説明

眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置

【課題】眼鏡レンズを一定な大きさ及び形態に研磨加工をする時、発生されたスラッジを研磨水から分離及び除去し、研磨水を最初のような清水に再使用が可能になるようにする眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置を提供する。
【解決手段】眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置は、眼鏡レンズの研磨装置から排出された研磨水を収集する収集槽;収集槽の研磨水を空気圧でバッグフィルターに噴射するエアポンプ;エアポンプに空気圧を伝達するエアコンプレッサ;エアコンプレッサからエアポンプに伝達される空気圧をオンオフさせるソレノイドバルブ;エアポンプにより伝達された研磨水から眼鏡レンズのスラッジを除去し研磨水を濾過させるバッグフィルター;バッグフィルターから濾過された研磨水が貯蔵される貯蔵槽;及び貯蔵槽の研磨水を再び眼鏡レンズの研磨装置に引き上げる水中ポンプを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は眼鏡レンズの研磨時に使用された研磨水を再生及びスラッジ(眼鏡レンズの粉末)を除去するための装置で、もっと詳しくは眼鏡レンズを一定な大きさ及び形態に研磨加工をする時、発生された粉末を研磨水から分離及び除去し研磨水を最初のような清水に再使用が可能になるようにする眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置に関する。
【0002】
眼鏡店で眼鏡のレンズを眼鏡の縁に合わせて一定な大きさ及び形態に研磨加工をしようとする時、眼鏡レンズと研磨機との摩擦により発生される熱を冷やし、レンズの研磨時に微細に発生されるレンズの粉末が飛散することを抑制するため研磨水が供給される。この研磨水は眼鏡のレンズを研磨しながら発生されたレンズの粉末と混合される。
【0003】
本発明はスラッジ(レンズの粉末)を研磨水から除去し研磨水を再使用することができ、研磨水に混じっているスラッジ(レンズの粉末)を分離及び回収し、水質の汚染を防ぐための眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置に関する。
【背景技術】
【0004】
一般に眼鏡のレンズは一定な規格を持つ円形の形態に生産され眼鏡の縁の形態に合わせて設計した後、その設計された部位をレンズの研磨装置を使用し研磨することにより仕上げの処理がされるのであるが、通常に眼鏡のレンズはグラス又はプラスチックが主種になり、研磨時微細な粒子の形態で粉砕された粉末が形成されるから研磨の過程中研磨機が磨耗され珪砂等が離れ出されることも発生する。
【0005】
特に眼鏡のレンズの研磨時、研磨機とレンズとの間に摩擦による熱の発生を抑制し、粉末の飛散を防ぐために研磨水を眼鏡レンズの研磨装置に供給する。この研磨水とスラッジが混合されそのまま下水口に排出される。又、研磨水の貯蔵槽に加工済の研磨水を一定時間放置しスラッジを沈殿させた後研磨水とスラッジとを分離し各々別に廃棄処分したりした。
【0006】
現在、眼鏡店で通常に使用される方式としては眼鏡レンズの研磨装置の下部に研磨水が貯蔵される貯蔵槽を設置し、貯蔵槽から研磨水を研磨機に供給する水中ポンプが設置された方式が挙げられる。
【0007】
レンズの粉末が水に混合された研磨水は泥のようにスラッジ化され下水口をよく塞ぎ、それにより水質汚染の主要な問題の一つに作用する。又、研磨水(汚廃水)を貯蔵する貯蔵槽を設置しない状態で直水(水道管から直接出る水)を使用し研磨水をそのまま下水道に排出させると、これも水質汚染の直接的な原因になる。又、研磨水の使用が一回に限定され水の消費が増加され経済的な負担にもなる。
【0008】
前記のような研磨水の処理上の問題点を解決するために従来研磨水を再生し研磨水から研磨粉末を除去する研磨水の再生装置が開発された。開発された研磨水の再生装置の中、特許文献1等が挙げられる。
【0009】
【特許文献1】韓国出願公開第10−2001−35524号公報
【特許文献2】韓国出願公開第20−1999−41783号公報
【特許文献3】韓国特許第10−680653号公報
【特許文献4】特開2003−266307号公報
【特許文献5】特開平3−232510号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、前記の特許文献1は、単純にフィルターを通じた研磨水の自由落下により、レンズの研磨時に発生される異物質を研磨水と分離するものであるから、フィルターの上部に積層されスラッジ化された微細な粉末形態の異物質がフィルターを通じた研磨水の自由落下を妨害し濾過の効率が低下される問題もあったのである。
【0011】
それにフィルターの上部に積層されるスラッジの除去及び処理が容易ではない問題点がありスラッジに水分が残存し液体化することによりスラッジを除去してからもフィルターにスラッジが残されているので、フィルターの濾過機能が麻痺される問題点もあった。即ち、濾過時間が長くなり、研磨水が濾過されていないまま貯蔵槽から溢れ出される且つ集水槽に研磨水が円滑に供給できないのでレンズの研磨作業時研磨水が供給できない問題点等もあったのである。又、フィルターの交替時期などが分かりにくい、確実なスラッジの除去には限界があった。
【0012】
これらの問題点のため現在開発された眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの再生装置は幅広く実用化できない状態である。
【0013】
本発明の目的は上記した問題を解決するためのことであり、大きさのコンパクト化で設置の空間に拘らず、自由落下の方式ではなくエアポンプの力によってスラッジを水からフィルタリングし、研磨水の再生効率及びスラッジの除去効率を高められ、研磨水からスラッジを除去するフィルターが相当の期間交替しないまま使用できる眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置を提供することである。
【0014】
本発明の他の目的はフィルターに収集されたスラッジを除去する時期が感知できるようにアラーム装置を取り付けフィルターの交替時期を自動に知らせる眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置を提供することである。
【0015】
本発明のもう一つの他の目的はフィルターを自由に誰も容易に脱付着させることができる眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の目的を達成するための本発明にかかる眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置は眼鏡レンズを研磨する眼鏡レンズの研磨装置から発生された研磨水を再生する研磨水の再生及びスラッジの除去装置で、前記眼鏡レンズの研磨装置から排出された研磨水を収集する収集槽;前記収集槽の研磨水を空気圧によってバッグフィルターに噴射するエアポンプ;前記エアポンプに空気圧を伝達するエアコンプレッサ;前記エアコンプレッサからエアポンプに伝達される空気圧をオンオフさせるソレノイドバルブ;前記エアポンプによって伝達された研磨水から眼鏡レンズの粉末(スラッジ)を除去し、研磨水を濾過させるバッグフィルター(bag filter);前記バッグフィルターによって濾過された研磨水が貯蔵される貯蔵槽;及び前記貯蔵槽の研磨水を再度前記眼鏡レンズの研磨装置に引き上げる水中ポンプ;を含む。
【0017】
本発明の望ましい実施例によると、前記収集槽の一側に水位調節センサーが設置され、前記水位調節センサーの信号によって音の発生するベルが設置される。
【0018】
本発明の望ましい実施例によると、前記収集槽から研磨水が溢れ出すことを防止し、研磨水が貯蔵槽側に排出されるように前記収集槽の一側面には排出口が設けられる。
【0019】
本発明の望ましい実施例によると、前記バッグフィルターはねじ山が設けられた下部キャップに固定され、前記下部キャップはねじ山が設けられた上部キャップとねじ結合される。
【0020】
本発明の望ましい実施例によると、前記バッグフィルターの上部はリングに巻かれ、前記リングと前記バッグフィルターとは固定キャップによって固定される。
【0021】
本発明の望ましい実施例によると、前記エアポンプはエアダイアフラムポンプである。
【発明の効果】
【0022】
以上のように本発明の眼鏡レンズの研磨水の再生装置は研磨水の使用を繰り返すことができるので節水の効果があり、その大きさもコンパクト化され設置空間の制約などの問題が解決できるし、エアポンプの空気圧を用い研磨水からスラッジを分離するのでスラッジの除去効率が極めて高い、バッグフィルターを用いその内部のスラッジを除去するので掃除も簡単である。
【0023】
また、水位調節センサーを取付けバッグフィルターの交替時期ないしスラッジの除去時期を知らせ、収集槽に別の排出口を設けられ収集槽から研磨水が溢れ出すことも防止できるから使用者がもっとも便利に且つ簡便に利用できる。
【0024】
更に、バッグフィルターによって完璧にスラッジが除去できるので、従来のように廃スラッジを無断放流することにより環境汚染の発生する問題も解決できるし、眼鏡レンズの研磨装置の作動(start/stop)スイッチと電気的に連結されているので研磨装置の作動スイッチの作動だけで研磨水の再生過程が行われる自動化工程も可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1は本発明にかかる眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置の概念断面図である。図1を参照すると、本発明にかかる眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置100は眼鏡レンズの研磨装置2の下端に設置され、眼鏡レンズ1の研磨から発生された研磨水を再生する。即ち、眼鏡レンズの研磨粉末(スラッジ)を分離及び除去することになる。
【0026】
図のように本発明の眼鏡レンズの研磨水の再生装置100は収集槽10、ソレノイドバルブ12、エアポンプ14、エアコンプレッサ16、貯蔵槽18、バッグフィルター20、及び水中ポンプ28を含む。眼鏡レンズ1の研磨時、粉のような状態の眼鏡レンズの粉末が発生され、これらの眼鏡レンズの粉末を除去すると共に眼鏡レンズと研磨機との摩擦により発生される熱を冷やすため、水が眼鏡レンズの表面にかけられる。眼鏡レンズの粉末が混合された水の研磨水は排出管5を通じて眼鏡レンズの研磨装置2から排出される。
【0027】
本発明の眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置での研磨水の再生過程は次のようになる。
まず、排出管5を通じて排出された研磨水は収集槽10に集まり、前記収集槽10に集まった研磨水はソレノイドバルブ12が開けられるとエアポンプ14の空気圧でバッグフィルター20に噴射される。研磨水はバッグフィルター20を通過してからスラッジ(レンズの粉末)が濾過され、濾過された清水は貯蔵槽18に集まるようになる。前記貯蔵槽18では水中ポンプ28が設置され、前記水中ポンプ28の力で流入管6を通じてきれいに浄化された研磨水が再度、眼鏡レンズの研磨装置2にある眼鏡レンズ1に供給される。本発明にかかる眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置100は、研磨水が眼鏡レンズの研磨装置2、収集槽10、エアポンプ14、バッグフィルター20、貯蔵槽18の順に循環し、前記バッグフィルター20からスラッジ(レンズの粉末)が濾過される構造である。
【0028】
前記ソレノイドバルブ12は電気力によってオンオフされるバルブでエアコンプレッサ16とエアポンプ14との間に設けられエアフィルター14に伝達される空気圧をオンオフさせる。
【0029】
前記ソレノイドバルブ12は眼鏡レンズの研磨装置2の作動(start/stop)スイッチ(図示しない)と電気的に連結されている。使用者が眼鏡レンズの研磨装置2を作動(start/stop)させると(作動(start/stop)スイッチON)、ソレノイドバルブ12も同時に開けられ、これに従ってエアポンプ14は空気圧で収集槽10に集まった研磨水をバッグフィルター20に噴射することになる。逆に眼鏡レンズの研磨装置2の作動(start/stop)スイッチが自動にオフされると(OFF)、ソレノイドバルブ12も同時に閉められ、これに従ってバッグフィルター20への研磨水の移動も止まるようになる。
前記エアポンプ14はエアコンプレッサ16の空気圧によって収集槽10内の研磨水をバッグフィルター20に噴射する役割をする。
【0030】
本発明でエアポンプを用いた理由は通常の従来研磨水の濾過方式が自由落下による方式であるが、このような方式を使用する場合には研磨水からスラッジ(レンズの粉末)を濾過させるにあまりにも時間がかかり過ぎるし、スラッジが濾過されていない状態で濾過器(フィルター)から溢れ出される問題があったからこれを解決するためのことである。
【0031】
即ち、本発明ではエアポンプを用い空気圧で研磨水を強い力でバッグフィルターに噴射させることにより、研磨水がフィルターで淀む時間をほとんどなくすようにし、濾過時間を画期的に短縮するようにすると共に既存の製品のように研磨水がフィルターから溢れ出す問題を解決し、効率的にスラッジが除去できることになる。
【0032】
望ましくは、エアポンプ14は流体に接触せず流体を制御するためにエアダイアフラムポンプが用いられる。
【0033】
本発明でのもう一つの特徴はフィルターとしてバッグフィルター(bag filter)20を採択したことである。バッグフィルター20は通常空気の浄化等に使用されるもので、布で作られたフィルターである。バッグフィルター20は研磨水からスラッジのみ捕集し、水はそのまま通過させ貯蔵槽18に集まることになる。バッグフィルター20は布で作られたので、扱いが易いし、簡単に分離し内部に捕集されたスラッジを処理することができる。
【0034】
貯蔵槽18に集まる水は水中ポンプ28の駆動で再度流入管6を通じて眼鏡レンズの研磨装置2に送られる。
【0035】
本発明にかかる眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置100は眼鏡レンズの研磨装置2に付着された作動(start/stop)スイッチ(図示しない)のオンオフ信号によって自動にオンオフされる自動システムであ。即ち、眼鏡レンズの研磨装置2の作動(start/stop)スイッチがオンオフされることにより眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置100がオンオフされることになる。これはソレノイドバルブ12と水中ポンプ28とが全部眼鏡レンズの研磨装置2の作動(start/stop)スイッチと電気的に連結されているからである。従って、眼鏡レンズの研磨装置2の作動(start/stop)スイッチをオンすると、ソレノイドバルブ12と水中ポンプ28とがオン(on)され研磨水の再生及び循環が行われ、眼鏡レンズの研磨装置2の作動(start/stop)スイッチが自動にオフされると、ソレノイドバルブ12と水中ポンプ28ともオフ(off)され研磨水の再生及び循環が自動にとまることになる。
【0036】
ところで若しバッグフィルター20にスラッジ(レンズの粉末)が全部満たされると、研磨水はバッグフィルター20に移動しないで収集槽10に集まり、収集槽10から溢れ出すことになる。これを防止するために本発明では収集槽10の一側面に排出口11が設けられる。前記排出口11は収集槽10の研磨水を貯蔵槽18にすぐ送るための用度であり、収集槽10に集まった研磨水が一定水位まで上がってくると排出口11を通じてすぐ貯蔵槽18に排出されることになる。
【0037】
一方、収集槽10の側面には水位調節センサー30が追加に設けられ、これも収集槽10から研磨水が溢れ出すことを防止するためのものである。
前記バッグフィルター20が塞がり前記収集槽10内の研磨水が一定水位まで上がってくると、前記水位調節センサー30がこれを感知し一側に付着されたベル32で信号を伝達することになる。これに従って、自動にベル32が鳴と、使用者はバッグフィルター20にスラッジが満たされたことを認知し、前記バッグフィルター20を分離してから内部に捕集されたスラッジを除去することができる。
【0038】
一方、前記収集槽10の研磨水が貯蔵槽18へ溢れ出す且つ長時間の使用で貯蔵槽18の研磨水(水)を交替する必要がある場合のために前記貯蔵槽18の一側に排出穴19及び排出用バルブ17が設けられる。前記貯蔵槽18の研磨水を交替する際に前記排出用バルブ17を開け、前記排出穴19を通じてから研磨水の排出が可能になる。
【0039】
図2は本発明の望ましい一つの実施例によるバッグフィルターの固定方式を図示する断面図であり、図3は図2のバッグフィルターの固定方式で用いられるリングと固定キャップの形態を図示した斜視図である。
【0040】
図2及び図3を参照すると、バッグフィルター20の上部をリング22に包んだ後、固定キャップ21でバッグフィルター20をリング22に固定させる。前記固定キャップ21は側面の蝶ナットを用い確り締めることができる。
【0041】
図4は本発明の望ましい他の実施例にかかるバッグフィルターの固定方式を図示する断面図である。図4の方式はより簡便にバッグフィルターの固定ができるのである。
【0042】
図4を参照すると、バッグフィルター20はねじ山24aが形成された下部キャップ24に固定され、前記下部キャップ24を回転させねじ山23aが形成された上部キャップ23とねじ結合させることによって、より簡便に前記バッグフィルター20の着脱ができる。
【0043】
図4には前記下部キャップ24の内面にねじ山24aが形成され、上部キャップ23の外面にせねじ山23aが形成されている様子を図示したのであるが、これに限らず下部キャップの外面にねじ山が形成され、上部キャップの内面にねじ山が形成されることができることは言うまでもない。
【0044】
図5は、本発明の他の例にかかる眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置の概略断面図である。図5に示した装置が、エアポンプ14の空気を貯蔵槽18の研磨水に供給する空気供給管14Aを備え、空気供給管14Aを通る空気の量は弁14Bによって調整される点、並びに図5に示した装置が、水中ポンプ28によって流入管6を通して研磨装置2へ流される浄化された研磨水の一部を、貯蔵槽18の上部から貯蔵槽18の内壁に沿わせて貯蔵槽18内に供給する研磨水供給分岐管6Aを備え、浄化された研磨水が流入管6と研磨水供給分岐管6Aとに分配される量はコック弁6Bによって調整される点以外は、図5に示した装置は図1に示した装置と同じである。
貯蔵槽18の研磨水に供給される空気によって研磨水が撹拌されるので、貯蔵槽18の底部へのスラッジの堆積や貯蔵槽18の内壁へのスラッジの付着を抑制でき、スラッジを早く除去できる。
また、貯蔵槽18の上部から貯蔵槽18の内壁に沿わせて供給される浄化された研磨水の一部によって、貯蔵槽18の内壁へのスラッジの付着をより一層抑制できる。
なお、図5において、空気が排出される箇所は1箇所しか示されていないが、複数箇所から空気が排出されてもよいことは勿論である。また、図5に示していないが、バッグフィルター20を囲む貯蔵槽18の内壁の上部に沿って、浄化された研磨水が通る通路が設けられており、この通路と内壁との間に隙間が形成され、この隙間に、浄化された研磨水が落ちるので、貯蔵槽18の内壁に沿って、浄化された研磨水が流れ落ちる。
【0045】
以上、本発明の望ましい他の実施例にかかる眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置に対し詳述した。上述の実施例は本発明にかかる一つの実施例に過ぎない、当該技術分野で通常の知識を持つ人により本発明の技術的な思想の範囲内で多様な修正及び変更が可能であることは言うまでもない。このような多様な修正及び変更も本発明の技術的な思想の範囲内ならば上述された本発明の請求範囲に属することにする。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の望ましい実施例にかかる眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置の概略断面図である。
【図2】本発明の望ましい一実施例にかかるバッグフィルターの固定方式を図示する断面図である。
【図3】図2のバッグフィルターの固定方式に使用されるリングと固定キャップの態様を図示した斜視図である。
【図4】本発明の望ましい他の実施例にかかるバッグフィルターの固定方式を図示する断面図である。
【図5】本発明の他の例にかかる眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置の概略断面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 眼鏡レンズ
2 眼鏡レンズの研磨装置
5 排出管
6 流入管
6A 研磨水供給分岐管
6B コック弁
10 収集槽
11 排出口
12 ソレノイドバルブ
14 エアポンプ
14A 空気供給管
14B 弁
16 エアコンプレッサ
17 排出用バルブ
18 貯蔵槽
19 排出穴
20 バッグフィルター
21 固定キャップ
22 リング
23 上部キャップ
23a ねじ山
24 下部キャップ
24a ねじ山
28 水中ポンプ
30 水位調節センサー
32 ベル
100 眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼鏡レンズを研磨する眼鏡レンズの研磨装置から発生された研磨水を再生し、スラッジを除去する眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置において、
前記眼鏡レンズの研磨装置に取付けられ、眼鏡レンズの研磨装置2をオンオフさせる作動スイッチ;
前記眼鏡レンズの研磨装置から排出された研磨水を収集する収集槽;
前記収集槽の研磨水を空気圧の力によってバッグフィルターに噴射するエアポンプ;
前記エアポンプに空気圧を伝達するエアコンプレッサ;
前記エアコンプレッサからエアポンプに伝達する空気圧をオンオフするソレノイドバルブ;
前記エアポンプによって伝達された研磨水から眼鏡レンズの粉末を除去し、研磨水を濾過させるバッグフィルター;
前記バッグフィルターから濾過された研磨水が貯蔵される貯蔵槽;及び
前記貯蔵槽の研磨水を再度前記眼鏡レンズの研磨装置に引き上げる水中ポンプ;を含み、
前記ソレノイドバルブ及び前記水中ポンプは前記眼鏡レンズの研磨装置の作動スイッチと電気的に連結され、眼鏡レンズの研磨装置の作動スイッチがオンオフされることによってソレノイドバルブと水中ポンプとがオンオフされ、前記収集槽から研磨水が溢れ出すことを防止し研磨水を貯蔵槽に排出されるように前記収集槽の一側面には排出口が設けられる
ことを特徴とする眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置。
【請求項2】
眼鏡レンズを研磨する眼鏡レンズの研磨装置から発生された研磨水を再生し、スラッジを除去する眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置において、
前記眼鏡レンズの研磨装置に取付けられ、眼鏡レンズの研磨装置をオンオフさせる作動スイッチ;
前記眼鏡レンズの研磨装置から排出された研磨水を収集する収集槽;
前記収集槽の研磨水を空気圧の力によってバッグフィルターに噴射するエアポンプ;
前記エアポンプに空気圧を伝達するエアコンプレッサ;
前記エアコンプレッサからエアポンプに伝達する空気圧をオンオフするソレノイドバルブ;
前記エアポンプによって伝達された研磨水から眼鏡レンズの粉末を除去し研磨水を濾過させるバッグフィルター;
前記バッグフィルターから濾過された研磨水が貯蔵される貯蔵槽;及び
前記貯蔵槽の研磨水を再度前記眼鏡レンズの研磨装置に引き上げる水中ポンプ;を含み、
前記ソレノイドバルブ及び前記水中ポンプは前記眼鏡レンズの研磨装置の作動スイッチと電気的に連結され、眼鏡レンズの研磨装置の作動スイッチがオンオフされることによってソレノイドバルブと水中ポンプとがオンオフされ、
前記バッグフィルターはねじ山が設けられた下部キャップに固定され、
前記下部キャップはねじ山が設けられた上部キャップとねじ結合される
ことを特徴とする眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置。
【請求項3】
眼鏡レンズを研磨する眼鏡レンズの研磨装置から発生された研磨水を再生し、スラッジを除去する眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置において、
前記眼鏡レンズの研磨装置に取付けられ、眼鏡レンズの研磨装置をオンオフさせる作動スイッチ;
前記眼鏡レンズの研磨装置から排出された研磨水を収集する収集槽;
前記収集槽の研磨水を空気圧の力によってバッグフィルターに噴射するエアポンプ;
前記エアポンプに空気圧を伝達するエアコンプレッサ;
前記エアコンプレッサからエアポンプに伝達する空気圧をオンオフするソレノイドバルブ;
前記エアポンプによって伝達された研磨水から眼鏡レンズの粉末を除去し研磨水を濾過させるバッグフィルター;
前記バッグフィルターから濾過された研磨水が貯蔵される貯蔵槽;及び
前記貯蔵槽の研磨水を再度前記眼鏡レンズの研磨装置に引き上げる水中ポンプ;を含み、
前記ソレノイドバルブ及び前記水中ポンプは前記眼鏡レンズの研磨装置の作動スイッチと電気的に連結され、眼鏡レンズの研磨装置の作動スイッチがオンオフされることによってソレノイドバルブと水中ポンプとがオンオフされ、
前記バッグフィルターの上部はリングに巻かれ、前記バッグフィルターは固定キャップによって固定される
ことを特徴とする眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置。
【請求項4】
前記エアポンプの空気を前記貯蔵槽の研磨水に供給する空気供給管を備える
請求項1〜3のいずれか1つに記載の眼鏡レンズの研磨水の再生及びスラッジの除去装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−160724(P2009−160724A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−209693(P2008−209693)
【出願日】平成20年8月18日(2008.8.18)
【特許番号】特許第4237816号(P4237816)
【特許公報発行日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【出願人】(508250198)
【出願人】(508250187)
【出願人】(508250316)
【Fターム(参考)】