説明

目標捕捉追尾装置

【課題】2次元画像の視野内に存在する目標の3次元形状を取得する際の視軸設定及び対象視野の自由度を向上させ、効率よく目標を追尾する目標捕捉追尾装置を得る。
【解決手段】2次元画像情報を取得するセンサを有する赤外線撮像部と、3次元形状情報を取得するセンサを有するレーザレーダ部とを分離した構成とし、2次元画像情報の視軸及び視野と、3次元形状情報を取得する方向及びその走査範囲とをそれぞれ独立に設定可能にする。そして、赤外線撮像部の視軸は自身の移動方向に一致させつつ、レーザレーダ部の視軸は、目標を捕捉する際には、赤外線撮像部の視軸の方向に一致させるとともに、赤外線撮像部の視野の方位角範囲に一軸走査してその3次元形状情報を取得する。また、目標を追尾する際には、目標の方向に視軸を設定し、これを基準とする限定された範囲を一軸走査して目標の3次元形状を取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目標を捕捉し追尾する目標捕捉追尾装置に係り、特に、飛行する移動体等により上空から地上の2次元及び3次元情報を異なるセンサでそれぞれに取得しながら目標を捜索・捕捉・識別し追尾する目標捕捉追尾装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、夜間あるいは視界不良の中で、視野内の目標を確実に識別し追尾する装置として、例えば、受動的なセンサとしての赤外線センサと、能動的なセンサとしてのレーザレーダとを組み合わせたリモートセンシングシステムが考案されている。この種の光波を利用したシステムでは、光波センサとして、赤外線撮像センサとレーザレーダ内の受光用センサとを集積一体化したマルチスペクトラムセンサが用いられる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この特許文献1に開示された事例では、対象とする赤外線の波長に感度を有するセンサ列と、使用するレーザレーダのレーザ光の波長に感度を有するセンサ列とを同一平面状に配列して集積一体化した複合型のセンサを構成し、入射光をそれぞれの波長に分光してその焦点となる位置に、このセンサを配置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6882409号明細書(第2ページ、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、赤外線撮像センサとレーザレーダとを組み合わせて目標を捜索・捕捉・識別し、さらに追尾する目標捕捉追尾装置においては、赤外線撮像センサによる画像からは、その視野内に存在する物体の2次元の画像情報を取得し、また、レーザレーダでは、更に距離情報が加わってその形状等の3次元情報を取得している。そして、それぞれのセンサの視軸や視野、走査範囲などを個別に設定しながら、目標の捜索から追尾に至る一連の機能を実現している。
【0006】
しかしながら、例えば上述のように赤外線撮像センサとレーザレーダ内の受光用センサとを集積一体化して複合型のセンサとした場合には、それぞれのセンサの視軸を個別に設定して動作させることが困難となる。すなわち、2次元画像情報を取得する赤外線撮像センサの視軸及び視野と、形状等の3次元情報を取得するレーザレーダの視軸となる指向方向及び走査範囲とを、それぞれ独立に、または自由な組み合わせで選択できず、制約を受けることになる。特に、飛行する移動体等により上空から地上の目標を捕捉し追尾する場合には、移動方向の視野内に対象となる目標が同時に複数存在することも考えられる。従って、このような環境においては、例えば、2次元画像情報で視野内全体の目標の捕捉を継続しつつ、それぞれの対象目標に対応した視野内の異なる方向に対して3次元情報を取得するといった自由度を持たせることが困難となり、運用上支障をきたす場合があった。
【0007】
本発明は、上述の事情を考慮してなされたものであり、2次元画像の視野内に存在する目標の3次元形状を取得する際の視軸設定及び対象視野の自由度を向上させ、効率よく目標を捕捉・追尾する目標捕捉追尾装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の目標捕捉追尾装置は、移動体から目標を捕捉し追尾する目標捕捉追尾装置であって、移動体本体と、前記移動体の移動方向に対して所定の俯角を持たせて視軸が固定され、この視軸の方向に対して所定の方位角範囲及び仰角範囲を視野とする2次元画像情報を取得する2次元画像取得手段と、前記2次元画像取得手段における視野内の任意の方向に視軸を設定し、この視軸に対して直交する方向に一軸走査してその3次元形状情報を取得する3次元形状取得手段と、取得された前記2次元画像情報及び3次元形状情報に基づいて、前記3次元形状取得手段の視軸の方向、及び一軸走査範囲を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記目標を捕捉する際には、前記3次元形状取得手段の視軸の方向を前記2次元画像取得手段の視軸の方向に一致させるとともに、前記一軸走査範囲を前記2次元画像取得手段の視野の方位角範囲に相当する範囲に制御し、前記目標を追尾する際には、前記3次元形状取得手段の視軸の方向を、取得された前記2次元画像情報及び3次元形状情報に基づき検出された目標の方向に指向させるとともに、前記一軸走査範囲をこの目標を含む限定された範囲に制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、2次元画像の視野内に存在する目標の3次元形状を取得する際の視軸設定及び対象視野の自由度を向上することができ、効率よく目標を捕捉・追尾することのできる目標捕捉追尾装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る目標捕捉追尾装置の一実施例の構成を示すブロック図。
【図2】レーザレーダ部4の視軸の方向、一軸走査の方向及びフットプリントとの関係の一例を示す説明図。
【図3】図1に例示した目標追尾装置の実施例の動作を説明するためのフローチャート。
【図4】目標の捜索・捕捉中における赤外線撮像部3の視野とレーザレーダ部4の走査との関係の一例をモデル化して示す説明図。
【図5】目標の追尾中におけるレーザレーダ部4の視軸及び一軸走査による追尾視野との関係の一例をモデル化して示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明に係る目標捕捉追尾装置を実施するための最良の形態について、図1乃至図5を参照して説明する。
【実施例】
【0012】
図1は、本発明に係る目標捕捉追尾装置の一実施例の構成を示すブロック図である。図1に例示したように、この目標捕捉追尾装置1は、移動体本体2、2次元画像取得手段としての赤外線撮像部3、3次元形状取得手段としてのレーザレーダ部4、視軸制御部5、及び2つの光学ウィンドウ6a及び6bを備えている。移動体本体2は、例えば上空を飛行する飛行体等であり、後述する各部を備えて目標捕捉追尾装置1を構成する。
【0013】
赤外線画像撮像部3は、2次元画像取得手段として、視軸の方向に対して所定の方位角範囲及び仰角範囲を視野とする2次元画像情報を取得し、視軸制御部5に送出する。視軸は、移動体本体2の移動方向に対して所定の俯角を持たせて固定されている。本実施例では、取得する2次元画像情報は、対象視野の2次元赤外画像情報としている。ここに、赤外線撮像部3は、光学系31、及び赤外線検知器32を備えている。光学系31は、例えば、光学レンズ等で構成され、視野内からの赤外光を赤外線検知器32に集光する。赤外線検知器32は、例えばFPA(Focal Plane Array)のように、赤外線を検知する画素を同一焦点面上に2次元に配列したイメージセンサであり、2次元赤外画像を取得して視軸制御部5に送出する。
【0014】
レーザレーダ部4は、3次元形状取得手段としてレーザレーダを用い、後述する視軸制御部5からの駆動信号に基づいて視軸を設定し一軸走査を行って、その走査範囲の3次元形状情報を取得するとともに、その取得結果を視軸制御部5に送出する。本実施例においては、一軸走査の方向は、赤外線撮像部3の方位角方向とし、また、この一軸走査に直交する方向、すなわち仰角方向に対して広がりを持ったフットプリントを有するレーザレーダにより3次元形状情報を取得するものとしている。ここに、レーザレーダ部4は、2軸ジンバル41、レーザ光源42、送信光学系43、一軸走査機構44、送受信光学系45、受信光学系46、レーザ検知器47、及び信号処理部48を備えている。
【0015】
2軸ジンバル41は、視軸制御部5からの駆動信号に基づいて、このレーザレーダ部4の視軸を赤外線撮像部3の視野内の所定の方向に指向させる。レーザ光源42は、信号処理部48からの送信パルスに同期してパルス状のレーザ光を発光し、複数のファイバに導光分配する。分配数は、必要とする3次元形状情報の分解能等に基づき決定される。送信光学系43は、ファイバ端からのレーザ光を一軸走査機構44の光学有効径に合うようにビーム拡がり角を整える。一軸走査機構44は、例えばガルバノミラー等を用いた1自由度のミラーから成り、視軸制御部5からの駆動信号に基づいて、送信光学系43からのレーザ光を所定の範囲に一軸走査して送受信光学系45に送出するとともに、その反射光としての受信レーザ光を送受信光学系44から受けとって受信光学系46に送出する。送受信光学系45は、一軸走査機構44を経たレーザ光を所定のフットプリントに絞り込み、レーザ送信光として照射するとともに、その反射光を送信フットプリント内の分配数と同数の受信レーザ光として受光し、一軸走査機構43に送出する。本実施例においては、レーザ光源42の分配数に応じたレーザ光のスポットを一軸走査に直交する方向に配列した形状に絞り込むことによって、送信レーザ光のフットプリントを一軸走査に直交する方向に対して広がりを持った形状とするとともに、それぞれのスポットに対応した反射光を受光して受信レーザ光としている。
【0016】
レーザレーダ部4の視軸の方向、一軸走査の方向及びフットプリントとの関係を図2に例示する。この図2に示した事例では、2軸ジンバル41により、視軸は上空から地上を見下ろした赤外線撮像部3の視野内の一点に設定され、その点を基準に一軸走査機構44により方位角方向に送信レーザ光を走査している場合を示している。そして、送信レーザ光のフットプリントは、レーザ光源42の分配数に応じたスポットを走査方向と直交する方向、すなわち仰角方向に配列して広がりを持たせたものとするとともに、それぞれのスポットからの反射光を受光して受信レーザ光としている。
【0017】
受信光学系46は、一軸走査機構44からの受信レーザ光を後段のレーザ検知器47に導光するためのファイバの光学有効径に合うように、受信レーザ光のビーム拡がり角を整える。レーザ検知器47は、レーザ光源42の分配数に応じて複数設けられ、受信レーザ光をそれぞれに光電変換し、受信パルスとして信号処理部48に送出する。信号処理部48は、送信パルスを時間の基準として複数の各々の受信パルスの到来時間から得た距離情報と、そのときの視軸制御部5からの駆動信号によって示される送信レーザ光の指向方向とに基づいて、その走査範囲の3次元形状情報を取得し、視軸制御部5に送出する。
【0018】
視軸制御部5は、赤外線撮像部3からの2次元画像情報、及びレーザレーダ部4からの3次元形状情報に基づいて、レーザレーダ部4の視軸の方向及び一軸走査範囲を次のように制御しながら目標の捕捉追尾を継続する。すなわち、目標を捕捉する際には、レーザレーダ部4の視軸の方向を赤外線撮像部3の視軸と一致させ、その上で送信レーザ光が赤外線撮像部3の視野の方位角範囲に相当する範囲を一次元走査するように、レーザレーダ部4の2軸ジンバル41、及び一軸走査機構44のそれぞれを駆動するための駆動信号を生成して送出する。視野内の目標を検出し捕捉するための処理については、例えば2次元画像情報及び3次元形状情報とによるデータ融合処理等が適用できる。
【0019】
一方、目標を追尾する際には、レーザレーダ部4の視軸の方向を視野内の対象目標の方向に一致させ、その上で送信レーザ光がこの対象目標を含む限定された範囲を一次元走査するように、レーザレーダ部4の2軸ジンバル41、及び一軸走査機構44のそれぞれを駆動するための駆動信号を生成して送出する。捕捉した目標を追尾するための処理については、例えば、対象目標を含む限定領域の3次元形状情報を継続的に取得し、その3次元重心計算により位置を算出する手法等が適用できる。
【0020】
光学ウィンドウ6a、及び6bは、移動体本体2に取り付けられ、対象の光波に対して透過性を有するカバーである。光学ウィンドウ6aは、赤外線撮像部3で対象としている赤外光に対して透過性を有しており、赤外線撮像部3は、この光学ウィンドウ6aを通して赤外光を受光する。また光学ウィンドウ6bは、レーザレーダ部4で送受するレーザ光に対して透過性を有しており、レーザレーダ部4は、この光学ウィンドウ6bを通してレーザ光を送受光する。
【0021】
次に、前出の図1、及び図2、図3のフローチャート、ならびに図4及び図5の説明図を参照して、上述のように構成された本実施例の目標捕捉追尾装置の動作について説明する。なお、以下の説明では、この目標捕捉追尾装置1が上空から地上の目標を捜索・捕捉した後、対象目標を追尾する場合を取りあげている。図3は、図1に例示した目標追尾装置1の実施例の動作を説明するためのフローチャートである。
【0022】
まず、この目標捕捉追尾装置1が移動を開始すると、上空から地上の目標を捜索・捕捉すべく、2次元画像情報、及び3次元形状情報の取得が開始される(ST301)。2次元画像情報は、赤外線撮像部3により取得される。赤外線撮像部3は、上空から地上を撮像できるように、移動体の移動方向に対して所定の俯角を持たせて視軸が固定されており、この視軸の方向を基準として所定の方位角及び仰角範囲を視野とする2次元画像情報を取得する。取得された2次元画像情報は、視軸制御部5に継続的に送出される(ST302)。
【0023】
また、3次元形状情報は、レーザレーダ部4により取得される。取得開始にあたっては、レーザレーダ部4の視軸を赤外線撮像部3の視軸の方向に一致させるとともに、赤外線撮像部3の視野の方位角に相当する範囲を一軸走査するよう、視軸制御部5からレーザレーダ部4の2軸ジンバル41及び一軸走査機構44に対して駆動信号が送出される(ST303)。レーザレーダ部4は、この設定に基づき走査を行って3次元形状情報を取得する。取得された3次元形状情報は、視軸制御部5に継続的に送出される(ST304)。
【0024】
目標の捜索・捕捉中における赤外線撮像部3の視野とレーザレーダ部4の走査との関係を、図4にモデル化して例示する。この図4の事例では、赤外線撮像部3の視野の方位角方向は、捜索・捕捉に必要な刈幅となっており、レーザレーダ部4の視軸は、赤外線撮像部3の視軸と一致させ、その刈幅の中央方向に設定されている。そして、自身の移動に伴い赤外線撮像部3の視野も移動しながら、この視野内を仰角方向に広がりを持ったフットプリントを有するレーザ光を方位角方向に走査して、2次元画像情報、及び3次元形状情報の取得が継続される。視軸制御部5では、これらに対して融合処理等を施して視野内の方向とそれに対応する距離情報とを把握しながら、対象目標を検出し捕捉する(ST305)。
【0025】
次いで、対象目標が捕捉されると(ST306のY)、この目標を追尾すべく、レーザレーダ部4の視軸をこの目標の方向に指向させるとともに、この目標を含む限定された範囲に対して一軸走査を行うよう、視軸制御部5からレーザレーダ部4の2軸ジンバル41及び一軸走査機構44に対して駆動信号が送出される(ST307)。レーザレーダ部4は、この設定に基づき走査を行って3次元形状情報を取得する。取得された3次元形状情報は、視軸制御部5に送出される(ST308)。
【0026】
目標の追尾中におけるレーザレーダ部4の視軸及び一軸走査による追尾視野を、図5にモデル化して例示する。この図5の事例では、レーザレーダ部4の視軸は、2軸ジンバル41によって目標の方向に一致するように駆動されており、一軸走査機構44によって目標を含む限定された方位角範囲が走査されている。また、この時のレーザ光のフットプリントは、捕捉時と同じく仰角方向に対して広がりを持ったものとしている。視軸制御部5では、継続取得される3次元形状情報に対して順次位置算出を繰り返すことによって、レーザレーダ部4の追尾視野も順次更新される(ST309)。そして、対象目標の追尾終了が指示されるまで、ST308のステップからの動作を繰り返す(ST310)。この後は、装置の動作終了が指示されるまで、上記した動作ステップを繰り返す(ST311)。
【0027】
以上説明したように、本実施例においては、2次元画像情報を取得するセンサを有する赤外線撮像部と、3次元形状情報を取得するセンサを有するレーザレーダ部とを分離した構成とし、2次元画像情報の視軸及び視野と、3次元形状情報を取得する方向及びその走査範囲とをそれぞれ独立に設定可能にしている。すなわち、赤外線撮像部の視軸は自身の移動方向に一致させつつ、レーザレーダ部の視軸は、目標を捕捉する際には、赤外線撮像部の視軸の方向に一致させるとともに、赤外線撮像部の視野の方位角範囲に一軸走査してその3次元形状情報を取得している。また、目標を追尾する際には、目標の方向に視軸を設定し、これを基準とする限定された範囲を一軸走査して目標の3次元形状を取得している。従って、2次元画像の視野内に存在する目標の3次元形状を取得する際の視軸設定、及び対象視野の自由度を向上することができ、効率よく目標を捕捉・追尾することのできる目標捕捉追尾装置を得ることができる。
【0028】
なお、本発明は、上記した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0029】
1 目標捕捉追尾装置
2 移動体本体
3 赤外線撮像部
4 レーザレーダ部
5 視軸制御部
6a、6b 光学ウィンドウ
31 光学系
32 赤外線検知器
41 2軸ジンバル
42 レーザ光源
43 送信光学系
44 一軸走査機構
45 送受信光学系
46 受信光学系
47 レーザ検知器
48 信号処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体から目標を捕捉し追尾する目標捕捉追尾装置であって、
移動体本体と、
前記移動体の移動方向に対して所定の俯角を持たせて視軸が固定され、この視軸の方向に対して所定の方位角範囲及び仰角範囲を視野とする2次元画像情報を取得する2次元画像取得手段と、
前記2次元画像取得手段における視野内の任意の方向に視軸を設定し、この視軸に対して直交する方向に一軸走査してその3次元形状情報を取得する3次元形状取得手段と、
取得された前記2次元画像情報及び3次元形状情報に基づいて、前記3次元形状取得手段の視軸の方向、及び一軸走査範囲を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記目標を捕捉する際には、
前記3次元形状取得手段の視軸の方向を前記2次元画像取得手段の視軸の方向に一致させるとともに、前記一軸走査範囲を前記2次元画像取得手段の視野の方位角範囲に相当する範囲に制御し、
前記目標を追尾する際には、
前記3次元形状取得手段の視軸の方向を、取得された前記2次元画像情報及び3次元形状情報に基づき検出された目標の方向に指向させるとともに、前記一軸走査範囲をこの目標を含む限定された範囲に制御することを特徴とする目標捕捉追尾装置。
【請求項2】
前記2次元画像取得手段において取得する2次元画像情報は、前記視野の2次元赤外画像情報であることを特徴とする請求項1の目標捕捉追尾装置。
【請求項3】
前記3次元形状取得手段は、前記一軸走査に直交する方向に対して広がりを持ったフットプリントを有するレーザレーダにより取得することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の目標捕捉追尾装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−17645(P2011−17645A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−163111(P2009−163111)
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】