説明

着色廃水の凝集処理方法

【課題】本発明では着色廃水の凝集処理において、色度を大幅に低減し、良好な処理水を得ることが出来る凝集処理方法を提供する。
【解決手段】着色廃水に無機凝集剤とアミジン系凝集剤を添加混合し、必要に応じて5.0〜7.0の範囲にpH調節した後、高分子凝集剤を加えて凝集フロックを生成させ、次いで、生成した凝集フロックを固液分離する。本発明の好ましい態様では、高分子凝集剤がスルホン酸基を含むアニオン性又はノニオン性高分子凝集剤であり、高分子凝集剤を加えて凝集フロックを生成させる際に逐次添加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着色廃水の凝集処理方法に関し、詳しくは、処理水の色度を大幅に低減し得る着色廃水の凝集処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
染色廃水、ダストコントロール用品の洗浄廃水、洗濯廃水、その他、様々な工場施設より発生する着色廃水の凝集処理は、一般的に、無機凝集剤を添加後に、更に、アニオン性高分子凝集剤を添加し、凝集フロックを生成させて凝集沈殿又は加圧浮上させるというものである。そして、浄化された処理水は、河川、海域などに放流されるのが一般的である。
【0003】
従来より、放流水質の規制強化に対処するため、処理装置の改良や廃水処理方法の改善により水質の向上が図られてきた。しかし、着色廃水は、BOD、SS等が規制値を満足していても、色度が高い場合が多く、地域住民に著しい汚染感を与えてしまう場合が多い。そのため、色度の規制が設定される場合があり、着色廃水に対する効率的な脱色が強く望まれている。
【0004】
一般的に、処理水の水質は、凝集分離で用いる硫酸アルミニウム(以下「バンド」と記す)、ポリ塩化アルミニウム(以下「PAC」と記す)、塩化第二鉄などの無機凝集剤の添加量を増加させると向上する。しかし、色度については、ある程度は無機凝集剤の添加で除去できるが、満足できるレベルまで脱色することは困難な場合が多い。更に、着色の原因物質が多様なこと及び廃水中に共存する種々の物質により凝集効果に影響を受けることから安定した脱色性能を得ることが困難な場合が多い。
【0005】
上記のような状況下、処理水の脱色性の向上を図る目的で水溶性カチオン重合体の一種である有機凝結剤の適用が提案されている。有機凝結剤は、分子内に多数のカチオン基を有する高分子電解質であるため、無機凝集剤と同様に被処理水中の懸濁物質の荷電を中和する目的で用いられる。有機凝結剤は、無機凝集剤よりもカチオンの電荷密度が高いため、その凝結作用は無機凝集剤より遥かに大きいという特徴を持っている。また、有機凝結剤は、懸濁物質を中和するだけでなく、負に帯電しているリグニンスルホン酸、フミン酸などの溶解物質と反応して不溶性塩を形成する作用があり、色度及びCODの減少効果も期待される。
【0006】
現在用いられている有機凝結剤の代表的なものとしては、アルキルアミン・エピクロルヒドリン縮合物、アルキレンジクロライドとポリアルキレンポリアミンの縮合物、ジシアンジアミド・ホルマリン縮合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合体などの低分子量かつ強カチオン密度の水溶性ポリマーが挙げられる。
【0007】
上記のような有機凝結剤を用いた脱色処理方法としては、例えば、コーヒー廃水などの色度の高い廃水を生物処理して得られた処理水に無機凝集剤及び有機凝結剤(第2級アミンとエピクロロヒドリンとの縮重合体、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジシアンジアミド系カチオン性凝結剤、ポリアクリルアミド系カチオン性凝結剤など)を添加後、高分子凝集剤を用いて凝集分離する方法(特許文献1)、染料廃水に無機凝集剤を添加後、ポリビニルアミンを用いて凝集処理する脱色方法(特許文献2)が提案されている。
【0008】
しかし、何れの方法でも、ある程度の脱色効果が得られるものの、種々の着色廃水に対し満足のいく脱色効果が得られるような凝集処理方法は未だ提案されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2003−181491号公報
【特許文献2】特開平8−81519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、着色廃水の凝集処理において、処理水の色度を大幅に低減することが出来、見た目にも満足できる脱色効果が得られる凝集処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
原理的に、凝集処理による廃水の浄化は、負に帯電した溶解物質(廃水中の懸濁物質、コロイド状物質、BOD及びCOD成分など)と無機凝集剤及び有機凝結剤とが反応し荷電中和されて不溶化した後、凝集分離されることにより達成される。
【0012】
懸濁物質やコロイド状物質は粒子径が比較的大きい水不溶性粒子なので荷電中和されれば凝結して微細フロックを形成する。しかし、無機凝集剤及び有機凝結剤を添加しても、水に溶解する染料など着色物質は荷電中和されても親水性が高い場合は水に溶解したままであり、水不溶性の微細フロックを形成しない場合がある。そのため、高分子凝集剤を添加して凝集分離しても凝集フロックが形成されず、着色物質が水中に残存し、処理水色度が高いままである場合が多くある。
【0013】
本発明者らは、染料など着色物質の不溶化方法について鋭意検討した結果、次のような種々の知見を得た。すなわち、アミジン系凝集剤の添加によれば、染料など着色物質が不溶化して良好な脱色効果が得られる。これは、アミジン系凝集剤の特有の効果であり、負に帯電した溶解性の染料など着色物質と反応し荷電中和すると共に、アミジン系凝集剤が多価陰イオンと反応してコンプレックスを形成し水に不溶化するためと考えられる。そして、水に不溶化した染料など着色物質とアミジン系凝集剤の反応物は水不溶の微細フロックを生成し、高分子凝集剤を添加して凝集分離することにより良好な脱色効果が得られる。更には、高分子凝集剤としてスルホン酸基を含むアニオン性又はノニオン性高分子凝集剤を用いること、また、高分子凝集剤を分割して添加することにより、より効率よく脱色できる。
【0014】
本発明は、上記の知見に基づき完成されたものであり、その要旨は、着色廃水に無機凝集剤とアミジン系凝集剤を添加混合し、必要に応じてpH調節した後、高分子凝集剤を加えて凝集フロックを生成させ、次いで、生成した凝集フロックを固液分離することを特徴とする着色廃水の凝集処理方法に存する。そして、本発明の好ましい態様においては、高分子凝集剤がスルホン酸基を含むアニオン性又はノニオン性高分子凝集剤であり、また、高分子凝集剤を加えて凝集フロックを生成させる際に逐次添加する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、着色廃水の凝集処理において、脱色効果に優れ、色度の低い処理水を得ることが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の対象となる着色廃水としては、染色廃水、ダストコントロール用品の洗浄廃水、洗濯廃水、その他、様々な工場施設より発生する着色廃水が例示されるが、これらに限定されるものではない。
【0017】
本発明において、無機凝集剤としては、一般的に市販されているアルミ系ないし鉄系の無機凝集剤が用いられる。アルミ系無機凝集剤として、バンド、PAC、塩化アルミが例示できる。また、鉄系の無機凝集剤としては、塩化第二鉄、ポリ硫酸鉄などが例示できる。無機凝集剤の添加量は、対象となる着色廃水の性状により異なるが、通常500〜3,000mg/Lである。
【0018】
本発明で用いられるアミジン系凝集剤の「繰り返し単位」は以下の化学式で表される。
【0019】
【化1】

【0020】
アミジン系凝集剤は、特許第2624089号報に記載された方法によって製造することが出来る。具体的には、N−ビニルホルムアミド及びアクリロニトリルを共重合し、得られた共重合体を、塩酸酸性下に加水分解し、その後に熱処理し、分子内側鎖の一級アミノ基とシアノ基とを環化してアミジン環を形成する。
【0021】
アミジン系凝集剤の分子量は、通常10万〜500万、好ましくは100万〜500万である。分子量が10万未満の場合は凝結力が低下し、500万を超える場合は商業ベースで生産することが困難である。
【0022】
本発明において高分子凝集剤を添加して凝集する際の廃水のpHは、通常5.0〜7.0、好ましくは5.5〜6.5である。廃水のpH調節は、塩酸、硫酸などの鉱酸、苛性ソーダ、消石灰などのアルカリ剤によって行うことが出来る。
【0023】
アミジン系凝集剤の添加量は、着色廃水の水質により変動するが、通常1〜100mg/L、好ましくは10〜60mg/Lである。添加量が余りに少ない場合は凝集性及び脱色効果が劣り100mg/Lを超える場合は処理コストが高くなる。
【0024】
前記した無機凝集剤とアミジン系凝集剤の添加順序は、特に制限されないが、無機凝集剤を最初に添加する方法が一般的である。
【0025】
本発明において、高分子凝集剤としては、アニオン性高分子凝集剤、ノニオン性高分子凝集剤などを用いることが出来る。
【0026】
アニオン性高分子凝集剤としては、例えば、ポリアクリルアミドの部分加水分解物、アクリルアミドとアクリル酸の共重合物、2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸とアクリルアミドの共重合物、及び2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸とアクリルアミドの共重合物などが挙げられる。中でも、2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸とアクリルアミドの共重合物、及び2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸とアクリルアミドの共重合物などスルホン酸基を含む共重合物が好ましく用いられる。また、アニオン性高分子凝集剤は凝集効果に悪影響を及ぼさない他の単量体を共重合させても構わない。一方、ノニオン性高分子凝集剤としては、例えば、アクリルアミドの重合物、他のノニオン性モノマーとの共重合物などが挙げられる。
【0027】
アニオン性高分子凝集剤のアニオン基の共重合割合は、特に制限されないが、通常1〜25重量%である。スルホン酸基を含むアニオン性高分子凝集剤におけるスルホン酸含有単量体の共重合割合は、通常2〜25重量%である。スルホン酸含有単量体の共重合割合が2重量%未満の場合は脱色効果が劣る傾向があり、25重量%を超える場合は、脱色効果は問題ないが、凝集性が劣る傾向がある。アニオン性ないしノニオン性高分子凝集剤の固有粘度は、特に制限されないが、通常15dl/g以上である。
【0028】
高分子凝集剤の添加量は、対象となる着色廃水のSS濃度などにより異なるが、通常0.1〜50mg/Lである。
【0029】
アニオン性及びノニオン性高分子凝集剤の重合方法は、沈殿重合、塊状重合、分散重合、水溶液重合などが挙げられるが、特に制限されるものではない。一例として水溶液重合法による製造方法について以下に述べる。
【0030】
先ず、所定量の2−アクリルアミド−2メチルプロパンスルホン酸、アクリルアミド、イオン交換水を計量し、所定のpH、温度に調節した後、密閉可能な断熱容器に仕込む。次いで、窒素ガスで溶存酸素を置換し、重合開始剤、連載移動剤などの薬品を添加する。重合開始剤としては、公知の一般的なアゾ開始剤、レドックス系開始剤などを用いることが出来る。
【0031】
重合の進行に伴い重合温度が上昇するが、温度がピークに達した後に1時間熟成し、反応容器より重合ゲルを取り出す。重合ゲルをミートチョッパー等により細断し、送風乾燥機で80℃の温度で乾燥する。乾燥ポリマーを粉砕機で0.5〜1mm程度の粒径になるよう粉砕し、アニオン性高分子凝集剤を得る。
【0032】
高分子凝集剤の廃水への添加方法は、所定量を一度に添加しても全く問題ないが、逐次添加することにより、脱色効果をより一層向上させることが出来る。逐次添加の回数は、特に制限されないが、2回に分けて添加することが好ましい。3回以上に分けて添加しても特に支障はないが、脱色効果の更なる向上はなく、操作が煩雑になる。第一段と第二段との添加量の比率は通常95/5〜50/50である。50/50以下の比率では、一段添加と比較して脱色効果の向上は少ない傾向がある。
【実施例】
【0033】
以下、本発明を実施例および比較例によって更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。実施例における各測定方法は、以下の通りである。
【0034】
(1)高分子凝集剤の固有粘度:
固有粘度は、1N硝酸ナトリウム水溶液中、温度30℃の条件で、ウベローデ希釈型毛細管粘度計を用い、定法に基づき測定した(高分子学会編,「新版高分子辞典」,朝倉書店,第107頁)。
【0035】
(2)フロック径:
凝集フロックのフロック径は、目視により全体の平均を測定した。
【0036】
(3)沈降時間:
高分子凝集剤の所定量を添加し、所定時間攪拌混合した後に攪拌を停止する。そして、生成した凝集フロックが500mlのビーカーの底に沈降する迄の時間を測定した。
【0037】
(4)処理水SS:
高分子凝集剤を添加し攪拌停止1分後の処理水中のSS量を目視で測定した。目視で殆どSSを認められない状態を「−」の符号で示し、SSが増加するに従い、「+」、「++」、「+++」、「×」の符号で示した。
【0038】
(5)色度:
色度を測定する試料は攪拌停止2分後に表面から深さ3cmの処理水を採取し、工場排水試験法JIS K 0102に基づき、透過光測定法で測定した。測定は420nmの波長で行い、純水の透過率を100(%)として試料の透過率(%)を測定した。
【0039】
用いた凝結剤及び高分子凝集剤を表1に示す。凝結剤は1.0重量%濃度に溶解し、高分子凝集剤は0.1重量%濃度に溶解して用いた。
【0040】
【表1】

DMC :ジメチルアミノエチルメタクリレート・メチルクロライド4級塩
DME :ジメチルアミノエチルアクリレート・メチルクロライド4級塩
AAm :アクリルアミド
AMPS:2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸
AA :アクリル酸
【0041】
〔実施例1〜5〕
Aダストコントロール用品のリース会社におけるモップ及びマット洗浄廃水を採取し、凝集試験を行った。廃水の性状は、pH=10.5、SS=490mg/L、420nmの透過率=1%であった。
【0042】
先ず、500mlのビーカーに廃水を500ml採取し、無機凝集剤として塩化アルミを添加し、150rpmの回転数で1分間攪拌して混合した後、表2に示すpHに苛性ソーダを用いて調節した。次いで、表1に示すアミジン系凝集剤(K1)を添加し、更に、150rpmの回転数で1分間攪拌して混合した。次いで、高分子凝集剤を添加し、更に、100rpmの回転数で1分間攪拌して凝集フロックを形成させた。実施例1〜5は、表2に示すように、処理pH、スルホン酸基を含む高分子凝集剤の種類を変え試験を行った。
【0043】
表2に実施例1〜5の結果を示す。いずれの実施例においても、凝集性が良好であり、透過率(色度)が良好であり、見た目にも満足できる処理水を得ることが出来た。
【0044】
〔実施例6及び7〕
実施例1〜5と同様の試験条件で凝集試験を行った。但し、高分子凝集剤としてスルホン酸基を含まないカルボン酸系のアニオン性高分子凝集剤を用いた。結果を表2に示す。凝集性が良好であり、透過率(色度)の処理水を得ることが出来たが、透過率はスルホン酸基を含む高分子凝集剤を用いた結果より劣っていた。
【0045】
〔実施例8及び9〕
実施例1〜5と同様の試験条件で凝集試験を行った。但し、スルホン酸基の含有量が好ましい範囲外の高分子凝集剤を用いた。結果を表2に示す。スルホン酸基を1重量%を含むA5を用いた実施例8は、カルボン酸系のアニオン性高分子凝集剤より色度において良好であるが、実施例3より劣る結果であった。また、実施例9は凝集性能が劣る結果であった。
【0046】
〔実施例10及び11〕
実施例1〜5と同様の試験条件で凝集試験を行った。但し、アミジン系凝集剤K1の添加量を変えた。結果を表2に示す。アミジン系凝集剤K1の添加量が10mg/Lである実施例10は、添加量が20mg/Lである実施例3より色度において劣るが、K1を添加しない比較例より良好な色度を示した。また、実施例11に示すように、アミジン系凝集剤K1を40mg/Lと過剰に添加しても更に色度が向上することはなかった。
【0047】
〔実施例12〜14〕
実施例1〜5と同様の試験条件で凝集試験を行った。但し、高分子凝集剤の添加を分割し逐次添加する方法を採用した。結果を表2に示す。実施例12に示すように、2回に分けて逐次添加することにより色度が向上した。但し、実施例13に示すように3分割にしても更なる向上効果は得られなかった。また、実施例14に示した通り、一段目に添加する高分子凝集剤の割合が50%以下になると色度が向上は見られなかった。
【0048】
〔実施例15及び16〕
実施例1〜5と同様の試験条件で凝集試験を行った。但し、無機凝集剤の種類を変えた。結果を表2に示す。表2中の「塩鉄」は塩化第二鉄を意味する。実施例15及び16は、凝集性および処理水色度とも実施例3と同様の結果であり良好であった。
【0049】
〔比較例1及び2〕
実施例1〜5と同様の試験条件で凝集試験を行った。但し、比較例1及び2はアミジン系凝集剤K1を併用せず、無機凝集剤と高分子凝集剤の組み合わせで凝集試験を行った。結果を表2に示す。凝集性は良好であったが、処理水の色度が実施例より著しく劣る結果となり、見た目にも茶色に着色し悪い結果であった。また、無機凝集剤添加量を1.5倍に増加させても大きな改善はなかった。
【0050】
〔比較例3〜7〕
実施例1〜5と同様の試験条件で凝集試験を行った。但し、凝結剤としてアミジン系凝集剤K1の代わりに市販の各種カチオン性有機凝結剤を用いて凝集処理を行った。結果を表2に示す。比較例3を除き凝集性は問題ないが、処理水の色度はアミジン系凝集剤を用いた実施例より劣る結果であった。比較例3は、凝集性および処理水の色度ともに劣る結果であった。
【0051】
【表2】

【0052】
表2中、「無機凝集剤種類」欄における略号の意義は次の通りである。すなわち、LAC:塩化アルミニウム、バンド:硫酸アルミニウム、塩鉄:塩化第二鉄を示す。
【0053】
また、表2中、「高分子凝集剤の添加量」の欄における符号「+」は高分子凝集剤の添加を分割することを示す。例えば「15」は15mg/lを一度に添加すること、「10+5」は10mg/lを添加して混合した後、更に5mg/lを添加して混合すること、「8+5+2」は8mg/l、5mg/l、2mg/lずつ3段階で添加して混合することを意味する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着色廃水に無機凝集剤とアミジン系凝集剤を添加混合し、必要に応じて5.0〜7.0の範囲にpH調節した後、高分子凝集剤を加えて凝集フロックを生成させ、次いで、生成した凝集フロックを固液分離することを特徴とする着色廃水の凝集処理方法。
【請求項2】
高分子凝集剤がスルホン酸基を含むアニオン性又はノニオン性高分子凝集剤である請求項1に記載の凝集処理方法。
【請求項3】
高分子凝集剤を加えて凝集フロックを生成させる際に逐次添加する請求項1又は2に記載の凝集処理方法。

【公開番号】特開2012−5993(P2012−5993A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−146254(P2010−146254)
【出願日】平成22年6月28日(2010.6.28)
【出願人】(301057923)ダイヤニトリックス株式会社 (127)
【Fターム(参考)】