説明

着うた・着メロディー再生システム、方法、プログラム及び携帯電話機

【課題】発信時に発信者が指定する着うた等を着信側端末で迅速に再生する。
【解決手段】着うた等番号、着うた等データ格納先フォルダを一覧情報として記載するデータベース135と、着信側端末からの着うた等番号をキーとした検索要求に応じてデータベースを参照し該当する着うた等を読み出し着うた等を小分けして検索要求のあった着信側端末に逐次配信するサーバ134と、発信側端末から予めサーバに接続し着信側端末で鳴動する着うた等をデータベースから選択し該当する着うた等番号を付加した発信制御信号を着信側端末に通知する着うた番号選択・発信手段122,123と、着信側端末に通知された発信制御信号を基に着信、着うた等番号の付加がある場合に着信側端末からサーバに接続し着うた等番号をキーとした検索要求を行わせサーバから小分けされて逐次配信された着うた等を着信側端末で受信しながら再生する受信・再生手段114,115とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は着うた、着メロディーを再生する携帯電話機に関する。特に、本発明は、通話通信発信時に発信側端末から発信者が指定する着うた・着メロディーを着信側端末へ送信する着うた・着メロディー再生システム、方法、プログラム及び携帯電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の端末の着信メロディー、着うたの再生システムは、着信側端末にデータをローカルに格納し、着信側端末がどの着メロディー・着うたを鳴動させるかを選択するものであった。
基本的に着信者が聞いて楽しむというもので、発信者はサービスの当事者としては対象外で、蚊帳の外である。
【0003】
また、現在ある事業者がサービスしている「メロディーコール」は、着信者が選択したリングバックトーン(着信音)を、呼び出し中に発信者に聞かせるもので、ある意味では、発信者が楽しむ側面があるものの、発信者の嗜好にて曲選択を行うものである。
さらに、類似のサービスとして「着もじ」というものがある。これは、発信者が自由にテキストメッセージを付加して、着信側端末が着信する際に画面表示を行うものである。
【0004】
これについては、発信者が意図していた情報を送信するという意味では、サービスのメイン対象は発信者であるが、付加できる情報は短いテキストのみで娯楽性に欠ける。
上記のような従来技術に対して、通話通信発信時に発信側端末から発信者が指定する着うた・着メロディーを着信側端末へ送信し再生したいという課題がある。
このような課題に関連して従来技術として以下に挙げるものがある。
【0005】
従来、発信者側による着信側の着信メロディー指定の方法を提供するため、発信者側からの着信メロディー指定方法は、携帯電話機と基地局機能を持つ発着信管理センタを有する移動体通信サービスにおける着信メロディー指定方法において、発信側携帯電話機が、予めダウンロードされた発着信管理センタの加入者端末着信メロディー管理テーブルに登録されている着信先の着信メロディー情報を選択し、発呼情報に付加して発信し、発呼情報を受信した発着信管理センタが、発呼情報に付加されている着信先の着信メロディー情報を抽出し、加入者端末の着信メロディー管理テーブルに登録されていることを確認し、その発呼情報を着信側携帯電話機に発信し、着信側携帯電話機が、受信した発呼情報から着信メロディー情報を抽出し、予め発着信管理センタに登録し、ダウンロードされた着信メロディーにより着信側携帯電話機を鳴動するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1では、ダウンロードされた着信メロディーにより着信側携帯電話機を鳴動するようにしてあるので、着信メロディーのファイルサイズが大きい場合にはダウンロードを終わるまで時間がかかるので違和感が生じるという問題がある。
また、従来、着信側の電話機の着信報知動作を、発信者の意図に応じて変化させるため、通信システムによれば、携帯電話機と登録サーバとの間で登録処理を行うことによって、携帯電話機の電話番号に対応する指定データ(着信メロディーデータ、画像データ、テキストデータなど)がデータベースサーバに格納され、携帯電話機から発呼された際には、交換機によって、携帯電話機の電話番号に対応づけてデータベースサーバに格納された指定データが取得され、取得された指定データが、着呼信号と共に発信先の携帯電話機へ送信され、携帯電話機において、着呼信号とともに送信された指定データが再生出力されるものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
しかしながら、上記特許文献2では、着呼信号とともに送信された指定データが再生出力されるが、前述と同様に、送信された指定データが再生出力されるまでに時間がかかると違和感が生じるという問題がある。
また、従来、発呼の際に使用する着信メロディーを予め登録することなく、ネットワークサーバに格納されている複数の着信メロディーの中から所望の着信メロディーを適宜選択して指定可能とすることにより、多種多様の着信メロディーを発呼の都度任意に指定可能なシステムを提供するため、ネットワークサーバには複数の着信メロディーが格納されており、発呼する際、発呼者は発呼側の携帯電話機から着信者の着信メロディーをネットワークサーバの着信メロディリストから選択し、選択した着信メロディーに該当するIDを発呼信号とともにネットワークへ送信し、ネットワークサーバは、指定されたIDから着信メロディーデータを読み出し、着呼者の携帯電話機へ送信するものもある(例えば、特許文献3参照)。
【0008】
しかしながら、上記特許文献3では、ネットワークサーバが、指定されたIDから着信メロディーデータを読み出し、着呼者の携帯電話機へ送信するものもあるが、前述と同様に、着信メロディーデータの再生に時間がかかると違和感が生じるという問題がある。
【0009】
【特許文献1】特開2002−135420号公報
【特許文献2】特開2003−174511号公報
【特許文献3】特開2005−160023号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明は上記問題点に鑑みて、通話通信発信時に発信者側から発信者が指定する着うた・着メロディーを着信側端末へ送信し迅速に再生する着うた・着メロディー再生システム、方法、プログラム及び携帯電話機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は前記問題点を解決するために、通話通信発信時に発信側端末から発信者が指定する着うた・着メロディーデータを着信側端末へ送信し再生する着うた・着メロディー再生システムにおいて、着うた・着メロディー番号、それに対応する着うた・着メロディーデータ格納先フォルダが一覧情報として記載されているネットワーク上の着うた・着メロディーデータベースと、前記着信側端末からの着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求に応じて、前記着うた・着メロディーデータベースを参照した上で該当する着うた・着メロディーデータを読み出し、読み出された着うた・着メロディーデータを小分けして検索要求のあった前記着信側端末に逐次配信するネットワーク上の着うた・着メロディーサーバと、前記発信側端末から予め前記着うた・着メロディーサーバに接続し、前記着信側端末で再生することを要求する着うた・着メロディーデータを前記着うた・着メロディーデータベースから選択し、該当する着うた・着メロディー番号を付加した発信制御信号を、ネットワークを経由して、前記着信側端末に通知する着うた・着メロディー番号選択・発信手段と、ネットワークを経由して前記着信側端末に通知された発信制御信号を基に着信があり、着うた・着メロディー番号の付加があると判断した場合には、前記着信側端末から前記着うた・着メロディーサーバに接続し、着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求を行い、前記着うた・着メロディーサーバから小分けされて逐次配信された着うた・着メロディーデータを前記着信側端末で受信し、着うた・着メロディーデータを受信しながら再生する着うた・着メロディー受信・再生手段とを備えることを特徴とする着うた・着メロディー再生システムを提供する。
【0012】
さらに、前記着うた・着メロディーサーバは検索された着うた・着メロディーデータを小分けしたデータをストリーミング方式で配信する際に、小分けしたデータを圧縮処理し、前記着うた・着メロディー受信・再生手段は小分けして受信した着うた・着メロディーデータの圧縮を解凍して再生を行う。
さらに、前記着うた・着メロディーサーバに課金サーバの機能を連携させることにより、発信者が着うた・着メロディー番号を付加して発信する毎に、課金を行う。
【0013】
さらに、前記着信側端末では前記発信側端末から着うた・着メロディー番号が付加された発信制御信号を受信しても前記着うた・着メロディーサーバに接続せずに通常の着うた・着メロディーデータを鳴動させる。
さらに、前記着信側端末では、発信者別に、前記発信側端末から着うた・着メロディー番号が付加された発信制御信号を受信しても前記着うた・着メロディーサーバに接続せずに通常の着うた・着メロディーデータを再生させる。
【0014】
さらに、本発明は、通話通信発信時に発信側端末から発信者が指定する着うた・着メロディーデータを着信側端末へ送信し再生する着うた・着メロディー再生システムにおいて、前記発信側端末からネットワーク上の着うた・着メロディーサーバに対して前記着信側端末で再生する着うた・着メロディーデータを要求する工程と、前記着うた・着メロディーサーバでは着うた・着メロディー番号、それに対応する着うた・着メロディーデータ格納先フォルダが一覧情報として記載されているネットワーク上の着うた・着メロディーデータベースから要求された着うた・着メロディーデータを選択し該当する着うた・着メロディー番号を付加した発信制御信号を、ネットワークを経由して、前記着信側端末に通知する工程と、ネットワークを経由して前記着信側端末に通知された発信制御信号を基に着信があり、着うた・着メロディー番号の付加があると判断した場合には、前記着信側端末から前記着うた・着メロディーサーバに対して着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求を行い、前記着うた・着メロディーサーバから小分けされて逐次配信された着うた・着メロディーデータを前記着信側端末で受信し、着うた・着メロディーデータを受信しながら再生する工程とを備えることを特徴とする着うた・着メロディー再生方法を提供する。
【0015】
さらに、本発明は、通話通信発信時に発信側端末から発信者が指定する着うた・着メロディーデータを着信側端末へ送信し再生する着うた・着メロディー再生プログラムにおいて、前記発信側端末からネットワーク上の着うた・着メロディーサーバに対して前記着信側端末で再生する着うた・着メロディーデータを要求する手順と、前記着うた・着メロディーサーバでは着うた・着メロディー番号、それに対応する着うた・着メロディーデータ格納先フォルダが一覧情報として記載されているネットワーク上の着うた・着メロディーデータベースから要求された着うた・着メロディーデータを選択し該当する着うた・着メロディー番号を付加した発信制御信号を、ネットワークを経由して、前記着信側端末に通知する手順と、ネットワークを経由して前記着信側端末に通知された発信制御信号を基に着信があり、着うた・着メロディー番号の付加があると判断した場合には、前記着信側端末から前記着うた・着メロディーサーバに対して着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求を行い、前記着うた・着メロディーサーバから小分けされて逐次配信された着うた・着メロディーデータを前記着信側端末で受信し、着うた・着メロディーデータを受信しながら再生する手順とを備えることを特徴とする着うた・着メロディー再生プログラムを提供する。
【0016】
さらに、本発明は、通話通信発信時に発信側端末から発信者が指定する着うた・着メロディーデータを着信側端末へ送信し再生する携帯電話機において、前記着信側端末からの着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求に応じて、着うた・着メロディー番号、それに対応する着うた・着メロディーデータ格納先フォルダが一覧情報として記載されているネットワーク上の着うた・着メロディーデータベースを参照した上で該当する着うた・着メロディーデータを読み出し、読み出された着うた・着メロディーデータを小分けして検索要求のあった前記着信側端末に逐次配信するネットワーク上の着うた・着メロディーサーバに前記発信側端末から予め接続し、前記着信側端末で再生することを要求する着うた・着メロディーデータを前記着うた・着メロディーデータベースから選択し、該当する着うた・着メロディー番号を付加した発信制御信号を、ネットワークを経由して、前記着信側端末に通知する着うた・着メロディー番号選択・発信手段と、ネットワークを経由して前記着信側端末に通知された発信制御信号を基に着信があり、着うた・着メロディー番号の付加があると判断した場合には、前記着信側端末から前記着うた・着メロディーサーバに接続し、着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求を行い、前記着うた・着メロディーサーバから小分けされて逐次配信された着うた・着メロディーデータを前記着信側端末で受信し、着うた・着メロディーデータを受信しながら再生する着うた・着メロディー受信・再生手段とを備えることを特徴とする携帯電話機を提供する。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明によれば、発信側端末からネットワーク上の着うた・着メロディーサーバに対して着信側端末で再生する着うた・着メロディーデータを要求し、着うた・着メロディーサーバでは着うた・着メロディー番号、それに対応する着うた・着メロディーデータ格納先フォルダが一覧情報として記載されているネットワーク上の着うた・着メロディーデータベースから要求された着うた・着メロディーデータを選択し該当する着うた・着メロディー番号を付加した発信制御信号を、ネットワークを経由して、着信側端末に通知し、ネットワークを経由して着信側端末に通知された発信制御信号を基に着信があり、着うた・着メロディー番号の付加があると判断した場合には、着信側端末から着うた・着メロディーサーバに対して着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求を行い、着うた・着メロディーサーバから小分けされて逐次配信された着うた・着メロディーデータを着信側端末で受信し、着うた・着メロディーデータを受信しながら再生するようにしたので、発信者側の遊び心を動かし、また通話時には着うた・着メロディーの内容に関して話がはずむなどにより携帯電話機の利用拡大を図ることが可能になるのみならず、ストリーミング再生により着うた・着メロディーの鳴動開始までの時間を短くすることが可能になる。換言すれば、着うた・着メロディーのように音楽データとなるとファイルサイズが大きくなるため、ダウンロードを終えてから再生を行う通常のダウンロードでは、着信があっても着うた・着メロディーの鳴動までに数十秒かかり、違和感が生じてしまうため、着うた・着メロディーのストリーミング再生が有効となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る着うた・着メロディー再生システムの概略構成を示すブロック図である。本図に示すように、着うた・着メロディー再生システムは複数の携帯電話機101、102、…とネットワーク103からなり、複数の携帯電話機101、102では、ネットワーク103を介して相互に通話及び通信を行うと共に通話及び通信発信時に発信者側端末から発信者が指定する着うたを着信側端末に迅速に送信する動作をプログラムで実行する。
【0019】
代表例として、携帯電話機101は着信を受ける側の着信側端末であり、携帯電話機102は発信する側の発信側端末であり、ネットワーク103は携帯電話機101、102で通話及び通信を行うために通信事業者が管理するネットワークである。
ここで、携帯電話機101には、着信側端末として、伝送手段111、着信手段112、着うた・着メロディーサーバ接続手段113、ストリーミング受信手段114及び着うた・着メロディー再生手段115が設けられる。
【0020】
伝送手段111は携帯電話機101がネットワーク103と通信を行うために必要な基本的な伝送処理を行う。
着信手段112は伝送手段111経由でネットワーク103から通知された発信制御信号を判別し着信があったか否かと、発信者側が着うた・着メロディー番号を付加して発信しているか否かを判断する。
【0021】
着うた・着メロディーサーバ接続手段113は、着信手段112にて、着信があり、かつ、発信者側が着うた・着メロディー番号を付加して発信していると判断した場合に、伝送手段111を経由して、後述する着うた・着メロディーサーバ134に接続を行う。
ストリーミング受信手段114は、後述するストリーミング配信手段134Aより小分けされて逐次配信された着うた・着メロディーを受信する。
【0022】
着うた・着メロディー再生手段115は、ストリーミング受信手段114にて小分けされた着うた・着メロディーのデータを逐次受信する毎に携帯電話機101の着信側端末のスピーカ(図示しない)にて鳴動させる、換言すれば、着うた・着メロディーのデータを受信しながら再生する、いわゆる、ストリーミング再生を行う。
次に、携帯電話機102には、発信側端末として、伝送手段121、発信手段122及び着うた・着メロディー番号選択手段123が設けられる。
【0023】
伝送手段121は携帯電話機102がネットワーク103と通信を行うために必要な基本的な伝送処理を行う。
発信手段122は、発信者が後述する着うた・着メロディー番号選択手段123で選択した着うた・着メロディーのデータを携帯電話機101の着信側端末のスピーカで鳴動することを要求する場合に、該当する着うた・着メロディー番号を付加して、発信制御信号を、伝送手段111からネットワーク103を経由して携帯電話機101の着信側端末に通知する。
【0024】
着うた・着メロディー番号選択手段123は、発信者が、着信側端末に対して予め後述する着うた・着メロディーサーバ134に接続し、携帯電話機101の着信側端末のスピーカで鳴動することを要求する着うた・着メロディーのデータを後述する着うた・着メロディーデータベース135から選択する手段である。
次に、ネットワーク103には、複数の基地局131、132、コアネットワーク133、着うた・着メロディーサーバ134及び着うた・着メロディーデータベース135が設けられる。
【0025】
基地局131は携帯電話機101と無線通信を行う。
基地局132は携帯電話機102と無線通信を行う。
コアネットワーク133は基地局131と基地局132との間の通信に対して接続管理を行う。
着うた・着メロディーサーバ134は携帯電話機101の着信側端末からの着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求に応じて、着うた・着メロディーデータベース135を参照した上で該当する着うた・着メロディーのデータを読み出す処理を行う。
【0026】
着うた・着メロディーデータベース135は着うた・着メロディー番号と、それに対応する着うた・着メロディー名称、着うた・着メロディーデータ格納先フォルダが一覧情報として記載されている。
着うた・着メロディーサーバ134にはストリーミング配信手段134Aが設けられ、ストリーミング配信手段134Aはストリーミング配信手段134Aにより読み出された着うた・着メロディーのデータを小分けして検索要求のあった携帯電話機101の着信側端末に逐次配信する。
【0027】
図2は図1におけるネットワーク103の着うた・着メロディーデータベース135に保存される着うた・着メロディーの一覧を説明する図である。本図に示すように、着うた・着メロディーデータベース135には着うた・着メロディー番号、着うた・着メロディー名称、着うた・着メロディー格納先フォルダの各欄が設けられ、例えば、着うた・着メロディー番号「123456」の着うた・着メロディーの名称「ジムノペティ」に対して着うた・着メロディーデータ格納先フォルダ「http://aaa.bbb.com/xxxx/xxxx.3gp」、着うた・着メロディー番号「355555」の着うた・着メロディーの名称「ジュピター」に対して着うた・着メロディーデータ格納先フォルダ「http://aaa.bbb.com/xxxx/yyyy.3gp」、着うた・着メロディー番号「498766」の着うた・着メロディーの名称「黒電話」に対して着うた・着メロディーデータ格納先フォルダ「http://aaa.bbb.com/xxxx/zzzz.3gp」、…が保存される。
【0028】
図3は図1における着うた・着メロディー再生システムの一連の動作例を説明するフローチャートである。本図に示すように、ステップS201において、携帯電話機102の発信側端末で、発信者が予め着うた・着メロディーサーバ134に予め接続して携帯電話機101の着信側端末で鳴動させることを要求する着うた・着メロディーのデータを着うた・着メロディー番号選択手段123により選択する。
【0029】
例えば、発信者が着うた・着メロディーの「ジュピター」を着信側端末の携帯電話機101に鳴動させたいとする。発信側端末の携帯電話機102にて、発信者が予め着うた・着メロディーサーバ134に接続して、着信側端末の携帯電話機101で再生させたい着うた・着メロディーのデータを選択する。ここでは、「ジュピター」を着信側端末の携帯電話機101で再生させたいため、該当する着うた・着メロディー番号は「355555」であると認識する。
【0030】
ステップS202において、発信者が着うた・着メロディー番号選択手段123により選択した着うた・着メロディーのデータを携帯電話機101の着信側端末で再生することを要求する場合に、該当する着うた・着メロディーの番号を付加した発信制御信号を、伝送手段111からネットワーク103を介して携帯電話機101の着信側端末に通知する。
例示として、発信手段122にて、発信者が着うた・着メロディー番号選択手段123で選択した着うた・着メロディーのデータを着信側端末の携帯電話機101で再生させたい場合に、該当する着うた・着メロディー番号である「355555」を付加して、発信制御信号を伝送手段111からネットワーク103経由で携帯電話機101に通知する。
【0031】
ステップS203において、携帯電話機101の着信側端末の着信手段112では、伝送手段111からネットワーク103経由で通知された発信制御信号を判別し着信があったか否かと発信者側の携帯電話機102が着うた・着メロディー番号を付加して発信しているか否かを判別する。発信制御信号の着信がなく、又は、発信制御信号の着信があっても着うた・着メロディー番号の付加がない場合には処理を終了する。
【0032】
例示として、着うた・着メロディー番号である「355555」が付加されているので発信者側が着うた・着メロディー番号を付加して発信していると判断する。
ステップS204において、携帯電話機101の着うた・着メロディーサーバ接続手段113では着信手段112にて、着信があり、かつ、発信者側の携帯電話機102が着うた・着メロディー番号を付加して発信していると判断した場合に、伝送手段111を経由して、着うた・着メロディーサーバ134に接続を行う。
【0033】
ステップS205において、ネットワーク103の着うた・着メロディーサーバ134では、携帯電話機101の着信側端末からの着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求に応じて、着うた・着メロディーデータベース135を参照した上で該当する着うた・着メロディーのデータを検索する。ストリーミング配信手段134Aでは、検索された着うた・着メロディーを小分けしたデータをストリーミング方式で配信する。
【0034】
例示として、着うた・着メロディーサーバ134にて、携帯電話機101の着信側端末からの着うた・着メロディー番号「355555」をキーとした検索要求に応じて、着うた・着メロディーデータベース135を参照した上で該当する着うた・着メロディーのデータを検索する。この場合、着うた・着メロディーの名称が「ジュピター」、着うた・着メロディーデータ格納先フォルダが「http://aaa.bbb.com/xxxx/yyyy.3gp」であることがわかる。
【0035】
ステップS206において、携帯電話機101の着信側端末ではストリーミング受信手段114によって小分けした着うた・着メロディーのデータをストリーミング方式で受信する。
例示として、ストリーミング受信手段114にて、着うた・着メロディーサーバ134によって検索された着うた・着メロディーのデータ「ジュピター」をストリーミング方式にて受信する。
【0036】
ステップS207において、携帯電話機101の着信側端末では、着うた・着メロディー再生手段115により、ストリーミング受信手段114によって受信した着信うた・着メロディーのデータの小分けデータを携帯電話機101の着信側端末のスピーカで鳴動させ、受信しながら再生を行う。
例示として、着うた・着メロディー再生手段115では、ストリーミング受信手段114によって受信した着うた・着メロディー「ジュピター」のデータを再生し、携帯電話機101の着信側端末にて鳴動させる。
【0037】
ステップS208において、着うた・着メロディーの鳴動後、着信ユーザの受話操作によって、携帯電話機101の着信側端末と携帯電話機102の発信側端末にて通話が開始され、処理を終了する。
したがって、本発明によれば、発信者が発信時に、着信側端末の携帯電話機で鳴動させたい着うた・着メロディーのデータを、例えば、着うた・着メロディー番号というサイズの小さい情報を付加して発信し、発信者側が着うた・着メロディーのデータを指定し、着信側端末の携帯電話機では当該着うた・着メロディー番号を基にネットワークから着うた・着メロディーの実データをストリーミング方式で受信し鳴動させるので、発信者側の遊び心を動かし、また通話時には着うた・着メロディーの内容に関して話がはずむなどにより携帯電話機の利用拡大を図ることが可能になるのみならず、ストリーミング再生により着うた・着メロディーの再生開始までの時間を短くすることが可能になる。
【0038】
換言すれば、着うた・着メロディーのデータのように音楽データとなるとファイルサイズが大きくなるため、ダウンロードを終えてから再生を行う通常のダウンロードでは、着信があっても着うた・着メロディーのデータの再生までに数十秒かかり、違和感が生じてしまうため、着うた・着メロディーのストリーミング再生が有効となる。
【実施例1】
【0039】
なお、ネットワーク103の着うた・着メロディーサーバ134におけるストリーミング配信手段134Aでは、検索された着うた・着メロディーのデータを小分けしたデータをストリーミング方式で配信する際に、小分けしたデータを、各種コーデックを用いて、圧縮処理し、携帯電話機101の着信側端末におけるストリーミング受信手段114では、小分けして受信した着うた・着メロディーの圧縮を解凍してストリーミング再生を行うようにしてもよい。この圧縮解凍処理により、回線速度が低速である場合にはストリーミング再生がさらに有効となる。
【実施例2】
【0040】
図1におけるネットワーク103の着うた・着メロディーサーバ134に課金サーバの機能を連携させることにより、発信者が着うた・着メロディー番号を付加して発信する毎に、課金を行うようにしてもよい。このように有料サービスの機能を付加することにより、着うた・着メロディーサーバ134等を管理する事業者側の利益拡大にもつながる。
また、着信側端末の携帯電話機101にて発信側端末の携帯電話機102から着うた・着メロディー番号が付加された発信制御信号を受信し、指定された着うた・着メロディーのデータのストリーミング再生を実施する設定、又は、着うた・着メロディー番号が付加された発信制御信号を受信しても着うた・着メロディーサーバ134に接続せずに通常通りローカルに着信側端末の携帯電話機101に設定されている着うた・着メロディーのデータを再生させる設定を自由に選択可能としてもよい。ユーザの好みに応じるためである。
【0041】
また、着信側端末の携帯電話機101で、発信者別に、発信側端末の携帯電話機102から着うた・着メロディー番号が付加された発信制御信号を受信し、指定された着うた・着メロディーのデータのストリーミング再生を実施する設定、又は、着うた・着メロディー番号が付加された発信制御信号を受信しても着うた・着メロディーサーバ134に接続せずに通常通りローカルに着信側端末の携帯電話機101に設定されている着うた・着メロディーのデータを再生させる設定を自由に選択可能としてもよい。ユーザの好みに応じるためである。
【産業上の利用可能性】
【0042】
以上の説明では、携帯電話機の例示を行ったが、これに限定されず、PHS(簡易型携帯電話機)、PDA(携帯情報端末)にも本発明の利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る着うた・着メロディー再生システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1におけるネットワーク103の着うた・着メロディーデータベース135に保存される着うた・着メロディーの一覧を説明する図である。
【図3】図1における着うた・着メロディー再生システムの一連の動作例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0044】
100…着うた・着メロディー再生システム
101、102…携帯電話機
103…ネットワーク
111…伝送手段
112…着信手段
113…着うた・着メロディーサーバ接続手段
114…ストリーミング受信手段
115…着うた・着メロディー再生手段
121…伝送手段
122…発信手段
123…着うた・着メロディー番号選択手段
131、132…基地局
133…コアネットワーク
134…着うた・着メロディーサーバ
134A…ストリーミング配信手段
135…着うた・着メロディーデータベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通話通信発信時に発信側端末から発信者が指定する着うた・着メロディーデータを着信側端末へ送信し再生する着うた・着メロディー再生システムにおいて、
着うた・着メロディー番号、それに対応する着うた・着メロディーデータ格納先フォルダが一覧情報として記載されているネットワーク上の着うた・着メロディーデータベースと、
前記着信側端末からの着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求に応じて、前記着うた・着メロディーデータベースを参照した上で該当する着うた・着メロディーデータを読み出し、読み出された着うた・着メロディーデータを小分けして検索要求のあった前記着信側端末に逐次配信するネットワーク上の着うた・着メロディーサーバと、
前記発信側端末から予め前記着うた・着メロディーサーバに接続し、前記着信側端末で再生することを要求する着うた・着メロディーデータを前記着うた・着メロディーデータベースから選択し、該当する着うた・着メロディー番号を付加した発信制御信号を、ネットワークを経由して、前記着信側端末に通知する着うた・着メロディー番号選択・発信手段と、
ネットワークを経由して前記着信側端末に通知された発信制御信号を基に着信があり、着うた・着メロディー番号の付加があると判断した場合には、前記着信側端末から前記着うた・着メロディーサーバに接続し、着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求を行い、前記着うた・着メロディーサーバから小分けされて逐次配信された着うた・着メロディーデータを前記着信側端末で受信し、着うた・着メロディーデータを受信しながら再生する着うた・着メロディー受信・再生手段とを備えることを特徴とする着うた・着メロディー再生システム。
【請求項2】
前記着うた・着メロディーサーバは検索された着うた・着メロディーデータを小分けしたデータをストリーミング方式で配信する際に、小分けしたデータを圧縮処理し、前記着うた・着メロディー受信・再生手段は小分けして受信した着うた・着メロディーデータの圧縮を解凍して再生を行うことを特徴とする、請求項1に記載の着うた・着メロディー再生システム。
【請求項3】
前記着うた・着メロディーサーバに課金サーバの機能を連携させることにより、発信者が着うた・着メロディー番号を付加して発信する毎に、課金を行うことを特徴とする、請求項1に記載の着うた・着メロディー再生システム。
【請求項4】
前記着信側端末では前記発信側端末から着うた・着メロディー番号が付加された発信制御信号を受信しても前記着うた・着メロディーサーバに接続せずに通常の着うた・着メロディーデータを再生させることを特徴とする、請求項1に記載の着うた・着メロディー再生システム。
【請求項5】
前記着信側端末では、発信者別に、前記発信側端末から着うた・着メロディー番号が付加された発信制御信号を受信しても前記着うた・着メロディーサーバに接続せずに通常の着うた・着メロディーデータを再生させることを特徴とする、請求項1に記載の着うた・着メロディー再生システム。
【請求項6】
通話通信発信時に発信側端末から発信者が指定する着うた・着メロディーデータを着信側端末へ送信し再生する着うた・着メロディー再生方法において、
前記発信側端末からネットワーク上の着うた・着メロディーサーバに対して前記着信側端末で再生する着うた・着メロディーデータを要求する工程と、
前記着うた・着メロディーサーバでは着うた・着メロディー番号、それに対応する着うた・着メロディーデータ格納先フォルダが一覧情報として記載されているネットワーク上の着うた・着メロディーデータベースから要求された着うた・着メロディーデータを選択し該当する着うた・着メロディー番号を付加した発信制御信号を、ネットワークを経由して、前記着信側端末に通知する工程と、
ネットワークを経由して前記着信側端末に通知された発信制御信号を基に着信があり、着うた・着メロディー番号の付加があると判断した場合には、前記着信側端末から前記着うた・着メロディーサーバに対して着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求を行い、前記着うた・着メロディーサーバから小分けされて逐次配信された着うた・着メロディーデータを前記着信側端末で受信し、着うた・着メロディーデータを受信しながら再生する工程とを備えることを特徴とする着うた・着メロディー再生方法。
【請求項7】
通話通信発信時に発信側端末から発信者が指定する着うた・着メロディーデータを着信側端末へ送信し再生する着うた・着メロディー再生プログラムにおいて、
前記発信側端末からネットワーク上の着うた・着メロディーサーバに対して前記着信側端末で再生する着うた・着メロディーデータを要求する手順と、
前記着うた・着メロディーサーバでは着うた・着メロディー番号、それに対応する着うた・着メロディーデータ格納先フォルダが一覧情報として記載されているネットワーク上の着うた・着メロディーデータベースから要求された着うた・着メロディーデータを選択し該当する着うた・着メロディー番号を付加した発信制御信号を、ネットワークを経由して、前記着信側端末に通知する手順と、
ネットワークを経由して前記着信側端末に通知された発信制御信号を基に着信があり、着うた・着メロディー番号の付加があると判断した場合には、前記着信側端末から前記着うた・着メロディーサーバに対して着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求を行い、前記着うた・着メロディーサーバから小分けされて逐次配信された着うた・着メロディーデータを前記着信側端末で受信し、着うた・着メロディーデータを受信しながら再生する手順とを備えることを特徴とする着うた・着メロディー再生プログラム。
【請求項8】
通話通信発信時に発信側端末から発信者が指定する着うた・着メロディーデータを着信側端末へ送信し再生する携帯電話機において、
前記着信側端末からの着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求に応じて、着うた・着メロディー番号、それに対応する着うた・着メロディーデータ格納先フォルダが一覧情報として記載されているネットワーク上の着うた・着メロディーデータベースを参照した上で該当する着うた・着メロディーデータを読み出し、読み出された着うた・着メロディーデータを小分けして検索要求のあった前記着信側端末に逐次配信するネットワーク上の着うた・着メロディーサーバに前記発信側端末から予め接続し、前記着信側端末で再生することを要求する着うた・着メロディーデータを前記着うた・着メロディーデータベースから選択し、該当する着うた・着メロディー番号を付加した発信制御信号を、ネットワークを経由して、前記着信側端末に通知する着うた・着メロディー番号選択・発信手段と、
ネットワークを経由して前記着信側端末に通知された発信制御信号を基に着信があり、着うた・着メロディー番号の付加があると判断した場合には、前記着信側端末から前記着うた・着メロディーサーバに接続し、着うた・着メロディー番号をキーとした検索要求を行い、前記着うた・着メロディーサーバから小分けされて逐次配信された着うた・着メロディーデータを前記着信側端末で受信し、着うた・着メロディーデータを受信しながら再生する着うた・着メロディー受信・再生手段とを備えることを特徴とする携帯電話機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−109800(P2010−109800A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−280850(P2008−280850)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.着うた
2.着メロ
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】