説明

皮膚状態を改良しそして皮膚病を予防するための栄養組成物

本発明は、皮膚の一般的状態、特に乾燥性、敏感性又は反応性皮膚の改良を生じ、そして皮膚炎のような皮膚病の発生の予防を生ずる、個人の皮膚における脂質代謝を刺激するために、L−カルニチン及び酸化防止活性を有する少なくとも1種の成分を含有する摂取可能な組成物の使用に関する。それに加えて、本発明はまた、皮脂における脂質分泌を増大させて皮膚上の保護皮脂層を生成するための、製薬組成物の製造のために、又は食品、特に機能食品又はペット食品製品の製造のために、そのような組成物の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚、特に乾燥性、敏感性及び反応性皮膚の一般的状態を改良し、皮膚炎のような皮膚病が起こるのを予防する、個人の皮膚における脂質代謝を刺激するために、L−カルニチン及び酸化防止活性を有する少なくとも1種の成分を含有する摂取可能な組成物の使用に関する。特に、本発明は、製薬組成物の製造のために、又は食品、特に機能食品の製造のために、そのような組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚は、身体の最も大きな器官であり、そして温度又は物理的影響のような環境的影響に対して保護的遮蔽として役に立つ。皮膚はまた、体温を調節するのを助け、水分及び脂肪を貯蔵し、そして身体中に病原体が侵入するのを防止する。我々の産業社会における毎日の生活は、空気汚染のような環境的要因又は職業上のストレスが、皮膚状態に影響する点において皮膚上に障害的衝撃を有し、これらは結局は、皮膚状態、そしていつかは皮膚の性能の劣化を生ずる。
【0003】
一般に、皮膚の劣化を予防し、そして皮膚の状態及び/又は性能を改良さえするために、2つの方法が知られている。第1の方法は、クリーム、軟膏又はローションのような局所配合物を皮膚上に直接適用することであり、これは或る状況下に有効であることが分かっている。しかしながら、これらの配合物は皮膚における障害又は病気の、根底にある原因ではなくて症状を治療するという欠点を有している。
【0004】
皮膚状態を改良するための第2の方法は、身体内から働くように計画された摂取可能な組成物の投与を包含する。幾つかのそのような組成物が当業界において提案されたが、しかしながら、これらはしばしば、植物源又は動物源の希少な且つ高価な出発物質を含有する。ジャクソン研究所(The Jackson Laboratory(米国))は、食事脂肪含有量の減少が或る株のマウスにおける皮膚炎のような特定の皮膚病の発生の減少に導くことができることを報告した。しかしながら、食事における脂肪含有量の減少は、皮膚病を遅らせるだけで、そして潰瘍性皮膚炎を抑制しなかった。また、殆どのこれらの組成物は、例えば若い個人達又は中高年の人々のいずれかの特定の年齢の個人達、あるいは婦人のみに集中して向けられており,そしてそれらが含有する成分に起因して、長期間消費には適していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術の欠点から考えて、本発明の課題は、長期間消費のために使用されることができ、そして皮膚状態を改良することにより、そして/又は皮膚炎を予防することにより、彼ら彼女らの年齢及び/又は世代とは無関係に全ての個人達に救済を提供する栄養組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、個人の皮膚における脂質代謝を刺激するために、L−カルニチンと、酸化防止活性を有する少なくとも1種の化合物との混合物を含有する摂取可能な組成物を使用することにより解決された。
【0007】
異なる年齢の個人達へのカロリー供給を変化させることの結果に向けられた徹底した研究作業中に、投与した幾種かの食事中で、その1つが、驚くべきことに脂質代謝を刺激し、それにより、また皮膚病、特に潰瘍性皮膚炎を予防することに助力する一方で、皮膚の状態(例えば、乾燥性、敏感性又は反応性皮膚)に保護的効果を提供したことを、本発明者等は驚くべきことに気づいた。この発見に基づいて、続いて研究を行い、これは観察された効果を生ずる必須成分の同定確認に導いた。
【0008】
その上にさらに驚くべきことには、個人の食事における脂肪の含有量を減少させることによってのみ、皮膚状態の有意義な改良を得ることができるという当業界の一般的な理解とは本質的に正反対である、脂肪に比較的に富む食事を与えた場合に、この有益な効果を観察することができた。この特性は、西欧社会における通常の食事が高い量の脂肪を含有する点においてかなり好ましいものであると思われる。
【0009】
その摂取可能な組成物を使用する場合に観察されるような脂質代謝刺激活性は、皮脂における脂質の増大を進行させることができる。
【0010】
これらの効果は、皮膚状態の全体的な改良に導き、そして皮膚炎、特に潰瘍性皮膚炎、糖尿病に伴う潰瘍、循環障害、機械的外傷、物理的、化学的又は微生物病毒又は湿疹のような皮膚病の発症/発生を予防する。その摂取可能な組成物は、痒みの軽減のためにまた意図される。さらに、その組成物を使用する場合、“乾燥性皮膚”又は“敏感性皮膚(sensible skin)”としばしば称される状態の幾つかの原因の1つである、皮膚における減少した脂質分泌を有する個人達の皮膚の状態の改良を観察することができる。
【0011】
本願において用いられるものとして“摂取可能な組成物”と言う用語は、任意の食品として許容できる組成物を含む。
【0012】
“皮膚状態を改良し、そして皮膚病を予防する”と言う用語は、皮膚状態の改良及び皮膚病の予防ばかりではなく、真皮において起こる変化過程の均衡化をまた含む。本発明に従う栄養組成物は、脂質代謝を刺激し、特に皮脂における脂質分泌を増大させ、それにより皮膚上の保護皮脂層を生成することに助力する。周知のように、皮脂は脂肪類、細胞、遊離酸類の複雑な混合物であり、この混合物は皮脂腺により分泌され、そして外部影響から皮膚を保護する。それ故、何ら理論に束縛されることを望まないが、皮脂における脂質分泌を増大させるために、身体における種々の異なる且つ相互に作用している代謝過程が影響されねばならないと考えることができる。
【0013】
本願において用いられるものとして“L−カルニチン”と言う用語は、天然に存在するアミノ酸のL−カルニチン、ならびに例えばL−カルニチンのアセチル誘導体のようなL−カルニチンのアシル−誘導体又はプロピオニルL−カルニチンの両方を含む。前記化合物は、天然源から単離されることができるか、又は化学的に合成されることができる。好ましい成分は天然に存在するアミノ酸L−カルニチンである。
【0014】
“酸化防止活性を有する成分”又は“酸化防止成分”と言う用語は、ビタミンC、ビタミンE(トコフェロール類及びトコトリエノール類)及び例えば酢酸ビタミンEのようなその誘導体、カロテノイド類(カロテン類、リコペン、ルテイン、ゼアキサンチン)、ユビノキノン類(例えばCoQ10)、茶カテキン類(例えば没食子酸エピガロカテキン)、ポリフェノール類及び/又はジテルペン類(例えばカフェオール(kawheol)及びカフェストール(cafestol))を含有するコーヒー抽出物、銀杏葉抽出物、プロアントシアニジンに富む葡萄又は葡萄種抽出物、スパイスエキス(例えばローズマリー)、イソフラボン類、植物エストロゲン類を含有する大豆抽出物、細胞抗酸化防衛を調節する化合物(例えば増大したグルタチオンS−転移酵素のためのウルソデオキシコール酸、増大したカタラーゼのためのウルソール酸、増大したスーパーオキシドジムスターゼのための人参及びギンゲノシド類(gingenosides)及び漢方薬のようなそれらの天然源)、例えばリポ酸、システイン、シスチン、メチオニン、S−アデノシルメチオニン、タウリン、グルタチオン、それらの天然源のようなチオール類の源である化合物、又はそれらのインビボ生合成を調節する化合物、ならびに例えば上記酸化防止性成分の混合物のような酸化防止成分の混合物のような酸化防止活性を有する任意の食品として許容できる成分を含む。
【0015】
個人に毎日投与されるべきL−カルニチンの量は、少なくとも1mg/体重のkg/日であり、好ましくは1mg/体重のkg/日〜1g/体重のkg/日の範囲にあり、さらに好ましくは5mg/体重のkg/日〜250mg/体重のkg/日の範囲にある。特にヒトのために、7〜70mg/体重のkg/日、特に29〜31mg/体重のkg/日の量でL−カルニチンを選ぶことができる。犬及び猫のようなペットのために、21〜210mg/体重のkg/日、特に19〜21mg/体重のkg/日の量でL−カルニチンを選ぶことができる。L−カルニチン誘導体の場合において、対応する量を、その化合物の分子量に基づいて変化させる。
【0016】
本質的に乾燥した形で、ヒト又は哺乳動物食品の完全栄養組成物は、例えばL−カルニチン又はその誘導体の1800〜2200ppm(100万当たりの部)まで、さらに好ましくはL−カルニチン又はその誘導体の750ppmまで、最も好ましくはL−カルニチン又はその誘導体の510〜750ppmを含むことができる。
【0017】
例えば少なくとも0.025mg/体重のkg/日、好ましくは0.025〜250mg/体重のkg/日の量での酸化防止性成分(1種又は複数種)の量を含む栄養組成物は良好な結果を提供した。
【0018】
酸化防止性成分の組み合わせのための例は、例えば少なくとも1種の追加の酸化防止成分、好ましくはビタミンEと比較していっそう高い水溶性を有する酸化防止成分とビタミンE(又はその誘導体)との組み合わせ、例えばビタミンEと、ビタミンC又はその誘導体、葡萄種抽出物及びシステインからなる群から選ばれた少なくとも1種、好ましくは2種又は3種の酸化防止性成分との組み合わせのような、組み合わせである。
【0019】
本発明に従う組成物において使用するためのビタミンE又はその誘導体についての例は、例えば市販されている、特に(すべてラセミ体(rac))−立体配置でのアルファ−トコフェリルアセテートである。ビタミンE又は前記誘導体は、毎日の投与量としてAFFCO推奨の2〜6倍、好ましくは4.5〜5.5倍に相当する量で存在することができる。
【0020】
何ら理論に束縛されることを望まないが、皮脂はヒトの顔の皮膚におけるビタミンE分泌のための主要な生理学的経路であると思われ、そしてビタミンEの補給は、特に皮脂における脂質酸化に対する保護として働くことができると推定される。
【0021】
ビタミンCはビタミンEの量の1〜4倍の量、好ましくはビタミンEの1.5〜3倍の量、さらに好ましくはビタミンEの1.7〜2.3倍の量、最も好ましくはビタミンEの2倍の量で選ばれることができる。本発明の従う栄養組成物において使用するためのビタミンC又はその誘導体の例は、例えばロッシュ(Roche)から市販されている安定化ビタミンCである。
【0022】
本発明に従う栄養組成物において使用するためのプロアントシアニジンに富む葡萄又は葡萄種抽出物についての例は、例えばGrapemax(バーガンディー地方の野性種の抽出物)又はGravinol(キッコーマン)の名称下に市販されている、カテキン類及びタンニン類の単量体及び重合体を含む葡萄種プロアントシアニジンエキス(GSPE)である。Grapemaxは、例えば25%のカテキン類、45%のオリゴマー類(2〜6量体)及び35%のタンニン類を含有する。GSPEは、本発明に従う栄養組成物において毎日の投与量として、例えば0.02〜100mg/体重のkg、さらに好ましくは2.5〜40mg/体重のkgの量でGSPEを含むことができる。特にヒトのために、2.5〜10mg/体重のkgのGSPE、そして特に、ペット動物、例えば猫及び犬のために、7.5〜30mg/体重のkgのGSPEを毎日の投与量として使用することができるだろう。
【0023】
L−カルニチン及び/又はそのアシル誘導体(1種又は複数種)の、酸化防止性成分(1種又は複数種)に対するモル比、即ち〔モル〕でのL−カルニチン及び/又は誘導体(1種又は複数種)の量/〔モル)での酸化防止性成分(1種又は複数種)の量が、2:1〜100:1の範囲、さらに好ましくは4:1〜50:1の範囲、最も好ましくは5:1〜10:1の範囲にある栄養組成物が特に良好な性質を提供した。
【0024】
本願において使用されるものとして“脂肪の源”と言う用語は、室温でのそれらの稠度とは無関係に、即ち前記“脂肪の源”が例えば大豆油のような本質的に流体の形で存在するか、又は例えば“獣脂(tallow)”のような本質的に固体形で存在するかとは無関係に、任意の食品として許容できる脂肪(1種又は複数種)及び/又は油(1種又は複数種)を含む。したがって、本願発明に関して、“脂肪(1種又は複数種)”及び“油(1種又は複数種)”と言う用語は、相互交換的に用いられることができる。本明細書において使用されるものとして“不飽和脂肪酸”と言う用語は、モノ不飽和脂肪酸類、即ち1つのC−C二重結合を有する脂肪酸類、ならびに1つより多くのC−C二重結合を有する脂肪酸類を含む。
【0025】
本発明に従う栄養組成物は、動物源及び/又は植物源の脂肪を含むことができる。例えばとうもろこし油、ひまわり油,紅花油、菜種油、大豆油、オリーブ油、ルリチシャ油、クロフサスグリ種油、ピーナッツ油、米糠油のような植物油、及び獣脂(tallow)、特に牛脂のような動物油、及び魚油を使用することができる。さらに好ましくは脂肪の源は、不飽和脂肪酸を含むことができるか、又は不飽和脂肪酸を含む脂肪で富化される。(その天然形での又は富化後のいずれかの)脂肪の源は、(グリセリンエステルとして結合された不飽和脂肪酸類、遊離不飽和脂肪酸類、又は任意の他の形での結合された不飽和脂肪酸類を包含する)不飽和脂肪酸類を、各々脂肪の前記源において存在する脂肪酸の総含有量に基づいて少なくとも30重量%を含むことができる。脂肪の源はまた、必須脂肪酸類(リノール酸及びα−リノール酸)及びγ−リノール酸、アラキドン酸、エイコサペンタン酸及びドコサヘキサン酸のようなポリ不飽和脂肪酸を含むことができる。
【0026】
魚油は、エイコサペンタン酸及びドコサヘキサン酸の適当な源であり、その一方でルリチシャ油、クロフサスグリ種油及びまつよいぐさ油は、γ−リノール酸の適当な源である。菜種油、大豆油、亜麻仁油及びくるみ油は、α−リノール酸の適当な源である。紅花油、ひまわり油、ともろこし油及び大豆油は、リノール酸の適当な源である。オリーブ油、菜種油、(カメラ)高オレインひまわり油、紅花油、ピーナッツ油、米糠油は、モノ不飽和脂肪酸類の適当な源である。
【0027】
脂肪の源のための基礎を形成することができ、そして本発明に従う栄養組成物の調製のために使用できる好ましい脂肪は、獣脂(tallow)、特に牛脂、及び大豆油である。特に、脂肪の前記源はまた、n−3ポリ不飽和脂肪酸の族に属する脂肪酸、特にα−リノレン酸を含むことができる。何ら理論に束縛されることを望まないが、例えばα−リノレン酸は、エイコサペンタン酸、3−シリーズのプロスタグランジン類及び5−シリーズのロイコトリエン類の形成のための哺乳動物代謝における前駆体物質であるものと思われ、そしてヒトの身体上に及びヒトの皮膚上に有益な効果を提供すると推定される。
【0028】
好ましい態様において、本発明に従う栄養組成物の調製のために用いられる脂肪の源が大豆油である場合、そのときはその組成物は例えば少なくとも1重量%であって、約7重量%までの、n−3形での、脂肪酸を含むことができる。
【0029】
有利には前記n−3脂肪酸類は、3:1〜10:1、さらに好ましくは4:1〜8:1の、(n−6脂肪酸類)の、(n−3脂肪酸類)に対する重量比で存在する。必要に応じて、脂肪源の所望の組成を得るために、異なる動物油又は植物油を組み合わせることができ、例えばn−3脂肪酸に富む脂肪を、n−3脂肪酸のより低い含有量を有する脂肪、又は脂肪類の組成物に加えることができる。
【0030】
栄養組成物のために意図される配合物に依存して、脂肪含有量を変化させることができる。完全食又はスナックを提供するために意図された栄養配合物の場合において、あるいは比較的に低い脂肪含有量を有する食事と共に消費されるべき栄養サプリメントの場合において、栄養組成物は、栄養組成物の総重量に基づいて、40重量%まで、好ましくは6〜25重量%、さらに好ましくは10〜12重量%の脂肪の源を含むことができる。比較的に高い脂肪含有量を有する栄養品と共に消費するために意図された栄養サプリメントの場合において、栄養組成物は、栄養組成物の総重量に基づいて少なくとも0.5重量%の量で前記脂肪の源を含むことができる。
【0031】
本発明に従う栄養組成物に、食品として許容できる炭水化物源及び/又は蛋白質の源、アミノ酸類及び/又はペプチド類をさらに補給することができる。例えば炭水化物源は、小麦粉、穀粒、あるいは例えば米、大麦、もろこし、粟、オート麦又はとうもろこしの澱粉類であることができる。糖類、特に例えばスクロース、グルコース及びコーンシロップのような二糖類及びオリゴ糖類をまた使用することができる。さらにまた、適当な繊維を加えることができる。炭水化物源により提供される炭水化物の量は、所望に応じて選ばれることができる。例えば食品は、栄養組成物の総重量に基づいて、約65重量%までの炭水化物、さらに好ましくは45〜60重量%の炭水化物を含有することができる。
【0032】
本発明に従う栄養組成物のための適当な蛋白質源は、任意の適当な動物又は植物蛋白質源、例えば筋食肉、骨つき食肉、食肉、骨粉、とり肉、魚粉、乳蛋白質、とうもろこしグルテン、小麦グルテン、大豆挽き粉、大豆蛋白質濃縮物、大豆蛋白質単離物、卵蛋白質、乳漿、カゼイン、グルテンのような食物蛋白質等から選ばれることができる。(L−カルニチンの量を考慮することなしに)蛋白質、ペプチド類及びアミノ酸類の量を所望に応じて選ぶことができる。例えば、栄養組成物は、全体の組成物の乾燥重量に基づいて約12重量%〜約70重量%の蛋白質を含有することができる。
【0033】
炭水化物、蛋白質、ペプチド及びアミノ酸源の選択は、その消費者の栄養上の必要性、美味性の考慮及び生成される製品のタイプに基づいて選ばれることができる。さらに、種々の他の成分、例えば塩類、スパイス類、調味料、ビタミン類、ミネラル類、香味料、ガム類、プレビオチック類(prebiotics)及び共生微生物類(probiotic micro−organisms)をまた所望に応じて栄養組成物中に導入することができる。
【0034】
プレビオチック類(prebiotics)を、任意の適当な形で提供することができる。例えばプレビオチックを、そのプレビオチックを含有する植物材料の形で提供することができる。適当な植物材料は、例えばアスパラガス、ちょうせんあざみ、たまねぎ、小麦、ヤコン(yacon)又はチコリ、あるいはこれらの植物材料のかすである。別法として、イヌリン抽出物、あるいはフルクト−オリゴ糖、ガラクト−オリゴ糖、キシロ−オリゴ糖又は澱粉のオリゴ−誘導体として通常知られているその加水分解生成物としてプレビオチックを提供することができる。チコリからの抽出物が特に適当である。栄養組成物中のプレビオチックの最大レベルは、好ましくは約20重量%、特に約10重量%である。例えばプレビオチックは、栄養組成物の約0.1重量%〜約5重量%を占めることができる。プレビオチックとしてチコリを使用する栄養組成物について、各々全体組成物の乾燥重量に基づいて、栄養組成物の約0.5重量%〜約10重量%、さらに好ましくは、約1重量%〜約5重量%を占めるようにチコリを包含させることができる。
【0035】
共生微生物は、ヒトの消費のためにそして/又は哺乳動物による消費のために適当であり、そして腸内の微生物バランスを改良することができる1種以上の微生物から選ばれることができる。適当な共生微生物の例は、サッカロミセス属、デバロミセス属(Debaromyces)、カンジダ属、ピチア属(Pichia)及びトルロプシス属のような酵母、アルペルギルス属、クモノスカビ属、ケカビ属、及びペニシリニウム属及びトルロプシス属のようなかび、そしてビフィドバクテリウム属、バクテロイデス属、グロストリジウム属、フゾバクテリウム属、メリソコッカス属(Melissococcus)、プロピオン酸菌属、連鎖球菌属、エンテロコッカス属、ラクトコッカス属(Lactococcus)、ブドウ球菌属、ペプトストレプトコッカス属、バチルス属、ペジオコッカス属(Pediococcus)、ミクロコッカス属、ロイコノストック属、バイセラ属(Weissella)、アェロコッカス属、エノコッカス属(Oenococcus)及び乳酸杆菌属のような細菌を包含する。適当な共生微生物の特定の例は、サッカロミセス セレビゼア(cereviseae)、バチルス コアギュランス(coagulans)、バチルス リケニホルミス(licheniformis)、バチルス ズブチリス(subtilis)、ビフィドバクテリウム ビフィダム(bifidum)、ビフィドバクテリウム インフアンチス(infantis)、ビフィドバクテリウム ロンガム(longum)、エンテロコッカス フェシウム(faecium)、エンテロコッカス フェカリス、ラクトバチルス アシドフィラス(acidophilus)、ラクトバチルス アリメンタリアス(alimentarius)、ラクトバチルス カセイ スブスプ.カセイ(casei subsp.casei)、ラクトバチルス カセイ シロタ(casei Shirota)、ラクトバチルスクルバツス(curvatus)、ラクトバチルス デルブルキ− スブスプ.ラクチス(derbruckii subsp.lactis)、ラクトバチルス ファルシミナス(farciminus)、ラクトバチルス ガセリ(gasseri)、ラクトバチルス ヘルベチカス(helveticus)、ラクトバチルス ジヨンソニ(johnsonii)、ラクトバチルス ロイテリ(reuteri)、ラクトバチルス ラムノサス(rhamnosus)(ラクトバチルス GG)、ラクトバチルス サケ(sake)、 ラクトコッカスラクチス(lactis)、ミクロコッカス バリアンス(varians)、ペジオコッカス アシジラクチシ(acidilactici)、ペジオコッカス ペントサセウス(penosaceus)、ペジオコッカス アシジラクチシ(acidilactici)、ペジオコッカス ハロフィラス(halophilus)、ストレプトコッカス フェカリス(faecalis)、ストレプトコッカス サーモフィラス(thermophilus)、スタフィロコッカス カルノサス(carnosus)及びスタフィロコッカス キシロサス(xylosus)である。
【0036】
共生微生物は、粉末化乾燥形で、特に胞子を形成する微生物について胞子形であることができる。さらに、所望の場合、共生微生物を、生存の可能性をさらに増大させるために、例えば糖マトリックス、脂肪マトリックス又は多糖類マトリックス中にカプセル化することができる。共生微生物を使用する場合、栄養組成物は、好ましくは栄養組成物のグラム当たり共生微生物の約10〜約1010細胞、さらに好ましくはグラム当たり共生微生物の約10〜約10細胞を含有する。栄養組成物は、各々全体組成物の乾燥重量に基づいて、約0.5重量%〜約20重量%、好ましくは約1重量%〜約6重量%、例えば約3重量%〜約6重量%の共生微生物の混合物を含有することができる。
【0037】
所望に応じて、1種以上の食品級の乳化剤、例えばモノ−及びジ−グリセリド類のジアセチル酒石酸エステル、レシチン及びモノ−及びジ−グリセリド類を、栄養組成物中に導入することができる。同様に、適当な塩類及び安定剤を包含させることができる。
【0038】
本栄養組成物は、ヒト及び/又は哺乳動物、特に猫及び犬のようなペット類のために用いられることができ、そして各々の標的とする哺乳動物の特定の栄養要件に適合するだろう。
【0039】
前記組成物を、通常の食事へのサプリメントとして又は栄養的に完全な食品の成分として各々の個人に投与することができる。その食品組成物はまた、完全な且つ栄養的にバランスがとれた食品とすることができる。
【0040】
1つの態様において、栄養的に完全な食品又はペット食品を調製することができる。その栄養的に完全な食品又はペット食品は任意の形にすることができ、例えば乾燥形、やや湿った形又は湿潤形において、それは冷却した又は貯蔵安定なペット食品製品とすることができる。これらの食品又はペット食品を、そのまま慣例的に生成することができる。本発明に従う栄養組成物とは別に、これらの食品又はペット食品は任意の1種以上の炭水化物源、蛋白質源及び脂肪源を含むことができる。
【0041】
乾燥食品又は乾燥ペット食品のために、オーブン焼き及び他の適当な方法を使用することができるけれども、適当な方法は押し出し調理である。ペット食品を押し出し調理する場合、乾燥ペット食品は通常粗挽き粒の形で提供される。プレビオチック(prebiotic)を使用する場合、処理の前にプレビオチックを、乾燥食品又はペット食品の他の成分と混合することができる。適当な方法は、例えばEP−A−0850569に記載されている。共生微生物を使用する場合、その微生物を乾燥ペット食品上にコーティングするか又はその食品中に充てんするのが最良である。適当な方法は、EP−A−0862863に記載されている。
【0042】
湿潤食品又は湿潤ペット食品について、シミュレート化食肉製品を生成するために米国特許第4,781,939号及び同第5,132,137号に記載されている方法を使用することができる。例えばスチームオーブン中で調理する、厚切り(chunk)タイプの製品を生成するための他の方法をまた使用することができる。別法として、適当な食肉材料を乳化して、食肉乳濁液を生成し、適当なゲル化剤を加え、そして食肉乳濁液を加熱して缶又は他の容器に充点することによりローフタイプの製品を生成することができる。
【0043】
ヒトの消費のための栄養組成物は、例えば栄養的完全配合物、乳製品、冷却された又は貯蔵安定な飲料、スープ、食事サプリメント、代用食及び栄養バー又は糖菓子とすることができる。
【0044】
栄養組成物を、例えば粉末、液体濃厚物又は直ぐに飲める飲料の形で経腸的に投与することができる。粉末化栄養配合物を生成することが所望である場合、均質化混合物を、噴霧乾燥器又は凍結乾燥器のような適当な乾燥装置に移し、そして粉末に変換させる。
【0045】
それに加えて、例えば発酵乳、ヨーグルト、フレッシュチーズ、レンネット入り乳、糖菓棒、朝食用穀物フレーク又はバー類、飲み物、乳粉末、大豆をベースとする製品、非乳性発酵製品、又は臨床栄養のための栄養サプリメントのような通常の食品をまた、本発明に従う栄養組成物で内容を高めることができる。
【0046】
好ましくは、有益な効果を得るためにヒト及び/又は哺乳動物により消費されるべき食品組成物の量は、それらの大きさ、それらのタイプ、そしてそれらの年齢により左右されるだろう、そして当業者による当業界における一般的知識に従って選ばれることができる。
【0047】
本発明に従う栄養組成物は、それが、食事の脂肪含有量を制限することの必要性なしに、皮膚上にその有益な効果を提供するので、消費者により高度に受け入れられることを期待することができる。したがって、そのような効果は、脂肪において比較的に低い食事に基づいてのみ達成されることができると以前には思われていたので、本発明は当業界において存在する偏見を克服している。
【0048】
本発明に従う栄養組成物の諸成分は、単独で使用される場合のそれぞれの成分の活性を超える、そして/又はそれらの活性とは異なる、相乗活性をそれらにおいて提供することが認識されるべきである。
【実施例】
【0049】
以下の例は例示のためにだけ提供され、そして本願の主題を制限するものとして解釈されるべきではない。すべてのパーセンテージは、他のように示さない限り重量により提供される。それらの例に先行して、図面の簡単な記載を示す。
【0050】
図1は例1において記載されたような食事A〜E及び食事Fが与えられた雄ネズミC57BL/6JについてHPLCにより測定された毛皮脂脂質量を示すグラフである。皮脂脂質は、3クラス、即ちコレステロール+ジグリセリド類、及びトリグリセリド類、及びコレステロール及びワックスエステル類にグループ分けされた。
【0051】
例 1
ネズミモデルにおける観察
研究計画及び食事
雄ネズミC57BL/6Jを、イファクレド(Iffa credo)(フランス)から9週齢で得た。到着した際にネズミを6匹の動物グループずつで収容した。3週間順応させた後にネズミ(12週齢)を各々12匹のネズミの5つのグループ(A〜E)に無作為に選び、そして個々に、収容した。ネズミを自由に水に近づけるようにし、そして12時間ずつの明るい所及び暗い所のサイクルに従わせた。
成長ネズミにおける食事介入は、12月齢から15月齢までの3ヵ月給餌であった。
老ネズミにおける食事介入は、21〜24カ月の給餌又は21カ月(3月齢〜24月齢)にわたる長い期間の給餌であった。
対照随意グループにより消費される毎日の食品の67%を与えたカロリー制限ネズミのグループ以外はすべての動物グループに随意的に給餌した。動物の重量を1週間に1回測定した。
【0052】
18%蛋白質(大豆及び乳漿)、11%脂肪(大豆油)、59%炭水化物(でんぷん+スクロース)及び10%セルロースから構成される対照食事(食事A)に、ビタミンC、ビタミンE、葡萄種抽出物及びシステインを含む酸化防止剤のカクテル(食事C)及び/又はL−カルニチン(食事D及びEそれぞれ)のいずれかを補給した。カロリー制限(食事B)のために、脂肪、でんぷん及びスクロースを、随意対照グループの毎日のカロリー消費の67%を与えるように減少させ、その一方で蛋白質、ミネラル類及びビタミン類について100%与えた。これらの食事は、以下のとおりである:
【0053】
食事A−対照:18%の蛋白質(大豆及び乳漿)、11%の脂肪、59%の炭水化物、
5%のセルロース;
食事AL−対照:24ヵ月にわたって食事Aの長期間投与;
食事B−カロリー制限:18%の蛋白質(大豆及び乳漿)、7.7%の脂肪、32.5
%の炭水化物、5%のセルロース;
食事BL−対照:24ヵ月にわたっての食事Bの長期間投与;
食事C−酸化防止剤のカクテル:食事A+0.19%ビタミンC、0.03%ビタミン
E、0.075%葡萄種抽出物、0.4%システイン

食事D:食事A+0.3%L−カルニチン+食事Cの酸化防止剤カクテル;
食事DL−対照:24カ月期間にわたっての食事Dの長期間投与;
食事E:食事A+0.3%L−カルニチン;
食事F:食事A+0.3%L−カルニチン。
【0054】
上記したように、本発明に記載したような研究は、とりわけまず第1に、ネズミの死亡率上へのカロリー制限の影響を調べることに向けられており、この目的のために食事Bを動物に投与した。
【0055】
比較食事の1つ−食事D−は、炎症性皮膚病に関して保護活性を有し、そして皮膚炎、特に潰瘍性皮膚炎を避けるのを助け、そして皮脂における脂質分泌を増大させることが認められた。
【0056】
C57BL/6Jにおける潰瘍性皮膚炎
オバーグルーミング(Overgrooming)、脱毛及び皮膚炎は、C57BL/6Jネズミの生まれつきの特性であり、そして2〜4月齢ほどの早期に起こる可能性がある。下に示す表1は、種々の食事グループにおける皮膚炎の発生率を示す。
【0057】
【表1】

【0058】
本発明に従う組成物を含む食事(食事D)を受け入れたネズミは、他の食事グループにおけるような皮膚炎の、有意義に低い発生率を有した。
【0059】
対照グループ(ALグループ)に属するネズミの多くは、中月齢(12〜18月齢)で、広範な皮膚傷害、皮膚感染及び重大な重量損失に導く、潰瘍性皮膚炎を示した。特に対照食事にあるネズミは、皮膚病に起因する死亡の高い発生率を受けた。
【0060】
対照食事を与えたネズミは、他の食事グループに属しているネズミよりも皮膚傷害をいっそう起こしやすかった。研究の終わりにグループDL及びBLにおいて僅かな皮膚傷害が観察された(BLについて2、DLについて2)。したがって、カロリー制限を有する食事(B、BL)、及び食事D(DL、D)は保護効果を有すると思われた。
【0061】
さらに、対照グループAのネズミは、12月齢までに、即ちザ ジャクソン研究所(the Jackson Laboratory)(米国)により報告されたよりも遅くに、皮膚炎を示したことが当該の研究で認められた。したがって、対照食事自体は、保護的要因を提供するように思われ、そしてさらに研究はこの保護要因が研究中に投与された大豆油中のα−リノレン酸の比較的に高い含有量であることを示した。表2は、とうもろこし油と比較しての大豆油のα−リノレン酸及びリノール酸の含有量を示す。
【0062】
【表2】

【0063】
脂質代謝の刺激に関しての、標準の食事より優れている結果はまた、L−カルニチンと、以下の酸化防止剤、即ちビタミンC、ビタミンE、葡萄種抽出物及びシステイン、の内の2種とを用いる場合に得られた。
【0064】
例 2
成長ネズミ及び老ネズミにおける毛皮脂脂質測定
例1において記載されたような食事A、B、C、D及びEを与えた例1のネズミC57BL/6Jの毛皮脂脂質をHPLCにより測定した。皮脂脂質を3つのクラス:
(1)極性脂質:ジグリセリド類、脂肪酸及びコレステロール、
(2)トリグリセリド類、及び
(3)非極性脂質:コレステロール及びワックスエステル類、
にグループ分けした。
【0065】
成長ネズミ(15月齢)における毛皮脂脂質の測定
表3及び表4に示されている結果は、毛皮脂総脂質量、非極性脂質(コレステロール及びワックスエステル類)及び極性脂質(ジグリセリド類、脂肪酸及びコレステロール)が食事Dを与えた成長ネズミにおいて増加した(表3の灰色囲み部)ことを示している。しかしながら、脂質バランスを食事Dにおいて重大に変えなかった(表4の白色囲み部)。反対に、カロリー制限を与えたネズミは、総脂質、ならびに皮脂における非極性脂質及びトリグリセリド類の量を重大に減少させた(表3の灰色囲み部)。また、カロリー制限ネズミにおいて、トリグリセリド類の減少した割合及び極性脂質の増大した割合を有していて、脂質バランスを変えた(表4の白色囲み部)。
【0066】
【表3】

【0067】
例1におけるような異なる食事を与えた成長ネズミの皮脂における総脂質量(灰色囲み部)及び総脂質バランス(白色囲み部)。
値は毛のミリグラム当たりの脂質のマイクログラムとして表される。
【0068】
【表4】


成長ネズミの毛皮脂の総脂質及び脂質バランスの統計的分析。
対照とは有意義に異なる値はp<0.05で*により示される。NS=有意性なし。
【0069】
老(24月齢)ネズミにおける毛皮脂脂質の測定
表5及び表6は、老ネズミについての、例1に記載したような食事補給の結果を表す。食事C、D及びEを与えたネズミからの総脂質毛皮脂量を、総毛皮脂脂質の減少を示すカロリー制限されたネズミとは反対に、有意義に増加させた。同様な方法で、食事B、BL、C及びDにおいて、コレステロール及びワックスエステル類脂質クラスの増加した割合及びコレステロール、ジグリセリド類及び脂肪酸脂質クラスの減少した割合を有していて、脂質バランスを変えた。また、カロリー制限の短期間は成長ネズミにおいて見られたようにトリグリセリド類における減少を示す。
【0070】
【表5】


24月齢老ネズミの毛皮脂脂質量(灰色囲み部)及び脂質バランス(白色囲み部)。BLは食事Bをネズミに長期間与えていることを表し、そしてDLは食事Dをネズミに長期間与えていることを表す。
【0071】
【表6】


老ネズミの毛皮脂の総脂質バランスの統計的分析。
対照値とは有意義異なる値、*p<0.05、**p<0.01、
***p<0.001、NS=有意性なし。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】例1において記載されたような食事A〜E及び食事Fが与えられた雄ネズミC57BL/6JについてHPLCにより測定された毛皮脂脂質量を示すグラフである。皮脂脂質は、3クラス、即ちコレステロール+ジグリセリド類、及びトリグリセリド類、及びコレステロール及びワックスエステル類にグループ分けされた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物又はヒトの皮膚における脂質代謝の刺激のための、摂取可能な組成物を作成するための、L−カルニチン及び酸化防止活性を有する少なくとも1種の成分の使用。
【請求項2】
皮脂における脂質分泌を増大させるための、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
皮膚上に保護皮脂層を生成するための、請求項2に記載の使用。
【請求項4】
皮膚炎を治療するための、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。
【請求項5】
潰瘍性皮膚炎を治療するための、請求項4に記載の使用。
【請求項6】
乾燥性皮膚又は痒みを減少させるための、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。
【請求項7】
酸化防止活性を示す成分が、ビタミンE;ビタミンC;カロテノイド類;ユビキノン類;茶カテキン類;ポリフェノール類及び/又はジテルペン類を含有するコーヒー抽出物;銀杏葉抽出物;プロアントシアニジン類に富む葡萄又は葡萄種抽出物;スパイスエキス;イソフラボン類、植物エストロゲン類を含有する大豆抽出物;ウルソデオキシコール酸;ウルソール酸;にんじん及びギンゲノシド類及びそれの天然源;チオール類の源、好ましくはリポ酸、システイン、シスチン、メチオニン、S−アデノシル−メチオニン、タウリン、グルタチオン又はそれらの天然源;あるいはそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
【請求項8】
毎日投与されるL−カルニチンの量が1mg/体重のkg/日〜1g/体重のkg/日、好ましくは5mg/体重のkg/日〜250mg/体重のkg/日である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の使用。
【請求項9】
酸化防止活性を有する成分の量が、0.025mg/体重のkg/日〜250mg/体重のkg/日である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用。
【請求項10】
摂取可能な組成物が、不飽和脂肪酸を含むか又は不飽和脂肪酸に富んでいる、脂肪の源を含有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用。
【請求項11】
不飽和脂肪酸がα−リノレン酸である、請求項10に記載の使用。
【請求項12】
脂肪の前記源が動物脂肪、好ましくは獣脂(tallow)又は魚油、さらに好ましくは牛脂、あるいは植物脂肪、好ましくはとうもろこし油、ひまわり油、紅花油、菜種油、大豆油、オリーブ油、ルリチシャ油、クロフサスグリ種油からなる群から選ばれる、請求項10又は11に記載の使用。
【請求項13】
組成物における脂肪の前記源の量が、組成物の総重量に基づいて、少なくとも0.1重量%である、請求項10〜12のいずれか1項に記載の使用。
【請求項14】
摂取可能な組成物が、医薬、食品又は機能食品、栄養的に完全なペット又はヒトの食品、あるいは食事サプリメントである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の使用。
【請求項15】
L−カルニチン及び酸化防止活性を有する少なくとも1種の成分を含む、医薬、食品、機能食品、栄養完全なペット又はヒト食品及びダイエットから選ばれる摂取可能な組成物。

【図1】
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【公表番号】特表2007−519678(P2007−519678A)
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−550108(P2006−550108)
【出願日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【国際出願番号】PCT/EP2005/000808
【国際公開番号】WO2005/074719
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】