真空成形装置
【課題】成形型の型面に向けて表皮材を真空吸引して成形する真空成形装置において、成形型にクラックが発生することを防止する。
【解決手段】成形型12の型面14に向けて表皮材30を真空吸引して成形する真空成形装置10であって、成形型12は、細粒状の金属材料を樹脂で固めたものであり、成形型12の型面14とは反対側の下面側は、支持部材18によって支持されている。支持部材18は、成形型12の下面に設けられた受け部材50と連結している。支持部材18の上端部には、受け部材50を吸着することのできる磁石51が設けられている。
【解決手段】成形型12の型面14に向けて表皮材30を真空吸引して成形する真空成形装置10であって、成形型12は、細粒状の金属材料を樹脂で固めたものであり、成形型12の型面14とは反対側の下面側は、支持部材18によって支持されている。支持部材18は、成形型12の下面に設けられた受け部材50と連結している。支持部材18の上端部には、受け部材50を吸着することのできる磁石51が設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形型の型面に向けて表皮材を真空吸引して成形する真空成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、細粒状のアルミニウムを樹脂で固めた成形型を備えており、この成形型の型面に向けて表皮材を真空吸引して成形する真空成形装置が知られている(特許文献1を参照)。この真空成形装置によれば、貼着しようとする部位の表面形状に合わせるようにして表皮材を成形することができる。また、表皮材の表面に対してシボ加工(皮、梨地、木目、布目などの模様を転写する加工)を施すことができる。このようにして成形された表皮材は、例えば、車両用内装材(例えば、車両用ドアトリム)の表面に貼着されて使用される。
【0003】
また、従来、表皮材を真空吸引して成形するための電鋳型を備えるとともに、この電鋳型の下面側を支持するための格子状のリブを備えた真空成形装置が知られている(特許文献2を参照)。この真空成形装置において、電鋳型の下面側には真空室が形成されている。
【0004】
【特許文献1】特開2006−326904公報
【特許文献2】特開2007−38584公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来の真空成型装置において、成形型の下面側に真空室が形成されており、成形型が吸引圧や上型の賦形圧により、変形や破損を防止するため、特許文献2のようにリブを備えることが行われている。このリブを特許文献1の細粒状のアルミニウムを樹脂で固めた成形型へ適用しようとすると、成形型下部のアルミニウムの粒が成形型上面の粒より粗いため、成形型下部に露出し、リブの支持が安定しない。そこで、成形型製作の際に、リブの一部をアルミニウムの粒層内に埋設させて成形型と一体に成形していた。しかし、成形型製作過程でアルミニウムを樹脂で固めるため、樹脂の収縮作用により、リブの埋設部分に応力が集中し、リブの埋設部分の先端から成形型の上面側に向かってクラック(ひび割れ)等が発生してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであって、成形型の型面に向けて表皮材を真空吸引して成形する真空成形装置において、成形型にクラック等が発生することを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
課題を解決するための手段は、以下の発明である。
第1発明は、成形型の型面に向けて表皮材を真空吸引して成形する真空成形装置であって、前記成形型は、細粒状の金属材料を樹脂で固めたものであり、前記成形型の前記型面とは反対側の下面側を支持する支持部材を備えており、前記支持部材は前記成形型の下面に設けられた受け部材と連結していることを特徴とする真空成形装置である。
【0008】
第1発明によれば、支持部材は成形型の下面に設けられた受け部材と連結している。したがって、成形型の下面に支持部材の上端部が埋設していないために、支持部材の埋設部分の先端から成形型の上面側に向かってクラック等が発生することを防止することができる。
【0009】
第2発明は、第1発明の真空成形装置であって、前記支持部材は柱状であることを特徴とする真空成形装置である。
【0010】
第2発明によれば、支持部材は柱状であるために、成形型の下面に支持部材の上端部が埋設していない。したがって、支持部分の埋設部分の先端から成形型の上面側に向かってクラック等が発生することを防止することができる。
【0011】
第3発明は、第2発明の真空成形装置であって、前記支持部材の上端部には磁石が設けられており、前記磁石によって前記受け部材が吸着されていることを特徴とする真空成形装置である。
【0012】
第3発明によれば、磁石の吸着力によって、成形型の下面に設けられた受け部材に支持部材が連結する。したがって、成形型の下面に支持部材の上端部が埋設していないために、支持部材の埋設部分の先端から成形型の上面側に向かってクラック等が発生することを防止することが可能である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、細粒状の金属材料を樹脂で固めた成形型を備えた真空成形装置において、成形型の下面に支持部材が埋設することを防止することができる。これにより、支持部材の埋設部分の先端から成形型の上面側に向かってクラック等が発生することを防止することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態の真空成形装置10の縦断面図である。
真空成形装置10は、細粒状のアルミニウムを樹脂で固めて形成された成形型12を備えている。成形型12の上面には、型面14が形成されている。成形型12の周囲には、型枠16a、16bが取り付けられている。成形型12の下面側は、複数本の柱状の支持部材18によって支持されている。型枠16a、16b及び支持部材18の下端部は、基台20の上面に固定されている。
【0015】
基台20のほぼ中央には、基台20を上下に貫通する略円形の貫通孔22が形成されている。貫通孔22には、図示しない真空吸引装置のノズル24が接続されている。この真空吸引装置によって、型枠16a、16b、基台20、及び成形型12の下面によって囲まれた真空室26の内部の空気を吸引することができる。なお、真空吸引装置としては、例えば真空ポンプを用いることが可能である。
【0016】
成形型12の型面14には、シート状部材28が貼着されている。
シート状部材28は、金属やセラミックスの粉末、あるいはウィスカー等が混入された樹脂材料によって形成されている。このシート状部材28によって、表皮材30の表面にシボ加工(皮、梨地、木目、布目などの模様を転写する加工)を施すことができる。なお、シート状部材28としては、例えば、特公平2−14173号公報に記載されたものを用いることができる。
【0017】
シート状部材28には、直径0.1mm程度の複数の小さな通気孔32がレーザー加工やドリル加工等によって形成されている。図示しない真空吸引装置によって真空室26の内部の空気が吸引された場合には、成形型12の型面14に載置された表皮材30が複数の通気孔32によって吸引される。なぜなら、成形型12は細粒状のアルミニウムを樹脂で固めたものであるために、成形型12は通気性を有しているためである。
【0018】
上述のように構成された真空成形装置10によれば、成形型12の型面14に向けて表皮材30を吸引することができる。これにより、貼着しようとする部位の表面形状に合わせるようにして表皮材30を成形できる。また、同時に、表皮材30の表面に対してシボ加工を施すことができる。表皮材30としては、例えば、樹脂シート、織布、不織布、皮革等が用いることが可能である。
【0019】
このようにして成形された表皮材30は、例えば、ドアトリム、インストルメントパネル、シートバックボード、パーティションボード、コンソールボックス、ピラーガーニッシュ、クォータトリム、パッケージトレイ等の車両用内装材の表面に貼着されて使用される。
【0020】
つぎに、真空成形装置10の成形型12の製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図2〜図10は、真空成形装置10の成形型12の製造工程を順番に示している。
図2に示すように、成形型12を製造するためには、熱可塑性樹脂等によってモデル型40を作成する。このモデル型40は、表皮材30を貼着しようとする部位の形状を模して成形されたものであり、例えば、車両用内装材としてのドアトリムの表面形状を模して成形されたものである。
【0021】
モデル型40を作成した後、図3に示すように、モデル型40の表面に対して、1mm程度の厚みを有するゲルコート層42を積層する。このゲルコート層42は、成形型12の型面14を平滑にするための層である。このゲルコート層42は、例えば、多官能アミノエポキシ樹脂を主成分とする主剤と、芳香族ポリアミンを主成分とする硬化剤とを混合した樹脂によって形成される。
【0022】
モデル型40の表面にゲルコート層42を積層した後、図4に示すように、ゲルコート層42の表面に対して、30〜50mm程度の厚みを有する第1アルミニウム層44を積層する。この第1アルミニウム層44は、細粒状のアルミニウム(例えば平均粒径300μm〜600μmのアルミニウム)にエポキシ樹脂等のバインダを混合した材料からなる層である。
【0023】
ゲルコート層42の表面に第1アルミニウム層44を積層した後、図5に示すように、50〜100mm程度の厚みを有する第2アルミニウム層46を積層する。この第2アルミニウム層46は、第1アルミニウム層44で用いたものよりも平均粒径が大きい細粒状のアルミニウム(例えば平均粒径1mm〜5mmのアルミニウム)に対してエポキシ樹脂等のバインダを混合した材料からなる層である。なお、第2アルミニウム層46を積層する際には、その第2アルミニウム層46の内部に温調配管48を配設する。この温調配管48は、水等の伝熱媒体をその内部に流通させることで成形型12の温度を調整するためのものである。
【0024】
また、第2アルミニウム層46の下面には、図5に示すように、成形型12の下面を受けるための受け部材50を設ける。この受け部材50は、第2アルミニウム層46の下面に薄い鉄板を埋め込むことによって形成されている。あるいは、細粒状の鉄(例えば鉄粉)にエポキシ樹脂等のバインダを混合した材料を第2アルミニウム層46の下面に対して部分的に積層することによって形成されている。
【0025】
第2アルミニウム層46を積層した後、図6に示すように、ゲルコート層42、第1アルミニウム層44、及び第2アルミニウム層46からなる成形型12の周囲に型枠16a、16bを取り付ける。この型枠16a、16bは、成形型12を四方から囲む鉄板によって構成されている。
【0026】
成形型12に対して型枠16a、16bを取り付けた後、図7に示すように、成形型12を乾燥炉52の内部で加熱して硬化させる。この一次硬化工程では、乾燥炉52の内部の温度を約80℃に昇温させた後に、その温度を約6時間キープする。一次硬化工程が終了した後、乾燥炉52の中から成形型12を取り出す。
【0027】
成形型12を乾燥炉52の中から取りだした後、図8に示すように、成形型12からモデル型40を取り外す。
【0028】
成形型12からモデル型40を取り外した後、図9に示すように、成形型12を乾燥炉52の内部で再び加熱して硬化させる。この二次硬化工程では、乾燥炉52の内部の温度を約130℃に昇温させた後に、その温度を約8時間キープする。
【0029】
二次硬化工程が終了した後、成形型12を乾燥炉52の内部から取り出して、成形型12を常温付近の温度になるまでゆっくりと冷却する。そして、図10に示すように、成形型12の型面14に対して、シート状部材28を接着剤等によって貼着した後に、シート状部材28及びゲルコート層42を上下方向に貫通する複数の通気孔32をレーザー加工やドリル加工等によって形成する。
【0030】
また、図10に示すように、二次硬化工程が終了した後、成形型12の下面側を支持する複数本の支持部材18を取り付ける。この支持部材18は、その上端部に磁石51が設けられた金属製の円柱状部材によって構成されている。
【0031】
支持部材18の上端部に設けられた磁石51は、成形型12の下面に設けられた受け部材50を吸着することができる。なぜなら、受け部材50は、磁性材料である鉄板あるいは鉄粉によって形成されているからである。したがって、磁石51の吸着力によって、支持部材18の上端部を、受け部材50に対して着脱可能な状態で連結することができる。
【0032】
最後に、型枠16a、16b及び支持部材18の下端部を、基台20の上面に対して溶接等によって固定する。これにより、図1で示したような真空成形装置10を完成させることができる。
【0033】
本実施形態の真空成形装置10によれば、成形型12の下面に支持部材18の上端部が埋設していないために、成形型12が一次硬化工程あるいは二次硬化工程において収縮した場合であっても、支持部材18の埋設部分の先端から成形型12の上面側に向かってクラック等が発生することを防止することができる。
【0034】
また、本実施形態の真空成形装置10によれば、成形型12の下面には受け部材50が設けられており、この受け部材50には支持部材18の上端部が連結している。したがって、成形型12の下面を受け部材50によって広い面積で支持することが可能であるために、支持部材18の埋設部分の先端から成形型12の上面側に向かってクラック等が発生することをより確実に防止することが可能である。
【0035】
また、本実施形態の真空成形装置10によれば、支持部材18が円柱状であるために、成形型12の下面に支持部材18の上端部が埋設することがなくなる。したがって、成形型12が一次硬化工程あるいは二次硬化工程において収縮した場合であっても、支持部材18の埋設部分の先端から成形型12の上面側に向かってクラック等が発生することを防止することができる。
【0036】
また、本実施形態の真空成形装置10によれば、磁石51の吸着力によって、支持部材18の上端部を受け部材50に連結することが可能である。したがって、成形型12に下面に支持部材18の上端部が埋設していないために、支持部材18の埋設部分の先端から成形型12の上面側に向かってクラック等が発生することを防止することができる。
【0037】
図11〜図13は、支持部材18の変形例を示す断面図である。
図11〜図13に示すように、平板状のフランジ部54に対して支持部材18の上端部を連結してもよい。この場合、フランジ部54が、本発明の「受け部材」に対応する。こうすることによって、成形型12の下面側をフランジ部54によって広い面積で支持することが可能となり、成形型12にクラック等が発生することをより確実に防止することが可能となる。
【0038】
なお、フランジ部54を成形型12の下面に取り付ける方法は、特に制限するものではない。
例えば、図11に示すように、複数本のボルト56によって、フランジ部54を成形型12の下面に対して取り付けてもよい。この場合、成形型12の下面にボルト56を差し込むための差込孔62をドリル等によって穿設した後に、その差込孔62の内部にボルト56を固着させるための接着剤64を充填する。そして、フランジ部54に設けられているボルト孔66にボルト56を挿通させた後に、そのボルト56を差込孔62に差し込む。これにより、成形型12の下面にフランジ部54を取り付けることができる。
【0039】
また、図12に示すように、フランジ部54の周囲に第2アルミニウム層46を形成している樹脂材料をかぶせることによって、フランジ部54を成形型12の下面に取り付けることができる。
【0040】
また、図13に示すように、フランジ部54に形成された複数の貫通孔58に第2アルミニウム層46を形成している樹脂材料を挿通させることによって、フランジ部54を成形型12の下面に取り付けることができる。
【0041】
図13に示すように、支持部材18の軸部18aとフランジ部54をピン60によって結合してもよい。この場合、ピン60を抜くことによって、支持部材18の軸部18aをフランジ部54から容易に取り外すことが可能である。
【0042】
また、前述した磁石51の吸着力によって、フランジ部54を成形型12の下面に取り付けることができる。この場合、フランジ部54は、磁性材料である鉄板によって形成するのが好ましい。
【0043】
図14及び図15は、真空成形装置10の平断面図である。ただし、図14は、成形型12が加熱される前の状態を示しており、図15は、成形型12が加熱された後の状態を示している。
図14に示すように、型枠16a、16bは、断面略L字型の鉄製部材で構成されている。成形型12が加熱される前の状態において、型枠16a、16bは互いに離れた状態であり、型枠16a、16bは互いに未接触状態となっている。
図15に示すように、成形型12が加熱された後の状態では、成形型12を構成する第1アルミニウム層44及び第2アルミニウム層46が収縮するために、2つの型枠16a、16bが互いに接近する。したがって、2つの型枠16a、16bを互いに溶接することによって、2つの型枠16a、16bの間に真空室26を形成することが可能となる。
このような型枠16a、16bの取付方法によれば、成形型12の製造工程における二次硬化工程終了後に、成形型12を冷却する際に成形型12が収縮した場合であっても、成形型12と型枠16a、16bとの間に隙間が発生することを防止することが可能である。
【0044】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、支持部材18の形状が円柱状である例を示したが、支持部材18の形状はこれに限定されるものではない。例えば、支持部材18の形状は角柱状、あるいは板状であってもよい。
(2)上記実施形態では、成形型12の材料として細粒状のアルミニウムを用いる例を示したが、アルミニウム以外の金属材料(例えば鉄)を用いることも可能である。
(3)上記実施形態では、表皮材30の表面にシボ加工を施す例を示したが、表皮材30の表面にシボ加工を施さない場合であっても本発明を適用することが可能である。
(4)上記実施形態では、表皮材30が車両用内装材の表面に貼着されて使用されるものである例を示したが、表皮材30はこれ以外の用途に使用されるものであってもよい。
(5)上記実施形態では、受け部材50は鉄製の材料によって形成される例を示したが、受け部材50は磁性を有する材料からなるものであれば特に限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】真空成形装置の断面図である。
【図2】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図3】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図4】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図5】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図6】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図7】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図8】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図9】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図10】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図11】支持部材の変形例を示す断面図である。
【図12】支持部材の変形例を示す断面図である。
【図13】支持部材の変形例を示す断面図である。
【図14】真空成形装置の平断面図であり、成形型が加熱される前の状態を示している。
【図15】真空成形装置の平断面図であり、成形型が加熱された後の状態を示している。
【符号の説明】
【0046】
10…真空成形装置
12…成形型
14…型面
18…支持部材
30…表皮材
50…受け部材
51…磁石
54…フランジ部(受け部材)
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形型の型面に向けて表皮材を真空吸引して成形する真空成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、細粒状のアルミニウムを樹脂で固めた成形型を備えており、この成形型の型面に向けて表皮材を真空吸引して成形する真空成形装置が知られている(特許文献1を参照)。この真空成形装置によれば、貼着しようとする部位の表面形状に合わせるようにして表皮材を成形することができる。また、表皮材の表面に対してシボ加工(皮、梨地、木目、布目などの模様を転写する加工)を施すことができる。このようにして成形された表皮材は、例えば、車両用内装材(例えば、車両用ドアトリム)の表面に貼着されて使用される。
【0003】
また、従来、表皮材を真空吸引して成形するための電鋳型を備えるとともに、この電鋳型の下面側を支持するための格子状のリブを備えた真空成形装置が知られている(特許文献2を参照)。この真空成形装置において、電鋳型の下面側には真空室が形成されている。
【0004】
【特許文献1】特開2006−326904公報
【特許文献2】特開2007−38584公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来の真空成型装置において、成形型の下面側に真空室が形成されており、成形型が吸引圧や上型の賦形圧により、変形や破損を防止するため、特許文献2のようにリブを備えることが行われている。このリブを特許文献1の細粒状のアルミニウムを樹脂で固めた成形型へ適用しようとすると、成形型下部のアルミニウムの粒が成形型上面の粒より粗いため、成形型下部に露出し、リブの支持が安定しない。そこで、成形型製作の際に、リブの一部をアルミニウムの粒層内に埋設させて成形型と一体に成形していた。しかし、成形型製作過程でアルミニウムを樹脂で固めるため、樹脂の収縮作用により、リブの埋設部分に応力が集中し、リブの埋設部分の先端から成形型の上面側に向かってクラック(ひび割れ)等が発生してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであって、成形型の型面に向けて表皮材を真空吸引して成形する真空成形装置において、成形型にクラック等が発生することを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
課題を解決するための手段は、以下の発明である。
第1発明は、成形型の型面に向けて表皮材を真空吸引して成形する真空成形装置であって、前記成形型は、細粒状の金属材料を樹脂で固めたものであり、前記成形型の前記型面とは反対側の下面側を支持する支持部材を備えており、前記支持部材は前記成形型の下面に設けられた受け部材と連結していることを特徴とする真空成形装置である。
【0008】
第1発明によれば、支持部材は成形型の下面に設けられた受け部材と連結している。したがって、成形型の下面に支持部材の上端部が埋設していないために、支持部材の埋設部分の先端から成形型の上面側に向かってクラック等が発生することを防止することができる。
【0009】
第2発明は、第1発明の真空成形装置であって、前記支持部材は柱状であることを特徴とする真空成形装置である。
【0010】
第2発明によれば、支持部材は柱状であるために、成形型の下面に支持部材の上端部が埋設していない。したがって、支持部分の埋設部分の先端から成形型の上面側に向かってクラック等が発生することを防止することができる。
【0011】
第3発明は、第2発明の真空成形装置であって、前記支持部材の上端部には磁石が設けられており、前記磁石によって前記受け部材が吸着されていることを特徴とする真空成形装置である。
【0012】
第3発明によれば、磁石の吸着力によって、成形型の下面に設けられた受け部材に支持部材が連結する。したがって、成形型の下面に支持部材の上端部が埋設していないために、支持部材の埋設部分の先端から成形型の上面側に向かってクラック等が発生することを防止することが可能である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、細粒状の金属材料を樹脂で固めた成形型を備えた真空成形装置において、成形型の下面に支持部材が埋設することを防止することができる。これにより、支持部材の埋設部分の先端から成形型の上面側に向かってクラック等が発生することを防止することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態の真空成形装置10の縦断面図である。
真空成形装置10は、細粒状のアルミニウムを樹脂で固めて形成された成形型12を備えている。成形型12の上面には、型面14が形成されている。成形型12の周囲には、型枠16a、16bが取り付けられている。成形型12の下面側は、複数本の柱状の支持部材18によって支持されている。型枠16a、16b及び支持部材18の下端部は、基台20の上面に固定されている。
【0015】
基台20のほぼ中央には、基台20を上下に貫通する略円形の貫通孔22が形成されている。貫通孔22には、図示しない真空吸引装置のノズル24が接続されている。この真空吸引装置によって、型枠16a、16b、基台20、及び成形型12の下面によって囲まれた真空室26の内部の空気を吸引することができる。なお、真空吸引装置としては、例えば真空ポンプを用いることが可能である。
【0016】
成形型12の型面14には、シート状部材28が貼着されている。
シート状部材28は、金属やセラミックスの粉末、あるいはウィスカー等が混入された樹脂材料によって形成されている。このシート状部材28によって、表皮材30の表面にシボ加工(皮、梨地、木目、布目などの模様を転写する加工)を施すことができる。なお、シート状部材28としては、例えば、特公平2−14173号公報に記載されたものを用いることができる。
【0017】
シート状部材28には、直径0.1mm程度の複数の小さな通気孔32がレーザー加工やドリル加工等によって形成されている。図示しない真空吸引装置によって真空室26の内部の空気が吸引された場合には、成形型12の型面14に載置された表皮材30が複数の通気孔32によって吸引される。なぜなら、成形型12は細粒状のアルミニウムを樹脂で固めたものであるために、成形型12は通気性を有しているためである。
【0018】
上述のように構成された真空成形装置10によれば、成形型12の型面14に向けて表皮材30を吸引することができる。これにより、貼着しようとする部位の表面形状に合わせるようにして表皮材30を成形できる。また、同時に、表皮材30の表面に対してシボ加工を施すことができる。表皮材30としては、例えば、樹脂シート、織布、不織布、皮革等が用いることが可能である。
【0019】
このようにして成形された表皮材30は、例えば、ドアトリム、インストルメントパネル、シートバックボード、パーティションボード、コンソールボックス、ピラーガーニッシュ、クォータトリム、パッケージトレイ等の車両用内装材の表面に貼着されて使用される。
【0020】
つぎに、真空成形装置10の成形型12の製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図2〜図10は、真空成形装置10の成形型12の製造工程を順番に示している。
図2に示すように、成形型12を製造するためには、熱可塑性樹脂等によってモデル型40を作成する。このモデル型40は、表皮材30を貼着しようとする部位の形状を模して成形されたものであり、例えば、車両用内装材としてのドアトリムの表面形状を模して成形されたものである。
【0021】
モデル型40を作成した後、図3に示すように、モデル型40の表面に対して、1mm程度の厚みを有するゲルコート層42を積層する。このゲルコート層42は、成形型12の型面14を平滑にするための層である。このゲルコート層42は、例えば、多官能アミノエポキシ樹脂を主成分とする主剤と、芳香族ポリアミンを主成分とする硬化剤とを混合した樹脂によって形成される。
【0022】
モデル型40の表面にゲルコート層42を積層した後、図4に示すように、ゲルコート層42の表面に対して、30〜50mm程度の厚みを有する第1アルミニウム層44を積層する。この第1アルミニウム層44は、細粒状のアルミニウム(例えば平均粒径300μm〜600μmのアルミニウム)にエポキシ樹脂等のバインダを混合した材料からなる層である。
【0023】
ゲルコート層42の表面に第1アルミニウム層44を積層した後、図5に示すように、50〜100mm程度の厚みを有する第2アルミニウム層46を積層する。この第2アルミニウム層46は、第1アルミニウム層44で用いたものよりも平均粒径が大きい細粒状のアルミニウム(例えば平均粒径1mm〜5mmのアルミニウム)に対してエポキシ樹脂等のバインダを混合した材料からなる層である。なお、第2アルミニウム層46を積層する際には、その第2アルミニウム層46の内部に温調配管48を配設する。この温調配管48は、水等の伝熱媒体をその内部に流通させることで成形型12の温度を調整するためのものである。
【0024】
また、第2アルミニウム層46の下面には、図5に示すように、成形型12の下面を受けるための受け部材50を設ける。この受け部材50は、第2アルミニウム層46の下面に薄い鉄板を埋め込むことによって形成されている。あるいは、細粒状の鉄(例えば鉄粉)にエポキシ樹脂等のバインダを混合した材料を第2アルミニウム層46の下面に対して部分的に積層することによって形成されている。
【0025】
第2アルミニウム層46を積層した後、図6に示すように、ゲルコート層42、第1アルミニウム層44、及び第2アルミニウム層46からなる成形型12の周囲に型枠16a、16bを取り付ける。この型枠16a、16bは、成形型12を四方から囲む鉄板によって構成されている。
【0026】
成形型12に対して型枠16a、16bを取り付けた後、図7に示すように、成形型12を乾燥炉52の内部で加熱して硬化させる。この一次硬化工程では、乾燥炉52の内部の温度を約80℃に昇温させた後に、その温度を約6時間キープする。一次硬化工程が終了した後、乾燥炉52の中から成形型12を取り出す。
【0027】
成形型12を乾燥炉52の中から取りだした後、図8に示すように、成形型12からモデル型40を取り外す。
【0028】
成形型12からモデル型40を取り外した後、図9に示すように、成形型12を乾燥炉52の内部で再び加熱して硬化させる。この二次硬化工程では、乾燥炉52の内部の温度を約130℃に昇温させた後に、その温度を約8時間キープする。
【0029】
二次硬化工程が終了した後、成形型12を乾燥炉52の内部から取り出して、成形型12を常温付近の温度になるまでゆっくりと冷却する。そして、図10に示すように、成形型12の型面14に対して、シート状部材28を接着剤等によって貼着した後に、シート状部材28及びゲルコート層42を上下方向に貫通する複数の通気孔32をレーザー加工やドリル加工等によって形成する。
【0030】
また、図10に示すように、二次硬化工程が終了した後、成形型12の下面側を支持する複数本の支持部材18を取り付ける。この支持部材18は、その上端部に磁石51が設けられた金属製の円柱状部材によって構成されている。
【0031】
支持部材18の上端部に設けられた磁石51は、成形型12の下面に設けられた受け部材50を吸着することができる。なぜなら、受け部材50は、磁性材料である鉄板あるいは鉄粉によって形成されているからである。したがって、磁石51の吸着力によって、支持部材18の上端部を、受け部材50に対して着脱可能な状態で連結することができる。
【0032】
最後に、型枠16a、16b及び支持部材18の下端部を、基台20の上面に対して溶接等によって固定する。これにより、図1で示したような真空成形装置10を完成させることができる。
【0033】
本実施形態の真空成形装置10によれば、成形型12の下面に支持部材18の上端部が埋設していないために、成形型12が一次硬化工程あるいは二次硬化工程において収縮した場合であっても、支持部材18の埋設部分の先端から成形型12の上面側に向かってクラック等が発生することを防止することができる。
【0034】
また、本実施形態の真空成形装置10によれば、成形型12の下面には受け部材50が設けられており、この受け部材50には支持部材18の上端部が連結している。したがって、成形型12の下面を受け部材50によって広い面積で支持することが可能であるために、支持部材18の埋設部分の先端から成形型12の上面側に向かってクラック等が発生することをより確実に防止することが可能である。
【0035】
また、本実施形態の真空成形装置10によれば、支持部材18が円柱状であるために、成形型12の下面に支持部材18の上端部が埋設することがなくなる。したがって、成形型12が一次硬化工程あるいは二次硬化工程において収縮した場合であっても、支持部材18の埋設部分の先端から成形型12の上面側に向かってクラック等が発生することを防止することができる。
【0036】
また、本実施形態の真空成形装置10によれば、磁石51の吸着力によって、支持部材18の上端部を受け部材50に連結することが可能である。したがって、成形型12に下面に支持部材18の上端部が埋設していないために、支持部材18の埋設部分の先端から成形型12の上面側に向かってクラック等が発生することを防止することができる。
【0037】
図11〜図13は、支持部材18の変形例を示す断面図である。
図11〜図13に示すように、平板状のフランジ部54に対して支持部材18の上端部を連結してもよい。この場合、フランジ部54が、本発明の「受け部材」に対応する。こうすることによって、成形型12の下面側をフランジ部54によって広い面積で支持することが可能となり、成形型12にクラック等が発生することをより確実に防止することが可能となる。
【0038】
なお、フランジ部54を成形型12の下面に取り付ける方法は、特に制限するものではない。
例えば、図11に示すように、複数本のボルト56によって、フランジ部54を成形型12の下面に対して取り付けてもよい。この場合、成形型12の下面にボルト56を差し込むための差込孔62をドリル等によって穿設した後に、その差込孔62の内部にボルト56を固着させるための接着剤64を充填する。そして、フランジ部54に設けられているボルト孔66にボルト56を挿通させた後に、そのボルト56を差込孔62に差し込む。これにより、成形型12の下面にフランジ部54を取り付けることができる。
【0039】
また、図12に示すように、フランジ部54の周囲に第2アルミニウム層46を形成している樹脂材料をかぶせることによって、フランジ部54を成形型12の下面に取り付けることができる。
【0040】
また、図13に示すように、フランジ部54に形成された複数の貫通孔58に第2アルミニウム層46を形成している樹脂材料を挿通させることによって、フランジ部54を成形型12の下面に取り付けることができる。
【0041】
図13に示すように、支持部材18の軸部18aとフランジ部54をピン60によって結合してもよい。この場合、ピン60を抜くことによって、支持部材18の軸部18aをフランジ部54から容易に取り外すことが可能である。
【0042】
また、前述した磁石51の吸着力によって、フランジ部54を成形型12の下面に取り付けることができる。この場合、フランジ部54は、磁性材料である鉄板によって形成するのが好ましい。
【0043】
図14及び図15は、真空成形装置10の平断面図である。ただし、図14は、成形型12が加熱される前の状態を示しており、図15は、成形型12が加熱された後の状態を示している。
図14に示すように、型枠16a、16bは、断面略L字型の鉄製部材で構成されている。成形型12が加熱される前の状態において、型枠16a、16bは互いに離れた状態であり、型枠16a、16bは互いに未接触状態となっている。
図15に示すように、成形型12が加熱された後の状態では、成形型12を構成する第1アルミニウム層44及び第2アルミニウム層46が収縮するために、2つの型枠16a、16bが互いに接近する。したがって、2つの型枠16a、16bを互いに溶接することによって、2つの型枠16a、16bの間に真空室26を形成することが可能となる。
このような型枠16a、16bの取付方法によれば、成形型12の製造工程における二次硬化工程終了後に、成形型12を冷却する際に成形型12が収縮した場合であっても、成形型12と型枠16a、16bとの間に隙間が発生することを防止することが可能である。
【0044】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、支持部材18の形状が円柱状である例を示したが、支持部材18の形状はこれに限定されるものではない。例えば、支持部材18の形状は角柱状、あるいは板状であってもよい。
(2)上記実施形態では、成形型12の材料として細粒状のアルミニウムを用いる例を示したが、アルミニウム以外の金属材料(例えば鉄)を用いることも可能である。
(3)上記実施形態では、表皮材30の表面にシボ加工を施す例を示したが、表皮材30の表面にシボ加工を施さない場合であっても本発明を適用することが可能である。
(4)上記実施形態では、表皮材30が車両用内装材の表面に貼着されて使用されるものである例を示したが、表皮材30はこれ以外の用途に使用されるものであってもよい。
(5)上記実施形態では、受け部材50は鉄製の材料によって形成される例を示したが、受け部材50は磁性を有する材料からなるものであれば特に限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】真空成形装置の断面図である。
【図2】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図3】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図4】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図5】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図6】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図7】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図8】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図9】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図10】真空成形装置の成形型の製造工程を示している。
【図11】支持部材の変形例を示す断面図である。
【図12】支持部材の変形例を示す断面図である。
【図13】支持部材の変形例を示す断面図である。
【図14】真空成形装置の平断面図であり、成形型が加熱される前の状態を示している。
【図15】真空成形装置の平断面図であり、成形型が加熱された後の状態を示している。
【符号の説明】
【0046】
10…真空成形装置
12…成形型
14…型面
18…支持部材
30…表皮材
50…受け部材
51…磁石
54…フランジ部(受け部材)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形型の型面に向けて表皮材を真空吸引して成形する真空成形装置であって、
前記成形型は、細粒状の金属材料を樹脂で固めたものであり、
前記成形型の前記型面とは反対側の下面側を支持する支持部材を備えており、
前記支持部材は前記成形型の下面に設けられた受け部材と連結していることを特徴とする真空成形装置。
【請求項2】
請求項1に記載の真空成形装置であって、
前記支持部材は柱状であることを特徴とする真空成形装置。
【請求項3】
請求項2に記載の真空成形装置であって、
前記支持部材の上端部には磁石が設けられており、前記磁石によって前記受け部材が吸着されていることを特徴とする真空成形装置。
【請求項1】
成形型の型面に向けて表皮材を真空吸引して成形する真空成形装置であって、
前記成形型は、細粒状の金属材料を樹脂で固めたものであり、
前記成形型の前記型面とは反対側の下面側を支持する支持部材を備えており、
前記支持部材は前記成形型の下面に設けられた受け部材と連結していることを特徴とする真空成形装置。
【請求項2】
請求項1に記載の真空成形装置であって、
前記支持部材は柱状であることを特徴とする真空成形装置。
【請求項3】
請求項2に記載の真空成形装置であって、
前記支持部材の上端部には磁石が設けられており、前記磁石によって前記受け部材が吸着されていることを特徴とする真空成形装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−172786(P2009−172786A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−11488(P2008−11488)
【出願日】平成20年1月22日(2008.1.22)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月22日(2008.1.22)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]