説明

相互接続モジュール関連適用の管腔内プロテーゼ

モジュール式管腔内プロテーゼは、一端(41)の開口部と内面(46)とを有する第1のプロテーゼモジュール(40)と、一端(43)の開口部と外面(48)とを有する第2のプロテーゼモジュール(50)とを含む。前記第2のモジュール(50)の一端(43)を前記第1のモジュール(40)の一端(41)に挿入することにより、これら第1および第2のモジュール(40、50)は接続される。この内面(46)または外面(48)のいずれかは、少なくとも1つの突起(42または44)を含み、内面または外面の他方は、モジュール(40、50)が接続される際に前記少なくとも1つの突起(42または44)に係合する少なくとも1つの表面特徴(42または44)を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本特許文献は、参照により本明細書に組み込まれた2003年10月10日に出願された仮米国特許出願第60/510,617号の35U.S.C.§119(e)による出願日の利益を主張するものである。
【0002】
技術分野
本発明は医療装置に関し、詳細には、血管など損傷を受けた体内の管の治療のためにヒトまたは動物の体内にインプラントするためのプロテーゼに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
本明細書を通して、本発明の大動脈または他の血管への適用について述べる際に、腹部装置に関する「遠位」という用語は、インプラントされる際に血液の流れに対してより下流の位置またはより下流の装置の部分を指すことを意図し、「遠位に」という用語は、血液の流れの方向またはより下流を意味する。「近位」という用語は、インプラントされる際に血液の流れに対してより上流の位置またはより上流の装置の部分を指すことを意図する。「近位に」という用語は、血液の流れと反対の方向またはより上流を意味する。
【0004】
血管および導管などのヒトおよび動物の体の機能血管は時として脆弱となり、破裂さえする。例えば、大動脈の壁が脆弱となり、動脈瘤を生じることがある。さらに血流力にさらされると、このような動脈瘤が破裂することがある。60歳から75歳の西ヨーロッパおよびオーストラリアの男性中、6.9%に直径が29mmより大きい大動脈瘤が、1.8%に40mmより大きい大動脈瘤がみつかっている。
【0005】
脆弱化したり、動脈瘤を生じたり、解離したり、または破裂した血管の対して一般的な外科的インターベンションは、血管不全の部位に亘る長さの既存の血管壁を交換することにより、元の健康な血管の機能の一部またはすべてを与える、および/または任意の残存する血管の完全性を保つように、プロテーゼを使用することである。
【0006】
これらのプロテーゼは血管の不全部分を密封することが望ましい。脆弱化したり、動脈瘤を生じた血管に対しては、たとえ小さな漏出でも、元の血管の加圧または元の血管における流れにつながることがあり、これはプロテーゼが治療しようとした状態を悪化させる。このタイプのプロテーゼは、例えば、胸大動脈、腹大動脈、大動脈回腸動脈、腸骨または血管枝の動脈瘤を治療することが可能である。
【0007】
プロテーゼは単一構成であるか、または多重のプロテーゼモジュールで構成可能である。モジュール式プロテーゼにより、外科医は異なる大きさのプロテーゼの必要なインベントリーを低減しつつ、血管形態における多様性を提供することが可能となる。
【0008】
例えば、大動脈は、腎動脈領域と大動脈分岐の領域との間において、長さ、直径および角度において非常に多様である。これらの多様性のそれぞれに適するプロテーゼモジュールを組み立ててプロテーゼを形成して、これらの多様性のすべての可能な組み合わせを提供するカスタムなプロテーゼ、または大きなインベントリーのプロテーゼに対する必要性を排除することができる。モジュール式システムはまた、隣接するモジュールをインプラントする前に1つのモジュールを適切に設置可能とすることで、展開特性を改善し得る。
【0009】
モジュール式システムは、普通1つのモジュールの端を他のモジュールの部分的内部に座し、円周上の並置を形成するようにプロテーゼモジュールの端を重ね合わせることにより、そのままで組み立てられる。この装着プロセスはテレスコーピングと呼ばれる。
【0010】
モジュール式プロテーゼは、下行胸大動脈瘤および腹大動脈瘤を治療する際の使用として既知であり、近位端におけるプロテーゼは大動脈内への設置のための単一の管腔を画成し、他端ではプロテーゼは、腸骨動脈への延長のために分岐される。腸骨延長モジュールは、分岐の端に接続可能である。
【0011】
国際出願第WO98/53761号で開示される、このようなモジュール式システムの1つは、特に大動脈瘤治療に有用である管腔内プロテーゼである。本出願は、管腔を画成するポリエステル織物またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの生体適合性を有するプロテーゼ材のスリーブまたはチューブを含み、さらに、これに沿って固定されたいくつかのステントを含むプロテーゼを開示している。プロテーゼは、2つの腸骨動脈から近位に大動脈に沿って延びる動脈瘤に亘るように設計される。本参照はまた、導入器アセンブリを利用して患者にステントプロテーゼを展開するという方法も開示している。
【0012】
国際出願第WO98/53761号において、プロテーゼの単一管腔近位端の材料被覆部分は、動脈瘤上の大動脈の壁に対して位置して、腎動脈への入口から遠位に離間した位置で大動脈を密封する。プロテーゼ材は近位ステムに沿って使用されず、一方、ステントが自己拡張すると大動脈内の適切な位置にステントプロテーゼを固定するので、近位ステントの細いワイヤストラットは、閉塞することなく腎動脈入口を進む。
【0013】
延長モジュールは、プロテーゼの脚部の1つに固着され、各腸骨動脈に沿って延び、オプションとして、延長部は両方の脚部に固着され得る。これらの延長モジュールはテレスコーピングによって装着される。展開装置または導入器を用いて遠隔位置から患者の管腔へとモジュール式管腔内プロテーゼを展開することが同特許出願において開示されている。国際出願第WO98/53761号は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0014】
大動脈瘤を治療するための、食品医薬品局(FDA)によって認可された1つのモジュール式プロテーゼは、Cook Incorporatedにより販売されているZENITH(登録商標)AAA Endovascular Graftである。ZENITH(登録商標)AAA Endovascular Graftは、:本体モジュールと2つの脚部モジュールという3つのプロテーゼモジュールから構成され得る。本体は大動脈に位置付けられる。脚部は、腸骨動脈に位置付けられ、本体に接続される。従って、プロテーゼは腎動脈の下の大動脈から両腸骨動脈内に延びる。プロテーゼそのものは、開腹外科治療において使用されるものに似た織ポリエステル材で構成される。標準の外科的縫合技術を使用して、グラフト材をステンレス鋼ステントのフレームに縫い合わせる。これらの自己拡張ステントは、グラフト材に支持を提供する。
【0015】
プロステーゼモジュール間の接続は典型的には、2つのプロステーゼモジュールの円周上の並置に依存したフリクションフィット、半径方向力または他の係止機構により維持される。フリクションフィットは、2つが重なっている部分で、内側プロテーゼモジュールによって外側プロテーゼモジュール上に及ぼされる半径方向力によって高めることができ、重なり領域でモジュールに固定されたステントによりさらに高めることができる。
【0016】
モジュール式システムによっては、血流力あるいは他の力がモジュール間の密封の完全性を危うくし得るか、またはモジュールが完全または部分的に外れることもあり得る。また、少なくとも部分的に、血管の形態変化からモジュールの切断も生じ得る。かかる危険性は、内部漏出(endoleak)を生じる可能性があり、これはプロテーゼが元の血
管の長さ分を取り除くという機能を行うことを妨げる。モジュール間の引き抜きまたは内部漏出(endoleak)から生じる内部漏出(endoleak)は、比較的小さなものでも、動脈瘤再加圧を生じることになる。再加圧された動脈瘤は破裂−極めて高致死率を伴う出来事−する傾向にある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
従って、モジュールの外れを防ぐことにより、漏出を低減するプロテーゼモジュール間の相互接続のための改善された設計に対する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
簡単な概要
本発明の1つの態様において、一端の開口部と内面とを有する第1のプロテーゼモジュールと、一端の開口部と外面とを有する第2のプロテーゼモジュールとを含むモジュール式管腔内プロテーゼであって、前記第2のモジュールの一端を前記第1のモジュールの一端に挿入することにより前記第1および第2のモジュールが接続され、前記内面または外面のいずれかが少なくとも1つの突起を含み、前記内面または外面の他方は前記モジュールが接続される際に少なくとも1つの突起に係合する少なくとも1つの表面特徴を含むモジュール式管腔内プロテーゼがある。
【0019】
本発明の別の態様において、相互接続のためのプロテーゼ管腔内モジュールを製造する方法であって、一端の開口部と内面とを有する第1のプロテーゼモジュールを設ける工程と、一端の開口部と外面とを有する第2のプロテーゼモジュールを設ける工程と、前記内面または外面のいずれかに少なくとも1つの突起を形成する工程と、前記内面または外面の他方に少なくとも1つの表面特徴を形成して、前記モジュールが接続される際に少なくとも1つの表面特徴が少なくとも1つの突起に係合するように形成される工程とを含む、方法がある。
【0020】
本発明のさらに別の態様では、第1のプロテーゼモジュールと、第2のプロテーゼモジュールと、第1のプロテーゼモジュールと第2のプロテーゼモジュールとの間のテレスコーピング相互接続であって、4ニュートンより大きい引き抜き力に抵抗することができるテレスコーピング相互接続とを含む、モジュール式管腔内プロテーゼがある。
【0021】
本発明のさらに別の態様では、相互接続のための管腔内プロテーゼモジュールを製造する方法であって、互いに相互接続するのに適するような大きさおよび形状を有する少なくとも2つの管腔内プロテーゼモジュールを設ける工程と、前記管腔内プロテーゼモジュールそれぞれの回りに少なくとも1つのフィラメントを巻きつける工程と、前記少なくとも1つのフィラメントに隣接した各プロテーゼの少なくとも一部分を加熱する工程とを含む、方法がある。
【0022】
本発明のさらに別の態様では、モジュール式管腔内プロテーゼを組み立てる方法であって、一端の開口部と内面とを有する第1のプロテーゼモジュールを設ける工程と、一端の開口部と外面とを有する第2のプロテーゼモジュールを設ける工程であって、前記内面または外面のいずれかが少なくとも1つの突起を含み、前記内面または外面の他方が少なくとも1つの突起に係合できる少なくとも1つの表面特徴を含む工程と、前記少なくとも1つの突起が前記少なくとも1つの表面特徴に係合するように、前記第2のモジュールの一端を前記第1のモジュールの一端に挿入する工程とを含む方法がある。
【0023】
本発明のさらに別の態様では、一端に内面を有し前記内面は円周隆起を含む第1のプロテーゼモジュールと、一端に外面を有し前記外面は円周隆起を含む第2のプロテーゼモジ
ュールとを含み、前記外面の円周隆起の少なくとも一部は、前記第2のプロテーゼモジュールの一端が前記第1のプロテーゼモジュールの一端に挿入される際に、前記内面の円周隆起の少なくとも一部に係合し、それにより、前記第1のプロテーゼモジュールと前記第2のプロテーゼモジュールとの間の相互係止接続を提供する、相互接続可能なモジュールを有する管腔内プロテーゼがある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以後、本明細書は概ね本発明について説明するが、理解を助けるために、本発明の好適な実施形態を示す添付図面への参照がなされる。
【0025】
詳細な説明
本発明は損傷を受けた血管組織を除去する、および/または既存の血管機能の一部を保存するために、血管または管腔にインプラントされるモジュール式管腔内プロテーゼに関する。本発明はまた、排除しないとしても、モジュール間の引き抜きおよび漏出を最小限にすることに関する。
【0026】
構成プロテーゼモジュールはテレスコーピングにより接続される。テレスコーピングは、一方のチューブ状グラフトの端を他端に嵌合することにより、2つのチューブ状グラフトの円周上の重なりを確立するプロセスである。2つの端は、好適には円周上の並置が重なり領域を介して促進されることができるように、ほぼ同一の直径である。
【0027】
プロテーゼモジュール間のテレスコーピング接続は、それらのプロテーゼモジュールの接触面上に特定の表面形状または特徴を有することにより、極めてかつ有利に改善可能である。好適には、1つのプロテーゼモジュール上に特定接触面形状があり、これは相互接続されるプロテーゼモジュール上の同様の接触面形状に係合する。これは外れる危険性を低減し得る。
【0028】
「プロテーゼ」という用語は、本体部分または本体の機能の任意の交換物を意味する。また、機能性を高める、または生理的システムに機能性を付加する装置を意味することもできる。
【0029】
「管腔内」という用語は、ヒトまたは動物の体における管腔内部で見つけることができる、または設置することができる対象物として記載する。管腔は既存の管腔または外科的インターベンションにより作成された管腔であり得る。これは、血管などの管腔、胃腸管の一部分、胆管などの導管、呼吸器系の一部分などを含む。従って、「管腔内プロテーゼ」はこれらの管腔のうちの1つの内部に設置可能なプロテーゼとして記載する。
【0030】
「グラフト」という用語は、人工的な体内の管として機能する、概ね管状またはチューブ状部材を意味する。グラフトのみ、またはステントおよび/または他のエレメントを付加したグラフとが管腔内プロテーゼであり得る。
【0031】
「ステント」という用語は、グラフトまたはプロテーゼに剛性、拡張力または支持を付加する任意の装置または構造を意味する。
【0032】
「引き抜き力」という用語は、モジュール式プロテーゼによって与えられる部分的または完全な外れに対する抵抗の最大限の力を意味する。2つの相互接続されたモジュールを有するプロテーゼの引き抜き力は、Eden Priarie, Minnesota,
USAのMTS Corporationから入手可能であるMTS ALLIANCE RT/5(登録商標)張力試験機により測定可能である。MTS機は機械を制御する、データを収集および処理するために使用されるコンピュータ端末に接続される。加圧ポ
ンプシステムが、MTS機の張力アーム上に位置付けられる負荷セルに装着される。プロテーゼの一端は加圧ポンプに接続され、加圧ポンプは60mmHgの内部圧力を与え、生体内に展開されたときに血液によって装置に加えられる圧力をシミュレートする。プロテーゼの他端は密封される。プロテーゼは、平均的なヒトの体温をシミュレートするために試験中は完全に37℃の水浴に浸される。MTS機は、装置が完全に分離するまで、0.1mmずつ装置を引っ張る。コンピュータは、とりわけ、モジュールが分離に抵抗する最高の力、すなわち引き抜き力を記録することになる。
【0033】
図1Aに示す本発明の実施形態は、プロテーゼモジュール10であり、これは、その中を延びる通路または管腔13を有する実質的にチューブ状グラフト12を含む。チューブ状グラフト12は、外面20、内面22および末端24を有する。チューブ状グラフト12の目的は、血液または他の流体を含む、および/または分流させることである。
【0034】
プロテーゼモジュール10の大きさおよび形状は、インプラントされる生体構造およびこのプロテーゼモジュール10が接続されることになる対応モジュールにかなり依存して異なり得る。例えば、チューブ状グラフト12は、テーパー、曲がり、または他の任意の適切な表面形状を有すことができる。生体的多様性、展開特性および他の要因により、プロテーゼモジュール10の適切な大きさおよび形状が決定される。
【0035】
チューブ状グラフト材は好適には、生理的な力のもとで漏出したり、または湿ったりすることがないように無孔である。グラフト材は好適には織または編ポリエステル(Vascutek Ltd.,Renfrewshire,Scotland,UK)で構成される。他の生体適合性のある布、不織材および多孔質シートがグラフト材として使用し得る。多孔質シートが形成される生体適合性ポリエステルの例には、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリラクチド、ポリグリコリドおよびその共重合体などのポリエステル;PTFE、発泡PTFEおよびポリ(フッ化ビニリデン)などのフッ素化ポリマー;ポリジメチルシロキサンを含むポリシロキサン;およびポリエーテルウレタン、ポリウレタン尿素、ポリエーテルウレタン尿素、カーボネート結合を含有するポリウレタンおよびシロキサンセグメントを含有するポリウレタンを含むポリウレタンなどである。加えて、本来、生体適合性のない材料は、材料に生体適合性を持たせるために、表面改質を行い得る。表面改質の例は、材料表面から生体適合性ポリマーのグラフト重合、交差結合された生体適合性ポリマーによる表面のコーティング、生体適合性官能基による化学的改質、およびヘパリンまたは他の物質などの相容化剤の固定化を含む。このように、最終の多孔質材料が生体適合性があれば、多孔質シートに形成され得る任意のポリマーを使用してグラフト材を作ることが可能である。多孔質シートに形成可能なポリマーは、上述のポリエステル、フッ素化ポリマー、ポリシロキサンおよびポリウレタンに加えて、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、ナイロン、ポリアラミドおよびポリサルフォンを含む。好適には、多孔質シートは、生体的適合性を有するための処置または改質を必要としない1つ以上のポリマーで構成される。
【0036】
グラフト材は、生体適合性ポリウレタンを含み得る。生体適合性ポリウレタンの例は、THORALON(登録商標)(Thoratec, Pleasanton,CA)、BIOSPAN(登録商標)、BIONATE(登録商標)、FLASTHANETM、PURSILTMおよびCARBOSILTM(Polymer Technology
Group, Berkeley, CA)を含む。参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公報第2002/0065552 A1号に記載されるように、THORALON(登録商標)は、シロキシン含有表面改質添加剤と混合されたポリエーテルウレタン尿素である。詳細には、ポリマーはベースポリマーBPS−215と添加剤SMA−300との混合物である。
【0037】
グラフト材はまた、細胞外マトリクス材も含み得る。「細胞外マトリクス」は動物組織の細胞間に見られ、組織における構造エレメントとして機能する、コラーゲンの豊富な物質である。典型的には、細胞により分泌される多糖類およびタンパク質の複合混合物である。細胞外マトリクスは、種々の方法で単離されて処理可能である。単離および処理に従って、それは「細胞外マトリクス材」またはECMMと称される。ECMMは粘膜下層(小腸粘膜下層を含む)、胃粘膜下層、膀胱粘膜下層、組織粘膜、腎被膜、硬膜、肝臓基底膜、心膜または他の組織から単離され得る。
【0038】
精製粘膜下組織、ECMMの好適なタイプは、すでに米国特許第6,206,931号、第6,358,284号および第6,666,892号において、損傷を受けた、あるいは病変宿主組織の治療を高める、生体適合性を有する非血液凝固材として記載されている。米国特許第6,206,931号、第6,358,284号および第6,666,892号は、参照により本明細書に組み込まれる。小腸から抽出された精製粘膜下層(「小腸粘膜下層」または「SIS」)は、本発明に使用するのに最も好適なタイプのECMMである。肝臓基底膜から単離される別のタイプのECMMは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,379,710号に記載される。またECMMは、これも参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,502,159号に記載されるように、心膜から単離され得る。グラフト材の起源にかかわらず、グラフト材は多層構成、例えば、すべて、参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第5,968,096号、第5,955,110号,第5,885,619号および第5,711,969号に記載されるようなSIS構成を作ることにより、より厚くすることができる。
【0039】
図1Aに示す実施形態における突起18は末端24から延び、チューブ状グラフト12の長さを覆う。突起18は必ずしも、チューブ状グラフト12の全円周を覆う必要はなく、また末端24まで延びる必要もない。
【0040】
「突起」という用語は、しわ、ひだ、隆起またはくぼみなどの表面のレリーフの任意のエレメントまたは単位を意味する。「突起」および「表面特徴」という用語は、もっぱら織物、布地または同様の表面の平面の織りにおいて存在するでこぼこは除外する。「突起」はまた、連続した螺旋状または環状突起の単一の旋回(360度回転)およびチューブ状グラフト12の内側表面から突起した任意の表面レリーフも含む。
【0041】
「表面特徴」は、表面特徴が突起に接する際に突起に係合することができる表面形状(すなわち、突起または溝など)のエレメントまたは単位である。突起と表面特徴は密接に関連付け可能である。例えば、しわ加工された表面は表面特徴と突起の両方を有する。そのために、例えば表面特徴に係合した突起または突起に係合した突起に対して参照可能である。「隆起」は、しわ、ひだ、および他の表面形状を含む、突起または表面特徴のカテゴリの1つある。
【0042】
チューブ状グラフト12の突起18は特定の表面形状改質の結果である。図1Aに示す実施形態において、突起18はチューブ状グラフト12の布地における螺旋状ひだまたは隆起の形状である。従って、チューブ状グラフト12の外面20には螺旋状のひだまたは隆起ピーク15があり、これに対応して、チューブ状グラフト12の内面22上には相補的な表面特徴16がある。そのために、この特定のチューブ状グラフト12は、内面22および外面20の両面に、突起18および表面特徴の両方を有する。
【0043】
好適な実施形態において、図1Aに示すもののように螺旋状のひだが実質的に同じ直径のマンドレル上にチューブ状グラフト12をはめ込むことにより作成可能である。糸、ワイヤまたは他のフィラメントがチューブ状グラフト12の回りに螺旋状に巻かれる。螺旋のピッチは、好適には約0.5mmと約4mmの間であり、より好適には約1mmと約3
mmの間である。所望のピッチは、相互接続されたモジュールの直径、チューブ状グラフト12の特徴および所望の引き抜き力に依存して異なり得る。
【0044】
説明されたアセンブリは、その後、138℃の温度で8時間加熱される。他の温度も使用可能である。典型的には、温度が高ければ高いほど、十分なしわ加工に必要な時間は短くなり、またその逆も同様である。これにより、プロテーゼ10の巻き付けられた部分において螺旋状しわ加工が生じ得る。この工程はプロテーゼ10に使用される構成要素のポリマー、布地または繊維の厚さ、縫い目(布地が織物の場合)、しわ加工の所望の剛性および他の要因に適するように異なり得る。
【0045】
チューブ状グラフト12はまた、成型、折り畳み、機械的にしわ加工または波形加工され得る、または、突起および/または表面特徴を作成するための、当業者に既知の任意の方法で処理し得る。波形を含む隆起を、布地そのものに織り込むこともできる。
【0046】
図1Bで示すように、平行した環状またはリング形状の隆起またはしわ14を採用することができる。これらの突起および表面特徴は、チューブ状グラフト12の長さに円形に多重フィラメントを巻きつけて、上記の方法を使用してアセンブリを熱処理することにより作成可能である。平行なリングは、任意の適切な距離、好適には0.5mmと4mmの間、さらに好適には1mmと3mmの間で離間することができる。
【0047】
図2に示すように、単一の螺旋の代わりの多重の平行な螺旋34が作成可能である。図1を参照した上述のように、単一の螺旋を作成するのに使用される工程が採用される。但し、単一フィラメントの代わりの多重フィラメントは、チューブ状グラフト30の長さに亘って平行な螺旋に巻きつけられる。任意の適切なピッチと、チューブ状グラフト30に対する任意の適切な角度を有する任意の数の螺旋が使用可能である。多重の平行な螺旋のピッチは、好適には約0.5mmと約4mmの間であり、より好適には、約1mmと約3mmの間である。相対角度は好適には約5度と約10度の間であり、より好適には約5度と約6度の間である。所望のピッチおよび角度は相互接続されたモジュールの直径、チューブ状グラフト30の特性および所望の引き抜き力に依存して異なり得る。
【0048】
図3に示すように、チューブ状グラフト36はまた、くぼみ38(単数または複数)を含むことができる。かかるくぼみはチューブ状グラフト36の内面32に突起を、また外面25に表面特徴を作成するものと考えられる。かかるグラフト36は、くぼみが互いに指標となる、または位置合わせをするように、同様のくぼみを有するグラフトと相互接続することができる。さらに、異なるタイプの突起が単一のプロテーゼモジュール上に共に使用され得る。
【0049】
図4Aは相互接続に適した2つのプロテーゼモジュール40、50を示す。モジュール40、50はおよそ同じ直径である。第1または外側モジュール40は一端43の開口部41と内面46とを有する。第2または内側プロテーゼモジュール50は、一端47の開口部45と外面48とを有する。直径における大きな違いは円周上の並置を妨げ、それにより十分なモジュール間の密封を妨げ得る。
【0050】
好適には、両モジュール40、50での突起および表面特徴42、44は実質的に適合している、または補完的である。これは、突起および表面特徴42、44が実質的に同一の頻度および幅を有するか、そうでなければ同様であることを意味する。図4Aに示すように、両プロテーゼモジュール40、50の突起42、44はおよそ同じピッチを有する螺旋状しわの形態である。
【0051】
補完的突起は対向する接触面の間での表面接触を最大限にし、突起が対向する突起と係
合または指標となることを確実にする傾向にある。採用される突起のタイプに関係なく、実質的に補完的な突起があれば、引き抜き力は増加し得、内部漏出の発生率は下がり得る。
【0052】
テレスコーピング相互接続は内側プロテーゼモジュール50の一端47を外側プロテーゼモジュール40の一端43に挿入することにより形成される。図4Bはプロテーゼモジュール40、50の結果的に生じた相互接続を示す。外側プロテーゼモジュール40は、内側プロテーゼモジュール50を重ね合わせて、重なり領域26を形成する。
【0053】
これらのプロテーゼモジュール40、50はこのように接続されるので、外側プロテーゼモジュール40の接触面は内面46であり、内側プロテーゼモジュール50の接触面は外面48である。従って、内側モジュール50上の外側突起52が外側モジュール40の内側突起53に係合し、モジュールの外れの危険性を減らし、相互接続がより流体密封になるように密封を高める。接触面46、48は、好適には少なくとも部分的な補完的突起52、53を有する。対応する突起52、53は補完的であるので、それらは実質的に互いに位置合わせする、または指標となることが可能である。
【0054】
重なり領域26は任意の適切な長さとすることができる。典型的には、重なり領域26が長ければ長いほど、引き抜き力は大きくなる。2個の胸部管腔内プロテーゼでは、例えば重なり領域は約8cmとしてもよいが、重なり領域は約1mm程度としてもよい。
【0055】
係合領域54は、対応し、かつ好適には補完的突起52、53が互いに接触する領域である。重なり領域26は係合領域54より長い、または同じ長さであることが可能である。図5Aは、重なり領域26とほぼ同じ長さである係合領域54を示す。図5Bは、係合領域54が重なり領域26より短い、相互接続されたモジュールを示す。
【0056】
突起が重なり領域全体に延在しない、またはチューブ状グラフトの全円周を覆っていないプロテーゼモジュールでは、1つのモジュール上の突起の少なくとも一部が他のモジュール上の補完的突起に係合することを確実にすることが好適である。
【0057】
突起または表面特徴42、44は、好適には重なり領域26を超えて延在しない。これは管腔に面する突起または表面特徴42、44によって生じ得る、いかなる不必要な血行力学的弊害も最小限にする。血流に隣接する突起は、血行力学的な境界層を厚くする作用を有し得、これにより流れが阻害され、場合によっては乱流を引き起こし得る。
【0058】
図5Aでは、対応する補完的突起52、53が互いに係合する様子を概略的に示す。これにより補完的突起52、53の間の最小限の表面接触が促進される。但し、補完的突起52、53が好適に互いに指標となる必要はない。
【0059】
図6Aは、モジュール相互接続を強化するステントの使用を示す。図6Aに示すように、重なり領域75で1つ以上のステント68、70を採用することが好適である。内側ステント70は、内側モジュール64に装着され得、一方、外側ステント68は外側モジュール60に装着され得る。これにより確実に、対向する突起72、74の間の係合はめ合いを妨害することなく、ステント68、70が密封を強化する。内側ステント70は典型的には、重なり合うモジュール60、64と外側ステント68との組み合わされた抵抗力によって、その弛緩された直径よりも小さく保たれる。また、内側プロステーゼモジュールの内面に固定された内側ステントは、対向するステントなしで使用可能である。重なり領域75外のステントは、密封を妨害しないので、プロテーゼモジュール60、64の内面または外面に装着可能である。
【0060】
図6Bは内側接触面73上の突起72と装着された外側ステント68とを有する外側プロテーゼモジュール60を示す。従来技術において既知の任意のステントが採用可能であり、好適には自己拡張ジグザグ形ステントである。Bloomington, IndianaのCook Incorporatedから市販されるGianturco Z−stentが使用可能である。ステントはニチノールまたはステンレス鋼で構成可能である。それらは自己拡張、バルーン拡張または形状記憶ステントであることが可能である。これらのステントはチューブ状グラフトの外面または内面に装着可能である。
【0061】
ステントは、ステントの鋭い各屈曲の頂点に1つの縫合、好適には各頂点での多重の縫合で装着可能である。縫合材はプロレン(Prolene)(5−0)または当業者には既知である任意の他の材料であることが可能である。当業者には既知の任意のステント装着方法が使用可能である。
【0062】
導入器
図7は、自己拡張分岐プロテーゼ120、自己拡張チューブ状プロテーゼ150(Bloomington, IndianaのCook Incorporatedから市販される製品コードTFB1からTFB5)および、医療処置時に患者の管腔にプロテーゼ120を展開するための、導入器100としても既知である、血管内展開システム100を示す。これらのアイテムはそれぞれ、PCT出願WO98/53761号でより詳細に記載される。
【0063】
分岐プロテーゼ120は、概ね逆Y字型構成を有する。プロテーゼ120は、本体123、短脚部160および長脚部132を含む。分岐プロテーゼ120は、自己拡張ステント119を装着した織ポリエステルなどのチューブ状グラフト材を含む。自己拡張ステント119は、導入器100からの開放に従ってプロテーゼ120を拡張させる。プロテーゼ120はまた、その近位端から延びる自己拡張ジグザグ形ステント121も含む。自己拡張ジグザグ形ステント121は遠位に延びるバーブ151を有する。自己拡張ジグザグ形ステント121は、導入器100から開放されると、バーブ151を、従ってプロテーゼ120の近位端を患者の管腔にしっかりと固定させる。
【0064】
自己拡張チューブ状プロテーゼ150は、分岐プロテーゼ120と同様であるが、単一体(すなわち非分岐)管腔を有する。チューブ状プロテーゼ150はまた、自己拡張ステントを装着した織ポリエステルなどのチューブ状グラフト材を含む。チューブ状プロテーゼ150はそれぞれの突起が互いに係合するように、分岐プロテーゼ120の短脚部160へのテレスコーピング相互接続を形成するように構成される。
【0065】
導入器100は外側操作部180、遠位装着領域182および近位装着領域184を含む。遠位装着領域182および近位装着領域184は、プロテーゼ120の遠位および近位端をそれぞれ固定する。プロテーゼ120を展開する医療処置時に、遠位および近位装着領域182および184は管腔を通って所望の展開部位へと進むことになる。導入器を操作するユーザにより作用される外側操作部180は、処置の間中、患者の外部にある。
【0066】
導入器100の近位装着領域184は、円筒状スリーブ110を含む。円筒状スリーブ110は、その近位端から延びる長い先細りの伸縮自在延長部111を有する。伸縮自在延長部111は内部長手方向アパーチャ(図示せず)を有する。この長手方向アパーチャは挿入ワイヤ(図示せず)に沿って先細り伸縮自在延長部111の進行を容易にする。長手方向アパーチャはまた、医療試薬の導入用経路を提供する。例えば、造影剤を供給して、医療処置の設置および展開段階中に血管造影が行われるのを可能とすることが望ましいこともあり得る。
【0067】
薄壁金属チューブ115は延長部111にしっかり留められる。薄壁金属チューブ115は、導入器100が、大腿動脈のように比較的曲がりくねった体内の管に沿って進めることができるように、また遠位装着領域182が長手方向に、および回転可能に操作されることができるように、伸縮自在である。薄壁金属チューブ115は導入器100を通って操作部180まで延び、接続手段116を終点とする。
【0068】
接続手段116は注射器を受け入れて、薄壁金属チューブ115への試薬の導入を容易にするようになっている。薄壁金属チューブ115は伸縮自在延長部111のアパーチャ112と流体接続している。従って、接続手段116に導入される試薬はアパーチャ112に流れ、そこから出てくることになる。
【0069】
プラスチックチューブ141は、薄壁金属チューブ115と同軸で、半径方向外側にある。プラスチックチューブ141は「厚壁」−その壁は、好適には薄壁金属チューブ115の数倍の厚さである。覆い130は、プラスチックチューブ141と同軸で、半径方向外側にある。厚壁プラスチックチューブ141および覆い130は遠位に操作領域180まで延びる。
【0070】
医療処置の設置段階では、プロテーゼ120は覆い130によって圧縮状態で保持される。覆い130は遠位に外側操作部180の握りおよび止血密封手段135に延びる。導入器100の組み立て時は、覆い130は近位装着領域184の円筒状スリーブ110上を進み、一方、プロテーゼ120は外側からの力によって圧縮状態に保たれる。遠位装着(保持)部140は、厚壁プラスチックチューブ141に連結される。遠位装着部140は、処置時にプロテーゼ120の遠位端142を保持する。同様に、円筒状スリーブ110は自己拡張ジグザグ形ステント121を保持する。
【0071】
プロテーゼ120の遠位端142は遠位装着部140により保持される。プロテーゼ120の遠位端142は、遠位トリガーワイヤ(図示せず)がそこを通って延びるループ(図示せず)を有する。遠位トリガーワイヤは、遠位装着部140におけるアパーチャ(図示せず)を通って、薄壁チューブ115と厚壁チューブ141との間の環状領域内に延びる。遠位トリガーワイヤは、環状スペースを通って操作領域180に延びる。遠位トリガーワイヤは遠位ワイヤ開放機構125で環状スペースを出る。
【0072】
外側操作部180は止血密封手段135を含む。止血密封手段135は、止血シール(図示せず)および側枝管129を含む。止血密封手段135はまた、覆い130を止血シールにクランプで固定するクランプカラー(図示せず)および厚壁プラスチックチューブ141の回りに止血シールを形成するシリコンシールリング(図示せず)を含む。側枝管129は、厚壁チューブ141および覆い130の間の医療試薬の導入を容易にする。
【0073】
外側操作部180の近位部分は、本体136を有する開放ワイヤ作動部を含む。本体136は、厚壁プラスチックチューブ141上に搭載される。薄壁チューブ115は本体136を通る。遠位ワイヤ開放機構125および近位ワイヤ解放機構124は、本体136上の摺動可能な移動用に搭載される。
【0074】
近位および遠位ワイヤ開放機構124および125の位置付けは、遠位ワイヤ開放機構125が移動可能となる前に、近位ワイヤ開放機構124が移動されなければならないようにする。従って、自己拡張ジグザグ形ステント121が開放され、バーブ151が管腔に固定されるまで、プロテーゼ120の遠位端142は開放されることができない。締め付けネジ137はプロテーゼ120が不注意に早く開放されるのを防止する。医療処置中に不必要に失血することなく、開放ワイヤが本体136を通って延びることができるように、止血シール(図示せず)が含まれる。
【0075】
外側操作部180の遠位部分は、ピンバイス139を含む。ピンバイス139は本体136の遠位端に搭載される。ピンバイス139はネジ蓋146を有する。ピンバイス139のバイスジョー(図示せず)がねじ込まれると、薄壁金属チューブ115に対してクランプで締め付けて係合する。バイスジョーが係合されると、薄壁チューブ115は本体136とだけ移動可能であり、従って薄壁チューブ115は厚壁チューブ141とだけ移動可能である。ネジ蓋146が締められた状態で、アセンブリ全体は1つの部分として共に移動可能である。
【0076】
第2の導入器を使用してチューブ状プロテーゼ150を導入し、テレスコーピング相互接続をもたらす。この第2の導入器は、上述の導入器100と同じ原則に基づき得るが、それほど複雑ではない。例えば、第2の導入器は、圧縮状態のチューブ状プロテーゼ150を含むための覆いを含み得、目標とする生態構造に導入され、その後自己拡張またはバルーンで能動的に拡張されることができる。
【0077】
第2の導入器はまた、第2の導入器の外端に最も近いチューブ状プロテーゼ150の末端が適切に位置付けられるまで、チューブ状プロテーゼ150を分岐プロテーゼ120における1つの小孔に通し、別の小孔から部分的に出すことにより、チューブ状プロテーゼ150を導入することができるように適応され得る。その時点で、チューブ状プロテーゼ150は第2の導入器から開放可能である。
【0078】
展開
プロテーゼモジュールは好適には順次展開される。チューブ状プロテーゼ150と分岐プロテーゼ120との間のモジュール相互接続はそのままで形成される。まず、分岐プロテーゼ120が展開され、その後チューブ状プロテーゼ150が展開される。例えば、国際出願第WO98/53761号に記載されるように、分岐大動脈プロテーゼ120は腹部大動脈内に展開可能である。分岐プロテーゼ120は、本体部分123、短脚部160および長脚部132を有する概ね逆Y字構成を有する。プロテーゼの本体は、織ポリエステルチューブから構成される。プロテーゼ120の近位端には、プロテーゼの端を越えて延びる自己拡張ステント121があり、遠位に延びるバーブ151を有する。短脚部160はその遠位末端に突起を有する。
【0079】
この分岐プロテーゼ120は従来技術において既知の任意の方法、好適には、装置は導入器により外科的静脈切開を介して大腿動脈に挿入され、その後、管腔内インターベンション技術を使用して堅いワイヤガイド上を所望の位置に進む、WO98/53761号に記載される方法で展開可能である。例えば、まず、ガイドワイヤ(図示せず)を患者の大腿動脈に挿入し、その先端がプロテーゼ120の所望の展開領域を超えるまで進ませる。この段階では、導入器アセンブリ100は完全に組み立てられ、患者への導入の準備ができている。プロテーゼ120は、円筒状スリーブ110によって一端に保持され、他端は遠位装着部分140により保持され、覆い130によって圧縮されている。動脈瘤が治療される場合は、導入器アセンブリ100は、ガイドワイヤ上を大腿動脈を通って挿入され、本明細書では論じられていないレントゲン写真技術により位置付け可能である。
【0080】
一旦導入器アセンブリ100が所望の展開位置に来ると、覆い130が遠位装着部140のまさに近位に引き抜かれる。この動作は、プロテーゼ120が半径方向に拡張できるようにプロテーゼ120の中間部分を開放する。しかしながら、近位自己拡張ステント121はまだ円筒状スリーブ110内にある。また、プロテーゼ120の遠位端142はまた外側覆い130内にある。
【0081】
次に、ピンバイス139が開放されて、厚壁チューブ141に対する薄壁チューブ11
5の小さな移動が可能となる。これらの動きにより、プロテーゼ120は、管腔内の所望の位置での正確な設置のために、長くされたり、短くされたり、回転されたり、または圧縮されたりすることが可能となる。X線オペークマーカー(図示せず)をプロテーゼ120に沿って設置し、プロテーゼの設置を助け得る。
【0082】
プロテーゼ120の近位端が所定の位置になると、近位トリガーワイヤは近位ワイヤ開放機構124の遠位移動により引き抜かれる。近位ワイヤ開放機構124および近位トリガーワイヤは、近位ワイヤ開放機構124をピンバイス139、ネジ蓋146および接続手段116の上を通すことにより、完全に取り外し可能である。
【0083】
次にピンバイス139のネジ蓋146が緩められる。このように緩められた後、薄壁チューブ115は近位方向に押され、近位方向に円筒状スリーブ110を移動させることができる。円筒状スリーブ110がもはや自己拡張ステント121を囲まなくなると、自己拡張ステント121が拡張する。自己拡張ステント121が拡張すると、バーブ151は管腔の壁をとらえて、所定の位置にプロテーゼ120の近位端を保持する。この段階から、プロテーゼ120の近位端は典型的には移動できない。
【0084】
プロテーゼ120の近位端がしっかり固定されると、外側覆い130は遠位装着部140の遠位に引き抜かれる。この引き抜きにより、プロテーゼ120の対側肢160および長脚部132が拡張可能となる。この時点では、プロテーゼ120の遠位端142はまだ移動され得る。その結果、プロテーゼ120はまだ、正確な位置付けのために回転したり、長くなったり、短くなったりすることが可能である。プロテーゼ120のかかる位置付けにより、短脚部160は対側動脈の方向に、および/またはその中に延びるのを確実にし得る。
【0085】
短脚部160が展開された後、チューブ状プロテーゼ150が展開可能である。チューブ状プロテーゼ150が展開して、短脚部160とのテレスコーピング相互接続を形成し、チューブ状プロテーゼ150は短脚部160から対側動脈内へと延びる。プロテーゼ120およびチューブ状プロテーゼ150の相互接続、特に係合領域の形成は、本開示の他の部分でより詳細に記載される。
【0086】
第2のプロテーゼモジュール150の導入の方法は以下の通りである。ガイドワイヤ(図示せず)を対側大腿動脈に導入し、プロテーゼが展開される領域の上までその先端が来るまで進ませる。
【0087】
導入器は、好適には延長プロテーゼ150のおよそ1つのステントが対側肢160内になるまで、振動および回転動作を伴ってガイドワイヤ上を進む。その後、厚壁チューブを所定位置に保持しながら覆いが引き抜かれる前に、最終位置チェックが行われ得る。その後、覆いと伸縮自在延長部との間の間隙が閉じられた後に、導入器が取り外し可能となる。
【0088】
同側脚132を含む遠位装着装置の開放および第1の導入器100の引き抜きを行うことができる。その後、指示される場合は、脚延長部が同側脚に装着可能である。
【0089】
第2のプロテーゼモジュールの他端が適切に位置付けられてテレスコーイング接続を形成するまで、第2のプロテーゼモジュールの一端を第1のプロテーゼモジュールの一部に通すことにより、第2のプロテーゼモジュールを導入することが好適であり得る。その時点で、第2のプロテーゼモジュールが拡張を可能とされるか、能動的にバルーン拡張が可能となる。例えば、腎動脈のための枝を有する分岐大動脈プロテーゼが大動脈内に設置される場合、腎枝延長モジュールが腸骨動脈を通して、分岐プロテーゼの腸骨脚内に入り、
プロテーゼの内部を通って導入可能である。その後、腎枝延長部は、腎枝延長部の適切な長さがプロテーゼ枝内に来るまで、プロテーゼ枝に通すことにより展開可能である。この時点で、腎枝延長部は拡張が可能となるか、または能動的に拡張され、大動脈プロテーゼとのテレスコーピング接続を形成することができる。
【0090】
上述の導入器および展開方法は、他の領域でのプロテーゼのインプラントに適応可能である。例えば、第1のプロテーゼモジュールが大動脈内に設置される場合、相互接続プロテーゼモジュールが腎臓(図8A)、腸骨(図8B)、上腸間膜、腹腔または他の動脈内に設置され、テレスコーピング相互接続80を形成することができる。図8Aはまた、図8Bに示されるプロテーゼトランク83のしわ加工された部分と相互接続可能であるプロテーゼトランク81のしわ加工された部分を示す。図8Cに示すように、第1のプロテーゼモジュールが腸骨動脈に設置される場合、相互接続プロテーゼモジュールはテレスコーピング相互接続80を形成するように、下腹部動脈内に設置可能である。図8Dに示すように、螺旋状枝85を有する第1のプロテーゼモジュールが腸骨動脈内に設置される場合は、相互接続プロテーゼモジュールを下腹部動脈内に設置可能であり、それらはテレスコーピング相互接続80を形成する。螺旋状プロテーゼ枝はさらに、参照により本明細書に組み込まれる、「Branched Vessel Endoluminal Device」と題される、2004年1月13日に出願された米国特許出願第10/756,803号に記載される。
【0091】
第1のプロテーゼモジュールが胸大動脈内に設置される場合は、接続プロテーゼモジュールは胸大動脈の別の部分(図9A)、左鎖骨下動脈(図9B)、左総頚動脈、腕頭または他の動脈内に設置可能である。 図9Cに示すように、胸大動脈モジュールは、左鎖骨下動脈に向かって延びる螺旋状枝87を有し、テレスコーピング相互接続80で左鎖骨下延長モジュールと相互接続し得る。さらに、同じ動脈にインプラントされるプロテーゼモジュールは互いに接続可能である(図8D)。これらの各実施形態の重なり領域80は好適には、当該生体構造の大きさおよび、プロテーゼが当該生体構造においてさらされる力に適応される。
【0092】
本明細書を通して本発明の範囲に関して種々示されているが、本発明はこれらのいずれの1つにも限定されず、これらが組み合わされたもののうちの2つ以上において存在し得る。従って、前述の詳細な説明は限定的ではなく例示として見なされ、本発明の精神と範囲を規定するように意図するのは、すべての均等物を含む請求項であることを理解すべきであることが意図される。
【0093】
本明細書を通して、前後関係が別に求めていない限りは、含む(compriseおよびinclude)という用語およびcomprisingおよびincludingなどのその変形は、述べられた整数または整数群を含むが他の任意の整数または整数群を排除するものではないことを暗示するように理解される。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1A】螺旋状しわを有するプロテーゼモジュールの正面斜視図である。
【図1B】環状しわを有するプロテーゼモジュールの正面斜視図である。
【図2】平行な螺旋状しわを有するプロテーゼモジュールの正面斜視図である。
【図3】単一のくぼみ有するプロテーゼモジュールの正面斜視図である。
【図4A】相互接続可能であるが、分離している2つのプロテーゼモジュールの正面斜視図である。
【図4B】テレスコーピング相互接続に従った、図4Aのプロテーゼモジュールの正面斜視図である。
【図5A】図4Bのプロテーゼモジュールの概略断面図である。
【図5B】重なり領域よりも短い係合領域を有する相互接続されたプロテーゼモジュールの概略断面図である。
【図6A】それぞれがステントを装着した、2つの相互接続されたプロテーゼモジュールの部分断面図である。
【図6B】図6Aの外側プロテーゼモジュールの正面斜視図である。
【図7】導入器の実施形態の分解斜視図であり、部分的に展開され、分岐された大動脈プロテーゼを備えた斜視図である。
【図8A】大動脈および腎動脈において展開されたプロテーゼモジュールの正面部分断面図である。
【図8B】大動脈および腸骨動脈における、本発明の実施形態の正面部分断面図である。
【図8C】腸骨および下腹部動脈における、本発明の実施形態の正面部分断面図である。
【図8D】腹大動脈において展開され、螺旋状プロテーゼ枝を有する、本発明の実施形態の正面部分断面図である。
【図9A】胸大動脈における、本発明の実施形態の正面部分断面図である。
【図9B】胸大動脈および左鎖骨動脈における、本発明の実施形態の正面部分断面図である。
【図9C】螺旋状プロテーゼ枝を有し、胸動脈内に展開される、本発明の実施形態の正面部分断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端に開口部と内面とを有する第1のプロテーゼモジュールと、
一端に開口部と外面とを有する第2のプロテーゼモジュールとを備えるモジュール式管腔内プロテーゼであって、
前記第2のモジュールの前記一端を前記第1のモジュールの前記一端に挿入することにより、前記第1および第2のモジュールが接続され、
前記内面または外面のいずれか一方が少なくとも1つの突起を含むことを特徴とし、
前記内面または外面の他方は、前記モジュールが接続される際に前記少なくとも1つの突起に係合する少なくとも1つの表面特徴を含むモジュール式管腔内プロテーゼ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの突起は第1の隆起である、請求項1に記載のプロテーゼ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの表面特徴は第2の隆起である、請求項2に記載のプロテーゼ。
【請求項4】
前記第1の隆起は少なくとも実質的に前記第2の隆起を補完する、請求項3に記載のプロテーゼ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの突起は第1の螺旋状隆起である、請求項1に記載のプロテーゼ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの表面特徴は第2の螺旋状隆起である、請求項5に記載のプロテーゼ。
【請求項7】
前記第1の螺旋状隆起は少なくとも実質的に前記第2の螺旋状隆起を補完する、請求項6に記載のプロテーゼ。
【請求項8】
前記第1の螺旋状隆起と前記第2の螺旋状隆起はそれぞれ少なくとも約1mmのピッチを有する、請求項7に記載のプロテーゼ。
【請求項9】
前記第1の螺旋状隆起と前記第2の螺旋状隆起はそれぞれ少なくとも約2mmのピッチを有する、請求項8に記載のプロテーゼ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの突起は第1の複数の実質的に平行な螺旋状隆起である、請求項1に記載のプロテーゼ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの表面特徴は第2の複数の実質的に平行な螺旋状隆起である、請求項10に記載のプロテーゼ。
【請求項12】
前記第1の複数の実質的に平行な螺旋状突起は、少なくとも実質的に、前記第2の複数の実質的に平行な螺旋状隆起を補完する、請求項11に記載のプロテーゼ。
【請求項13】
前記少なくとも1つの突起は第1の複数の実質的に平行な環状隆起である、請求項1に記載プロテーゼ。
【請求項14】
前記少なくとも1つの表面特徴は第2の複数の実質的に平行な環状隆起である、請求項13に記載のプロテーゼ。
【請求項15】
前記第1の複数の実質的に平行な螺旋状隆起は、少なくとも実質的に、前記第2の複数の実質的に平行な環状隆起を補完する、請求項14に記載のプロテーゼ。
【請求項16】
前記第1の複数の実質的に平行な螺旋状隆起と前記第2の複数の実質的に平行な環状隆起は、1センチメートル当たり少なくとも約4つの平行な隆起を有するように離間する、請求項15に記載のプロテーゼ。
【請求項17】
前記第1の複数の実質的に平行な螺旋状隆起と前記第2の複数の実質的に平行な環状隆起は、1センチメートル当たり少なくとも約8つの平行な隆起を有するように離間する、請求項15に記載のプロテーゼ。
【請求項18】
前記第1の複数の実質的に平行な螺旋状隆起と前記第2の複数の実質的に平行な環状隆起は、少なくとも約0.1mmの高さを有する、請求項15に記載のプロテーゼ。
【請求項19】
前記第1のプロテーゼモジュールは第1および第2の脚部を含む分岐プロテーゼモジュールであり、前記第1の脚部は前記第1のプロテーゼモジュールの前記一端を含む、請求項1、請求項4、請求項7、請求項12または請求項15に記載のプレテーゼ。
【請求項20】
前記第2のプロテーゼモジュールは前記第1の脚部とテレスコーピング接続を形成する大きさの延長モジュールである、請求項19に記載のプロテーゼ。
【請求項21】
第3のプロテーゼモジュールをさらに備え、
前記第3のプロテーゼモジュールの外面は少なくとも1つの突起を含み、
前記第2の脚部の内面は、前記第3のプロテーゼモジュールが前記第2の脚部とテレスコーピング接続を形成する際に前記第3のプロテーゼモジュールの少なくとも1つの突起と係合する少なくとも1つの表面特徴を含む、請求項20に記載のプロテーゼ。
【請求項22】
前記第1のプロテーゼモジュールは前記第1のプロテーゼモジュールの前記一端を含む側枝管を含む、請求項1、請求項4、請求項7、請求項12または請求項15に記載のプロテーゼ。
【請求項23】
前記第2のプロテーゼモジュールは前記側枝管とテレスコーピング接続を形成する大きさの枝延長プロテーゼである、請求項22に記載のプロテーゼ。
【請求項24】
前記第1のプロテーゼモジュールの外側に配置される少なくとも1つの外側ステントをさらに含む、請求項1、請求項4、請求項7、請求項12または請求項15に記載のプロテーゼ。
【請求項25】
前記第2のプロテーゼモジュールの内側に配置される少なくとも1つの内側ステントをさらに含む、請求項1、請求項4、請求項7、請求項12または請求項15に記載のプロテーゼ。
【請求項26】
前記第1のプロテーゼモジュールの外側に配置される少なくとも1つの外側ステントをさらに含む、請求項25に記載のプロテーゼ。
【請求項27】
前記少なくとも1つの内側ステントが前記少なくとも1つの外側ステントの内側に少なくとも部分的に配置される、請求項26に記載のプロテーゼ。
【請求項28】
前記第1のプロテーゼモジュールと前記第2のプロテーゼモジュールは約1mmを超えて重なり合う、請求項1、請求項4、請求項7、請求項12または請求項15に記載のプロテーゼ。
【請求項29】
前記第1のプロテーゼモジュールと前記第2のプロテーゼモジュールは約2mmから約
40mm重なり合う、請求項28に記載のプロテーゼ。
【請求項30】
前記第1のプロテーゼモジュールと前記第2のプロテーゼモジュールは約5mmから約25mm重なり合う、請求項28に記載のプロテーゼ。
【請求項31】
前記第1のプロテーゼモジュールと前記第2のプロテーゼモジュールは約10mmから約20mm重なり合う、請求項28に記載のプロテーゼ。
【請求項32】
前記少なくとも1つの突起と前記少なくとも1つの表面特徴は共にしわである、請求項1に記載のプロテーゼ。
【請求項33】
前記少なくとも1つの突起と前記少なくとも1つの表面特徴は共にひだである、請求項1に記載のプロテーゼ。
【請求項34】
前記第1のプロテーゼモジュールと前記第2のプロテーゼモジュール間のテレスコーピング接続は、前記プロテーゼが60mmHgに加圧され37℃水に浸されたときに4ニュートンより大きい引き抜き力に抵抗することができる、請求項1、請求項4、請求項7、請求項15または請求項32に記載のプロテーゼ。
【請求項35】
前記第1のプロテーゼモジュールと前記第2のプロテーゼモジュール間のテレスコーピング接続は、前記プロテーゼが60mmHgに加圧され37℃水に浸されたときに7ニュートンより大きい引き抜き力に抵抗することができる、請求項1、請求項4、請求項7、請求項15または請求項32に記載のプロテーゼ。
【請求項36】
前記第1のプロテーゼモジュールと前記第2のプロテーゼモジュール間のテレスコーピング接続は、前記プロテーゼが60mmHgに加圧され37℃水に浸されたときに10ニュートンより大きい引き抜き力に抵抗することができる、請求項1、請求項4、請求項7、請求項15または請求項32に記載のプロテーゼ。
【請求項37】
第1のプロテーゼモジュールと、
第2のプロテーゼモジュールと、
前記第1のプロテーゼモジュールと前記第2のプロテーゼモジュールとの間のテレスコーピング相互接続であって、モジュール式管腔内プロテーゼが60mmHgに加圧され37℃水に浸されたときに4ニュートンより大きい引き抜き力に抵抗することができることを特徴とする前記テレスコーピング相互接続と、
を含む、モジュール式管腔内プロテーゼ。
【請求項38】
前記テレスコーピング相互接続は、前記プロテーゼが60mmHgに加圧され37℃水に浸されたときに7ニュートンより大きい引き抜き力に抵抗することができる、請求項37に記載のプロテーゼ。
【請求項39】
前記テレスコーピング相互接続は、前記プロテーゼが60mmHgに加圧され37℃水に浸されたときに10ニュートンより大きい引き抜き力に抵抗することができる、請求項39に記載のプロテーゼ。
【請求項40】
前記第1のプロテーゼモジュールは、一端に内面を有し、前記内面は円周隆起を含み、
前記第2のプロテーゼモジュールは、一端に外面を有し、前記外面は円周隆起を含み、
前記第2のプロテーゼモジュールの前記一端が前記第1のプロテーゼモジュールの前記一端に挿入される際に、前記外面の前記円周隆起の少なくとも一部が、前記内面の前記円周隆起の少なくとも一部に係合し、それにより前記第1のプロテーゼモジュールと前記第
2のプロテーゼモジュールとの間の相互係止接続を提供する、請求項37、請求項38または請求項39に記載のプロテーゼ。
【請求項41】
前記第1のプロテーゼモジュールにおける外側にステントを装着する工程をさらに含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記第2のプロテーゼモジュールにおける内側にステントを装着する工程をさらに含む、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記第1のプロテーゼモジュールにおける外側にステントを装着する工程をさらに含む、請求項42に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【公表番号】特表2007−508064(P2007−508064A)
【公表日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534435(P2006−534435)
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/033420
【国際公開番号】WO2005/034803
【国際公開日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【出願人】(504293698)ザ クリーブランド クリニック ファウンデイション (6)
【Fターム(参考)】