ノズル口径5.0mm、キャニオン社製)もしくはノンガス型のノズル部を押し下げることによって泡を吐出できるポンプフォーマー容器(200メッシュ2枚を使用、株式会社吉野工業所製)に充填して各評価に供した。
得られた液状の皮膚洗浄料について、下記評価方法により、泡の弾力感、泡の持続性、洗浄後の肌のかさつきのなさ、低温安定性、泡のきめ細かさ、及びフォーマー容器に充填した場合の泡の吐出性を評価した。結果を表2に示す。
【0037】
(実施例53〜74)
表3に示す組成からなる、実施例53〜74の液状の皮膚洗浄料を常法に準じて調製し、ポンプディスペンサー付き容器(吐出量3mL、ノズル口径5.0mm、キャニオン社製)に充填して、各評価に供した。
得られた液状の皮膚洗浄料について、下記評価方法により、泡の弾力感、泡の持続性、洗浄後の肌のかさつきのなさ、低温安定性、及び泡の伸びのよさを評価した。結果を表3に示す。
【0038】
(実施例75〜100)
表4に示す組成からなる、実施例75〜100の液状の皮膚洗浄料を常法に準じて調製し、ポンプディスペンサー付き容器(吐出量3mL、ノズル口径5.0mm、キャニオン社製)もしくはノンガス型のノズル部を押し下げることによって泡を吐出できるポンプフォーマー容器(200メッシュ2枚を使用、株式会社吉野工業所製)に充填して各評価に供した。
得られた液状の皮膚洗浄料について、下記評価方法により、泡の弾力感、泡の持続性、洗浄後の肌のかさつきのなさ、低温安定性、泡の伸びのよさ、泡のきめ細かさ、及びフォーマー容器に充填した場合の泡の吐出性を評価した。結果を表4に示す。
【0039】
<泡の弾力感、及び泡の持続性>
各液状の皮膚洗浄料約3gを40℃の水道水で濡らしたナイロンタオルに採り、腕を洗浄する時の泡の弾力感、泡の持続性を評価した。評価は、評価精度の高い専門パネラー10名で行い、下記基準に基づいて評価した。
<評価基準>
◎:良好と答えた者が10名中9名以上
○:良好と答えた者が10名中7〜8名
△:良好と答えた者が10名中5〜6名
×:良好と答えた者が10名中4名以下
【0040】
<洗浄後の肌のかさつきのなさ>
各液状の皮膚洗浄料約3gを40℃の水道水で濡らしたナイロンタオルに採り、腕を洗浄した後の肌のかさつきのなさを評価した。評価は、評価精度の高い専門パネラー10名で行い、下記基準に基づいて評価した。
〔評価基準〕
◎:10名中8名以上が、かさつきが抑えられていると回答
○:10名中6〜7名が、かさつきが抑えられていると回答
△:10名中4〜5名が、かさつきが抑えられていると回答
×:10名中3名以下が、かさつきが抑えられていると回答
【0041】
<低温安定性の評価>
硬質ガラスのバイアル瓶(SV50)に、各液状の皮膚洗浄料を約50mL充填し、温度−5℃に保持された評価室において1ヶ月保存させた後、該液状の皮膚洗浄料の低温安定性(外観、結晶析出がないこと、経時での粘度変化がないことについての総合評価)を、下記基準に基づいて評価した。
〔評価基準〕
◎:外観は変化なく、析出物なし
○:ごくわずかの析出物があるが、室温に戻すと均一に溶解する
△:ごく一部に析出物があり、室温に戻しても均一に溶解しない
×:析出物がある。室温に戻しても均一に溶解しない
【0042】
<泡のきめ細かさ>
各液状の皮膚洗浄料約3gを40℃の水道水で濡らしたナイロンタオルに採り、腕を洗浄する時の泡質のきめ細かさを評価した。評価は、評価精度の高い専門パネラー10名で行い、下記の基準に基づいて評価した。
〔評価基準〕
◎:10名中8名以上が泡のきめ細かさが良いと感じた
○:10名中6〜7名が泡のきめ細かさが良いと感じた
△:10名中4〜5名が泡のきめ細かさが良いと感じた
×:10名中3名以下が泡のきめ細かさが良いと感じた
【0043】
<フォーマー容器に充填した場合の泡の吐出性>
各液状の皮膚洗浄料を25℃の条件においてポンプフォーマー容器から吐出させる操作を5回繰返し、下記基準に基づいて泡の吐出性を評価した。
〔評価基準〕
◎:きめの細かい泡で排出できる
○:粗い泡が混在するが、ややきめの細かい泡で排出できる
△:やや粗い泡が混在し、きめの細かい泡で排出できず、品質上問題がある
×:泡が形成せず、きめの細かい泡で排出できず、品質上問題がある
【0044】
<泡の伸びのよさ>
各液状の皮膚洗浄料約3gを40℃の水道水で濡らしたナイロンタオルに採り、腕を洗浄する時の泡の伸びのよさを評価した。評価は、評価精度の高い専門パネラー10名で行い、下記基準に基づいて評価した。
〔評価基準〕
◎:10名中8名以上が肌に伸ばしたときの泡の伸びが良いと回答
○:10名中6〜7名が肌に伸ばしたときの泡の伸びが良いと回答
△:10名中4〜5名が肌に伸ばしたときの泡の伸びが良いと回答
×:10名中3名以下が肌に伸ばしたときの泡の伸びが良いと回答
【0045】
【表1−1】


【表1−2】


【表1−3】


【表1−4】


【表1−5】


【表1−6】


【表1−7】

【0046】
【表2−1】


【表2−2】


【表2−3】


【表2−4】

【0047】
【表3−1】


【表3−2】


【表3−3】


【表3−4】


【表3−5】

【0048】
【表4−1】


【表4−2】


【表4−3】


【表4−4】


【表4−5】

【0049】
(実施例101)
−身体洗浄剤組成物−
以下に示す組成(単位は質量%)に従い、身体洗浄剤組成物を常法により調製した。
成分 配合量(質量%)
ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム 3.0
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 10.0
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 2.5
N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニンナトリウム 3.0
POE(2)アルキル(12〜14)スルホコハク酸ジナトリウム 4.0
ポリオキシエチレン(2)アルキルエーテル硫酸ナトリウム 1.0
プロピレングリコール 5.0
グリコシルトレハロース 5.0
ローズマリーエキス 1.0
POE(5)硬化ヒマシ油 1.0
ホホバ油 0.5
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体 0.5
メチルパラベン 0.3
エデト酸 0.1
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.1
香料 1.0
クエン酸 適量
精製水 残部
合計 100.0
合計含有量(A+B)=15.5質量%
質量比(B/A)=4.2
(C)成分の含有量=7.0質量%
【0050】
(実施例102)
−手指洗浄剤組成物−
以下に示す組成(単位は質量%)に従い、手指洗浄剤組成物を常法により調製した。
成分 配合量(質量%)
ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム 3.0
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 7.0
ヤシ油アルキル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン 0.5
N−ココイルメチルタウリンナトリウム 4.0
プロピレングリコール 6.0
ポリオキシプロピレン(14)ジグリセリルエーテル 4.0
ソルビトール 3.0
マルトテトラオース 0.5
ラウリルジメチルアミンオキサイド 0.7
アクリル酸アルキル重合体エマルション 5.0
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.1
エデト酸 0.2
トリクロサン 0.1
イソプロピルメチルフェノール 0.1
香料 1.0
クエン酸 適量
精製水 残部
合計 100.0
合計含有量(A+B)=10.5質量%
質量比(B/A)=2.5
(C)成分の含有量=4.0質量%
【0051】
(実施例103)
−身体洗浄剤組成物−
以下に示す組成(単位は質量%)に従い、身体洗浄剤組成物を常法により調製した。
成分 配合量(質量%)
ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム 8.0
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 9.0
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 7.0
N−ココイルメチルタウリンナトリウム 2.5
ポリオキシエチレン(2)アルキルエーテル硫酸ナトリウム 6.0
モノイソステアリン酸デカグリセリル 0.5
プロピレングリコール 8.0
ソルビトール 3.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
カチオン化グアーガム 0.05
香料 1.0
クエン酸 適量
精製水 残部
合計 100.0
合計含有量(A+B)=24.0質量%
質量比(B/A)=2.0
(C)成分の含有量=2.5質量%
【0052】
(実施例104)
−フォーマー容器用抗炎症剤配合身体洗浄剤組成物−
以下に示す組成(単位は質量%)に従い、フォーマー容器用抗炎症剤配合身体洗浄剤組成物を常法により調製した。
成分 配合量(質量%)
ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム 0.8
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 10.0
ヤシ油アルキル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン 0.5
N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 1.5
POE(2)アルキル(12〜14)スルホコハク酸ジナトリウム 5.0
プロピレングリコール 20.0
ソルビトール 3.0
濃グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 0.5
精製ハチミツ 0.1
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
香料 0.5
クエン酸 適量
精製水 残量
合計 100.0
合計含有量(A+B)=11.3質量%
質量比(B/A)=13.1
(C)成分の含有量=6.5質量%
【0053】
次に、実施例101〜104について、上記実施例と同様にして、泡の弾力感、泡の持続性、洗浄後の肌のかさつきのなさ、低温安定性、泡のきめ細かさ、フォーマー容器に充填した場合の泡の吐出性、及び泡の伸びの良さを評価した。結果を表5に示す。
【表5】

【0054】
ここで、実施例1〜104及び比較例1〜6で用いた成分の具体的な内容は、以下に示すとおりである。
−(A)成分−
*ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム(商品名:レボンAPL、三洋化成工業株式会社製)
*ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム(商品名:エナジコールDP−30、ライオン株式会社製)
−(B)成分−
*ラウリン酸アミドプロピルベタイン(商品名:エナジコールL−30B、ライオン株式会社製)
*ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン(商品名:エナジコールC−30B、ライオン株式会社製)
*ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(商品名:アモーゲンS−、第一工業製薬株式会社製)
*ヤシ油アルキル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン(商品名:エナジコールC−40H、ライオン株式会社製)
−(A)、(B)以外の両性界面活性剤−
*ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム(商品名:ニッサンアノンLA、日油株式会社製)
−(C)成分−
*N−ココイルメチルタウリンナトリウム(商品名:ダイヤポンK−SF、日油株式会社製)
*ポリオキシエチレン(2)アルキル(12〜14)スルホコハク酸ジナトリウム(商品名:ビューライトESS、三洋化成工業株式会社製)
*N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニンナトリウム(商品名:アラノンALE、川研ファインケミカル株式会社製)
−(C’)成分−
*ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(商品名:シノリンSPE−1250、新日本理化株式会社製)
−(D)成分−
*ソルビトール(商品名:D−ソルビット液、東和化成化学工業株式会社製)
*グルコシルトレハロース(商品名:トルナーレ、株式会社林原生物化学研究所)
*マルトテトラオース(商品名:テトラップH、株式会社林原商事)
*キシリトール(商品名:キシリトール、協和発酵株式会社)
*ラクチトール(商品名:ラクチトール、株式会社林原)
−(E)成分−
*プロピレングリコール(商品名:プロピレングリコール、旭硝子株式会社製)
*ジプロピレングリコール(商品名:ジプロピレングリコール、旭硝子株式会社)
*1,3−ブチレングリコール(商品名:1,3−ブチレングリコール、ダイセル化学工業株式会社)
*グリセリン(商品名:濃グリセリン、坂本薬品工業株式会社)
−(F)成分−
*モノイソステアリン酸デカグリセリル(商品名:IS−1001P、坂本薬品株式会社製、HLB=13.7)
*モノミリスチン酸デカグリセリル(商品名:M−1001、坂本薬品株式会社製、HLB=14.8)
−任意成分−
*イソプロピルメチルフェノール(商品名:イソプロピルメチルフェノール、大阪化成株式会社製)
*エデト酸(商品名:ディゾルビンZ、アクゾノーベル株式会社)
*色素(興洋化学社製)
*ローズマリーエキス(商品名:ローズマリーエキス、一丸ファルコス株式会社製)
*POE(5)硬化ヒマシ油(商品名:EMSLEX HC−5、日本エマルジョン株式会社製)
*ホホバ油(商品名:精製ホホバ油、香栄工業株式会社製)
*塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体(商品名:マーコート550、ナルコ株式会社)
*メチルパラベン(商品名:Nipagin M、クラリアントジャパン)
*ヒドロキシエタンジホスホン酸(商品名:フェリオックス115、ライオン株式会社)
*ポリオキシプロピレン(14)ジグリセリルエーテル(商品名:SY−DP14、坂本薬品株式会社)
*ラウリルジメチルアミンオキサイド(商品名:AX剤、ライオンアクゾ株式会社)
*アクリル酸アルキル重合体エマルション(商品名:レオアール MS−200、ライオン株式会社製)
*トリクロサン(商品名:トリクロサン、チバ・スペシャリティ・ケミカル株式会社製)
*カチオン化グアーガム(商品名:ジャガーエクセル、三昌株式会社)
*精製ハチミツ(商品名:精製ハチミツ、アピ株式会社)
*グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸ジカリウム、丸善製薬株式会社)
*クエン酸(商品名:ケッショウクエンサンL、扶桑化学工業株式会社製)
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明の皮膚洗浄料は、泡質がきめ細かく、泡の弾力感及び泡の持続性が向上し、更に洗浄後の肌のかさつきを抑えることができるので、例えばボディソープ、ハンドソープ、洗顔料等に幅広く適用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)アミノプロピオン酸系両性界面活性剤と、
(B)ベタイン系両性界面活性剤と、
(C)N−アシルアミノ酸塩、N−アシルメチルタウリン塩及びアルキルスルホコハク酸塩から選択される少なくとも1種のアニオン性界面活性剤と、
(D)糖化合物と、
を含有することを特徴とする皮膚洗浄料。
【請求項2】
(A)成分のアミノプロピオン酸系両性界面活性剤の含有量と、(B)成分のベタイン系両性界面活性剤の含有量との質量比(B/A)が1〜50である請求項1に記載の皮膚洗浄料。
【請求項3】
(A)成分のアミノプロピオン酸系両性界面活性剤と(B)成分のベタイン系両性界面活性剤の合計含有量が5質量%〜35質量%であり、
(C)成分のアニオン性界面活性剤の含有量が1質量%〜15質量%である請求項1から2のいずれかに記載の皮膚洗浄料。
【請求項4】
更に(E)糖アルコール以外の多価アルコールを含有する請求項1から3のいずれかに記載の皮膚洗浄料。
【請求項5】
更に(F)ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する請求項1から4のいずれかに記載の皮膚洗浄料。
【請求項6】
フォーマー容器に充填されてなる請求項1から4のいずれかに記載の皮膚洗浄料。

【公開番号】特開2011−148772(P2011−148772A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−282424(P2010−282424)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】