説明

真空チャンバーならびに物質の回収方法および真空チャンバークリーン度維持方法

【課題】真空チャンバーの内部をクリーンな状態に保ち、且つメンテナンスの頻度を低減することが可能な真空チャンバーを提供する。
【解決手段】真空技術を用いる装置に設置される真空チャンバー100は、真空チャンバー100の内壁または真空チャンバー100の内部に設置された構造物の、少なくとも1つの第一の部位101から液体を放出し、該液体を、真空チャンバー100の内壁または真空チャンバー100の内部に設置された構造物の、少なくとも1つの第二の部位102で回収する機構を有し、該液体の放出と回収が、真空雰囲気下で行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空技術を用いる装置に係る真空チャンバー内部のクリーン化技術に関する。
【背景技術】
【0002】
真空技術を用いる材料加工、成膜技術は古くから存在し、広い分野で実用化されている。真空技術を用いた成膜方法は、大別して化学的気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)と及び物理的気相成長法(PVD:Physical Vapor Deposition)に分けられる。
【0003】
PVD法として代表的なものには、真空蒸着法やスパッタ法などがあり、特に、スパッタ法では、一般に装置コストは高いが、膜質と膜厚の均一性に優れた高品質の薄膜の作製が行えるため、表示デバイスなどに広く応用されている。
【0004】
CVD法は、真空チャンバー内に原料ガスを導入し、熱エネルギーによって、基板上で1種類あるいは2種類以上のガスを分解または反応させて、固体薄膜を成長させるものである。反応を促進させるため、または/及び、反応温度を下げるため、プラズマや触媒(Catalyst)反応を併用するものもあり、それぞれPECVD(Plasma Enhanced CVD)、Cat−CVDなどと呼ばれる。CVD法では、成膜欠陥が少ないことが特徴であり、ゲート絶縁膜の成膜など半導体デバイス製造工程が主な用途となっている。
【0005】
これらの成膜では、薄膜は必ずしも成膜対象とする基板のみに形成されるわけではない。基板以外の場所、例えば、真空チャンバーの内壁などに堆積した薄膜成分は、成膜工程を実施する過程でその厚みを増加させ、ある程度の膜厚に達すると、応力との兼ね合いで剥離しやすくなる。小さな破片は、真空チャンバーの内を浮遊し、これが基板に入り込むと、成膜欠陥となり、製品の歩留り低下を引き起こす一つの要因となる。あるいは、真空チャンバーの内壁に物理吸着した成分は、高エネルギー粒子などの衝撃により容易に離脱し、パーティクルとなって基板へ入射することもある。
【0006】
これに対応するため、基板以外の場所へ堆積した薄膜は、定期的に除去する必要がある。クリーニングを容易にするため、一般に、防着板と呼ばれる取り外しが容易な金属板を真空チャンバーの内壁に沿って設置し、ある一定量成膜後は、防着板を取り外してサンドブラストなどの方法によってクリーニングして再設置する方法が取られている。また、そのクリーニングの頻度を下げるため、銅板の表面にエンボス加工を施した防着板(例えば、特許文献1、2)や、アルミ溶射して表面ラフネスを上げた防着板など、防着板そのものを工夫する方法も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平1−316456号公報
【特許文献2】特開平3−87357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、工夫した防着板を用いる方法でも、防着板の着脱とクリーニングは必須であり、量産機など真空チャンバーが大きくなると、そのメンテナンスも大がかりなものとなる。また、そのメンテナンスのために生産設備を停止する必要があり、生産性に影響する。
【0009】
本発明は係る問題を鑑みて成されたものであり、真空チャンバーの内部をクリーンな状態に保ち、且つメンテナンスの頻度を低減することが可能な真空チャンバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態は、真空技術を用いる装置に設置される真空チャンバーであって、該真空チャンバーの内壁または該真空チャンバーの内部に設置された構造物の、少なくとも1つの第一の部位から液体を放出し、該液体を、該真空チャンバーの内壁または該真空チャンバーの内部に設置された構造物の、少なくとも1つの第二の部位で回収する機構を有し、該液体の放出と回収が、真空雰囲気下で行われることを特徴とする真空チャンバーである。
【0011】
また本発明の一実施形態は、前記液体が、前記真空チャンバーの内壁または前記真空チャンバーの内部に設置された構造物の、形状の一部または全部に沿って流れることを特徴とする請求項1に記載の真空チャンバーである。
【0012】
また本発明の一実施形態は、前記液体が、真空中で不揮発性の液体であることを特徴とする請求項1または2に記載の真空チャンバーである。
【0013】
また本発明の一実施形態は、前記液体が、導電性を有する液体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の真空チャンバーである。
【0014】
また本発明の一実施形態は、前記液体が、イオン液体であることを特徴とする請求項4に記載の真空チャンバーである。
【0015】
また本発明の一実施形態は、前記真空チャンバーが、前記液体を前記第二の部位で回収したのち、再び前記第一の部位へ投入する循環システムを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の真空チャンバーである。
【0016】
また本発明の一実施形態は、前記循環システムにおいて、循環経路の少なくとも一部に、固形物ろ過機構を有することを特徴とする請求項6に記載の真空チャンバーである。
【0017】
また本発明の一実施形態は、請求項1乃至7のいずれか一つに記載の真空チャンバーを組み込んで成ることを特徴とする成膜装置である。
【0018】
また本発明の一実施形態は、請求項1乃至7のいずれか一つに記載の真空チャンバーを組み込んで成ることを特徴とするエッチング装置である。
【0019】
また本発明の一実施形態は、真空技術を用いる装置に設置される真空チャンバーの内壁または該真空チャンバーの内部に設置された構造物の表面に入射する物質の回収方法であって、該物質が、真空雰囲気下で、該真空チャンバーの内壁または該真空チャンバーの内部に設置された構造物の、少なくとも1つの第一の部位から放出され、該真空チャンバーの内壁または該真空チャンバーの内部に設置された構造物の、少なくとも1つの第二の部位で回収される液体によって回収されることを特徴とする物質の回収方法である。
【0020】
また本発明の一実施形態は、請求項10に記載の方法を、継続して行うことを特徴とする真空チャンバークリーン度維持方法である。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、真空チャンバーの内壁または真空チャンバーの内部に設置された構造物に液体が流れることにより、その部分に入射した薄膜構成成分は、液体内部に取り込まれるため、薄膜として成長しない。また、液体を真空チャンバーの内壁または真空チャンバーの内部の構造物に沿って流すことにより、広い面積で真空チャンバー内壁または真空チャンバーの内部の構造物を覆うことができる。また、液体として、不揮発性液体を用いることで、液体が揮発して量が減少することを防止することができるほか、真空度を低下させることが無いため、真空を扱うプロセスに影響を及ぼさない。特に、真空中でプラズマを扱う場合には、真空チャンバー全体を接地して全体をアノードとして機能させることが多いが、前記液体に導電性を持たせることで、アノードとしての役割を損なうことなくプラズマを維持することができる。
【0022】
回収した液体を再投入する循環システムを用いることで、液体を浪費することなく効率的に使用することができる。また、回収した液体には薄膜構成成分が含まれるが、循環回収システムの一部にこれをろ過するフィルターを搭載することで液体を再生でき、長期間運用することができる。
【0023】
このような真空チャンバーを組み込んだ成膜装置では、パーティクルの発生が極めて少ない環境で成膜を行うことができることから、高品質の成膜が期待できるとともに、メンテナンスのサイクルを伸ばすことができる。また、このような真空チャンバーを組み込んだエッチング装置では、パーティクルの発生が極めて少ない環境でエッチングを行うことができ、真空チャンバーのクリーニングのための工程を導入するサイクルを削減することができる。
【0024】
また、このような、真空チャンバーの内壁または真空チャンバーの内部に設置した構造物の表面に入射する物質の回収を液体の放流と回収によって行う該物質の回収方法を用いることで、装置を停止することなく、あるいは真空チャンバーを大気解放することなく、真空チャンバー内で発生し、内壁または構造物へ入射する物質を回収することができる。
【0025】
また、上記方法を継続して連続実施することにより、パーティクル製造においては、装置を停止することなく、生成するパーティクルを連続的に回収することができ、生産性が向上するほか、パーティクルを発生させたくない環境・プロセスにおいては、真空チャンバー内をクリーンな環境に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の真空チャンバーを組み込んだ成膜装置の一実施形態を示す断面の概略図である。
【図2】本発明の真空チャンバーを組み込んだ成膜装置の一実施形態の具体例を示す断面の概略図である。
【図3】本発明の真空チャンバーの一実施形態を示す斜視の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の真空チャンバー及び固形物回収方法について、図1〜3を参照しながら具体的に説明を行なう。
【0028】
本発明を説明する前に、前提として、真空チャンバーは、その基本性能として、真空を維持するための性能を有していることが要求される。
【0029】
ここでは、成膜を行うために用いる真空チャンバーを主に対象として詳細な説明を行うが、エッチングを行う真空チャンバーなど、その内部で除去する必要がある物質が発生する工程に用いる真空チャンバーであれば、本発明の真空チャンバーに含まれる。
【0030】
図1は、本発明の真空チャンバーを組み込んだ成膜装置の一実施形態を示す断面の概略図である。
本発明の真空チャンバー100は、その真空チャンバー内部に液体を放出するための第一の部位101を有する。第一の部位101は、真空チャンバー100の内壁または真空チャンバー100の内部に設置された構造物の一部位であり、当該部位に液体放出口(以下、第一の部位101を「液体放出口101」ということがある。)を設ける。ここで、真空チャンバー100の内部に設置された構造物としては、図示しないが、例えば防着板などが挙げられる。
【0031】
液体放出口101からは、図2のように、液体301が放出される。放出された液体301により、真空チャンバー100の内壁または真空チャンバー100内に設置された構造物への成膜を遮蔽することができる。従って、液体放出口101は、成膜を遮断したい部位全体を液体301が覆うように設けるとよい。液体301は真空チャンバー100の内壁または真空チャンバー100の内部に設置された構造物に接触しないようにして液体放出口101から流下または噴霧することもできるが、図2のように、真空チャンバー100の内壁を液体301が伝って流れる構造にすると、真空チャンバー100の内壁の広い面積を液体301で覆うことができ、かつ、液体301の使用量を抑えることができる。
【0032】
また、液体放出口101は、真空チャンバー100の内壁または真空チャンバー100の内部に設置された構造物の成膜を遮断したい部位が一部であれば、その一部の部位のみが液体301で覆われるように設けるとよい。一方、真空チャンバー内のパーティクルの発生を嫌う場合などには、液体放出口101は、真空チャンバー100の内部全体が、液体301で覆われるように設置するのが好適である。
【0033】
液体301が、真空チャンバー100の内壁または真空チャンバー100の内部に設置された構造物の広い面積を伝って流れるようにするために、例えば、液体301が流れるためのストライプ状の溝を形成するなど、真空チャンバー100の内壁の形状または真空チャンバー100内に設置された構造物の形状を工夫してもよい。
【0034】
液体放出口101の数は、一つであってもよく、真空チャンバーの内部に液体を広い面積で放出するために、複数あってもよい。また、液体放出口101の形状は、液体301によって、真空チャンバー100の内壁または真空チャンバー100の内部に設置された構造物を覆うことができれば、特に限定されないが、例えば、図3のように、真空チャンバー100の内壁に沿った線状の形状することで、真空チャンバー100の内壁の広い面積を液体301で覆うことができるため、好適である。
【0035】
真空チャンバー100の内部には、前述の液体301を回収する第二の部位102(以下「液体回収口102」ということがある。)を設ける。液体回収口102の数は、真空チャンバー100内の液体301の流量を一定に保つことができれば、特に限定されない。
【0036】
また、液体回収口102の形状は、液体301を効率よく回収できる形状であれば、特に限定されないが、図2のように、真空チャンバー100の内壁を流れる液体301を、一度液溜め部105で回収し、液溜め部105に回収された液体301を、液溜め部105の底部に設けた液体回収口102で回収することで、液体301を効率よく回収することができる。
【0037】
液体301は、真空中においても揮発しないものが望ましい。真空チャンバー100は、通常高い真空度でプロセスを実施することを想定しており、揮発性物質が真空チャンバー100内に存在すると、高い真空度が保てなくなる。具体的な蒸気圧については、要求される真空度によって、すなわち、用いるプロセスによって異なるため、規定することは適当ではなく、プロセスに応じて適宜適切な液体301が選定される。
【0038】
例えば、プロセスとして真空チャンバー100内でプラズマを扱う場合、真空チャンバー100をアノードとして使用することがある。この場合、真空チャンバー100の内壁全体が絶縁体で覆われると、電子の逃げ場が無くなり、放電が停止してしまうことがある。これを防止するには、真空チャンバー100内全体を覆う液体301には、導電性を有するものを選定することが望ましい。なお、真空チャンバー100内に別途アノードを用意する場合を含め、真空チャンバー100内の一部を液体で覆わない場合には、この限りではない。
【0039】
不揮発性、導電性を有する液体301としては、イオン液体が挙げられる。液体301としてイオン液体を用いると、不揮発性液体としての性質と導電体としての性質を併せ持つため、好適である。イオン液体とは、イオンのみで構成される、溶媒を含まない塩で、且つ常温で液体であるものをいう。イオン液体の特徴として、蒸気圧が極めて低く(ほとんどゼロ)、高い導電性を有する、という性質を有する。なお、親水性のイオン液体は、吸湿しているため、よく乾燥させて使用するか、あるいは使用そのものを避けた方がよい。本発明で用いられるイオン液体としては、一例として、1−アリル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドなどが挙げられる。
【0040】
液体301の粘性は、その液体の種類に依存するが、真空チャンバー100内を広い面積で覆うことができる程度の粘性を持つ液体を適宜選択する。
【0041】
液体回収口102から回収した液体301は、そのまま廃棄してもよいが、真空チャンバー100が、再び液体放出口101へ導入して循環させる循環システムを有すると、液体301の使用量を削減することができる。循環システム自体は、真空チャンバーの内部に置いてもよいし、外部に置いてもよい。外部に置く場合は、真空チャンバー100との圧力差に配慮する必要がある。循環システムを駆動させる動力については、ポンプ104などを用いることができるが、特に限定されない。
【0042】
循環システムの一部には、液体301中の固形物をろ過するフィルター103を設けてもよい。フィルター103を設けることで、循環する液体301をクリーンな状態に保つことができる。フィルター103は、液体301に含まれる固形物を捉えることさえできれば充分であり、これを満たす限り、種類や形状については問わない。
【0043】
上述した本発明の真空チャンバー100を成膜装置に組み込むことで、本発明の成膜装置が完成する。
【0044】
成膜装置で用いる成膜方法は限定されない。例えば、蒸着、スパッタ、CVDなどのあらゆる気相成長法が適用できる。本発明に使用される液体301が侵されないことは要求される。すなわち、例えば、一部のCVD成膜では原料ガスと液体301が反応するものもある。この場合には適切な液体301を選定することが要求される。
【0045】
以下、本発明の真空チャンバーを適用した本発明の成膜装置を使用して、本発明の、真空中における真空チャンバーの内壁への入射物または真空チャンバーの構造物への入射物の回収を液体の放流と回収によって行う固形物の回収方法について、図2を用いて説明する。
【0046】
一例として、スパッタ成膜装置を選定した。また、一例として、真空チャンバー100の内壁の上部に複数の液体301の液体放出口101を設け、真空チャンバー100の内壁全面を液体301が覆うように流れ落ちる設計とし、真空チャンバー100の液溜め部105の底面で該液体301を回収する液体回収口102を設け、フィルター103を介してポンプ104で先の放出口101へ送る循環システムとした。
【0047】
本装置を用いて、成膜装置の稼働と同時に液体301の循環を開始する。該成膜装置において放電を開始すると、スパッタリングターゲット201からターゲット構成成分がスパッタされ(スパッタ粒子の発生)、その一部は基板202に、他の一部は真空チャンバーの内壁に入射するが、真空チャンバーの内壁には液体301が流れているため、真空チャンバーの内壁に入射するスパッタ粒子は、液体301中に取り込まれる。取り込まれたスパッタ粒子は、液体301の循環システムに乗ってフィルター103でろ過、分離される。このようにして、真空チャンバー内壁に入射する物質を回収することができる。
【0048】
他の一例として、金属やセラミックスなどの微粒子(ナノパーティクル)が粉体工学の分野で注目されているが、気相成長法によるナノパーティクルの量産工程では、従来は、真空チャンバーを大気解放して生成物(ナノパーティクル)を取り出す必要があった。本発明の方法を用いると、真空チャンバーを大気解放することなく、効率的にナノパーティクルを回収することができき、生産性を高めることができる。
【0049】
また、本発明の回収方法を継続して連続実施する方法によって、真空チャンバー内を常にクリーンな環境に保つことができる。
【符号の説明】
【0050】
100・・・真空チャンバー
101・・・第一の部位(液体放出口)
102・・・第二の部位(液体回収口)
103・・・フィルター
104・・・ポンプ
105・・・液溜め部
110・・・成膜装置
201・・・スパッタリングターゲット
202・・・基板
301・・・液体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空技術を用いる装置に設置される真空チャンバーであって、
該真空チャンバーの内壁または該真空チャンバーの内部に設置された構造物の、少なくとも1つの第一の部位から液体を放出し、該液体を、該真空チャンバーの内壁または該真空チャンバーの内部に設置された構造物の、少なくとも1つの第二の部位で回収する機構を有し、
該液体の放出と回収が、真空雰囲気下で行われることを特徴とする真空チャンバー。
【請求項2】
前記液体が、前記真空チャンバーの内壁または前記真空チャンバーの内部に設置された構造物の、形状の一部または全部に沿って流れることを特徴とする請求項1に記載の真空チャンバー。
【請求項3】
前記液体が、真空中で不揮発性の液体であることを特徴とする請求項1または2に記載の真空チャンバー。
【請求項4】
前記液体が、導電性を有する液体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の真空チャンバー。
【請求項5】
前記液体が、イオン液体であることを特徴とする請求項4に記載の真空チャンバー。
【請求項6】
前記真空チャンバーが、前記液体を前記第二の部位で回収したのち、再び前記第一の部位へ投入する循環システムを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の真空チャンバー。
【請求項7】
前記循環システムにおいて、循環経路の少なくとも一部に、固形物ろ過機構を有することを特徴とする請求項6に記載の真空チャンバー。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一つに記載の真空チャンバーを組み込んで成ることを特徴とする成膜装置。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれか一つに記載の真空チャンバーを組み込んで成ることを特徴とするエッチング装置。
【請求項10】
真空技術を用いる装置に設置される真空チャンバーの内壁または該真空チャンバーの内部に設置された構造物の表面に入射する物質の回収方法であって、
該物質が、真空雰囲気下で、該真空チャンバーの内壁または該真空チャンバーの内部に設置された構造物の、少なくとも1つの第一の部位から放出され、該真空チャンバーの内壁または該真空チャンバーの内部に設置された構造物の、少なくとも1つの第二の部位で回収される液体によって回収されることを特徴とする物質の回収方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法を、継続して行うことを特徴とする真空チャンバークリーン度維持方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−67342(P2012−67342A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−212131(P2010−212131)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】